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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022022854
(43)【公開日】2022-02-07
(54)【発明の名称】位牌
(51)【国際特許分類】
   A47G 33/00 20060101AFI20220131BHJP
【FI】
A47G33/00 R
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020118098
(22)【出願日】2020-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】520252114
【氏名又は名称】宗教法人圓通寺
(74)【代理人】
【識別番号】100195431
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 史樹
(72)【発明者】
【氏名】北園 文英
(57)【要約】      (修正有)
【課題】遺骨を収納できる位牌を提供すること。
【解決手段】故人を供養するための位牌100であって、前記位牌100の下側に配置される下台部300と、前記位牌100の上側に配置される屋根部材600と、前記下台部300と前記屋根部材600との間に配置される位牌本体200と、前記位牌本体200に取り付け可能な戒名又は法名が記載される表札部材300と、前記位牌本体200に取り付け可能な俗名が記載される裏札部材400と、遺骨を入れることができる舎利容器と、を含み、前記位牌本体200が、前記表札部材300を挿入するための表札挿入部と、前記裏札部材400を挿入するための裏札挿入部と、前記舎利容器を収納するための舎利容器収納部とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
故人を供養するための位牌であって、
前記位牌の下側に配置される下台部と、
前記位牌の上側に配置される屋根部材と、
前記下台部と前記屋根部材との間に配置される位牌本体と、
前記位牌本体に取り付け可能な戒名又は法名が記載される表札部材と、
前記位牌本体に取り付け可能な俗名が記載される裏札部材と、
遺骨を入れることができる舎利容器と、を含み、
前記位牌本体が、
前記表札部材を挿入するための表札挿入部と、
前記裏札部材を挿入するための裏札挿入部と、
前記舎利容器を収納するための舎利容器収納部と、を有する位牌。
【請求項2】
前記舎利容器は、遺骨を収納するための遺骨収納部と、前記遺骨収納部に蓋をする蓋部材と、を有する請求項1記載の位牌。
【請求項3】
前記表札部材及び前記裏札部材が板部材であり、
前記表札収納部の挿入口が上側であり、
前記裏札収納部の挿入口が上側であり、
前記表札部材を上方から前記表札収納部に挿入又は取り出し、
前記裏札部材を上方から前記裏札収納部に挿入又は取り出す請求項1又は2記載の位牌。
【請求項4】
前記屋根部材によって前記表札収納部及び前記裏札収納部の挿入口が蓋をされる請求項3記載の位牌。
【請求項5】
前記屋根部材は前記位牌本体と接続するためのダボ部を有し、
前記位牌本体は前記ダボ部を挿入するためのダボ挿入部を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の位牌。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位牌に関する。
【背景技術】
【0002】
位牌の起源は、儒教が盛んであった中国の先祖祭祀の道具とされる。これが日本に伝わり、もともとあった、故人の霊が宿るという依代の考え方と習合し、現在に至っている。
【0003】
一般的な位牌は、白木でできたものと、これより小ぶりな黒塗に金飾りや濃い色の木目のものである。
【0004】
いずれも戒名と、没年月日、没年齢、俗名などが記してあり、供養に用いられる。
【0005】
一方、近年、少子化や核家族化が進んでおり、お墓を承継できる人がいないケースも増えてきている。
【0006】
このような場合は通常墓じまいを検討される方も多い。墓じまいとは、永代使用としていたお墓や土地をお寺などの管理者に更地にして返却することをいう。
【0007】
また、お墓の永代供養をすることもある。永代供養とは、寺院や霊園などにお墓や故人の遺骨を引き受けてもらい、永代にわたって供養してもらうというものである。
【0008】
墓守がいなくなっても無縁墓になる心配がなく、きちんと供養をしてもらえる方法である。
【0009】
お墓がすでにある場合は、お墓のある墓地を管理する寺院や霊園に永代供養を依頼する。永代供養にした後のお墓や遺骨の管理は寺院や霊園により異なるが、ある時期まではお墓を残したまま供養をしてもらえるケースや、永代供養にした時点でお墓を移転させるケースなどがある。
【0010】
お墓を移転させる場合は改葬の手続きが必要になる。なお、永代供養は墓じまいを行ってご遺骨だけの場合でも可能である。
【0011】
遺骨を合祀墓に入れる方法や、納骨堂に納める方法などがあり、永代供養を依頼する寺院や霊園によって対応が異なる。
【0012】
永代供養にすると、寺院や霊園がお彼岸や回忌供養などを行う。個人のお墓に遺骨を納めたまま永代供養にしている場合は、三十三回忌や五十回忌などのタイミングで合祀墓に移されることが多いが、合祀墓に移された後でも供養をしてもらえるので安心できる。
【0013】
一方で、合祀墓に移した後は遺骨を取り出すことはできなくなってしまう。
【0014】
特許文献1に係る考案は、位牌型骨壺に関するものであり、仏壇に載置する骨壺であって、
位牌本体の一部に取出口を形成し、
該取出口には着脱自在の蓋部を設け、
前記本体の内部には、収納室を形成し、
該収納室内に、ステンレス等の堅牢な素材で構成した箱体を設け、
該箱体に、遺骨の一部を入れ、該箱体を密封して構成したことを特徴とするものである。
【0015】
特許文献1には、位牌を利用したコンパクトな骨壺を仏壇内に設けることにより、位牌と骨壺とが一体に納まり、見た目には位牌であるが、本来は骨壺でもあり、見た目には従来通り仏壇の中に載置されても違和感がなく、また、仏壇内で他の仏具の邪魔にならず、即ち,位牌と骨壺が一体となっているため、場所を占有しない等の極めて有益なる効果を奏すると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】実用新案登録3195544公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
近年、核家族化が進んでおり、子供がいない家庭も多い。そして、そのような場合、遺族も高齢化しており、墓守をしたり、墓参りをしたりするのも大変である。
【0018】
また、子供がいないために、きちんと供養してもらえるかどうか心配する人達も多く、近年は安心して供養してもらえる永代供養もよく利用されている。
【0019】
一方で、すぐに合祀墓にするのは抵抗があるという人たちも多い。
【0020】
また、寺院でお墓を作って供養してもらう場合であっても、寺院にお墓を作る場所がない場合もある。
【0021】
特許文献1に係る考案は、遺骨を収納できる位牌型骨壺であるが、収納室内の箱体にステンレスが用いられている。
【0022】
しかしながら、通常、位牌は長期間保存するものであるため、ステンレス等の金属が用いられない。
【0023】
ステンレスは錆びにくい金属であるが、錆びないものではなく、長期間遺骨を保存するには不向きである。
【0024】
また、骨壺であれば直接遺骨を入れるが、位牌に直接遺骨を入れるということは一般的に行われない。
【0025】
本発明の目的は、遺骨を収納できる位牌を提供することである。
【0026】
本発明の他の目的は、お墓をつくらなくても安心して供養してもらえる位牌を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明の第1の局面に係る位牌は、故人を供養するための位牌であって、
前記位牌の下側に配置される下台部と、
前記位牌の上側に配置される屋根部材と、
前記下台部と前記屋根部材との間に配置される位牌本体と、
前記位牌本体に取り付け可能な戒名又は法名が記載される表札部材と、
前記位牌本体に取り付け可能な俗名が記載される裏札部材と、
遺骨を入れることができる舎利容器と、を含み、
前記位牌本体が、
前記表札部材を挿入するための表札挿入部と、
前記裏札部材を挿入するための裏札挿入部と、
前記舎利容器を収納するための舎利容器収納部と、を有する位牌である。
【0028】
本発明に係る位牌であれば、遺骨も長期間保存でき、供養もできる。
【0029】
また、本発明に係る位牌であれば、お墓を作る場所がない寺院等でも位牌を置くことができる。
【0030】
本発明の第2の局面に係る位牌は、第1の局面に係る位牌であって、
前記舎利容器は、遺骨を収納するための遺骨収納部と、前記遺骨収納部に蓋をする蓋部材と、を有する位牌である。
【0031】
舎利容器は遺骨を収納するための容器であり、遺骨を舎利容器に入れることで遺骨を長期間保存することができる。
【0032】
本発明の第3の局面に係る位牌は、第1の局面又は第2の局面に係る位牌であって、
前記表札部材及び前記裏札部材が板部材であり、
前記表札収納部の挿入口が上側であり、
前記裏札収納部の挿入口が上側であり、
前記表札部材を上方から前記表札収納部に挿入又は取り出し、
前記裏札部材を上方から前記裏札収納部に挿入又は取り出す位牌である。
【0033】
表札部材及び裏札部材を上方から挿入及び取り出しをすることができるものであれば、表札収納部及び裏札収納部の挿入口を屋根部材で押さえることにより、表札部材及び裏札部材が外れ難くなり、内部の舎利容器をしっかりと保護することができる。
【0034】
本発明の第4の局面に係る位牌は、第3の局面に係る位牌であって、
前記屋根部材によって前記表札収納部及び前記裏札収納部の挿入口が蓋をされる位牌である。
【0035】
表札収納部及び裏札収納部の挿入口を屋根部材で押さえることにより、表札部材及び裏札部材が外れ難くなり、内部の舎利容器をしっかりと保護することができる。
【0036】
本発明の第5の局面に係る位牌は、第1の局面乃至第4の局面に係る位牌であって、
前記屋根部材は前記位牌本体と接続するためのダボ部を有し、
前記位牌本体は前記ダボ部を挿入するためのダボ挿入部を有する位牌である。
【0037】
屋根部材のダボ部を位牌本体のダボ挿入部に挿入することにより、屋根部材がしっかりと位牌本体に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明に係る一実施形態の位牌の正面図。
図2】同実施形態の位牌の側面図。
図3】同実施形態の位牌の上面図。
図4】同実施形態の位牌の下面図。
図5】同実施形態の位牌のA-A断面図。
図6】同実施形態の位牌のB-B断面図。
図7】同実施形態の表札部材を外した位牌の正面図。
図8】同実施形態の位牌の位牌本体の部分斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施形態に関して図面を参照しながら説明する。
【0040】
図1乃至図8に示すように、本実施形態に係る位牌100は、位牌本体200と、
位牌本体200の下部(z軸負方向側)に配置される下台部300と、
位牌本体200に挿入可能な表札部材400と、
位牌本体200に挿入可能であり、表札部材400とは反対側(y軸正方向側)に配置される裏札部材500と、
位牌本体200の上部(z軸正方向側)に配置される屋根部材600と、
位牌本体200に挿入可能であり、遺骨を入れることが可能である舎利容器700と、を含む。
【0041】
図6乃至図8に示すように、位牌本体200は、舎利容器700を中央部(xz平面中央部)に挿入することが可能である。
【0042】
位牌本体200は、下部(z軸負方向側)に配置される位牌本体下部210と、
左側(x軸負方向側)に配置される第1位牌側面部220と、
右側(x軸正方向側)に配置される第2位牌側面部230と、
上部(z軸正方向側)に配置される位牌本体上部240と、
左側(x軸負方向側)に配置される第1札保持部250と、
右側(x軸正方向側)に配置される第2札保持部260と、
表側(y軸負方向側)に配置される表札挿入部270と、
裏側(y軸正方向側)に配置される裏札挿入部280と、
舎利容器700を配置するための舎利容器収納部290と、を含む。
【0043】
位牌本体下部210と、位牌本体上部240と、第1位牌側面部220と、第2位牌側面部230との間に空間が設けられており、その空間が舎利容器収納部290となり、舎利容器収納部290に舎利容器700が配置される。
【0044】
本実施形態では、位牌本体下部210は、横方向(x軸方向)の距離が74mm、奥行(y軸方向)の距離が31mm、高さ方向(z軸方向)の距離が100mmである。
【0045】
また、本実施形態では、第1位牌側面部220と第2位牌側面部230とは大きさが同じである。
【0046】
具体的には、第1位牌側面部220及び第2位牌側面部230は、横方向(x軸方向)の距離が21mm、奥行(y軸方向)の距離が31mm、高さ方向(z軸方向)の距離が70mmである。
【0047】
本実施形態では、位牌本体上部240は、横方向(x軸方向)の距離が74mm、奥行(y軸方向)の距離が31mm、高さ方向(z軸方向)の距離が28mmである。
【0048】
第1位牌側面部220及び第2位牌側面部230は、位牌本体下部210及び位牌本体上部240の側面側に合わせるように配置される。
【0049】
つまり、第1位牌側面部220と第2位牌側面部230とは離れた位置に配置されており、本実施形態では、第1位牌側面部220と第2位牌側面部230とは、32mm離れている。
【0050】
したがって、位牌本体下部210、第1位牌側面部220、第2位牌側面部230、及び、位牌本体上部240によって中央に空間である舎利容器収納部290が設けられる。
【0051】
つまり、本実施形態では、舎利容器収納部290は、横方向(x軸方向)の距離が32mm、奥行(y軸方向)の距離が31mm、高さ方向(z軸方向)の距離70mmの空間であり、位牌本体200に設けられる。
【0052】
そして、位牌本体200の舎利容器収納部290に舎利容器700が配置される。
【0053】
位牌本体上部240には、屋根部材600の接続部であるダボ部610を挿入するためのダボ挿入部241が設けられている。
【0054】
具体的には、本実施形態では、位牌本体上部240の平面視(xy平面視)略中央部に平面視正方形状のダボ挿入部241が設けられている。
【0055】
本実施形態では、ダボ挿入部241は、位牌本体上部240の上下方向(z軸方向)に貫通している。
【0056】
なお、本実施形態では、ダボ挿入部241は、位牌本体上部240の上下方向(z軸方向)に貫通していなくてもよい。
【0057】
また、本実施形態では、ダボ挿入部241は平面視正方形状であるが、平面視長方形状でもよく、また、矩形状でなくても例えば平面視円形状や平面視楕円形状であってもよく、ダボ部610が挿入可能なものであればよい。
【0058】
また、ダボ挿入部241とダボ部610との配置が逆であってもよい。
【0059】
なお、屋根部材600が平面視(xy平面視)においてズレないように、ダボ部610とダボ挿入部241の平面視の形状は一致するものが好ましい。
【0060】
第1札保持部250は、位牌本体200の左側(x軸方向負方向側)に配置されており、第2札保持部材260と共に、表札部材400及び裏札部材500を保持する。
【0061】
第2札保持部260は、位牌本体200の右側(x軸方向正方向側)に配置されており、第1札保持部材250と共に、表札部材400及び裏札部材500を保持する。
【0062】
具体的には、図5に示すように、第1札保持部材250及び第2札保持部材260は、平面視(xy平面視)において、略コの字状であり、位牌本体下部210、第1位牌側面部220、第2位牌側面部230及び位牌本体上部240との間に札挿入部(表札挿入部270、裏札挿入部280)である隙間(C1、C2)が設けられている。
【0063】
そして、第1札保持部材250及び第2札保持部材260と、位牌本体下部210、第1位牌側面部220、第2位牌側面部230及び位牌本体上部240と、の間の隙間(C1、C2)である札挿入部(表札挿入部270、裏札挿入部280)に、表札部材400及び裏札部材500が挿入され、保持される。
【0064】
より具体的には、第1札保持部材250は、前方(y軸負方向側)に平面視(xy平面視)において先端が右側(x軸正方向側)に延伸する略L字状の第1前方保持部251と、
後方(y軸正方向側)に平面視(xy平面視))において先端が右側(x軸正方向側)に延伸する略L字状の第1後方保持部252と、を有する。
【0065】
同様に、第2札保持部材260は、前方(y軸負方向側)に平面視(xy平面視))において先端が左側(x軸負方向側)に延伸する略L字状の第2前方保持部261と、
後方(y軸正方向側)に平面視(xy平面視)において先端が左側(x軸負方向側)に延伸する略L字状の第2後方保持部262と、を有する。
【0066】
図5に示すように、第1前方保持部251及び第2前方保持部261の先端と、位牌本体下部210、第1位牌側面部220、第2位牌側面部230及び位牌本体上部240の前方側(y軸負方向側)とは、表札部材500の厚みT1(y軸方向の厚み)より若干広い隙間C1である表札挿入部270が設けられている。
【0067】
表札挿入部270は、上側(z軸正方向側)が挿入口となっており、当該挿入口を通して表札部材500の出し入れが可能であり、屋根部材600によって挿入口が閉じられる。
【0068】
同様に、第1後方保持部252及び第2後方保持部262の先端と、位牌本体下部210、第1位牌側面部220、第2位牌側面部230及び位牌本体上部240の後方側(y軸正方向側)とは、裏札部材600の厚みT2(y軸方向の厚み)より若干広い隙間C2である裏札挿入部280が設けられている。
【0069】
裏札挿入部280は、上側(z軸正方向側)が挿入口となっており、当該挿入口を通して裏札部材600の出し入れが可能であり、屋根部材600によって挿入口が閉じられる。
【0070】
なお、T1=T2、及び、C1=C2であることが好ましい。
【0071】
舎利容器収納部290は上述した通りであり、本実施形態では、下側は位牌本体下部210、左側(x軸負方向側)は第1位牌側面部220、右側(x軸正方向側)は第2位牌側面部230、上側は位牌本体上部240によって作られる空間であり、前側(y軸負方向側)は表札部材400、後側(y軸正方向側)は裏札部材500によって開閉可能に閉じられている。
【0072】
下台部300は、位牌本体200の下方に配置され、位牌100を支えるための部分である。
【0073】
本実施形態では、下台部300は4段から構成されており、下台部300の上面には位牌本体200の位牌本体下部210が配置されている。
【0074】
また、下台部300の上面には表札部材400及び裏札部材500が配置されている。
【0075】
本実施形態では、下台部300は、一番下方側(z軸負方向側)に配置される第1下台部310と、
第1下台部310の上側(z軸正方向側)に配置される第2下台部320と、
第2下台部320の上側(z軸正方向側)に配置される第3下台部330と、
第3下台部330の上側(z軸正方向側)に配置される第4下台部340と、を有する。
【0076】
第1下台部310の下面は、中央部が若干上方に凹む下面凹部311が設けられている。これにより安定して位牌100を立たせることができる。
【0077】
第2下台部320は、第1下台部310よりxy平面視において、若干小さくなっている。
【0078】
第3下台部330は、第2下台部320よりxy平面視において、若干小さくなっている。
【0079】
第3下台部330は、第1下台部310、第2下台部320及び第4下台部340より、高さ方向(z軸方向)の幅が広くなっている。
【0080】
第4下台部340は、第3下台部330よりxy平面視において、若干小さくなっている。
【0081】
位牌本体200は、xy平面視において、第4下台部340より若干小さくなっている。
【0082】
表札部材400は、表側(y軸負方向側)に配置され、位牌本体200に上側から表札挿入部270に挿入されて、装着される。
【0083】
本実施形態では、表札部材400は、略長方形状の板部材であり、横方向(x軸方向)の距離が73mm、縦方向(z軸方向)の距離が198mm、厚み(y軸方向の距離)は約6mmである。
【0084】
表札部材400の表面(y軸負方向側)には、戒名又は法名が記載されている。
【0085】
裏札部材500は、裏側(y軸正方向側)に配置され、位牌本体200に上側から挿入されて、装着される。
【0086】
本実施形態では、裏札部材500は、略長方形状の板部材であり、横方向(x軸方向)の距離が73mm、縦方向(z軸方向)の距離が198mm、厚み(y軸方向の距離)は約6mmである。
【0087】
裏札部材500の表面(y軸正方向側)には、俗名が記載されている。
【0088】
なお、表札部材400には戒名又は法名、裏札部材500には俗名が記載されているが、表札部材400と裏札部材500とに記載されている内容が逆であってもよい。
【0089】
屋根部材600は、位牌本体200の上部に取り付けられる。
【0090】
本実施形態では、屋根部材600は、位牌本体200のダボ挿入部211に挿入されるダボ部610と、
ダボ部610の上側に配置され、ダボ部610が取り付けられている第1屋根部材621と、
第1屋根部621の上側に配置される第2屋根部622と、
第2屋根部622の上側に配置される第3屋根部623と、
第3屋根部623の上側に配置される第4屋根部624と、
第4屋根部624の上側に配置される第5屋根部625と、
第5屋根部625の上側に配置される第6屋根部626と、
第6屋根部626の上側に配置される第7屋根部627と、
第7屋根部627の上側に配置される第8屋根部628と、
第8屋根部628の上側に配置される擬宝珠部630と、を有する。
【0091】
本実施形態では、屋根部材600は8段構成であり、ダボ部610と擬宝珠部630とを有し、ダボ部610はxy平面視正方形状である。
【0092】
屋根部材600のダボ部610が位牌本体200のダボ挿入部211に挿入されることにより、屋根部材600が位牌本体200に取り付けられる。
【0093】
屋根部材600を位牌本体200に取り付けることにより、表札部材400及び裏札部材500の上部が屋根部材600に覆われる。
【0094】
つまり、屋根部材600が位牌本体200に取り付けられることにより、表札部材400及び裏札部材500が抜け難くなり、位牌本体200に固定される。
【0095】
第1屋根部621は、第2屋根部622よりxy平面視において若干小さい構成である。
【0096】
第2屋根部622は、第3屋根部623よりxy平面視において若干小さい構成である。
【0097】
第3屋根部623は、第4屋根部624よりxy平面視において若干大きい構成である。
【0098】
第3屋根部623は、高さ方向(z軸方向)の略中央部がxy平面視において最も大きい構成となっている。
【0099】
第4屋根部624は、第5屋根部625よりxy平面視において若干大きい構成である。
【0100】
第5屋根部625は、第6屋根部626よりxy平面視において若干大きい構成である。
【0101】
第6屋根部626は、第7屋根部627よりxy平面視において若干大きい構成である。
【0102】
第7屋根部627は、第8屋根部628よりxy平面視において若干大きい構成である。
【0103】
第8屋根部628の上側には、擬宝珠部630が設けられている。
【0104】
舎利容器700は、遺骨を入れることができる容器であり、遺骨を入れる遺骨収納部710と、
遺骨収納部710に蓋をする蓋部材720と、を有する。
【0105】
本実施形態では、舎利容器700は直径30mmの円柱形状である。
【0106】
本実施形態では、遺骨収納部710はガラス管でできており、蓋部材720はポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックでできている。
【0107】
舎利容器700は、位牌本体200の舎利容器収納部290に収納される。
【0108】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。
【符号の説明】
【0109】
100…位牌
200…位牌本体
250…第1札保持部材
260…第2札保持部材
270…表札挿入部
280…裏札挿入部
290…舎利容器収納部
300…下台部
400…表札部材
500…裏札部材
600…屋根部材
700…舎利容器
710…遺骨収納部
720…蓋部材

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-08-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
故人を供養するための位牌であって、
前記位牌の下側に配置される下台部と、
前記位牌の上側に配置される屋根部材と、
前記下台部と前記屋根部材との間に配置される位牌本体と、
前記位牌本体に取り付け可能な戒名又は法名が記載される表札部材と、
前記位牌本体に取り付け可能な俗名が記載される裏札部材と、
遺骨を入れることができる舎利容器と、を含み、
前記位牌本体が、
左側に配置される第1札保持部材と、
右側に配置される第2札保持部材と、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に設けられ、前記表札部材を挿入するための表札挿入部と、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に設けられ、前記裏札部材を挿入するための裏札挿入部と、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に設けられ、前記舎利容器を収納するための舎利容器収納部と、を有し、
前記表札部材及び前記裏札部材の少なくとも一方が前記第1札保持部材と前記第2札保持部材とに挟まれた状態で上下動することにより、前記舎利容器収納部が開閉する位牌。
【請求項2】
前記舎利容器は、遺骨を収納するための遺骨収納部と、前記遺骨収納部に蓋をする蓋部材と、を有する請求項1記載の位牌。
【請求項3】
前記位牌本体は、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に配置され、前記舎利容器収納部の下部に配置される位牌本体下部と、
前記第1札保持部材と前記舎利容器収納部との間に配置される第1位牌側面部と、
前記第2札保持部材と前記舎利容器収納部との間に配置される第2位牌側面部と、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に配置され、前記舎利容器収納部の上部に配置される位牌本体上部と、を有し、
前記表札挿入部及び前記裏札挿入部が、前記第1札保持部材及び前記第2札保持部材と、前記位牌本体下部、前記第1位牌側面部、前記第2位牌側面部及び位牌本体上部との間に設けられる請求項1又は2記載の位牌。
【請求項4】
前記屋根部材によって前記表札収納部及び前記裏札収納部の挿入口が蓋をされる請求項3記載の位牌。
【請求項5】
前記屋根部材は前記位牌本体と接続するためのダボ部を有し、
前記位牌本体は前記ダボ部を挿入するためのダボ挿入部を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の位牌。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
位牌本体200は、下部(z軸負方向側)に配置される位牌本体下部210と、
左側(x軸負方向側)に配置される第1位牌側面部220と、
右側(x軸正方向側)に配置される第2位牌側面部230と、
上部(z軸正方向側)に配置される位牌本体上部240と、
左側(x軸負方向側)に配置される第1札保持部250と、
右側(x軸正方向側)に配置される第2札保持部260と、
表側(y軸負方向側)に配置される表札挿入部270と、
裏側(y軸正方向側)に配置される裏札挿入部280と、
舎利容器700を配置するための舎利容器収納部290と、を含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
第1札保持部250は、位牌本体200の左側(x軸方向負方向側)に配置されており、第2札保持部材260と共に、表札部材400及び裏札部材500を保持する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
第2札保持部260は、位牌本体200の右側(x軸方向正方向側)に配置されており、第1札保持部材250と共に、表札部材400及び裏札部材500を保持する。
【手続補正書】
【提出日】2022-01-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
故人を供養するための位牌であって、
前記位牌の下側に配置される下台部と、
前記位牌の上側に配置される屋根部材と、
前記下台部と前記屋根部材との間に配置される位牌本体と、
前記位牌本体に取り付け可能な戒名又は法名が記載される表札部材と、
前記位牌本体に取り付け可能な俗名が記載される裏札部材と、
遺骨を入れることができる舎利容器と、を含み、
前記位牌本体が、
左側に配置される第1札保持部材と、
右側に配置される第2札保持部材と、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に設けられ、前記表札部材を挿入するための表札挿入部と、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に設けられ、前記裏札部材を挿入するための裏札挿入部と、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に設けられ、前記舎利容器を収納するための舎利容器収納部と、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に配置され、前記舎利容器収納部の下部に配置される位牌本体下部と、
前記第1札保持部材と前記舎利容器収納部との間に配置される第1位牌側面部と、
前記第2札保持部材と前記舎利容器収納部との間に配置される第2位牌側面部と、
前記第1札保持部材と前記第2札保持部材との間に配置され、前記舎利容器収納部の上部に配置される位牌本体上部と、を有し、
前記表札部材及び前記裏札部材の少なくとも一方が前記第1札保持部材と前記第2札保持部材とに挟まれた状態で上下動することにより、前記舎利容器収納部が開閉し、
前記表札挿入部及び前記裏札挿入部が、前記第1札保持部材及び前記第2札保持部材と、前記位牌本体下部、前記第1位牌側面部、前記第2位牌側面部及び位牌本体上部との間に設けられる位牌。
【請求項2】
前記舎利容器は、遺骨を収納するための遺骨収納部と、前記遺骨収納部に蓋をする蓋部材と、を有する請求項1記載の位牌。
【請求項3】
前記屋根部材によって前記表札収納部及び前記裏札収納部の挿入口が蓋をされる請求項1又は2記載の位牌。
【請求項4】
前記屋根部材は前記位牌本体と接続するためのダボ部を有し、
前記位牌本体は前記ダボ部を挿入するためのダボ挿入部を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の位牌。