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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022023680
(43)【公開日】2022-02-08
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20220201BHJP
   H05K 7/12 20060101ALI20220201BHJP
【FI】
G06F1/16 312W
H05K7/12 J
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020126789
(22)【出願日】2020-07-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2020-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 良行
(72)【発明者】
【氏名】大石 進太郎
【テーマコード(参考)】
4E353
【Fターム(参考)】
4E353AA21
4E353BB02
4E353BB04
4E353CC04
4E353CC12
4E353CC33
4E353DD05
4E353DR12
4E353DR49
4E353GG21
(57)【要約】
【課題】筐体から、ドライブを支持する支持体の取り外しがしやすい新規な構成の情報処理装置を得る。
【解決手段】情報処理装置は、筐体と、支持体と、ヒンジ機構と、を備える。ヒンジ機構は、一端部に設けられた爪部と、爪部が挿入される開口部が設けられ筐体に設けられた受板部と、を有する。ヒンジ機構は、一端部が筐体の壁と対向する第一位置と、他端部が第一位置の場合よりも壁から離間する第二位置と、の間で、支持体を回転可能に支持する。爪部は、第一部分と第二部分と第三部分とを有する。爪部は、開口部に入れられた状態から受板部の厚さ方向の一方側への移動により、開口部からの離脱が可能である。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁を有した筐体と、
一端部と前記一端部の反対側の他端部とを有し、ドライブを支持する支持体と、
前記一端部に設けられた爪部と、前記爪部が挿入される開口部が設けられ、前記筐体に設けられた受板部と、を有し、前記一端部が前記壁と対向する第一位置と、前記他端部が前記第一位置の場合よりも前記壁から離間する第二位置と、の間で、前記支持体を回転可能に支持するヒンジ機構と、
を備え、
前記爪部は、前記支持体に接続された第一部分と、前記第一部分に対して曲げられた第二部分と、前記第二部分における前記第一部分とは反対側で前記第二部分に対する前記第一部分の延び方向の反対方向に延びるように前記第二部分に対して曲げられた第三部分と、を有し、前記開口部に入れられた状態から前記受板部の厚さ方向の一方側への移動により、前記開口部からの離脱が可能であり、
前記支持体が前記第一位置に位置された場合には、前記第一部分が前記開口部に位置され、前記第二部分と前記第三部分とが前記受板部に対して前記厚さ方向の他方側に位置され、前記第一部分に対して前記第三部分側の前記爪部が、前記受板部と接触することにより前記離脱を制限し、
前記支持体が前記第二位置に位置された場合には、前記第一部分が前記受板部に対して前記一方側に位置され、前記第二部分が前記開口部に位置され、前記第三部分が前記受板部に対して前記他方側に位置され、前記第三部分が、前記受板部と接触することにより前記離脱を制限し、
前記支持体が前記第一位置と前記第二位置との間の位置に位置された場合には、前記爪部の前記離脱が可能である、情報処理装置。
【請求項2】
前記支持体と前記筐体との一方に設けられた凸状嵌合部と、
前記支持体と前記筐体との他方に設けられ前記凸状嵌合部と嵌まり合う凹状嵌合部と、
を備え、
前記支持体が前記第一位置に位置された場合には、前記凸状嵌合部と前記凹状嵌合部とが嵌まり合った状態であり、前記支持体が前記第二位置に位置された場合には、前記凸状嵌合部と前記凹状嵌合部とが離間した状態である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記凹状嵌合部は、前記凹状嵌合部に対する前記凸状嵌合部の相対移動をガイドするガイド部を有した、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記支持体は、前記一端部に含まれ前記受板部に対して前記一方側に位置する板部を有し、
前記第一部分は、前記板部に対して曲げられた、請求項1~3のうちいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記支持体は、導電性の被支持部を有し、
前記筐体は、導電性の支持部を有し、
前記支持体が前記第一位置に位置された場合には、前記支持部が、前記被支持部と接触することにより前記第二位置から前記第一位置へ向かう前記支持体の回転方向への前記支持体の回転を制限する、請求項1~4のうちいずれか一つに記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、筐体と、筐体に収容され、HDD(Hard Disk Drive)やODD(Optical Disk Drive)等のドライブを支持する支持体と、支持体を筐体に対して回転可能に連結したヒンジ機構と、を備えた情報処理装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2015-518655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の情報処理装置では、例えば、筐体から、ドライブを支持する支持体の取り外しがしやすい新規な構成が得られれば、有益である。
【0005】
そこで、本発明の課題の一つは、筐体から、ドライブを支持する支持体の取り外しがしやすい新規な構成の情報処理装置を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一態様にかかる情報処理装置は、壁を有した筐体と、一端部と前記一端部の反対側の他端部とを有し、ドライブを支持する支持体と、前記一端部に設けられた爪部と、前記爪部が挿入される開口部が設けられ、前記筐体に設けられた受板部と、を有し、前記一端部が前記壁と対向する第一位置と、前記他端部が前記第一位置の場合よりも前記壁から離間する第二位置と、の間で、前記支持体を回転可能に支持するヒンジ機構と、を備え、前記爪部は、前記支持体に接続された第一部分と、前記第一部分に対して曲げられた第二部分と、前記第二部分における前記第一部分とは反対側で前記第二部分に対する前記第一部分の延び方向の反対方向に延びるように前記第二部分に対して曲げられた第三部分と、を有し、前記開口部に入れられた状態から前記受板部の厚さ方向の一方側への移動により、前記開口部からの離脱が可能であり、前記支持体が前記第一位置に位置された場合には、前記第一部分が前記開口部に位置され、前記第二部分と前記第三部分とが前記受板部に対して前記厚さ方向の他方側に位置され、前記第一部分に対して前記第三部分側の前記爪部が、前記受板部と接触することにより前記離脱を制限し、前記支持体が前記第二位置に位置された場合には、前記第一部分が前記受板部に対して前記一方側に位置され、前記第二部分が前記開口部に位置され、前記第三部分が前記受板部に対して前記他方側に位置され、前記第三部分が、前記受板部と接触することにより前記離脱を制限し、前記支持体が前記第一位置と前記第二位置との間の位置に位置された場合には、前記爪部の前記離脱が可能である。
【0007】
前記情報処理装置は、例えば、前記支持体と前記筐体との一方に設けられた凸状嵌合部と、前記支持体と前記筐体との他方に設けられ前記凸状嵌合部と嵌まり合う凹状嵌合部と、を備え、前記支持体が前記第一位置に位置された場合には、前記凸状嵌合部と前記凹状嵌合部とが嵌まり合った状態であり、前記支持体が前記第二位置に位置された場合には、前記凸状嵌合部と前記凹状嵌合部とが離間した状態である。
【0008】
前記情報処理装置では、例えば、前記凹状嵌合部は、前記凹状嵌合部に対する前記凸状嵌合部の相対移動をガイドするガイド部を有する。
【0009】
前記情報処理装置では、例えば、前記支持体は、前記一端部に含まれ前記受板部に対して前記一方側に位置する板部を有し、前記第一部分は、前記板部に対して曲げられている。
【0010】
前記情報処理装置では、例えば、前記支持体は、導電性の被支持部を有し、前記筐体は、導電性の支持部を有し、前記支持体が前記第一位置に位置された場合には、前記支持部が、前記被支持部と接触することにより前記第二位置から前記第一位置へ向かう前記支持体の回転方向への前記支持体の回転を制限する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の上記態様によれば、筐体から、ドライブを支持する支持体の取り外しがしやすい新規な構成の情報処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態の情報処理装置の例示的な斜視図であって、支持体が第一位置に位置された状態の図である。
図2図2は、実施形態の情報処理装置の例示的な斜視図であって、支持体が第二位置に位置された状態の図である。
図3図3は、実施形態の情報処理装置のドライブユニットの例示的な斜視図である。
図4図4は、実施形態の情報処理装置の一部の例示的な斜視図であって、支持体が第一位置に位置された状態の図である。
図5図5は、実施形態の情報処理装置の一部の例示的な斜視図であって、支持体が第一位置に位置された状態の図である。
図6図6は、実施形態の情報処理装置の一部の例示的な斜視図であって、支持体が中間位置に位置された状態の図である。
図7図7は、実施形態の情報処理装置の一部の例示的な斜視図であって、支持体が第二位置に位置された状態の図である。
図8図8は、実施形態の情報処理装置の支持体の回転の様子を説明するための説明図である。
図9図9は、実施形態の情報処理装置のロック機構の例示的な側面図であって、支持体が第一位置に位置された状態でのロック機構を示す図である。
図10図10は、実施形態の情報処理装置の支持体を含む部分の例示的な側面図であって、支持体が中間位置に位置された状態の図である。
図11図11は、実施形態の情報処理装置のロック機構の例示的な側面図であって、支持体が中間位置に位置された状態でのロック機構を示す図である。
図12図12は、実施形態の情報処理装置のヒンジ機構の例示的な側面図であって、支持体が第一位置に位置された状態でのヒンジ機構を示す図である。
図13図13は、実施形態の情報処理装置のヒンジ機構の例示的な側面図であって、支持体が第二位置に位置された状態でのヒンジ機構を示す図である。
図14図14は、実施形態の情報処理装置のヒンジ機構の爪部の回転の様子を説明するための説明図である。
図15図15は、実施形態の情報処理装置のヒンジ機構の例示的な側面図であって、支持体の取り外し過程でのヒンジ機構を示す図である。
図16図16は、実施形態の情報処理装置のヒンジ機構の例示的な側面図であって、支持体の取り外し過程でのヒンジ機構を示す図である。
図17図17は、実施形態の情報処理装置のヒンジ機構の例示的な側面図であって、支持体の取り外し過程でのヒンジ機構を示す図である。
図18図18は、実施形態の情報処理装置のヒンジ機構の例示的な側面図であって、支持体の取り外し過程でのヒンジ機構を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
【0014】
本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【0015】
図1は、実施形態の情報処理装置1の例示的な斜視図であって、支持体7が第一位置に位置された状態の図である。図2は、実施形態の情報処理装置1の例示的な斜視図であって、支持体7が第二位置に位置された状態の図である。
【0016】
図1および図2に示されるように、情報処理装置1は、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータとして構成されており、筐体2、基板3、冷却装置4、電源装置5、およびドライブユニット6等を備える。基板3には、CPU等のプロセッサおよびメモリが実装されている。なお、図1および図2では、筐体2の一部が示されている。
【0017】
以下の説明では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。X方向は、筐体2の奥行方向(前後方向)に沿う。Y方向は、筐体2の幅方向(左右方向)に沿う。Z方向は、筐体2の厚さ方向(上下方向)に沿う。
【0018】
また、以下の説明では、便宜上、X方向は前方、X方向の反対方向は後方とも称され、Y方向は右方、Y方向の反対方向は左方とも称され、Z方向は上方、Z方向の反対方向は下方とも称される場合がある。
【0019】
筐体2は、例えば、Z方向に短い直方体状の箱型に構成されている。筐体2は、底壁2aや、天壁(不図示)、前壁2c、左壁2d、後壁2e、右壁2f等の複数の壁部を有する。なお、図1および図2では、左壁2dおよび後壁2eは、それぞれ一部が示されている。底壁2aは、下壁等とも称され、天壁は、上壁等とも称される。また、前壁2c、左壁2d、後壁2e、および右壁2fは、側壁や周壁等とも称される。
【0020】
底壁2aおよび天壁は、いずれも、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びており、Z方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。底壁2aは、筐体2の下端部を構成し、天壁は、筐体2の上端部を構成している。底壁2aには、Z方向の反対方向に突出し、筐体2を不図示の棚や、机、台等の設置面から離間した状態に支持するゴム脚が設けられうる。
【0021】
左壁2dおよび右壁2fは、いずれも、Y方向と直交する方向(XZ平面)に沿って延びており、Y方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。右壁2fは、底壁2aおよび天壁のY方向の端部の間に亘り、左壁2dは、底壁2aおよび天壁のY方向の反対方向の端部の間に亘っている。右壁2fは、筐体2の右端部を構成し、左壁2dは、筐体2の左端部を構成している。
【0022】
また、左壁2dまたは右壁2fには、例えば、Y方向に沿って突出したゴム脚が設けられうる。
【0023】
前壁2cおよび後壁2eは、いずれも、X方向と直交する方向(YZ平面)に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。前壁2cは、底壁2aおよび天壁のX方向の端部の間に亘り、後壁2eは、底壁2aおよび天壁のX方向の反対方向の端部の間に亘っている。前壁2cは、筐体2の前端部を構成し、後壁2eは、筐体2の後端部を構成している。
【0024】
また、筐体2は、例えば、ベース100やカバー(不図示)のような複数の部品(分割体)の組み合わせによって構成されている。ベース100は、底壁2aと、前壁2cおよび後壁2eと、左壁2dおよび右壁2fの一部と、を有している。カバーは、天壁と、左壁2dおよび右壁2fの一部と、を有している。ベース100とカバーとは、爪やネジ等によって互いに結合されている。ベース100およびカバーは、例えば金属材料によって作られる。図1および図2は、ベース100からカバーが取り外された状態を示している。
【0025】
図3は、実施形態の情報処理装置1のドライブユニット6の例示的な斜視図である。図3に示されるように、ドライブユニット6は、支持体7と、支持体7に支持されたドライブ10と、を有する。支持体7は、ドライブケージとも称される。
【0026】
支持体7は、一端部7aと、一端部7aの反対側の他端部7bと、を有する。また、支持体7は、直方体状のケース7cと、ケース7cの一端部に接続された第一板部7dと、ケース7cの他端部に接続された第二板部7eと、ケース7cの側部に接続された第三板部7fと、を有する。ケース7cの一端部は、支持体7の一端部を構成し、ケース7cの他端部は、支持体7の他端部7bを構成する。ケース7cの他端部は、開口されている。ケース7cの内部にドライブ10が収容される。また、ケース7cの底壁7gの外側で当該底壁7gにドライブ(不図示)が取り付けられる。すなわち、支持体7は、ケース7cに収容されたドライブ10を支持するとともに、底壁7gに取り付けられたドライブを支持する。第一板部7dは、支持体7の一端部7aを構成し、第二板部7eは、支持体7の他端部7bを構成する。
【0027】
ドライブ10および不図示の上記ドライブは、例えば、HDDやODDである。支持体7に支持されたドライブ10は、基板3に実装されたプロセッサ等の電子部品と電気的に接続される。ドライブは、記憶装置とも称される。
【0028】
図4は、実施形態の情報処理装置1の一部の例示的な斜視図であって、支持体7が第一位置に位置された状態の図である。図5は、実施形態の情報処理装置1の一部の例示的な斜視図であって、支持体7が第一位置に位置された状態の図である。図6は、実施形態の情報処理装置1の一部の例示的な斜視図であって、支持体7が中間位置に位置された状態の図である。図7は、実施形態の情報処理装置1の一部の例示的な斜視図であって、支持体7が第二位置に位置された状態の図である。図8は、実施形態の情報処理装置1の支持体7の回転の様子を説明するための説明図である。
【0029】
図4図8に示されるように、支持体7は、ヒンジ機構8を介して筐体2に連結されている。ヒンジ機構8は、支持体7の一端部7aが筐体2の前壁2cと対向する第一位置(図4図5)と、支持体7の他端部7bが第一位置の場合よりも前壁2cから離間する第二位置(図7)と、の間で、支持体7を回転可能に支持する。すなわち、支持体7は、図8に示されるように、ヒンジ機構8を中心として回転可能である。第一位置では、一端部7aが前壁2cと対向する。また、第一位置では、一端部7aと他端部7bとの間の支持体7が前壁2cと対向する。第一位置では、支持体7の一端部7aから他端部7bに向かう方向が底壁2aに沿う。第二位置では、支持体7の一端部7aから他端部7bに向かう方向が底壁2aに対して直交する。すなわち、第二位置では、支持体7の一端部7aから他端部7bに向かう方向が底壁2aの厚さ方向に沿う。第一位置は、筐体2に対する支持体7の収容位置であって、当該第一位置では、支持体7に対するドライブ10の着脱作業が不可である。第二位置は、支持体7に対するドライブ10の着脱作業が可能な位置である。
【0030】
また、図4に示されるように、支持体7は、第一位置に位置した場合には、ロック機構9によってロックされる。
【0031】
次に、ロック機構9およびヒンジ機構8について詳細に説明する。図9は、実施形態の情報処理装置1のロック機構9の例示的な側面図であって、支持体7が第一位置に位置された状態でのロック機構9を示す図である。図10は、実施形態の情報処理装置1の支持体7を含む部分の例示的な側面図であって、支持体7が中間位置に位置された状態の図である。図11は、実施形態の情報処理装置1のロック機構9の例示的な側面図であって、支持体7が中間位置に位置された状態でのロック機構9を示す図である。
【0032】
図9図11に示されるように、ロック機構9は、筐体2の右壁2fに設けられた凸状嵌合部21と、支持体7の第三板部7fに設けられ凸状嵌合部21と嵌まり合う凹状嵌合部22と、を有する。なお、凸状嵌合部21が支持体7に設けられ、凹状嵌合部22が筐体2に設けられていてもよい。凸状嵌合部21は、例えばピンによって構成されている。凹状嵌合部22は、U字状のベース面22aと、ベース面22aの上端部に接続された一対のガイド面22bと、を有する。一対のガイド面22bは、上方に向かうにつれて互いに離れるように上下方向に対して傾斜している。ガイド面22bは、凹状嵌合部22に対する凸状嵌合部21の相対移動をガイドする。ガイド面22bは、ガイド部の一例である。支持体7が第一位置に位置された場合には、凸状嵌合部21と凹状嵌合部22とが嵌まり合った状態である(図9)。支持体7が第二位置に位置された場合には、凸状嵌合部21と凹状嵌合部22とが離間した状態である(図7)。
【0033】
図12は、実施形態の情報処理装置1のヒンジ機構8の例示的な側面図であって、支持体7が第一位置に位置された状態でのヒンジ機構8を示す図である。図13は、実施形態の情報処理装置1のヒンジ機構8の例示的な側面図であって、支持体7が第二位置に位置された状態でのヒンジ機構8を示す図である。図14は、実施形態の情報処理装置1のヒンジ機構8の爪部11の回転の様子を説明するための説明図である。
【0034】
図4図12図14等に示されるように、ヒンジ機構8は、支持体7の一端部7aに設けられた爪部11と、筐体2に設けられた受板部12と、を有する。
【0035】
図12および図13に示されるように、受板部12は、前壁2cを構成している。受板部12には、受板部12の厚さ方向に受板部12を貫通した開口部12aが設けられている。図4に示されるように、開口部12aは、複数(一例として二つ)設けられており、複数の開口部12aは、Y方向に互いに間隔をあけて並べられている。なお、開口部12aは、一つまたは三つ以上であってもよい。また、図12および図13に示されるように、受板部12は、開口部12aを囲む周面12bを有する。換言すると、周面12bは、開口部12aを形成している。受板部12は、例えば、金属材料によって作られている。
【0036】
図4に示されるように、爪部11は、複数(一例として二つ)設けられており、複数の開口部12aは、Y方向に互いに間隔をあけて並べられている。なお、爪部11は、一つまたは三つ以上であってもよい。図12および図13に示されるように、爪部11は、第一部分11aと、第二部分11bと、第三部分11cと、を有する。爪部11は、詳しくは後述するが、開口部12aに入れられた状態から受板部12の厚さ方向の一方側(X方向側)への移動により、開口部12aからの離脱が可能である。これにより、筐体2から支持体7を取り外し可能である。
【0037】
第一部分11aは、第一板部7dに対して曲げられている。第一部分11aは、曲部11dを介して第一板部7dと接続されている。第二部分11bは、第一部分11aに対して曲げられている。第二部分11bは、曲部11eを介して第一部分11aと接続されている。第三部分11cは、第二部分11bにおける第一部分11aとは反対側で第二部分11bに対する第一部分11aの延び方向の反対方向に延びるように第二部分11bに対して曲げられている。第三部分11cは、曲部11fを介して第二部分11bと接続されている。
【0038】
図12に示されるように、支持体7が第一位置に位置された場合には、第一部分11aが開口部12aに位置され、第二部分11bと第三部分11cとが受板部12に対して厚さ方向の他方側(X方向の反対方向側)に位置される。この場合には、第一部分11aに対して第三部分11c側の爪部11(一例として第二部分11bや曲部11f)が、受板部12と接触することにより上記離脱を制限する。
【0039】
ここで、図12に示されるように、支持体7は、導電性の被支持部31を有し、筐体2は、導電性の支持部32を有する。支持部32は、受板部12を介してグランド部に電気的に接続されている。グランド部は、例えば、筐体2の内面に設けられた導電層等である。支持体7が第一位置に位置された場合には、支持部32が、被支持部31と接触することにより第二位置から第一位置へ向かう支持体7の回転方向(図12では、開口部12aを中心とした反時計回りの方向)への支持体7の回転を制限する。このとき、支持体7の被支持部31が支持部32を介して筐体2のグランド部に電気的に接続される。
【0040】
図13に示されるように、支持体7が第二位置に位置された場合には、第一部分11aが受板部12に対して一方側(X方向側)に位置され、第二部分11bが開口部12aに位置され、第三部分11cが受板部12に対して他方側(X方向の反対方向側)に位置される。この場合には、第三部分11cが、受板部12と接触することにより上記離脱を制限する。
【0041】
次に、開口部12aからの爪部11の離脱について説明する。図15図18は、実施形態の情報処理装置1のヒンジ機構8の例示的な側面図であって、支持体7の取り外し過程でのヒンジ機構8を示す図である。図15から図18の順に支持体7の取り外し過程が進む。図15図18から分かるように、開口部12aからの爪部11の離脱は、支持体7が第一位置と第二位置との間の位置である中間位置に位置された場合に可能である。図15図18に示されるように、中間位置に位置された爪部11がZ方向およびZ方向の反対方向(上下方向)に移動されながらX方向に移動されることにより、爪部11が開口部12aから離脱する。これにより筐体2から支持体7が取り外された状態となる。
【0042】
また、情報処理装置1は、ロック機構9とは別に、第一位置に位置された支持体7をロックするロック機構50(図5)を有する。ロック機構50は、爪の引っ掛かりによって第一位置に位置された支持体7をロックし、解除レバー51が操作されることにより当該ロックを解除可能である。
【0043】
以上のように、本実施形態では、情報処理装置1は、筐体2と、支持体7と、ヒンジ機構8と、を備える。筐体2は、前壁2c(壁)を有する。支持体7は、一端部7aと一端部7aの反対側の他端部7bとを有し、ドライブ10を支持する。ヒンジ機構8は、一端部7aに設けられた爪部11と、爪部11が挿入される開口部12aが設けられ、筐体2に設けられた受板部12と、を有する。ヒンジ機構8は、一端部7aが前壁2cと対向する第一位置と、他端部7bが第一位置の場合よりも前壁2cから離間する第二位置と、の間で、支持体7を回転可能に支持する。爪部11は、支持体7に接続された第一部分11aと、第一部分11aに対して曲げられた第二部分11bと、第二部分11bにおける第一部分11aとは反対側で第二部分11bに対する第一部分11aの延び方向の反対方向に延びるように第二部分11bに対して曲げられた第三部分11cと、を有する。爪部11は、開口部12aに入れられた状態から受板部12の厚さ方向の一方側(X方向側)への移動により、開口部12aからの離脱が可能である。支持体7が第一位置に位置された場合には、第一部分11aが開口部12aに位置され、第二部分11bと第三部分11cとが受板部12に対して上記厚さ方向の他方側に位置され、第一部分11aに対して第三部分11c側の爪部11が、受板部12と接触することにより上記離脱を制限する。支持体7が第二位置に位置された場合には、第一部分11aが受板部12に対して一方側に位置され、第二部分11bが開口部12aに位置され、第三部分11cが受板部12に対して他方側に位置され、第三部分11cが、受板部12と接触することにより上記離脱を制限する。支持体7が第一位置と第二位置との間の位置に位置された場合には、爪部11の上記離脱が可能である。
【0044】
このような構成によれば、支持体7を第一位置と第二位置との間の位置に位置させることにより爪部11の離脱が可能であるので、筐体2から、ドライブ10を支持する支持体7を容易に取り外すことができる。
【0045】
また、本実施形態置では、情報処理装置1は、支持体7と筐体2との一方に設けられた凸状嵌合部21と、支持体7と筐体2との他方に設けられ凸状嵌合部21と嵌まり合う凹状嵌合部22と、を備える。支持体7が第一位置に位置された場合には、凸状嵌合部21と凹状嵌合部22とが嵌まり合った状態である。支持体7が第二位置に位置された場合には、凸状嵌合部21と凹状嵌合部22とが離間した状態である。
【0046】
このような構成によれば、例えば、支持体7が第一位置に位置された場合には、凸状嵌合部21と凹状嵌合とが嵌まり合うので、第一位置に位置された支持体7を筐体2に対して比較的強固に取り付けることができる。
【0047】
また、本実施形態では、凹状嵌合部22は、凹状嵌合部22に対する凸状嵌合部21の相対移動をガイドするガイド面22b(ガイド部)を有する。
【0048】
このような構成によれば、例えば、凹状嵌合部22と凸状嵌合部21との嵌め合いがしやすい。
【0049】
また、本実施形態では、支持体7は、一端部7aに含まれ受板部12に対して一方側に位置する第一板部7d(板部)を有し、第一部分11aは、第一板部7dに対して曲げられている。
【0050】
このような構成によれば、例えば、爪部11を比較的容易に支持体7と接続させることができる。
【0051】
また、本実施形態では、例えば、支持体7は、導電性の被支持部31を有し、筐体2は、導電性の支持部32を有する。支持体7が第一位置に位置された場合には、支持部32が、被支持部31と接触することにより第二位置から第一位置へ向かう支持体7の回転方向への支持体7の回転を制限する。
【0052】
このような構成によれば、例えば、第一位置に位置された支持体7で発生した静電気を筐体2に伝達することができる。
【0053】
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0054】
1…情報処理装置、2…筐体、2c…前壁(壁)、7…支持体、7a…一端部、7b…他端部、7d…第一板部(板部)、8…ヒンジ機構、10…ドライブ、11…爪部、12…受板部、12a…開口部、21…凸状嵌合部、22…凹状嵌合部、22b…ガイド面(ガイド部)、31…被支持部、32…支持部。
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