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特開2022-23779電気モータ又は電気モータを備える真空機器を製造する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022023779
(43)【公開日】2022-02-08
(54)【発明の名称】電気モータ又は電気モータを備える真空機器を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 15/03 20060101AFI20220201BHJP
   F04D 19/04 20060101ALI20220201BHJP
【FI】
H02K15/03 G
F04D19/04 D
H02K15/03 Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021065648
(22)【出願日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】20187955
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】520415627
【氏名又は名称】プファイファー・ヴァキューム・テクノロジー・アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 友子
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト・コッホ
(72)【発明者】
【氏名】ニコライ・ヴォルフ
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト・タッツバー
【テーマコード(参考)】
3H131
5H622
【Fターム(参考)】
3H131AA02
3H131BA07
3H131CA03
3H131CA40
5H622AA03
5H622CA01
5H622CA05
5H622CA10
5H622CA12
5H622QB01
(57)【要約】
【課題】電気モータ又は電気モータを備える真空機器、特にターボ分子ポンプを製造する方法において、電気モータ又は真空機器の動作時の振動を低減させる。
【解決手段】方法は、永久磁石アセンブリ250に用いられる少なくとも1つの永久磁石を用意する、ステップと、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を検出する、ステップと、対称性のずれ及び/又はロータ256とステータ266との間の磁気的な半径方向の力が可能な限り小さくなるように、永久磁石アセンブリ250の永久磁場を最適化する、ステップ、とを有する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モータ(125)又は電気モータ(125)を備える真空機器、特にターボ分子ポンプ(111)を製造する方法であって、
電気モータ(125)は、電磁石アセンブリと永久磁石アセンブリとを有し、電磁石アセンブリは、電気モータ(125)のステータ(217、266)に配置されていて、永久磁石アセンブリ(250)は、電気モータ(125)のロータ(149、256、268)に配置されていて、かつ/又はその逆も然りであり、
永久磁石アセンブリ(250)は、永久磁場を有し、永久磁場は、ロータ(149、256、268)の回転軸線(151、270)を基準として特に実質的に対称に広がり、
方法は、
永久磁石アセンブリ(250)に用いられる少なくとも1つの永久磁石を用意する、ステップと、
少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を検出する、ステップと、
対称性のずれ及び/又はロータ(149、256、268)とステータ(217、266)との間の磁気的な半径方向の力が可能な限り小さくなるように、永久磁石アセンブリ(250)の永久磁場を最適化する、ステップ、
とを有する、方法。
【請求項2】
少なくとも1つの永久磁石及び/又は永久磁石アセンブリ(250)の永久磁場の、目標形状からの局所的なずれが低減させられるかつ/又は相殺される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電気モータ(125)の動作時におけるロータ(149、256、268)とステータ(217、266)との間の間隙(262、219)における磁場の不均一性が低減させられるように、永久磁石アセンブリ(250)の永久磁場を最適化する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
永久磁石アセンブリ(250)は、ロータ(149、256、268)の回転軸線(151、270)を基準に少なくとも実質的にそれぞれ反対の側に位置する少なくとも2つの磁極を有し、極がその磁束密度及び/又は磁場強度でもって可能な限り近似するように、永久磁場を最適化する、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
最適化は、永久磁場を変化させることを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
永久磁場を、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を局所的に弱化するかつ/又は強化することによって最適化する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を、少なくとも1つの永久磁石の機械加工によって変化させる、かつ/又は
少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を、熱的影響によって変化させる、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
永久磁場を、レーザ(292)によって変化させる、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
永久磁石アセンブリ(250)は、少なくとも2つの永久磁石を有し、最適化は、永久磁石を、永久磁石の永久磁場の、目標形状からのずれを考慮して複数の永久磁石から選択するかつ/又は配置することを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
永久磁場の、目標形状からのずれが検出された第1の永久磁石を選択し、同様に永久磁場の、目標形状からのずれが検出された少なくとも1つの第2永久磁石を選択し、第1の永久磁石と少なくとも1つの第2の永久磁石とを、ロータ(149、256、268)の回転軸線(151、270)を基準とするずれが可能な限り十分に相殺されるように選択するかつ/又は配置する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
永久磁石アセンブリ(250)の永久磁場を、第1の軸部分及び少なくとも1つの第2の軸部分で検出し、
特に、最適化のとき、両軸部分を一緒に考慮する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
永久磁石がロータ(149、256、268)又はステータ(217、266)に配置される前に又は後に、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場の検出を行う、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
永久磁石アセンブリ(250)を、電気モータ(125)の動作時にロータ(149、256、268)の回転軸線(151、270)に相当する軸線を中心に回転させ、その際、周方向に関して複数の測定点で永久磁場を測定することによって、永久磁石アセンブリ(250)の永久磁場を検出する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
永久磁場の検出を、少なくとも1つの永久磁石の表面に対して距離を置いて行う、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の方法によって製造された、電気モータ(125)を備える真空機器(111)、特に真空ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気モータ又は電気モータを備える真空機器、特にターボ分子ポンプを製造する方法であって、電気モータは、電磁石アセンブリと永久磁石アセンブリとを有し、電磁石アセンブリは、電気モータのステータに配置されていて、永久磁石アセンブリは、電気モータのロータに配置されている、かつ/又はその逆も然りである方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気モータの多くの技術的用途では、特に真空技術においては、機器類及び機器類の周辺の可能な限りわずかな振動及び揺動が目標とされる。このことは、例えば特に電子顕微鏡にとって重要である。動作にとって必要な構成群及びコンポーネントは、可能な限り良好な使用パフォーマンスを達成することができるように、低振動に関して最適化されるべきである。
【0003】
例えばポンプ及び/又は真空ポンプ等の回転するロータを有する製品が、用途の範囲内で組み付けられているとき、ロータを可能な限り低振動に構成することが重要である。そのために、種々の手段が知られている。したがって、例えばポンプロータの一部であってよい例えば電気モータのロータのバランスを調整することができる。別のアプローチは、ロータを柔らかく軸支する、つまりロータに対する軸受が弾性的に懸架されていることにある。このことは、典型的には、いわゆる揺動リングによって行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、冒頭で述べたタイプの電気モータ又は真空機器の動作時の振動を低減させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1に記載の方法によって解決される。
【0006】
典型的には、永久磁石アセンブリは、特に永久磁場を有し、永久磁場は、特にロータの周にわたって、ロータ回転軸線を基準として実質的に対称に広がる。「実質的」とは、実際には決して完璧に対称とはならないので、ある程度のずれを伴うものである。
【0007】
本発明に係る方法は、永久磁石アセンブリに用いられる少なくとも1つの永久磁石を用意する、ステップと、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を検出する、ステップと、対称性のずれ及び/又はロータとステータとの間の磁気的な半径方向の力が可能な限り小さくなるように、永久磁石アセンブリの永久磁場を最適化する、ステップ、とを有する。
【0008】
電気モータでは、モータの空隙における磁場分布が均一でないとき、「不平衡磁気吸引力(Unbalanced Magnetic Pull)又は略して「UMP」と称される半径方向の力が発生する。これは、とりわけ、一方ではステータに対して相対的にロータが半径方向に変位させられるとき、又は他方では回転軸線を基準とする永久磁場の対称性のずれによって発生することがある。力の程度は、原因に応じて異なり得る。本発明は、特に永久磁場の対称性のずれにアプローチして、ずれが可能な限り小さくなるようにするものである。相応して、UMP又はロータに掛かる半径方向の力が低減させられる。つまり、ロータ、特に永久磁石アセンブリとステータ、特に電磁石アセンブリとの間の半径方向の力を最小化することが重要である。というのも、半径方向の力が動作時に振動を発生させるからである。
【0009】
通常、ロータシャフト上に組み付けられる永久磁石アセンブリの幾何学的な公差の他に、永久磁石アセンブリは、磁気的な公差も有する。要するに、磁場が、理論上の最適な形状及び強度、つまり目標形状からずれる。そのような「理想的でない」磁石が、所望の回転軸線を基準に、かつ例えば鉄等の磁性材料を有する電磁石アセンブリのコアアセンブリを基準に同心的に配置されていても、永久磁石アセンブリの磁場のずれによって、これらのコンポーネントの間に力が発生する。この力は、機器の動作時に振動をもたらす。要するに、この振動は、電磁石アセンブリが通電されていないときでも生じる。というのも、永久磁石アセンブリの永久磁場の磁力が、直接にコアアセンブリに作用するからである。つまり、本発明は、特に、コアアセンブリが鉄を含んでいるときに有利であることが判明している。しかもその上、電磁石アセンブリの起動時に他の不規則性も考慮される。したがって、電気モータの動作時におけるロータとステータとの間の間隙における磁場の不均一性は、コンポーネントの理論上の完璧な幾何学的配置の場合でも、つまりロータ及び少なくとも1つの永久磁石の完璧な形状及び配置でも発生し得る。
【0010】
永久磁石アセンブリが、例えば二極の磁石のとき、振動が、動作回転数の2倍の周波数で現れる。特別な場合、特に動作が静かなターボポンプは、2倍の回転周波数では、動作周波数自体のときよりも高い振動を引き起こすことが認められた。このことは、少なくとも部分的に、磁場の、目標形状からのずれに基づく電気モータの磁力に起因する。
【0011】
対称性という用語は、永久磁石アセンブリの例えば1つ、特に第1の軸部分に、又は複数の軸部分にも、又は軸方向長さ全体に適用される。対称性という用語は、基本的に、理論上の完全な対称性のケースでは、結果として生じる半径方向の力のベクトルがゼロであることを述べたものである。最適化の範囲内で、特に、実際には不可避の、使用される永久磁石の不完全性に基づく、磁場の的確な「デザイン」によって、この理論上のケースに近づけることが重要である。この場合、最も単純なケースでは、それぞれ180°反対に位置する2つの側で磁場強度及び/又は磁束密度が同一に調節される。しかし、有利には、少なくとも1つの軸平面を基準とする磁場の全体形状を考慮することができる。この場合、例えば、2つ又は3つ以上の箇所で、磁場が、第1の局所なずれを一緒に相殺する、目標形状からの局所的なずれを有することによって、目標形状又は対称性からの局所的なずれも相殺することもできる。要するに、目的は、結果として生じる半径方向の力のベクトルをゼロへ向けて低減させることである。
【0012】
基本的に、永久磁石アセンブリの永久磁場の最適化は、電気モータ又は真空ポンプの製造時に、特に特定のロータ及び/又はステータ、製造されるべき特定の電気モータ及び/又は製造されるべき特定の真空機器に関して行われる。
【0013】
最適化は、さらに、基本的に、少なくとも1つの永久磁石及び/又は永久磁石アセンブリの永久磁場の、典型的には対称である目標形状からの当初には存在するずれに関する的確な対抗手段を含む。特に、対称性のずれが相殺されるかつ/又は低減させられる。
【0014】
したがって、特に、少なくとも1つの永久磁石及び/又は永久磁石アセンブリの永久磁場の、目標形状及び/又は対称性からの局所的なずれが低減させられるかつ/又は相殺されることを想定することができる。「低減する」という用語は、ここでは、永久磁場が、局所的なずれ自体が小さくなるように局所的に適合させられることを述べたものである。一方、「相殺する」という用語は、少なくとも実質的に局所的なずれに対向して、目標形状からの類似の局所的なずれが設けられる又は生成されるので、回転軸線を基準とする局所的なずれが、相互に、結果として生じる半径方向の力に関して、可能な限り十分に均されることを述べたものである。この場合、磁場の形状は、「実際」とは違うように設けられている、つまりその目標形状に相応しない。同時に、これにより、対称性を改善することができ、これにより、特に半径方向の力が特に低減させられる。
【0015】
一般的に、電気モータの動作時におけるロータとステータとの間の間隙における磁場の不均一性が低減させられるように、永久磁石アセンブリの永久磁場が最適化されることを想定することができる。このことは、例えば分割を目的として、これによりはっきりと独立した有利な対象としても開示される。要するに、概して、電気モータ又は電気モータを備える真空機器、特にターボ分子ポンプを製造する方法であって、電気モータは、電磁石アセンブリと永久磁石アセンブリとを有し、電磁石アセンブリは、電気モータのステータに配置されていて、永久磁石アセンブリは、電気モータのロータに配置されていて、かつ/又はその逆も然りであり、永久磁石アセンブリは、永久磁場を有し、方法は、永久磁石アセンブリに用いられる少なくとも1つの永久磁石を用意する、ステップと、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を検出する、ステップと、電気モータの動作時におけるロータとステータとの間の間隙における磁場の不均一性が可能な限り小さくなっているかつ/又は低減させられるように、永久磁場を最適化する、ステップと、を有することが、開示されている。
【0016】
最適化は、基本的に、検出された磁場と、検出の範囲内で確定された、磁場の、目標形状及び/又は対称性からのずれとに基づいて行われる。その際、例えば永久磁石アセンブリの永久磁場が、全体として検出を行うことも、又は少なくとも1つの永久磁石の永久磁場が、つまり複数の永久磁石では、それぞれの永久磁石について個別に検出を行うこともできる。
【0017】
永久磁石アセンブリは、例えば、ロータの回転軸線を基準に少なくとも実質的にそれぞれ反対の側に位置する少なくとも2つの磁極を有することができる。一実施形態では、極がその磁束密度及び/又は磁場強度でもって可能な限り近似するように、永久磁場を最適化することが想定されている。このことは、有利には、少なくとも1つの永久磁石及び/又は永久磁石アセンブリの表面に対する特定の距離に関して行われる、つまり磁場強度及び/又は磁束密度が、規定の距離で特定される。永久磁石アセンブリの磁場は、それぞれ反対に位置する磁極がその磁束密度及び/又は磁場強度でもって実質的に同一であり、したがって、極間の接続線を基準とする半径方向の力が特に小さく、これにより、振動特性の改善がもたらされるように最適化することができる。それぞれ反対に位置する2つ極は、必須ではないが、有利にはそれぞれ逆の極、つまり磁気的なN極及び磁気的なS極である。
【0018】
一発展形態によれば、永久磁場が最適化を目的として変化させられることが想定されている。したがって、磁場は、簡単に最適化することができる。変化は、特に持続的にかつ/又は局所的に行われる。変化は、とりわけ磁性材料の、特にその磁性特性に関する操作によって行われる。
【0019】
例えば、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を特に局所的に弱化するかつ/又は強化することによって、永久磁場を最適化することができる。
【0020】
例えば、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を、少なくとも1つの永久磁石の機械加工によって変化させることができる。したがって、永久磁石から材料を除去する、例えば切削することによって、磁場を例えば局所的に弱化することができる。また、機械的な衝撃によって永久磁場が弱化されることも考えられる。
【0021】
別の例では、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場を、熱的影響によって変化させることが想定されている。これにより、容易に、永久磁場が熱的影響によって弱化させられることが利用される。
【0022】
有利な一実施形態によれば、永久磁場は、レーザによって、要するに永久磁石にレーザビームを当てることによって変化させられる。このことは、永久磁場の特に精密な変化を可能にする。さらに、レーザは、本発明に係る方法を実施する装置の構成において特に有利であることが分かっている。というのも、レーザは、永久磁石に触れる必要がないというだけでなく、特に永久磁石から比較的遠くに離れて配置することもでき、それにもかかわらず特に精密に作用することができるからである。レーザは、特に二つの手法で磁場の変化をもたらすことができる。したがって、第1に、レーザによって、永久磁石の材料の局所的な熱的影響を達成することができ、これにより、永久磁場の相応の局所的な弱化がもたらされる。第2に、レーザによって、永久磁石の材料を除去することもでき、これにより、外部の磁場も同様に局所的に弱化される。このことは、レーザアブレーションとも称される。両方の作用を組み合わせてもよい。
【0023】
磁場の局所的な強化のために、磁石の場は、例えば、極めて強い点状の場の短時間の印加によって達成することができる。磁石がまだシャフト上に組み付けられていないときには、そのために相応の箇所に、磁石を局所的により強く磁化することを可能にする装置を据え付けることができる。これに対して、磁石が既にシャフト上に組み付けられているときには、例えばロータシャフト自体(これが磁性鋼からなるとき)が、この装置を極として使用することができ、外径にだけ局所的な磁化を可能にする「対極」を据え付けることができる。
【0024】
前述の記載において、とりわけ、最適化が、少なくとも1つの永久磁石の既存の永久磁場が電気モータ又は真空機器の製造中に的確に変化させられることを含む、実施形態について説明した。これに対して代替的に又は付加的に、永久磁石アセンブリに用いられる少なくとも2つの永久磁石が、複数の永久磁石から、永久磁石の永久磁場の、目標形状からのずれを考慮して選択されかつ/又は配置され、特にその際、永久磁石の磁場の、目標形状からのずれを有する永久磁石が、的確に、ずれが相互に相殺されるように選択されるかつ配置されることによって、永久磁石アセンブリの永久磁場を最適化することもできる、又は対称性のずれを低減させることができる。
【0025】
一実施形態では、永久磁石アセンブリが、少なくとも2つの永久磁石を有し、方法は、永久磁石アセンブリに用いられる少なくとも2つの永久磁石を選択するために複数の永久磁石を用意する、ステップと、複数の永久磁石のうちの全ての永久磁石の永久磁場を検出する、ステップと、永久磁石アセンブリを形成するために複数の永久磁石から永久磁石を選択し、その際、永久磁石は、永久磁石アセンブリの永久磁場を最適化するために、対称性のずれが可能な限り小さくなるように選択される、ステップと、を有することが想定されている。
【0026】
特に有利には、永久磁場の、目標形状からのずれが検出された第1の永久磁石を選択し、同様に永久磁場の、目標形状からのずれが検出された少なくとも1つの第2の永久磁石を選択し、第1の永久磁石と少なくとも1つの第2の永久磁石とを、ロータの回転軸線を基準とするずれが可能な限り十分に相殺されるように選択するかつ/又は配置することを想定することができる。したがって、磁場の変化は不要であり、磁場の変化を行うための相応の装置を省略することができる。
【0027】
基本的に、永久磁石アセンブリの永久磁場及び/又は対称性のずれは、例えば、少なくとも1つの、特に第1の軸部分及び/又は少なくとも1つの軸平面において検出することができる。例えば、永久磁石アセンブリの永久磁場は、少なくとも1つの、特に第1の軸部分における対称性のずれが低減されるように、最適化することができる。特に、対称性は、この軸部分に関連する。永久磁場の検出は、基本的に、例えば、少なくとも1つの軸部分、有利には少なくとも1つの軸平面における複数の測定点での測定を含むことができる。
【0028】
基本的に、「軸部分」という用語は、動作時のロータの回転軸線に相応する軸線に関係する。「軸平面」とは、回転軸線に対して垂直である平面であって、厚さ又は軸方向長さを有しない平面が考えられる。磁場を検出する際にロータ又は永久磁石アセンブリがセンサに対して相対的に回転軸線を中心に回動させられるとき、その際に記録された複数の測定点は、一軸平面内に位置する。これに対して、「軸部分」という用語は、2つの軸平面の間の領域を意味し、厚さ又は軸方向長さを有する。
【0029】
一発展形態では、さらに、少なくとも1つの第2の軸部分においてかつ/又は第2の軸平面において、永久磁場及び/又は対称性のずれが検出される。この軸部分又はこの軸平面においても、永久磁場の検出の範囲内で、有利には、複数の測定点で測定を行うことができる。これにより、ステータとロータとの間の半径方向の力を、最適化の範囲内で、さらに低減させることができる。永久磁石アセンブリ及び/又は電気モータの軸方向長さが大きいほど、複数の軸部分における磁場の検出及び最適化がより強くポジティブに作用する。特に有利には、測定点は、永久磁石アセンブリの周にわたってかつ/又は永久磁石アセンブリの軸方向長さにわたって分配されている。
【0030】
最適化は、基本的に、それぞれの軸部分について個別に、つまり複数の軸部分を、特に不完全性に基づいて偶然に自ずと生じる軸部分間の相殺効果を一緒に考慮することなく行うことができる。ただし、少なくとも2つの、特に全ての軸部分を一緒に考慮する最適化が有利である。したがって、相殺効果を考慮することができ、特に、磁場の比較的小さな変化しか必要とされない。
【0031】
一実施形態によれば、永久磁石がロータ又はステータに配置される前に、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場の検出を行うことが想定されている。これにより、方法を実施する装置を比較的簡単に構成することが可能となる。例えば、磁場を、永久磁石の表面で測定し、次いで、より均一な分布を達成するために、的確に、特に直接に弱化することが可能である。
【0032】
別の一実施形態では、永久磁石がロータ又はステータに配置されたかつ/又は組み付けられた後に、少なくとも1つの永久磁石の永久磁場の検出を行うことが想定されている。特に、少なくとも1つの永久磁石は、測定及び最適化の前にロータ又はステータに組み付けることができ、これにより、ロータ又はステータの材料、及び場合によって他の磁石との相互作用を一緒に検出し、修正することができる。
【0033】
基本的に、最適化にとって、特に永久磁場の変化にとっても、このことを、ロータ又はステータに少なくとも1つの永久磁石を配置するかつ/又は組み付ける前に又は後に実行できることが重要である。
【0034】
例えば、永久磁石アセンブリを、電気モータの動作時にロータの回転軸線に相当する軸線を中心に磁場センサに対して相対的に回転させ、その際、周方向に関して複数の測定点で永久磁場を測定することによって、永久磁石アセンブリの永久磁場を検出することができる。これにより、永久磁場を的確に検出する特に簡単な方法が形成される。この場合、例えば、永久磁石アセンブリは、約360°回転させることができる。したがって、実質的に全周にわたって、磁場を確実に検出することができる。例えば、有利には複数の軸部分及び/又は軸平面のそれぞれについて、少なくとも50の測定点、有利には少なくとも80の測定点を設けることができる。この種の検出によって、最終的に、ロータの回転軸線を基準とする1つの軸部分に位置する複数の測定点の1つの環が生成される。磁場が複数の軸部分について検出されるかつ/又は対称性に関して最適化されるとき、これら全ての軸部分について相応の複数の測定点の複数の環を生成することができる。したがって、永久磁石アセンブリの磁場は、最終的に空間的に検出され、相応して空間的に最適化することができる。環に対して代替的に、複数の測定点を、例えば永久磁石アセンブリを中心とする螺旋軌道にわたって分配して配置することができる。
【0035】
別の一実施形態によれば、永久磁場の検出を、少なくとも1つの永久磁石の表面に対して距離を置いて行うことが想定されている。磁場の測定が直接に磁石の表面上で行われるのではなく、ある程度の距離を置いて行われるとき、例えば磁石の帯材等の厚さ変動による幾何学的な不精度も自動的にフィルタリングにより除去され、これにより、最適化に影響が及ぼされることがない。この距離は、有利には、少なくとも、シャフト又は永久磁石アセンブリの丸くない表面又は偏心が存在しても、常に、磁場センサが決して表面に触れることのないように保証される大きさであるべきである。距離は、有利には、少なくとも0.02mmである。測定される磁場強度が、磁石に対する距離と共に低下するので、比較的小さな距離で測定するのが有利である。距離は、例えば、最大で6mmであってよい。
【0036】
永久磁石アセンブリは、基本的に、2つ又は3つ以上の磁極を有することができる。さらに、永久磁石アセンブリは、基本的に、1つ又は複数の永久磁石を有することができる。永久磁石アセンブリが複数の永久磁石を有するとき、永久磁石は、特に、永久磁石アセンブリが2つ又は3つ以上の磁極を有するように、ステータ又はロータに配置される。この場合、特に周方向に関して、それぞれ逆の極が交互に配置されている。さらに、特に偶数の磁極が設けられている。永久磁石アセンブリが複数の磁極を有する限り、このことは、特に、ロータを駆動するために電磁石アセンブリが磁極と相互作用することを意味する。
【0037】
特に簡単で有利な例では、永久磁石アセンブリは、単一の二極の永久磁石だけを有する。そのような永久磁石は、例えば中空円筒として構成して、特にロータシャフトに被嵌することができる。
【0038】
有利には、電磁石アセンブリは、電気モータのステータに配置されていて、永久磁石アセンブリは、電気モータのロータに配置されている。しかし、このことは、例えば基本的に逆であってもよく、つまり、電磁石アセンブリを電気モータのロータに配置し、永久磁石アセンブリを電気モータのステータに配置してもよい。
【0039】
電気モータは、有利には、真空機器の一部である、又はそのような真空機器に配置されている。
【0040】
一般的に、真空を含む、真空を生成する又は真空内で使用するように構成された装置が、真空機器とみなされる。真空機器は、例えば真空ポンプ、真空チャンバ、測定機器及び/又は分析機器、漏れ検出器、ガイド要素、弁、真空フィードスルー又はマニピュレータであってよい。ガイド要素は、ガス流又は真空を導くための要素である。真空フィードスルーは、真空領域と、圧縮領域又は雰囲気領域のような、真空領域から分離された領域との間でエネルギ及び/又は情報の移行を可能にする。マニピュレータは、圧縮領域又は雰囲気領域から真空領域への動きを伝達する装置である。特に比較的煩雑な真空機器の他の例には、質量分析計又は電子顕微鏡が含まれる。さらに、真空機器は、前述の装置の組み合わせを含んでもよい。
【0041】
この場合、電気モータは、例えば、例えば真空ポンプ等のポンピング作用を及ぼすコンポーネントのための駆動装置を形成することができる。代替的に又は付加的に、電気モータは、例えばプロセス装置、つまり真空チャンバ内で特定のプロセスを実行する装置を駆動するために、真空チャンバ内に設けることができる。特に有利な一実施例では、本発明は、前述したタイプによる電気モータを備える真空ポンプの製造に関する。本発明の利点は、電気モータのロータが高い回転数を有するときに顕著に発揮される。このことは、例えば分子ポンプ、特にターボ分子ポンプの場合に当てはまる。したがって、方法は、特に有利な形で、ターボ分子ポンプの製造を対象とする。
【0042】
電気モータのロータは、有利には、少なくとも1つの磁気軸受によって軸支することができる。これにより、敏感なプロセス装置に伝播される振動をさらに低減させることができる。特に、ロータは、完全に磁気的に軸支することができる。代替的に、磁気軸受及び/又は転がり軸受が設けられたいわゆるハイブリッド軸受を設けることができる。本明細書の関連において有利な他の軸受コンセプトは、3軸アクティブ磁気軸受ロータ、2軸パッシブ磁気軸受ロータ、5軸アクティブ磁気軸受ロータ、複式玉軸受ロータである。
【0043】
以下、本発明を、例示的に、有利な実施形態に基づいて、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】ターボ分子ポンプの斜視図を略示する。
図2図1のターボ分子ポンプの下面図を略示する。
図3図2に示された切断線A-Aに沿ったターボ分子ポンプの断面図を略示する。
図4図2に示された切断線B-Bに沿ったターボ分子ポンプの断面図を略示する。
図5図2に示された切断線C-Cに沿ったターボ分子ポンプの断面図を略示する。
図6】磁場の磁束密度が描画された、例示された電気モータの永久磁石アセンブリとコアアセンブリとを横断面図で略示する。
図7】電気モータにおける「不平衡磁気吸引力(Unbalanced Magnetic Pull)」又は半径方向の力の様々な原因を描画する。
図8】電気モータにおける「不平衡磁気吸引力(Unbalanced Magnetic Pull)」又は半径方向の力の様々な原因を描画する。
図9】電気モータにおける「不平衡磁気吸引力(Unbalanced Magnetic Pull)」又は半径方向の力の様々な原因を描画する。
図10】一実施形態の、本発明に係る方法を実施する装置を略示する。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1に示されたターボ分子ポンプ111は、入口フランジ113によって包囲されたポンプ入口115を有し、ポンプ入口115には、それ自体既知のように、図示されていないレシピエントを接続することができる。レシピエントから到来するガスは、ポンプ入口115を介してレシピエントから吸い込まれ、ポンプを通ってポンプ出口117へと圧送することができる。ポンプ出口117には、例えばロータリベーンポンプなどの補助真空ポンプを接続することができる。
【0046】
入口フランジ113は、図1による真空ポンプの整向では、真空ポンプ111のハウジング119の上端を形成する。ハウジング119は、下部121を有する。下部121には、側方に電子装置ハウジング123が配置されている。電子装置ハウジング123内には、例えば真空ポンプ内に配置された電気モータ125を作動させるために、真空ポンプ111の電気的なかつ/又は電子的なコンポーネントが収容されている(図3も参照)。電子装置ハウジング123には、アクセサリに対する複数の接続部127が設けられている。さらに、例えばRS485規格に準拠するデータインタフェース129及び電流供給接続部131が、電子装置ハウジング123に配置されている。
【0047】
このように取り付けられた電子装置ハウジングを有さず、外部の駆動用電子機器に接続されるターボ分子ポンプも存在する。
【0048】
ターボ分子ポンプ111のハウジング119には、通気入口133が、特に通気弁の形態で設けられていて、通気入口133を介して、真空ポンプ111に通気を行うことができる。下部121の領域には、その上さらに、パージガス接続部とも称されるシールガス接続部135が配置されていて、シールガス接続部135を介して、パージガスを、ポンプによって圧送されるガスに対して電気モータ125(例えば図3参照)を防護するために、モータ室137内に送り込むことができる。モータス室137内で、真空ポンプ111に、電気モータ125が収容されている。下部121内には、その上さらに2つの冷却剤接続部139が配置されていて、この場合、一方の冷却剤接続部は、冷却剤用の入口として、他方の冷却剤接続部は、冷却剤用の出口として設けられている。冷却剤は、冷却目的で真空ポンプ内に導入可能である。存在する他のターボ分子ポンプ(図示されていない)は、専ら冷却空気を用いて動作させられる。
【0049】
真空ポンプの下面141は、スタンド面として使用することができるので、真空ポンプ111は、下面141を基準に縦置きで動作させることができる。しかも、真空ポンプ111は、入口フランジ113を介してレシピエントに固定することもでき、ひいてはいわば懸架した状態で動作させることができる。さらに、真空ポンプ111は、図1に示された向きとは別の形で整向されているときでも動作可能に構成することができる。下面141を下向きではなく、横向きに又は上向きに配置することができる真空ポンプの実施形態を実現することもできる。この場合、原則として、任意の角度で実現可能である。
【0050】
ここで図示されるポンプよりも特に大きな、存在する他のターボ分子ポンプ(図示されていない)は、縦置きでは動作させることができない。
【0051】
図2に示された下面141には、さらに種々のねじ143が配置されている。これらのねじによって、ここではそれ以上は特定されない真空ポンプの構成部材が互いに固定されている。例えば、軸受カバー145が、下面141に固定されている。
【0052】
下面141には、さらに固定孔147が配置されている。固定孔147を介して、ポンプ111を、例えば載置面に固定することができる。これは、ここで図示されるポンプよりも特に大きな、存在する他のターボ分子ポンプ(図示されていない)では、不可能である。
【0053】
図2図5には、冷却剤配管148が示されている。冷却剤配管148内を、冷却剤接続部139を介して導入されるかつ導出される冷却剤が循環可能である。
【0054】
図3図5の断面図に示されているように、真空ポンプは、ポンプ入口115に作用するプロセスガスをポンプ出口117へと圧送するための複数のプロセスガスポンプ段を有する。
【0055】
ハウジング119内には、ロータ149が配置されていて、ロータ149は、回転軸線151を中心として回転可能なロータシャフト153を有する。
【0056】
ターボ分子ポンプ111は、ポンピング作用を及ぼすように互いに直列に接続された複数のターボ分子ポンプ段を有する。これらのターボ分子ポンプ段は、ロータシャフト153に固定された半径方向の複数のロータディスク155と、ロータディスク155の間に配置され、そしてハウジング119に固定された複数のステータディスク157とを有する。この場合、1つのロータディスク155とこれに隣り合う1つのステータディスク157とが、それぞれ1つのターボ分子ポンプ段を形成する。ステータディスク157は、スペーサリング159によって、互いに所望の軸方向距離を置いて保持されている。
【0057】
真空ポンプは、さらに、半径方向で互いに内外に配置され、そしてポンピング作用を及ぼすように互いに直列に接続されたホルベックポンプ段を有する。ホルベックポンプ段を有しない他のターボ分子真空ポンプ(図示されてない)が存在する。
【0058】
ホルベックポンプ段のロータは、ロータシャフト153に配置されたロータハブ161と、ロータハブ161に固定され、そしてこのロータハブ161によって支持された円筒側面状の2つのホルベックロータスリーブ163、165とを有する。これらのホルベックロータスリーブ163、165は、回転軸線151に対して同軸に整向されていて、そして半径方向で互いに内外に組み付けられている。さらに、円筒側面状の2つのホルベックステータスリーブ167、169が設けられていて、これらのホルベックステータスリーブ167、169も同様に回転軸線151に対して同軸に整向されていて、そして半径方向で見て互いに内外に組み付けられている。
【0059】
ホルベックポンプ段の、ポンピング作用を奏する表面は、ホルベックロータスリーブ163、165及びホルベックステータスリーブ167、169の側面によって、つまり半径方向内側面及び/又は外側面によって形成されている。外側のホルベックステータスリーブ167の半径方向内側面は、半径方向のホルベック間隙171を形成しつつ、外側のホルベックロータスリーブ163の半径方向外側面に対向していて、外側のホルベックロータスリーブ163の半径方向外側面とともに、ターボ分子ポンプに後続する第1のホルベックポンプ段を形成する。外側のホルベックロータスリーブ163の半径方向内側面は、半径方向のホルベック間隙173を形成しつつ、内側のホルベックステータスリーブ169の半径方向外側面に対向していて、内側のホルベックステータスリーブ169の半径方向外側面とともに、第2のホルベックポンプ段を形成する。内側のホルベックステータスリーブ169の半径方向内側面は、半径方向のホルベック間隙175を形成しつつ、内側のホルベックロータスリーブ165の半径方向外側面に対向していて、内側のホルベックロータスリーブ165の半径方向外側面とともに、第3のホルベックポンプ段を形成する。
【0060】
ホルベックロータスリーブ163の下端には、半径方向に延在するチャネルを設けることができる。このチャネルを介して、半径方向外側に位置するホルベック間隙171が、中央のホルベック間隙173に接続されている。さらに、内側のホルベックステータスリーブ169の上端には、半径方向に延在するチャネルを設けることができる。このチャネルを介して、中央のホルベック間隙173が、半径方向内側に位置するホルベック間隙175に接続されている。これにより、互いに内外に組み込まれた複数のホルベックポンプ段が、互いに直列に接続される。半径方向内側に位置するホルベックロータスリーブ165の下端には、さらに、出口117に通じる接続チャネル179を設けることができる。
【0061】
ホルベックステータスリーブ167、169の、前述のポンピング作用を奏する表面は、それぞれ、螺旋状に回転軸線151の周りを周回しつつ軸方向に延在する複数のホルベック溝を有する。他方、ホルベックロータスリーブ163、165の、これに対向する側面は、平滑に形成されていて、そして真空ポンプ111を動作させるためのガスをホルベック溝内にて前方に送り出す。
【0062】
ロータシャフト153を回転可能に軸支するために、ポンプ出口117の領域に転がり軸受181が設けられていて、ポンプ入口115の領域に永久磁石磁気軸受183が設けられている。
【0063】
転がり軸受181の領域には、ロータシャフト153に、転がり軸受181へ向けて増大していく外径を有する円錐形のスプレーナット185が設けられている。スプレーナット185は、作動媒体貯蔵部の少なくとも1つの掻落とし部材と滑り接触している。存在する他のターボ分子真空ポンプ(図示されていない)では、スプレーナットの代わりに、スプレーボルトを設けることができる。したがって様々な形態が実現可能であるので、この関連において、用語「スプレートップ」も用いられる。
【0064】
作動媒体貯蔵部は、上下に重ね合わされた吸収性の複数のディスク187を有し、これらのディスク187には、転がり軸受181用の作動媒体、例えば潤滑剤が含浸されている。
【0065】
真空ポンプ111の動作時、作動媒体は、毛管現象によって作動媒体貯蔵部から掻落とし部材を介して、回転するスプレーナット185へと伝達され、そして遠心力に基づいてスプレーナット185に沿って、スプレーナット185の増大していく外径の方へと転がり軸受181に向かって移送される。そこでは、作動媒体は、例えば潤滑機能を満たす。転がり軸受181及び作動媒体貯蔵部は、真空ポンプ内で槽状のインサート189と軸受カバー145とによって囲繞されている。
【0066】
永久磁石磁気軸受183は、ロータ側の軸受半体191とステータ側の軸受半体193とを有し、これらの軸受半体191、193は、軸方向に上下に積み重ねられた永久磁石の複数のリング195、197から成るそれぞれ1つのリングスタックを有する。リング磁石195、197は、互いに半径方向の軸受間隙199を形成しつつ対向していて、この場合、ロータ側のリング磁石195は、半径方向外側に、そしてステータ側のリング磁石197は、半径方向内側に配置されている。軸受間隙199内に存在する磁場は、リング磁石195、197の間に、ロータシャフト153の半径方向の軸支をもたらす磁気的反発力を惹起する。ロータ側のリング磁石195は、ロータシャフト153の支持部分201によって支持されている。この支持部分201は、リング磁石195を半径方向外側で取り囲む。ステータ側のリング磁石197は、ステータ側の支持部分203によって支持されている。この支持部分203は、リング磁石197を通って延在し、そしてハウジング119の半径方向の支材205に懸架されている。回転軸線151に対して平行に、ロータ側のリング磁石195が、支持部分201に連結されたカバー要素207によって固定されている。ステータ側のリング磁石197は、回転軸151に対して平行に1つの方向で、支持部分203に結合された固定リング209と支持部分203に結合された固定リング211とによって固定されている。さらに、固定リング211とリング磁石197の間に、皿ばね213を設けることができる。
【0067】
磁気軸受内に、非常用軸受又は安全軸受215が設けられていて、この非常用軸受又は安全軸受215は、真空ポンプ111の標準的な動作時には、非接触で空転し、そしてロータ149がステータに対して相対的に半径方向に過度に変位するとようやく作用し、これにより、ロータ149に対する半径方向のストッパが形成され、ゆえにステータ側の構造とロータ側の構造との衝突が阻止される。安全軸受215は、非潤滑式の転がり軸受として構成されていて、そしてロータ149及び/又はステータとともに半径方向の間隙を形成する。この間隙によって、安全軸受215は、標準的なポンプ動作時には作用しないようになっている。安全軸受215が作用することになる半径方向の変位は、十分に大きく寸法付けられているので、安全軸受215は、真空ポンプの標準的な動作時には作用せず、そして同時に十分に小さく寸法付けられているので、ステータ側の構造とロータ側の構造との衝突があらゆる状況下で阻止される。
【0068】
真空ポンプ111は、ロータ149を回転駆動するための電気モータ125を有する。電気モータ125の電機子は、ロータ149によって構成されている。ロータ149のロータシャフト153は、モータステータ217を通って延在する。ロータシャフト153の、モータステータ217を通って延在する部分には、半径方向外側に又は埋設されて、永久磁石装置を配置することができる。モータステータ217と、ロータ149の、モータステータ217を通って延在する部分との間には、中間スペース219が配置されていて、この中間スペース219は、半径方向のモータ間隙を有し、このモータ間隙を介して、モータステータ217と永久磁石装置とは、駆動モーメントを伝達するために磁気的に影響し合うことができる。
【0069】
モータステータ217は、ハウジング内で、電気モータ125用に設けられたモータ室137内に固定されている。シールガス接続部135を介して、パージガスとも称され、そして例えば空気又は窒素であってよいシールガスが、モータスペース137内へと到達可能である。シールガスを介して、電気モータ125を、プロセスガスに対して、例えばプロセスガスの、腐食作用を奏する成分に対して防護することができる。モータ室137は、ポンプ出口117を介して真空排気することもできる。つまり、モータ室137内に、少なくとも近似的に、ポンプ出口117に接続された補助真空ポンプによって実現される真空圧が作用する。
【0070】
ロータハブ161と、モータ室137を画成する壁部221との間には、さらに、それ自体既知のいわゆるラビリンスシール223を設けることができる。これにより、特に、半径方向外側に位置するホルベックポンプ段に対するモータ室217のより良好なシールが達成される。
【0071】
前述のポンプ111の電気モータ125は、有利には、本発明に係る方法によって製造することができ、したがって、動作時の低振動に関して改善することができる。
【0072】
図6には、例示的な電気モータの永久磁石アセンブリ250及びコアアセンブリ252が横断面で示されていて、この場合、断面は、電気モータのロータ256の回転軸線254に対して垂直に延在する。つまり、回転軸線254は、図6の図平面に対して垂直に延在する。
【0073】
ロータ256は、永久磁石アセンブリ250の他に、ロータシャフト258を有する。永久磁石アセンブリ250は、ここでは例示的に、環状の単一の永久磁石によって形成されている。永久磁石は、単に、回転軸線254を基準にそれぞれ反対の側に位置するそれぞれ逆の2つの磁極を有する。
【0074】
コアアセンブリ252は、複数の空所260を有し、空所260は、周方向に関して均一に分布して配置されているとともに、軸方向でコアアセンブリ252を通って延在する。空所260は、巻線が電磁石アセンブリを形成するためにその中に敷設されるように設けられている。
【0075】
永久磁石アセンブリ250とコアアセンブリ252との間には、間隙262が存在する。
【0076】
図6には、複数の磁束線264がさらに暗示されている。磁束線の広がりは、ここではシミュレーションによって特定された。間隙262における磁束線264が回転軸線254に対して垂直に又はロータ表面に対して垂直に広がるとき、間隙262における場は、均一である。このことが、ここでは間隙262全体又はロータ256の全周について該当しなくても、場は、間隙262又は周の広い部分領域において実質的に均一である。特に、場がここでは実質的に均一である領域については、本発明に係る方法の範囲内で、不均一性は、例えば永久磁石アセンブリ250の永久磁場の局所的な変化によって、低減させることができる。
【0077】
一般的に、磁束線264によって暗示された磁場は、回転軸線254を基準に実質的に対称である。永久磁石アセンブリ250の永久磁場がその対称性のずれを有するとき、このずれは、例えば、本発明に係る方法の範囲内で、永久磁場が局所的に変化させられることによって低減させることができる。この場合、永久磁石アセンブリ250がコアアセンブリ252内に配置された図6に示されたケースについては、磁場がコアアセンブリ252によっても影響を受けることに留意すべきである。ただし、永久磁石アセンブリ250の永久磁場の検出及び最適化は、有利には、コアアセンブリ252に依存せずにかつ/又は永久磁石アセンブリ250がコアアセンブリ252内に配置されることなく行われる。その際、特に、コアアセンブリ252が最終的に十分に精密にかつ対称に製作可能であることが推測される。しかも基本的に、動作時に生成される磁場の対称性及び/又は均一性に関するコアアセンブリ及び/又は電磁石アセンブリの付加的な最適化も考慮される。
【0078】
図7及び図に8は、それぞれ、ステータ266と、永久磁石アセンブリを有するロータ268とが極端に略示されていて、ここでは、ロータ268又は永久磁石アセンブリは、例えばそれぞれ反対の側に位置するそれぞれ逆の2つの磁極、つまりNが記されたN極とSが記されたS極とを有する。
【0079】
「不平衡磁気吸引力」(Unbalanced Magnetic Pull(UMP))の原因、つまり電気モータにおける所望されない半径方向の力について、図7図8及び図9によって示され、以下に説明される3つのケースを区別することができる。もちろん、これらのケースは、以下に個別に考慮されるが、しかし実際には、典型的には、全てのケースが多かれ少なかれはっきりと同時に存在する。
【0080】
第1に、図7に暗示されているように、ロータ268の回転軸線270は、ステータの対称軸線272に対してシフトされることがある。これにより、静的偏心274が生じる。ロータ268とステータ266との間の最小間隙は、ここでは常に同一の半径方向に、図7において下向きに配向されている。要するに、静的偏心は、ステータ266に対して相対的なロータ268の位置の不完全性の結果である。
【0081】
第2に、図8に暗示されているように、磁場の対称軸線276を有する永久磁石アセンブリ又はロータ268の永久磁場は、ロータ268の回転軸線270からずれることがある。動的偏心が生じ、この場合、ロータ268とステータ266との間の最小間隙の位置及び/又は半径方向の力が、ロータ回転数とともに周方向に動く。動的偏心は、例えばロータ268のシャフト上の永久磁石アセンブリの偏心的な被嵌に、又はロータ振動にも起因し得る。
【0082】
第3に、永久磁石アセンブリの永久磁場は、目標形状からのずれ、とりわけ、ロータ、特に永久磁石アセンブリの回転軸線を基準とする磁場の対称性のずれを有することがある。これは、例えば磁性材料の欠陥又は磁性材料の磁化の際の欠陥に基づいて該当することがある。目標形状又は対称性からのずれによって、ロータとステータとの間の間隙に不均一な磁束密度又は磁場強度が生じる。結果として生じる力は、ロータの回動とともに周方向に動き、したがって不平衡に類似するが、しかし回転数に依存する代わりに一定の振幅を有する。
【0083】
第3のケースは、図9に具体的に示されている。図9は、例えば永久磁石アセンブリの周にわたる磁場強度又は磁場強度に関連する値のプロットを示す。この場合、磁場強度は、複数の測定点で検出されていて、測定点は、永久磁石アセンブリの軸方向長さと永久磁石アセンブリの周との両方にわたって、少なくとも実質的に均一に分配されている。この場合、特に、永久磁石アセンブリの表面に対する使用されるセンサの半径方向の距離は、全ての測定点において同一である。個々の測定の間で、永久磁石アセンブリは、その回転軸線を中心にセンサに対して相対的に回動させられ、これが、複数の軸部分について行われた。
【0084】
第1の軸278は、測定点の角度位置を度で示し、360°にわたって延在する。第2の軸280は、測定点の軸方向位置をセンチメートルで示す。第3の軸282は、該当する測定点における永久磁場の磁場強度を示す。
【0085】
測定点間を補間するかつ/又は測定点を接続すると、図9に認められる、軸278と軸282とによって形成された平面に関して実質的に波形の広がりを有する面が生じる。波形は、検出されたずれ(これについては後で説明する)を除いて、特に磁場強度経過の目標形状である。さらに、目標形状は、全ての軸部分で同一である。
【0086】
ただし、図9から分かるように、磁場強度の広がりは、完全には波形でない。むしろ、所望の波形からのある程度のずれが、図9において、具体的には値に関して最も高い磁場強度の領域において、つまり軸282に関して上側及び下側の領域において最も良好に認められる。たとえ所望の波形がプロットされていなくても、様々な軸平面の間、つまり軸280に関する様々な点における極大値のずれがあれば、磁場が常に理想的に広がるわけではないことを表している。したがって、特に、複数の極大値284及び極小値286が認められるが、これは、目標形状の範囲内にあるべきではない。
【0087】
所望されない半径方向の力は、第3のケースでは、特に、特定の軸平面に関して、磁場が、その対称性からずれを有するとき、つまり例えば極での大きさについて磁束密度及び/又は磁場強度のそれぞれ異なる値が発生するときに生じる。特に、半径方向の力は、極間の磁束密度又は磁場強度の差に依存する。しかし、様々な軸平面の間では、基本的に、相殺効果が生じることもある。したがって、例えば、第1の軸平面では、極間の第1の磁束密度差又は磁場強度差が存在し得、第2の軸平面では、第2の磁束密度差又は磁場強度差が存在し得る。磁束密度差又は磁場強度差がそれぞれ逆のとき、これらの差は、半径方向の力に関して相殺される。このことは、ともかくロータの曲げを考慮することなく半径方向の力だけを考慮するときに重要である。磁束密度差又は磁場強度差がそれぞれ逆であるだけでなく、大きさについても類似するとき、半径方向の力は、実質的に完全に相殺される。ただし、もちろん、他の軸平面における磁気特性が、さらなるネガティブな影響を有する、又はポジティブな影響をも有することがあり得る。これにより、永久磁石アセンブリが、様々な軸部分及び/又は軸平面で、その磁場に関して測定されることが有利であると判明している。この場合、軸平面又は軸部分の間の相殺効果を考慮することができ、特に、磁場を変化させる手間を低減させることができる。具体的には、複数の軸部分にわたる対称性の正味のずれ及び/又はこれに関連する予期される正味の半径方向の力を特定することができ、その際、これに続いて、磁場が、正味のずれ又は正味の半径方向の力が可能な限り十分に低減されるまで変化させられる。
【0088】
本発明は、特にここで説明される第3のケースで適用される。つまり、少なくとも1つの永久磁石及び永久磁石アセンブリの永久磁場の、磁場の理想形状及び/又は目標形状からのずれは、低減させられるべきであり、このことは、特に、場合によっては生じ得る幾何学的なずれに依存しない。特に、異なる2つのアプローチを説明したが、これらは、基本的に相互に組合わせ可能であり、つまり、永久磁石が永久磁石アセンブリの範囲内に配置されているとき、一方では、特定の少なくとも1つの永久磁石に関する永久磁場の変化が、他方では、少なくとも2つの永久磁石の選択及び/又は配置が、これらの永久磁石で存在する磁場のずれが、回転軸線を基準に相互に相殺されるようになっている。
【0089】
本発明は、特に前述の第2のケースでも、そしてとりわけ永久磁石アセンブリが、その対称軸線でもって、ある程度の幾何学的なずれに基づいて、ロータの回転軸からずれるときでも、その利点、つまり半径方向の力の低減及び低振動の改善をもたらす。というのも、この場合、ロータの回転軸線を基準とする磁場の対称性のずれも予期されるからである。少なくとも1つの永久磁石が組み付けられた後で、ロータに組み付けられた永久磁石アセンブリの磁場を、例えば第3のケースに関連して図9を参照して説明したのと同様に検出することができる。次いで、例えば、この磁場を変化させることもでき、これにより、ロータの回転軸線を基準とする対称性のずれが低減させられる。実際に、その際、第3のケースが一緒にある程度自動的に検出され、またその逆も然りである。
【0090】
図10には、磁場が変化させられる方法の概略図が示されている。永久磁石アセンブリ250は、回転軸線254を中心に回転させられる。回転軸線254は、永久磁石アセンブリの対称軸線に相当するはずであり、かつ電気モータの動作時には、ロータの回転軸線に相当するはずである。この場合、永久磁石アセンブリ250の磁場は、センサ288によって、永久磁石アセンブリ250の周にわたって分配して配置された多数の測定点で検出される。センサ288は、方法を実施するための制御装置290に接続されている。制御装置290は、さらに、永久磁石アセンブリ250の回転を制御する。制御装置には、さらに、破線で暗示されているように、永久磁石アセンブリ250の表面へ向けられたレーザ292が接続されている。センサ288によって、磁場の、目標形状からのずれ及び/又は回転軸線254を基準とする磁場の対称性のずれが確認された後で、レーザ292によって、磁場を周方向に関して局所的に弱化することができるので、ずれを低減させることができる。
【0091】
総括すると、要するに、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプ等の電気モータの永久磁石アセンブリの永久磁場を最適化するための多数のアプローチ及び実施形態が説明されている。これらは、電気モータ又はポンプの動作時に機械的なかつ/又は磁気的な振動又は揺動低減を容易に可能にする。このことは、例えば、電気モータが機械的に電子顕微鏡に接続されているとき、例えば電気モータが電子顕微鏡に用いられる真空ポンプを駆動するので、とりわけ振動に敏感な用途との関連において有利であることが分かっている。
【符号の説明】
【0092】
111 ターボ分子ポンプ
113 入口フランジ
115 ポンプ入口
117 ポンプ出口
119 ハウジング
121 下部
123 電子装置ハウジング
125 電気モータ
127 アクセサリ接続部
129 データインタフェース
131 電流供給接続部
133 通気入口
135 シールガス接続部
137 モータ室
139 冷却剤接続部
141 下面
143 ねじ
145 軸受カバー
147 固定孔
148 冷却剤配管
149 ロータ
151 回転軸線
153 ロータシャフト
155 ロータディスク
157 ステータディスク
159 スペーサリング
161 ロータハブ
163 ホルベックロータスリーブ
165 ホルベックロータスリーブ
167 ホルベックステータスリーブ
169 ホルベックステータスリーブ
171 ホルベック間隙
173 ホルベック間隙
175 ホルベック間隙
179 接続チャネル
181 転がり軸受
183 永久磁石磁気軸受
185 スプレーナット
187 ディスク
189 インサート
191 ロータ側の軸受半体
193 ステータ側の軸受半体
195 リング磁石
197 リング磁石
199 軸受間隙
201 支持部分
203 支持部分
205 半径方向の支材
207 カバー要素
209 支持リング
211 固定リング
213 皿ばね
215 非常用軸受又は安全軸受
217 モータステータ
219 中間室
221 壁部
223 ラビリンスシール
250 永久磁石アセンブリ
252 コアアセンブリ
254 回転軸線
256 ロータ
258 ロータシャフト
260 空所
262 間隙
264 磁束線
266 ステータ
268 ロータ
270 回転軸線
272 ステータの対称軸線
274 静的偏心
276 磁場の対称軸線
278 第1の軸、角度位置
280 第2の軸、軸方向位置
282 第3の軸、磁場強度
284 極大値
286 極小値
288 センサ
290 制御装置
292 レーザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】