(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022023281
(43)【公開日】2022-02-08
(54)【発明の名称】旅行計画提案方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/14 20120101AFI20220201BHJP
【FI】
G06Q50/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020126104
(22)【出願日】2020-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】520208122
【氏名又は名称】NOT A HOTEL株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】▲浜▼渦 伸次
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC26
(57)【要約】
【課題】宿泊施設の特性を生かした旅行計画を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の一態様における、ユーザに対する旅行計画提案方法は、サーバ端末は、ユーザ端末から、宿泊施設を特定する情報を含む事前情報を受信し、事前情報に基づき、宿泊施設に関する情報を含む、旅行計画を生成し、旅行計画を提供することを含む。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対する旅行計画の提案方法であって、
サーバ端末は、
ユーザ端末から、宿泊施設を特定する情報を含む事前情報を受信し、
前記事前情報に基づき、前記宿泊施設に関する情報を含む、旅行計画を生成し、
前記旅行計画を提供することを含む、旅行計画の提案方法。
【請求項2】
前記宿泊施設に関する情報は、前記宿泊施設が提供する飲食施設を含む、
請求項1に記載の旅行計画の提案方法。
【請求項3】
前記事前情報として、旅行計画に関する希望条件に関する情報を含み、
前記希望条件に基づいて、前記旅行計画を生成することを含む、
請求項1に記載の旅行計画の提案方法。
【請求項4】
前記希望条件に関する情報は、前記宿泊施設により長く滞在することを希望する情報を含む、
請求項3に記載の旅行計画の提案方法。
【請求項5】
前記宿泊施設によって提供される施設の予約情報に基づいて、
前記旅行計画を修正する、
請求項1に記載の旅行計画の提案方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宿泊施設に関連した旅行計画提案方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、旅行客の旅行形態が多様化し、インターネットを通じた様々な旅行計画提案方法が提供されている。
【0003】
例えば、特許文献1において、宿泊施設に関連した、交通手段付き旅行計画を提案する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1は、宿泊地に紐づく交通手段の情報を提供し、かつ、予約可能であることに主眼が置かれたものであり、宿泊施設の特性を生かした旅行計画が提案されたものとはいえない。
【0006】
そこで、本発明は、宿泊施設の特性を生かした旅行計画を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、ユーザに対する旅行計画提案方法は、サーバ端末は、ユーザ端末から、宿泊施設を特定する情報を含む事前情報を受信し、事前情報に基づき、宿泊施設に関する情報を含む、旅行計画を生成し、旅行計画を提供することを含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、宿泊施設の特性を生かした旅行計画を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る、旅行計画提案システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。
【
図4】サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【
図5】サーバ100に格納される宿泊施設データの一例を示す図である。
【
図6】サーバ100に格納される旅行計画データの一例を示す図である。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る、旅行計画提案方法に係るフローチャートの一例である。
【
図8】本発明の第一実施形態に係る、旅行計画生成方法に係るフローチャートの一例である。
【
図9】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【
図10】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるユーザインターフェース画面の他の一例を示す図である。
【
図11】本発明の第一実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるユーザインターフェース画面のさらに他の一例を示す図である。
【
図12】本発明の第二実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【
図13】本発明の第二実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるユーザインターフェース画面の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
(実施形態1)
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、旅行計画提案システムを示すブロック構成図である。本システム1は、旅行計画を提案するサービスを提供するサーバ端末100と、サービスの利用者であるユーザに関連する、ユーザ端末200Aと、他のサービス利用者であるユーザに関連する、ユーザ端末200とを有する。説明の便宜上、以下、サービス利用者であるユーザに関連する、ユーザ端末200A、200Bを総称して、サービス利用者であるユーザに関連するユーザ端末200として説明する。
【0012】
サーバ端末100と、ユーザ端末200は、各々、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0013】
サーバ端末100は、一または複数の宿泊施設を運営するサービス提供者によって管理されてもよく、サービス利用者であるユーザからの要求に応じて、旅行計画を生成し、提供する。サーバ端末100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。本実施形態においては、説明の便宜上サーバ端末として1台を例示しているが、これに限定されず、複数台であってもよい。
【0014】
ユーザ端末200は、上記サービス提供者によって提供される宿泊施設を利用するユーザであってもよく、サーバ端末100が提供するサービスを利用する利用者ユーザが所有する、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0015】
本実施形態では、システム1は、サーバ端末100及びユーザ端末200を有し、ユーザがユーザ端末200を利用して、サーバ端末100に対する操作を行う構成として説明するが、サーバ端末100がスタンドアローンで構成され、サーバ端末自身に、ユーザが直接操作を行う機能を備えても良い。また、サーバ端末100とは別に、宿泊施設を運営する宿泊施設提供者が所有する端末を当該システムに含むこともできる。
【0016】
図2は、
図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0017】
通信部110は、ネットワークNWを介してユーザ端末200と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0018】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、ユーザに関連する各種データを格納する、ユーザデータ格納部121、宿泊施設に関連するデータを格納する、宿泊施設データ格納部122、また、ユーザに提供される旅行計画に関連するデータを格納する、旅行計画データ格納部123等を有する。さらに、記憶部120は、ユーザ端末200と通信を行ったデータを一時的に記憶することもできる。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0019】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、ユーザ端末200からの指示を受け付ける指示受付部131、ユーザに関連する各種データを参照し、処理する、ユーザデータ管理部132、宿泊施設に関連する各種データを参照し、処理する、宿泊施設データ管理部133、旅行計画に関連するデータを参照し、処理する、旅行計画データ管理部134、及び、上記各種データを基に、旅行計画を生成し、ユーザ端末200に提供する、旅行計画処理部135等を有する。この指示受付部131、ユーザデータ管理部132、宿泊施設データ管理部133、旅行計画データ管理部134及び旅行計画処理部135は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0020】
指示受付部131は、サーバ端末100が提供し、ユーザ端末200において、ウェブブラウザまたはアプリケーションを介して表示される画面等のユーザインターフェースを介して、ユーザが、(キーワードを入力したり、アイコンを押下する等して)所定の要求を行ったとき、ユーザ端末200から通信部110を介して指示を受付ける。
【0021】
ユーザデータ管理部132は、ユーザに関連する各種データ(例えば、
図4に示す、ユーザID、ユーザの基本情報、宿泊履歴情報、旅行履歴情報、及び決済情報等)を管理し、処理を行う。
【0022】
宿泊施設データ管理部133は、宿泊施設に関連する各種データ(例えば、
図5に示す、宿泊施設ID、基本情報、施設情報、及び周辺情報等)を管理し、処理を行う。
【0023】
旅行計画データ管理部134は、旅行計画に関連する各種データ(例えば、
図6に示す、旅行計画ID、ユーザ情報、宿泊情報、日程情報、及び旅行計画に関連する情報等)を管理し、処理を行う。
【0024】
旅行計画処理部135は、ユーザからの要求に基づいて旅行計画を生成し、ユーザ端末200に提供する。
【0025】
図3は、
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0026】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0027】
表示操作部220は、ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、ユーザ端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるユーザ端末200により実行される。
【0028】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0029】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0030】
なお、サーバ端末100に表示操作部の機能を備える構成としても良く、この場合、ユーザ端末200を備えない構成としても良い。
【0031】
図4は、サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【0032】
図4に示すユーザデータ1000は、ユーザに関連する各種データを格納する。
図4において、説明の便宜上、一ユーザ(ユーザID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のユーザの情報を格納することができる。ユーザに関連する各種データとして、例えば、ユーザの基本情報(ユーザの氏名、住所、Eメールアドレス等の連絡先、年齢、性別、嗜好等)、宿泊履歴情報(ユーザが宿泊した宿泊施設名、部屋タイプ、利用した設備、飲食施設等)、旅行履歴情報(ユーザが過去に宿泊先で利用した旅行計画(旅行計画ID等を含む))、決済情報(宿泊施設料、旅行計画に含まれる交通手段、施設、プラン等を予約/決済するために必要な情報)等が挙げられる。
【0033】
図5は、サーバ100に格納される宿泊施設データの一例を示す図である。
【0034】
図5に示す宿泊施設データ2000は、宿泊施設に関連する各種データを格納する。
図5において、説明の便宜上、一宿泊施設(宿泊施設ID「20001」で識別される宿泊施設)の例を示すが、複数の宿泊施設に関する情報を格納することができる。宿泊施設に関連する各種データとして、例えば、宿泊施設の基本情報(施設名、住所、宿泊プラン(料金)、アクセス(交通手段等))、施設情報(部屋情報(部屋タイプ、グレード別)、設備情報(部屋内、施設内の設備)、飲食施設情報(レストラン、カフェ、バー等)、レクリエーション施設(ボーリング場、カラオケ、プール、ゴルフ場、プライベートビーチ、アスレチック等)、周辺情報(宿泊施設周辺の観光地、飲食施設(レストラン等)、その他レンタカー、シャトル等の情報)、レクリエーション施設情報(ゴルフ場、遊園地、動物園、水族館等、サービス情報(シュノーケリング体験、ダイビング体験、トレッキング体験等)、交通情報(バス、タクシー、鉄道、航空等)が挙げられる。
【0035】
図6は、サーバ100に格納される旅行計画データの一例を示す図である。
【0036】
図6に示す旅行計画データ3000は、旅行計画に関連する各種データを格納する。
図6において、説明の便宜上、一旅行計画(旅行計画ID「30001」で識別される旅行計画)の例を示すが、複数の旅行計画に関する情報を格納することができる。旅行計画に関連する各種データとして、例えば、旅行計画を提供するユーザ情報(ユーザID等)、旅行計画に関連する宿泊情報(宿泊施設ID等)、旅行計画に関連する日程情報(宿泊施設へのチェックイン/チェックアウト日時等)、及び旅行計画(出発地/目的地、交通手段、旅行内容、関連施設、行動プラン、料金等)が挙げられる。また、旅行計画に対するユーザのコメント/評価等の情報を含むこともできる。
【0037】
<処理の流れ>
図7を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行する旅行計画提案方法の処理の流れについて説明する。
図7は、本発明の第一実施形態に係る、旅行計画提案方法に係るフローチャートの一例である。
【0038】
ここで、本システム1を利用するために、ユーザは、ユーザ端末200のウェブブラウザまたはサービス提供者によって提供されるアプリケーション等を利用してサーバ端末100にアクセスし、初めてサービスを利用する場合は、前述のユーザ基本情報等を入力し、既にユーザアカウントを取得済の場合は、例えばIDとパスワードを入力する等の所定の認証を受けてログインすることで、サービスが利用可能となる。この認証後、ウェブサイト、アプリケーション等を介して所定のユーザインターフェースが提供され、
図7に示すステップS101へ進む。
【0039】
まず、ステップS101の処理として、サーバ端末100の指示受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200から、旅行計画作成の条件として、所定の事前情報を受信する。所定の情報として、例えば、ユーザは、
図9に示す、ユーザ端末200に備えられる、ウェブブラウザまたはアプリケーションを介して提供されるユーザインターフェースにおいて表示される画面例のように、宿泊施設の予約情報が挙げられる。
図9に示すように、ユーザは、宿泊施設を予約するに際して、希望する宿泊施設名を入力または選択し、チェックイン/チェックアウトの日時を入力または選択する。また、ユーザは、宿泊人数及びその内訳(大人/小人、性別、年齢等)を入力または選択し、希望する部屋、宿泊プラン、出発地(前泊地)/目的地(後泊地)を入力または選択することができる。さらに、ユーザは、旅行計画作成のために、ユーザの希望条件に関する情報、例えば、アクティブに行動したい、ゆっくりしたい、アウトドア志向、インドア志向、グルメを堪能したい、景色を楽しみたい、文化を楽しみたい、等の情報を入力または選択することができる。
【0040】
次に、ステップS102の処理として、サーバ端末100の旅行計画処理部135は、上記事前情報を基に、ユーザデータ管理部132にユーザに関連する情報を、また、宿泊施設データ管理部133に宿泊施設に関連する情報を各々参照し、旅行計画を生成する。例えば、ユーザは、
図10に示す、ユーザ端末200に備えられる、ウェブブラウザまたはアプリケーションを介して提供されるユーザインターフェースにおいて表示される画面例のように、旅行計画には、ユーザが入力等した出発地に関連する情報に基づいて生成された、宿泊施設までの交通手段の提案、また、宿泊施設到着後のチェックイン時間の提案、さらに、宿泊施設を基点とした行動プランの提案が含まれる。ここで、旅行計画データに、ユーザからのコメントや評価に関連する情報が含まれる場合は、過去に実施した旅行計画に対するユーザのフィードバック情報として利用することで、複数のユーザデータ、宿泊施設データ及び旅行計画データに基づいて機械学習による学習モデルを生成し、学習モデルに基づいた旅行計画を生成することもできる。また、年齢、性別及び家族構成別にユーザを属性化し、属性化されたユーザ別に学習モデルを生成することで、カスタマイズされた旅行計画を生成することもできる。
【0041】
図8は、本発明の第一実施形態に係る、旅行計画生成に係るフローチャートの一例である。
【0042】
まず、S201において、旅行計画処理部135は、上記事前情報を提供したユーザが、旅行計画生成に関連して、本サービスを始めて初めて利用するユーザであるか、確認する。例えば、旅行計画処理部135は、ユーザデータ管理部132を介して、ユーザデータ格納部121に格納されるユーザデータ1000を参照し、ユーザが登録済ユーザであるか(ユーザIDが登録されているか)を確認する。
【0043】
ここで、S201の確認処理結果がYESである場合、S202の処理として、旅行計画処理部135は、ユーザデータ管理部132を介して、ユーザデータ格納部121に格納されるユーザデータ1000を参照し、ユーザの旅行履歴情報を確認し、当該ユーザの過去の旅行計画を参照する。
【0044】
次に、S203の処理として、旅行計画処理部135は、ユーザの旅行履歴から取得される旅行計画IDを基に、旅行計画データ管理部134を介して、旅行計画データ格納部123に格納される旅行計画データ3000を参照し、該当する旅行計画を取得し、当該旅行計画を基に、新規旅行計画を生成する。ここで、前回または過去の旅行計画に対するユーザのコメントまたは評価に関する情報を参照可能な場合は、そのコメント等を基に、同一または類似の旅行計画を生成するか、または、前回または過去とは異なる旅行計画を生成することができる。または、上記事前情報として、前回または過去の旅行計画と同じ旅行計画を希望する(すなわち、リピートすることを希望する)か、または、前回または過去と異なる旅行計画を希望するか、に関する情報を取得し、取得した事前情報に基づいて、新規旅行計画を生成することができる。
【0045】
ここで、S201の確認処理結果がNOである場合、S204の処理として、旅行計画処理部135は、次に、上記事前情報に含まれる、ユーザの希望条件を確認する。なお、本ステップは、S201の確認結果がYESであるユーザ(サービスのリピーターユーザ)に対しても適用することもできる。
【0046】
S204の確認処理結果が、希望条件パターンA(例えば、「アウトドア志向」等)である場合は、S205の処理として、旅行計画処理部135は、当該パターンに対応する旅行計画を生成する。例えば、ユーザは、
図10に示す、ユーザ端末200に備えられる、ウェブブラウザまたはアプリケーションを介して提供されるユーザインターフェースにおいて表示される画面例のように、宿泊施設を基点としつつ、宿泊施設外のアクティビティを楽しむことを希望する、アウトドア志向なユーザに適合する旅行計画として、最寄りのビーチで過ごし、また、シュノーケリングツアー等のサービスを利用するような提案が生成される。
【0047】
S204の確認処理結果が、希望条件パターンB(例えば、「インドア志向」等)である場合は、S206の処理として、旅行計画処理部135は、当該パターンに対応する旅行計画を生成する。例えば、ユーザは、
図11に示す、ユーザ端末200に備えられる、ウェブブラウザまたはアプリケーションを介して提供されるユーザインターフェースにおいて表示される画面例のように、宿泊施設により長く滞在することを希望する、インドア志向なユーザに適合する旅行計画として、できる限り宿泊施設で提供される施設またはサービスを利用するような提案が生成される。これにより、ユーザは、宿泊施設のメリットをより多く享受しながら、旅行を楽しむことができる。
【0048】
図7に戻り、S103の処理として、旅行計画処理部135は、通信部110を介して、ネットワークを経由して、生成した旅行計画をユーザ端末200に送信する。例えば、事前情報として、ユーザの出発地に関連する情報または住所に関連する情報が東京を示すとき、
図10に示すように、旅行計画として、羽田空港から、宿泊施設の最寄りの空港(本例では宮崎空港)までの航空機による移動が提案され、最寄りの空港から宿泊施設までのバスによる移動の提案がなされる。また、ユーザの宿泊施設への到着予定時間に応じて、アーリーチェックイン等のチェックイン時間が提案され、さらに、宿泊施設及び旅行計画としての宿泊施設の周辺情報に基づいて、宿泊施設での食事、レンタカーによる最寄りのビーチへの移動、また、旅行に関連するサービス情報として、シュノーケリングツアーが提案される。また、各々の提案に対応して、交通手段やサービスの予約や事前決済が可能なリンクが表示され、ユーザは、予約や決済を行うことができる。
【0049】
続いて、S104の処理として、指示受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200から、必要に応じて、旅行計画に含まれる一または複数の項目について予約及び決済を行う要求を受信する。例えば、
図10に示す画面例において、ユーザは、羽田空港から宮崎空港までの航空券を予約したいときに、「予約する」ボタンを選択することで、航空券を予約し、決済を行うことができ、ランチやレンタカーの予約を個別に行うことができる。また、ユーザは、
図10の画面例に示す、航空券、ランチ、レンタカー及びツアーの予約を一括で行うこともできる。また、ユーザは、事前に決済情報をサーバ端末100に登録しておき、事前同意しておくことで、上記予約要求と同時に決済を完了することもできる。すなわち、ワンクリックで予約及び決済を完了することができる。なお、ここで、ユーザは、提供される旅行計画について、予約を不要とする場合も含め、旅行計画に含まれる項目について何らアクションを実行しなくてもよい。
【0050】
続いて、S105の処理として、旅行計画処理部135は、旅行計画を確定する処理を行う。例えば、旅行計画処理部135は、旅行計画データ管理部134を介して、提供された旅行計画について、旅行計画データ格納部122に格納する。ここで、ユーザが上記S104において、旅行計画に含まれるいずれかまたは複数の項目について予約及び/または決済を行った場合は、予約情報を含めて、旅行計画を旅行計画データとして格納することもできる。これにより、ユーザは、アプリケーション等を通じて、宿泊と関連した旅行計画に関する情報を所望のタイミングで参照することができ、滞在中に宿泊計画に基づいて行動することができる。
【0051】
ここで、ユーザが宿泊施設に滞在している間、旅行計画処理部135は、予め格納された旅行計画に基づいて、所定の日時に旅行計画に含まれる項目について、ユーザ端末200に通知を送信することができる。また、項目に関連して予約情報が格納されている場合、旅行計画処理部135は、ユーザ端末200に対して、予約情報の詳細を送信することもできる。
【0052】
また、ここで、ユーザが宿泊施設に滞在している間、または、滞在に先駆けて、旅行計画処理部135は、宿泊施設によって提供される、飲食施設等の施設の予約情報を取得することで、予め格納された旅行計画に変更が必要な場合、修正された旅行計画を、ユーザ端末200に送信することができる。
【0053】
さらに、ここで、ユーザが宿泊施設に滞在している間、または、滞在に先駆けて、旅行計画処理部135は、気象情報や交通情報を取得することで、予め格納された旅行計画に変更が必要な場合、修正された旅行計画を、ユーザ端末200に送信することができる。
【0054】
また、ユーザが宿泊予約とともにレンタカー予約を行った場合に、旅行計画処理部135は、ユーザ端末200に備えられるアプリケーションに対し、予約したレンタカーにキーレスエントリーを行うことを可能とするために、暗号化された解錠/施錠用キーを送信することができる。別途サーバ端末100からユーザ端末200内蔵のアプリケーションに対して、宿泊施設のルームキーに対応する解錠/施錠用キーを送信しておくことで、ユーザは、アプリケーションを介して、宿泊施設の部屋及びレンタカーの解錠/施錠を行うことが可能となる。アプリケーションを通じて部屋やレンタカー等の解錠/施錠を可能とすることで、解錠/施錠のステータスデータがサーバ100等に集積されるので、サーバ端末100は、ユーザが旅行計画に対して予定通り行動できているか、をモニタリングすることができ、必要に応じて、旅行計画を修正したり、また、行動を促すよう通知を送信することができる。
【0055】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザに対し旅行計画を提案する中で、宿泊施設の設備やサービスを利用する等、宿泊施設を基点とし、宿泊施設の特性を生かした旅行計画を含むことができ、ユーザは、これにより、宿泊施設を堪能しながら旅行を楽しむことができる。
【0056】
(実施形態2)
本実施形態において、サーバ端末100は、より簡略化された入力情報を基に、ユーザに対し旅行計画提案を提供することができる。本実施形態における、旅行計画提案方法を提供するシステム構成、サーバ端末及びユーザ端末の機能構成は、基本的に第1実施形態のものと、特に言及の無い限り同等とすることができるので、説明を省略する。
【0057】
図12は、本発明の第二実施形態に係る、ユーザ端末に表示されるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。本実施形態において、ユーザは、宿泊施設に対する予約処理を完了後に、第1実施形態において説明した事前情報として、
図12に示すように、チェックイン/チェックアウトの時刻情報を入力する。サーバ端末100の指示受付部131は、ユーザにより入力されたチェックイン/チェックアウトに関する情報を受信すると、旅行計画処理部135は、宿泊施設データ2000に含まれる施設情報及び/または周辺情報(観光地情報、飲食店情報を含む)に基づいて旅行計画を生成する。ここで、旅行計画処理部135は、宿泊施設周辺の気象情報に基づいて旅行計画を生成することもできる。例えば、旅行計画処理部135は、
図13に示すように、チェックイン時刻に基づいて、チェックイン時刻に到着するための移動手段(本例では航空機及びタクシー)に関する情報(航空/タクシー会社、移動時間及び料金等)、チェックイン情報、滞在中の行動プラン(本例では、海水浴場で海を楽しむ)、及び食事プラン(本例では、ホテル外の飲食店)等を含む旅行計画を生成し、ユーザ端末200に対して提供する。このように、ユーザは、チェックイン/チェックアウト時刻を入力するだけで、サーバ端末100は、宿泊施設に関連する情報に基づいて、旅行計画を生成し、提供することができる。ここで、ユーザは、旅行計画に含まれる各項目について予約及び/または決済を行うことができ、一括して予約等を行うこともできる。また、ユーザは、旅行計画に含まれる各項目について、移動手段の変更や行動プランの編集(追加、削除、修正等)を行うこともできる。この際、旅行計画処理部135は、変更や編集に際して、代替案を推奨することもできる。
【0058】
ここで、旅行計画処理部135は、チェックイン/チェックアウト時刻に加え、ユーザが予約した部屋タイプ(例えば、「部屋タイプB」)に基づいて、旅行計画を生成することもできる。特に、旅行計画処理部135は、部屋タイプから得られる部屋の大きさ、入力された宿泊人数、及び/または部屋タイプ等から推測される宿泊者の予算等に基づいて、相応する旅行計画を生成することができる。特に、旅行計画処理部135は、部屋タイプから得られる部屋の大きさ、入力された宿泊人数、及び/または部屋タイプ等から推測される宿泊者の予算等に基づいて、相応する旅行計画を生成することができる。また、ここで、旅行計画処理部135は、チェックイン/チェックアウト時刻に加え、ユーザデータ1000(ユーザの基本情報等)に基づいて、旅行計画を生成することもできる。特に、旅行計画処理部135は、ユーザの年齢、性別に基づいて、相応する旅行計画を生成することができる。さらに、ここで、旅行計画処理部135は、過去に複数の宿泊者に対して提供された、チェックイン/チェックアウト時刻等の入力された事前情報に基づく旅行計画について、気象情報、飲食店の情報(営業時間、混雑情報、予約情報等)、及び/または旅行計画に対する宿泊者の評価情報(コメント、レーティング等)に基づいて機械学習することで生成された学習モデルを用いて、日程、時刻、部屋タイプといった入力情報に対して最適化された旅行計画を生成し、提案することもできる。
【0059】
本実施形態によれば、ユーザにより簡略化された入力情報に基づいて、最適な旅行計画を提案することができる。
【0060】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1 旅行計画提案システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 ユーザ端末、NW ネットワーク