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特開2022-23848血管内動脈瘤修復中のリーク防止のための血管プロテーゼ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022023848
(43)【公開日】2022-02-08
(54)【発明の名称】血管内動脈瘤修復中のリーク防止のための血管プロテーゼ
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/07 20130101AFI20220201BHJP
   A61F 2/844 20130101ALI20220201BHJP
【FI】
A61F2/07
A61F2/844
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021150139
(22)【出願日】2021-09-15
(62)【分割の表示】P 2019554687の分割
【原出願日】2018-12-20
(31)【優先権主張番号】62/609,268
(32)【優先日】2017-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510162539
【氏名又は名称】ザ テキサス エーアンドエム ユニバーシティ システム
【氏名又は名称原語表記】THE TEXAS A&M UNIVERSITY SYSTEM
【住所又は居所原語表記】3369 TAMU College Station, Texas 77843-3369, United States of America
(71)【出願人】
【識別番号】519328730
【氏名又は名称】シェイプ メモリー メディカル,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】メイトランド,ダンカン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ランズマン,トッド エル.
(72)【発明者】
【氏名】ホーン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ナッシュ,ランドン
(72)【発明者】
【氏名】イェー,チャン
【テーマコード(参考)】
4C097
4C267
【Fターム(参考)】
4C097AA15
4C097BB01
4C097CC01
4C097DD01
4C097DD03
4C097DD09
4C097EE09
4C267AA47
4C267AA50
4C267AA51
4C267AA53
4C267CC10
4C267DD08
4C267GG05
4C267GG21
4C267GG32
(57)【要約】
【課題】従来技術の問題を解決する。
【解決手段】ある実施形態が、形状記憶ポリマ(SMP)フォームデバイスを用いて腹部大動脈瘤(AAA)エンドリークを治療するプロセスを含む。第1に、将来的なカテーテルアクセスのためにマイクロガイドワイヤを動脈瘤内に位置付けながら、分岐型ステントグラフトを動脈瘤内に配置する。第2に、腸骨グラフト拡張部を配置した後に、カテーテルをワイヤ上に導入して、塞栓フォームを送達する。第3に、塞栓フォームを膨張させ、動脈瘤壁に適合させる。第4に、動脈瘤容積から末梢血管を隔離することによって、塞栓フォームは安定した血栓を形成して、エンドリーク形成を防止する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導管であって、(a)第1の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォーム、(b)第2の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、SMPフォーム、及び(c)第3の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、SMPフォームを導管内に同時に配置する、導管と、
第1、第2、及び第3の金属構造とを含み、
(a)(i)前記第1のSMPフォームの長軸に対して直交する第1の平面が、前記第1のSMPフォームの近位3分の1及び前記第1の金属構造の両方と交差し、(a)(ii)前記第1の平面に平行な追加的な第1の平面が、前記第1のSMPフォームの中間3分の1と交差するが、前記第1の金属構造と交差せず、(b)(i)前記第2のSMPフォームの長軸に対して直交する第2の平面が、前記第2のSMPフォームの近位3分の1及び前記第2の金属構造の両方と交差し、(b)(ii)前記第2の平面に平行な追加的な第2の平面が、前記第2のSMPフォームの中間3分の1と交差するが、前記第2の金属構造と交差せず、(c)(i)前記第3のSMPフォームの長軸に対して直交する第3の平面が、前記第3のSMPフォームの近位3分の1及び前記第3の金属構造の両方と交差し、(c)(ii)前記第3の平面に平行な追加的な第3の平面が、前記第3のSMPの中間3分の1と交差するが、前記第3の金属構造と交差せず、
(a)(i)前記第1、第2、及び第3のSMPフォームは、互いに固定的に結合されず、(b)前記第1、第2、及び第3のSMPフォームは、それらが、前記導管からのそれらの集合的な展開の直後に、互いに固定的に固定されないように、前記導管から展開するように構成され、(c)前記第1、第2、及び第3のSMPフォームは、前記第1のSMPフォームが前記第2のSMPフォームの前に前記導管から展開し且つ前記第2のSMPフォームが前記第3のSMPフォームの前に前記導管から展開するように、連続式に前記導管から展開するように構成され、
(a)前記第1の金属構造は、白金、タンタル、イリジウム、又はタングステンのうちの少なくとも1つを含み、(b)前記第2の金属構造は、白金、タンタル、イリジウム、又はタングステンのうちの少なくとも1つを含み、(c)前記第3の金属構造は、白金、タンタル、イリジウム、又はタングステンのうちの少なくとも1つを含み、
(a)前記第1のSMPフォームの直径は、0~3mmの間にあり、(b)前記第2のSMPフォームの直径は、0~3mmの間にあり、(c)前記第3のSMPフォームの直径は、0~3mmの間にある、
システム。
【請求項2】
前記第1のSMPフォームは、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、及び(b)N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン(HPED)又はトリエタノールアミン(TEA)のうちの少なくとも1つの、反応生成物を含む、請求項に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のSMPフォームは、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、及び(b)1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、又は2-ブチル-2-エチルプロパンジオール(BEP)のうちの少なくとも1つの、反応生成物を含む、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のSMPフォームは、ヨウ素と共有結合させられ、
前記第1のSMPフォームは、熱刺激に応答して圧縮された二次状態から膨張させられた一次状態に膨張するように構成され、
前記第1のSMPフォームは、ポリ(ウレタン-ウレア-アミド)である、
請求項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の平面において、前記第1の金属構造は、前記第1のSMPフォームを実質的に取り囲み、
前記第2の平面において、前記第2の金属構造は、前記第2のSMPフォームを実質的に取り囲み、
前記第3の平面において、前記第3の金属構造は、前記第3のSMPフォームを実質的に取り囲む、
請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の金属部分は、前記第1のSMPフォームの中間3分の1及び遠位3分の1まで延びない、請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のSMPフォームは、前記第1の金属部分を越えて延びるバックボーンを含まない、請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の金属部分は、放射線不透過性マーカバンドを含む、請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の金属部分は、放射線不透過性キャップを含む、請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記導管は、導入器又はカテーテルを含む、請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1のSMPフォームの外周が、前記追加的な第1の平面と交差して、単一の閉じた周囲を形成し、
前記第1のSMPフォームのみが、前記単一の閉じた周囲内に含められる、
請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
この出願は、2017年12月21日に出願された「Shape Memory Polymer Foams for Endoleak Prevention During Endovascular Aneurysm Repair」という名称の米国仮特許出願第62/609,268号の優先権を主張し、その全文を参照として本明細書に援用する。
【0002】
本発明の実施形態は、例えば、動脈プロテーゼのような、プロテーゼ(人工器官)(prosthesis)(例えば、人工身体部材)の分野にある。
【背景技術】
【0003】
血管内動脈瘤修復(EVAR)は、腹部大動脈瘤(AAA)を治療するための技術であり、ステントグラフトを展開して体循環から動脈瘤を排除する。しかしながら、EVAR治療に関連する一般的な合併症は、エンドリーク(ステントグラフト外の血流)及びグラフト移動を含み、それらの両方は、動脈瘤成長のリスク及び破裂の可能性の故に頻繁な追跡調査を必要とする。エンドリークが発生するならば、それらはエンドリークの根源を塞ぐために塞栓物質を用いた再インターベンション (再介入)を必要とすることがある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態の構成及び利点は、添付の特許請求の範囲、1つ又はそれよりも多くの実施形態の以下の詳細な記述、及び対応する図から明らかになるであろう。適切と考えられる場合には、対応する要素又は類似の要素を示すために、参照標識を図中で反復する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】ある実施形態におけるプロセスの4つの段階を示している。
【0006】
図2】様々な実施形態の特徴を示している。
【0007】
図3】フォーム実施形態の様々な拡大を示している。
【0008】
図4】実施形態を用いた治療に適した様々な動脈瘤形状を示している。
【0009】
図5A】様々な実施形態における様々な展開段階及び構成を示している。
図5B】様々な実施形態における様々な展開段階及び構成を示している。
図5C】様々な実施形態における様々な展開段階及び構成を示している。
図5D】様々な実施形態における様々な展開段階及び構成を示している。
図5E】様々な実施形態における様々な展開段階及び構成を示している。
図5F】様々な実施形態における様々な展開段階及び構成を示している。
図5G】様々な実施形態における様々な展開段階及び構成を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで、図面を参照すると、同等の構造は同等の接尾辞の参照指定を備える。様々な実施形態の構造をより明確に示すために、本明細書に含められる図面は、構造の図式的な表現である。よって、例えば、写真中の、製造された構造の実際の外観は、例示の実施形態の特許請求する構造を依然として含みながらも、異なって見えることがある。その上、図面は、例示の実施形態を理解するために有用な構造のみを示すことがある。当技術分野において知られる追加的な構造は、図面の明瞭性を維持するために含められていないことがある。「(ある)実施形態」、「様々な実施形態」等の表現は、そのように記載される実施形態が、特定の構成、構造、又は特徴を含むことを示すが、全ての実施形態が、それらの構成、構造、又は特徴を含むわけではない。幾つかの実施形態は、他の実施形態について記載する構成の一部又は全部を有してよく、或いは全く有さなくてよい。「第1」、「第2」、「第3」等は、共通の物体を記述し、同等の物体の異なる事例が言及されていることを示す。そのような形容詞は、そのように記載される物体が、時間的に、空間的に、格付けにおいて、又は任意の他の方法において、所与のシーケンスになければならないことを意味しない。「接続される(connected)」は、要素が互いに直接的に物理的又は電気的に接触していることを示す場合があり、「結合される(coupled)」は、要素が互いに協働するか或いは相互作用することを示す場合があるが、それらは直接的に物理的又は電気的に接触してもしなくてもよい。「A及びBのうちの少なくとも1つを含む」のような成句は、A、B、又はA及びBを備える状況を含む。
【0011】
従来、塞栓物質が、動脈瘤塞栓及びエンドリーク予防のための適切な選択肢として調査されてきた。しかしながら、本出願人は、カテーテル壁に対するそのような物質の弾性膨張力が、送達中に有意なデバイス摩擦を生成することを確認した。デバイス摩擦の増大は、より曲がらない(stiffer)送達ワイヤ、展開中のより少ない触覚フィードバック、容積充填の減少につながる。本出願人は、エンドリーク予防のために調査された追加的な物質が、デバイス表面積、容積、及び血栓形成性に関する限界を有し、それは動脈瘤空間を満たすために必要とされる数多くのデバイス及び治療時間の延長につながることも確認した。
【0012】
対照的に、本明細書に記載する実施形態は、形状記憶効果の故の送達中の比較的低い摩擦及び好ましい治癒応答を備える効果的な塞栓形成デバイスとして機能する、ポリウレタン形状記憶ポリマ(SMP)フォーム(発泡体)(foam)を含む。これらのフォームデバイスは、動脈瘤壁に対する有意な圧力を生じさせることなく、効率的な容積充填を提供するために、最大70倍又はそれよりも多くの容積膨張が可能であり、カテーテル挿入を介して低摩擦で蛇行経路を通じて送達されることができる。そのようなフォーム実施形態は健全な治癒反応のための塞栓剤及びその後の足場として機能し、それはそれらをEVAR中のエンドリーク予防のためにカテーテルに送達されるフォームデバイス全体にとって理想的にする。
【0013】
本出願人は、フォーム全長に亘る可視性を提供する利点を更に確認した。この理由のために、実施形態は、X線可視性のために設計された放射線不透過性SMPフォーム製剤、並びにフォーム全長を可視化する代替的な手段を含む。これらの代替的な視覚化手段は、コアを通じて延びてデバイス全長に亘る放射線不透過性ファイバ又はコイルの使用を含む。放射線不透過性ファイバ又はコイルの終端点は、デバイスの一端又は両端がどこに位置するかを示すために、SMPフォームの遠位先端及び/又は近位先端に対応する。代替的に、放射線不透過性マーカーバンドをデバイスの近位端及び遠位端の一方又は両方を使用して、デバイスの両端がX線の下でどこに位置するかを示してよい。
【0014】
本出願人は、既に知られているSMPフォームの化学的性質が、マクロファージ及び好中球によるインビボ(生体内)治癒プロセスの間に、本質的に酸化的に分解されることを更に確認した。しかしながら、特定の塞栓形成の適応症(indications)は、SMPフォームのような恒久的なコンプライアントな足場によって益を得る。何故ならば、体内で完全に治癒する前に塞栓物質が分解すると、再疎通のリスクが増大することがあるからである。加えて、AAA及びエンドリークのような特定の適応症は、患者を効果的に治療するために、非常に大きな容積のSMPフォームが埋め込まれることを必要とすることがある。これらの大きな容積では、分解副産物は、遅いクリアランス速度に曝される1つの領域における大きな濃度の化合物の故に、未知の合併症を引き起こすことがあるからである。再疎通のこれらのリスク及び毒性副産物の可能性の故に、実施形態は、大きな容積の恒久的な塞栓物質を必要とするこれらの適応症における使用のために、生体可溶性又は非分解性のSMPフォーム製剤を含む。
【0015】
より広い影響
【0016】
本出願人は、エンドリーク、二次的インターベンション(介入)、及びAAAのためにEVARを受けた患者のモニタリングの数を削減する技術についての医学的な必要性があることを確認した。AAAのグラフト周囲塞栓形成のためのSMPフォームの実施形態は、EVAR合併症の発生を緩和するための安全かつ有効な手段を提供する。本明細書で記載する塞栓形成デバイスの実施形態は、EVAR後の管理において患者に数千ドルを節約させ、生命を脅かす合併症を予防し、優れた臨床転帰(clinical outcome)に基づく償還を通じて医療産業に対する影響を有する。
【0017】
一般
【0018】
実施形態は、エンドリーク治療及び予防の未だ満たされていない臨床的な必要性に取り組むために、材料科学的アプローチを取る。これはSMPの熱機械的最適化を通じて達成される。実施形態は、例えば、以下のことを取り扱う。
【0019】
最適化されたSMPフォーム形態(morphology)、膨張挙動、デバイス幾何学的形状の拡張、及び5-9Fカテーテル及びシースを通じた一貫したデバイス送達を可能にする送達プラットフォーム。
【0020】
エンドリークをシミュレートしたEVAR治療されたAAAベンチトップフローモデル内の検証されたデバイス送達、デバイス拡張、及びグラフト周囲流動停滞。
【0021】
デバイス安全性及び有効性
【0022】
よって、実施形態は、インビトロ(試験管内)及びインビボ(生体内)AAA塞栓フォームデバイスの実現可能性を証明する。実施形態は、エンドリーク形成に対する予防剤のような血管内動脈瘤修復処置の実行可能な補助剤(adjuncts)である。
【0023】
意義
【0024】
過去10年間まで、AAA修復の従来的な方法は開腹手術であったが、2006年以降、EVARは、開腹手術修復よりも好まれ、AAA治療全体の74%を占める。開腹手術修復及びEVARは、それぞれ、69.9%及び68.9%の類似の長期生存率を有するが、EVARについての処置的な好みは、より短い入院、より少ない血液損失、より短い手術時間、及びより低い早期の罹病率及び死亡率によって動機付けられている。EVARの利点にも拘わらず、米国内の年間33,000件のEVAR処置の32%程は、依然として何らかの種類のエンドリークを引き起こし得る。本明細書で使用するとき、エンドリークは、ステントグラフトの外側であるが動脈瘤嚢内であり、その結果、動脈瘤拡大及び破裂を引き起こし得る血流として定義される。リーク(漏出)の原因はエンドリークの種類を定義するが、全て又は殆どの種類は、典型的には、長期間のサーベイランス(監視)によってモニタリングされるか、或いはその後の外科的処置によって対処される。新たなエンドリークは、術後数年程の長さで発展し、それは長期間の患者スクリーニングを必要にする。
【0025】
より多くの患者がEVARを選択するに応じて、費用をカバーするヘルスケアシステムにひずみが生じている。長期間のサーベイランス、撮像研究、及び再インターベンションは、EVARの全体的なコストをほぼ50%だけ増加させることを示している。最近のメタ分析によれば、EVARは、開腹手術修復と比較されるときに、56%だけより大きい中間再インターベンション率及び243%だけより大きい長期再インターベンション率を有した。よりコンプライアントなステントグラフト技術及びより多くの手術経験にも拘わらず、EVARの耐久性は、開腹修復よりも低いままである。EVARの長期耐久性は、エンドリークの発達、グラフトの移動及び持続的な嚢の加圧の故に損害を受けるが、それらの全ては、嚢破裂を招くことがある。ステントグラフトについての新しい技術にも拘わらず、エンドリークを発症する人の数は、部分的には、エンドグラフト(内移植片)(endografts)がそれらの取扱説明(IFU)の外側で埋め込まれること及びタイプIIエンドリークを効果的に防ぐことができないことの結果として、有意に減少していない。
【0026】
実施形態は、エンドリークを予防又は緩和するのを助け、ステントグラフトのためにIFUを自由にし、エンドリークに関連するEVAR合併症を減少させ、且つ厳しいEVAR後の撮像の量を減少させる。そのような実施形態の利益は、EVAR耐久性の増加及びモニタリングの減少の故に、患者に対して経済的、身体的、及び精神的に肯定的な影響を有する。従って、エンドリークの発生及び重症度を低減する実施形態は、EVARの費用対効果及び耐久性を向上させる。
【0027】
タイプI(T1)及びタイプIII(T3)エンドリークは、コイル塞栓形成、血管形成術、追加的なエンドグラフト又は接着剤塞栓によって治療されている。しかしながら、タイプII(T2)エンドリークについての管理は、エンドリークの最も一般的なタイプであるにも拘わらず議論の余地が残されている。T1及びT3エンドリークとは異なり、T2エンドリークは、自発的に消失することがあり、動脈瘤嚢拡大及び加圧との関係は不確かである。しかしながら、持続性T2エンドリーク(>6ヵ月)は、動脈瘤嚢成長、再インターベンション、開腹修復への転換、及び破裂と関連するというコンセンサスがある。更に、T2エンドリークの検出及び塞栓形成は、栄養血管のサイズの故に困難である。エンドリークが不十分に検出され、エンドリークが消失する能力が再び現れる結果、患者は毎年モニタリングされる。エンドリークのタイプに拘わらず、実施形態は、EVARをより耐久性のあるものにし且つ動脈瘤を体循環から除外する、臨床的な必要性に対処する。エンドリークの発達を減少させる試みにおいて、EVAR時の嚢塞栓形成が研究されている。これらの予防的実施形態は、長期サーベイランスの必要性を減少させ、生物学的固定を介したエンドグラフトの移動を防止し、エンドリーク形成を緩和する。実施形態は、より従来的な物質を上回る利点を有するSMP物質を利用する。それらの利点は、例えば、細胞毒性、結腸虚血を引き起こす可能性、不十分な制御及び予測可能性、困難な送達、不完全な閉塞、並びに再疎通に関連する。
【0028】
発泡性ポリウレタンフォームの実施形態は、それらの優れた急性血栓形成性、長期間の生体適合性、調整可能な孔径、及び好ましい治癒反応の故に、実施形態において使用される。ポリウレタンSMPフォームの実施形態は、カテーテルベースの塞栓デバイスにおいて使用される。何故ならば、それらは送達目的のために二次形状に変形し、引き続き、熱のような刺激を用いてそれらの一次形状に作動することができるからである。実施形態は、エンドリークを治療及び防止するために、並びにEVARの合併症を緩和するために、カテーテル挿入を介して送達された後に体温で熱的に膨張するポリウレタンSMPの能力を利用する。実施形態は、AAAの治療的及び予防的治療の開発を可能にして、EVARの長期モニタリング、二次的インターベンション、及び生涯コストの負担を軽減する。
【0029】
実施形態は、カスタマイズ可能なガラス転移温度(glass
transition temperatures)、98%の形状回復(shape recovery)、200~300kPaのガラス貯蔵弾性率(glass storage modulus)、及び5~15kPaの回復応力(recovery stresses)を備える、超低密度SMPポリウレタンフォームを含む。これらの物質は、低分子量の分岐モノマから合成され、発泡を経て、高度に化学的に架橋された、高度に多孔質の、低密度のネットワーク構造を作る。この高い架橋密度は「二次形状形成」がSMPポリウレタンフォーム内で起こることを防止し、それは一次形状を維持し、鎖緩和の可能性を減少させることによってデバイスの保存寿命を向上させる。フォームは98.8%という高い多孔性も有し、それはフォームが組織の内成長のための足場として機能することを可能にし、ニート(neat)SMPと比較されるときにより大きな容積膨張を可能にする。更に、物質の相互接続された多孔性の幾何学的形状は、流動停滞を促進させて、内因性凝固カスケード(intrinsic clotting cascade)を引き起こす大きな表面積を提供することによって、塞栓形成を向上させる。
【0030】
図1は、SMPフォームデバイス全体を用いてAAAエンドリークを治療するためのプロセスのある実施形態の概略を示している。ステージ1では、分岐ステントグラフト(a)を動脈瘤内に配置する一方で、更なるカテーテルアクセスのためにマイクロガイドワイヤ(b)を動脈瘤内に位置付ける。ステージ2では、腸骨グラフト延長部(c)を配置した後、5Fカテーテル(d)をワイヤ(b)上に導入して、塞栓フォーム(e)を送達する。ステージ3では、塞栓フォームが拡張し、動脈瘤壁(f)に適合する。ステージ4では、末梢血管(g)を動脈瘤容積から隔離することによって、塞栓フォームは安定した血栓を作って、エンドリーク形成を防止する。
【0031】
SMPフォームの密度が低く、固有のX線減衰がないにも拘わらず、SMPポリウレタンの実施形態は、ポリマ構造へのタングステン粒子の組込みを通じて放射線不透過性にされる。4体積%のタングステンをSMPフォームに装填することによって、無装填フォームの好ましい機械的、形態学的、及び化学的特性を維持しながら、放射線不透過性が達成される。人間の頭蓋の密度を模倣するよう、異なる幾何学的形状の固体ポリマ、ポリマフォーム、及びクリンプされた(crimped)フォームを豚の頭部に取り付け、蛍光透視の下で撮像した。4体積%のタングステンを有するドープされたSMPは、蛍光透視の下で可視的であった。より具体的には、様々なmmの厚さの4%タングステンをドープしたSMPシリンダを、相対的な放射線不透過性を提供する豚の頭蓋を用いた蛍光透視を介して撮像した。シリンダは、可視的であった。
【0032】
加えて、タングステンでドープしたSMPフォームを静脈パウチ豚動脈瘤モデルに移植した結果、最小限の炎症でフォームに浸潤した密な細胞性結合組織(cellular connective tissue)が得られた。走査型電子顕微鏡(SEM)下で観察すると、タングステン粒子は、インビボで90日後に無傷のまま残ったポリママトリックス中にカプセル化され、非毒性浸出を示唆した。タングステン充填フォームと比較した非充填フォームの引張試験は、靭性の増加、及び弾性率の43%増加を示した。SEM画像は、フォームの剛性増加に寄与するタングステン粒子の結果としてより大きな細胞密度を示した。最後に、ガラス転移温度は、タングステンの添加で有意に変化しなかった。これらの調査からの結果は、好ましい容積膨張及び生体適合性を維持しながら蛍光透視の下でAAA嚢に安全に送達される実施形態の臨床的実現可能性を強調する。
【0033】
実施形態は、SMPポリウレタンフォームが、動脈瘤充填に精通した特異な特性を有する物質のクラスであることを実証する。これらの物質は、エンドリークの発達に対する効果的で安全な予防的治療を提供し、EVARに必要な長期サーベイランスを減少させることがある。AAAの予防的治療は、EVARの長期持続性を向上させ、多くのEVAR患者が通常はエンドリーク又はグラフト移動の結果として受ける大きな二次的インターベンションの数を減少させることができる。加えて、実施形態は、多くのステントグラフト処置のための取扱説明を自由化して、さもなければ治療不可能なAAAに修復される能力を可能にする。SMPポリウレタンフォームの発達及びさらなる特徴付けは、他の多くの塞栓又は血管閉塞デバイスにも適用されることもできる。
【0034】
課題1:実施形態は、SMPフォームの形態、膨張挙動、膨張したデバイスの幾何学的形状、及び5Fカテーテルを通じた一貫したデバイス送達を可能にする送達プラットフォームを最適化する。
【0035】
実施形態は、体温及び血液の水性環境を使用して遅延膨張を有する作動方法を提供する。フォームの作動動力学は、体温に対するガラス転移温度(T)を変更し、バルクフォーム疎水性を変更して水分可塑化速度を制御することによって、調整される。T及び疎水性の両方は、ポリウレタン合成内のジイソシアネートモノマ比を変化させることによって変更される。(10分で網状化フォームが最も高く、制御の直径が最も小さい)図2に示すように、2つの異なるアプローチ(Aurora 350, Plasma Technology Systems)を用いる冷プラズマ表面官能化を使用することによって、フォームの作動プロファイルを更に最適化することができる。第1に、炭化水素プロセスガス(例えば、アセチレン、エチレン、プロピレン)は、脂肪族水拡散障壁を堆積させて、水分可塑化速度を遅らせ、受動的フォーム膨張を遅延させる。第2に、酸素及びテトラフルオロメタンプロセスガスは、ポリマ膜をエッチングする酸化雰囲気を作って、より高い表面親水性を備える高度に網状化されたフォーム構造を作り、それらは両方ともより速いフォーム膨張に寄与する。
【0036】
より具体的には、図2は、異なる表面修飾のフォームが、37℃の水に浸漬されるときに異なる膨張動力学を表示することを示している。70%のヘキサメチレンジイソシアネート及び30%のトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアネート比でフォームを製造した。30秒に亘って300Wでイオン化させた酸素とテトラフルオロメタンとでプラズマ網状化雰囲気を構成した。2分に亘って150Wでイオン化させたアセチレンとプロピレンとで炭化水素プラズマ雰囲気を構成した。
【0037】
フォームのバルク疎水性及び表面の拡散特性を調整することによって、フォームの作動プロファイルは、遅延膨張に対して調整される。制御された遅延は、デバイスが送達カテーテル内で展開して結合することを防止するが、フォームが外部加熱源なしに体温で膨張して動脈瘤の解剖学的構造を充填することを依然として可能にする。
【0038】
図3は、様々な実施形態におけるSMPデバイスの拡大された形態及びクリンプされた形態を示している。図3の左パネルは、拡張された直径10mmのタングステンドープSMPフォームデバイスと、5Fカテーテル内に装填されたクリンプされた直径1.3mmのSMPデバイスとの間の比較を示している。SEM画像は、発泡軸(軸方向、中央パネル)及び直交方向(横方向、右パネル)に沿う網状化フォームの拡大した形態を示している。
【0039】
導入デバイスと送達ワイヤとを組み込んだ送達プラットフォームは、カテーテルを通じて動脈瘤部位内へのクリンプされたSMPデバイスの迅速かつ安全な送達を促進する。導入デバイスは、一連のフラッシュ(flushes)及び止血弁を通じたフォームからの空気の安全な除去を可能にする。
【0040】
課題2:実施形態は、エンドリークをシミュレートしたEVAR治療されたAAAベンチトップ流動モデル内でのデバイス送達、デバイス膨張、及び周囲グラフト流動停滞を検証する。
【0041】
理想化された生理学的AAA解剖学的構造を表すシリコーン血管ファントム(vascular phantoms)を製造し、生理学的温度でフローループに組み込んだ。期限切れのEVARグラフトを、シミュレートされたT2エンドリークフローをもたらす二次流路を備えるファントム内に配置した。T1又はT3エンドリークをシミュレートするために、グラフト配置を修正した。図4は、幾つかのファントム設計を示している。より具体的には、図4は、左から右に、腎動脈を有する大きな理想化されたAAAモデル、タイプIIエンドリークを模倣する側副血管を有する理想化されたAAAモデル、及びCT再構成されたAAモデルを示している。
【0042】
SMPフォームデバイスは、臨床送達をエミュレートするよう5Fカテーテルを介して偽動脈瘤嚢に送達された。流動停滞は、フォーム埋込み前のベースライン値と比較したときの、色素が動脈瘤空間をクリアするのに要する時間によって定量化されてよい。この計量(metric)は、動脈瘤内の塞栓形成及びその後のエンドリーク安定化のための十分な流動停滞の蓋然性を定量化するのを助ける。
【0043】
課題3:実施形態は、豚AAA動物モデルを使用したパイロット動物試験においてデバイスの安全性及び有効性を実証する。
【0044】
約20kgの体重の国内の豚が、腹部大動脈に動脈瘤を作る手術を受けた。血管ステントグラフトを展開して外科的に作った腹部大動脈瘤を隔離し、引き続き、6~8Fカテーテルを通じて塞栓フォームを送達してグラフト周囲空間を閉塞させた。エンドリークの存在を観察し、急性塞栓の程度を決定するために、フォーム治療の前に及びフォーム治療に続いて、三次元コンピュータ断層撮影血管造影(3D‐CTA)、従来的な血管造影、及びX線を行った。
【0045】
追加的な実施形態
【0046】
ある実施形態は、足場/グラフトの輪郭及び生理学的環境に適合することによって隔離された領域内の空隙を充填し、全身血流の急速な血栓形成及び閉塞を作り、最終的に瘢痕組織形成及び隔離された領域を通じる血流の恒久的な排除をもたらすことによって、エンドリークを防止する解決策を提供する。
【0047】
ある実施形態で利用されるフォーム物質は、小口径送達カテーテルを通じた送達のための圧縮を可能にし、引き続き、直径又は長さが膨張させて大きな容積を充填する。膨張後、フォームは、血流停滞、フォーム材料と血液との接触後の内因性凝固カスケードの活性化、及び血管又は動脈瘤の内面とフォームとの接触後の外因性凝固カスケードの活性化を介して、血栓症を誘発する。これは隔離された領域を通じる又は隔離された領域内への継続的な血流を妨げ、フォーム容積又はフォームによって以前に占められていた容積への最終的な結合組織浸潤をもたらし、血管異常の部位での恒久的な治癒をもたらす。これは、隔離されたかつては感受性があった領域を強化し、血管の損傷又は破裂のリスクを減少させる。
【0048】
脈管構造内の流動停滞を引き起こすフォーム実施形態の能力及び初期の血栓症後の時間の経過に亘って有意な結合組織浸潤を促進する能力は、従来の方法と異なる。そのような従来の方法は、隔離された領域内の空隙空間を物質で充填して、空隙空間を排除し、周囲環境の半剛性支持を提供することを意図している。対照的に、実施形態のフォームは、隔離された領域内の空隙空間を充填するように適合し、治療寿命を通じてコンプライアンスを維持し、隔離された領域が影響を受けやすい領域に一定の圧力を加えるのではなく、むしろ時間の経過と共に治癒することを可能にする。実施形態は、生体分解性(biodegradable)又は生体耐久性(biodurable)インプラントであるフォームを使用し、両方のタイプのフォームは、将来的な結合組織浸潤のための足場を提供しながら、周囲環境にコンプライアントなまま(適合したまま)でもある。
【0049】
SMPフォームのある実施形態は、ポリウレタン(PU)フォームのイソシアネート成分のために100%ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)フォームを含む。しかしながら、他の実施形態は、95、90、85、80、75、70、65、60%以下のHDIを含む。そのようなフォームの残余は、例えば、トリメチルヘキサンジイソシアネート(TMHDI)及び/又はイソホロンジイソシアネート(IPDI)などから取られる、イソシアネート成分を含んでよい。高いHDI含有量は、フォームの膨張をより速める。実施形態は、PUフォームの多官能性アルコール含有量についての鍵となる比を含んでもよい。例えば、ある実施形態のフォームは、トリエタノールアミン(TEA)及びテトラキス(2-ヒドロキシルプロピル)エチレンジアミン(HPED)から形成されてよい。これらの2つのアルコールの間の比は、フォームの急速な膨張/作動を更に促進するために80:20である。しかしながら、他の実施形態は、2つのアルコールの間の90:10、70:30、60:40、及び50:50の比を含んでよく、他の実施形態は、他のアルコールを完全に含んでよい。
【0050】
実施形態は、放射線不透過性フォーム、及び/又は生体耐久性フォームを含んでよい。以下は、放射線不透過性及び/又は生体耐久性フォームの例を提供する。
【0051】
例1aは、ヨウ素に共有結合された熱硬化性形状記憶ポリマ(SMP)フォームを含むシステムを含み、ここで、(a)SMPフォームは、熱刺激に応答して、圧縮された二次状態から膨張された一次状態に膨張するように構成され、(b)SMPフォームは、ポリ(ウレタン-ウレア-アミド)である。
【0052】
例2aは、SMPフォームが放射線不透過性である、例1aのシステムを含む。
【0053】
例3aは、ヨウ素がトリヨードベンゼンモノマに含まれる、例2aのシステムを含む。
【0054】
例4aは、トリヨードベンゼンモノマが、(a)5-アミノ-2,4,6-トリヨードイソフタル酸(ATIPA)、(b)ジアトリゾ酸、(c)イオヘキソール、及び(d)トリヨードフェノールのうちの少なくとも1つを含む、例3aのシステムを含む。
【0055】
例5aは、トリヨードベンゼンモノマがATIPAを含む、例4aのシステムを含む。
【0056】
例6aは、ATIPAがSMPフォームのポリマ鎖を架橋する、例5aのシステムを含む。
【0057】
例6aの別のバージョンは、(a)ATIPAがSMPフォームのポリマ鎖を架橋し、及び(b)別の架橋剤がSMPフォームのポリマ鎖を架橋する、例5aのシステムを含む。
【0058】
例7aは、SMPフォームが、白金、タングステン、及びタンタルのうちの少なくとも1つを含み、白金、タングステン、及びタンタルのうちの少なくとも1つが、SMPフォーム内に物理的に結合される、例3aのシステムを含む。
【0059】
例8aは、白金、タングステン、及びタンタルの少なくとも1つが、SMPフォームに化学的に結合されない、例7aのシステムを含む。
【0060】
例9aは、SMPフォームを横断するバックボーン (backbone)を含み、バックボーンが、ポリマフィラメント及び金属のうちの少なくとも1つを含む、例3aのシステムを含む。
【0061】
実施例10aは、バックボーンが、ポリマフィラメントを含み、金属を含まない、例9aのシステムを含む。
【0062】
例10aの他のバージョンにおいて、バックボーンは、ポリマを含むが、金属を含まない。例10aの他のバージョンにおいて、バックボーンは、過半数%のポリマと、少数%の金属とを含む。
【0063】
例11aは、トリヨードベンゼンモノマを提供すること、(a)(i)複数のアミン官能基、(a)(ii)複数のアルコール官能基、及び(a)(iii)複数のカルボン酸官能基のうちの少なくとも1つを含む、脂肪族モノマを提供すること、ジイソシアネートを提供すること、トリヨードベンゼンモノマ、脂肪族モノマ、及びジイソシアネートを溶液中に混合すること、並びに溶液から熱硬化型記憶ポリマ(SMP)フォームを形成することを含む、方法を含む。
【0064】
例12aは、トリヨードベンゼンモノマが、5-アミノ-2,4,6-トリヨードイソフタル酸(ATIPA)、ジアトリゾ酸、イオヘキソール、又はトリヨードフェノールからなる群から選択される第1のメンバー(first member)を含み、脂肪族モノマが、1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、2-ブチル-2-エチル-プロパンジオール(BEP)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール(TEG)、トリエタノールアミン(TEA)、テトラキス-ヒドロキシプロピルエチレンジアミン(HPED)、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、1,2,4-ブタントリオール、1,2-ジアミノプロパン、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、1,8-ジアミノオクタン、3-アミノ-1,2-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ジアミノ-2-プロパノール、又はアスパラギン酸からなる群から選択される第2のメンバー(second member)を含み、ジイソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、イソホロンジイソシアネート、1,3,4-トリイソシアネート-2,4,6-トリメチルベンゼン、トルエンジイソシアネート、又はメチレンジフェニルジイソシアネートからなる群から選択される第3のメンバー(third member)を含む、例11aの方法を含む。
【0065】
例13aは、第2のメンバーが、HT、BEP、MPD、DEG、TEG、TEA、HPED、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、又は1,2,4-ブタントリオールからなる群から選択される、例12aの方法を含む。
【0066】
例14aは、第2のメンバーが、1,2-ジアミノプロパン、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、1,8-ジアミノオクタン、3-アミノ-1,2-プロパンジオール、又は2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールからなる群より選択される、例12aの方法を含む。
【0067】
例15aは、第3のメンバーが、HDI、TMHDI、及びイソホロンジイソシアネートからなる群から選択される、例12aの方法を含む。
【0068】
例16aは、第3のメンバーが、1,3,4-トリイソシアナト-2,4,6-トリメチルベンゼン、トルエンジイソシアネート、又はメチレンジフェニルジイソシアネートからなる群から選択される、例12aの方法を含む。
【0069】
例17aは、第1のメンバーがATIPAである、例12aの方法を含む。
【0070】
例17aの別のバージョンは、第1のメンバーが、ATIPAであり、ATIPAが、第1及び第2のメンバーの20~30%のMWを構成する、例12aの方法を含む。
【0071】
例18aは、第2及び第3のメンバーが第1のメンバーと架橋することを含む、例12aの方法を含む。
【0072】
例19aは、溶液からSMPフォームを形成することが、第1のメンバーを化学発泡剤(chemical blowing agent)として利用することを含む、例18aの方法を含む。
【0073】
例20aは、脂肪族モノマが、HT、BEP、MPD、DEG、TEG、TEA、HPED、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、1,2,4-ブタントリオール、1,2-ジアミノプロパン、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、1,8-ジアミノオクタン、3-アミノ-1,2-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ジアミノ-2-プロパノール、又はアスパラギン酸からなる群から選択される第4のものを含む、例12aの方法を含む。
【0074】
例21aは、(a)SMPフォームが、熱刺激に応答して圧縮された二次状態から膨張された一次状態に膨張するように構成され、(b)SMPフォームがポリ(ウレタン-ウレア-アミド)である、X線可視のヨウ素含有熱硬化性開放セル(open-cell)形状記憶ポリマ(SMP)フォームを含む、システムを含む。
【0075】
何かが「X線可視(x-ray visible)」又は「放射線不透過(radiopaque)」であるか否かは、蛍光透視又は血管造影のような撮像を使用して動脈瘤を日常的に治療する神経外科医又はインターベンション神経放射線科医のような当業者によって判断される。X線パワー(x-ray power)は、使用される撮像機械等に依存して変化することがあるが、当業者は、フォームが周囲の解剖学的構造から識別可能であるように、フォームが通常の臨床条件の下で可視であるか否かを、依然として理解するであろう。
【0076】
例22aは、ヨウ素がトリヨードベンゼンモノマに含まれ、ヨウ素がSMPフォームのポリマネットワーク内で共有結合される、例21aのシステムを含む。
【0077】
例22aの別のバージョンは、ヨウ素がトリヨードベンゼンモノマに含まれ、ヨウ素がSMPフォーム内に物理的に組み込まれる、例21aのシステムを含む。
【0078】
例22aの別のバージョンは、ヨウ素が少なくとも1つのトリヨードベンゼンモノマに含まれ、ヨウ素が(a)SMPフォームのポリマネットワーク内で共有結合されること及び(b)SMPフォーム内で物理的に結合されるが化学的に結合されないことの両方である、例21aのシステムを含む。
【0079】
例23aは、二次状態のSMPフォームが50~500mg/mlのヨウ素を含有する、例22aのシステムを含む。
【0080】
しかしながら、他の実施形態において、二次状態のSMTフォームは、50~100mg/mlの間、100~200mg/mlの間、200~300mg/mlの間、300~400mg/mlの間、又はそれよりも多くのヨウ素を含んでよい。
【0081】
例24aは、一次状態のSMPフォームが0.1g/cc未満の密度を有し、SMPフォームが30~100℃の間の乾燥ガラス転移温度(Tg)を有する、例23aのシステムを含む。
【0082】
例24aの別のバージョンは、一次状態のSMPフォームが0.1g/cc未満の密度を有し、SMPフォームが30~100℃の間の乾燥ガラス転移温度(Tg)を有し、SMPフォームが1650cm-1でフーリエ変換赤外分光法(FTIR)尿素ピークを欠く、例23aのシステムを含む。
【0083】
例24aの他のバージョンは、0.09、0.08、0.07、0.06、又は0.05g/cc未満の密度を含む。
【0084】
例25aは、SMPフォームがポリカプロラクトン(PCL)を含む、例22aのシステムを含む。
【0085】
例25aの別のバージョンは、SMPフォームが加水分解可能なエステル結合を含む、例22aのシステムを含む。
【0086】
例25aの別のバージョンは、SMPフォームがポリカプロラクトン(PCL)又は異なる加水分解可能なエステル結合のうちの少なくとも1つを含む、例22aのシステムを含む。
【0087】
ある実施形態では、グラフトが領域に展開され、その後、フォームの移植が続くが、フォームが最初に展開され、次に、グラフトの配置によって適所に維持されてもよい。他の方法は、図1の方法を含む。
【0088】
例えば、異なる実施形態は、フォームが展開されることができる順序を変更してよい-(即ち、フォームはステントグラフト(又は類似の足場)が動脈瘤又は空洞を横断して展開される前又は後に展開されることができる)。1つの順序は、まず足場を展開し、次に、足場が容積を適所に保持するようにフォームを展開することであってよい。しかしながら、(例えば)低流動領域において、ある実施形態は、最初に配置されるフォームを有し、次に足場を有してよい。
【0089】
実施形態の代替的な用途は、グラフト又は生物学的構造の壁に外圧又は内圧を加えることによって、グラフト又は生物学的構造に特定の形状を付与することであってよい。
【0090】
例えば、ある実施形態は、フォーム又はニートポリマの特定の形状を含んでよい。形状は、例えば、顎骨又は頬骨のような置換骨の形状であってよい。SMPは、送達容易な形状(例えば、円柱状)に設定されることができる。次に、医師は、皮膚に小さな切開を作り、ポリマを小さな開口に配置して、組織内の空洞内に配置することができる。引き続き、SMPは、完全な形状の顎骨又は頬骨に膨張する。よって、実施形態は、皮膚を特定の方法で支持するために足場を必要とする整形手術又は形成手術空間(及び多くの他のもの)のために使用されてよいが、それはまたコンプライアンスを維持しなければならず、それは本明細書に記載するSMP実施形態で達成されることができる(即ち、環境に適合してコンプライアントなままであることができる)。加えて、より大きな径方向力を有するSMPは、フォームがクリンプ状態から膨張状態に膨張するに応じてグラフト又は組織片を所望の方法で偏向させるよう、そのようなSMPを埋め込むことを可能にする。
【0091】
ある実施形態は、単一又は複数のクリンプされたフォームを含み、クリンプされたフォームは、導入器(introducer)に装填される、クリンプされたフォームを中心的に通じて走る、コア要素を有し或いは有さず、導入器は、クリンプされたフォームが、ガイドワイヤ又はプッシャワイヤ/ロッドを使用してガイドカテーテル内に直接的に移送されることを可能にする。
【0092】
図5A図5Gは、ビデオからのフレームを示している。そのようなフレームは、グラフト又は足場と共に利用されるときのSMPフォームを示している。
【0093】
具体的には、図5A図5Bは、ベンチトップ動脈瘤モデルに取り組んでいる。図5Aは、カテーテルから展開された少なくとも3個のフォームを示している。フォームは、互いに結合されていない。各フォームは、フォームの一端に放射線不透過性キャップを有する。プッシャーロッド、より一般的には、押込要素が、送達導管から発するように示されている。押込要素は、フォームを送達導管から押し出すために使用される。図5Bは、作動する/作動したフォームを示している。
【0094】
図5C図5Gは豚動脈瘤モデルに取り組んでいる。図5Cは、送達導管から押し出された2つのフォームを示している。導管は可視的である。展開されていないフォームは、依然として導管内に示されている。各フォームは、放射線不透過性キャップを有する。フォームは、互いに結合されていない。図5Dは、送達導管内に常駐する押込要素と共に展開された少なくとも4つのフォームを示している。図5Eは、展開された10個よりも多くのフォームを示している。例えば、ある実施形態において、単一の送達導管は、5個のフォームを予め充填されて提供される。10個のフォームを展開するために、ユーザは2個の送達導管フォームシステムを利用することがある。図5Fは、多くの展開されたフォーム、並びにAAAステントグラフトを示している。図5Gは、AAAステントグラフトがどのようにフォームの比較的緩やかな膨張と衝突しないかを示している。注目すべきことに、グラフトの直径は、フォーム展開画像の前後の間で概ね不変のままである。
【0095】
画像5A~Fは、実施形態が最小侵襲技術を用いて送達される能力、脆弱領域に重みを加えないような物質の低密度性、及び周囲組織及び構造への損傷を最小限に抑えるよう周囲環境に適合する物質の能力を示している。
【0096】
これは幾つかの従来的なシステムとは対照的である。そのようなシステムは、空隙空間を埋めるために使用される物質が、ステントグラフトシステムに実質的に付加された質量をもたらし、その結果、物質質量の重力効果に起因するグラフト移動を引き起こすことを示す。エンドバッグ内の破損に起因する物質を収容する「エンドバッグ(endobag)」からの塞栓物質移動にも問題があった。観察の結果、死亡及び有害事象が報告されている。また、そのような従来技術(例えば、塞栓コイル又は接着剤)の使用は、より少ない結果を達成する。何故ならば、空間を満たすために実質的に多数のコイルが必要とされ、その結果、処置コストの大幅な増加及びインビボでの脆弱領域への負荷的な質量という同じリスクを招くからである。
【0097】
実施形態は、各フォームデバイスが近位マーカバンド(例えば、接着剤を用いてフォームの近位端に接着する放射線不透過性バンド)を含む、フォームデバイスを含む。そのようなフォームは、フォームの長さを横断するフィラメント又はワイヤを含まないことがある。これは導入器(送達導管)内に装填される2~10個のフォームプラグを含む。実施形態は、送達導管内の2、3、4、5、6、7、8又はそれよりも多くのプラグを含む。プラグ又はフォーム部分は、互いに永久的に結合されないことがある(例えば、それらは送達導管内で互いに単に隣接しているが、それらがひとたび導管から展開されると、それらを係留したり或いは互いに結合したりするものは何もない)。しかしながら、他の実施形態において、フォームは、白金及び/又はイリジウムから作られたワイヤのような(コイル状でもコイル状でなくてもよい)ワイヤ上にクリンプされてよい。他の実施形態において、フォームは、ポリプロピレン縫合糸のような縫合糸の長さに亘ってクリンプされる。他の実施形態は、(例えば、直径約0.0065インチの)ある長さのニチノールのような形状記憶材料の上にクリンプされたフォームを含んでよい
【0098】
ある実施形態において、SMPフォームのポリマバックボーンは、水又は酸化種の存在の下で時間の経過と共に分解する結合で修正されて、身体によって除去されることができる小分子を生成する。これは、患者の身体内に未変性の(native)瘢痕組織のみを残す生物分解性インプラントが作り、それは現在のエンドリーク治療では可能でない。
【0099】
ある実施形態は、多官能性アルコール(トリエタノールアミン及びN,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン)、ジイソシアネートモノマ(トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート)、発泡剤、界面活性剤、及び触媒を用いて合成された、SMPフォームを含む。無水物又はエステル結合のような水に不安定な結合を含む多官能性アルコールも、加水分解性生物分解を促進するためにフォームに含められてよい。代替的に、モノマは、酸化的生物分解を促進するよう、第三アミン又はエーテル結合を含むことができる。フォームは、発泡プロセスの間に放射線不透過性粒子でドープされて、血管内配置の間に蛍光透視の下での視覚化を促進する。フォーム成分は、均一に混合され、オーブン中で硬化させる。重合後、フォームは、適切なデバイス形状に後処理される。
【0100】
ある実施形態において、SMPフォームは、クリンプされ、送達システムに取り付けられる。幾つかのフォームデバイスは、ステントグラフト配置中に動脈瘤嚢内に配置されるカテーテルを通じてフォームをナビゲートする送達システムを介して、AAA嚢内に挿入される。インプラントがひとたび適切に配置されると、送達システムは、フォームを膨張させる刺激を提供する。この刺激は、加熱された生理食塩水又はフォームを可塑化し且つ膨張させる溶媒であり得る。加熱された生理食塩水又は溶媒は、送達カテーテルを通じてポンピングされてもよい。代替的に、自然体温がフォーム作動の刺激として機能することがある。膨張したフォームデバイスは、ステントグラフトと動脈瘤壁との間の動脈瘤容積を満たす。
【0101】
別の実施形態は、上述のように製造されたフォームを、既存のステントグラフトに対する強化として利用する。この場合、SMPフォームは、ステントグラフトの周りに巻き付けられ、クリンプされる。フォームは、接着剤でグラフト材料に固定されるか、或いはステントのメッシュ網に織り込まれる。フォーム幾何学的形状は、単一の環状形状のバルクフォーム、又はデバイスクリンピング後の小さな断面を容易にするセグメント化された「スケール」幾何学的形状であってよい。セグメント化されたフォーム区画は、SMPフォーム作動前のステント送達及び展開の間のフォームの折畳み(folding)及びひずみ(strain)を最小限に抑えるのにも役立つ。
【0102】
例1b。可撓性(フレキシブル)導管と、可撓性導管内に同時に含められる第1、第2、及び第3の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォームと、可撓性ロッドとを含む、システム。
【0103】
この実施形態は、少なくとも3つのSMPフォームを含むとしても、他の実施形態は、単一のSMPフォームを含んでよい。例えば、ある実施形態は、生検閉塞のための単一のフォームプラグを含む。医師は、組織片(例えば、腎臓、肝臓、又は肺の生検)を切除し、次に、(例えば、ロッドのような形状の)クリンプされたSMPフォームを、生検針を通じて、生検組織トラック内に押し込む。そのようなフォームは、その近位端にマーカバンドを含んでよく、マーカバンドは、ひとたび埋め込まれると、臓器表面と同一平面に位置する。
【0104】
別の実施形態は、可撓性ロッドを省略してよい。例えば、導管SMPフォームは、キットに含められてよく、キットは、可撓性ロッドを含まなくてよい。代わりに、医師は、キットの外側からの何らかの他のロッドを使用して、SMPフォームを導管から前進させてよい。
【0105】
この実施形態は、少なくとも3つのSMPフォームを含むとしても、他の実施形態は、導管内に1、2、4、5又はそれよりも多くのSMPフォームを含んでよい。
【0106】
そのような「可撓性導管(flexible conduit)」は、導入器を含んでよい。
【0107】
例2b。可撓性導管は、近位3分の1、中間3分の1、及び遠位3分の1を含み、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、可撓性導管の遠位3分の1内に同時に含められる、例1bのシステム。
【0108】
例3b。第1、第2、及び第3のSMPフォームは、互いに固定的に結合されない、例2bのシステム。
【0109】
例4b。第1、第2、及び第3のSMPフォームは、それらが可撓性導管から集合的に展開された直後に、それらが互いに固定的に固定されないように、可撓性導管から展開するように構成される、例2bのシステム。
【0110】
例5b。第1の向きにおいて、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、可撓性導管の遠位3分の1に含められ、第1の向きにおいて、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、可撓性導管を介して互いに結合されるが、互いに固定的に結合されず、第2の向きにおいて、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、それらが可撓性導管から展開された後に互いに結合されない、例2bのシステム。
【0111】
例5bの別のバージョン。第1の向きにおいて、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、可撓性導管の近位、中間、及び遠位3分の1を通じて実質的に均等に離間させられ、第1の向きにおいて、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、可撓性導管を介して互いに結合されるが、互いに固定的に結合されず、第2の向きにおいて、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、それらが可撓性導管から展開された後に、互いに結合されない、例1bのシステム。
【0112】
例6b。第1、第2、及び第3のSMPフォームは、第1のSMPフォームが第2のSMPフォームの前に可撓性導管から展開し、第2のSMPフォームが第3のSMPフォームの前に可撓性導管から展開するよう、直列式で可撓性導管から展開するように構成される、例2bのシステム。
【0113】
例7b。第1、第2、及び第3のSMPフォームは、それぞれ、第1、第2、及び第3の金属部分を含み、第1、第2、及び第3のSMPフォームの各々は、長軸を含み、第1のSMPフォームは、近位3分の1、中間3分の1、及び遠位3分の1を含み、第1のSMPフォームの第1の金属部分及び近位3分の1と交差する、第1のSMPフォームの長軸に対して直交する、第1の平面を含み、第1の金属部分は、第1のSMPフォームの中間3分の1及び遠位3分の1まで延びない、例1b~6bのいずれかに従ったシステム。
【0114】
例8b。第1のSMPフォームは、第1のSMPフォームの中間3分の1と交差するが、第1の金属部分のいずれの部分とも交差しない、第1のSMPフォームの長軸に対して直交する、第2の平面を含み、第1のSMPフォームは、第1の金属部分を越えて延びるバックボーンを含まない、例7bのシステム。
【0115】
例8bの別のバージョン。第1のSMPフォームは、第1のSMPフォームの中間3分の1と交差するが、第1の金属部分のいずれの部分とも交差しない、第1のSMPフォームの長軸に対して直交する、第2の平面を含み、第1のSMPフォームの外周は、第2の平面と交差して、単一の閉じた周囲を形成し、SMPフォームのみが、単一の閉じた周囲内に含められる、例7bのシステム。
【0116】
例8bの別のバージョン。第1のSMPフォームは、第1のSMPフォームの中間3分の1と交差するが、第1の金属部分のいずれの部分とも交差しない、第1のSMPフォームの長軸に対して直交する、第2の平面を含み、第1のSMPフォームは、第1の金属部分を越えて延びる放射線不透過性バックボーンを含んでよい、例7bのシステム。
【0117】
放射線不透過性バックボーンは、例えば、金属ナノ粒子をドープした白金、タンタル、イリジウム、タングステン、ポリウレタンのうちの1つ又はそれよりも多くで構成されてよい。
【0118】
別のバージョンの例8b。第1のSMPフォームは、第1のSMPフォームの中間3分の1と交差するが、第1の金属部分のいずれの部分とも交差しない、第1のSMPフォームの長軸に対して直交する、第2の平面を含み、第1のSMPフォームの外周が、第2の平面と交差して、単一の閉じた周囲を形成し、SMPフォーム及び放射線不透過性バックボーンは、単一の閉じた周囲内に含められる、例7bのシステム。
【0119】
例9b。前記第1、第2、及び第3のSMPフォームは、互いに固定的に結合される、例2bのシステム。
【0120】
例10b。モノリシックな長さの材料(monolithic length of material)が、第1、第2、及び第3のSMPフォームを通じて延びて、第1、第2、及び第3のSMPフォームを互いに結合する、例9bのシステム。
【0121】
例11b。モノリシックな長さの材料が、ポリマ及び金属のうちの少なくとも1つを含む、例10bのシステム。
【0122】
例11bの別のバージョン。モノリシックな長さの材料が、フィラメントを含む、例11bのシステム。
【0123】
本明細書で使用するとき、フィラメントは、細長い(slender)糸状の物体又はファイバを含む。例えば、フィラメントは、薄い金属ワイヤ又はポリマから作られた糸を含んでよい。
【0124】
例11bの別のバージョン。第1、第2、及び第3のSMPフォームの各々が、(a)クリンプされ、(b)クリンプされたときに0~3mmの間の直径及びそれらの一次状態に作動させられたときに8~30mmの間の直径である、例1bのシステム。
【0125】
例11bの別のバージョン。第1、第2、及び第3のSMPフォームの各々は、(a)クリンプされ、(b)クリンプされたときに0~3mmの間の直径及びそれらの一次状態に作動させられたときに3~30mmの間の直径である、例1bのシステム。
【0126】
他の実施形態において、クリンプされた直径は、0~2mmの間、0~4mmの間、0~5mmの間、又はそれよりも多くである。他の実施形態において、作動させられた直径は、2~30mmの間、2~40mmの間、2~50mmの間、又はそれよりも多くである。
【0127】
例11bの別のバージョン。第1のSMPフォームは、ヨウ素に共有結合され、第1のSMPフォームは、熱刺激に応答して圧縮された二次状態から膨張された一次状態に膨張するように構成され、第1のSMPフォームは、ポリ(ウレタン-尿素-アミド)である、例1のシステム。
【0128】
例11c。SMPフォームが放射線不透過性である、例11bのシステム。
【0129】
襟11d。ヨウ素がトリヨードベンゼンモノマに含められる、例11b~11cのうちのいずれかのシステム。
【0130】
例11e。トリヨードベンゼンモノマが、(a)5-アミノ-2,4,6-トリヨードイソフタル酸(ATIPA)、(b)ジアトリゾ酸、(c)イオヘキソール、及び(d)トリヨードフェノールのうちの少なくとも1つを含む、例11dのシステム。
【0131】
例12b。ポリオールをイソシアネートと反応させて反応生成物を形成するステップと、反応生成物を発泡剤と混合して開放セル、ポリウレタン、熱硬化性形状記憶ポリマ(SMP)フォームを形成するステップと、SMPフォームから第1、第2、及び第3のSMPフォームを形成するステップと、放射線不透過性物質を第1、第2、及び第3のSMPフォームの各々の近位部分に結合させるステップと、第1、第2、及び第3のSMPフォームを可撓性導管の遠位3分の1内に同時に含めるステップと、第1、第2、及び第3のSMPフォームを可撓性導管の遠位3分の1内に同時に含めた後に、可撓性導管と、第1、第2、及び第3のSMPフォームとを、密封された貯蔵容器内に封止するステップとを含む、方法。
【0132】
例13b。ポリオールが、トリエタノールアミン(TEA)、ジエタノールアミン、ブタンジオール、ブチンジオール、N,N’,N’テトラキス(ヒドロキシルプロピレン)エチレンジアミン(HPED)、及びそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み、イソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、及びそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、例12bの方法。
【0133】
例13bの別のバージョン。ポリオールは、トリエタノールアミン(TEA)、ジエタノールアミン、ブタンジオール、N,N’,N’テトラキス(ヒドロキシルプロピレン)エチレンジアミン(HPED)、及びそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み、イソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、及びそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、例12の方法。
【0134】
例14b。イソシアネートが、少なくとも85%のHDIを含む、例13bの方法。
【0135】
例15b。イソシアネートが、少なくとも95%のHDIを含む、例14bの方法。
【0136】
例16b。ポリオールが、少なくとも70%のTEAを含む、例13b~15bのうちのいずれかの方法。
【0137】
例17b。ポリオールが、少なくとも80%のTEAを含む、例16bの方法。
【0138】
例18b。第1のSMPフォームが、金属ナノ粒子を含む、例12b~17bのうちのいずれかの方法。
【0139】
例1b乃至11eの実施形態は、可撓性導管を含む。しかしながら、他の実施形態は、それに限定されない。例えば、例1の別のバージョンは、以下を含む。
【0140】
例19b。導管と、可撓性導管内に同時に含められる第1、第2、及び第3の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォームとを含む、システム。
【0141】
導管は、針のように剛性でよい。例えば、第1、第2、及び第3のSMPフォーム(並びに第4、第5又はそれ以上のSMPフォーム)は、そのような針に予め装填され、次に、針による経腰椎穿刺を介して動脈瘤嚢に送達されることができる。針を通じてロッドを押し込んでフォームを展開することができる。よって、実施形態は、例1乃至11gが、可撓性導管と置換されたそのような剛性導管を有することを可能にする。
【0142】
ある実施形態が、可撓性導管及び剛性針とを含む。可撓性導管は、針を通じて押し込まれる。可撓性導管は、押込要素を用いて針から展開されてよい1つ又はそれよりも多くのSMPフォームを含む。
【0143】
実施形態は、プラズマ表面処理、モノマの変化、及び加水分解によって生物分解するポリマバックボーンへの水不安定結合の組込みに曝されるSMPフォームを有してよい。組織内部成長は、インプラントのバルク又は表面化学的性質によって、或いはフォーム作動機構からの内皮への初期的な熱的又は化学的刺激によって、刺激されることができる。
【0144】
例1c。可撓性導管を含み、可撓性導管は、(a)第1の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォーム、(b)第2の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、SMPフォーム、及び(c)第3の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、SMPフォームを同時に含み、(a)第1のSMPフォームは、互いに対向する第1及び第2の端を含み、(b)第2のSMPフォームは、互いに対向する第1及び第2の端を含み、(c)第3のSMPフォームは、互いに対向する第1及び第2の端を含み、(a)第1のSMPフォームは、第1のSMPフォームの第1の端から第1のSMPフォームの第2の端まで延びる第1のバックボーンを含み、(b)第2のSMPフォームは、第2のSMPフォームの第1の端から第2のSMPフォームの第2の端まで延びる第2のバックボーンを含み、(a)第3のSMPフォームは、第3のSMPフォームの第1の端から第3のSMPフォームの第2の端まで延びる第3のバックボーンを含み、(a)第1、第2、及び第3のSMPフォームは、互いに固定的に結合されず、(b)第1、第2、及び第3のSMPフォームは、それらが可撓性導管からのそれらの集合的な展開の直後に互いに固定的に固定されないように、可撓性導管から展開するように構成され、(c)第1、第2、及び第3のSMPフォームは、第1のSMPフォームが第2のSMPフォームの前に可撓性導管から展開し、第2のSMPフォームが第3のSMPフォームの前に可撓性導管から展開するように、可撓性導管から直列式に展開するように構成され、(a)第1のバックボーンは、白金、タンタル、イリジウム、タングステン、又はポリウレタンのうちの少なくとも1つを含み、(b)第2のバックボーンは、白金、タンタル、イリジウム、タングステン、又はポリウレタンのうちの少なくとも1つを含み、(c)第3のバックボーンは、白金、タンタル、イリジウム、タングステン、又はポリウレタンのうちの少なくとも1つを含み、(a)第1のSMPフォームは、0~3mmの間の直径であり、(b)第2のSMPフォームは、0~3mmの間の直径であり、(c)第3のSMPフォームは、0~3mmの間の直径である、システム。
【0145】
本明細書で使用するとき、「可撓性導管」は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のようなポリマから作られた導入器の可撓性を有してよい。しかしながら、「剛性導管」は、15~19ゲージの金属生検針の可撓性を有してよい。
【0146】
例2c。(a)第1のバックボーンが、第1のSMPフォームの第1の端から第1のSMPフォームの第2の端まで延びるモノリシックな長さの物質を含み、(b)第2のバックボーンが、第2のSMPフォームの第1の端から第2のSMPフォームの第2の端まで延びるモノリシックな長さの物質を含み、(c)第3のバックボーンが、第3のSMPフォームの第1の端から第3のSMPフォームの第2の端まで延びるモノリシックな長さの物質を含む、例1cのシステム。
【0147】
例3c。第1のバックボーンのモノリシックな長さの物質は、フィラメント及びコイルのうちの少なくとも1つを含む、例2cのシステム。
【0148】
例4c。第1のSMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、及び(b)N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン(HPED)又はトリエタノールアミン(TEA)のうちの少なくとも1つを含む、例3cのシステム。
【0149】
そのようなフォームは、分解可能であってよい。
【0150】
例4cの別のバージョン。第1のSMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、及び(b)N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン(HPED)又はトリエタノールアミン(TEA)のうちの少なくとも1つの、反応生成物を含む、例3cのシステム。
【0151】
例5c。第1のSMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、及び(b)グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、又は2-ブチル-2-エチルプロパンジオール(BEP)のうちの少なくとも1つを含む、例3cのシステム。
【0152】
例えば、フォームは、HDI及びHTモノマから形成されてよい。それらのモノマは、重合が完了する前に反応する。しかしながら、本明細書で使用するとき、そのようなポリマフォームは、HDI及びHTを含むと言われる。
【0153】
そのようなフォームは、非分解性であり、例4cのフォームよりも機械的に頑丈なことがある。
【0154】
例5cの別のバージョン。第1のSMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、及び(b)グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、又は2-ブチル-2-エチルプロパンジオール(BEP)の少なくとも1つの、反応生成物を含む、例3cのシステム。
【0155】
例6c。第1のSMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、(b)グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、又は2-ブチル-2-エチルプロパンジオール(BEP)のうちの少なくとも1つ、及び(c)5-アミノ-2,4,6-トリヨードイソフタル酸(ATIPA)、イオヘキソール、又はトリオドフェノールのうちの少なくとも1つを含む、例3cのシステム。
【0156】
例6cの別のバージョン。第1のSMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、(b)グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、又は2-ブチル-2-エチルプロパンジオール(BEP)のうちの少なくとも1つ、及び(c)5-アミノ-2,4,6-トリヨードイソフタル酸(ATIPA)、イオヘキソール、又はトリオドフェノールのうちの少なくとも1つの、反応生成物を含む、例3cのシステム。
【0157】
そのようなフォームは、X線可視であり、非分解性であり、例4cのフォームよりも機械的に頑丈なことがある。
【0158】
例6c’。ポリオールをイソシアネートと反応させて反応生成物を形成するステップと、例4c、5c、6cのいずれかに従って反応生成物を発泡剤と混合して開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォームを形成するステップと、SMPフォームから第1、第2、及び第3のSMPフォームを形成するステップと、第1、第2、及び第3のSMPフォームを導管内に同時に含めるステップと、第1、第2、及び第3のSMPフォームを導管内に同時に含めた後に、導管と、第1、第2、及び第3のSMPフォームとを密封された貯蔵容器内に封止するステップとを含む、方法。
【0159】
例7c。(a)第1のSMPフォームは、7mm~25mmの間の長さを有し、(b)第2のSMPフォームは、7mm~25mmの間の長さを有し、(c)第3のSMPフォームは、7mm~25mmの間の長さを有する、例3cのシステム。
【0160】
本出願人は、これが幾つかの実施形態にとっての臨界範囲であると決定した。7mmよりも短いフォームは、望ましくない閉塞を示し、25mmよりも長いフォームは、過度に剛的であり、蛇行した脈管構造を通じて操作するのが困難である。
【0161】
例8c。可撓性導管は、ある長さを含み、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、可撓性導管の長さの3分の1よりも大きい長さに亘って集合的に分布させられる、例7cのシステム。
【0162】
例9c。第1のSMPフォームは、ヨウ素に共有結合され、第1のSMPフォームは、熱刺激に応答して圧縮された二次状態から膨張された一次状態に膨張するように構成され、第1のSMPフォームは、ポリ(ウレタン-尿素-アミド)である、例1cのシステム。
【0163】
例9cの別のバージョン。第1のSMPフォームは、ヨウ素に共有結合され、第1のSMPフォームは、熱刺激に応答して圧縮された二次状態から膨張された一次状態に膨張するように構成される、例1cのシステム。
【0164】
襟10c。SMPフォームが、放射線不透過性である、例9cのシステム。
【0165】
例11c。ヨウ素が、トリヨードベンゼンモノマに含められる、例9cのシステム。
【0166】
例11cの別のバージョン。ヨウ素が、トリヨードベンゼンモノマの反応生成物である、例9cのシステム。
【0167】
例12c。トリヨードベンゼンモノマが、(a)5-アミノ-2,4,6-トリヨードイソフタル酸(ATIPA)、(b)ジアトリゾ酸、(c)イオヘキソール、又は(d)トリヨードフェノールのうちの少なくとも1つを含む、例11cのシステム。
【0168】
例13c。第1の向きにおいて、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、可撓性導管を介して互いに結合されるが、互いに固定的に結合されず、第2の向きにおいて、第1、第2、及び第3のSMPフォームは、それらが可撓性導管から展開された後に、互いに結合されない、例1cのシステム。
【0169】
例14c。開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォームを含む可撓性導管を含み、SMPフォームは、0~3mmの間の直径である、システム。
【0170】
例えば、特定の実施形態について、フォームは、カテーテル(例えば、5F)を介して並びに蛇行した脈管構造を通じてフォームを展開し得るように、そのような圧縮を可能にする構造を有さなければならないという点で、0mm及び3mmの範囲は重要である。これは本明細書に記載のフォームを多くの従来的な塞栓物質から隔てる。
【0171】
例14cの別のバージョン。開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォームを含む、可撓性導管を含み、SMPフォームは、0~3mmの間の直径であり、SMPフォームは、互いに直接的に接触する第1及び第2のセルを含み、(a)(i)第1及び第2のセルは、第1及び第2のセルのための構造的支持をもたらすストラットのリングを共有し且つそれと直接的に接触し、(a)(ii)膜がストラットのリングと直接的に接触し、(a)(iii)膜は部分的に網状化されるが、完全に網状化されず、部分的に網状化される膜は、(b)(i)流体が第1のセルと第2のセルとの間を流れるのを可能にするように構成される経路を形成する空隙と、(b)(ii)粗く不均一な、部分的に網状化された膜と空隙との間の界面とを含み、フォームは、形状が異方性であり且つ不均等な長軸及び短軸を有する、第1のセルと第2のセルとを含む、セルを含み、(a)ストラットのリングは、膜の外周を定め、空隙は、膜の内周を定め、(b)膜のための外側膜領域は、網状化前の膜の領域を定める外周によって境界付けられる領域であり、(c)空隙領域は、空隙の領域を定める内周によって境界付けられる領域であり、(d)空隙領域は、外側膜領域の25%~75%の間にある、システム。
【0172】
例15c。SMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、及び(b)グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、又は2-ブチル-2-エチルプロパンジオール(BEP)のうちの少なくとも1つを含む、例14cのシステム。
【0173】
例15cの別のバージョン。SMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、及び(b)グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、又は2-ブチル-2-エチルプロパンジオール(BEP)のうちの少なくとも1つの、反応生成物を含む、例14cのシステム。
【0174】
例16c。SMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、(b)グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、又は2-ブチル-2-エチルプロパンジオール(BEP)のうちの少なくとも1つ、及び(c)5-アミノ-2,4,6-トリヨードイソフタル酸(ATIPA)、イオヘキソール、又はトリオドフェノールのうちの少なくとも1つを含む、例14cのシステム。
【0175】
例16cの別のバージョン。SMPフォームが、(a)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)のうちの少なくとも1つ、(b)グリセロール、1,2,6-ヘキサントリオール(HT)、3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)、又は2-ブチル-2-エチルプロパンジオール(BEP)のうちの少なくとも1つ、及び(c)5-アミノ-2,4,6-トリヨードイソフタル酸(ATIPA)、イオヘキソール、又はトリオドフェノールのうちの少なくとも1つの、反応生成物を含む、例14cのシステム。
【0176】
例17c。SMPフォームが、ヨウ素に共有結合的に結合され、熱刺激に応答して圧縮された二次状態から膨張された一次状態に膨張するように構成され、ポリ(ウレタン-ウレア-アミド)である、例14cのシステム。
【0177】
例18c。SMPフォームが、放射線不透過性である、例17cのシステム。
【0178】
例19c。ヨウ素が、トリヨードベンゼンモノマに含められる、例17cのシステム。
【0179】
例20c。トリヨードベンゼンモノマが、(a)5-アミノ-2,4,6-トリヨードイソフタル酸(ATIPA)、(b)ジアトリゾ酸、(c)イオヘキソール、又は(d)トリヨードフェノールのうちの少なくとも1つを含む、例19cのシステム。
【0180】
例21c。SMPフォームは、SMPフォームの長軸に対して直交し、SMPフォームの中間3分の1と交差する、平面を含み、SMPフォームの外周は、第2の平面と交差して、単一の閉じた周囲を形成し、SMPフォームのみが、単一の閉じた周囲内に含められる、例14cのシステム。
【0181】
そのようなシステムは、バックボーンを含まない。
【0182】
例22c。開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォームを含む、剛性導管を含み、SMPフォームは、0~3mmの間の直径にあり、SMPフォームは、互いに直接的に接触する第1及び第2のセルを含み、(a)(i)第1及び第2のセルは、第1及び第2のセルのための構造的支持をもたらすストラットのリングを共有し且つそれと直接的に接触し、(a)(ii)膜がストラットのリングと直接的に接触し、(a)(iii)膜は部分的に網状化されるが、完全に網状化されず、部分的に網状化される膜は、(b)(i)流体が第1のセルと第2のセルとの間を流れることを可能にするように構成される経路を形成する空隙と、(b)(ii)粗く不均一な、部分的に網状化された膜と空隙との間の界面とを含み、フォームは、形状が異方性であり且つ不均等な長軸及び短軸を有する、第1及び第2のセルを含む、セルを含み、(a)ストラットのリングは、膜の外周を定め、空隙は、膜の内周を定め、(b)膜のための外側膜領域は、網状化前の膜の領域を定める外周によって境界付けられる領域であり、(c)空隙領域は、空隙の領域を定める内周によって境界付けられる領域であり、(d)空隙領域は、外側膜領域の25%~75%にある、システム。
【0183】
剛性導管を生検針として使用してよい。
【0184】
例23c。(a)第1の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォームと、(b)第2の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、SMPフォームと、(c)第3の開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、SMPフォームとを同時に含む、剛性導管を含み、(a)第1のSMPフォームは、互いに対向する第1及び第2の端を含み、(b)第2のSMPフォームは、互いに対向する第1及び第2の端を含み、(c)第3のSMPフォームは、互いに対向する第1及び第2の端を含み、(a)第1のSMPフォームは、第1のSMPフォームの第1の端から第1のSMPフォームの第2の端まで延びる第1のバックボーンを含み、(b)第2のSMPフォームは、第2のSMPフォームの第1の端から第2のSMPフォームの第2の端まで延びる第2のバックボーンを含み、(c)第3のSMPフォームは、第3のSMPフォームの第1の端から第3のSMPフォームの第2の端まで延びる第3のバックボーンを含み、(a)第1、第2、及び第3のSMPフォームは、互いに固定的に結合されず、(b)第1、第2、及び第3のSMPフォームは、それらが剛性導管からの集合的な展開の直後に互いに固定的に固定されないように、剛性導管から展開するように構成され、(c)第1、第2、及び第3のSMPフォームは、第1のSMPフォームが第2のSMPフォームの前に剛性導管から展開し且つ第2のSMPフォームが第3のSMPフォームの前に剛性導管から展開するように、剛性導管から連続式に展開するように構成され、(a)第1のバックボーンは、白金、タンタル、イリジウム、タングステン、又はポリウレタンのうちの少なくとも1つを含み、(b)第2のバックボーンは、白金、タンタル、イリジウム、タングステン、又はポリウレタンのうちの少なくとも1つを含み、(c)第3のバックボーンは、白金、タンタル、イリジウム、タングステン、又はポリウレタンのうちの少なくとも1つを含み、(a)第1のSMPフォームは、0~3mmの間の直径にあり、(b)第2のSMPフォームは、0~3mmの間の直径にあり、(c)第3のSMPフォームは、0~3mmの間の直径にある、システム。
【0185】
剛性導管を生検針として使用してよい。
【0186】
例24c。動脈瘤内にステント及びワイヤを埋め込むステップと、ワイヤの上に導管を配置するステップと、カテーテルを介してSMPフォームを送達するステップであって、SMPビアが例1cの第1のSMPフォームを含む、ステップと、SMPフォームを動脈瘤壁に適合させるようSMPフォームを膨張させるステップとを含む、方法。
【0187】
例25c。動脈瘤内にステント及びワイヤを埋め込むステップと、ワイヤの上に導管を配置するステップと、カテーテルを介してSMPフォームを送達するステップであって、SMPビアが例14cのSMPフォームを含む、ステップと、SMPフォームを動脈瘤壁に適合させるようSMPフォームを膨張させるステップとを含む、方法。
【0188】
例26c。動脈瘤内にステント及びワイヤを埋め込むステップと、ワイヤの上に導管を配置するステップと、カテーテルを介してSMPフォームを送達するステップであって、SMPビアが例4c、5c、6cのうちのいずれかに従う第1のSMPフォームを含む、ステップと、SMPフォームを動脈瘤壁に適合させるようSMPフォームを膨張させるステップとを含む、方法。
【0189】
例27c。動脈瘤内にステント及びワイヤを埋め込むステップと、ワイヤの上に導管を配置するステップと、カテーテルを介してSMPフォームを送達するステップであって、SMPビアが例15c、16c、17c、18c、19c、20cのうちのいずれかに従うSMPフォームを含む、ステップと、SMPフォームを動脈瘤壁に適合させるようSMPフォームを膨張させるステップとを含む、方法。
【0190】
例28c。ポリオールをイソシアネートと反応させて反応生成物を形成するステップと、反応生成物を発泡剤と混合して、例15c、16c、17c、18c、19c、20cのうちのいずれかに従った開放セル、ポリウレタン、熱硬化性、形状記憶ポリマ(SMP)フォームを形成するステップと、SMPフォームを導管内に含めるステップと、SMPフォームを導管内に含めた後に、導管及びSMPフォームを密封された貯蔵容器内に封止するステップとを含む、方法。
【0191】
当業者は、上記教示に照らして多くの修正及び変形が可能であることを理解することができる。当業者は、図に示す様々な構成要素についての様々な均等な組み合わせ及び置換を認識するであろう。従って、本発明の範囲は、この詳細な記述によって限定されるのではなく、本明細書に添付する特許請求の範囲によって限定されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
【外国語明細書】