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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022022022
(43)【公開日】2022-02-03
(54)【発明の名称】発毛・育毛剤の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9789 20170101AFI20220127BHJP
   A61Q 7/00 20060101ALI20220127BHJP
   A61K 36/87 20060101ALI20220127BHJP
   A61K 36/258 20060101ALI20220127BHJP
   A61P 17/14 20060101ALI20220127BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220127BHJP
【FI】
A61K8/9789
A61Q7/00
A61K36/87
A61K36/258
A61P17/14
A61P43/00 121
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020125964
(22)【出願日】2020-07-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2020-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】520095326
【氏名又は名称】GAIN3924株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100216286
【弁理士】
【氏名又は名称】篠崎 史典
(72)【発明者】
【氏名】坂田 明美
【テーマコード(参考)】
4C083
4C088
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AB051
4C083BB53
4C083CC37
4C083DD23
4C083DD27
4C083EE22
4C083EE24
4C083FF01
4C088AB18
4C088AB56
4C088AC04
4C088AC11
4C088BA09
4C088CA05
4C088MA07
4C088MA16
4C088MA63
4C088NA05
4C088NA14
4C088ZA92
4C088ZC75
(57)【要約】
【課題】発毛・育毛効果および白髪の発生の抑制効果が高い発毛・育毛剤の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る発毛・育毛剤の製造方法は、水にブドウ種子を浸漬し、沈降したブドウ種子を採取し、当該採取されたブドウ種子を乾燥した後、乾煎して乾煎ブドウ種子を調製する工程(1)と、高麗人参を乾煎して乾煎高麗人参を調製する工程(2)と、
前記乾煎ブドウ種子と乾煎高麗人参と水とを混合し、煮込んで、発毛・育毛剤を調製する工程(3)と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水とブドウ種子と高麗人参とを含む発毛・育毛剤の製造方法であって、
水にブドウ種子を浸漬し、沈降したブドウ種子を採取し、当該採取されたブドウ種子を乾燥した後、乾煎して乾煎ブドウ種子を調製する工程(1)と、
高麗人参粉末を乾煎して乾煎高麗人参粉末を調製する工程(2)と、
前記乾煎ブドウ種子と乾煎高麗人参粉末と水とを混合し、煮込んで、発毛・育毛剤を調製する工程(3)と、を含むことを特徴とする発毛・育毛剤の製造方法。
【請求項2】
前記工程(3)において、水は、軟水であることを特徴とする請求項1に記載の発毛・育毛剤の製造方法。
【請求項3】
前記工程(3)において、煮込む期間は、10日間であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発毛・育毛剤の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発毛・育毛剤の製造方法に関し、より具体的には、発毛・育毛効果および白髪の発生の抑制効果が高い発毛・育毛剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
髪毛の生え変わりの周期(「ヘアサイクル」は、「成長期」、「退行期」、「休止期」を繰り返し、ヘアサイクルによる脱毛は、自然脱毛と呼ばれている。
【0003】
しかし、この自然脱毛ではない、他の原因による脱毛は「脱毛症」と呼ばれ、たとえば、AGA(男性型脱毛症)、円形脱毛症、脂漏性脱毛症などが挙げられる。
このような、脱毛症は、高齢になるほど、あるいはストレスを多く受けるほど、進行しやすい傾向にあり、特に現代社会においては、脱毛症が低年齢化しているという問題もある。
このような状況の下、たとえば、様々な発毛・育毛剤、その使用方法が開発されている。
【0004】
たとえば、特許文献1では、脱毛の予防に対して顕著な効果を奏する脱毛予防方法が提案されている。当該方法は、具体的には、「熟しきって腐る寸前の紫色してなる葡萄の実を茎から分離し、該葡萄の実を包皮の付いた状態で蒸留水等で洗浄してその表面を浄化し、該葡萄の実をペースト状になるまで粉砕し、該ペースト状の葡萄を1時間半とろ火で加熱した後、放置することにより常温に戻し、該常温に戻ったペースト状の葡萄もしくはそれから絞り取った液を使用者の頭髪の根元に塗布し、10~20分経過後洗い流すことを特徴とする(特許請求の範囲など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平06-172129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で開示されている発明を含め、従来の発毛・育毛剤は、ある程度の発毛・育毛効果が認められるものの、需要者にしてみれば、必ずしも満足のいく効果ではなく、依然として改善の余地があった。
【0007】
本発明社は、発毛・育毛効果がある材料やその処理と発毛・育毛効果との関係性を鋭意検討した結果、水沈降性のブドウ種子および高麗人参粉末を乾煎りした後、水で煮込むことで、きわめて高い発毛・育毛効果のみならず白髪の発生の抑制効果も発揮できる発毛・育毛剤を製造できることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、発毛・育毛効果および白髪の発生の抑制効果が高い発毛・育毛剤の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る発毛・育毛剤の製造方法は、水とブドウ種子と高麗人参とを含む発毛・育毛剤の製造方法であって、
水にブドウ種子を浸漬し、沈降したブドウ種子を採取し、当該採取されたブドウ種子を乾燥した後、乾煎して乾煎ブドウ種子を調製する工程(1)と、
高麗人参粉末を乾煎して乾煎高麗人参粉末を調製する工程(2)と、
前記乾煎ブドウ種子と乾煎高麗人参と水とを混合し、煮込んで、発毛・育毛剤を調製する工程(3)と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、前記工程(3)において、水は、軟水であることが好ましい。
【0011】
また、前記工程(3)において、煮込む期間は、10日間であることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施例1の「試験用発毛・育毛剤1」の成分分析の結果を示すための図である。
【0013】
図2図2は、実施例1の「試験用発毛・育毛剤1」の成分分析の結果を示すための図である。
【0014】
図3図3は、実施例1の「試験用発毛・育毛剤1」の成分分析の結果を示すための図である。
【0015】
図4図4は、評価試験(2)の結果を示すための図である。
【0016】
図5図5は、評価試験(2)の結果を示すための図である。
【0017】
図6図6は、評価試験(2)の結果を示すための図である。
【0018】
図7図7は、評価試験(2)の結果を示すための図である。
【0019】
図8図8は、評価試験(2)の結果を示すための図である。
【0020】
図9図9は、評価試験(2)の結果を示すための図である。
【0021】
図10図10は、評価試験(2)の結果を示すための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る発毛・育毛剤の製造方法について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
本発明に係る発毛・育毛剤の製造方法は、乾煎ブドウ種子調製工程(1)、乾煎高麗人参調製工程(2)および発毛・育毛剤調製工程(3)を必須工程として含み、必要に応じてその他の工程を含んでいてもよい。
【0024】
1.工程(1)(乾煎ブドウ種子調製工程)
乾煎ブドウ種子調製工程(1)は、水にブドウ種子を浸漬し、沈降したブドウ種子を採取し、当該採取されたブドウ種子を乾燥した後、乾煎して乾煎ブドウ種子を調製する工程である。
【0025】
図1(A)に示されるように、本工程では、まず、たとえば透明容器11に注入された水12にブドウ種子10を浸漬する。
【0026】
ここで、水は、特に限定されるものではなく、軟水(硬度:60mg/L未満)または硬水(硬度:60mg/L以上)であってもよい。また、水道水または天然水であってもよい。
また、ブドウ種子は特に限定されず、ウインク、オーロラブラック、オリエンタルスター、キャンベル・アーリー、巨峰、コンコード、紫玉、スチューベン、大峰、藤稔、高墨、ナガノパープル、ハイ・ベリー、ピオーネ、ブラックオリンピア、ブラック三尺、ブラックビート、マスカット・ベリーA、安芸クイーン、甲斐路、キングデラ、クイーンニーナ、グローコールマン、ゴルビー、サニードルチェ、サニールージュ、紫苑、シナノスマイル、デラウエア、紅アレキ、紅伊豆、紅しなの、ベニバラード、ベニバラオー、紅やまびこ、マニキュアフィンガー、リザマート、竜宝、ルビー・オクヤマ、ルビーロマン、ロザリオ・ロッソ、黄華、黄玉、甲斐美嶺、ゴールドフィンガー、シャインマスカット、翠峰、瀬戸ジャイアンツ、多摩ゆたか、天山、ナイアガラ、白峰、ハニービーナス、ピッテロ・ビアンコ、ヒムロッド、マスカット・アレキサンドリア、ロザリオ・ビアンコ、クリムゾン・シードレス、サマーローヤル、トンプソン・シードレス、ホリデイ・レッド、ミッドナイトビューティー、ラリー・シードレス、レッドグローブなどが挙げられる。これらの品種のブドウのうち、デラウエアなどは、ジベレリン処理により、種なしブドウとして市販されているが、本発明においては、ブドウ種子を使用するため、ジベレリンやサイトカイニンなどで無核化処理されていない(種がある)ブドウが原料として採用される。
【0027】
このように、本発明においては、様々な品種のブドウの種子を使用することができるが、産地や品種により、本発明に係る方法を実施して得られる発毛・育毛剤の発毛・育毛効果や白髪の発生の抑制効果に若干の相違が生じる。優位な発毛・育毛効果や白髪の発生の抑制効果を期するという観点からは、巨峰の種子が好ましく、山梨県牧丘地区産の巨峰の種子がより好ましい。また、ブドウ種子は、予め破砕したものでもよい。ここで、「牧丘地区」とは、旧東山梨群牧丘町およびその周辺地域(現在の山梨市)を指す。
【0028】
図1(B)に示されるように、水12にブドウ種子10を、たとえば、1分~1時間程度浸漬すると、付番10bおよび10aに示されるように、ブドウの種子10は、水12の表面に浮いている種子10bと、水に沈降している種子10aとに分かれる。
工程(1)では、沈降したブドウ種子を採取し、当該採取されたブドウ種子を乾燥した後、乾煎して乾煎ブドウ種子を調製する。なお、玉杓子や網杓子を使用したり、あるいはろ過したりすることで、容易に沈降したブドウ種子を採取することができる。
【0029】
また、採取されたブドウ種子を、ドライヤーなどで強制的に乾燥させてもよいし、あるいは天日干し又は陰干しで乾燥させてもよい。
乾燥ブドウ種子を、乾煎して乾煎ブドウ種子を調製するにあたって、フライパンなどを使用するなど、通常の乾煎り手段を使用してもよい。乾煎り時間は、通常、1分から30分程度である。
【0030】
2.工程(2)(乾煎高麗人参調製工程)
工程(2)は、高麗人参(オタネニンジン、朝鮮人参)の粉末を乾煎して乾煎高麗人参を調製する工程であり、工程(1)と同時に実施してもよいし、工程(1)の前または後に実施してもよい。ここで、高麗人参粉末の乾煎は、工程(1)と同様に、フライパンなどを使用するなど、通常の乾煎り手段を使用してもよい。乾煎り時間は、通常、1分から30分程度である。
【0031】
なお、高麗人参粉末としては、市販されている乾燥高麗人参を破砕して粉末してなるものを通常使用する。また、高麗人参は、根を天日で乾燥させたもの(白参)でも、皮を剥がずに湯通ししてから乾燥させたもの(紅参)であってもよい。また、高麗人参の産地も特に限定されず、中国産、韓国産あるいは日本産であってもよい。
【0032】
3.工程(3)(発毛・育毛剤調製工程)
工程(3)は、前記乾煎ブドウ種子と乾煎高麗人参粉末と水とを混合し、煮込んで、発毛・育毛剤を調製する工程である。
ここで、水は、工程(1)の水と同様に、軟水(硬度:60mg/L未満)または硬水(硬度:60mg/L以上)であってもよい。また、水道水または天然水であってもよい。
ただし、一層高い発毛・育毛効果や白髪の発生の抑制効果を発揮できるという観点からは、軟水が好ましい。軟水は、WHO(世界保健機関)での定義で、硬度が60mg/L未満のものを言うが、より具体的には、商品名「南アルプスの天然水」(サントリー株式会社製)として市販されている。
【0033】
また、水と乾煎ブドウ種子と乾煎高麗人参粉末との比率(体積比、重量比)は特に限定されないが、たとえば、水500mlに対して、乾煎ブドウ種子が8粒、乾煎高麗人参粉末が小さじ2杯(10ml)の比率で混合されることが好ましい。このような比率であれば、発毛・育毛剤に、一層高い発毛・育毛効果や白髪の発生の抑制効果を期待できる。
【0034】
本工程では、前記乾煎ブドウ種子と乾煎高麗人参粉末と水とを混合したものを煮込むことになるが、具体的には、水が入った鍋などに、乾煎ブドウ種子と乾煎高麗人参粉末とを投入して混合した後、あるいは混合しながら、鍋などに火をかけて沸騰させる。ここで、一層高い発毛・育毛効果や白髪の発生の抑制効果が発揮できるという観点から、沸騰した瞬間に、火を止めて、液温が常温になるまで放置する温度サイクル操作を実施することが好ましく、この操作を繰り返すことがより好ましい。また、この操作は、発毛・育毛剤に雑菌やカビの繁殖を抑制できるという観点からも好ましい。
【0035】
一層高い発毛・育毛効果や白髪の発生の抑制効果が発揮できるという観点および発毛・育毛剤に雑菌やカビの繁殖を抑制できる観点からは、煮込む期間は、10日間であることが好ましく、10日間上記温度サイクル操作を実施することがより好ましい。
【0036】
調製された発毛・育毛剤は、たとえば、ガラス製の小瓶、ペットボトルなどに保存することができる。また、雑菌・カビの繁殖を抑制するという観点からは、冷蔵庫内など、低温下で保管・保存することが好ましい。
【0037】
調製された発毛・育毛剤は、液体であるため、様々な態様で使用することができる。たとえば、発毛・育毛剤をスプレー(霧吹き)容器に入れて、頭皮に噴霧してもよいし、直接頭皮に塗布してもよい。
【0038】
また、調製された発毛・育毛剤は、必要に応じて、各種添加剤などを含んでいてもよい。
【実施例0039】
以下、実施例にて、本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は、これに制限されるものではない。
【0040】
1.実施例1
(1)乾煎ブドウ種子の調製(工程(1))
山梨県牧丘地区産のブドウ(品種:巨峰)の種子20個を、約1リットルの軟水(、商品名「南アルプスの天然水」(サントリー株式会社製))が入ったガラス容器に投入し、およそ10分間放置したところ、容器の底面に沈降した種子と、水面に浮遊した種子とに分離できた。網杓子を用いて、浮遊した種子を除去し、沈降した種子を採取した。
次いで、採取した種子を、バットに載置して、室内で乾燥させた。
乾燥後、火にかけたフライパンに、乾燥させた種子を投入して数分間乾煎りし、乾煎ブドウ種子を得た。
【0041】
(2)乾煎高麗人参粉末の調製(工程(2)
市販の乾燥高麗人参の粉末を、火にかけたフライパンに、投入し、数分間乾煎りし、乾煎高麗人参粉末を得た。
【0042】
(3)発毛・育毛剤の調製(工程(3))
水500ml(商品名「南アルプスの天然水」(サントリー株式会社製))を鍋に入れ、乾煎ブドウ種子8粒および乾煎高麗人参粉末小さじ2杯分(10ml)を仕込み、混合して、鍋に火をかけ、沸騰するまで放置した。沸騰開始直後に、火を止めて、液温を常温になるまで冷却し、再度、火をかけて、沸騰するまで放置する温度サイクル操作を1日一回実施し、合計10日間(サイクル10回)実施して、試験用発毛・育毛剤1を調製した。
調製された試験用発毛・育毛剤1を、500mlペットボトルに入れて、保管し、下記評価試験に供した。
【0043】
2.比較例
(1)比較例1
表1に示すように、乾煎ブドウ種子の代わりに、乾煎していないブドウ種子(未乾煎ブドウ種子)を使用したことを除いては、実施例1と同様にして、試験用発毛・育毛剤2を調製し、下記評価試験に供した。
【0044】
(2)比較例2
表1に示すように、乾煎高麗人参粉末の代わりに、乾煎していない高麗人参粉末(未乾煎高麗人参粉末)を使用したことを除いては、実施例1と同様にして、試験用発毛・育毛剤3を調製し、下記評価試験に供した。
【0045】
(3)比較例3
表1に示すように、工程(1)で、容器の底面に沈降した種子(沈降種子)の代わりに、水面に浮遊した種子(浮遊種子)を使用したことを除いては、実施例1と同様にして、試験用発毛・育毛剤4を調製し、下記評価試験に供した。
【0046】
【表1】
【0047】
2.評価試験(1)
試験用発毛・育毛剤を用いて、以下の評価試験に供した。
【0048】
(1)成分評価
試験用発毛・育毛剤1の成分分析を、一般社団法人食品分析センターに依頼した。結果を図2~3に示す。
【0049】
(2)発毛・育毛評価
試験用発毛・育毛剤1を、パネル3名の頭皮に毎日噴霧または塗布して、毛髪量の増減や白髪数の増減を目視観察し、以下の評価基準で評価した。試験用発毛・育毛剤1を、試験用発毛・育毛剤2~4に変更したことを除いては、同様にして、パネル3名の頭皮に塗布又は噴霧して、目視観察および評価を行った。
[評価基準]
[毛髪量]
〇:使用前と比較して、毛髪量が著しく増加していた。
△:使用前と比較して、毛髪量がわずかに増加していた。
×:使用前と比較して、毛髪量が殆ど増加していなかった又は毛髪量が減少した。
[白髪数]
〇:使用前と比較して、白髪が目立たなくなった。
△:使用前と比較して、白髪の数はあまり変動がなかった。
×:使用前と比較して、白髪の数が増加した。
【0050】
一定期間、試験用発毛・育毛剤1を使用した場合の結果を、2週間使用した場合の結果を表2に示す。
【0051】
(3)結果
発毛・育毛評価結果を表2に示す。実施例(試験用発毛・育毛剤1)では、毛髪量は著しく増加し、白髪数は減少する結果が得られた。一方、比較例(試験用発毛・育毛剤2~4)では、毛髪量の増加量は僅かであり、白髪数はさほど減少しなかった。
【0052】
【表2】
【0053】
3.評価試験(2)
試験用発毛・育毛剤1を用いて、試験者7人に適用し、表3に示されるように、定期的に頭髪を写真撮影するとともに適用前の状態と比較観察をした。
【表3】
【0054】
試験結果を、図4~10および下記表4に示す。
【0055】
【表4】
表4および図4~10に示されるように、試験用発毛・育毛剤1は、男女を問わず、きわめて高い、発毛・育毛効果および白髪の発生の抑制効果・黒髪化効果を発揮することが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明によれば、発毛・育毛効果および白髪の発生の抑制効果・黒髪化効果が高い発毛・育毛剤の製造方法を提供することができる。
【符号の説明】
【0057】
10:ブドウ種子
11:容器
10a:沈降種子
10b:浮遊種子
12:水

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10