(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022022433
(43)【公開日】2022-02-03
(54)【発明の名称】乾燥装置
(51)【国際特許分類】
D06F 58/00 20200101AFI20220127BHJP
【FI】
D06F58/00 D
D06F58/00 E
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021201268
(22)【出願日】2021-12-10
(62)【分割の表示】P 2021022080の分割
【原出願日】2018-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(72)【発明者】
【氏名】河阪 雅之
(72)【発明者】
【氏名】東山 康子
(57)【要約】
【課題】 吐出部が外観を損なうことを抑制可能な乾燥装置を提供すること。
【解決手段】 乾燥装置A1は、ファン21およびファン21を駆動するモータ22を有する送風手段2と、送風手段2により送り出される空気を加熱する加熱手段3と、が収容される本体部1と、本体部1にて生成された温風をノズル43から吐出する伸縮可能な吐出部4と、電源コード7を収容するためのコード収容部13と、を備え、コード収容部13は、送風手段2の回転軸211に沿ったy方向に突出し且つ電源コード7が巻かれる胴体部131を含み、吐出部4が本体部1に保持された保持状態において、ノズル43が本体部1に対して延びている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンおよび該ファンを駆動する駆動部を有する送風手段と、該送風手段により送り出される空気を加熱する加熱手段と、が収容される本体部と、
前記本体部にて生成された温風をノズルから吐出する伸縮可能な吐出部と、
電源コードを収容するためのコード収容部と、を備え、
前記コード収容部は、前記送風手段の回転軸に沿った方向に突出し且つ前記電源コードが巻かれる胴体部を含み、
前記吐出部が前記本体部に保持された保持状態において、前記ノズルが前記本体部に対して延びている、乾燥装置。
【請求項2】
前記送風手段の送風方向に沿って延びる把持部を備える、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記胴体部の外周面に前記電源コードが巻かれる、請求項1または2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記胴体部には、通気部が設けられる、請求項1ないし3のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記通気部は、前記電源コードが巻かれる前記外周面に設けられる、請求項4に記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記コード収容部は、前記胴体部に設けられ且つ前記電源コードの少なくとも一部を覆うカバー部を有する、請求項1ないし4のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項7】
前記本体部は、載置面となる下面と、前記下面とは反対側を向く上面とを有し、
前記上面に把持部が配される、請求項1に記載の乾燥装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
布団などの生活用品を乾燥する乾燥装置が知られている。特許文献1には、従来の乾燥装置の一例が開示されている。同文献の乾燥装置は、送風機及び加熱手段を収容する筐体と、筐体から延びる吐出部とを備えている。この吐出部は、筐体に固定されたホースを有する。筐体には、隣り合う側面の間に、上下方向に延びる凹部が形成されている。ホースは、筐体の上部に取り付けられており、凹部に沿うように保持可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
筐体の隅部にホースを保持するための凹部を形成すると、筐体、ひいては乾燥装置全体の外観を損ねることが懸念される。また、筐体の製造が複雑化するという問題がある。さらに、ホースが外観に表れることは、美観の観点から好ましくない。
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、吐出部が外観を損なうことを抑制可能な乾燥装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される乾燥装置は、ファンおよび該ファンを駆動する駆動部を有する送風手段と、該送風手段により送り出される空気を加熱する加熱手段と、が収容される本体部と、前記本体部にて生成された温風をノズルから吐出する伸縮可能な吐出部と、電源コードを収容するためのコード収容部と、を備え、前記コード収容部は、前記送風手段の回転軸に沿った方向に突出し且つ前記電源コードが巻かれる胴体部を含み、前記吐出部が前記本体部に保持された保持状態において、前記ノズルが前記本体部に対して延びている。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記吐出部は、ホースと、前記ホースの一端と前記筐体との間に介在するホース取付部と、前記ホースの他端に設けられるノズルと、を含み、前記ノズルは、前記ホース取付部に対して脱着可能である。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記送風手段は、前記送風方向と交差する方向である第1方向に沿う回転軸周りに回転することにより風を発生されるファン及び当該ファンを駆動する駆動部を有しており、前記筐体は、前記第1方向において互いに対向する第1側面及び第2側面と、前記第1側面に設けられ且つ電源コードを収容するためのコード収容部を有する。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記コード収容部は、前記第1側面から前記第1方向に突出し且つ前記電源コードが巻かれる胴体部を含み、前記駆動部の少なくとも一部が、前記胴体部に収容されている。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記筐体は、前記送風方向の一方側を向き且つ前記吐出口が設けられた第3側面及び前記送風方向において前記第3側面とは反対側を向く第4側面を有し、前記第4側面側から前記筐体を支持するための支持部をさらに備える。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記筐体は、前記送風方向及び前記送風手段の回転軸が沿う第1方向と直角である第2方向一方側を向く上面を有し、前記上面から前記第2方向一方側に離間し且つ前記送風方向に延びるバー部を含む把持部を備え、前記把持部は、前記支持部を含む。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記筐体は、前記送風方向の一方側を向き且つ前記吐出口が設けられた第3側面及び前記送風方向において前記第3側面とは反対側を向く第4側面を有し、前記コード収容部は、前記胴体部に設けられ且つ前記電源コードの少なくとも一部を覆うカバー部を含み、前記カバー部は、前記第4側面と面一である自立面を含む支持部を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、吐出部が外観を損なうことを抑制できる。
【0014】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る乾燥装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る乾燥装置を示す斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る乾燥装置を示す分解斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る乾燥装置を示す(a)は、平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は、底面図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る乾燥装置を示す(a)は、正面図であり、(b)は、背面図である。
【
図6】
図4(a)のVI-VI線に沿う断面図である。
【
図7】
図4(b)のVII-VII線に沿う断面図である。
【
図8】
図4(b)のVIII-VIII線に沿う要部断面図である。
【
図9】本発明の第1実施形態に係る乾燥装置の吐出部を示す分解斜視図である。
【
図10】本発明の第1実施形態に係る乾燥装置の吐出部を伸長させた状態を示す斜視図である。
【
図11】本発明の第1実施形態に係る乾燥装置の吐出部を伸長させた状態を示す断面である。
【
図12】本発明の第2実施形態に係る乾燥装置を示す側面図である。
【
図13】本発明の第2実施形態に係る乾燥装置を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0017】
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単にラベルとして用いたものであり、それらの対象物に順列を付することを意図していない。
【0018】
<第1実施形態>
図1~
図11は、本発明の第1実施形態に係る乾燥装置を示している。本実施形態の乾燥装置A1は、布団などの生活用品を乾燥するために用いられ、本体部1、吐出部4及び把持部12により構成され、本体部1にて生成された温風を吐出部4から吐出させる。特に布団を暖める場合には、使用者が把持部12を掴んで乾燥装置A1を持ち運び、例えば掛け布団と敷き布団との間に吐出部4を挿入する。この状態において、乾燥装置A1を運転動作させることで布団の温めが可能となる。なお、乾燥装置A1は、所定の温風を吐出する構成であればよく、必ずしも乾燥機能を果たすものに限定されず、例えば生活用品を温める機能を果たすものであってもよい。また、乾燥対象物の温め方は、乾燥対象物に吹き付ける態様であればよく、上述した布団の温め方のように掛け布団と敷き布団との間に吐出部4を挿入する態様には限られない。
【0019】
図1は、乾燥装置A1を示す斜視図である。
図2は、乾燥装置A1を示す斜視図である。
図3は、乾燥装置A1を示す分解斜視図である。
図4(a)は、乾燥装置A1を示す平面図であり、(b)は側面図であり、(c)は、底面図である。
図5(a)は、乾燥装置A1を示す正面図であり、(b)は、背面図である。
図6は、
図4(a)のVI-VI線に沿う断面図である。
図7は、
図4(b)のVII-VII線に沿う断面図である。
図8は、
図4(b)のVIII-VIII線に沿う要部断面図である。
図9は、乾燥装置A1の吐出部を示す分解斜視図である。
図10は、乾燥装置A1の吐出部を伸長させた状態を示す斜視図である。
図11は、乾燥装置A1の吐出部を伸長させた状態を示す断面である。これらの図において、x方向は、本発明における送風方向に相当する。y方向は、本発明における第1方向に相当する。z方向は、本発明における第2方向に相当する。z方向の一方側を「上」、他方側を「下」と称する場合がある。また、x方向の一方側を「前」、他方側を「後」と称する場合がある。
【0020】
<筐体10>
本体部1は、筐体10を有する。筐体10は、乾燥装置A1の外観の大部分をなし、乾燥対象物に温風を吐出するための各種装置を収容する。筐体10は、例えばABS樹脂等の樹脂材料からなるが、その材質は特に限定されない。
図3に示すように、本実施形態においては、筐体10は、筐体上部10A及び筐体下部10Bからなる。筐体上部10Aは、筐体10のz方向上側部分を構成している。筐体下部10Bは、筐体10のz方向下側部分を構成している。なお、ここでは筐体10が複数の別体の部位によって形成される場合を例に説明したが、全体が一体的に形成されていてもよい。ただし、乾燥装置A1の製造や使用の便宜から、筐体10は、複数の別体の部位によって形成されていることが好ましい。
【0021】
本実施形態の筐体10は、
図1及び
図2に示すように、全体として略直方体形状であり、
図4(a)に示すように、z方向視において四隅がラウンド形状とされた矩形状である。筐体10は、第1側面101、第2側面102、第3側面103、第4側面104、上面105及び下面106を有し、第1側面101~第4側面104、上面105及び下面106によって囲まれた空間内に各種装置が収容される。
【0022】
第1側面101は、
図1、
図4(a),(b)及び
図5(a)に示すように、y方向一方側を向く面であり、z方向及びx方向に対して略平行である。第2側面102は、
図2、
図4(a)及び
図5(a)に示すように、第1側面101とは反対側のy方向他方側を向く面であり、z方向及びx方向に対して略平行である。
【0023】
第1側面101と第2側面102との間に位置する第3側面103は、
図1、
図4(a)及び
図5(a)に示すように、x方向一方側(前側)を向く面であり、y方向及びz方向に対して略平行である。第1側面101と第2側面102との間に位置する第4側面104は、
図2、
図4(a)及び
図5(b)に示すように、第3側面103とは反対側であるx方向他方側(後側)を向く面であり、y方向及びz方向に対して略平行である。
【0024】
上面105は、
図1、
図4(a)及び
図5(a)に示すように、z方向一方側(上側)を向く面であり、x方向及びy方向に対して略平行である。下面106は、
図2、
図4(c)及び
図5(a)に示すように、上面105とは反対側であるz方向他方側(下側)を向く面であり、x方向及びy方向に対して略平行である。
【0025】
また、筐体10は、吐出口11、コード収容部13及び吸気口14,15を有する。
【0026】
吐出口11は、
図3及び
図6に示すように、吐出部4が接続される吐出口11を有する。吐出口11は、筐体10(本実施形態においては筐体下部10B)のx方向前側に設けられた開口部分である。吐出口11からは、筐体10から送り出される温風が吐出される。本実施形態においては、吐出口11は、第3側面103に設けられており、略円形状である。
【0027】
また、筐体10には、
図2及び
図5(b)に示すように、外部から空気を吸気するための吸気口14,15が形成されている。吸気口14,15は、筐体10のx方向後側及びy方向側に設けられた開口部分である。吸気口14,15を設ける位置は特に限定されない。本実施形態においては、吸気口14は、第2側面102(本実施形態においては筐体下部10Bの第2側面102)に設けられている。吸気口15は、第4側面104(本実施形態においては、筐体下部10Bの第4側面104)に設けられている。吸気口14,15の具体的構成は特に限定されず、図示された例においては、吸気口14は、x方向に沿う複数のスリットによって構成されており、吸気口15は、y方向に沿う複数のスリットによって構成されている。吸気口14,15の内部には、たとえばフィルタ(図示略)が設けられていてもよい。
【0028】
また、筐体10は、
図1、
図4及び
図7に示すように、コード収容部13を有する。コード収容部13は、電源コード7を収容するための部位である。
図1、
図4及び
図7に示すように、コード収容部13は、第1側面101に設けられている。本実施形態におけるコード収容部13は、第1側面101側において筐体上部10Aと筐体下部10Bとに跨って設けられる。なお、第1側面101及び第2側面102は、コード収容部13との関係から、コード収容部13が設けられている面が第1側面101と便宜上定義される。例えば、図示された例とはy方向において反対側にコード収容部13が設けられている場合、第1側面101及び第2側面102を逆に定義すればよい。さらに、筐体10は、第1側面101に設けられたコード収容部13に加えて、第2側面102に設けられた他のコード収容部を有する構成であってもよい。
【0029】
図3及び
図7に示すように、本実施形態においては、コード収容部13は、胴体部131及びカバー部132を有する。胴体部131は、第1側面101からy方向に突出(膨出)しており、電源コード7が巻かれる部位である。胴体部131の形状等は特に限定されずy方向視において円形であっても多角形であってもよいが、図示された例においては、y方向視において略矩形状である。
図7に示すように、胴体部131の内部には空洞部分が形成されている。
【0030】
また、
図3に示すように、胴体部131には、通気部1311が形成されている。通気部1311は、胴体部131の内部と外部とを通じさせる開口部分であり、たとえば各々がy方向に沿う複数のスリットからなる。また、本実施形態においては、胴体部131のz方向上面及び下面のそれぞれに通気部1311が設けられている。また、図示していないが、胴体部131のx方向前面及び後面の少なくとも一方に通気部が形成されていてもよい。なお、本実施形態とは異なり、コード収容部13は、筐体10の第1側面101の内部に設けられた空隙部によって構成されていてもよい。
【0031】
カバー部132は、胴体部131のy方向端に取り付けられており、胴体部131に巻かれた電源コード7の少なくとも一部を、y方向視において覆うためのものである。カバー部132の具体的な構成は特に限定されず、
図4(a),(b)に示すように、図示された例においては、主板部1321及び延出部1322,1323を有する。
【0032】
主板部1321は、z方向及びx方向に略平行な板状部位である。主板部1321は、y方向視において胴体部131よりも大きく、たとえば略矩形状である。延出部1322は、主板部1321から、x方向前方に延出した部位である。図示された例においては、延出部1322は、主板部1321のz方向略中央部分に繋がっている。延出部1322は、主板部1321からx方向前方に延出する部分と、y方向において第1側面101に向かって延出する部分とを有する。延出部1323は、主板部1321から、x方向後方に延出した部位である。図示された例においては、延出部1323は、主板部1321のz方向略中央部分に繋がっている。延出部1323は、主板部1321からx方向後方に延出する部分と、y方向において第1側面101に向かって延出する部分とを有する。
【0033】
また、筐体10は、外部から取り入れた空気を吐出部4に向けて空気を送り出す送風手段2と、送風手段2により送り出される空気を加熱する加熱手段3と、電源部6とを収容する。
【0034】
<送風手段2>
送風手段2は、乾燥装置A1が吐出する温風のもととなる風を発生させるためのものであり、外部から吸気口14,15や胴体部131の通気部1311を介して空気を吸気し、吐出口11側へ送風するようになっている。
図3、
図6及び
図7に示すように、本実施形態の送風手段2は、筐体10内に収容され、ファン21、モータ22及びケーシング23を有する。
【0035】
ファン21は、
図6及び
図7に示すように、風を発生させる部位であり、ケーシング23において回転可能に軸支され、モータ22の駆動により回転する。本実施形態においては、ファン21は、回転軸211及び複数の羽根部212を有しており、回転軸211が、ケーシング23によって軸支されている。ファン21の形式は特に限定されず、図示された例においては、ファン21は、いわゆるシロッコファンとして構成されている。回転軸211は、第1側面101側に配置されたモータ22から第2側面102側にy方向に延びている。複数の羽根部212は、各々がy方向に延びており、回転軸211周りに配置されている。
図7に示すように、ファン21は、y方向において第1側面101と第2側面102との間に配置されている。
【0036】
モータ22は、ファン21を回転させるための駆動源であり、ファン21に連結されている。モータ22の具体的構成は特に限定されない。図示された例においては、モータ22は、ファン21に対してy方向一方側(第1側面101側)に配置されている。
図3及び
図7に示すように、本実施形態においては、第3側面103(第4側面104)と胴体部131とを合わせたy方向寸法が、送風手段2のy方向寸法よりも大きく、モータ22は、少なくとも一部が、胴体部131の空洞部分内に収容されている。つまり、胴体部131は、モータ22のy方向における半分以上の部位の外形に沿った形状の空洞部分を有している。図示された例においては、モータ22のy方向における半分以上の部位が、胴体部131の空洞部分内に収容されている。すなわち、y方向視において、胴体部131は、第1側面101よりも小さく、モータ22よりも大きくなるように設計されていればよい。また、第3側面103及び第4側面104のy方向寸法が、ケーシング23のy方向寸法よりも大きく、モータ22及びケーシング23を合わせたy方向寸法よりも小さくなるように設計されていればよい。なお、図示された例とは異なり、モータ22のすべてが胴体部131内に収容されていてもよい。また、本例においては、z方向視において、胴体部131の通気部1311とモータ22の一部とが重なるよう対向している。なお、胴体部131の大きさは、モータ22の大きさに応じて適宜設計することが可能である。また、例えば2m~5mの電源コードの使用を本実施形態では想定しているが、胴体部131への巻き数が、例えば15回を超えるような極端に多い巻き数とならないように胴体部131の周囲長さを設定することが、使用者にとって好ましいが、巻き数を限定するものではない。
【0037】
ケーシング23は、ファン21を収容しており、ファン21の回転によって風を発生させるための空間を規定している。図示された例においては、ケーシング23は、y方向において第1側面101と第2側面102との間に配置されている。
図6及び
図7に示すように、ケーシング23は、吸入口231及び送風口232を有する。
図7に示すように、吸入口231は、ケーシング23へと外気を吸入する部位であり、図示された例においては、y方向他方側(第2側面102側)に開口している。
図6に示すように、送風口232は、ファン21によって発生した風が送り出される部位であり、x方向前方に開口している。
【0038】
<加熱手段3>
加熱手段3は、送風手段2から発生した風を、布団等の生活用品を乾燥させるのに適した温度に加熱するためのものである。加熱手段3の具体的な構成は特に限定されず、
図3及び
図6に示すように、本実施形態においては、加熱手段3は、加熱部31、複数の端子部32及びヒーターカバー33を有する。加熱手段3は、
図6に示すように、送風手段2の下流側(x方向前側)に配置されており、図示された例においては、x方向において送風手段2のケーシング23の送風口232と筐体10の吐出口11との間に配置されている。具体的には、ケーシング23の送風口232と筐体10の吐出口11とを繋ぐ送風路に配置される。
【0039】
加熱部31は、電源部6からの電力供給により発熱する部位である。加熱部31の具体的構成は特に限定されず、PTCヒータのような従来公知の様々な電気式ヒータが適宜用いられる。例えば、加熱部31は、送風手段2からの風をx方向後方から前方へと通風させることが可能なように、複数のヒータ要素が隙間や穴を構成するように設けられる。
【0040】
複数の端子部32は、例えば図示しない電線によって電源部6と接続される部位である。端子部32は、加熱部31の複数のヒータ要素に導通しており、それぞれのヒータ要素に通電させるためのものである。
【0041】
ヒーターカバー33は、例えばABS樹脂等からなり、全体として筒状の部材である。ヒーターカバー33は、上述したように加熱部31が配置され、ケーシング23の送風口232と吐出口11とを繋ぐ送風路を構成する。ヒーターカバー33は、x方向に延びるように設けられ、加熱部31によって加熱された温風がヒーターカバー33を通過し、吐出口11へと導びかれる。
【0042】
<電源部6>
電源部6は、例えば商用の100V交流電力を、送風手段2のモータ22や加熱手段3を駆動するのに適した電力に変換するためのものである。図示された例においては、電源部6は、
図3及び
図6に示すように、送風手段2のケーシング23と第4側面104との間に配置されている。電源部6は、例えば電源基板と複数の電子部品とからなる。また、z方向に延在するように配置される電源基板には、乾燥装置A1の一部または全体の動作を制御する制御部(図示略)が適宜実装されていてもよい。
【0043】
<電源コード7>
電源コード7は、例えば商用の100V交流電力を電源部6等に通電するためのものであり、例えば端部に差込プラグ(図示略)が取り付けられている。
図1及び
図4(a)に示すように、電源基板に接続される電源コード7は、第1側面101側の開口から引き出され、コード収容部13に収容されている。本実施形態においては、電源コード7は、コード収容部13の胴体部131に巻かれることによって、コード収容部13に収容されている。
図4(b)に示すように、電源コード7は、胴体部131に巻かれた状態では、y方向視においてカバー部132によってそのほとんどが覆われている。乾燥装置A1を使用する際には、必要に応じて電源コード7が胴体部131から繰り出され、所定のコンセントに接続される。
【0044】
<把持部12>
図1、
図4(b)及び
図6に示すように、把持部12は、使用者が乾燥装置A1を持ち運び等する際に利用される部位であり、本体部1の上面105側(本実施形態においては筐体上部10A)に設けられる。本実施形態においては、把持部12は、バー部121及び脚部122,123を有する。バー部121は、使用者が把持することが意図された部位であり、x方向に沿って延びている。また、バー部121は、上面105からz方向上方に離間している。脚部122は、バー部121のx方向前方端と、第3側面103及び上面105の境界部分付近に繋がっている。脚部123は、バー部121のx方向後方端と、第4側面104及び上面105の境界部分付近に繋がっている。
【0045】
<操作部5>
本実施形態においては、
図1及び
図6に示すように、筐体10の把持部12のバー部121に操作部5が設けられている。操作部5は、乾燥装置A1の使用者が乾燥装置A1の操作を行うためのものである。操作部5は、電源部6の電源基板から供給される電圧や電流を電源として動作するようになっており、例えば複数の操作ボタン51、発光インジケータ52及び操作基板53を有する。操作基板53は、バー部121に収容されており、例えばx方向を長手方向とする長矩形状である。電源部6からの配線(図示略)は、脚部123内を通って操作基板53に接続される。また、操作ボタン51及び発光インジケータ52は、操作基板53に搭載されている。操作ボタン51は、押圧されることにより、所定の電気信号を生成する。発光インジケータ52は、乾燥装置A1の動作状態に応じて発光するものであり、例えばLEDを有する。
【0046】
<吐出部4>
吐出部4は、送風手段2及び加熱手段3によって生成され、筐体10の吐出口11から吐出された温風を、使用者の所望の領域に吐出するためのものである。
図6に示すように、吐出部4は、吐出口11側に保持された状態において、送風手段2の送風方向であるx方向に沿って延出している。本実施形態においては、
図9に示すように、ホース取付部41、ホース42及びノズル43によって構成されている。
【0047】
ホース取付部41は、筐体10の吐出口11側にホース42を取り付けるための部位であり、吐出口11とホース42の一端との間に介在している。ホース取付部41の材質は特に限定されず、例えばABS樹脂であってもよいが、加熱手段3と近い位置である点から耐熱性に優れた樹脂であることが好ましく、例えばガラスを含有するポリブチレンテレフタラート(PBT)等の樹脂材料からなる。また、ホース取付部41は、ノズル43と係合することで吐出口11から延びる吐出部4の長さを最小に維持することができる。図示された例においては、
図6、
図8及び
図9に示すように、ホース取付部41は、筒状部411、係合部412及び支持部413を有する。
【0048】
図9に示すように、筒状部411は、x方向を軸方向とする短筒形状の部位である。
図8及び
図9に示すように、係合部412は、ノズル43と係合するための部位であり、その具体的な形状等は特に限定されない。図示された例においては、係合部412は、筒状部411からx方向前方に延出しており、先端に爪形状の部分が設けられている。本例のホース取付部41は、y方向両側に2つの係合部412を有する。
図6に示すように、支持部413は、筐体10によってホース取付部41(吐出部4)をより確実に支持するためのものである。図示された例においては、支持部413は、筒状部411のz方向下側にy方向に亘って設けられ、y方向断面が略L字状の板状部材である。また、筐体10の内側において、x方向前側かつz方向下側のコーナー部は、支持部413に対応する形状となっているために、支持部413が収まる。これにより、支持部413が筐体10からの抜け止めとして機能する。また、支持部413の端部は、筐体10のコーナー部からx方向後側に延び、吐出口11と加熱部31との間まで到達している。このため、支持部413を有するホース取付部41は、上述のように耐熱性樹脂であることが好ましい。
【0049】
ホース42は、送風手段2及び加熱手段3によって生成され、筐体10の吐出口11から吐出された温風をノズル43へと導くための管状部材である。ホース42の具体的な構成は特に限定されず、
図9に示すように、図示された例においては、ホース本体421及び支持部材422,423を有する。ホース本体421は、ホース42の大部分を占める部位である。ホース本体421としては、例えば蛇腹構造を有する屈曲及び伸縮が可能な構成が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0050】
支持部材422は、ホース本体421のx方向一端に取り付けられており、例えばABS樹脂等の樹脂材料からなる。支持部材422は、ホース取付部41において回転可能に支持される部材である。
図6及び
図8に示すように、支持部材422は、筒状部分と、筒状部分の一端に繋がる枠板状部分とを有する。支持部材422の筒状部分は、例えば内周面にホース本体421を取り付けるためのねじ部等の突起が形成されている。また、支持部材422は、ホース取付部41の筒状部411内に収容されている。支持部材422は、筒状部411によってx方向の移動が規制されている一方、x方向周りの回転が許容されている。具体的には、筒状部411のx方向前側の端縁部において内向きフランジ状部分を有し、内向きフランジ状部分の内径が支持部材422の外径より小さいことにより、筒状部411に対する支持部材422のx方向前側への抜け止めが可能となる。
【0051】
支持部材423は、ホース本体421のx方向他端に取り付けられており、例えばABS樹脂等の樹脂材料からなる。
図8及び
図9に示すように、支持部材423は、外側筒状部4231、端部4232、内側筒状部4233及び内向きフランジ部4234を有する。外側筒状部4231は、x方向を軸方向とする短筒形状の部位であり支持部材423の最外方に位置する。内側筒状部4233は、外側筒状部4231の内側に位置する筒状部分である。端部4232は、外側筒状部4231と内側筒状部4233とのx方向の後方端縁同士を繋いでいる。内向きフランジ部4234は、内側筒状部4233のx方向前方端縁から内向きに延出している。内側筒状部4233は、例えば内周面にホース本体421を取り付けるためのねじ部等の突起が形成されている。
【0052】
ノズル43は、温風を吐出する部位であり、
図9に示すように、ホース42の他端に設けられている。ノズル43の具体的な構成は特に限定されず、図示された例においては、ノズル本体431及び環状部材432を有する。ノズル43の材質は特に限定されず、例えばポリプロピレン(PP)樹脂等の樹脂材料からなる。
【0053】
ノズル本体431は、
図9に示すように、筒状部4311、主吐出口4312及び副吐出口4313を有する。筒状部4311は、ノズル本体431の大部分をなす部位であり、
図6及び
図8に示す状態において、x方向を軸方向とする略角筒状の部位である。主吐出口4312は、x方向に温風を吐出させる部位であり、筒状部4311のx方向前側部分に設けられた開口である。主吐出口4312の具体的な構成は特に限定されず、図示された例においては、各々がy方向に沿う複数のスリットからなる。
【0054】
副吐出口4313は、主吐出口4312から吐出される温風に加えて、主吐出口4312とは異なる方向に温風を補助的に吐出するためのものである。図示された例においては、
図6に示すように、筒状部4311のz方向両側に2つの副吐出口4313が設けられており、
図8に示すように、y方向両側に2つの副吐出口4313が設けられている。すなわち、本例のノズル本体431は、4つの副吐出口4313を有する。副吐出口4313の具体的な構成は特に限定されず、図示された例においては、各々がx方向に延びる複数のスリットからなる。
【0055】
環状部材432は、
図9に示すように、ノズル本体431のx方向一端に取り付けられており、ノズル43をホース42のx方向他端に取り付けるためのものである。本実施形態においては、ノズル本体431は、環状部材432に対して脱着可能とされているが、これに限定されず、ノズル本体431が環状部材432に一体的に固定されていてもよい。環状部材432の具体的な構成は特に限定されず、図示された例においては、
図8及び
図9に示すように、環状部材432は、筒状部4320と、筒状部4320の内周面側からx方向前方に突出した被係合部4322とを有する。具体的に、筒状部4320は、外側筒状部4321、端部4323及び内側筒状部4324を有する。外側筒状部4321は、x方向を軸方向とする短筒形状の部位であり、x方向視において略矩形状である。内側筒状部4324は、外側筒状部4321の内側に位置する筒状部分である。端部4323は、外側筒状部4321と内側筒状部4324とのx方向の後方端縁同士を繋いでいる。被係合部4322は、内側筒状部4324の一部からx方向前方に突出した部位である。被係合部4322は、
図8に示すように、ホース取付部41の係合部412と係合するための部位である。本実施形態においては、2つの係合部412に対応して2つの被係合部4322が設けられている。
図8に示すように、係合部412の径方向外側に突出する爪部分が、被係合部4322のx方向前端に当接することにより、係合部412が被係合部4322に係合している。このような構成により、ノズル43は、ホース取付部41に対して脱着可能である。なお、係合部412及び被係合部4322の具体的な構成は特に限定されない。例えば、係合部412が径方向外方に突出する突起であり、被係合部4322が、係合部412としての突起が嵌まり込む凹部であってもよい。また、環状部材432が係合部を有し、ホース取付部41が被係合部を有する構成であってもよい。
【0056】
図8に示すように、ノズル43の被係合部4322とホース取付部41の係合部412とが係合した状態は、吐出部4が収縮した状態であり、ホース42のほとんどがノズル43に収容されている。一方、
図10及び
図11に示すように、ノズル43の被係合部4322とホース取付部41の係合部412との係合を解除すると、ノズル43をホース取付部41及びホース42に対してx方向前方へとスライドさせることが可能である。これにより、吐出部4が伸長した状態となる。このように、吐出部4は、伸縮可能な構成である。なお、吐出部4の伸長状態においては、ホース42の支持部材423が、環状部材432がx方向前方へとさらに移動することを規制している。具体的には、
図11に示すように、環状部材432の内側筒状部4324のx方向前端が、支持部材423の端部4232に当接することにより、環状部材432のx方向前方への移動が規制されている。ただし、ノズル43は、支持部材423に対してx方向周りに回転可能である。
【0057】
次に、乾燥装置A1の作用について説明する。
【0058】
図1に示すように、吐出部4は、筐体10の吐出口11に取り付けられた状態で、送風方向であるx方向に延出している。このため、例えば筐体10の一部に吐出部4のホース42等を沿わせて保持するための凹部等を形成する必要がない。これにより、乾燥装置A1の美観を高めることができる。
【0059】
また、
図1は乾燥装置A1の使用状態の一例を示しており、乾燥装置A1は、筐体10の下面106によって自立可能である。この自立姿勢において、筐体10の第3側面103からx方向に延出する吐出部4は、ホース取付部41とノズル43とが係合することで吐出口11から延びる長さが最小の状態で水平方向に突出している。このような構成は、乾燥装置A1を安定して自立させた状態で、吐出部4のホース42を伸長させたり屈曲させたりすることなく、例えば掛布団Fo及び敷布団Fb乾燥対象物の乾燥または加熱を行うことが可能である。一方、
図11は、乾燥装置A1の使用状態の一例を示しており、乾燥装置A1は、掛布団Fo及び敷布団Fbの乾燥または加熱に用いられる。この状態においては、ノズル43がホース取付部41及びホース42に対してx方向前方にスライドされており、吐出部4が伸長状態とされている。これにより、掛布団Fo及び敷布団Fbのより奥方に温風を行き渡らせることが可能である。したがって、乾燥装置A1によれば、吐出部4が乾燥装置A1の外観を損なうことを抑制しつつ、適切な乾燥または加熱機能を果たすことができる。
【0060】
図3及び
図7に示すように、電源コード7が巻かれる胴体部131には、モータ22の少なくとも一部が収容されている。これにより、電源コード7を巻きつけるのに適した部位を形成しつつ、この部位をモータ22の収容スペースに兼用することが可能である。したがって、電源コード7用に筐体10の内部に空間を設けて収容する必要がなく、電源コード7を適切に収容しつつ、乾燥装置A1の小型化を図ることができる。また、
図4(b)に示すように、カバー部132が電源コード7を覆う構成であることにより、乾燥装置A1の外観に電源コード7が表れることを抑制可能であり、乾燥装置A1の美観を向上させることができる。また、
図3に示すように、胴体部131には、通気部1311が設けられている。通気部1311は、z方向視においてモータ22と重なっている。このため、乾燥装置A1の運転に伴い、モータ22が発熱した場合に、通気部1311から放熱することが可能である。特に、モータ22を挟んでz方向両側に通気部1311を有する構成は、モータ22の下方から上方へと向かう気流を発生しやすく、放熱向上に好ましい。
【0061】
図6及び
図8に示すように、吐出部4の収縮状態においては、ホース取付部41の係合部412とノズル43の被係合部4322とが係合することにより、ホース取付部41とノズル43とが互いに固定されている。これにより、吐出部4の収縮状態を維持することが可能であり、例えば乾燥装置A1の不使用時に吐出部4が意図せず伸長してしまうことを防止することができる。また、吐出部4の伸長状態(ノズル43とホース取付部41との係合が解除されている状態)においては、ホース42及びノズル43は、x方向周りに互いに回転可能である。これは、ホース42及びノズル43に不当な撓みが生じることを抑制するとともに、所望の角度にノズル43を回転させることが可能であり、様々な生活用品を乾燥または加熱することができる。
【0062】
図4(b)に示すように、把持部12のバー部121は、送風方向であるx方向に沿って延びる形状であり、上面105からz方向上方に離間している。このようなバー部121は、乾燥装置A1を図示された姿勢(下面106がz方向下側を向くような姿勢)で持ち運んだり、所望の位置に自立した姿勢で載置したりするのに適している。
【0063】
<第2実施形態>
図12及び
図13は、本発明の第2実施形態に係る乾燥装置を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0064】
本実施形態の乾燥装置A2は、上述した乾燥装置A1とはさらに異なる姿勢であっても自立可能とされている。本実施形態においては、把持部12は、支持部125を有する。支持部125は、脚部123からx方向後方に隆起した部位であり、自立面1251を有する。自立面1251は、x方向に対して直角(y方向及びz方向に対して平行)である面であり、好ましくは、第4側面104と面一である。なお、本発明の支持部の他の例としては、たとえば筐体10の一部として形成されるなど、把持部12から離間した構成であってもよい。
【0065】
また、本実施形態のコード収容部13のカバー部132の延出部1323は、自立面1324を有する。自立面1324は、x方向に対して直角(y方向及びz方向に対して平行)である面であり、好ましくは、第4側面104と面一である。自立面1324を含む延出部1323は、本発明における支持部の一例に相当する。
【0066】
本実施形態によっても、吐出部4が乾燥装置A2の外観を損なうことを抑制しつつ、適切な乾燥または加熱機能を果たすことができる。また、乾燥装置A2は、
図11に示した乾燥装置A1と同様の自立姿勢に加えて、
図12に示すように、第4側面104、自立面1251及び自立面1324を床面FLに当接させることにより、異なる姿勢で自立させることが可能である。これにより、吐出部4からの温風を鉛直方向上方に吐出することにより乾燥装置A2の用途をさらに広げたり、乾燥装置A2を室内において収納する際に、載置面積を縮小することができる。
【0067】
以上説明したように、本実施形態における乾燥装置A1は、吸気口14,15及び吐出口11を有する筐体10と、筐体10内に収容された送風手段2と、送風手段2と吐出口11との間に設けられ、送風手段2により送り出される空気を加熱する加熱手段3と、吐出口11に設けられる吐出部4とを備え、吐出部4は、送風手段2の送風方向(x方向)に沿って延出し、送風手段2は、x方向と交差する方向であるy方向に沿う回転軸周りに回転することにより風を発生させるファン21及びファン21を駆動するモータ22を有しており、筐体10は、y方向において互いに対向する第1側面101及び第2側面102と、第1側面101に設けられ且つ電源コード7を収容するためのコード収容部13(胴体部131)を有する。
【0068】
このような構成において、筐体10のy方向寸法が送風手段2のy方向寸法に合った大きさであり、筐体10のx方向寸法がx方向後側からx方向前側に順に並ぶ電源部6、送風手段2(ケーシング23)及び加熱手段3(ヒーターカバー33)を合わせたx方向寸法に合った大きさであり、筐体10のz方向寸法が、電源部6、送風手段2(ケーシング23)及び加熱手段3(ヒーターカバー33)のうちz方向寸法が最大である送風手段2(ケーシング23)のz方向寸法に合った大きさである。そして、電源コード7を収容するための空間を筐体10内部に形成していない。したがって、極めてコンパクトな乾燥装置を提供することができる。
【0069】
本発明に係る乾燥装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る乾燥装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0070】
乾燥装置A1では、ホース42が吐出口11に対して回転可能に取り付けられる構成であるが、これに限定されるものではない。ホース42が吐出口11に対して固定状態で取り付けられる構成であってもよい。また、乾燥装置A1では、本体部1(筐体10)に対して吐出部4が伸縮可能であるが、これに限定されるものではない。本体部1(筐体10)と吐出部4とが一体的に構成されていてもよい。この場合、吐出部4は、伸縮しない構成となり、例えば吐出口11にホース42の一端が取り付けられ、ホース42の他端がノズル43の主吐出口4312の手前か、好ましくは副吐出口4313の手前まで送風路として延びていればよい。
【符号の説明】
【0071】
A1,A2:乾燥装置
1 :筐体
2 :送風手段
3 :加熱手段
4 :吐出部
5 :操作部
6 :電源部
7 :電源コード
8 :電源部
10A :筐体上部
10B :筐体下部
11 :吐出口
12 :把持部
13 :コード収容部
14,15:吸気口
21 :ファン
22 :モータ
23 :ケーシング
31 :加熱部
32 :端子部
33 :ヒーターカバー
41 :ホース取付部
42 :ホース
43 :ノズル
51 :操作ボタン
52 :発光インジケータ
53 :操作基板
101 :第1側面
102 :第2側面
103 :第3側面
104 :第4側面
105 :上面
106 :下面
121 :バー部
122,123:脚部
125 :支持部
131 :胴体部
132 :カバー部
211 :回転軸
212 :羽根部
231 :吸入口
232 :送風口
411 :筒状部
412 :係合部
413 :支持部
421 :ホース本体
422,423:支持部材
431 :ノズル本体
432 :環状部材
1251 :自立面
1311 :通気部
1321 :主板部
1322,1323:延出部
1324 :自立面
4311 :筒状部
4312 :主吐出口
4313 :副吐出口
4320 :筒状部
4321 :外側筒状部
4322 :被係合部
4323 :端部
4324 :内側筒状部
FL :床面
Fb :敷布団
Fo :掛布団