(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022023212
(43)【公開日】2022-02-07
(54)【発明の名称】樹脂製チーズ継手
(51)【国際特許分類】
F16L 41/02 20060101AFI20220131BHJP
F16L 19/08 20060101ALN20220131BHJP
F16L 21/08 20060101ALN20220131BHJP
F16L 33/22 20060101ALN20220131BHJP
【FI】
F16L41/02
F16L19/08
F16L21/08 B
F16L33/22
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021180747
(22)【出願日】2021-11-05
(62)【分割の表示】P 2018031410の分割
【原出願日】2018-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】000128968
【氏名又は名称】株式会社オンダ製作所
(72)【発明者】
【氏名】井村 元
【テーマコード(参考)】
3H014
3H015
3H017
3H019
【Fターム(参考)】
3H014GA09
3H015FA06
3H017HA06
3H017HA14
3H019AA04
3H019BA01
3H019BB01
3H019FA02
3H019FA03
3H019FA10
3H019FA14
(57)【要約】
【課題】 流体が分岐部を通過することに伴う圧力損失を小さくできる樹脂製チーズ継手を提供する。
【解決手段】 樹脂製チーズ継手1の継手本体11は、第1~第3ストレート部21~23と、分岐部24とを備えている。分岐部24を構成するコーナー31は、第1ストレート部21と第2ストレート部22とを接続するように円弧状に湾曲する円筒状に形成されている。分岐部24を構成するストレート32は、コーナー31の外側と第3ストレート部23とを接続する。第1連通口24a、第2連通口24b及び頂点部24dの内周面は、それぞれ真円状をなし、コーナー31では、第1連通口24aの内周面と頂点部24dの内周面とがなめらかに接続されているとともに、第2連通口24bの内周面と頂点部24dの内周面とがなめらかに接続されている。ストレート32は、軸線が第2ストレート部22の軸線よりも第1ストレート部21側に位置するように構成されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ストレート部~第3ストレート部を相互に接続するよう、当該第1ストレート部~第3ストレート部に対し一体形成されている分岐部を有する樹脂製の継手本体と、
前記第1ストレート部に接続される第1パイプの抜け止めを行う第1ロック機構と、
前記第2ストレート部に接続される第2パイプの抜け止めを行う第2ロック機構と、
前記第3ストレート部に接続される第3パイプの抜け止めを行う第3ロック機構とを備え、
前記分岐部は、直角に配置された前記第1ストレート部と前記第2ストレート部とを接続するコーナーと、当該コーナーから分岐して前記第3ストレート部に接続されるストレートとを有し、
前記コーナーにおいて、前記第1ストレート部との第1連通口の内周面、前記第1ストレート部と前記第2ストレート部との間の頂点部の内周面、及び前記第2ストレート部との第2連通口の内周面はそれぞれ真円状をなしており、
前記コーナーでは、前記第1連通口の内周面と前記頂点部の内周面とがなめらかに接続されているとともに、前記頂点部の内周面と前記第2連通口の内周面とがなめらかに接続されており、
前記ストレートは、前記ストレートの軸線が前記第2ストレート部の軸線よりも前記第1ストレート部側に位置するように構成されている樹脂製チーズ継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製チーズ継手に関する。
【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、給水給湯用配管の分岐に用いられる「WPT1型 チーズソケット(以下、樹脂製チーズ継手とする)」が開示されている。
図5に示すように、樹脂製チーズ継手200は、樹脂からなるT字状の継手本体201を備えている。継手本体201は、第1ストレート部211~第3ストレート部213と、分岐部214とを備えている。分岐部214は、第1ストレート部211~第3ストレート部213を相互に接続する。
【0003】
第1ストレート部211に接続される第1パイプ311と、第2ストレート部212に接続される第2パイプ312とは、同じサイズであって同じ内径を有している(例えば呼び径「16A」)。第3ストレート部213に接続される第3パイプ313は、第1パイプ311及び第2パイプ312よりも小さいサイズであって小さい内径を有している(例えば呼び径「13A」)。
【0004】
樹脂製チーズ継手200において、第1ストレート部211を上流側として、第2ストレート部212と第3ストレート部213とに分岐する使用は、いわゆる「トンボ配管」であって、分岐部214における圧力損失が大きくなるため、一般的には避けるほうがよいとされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】株式会社オンダ製作所「総合カタログ2017-2018」、84頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、給水給湯用配管のリフォーム等のように、配管経路に大きな制約がある施工現場の場合、樹脂製チーズ継手200をトンボ配管で使用することが多いのが実状である。したがって、特に主管として使用される第1ストレート部211から第2ストレート部212への流路において圧力損失が大きくなり、このようなトンボ配管を給水給湯用配管で多用すると、末端水栓における流量不足が問題となる。
【0007】
本発明の目的は、主管において流体が分岐部を通過することに伴う圧力損失を小さくできる樹脂製チーズ継手を提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために請求項1の樹脂製チーズ継手は、第1ストレート部~第3ストレート部を相互に接続するよう、当該第1ストレート部~第3ストレート部に対し一体形成されている分岐部を有する樹脂製の継手本体と、前記第1ストレート部に接続される第1パイプの抜け止めを行う第1ロック機構と、前記第2ストレート部に接続される第2パイプの抜け止めを行う第2ロック機構と、前記第3ストレート部に接続される第3パイプの抜け止めを行う第3ロック機構とを備え、前記分岐部は、直角に配置された前記第1ストレート部と前記第2ストレート部とを接続するコーナーと、当該コーナーから分岐して前記第3ストレート部に接続されるストレートとを有し、前記コーナーにおいて、前記第1ストレート部との第1連通口の内周面、前記第1ストレート部と前記第2ストレート部との間の頂点部の内周面、及び前記第2ストレート部との第2連通口の内周面はそれぞれ真円状をなしており、前記コーナーでは、前記第1連通口の内周面と前記頂点部の内周面とがなめらかに接続されているとともに、前記頂点部の内周面と前記第2連通口の内周面とがなめらかに接続されており、前記ストレートは、前記ストレートの軸線が前記第2ストレート部の軸線よりも前記第1ストレート部側に位置するように構成されている。
【0009】
上記構成によれば、分岐部のコーナーでは、第1連通口から頂点部を経由して第2連通口まで、内周面がなめらかに接続されている。したがって、特に主管として使用される第1ストレート部から第2ストレート部への流路において圧力損失を小さくでき、例えばトンボ配管を多用したとしても、末端水栓における流量不足が生じ難い。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、樹脂製チーズ継手の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、樹脂製チーズ継手1は、給水給湯用配管における上流側の第1パイプ101と、同じく下流側の第2パイプ102及び第3パイプ103とをT字状に接続するためのものである。つまり、樹脂製チーズ継手1は、給水給湯用配管の分岐に用いられるものであって、いわゆる「トンボ配管」にも好適に対応する分岐継手である。なお、第1パイプ101~第3パイプ103は、例えばポリブテンや架橋ポリエチレン等の合成樹脂製である。
【0012】
樹脂製チーズ継手1は、樹脂からなるT字状の継手本体11を備えている。継手本体11は、第1ストレート部21~第3ストレート部23と分岐部24とを備えている。分岐部24は、第1ストレート部21~第3ストレート部23を相互に接続するよう、第1ストレート部21~第3ストレート部23に対し一体形成されている。なお、継手本体11を形成する樹脂としては、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂にグラスファイバーを混合したものがあげられる。
【0013】
継手本体11において、第1ストレート部21と第2ストレート部22とは互いに直角となる方向に直線状に延びる円筒状に形成されている。分岐部24の流路を構成するコーナー31は、第1ストレート部21と第2ストレート部22とを接続するように円弧状に湾曲する円筒内面状に形成されている。
【0014】
継手本体11において第3ストレート部23は、第2ストレート部22と同軸上でかつ第1ストレート部21と直角となる方向に直線状に延びる円筒状に形成されている。分岐部24の流路を構成するストレート32は、コーナー31の外側と第3ストレート部23とを接続するように、直線状に延びる円筒内面状に形成されている。
【0015】
第1ストレート部21には、第1ストレート部21に接続される第1パイプ101の抜け止めを行う第1ロック機構41が設けられている。第2ストレート部22には、第2ストレート部22に接続される第2パイプ102の抜け止めを行う第2ロック機構42が設けられている。第3ストレート部23には、第3ストレート部23に接続される第3パイプ103の抜け止めを行う第3ロック機構43が設けられている。
【0016】
第1パイプ101と第2パイプ102とは、同じサイズであって同じ内径を有している(例えば呼び径「16A」)。第3パイプ103は、第1パイプ101及び第2パイプ102よりも小さいサイズであって小さい内径を有している(例えば呼び径「13A」)。
【0017】
したがって、第1パイプ101及び第2パイプ102と第3パイプ103とのサイズ違いに対応して、第1ストレート部21及び第2ストレート部22と、第3ストレート部23とについて、また第1ロック機構41及び第2ロック機構42と、第3ロック機構43とについても、同一構造のサイズ違いとなっている。したがって、例えば、第3ストレート部23は第1ストレート部21及び第2ストレート部22よりも内径が小さく、第3ロック機構43は第1ロック機構41及び第2ロック機構42よりも各構成要素の内径が小さい。
【0018】
次に、樹脂製チーズ継手1の構造について詳しく説明する。
図2に示すように、分岐部24のコーナー31において第1ストレート部21との境界部分には、第1連通口24aが設けられている。分岐部24のコーナー31において第2ストレート部22との境界部分には、第2連通口24bが設けられている。分岐部24のストレート32において第3ストレート部23との境界部分には、第3連通口24cが設けられている。第1連通口24a~第3連通口24cは、相互に同じ内径を有している。
【0019】
第1ストレート部21~第3ストレート部23の内周面において分岐部24寄りの部分には、対応する第1パイプ101~第3パイプ103の端部を収容するための収容部25がそれぞれ設けられている。各収容部25の内周面と、分岐部24における対応する第1連通口24a~第3連通口24cの内周面との間には、それぞれ段差部26が形成されている。各段差部26と、対応する第1連通口24a~第3連通口24cの内周面とは、ほぼ直交した状態となっている。なお、第3ストレート部23の収容部25は、第1ストレート部21及び第2ストレート部22の収容部25よりも内径が小さい。
【0020】
第1パイプ101~第3パイプ103の端部には、それぞれ金属からなる円筒状の第1インコア111~第3インコア113が挿入されている。第1インコア111~第3インコア113が、対応する第1パイプ101~第3パイプ103内に没入することは、第1インコア111~第3インコア113の端部に形成されたフランジ111a~113aによって当接規制されている。第1パイプ101及び第2パイプ102は、対応する第1インコア111又は第2インコア112が段差部26に当接する位置まで、対応する第1ストレート部21又は第2ストレート部22の収容部25に挿入されている。
【0021】
第1パイプ101に挿入される第1インコア111と、第2パイプ102に挿入される第2インコア112とは内径が同じであって、当該内径は第1連通口24a~第3連通口24cの内径と同じである。第3パイプ103に挿入される第3インコア113は、第1パイプ101に挿入される第1インコア111及び第2パイプ102に挿入される第2インコア112よりも小さいサイズであって、内径は第1連通口24a~第3連通口24cの内径よりも小さい。つまり、第3連通口24c(ストレート32)の内径は、第3パイプ103の内径(第3インコア113の内径)よりも大きい。
【0022】
第3ストレート部23の収容部25には、円筒状のガイド27が配置されている。ガイド27の内周面は、第3パイプ103の第3インコア113に向かって徐々に内径が縮小するテーパー状をなしている(以下、テーパー面27aとする)。ガイド27のテーパー面27aは、第3連通口24c側が第3連通口24cと同じ内径を有し、第3パイプ103側が第3インコア113と同じ内径を有している。第3パイプ103は、第3インコア113がガイド27を介して段差部26に当接する位置まで、第3ストレート部23の収容部25に挿入されている。
【0023】
図1に示すように、第1ストレート部21~第3ストレート部23の内周面において、各収容部25と、対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23の先端部との間には、それぞれ収容部25よりも内径が大きいシール部28が設けられている。各シール部28内には、収容部25側から、対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23の先端側に向けて、シールリング51、スペーサー52、シールリング53及び保持リング54が同順に配置されている。なお、シールリング51、スペーサー52、シールリング53及び保持リング54は、第1ストレート部21及び第2ストレート部22に配置されるものの内径よりも、第3ストレート部23に配置されるものの内径のほうが小さい。
【0024】
第1パイプ101~第3パイプ103の端部が、対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23の収容部25内に挿入されたときには、第1パイプ101~第3パイプ103がシールリング51、スペーサー52、シールリング53及び保持リング54を貫通する。このとき、各シール部28のシールリング51,53が、対応する第1パイプ101~第3パイプ103の外周面に接触した状態となり、継手本体11内を流れる水が第1パイプ101~第3パイプ103の外周面とシール部28の内周面との間から樹脂製チーズ継手1の外に漏れることが抑制される。
【0025】
第1ロック機構41~第3ロック機構43は、対応する第1パイプ101~第3パイプ103を、対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23に保持するための保持部材44と、保持部材44を対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23に取り付けるためのキャップ45とを備えている。保持部材44には、嵌込リング46と割リング47との間に位置する円環状のロックリング48が設けられている。各保持部材44は、対応するシール部28に配置された保持リング54に隣接して位置している。
【0026】
キャップ45は円筒状に形成されている。キャップ45の内部に割リング47及びロックリング48を配置し、さらに嵌込リング46をキャップ45の内部に嵌め込むことによって、割リング47及びロックリング48はキャップ45の内部から脱落しない。この状態で、キャップ45の開口端を、対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23の端部と径方向に重なる部分において当該端部に対し係合させることにより、対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23に対し、保持部材44及びキャップ45からなる第1ロック機構41~第3ロック機構43が、それぞれ容易に組み付けられる。
【0027】
第1ロック機構41~第3ロック機構43(保持部材44及びキャップ45)が、対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23に取り付けられた状態で、第1パイプ101~第3パイプ103の端部が、対応する保持部材44及びキャップ45を貫通して、対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23の先端部から収容部25内に挿入されると、保持部材44のロックリング48が対応する第1パイプ101~第3パイプ103の外周面を押圧する。これにより、第1パイプ101~第3パイプ103の対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23からの抜け出しが防止される。
【0028】
次に、継手本体11の分岐部24について詳しく説明する。
図2に示すように、分岐部24のコーナー31において、第1連通口24aと第2連通口24bとの間の中間位置には、頂点部24dが設けられている。第1連通口24a、第2連通口24b及び頂点部24dの内周面は、それぞれ真円状をなしている。コーナー31では、第1連通口24aの内周面と頂点部24dの内周面とがなめらかに接続されているとともに、第2連通口24bの内周面と頂点部24dの内周面とがなめらかに接続されている。
【0029】
なお、第1連通口24a及び第2連通口24bの内径は、頂点部24dの内径よりも大きい。したがって、コーナー31の内径は、頂点部24dから第1連通口24aに向うほど徐々に大きくなるとともに、頂点部24dから第2連通口24bに向うほど徐々に大きくなる。
【0030】
上記構成の本実施形態によれば、次のような作用効果を得られる。
(1)分岐部24のコーナー31では、第1連通口24aから頂点部24dを経由して第2連通口24bまで、内周面がなめらかに接続されている。したがって、特に主管として使用される第1ストレート部21から第2ストレート部22への流路において圧力損失を小さくでき、このようなトンボ配管を給水給湯用配管で多用したとしても、末端水栓における流量不足が生じ難い。
【0031】
(2)第3連通口24c(ストレート32)の内径は、第3パイプ103の内径(第3インコア113の内径)よりも大きい。したがって、コーナー31を流れる水を、圧力損失小さく第3パイプ103へと導くことができる。つまり、
図2において二点鎖線で示すように、例えば第3連通口24c(ストレート32)の内径を第3パイプ103の内径(第3インコア113の内径)と同じとすると、コーナー31とストレート32との接続部分の内側に形成される角部Xの角度が小さくなる。
【0032】
したがって、第1ストレート部21から第3ストレート部23へと水が流れる際に、角部Xの周辺で渦が発生し易く、圧力損失が大きくなる。それに対して本実施形態においては、角部Xを第1連通口24aに寄せて配置できて角部Xの角度が大きくなるため、前述した渦は発生し難くなる。
【0033】
(3)分岐部24のコーナー31と第3パイプ103との間にはガイド27が配置されており、ガイド27は第3パイプ103に向けて内径を徐々に縮小するテーパー面27aを有している。したがって、コーナー31を流れる水を、第3パイプ103へとさらにスムーズに導くことができ、これも分岐部24における圧力損失を小さくすることに貢献する。
【0034】
<別例>
本発明は例えば次の態様でも実施可能である。
・ガイド27を削除して第3インコア113が段差部26に直接当接されるようにするとともに、第3インコア113においてフランジ113aの内周面を、第3パイプ103の内部側に向けて内径を縮小するテーパー面とすること。
【0035】
・ガイド27を削除して第3インコア113が段差部26に直接当接されるようにするとともに、ストレート32において第3連通口24c付近の内周面を、第3パイプ103側に向けて内径を縮小するテーパー面とすること。
【0036】
・第1インコア111~第3インコア113を設けるかわりに、第1ストレート部21~第3ストレート部23の各収容部25及び各シール部28の内側に、対応する第1ストレート部21~第3ストレート部23と一体に形成された内筒部を設け、その内筒部の外周面に、対応する第1パイプ101~第3パイプ103の端部を挿入すること。
【0037】
・第1連通口24a、第2連通口24b及び頂点部24dの各内径を同じとすること。
【0038】
・
図3又は
図4に示すように、ガイド27を削除するとともに、第3連通口24c(ストレート32)の内径を、第3パイプ103の内径(第3インコア113の内径)と同じとすること。
【0039】
・
図3に示すように、分岐部24においてストレート32を、コーナー31の中間位置ではなく第2ストレート部22寄りの位置で接続すること。
【0040】
・
図4に示すように、分岐部24においてストレート32を、コーナー31の中間位置ではなく第1ストレート部21寄りの位置で接続すること。
【0041】
上記実施形態から把握できる技術的思想について記載する。
(1)第1ストレート部~第3ストレート部を相互に接続するよう、当該第1ストレート部~第3ストレート部に対し一体形成されている分岐部を有する樹脂製の継手本体と、前記第1ストレート部に接続される第1パイプの抜け止めを行う第1ロック機構と、前記第2ストレート部に接続される第2パイプの抜け止めを行う第2ロック機構と、前記第3ストレート部に接続される第3パイプの抜け止めを行う第3ロック機構とを備え、前記分岐部は、直角に配置された前記第1ストレート部と前記第2ストレート部とを接続するコーナーと、当該コーナーから分岐して前記第3ストレート部に接続されるストレートとを有し、前記コーナーにおいて、前記第1ストレート部との第1連通口の内周面、前記第1ストレート部と前記第2ストレート部との間の頂点部の内周面、及び前記第2ストレート部との第2連通口の内周面はそれぞれ真円状をなしており、前記コーナーでは、前記第1連通口の内周面と前記頂点部の内周面とがなめらかに接続されているとともに、前記頂点部の内周面と前記第2連通口の内周面とがなめらかに接続されている樹脂製チーズ継手。
【0042】
(2)前記第1パイプ及び前記第2パイプは内径が同じであって、前記第3パイプは前記第1パイプ及び前記第2パイプよりも内径が小さく、前記分岐部において前記ストレートの内径は前記第3パイプの内径よりも大きい(1)に記載の樹脂製チーズ継手。
【0043】
(3)前記コーナーと前記第3パイプとの間には、当該第3パイプに向けて内径を徐々に縮小するテーパー面が形成されている(2)に記載の樹脂製チーズ継手。
【符号の説明】
【0044】
1…樹脂製チーズ継手、11…継手本体、21…第1ストレート部、22…第2ストレート部、23…第3ストレート部、24…分岐部、24a…第1連通口、24b…第2連通口、24d…頂点部、31…コーナー、32…ストレート、41…第1ロック機構、42…第2ロック機構、43…第3ロック機構、101…第1パイプ、102…第2パイプ、103…第3パイプ。