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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022021768
(43)【公開日】2022-02-03
(54)【発明の名称】照明器具及び照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/185 20200101AFI20220127BHJP
   H05B 45/31 20200101ALI20220127BHJP
   H05B 47/14 20200101ALI20220127BHJP
   F21S 8/02 20060101ALI20220127BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220127BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220127BHJP
【FI】
H05B47/185
H05B45/31
H05B47/14
F21S8/02 400
F21V23/00 140
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020125559
(22)【出願日】2020-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】591112027
【氏名又は名称】大光電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109911
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義仁
(74)【代理人】
【識別番号】100071168
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 久義
(74)【代理人】
【識別番号】100099885
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 健市
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 宰佳
(72)【発明者】
【氏名】山下 洋
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K273PA01
3K273QA27
3K273QA29
3K273RA12
3K273RA13
3K273SA08
3K273SA23
3K273SA32
3K273SA60
3K273TA05
3K273TA11
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA28
3K273TA34
3K273TA40
3K273TA49
3K273TA53
3K273TA62
3K273TA67
3K273UA19
3K273UA22
3K273UA27
(57)【要約】
【課題】位相制御型調光器からの出力がスイッチをオンにしてから例えば100msec以上の出力停止期間の経過後に送出される場合であっても、精度良くプルレス操作が行われたことを検出できる照明器具及び照明システムを提供する。
【解決手段】スイッチ3と交流電源2の位相を制御する位相制御型調光器4を介して交流電源に接続され、位相制御型調光器4によって調光が行われる照明器具10である。第1の検出手段14により、位相制御型調光器4の出力が停止されたのち再開されたことが検出され、第2の検出手段14により、出力の再開後に、位相制御型調光器4の出力停止期間が存在していることが検出され、かつ、第3の検出手段14により、位相制御型調光器14の出力停止期間後の出力の連続供給が検出された場合に、プルレス操作がなされたか否かが判定される。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチと交流電源の位相を制御する位相制御型調光器を介して交流電源に接続され、前記位相制御型調光器によって調光が行われる照明器具であって、
前記位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことを検出する第1の検出手段と、
前記出力の再開後に、前記位相制御型調光器の出力停止期間が存在していることを検出する第2の検出手段と、
前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力の連続供給を検出する第3の検出手段と、
ユーザーにより、前記スイッチをオンからオフにした後、一定時間内に再度オンにする操作であるプルレス操作がなされたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりプルレス操作がなされたと判定された場合、前記照明器具に対して予め設定された制御を行う制御手段と、
を備え、
前記第1の検出手段により、前記位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことが検出され、前記第2の検出手段により、出力の再開後に、前記位相制御型調光器の出力停止期間が存在していることが検出され、かつ、前記第3の検出手段により、前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力の連続供給が検出された場合に、前記判定手段は、前記プルレス操作がなされたか否かを判定することを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記第1の検出手段により検出された、前記位相制御型調光器の出力の停止から再開までの第1の時間を測定する時間測定手段を備え、
前記時間測定手段により測定された前記第1の時間が第1の閾値内である場合、前記判定手段は、前記プルレス操作がなされたと判定する請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記第1の検出手段により検出された位相制御型調光器の出力の再開から、出力停止期間後の出力の再開までの第2の時間を測定する時間測定手段を備え、
前記第2の検出手段は、前記第2の時間が第2の閾値以内の場合に、出力停止期間が存在していると判定する請求項1または2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記第2の閾値は400msecである請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力再開から、出力の連続供給時間である第3の時間を測定する時間測定手段を備え、
前記第3の検出手段は、前記第3の時間が第3の閾値以上の場合に、出力の連続供給があったと判定する請求項1~4のいずれかに記載の照明器具。
【請求項6】
前記第3の閾値は30msecである請求項5に記載の照明器具。
【請求項7】
前記判定手段により、プルレス操作がなされたと連続的に所定の回数判定された場合、前記制御手段は、照明器具に対する予め設定された制御を初期状態にリセットする請求項1~6のいずれかに記載の照明器具。
【請求項8】
ダウンライトとして用いられる請求項1~7のいずれかに記載の照明器具。
【請求項9】
前記位相制御型調光器は、前記スイッチのオフにより前記照明器具への出力を停止し、前記スイッチがオンされると、所定の出力停止期間の経過後に前記照明器具への出力を再開する動作を行うものである請求項1~8のいずれかに記載の照明器具。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の照明器具と、
前記スイッチのオフにより前記照明器具への出力を停止し、前記スイッチがオンされると、所定の出力停止期間の経過後に前記照明器具への出力を再開する動作を行う位相制御型調光器を備えたことを特徴とする照明器具。
【請求項11】
スイッチと前記交流電源の位相を制御する位相制御型調光器を介して交流電源に接続され、前記位相制御型調光器によって調光が行われる複数の照明器具を備えた照明システムであって、
各照明器具は、
前記位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことを検出する第1の検出手段と、
前記出力の再開後に、前記位相制御型調光器の出力停止期間が存在していることを検出する第2の検出手段と、
前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力の連続供給を検出する第3の検出手段と、
ユーザーにより、前記スイッチをオンからオフにした後、一定時間内に再度オンにする操作であるプルレス操作がなされたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりプルレス操作がなされたと判定された場合、前記照明器具に対して予め設定された制御を行う制御手段と、
を備え、
前記第1の検出手段により、前記位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことが検出され、前記第2の検出手段により、出力の再開後に、前記位相制御型調光器の出力停止期間が存在していることが検出され、かつ、前記第3の検出手段により、前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力の連続供給が検出された場合に、前記判定手段は、前記プルレス操作がなされたか否かを判定することを特徴とする照明システム。
【請求項12】
各照明器具は、前記第1の検出手段により検出された、前記位相制御型調光器の出力の停止から再開までの第1の時間を測定する時間測定手段を備え、
前記時間測定手段により測定された前記第1の時間が第1の閾値内である場合、前記判定手段は、前記プルレス操作がなされたと判定する請求項11に記載の照明システム。
【請求項13】
各照明器具は、前記第1の検出手段により検出された位相制御型調光器の出力の再開から、出力停止期間後の出力の再開までの第2の時間を測定する時間測定手段を備え、
前記第2の検出手段は、前記第2の時間が第2の閾値以内の場合に、出力停止期間が存在していると判定する請求項11または12に記載の照明システム。
【請求項14】
前記第2の閾値は400msecである請求項13に記載の照明システム。
【請求項15】
各照明器具は、前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力再開から、出力の連続供給時間である第3の時間を測定する時間測定手段を備え、
前記第3の検出手段は、前記第3の時間が第3の閾値以上の場合に、出力の連続供給があったと判定する請求項11~14のいずれかに記載の照明システム。
【請求項16】
前記第3の閾値は30msecである請求項15に記載の照明システム。
【請求項17】
前記判定手段により、プルレス操作がなされたと連続的に所定の回数判定された場合、前記制御手段は、照明器具に対する予め設定された制御を初期状態にリセットする請求項11~16のいずれかに記載の照明システム。
【請求項18】
各照明器具はダウンライトである請求項11~17のいずれかに記載の照明システム。
【請求項19】
前記位相制御型調光器は、前記スイッチのオフにより各照明器具への出力を停止し、前記スイッチがオンされると、所定の出力停止期間の経過後に前記照明器具への出力を再開する動作を行うものである請求項11~18のいずれかに記載の照明システム。
【請求項20】
請求項11~19のいずれかに記載の照明システムと、
前記スイッチのオフにより前記照明器具への出力を停止し、前記スイッチがオンされると、所定の出力停止期間の経過後に各照明器具への出力を再開する動作を行う位相制御型調光器とを備えたことを特徴とする照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スイッチと交流電源の位相を制御する位相制御型調光器を介して交流電源に接続され、位相制御型調光器によって調光が行われる照明器具及び照明システムに関し、特にユーザーが、スイッチをオンからオフにした後、一定時間内に再度オンにする操作であるプルレス操作を行ったことを検出して、調色等の制御を行う照明器具及び照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
光源の明るさを調節する位相制御型の調光器が接続された状態で、ユーザーがスイッチをプルレス操作したことを検出して、照明の色等を変更する照明器具は、例えば特許文献1に開示されているように公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6113669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、昨今汎用の位相制御型調光器においては、リモコン操作に対応できるように若しくは逆位相制御に対応できるように多機能化が進んでいる。その結果、調光器内にある制御用電源の確保の為、あるいは高機能化による調光器内にあるマイコンの動作複雑化の為、スイッチをオンにしてから100msec以上の出力停止期間を経過したのちに調光器の出力を送出する場合がある。
【0005】
この場合、本来なら所定のオフ時間でプルレス操作を検出すべきであるが100mec以上の出力停止期間を含めての検出となってしまう。しかも、調光器メーカ毎に、調光器の種類毎に、若しくは、部品ばらつき等により、上述した出力停止期間は一定ではない。この様な状態でプルレス操作を検出して、照明の色を変える等の照明器具の機能を制御することは多様な問題を発生させることになる。
【0006】
そのひとつは、プルレス操作時間が同じでも調光器毎に検出時間が異なるので、要求されるプルレス操作時間が多様になり、このため調光器を限定して操作性を担保したり、必要以上に保持時間を保持するためにコンデンサの容量が大きくなる結果照明器具も大きくなる、といった問題がある。
【0007】
また別の問題として、通常の使用時に瞬間的な電圧低減が頻繁に発生することは公知であり、通常は、概ね100msec以下の電圧低減には問題が無い様に構成される。しかし、この場合、スイッチをオンしてから100msec以上の出力停止期間が経過したのちに調光器の出力を送出した上で、100msec以下の電圧低減対策を施すと、200msec以上のプルレス操作検出時間が必要となる。汎用性を持たせようとした場合は100msec以下の電圧低減を識別できず、この電圧低減を通常の使用状態でプルレス操作がなされたと判断して、色変更等の制御が行われてしまうという問題がある。
【0008】
さらに別の問題として、調光器に照明器具が複数台接続された場合の各照明器具の色ずれ等を修正する為、数回のプルレス操作によって色のリセットをする操作は頻繁に使用される。この場合、プルレス操作の検出時間が直接的でないので、失敗するリスクが高まる。その結果、色ずれの修正に手間取ったり最悪出来なかったりすることが考えられる。
【0009】
これらの問題点は一例であり、その他にも多様な問題が存在すると考えられる。尚、調光器の出力がスイッチをオンしてから100msec以下の間に送出される場合は、瞬時電圧低減に関しても一定の対応がとれ、プルレス操作時間と検出時間との差も限定的であり前記の様な問題は少ないと考えられる。
【0010】
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、位相制御型調光器からの出力がスイッチをオンにしてから例えば100msec以上の出力停止期間の経過後に送出される場合であっても、精度良くプルレス操作が行われたことを検出できる照明器具及び照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的は以下の手段によって達成される。
(1)スイッチと交流電源の位相を制御する位相制御型調光器を介して交流電源に接続され、前記位相制御型調光器によって調光が行われる照明器具であって、前記位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことを検出する第1の検出手段と、前記出力の再開後に、前記位相制御型調光器の出力停止期間が存在していることを検出する第2の検出手段と、前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力の連続供給を検出する第3の検出手段と、ユーザーにより、前記スイッチをオンからオフにした後、一定時間内に再度オンにする操作であるプルレス操作がなされたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によりプルレス操作がなされたと判定された場合、前記照明器具に対して予め設定された制御を行う制御手段と、を備え、前記第1の検出手段により、前記位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことが検出され、前記第2の検出手段により、出力の再開後に、前記位相制御型調光器の出力停止期間が存在していることが検出され、かつ、前記第3の検出手段により、前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力の連続供給が検出された場合に、前記判定手段は、前記プルレス操作がなされたか否かを判定することを特徴とする照明器具。
(2)前記第1の検出手段により検出された、前記位相制御型調光器の出力の停止から再開までの第1の時間を測定する時間測定手段を備え、前記時間測定手段により測定された前記第1の時間が第1の閾値内である場合、前記判定手段は、前記プルレス操作がなされたと判定する前項1に記載の照明器具。
(3)前記第1の検出手段により検出された位相制御型調光器の出力の再開から、出力停止期間後の出力の再開までの第2の時間を測定する時間測定手段を備え、前記第2の検出手段は、前記第2の時間が第2の閾値以内の場合に、出力停止期間が存在していると判定する前項1または2に記載の照明器具。
(4)前記第2の閾値は400msecである前項3に記載の照明器具。
(5)前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力再開から、出力の連続供給時間である第3の時間を測定する時間測定手段を備え、前記第3の検出手段は、前記第3の時間が第3の閾値以上の場合に、出力の連続供給があったと判定する前項1~4のいずれかに記載の照明器具。
(6)前記第3の閾値は30msecである前項5に記載の照明器具。
(7)前記判定手段により、プルレス操作がなされたと連続的に所定の回数判定された場合、前記制御手段は、照明器具に対する予め設定された制御を初期状態にリセットする前項1~6のいずれかに記載の照明器具。
(8)ダウンライトとして用いられる前項1~7のいずれかに記載の照明器具。
(9)前記位相制御型調光器は、前記スイッチのオフにより前記照明器具への出力を停止し、前記スイッチがオンされると、所定の出力停止期間の経過後に前記照明器具への出力を再開する動作を行うものである前項1~8のいずれかに記載の照明器具。
(10)前項1~9のいずれかに記載の照明器具と、前記スイッチのオフにより前記照明器具への出力を停止し、前記スイッチがオンされると、所定の出力停止期間の経過後に前記照明器具への出力を再開する動作を行う位相制御型調光器を備えたことを特徴とする照明器具。
(11)スイッチと前記交流電源の位相を制御する位相制御型調光器を介して交流電源に接続され、前記位相制御型調光器によって調光が行われる複数の照明器具を備えた照明システムであって、各照明器具は、前記位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことを検出する第1の検出手段と、前記出力の再開後に、前記位相制御型調光器の出力停止期間が存在していることを検出する第2の検出手段と、前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力の連続供給を検出する第3の検出手段と、ユーザーにより、前記スイッチをオンからオフにした後、一定時間内に再度オンにする操作であるプルレス操作がなされたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によりプルレス操作がなされたと判定された場合、前記照明器具に対して予め設定された制御を行う制御手段と、を備え、前記第1の検出手段により、前記位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことが検出され、前記第2の検出手段により、出力の再開後に、前記位相制御型調光器の出力停止期間が存在していることが検出され、かつ、前記第3の検出手段により、前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力の連続供給が検出された場合に、前記判定手段は、前記プルレス操作がなされたか否かを判定することを特徴とする照明システム。
(12)各照明器具は、前記第1の検出手段により検出された、前記位相制御型調光器の出力の停止から再開までの第1の時間を測定する時間測定手段を備え、前記時間測定手段により測定された前記第1の時間が第1の閾値内である場合、前記判定手段は、前記プルレス操作がなされたと判定する前項11に記載の照明システム。
(13)各照明器具は、前記第1の検出手段により検出された位相制御型調光器の出力の再開から、出力停止期間後の出力の再開までの第2の時間を測定する時間測定手段を備え、前記第2の検出手段は、前記第2の時間が第2の閾値以内の場合に、出力停止期間が存在していると判定する前項11または12に記載の照明システム。
(14)前記第2の閾値は400msecである前項13に記載の照明システム。
(15)各照明器具は、前記位相制御型調光器の出力停止期間後の出力再開から、出力の連続供給時間である第3の時間を測定する時間測定手段を備え、前記第3の検出手段は、前記第3の時間が第3の閾値以上の場合に、出力の連続供給があったと判定する前項11~14のいずれかに記載の照明システム。
(16)前記第3の閾値は30msecである前項15に記載の照明システム。
(17)前記判定手段により、プルレス操作がなされたと連続的に所定の回数判定された場合、前記制御手段は、照明器具に対する予め設定された制御を初期状態にリセットする前項11~16のいずれかに記載の照明システム。
(18)各照明器具はダウンライトである前項11~17のいずれかに記載の照明システム。
(19)前記位相制御型調光器は、前記スイッチのオフにより各照明器具への出力を停止し、前記スイッチがオンされると、所定の出力停止期間の経過後に前記照明器具への出力を再開する動作を行うものである前項11~18のいずれかに記載の照明システム。
(20)前項11~19のいずれかに記載の照明システムと、前記スイッチのオフにより前記照明器具への出力を停止し、前記スイッチがオンされると、所定の出力停止期間の経過後に各照明器具への出力を再開する動作を行う位相制御型調光器とを備えたことを特徴とする照明システム。
【発明の効果】
【0012】
前項(1)、(10)、(11)及び(20)に記載の発明によれば、照明器具の第1の検出手段により、位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことが検出され、第2の検出手段により、出力の再開後に、位相制御型調光器の出力停止期間が存在していることが検出され、かつ、第3の検出手段により、位相制御型調光器の出力停止期間後の出力の連続供給が検出された場合に、判定手段はプルレス操作がなされたか否かを判定するから、調光器の出力がスイッチをオンしてから例えば100msec以上の出力停止期間の経過後に送出される場合であっても、複数回のプルレス操作がなされたと誤判定されることや、調光器の出力停止期間中に誤って制御が行われるのを防止でき、プルレス操作の有無判定を精度良く行うことができる。
【0013】
前項(2)及び(12)に記載の発明によれば、第1の検出手段により検出された、位相制御型調光器の出力の停止から再開までの第1の時間が第1の閾値内である場合、プルレス操作がなされたと判定するから、ユーザーがプルレス操作ではない通常のスイッチオフ操作とオン操作を時間間隔をあけて行った場合に、これをプルレス操作と誤判定することを防止できる。
【0014】
前項(3)及び(13)に記載の発明によれば、第1の検出手段により検出された位相制御型調光器の出力の再開から、出力停止期間後の出力の再開までの第2の時間が第2の閾値以内の場合に、出力停止期間が存在していると判定するから、位相制御型調光器が、オンになったときに一時的に出力を供給したのち出力停止期間に至るタイプの調光器において、プルレス操作の有無をさらに精度良く判定できる。
【0015】
前項(4)及び(14)に記載の発明によれば、第2の閾値を400msecとすることにより、市販の多くの調光器に対して本発明の適用が可能となる。
【0016】
前項(5)及び(15)に記載の発明によれば、位相制御型調光器の出力停止期間後の出力再開から、出力の連続供給時間である第3の時間が第3の閾値以上の場合に、出力の連続供給があったと判定するから、出力停止期間中にノイズ等により出力が発生しても、このノイズが出力停止期間後の出力再開と判断されることによるプルレス操作の誤判定を防止できる。
【0017】
前項(6)及び(16)に記載の発明によれば、第3の閾値は30msecであるから、ノイズ等による誤判定を防止しながら、プルレス操作の有無判定の時間短縮を図ることができる。
【0018】
前項(7)及び(17)に記載の発明によれば、判定手段により、プルレス操作がなされたと連続的に所定の回数判定された場合、照明器具に対する予め設定された制御を初期状態にリセットすることができる。
【0019】
前項(8)及び(18)に記載の発明によれば、照明器具がダウンライトである場合にも、本発明を適用することができる。
【0020】
前項(9)及び(19)に記載の発明によれば、調光器の出力がスイッチをオンしてから例えば100msec以上の出力停止期間の経過後に送出されるタイプの調光器の場合に、複数回のプルレス操作がなされたと誤判定されることや、調光器の出力停止期間中に誤って制御が行われるのを防止でき、プルレス操作の有無判定を精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】この発明の一実施形態に係る照明器具が用いられた照明システムの構成図である。
図2】スイッチと調光器の調光度合いを調整するための操作用のボリュームが一体に設けられたスイッチユニットが壁面等に取り付けられている状態の斜視図である。
図3】照明器具の構成例を示す回路図である。
図4】照明器具の他の構成例を示す回路図である。
図5】照明器具の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図6】プルレス操作の判定処理を示すフローチャートである。
図7図6のフローチャートの続きである。
図8】位相制御型調光器の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1はこの発明の一実施形態に係る照明システム1の構成図である。この照明システム1は、複数個の照明器具10が、全ての照明器具10を同時に点灯または消灯させるスイッチ3と、全ての照明器具10の調光を同時に行う1台の位相制御型調光器(以下、単に調光器ともいう)4を介して商用交流電源2に並列に接続されている。
【0024】
調光器4は、ユーザーによる調節つまみ(ボリューム)の操作に基づいて、交流電源2の位相を制御して交流電源2から各照明器具10への入力電力の供給と遮断を制御することにより、各照明器具1における光源16の明るさを調整するものである。なお、図2に示すように、前記スイッチ3と調光度合いを調整するための操作用のボリューム41がスイッチユニット5に一体に設けられると共に、スイッチユニット5は室内の壁面等に取り付けられている。
【0025】
また、この実施形態では、調光器4は高機能調光器であり、スイッチ3をオンした場合、調光器4は幅の短い出力を供給し、その後100msec以上の出力停止期間を経て連続的な出力を供給する特性を有している。
【0026】
照明器具10の構成を図3の回路図に示す。この照明器具10は、 この実施形態では、照明器具10としてダウンライトが用いられているが、ダウンライトに限定されることはない。
【0027】
図3は照明器具10の構成を示す回路図である。各照明器具10は同一の構成を有している。
【0028】
照明器具10は、整流回路11と、入力回路12と、AC-DC変換回路13と、制御部14と、駆動部15と、光源16等を備えている。
【0029】
整流回路11は、交流電源2側の端子P1、P2に接続されて交流電源2(調光器4)からの交流入力を全波整流する回路であり、入力回路12は、整流回路11による整流後の入力電圧を分圧して電圧値を低下させるものである。この実施形態では、入力回路12は抵抗R1とR2により入力電圧を分圧する。
【0030】
なお、入力回路12は図4に示すように、交流電源2側の端子P1、P2にそれぞれアノードが接続された各ダイオード17、18のカソードに、抵抗R1の一端が接続された構成であっても良い。図4の回路において、入力回路12の構成以外は図3の回路図と同じである。
【0031】
AC-DC変換回路13は、整流回路11による全波整流後の入力電圧の脈流をなくして安定した直流電源を生成するものである。AC-DC変換回路13により生成された直流電源は光源16の駆動電源及び制御部14の電源等に用いられる。
【0032】
制御部14は、CPU141とROM142とRAM143を備え、照明器具10の全体動作を制御するものである。特にこの実施形態では、前記入力回路12で分圧され電圧値の小さくなった電圧(以下、監視電圧という)を監視することにより、ユーザーによってなされるスイッチ3のプルレス操作の有無を判定し、判定結果に基づいて調色等の制御を行う機能を有する。プルレス操作の具体的な判定方法については後述する。
【0033】
前記ROM142には、CPU141の動作プログラムや、プルレス操作かどうかを判定するための各種設定値等が保存されており、CPU141はこれらの動作プログラムや設定値に従って所定の動作を行う。RAM143はCPU141が動作する際の作業領域を提供する。
【0034】
駆動部15は、光源16を駆動して点灯させると共に、プルレス操作の検出結果に応じた制御部14の指示に基づいて、光源16の色温度の調整、即ち調色を行う。
【0035】
光源16としては発光ダイオード(LED)製のものが好適に用いられるが、これに限定されることはない。また、この実施形態では光源16としてダウンライト用の光源が用いられているが、任意の光源を用いることが可能である。また、光源16の調色の一例として、この実施形態ではプルレス操作が行われる毎に昼白色と電球色の色温度に交互に切り替えるものとしているが、調色の仕方はこれに限定されることはなく、3種類以上の色温度に切り替える構成であっても良い。
【0036】
次に、図3に示した照明器具10の動作を図5のタイミングチャートを参照して説明する。
【0037】
ユーザーが照明器具を点灯させるためにスイッチ3をオンにすると、調光器4の入力には図5(A)に示すような交流電源2から交流電圧V1が入力される。
【0038】
調光器4は、交流電圧V1の各半周期のうち、操作用のボリューム41で設定された調光度合いに応じた位相でオンし、各半周期の終了でオフする動作を繰り返し、調光器4からは図5(B)に示すように、各半周期のうちの前側の部分が切り欠かれた電圧V2が出力される。なお、調光器4は、交流電圧V1の各半周期の開始でオンし、操作用のボリューム41で設定された調光度合いに応じた位相でオフする逆位相方式のタイプであっても良い。この場合は、調光器4からは各半周期のうちの後側の部分が切り欠かれた電圧が出力される。
【0039】
整流回路11は調光器4の出力電圧V2を全波整流する結果、整流回路11からは図5(C)に示す電圧V5が出力される。
【0040】
次に、ユーザーがプルレス操作のためスイッチ3をタイミングT1においてオフし、タイミングT2においてオンしたとする。整流回路11の出力はタイミングT1においてオフになり、タイミングT2においてオンになるから、入力回路12で分圧された監視電圧はタイミングT1で基準電圧Vr以下となり、タイミングT2で基準値を超える。制御部14はこの監視電圧が基準電圧Vr以下となったときを検出して時間測定を開始し、監視電圧が基準値を超えたときに時間測定を終了し、時間測定の開始(タイミングT1)から終了(タイミングT2)までの時間t1を測定する。
【0041】
前述したように、調光器4は高機能調光器であり、図5(B)に示すように、ユーザーがタイミングT2でスイッチ3をオンした場合、調光器4は幅の短い例えば1周期以下の出力電圧V3を供給する。スイッチ3をオンした時の幅の短い出力電圧V3の供給は、スイッチ3をオンした瞬間に調光器4の入出力間に接続された雑音防止用コンデンサ(図示せず)を介して電力を照明器具10側に供給させる為であったり、調光器4の種類によっては調光器内のスイッチ素子であるトライアックが自己オンしたりする為であり、当業者にとっては公知のものである。この幅の短い出力電圧V3の供給後、調光器4によって予め設定されている例えば100msec以上の出力停止期間t2を経て、タイミングT4で連続的な出力V4の供給を再開する特性を有している。
【0042】
調光器4の上記動作に応じて、整流回路11の出力も、図5(C)に示すように、調光器4の幅の短い出力電圧V3に対応して幅の短い出力電圧V6を出力した後、調光器4の出力停止期間t2では整流回路11の出力もゼロとなり、出力停止期間t2が終了したタイミングT4から、調光器4の出力電圧V4を全波整流した出力電圧V7を出力する。
【0043】
しかし、タイミングT2で調光器4の出力を再開して幅の短い出力電圧V3の供給後、出力停止期間t2において出力を停止する場合、昨今の調光器4の高機能化により出力停止期間t2が100msec以上になってくると、様々な問題が発生してしまう。ひとつは、調光器4の出力停止期間t2が長いが故のプルレス操作を2回カウントしてしまうことである。別の問題として調光器4の出力停止期間t2中にプルレス操作と判定して制御しようとするものの、照明器具10側へ電力が供給されていない為に生ずる不具合である。例えば、プルレス操作により照明の色を変える場合、操作時間t1を検出した後に色を変える指示を出し、色は変わったものの調光器14の出力停止期間t2中の為、照明器具10側に電力供給がなく消灯する。その後、調光器14の出力停止期間t2が終了し再出力されると発光する。この場合、ユーザーは不快な点滅を確認することとなる。更に別の問題としてスイッチ3に蛍スイッチが使用されていた場合、照明器具10に予期せぬノイズが発生した場合、タイミングによってはプルレス操作があったと誤認識してしまう等がある。
【0044】
そこで、この実施形態では、出力停止期間t2が存在していることの検出後、さらに調光器4からの連続出力の検出後に、プルレス操作の有無判定を行うようになっている。
【0045】
つまり、整流回路11の出力電圧は入力回路12で分圧され、監視電圧として制御部14で基準電圧Vrと比較されている。監視電圧は、スイッチ3がオンされ整流回路11から幅の短い電圧V6が出力されたタイミングT2で基準電圧Vrを超え、電圧V6の電圧が低下したタイミングT3で基準電圧Vr以下になる。
【0046】
なお、調光器4の幅の短い出力電圧V3が半周期以上存在する場合、整流回路11の出力電圧V6の最初の半波の後半部分で出力電圧V6の値が低下するため、基準電圧Vr以下になり、その後の半波の前半部分ですぐに電圧V6の電圧が基準電圧Vrを超えることになる。しかし、この実施形態では、出力電圧V6の値が基準電圧Vr以下である時間が短時間(例えば10ms程度以下)である場合、制御部14はこれを無視し、出力電圧V6の値が基準電圧Vrを超えている状態が継続していると見なす設定がなされている。
【0047】
従って、制御部14は、図5(D)に示すように、タイミングT2からタイミングT3までは、出力電圧V6の値が基準電圧Vrを超えていたと認識する。また、制御部14は、タイミングT2から調光器4の出力停止期間t2が終了し出力が再開したタイミングT4までの時間t4を測定する。
【0048】
タイミングT4の経過後は、整流回路11からは、調光器4の出力電圧V4を全波整流した出力電圧V7が出力されるが、この出力電圧V7の値も基準電圧Vrと比較される。この場合、出力電圧V7は各半波と半波の間に、調光器4のオフに対応してオフ期間が間欠的に発生し、このため出力電圧V7の値が基準値Vr以下である時間t3が間欠的に発生する。
【0049】
しかし、基準電圧Vr以下である時間t3は短時間であり、前述したように、基準値Vr以下である時間が短時間(例えば10ms程度以下)であれば制御部14はこれを無視し、出力電圧V7の値が基準電圧Vrを超えている状態が継続していると見なす設定がなされている。このため、制御部14は、図5(D)に示すように、タイミングT4以降において、出力電圧V7の値は基準電圧Vrを超えるものと認識するとともに、調光器4の出力再開のタイミングT4からの出力の継続時間t5を測定する。
【0050】
こうして、制御部14は、スイッチ3がオンされたタイミングT1からオフされたタイミングT2までの第1の時間t1と、タイミングT2から出力停止期間t2が終了したタイミングT4までの第2の時間t4と、タイミングT4からの調光器4の出力の連続供給時間である第3の時間t5を測定する。
【0051】
そして制御部14は、第1の時間t1により、位相制御型調光器の出力が停止されたのち再開されたことが検出され、第2の時間t4により、出力の再開後に調光器4の出力停止期間t2が存在していることが検出され、第3の時間t5により、調光器の出力停止期間t2後の出力の連続供給が検出された場合に、プルレス操作がなされたかどうかを判定する。
【0052】
具体的には、第1の時間t1が第1の閾値内である場合、制御部14はプルレス操作がなされたと判定するのが良い。ユーザーがプルレス操作ではなく、スイッチ3の通常のオンオフ操作したような場合は、第1の時間t1が長くなるため、第1の閾値を設定することで、このような操作をプルレス操作と判定されるのを防止できる。第1の閾値としては、例えば100~200msecが望ましい。
【0053】
また、第2の時間t4が第2の閾値以下である場合に、調光器4の出力の再開後に出力停止期間t2が存在していると判定しても良い。第2の閾値として例えば400msecを例示できる。400msecは、スイッチ3がオンしてから照明器具10が点灯するまでの適切な時間(概ね500msec以内)を考慮した時間である。
【0054】
また、第3の時間t5が第3の閾値以上の場合に、出力停止期間t2後の出力の連続供給があったと判定しても良い。これにより、出力停止期間t2中にノイズが発生し、このノイズが出力停止期間t2後の出力再開と判断されることによるプルレス操作の誤判定を防止できる。第3の閾値として例えば30msecを例示できる。30msecあれば、調光器4の出力の連続供給を十分確認できるとともに、ノイズによるプルレス操作の誤判定を確実に防止することができるから、誤判定を防止しながら、プルレス操作の有無判定の時間短縮を図ることができる。
【0055】
このように、プルレス操作判定を調光器4の出力停止期間t2の経過後に行うことで、2回プルレス操作をカウントする問題と、調光器4の出力停止期間t2中に制御が行われる問題は解決される。
【0056】
図6は、制御部14が実施するプルレス操作の判定処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部14のCPU141がROM142等に格納された動作プログラムに従って動作することにより実行される。
【0057】
ステップS01で、入力回路12の監視電圧が基準電圧Vr以下になり第1の時間t1の測定を開始し、ステップS02では監視電圧が基準電圧Vr以上になったかどうかを判断する。監視電圧が基準電圧以上にならなければ(ステップS02でNO)、基準電圧以上になるまでステップS02に留まる。監視電圧が基準電圧Vr以上になると(ステップS02でYES)、ステップS03で、そのタイミングT2で第1の時間t1を記憶する。
【0058】
次にステップS04で、監視電圧が基準電圧以下になったかどうかを判断する。つまり、図5のタイミングT3を判断する。監視電圧が基準電圧以下にならなければ(ステップS04でNO)、基準電圧以下になるまでステップS04に留まる。監視電圧が基準電圧Vr以下になると(ステップS04でYES)、ステップS05で、監視電圧が基準電圧Vr以上になったかどうかを判断する。つまり、図5のタイミングT4を判断する。
【0059】
監視電圧が基準電圧Vr以上にならなければ(ステップS05でNO)、基準電圧Vr以上になるまでステップS05に留まる。監視電圧が基準電圧Vr以上になると(ステップS05でYES)、ステップS06で、そのタイミングT4で第2の時間t4を測定する。
【0060】
次いで、ステップS07で、第2の時間t4が400ms以下かどうかを調べる。400ms以下でなければ(ステップS07でNO)、ステップS01に戻る。400ms以下であれば(ステップS07でYES)、ステップS08で、第3の期間t5(この例では300ms)、監視電圧が基準電圧Vrより高いかどうかを調べる。つまり、調光器4からの出力が連続しているかどうかを調べる。監視電圧が基準電圧Vrより高くない場合(ステップS08でNO)、ステップS01に戻る。監視電圧が基準電圧Vrより高い場合は(ステップS08でYES)、ステップS09に進む。
【0061】
ステップS09では、第1の時間t1が所定の時間内であるかどうかを調べる。所定の時間内でなければ(ステップS09でNO)、第1の時間t1を生じさせた操作はプルレス操作でないから、ステップS01に戻る。所定の時間内であれば(ステップS09でYES)、ステップS10で、第1の時間t1を生じさせた操作はプルレス操作であると判定したのち、図7のステップS11に進む。
【0062】
ステップS11では、プルレス操作が連続して行われたかどうかを判断するため、予め設定された所定時間が経過したかどうかを調べる。所定時間が経過していなければ(ステップS11でNO)、ステップS13で、監視電圧が基準電圧Vr以下になったかどうかを判断する。監視電圧が基準電圧Vr以下になっていなければ(ステップS13でNO)、ステップS11に戻る。
【0063】
ステップS11で、所定時間が経過すると(ステップS11でYES)、プルレス操作は連続的に行われていないから、ステップS12で調色等の制御を行ったのち、処理を終了する。
【0064】
ステップS13において、監視電圧が基準電圧Vr以下になると(ステップS13でYES)、ステップS14でプルレス操作回数をカウントし、ステップS15で、カウント値が予め設定された数値N(例えば2回あるいは3回)に達したかどうかを判断する。Nに達していなければ(ステップS15でNO)、再度プルレス操作か否かを判定するためにステップS01に戻る。カウント値がNに達すると(ステップS15でYES)、連続的なプルレス操作がN回行われたから、ステップS16で調色等の制御を初期状態にリセットして、処理を終了する。
【0065】
なお、この実施形態では、プルレス操作を精度良く確実に判定することができるから、この実施形態のように、複数の照明器具10が使用されている場合、各照明器具の色ずれを解消することができる。また、複数回のプルレス操作の判定により、複数の照明器具10を一度に初期状態にリセットすることができる。
【0066】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。例えば、調光器4は4線式であっても良いし、図8に示すような2線式の調光器40であってもよい。また、照明器具が複数の場合を説明したが、位相制御型調光器4に接続されている照明器具は1個でも良い。
【符号の説明】
【0067】
1 照明システム
2 交流電源
3 スイッチ
4、41 位相制御型調光器
11 整流回路
12 入力回路
13 AC-DC変換回路
14 制御部
15 駆動部
16 光源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8