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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022021825
(43)【公開日】2022-02-03
(54)【発明の名称】点火プラグ配設部分の冷却装置
(51)【国際特許分類】
   F01P 1/10 20060101AFI20220127BHJP
   F02B 19/16 20060101ALI20220127BHJP
   F02F 1/36 20060101ALI20220127BHJP
   F02B 19/00 20060101ALI20220127BHJP
   F02P 13/00 20060101ALI20220127BHJP
   H01T 13/16 20060101ALN20220127BHJP
【FI】
F01P1/10
F02B19/16 F
F02B19/16 H
F02F1/36 A
F02B19/00 A
F02P13/00 301D
H01T13/16
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020125658
(22)【出願日】2020-07-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】505332831
【氏名又は名称】株式会社 小山ガレージ
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】小山 淳一
【テーマコード(参考)】
3G019
3G023
3G024
5G059
【Fターム(参考)】
3G019AA09
3G019KA22
3G023AA13
3G023AB01
3G023AC04
3G023AD23
3G024AA04
3G024CA02
3G024DA01
3G024FA03
5G059AA03
(57)【要約】
【課題】構造を簡素化し、点火プラグを含む配設部の冷却効率を著しく向上させた点火プラグ配設部分の冷却装置を提供する。
【解決手段】点火プラグ配設部分の冷却装置は、内燃機関の点火プラグ20の配設部16に冷媒が供給される冷却部30が設けられ、配設部16を冷却可能に構成した。配設部16は、点火プラグ20の放電部側に副室部材17が設けられ、この副室部材17の周囲に冷却部30が形成され、この冷却部30に冷媒が供給されることによって副室部材17を冷却可能に構成した。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の点火プラグの配設部分に冷媒が供給される冷却部が設けられ、前記配設部分を冷却可能に構成したことを特徴とする点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項2】
前記配設部分は、前記点火プラグの放電部側に副室部材が設けられ、該副室部材の周囲に前記冷却部が形成され、該冷却部に前記冷媒が供給されることによって前記副室部材を冷却可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項3】
前記配設部分は、前記点火プラグの周囲に前記冷却部が設けられ、該冷却部に前記冷媒が供給されることによって前記点火プラグを冷却可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項4】
前記冷却部は、前記冷媒が循環する流通路を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項5】
前記配設部分は、前記点火プラグを配設する部分と、燃料噴射装置を配設する部分とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項6】
前記配設部分が一体に形成され、前記流通路が前記点火プラグ又は前記副室部材の形状に沿って屈曲して形成されていることを特徴とする請求項4に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関における点火プラグ配設部分の冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の点火プラグ冷却装置には、例えば特許文献1、2に記載された技術がある。この特許文献1に記載された点火プラグ冷却装置は、動弁室のオイルをカバー部材で受けて点火プラグホルダに導くことで、点火プラグホルダを冷却するようにしている。
【0003】
また、特許文献2に記載された点火プラグ冷却装置は、レーザ点火プラグを冷却する冷却手段を備え、この冷却手段は、内燃機関に固定される固定部及びレーザ光導入部の双方に当接して熱交換を行うように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-133717号公報
【特許文献2】特開2018-44452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した従来の点火プラグ冷却装置は、動弁室のオイルを点火プラグホルダに導いて点火プラグホルダを冷却するか、あるいはレーザ点火プラグを冷却する冷却手段を固定部及びレーザ光導入部の双方に当接して熱交換を行うようにしていることから、点火プラグが間接的に冷却されることとなり、構造が複雑化し、点火プラグの冷却効率が低いという課題がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するべくなされたものであり、構造を簡素化し、点火プラグを含む配設部の冷却効率を著しく向上させた点火プラグ配設部分の冷却装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、内燃機関の点火プラグの配設部分に冷媒が供給される冷却部が設けられ、前記配設部分を冷却可能に構成したことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記配設部分は、前記点火プラグの放電部側に副室部材が設けられ、該副室部材の周囲に前記冷却部が形成され、該冷却部に前記冷媒が供給されることによって前記副室部材を冷却可能に構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記配設部分は、前記点火プラグの周囲に前記冷却部が設けられ、該冷却部に前記冷媒が供給されることによって前記点火プラグを冷却可能に構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の構成に加え、前記冷却部は、前記冷媒が循環する流通路を有することを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の構成に加え、前記配設部分は、前記点火プラグを配設する部分と、燃料噴射装置を配設する部分とが一体に形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項4に記載の構成に加え、前記配設部分が一体に形成され、前記流通路が前記点火プラグ又は前記副室部材の形状に沿って屈曲して形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、内燃機関の点火プラグの配設部分に冷媒を供給する冷却部が設けられ、冷媒により配設部分を冷却することにより、構造を簡素化し、点火プラグを含む配設部分の冷却効率を著しく向上させることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、配設部分は、点火プラグの放電部側に副室部材が設けられ、この副室部材の周囲に冷却部が形成され、この冷却部に冷媒が供給されることによって副室部材を冷却可能に構成したことにより、副室部材を直接冷却するため、副室部材の冷却効率を著しく向上させることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、配設部分は、点火プラグの周囲に冷却部が設けられ、この冷却部に冷媒が供給されることによって点火プラグを冷却可能に構成したことから、点火プラグを直接冷却するため、点火プラグの冷却効率を一段と高め、点火プラグの長寿命化を図ることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、冷却部は、冷媒が循環する流通路を有することにより、低温の冷媒を常に循環可能とすることで、配設部分の冷却効率を一段と高めることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、配設部分は、点火プラグを配設する部分と、燃料噴射装置を配設する部分とが一体に形成されているので、燃料噴射装置を配設する部分が一体に設けられているものにも適用可能となり、汎用性を高めることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、流通路が点火プラグ又は副室部材の形状に沿って屈曲して形成されているので、点火プラグ又は副室部材の冷却効率を一段と高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態に係る点火プラグ配設部分の冷却装置を適用した主燃焼室の周辺部を示す縦断面図である。
図2】同実施形態に係る点火プラグ配設部分の周辺部を示す拡大縦断面図である。
図3図2の点火プラグを取り外した状態を示す平面図である。
図4図2の点火プラグを示す部分断面正面図である。
図5図2のA-A線による拡大断面図である。
図6図5のB-B線による拡大断面図である。
図7図5のC-C線による拡大断面図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る点火プラグ配設部分の冷却装置を適用した燃焼室の周辺部を示す縦断面図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る点火プラグ配設部分の冷却装置を示す縦断面図である。
図10図9の冷却部を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図9を参照しながら説明する。
【0021】
[発明の第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る点火プラグ配設部分の冷却装置を適用した主燃焼室の周辺部を示す縦断面図である。図2は、同実施形態に係る点火プラグ配設部分の周辺部を示す拡大縦断面図である。図3は、図2の点火プラグを取り外した状態を示す平面図である。図4は、図2の点火プラグを示す部分断面正面図である。図5は、図2のA-A線による拡大断面図である。図6は、図5のB-B線による拡大断面図である。図7は、図5のC-C線による拡大断面図である。
【0022】
まず、点火プラグ配設部分の冷却装置の実施形態を適用した副室式エンジンについて説明する。
【0023】
図1に示すように、内燃機関としての副室式エンジン1は、シリンダーブロック2を有し、このシリンダーブロック2上には、シリンダーヘッド3が締結されている。シリンダーブロック2のシリンダーボア4内には、ピストン5が上死点から下死点まで往復動可能に設けられている。シリンダーブロック2、シリンダーヘッド3及びピストン5によって主燃焼室6が区画形成されている。シリンダーブロック2には、冷却水通路、いわゆるウォータジャケット7が設けられている。
【0024】
また、ピストン5は、図示しないコンロッドを介してクランクシャフトに動力伝達可能に連結され、ピストン5の往復運動が上記クランクシャフトの回転運動に変換される。
【0025】
シリンダーヘッド3には、主燃焼室6に連通する吸気ポート8及び排気ポート10が形成されている。吸気ポート8には吸気バルブ9が設けられ、排気ポート10には排気バルブ11が設けられている。
【0026】
シリンダーヘッド3には、主燃焼室6を仕切る仕切壁12を有する。この仕切壁12には、段付孔状の支持孔13が形成されている。この支持孔13には、後述する点火プラグ20側に形成された大径部13aと、この大径部13aよりも主燃焼室6側に形成された中径部13bと、この中径部13bよりもさらに主燃焼室6側に形成された小径部13cとが同心状に設けられている。
【0027】
支持孔13の大径部13aと中径部13bとの間には、上段差部14が形成され、中径部13bと小径部13cとの間には、下段差部15が形成されている。上段差部14には、その段差形状に沿って外形が形成された配設部16が嵌め込まれている。この配設部16の点火プラグ20の放電部側には、副室部材17が一体に形成されている。この副室部材17は、外形が下段差部15の段差形状に沿って形成され、下部に形成されたねじ部が小径部13c内に締結されている。副室部材17は、有底段付円筒状に形成され、その内部空間が副室18に形成されている。なお、上記配設部16及び副室部材17は、本実施形態の配設部分を構成する。
【0028】
副室部材17には、図2に示すように上部から下部に向けて第1筒部17aと、この第1筒部17aよりも小径の第2筒部17bと、この第2筒部17bよりも小径の第3筒部17cと、この第3筒部17cよりもさらに小径の第4筒部17dとが同心状に一体に形成されている。副室部材17は、最も小径の第4筒部17dの先端に先端壁部17eが設けられている。
【0029】
第1筒部17aが支持孔13の下段差部15に支持されるとともに、第2筒部17b、第3筒部17c及び第4筒部17dの外周面に形成された雄ねじ部が支持孔13の小径部13cの雌ねじ部に締結されている。
【0030】
第1筒部17aの開口側端部(上端部)は、点火プラグ20の点火部側に露出されている。また、先端壁部17e及びその周辺部は、主燃焼室6側に露出されている。先端壁部17eは、下方へ膨出する半球状に形成されている。また、先端壁部17eには、壁厚方向すなわち径方向に貫通する適数個(図1では2個を示す)の噴孔19が形成されている。これらの噴孔19を通して、副室18内が主燃焼室6に連通されている。副室部材17は、耐熱性材料、例えばステンレス鋼系あるいはニッケル系等の耐熱合金材により形成されている。
【0031】
配設部16には、点火プラグ20を配設するプラグ配設部21と、燃料噴射装置(インジェクタ)22を配設する噴射装置配設部23とが一体に形成されている。したがって、プラグ配設部21及び噴射装置配設部23は、副室部材17と一体に形成されている。プラグ配設部21と噴射装置配設部23の軸線は、鉛直線に対して互いに逆方向に所定の角度(本実施形態では、10~12°)で傾斜している。プラグ配設部21には、図3に示すようにプラグ取付孔29が形成され、このプラグ取付孔29に点火プラグ20が後述するねじ溝にて締結される。噴射装置配設部23内には、燃料噴射装置22が嵌め込まれる。これにより、点火プラグ20の点火部側と燃料噴射装置22の先端とが接近するように配設される。ここで、燃料噴射装置22は、図3に示すように燃料噴射装置22の両側に配置された2つの固定穴35を用いて固定される。
【0032】
点火プラグ20は、図4に示すようにハウジング24と、接地電極25と、碍子部26とを備える。ハウジング24は、碍子部26よりも大径に形成され、その外周面にねじ溝24aが形成されている。このねじ溝24aにより上述したように点火プラグ20がプラグ配設部21に締結される。この場合、接地電極25は、副室18側になるように取り付けられる。接地電極25は、金属にてL字状に形成され、放電部20aとの間に所定の隙間を有するように設けられている。
【0033】
碍子部26は、筒状に形成され、ハウジング24に収容されている。碍子部26は、例えばセラミックス等の絶縁性材料で形成され、ハウジング24と図示しない中心電極との間で絶縁性を維持している。
【0034】
上述した副室式エンジン1において、吸入行程では、主燃焼室6内に発生する負圧によって希薄混合気が吸気ポート8から主燃焼室6に導入される。また、副室18内には、燃料噴出装置22から燃料が噴出される。そして、圧縮行程では、点火プラグ20の放電部20aの火花放電により、副室18内の燃料を着火燃焼させる。この燃焼ガスのトーチが副室部材17の噴孔19から主燃焼室6へ噴出され、そのトーチにより主燃焼室6の希薄混合気が燃焼される。
【0035】
次に、本実施形態の点火プラグ配設部分の冷却装置の構成について説明する。
【0036】
図3に示すように、配設部16に上面には、燃料噴射装置22を挟んだ両側に、冷媒としての冷却水が流入する流入口27と、冷却水が流出する流出口28が配置されている。これら流入口27及び流出口28には、それぞれ図示しない冷却水入口管及び冷却水出口管が接続され、この冷却水入口管が例えばラジエータ等の放熱手段を介して水供給部としての水タンクに接続される一方、冷却水出口管が例えば上記水タンクに接続されている。なお、流入口27及び流出口28は、逆であってもよく、つまり一方の開口部を流入口とし、他方の開口部を流出口とすればよい。
【0037】
そして、図示しないポンプを駆動することによって、上記水タンクから冷却水が放熱部で放熱された後、冷却水入口管を通して流入口27に供給される。また、流出口28から排出した熱交換後の冷却水は、上記冷却水出口管を経て上記水タンクに戻り、上記のように放熱部で再び放熱される。
【0038】
それぞれの流入口27及び流出口28は、冷却部30に連通している。この冷却部30は、図5に示すように配設部16を循環する配設部流通路31と、副室部材17を循環する副室流通路32とを有し、これら配設部流通路31と副室流通路32とが連通するように形成されている。
【0039】
配設部流通路31は、副室流通路32よりも流路径が大きく形成されている。配設部流通路31の流路径を大きく形成することにより、プラグ配設部21により多くの冷却水が流通するようにしている。配設部流通路31は、配設部16の上下方向にそれぞれ流入口27及び流出口28と連通する流通路31aが形成され、これらの流通路31aが連絡路31bを通して互いに連通し、この連絡路31bから4本の流通路31cに分岐して下方に延びている。連絡路31bは、配設部16の上下方向のやや上方寄りに水平方向に形成されている。
【0040】
配設部流通路31は、配設部16の上下方向にそれぞれ流入口27及び流出口28と連通する2本の上部流通路31aが形成され、これら2本の上部流通路31aが連絡路31bを通して互いに連通するように構成されている。2本の上部流通路31aは、上述したように連絡路31bから下方に向けて4本の下部流通路31cに分岐され、これら4本の下部流通路31cがそれぞれ4本の副室流通路32の流通路32aに連通するように形成されている。
【0041】
これら4本の流通路32aは、第1筒部17aの外周から第2筒部17bの外周で内周側に屈曲して形成され、この第2筒部17bから図5及び図6に示すように第3筒部17c、第4筒部17dの外周で下方に直線状に延びている。そして、第4筒部17dの下端近傍の外周において、図7に示すように4本の流通路32aが周回連絡路32bを通して互いに連通するように構成されている。すなわち、4本の流通路32aは、それぞれ先端壁部17eの近傍において円環状に形成された周回連絡路32bに接続されている。
【0042】
ここで、配設部流通路31と副室流通路32は、上記のように屈曲形成された複雑な流路であっても3Dプリンタ(3D
printer)を使用することによって容易に形成することが可能である。すなわち、流入口27及び流出口28に対して配設部流通路31と副室流通路32がそれぞれ連通するように形成される。
【0043】
次に、本実施形態の点火プラグ配設部分の冷却装置の作用について説明する。
【0044】
図示しないポンプを駆動することによって、上記水タンクから冷却水が放熱部で放熱された後、冷却水入口管を通して流入口27に供給される。すると、冷却水は、冷却部30の配設部流通路31の上部流通路31aから連絡路31bに流入し、この連絡路31bを通して4本の下部流通路31cに分岐され、これら4本ののうちの2本の下部流通路31cがそれぞれ4本のうちの2本の副室流通路32の流通路32aに流入する。これにより、点火プラグ20のプラグ配設部21と、燃料噴射装置22の噴射装置配設部23が高効率にて冷却される。
【0045】
これら4本のうちの2本に流通路32aに流入した冷却水は、第1筒部17aの外周から第2筒部17bの外周で内周側に屈曲され、この第2筒部17bから第3筒部17c、第4筒部17dの外周を経て周回連絡路32bに流入する経路において、副室部材17を効率良く冷却することができる。特に、周回連絡路32bが副室部材17の噴孔19の近傍に配置されているので、高温化する部位を効果的に冷却することが可能となる。
【0046】
そして、周回連絡路32bから4本のうちの2本の流通路32aを経て4本のうちの2本の下部流通路31cに流入し、さらに連絡路31b、上部流通路31aを経て流出口28から図示しない冷却水出口管から水タンクに排出される。
【0047】
以上のように構成された本実施形態によれば、副室式エンジン1の点火プラグ20のプラグ配設部21に冷媒としての冷却水を供給する冷却部30が設けられ、この冷却水によりプラグ配設部21を冷却することにより、構造を簡素化し、点火プラグ20を含む配設部分の冷却効率を著しく向上させることができる。
【0048】
また、本実施形態によれば、配設部16は、点火プラグ20の放電部20a側に副室部材17が設けられ、この副室部材17の周囲に冷却部30が形成され、この冷却部30に冷却水が供給されることによって副室部材17を冷却可能に構成したことにより、副室部材17の冷却効率を著しく向上させることができる。
【0049】
さらに、本実施形態によれば、冷却部30は、冷却水が循環する配設部流通路31及び副室流通路32を有することにより、低温の冷却水を常に循環可能とすることで、配設部16の冷却効率を一段と高めることができる。
【0050】
そして、本実施形態によれば、配設部16は、点火プラグ20を配設するプラグ配設部21と、燃料噴射装置22を配設する噴射装置配設部23とが一体に形成されているので、燃料噴射装置22を配設する噴射装置配設部23が一体に設けられているものにも適用可能となり、汎用性を高めることができる。
【0051】
本実施形態によれば、4本の副室流通路32の流通路32aが副室部材17の長さ方向の外周形状に沿って屈曲して形成されているので、副室部材17の冷却効率を一段と高めることができる。
【0052】
なお、本実施形態では、放熱手段としてラジエータを用いた例について説明したが、これに限らず放熱フィン、ヒートパイプ等の他の放熱手段を用いてもよい。また、本実施形態では、冷却水を水タンクから供給するようにしたが、これに限らず例えばウォータジャケット7であってもよく、冷却水を供給可能であれば、如何なる場所から供給するようにしてもよい。
【0053】
[発明の第2実施形態]
図8は、本発明の第2実施形態に係る点火プラグ配設部分の冷却装置を適用した燃焼室の周辺部を示す縦断面図である。図9は、本発明の第2実施形態に係る点火プラグ配設部分の冷却装置を示す縦断面図である。図10は、図9の冷却部を示す概略斜視図である。なお、前記第1実施形態と同一又は対応する部分には、同一の符号を付して説明する。
【0054】
図8に示すように、内燃機関としてのエンジン1Aは、シリンダーブロック2を有し、このシリンダーブロック2上には、シリンダーヘッド3が締結されている。シリンダーブロック2のシリンダーボア4内には、ピストン5が上死点から下死点まで往復動可能に設けられている。シリンダーブロック2、シリンダーヘッド3及びピストン5によって燃焼室6aが区画形成されている。シリンダーブロック2には、ウォータジャケット7が設けられている。
【0055】
シリンダーヘッド3には、燃焼室6aに連通する吸気ポート8及び排気ポート10が形成されている。吸気ポート8には吸気バルブ9が設けられ、排気ポート10には排気バルブ11が設けられている。
【0056】
点火プラグ40は、シリンダーヘッド3に設けられており、その取付孔に挿通され、シリンダーヘッド3ねじにて締結されている。点火プラグ40の先端部は、燃焼室6aに露出している。
【0057】
図9に示すように、点火プラグ40は、配設部分としてのハウジング41と、接地電極42と、碍子部43と、中心電極44とを備える。本実施形態では、点火プラグ40の周囲に設けられたハウジング41に冷却部30が設けられている。ハウジング41は、碍子部43よりも大径に形成されている。ハウジング41は、上部大径部41aと、下部小径部41bとが連続して形成され、この下部小径部41bの外周面にシリンダーヘッド3に取り付けるためのねじ溝が形成されている。
【0058】
接地電極42は、金属にてL字状に形成され、放電部40aとの間に所定の隙間を有するように設けられている。碍子部43は、ハウジング41内に収容され、例えばセラミックス等の絶縁性材料で形成され、ハウジング41と中心電極44との間で絶縁性を維持している。
【0059】
ハウジング41の上部大径部41a上には、配管取付部材45が一体に固定されている。この配管取付部材45は、中央に円形の孔45aが形成され、この孔45aに碍子部43が嵌まり込むように構成されている。配管取付部材45には、孔45aを介して互いに対向するように図示しない2本の冷却水供給管及び冷却水排出管にそれぞれ接続される供給接続管46及び排出接続管47が設けられている。また、配管取付部材45には、孔45aを介して互いに対向するように圧力測定手段を取り付けるための2つの取付部48が配設されている。
【0060】
ハウジング41の上部大径部41a及び下部小径部41bには、4本の流通路49(図8では2本だけを示す)が上下方向に延びるように形成されている。これら4本の流通路49は、上部大径部41aから下部小径部41bに至るまでの外形に沿うように屈曲して形成されている。これら4本の流通路49の下端には、放電部40aの近傍において周回連絡路50が設けられ、この周回連絡路50を通して4本の流通路49が互いに連通状態になっている。一方、これら4本の流通路49の上端は、それぞれ2本ずつ供給接続管46及び排出接続管47に連通されている。
【0061】
ここで、上部大径部41a及び下部小径部41bに屈曲して形成された4本の流通路49及び周回連絡路50は、3Dプリンタを使用することによって容易に形成することが可能である。すなわち、各2本の供給接続管46及び排出接続管47に対するハウジング41の上部大径部41a及び下部小径部41bに、4本の流通路49及び周回連絡路50がそれぞれ連通するように形成される。
【0062】
次に、本実施形態の点火プラグ配設部分の冷却装置の作用について説明する。
【0063】
図示しないポンプを駆動することによって、水タンクから冷却水が放熱部で放熱された後、冷却水入口管を通して冷媒としての冷却水が2本の供給接続管46から流入する。すると、冷却水は、冷却部30の2本の流通路49を下方に流れて周回連絡路50に流入する。この周回連絡路50に流入した冷却水は、他の2本の流通路49を上方に流れて2本の排出接続管47を通って図示しない冷却水出口管から水タンクに排出される。このように点火プラグ40の長さ方向に冷却水が循環することにより、点火プラグ40を高効率にて冷却することが可能となる。
【0064】
以上のように構成された本実施形態によれば、点火プラグ40の周囲に冷却部30が設けられ、この冷却部30に冷却水が供給されることによって点火プラグ40を冷却可能に構成したことから、点火プラグ40を直接冷却するため、点火プラグ40の冷却効率を一段と高め、点火プラグ40の長寿命化を図ることができる。
【0065】
また、本実施形態によれば、流通路49が点火プラグ40の長さ方向の外周形状に沿って屈曲して形成されているので、冷却部30が点火プラグ40に極めて接近することとなり、点火プラグ40の冷却効率を一段と高めることができる。
【0066】
なお、本実施形態では、点火プラグ40に冷却部30を設けた例について説明したが、前記第1実施形態の点火プラグ20に冷却部30を設けるようにしてもよい。このように構成することで、配設部16及び副室部材17とともに、点火プラグ20も冷却することが可能となる。
【0067】
[発明の他の実施形態]
本発明の各実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0068】
例えば、上記各実施形態では、冷媒として冷却水を用いた例について説明したが、これに限らず空気や水蒸気は勿論のこと、金属ナトリウムを用いてもよい。この金属ナトリウムを用いた場合には、冷却部30に98℃で液化した金属ナトリウムを注入した後、流入口27及び流出口28を封止することが必要である。上記金属ナトリウムは、エンジン実動時は液体となり、上下振動を与えることで、温度が低下することで、冷却部30の周囲を効果的に冷却することが可能となる。
【0069】
また、冷媒として金属ナトリウムを用いた場合には、各2本の供給接続管46及び排出接続管47、冷却水入口管、冷却水出口管、及び水タンク等の冷媒冷却手段及び冷媒循環路が不要となり、構造を極めて簡素化するとともに、冷却効率も格段と向上させることが可能となる。
【符号の説明】
【0070】
1 副室式エンジン(内燃機関)
2 シリンダーブロック
3 シリンダーヘッド
4 シリンダーボア
5 ピストン
6 主燃焼室
7 ウォータジャケット
8 吸気ポート
9 吸気バルブ
10 排気ポート
11 排気バルブ
12 仕切壁
13 支持孔
13a 大径部
13b 中径部
13c 小径部
14 上段差部
15 下段差部
16 配設部(配設部分)
17 副室部材(配設部分)
18 副室
19 噴孔
20 点火プラグ(配設部分)
21 プラグ配設部
22 燃料噴射装置
23 噴射装置配設部
24 ハウジング
25 接地電極
26 碍子部
27 流入口
28 流出口
30 冷却部
31 配設部流通路
31a 上部流通路
31b 連絡路
31c 下部流通路
32 副室流通路
32a 流通路
32b 周回連絡路
35 固定穴
40 点火プラグ
41 ハウジング(配設部分)
41a 上部大径部
41b 下部小径部
42 接地電極
43 碍子部
44 中心電極
45 配管取付部材
45a 孔
46 供給接続管
47 排出接続管
48 取付部
49 流通路
50 周回連絡路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の点火プラグの配設部分に冷媒が供給される冷却部が設けられ、前記配設部分を冷却可能に構成した点火プラグ配設部分の冷却装置であって、
前記冷却部は、前記点火プラグの放電部側に設けられた副室の周囲または前記点火プラグの周囲に形成されており、
前記配設部分は、金属材からなり、
前記冷却部は、前記配設部分の内部に前記金属材に囲われて形成された、冷媒が流通する複数本の流通路を有し、
前記複数本の流通路の各々の前記流通路は、前記副室または前記点火プラグの外側にその外側形状の長手方向に沿って形成されており、
前記副室または前記点火プラグの底部近傍における前記配設部分の内部には、冷媒が前記複数本の流通路を循環するように前記複数本の流通路に連通する周回連絡路が前記金属材に囲われて設けられており、
前記複数本の流通路の所定の前記流通路を介して流入する冷媒は、前記周回連絡路へ送られ、前記複数本の流通路の他の前記流通路を介して流出する
ことを特徴とする点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項2】
内燃機関の点火プラグの配設部分に冷媒が供給される冷却部が設けられ、前記配設部分を冷却可能に構成した点火プラグ配設部分の冷却装置であって、
前記冷却部は、前記点火プラグの放電部側に設けられた副室の周囲または前記点火プラグの周囲に形成されており、
前記配設部分は、金属材からなり、
前記冷却部は、前記配設部分の内部に前記金属材に囲われて形成された、冷媒が流通する流通路を有し、
前記流通路は、前記副室または前記点火プラグの外側にその外側形状の長手方向に沿って形成されており、
前記流通路は、前記副室または前記点火プラグが太径部から細径部へ長手方向へ移行する段差に応じて、屈曲して形成されている
ことを特徴とするに記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項3】
前記周回連絡路は、前記複数本の流通路の各々の前記流通路の流路方向と交差する方向の面上に円環状に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項4】
前記複数本の流通路のうちの2本の前記流通路は断面視において同一平面上にあり、前記複数本の流通路のうちの前記2本の前記流通路を除く他の前記流通路のうちの少なくとも1本の前記流通路は、前記同一平面上から外れて位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項5】
前記配設部分は、前記点火プラグを配設する部分と、燃料噴射装置を配設する部分とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、内燃機関の点火プラグの配設部分に冷媒が供給される冷却部が設けられ、前記配設部分を冷却可能に構成した点火プラグ配設部分の冷却装置であって、前記冷却部は、前記点火プラグの放電部側に設けられた副室の周囲または前記点火プラグの周囲に形成されており、前記配設部分は、金属材からなり、
前記冷却部は、前記配設部分の内部に前記金属材に囲われて形成された、冷媒が流通する複数本の流通路を有し、前記複数本の流通路の各々の前記流通路は、前記副室または前記点火プラグの外側にその外側形状の長手方向に沿って形成されており、前記副室または前記点火プラグの底部近傍における前記配設部分の内部には、冷媒が前記複数本の流通路を循環するように前記複数本の流通路に連通する周回連絡路が前記金属材に囲われて設けられており、前記複数本の流通路の所定の前記流通路を介して流入する冷媒は、前記周回連絡路へ送られ、前記複数本の流通路の他の前記流通路を介して流出する
ことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項2に係る発明は、内燃機関の点火プラグの配設部分に冷媒が供給される冷却部が設けられ、前記配設部分を冷却可能に構成した点火プラグ配設部分の冷却装置であって、前記冷却部は、前記点火プラグの放電部側に設けられた副室の周囲または前記点火プラグの周囲に形成されており、前記配設部分は、金属材からなり、前記冷却部は、前記配設部分の内部に前記金属材に囲われて形成された、冷媒が流通する流通路を有し、前記流通路は、前記副室または前記点火プラグの外側にその外側形状の長手方向に沿って形成されており、前記流通路は、前記副室または前記点火プラグが太径部から細径部へ長手方向へ移行する段差に応じて、屈曲して形成されていることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記周回連絡路は、前記複数本の流通路の各々の前記流通路の流路方向と交差する方向の面上に円環状に形成されていることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記複数本の流通路のうちの2本の前記流通路は断面視において同一平面上にあり、前記複数本の流通路のうちの前記2本の前記流通路を除く他の前記流通路のうちの少なくとも1本の前記流通路は、前記同一平面上から外れて位置することを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2021-08-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の点火プラグが内部に配設される配設部分に冷媒が供給される冷却部が設けられ、前記配設部分を冷却可能に構成した点火プラグ配設部分の冷却装置であって、
前記冷却部は、前記点火プラグの放電部側に設けられた副室の周囲または前記点火プラグの周囲に形成されており、
前記配設部分は、耐熱材料からなり、
前記冷却部は、前記配設部分の内部に前記耐熱材料に囲われて形成された、冷媒が流通する複数本の流通路を有し、
前記複数本の流通路の各々の前記流通路は、
前記副室または前記点火プラグの外側にその外側形状の長手方向に沿って形成され、前記配設部分の上端部に冷媒の流入口及び流出口が形成されて前記上端部から前記配設部分の底部近傍に至るまで前記配設部分の内部を通って形成されており、
前記複数本の流通路の各々は、前記副室または前記点火プラグが太径部から細径部へ長手方向へ移行する段差に応じて、屈曲して形成されており、
前記副室または前記点火プラグの前記底部近傍における前記配設部分の内部には、冷媒が前記複数本の流通路を循環するように前記複数本の流通路に連通する周回連絡路が前記耐熱材料に囲われて設けられており、
前記複数本の流通路の所定の前記流通路を介して流入する冷媒は、前記流入口から前記底部近傍まで案内されて前記周回連絡路へ送られ、前記複数本の流通路の他の前記流通路を介して前記底部近傍から前記流出口まで案内されて前記流出口から流出するように構成された
ことを特徴とする点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項2】
前記周回連絡路は、前記複数本の流通路の各々の前記流通路の流路方向と交差する方向の面上に円環状に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項3】
前記複数本の流通路のうちの2本の前記流通路は断面視において同一平面上にあり、前記複数本の流通路のうちの前記2本の前記流通路を除く他の前記流通路のうちの少なくとも1本の前記流通路は、前記同一平面上から外れて位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【請求項4】
前記配設部分は、前記点火プラグを配設する部分と、燃料噴射装置を配設する部分とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の点火プラグ配設部分の冷却装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、内燃機関の点火プラグが内部に配設される配設部分に冷媒が供給される冷却部が設けられ、前記配設部分を冷却可能に構成した点火プラグ配設部分の冷却装置であって、前記冷却部は、前記点火プラグの放電部側に設けられた副室の周囲または前記点火プラグの周囲に形成されており、前記配設部分は、耐熱材料からなり、前記冷却部は、前記配設部分の内部に前記耐熱材料に囲われて形成された、冷媒が流通する複数本の流通路を有し、前記複数本の流通路の各々の前記流通路は、前記副室または前記点火プラグの外側にその外側形状の長手方向に沿って形成され、前記配設部分の上端部に冷媒の流入口及び流出口が形成されて前記上端部から前記配設部分の底部近傍に至るまで前記配設部分の内部を通って形成されており、前記複数本の流通路の各々は、前記副室または前記点火プラグが太径部から細径部へ長手方向へ移行する段差に応じて、屈曲して形成されており、前記副室または前記点火プラグの前記底部近傍における前記配設部分の内部には、冷媒が前記複数本の流通路を循環するように前記複数本の流通路に連通する周回連絡路が前記耐熱材料に囲われて設けられており、前記複数本の流通路の所定の前記流通路を介して流入する冷媒は、前記流入口から前記底部近傍まで案内されて前記周回連絡路へ送られ、前記複数本の流通路の他の前記流通路を介して前記底部近傍から前記流出口まで案内されて前記流出口から流出するように構成された
ことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
求項2に係る発明は、請求項1の記載の構成に加え、前記周回連絡路は、前記複数本の流通路の各々の前記流通路の流路方向と交差する方向の面上に円環状に形成されていることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記複数本の流通路のうちの2本の前記流通路は断面視において同一平面上にあり、前記複数本の流通路のうちの前記2本の前記流通路を除く他の前記流通路のうちの少なくとも1本の前記流通路は、前記同一平面上から外れて位置することを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に乃至3のいずれか一項の構成に加え、前記配設部分は、前記点火プラグを配設する部分と、燃料噴射装置を配設する部分とが一体に形成されていることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】