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特開2022-23899電磁アクチュエータ用のシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022023899
(43)【公開日】2022-02-08
(54)【発明の名称】電磁アクチュエータ用のシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 33/02 20060101AFI20220201BHJP
   H01F 7/16 20060101ALI20220201BHJP
   F16K 31/08 20060101ALI20220201BHJP
【FI】
H02K33/02 A
H01F7/16 R
H01F7/16 Z
F16K31/08
H01F7/16 C
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021172814
(22)【出願日】2021-10-22
(62)【分割の表示】P 2016218252の分割
【原出願日】2016-11-08
(31)【優先権主張番号】62/252,675
(32)【優先日】2015-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515138399
【氏名又は名称】フスコ オートモーティブ ホールディングス エル・エル・シー
【氏名又は名称原語表記】HUSCO Automotive Holdings LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】ディーン ウォードル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電磁アクチュエータを、より小さく、より薄く、かつ/またはより軽量な構成要素で構成する。
【解決手段】電磁アクチュエータ10は、ベース18と、このベース18から端面に延びる側壁20と、実質的に開いた側と、を有するハウジング12を含んでいる。電磁アクチュエータ10はさらに、ハウジング12内に配置されたポールピース14と、ポールピース14の周りに位置し、ハウジング12内に配置されたワイヤコイル16と、バネ26によってポールピース14に結合され、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である永久磁石28と、を含んでいる。第1の位置と第2の位置との間の永久磁石28の作動位置は、ワイヤコイル16に印加される電流の大きさに比例する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース、前記ベースから端面に延びる側壁、および、実質的に開いた側を含むハウジングと、
前記ハウジング内に配置されたポールピースと、
前記ポールピースを内側に配置し、前記ハウジング内に配置されたワイヤコイルと、
第1の位置と第2の位置の間、および前記第1の位置と前記第2の位置の間のすべての位置の間で移動可能な永久磁石と、を備え、
前記第1の位置と前記第2の位置との間の前記永久磁石のすべての位置は、前記ワイヤコイルに印加される電流の大きさに比例する、電磁アクチュエータ。
【請求項2】
前記ハウジングが磁性材料で形成されている、請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項3】
前記ポールピースが磁性材料で形成されている、請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項4】
前記永久磁石がバネによって前記ポールピースに結合されており、前記バネは、前記永久磁石と前記ポールピースとの間の吸引力に抗する力を前記永久磁石に与える、請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項5】
前記バネによって前記永久磁石に与えられる前記力は、前記永久磁石が前記第1の位置から前記第2の位置に移動するにつれて減少するように構成されている、請求項4に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項6】
前記永久磁石と前記ポールピースとの間の前記吸引力は、前記ワイヤコイルに印加される前記電流が増大するにつれて減少するように構成されている、請求項4に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項7】
前記永久磁石が第1の側と、反対側の第2の側とを含む、請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項8】
前記永久磁石が前記第2の位置にある場合、前記永久磁石の作動範囲に対する、前記永久磁石の前記第2の側と前記ハウジングの前記端面との間の距離の比は、約0から1の間である、請求項7に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項9】
前記永久磁石が前記第2の位置にある場合、前記永久磁石の作動範囲に対する、前記永久磁石の前記第2の側と前記ハウジングの前記端面との間の距離の比は、約0から0.5の間である、請求項7に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項10】
前記永久磁石が前記第2の位置にある場合、前記永久磁石の作動範囲に対する、前記永久磁石の前記第2の側と前記ハウジングの前記端面との間の距離の比は、約0から0.2の間である、請求項7に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項11】
ベース、前記ベースから端面に延びる側壁、および、実質的に開いた側を含むハウジングと、
前記ハウジング内に配置されたポールピースと、
前記ポールピース周りに位置し、前記ハウジング内に配置されたワイヤコイルと、
バネによって前記ポールピースに結合され、第1の位置と第2の位置の間、および前記第1の位置と前記第2の位置の間のすべての位置の間で移動可能である永久磁石を含み、
前記第1の位置と前記第2の位置の間の永久磁石のすべての位置は、ワイヤコイルに適用される電流の大きさに比例する、電磁アクチュエータと、
少なくとも1つのワークポートを含むバルブ本体と、
前記バルブ本体内に活動可能に受領され、前記永久磁石とともに作動するために、前記永久磁石に結合されているバルブスプールと、を備えた制御バルブ。
【請求項12】
前記ハウジングが磁性材料で形成されている、請求項11に記載の制御バルブ。
【請求項13】
前記ポールピースが磁性材料で形成されている、請求項11に記載の制御バルブ。
【請求項14】
前記バネは、前記永久磁石と前記ポールピースとの間の吸引力に抗する力を永久磁石に与える、請求項11に記載の制御バルブ。
【請求項15】
前記バネによって前記永久磁石に与えられる前記力は、前記永久磁石が前記第1の位置から前記第2の位置に移動するにつれて減少するように構成されている、請求項14に記載の制御バルブ。
【請求項16】
前記永久磁石と前記ポールピースとの間の前記吸引力は、前記ワイヤコイルに印加される前記電流が増大するにつれて減少するように構成されている、請求項14に記載の制御バルブ。
【請求項17】
前記永久磁石が第1の側と、反対側の第2の側とを含む、請求項11に記載の制御バルブ。
【請求項18】
前記永久磁石が前記第2の位置にある場合、前記永久磁石の作動範囲に対する、前記永久磁石の前記第2の側と前記ハウジングの前記端面との間の距離の比は、約0から1の間である、請求項17に記載の制御バルブ。
【請求項19】
前記永久磁石が前記第2の位置にある場合、前記永久磁石の作動範囲に対する、前記永久磁石の前記第2の側と前記ハウジングの前記端面との間の距離の比は、約0から0.5の間である、請求項17に記載の制御バルブ。
【請求項20】
前記永久磁石が前記第2の位置にある場合、前記永久磁石の作動範囲に対する、前記永久磁石の前記第2の側と前記ハウジングの前記端面との間の距離の比は、約0から0.2の間である、請求項17に記載の制御バルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2016年11月9日に出願された、「Systems and Methods for an Electromagnetic Actuator」と題する米国仮特許出願第62/252,675号に基づくとともに、その優先権を主張する。この文献は、参照することにより、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(連邦政府資金による研究開発の記載)
適用されず。
【背景技術】
【0003】
本開示は概して電磁アクチュエータに関し、より詳細には、永久磁石を利用する単純化された設計を有する電磁アクチュエータに関する。
【0004】
電磁アクチュエータ(たとえば、ソレノイド)は通常、ハウジング内で可動電機子周りに位置するワイヤコイルを含んでいる。磁界を生じさせるために電流をワイヤコイルに印加することができ、次いで磁界により、可動電機子をハウジングに対して動作(すなわち移動)させることができる。現在のトレンドは、電磁アクチュエータのサイズの縮小に繋げることである。しかし、電磁アクチュエータのサイズの縮小には、電機子とハウジング内の他の磁性構成要素(たとえば、ワイヤコイル)との間のエアギャップを低減することを必要とする場合がある。電磁アクチュエータ内のエアギャップの低減は、許容誤差およびクリアランスを著しく狭め得、このことは、製造上の目的のために、法外に費用を増大させ得る。さらに、エアギャップの低減は、電機子が完全に中心に維持されていない場合、側面荷重力(すなわち、所望の動作方向に対してほぼ垂直な力)が高くなることに繋がり得る。
【0005】
さらに、電磁アクチュエータのサイズの低減により、電磁アクチュエータの磁性構成要素を通して保持される磁束が増大し得る。電磁アクチュエータの磁性構成要素を通して保持される磁束の増大により、磁気飽和を防止するために、磁束を保持する構成要素(すなわち、磁性構成要素)をより厚く、すなわちより大きい断面積を規定するように形成することが必要である場合がある。磁束を保持する構成要素の断面積を増大させることは、さらなる材料に起因して、費用の増大に繋がり得、また、より広い空間をも必要とし、このことは、電磁アクチュエータを小型化することによる結果を相殺する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明により、電磁アクチュエータのためのシステムおよび方法が提供される。電磁アクチュエータは、作動可能な永久磁石と、単純化された構成とを含んでいる。動作可能な永久磁石の使用により、電磁アクチュエータ全体にわたる全体の磁束レベルが低減され、磁気飽和が防止される。このことにより、電磁アクチュエータを、より小さく、より薄く、かつ/またはより軽量な構成要素で構成することが可能になる。
【0007】
一態様では、本発明により、ベースと、このベースから末端面に延びる側壁と、実質的に開いた側と、を有するハウジングを含む電磁アクチュエータが提供される。電磁アクチュエータはさらに、ハウジング内に配置されたポールピースと、ポールピースの周りに位置し、ハウジング内に配置されたワイヤコイルと、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である永久磁石と、を含んでいる。第1の位置と第2の位置との間の永久磁石の作動位置は、ワイヤコイルに印加される電流の大きさに比例する。
【0008】
別の態様では、本発明により、電磁アクチュエータを含む制御バルブが提供される。電磁アクチュエータは、ベースと、このベースから端面に延びる側壁と、実質的に開いた側と、を有するハウジングを含んでいる。電磁アクチュエータはさらに、ハウジング内に配置されたポールピースと、ポールピースの周りに位置し、ハウジング内に配置されたワイヤコイルと、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である永久磁石と、を含んでいる。第1の位置と第2の位置との間の永久磁石の作動位置は、ワイヤコイルに印加される電流の大きさに比例する。制御バルブはさらに、少なくとも1つのワークポートを含むバルブ本体と、バルブ本体内に滑動可能に受領され、永久磁石とともに作動するために永久磁石に結合されるバルブスプールと、を含んでいる。
【0009】
本発明の上述および他の態様および利点が、以下の詳細な説明から明らかになる。詳細な説明において、本明細書の一部を形成する添付図面を参照する。この添付図面において、説明のために、本発明の好ましい実施形態が示されている。そのような実施形態は、必ずしも本発明の全範囲を示すものではないが、したがって、特許請求の範囲が参照される。そのような実施形態は、本明細書においては、本発明の範囲を解釈するためのものである。
【0010】
以下の本発明の詳細な説明を考慮すれば、本発明はよりよく理解され、上で説明したのとは別の特徴、態様、および利点が明らかになる。そのような詳細な説明は、以下の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る電磁アクチュエータの概略図である。
図2図2は、電磁アクチュエータのワイヤコイルに電流が印加されていない場合の図1の電磁アクチュエータの磁束を示す図である。
図3図3は、電磁アクチュエータのワイヤコイルに中間電流が印加される場合の図1の電磁アクチュエータの磁束を示す図である。
図4図4は、電磁アクチュエータのワイヤコイルに高電流が印加された場合の図1の電磁アクチュエータの磁束を示す図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る、電磁アクチュエータの永久磁石に作用する吸引力、および、永久磁石の位置またはストロークの関数としての、永久磁石に作用するバネ力を示すグラフである。
図6図6は、本発明の一実施形態に係る、永久磁石の一作動領域を示す図1の電磁アクチュエータの一部の拡大図である。
図7図7は、本発明の別の実施形態に係る、永久磁石の別の作動領域を示す図1の電磁アクチュエータの一部の拡大図である。
図8図8は、図1の電磁アクチュエータのハウジングの様々な形状に関する永久磁石の位置またはストロークの関数としての、電磁アクチュエータの永久磁石の出力を示すグラフである。
図9図9は、本発明の一実施形態に係る、電磁アクチュエータの永久磁石の位置またはストロークの関数としての、電磁アクチュエータのワイヤコイルに印加される電流を示すグラフである。
図10図10は、本発明の一実施形態に係る制御バルブの上面、前面、左側の等角図である。
図11図11は、線10-10に沿って取られた図10の制御バルブの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明はその用途が、以下の詳細な説明に説明されるか、添付図面に図示された構造の詳細および構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態にも適用可能であり、様々な方法で実行または実施することが可能である。また、本明細書に使用される言回しおよび用語は、説明を目的とするものであり、限定的ものとして介されるべきではないことを理解されたい。「含む(including)」、「備える(comprising)」、または「有する(having)」、およびそれらの変形の使用は本明細書において、その後ろに列挙されるアイテムおよびその均等、ならびに追加のアイテムの包含を意味する。別様に特定されるか限定されていない限り、「取り付けられる(mounted)」、「接続される(connected)」、「支持される(supported)」、および「結合される(coupled)」、ならびにそれらの変形は、広範囲に使用され、直接的と間接的との両方の取付け、接続、支持、および結合を包含している。さらに、「接続される」および「結合される」は、物理的または機械的な接続または結合に制限されない。
【0013】
以下の議論は、当業者が本発明の実施形態を作成および使用することを可能にするために提供されている。説明される実施形態に対する様々な変形は、当業者には容易に明らかになり、本明細書の包括的な原理は、本発明の実施形態から逸脱することなく、他の実施形態および用途に適用可能である。したがって、本発明の実施形態は、図示の実施形態に限定されることは意図されていないが、本明細書に開示の原理および特徴と調和する最も広い範囲に一致するものとする。以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるものとし、図中、異なる図における同様の要素は同様の参照符号を有する。図は必ずしも拡縮されている必要はなく、選択された実施形態を示すものであり、本発明の実施形態の範囲を限定することは意図されていない。当業者は、本明細書に提供された例には多くの有用な代替形態があり、本発明の実施形態の範囲内に含まれることを理解するであろう。
【0014】
「第1の位置と第2の位置との間」およびその変形のフレーズの使用は本明細書において、指向性を暗示するものではなく、たとえば、第1の位置から第2の位置への移動、および第2の位置から第1の位置への移動を含み得る。さらに、「第1の位置と第2の位置との間」およびその変形のフレーズは、不連続性を暗示するものではなく、たとえば、第1の位置から第2の位置への移動、および/または第2の位置から第1の位置への移動、ならびにそれらの間の位置すべてを含み得る。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る電磁アクチュエータ10を示している。電磁アクチュエータ10は、少なくとも部分的にポールピース14およびワイヤコイル16を包含するハウジング12を含み得る。ハウジング12は、磁性材料(たとえば、磁性のスチール、鉄、ニッケルなど)で形成することができ、ほぼ筒形状を規定することができる。他の実施形態では、ハウジング12は所望に応じて別の形状、たとえば、矩形形状を規定することができる。ハウジング12は、ベース18および、ベース18から延びる側壁20を含み得る。図1に示すように、側壁20は、ベース18から、ハウジング12が実質的に開いた側24を規定できる端面22に、ほぼ垂直に延びることができる。
【0016】
ポールピース14は、磁性材料(たとえば、磁性のスチール、鉄、ニッケルなど)で形成することができ、ほぼ筒形状を規定することができる。他の実施形態では、ポールピース14は所望に応じて別の形状、たとえば、矩形形状を規定することができる。ポールピース14は、ハウジング12のベース18から延びることができる。図示の実施形態では、ポールピース14は、ハウジング12内で中心付けられ得る。すなわち、ポールピース14は、ハウジング12と共通の長手方向軸を共有し得る。
【0017】
ワイヤコイル16は、たとえば、磁界を生成するように構成され得る銅製のコイルから形成され得、それにより、ワイヤコイル16に電流が印加されるのに応じて力を印加する。ワイヤコイル16によって生成される磁界および力の方向および大きさは、ワイヤコイル16に印加される電流の方向および大きさによって判定され得る。ワイヤコイル16は、当業者には既知であるように、非磁性ボビン(図示せず)周りに巻くことができる。ボビン(図示せず)は、ポールピース14とワイヤコイル16とハウジング12との間の空間を埋めるような寸法とすることができ、それにより、図1に示すように、ワイヤコイル16をポールピース14の周りに位置決めする。
【0018】
バネ26は、ポールピース14の遠位端27周りに位置決めすることができる。バネ26は、永久磁石28を作動させることができる。バネ26は、ポールピース14と、たとえばポールピース14から突出したノッチ(図示せず)を介して結合することができ、それにより、バネ26が永久磁石28の作動時に伸縮できるようになっている。バネ26は、当該技術分野において既知である別の固定または取付機構を介してポールピース14に結合することができることを理解されたい。別の実施形態では、たとえば、バネ26は、ポールピース14の代わりにボビン(図示せず)に結合させることができる。
【0019】
図2から4に示すように、永久磁石28およびワイヤコイル16は、ワイヤコイル16に電流が印加されるのに応じた、電磁アクチュエータ10を通る可変磁束を誘導するように作用することができる。図2に示すように、ワイヤコイル16に電流が印加されていない場合、永久磁石28は、永久磁石28の第1の側30(すなわち、N極)からポールピース14を通り、ハウジング12を周り、次いで永久磁石28の第2の側32(すなわちS極)に戻る磁束通路を規定し得る。この作動条件では、上方向33に永久磁石28に作用する力(すなわち、永久磁石28とポールピース14との間の磁力による吸引)が最大になり得る。上方向33に永久磁石28に作用するこの力は、下方向35に永久磁石28に作用するバネ26の力によってバランスが取られ得る(すなわち、バネ26により、永久磁石28がポールピース14に向かって磁力によって吸引されることが防止される)。
【0020】
ワイヤコイル16に電流が印加されると、ワイヤコイル16によって生じた磁界が図3に示すように永久磁石28からの磁界に抗し始める。この作動条件では、ハウジング12およびポールピース14を通って保持される磁束全体が、ワイヤコイル16によって生じる磁界によって低減され得る。これにより、永久磁石28への上方向33の力が低減され得る。ここで永久磁石28に作用する低減されたこの力は、バネ26によって生じる力に比べた場合、下方向35に永久磁石28に生じる正味の出力となり得、結果として、永久磁石28が下方向35に、新たな平衡位置に移動し得る。
【0021】
図4に示すように、ワイヤコイル16に印加される電流が高レベルまで増大される場合、ワイヤコイル16によって生じる磁界は、永久磁石28からの磁束にさらに抗する。さらに、ハウジング12によって保持される磁束の方向は、ワイヤコイル16に電流が印加されない場合(図2)にハウジング12によって保持される磁束に比べて逆になる場合がある。この増大した電流により、図2の作動条件に比べ、上方向33の永久磁石28への力がさらに低減され、これにより、バネ26によって生じた力に加え、下方向35の永久磁石28への正味の出力が高くなる結果となり得る。永久磁石28への下方向35の正味の出力により、電流がワイヤコイル16に印加されるのに応じて、第1の位置(図1で実線で示す)と第2の位置(図1に破線で示す)との間で、電磁アクチュエータ10が永久磁石28を比例的に作動させることが可能になり得る。いくつかの非限定的な例では、電磁アクチュエータ10は、上方向33に外力を提供するように構成され得ることを理解されたい。
【0022】
図2から4を参照して上述した磁束経路の変化により、電磁アクチュエータ10が、現行の電磁アクチュエータ(特にエアギャップが低減された電磁アクチュエータ)に比べ、著しく低減された磁束レベルを経ることを可能にし得る。すなわち、永久磁石28によって形成された最初の磁束経路(図2)は、ワイヤコイル16に電流を印加することによって逆になる(図4)。これにより、全体の磁束レベルをさらにより低減することを可能にし得る。全体のより低い磁束レベルにより、磁気飽和が防止され得、電磁アクチュエータ10が、より小さく、より薄く、かつ/またはより軽量である構成要素(たとえば、ハウジング12およびポールピース14)を使用して構成されることを可能にし得る。
【0023】
上述のように、上方向33に永久磁石28に作用する力(すなわち、永久磁石28とポールピース14との間の磁力による吸引)は、ワイヤコイル16に電流が印加される場合、低減され得る。図5は、ワイヤコイル16に印加される電流の様々なレベルにおける、永久磁石28の位置(ストローク)の関数としての、永久磁石28に上方向33に作用する力のグラフを示している。具体的には、図5のグラフは3つの線34、36、および38を含んでいる。線34、36、および38は各々が、異なる大きさの電流がワイヤコイル16に印加された際の、永久磁石28に作用する上方向33の力を示している。線34は、ワイヤコイル16に電流が印加されていないことを示し得る。線36は、ワイヤコイル16に印加される中間レベルの電流を示し得る。線38は、ワイヤコイル16に印加される高レベルの電流を示し得る。図5のグラフは、永久磁石の位置の関数としての、下方向35に永久磁石28に作用するバネ26によって印加される力を示し得る線40をも含んでいる。線34、36、38、および40は、図5ではすべて「正」として示されているが、これらは絶対値であり、作動時には、バネ26によって印加される力が永久磁石28とポールピース14との間の磁力による吸引に抗することを理解されたい。
【0024】
図5に示すように、上方向33に永久磁石28に作用する力の大きさは、ワイヤコイル16にわたる電流が増大すると低減される(すなわち、線34は大きさが線36よりも大であり、線36は大きさが線38よりも大である)。しかし、図5の非限定的な例では、ワイヤコイル16に印加される電流のレベルに関わらず、この力の大きさは常に「正」、すなわち上方向33におけるものとすることができる。永久磁石28への常に「正」すなわち上方向の力により、ワイヤコイル16に印加された電流が取り除かれた場合、永久磁石28が第1の位置から離れるように作動されると、永久磁石28が自動的に第1の位置に戻ることを可能にし得る。この永久磁石28が自動的に戻ることは、電磁アクチュエータ10が、永久磁石28を第1の位置に戻すために、2重巻コイルを使用することを必要とすること、および/またはワイヤコイル16に印加される電流の方向を逆にしなければならないことを無効にする。
【0025】
永久磁石28への「正」すなわち上方向の力を釣り合わせるために、バネ26は下方向の力を永久磁石28に印加し得る場合がある。この下方向の力は、永久磁石28が第1の位置と第2の位置との間で比例的に作動されると低減され得る。バネ26によって印加される釣り合いを取るための力は、下方向35の永久磁石28への正味の出力となり得、電磁アクチュエータ10が低電流における最初の吸引力、または「作動していない」領域を乗り越えなければならなくなることを妨げ得る。
【0026】
引き続き図5を参照すると、線34、36、および38の各々は、永久磁石28の位置に対する上方向33の、永久磁石28への概して平坦、または概して一定の力を規定し得る。線34、36、および38によって規定された概して平坦な力のプロファイルにより、ワイヤコイル16に印加される電流に関し、電磁アクチュエータ10が永久磁石28を比例的に作動させることを可能にし得る。すなわち、第1の位置と第2の位置との間の永久磁石28の作動位置は、ワイヤコイル16に印加される電流の大きさに比例し得る。
【0027】
図6および7に移ると、電磁アクチュエータ10の、第1の位置(実線)と第2の位置(破線)との間の永久磁石28の作動の比例性は、以下に詳細に記載するように、ハウジング12の適切な幾何学設計によって達成され得る。永久磁石28が第1の位置から第2の位置に作動する場合、作動領域またはストロークDは、永久磁石28が第1の位置と第2の位置との間で移動する距離として規定され得る。図6に示す一実施形態では、永久磁石28が第2の位置に達すると、永久磁石28の第2の側32が、ハウジング12によって規定された端面22を超えて滑動可能に延び得る。図7に示す別の実施形態では、永久磁石28が第2の位置に達すると、永久磁石28の第2の側32が、ハウジング12によって規定された端面22とほぼ水平になり得る。
【0028】
延長距離Dは、永久磁石28が第2の位置にある場合、永久磁石28の第2の側32とハウジング12の端面22との間の距離として規定され得る。永久磁石28の動作とワイヤコイル16に印加される電流との間の比例性は、延長距離Dと作動領域Dとの間の幾何学関係によって制御され得る。特に、比例の比率Pは、作動領域Dに対する延長距離Dの比として規定され得る。比例の比率Pは、ほぼゼロ(図7)から、ゼロよりも実質的に大である値(図6)までの範囲とすることができる。一実施形態では、比例の比率Pは、約0から1の間とすることができる。さらに別の実施形態では、比例の比率Pは、約0から0.5の間とすることができる。さらに別の実施形態では、比例の比率Pは、約0から0.2の間とすることができる。
【0029】
図8は、永久磁石28の比例的動作に関する比例の比率Pの重要性を示している。具体的には、図8は、様々な比例の比率Pについての、永久磁石28の位置またはストロークの関数としての永久磁石28への外力のグラフの非限定的な一例を示している。永久磁石28が第2の位置にある場合、永久磁石28の第2の側32の所与の位置に関し、比例の比率Pは、ハウジング12の端面22の位置を変化させることによって変化し得る。すなわち、側壁20がハウジング12のベース18から延びる長さにより、端面22の位置、ひいては延長距離Dが変化し得る。
【0030】
図8の線42は、比例の比率Pが約0から1の間にある場合の、電磁アクチュエータ10に関する永久磁石28の位置の関数としての永久磁石28への出力の例示的実施形態を示し得る。図8に示すように、線42は、永久磁石28の位置に関する、概して平坦な力のプロファイルを規定し得る。このことは、上述したように、電磁アクチュエータ10が、ワイヤコイル16に電流が印加されるのに応じて永久磁石28を比例的に作動させることを可能にし得る。図8の線44は、ハウジング12の端面22がポールピース14の遠位端27にほぼ平行である場合の、永久磁石28の出力と位置との間の関係を示し得る。この場合、ハウジング12の側壁20は十分な長さに延びず、比例の比率Pは約1.5より大になり得る。図8に示すように、線44は、概して平坦な力のプロファイルを規定せず、したがって、永久磁石28の動作と、ワイヤコイル16に印加される電流との間の比例関係を表さない場合がある。さらに、線44によって規定された出力の大きさは、線42によって規定された例示的実施形態と比べると実質的に低減されている。図8の線46は、端面22が良好に永久磁石28を越えて位置する場合の、永久磁石への出力と位置との関係を示し得る。この場合、ハウジング12の側壁20は十分に永久磁石28を越えて延び、比例の比率Pは約1.5より大となり得る。図8に示すように、線46は、概して平坦な力のプロファイルを規定せず、したがって、永久磁石28の動作と、ワイヤコイル16に印加される電流との間の比例関係を表さない場合がある。さらに、線46によって規定された出力の大きさは、線42によって規定された例示的実施形態に比べ、実質的に低減されている。
【0031】
図8の線44と線46とは比例の比率Pの値が同様であるハウジングの設計を示しているが、線44と線46とは、適切ではないハウジングの設計の別々の場合を示していることを理解されたい。すなわち、線44は、比例性を与える範囲に端面22を配置するために、側壁20がベース18から十分な距離だけ延びていない場合のハウジングの設計を示している。反対に、線46は、側壁20がベース18からかなり延び、永久磁石28を越えてかなり離れた位置に端面22を配置しているために、比例性が与えられていない場合のハウジングの設計を示している。したがって、側壁20が短すぎる場合と長すぎる場合との両方のハウジングの設計が非比例性に繋がり得る。しかし、ハウジング12と、永久磁石28の作動との間に規定される比例の比率Pは、上述の所望の範囲の1つの間にあり、電磁アクチュエータ10は、永久磁石28を第1の位置と第2の位置との間で、ワイヤコイル16に印加される電流に比例して作動させ、出力を増大させることができる。
【0032】
図9は、ワイヤコイル16に印加される電流と、永久磁石28の作動位置またはストロークとの間の関係の非限定的な一例を示している。図9に示すように、ワイヤコイル16に印加される電流の各レベルに関して、永久磁石28の対応する位置が存在し得る。したがって、永久磁石28の作動位置は、ワイヤコイル16に印加される電流と比例し得る。このことは、双安定の、またはオンオフのアクチュエータの動作とは異なり得る。通常、双安定の、または2つの位置のアクチュエータは、1つの位置または別の位置においてのみ作動可能であり、それらの間においては作動しない。したがって、双安定のアクチュエータに関する電流対位置のプロファイルは、ワイヤコイルに印加される電流が電機子を作動させるのに十分となると、水平状態になり得る。双安定のアクチュエータにおいて十分な電流に達すると、次いで電機子が一定の電流で作動し、したがって、比例的には作動することはできない。
【0033】
上述の電磁アクチュエータ10または、上で特定した技術または特性を使用して設計または構成された他の電磁アクチュエータの例示的利点は、電磁アクチュエータ10の動作および図1から9を参照して議論される。当業者には理解されるように、以下は、本発明によって提供される複数の利点の網羅的なリストでは決してない。
【0034】
作動時には、電磁アクチュエータ10の永久磁石28は、作動されることが望まれる部材(たとえば、バルブ内のスプール、または、機械的移動が望まれる任意の他のシステム)に結合され得る。ハウジング12は、ハウジング12が永久磁石28に対して移動不可能であるように、しっかりと固定され得る。上述のように、永久磁石28は作動時に、ワイヤコイル16に印加される電流量に比例して第1の位置と第2の位置との間で作動できる。これにより、電磁アクチュエータ10が、たとえば電気的入力に応じてスプールのオリフィスのサイズを変更することを可能にし得る。この非限定的な例では、スプールのオリフィスを閉じる必要がある場合、ワイヤコイル16への電流がゼロに低減され、永久磁石28への正味の正すなわち上方向の力に起因して(図5)、永久磁石28は自動的に第1の位置に戻ることができる。
【0035】
電磁アクチュエータ10は、電磁アクチュエータ10が、現行の電磁アクチュエータに比べ、より大きいエアギャップを使用して設計されることを可能にし得る単純化された形状および構成要素を使用して構成することができる。エアギャップが磁気回路においてレジスタと同様に作動可能であることが当該技術分野においては周知であり、したがって、電磁アクチュエータ10内の比較的大きいエアギャップに起因して、永久磁石28は、現行の電磁アクチュエータの電機子に比べて著しく低減された側面荷重(すなわち、作動方向に対してほぼ垂直な力)を経ることができる。
【0036】
電磁アクチュエータ10内の移動構成要素のみが永久磁石28およびバネ26となり得る。電機子が通常はコイルに隣接する表面に沿って滑動する現行の電磁アクチュエータとは反対に、永久磁石28は、概してワイヤコイル16から離して配置することができ(すなわち、ポールピース14の遠位端27に隣接する)、電磁アクチュエータ10内で表面に沿って滑動することを必要としない場合がある。これにより、現行の電磁アクチュエータに比べ、電磁アクチュエータ10が経る滑動による摩擦が著しく低減され得る。滑動による摩擦の低減により、現行の電磁アクチュエータに比べ、電磁アクチュエータ10のライフサイクルが延長され得る。
【0037】
上述のように、いくつかの非限定的な用途において、電磁アクチュエータ10は、スプールの動作のためにスプールに結合され得る。図10は、電磁アクチュエータ10が制御バルブ100内に組み込まれた場合の非限定的な一例を示している。図10および11に示すように、電磁アクチュエータ10は制御バルブ100のバルブ本体102に結合することができる。図示の非限定的な例では、オーバーモールド104が電磁アクチュエータ10のハウジング12およびバルブ本体102の上端106にわたり、外部に成型され得る。外部への成型が非限定的な一結合機構であるが、他の結合機構(たとえば、クリンプ加工、インターロッキングなど)が、電磁アクチュエータ10とバルブ本体102とを結合するために実施され得る。バルブ本体102は、バルブ本体102に沿って長手方向に離間した1つまたは複数のワークポート108を含み得る。バルブスプール110は、バルブ本体102内に滑動可能に受領され、永久磁石28とともに作動するために、永久磁石28に結合され得る。バルブスプール110は、1つまたは複数のワークポート108間での流体連通を選択的に提供するように変位され得る1つまたは複数のスプールノッチ111を含み得る。図示の非限定的な例では、永久磁石28は、結合機構114を受領するように構成された結合凹部112を規定し得る。結合機構114は、バルブスプール110が永久磁石28とともに作動することを可能にするために、永久磁石28をバルブスプール110に結合することができる。
【0038】
永久磁石28は、少なくとも部分的に磁石ケーシング116によって包まれ得る。磁石ケーシング116は、非磁性材料(たとえば、プラスチック、ステンレス鋼、アルミニウム、カーボンファイバ、真鍮など)から形成され得る。磁石ケーシング116は、永久磁石28とバルブスプール110との結合を促し得る。しかし、いくつかの非限定的な例では、バルブスプール110が直接永久磁石28に結合され得、磁石ケーシング116が含まれない場合があることを理解されたい。上述のように、永久磁石28はバネ26によって下方向35にバイアスされ得る。バネ26は、ポールピース14から突出するノッチ118と係合し得る。ノッチ118は、バネ26が永久磁石28をバイアスすることを促進するためのバネ26の停止部として機能することができる。ワイヤコイル16は、少なくともハウジング12内に配置されたボビン120の周りに配置され得る。
【0039】
作動時には、電磁アクチュエータ10は、ワイヤコイル16に印加される電流に応じて、第1の位置と第2の位置との間で、永久磁石28、ひいてはバルブスプール110を比例的に作動させることができる。これにより、バルブスプール110が選択的に、1つまたは複数のワークポート108間で流体連通させることを可能にし得る。さらに、電磁アクチュエータ10の比例性により、制御バルブ100が選択的に、ワイヤコイル16に印加される電流量を変化させることで、ワークポート108のそれぞれの対と、スプールノッチ111との間に規定されるオリフィスのサイズを変化させることを可能にする。これにより、電磁アクチュエータ10が、制御バルブ100を通って流れる、または制御バルブ100によって提供される流体の量を選択的に制御することを可能にし得る。
【0040】
制御バルブ100の構造および設計は、いずれにも限定することを意味するものではないことを理解されたい。すなわち、電磁アクチュエータ10は、構成要素の動作の制御が要求される様々な用途において利用され得る。
【0041】
この明細書では、各実施形態は、明確で簡潔な明細書が書かれることを可能にするような方法で記載されているが、各実施形態は、本発明から離れることなく、様々に組み合わせるか、分けることができることが意図されており、また、このことを理解されたい。たとえば、本明細書に記載の好ましい特徴のすべてが、本明細書に記載の本発明のすべての態様に適用可能であることを理解されたい。
【0042】
したがって、本発明は特定の実施形態および例と組み合わせて記載したが、本発明は必ずしもそのように限定はされず、その複数の他の実施形態、例、使用、変形形態、ならびに、実施形態、例、および使用からの逸脱が、本明細書に添付される特許請求の範囲によって包含されることが意図される。本明細書に挙げられた特許および公報の各々の開示全体は、そのような特許または公報の各々が参照することによって個別に本明細書に組み込まれているかのように、参照することによって組み込まれる。
【0043】
本発明の様々な特徴および利点は、添付の特許請求の範囲によって規定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11