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特開2022-22145角度付きハウジング部品および角度付きハウジングアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022022145
(43)【公開日】2022-02-03
(54)【発明の名称】角度付きハウジング部品および角度付きハウジングアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/50 20060101AFI20220127BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20220127BHJP
【FI】
H01R13/50
H01R13/52 301H
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021118675
(22)【出願日】2021-07-19
(31)【優先権主張番号】102020000017959
(32)【優先日】2020-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】519223712
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ イタリア ディストリビューション エッセ エッルレ エッレ
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】アレッサンドロ ジェンタ
(72)【発明者】
【氏名】ラウル ザンニーニ
(72)【発明者】
【氏名】クラウディア チェッツァ
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE11
5E087JJ01
5E087KK02
5E087RR25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より容易に適用可能な角度付きハウジング部品および角度付きハウジングアセンブリを、自動化されたプロセスで提供する。
【解決手段】第1セクション27および第2セクション29を有する角度付きハウジング部品5によって改善され、第1セクション27および第2セクション29はどちらもフランジ面を備えており、第1セクション27のフランジ面は、第2セクション29に対して角度が付けられており、第1セクション27と第2セクション29との間に変形可能なベローズ部が配置され、第1セクション27および第2セクション29は、ベローズ部の弾性変形を受けて互いに対して動くように配置されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コネクタ(2)のための角度付きハウジング部品(5)であって、
前記角度付きハウジング部品(5)は、第1セクション(27)および第2セクション(29)を有し、
前記第1セクション(27)および前記第2セクション(29)はどちらもフランジ面(49)を備えており、前記第1セクション(27)の前記フランジ面(49)は、前記第2セクション(29)に対して角度が付けられており、
前記第1セクション(27)と前記第2セクション(29)との間に変形可能なベローズ部(31)が配置され、
前記第1セクション(27)および前記第2セクション(27)は、前記ベローズ部(31)の弾性変形を受けて互いに対して動くように配置されている、
角度付きハウジング部品(5)。
【請求項2】
初期状態(6)で、前記第1セクション(27)および前記第2セクション(29)は互いにしっかりと接続されている、
請求項1に記載の角度付きハウジング部品(5)。
【請求項3】
前記第1セクション(27)および前記第2セクション(29)は、前記ベローズ部(31)を横切る少なくとも1つの材料ブリッジ(35)によって互いにしっかりと接続され、
前記少なくとも1つの材料ブリッジ(35)は、前記ベローズ部(31)に沿って延びる少なくとも1つの所定の破断区域(39)を備える、
請求項2に記載の角度付きハウジング部品(5)。
【請求項4】
前記ベローズ部(31)は、弾性材料(33)から構成され、
前記ベローズ部(31)の前記弾性材料(33)の剛性は、前記第1セクション(27)、前記第2セクション(29)、および前記材料ブリッジ(35)のうちのいずれの剛性よりも低い、
請求項1から3のいずれか一項に記載の角度付きハウジング部品(5)。
【請求項5】
組立て状態(3)で、前記第1セクション(27)および前記第2セクション(29)は、前記ベローズ部(31)によって密封された間隙によって分離されている、
請求項2から4のいずれか一項に記載の角度付きハウジング部品(5)。
【請求項6】
前記材料ブリッジ(35)は穿孔(45)を備えており、
前記穿孔(45)は、前記ベローズ部(31)の構成材料によって充填されている、
請求項3から5のいずれか一項に記載の角度付きハウジング部品(5)。
【請求項7】
前記第1セクション(27)、前記第2セクション(29)、および前記ベローズ部(31)は、複数の構成要素からなる一体成形部分を形成している、
請求項1から6のいずれか一項に記載の角度付きハウジング部品(5)。
【請求項8】
前記ベローズ部(31)は、前記第1セクション(27)と前記第2セクション(29)との間に封止ガスケット(51)を形成しており、
前記第1セクション(27)および前記第2セクション(29)のうちの少なくとも一方の前記フランジ面(49)へ延びている、
請求項1から7のいずれか一項に記載の角度付きハウジング部品(5)。
【請求項9】
前記ベローズ部(31)は、前記ベローズ部(31)の第1の端部(73)から第2の端部(75)へ延びており、
前記ベローズ部(31)は、前記第1の端部(73)と前記第2の端部(75)との間を非直線状に延びている、
請求項1から8のいずれか一項に記載の角度付きハウジング部品(5)。
【請求項10】
少なくとも1つの案内部材(75)が設けられており、
前記少なくとも1つの案内部材(75)は、組立て中に前記第1セクション(27)の前記フランジ面(49)に対して本質的に平行な第2の取付け方向(63)に沿って前記角度付きハウジング部品(5)を角度付き相補ハウジング部品(7)へ案内するように構成されている、
請求項1から9のいずれか一項に記載の角度付きハウジング部品(5)。
【請求項11】
互いにつながるように構成された角度付きハウジング部品(5)および角度付き相補ハウジング部品(7)を備える角度付きハウジングアセンブリ(1)であって、
前記角度付きハウジング部品(5)および前記角度付き相補ハウジング部品(7)のうちの少なくとも一方は、請求項1から10のいずれか一項に従って構成されている、
角度付きハウジングアセンブリ(1)。
【請求項12】
前記角度付きハウジング部品(5)の前記第1セクション(27)は、第1の取付け方向(41)において、前記角度付き相補ハウジング部品(7)の対応する第1相補セクション(67)につながるように構成され、
前記角度付きハウジング部品(5)の前記第2セクション(29)は、第2の取付け方向(63)において、前記角度付き相補ハウジング部品の対応する第2相補セクションにつながるように構成され、
前記第1の取付け方向および前記第2の取付け方向は、互いに対して角度が付けられている、
請求項11に記載の角度付きハウジングアセンブリ(1)。
【請求項13】
前記角度付きハウジングアセンブリ(1)を取り付ける中間状態で、前記第2セクション(29)は、前記対応する第2相補セクションにつなげられており、
前記第1セクション(27)は、前記対応する第1相補セクション(67)から距離(65)をあけて配置されている、
請求項12に記載の角度付きハウジングアセンブリ(1)。
【請求項14】
前記第1セクション(27)と前記対応する第1相補セクションとの間の前記距離(65)は、前記角度付きハウジングアセンブリ(1)の組立て状態(3)でゼロまで低減され、
前記組立て状態(3)で、前記角度付きハウジング部品(5)の前記第1セクション(27)および前記第2セクション(29)は、初期状態(6)と比べて互いに離れる方へ動かされている、
請求項13に記載の角度付きハウジングアセンブリ(1)。
【請求項15】
前記角度付きハウジング部品(5)および/または前記角度付き相補ハウジング部品(7)の封止ガスケット(51)は、追加の封止ガスケット材料(57)を有する事前補償領域(55)を備えており、
前記事前補償領域(55)は、前記中間状態から前記組立て状態(3)への移行中に、前記封止ガスケット(51)が長手方向に延びることによって、前記組立て状態(3)で前記封止ガスケット(51)の横方向の収縮(59)を補償するように構成されている、
請求項14に記載の角度付きハウジングアセンブリ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コネクタのための角度付きハウジング部品、および角度付きハウジングアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
当技術分野では、電気コネクタのための角度付きハウジング部品が知られている。いくつかの応用例、たとえば電気自動車用の充電口の場合、互いに角度を付けて配置されたワイヤの挿入口または出口を管理する必要がある。異なるワイヤ挿入口または出口は、たとえば、直流電流または交流電流に適用することができる。加えて、電気コネクタは、環境の影響、たとえば水の侵入から封止する必要がある。当技術分野のそのような電気コネクタの組立ては、いくつかの要素を必要とし、扱いにくいことがあり、組立て中にシールなどの要素を損傷するリスクがある。さらに、多数の要素を含む従来技術の解決策は、自動化に適しておらず、または時間のかかる高価な組立て手順を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の一態様は、従来技術の解決策ほど複雑でなく、より容易に適用可能な角度付きハウジング部品および角度付きハウジングアセンブリを、自動化されたプロセスで提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、角度付きハウジング部品が第1セクションおよび第2セクションを有し、第1セクションおよび第2セクションがどちらもフランジ面を備えることから、始めに述べた角度付きハウジング部品に対する上記の問題を解決する。第1セクションのこのフランジ面は、第2セクションに対して角度が付けられており、第1セクションと第2セクションとの間に変形可能なベローズ部が配置され、第1セクションおよび第2セクションはベローズ部によって接続され、第1セクションおよび第2セクションは、ベローズ部の弾性変形を受けて互いに対して動くように配置されている。
【0005】
さらに、本発明は、角度付きハウジングアセンブリが、互いにつながるように構成された角度付きハウジング部品および角度付き相補ハウジング部品を備え、角度付きハウジング部品および角度付き相補ハウジング部品のうちの少なくとも一方が、本発明の角度付きハウジング部品に従って構成されていることから、始めに述べた角度付きハウジングアセンブリに対する上記の問題を解決する。
【0006】
この解決策により、簡単に取り扱うことができる単一の一体化されたハウジング部品を維持することが可能になり、同時に、構成要素を個々に取り扱うことによる損傷のリスクを最小にする複数の部分からなるハウジング(multi-part housing)に対する組立てプロセスの適用が可能になる。本発明の解決策は特に、自動化されたハーネシングプロセスにおいて、従来技術の解決策より容易に適用可能とすることができる。
【0007】
角度付きハウジング部品および角度付きハウジングアセンブリは、以下に記載するさらなる実施形態によって改善することができる。それらの実施形態は、そのままで有利である。以下に記載する実施形態の技術的特徴は、互いに任意に組み合わせることができ、または省略した技術的特徴によって得られる技術的な効果が本発明にとって必須でない場合は省略することができる。
【0008】
角度付きハウジング部品は、カバーとすることができ、角度付きハウジングアセンブリは、多数のケーブルまたはワイヤを受け取る電気コネクタとすることができる。
【0009】
フランジ面は特に、角度付きハウジング部品を対応する角度付き相補ハウジング部品に接続し、それによって角度付きハウジングアセンブリを形成するのに好適な表面である。
【0010】
フランジ面は、対応するセクションの取付け面に隣接して構成することができ、またはそのように設けることができる。この取付け面は、角度付き相補ハウジング部品の対応する相補取付け面に接続するように構成することができる。
【0011】
角度付きハウジング部品の第1セクションおよび第2セクションは、基本的に平坦な形状を含むことができる。平面は、対応する第1セクションまたは第2セクションを前記平面に対して平行に向けることができるように画定することができる。あるセクションのフランジ面は、セクションの前記平面に対して本質的に平行に向けることができ、またはセクションの前記平面に対して角度をなすように向けることができる。一実施形態では、第1セクションおよび第2セクションを同じ平面に対して平行に向けることができるのに対して、第1セクションのフランジ面のみを、前記平面に対して、したがって第1セクションおよび第2セクションの両方に対して、角度をなすように向けることができる。
【0012】
変形可能なベローズ部は、運動接合部、すなわち2つの要素をともに保持しながら両要素間の相対運動を可能にするアセンブリとして理解することができる。ベローズ部は、ベローズ材料の1つまたは複数の渦巻きまたは湾曲部を備えることができ、少なくとも1つの渦巻きまたは湾曲部は、それ自体が閉じる必要はなく、すなわち閉ループを形成する必要はない。渦巻きは、ベローズ部が圧縮された場合にのみ存在することができる。
【0013】
変形可能なベローズ部は、弾性材料から構成することができ、弾性材料は、特に反復的に圧縮性および/または伸張性を有することができる。変形は、好ましくは、可逆性(reversible)とすることができる。したがって、ベローズ部は、高い弾力、すなわち弾性変形して未変形状態に戻る能力を有する材料から構成することができる。
【0014】
ベローズ部によって提供されるそのような弾性材料は、第1セクションおよび第2セクションを互いに接続することができる。
【0015】
一般的な注記として、第1セクションおよび第2セクションは交換可能であり、主に説明のために区別される。したがって、第2セクションもまた、第1セクションに対して角度が付けられているフランジ面を備えることができる。
【0016】
ベローズ部は、圧縮および/または伸張することができ、ベローズ部材料の剛性、すなわち弾性材料の剛性は、第1セクションおよび第2セクションの剛性より低くすることができる。
【0017】
したがって、本発明の角度付きハウジング部品により、電気コネクタを形成するための角度付きハウジング部品の容易かつ効率的な組立てが可能になる。第1セクションおよび第2セクションは、互いに接続されていることが有利であり、したがって異なる別個の組立てステップではなく同時に設置することができる。これにより、角度付きハウジング部品および角度付きハウジングアセンブリの取扱いおよび組立てが、特にハーネシングプロセスの点からより容易になる。
【0018】
本発明の角度付きハウジング部品のさらに有利な実施形態では、初期状態で、第1セクションおよび第2セクションは互いにしっかりと接続されている。この実施形態には、第1セクションおよび第2セクションが互いに対して所定の位置で固定されるという利点がある。角度付きハウジング部品、特に第1セクションおよび第2セクションは、第1セクションおよび第2セクションの互いに対する所定の位置を提供する一体構造の形態とすることができる。初期状態は、特に自動化にとって有利な製作時の状態または事前組立て状態に対応することができる。この一体接続は、ベローズ部を横切って延びることができる。
【0019】
第1セクションおよび第2セクションは特に、ベローズ部を横切る少なくとも1つの材料ブリッジによって互いにしっかりと接続することができ、材料ブリッジは、少なくとも1つの所定の破断区域(breaking zone)を備える。
【0020】
有利な実施形態において、少なくとも1つの所定の破断区域は、ベローズ部に沿って延びることができる。
【0021】
少なくとも1つの所定の破断区域はまた、第1の方向に対して本質的に直交して延びることができ、第1の方向は、第1セクションから第2セクションへ誘導することができる。少なくとも1つの所定の破断区域は、所定の破断点(breaking point)と呼ぶことができ、機械的に(たとえば、材料の厚さの低減によって)もしくは化学的に(異なる材料によって)形成された安定性の低下した領域とすることができ、または前記領域の熱的もしくは化学的処理によって生成することができる。所定の破断区域は、間隙に沿って延びることができる。材料ブリッジは、第1セクションから第2セクションの方へまたは第2セクションから第1セクションの方へそれぞれ延びる円錐または角錐の形状を有することができる。材料ブリッジは、所定の破断区域の方へ先細りすることができ、これらセクションの各々から円錐または角錐が延び、したがって2つの円錐または角錐が、所定の破断区域で互いに一体接続される。
【0022】
初期状態で第1セクションの第2セクションに対する位置を最初に安定させるために、多数の所定の破断区域、すなわち多数の材料ブリッジが設けられることが好ましい。
【0023】
したがって、少なくとも1つの所定の破断区域は、第1セクションと第2セクションが互いに対して動かされた場合に、第1セクションが第2セクションから分離可能なように構成することができる。
【0024】
本発明の角度付きハウジング部品の一実施形態において、ベローズ部は、弾性材料から構成される。ベローズ部の弾性材料の剛性は、第1セクション、第2セクション、および材料ブリッジのうちのいずれの剛性よりも低い。これには、したがって第1セクションと第2セクションとの間の相対運動が、ベローズ部によって実施および実現され、第1セクションおよび/または第2セクションに誘起される応力を最小にすることができるという利点がある。
【0025】
角度付きハウジング部品は、組立て状態(assembly state)を含むことができる。組立て状態で、第1セクションおよび第2セクションが間隙(gap)によって分離され、この間隙がベローズ部によって密封されている場合が有利である。
【0026】
したがって、角度付きハウジングは、少なくとも2つの状態、すなわち第1セクションおよび第2セクションが互いにしっかりと接続された初期状態と、第1セクションおよび第2セクションが互いに分離され、互いに対して動くように配置された組立て状態とを含むことができる。角度付きハウジング部品は、少なくとも1つの材料ブリッジ、特に少なくとも1つの所定の破断区域を破断または切断することによって、初期状態から組立て状態にすることができる。
【0027】
本発明の別の実施形態において、材料ブリッジは穿孔(perforation)を備えることができ、穿孔はベローズ部の材料によって充填されている。ベローズ部は、対応する穿孔によって、第1セクションの材料につながることができる。ベローズ部は、基本的に第1セクションから第2セクションへの方向に延びることができ、第2セクションで継続することができ、穿孔によって第2セクションの材料につなげられる。それによって、ベローズ部は、第1セクションと第2セクションとの間の中間部、特に間隙を覆うことができる。これには、ベローズ部が特に、第1セクションと第2セクションとの間の中間部ならびにあらゆる間隙を封止することができるという利点がある。穿孔は、少なくとも1つの穿孔開口を備えることができ、間隙に対して平行に延びることができる。
【0028】
本発明のさらに有利な実施形態において、第1セクション、第2セクション、およびベローズ部は、複数の構成要素からなる一体成形部分を形成することができる。そのような複数の構成要素からなる一体成形部分は個々の要素であり、電気コネクタの組立てのために複数の要素を提供することを必要としない。そのような一体成形部分は、2つの成形ステップによって、たとえば第1セクションおよび第2セクションの材料の上にベローズ部の材料を成形することによって、さらに製作することができる。特に、ベローズ部の材料を材料ブリッジの穿孔内へ成形することができ、それによって第1セクションおよび第2セクションとベローズ部との間の形状嵌めをもたらすことができる。
したがって、保持構造を成形することができる。それらの構造は、穿孔を通って延びることができ、穿孔を封止してベローズ構造を第1セクションおよび第2セクションに固定するためのアンカー構造を形成することができる。アンカー構造は、T字またはL字または類似の構造の形態で具現化することができる。
【0029】
ベローズ部が、第1セクションと第2セクションとの間に封止ガスケットを形成しており、第1セクションおよび第2セクションのうちの少なくとも一方のフランジ部へ延びている場合が有利である。ベローズ部は、第1セクションおよび第2セクションのうちの少なくとも一方のフランジ部の1つの部分から、第1セクションおよび第2セクションのうちの少なくとも一方のフランジ部の別の部分へ延びることができる。
【0030】
ベローズ部/その弾性材料は、角度付きハウジング部品の後ろ向き部分(backward facing part)から延びることができる。後ろ向き部分は、第1セクションおよび第2セクションのフランジの少なくとも一方とは反対側を向いている。
【0031】
上述したように、角度付きハウジング部品の第1セクションおよび第2セクションは、初期状態で互いにしっかりと接続される。ベローズ部が、第1セクションおよび第2セクションを、初期状態における互いに対する相対位置に近接する相対位置で接続する場合が有利である。したがって、第1セクションの第2セクションに対する傾斜角度を最小にすることができる場合が有利である。
【0032】
したがって、本発明の別の有利な実施形態において、ベローズ部は、ベローズ部の第1の端部から第2の端部へ延びており、ベローズ部は、その第1の端部と第2の端部との間を非直線状に延びている。
【0033】
したがって、ベローズ部は、その第1の端部と第2の端部との間に少なくとも一方の湾曲または屈曲部を備えることができる。ベローズ部はベローズ部の第1の端部からベローズ部の第2の端部へ一直線には延びないため、第1セクションと第2セクションとの間にヒンジ線(hinge line)は形成されない。したがって、第1セクションの第2セクションに対する旋回または回転運動が禁止される。したがって、ベローズ部は、一直線に延びるのではなく、湾曲形状、すなわち少なくとも1つの湾曲を含む形状を含む。湾曲接続部を形成するベローズ部で、第1セクションが第2セクションに(ベローズ部の対応する部分によって)接続される少なくとも3つの点を画定することができる。それら3つの点は、共通の線上に位置するのではなく平面に及び、それによって第1セクションと第2セクションとの間のあらゆる相対的な回転運動を最小にする。
【0034】
異なる形状のベローズ部も考えられる。説明のために、角度付きハウジング部品の第2セクションは、長手方向の延長と、長手方向の延長に対して直交する横断方向の延長とを有する平坦な構造として定義することができる。第2セクションの第1の端部で、ベローズ部は、横断方向に対して平行な方向に沿って延びる。長手方向および横断方向に対して直交する方向に沿って見た場合、ベローズ部は、たとえば、凸状もしくは凹状の湾曲、V字形を含むことができ、または少なくとも1つの段を備えることができる。段は、ベローズ部の少なくとも1つの隣接する第2の区分に対して長手方向に変位させられたベローズ部の少なくとも1つの区分を含むベローズ部として理解することができる。ベローズ構造のそのような実施形態は、2つの反対に位置する段を備えることができ、段の形状は、二乗関数によって説明することができる。別法として、ベローズ部は、正弦関数または三角形関数によって説明することができる形状を有することができる。
【0035】
したがって、ベローズ部は、屈曲部分、膝状もしくは段状の部分、または互いに対して角度が付けられている部分を備えることができる。
【0036】
さらに、ベローズ部のそのような形状に対する追加または別法として、ベローズ部の端部は、第2の部分の長手方向および横断方向の延長に対して直交する方向に屈曲して延びることができる。したがって、長手方向に沿って見た場合、ベローズ部は、U字形を含むことができる。
【0037】
いずれにせよ、直線に沿って延びないベローズ部は、第1セクションと第2セクションとの間の相対的な回転運動を最小にすることができる。したがって、組立て状態にある、すなわち材料ブリッジが破断/切断された、角度付きハウジング部品を角度付き相補ハウジング部品にさらに組み立てて、電気コネクタを形成することもできる。
【0038】
フランジ面は、フランジ面に沿って延びる封止ガスケットを備えることができ、フランジ面は、角度付き相補ハウジング部品への当接に適合される。
【0039】
第1セクションおよび第2セクションの両フランジ面に、封止ガスケットを設けることができる。連続する封止を保証するために、第1セクションおよび第2セクションの各々の封止ガスケットにベローズ部を直接取り付けることができる。たとえば、第1セクションおよび第2セクションの各々の封止ガスケットは、ベローズ部を挿入することができる領域に断続(interruption)を含むことができる。この領域で、ベローズ部は、第1セクションと第2セクションとの間の封止ガスケットを形成し、したがって角度付きハウジング部品と角度付き相補ハウジング部品との間の封止を連続して保証することができる。
【0040】
第1セクションおよび第2セクションのフランジ面は、対応するセクションの周辺に少なくとも部分的に延びることができる。フランジ面は、ベローズ部の第1の位置からベローズ部の第2の位置の方へ延びることができる。そのようなフランジ面の簡単な形状は、U字形とすることができる。第1セクションまたは第2セクションの封止ガスケットは、フランジ面に設けることができ、したがってフランジ面の形状に類似の形状を含むことができる。
【0041】
本発明の角度付きハウジング部品は、組立て中に設置または取付け方向に沿って角度付きハウジング部品を角度付き相補ハウジング部品へ案内するように構成された少なくとも1つの案内部材が設けられていることから、さらに改善することができる。設置または取付け方向は、第2セクションに対して角度をなすように配置された第1のフランジ面に応じて選択することができる。好ましくは、設置または取付け方向と第2セクションとの間の角度は、第1セクションのフランジ面と第2セクションとの間の角度以下である。特に、第1セクションのフランジ面が第2セクションに対して直交して向けられている場合、設置または取付け方向は、第2セクションに対して直交して、すなわち第1セクションのフランジ面に対して本質的に平行に向けることができる。
【0042】
少なくとも1つの案内部材は、ピン、レール、フィン、または類似の機械的摺動構造として具現化することができる。
【0043】
本発明の角度付きハウジングアセンブリの別の実施形態において、角度付きハウジング部品の第1セクションは、第1の取付け方向において、角度付き相補ハウジング部品の対応する第1相補セクションにつながるように構成することができる。角度付きハウジング部品の第2セクションは、第2の取付け方向において、角度付き相補ハウジング部品の対応する第2相補セクションにつながるように構成され、第1の取付け方向および第2の取付け方向は、互いに対して角度が付けられている。
【0044】
第1の取付け方向および第2の取付け方向は、30度~150度、好ましくは45度~135度の角度をなすように互いに対して向けることができる。特に有利な実施形態において、取付け方向は、互いに直交して向けられる。
【0045】
本発明の角度付きハウジングアセンブリは、中間状態を含むことができる。中間状態で、第2セクションは、対応する第2相補セクションにつなげられており、第1セクションは、対応する第1相補セクションから距離をあけて配置されている。より一般的には、角度付きフランジ面を含むセクションは、角度付き相補ハウジング部品の対応する相補セクションにつなげられる。
【0046】
したがって、好ましくは第1の取付け方向に沿って測定されるこの距離により、第1セクションに当接することなく、第2の取付け方向に沿って第2セクションを第2相補セクションに取り付けることを可能にすることができる。これは特に、第1セクションのフランジ面が第1相補セクションに機械的に接触することを防止する。第2セクションを第2相補セクションにつなげることで、第1セクションは、第1相補セクションに機械的に触れることなく、第1相補セクションに対して平行に動かされる。第2セクションを第2相補セクションにつなげている間、第1セクションと第1相補セクションとの間の距離は優先的に一定のままである。
したがって、この距離によって、封止ガスケット、または第1セクションおよび第1相補セクションのうちの一方のフランジ面は、第1相補セクションおよび第1セクションのうちの対応する他方に触れない。これにより、角度付きハウジングアセンブリのいずれかの要素の損傷または望ましくない変位のリスクが低減される。
【0047】
第2セクションと対応する第2相補セクションとの間の接続は、ねじ、ボルト、リベットなどの知られている固定手段によって確立することができる。
【0048】
本発明の角度付きハウジングアセンブリの一実施形態において、第1セクションと対応する第1相補セクションとの間の距離は、角度付きハウジングアセンブリの組立て状態でゼロまで低減させることができ、組立て状態で、角度付きハウジング部品セクションは、初期状態と比べて互いに離れる方へ動かすことができる。
【0049】
角度付きハウジング部品セクションは、第1の取付け方向に沿って、または第1の取付け方向とは反対に、互いに離れる方へ動かすことができる。したがって、ベローズ部は同様に、第1の取付け方向に沿って、または第1の取付け方向とは反対に、拡大することができる。第1の取付け方向は特に、第2の取付け方向または第1のフランジ面に対して直交して向けることができる。
【0050】
本発明の角度付きハウジングアセンブリは、角度付きハウジング部品および/または角度付き相補ハウジング部品の封止ガスケットが、追加の封止ガスケット材料を有する事前補償領域(precompensation region)を備えている。事前補償領域は、中間状態から組立て状態への移行中に、封止ガスケットが長手方向に延びることによって、組立て状態で封止ガスケットの横方向の収縮を補償するように構成されていることから、さらに改善することができる。したがって、事前補償領域により、組立て状態で等しい寸法の封止ガスケット、したがって封止ガスケットに沿って一定の封止条件が可能になる。
【0051】
本発明について、添付の図に示す例示的な例によって説明する。同じもしくは類似の機能および/または同じもしくは類似の構造を有する技術的特徴は、同じ参照番号によって示す。別途明示しない限り、1つの図に与えられる技術的特徴の説明は、別の図に示す例にも適用することができる。これらの図に示す実施形態の技術的特徴は、互いに任意に組み合わせることができ、または省略することができる。示されている実施形態は説明のために与えられており、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】角度付きハウジングアセンブリの一実施形態の図である。
図2】本発明の角度付きハウジング部品のプリフォームの図である。
図3図2のプリフォームに基づく本発明の角度付きハウジング部品の上面図である。
図4図3の本発明の角度付きハウジング部品の切断側面図である。
図5】組み立てられていない状態にある図1の角度付きハウジングアセンブリの図である。
図6図5の角度付きハウジングアセンブリの詳細切断側面図である。
図7】組立て状態にある角度付きハウジングアセンブリの詳細切断側面図である。
図8】組立て状態にある本発明の角度付きハウジング部品の切断側面図である。
図9】初期状態にある本発明の角度付きハウジング部品の詳細切断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
図1は、組立て状態3にある本発明の角度付きハウジングアセンブリ1を示し、角度付きハウジング部品5および角度付き相補ハウジング部品7が互いにつなげられている。角度付きハウジング部品5および角度付き相補ハウジング部品7はどちらも、組立て状態3にある。
【0054】
角度付き相補ハウジング部品7は、接続構造1aに取り付けられる。接続構造1aは、電気コネクタ2の一部とすることができ、図示の実施形態において、電気コネクタ2は角度付き電気コネクタ2aである。
【0055】
角度付き電気コネクタ2aは、垂直フランジ部分21および水平フランジ部分23を備える。90°の角度付き電気コネクタ2a全体を回転させた場合、実際の向きは変化しうるため、垂直および水平の表示は、それらの部分を限定するものではないことに留意されたい。
【0056】
角度付きハウジング部品5および角度付きハウジング相補部品7は各々、本質的に互いに直交して向けられたケーブル挿入部分25を備える。少なくとも1つのケーブル13の異なる方向からの挿入を可能にするそのようなケーブル挿入部分25の3つまたは4つまたはそれ以上を設けることができることも考えられる。
【0057】
角度付き相補ハウジング部品7は、ハウジングシェル7aおよびフランジ部7bを備えており、フランジ部7bは、図1には示されていないが、図5に見ることができる。
【0058】
組立て状態3で、角度付きハウジング部品5および角度付き相補ハウジング部品7のケーブル用チャネル9が、ケーブル用開口11を形成する。ケーブル13が、対応するケーブル用チャネル9によって形成された対応するケーブル用開口11に受け取られたとき、内部15(図6参照)は外側17から封止される。図1には、2つのケーブル用チャネル9およびケーブル用開口11のみが示されている。さらに、見やすいように、2つのケーブル13のみに、参照番号が提供されている。角度付きハウジング部品5および角度付き相補ハウジング部品7は互いに保持されており、特に固定手段19、たとえばねじ19aによって互いに押圧される。この場合も、分かりやすく見やすいように、ねじ19aとして具現化される1つの固定手段19のみに、参照番号が提供されている。さらに可能な固定手段19は、リベット、ボルト、またはこれらの組合せであり、これらは図示されていない。
【0059】
角度付きハウジング部品5は、第1セクション27および第2セクション29を備えており、図示の実施形態において、第1セクション27および第2セクション29は、互いに直交して向けられている。第1セクション27および第2セクション29は、第1セクション27と第2セクション29との間に配置された変形可能なベローズ部31によって互いに接続される。
【0060】
ベローズ部31は、弾性材料33から構成されている。弾性材料33により、第1セクション27および第2セクション29は、ベローズ部31の弾性変形を受けて、すなわち弾性材料33の弾性変形を受けて、互いに対して動くことが可能になる。ベローズ部31は、非直線状の形状を有する。
【0061】
見ることができるように、第1セクション27および第2セクション29はどちらも、固定手段19によって角度付き相補ハウジング部品7に取り付けられる。
【0062】
以下の説明は、図2図3、および図4に示す本発明の角度付きハウジング部品5を参照する。
【0063】
図2には、本発明の角度付きハウジング部品5のプリフォーム5aが上面図で示されている。第1セクション27は、図面の平面から延び、第2セクション29は、図面の平面に対して90度の角度をなすように向けられている。第1セクション27のケーブル用チャネル9をはっきりと見ることができる。
【0064】
第1セクション27と第2セクション29との間に、第1セクション27および第2セクション29をしっかりと接続する少なくとも1つの材料ブリッジ35が、ベローズ部31を横切って設けられている。図示の実施形態は、対向する角錐37として具現化された7つの材料ブリッジ35を備えており、角錐37は各々、所定の破断区域39を備える。
【0065】
所定の破断区域39は、第2セクション29から第1セクション27へ誘導される第1の方向41に対して本質的に直交して延びる。所定の破断区域39を備える材料ブリッジ35は、ベローズ部31に形成された間隙43に沿って延びる。第1の方向を第1の取付け方向と呼ぶことができる。
【0066】
したがって、材料ブリッジ35によって、角度付きハウジング部品5は一体構造5bを形成し、第1セクション27の第2セクション29に対する位置がはっきりと決定および固定される。
【0067】
さらに、ベローズ部31は、図4を参照してより詳細に説明するように、穿孔開口47を備える穿孔45を示す。
【0068】
図3は、初期状態6にある本発明の角度付きハウジング部品5を示す。図3図2のプリフォーム5aと比較)で、ベローズ部31は、弾性材料33からさらに構成される。加えて、角度付きハウジング部品5は、第2セクション29のフランジ面49ならびに第1セクション27のフランジ面49に沿って延びる封止ガスケット51を備える。第1セクション27のフランジ面49は、第1の取付け方向41を向いている。第1セクション27、第2セクション29で、封止ガスケット51はまた、ケーブル用チャネル9に沿って延びる。
【0069】
第2セクション29で、封止ガスケット51は、参照番号によって参照されていない貫通孔を介して見える。第2セクション29のフランジ面49は本質的にU字形であり、図面の平面内を向いておりこの上面図では見えないため、陰影によって示されている。
【0070】
図4には、図3の本発明の角度付きハウジング部品5の実施形態が、A-A(図1参照)に沿った切断側面図において、初期状態6で示されている。
【0071】
この図で分かるように、穿孔45、特に穿孔開口47は、ベローズ部31の弾性材料33によって充填され、それによって間隙43を密封する。加えて、穿孔開口47を介してベローズ部31を第1セクション27および第2セクション29に固定するためのアンカー構造53が形成される。好ましくは、アンカー構造53は、第1セクション27および第2セクション29とベローズ部31との間に対応する形状嵌めを提供することができる。アンカー構造53は、穿孔45、特に穿孔開口47を介して成形されて延びることができる。アンカー構造53はまた、封止ガスケット51によって第1セクション27に設けることができ、穿孔45を封止してベローズ構造31を第1セクション27および第2セクション29にそれぞれ固定するように構成することができる。図示のアンカー構造53は、T字の形態で具現化されているが、異なる形状、たとえばL字の形態または類似の構造を含むこともできる。
【0072】
図4に、封止ガスケット51の事前補償領域(precompensation region)55が示されている。この事前補償領域55には、組立て状態3で封止ガスケット51の横方向の収縮59を補償するために、追加の封止ガスケット材料57が提供される。特に、図8に示す切断側面図と比較して、事前補償領域55の効果をはっきりと見ることができ、すなわち組立て状態3で封止ガスケット51の等しい厚さ61を提供する(図8参照)。角度付きハウジング部品5は、少なくとも1つの案内部材75、好ましくは2つの案内部材75をさらに備える。
【0073】
図5図7は、角度付きハウジングアセンブリ1の組立てプロセスに関する。
【0074】
図5には、角度付きハウジングアセンブリ1、角度付きハウジング部品5、ならびに角度付き相補ハウジング部品7が、初期状態6で示されている。
【0075】
ケーブル13が、対応するケーブル用チャネル9に受け取られ、角度付きハウジング部品5が、第2の取付け方向63(設置方向でもある)に沿って角度付き相補ハウジング部品7の方へ動かされる。その際、第1セクション27の第1のフランジ部5cのフランジ面49が、角度付き相補ハウジング部品7の第1相補セクション67のフランジ部7bから距離65をあけて配置される。したがって、角度付き相補ハウジング部品7および角度付きハウジング部品5の封止ガスケット51を、互いに触れることなく、互いに対して動かすことができ、それによってあらゆる損傷を防止することができる。これはまた、図6に示す切断側面図に見ることができ、加えて図6は、固定手段19を、第1セクション27に設けられたねじ19aの形態で示す。
第2の取付け方向63に沿った角度付きハウジング部品5の運動は、少なくとも1つの案内部材75、好ましくは2つの案内部材75によって支持される。2つの案内部材75が設けられた場合、2つの案内部材は、第2の取付け方向63に対して本質的に直交して隔置されるように配置することができ、したがって2つの隔置された案内部材によって、第2の取付け方向63に沿った角度付きハウジング部品5の運動が平滑になる。
【0076】
また図6では、角度付きハウジング部品5が依然として初期状態6にある。したがって、角度付きハウジング部品5の第1セクション27の位置決め、すなわち角度付き相補ハウジング部品7の第1相補セクション67に対する第1セクション27の位置決めは、角度付きハウジング部品5の第2セクション29を位置決めすることによって容易に実行することができる。
【0077】
その後、図7に示すように、固定手段19を作動させることによって、角度付きハウジングアセンブリ1が組立て状態3になる。それによって、距離65がゼロまで低減され、封止ガスケット51が互いに押圧される。
【0078】
加えて、材料ブリッジ35の所定の破断区域39が破断または切断され、すなわち破断状態39aになる。ベローズ部31により、第1セクション27の第2セクション29に対するこの相対運動が可能になり、ベローズ部31は伸張状態31aになる。
【0079】
組立て状態3で、角度付きハウジング部品5の第1セクション27および第2セクション29は、互いに対して可動である。図1を参照して、ベローズ部31が第1の端部73および第2の端部75を有することに留意されたい。ベローズ部31は、第1の端部73から第2の端部75へ直線状には延びない。湾曲77および段79を備えるベローズ部31の3次元の形状により、第1セクション27の第2セクション29に対する回転運動が最小になる。それにもかかわらず、角度付きハウジングアセンブリ1の内部15は封止される。
【0080】
図9は、ベローズ部31が封止ガスケット51に化学的に接着する領域の詳細切断図を示す。この図は、角度付きハウジング部品5の初期状態6を示す。接触領域(contact region)69では、ベローズ部31間に、特に弾性材料33と封止ガスケット51との間に、化学的接着71が生じる。
【符号の説明】
【0081】
1 角度付きハウジングアセンブリ
1a 接続構造
2 電気コネクタ
2a 角度付き電気コネクタ
3 組立て状態
5 角度付きハウジング部品
5a プリフォーム
5b 一体構造
5c 第1のフランジ部
6 初期状態
7 角度付き相補ハウジング部品
7a ハウジングシェル
7b フランジ部
9 ケーブルチャネル
11 ケーブル開口
13 ケーブル
15 内部
17 外側
19 固定手段
19a ねじ
21 垂直フランジ部分
23 水平フランジ部分
25 ケーブル挿入部分
27 第1セクション
29 第2セクション
31 変形可能なベローズ部
31a 伸張状態
33 弾性材料
35 材料ブリッジ
37 角錐
39 所定の破断区域
39a 破断状態
41 第1の取付け方向
43 間隙
45 穿孔
47 穿孔開口
49 フランジ面
51 封止ガスケット
53 アンカー構造
55 事前補償領域
57 追加の封止ガスケット材料
59 横方向の収縮
61 厚さ
63 第2の取付け方向
65 距離
67 第1相補セクション
69 接触領域
71 化学的接着
73 第1の端部
75 第2の端部
77 湾曲
79 段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】