(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022023311
(43)【公開日】2022-02-08
(54)【発明の名称】POS購入履歴商品のレコメンドシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220201BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220201BHJP
G16Y 10/45 20200101ALI20220201BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
G06Q30/06 330
G16Y10/45
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020126156
(22)【出願日】2020-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】398067904
【氏名又は名称】株式会社ビーマップ
(74)【代理人】
【識別番号】100110559
【弁理士】
【氏名又は名称】友野 英三
(72)【発明者】
【氏名】杉野 文則
(72)【発明者】
【氏名】福島 文博
(72)【発明者】
【氏名】馬谷 聡
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049BB08
5L049BB44
5L049BB45
5L049BB56
5L049BB72
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カードまたは携帯端末に登録されている個人情報の蓄積データの分析から商品と関連するレシピと、購入する商品以外にそのレシピを実行するために追加に必要となる商品を紹介するレコメンドシステムを提供する。
【解決手段】レコメンドシステムは、店舗でカード3または携帯端末を使って商品(食材)を購入した際に、カードまたは携帯端末に登録された個人情報がサービス提供サーバ4に接続される個人情報接続手段Aと、サービス提供サーバに、商品に関連するPOS購入情報もしくは購買履歴に関連するPOS購入履歴情報の蓄積データがAPI連携されるレコメンド手段Bと、個人情報に紐づく宛先に商品に関連する情報もしくは購買履歴に関連する情報がレコメンド手段を通じて配信される配信手段Cと、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
購買者が購入した商品情報に基づくQRコードを店舗側端末のPOSから発行し、前記QRコードを前記購買者の携帯端末を使って読み取ることで、商品に関連する情報を得ることを特徴とするPOS購入履歴商品のレコメンドシステム。
【請求項2】
前記商品に関連する情報は、前記店舗側端末のデータ送信部からネットワークを通してサービス提供サーバのネットワーク通信制御部へ送り、前記商品に関連するPOS購入情報もしくは購買履歴に関連するPOS購入履歴情報の蓄積データを前記商品に関連するサイトと連携させるレコメンド手段に送られることで、個人情報と紐付ける請求項1に記載のPOS購入履歴商品のレコメンドシステム。
【請求項3】
店舗でカードまたは携帯端末を使って、購買者が商品を購入した際に、前記カードまたは前記携帯端末のメモリに登録された個人情報が店舗側端末のスキャナーで読み取り(られ)、前記店舗側端末のデータ送信部からネットワークを通してサービス提供サーバのネットワーク通信制御部へ送る個人情報接続手段と、
前記サービス提供サーバに、前記商品に関連するPOS購入情報もしくは購買履歴に関連するPOS購入履歴情報の蓄積データを前記商品に関連するサイトと連携させるレコメンド手段と、
前記個人情報に紐づく宛先に、前記レコメンド手段の前記商品に関連する情報もしくは前記購買履歴に関連する情報が前記サービス提供サーバのCPUの制御により前記レコメンド手段から前記サービス側システムを通じて配信される配信手段と、を備えた
ことを特徴とするPOS購入履歴商品のレコメンドシステム。
【請求項4】
前記商品は食材であり、前記レコメンド手段は、食材および/もしくは調理法に関するレシピ情報を、前記サービス提供サーバの前記配信手段により、前記購買者が購入した食材でレシピを紹介する請求項3に記載のPOS購入履歴商品のレコメンドシステム。
【請求項5】
前記商品は前記店舗で定期的に購入される食材であり、前記レコメンド手段の前記購買履歴に関連する情報は検知された前記食材の購入時期であり、前記サービス側事業者システムは、前記配信手段により、前記購買者が購入情報に紐づいた再度の来店で購入する食材と同時に、関連性がある他の食材を購入するよう勧めるものとした請求項3に記載のPOS購入履歴商品のレコメンドシステム。
【請求項6】
前記商品に関連する情報は、レシピ情報および/または、類似商品のグレードが高いものの割引クーポンと、一定金額以上の購入によるくじ引きと、の少なくとも一つを含み、前記店舗側のPOSから発行した情報を、後で個人情報と紐付ける請求項1に記載のPOS購入履歴商品のレコメンドシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、購買者が店舗で買った商品に関連する情報を購買者に紐づく宛先に配信するPOS購入履歴商品のレコメンドシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗、例えばスーパーマーケット等で食材に関するレシピ広告が無償で提供されるか、あるいはレシピの内容を実演で提供されている。
【0003】
また、店舗、例えばスーパーマーケット等で定期的に商品を購入する場合において、次の購入日に来店した購買者に対し、店舗側は購入する商品と関連性がある他の商品を提供することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のスーパーマーケット等でのレシピは、購買者に自動的に提供されるというものではなく、レシピ広告が不要であれば受け取らない場合や、あるいはレシピの内容の実演を見ないまま通り過ぎてしまう場合もある。
【0006】
また、お米などのようにスーパーマーケット等で定期的に商品購入をしていても、スーパーマーケット側から購買者に、そろそろお米の購入が必要ではないかと尋ねることはなく、うっかり購入を忘れて帰宅してしまう場合もある。
【0007】
特に都会では、昔のように御用聞きが顧客をまわって注文をうけて届けてくれたり、一人一人の状況を把握してお米を毎月届けてくれたりするようなシステムがなくなってしまった。
【0008】
また、従来は利用者が自身の端末にインストールした専用のスマートフォンアプリケーションで購入したレシートを撮影することで、レシピを提案するものはあったが、利用者が、受動的に操作が必要となり、手間がかかるといった問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、購買者は店舗でカードまたは携帯端末を使って商品を購入した際に、前記カードまたは携帯端末に登録されている個人情報に係る商品の蓄積データの分析から前記商品と関連するレシピと、購入する商品以外にそのレシピを実行するために追加に必要となる商品を紹介することや、同じ商品でも人気の高い商品とか、その人の購入実績データを蓄積することから見えてくる特性分析から、こんな商品も買うだろうと紹介することを可能にし、またPOS端末から購入した商品の情報がサービス提供サーバに送られることで、利用者の手間を省くことができるものとしたPOS購入履歴商品のレコメンドシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明にあっては、第1の態様は購買者が購入した商品情報に基づくQRコード(「QRコード」はデンソーウェーブの登録商標である。)を店舗側端末のPOSから発行し、前記QRコードを前記購買者の携帯端末を使って読み取ることで、商品に関連する情報を得ることを特徴とする。
【0011】
第2の態様は、第1の態様にさらに、前記商品に関連する情報は、前記店舗側端末のデータ送信部からネットワークを通してサービス提供サーバのネットワーク通信制御部へ送り、前記商品に関連するPOS購入情報もしくは購買履歴に関連するPOS購入履歴情報の蓄積データを前記商品に関連するサイトと連携させるレコメンド手段に送られることで、個人情報と紐付けることを特徴としてもよい。
【0012】
第3の態様は、店舗でカードまたは携帯端末を使って、購買者が商品を購入した際に、前記カードまたは前記携帯端末のメモリに登録された個人情報が店舗側端末のスキャナーで読み取り、前記店舗側端末のデータ送信部からネットワークを通してサービス提供サーバのネットワーク通信制御部へ送る個人情報接続手段と、前記サービス提供サーバに、前記商品に関連するPOS購入情報もしくは購買履歴に関連するPOS購入履歴情報の蓄積データを前記商品に関連するサイトと連携させるレコメンド手段と、前記個人情報に紐づく宛先に、前記レコメンド手段の前記商品に関連する情報もしくは前記購買履歴に関連する情報が前記サービス提供サーバのCPUの制御により前記レコメンド手段から前記サービス側システムを通じて配信される配信手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
第4の態様は、第3の態様にさらに、前記商品は食材であり、前記レコメンド手段は、食材および/もしくは調理法に関するレシピ情報を、前記サービス提供サーバの前記配信手段により、前記購買者が購入した食材でレシピを紹介することを特徴としてもよい。
【0014】
第5の態様は、第3の態様にさらに、前記商品は前記店舗で定期的に購入される食材であり、前記レコメンド手段の前記購買履歴に関連する情報は検知された前記食材の購入時期であり、前記サービス側事業者システムは、前記配信手段により、前記購買者が購入情報に紐づいた再度の来店で購入する食材と同時に、関連性がある他の食材を購入するよう勧めるものとしたことを特徴としてもよい。
【0015】
第6の態様は、第1の態様にさらに、前記商品に関連する情報は、レシピ情報および/または、類似商品のグレードが高いものの割引クーポンと、一定金額以上の購入によるくじ引きとの少なくとも一つを含み、前記店舗側のPOSから発行した情報を、後で個人情報と紐付けることも可能とすることを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、購買者は店舗でカードまたは携帯端末を使って商品を購入した際に、前記カードまたは携帯端末に登録されている個人情報に係る商品の蓄積データの分析から前記商品と関連するレシピと、購入する商品以外にそのレシピを実行するために追加に必要となる商品を紹介することや、同じ商品でも人気の高い商品とか、その人の購入実績データを蓄積することから見えてくる特性分析から、こんな商品も買うだろうと紹介することを可能にし、またPOS端末から購入した商品の情報がサービス提供サーバに送られることで、利用者の手間を省くことができるものとしたPOS購入履歴商品のレコメンドシステムを構築可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明を実施するための一形態を示す料理メニューサイトとの連携を例示した図である。
【
図2】本発明を実施するための一形態を示す再来店促進の流れを例示した図である。
【
図3】本発明を実施するための一形態を示す携帯端末、店舗側端末、サービス提供サーバの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明に係るPOS購入履歴商品のレコメンドシステムの実施の一形態を詳細に説明する。
本実施形態に係るレコメンドシステムは、
図1および
図2に示すように、商品に関連するPOS購入情報もしくは購買履歴に関連するPOS購入履歴情報が表示された表示内容がAPI連携されるレコメンド手段Bとしてレコメンドエンジン1を備える。このレコメンドエンジン1とは、ユーザ(購買者)Mが店舗Sで購入した商品と関連性があり、購買意欲をかきたてるような他の商品を提案することで、ユーザが欲しいと思う情報を探すのを手助けしてくれるシステムである。
【0019】
すなわち、商品の属性情報とユーザMの好みの関連性をベースにする方法で、コンテンツの属性はあらかじめグループ化されており、ユーザMがどの属性タイプの商品を好んだかということでユーザプロファイルを構築していく。このように、本実施形態に係るレコメンドシステムは、ユーザMに対して、そのユーザMに適したレコメンド情報を提供するようになっている。
【0020】
本実施形態では、カード3、携帯端末2の連動型を採用している。すなわち、
図3に示すように、ユーザMはスーパーマーケット等の店舗Sに行き、スマートフォン等のユーザ端末2を食材等の商品にかざして購入するか、もしくは、レジのスキャナー22等で読み取るカード3でもって購買する。このときPOS(販売時点情報管理)システムにより、ユーザMのカード3もしくは携帯端末2の個人情報を店舗側のスマートフォン決済アプリ用の読み取り端末のスキャナー22で読み込み、決済を行う。
【0021】
携帯端末2の場合、CPU31、メモリ32、操作部34、表示部35、送受信部33を備え、個人情報接続手段Aにより、メモリ31に登録された個人情報を店舗側端末20のスキャナー22で読み取り、データ送信部21からネットワークNWを通してサービス提供サーバ4のネットワーク通信制御部8へ送る。
【0022】
POS(販売時点情報管理)とは、小売業において商品の販売・支払いが行われる販売時点で、商品につけられた商品情報をレジのスキャナー22で読み取り、その商品に関する商品名、価格、売れた時間などの情報を単品単位で収集・記録し、商品売り上げ情報を把握し、それに基づいて売り上げや在庫を管理するためのシステムである。
【0023】
また、店舗Sでカード3を使って商品を購入した際には、個人情報接続手段Aによって、カード3に登録されている個人情報が店舗側端末20のスキャナー22を使って、データ送信部21から通信回線経由でネットワームNWを介して、サービス提供サーバ4のネットワーク通信制御部8に送られる。
【0024】
サービス提供サーバ4では、CPU7の制御により、商品に関連するPOS購入情報もしくは購買履歴に関連するPOS購入履歴情報の蓄積データがサービス提供サーバ4とAPI連携されるレコメンド手段Bとしてレコメンドエンジン1に送られる。
【0025】
そして、配信手段Cでは、前記個人情報に紐づく宛先に、商品に関連する情報もしくは購買履歴に関連する情報がレコメンドエンジン1を通じてプッシュ型で携帯端末2の送受信部33に配信される。
【0026】
そして、ユーザMの携帯端末2のCPU31の制御でもって商品に関連する情報もしくは購買履歴に関連する情報が、操作部35の操作の元、表示部35に表示される。
【0027】
料理メニューサイトとのAPI連携では、
図1に示すように、例えば商品がキャベツと豚肉の食材5であった場合、食材5に関連する情報は、食材および/もしくは調理法に関するレシピ情報であり、配信手段Cにより、ユーザMが購入した食材でレシピを紹介する。
【0028】
また、再来店促進では、
図2に示すように、例えば商品が店舗で定期的に購入されるお米5kgの食材5であった場合、購買履歴に関連する情報は検知された食材5の購入時期であり、時機到来のおりには「そろそろお米5を購買しませんか」とのコメントをプッシュ側で配信する。このとき、配信手段Cによって、ユーザが購入情報に紐づいた再度の来店で購入する食材5と同時に、関連性がある他の食材を購入するよう勧めることで、購買データを蓄積した御用聞きの仕組みが達成される。
【0029】
本実施形態の他例としては、個人情報が紐付かない場合でも、購入した商品情報に基づく、ユニークなQRコードをPOSから発行する。ユーザ(購買者)Mは、ユニークなQRコードをスマホ等の携帯端末で読みとることで、お得な情報を得ることができる。また、特定の商品を購入した場合、そのレシピだったり、類似商品のグレードが高いものの割引クーポンだったり、一定金額以上の購入によるくじ引きだったりする。こうして他例においては、POSがセンター側のサービス提供サーバ4と連携しない分、システム的な負担が少ないメリットがある。また、この店舗側が発行したレシートにある情報を、前記したように、後で個人情報と紐付けることも可能とする。
【符号の説明】
【0030】
A 個人情報接続手段
B レコメンド手段
C 配信手段
S 店舗
M ユーザ(購買者)
NW ネットワーク
1 レコメンドエンジン
2 携帯端末
3 カード
4 サービス提供サーバ
5 食材
7 CPU
8 ネットワーク通信制御部
20 店舗側端末
21 データ送信部
22 スキャナー
31 CPU
32 メモリ
33 送受信部
34 操作部
35 表示部