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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022022073
(43)【公開日】2022-02-03
(54)【発明の名称】折り畳み可能なシートクッション
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/00 20060101AFI20220127BHJP
【FI】
A47C27/00 R
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021024038
(22)【出願日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】109125138
(32)【優先日】2020-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】513132575
【氏名又は名称】陳徳隆
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】陳 徳隆
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AA03
3B096AC05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】折り畳み可能なシートクッションを提供する。
【解決手段】折り畳み可能なシートクッション1はシートクッション機構2と、連結機構5とを備える。シートクッション機構は、横方向折り合わせ線L2に沿って相互に引き寄せ可能な板状のクッションユニット21と、背もたれユニット22とを含む。連結機構は、横方向折り合わせ線を延長通過させ、かつクッションユニットと背もたれユニットとに可撓的に設置される環状の第1輪状ロープ51と、第2輪状ロープ52とを含む。第1輪状ロープと第2輪状ロープとは、横方向折り合わせ線に沿って相対開き拡げ可能なクッションユニットと背もたれユニットとで張架され、それに合わせてクッションユニットと背もたれユニットとは、互いに所定の角度を挟んだ展開状態に位置決めされる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッション機構と、連結機構とを備える折り畳み可能なシートクッションであって、
前記シートクッション機構は、横方向折り合わせ線に沿って上下に互いに引き寄せ可能な板状のクッションユニットと、背もたれユニットとを含み、
前記連結機構は、前記横方向折り合わせ線を延長通過させ、かつ前記クッションユニットと前記背もたれユニットとに可撓的に設置される環状の第1輪状ロープと、第2輪状ロープとを含み、前記第1輪状ロープは、前記第2輪状ロープの外周に間隔をあけて囲続され、かつ前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとは、前記横方向折り合わせ線に沿って相対開き拡げ可能な前記クッションユニットと前記背もたれユニットとで張架され、それに合わせて前記クッションユニットと前記背もたれユニットとは、互いに所定の角度を挟んだ展開状態に位置決めされることを特徴とする、折り畳み可能なシートクッション。
【請求項2】
前記クッションユニットは、前記横方向折り合わせ線に交差する第1縦方向折り合わせ線に沿って左右に互いに引き寄せる2枚のクッション板を有し、前記背もたれユニットは、前記第1縦方向折り合わせ線に沿って互いに引き寄せる2枚の背もたれ板を有し、前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとは、前記複数のクッション板と前記複数の背もたれ板とに延在設置され、なおかつ前記第1縦方向折り合わせ線を延長通過させ、前記シートクッション機構を前記横方向折り合わせ線と前記第1縦方向折り合わせ線とに沿って折り合わせて変化可能とさせ、前記展開状態から、前記複数のクッション板と前記複数の背もたれ板とを互いに積み重ねた折り合わせ状態へと変位させることを特徴とする、請求項1に記載の折り畳み可能なシートクッション。
【請求項3】
前記シートクッション機構は、前記横方向折り合わせ線に交差すると共に、互いに間隔をあけて分布する第1縦方向折り合わせ線と、第2縦方向折り合わせ線とをさらに含み、前記背もたれユニットは、前記第1縦方向折り合わせ線と前記第2縦方向折り合わせ線とに沿って互いに引き寄せる3枚の背もたれ板を有し、前記クッションユニットは、前記第1縦方向折り合わせ線と前記第2縦方向折り合わせ線とに沿って互いに引き寄せる3枚のクッション板を有し、前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとは、前記複数のクッション板と前記複数の背もたれ板とに延在設置され、かつ前記第1縦方向折り合わせ線と前記第2縦方向折り合わせ線とを延長通過させ、前記シートクッション機構を前記横方向折り合わせ線、前記第1縦方向折り合わせ線及び前記第2縦方向折り合わせ線に沿って折り合わせて変化可能とさせ、前記展開状態から、前記複数のクッション板と前記複数の背もたれ板とを互いに積み重ねた折り合わせ状態へと変位させることを特徴とする、請求項1に記載の折り畳み可能なシートクッション。
【請求項4】
前記シートクッション機構が前記展開状態に位置するとき、前記第1輪状ロープは、張架されて左右に間隔をあけて前記クッションユニットと前記背もたれユニットとから宙に浮いて露出されて、着座空間の一側のために供される2つの肘掛け部分を有することを特徴とする、請求項2に記載の折り畳み可能なシートクッション。
【請求項5】
前記シートクッション機構は、前記クッションユニット及び前記背もたれユニットの左側間と右側間とにそれぞれ引き寄せられる2つの肘掛けユニットをさらに含み、各当該肘掛けユニットは、前記横方向折り合わせ線に沿って互いに引き寄せる2枚の肘掛け板を有し、前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとは、前記クッションユニット、前記背もたれユニット及び前記複数の肘掛けユニットの中に延在設置され、かつ前記折り合わせ状態から前記展開状態へと変位させるとき、前記シートクッション機構は張架されて前記クッションユニット、前記背もたれユニット及び前記複数の肘掛けユニットは、互いに積み重なる状態から相対揺動自在に展開するように連動し、前記複数のクッション板、前記複数の背もたれ板及び前記複数の肘掛け板を特定の挟み角で相互に引き寄せることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の折り畳み可能なシートクッション。
【請求項6】
前記シートクッション機構は、前記クッションユニット、前記背もたれユニット及び前記複数の肘掛けユニットに凹設され、かつ前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとをそれぞれ嵌装して位置決めするために供される第1環状溝と、第2環状溝とをさらに含むことを特徴とする、請求項5に記載の折り畳み可能なシートクッション。
【請求項7】
前記第1環状溝は、前記複数の背もたれ板、前記複数のクッション板及び前記複数の肘掛け板にそれぞれ形成され、かつ相互に連通する多数個の第1サブ溝を有し、前記第2環状溝は、前記複数の背もたれ板、前記複数のクッション板及び前記複数の肘掛け板にそれぞれ形成され、かつ相互に連通する多数個の第2サブ溝を有し、前記連結機構は、前記多数個の第1サブ溝内と前記多数個の第2サブ溝内とに設置されると共に、それぞれ前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとの挿通のために供される多数個のスリーブ管をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の折り畳み可能なシートクッション。
【請求項8】
前記シートクッション機構は、前記複数の肘掛け部分をそれぞれ外嵌装着し、前記クッションユニットと前記背もたれユニットとの間に張設される2つの肘掛け管組付け部材をさらに有し、各当該肘掛け管組付け部材は、取外し可能に順次組み立てられる多数個の肘掛け管を有することを特徴とする、請求項4に記載の折り畳み可能なシートクッション。
【請求項9】
前記シートクッション機構は、前記複数のクッション板と前記複数の背もたれ板とにそれぞれ凹設され、かつ左右に延在する4個の線状凹溝と、前記複数のクッション板と前記複数の背もたれ板とに凹設される1個の環状凹溝とをさらに含み、前記複数の線状凹溝は、前記環状凹溝の外周に設置され、かつ前記複数のクッション板に位置する前記複数の線状凹溝は、互いに連通しており、前記複数の背もたれ板に位置する前記複数の線状凹溝は、互いに連通しており、前記第1輪状ロープは、上下に間隔をあけて前記複数の線状凹溝内に嵌装される2つの嵌装部分をさらに有し、各当該嵌装部分は、それぞれその両端が前記複数の肘掛け部分に連結することで、前記第2輪状ロープを前記環状凹溝内に嵌装することを特徴とする、請求項8に記載の折り畳み可能なシートクッション。
【請求項10】
前記環状凹溝は、相互に連通しており、かつ前記複数のクッション板と前記複数の背もたれ板とにそれぞれ形成される4個のサブ凹溝を有し、前記連結機構は、前記複数の線状凹溝内と前記複数のサブ凹溝内とに設置されると共に、それぞれ前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとの挿通のために供される多数個のスリーブ管をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の折り畳み可能なシートクッション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートクッションに係り、特に、折り畳み可能なシートクッションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の折り畳み可能なシートクッションは、折り合わせ線に沿って相互に引き寄せる多数枚の板体と、前記多数枚の板体の間に連結設置される多数個のヒンジとを備え、前記多数枚の板体は、前記多数個のヒンジを介して前記折り合わせ線に相対して揺動して展開すると共に、特定の角度で相互に引き寄せられて展開状態に位置する。前記折り畳み可能なクッションは、前記多数枚の板体を前記折り合わせ線に沿って二つ折りさせて重合収納して前記展開状態から折り合わせ状態に変換するように駆動される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、前記多数個のヒンジは金属材質から作製されるので、前記折り畳み可能なクッションの重量が大幅に増大して携帯に不利となり、芝地のような屋外や湿気の多い場所で使用される場合であれば、前記複数のヒンジに錆を発生させやすくなり、前記折り畳み可能なシートクッションの使用寿命を低下させる。
【0004】
本発明は、従来技術の少なくとも1つの欠点を克服できる折り畳み可能なシートクッションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の折り畳み可能なシートクッションは、シートクッション機構と、連結機構とを備える。前記シートクッション機構は、横方向折り合わせ線に沿って相互に引き寄せ可能な板状のクッションユニットと、背もたれユニットとを含む。前記連結機構は、前記横方向折り合わせ線を延長通過させ、かつ前記クッションユニットと前記背もたれユニットとに可撓的に設置される環状の第1輪状ロープと、第2輪状ロープとを含む。前記第1輪状ロープは、前記第2輪状ロープの外周に間隔をあけて囲続され、かつ前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとは、前記横方向折り合わせ線に沿って相対開き拡げ可能な前記クッションユニットと前記背もたれユニットとで張架され、それに合わせて前記クッションユニットと前記背もたれユニットとは、互いに所定の角度を挟んだ展開状態に位置決めされる。
【発明の効果】
【0006】
本発明の作用効果は、以下の通りである。前記連結機構の前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとの設置によれば、前記シートクッション機構を前記横方向折り合わせ線に沿って相対揺動させて展開したり、重合収納したりすることができる。前記第1輪状ロープと前記第2輪状ロープとは、材質が軽量であり、取付けが簡易であり、かつ錆の発生をなくすという特長を有するため、前記折り畳み可能なシートクッションには、収納が簡便であり、携帯が容易であり、及び錆腐食による損傷を抑制できるなどの利点を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の折り畳み可能なシートクッションの第1実施例の展開状態における態様を説明する斜視図である。
図2】前記第1実施例の第1縦方向折り合わせ線に沿う二つ折りを説明する斜視図である。
図3】前記第1実施例の折り合わせ状態における態様を説明する斜視図である。
図4】本発明の折り畳み可能なシートクッションの第2実施例の展開状態における態様を説明する斜視図である。
図5】前記第2実施例の折り合わせ状態における態様を説明する斜視図である。
図6】本発明の折り畳み可能なシートクッションの第3実施例を説明する斜視図である。
図7】前記第3実施例の肘掛け管組付け部材を説明する分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
なお、本発明について詳細に説明する前に、注意が必要なのは、以下の説明内容において、類似の構成部品は同じ符号を付して表示しているという点である。
(第1実施例)
【0009】
図1図3に示すように、本発明の折り畳み可能なシートクッション1の第1実施例は、シートクッション機構2と、連結機構5とを備える。
【0010】
前記シートクッション機構2は、横方向折り合わせ線L2に沿って上下に互いに引き寄せる板状のクッションユニット21及び背もたれユニット22と、前記クッションユニット21及び前記背もたれユニット22の左側間と右側間とにそれぞれ設置される2つの肘掛けユニット23とを含む。前記クッションユニット21は、前記横方向折り合わせ線L2に交差する第1縦方向折り合わせ線L1に沿って左右に互いに引き寄せる2枚のクッション板211を有し、前記背もたれユニット22は、前記第1縦方向折り合わせ線L1に沿って左右に互いに引き寄せる2枚の背もたれ板221を有し、各肘掛けユニット23は、前記横方向折り合わせ線L2に沿って上下に互いに引き寄せる2枚の肘掛け板231を有する。前記複数のクッション板211、前記複数の背もたれ板221及び前記複数の肘掛け板231の外観は、いずれも板状を呈して一定の剛性を有する。
【0011】
前記シートクッション機構2は、前記クッションユニット21、前記背もたれユニット22及び前記複数の肘掛けユニット23の同一側に凹設される第1環状溝401と、第2環状溝402とをさらに含む。前記第1環状溝401は、前記複数のクッション板211、前記複数の背もたれ板221及び前記複数の肘掛け板231にそれぞれ形成され、かつ相互に連通する多数個の第1サブ溝403を有し、前記第2環状溝402は、前記複数のクッション板211、前記複数の背もたれ板221及び前記複数の肘掛け板231にそれぞれ形成され、かつ相互に連通する多数個の第2サブ溝404を有する。
【0012】
前記連結機構5は、前記クッションユニット21、前記背もたれユニット22及び前記複数の肘掛けユニット23に可撓的に設置される環状の第1輪状ロープ51及び第2輪状ロープ52と、前記複数の第1サブ溝403内及び前記複数の第2サブ溝404内に設置される多数個のスリーブ管53とを含む。前記第1輪状ロープ51は、前記第2輪状ロープ52の外周に間隔をあけて設置され、かつ前記第1輪状ロープ51と前記第2輪状ロープ52とは、前記第1縦方向折り合わせ線L1と前記横方向折り合わせ線L2とを延長通過させる。前記第1輪状ロープ51を、前記複数の第1サブ溝403内に位置する前記複数のスリーブ管53に挿貫させて、前記第1環状溝401内に嵌装して位置決めし、前記第2輪状ロープ52を、前記複数の第2サブ溝404内に位置する前記複数のスリーブ管53に挿貫させて、前記第2環状溝402内に嵌装して位置決めする。
【0013】
前記シートクッション機構2は、展開状態と折り合わせ状態との間に変換するように駆動される。前記シートクッション機構2が前記展開状態に位置するとき、前記クッションユニット21、前記背もたれユニット22及び前記複数の肘掛けユニット23を前記第1縦方向折り合わせ線L1と前記横方向折り合わせ線L2とに沿って相対的に展開させ、剛性を有する前記複数のクッション板211、前記複数の背もたれ板221及び前記複数の肘掛け板231は、特定の挟み角で相互に引き寄せられ、それに合わせて前記シートクッション機構2に位置して前記第1輪状ロープ51及び前記第2輪状ロープ52から遠く離れる一側の着座空間30が定義される。前記シートクッション機構2が前記折り合わせ状態にあるとき、前記シートクッション機構2は、前記第1縦方向折り合わせ線L1に沿って左右に二つ折りして積み重ねることができ、かつ前記横方向折り合わせ線L2に沿って上下に二つ折りして積み重ねることができる。
【0014】
本発明の前記第1実施例を使用するとき、前記折り合わせ状態に位置する前記折り畳み可能なシートクッション1を例えば平地や芝地などの着座しようとする地点に置き、それから前記シートクッション機構2を前記横方向折り合わせ線L2に沿ってめくり拡げて展開させ、次いで前記シートクッション機構2を前記第1縦方向折り合わせ線L1に相対して展開させる。前記第1輪状ロープ51と前記第2輪状ロープ52とは、前記クッションユニット21、前記背もたれユニット22及び前記複数の肘掛けユニット23によって張架されることで、剛性を有する前記複数のクッション板211、前記複数の背もたれ板221及び前記複数の肘掛け板231を、特定の挟み角で相互に緊密に引き寄せる拘束力を生じさせることができ、これにより前記シートクッション機構2を前記展開状態に維持することができると共に、使用者が着座するための前記着座空間30が形成される。
【0015】
使用終えた後、まず、前記シートクッション機構2を前記第1縦方向折り合わせ線L1に沿って左右に二つ折りし、それから前記横方向折り合わせ線L2に沿って上下に二つ折りし、そして前記シートクッション機構2を前記折り合わせ状態に変化させる。
【0016】
本第1実施例の前記折り畳み可能なシートクッション1は、まず、前記第1縦方向折り合わせ線L1に沿って左右に二つ折りされ、それから前記横方向折り合わせ線L2に沿って上下に二つ折りされて前記折り合わせ状態に位置するが、その実施に際しては、本発明の他の実施態様において、これに限定されるものではなく、折り合わせ順番は交換してもよく、つまり前記折り畳み可能なシートクッション1は、まず、前記横方向折り合わせ線L2に沿って上下に二つ折りされ、それから前記第1縦方向折り合わせ線L1に沿って左右に二つ折りされて前記折り合わせ状態に位置してもよい。
【0017】
本第1実施例の前記第1環状溝401と前記第2環状溝402とは、前記クッションユニット21、前記背もたれユニット22及び前記複数の肘掛けユニット23の前記着座空間30と相反する一側に凹設されるが、その実施に際しては、本発明の他の実施態様において、これに限定されるものではなく、前記第1環状溝401と前記第2環状溝402とは、前記クッションユニット21、前記背もたれユニット22及び前記複数の肘掛けユニット23の前記着座空間30に近隣する一側に凹設されてもよい。
【0018】
本第1実施例の前記第1輪状ロープ51と前記第2輪状ロープ52とは、弾性ロープであるが、その実施に際しては、本発明の他の実施態様において、これに限定されるものではなく、例えば、前記第1輪状ロープ51と前記第2輪状ロープ52とは、結束ロープであってもよい。
【0019】
本第1実施例の前記シートクッション機構2は、かかる肘掛けユニット23を含むが、その実施に際しては、本発明の他の実施態様において、前記シートクッション機構2は、かかる肘掛けユニット23を設置することを必要とせず、前記シートクッション機構2は、前記クッションユニット21及び前記背もたれユニット22のみを含んでもよく、前記第1輪状ロープ51と前記第2輪状ロープ52とは、前記クッションユニット21内と前記背もたれユニット22内とに嵌装されて位置決めされる。
(第2実施例)
【0020】
図4図5に示すように、本発明の折り畳み可能なシートクッション1の第2実施例の構造は、前記第1実施例とほぼ同じであり、その相違点は、当該クッション板211の枚数と当該背もたれ板221の枚数にある。
【0021】
前記シートクッション機構2は、前記第1縦方向折り合わせ線L1と間隔をあけて分布すると共に、前記横方向折り合わせ線L2に交差する第2縦方向折り合わせ線L3をさらに含む。前記クッションユニット21は、前記第1縦方向折り合わせ線L1と前記第2縦方向折り合わせ線L3とに沿って互いに引き寄せる3枚のクッション板211を有し、前記背もたれユニット22は、前記第1縦方向折り合わせ線L1と前記第2縦方向折り合わせ線L3とに沿って互いに引き寄せる3枚の背もたれ板221を有する。前記第1輪状ロープ51と前記第2輪状ロープ52とは、前記第1縦方向折り合わせ線L1、前記横方向折り合わせ線L2及び前記第2縦方向折り合わせ線L3を延長通過させると共に、それぞれ前記第1環状溝401内と前記第2環状溝402内に嵌装されて位置決めされる。
【0022】
前記シートクッション機構2が前記折り合わせ状態にあるとき、前記シートクッション機構2は、前記横方向折り合わせ線L2に沿って上下に二つ折りして積み重ねることができると共に、前記第1縦方向折り合わせ線L1と前記第2縦方向折り合わせ線L3とに沿って左右に二つ折りされる。
(第3実施例)
【0023】
図6図7に示すように、本発明の折り畳み可能なシートクッション1の第3実施例が前記第1実施例と相違する点は、前記第1環状溝401、前記第2環状溝402及び前記複数の肘掛け板231を設置していないことにある。説明の便宜上、本第3実施例の前記第1実施例との相違点のみについて、以下に記述する。
【0024】
前記シートクッション機構2は、前記複数のクッション板211と前記複数の背もたれ板221とにそれぞれ形成され、かつ左右に延在する4個の線状凹溝405と、前記複数のクッション板211と背もたれ板221とにそれぞれ貫通する4個の穿孔406と、当該クッション板211と当該背もたれ板221とに延在形成される1個の環状凹溝407とをさらに含む。前記複数の線状凹溝405は、前記環状凹溝407の外周に設置され、かつ前記複数のクッション板211に位置する前記複数の線状凹溝405は、互いに連通しており、前記複数の背もたれ板221に位置する前記複数の線状凹溝405は、互いに連通しており、そして前記複数の穿孔406は、それぞれ前記複数の線状凹溝405のその他の線状凹溝405と連通していない一端に連通している。前記環状凹溝407は、相互に連通しており、かつ前記複数のクッション板211と前記複数の背もたれ板221とにそれぞれ形成される4個のサブ凹溝408を有する。
【0025】
前記連結機構5の前記複数のスリーブ管53は、前記複数の線状凹溝405内と前記複数の環状凹溝407の前記複数のサブ凹溝408内とに設置される。前記第1輪状ロープ51は、上下に間隔をあけて前記複数の線状凹溝405内に位置するスリーブ管53に挿貫して前記複数の線状凹溝405内に嵌装されて位置決めされる2つの嵌装部分512と、左右に間隔をあけて前記複数の嵌装部分512の左側間と右側間とにそれぞれ連結される2つの肘掛け部分511とを有する。各肘掛け部分511の両端部は、前記シートクッション機構2から前記着座空間30の一側に近隣し、それぞれ対応の前記複数の穿孔406を介して前記クッションユニット21と前記背もたれユニット22とに伸延貫通し、そして前記シートクッション機構2における前記着座空間30と相反する一側が前記複数の嵌装部分512に連結する。前記第2輪状ロープ52は、前記複数のサブ凹溝408内に位置する前記複数のスリーブ管53に挿貫して前記環状凹溝407に固定嵌装される。
【0026】
前記肘掛けユニット23は、前記複数の肘掛け部分511の外周縁にそれぞれ外嵌装着され、かつ前記クッションユニット21と前記背もたれユニット22との間に張設される2つの肘掛け管組付け部材232を有する。各肘掛け管組付け部材232は、多数個の肘掛け管233と、前記多数個の肘掛け管233の間に連結設置される多数個の継接部材234とを有する。各継接部材234の外形は、湾曲管状を呈し、かつ対応の肘掛け管233の外嵌装着のために供されるので、ゆえに、前記多数個の肘掛け管233は、特定の角度で相互に組み立てられて前記クッションユニット21と前記背もたれユニット22との間に支持される。
【0027】
本実施例の前記肘掛けユニット23は、前記複数の肘掛け管組付け部材232を有するが、その実施に際しては、本発明の他の実施態様において、かかる肘掛け管組付け部材232を設置することを必要とせず、前記第1輪状ロープ51の前記複数の肘掛け部分511は、前記シートクッション機構2から宙に浮いて露出されて前記着座空間30の一側に近隣するものであってもよい。
【0028】
上記をまとめると、前記連結機構5の前記第1環状溝401と前記第2環状溝402とに合わせる設置によれば、前記シートクッション機構2を前記複数の折り合わせ線に沿って相対揺動させて展開したり、重合収納したりすることができ、前記折り合わせ状態に位置する前記シートクッション機構2の体積が相対的に縮小するので、使用者は、簡便に収納や搬送することができる。一方、前記シートクッション機構2内に嵌装される前記第1輪状ロープ51と前記第2輪状ロープ52とは、材質が軽量であり、取付けが簡易であり、かつ錆の発生をなくすという特長を有する。そのため、前記折り畳み可能なシートクッション1は、軽量であり、収納が簡便であり、携帯が容易であり、及び錆腐食による損傷を抑制できるとう特性を有し、数多くの利点を兼ね備えた折り畳み可能なシートクッションと言える。
【符号の説明】
【0029】
1 折り畳み可能なシートクッション
2 シートクッション機構
21 クッションユニット
211 クッション板
22 背もたれユニット
221 背もたれ板
23 肘掛けユニット
231 肘掛け板
232 肘掛け管組付け部材
233 肘掛け管
234 継接部材
30 着座空間
401 第1環状溝
402 第2環状溝
403 第1サブ溝
404 第2サブ溝
405 線状凹溝
406 穿孔
407 環状凹溝
408 サブ凹溝
5 連結機構
51 第1輪状ロープ
511 肘掛け部分
512 嵌装部分
52 第2輪状ロープ
53 スリーブ管
L1 第1縦方向折り合わせ線
L2 横方向折り合わせ線
L3 第2縦方向折り合わせ線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7