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特開2022-23306特典情報表示方法、特典情報表示システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022023306
(43)【公開日】2022-02-08
(54)【発明の名称】特典情報表示方法、特典情報表示システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220201BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020126147
(22)【出願日】2020-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】519099416
【氏名又は名称】KING’S株式会社
(72)【発明者】
【氏名】玉木 秀樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】容易かつ簡便に基軸資産として特典の利活用を行うことができる新規かつ有用な特典情報表示方法及び特典情報表示システムを提供する。
【解決手段】特典情報表示システムにおいて、特典に関する特典情報を表示する表示手段を少なくとも有する利用者端末11と、利用者端末と通信回線を介して通信可能に接続される特典情報の特典情報管理サーバー12とを備え、2種以上の貨幣に対する特典のそれぞれの交換レートを特典の単位でまとめて表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特典に関する特典情報を表示する方法であって、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを前記特典の単位でまとめて表示することを特徴とする特典情報表示方法。
【請求項2】
前記特典が、有効期限のある特典であり、前記の表示を、前記有効期限の表示とともに行う請求項1記載の特典情報表示方法。
【請求項3】
前記有効期限が前記特典の発行日から6ヶ月以内である請求項2記載の特典情報表示方法。
【請求項4】
前記特典がポイントである請求項1~3のいずれかに記載の特典情報表示方法。
【請求項5】
前記交換レートが、前記貨幣1単位あたりの前記特典のそれぞれの交換レートである請求項1~4のいずれかに記載の特典情報表示方法。
【請求項6】
前記交換レートが、3種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートである請求項1~5のいずれかに記載の特典情報表示方法。
【請求項7】
前記交換レートが、2種以上の外国通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含む請求項1~6のいずれかに記載の特典情報表示方法。
【請求項8】
前記交換レートが、2種以上の仮想通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含む請求項1~7のいずれかに記載の特典情報表示方法。
【請求項9】
前記の表示を、前記交換レートの一覧表にて行う請求項1~8のいずれかに記載の特典情報表示方法。
【請求項10】
前記2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートとともに、前記特典を第1の特典とする場合において、さらに、前記第1の特典とは異なる特典である第2の特典に対する前記第1の特典の交換レートも、前記第1の特典の単位でまとめて表示する請求項1~9のいずれかに記載の特典情報表示方法。
【請求項11】
特典に関する特典情報を表示する表示手段を少なくとも有する利用者端末と、前記利用者端末と通信回線を介して通信可能に接続される前記特典情報の特典情報管理サーバーとを少なくとも含む特典情報表示システムであって、前記特典情報管理サーバーは、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを記憶する記憶手段を有しており、前記表示手段は、前記交換レートを前記特典の単位でまとめて表示することを特徴とする特典情報表示システム。
【請求項12】
前記特典が、有効期限のある特典であり、前記表示手段は、前記有効期限の表示とともに、前記交換レートをまとめて表示する請求項11記載の特典情報表示システム。
【請求項13】
前記有効期限が発行日から6ヶ月以内である請求項12記載の特典情報表示システム。
【請求項14】
前記特典がポイントである請求項11~13のいずれかに記載の特典情報表示システム。
【請求項15】
前記交換レートが、前記貨幣1単位あたりの前記特典のそれぞれの交換レートである請求項14記載の特典情報表示システム。
【請求項16】
前記交換レートが、3種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートである請求項11~15のいずれかに記載の特典情報表示システム。
【請求項17】
前記交換レートが、2種以上の外国通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含む請求項11~16のいずれかに記載の特典情報表示システム。
【請求項18】
前記交換レートが、2種以上の仮想通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含む請求項11~17のいずれかに記載の特典情報表示システム。
【請求項19】
前記表示手段が、前記交換レートの一覧表を表示する手段である請求項11~18のいずれかに記載の特典情報表示システム。
【請求項20】
前記特典を第1の特典とする場合において、前記記憶手段が、さらに、前記第1の特典とは異なる特典である第2の特典の交換レートを記憶しており、前記表示手段が、前記第1の特典のそれぞれの交換レートとともに、さらに、前記第1の特典とは異なる特典である第2の特典に対する前記第1の特典の交換レートも、前記第1の特典の単位でまとめて表示する手段である請求項11~19のいずれかに記載の特典情報表示システム。
【請求項21】
特典に関する特典情報を表示するための特典情報表示システムを、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを前記特典の単位でまとめて表示する手段として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特典の取引等に用いられる特典情報表示方法、特典情報表示システム又はこれらに適用されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、商品の購入時等においてポイントを付与することが行われている。ポイントには通常、有効期限が設けられているため、有効期限を実質的に延ばす目的で別のポイントに交換するシステムや有効期限の残り期間に応じた換金レートを適用する換金システム等が検討されている(特許文献1)。
また、近年においては、電子マネーやポイント用の専用口座を用いて金融機関の管理サーバーにてポイントと貨幣とを交換できるように構成されたシステム等も検討されている(特許文献2)。しかしながら、貨幣と交換するような量のポイントは蓄積するまで時間がかかるものであり、ポイントを蓄積したときにはポイント有効期間が経過して使用しないまま、気づかずにポイントが消滅してしまう問題があった。また、近年においては、複数種類のポイントを、互いに交換可能とすると共に、外国通貨でのポイント交換についても、同様にポイント交換可能とするポイント管理システムも検討されている(特許文献3)。しかしながら、有効期限のそれぞれ異なる他のポイントと交換すること自体が実現困難であり、また、ポイントは有効期限がある等の通貨とは異なる性質もあるためにポイントの価値を評価すること自体が難しく、ポイントの交換取引等には適さないといった問題があった。そのため、例えば基軸資産として特典の利活用を行うことができるようなポイントの交換取引等が容易に実現可能となる方策が待ち望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-203163号公報
【特許文献2】特開2009-9315号公報
【特許文献3】特許第6216896号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、容易かつ簡便に基軸資産として特典の利活用を行うことができる新規かつ有用な特典情報表示方法及び特典情報表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特典に関する特典情報を表示する方法であって、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを前記特典の単位でまとめて表示する特典情報表示方法によれば、容易かつ簡便に基軸資産として特典の利活用を行うことができることを知見し、このような特典情報表示方法及びその特典情報表示システムが、上記した従来の問題を一挙に解決できるものであることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1] 特典に関する特典情報を表示する方法であって、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを前記特典の単位でまとめて表示することを特徴とする特典情報表示方法。
[2] 前記特典が、有効期限のある特典であり、前記の表示を、前記有効期限の表示とともに行う前記[1]記載の特典情報表示方法。
[3] 前記有効期限が前記特典の発行日から6ヶ月以内である前記[2]記載の特典情報表示方法。
[4] 前記特典がポイントである前記[1]~[3]のいずれかに記載の特典情報表示方法。
[5] 前記交換レートが、前記貨幣1単位あたりの前記特典のそれぞれの交換レートである前記[1]~[4]のいずれかに記載の特典情報表示方法。
[6] 前記交換レートが、3種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートである前記[1]~[5]のいずれかに記載の特典情報表示方法。
[7] 前記交換レートが、2種以上の外国通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含む前記[1]~[6]のいずれかに記載の特典情報表示方法。
[8] 前記交換レートが、2種以上の仮想通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含む前記[1]~[7]のいずれかに記載の特典情報表示方法。
[9] 前記の表示を、前記交換レートの一覧表にて行う前記[1]~[8]のいずれかに記載の特典情報表示方法。
[10] 前記2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートとともに、前記特典を第1の特典とする場合において、さらに、前記第1の特典とは異なる特典である第2の特典に対する前記第1の特典の交換レートも、前記第1の特典の単位でまとめて表示する前記[1]~[9]のいずれかに記載の特典情報表示方法。
[11] 特典に関する特典情報を表示する表示手段を少なくとも有する利用者端末と、前記利用者端末と通信回線を介して通信可能に接続される前記特典情報の特典情報管理サーバーとを少なくとも含む特典情報表示システムであって、前記特典情報管理サーバーは、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを記憶する記憶手段を有しており、前記表示手段は、前記交換レートを前記特典の単位でまとめて表示することを特徴とする特典情報表示システム。
[12] 前記特典が、有効期限のある特典であり、前記表示手段は、前記有効期限の表示とともに、前記交換レートをまとめて表示する前記[11]記載の特典情報表示システム。
[13] 前記有効期限が発行日から6ヶ月以内である前記[12]記載の特典情報表示システム。
[14] 前記特典がポイントである前記[11]~[13]のいずれかに記載の特典情報表示システム。
[15] 前記交換レートが、前記貨幣1単位あたりの前記特典のそれぞれの交換レートである前記[14]記載の特典情報表示システム。
[16] 前記交換レートが、3種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートである前記[11]~[15]のいずれかに記載の特典情報表示システム。
[17] 前記交換レートが、2種以上の外国通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含む前記[11]~[16]のいずれかに記載の特典情報表示システム。
[18] 前記交換レートが、2種以上の仮想通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含む前記[11]~[17]のいずれかに記載の特典情報表示システム。
[19] 前記表示手段が、前記交換レートの一覧表を表示する手段である前記[11]~[18]のいずれかに記載の特典情報表示システム。
[20] 前記特典を第1の特典とする場合において、前記記憶手段が、さらに、前記第1の特典とは異なる特典である第2の特典の交換レートを記憶しており、前記表示手段が、前記第1の特典のそれぞれの交換レートとともに、さらに、前記第1の特典とは異なる特典である第2の特典に対する前記第1の特典の交換レートも、前記第1の特典の単位でまとめて表示する手段である前記[11]~[19]のいずれかに記載の特典情報表示システム。
[21] 特典に関する特典情報を表示するための特典情報表示システムを、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを前記特典の単位でまとめて表示する手段として機能させるプログラム。
【発明の効果】
【0007】
本発明の特典情報表示方法及び特典情報表示システムによれば、容易かつ簡便に基軸資産として特典の利活用を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の特典情報表示システムの好適な実施態様の一例を模式的に示す図である。
図2】本発明において好適に用いられる利用者端末の内部システム構成の機能的要素の一例を模式的に示す図である。
図3】本発明において好適に用いられる交換レート一覧表の一例を説明する図である。
図4】本発明において好適に用いられる交換レート一覧表の一例を説明する図である。
図5】本発明において好適に用いられる交換レート一覧表の一例を説明する図である。
図6】本発明において好適に用いられる交換レート一覧表の一例を説明する図である。
図7】本発明の特典情報表示システムの好適な実施態様の一例を模式的に示す図である。
図8】本発明の特典情報表示システムにおいて好適に実施される情報処理フローの一例を説明する図である。
図9】本発明において好適に用いられる交換レート一覧表の具体的な一例を実施例として説明する図である。
図10】本発明の特典情報表示システムにおいて好適に用いられるブロックチェーンの構成の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の特典情報表示方法は、特典に関する特典情報を表示する方法であって、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを前記特典の単位でまとめて表示することを特長とする。
【0010】
「特典」は、本発明の目的を阻害しない限り限定されず商品又はサービスにおいて付与される公知の特典であってよい。前記特典としては例えば景品等との引換に用いる特典(例えばポイント等)又は投票券の代金の支払いに用いる特典(例えば、値引や割引等)などが挙げられる。前記特典は、有効期限を有しているのが好ましく、具体的な有効期限の期限日又は有効期間等は本発明の目的を阻害しない限り特に限定されない。本発明においては、前記特典がポイントであるのが好ましい。「ポイント」は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、商取引において付与等がされる公知のポイントであってよい。
【0011】
「有効期限」は、通常、前記特典の有効期間の満了日をいう。本発明においては、前記有効期限が、前記特典の発行日から任意の期間の満了日であるのが好ましい。前記任意の期間としては、特に限定されないが、好適には例えば、24時間、3日間、1週間、2週間、3週間、1ヶ月間、2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、1年間、2年間、3年間、5年間又は10年間などが挙げられる。本発明においては、任意の期間が6ヶ月以内の間であるのが好ましい。
【0012】
「貨幣」は、何らかの値に交換され得る任意の媒体をいい、前記貨幣としては、例えば、特に限定されないが、紙幣、硬貨、為替又はキャッシャーチェック等が挙げられ、国内通貨及び外国通貨等の種々の通貨が含まれ、暗号資産も含まれる。本発明においては、前記貨幣が、政府が承認又は発行した通貨(法廷通貨等)であるのが、取引管理等がより容易となるので好ましい。なお、「暗号資産」は、仮想通貨等をいい、インターネット上でやりとりできる財産的価値をもつものをいう。
【0013】
前記交換レートは、前記貨幣から前記特典に交換可能な交換レートであれば特に限定されないが、本発明においては、前記交換レートが、前記貨幣1単位あたりの前記特典のそれぞれの交換レートであるのが好ましい。また、本発明においては、2種以上の前記交換レートを前記特典の単位でまとめて表示するが、前記の表示を、前記交換レートの一覧表にて行うのが好ましい。
【0014】
本発明においては、前記交換レートが、3種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートであるのが好ましく、5種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートであるのがより好ましく、10種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートであるのが最も好ましい。また、本発明においては、前記交換レートが、2種以上の外国通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含むのが好ましく、5種以上の外国通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含むのがより好ましく、10種以上の外国通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含むのが最も好ましい。また、本発明においては、前記交換レートが、2種以上の仮想通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含むのが好ましく、3種以上の仮想通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含むのがより好ましく、5種以上の仮想通貨に対する前記特典のそれぞれの交換レートを含むのが最も好ましい。
【0015】
上記のような好ましい交換レートの例としては、例えば図3に示される交換レート一覧表等が挙げられる。図3の前記特典の交換レート一覧表には、2種以上の貨幣1に対する前記特典のそれぞれの交換レートが前記特典の単位でまとめて表示されている。より具体的には、前記特典としてポイント(XXポイント)の有効期限10とともに、38種の法定通貨1a及び8種の仮想通貨1bに対する前記ポイントのそれぞれの交換レートが前記ポイントの単位(pt)で交換レート一覧表にてまとめて表示されている。このような好ましい交換レート一覧表を用いることにより、基軸資産としてより容易かつより簡便に前記ポイントを利活用することができる。
【0016】
また、本発明においては、前記2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートとともに、前記特典を第1の特典とする場合において、さらに、前記第1の特典とは異なる特典である第2の特典に対する前記第1の特典の交換レートも、前記第1の特典の単位でまとめて表示するのが好ましい。このような好ましい交換レートの例としては、例えば図4に示される交換レート一覧表等が挙げられる。図4の前記特典の交換レート一覧表には、前記2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートとともに、前記特典を第1の特典とする場合において、さらに、前記第1の特典とは異なる特典である第2の特典に対する前記第1の特典の交換レートも、前記第1の特典の単位でまとめて表示されている。より具体的には、前記特典としてポイント(XXポイント)の有効期限10とともに、38種の法定通貨1a及び8種の仮想通貨1bに対する前記ポイントのそれぞれの交換レートが前記ポイントの単位(pt)で交換レート一覧表にてまとめて表示されており、さらに、前記第2の特典として、前記ポイント(XXポイント)とは異なる12種のポイント2に対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レートが前記ポイント(XXポイント)の単位(pt)で交換レート一覧表にてまとめて表示されている。なお、図4の交換レート一覧表では、ポイント2に対する交換レートの表示とともに、交換した場合のポイント2の有効期限2aがそれぞれ表示されており、さらに、基軸資産として、有効期限の管理も含め、より容易かつより簡便に前記ポイントを利活用することができるように構成されている。
【0017】
また、本発明においては、さらに、貴金属又は/及び金融商品に対する前記特典のそれぞれの交換レートも、前記特典の単位でまとめて表示するのが好ましく、2種以上の貴金属又は/及び金融商品に対する前記特典のそれぞれの交換レートも、前記特典の単位でまとめて表示するのがより好ましい。このような好ましい交換レートの例としては、例えば図5に示される交換レート一覧表等が挙げられる。図5の前記特典の交換レート一覧表は、さらに、貴金属及び金融商品に対する前記特典のそれぞれの交換レートを前記特典の単位でまとめて表示されている点で図4の交換レート一覧表とは異なる。図5の交換レート一覧表には、前記特典としてポイント(XXポイント)の有効期限10とともに、38種の法定通貨1a及び8種の仮想通貨1bに対する前記ポイントのそれぞれの交換レート及び前記第2の特典として、前記ポイント(XXポイント)とは異なる12種のポイント2に対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レートが前記ポイント(XXポイント)の単位(pt)で交換レート一覧表にてまとめて表示されており、さらに、8種の貴金属3に対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レート及び8種の金融商品3に対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レートが前記ポイント(XXポイント)の単位(pt)で交換レート一覧表にてまとめて表示されている。このような好ましい交換レート一覧表を用いることにより、基軸資産としてより容易かつより簡便に前記ポイントをより広範囲に利活用することができる。
【0018】
また、本発明においては、さらに、貴金属の埋蔵量に対する前記特典のそれぞれの交換レートを、前記特典の単位でまとめて表示するのが好ましく、2種以上の貴金属の埋蔵量に対する前記特典のそれぞれの交換レートも、前記特典の単位でまとめて表示するのがより好ましい。このような好ましい交換レートの例としては、例えば図6に示される交換レート一覧表等が挙げられる。図6の前記特典の交換レート一覧表は、貴金属3に対する前記特典のそれぞれの交換レートに代えて、貴金属の確定埋蔵量3aに対する前記特典のそれぞれの交換レートが、前記特典の単位でまとめて表示されている点で図5の交換レート一覧表とは異なる。図6の交換レート一覧表には、前記特典としてポイント(XXポイント)の有効期限10とともに、38種の法定通貨1a及び8種の仮想通貨1bに対する前記ポイントのそれぞれの交換レート及び前記第2の特典として、前記ポイント(XXポイント)とは異なる12種のポイント2に対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レートが前記ポイント(XXポイント)の単位(pt)で交換レート一覧表にてまとめて表示されており、さらに、8種の貴金属の確定埋蔵量(1グラムあたり)3aに対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レート及び8種の金融商品3に対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レートが前記ポイント(XXポイント)の単位(pt)で交換レート一覧表にてまとめて表示されている。このような好ましい交換レート一覧表を用いることにより、基軸資産としてより容易かつより簡便に前記ポイントをより広範囲に利活用することができる。
【0019】
前記貴金属は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)及びオスミウム(Os)から選ばれる1種又は2種以上の貴金属をいい、本発明においては、他の金属や鉱物資源等とともに取引されてもよい。なお、前記貴金属に対する交換レートは、前記貴金属の所定の重量あたりの交換レートであるのが好ましく、該重量は特に限定されず、例えば1g、10g、100g、1kg又は10kg等であってよいが、本発明においては、前記貴金属の重量が1gであるのがより好ましい。
前記貴金属の埋蔵量は、前記貴金属の埋蔵量であれば特に限定されないが、本発明においては、前記貴金属の埋蔵量が確定埋蔵量であるのが好ましい。
【0020】
前記金融商品は、狭義の金融商品のみならず、一般的な有価証券や金融派生商品(金融デリバティブ)などを含む。前記金融商品としては、例えば、株式、債券、不動産証券、投資信託、転換社債、信用取引、国内債券、外国債券、MMF、中期国債ファンド、MRF、REIT、CFD、ETF、ETN、外国為替、金、プラチナ、商品先物、各種定期預金、各種仕組預金、各種貯金、各種貯蓄、各種保険、金銭信託、外貨預金等、先物取引、オプション、スワップ、新株予約権等が挙げられる。例えば、前記金融商品が株式である場合には、単位株数あたりの交換レートが本発明において好適に用いられる。前記単位株数としては、特に限定されないが、例えば1株、10株、100株又は1000株等が挙げられる。
【0021】
以上のように前記交換レートを前記特典の単位でまとめて表示することで、基軸資産としてより容易かつより簡便に前記ポイントを利活用することができる。
【0022】
本発明においては、前記特典情報表示方法に、特典に関する特典情報を表示する表示手段を少なくとも有する利用者端末と、前記利用者端末と通信回線を介して通信可能に接続される前記特典情報の特典情報管理サーバーとを少なくとも含む特典情報表示システムであって、前記特典情報管理サーバーは、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを記憶する記憶手段を有しており、前記表示手段は、前記交換レートを前記特典の単位でまとめて表示する特典情報表示システムを適用することが好ましく、このような前記特典情報表示システムも本発明に包含される。
【0023】
図1は、本発明の特典情報表示システムの好適な実施態様の一例を示す。図1に示されるように、通信回線18(好ましくは専用回線)を介して、特典情報管理サーバー12と、利用者の利用者端末11とが接続されており、通信回線18を介して、前記特典の特典情報を利用者端末11に特典情報管理サーバー12から送信するなどして情報処理を行うことにより、前記特典の利活用がしやすいように構成されている。なお、前記情報処理には、ブロックチェーン19を用いることが可能なようにも構成されている。
【0024】
前記特典情報管理サーバーは、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを記憶する記憶手段を少なくとも有しており、前記利用者端末と通信可能に接続されるサーバーであれば特に限定されない。前記特典情報管理サーバーとしては、例えば特典情報管理系ホストコンピューター等が挙げられる。前記特典情報管理系ホストコンピューターは、前記特典の交換取引(トランザクション)に基づいて、前記特典の取引や保有残高等を管理するコンピューターであり、通信回線を介して、前記特典の発行者の制御系コンピューターに接続されうる。また、本発明においては、前記特典情報管理サーバーが特典発行者の特典情報管理サーバーであるのが、特典の取引管理をより容易とすることができるので好ましい。前記特典情報管理系ホストコンピューターは、各種のユーザーの特典取引(トランザクション)に基づいて、ユーザーが保有する特典の残高等を管理するコンピューターであり、通信回線を介して、特典発行者の制御系コンピューターに接続されうる。
【0025】
前記利用者端末は、特典に関する特典情報を表示する表示手段を少なくとも有しており、前記特典情報管理サーバーと通信可能に接続される端末であれば特に限定されない。また、前記利用者端末は、ユーザー端末ともいい、利用者の端末であれば特に限定されず、公知の利用者端末であってよい。なお、前記利用者は、ユーザーともいい、前記特典を利活用等できる人であればよく、自然人のみならず、法人や各種団体であってもよい。前記利用者端末としては、例えば、図2に示す利用者端末11等が挙げられる。図2は、前記利用者端末の機能的要素を示すブロックダイアグラムであり、利用者端末11の各要素間の関係を示すものである。いくつかの機能的要素は、個々に又は他と相まって、図1で示した利用者端末11の部材と関連付けることができる。
【0026】
図2に示すように、利用者端末11は、記憶部1101、処理部1102、入力部1103、出力部1104、表示部1105及び通信部1106を含んで構成される。すなわち、利用者端末11は、公知のサーバーやコンピューターの基本構成を備えていれば特に限定されず、例えば公知の端末等を用いることができる。本発明においては、利用者端末11が、特典情報管理サーバー12からブロックチェーン19のデータを部分的に受信して処理を行うSPVクライアントとして機能するのが好ましい。
【0027】
図2の利用者端末11において、処理部1102は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部1102は、記憶部1101に記憶されている特典取引管理プログラム等を実行することによって、本実施の形態における特典取引等に関する処理を実現する。記憶部1101は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶装手段を含む。記憶部1101は、処理部1102とアクセス可能に接続され、各種処理に供されるデータ等を記憶する。入力部1103は、利用者端末11に情報を入力する手段を含む。入力部1103は、例えば、利用者からの入力を受けるタッチパネルやキーボードを備える。また、入力部1103は、利用者の外部から情報を受け取るネットワークインターフェース等を含み、処理に供されるデータを受信する。出力部1104は、利用者端末11で処理された情報を出力する手段を含む。出力部1104は、例えば、管理者に対して画像を呈示するディスプレイを備える。また、出力部1104は、通信回線18を介して、利用者端末11の外部へ情報等を送信するネットワークインターフェース等を含む。表示部1105は例えば、液晶ディスプレイ、ディスプレイパネルなどのディスプレイデバイスである。入力部1103と表示部1105とは、別体であってもよいし、一体化されたタッチパネルとして構成されてもよい。通信部1106は、例えば、通信インタフェースである。
【0028】
以下、前記特典情報表示システムの好ましい態様の一例をより具体的に説明するが、本発明はこれら態様に限定されるものではない。
図7は、本発明の特典情報表示システムの好適な実施態様の一例を示す。図7に示されるように、通信回線18(好ましくは専用回線)を介して、特典情報管理サーバー12と、利用者の利用者端末11と、第1の交換レート管理サーバーと第2の交換レート管理サーバーとが接続されている。
【0029】
図8は、図7の特典情報表示システムにおいて好適に実施される情報処理フローの一例を模式的に示す図である。かかる情報処理は、例えば図2に示される利用者端末11の各機能が、CPUにて所定のプログラムを実行されることにより実行される。以下、図7及び図8をもとに本発明の好適な態様を説明する。
【0030】
特典情報管理サーバー12は、第1の交換レート管理サーバー13aに対し、第1の交換レート要求を送信する(S101)。第1の交換レート管理サーバーには、前記貨幣のうちの1種の貨幣一単位に対する前記特典の最近の交換レートが第1の交換レートとして記憶されており、第1の交換レート管理サーバー13aは、特典情報管理サーバー12から第1の交換レート要求を受信すると、記憶している第1の交換レートを特典情報管理サーバー12に送信する(S102)。特典情報管理サーバー12は、第1の交換レート管理サーバー13aから第1の交換レートを受信すると、自身の保有する交換レート情報のデータベースに格納されている第1の交換レート情報を更新する(S103)。
【0031】
また、特典情報管理サーバー12は、第2の交換レート管理サーバー13bに対し、第2の交換レート要求を送信する(S104)。第2の交換レート管理サーバーには、前記貨幣のうちの1種の貨幣一単位に対する前記特典の最近の交換レートが第2の交換レートとして記憶されており、第2の交換レート管理サーバー13bは、特典情報管理サーバー12から第2の交換レート要求を受信すると、記憶している第2の交換レートを特典情報管理サーバー12に送信する(S105)。特典情報管理サーバー12は、第2の交換レート管理サーバー13bから第2の交換レートを受信すると、自身の保有する交換レート情報のデータベースに格納されている第2の交換レート情報を更新する(S106)。
【0032】
利用者は、利用者端末11を用いて交換レートを含む特典情報要求を特典情報管理サーバー12に送信する(S107)と、特典情報管理サーバー12は、交換レートを含む特典情報を利用者端末11に送信する(S108)。利用者端末11は、特典情報管理サーバー12から交換レートを含む特典情報を受信した後、自身の表示手段を用いて、例えば図9に示すような交換レートの一覧表示を実行する。なお、交換レートの一覧表示は、利用者端末11にて作成してもよいし、特典情報管理サーバー12にて作成してもよい。
【0033】
図9の交換レート一覧表には、具体的に、前記特典としてポイント(XXポイント)の有効期限10とともに、38種の法定通貨1a及び8種の仮想通貨1bに対する前記ポイントのそれぞれの交換レート及び前記第2の特典として、前記ポイント(XXポイント)とは異なる12種のポイント2に対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レートが前記ポイント(XXポイント)の単位(pt)で交換レート一覧表にてまとめて表示されており、さらに、8種の貴金属3に対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レート及び8種の金融商品3に対する前記ポイント(XXポイント)のそれぞれの交換レートが前記ポイント(XXポイント)の単位(pt)で交換レート一覧表にてまとめて表示されている。図9のような交換レート一覧表を用いることにより、単に前記貨幣と前記特典との交換レート一覧表を用いる場合とは異なり、基軸資産としてより容易かつより簡便に前記特典をより広範囲に利活用することができる。
【0034】
ここで、本発明において好適に用いられるブロックチェーンについて説明する。本発明においては、ブロックは、特典に関する情報を含む取引データベースとして機能する。具体的には、各ブロックは、ダイジェストデータ及び取引に関する情報であるトランザクションのリストを含む。ダイジェストデータは、1つ前のブロックから算出された新たなハッシュ値を含む。すなわち、図10に示すように、ブロックが1つ前のブロックに含まれる情報から算出されたハッシュ値を含むことによって、各ブロックがチェーンのように繋がった状態で取引データベース(ブロックチェーン)として記憶される。取引履歴データベースは、前記特典情報管理サーバーのみにて管理されるのではなく、前記利用者端末等においても検証及び追加される。
【0035】
トランザクションは、特典交換を記録するデータである。トランザクションは、インプット情報とアウトプット情報とを含む。インプット情報は、交換元となる利用者が取引対象となる特典の交換を受けたときのトランザクションのアウトプット情報(トランザクションを特定する識別情報(トランザクションのハッシュ値や配列番号等))と、利用者がその特典を所有することを証明するための情報(当該アウトプットを使用する条件を満たすスクリプト等)を含む。アウトプット情報は、交換された特典の種類及び数、交換先を特定するアドレスにおいて交換された特典を使用するためのスクリプト等の情報を含む。上記のように構成することで、特典に関する特典情報を表示するための特典情報表示システムを、2種以上の貨幣に対する前記特典のそれぞれの交換レートを前記特典の単位でまとめて表示する手段として機能させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の特典情報表示方法及び特典情報表示システム及びこれらに適用されるプログラムは、貨幣等と特典との交換等を含め、特典の利活用に有用である。
【符号の説明】
【0037】
1 貨幣
1a 法定通貨
1b 仮想通貨
2 ポイント
2a ポイントの有効期限
3 貴金属
3a 貴金属の確定埋蔵量
4 金融商品
10 有効期限
11 利用者端末
12 特典情報管理サーバー
13a 第1の交換レート管理サーバー
13b 第2の交換レート管理サーバー
18 通信回線
19 ブロックチェーン
1101 記憶部
1102 処理部
1103 入力部
1104 出力部
1105 表示部
1106 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10