(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022024095
(43)【公開日】2022-02-08
(54)【発明の名称】シャッフルされたカードの組の製造方法
(51)【国際特許分類】
A63F 1/02 20060101AFI20220201BHJP
A63F 1/14 20060101ALI20220201BHJP
【FI】
A63F1/02 A
A63F1/02 M
A63F1/14
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021187428
(22)【出願日】2021-11-17
(62)【分割の表示】P 2020162766の分割
【原出願日】2014-03-19
(31)【優先権主張番号】2013204282
(32)【優先日】2013-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(71)【出願人】
【識別番号】000103301
【氏名又は名称】エンゼルグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】230120651
【弁護士】
【氏名又は名称】山口 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】重田 泰
(57)【要約】 (修正有)
【課題】テーブルゲームを提供し、複雑でないようにして、より高額支払いのオッズにベットする機会、およびプレイ中の追加の賭けの機会を提供することが可能であるテーブルゲームシステムが提供される。
【解決手段】シャッフルされたトランプの組1sのセットは、シャッフリングにより異なるカード配列を有し、したがって各セットはただ1つしかない。したがって、各セットを識別するために、バーコード5またはQR(迅速応答)コードの形態で、IDコードが使用される。シャッフルされたトランプの組1sのセットは、シャッフルされたトランプの組1sの他の通常のカード1と共に工場において1つのパッケージで包装されたスペシャルカード1aを有する(
図1(b)参照)。
図1(b)は、梱包箱4が部分的に露出され、スペシャルカード1aを含む状態を示す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム用のシャッフルされたカードのセットであって、
複数の通常カードと、
前記通常カードとは異なる1つまたは複数のスペシャルカードと
を含み、
前記1つまたは複数のスペシャルカードは、前記通常カードがシャッフルされた後に前記通常カードの中へ挿入され、次いで、前記1つまたは複数のスペシャルカードおよび前記通常カードが、工場において共に梱包および封止されるか、または、前記通常カードおよび前記1つまたは複数のスペシャルカードが共にシャッフルされ、次いで、前記工場において共に梱包および封止され、
前記スペシャルカードは、特別なコードまたはマークを有しており、前記特別なコードまたはマークは、前記カードが前記スペシャルカードであることを表し、通常の状況下で見えないが、特別な状況下では見え、
前記スペシャルカードは、現在使用されているゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットでプレイするのを停止することを示すためのカットカードであり、
前記カットカードは、一連のシャッフルされた前記通常カードの中の所定の範囲内の無作為の位置に配置されており、前記カットカードは、前記シャッフルされたカードのセットの下部から100枚のカード以内に配置されている、ゲーム用のシャッフルされたカードのセット。
【請求項2】
前記スペシャルカードは、勝者が1つまたは複数のスペシャルカードを有するときに、さらなる賞がゲームの前記勝者に追加されることとなるということを示す、請求項1に記載のゲーム用のシャッフルされたカードのセット。
【請求項3】
前記スペシャルカードのうちの2枚以上が、ゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットの中に含まれる、請求項1または2に記載のゲーム用のシャッフルされたカードのセット。
【請求項4】
ゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットの中に含まれる前記スペシャルカードの数は、無作為に1枚から10枚の間で変化させられる、請求項1または2に記載のゲーム用のシャッフルされたカードのセット。
【請求項5】
ゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットのそれぞれは、前記通常カードを有しており、前記通常カードは、それぞれのスートの13ランクのカードであり、
ゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットは、前記通常カードが無作為にシャッフルされた後に前記スペシャルカードが前記通常カードに追加され、次いで、前記スペシャルカードおよび前記通常カードが工場において共に梱包および封止されるような様式で製造され、または、
前記通常カードおよび前記スペシャルカードは、無作為に共にシャッフルされ、次いで、前記工場において共に梱包および封止され、
前記スペシャルカードは、現在使用されているシャッフルされたカードの組でプレイするのを停止することを示すためのカットカードである、請求項1に記載のゲーム用のシャッフルされたカードのセット。
【請求項6】
前記カットカードは、前記通常カードが無作為にシャッフルされた後に前記カットカードが前記通常カードに追加されるときに、前記シャッフルされたカードの組のセットの上部または下部に配置される、請求項5に記載のゲーム用のシャッフルされたカードのセット。
【請求項7】
ゲーム用のシャッフルされたカードのセットを製造するための方法であって、
シャッフルマシンによって所定の数の通常カードをシャッフルするステップと、
前記シャッフルマシンによって、シャッフルされた前記通常カードの中にカットカードを挿入するステップと、
前記カットカードが挿入されたシャッフルされた前記通常カードを梱包および封止するステップと
を含み、
前記挿入するステップは、一連のシャッフルされた前記通常カードの中の所定の範囲内の無作為の位置に前記カットカードを挿入し、前記カットカードは、前記一連のシャッフルされた前記カードの下部から100枚のカード以内の位置に挿入される、方法。
【請求項8】
バカラゲームで使用されるゲーム用のシャッフルされたカードのセットであって、
シャッフルされる複数の通常カードと、
前記通常カードとは異なる1つまたは複数のスペシャルカードと
を含み、
前記スペシャルカードは、特別なコードまたはマークを有しており、前記特別なコードまたはマークは、前記カードが前記スペシャルカードであることを表し、
前記スペシャルカードおよび前記通常カードは、1つのパッケージで共に梱包および封止されており、
前記スペシャルカードは、現在使用されているゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットでプレイするのを停止することを示すためのカットカードであり、
前記スペシャルカードの前記コードまたはマークは、カードシュータ装置によって読み取り可能であり、それにより、前記シュータ装置が、現在使用されているゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットでプレイするのを停止することを決定し、
前記パッケージの中で、前記カットカードは、シャッフルされた前記通常カードの中に配置されており、それにより、前記シャッフルされたカードのセットが前記カードシュータ装置の中へ装填され、前記パッケージを開梱した後にさらなるカットカードを挿入することなく前記ゲームを開始させることが可能になる、ゲーム用のシャッフルされたカードのセット。
【請求項9】
前記スペシャルカードは、一連のシャッフルされた前記通常カードの中の所定の範囲内の無作為の位置に配置されており、前記スペシャルカードは、ゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットの前記パッケージの下部から100枚のカード以内に配置されている、請求項8に記載のゲーム用のシャッフルされたカードのセット。
【請求項10】
バカラゲームで使用されるゲーム用のシャッフルされたカードのセットであって、
シャッフルされる複数の通常カードと、
前記通常カードとは異なる1つまたは複数のスペシャルカードと
を含み、
前記スペシャルカードは、特別なコードまたはマークを有しており、前記特別なコードまたはマークは、前記カードが前記スペシャルカードであることを表し、
前記スペシャルカードおよびシャッフルされた前記通常カードは、1つのパッケージで共に梱包および封止されており、
前記スペシャルカードは、現在使用されているゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットでプレイするのを停止することを示すためのカットカードであり、
前記スペシャルカードの前記コードまたはマークは、カードシュータ装置によって読み取り可能であり、それにより、前記シュータ装置が、現在使用されているゲーム用の前記シャッフルされたカードのセットでプレイするのを停止することを決定し、
前記スペシャルカードは、シャッフルされた前記通常カードの上部または下部に配置されている、ゲーム用のシャッフルされたカードのセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブルゲームシステム、および賭け手が、バンカーの持ち札が勝つか、それともプレイヤーの持ち札かという賭けを行うバカラゲームをプレイするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バカラは、カジノまたはゲーム施設でプレイされる多数の生のテーブルゲームの1つである。バカラは、52枚のトランプの標準的な組を使用し、通常、プレイが始まる前に共にシャッフルされた複数の組を有するシューから配られる。
【0003】
標準的なトランプの複数の組、52枚が使用され、典型的には、準備として8組または6組が共にシャッフルされ、シュー内に配置され、このシューからゲームのプレイ中にカードが配られる。配る前に、各賭け手は、1)バンクの持ち札が勝つ、2)プレイヤーの持ち札が勝つ、または3)バンクの持ち札とプレイヤーの持ち札がダイになる、という3つのうちの1つに賭けることができる。賭ける場所がバカラテーブルレイアウトに設けられている。バンクの持ち札またはプレイヤーの持ち札のどちらでも合計9に近い方が勝者である。
【0004】
従来式のプレイのバカラをプレイする一般的な方法は、
a)バンクの持ち札を構成する2枚のカードを配り、プレイヤーの持ち札を構成する2枚のカードを配ること。
b)バカラの競技規則に従って必要とされる場合、追加のカードをプレイヤーの持ち札に、また追加のカードをバンクの持ち札に配ること。バカラの規則は、プレイヤーの持ち札のための第3のカードを必要とするとき、「プレイヤーのための持ち札(card for the Player)」を要求する。プレイヤーの持ち札が完成した後で、バンカーの持ち札を同じようにして完成させる。
c)バカラの従来式の競技規則に従って勝ち札および負け札を決定すること。
d)賭け手が勝ち札に賭けていた場合、所定の金額を賭け手に支払い、負け札に賭けられていた金額を収集することを含む。
【0005】
勝ったバンクの持ち札の掛け金は、1対1のオッズで支払われ、ハウスは、賭け手が勝った金額に対して5%のコミッションを課金する。勝ったプレイヤーの持ち札の掛け金は、1対1のオッズで支払われ、賭け手は、自分の賞金または自分の掛け金の金額に対してコミッションが課金されない。タイ札ベットに対する勝った掛け金は、(ゲーム施設に応じて)9対1または8対1のオッズで支払われ、賭け手は、自分の賞金または自分の掛け金の金額に対してコミッションが課金されない。
【0006】
すべての賭けがなされた後で、バカラゲーム規則に従って、ディーラによってカードシュータ装置のシューから、カードがテーブルレイアウト上のバンク位置およびプレイヤー位置に配られる。カードシュータ装置は、ゲームテーブル上に置かれ、各カード上に印刷されたコードからカードの数を読み取るカード読取り機能を有する。カードシュータ装置は、カード読取りユニットによって順次読み取られたカードの数の情報に基づいて、バカラゲーム規則に従って、勝ち札がバンカーであるか、それともプレイヤーであるか決定する処理機能を有する。これらのカードシュータ装置は、特許文献1に開示されている(米国特許第7762889号(第8列、25~53行目、
図1、12))。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7762889号(第8列、25~53行目、
図1、12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のバカラゲームでは、タイ札に対する9対1の勝った掛け金より大きなオッズがない。より高額支払いのオッズにベットするのによりよいもの、またはプレイ中の追加の賭けの機会が求められている。
【0009】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされ、複雑な規則でないようにして、より高額支払いのオッズにベットする機会、およびプレイ中の追加の賭けの機会を提供することが可能であるテーブルゲームシステムを提供することを目的とする。
【0010】
従来、最も大きな賭をした各賭け手には、カードを表向きにめくる名誉が与えられる。また、本発明は、カードゲームにおいて表を向けるときカードを交換するなど不正行為を防止するためのテーブルゲームシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の従来の問題を解決するために、本発明は、バカラゲームをプレイするためのカードゲームシステムを提供し、このシステムは、
準備として無作為にシャッフルされるシャッフルされたトランプの組であって、その各カードに通常の条件下で見えないコードが印刷されカードの数(ランク)を表す、トランプの組と、
ゲームテーブル上に置かれ、コードからカードの数を読み取るカード読取り機能を有するカードシュータ装置とを備え、
カードシュータ装置は、
カードからカードの数を表すコードを読み取るカード読取りユニットと、
カード読取りユニットによって順次読み取られたカードの数についての情報に基づいてカードゲームの勝ちまたは負けを決定するための処理機能を有する制御ユニットとを備え、
シャッフルされたトランプの組と共に工場において1つのパッケージでスペシャルカードが包装され、封止されており、スペシャルカードは、カード組の他の通常のカードとは異なっており、他のカードのコードとは異なる特別な見えないコードを有し、コードは、カードがシャッフルされたトランプの組の中でスペシャルカードであることを表し、
制御ユニットは、各カードがバンカーによって、またはプレイヤーによって受け取られることになると決定し、プレイヤーまたはバンカーのために読み取られたカードの数を記憶し、バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカードを含むかどうか決定するための処理機能を有し、
方法は、以下のさらなるステップ、すなわち、
a)賭け手は、バンクの持ち札またはプレイヤーの持ち札が勝つことに賭け、また勝ち札がスペシャルカードを含むかどうかサイドベットの賭けをすること、
b)バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカードを含むかどうか、また賭け手が勝ち札にサイドベットの賭けをしていたと決定すること、
c)バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカードを含み、賭け手が勝ち札にサイドベットの賭けをしていたとき、勝ち札を特別な勝ちとして扱うことを有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1(a)は、シャッフルされたトランプのパッケージの状態を示す斜視図であり、
図1(b)は、カードの一部分を示すように部分的に破られているシャッフルされたトランプのパッケージの状態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態によるカードの一例の図であり、
図2(a)は、通常のカード1の一例を示し、
図2(b)は、特別なエースとしてスペシャルカード1aの別の例を示し、
図2(c)は、他の通常のカードのいずれとも異なるスペシャルカードの別の例を示し、
図2(d)は、本発明の実施形態によるカットカード1cとしてスペシャルカードの他の例を示す。
【
図3】シャッフルされたトランプがカードシュー装置内に収容される状態を示す概略図である。
【
図4】カットカードがシャッフルされたトランプに挿入される状態を示す側面図である。
【
図5】本発明の一実施形態で使用されるテーブルの平面図である。
【
図6】本発明の一実施形態によるカードゲームシステムのカードシュー装置の全体を示すブロック図である。
【
図7】カードガイドが部分的に破断されている、カードシュー装置のカードガイドの主要部分の平面図である。
【
図8】部分的に破断されている、カードシュー装置のカードガイドの主要部分の側面図である。
【
図9】センサからの出力波とカードシュー装置でのマークとの関係を示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるカードゲームシステムのシャッフルされたトランプを作りシャッフルするためのシャッフルマシンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態1について、添付の図面を参照して述べる。本発明の実施形態1は、バカラゲームをプレイするためのカードゲームシステムを提供する。
図1では、シャッフルされたトランプの組1sが工場で準備として無作為にシャッフルされている。シャッフルされたトランプの組1sは、所定の数の組で構成され、たとえば8組のトランプ1sの場合、416枚のカードがある。シャッフルされたトランプの組1sは、それらを無作為の順番で配置し、シャッフルされたトランプの組1sを包む1つのパッケージ2内に収容し、封止材料またはシュリンク包装材料で封止し、次いでカジノに供給するために、事前にカードシャッフリングデバイス(後で示す)によってシャッフルされている。
【0014】
図1(a)は、梱包箱4がシャッフルされたトランプの組1sを収容し、それぞれにバーコード5が添付され、バーコード5は、それぞれが異なるIDコード(識別コード)を有する状態を示す。シャッフルされたトランプの組1sのセットは、シャッフリングにより異なるカード配列を有し、したがって各セットはただ1つしかない。したがって、各セットを識別するために、バーコード5またはQR(迅速応答)コードの形態で、IDコードが使用される。シャッフルされたトランプの組1sのセットは、シャッフルされたトランプの組1sの他の通常のカード1と共に工場において1つのパッケージで包装されたスペシャルカード1aを有する(
図1(b)参照)。
図1(b)は、梱包箱4が部分的に露出され、スペシャルカード1aを含む状態を示す。
【0015】
図2(a)は、通常のカード1の一例を示し、
図2(b)は、特別なエースとしてスペシャルカード1aの別の例を示し、
図2(c)は、他の通常のカードのいずれとも異なるスペシャルカードの別の例を示し、
図2(d)は、本発明の実施形態によるカットカード1cとしてスペシャルカードの他の例を示す。
図2(a)の例に示されているように、その各カード1に通常の条件下で見えないコード6が印刷されカード1の数(ランク)を表す。マークMが、裸眼で見えないように、たとえば紫外線反応性インクを使用して、印刷などによって配置される。マークMは、カード1の両縁部上に並べられ、コード6は、図
のように絵またはスートマーク101が設けられていない領域内に適切に設けられたマークMで構成される。スペシャルカード1aは、カード組の他の通常のカード1とは異なっており、他のカード1のコード6とは異なる特別なコード6s(見えない(1つまたは複数の)マークMの配列)を有する。上述のように、本実施形態では、マークMまたは特別なコード6sは、カード1またはカード1aの各縁部上に適切に並べられる。
【0016】
コード6(マーク配列)とカードの数との関連については、マークMの2つの行の組合せを、カードの数(ランク1から9、および0)または特別な見えない各コード6sに関連付けることができる。さらに、それらの行の1つをそのカードの数に関連付けることができ、他の行をカードのスートに関連付けることができる。さらに、
図2(a)は例示的なものすぎず、マーク行の数は2に限定されず、行の数は1でも3以上でもよい。しかし、実際のマークは、UVインクを使用して印刷され、通常、見えない。
【0017】
次に、
図3を参照して、シャッフルされたトランプの組1sをカジノなどで使用されるカードシュータ装置15内に収容する方法について述べる。シャッフルされたトランプの組1sをカジノなどで使用されることになるカードシュータ装置15内に収容するときには、梱包箱4を部分的に除去し、その後、シャッフルされたトランプの組1sを保持して持ち上げ、次いで
図3に示されているようにカードシュータ装置15のカード収容部分15h内に収容し、その後、梱包箱4の残りの部分4rを除去し、シャッフルされたトランプの組1sを新しいカードゲームに使用する。
【0018】
大抵のカジノでは、カットカード1cをシャッフルされたトランプの組1s内に挿入するカードカットステップは、
図4によって示されているように、ゲームの途中で適宜、現在使用しているシャッフルされたトランプの組1sの使用を停止するために、大抵のカジノで使用される可能性がある。カジノの顧客が、カットカード1cをシャッフルされたトランプの組1s内に挿入するように要求される。カットカード1cを挿入するとき、挿入するところでシャッフルされたトランプ1sのインデックス102が見える場合、いかさまの機会があり得る。カジノのオペレータは、カードのインデックス102を見せないようにシャッフルされたトランプの組1sの裏側を見せなければならないことが重要である。別の場合には、カットカード1cがシャッフルされたトランプの組1sと共に、事前に工場において、パッケージ2として梱包箱4内に包装されてもよい。
【0019】
次に、
図5を参照して、本発明の本発明者らの新しいテーブルゲームシステムを使用する新しいバカラゲームについて述べる。スペシャルカード1aを有するシャッフルされたトランプの組1s(0から8のスペシャルカードがシャッフルされたトランプの組1sに挿入されている)が
図2(b)、
図2(c)に示されている。カードシュー装置15がカジノ内のテーブル7上で使用され、テーブル7上で各カード1を引き渡す。標準的なトランプの複数の組(1組について52枚)が使用され、典型的には、準備として8組または6組が共にシャッフルされ、カードシュー装置15内に配置され、この装置からゲームのプレイ中にカードが配られる。配る前に、各賭け手は、1)位置Bでバンクの持ち札が勝つ、2)位置Pでプレイヤーの持ち札が勝つ、または3)位置Tでバンクの持ち札とプレイヤーの持ち札がダイになる、という3つのうちの1つに賭けることができる。賭ける場所がバカラテーブルレイアウト16に設けられている。バンクの持ち札17またはプレイヤーの持ち札18のどちらでも合計9に近い方が勝者である。
【0020】
本発明のためのゲーム規則は、以下のさらなるステップ、すなわち、賭け手が、ベッティングスポット19での、勝ち札またはタイ札がスペシャルカード1aを含むかどうかというサイドベットの賭けと共に、バンクの持ち札またはプレイヤーの持ち札が勝つことに賭けるステップのためのさらなる規則を有する。本発明の制御装置は、バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカード1aを含むかどうか決定するための(プロ
グラムされた)さらなる規則を有する。本発明のためのゲーム規則は、バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカードを含み、賭け手が勝ち札にサイドベットの賭けをしていたとき、勝ち札を特別な勝ちとして扱うためのさらなる規則を有する。バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカードを含むとき、勝ち札にサイドベットの賭けをしていた賭け手は、1対50のオッズで支払いを受けることになる。
【0021】
本発明のテーブルゲームシステムの一実施形態について、
図6と共に下記で詳細に述べる。
図6は、本発明の例示的な実施形態によるテーブルゲームシステムで使用するための、全体的に符号15によって指定されたカードシュー装置を示すブロック図である。カードシュータ装置15は、カードハウジングユニット305からゲームテーブル306上に1枚ずつ手で引き出されるカード1を案内するカードガイドユニット307と、カード1がカジノのディーラなどによってカードハウジングユニット305から手で引き出されるとき、そのカード1またはスペシャルカードの図(数、ランク)を示すコード6、6sを読み取るコード読取りユニット308と、カードゲームの勝敗を、コード読取りユニット308によって順次読み取られるカード1の数に基づいて決定する勝敗決定ユニット310と、勝敗決定ユニット310によってなされた決定の結果を出力する出力手段311とを含む。
【0022】
次に、カード1がカードハウジングユニット305から手で引き出されるとき、カード1の図(数、ランク)を示すコード6、6sをカード1から読み取るコード読取りユニット308について、
図5を参照して詳細に述べる。コード読取りユニット308は、開口313からゲームテーブル306上に1枚ずつ手で取り出されるカード1を案内するカードガイドユニット307内に設けられ、開口313は、カードハウジングユニット305の正面部分に設けられている。カードガイドユニット307は、傾斜した表面と、傾斜した表面の両側それぞれの縁部に取り付けられたカードガイド314とを含み、カードガイド314は、センサカバーとしても働く。カードガイド314は、交換可能なようにねじなど(図示せず)で取付け可能/取外し可能であるように構成される。カードガイド314が除去されたとき、カード読取り部分308のセンサグループ315が露出される。センサグループ315は、2つの紫外線反応性センサ(UVセンサ)320、321と、物体検出センサ322、323とを含めて、4つのセンサから構成される。
【0023】
物体検出センサ322、323は、それぞれがカード1の存在を検出する光ファイバセンサであり、カード1の動きを検出することが可能である。物体検出センサ322は、(
図6における矢印Sによって示されている)カード1の移動方向に対してカードガイドユニット307の上流側に配置され、物体検出センサ323は、カード1の移動方向に対してカードガイドユニット307の下流側に配置される。
図6に示されているように、物体検出センサ322、323は、それぞれUVセンサ320、321の上流側および下流側に設けられている。UVセンサ320、321は、紫外線を放つLED(UV LED)と、検出器とをそれぞれが含む。マークMは、UV光線が当てられたとき光を放つUV発光インクでカード1上に印刷されている。カード1は、UV光線(ブラックライト)で照射され、またはUR光線(赤外線)が使用されてもよく、検出器は、カード1のコード6、6sのマークMによって反射された光を検出する。UVセンサ320、321は、コード読取りユニット308の制御装置312にケーブルを介して接続される。コード読取りユニット308では、マークMの配列パターンは、UVセンサ320、321の検出器からの出力信号に基づいて決定され、その結果、コード6、6sに対応する数(ランク)が決定される。
【0024】
コード読取りユニット308では、UVセンサ320、321によって実施される読取りの開始および終了は、物体検出センサ322、323からの検出信号に基づいて制御装置312によって制御される。また、制御装置312は、物体検出センサ322、323
からの検出信号に基づいて、カード1がカードガイドユニット307を正常に通過したか決定する。
図2(a)に示されているように、矩形のマークMがカード1の上縁および下縁のそれぞれに4列で2行のフレームワーク内で配列され、そのようなマークの配列は、カードのランク(数)およびスート(ハート、スペードなど)を示す。例示的な実施形態によれば、各カードについて、マークMまたはコード6sは、符号化される特定のマークおよびスートに応じて行および列のフレームワーク内の所定の場所のそれぞれに存在することも存在しないこともある。UVセンサ320および/または321が、埋められたマークMを検出したとき、そのようなUVセンサはオン信号を出力し、UVセンサ320および/または321がマークMを検出しなかったとき、オン信号は生成されない。このようにして、コード読取りユニット308は、2つのUVセンサ320、321によって検出された2つのマークM間の相対的な違いなどに基づいてコード6またはコード6sを識別し、それにより対応するカード1またはスペシャルカード1a、1cの数(ランク)およびタイプ(スート)を識別する。
【0025】
例示的な実施形態によれば、各カードについて、マークMは、符号化される特定のマークおよびスートに応じて行および列のフレームワーク内の所定の場所のそれぞれに存在することも存在しないこともある。コード302と、2つのUVセンサ320、321からのオン信号の出力との関係が
図9に示されている。UVセンサ320、321からのオン信号の出力の相対変化の比較結果に基づいてマークMの所定の配列パターンを識別することが可能である。その結果、2つの行(上の行および下の行)において、マークMの4つのタイプの配列パターンが可能であり、パターンは4つの列で印刷されるので、256タイプのコード(4×4×4×4)を形成することが可能である。52枚のトランプ、およびスペシャルカード1a、1cは、それぞれが256個のコードの1つに割り当てられ、そのような配列の関係が関連付けテーブルとしてメモリ12M内に記憶される。
【0026】
スペシャルカード1aは、カード組の他の通常のカード1とは異なっており、他のカード1のコード6とは異なる特別なコード6s(見えないマークMの配列)を有する。上述のように、本実施形態では、特別なコード6sは、256タイプのコードから選択されるが、通常のカードのコードとは異なっており、スペシャルカードのそのような配列の関係もまた、スペシャルカード1a、1cのための関連付けテーブルとしてメモリ12M内に記憶される。
【0027】
また、特別なコード6sは、カード1aの各縁部に適切に並べられ、それにより、カード読取りユニット308が、コード6sを識別することによって、その所定の関連付けテーブル(図示せず)に基づいてカードがスペシャルカードであることを識別することができるその構成が採用される。各トランプまたはスペシャルカード1aに対する256個のコードからの特定のコードの割当ては、固定される必要がなく、本発明の他の例示的な実施形態では、52枚のカードおよび数枚のスペシャルカードのそれぞれを、256個のコードからのコードに自由に関連付け、関連付けテーブル内に記憶させることができることに留意されたい。したがって、256個のコードと52枚のカードおよびスペシャルカードとの関連付けを、使用される状況または場所に応じて変更することが可能である。コードは、UV光線で照射されたとき見えるようになる塗装材で印刷され、カードタイプまたはインデックス102の標示と重なり合わない位置に配置されることが好ましい。
【0028】
関連付けテーブルは、256個のコードから自由に準備されてよく、複数の異なる関連付けテーブル(たとえば、1つから10個以上のテーブル)が事前に準備されてもよい。コード6、6sが、適用可能な関連付けテーブル内で定義されているコードと合致しない場合、エラーが検出され、いかさまが行われたおそれがあると決定される。
【0029】
次に、制御装置312の構成について述べる。制御装置312、コード読取りユニット
308、勝敗決定ユニット310などは、コンピュータ装置、特に少なくともメモリと、少なくともプロセッサと、および本発明の様々な例示的な実施形態によるアルゴリズムを実施するために少なくとも1つのプロセッサによって読み取られる命令が記憶され得る少なくとも非一時的なコンピュータ可読媒体とを含むコンピュータ装置によって実現される。ゲームテーブル306上に順次取り出されるカードの数が、コード読取りユニット308内のUVセンサ320、321を使用して獲得され、そのように獲得されたカードの数がメモリ内に順次記憶される。カードの表面から直接カードの数を読み取ることができる従来の認識技術を使用し、各カードの数を読み取ることができる。
【0030】
この時点で、どのカード1がどのプレイヤーに配られるかについての情報もまた(バンクの持ち札17またはプレイヤーの持ち札18に)記憶される。各カードの数が、そのカードが配られたプレイヤーと関連付けられて(バンクの持ち札17またはプレイヤーの持ち札18に)記憶される。バカラでは、プレイヤーとバンカーがある。配られたカードのランク(数)は、それが配られたバンクの持ち札またはプレイヤーの持ち札と関連付けられてメモリに記憶され、配られたカードのランク(数)は、各プレイヤー(バンクの持ち札およびプレイヤーの持ち札)ごとに追加される。プレイヤーの持ち札に各カードおよび追加のカードを、またバンクの持ち札に追加のカードを配ることは、制御装置312内に記憶されたバカラの競技規則に従って決定される。バカラの競技規則は、プレイヤーの持ち札のための第3のカードを必要とするとき、「プレイヤーのための持ち札」を要求する。プレイヤーの持ち札が完成した後で、バンカーの持ち札を同じようにして完成させる。次いで、所定の規則に基づいて勝者が決定される。「タイ」もまた判定される。勝敗決定ユニット310は、コード読取りユニット308によって順次読み取られたカード1の数、およびこのラウンドのゲームが終わったかどうかに基づいてカードゲームの勝敗を決定する。
【0031】
このラウンドのゲームが終わったとき、オペレータまたはディーラは、カードシュー装置304の側部の結果キー360を押し、出力手段311に結果、すなわち各カードゲームの勝敗を出力させることが求められる。オペレータまたはディーラは、賭け手が勝ち札に賭けていた場合、所定の金額を賭け手に支払い、負け札に賭けられていた金額を収集する。
【0032】
本発明のためのゲーム規則は、以下のさらなるステップ、すなわち、賭け手が、勝ち札がスペシャルカードを含むかどうかというサイドベットの賭けと共に、バンクの持ち札またはプレイヤーの持ち札が勝つことに賭けるステップのためのさらなる規則を有する。制御装置312は、バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカードを含むかどうか、また賭け手が勝ち札にサイドベットの賭けをしていたと決定するためのさらなるプログラムを有する。本発明のためのゲーム規則は、バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカードを含み、賭け手が勝ち札にサイドベットの賭けをしていたとき、勝ち札を特別な勝ちとして扱うためのさらなる規則を有する。
バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカードを含むとき、勝ち札にサイドベットの賭けをしていた賭け手は、1対50のオッズで支払いを受けることになる。
【0033】
制御装置312は、カード読取りユニットによって順次読み取られたカードの数についての情報に基づいてカードゲームの勝ちまたは負けを決定するための処理機能を有し、各カードがどの持ち札、すなわちバンカーまたはプレイヤーによって受け取られるか決定し、そのプレイヤーおよびそのバンカーのために読み取られたカードの数を記憶する処理機能をさらに有する。さらに、制御装置312は、バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札がスペシャルカードを含むかどうか決定する。
【0034】
シャッフルされたトランプの組1sは、
図10に示されている(製造ラインとしての)カードシャッフリングデバイスによって無作為の順番でシャッフルされる。1枚または複数のスペシャルカード1a、1cもまた、
図10に示されている(製造ラインとしての)カードシャッフリングデバイスによってシャッフルされたトランプの組と共に包装されている。シャッフルされたトランプ1の組1s内に挿入されることになるスペシャルカード1a、1cの数は、スペシャルカード交換機システム500(ある種の操作ロボットなど)によって、0から10以上の乱数によって決定される。スペシャルカード交換機システム500は、コンピュータプログラムによって制御され、各シャッフルされたトランプの組1s内に挿入されることになる0から10以上のスペシャルカード1a、1cの数を決定する。挿入されることになるスペシャルカード1a、1cの数は、ランダム化プログラムによって無作為に、各シャッフルされたトランプの組1sによって0から10まで異なり、プログラムに従って、スペシャルカード交換機システム500は、通常のカードのある数(たとえば、スペードのエース)を引き、同じ数以上のスペシャルカード(同じスートおよびランクであるが異なる色のたとえばスペードのエースであっても、単に追加のスペシャルカードであってもよい)1a、1cを、所定の数だけ、無作為の順番プログラムに従って、0から10以上の数だけ挿入する。
【0035】
図10は、本実施形態による、シャッフルされたトランプの組1sの製造プロセスでトランプ1をスペシャルカード1a、1cと共にシャッフルするために使用されるシャッフリングマシン400の概略構成を示す図である。
図10に示されているように、シャッフリングマシン400は、カードスタックホルダ401と、カードフィーダ402と、摺動レール403と、フィーダ移動ローラ404と、カード引渡しローラ405と、カメラ406(または後述のカードセンサ409)と、画像処理ユニット408とを含む。カードスタックホルダ401は、複数のポケット401a~401gを有する。なお、カードスタックホルダ401は、7つのポケットを有するが、カードスタックホルダ401は、任意の数のポケットを有することができる。可動の区画プレート407a~407fがポケット間に設置される。カードフィーダ402は、シャッフルされることになるトランプ(数枚のスペシャルカード1aを含む)がカードフィーダ402上に配置されたとき、下部のカード引渡しローラ405が回転し、カード1をカードフィーダ102の最下部からカードスタックホルダ401に向かって、カードフィーダ402の下部側面に設けられたカード引渡しポートを通じて送り出すように設計される。また、カードフィーダ402は、モータ(図示せず)など駆動手段によって駆動されるフィーダ移動ローラ404により摺動レール403に沿って垂直(上下)方向に可動であるように構成される。
【0036】
上述の構成の場合、シャッフリングマシン400は、ポケット401a~401gのいずれかに面する位置にカードフィーダ402を互い違いに摺動し、カード1をカードフィーダ402からポケットに送り出す。なお、シャッフリングマシン400は、カードフィーダ402を移動するための位置、すなわちポケット401a~401gの1つに面する位置を、乱数発生プログラムなどを使用して無作為に決定する。したがって、カードフィーダ402内に装填されたカード(数枚のスペシャルカード1a1a、1cを含む)は、1枚ずつ無作為の順番でカードスタックホルダ401のポケット401a~401gに送り出される。カードフィーダ402内に装填されたカードすべてがカードスタックホルダ401に送り出されたとき、区画プレート407a~407fがカードスタックホルダ401の内側から後退し、その結果、カードスタックホルダ401のポケット401a~401g内に選り分けられたカードが単一のスタックとしてシャッフリングマシン400から取り出される。1つまたは複数のスペシャルカード1s、1cは、シャッフルされたとき、製造工場内でシャッフリングマシン400および包装マシン(図示せず)によって、シャッフルされたトランプの組と共に1つのパッケージで包装されることになる(
図1参照)。このようにして、カード組1sの他の52枚の通常のカードセットとは異なるスペシャルカード1s、1cは、工場内で他の通常のカードと共にシャッフルされたトランプ
の組1s内の無作為の位置でシャッフルされる。
【0037】
ポケット401a~401gの後退は、絶対的に必要なものではなく、任意の代替手段を使用することができる。たとえば、カードは、ロボットアームなどを使用してポケット401a~401gから取り出されてもよい。製造ラインは、上述のように構成され、順に配列された複数のシャッフリングマシン400を含む。
図10において一例として示されている2つのシャッフリングマシン400の場合、シャッフリングプロセスを通った後で、カードフィーダ402内に装填されたトランプのセット(数枚のスペシャルカード1a、1cを含む)がシャッフルされる。カードフィーダ402が非常に無作為に摺動するように制御される場合、カードフィーダ402内に装填されたトランプ1のセットは、シャッフリングマシン400がシャッフリングプロセスを2回実施した後で十分無作為にシャッフルすることができる。
図10に示されているように、そのようなシャッフリングプロセスを実施する複数のシャッフリングマシン400が、シャッフリングプロセスを順に実施するために使用され、シャッフルされたトランプは、より無作為にシャッフルされ順序付けられる。
【0038】
トランプは、面(スートおよびランクが印刷された側)を(カメラ406の側へ)下にしてカードフィーダ402内に装填される。カード1がカードフィーダ402からカードスタックホルダ401に送り出されるたびに、カメラ406は、カード1の画像を撮る。得られた画像は、画像処理ユニット408に送られる。カメラ406および画像処理ユニット408の機能は、製造ライン上のシャッフリングマシン400の位置に応じてシャッフリングマシン400間で様々である。
【0039】
図10は、本実施形態による、シャッフルされたトランプの組1sのための製造ラインの一部を示す概略図である。シャッフリングマシン400の数はこれに限定されず、3つ以上であってもよい。シャッフリングマシン400は
図10に示されているように構成され、マシン400は、カメラ406の代わりにカードセンサ409を備える。カードセンサ409は、センサの上を通るカードの数を計数する機能を有する。
【0040】
シャッフリングマシン400上のカメラ106によって撮られたカード表面の画像は、シャッフリングマシン400を含む製造ラインを管理するプロセス制御システムの画像処理ユニット408による画像解析プロセスにかけられ、その結果、カードフィーダ402からカードスタックホルダ401に送り出されたカード上でスートおよびランクが検出される。すなわち、シャッフリングマシン400上で、カードがカードフィーダ402からカードスタックホルダ401に送り出されるたびに、カード上のスートおよびランクが検出され、カードフィーダ402内に装填されたカードのセット全体(数枚のスペシャルカード1a、1cを含む)がカードスタックホルダ401に送り出されたとき、カードのセット(数枚のスペシャルカードを含む)内に含まれるランクとスート(数枚のスペシャルカード1a、1cを含む)の組合せに過不足があるか否かチェックされる。たとえば、6組(数枚のスペシャルカードを含む)で構成されたカードのセットは、ランクとスートの組合せで表して各6枚の同一のカードおよびスペシャルカードを含むべきである。ランクとスートの組合せまたは数枚のスペシャルカードに過不足がある場合、そのカードのセットは、欠陥品として廃棄される。ランクおよびスートのチェックに加えて、画像処理ユニット408は、汚れがないか各カードを検査し、裏のデザインのパターンなどを検査し、カードが適正にシャッフルされているか否か、また各カードが所定の標準または所定のスペシャルカードを満たしているか否か検査する。欠陥を含むカードのセットがあれば廃棄される。
【0041】
カードセンサ409は、2回目にシャッフリングプロセスを実施するシャッフリングマシン400に設置されて、カードセンサ409の上を通るカードの数を計数する。このよ
うにして、シャッフリングマシン400は、シャッフルされることになるカードのセット内のカードおよび数枚のスペシャルカードの数をチェックし、それにより、カードの過不足がないか最終製品を検査する。最初にシャッフリングプロセスを実施するシャッフリングマシン400では、カードの裏側(パターン付きの側)がカメラ406に面することになるように鏡(
図10には図示せず)を設置することによって、またはカードの裏側を撮影することになる別のカメラ(図示せず)を設置することによって、カードの両側が同時に検査されることが好ましい。
【0042】
最後のシャッフリングプロセスを実施するシャッフリングマシン400がシャッフリングを終えたとき、シャッフリングマシン400は、シャッフル完了信号を出力する。シャッフル完了信号を検出したとき、プロセス制御システム408は、最後のシャッフリングプロセスを通って完成されたシャッフルされたトランプのセット1sに割り当てられることになるシャッフル済みカードID(5)を生成する。シャッフル済みカードIDは、各シャッフルされたトランプの組1sごとにただ1つのIDとして生成される。プロセス制御システムは、生成されたシャッフル済みカードIDを、プロセス制御システム408のデータベース内に記憶された生産情報からの所定の情報に関連付ける。任意のタイプおよびボリュームのそのような情報を使用することができるが、シャッフリングプロセスに含まれる製造ラインまたはシャッフリングマシンを識別する情報が特に重要である。
【0043】
シャッフル済みカードIDを生成したとき、プロセス制御システム408は、シャッフル済みカードIDをシャッフルされたトランプの製造に含まれていた製造ラインの製造ラインIDと関連付けることによって、生成されたシャッフル済みカードIDをデータベース内に登録する。しかし、IDは、そのような製造ライン関連のIDに限定されない。別法として、シャッフリングマシンIDを事前に各シャッフリングマシンに関連付けておくことができ、シャッフル済みカードIDは、シャッフリングプロセスに含まれていたシャッフリングマシンIDすべてと関連付けられることによってデータベース内に登録されてもよい。なお、データベースは、プロセス制御システムの中に設けられても外であってもよい。
【0044】
生成されたシャッフル済みカードIDは、印刷機によってバーコードとして粘着ラベル上に印刷され、シャッフル済みカードIDのバーコード5が、
図1(a)に示されているように梱包箱4に添付される。ここまで、本発明の好ましい実施形態について述べた。しかし、当然ながら、本発明は、上述の実施形態に限定されず、当業者なら、上述の実施形態を本発明の範囲内で改変することができる。
【0045】
スペシャルカード1a、1cは、工場においてシャッフルされたトランプの組内の無作為の位置に他の通常のカード1と共にシャッフルされ、シャッフルされたトランプの組1内に含まれることになるスペシャルカード1aまたは1cの数および種類またはタイプは、シャッフリングマシン400の制御システム600によって決定される。シャッフルされたトランプの組1内に含まれることになるスペシャルカード1aまたは1cの数および種類またはタイプは、制御システム600によって0から10の乱数で決定される。スペシャルカード1aまたは1cは、工場において、無作為の位置で他の通常のカード1と共にシャッフルされてもよい。
【0046】
他のスペシャルカード交換機システム700(ある種の操作ロボットなど)を使用してもよく、シャッフルされたトランプの組内に含まれることになるスペシャルカードの位置は、スペシャルカード交換機システム700によって、決定され、工場においてシャッフリングプロセスを経た後(シャッフリングマシン400がシャッフリングプロセスを2回実施した後、または複数のシャッフリングマシン400の後)、無作為にシャッフルされたトランプの組に挿入される。
【0047】
シャッフルされたトランプの組内に含まれることになるスペシャルカード1a、1cの位置は、他のスペシャルカード交換機システム700によって、工場において他の通常のカードの最後の位置または最初の位置で挿入されてもよい。カットカード1cとしてのスペシャルカードは、他のスペシャルカード交換機システム500によって、最後の位置と最後から数枚から50枚との間の無作為の位置で、しかし無作為に挿入されてもよい。
【0048】
付属書類1:
賭け手が、バンカーの持ち札が勝つか、それともプレイヤーの持ち札かという賭けを行うバカラゲームをプレイするためのカードゲームシステムであって、
準備として無作為にシャッフルされるシャッフルされたトランプの組であって、その各カードに通常の条件下で見えないコードが印刷されカードの数(ランク)を表す、トランプの組と、
ゲームテーブル上に置かれ、前記コードから前記カードの数を読み取るカード読取り機能を有するカードシュータ装置とを備え、
前記カードシュータ装置は、
前記カードの数を表す前記コードを読み取るカード読取りユニットと、
前記カード読取りユニットによって順次読み取られた前記カードの数の情報に基づいて、バカラゲーム規則に従って、勝ち札が前記バンカーであるか、それとも前記プレイヤーであるか決定する処理機能を有する制御ユニットとを備え、
前記シャッフルされたトランプの組と共に工場において1つのパッケージでスペシャルカードが包装され、封止されており、前記スペシャルカードは、カード組の他の通常のカードとは異なっており、他のカードの前記コードとは異なる特別な見えないコードを有し、前記コードは、前記カードが前記スペシャルカードであることを表し、
前記カード読取りユニットは、前記スペシャルカードの前記コードを読み取るための読取り機能を有すること、
前記制御ユニットは、各カードが前記バンカーによって、または前記プレイヤーによって受け取られることになると決定し、前記プレイヤーまたは前記バンカーのために読み取られた前記カードの前記数を記憶し、勝ち札が前記スペシャルカードを前記勝ち札内に含む特別な勝ちであるか否か決定するための処理機能を有することを含み、
前記カードシュータ装置は、前記バンカーまたは前記プレイヤーの前記勝ち札、および前記勝利の前記特別な勝ちを出力する特別な勝ち出力手段を有することを特徴とするカードゲームシステム。
【0049】
付属書類2:
前記スペシャルカードが、前記組内の他のスペードのエースとは異なる色または形状のエースを有するスペードのエースの1つであるカードゲームシステム。前記スペシャルカードが、一組の52枚の標準的なトランプのどの1枚でもなく、前記カードの値または数を有していないカードゲームシステム。前記シャッフルされたトランプの組の前記パッケージが、1枚から8枚のスペシャルカードを含むカードゲームシステム。
【0050】
付属書類3:
賭け手が、バンカーの持ち札が勝つか、それともプレイヤーの持ち札かという賭けを行うバカラゲームをプレイする改善された方法であって、
準備として無作為にシャッフルされるシャッフルされたトランプの組であって、その各カードに通常の条件下で見えないコードが印刷されカードの数(ランク)を表す、トランプの組と、
ゲームテーブル上に置かれ、前記コードから前記カードの数を読み取るカード読取り機能を有するカードシュータ装置とを使用し、
前記カードの数を表す前記コードの読取りステップと、
前記カード読取りユニットによって順次読み取られた前記カードの数の情報に基づいて、バカラゲーム規則に従って、勝ち札が前記バンカーであるか、それとも前記プレイヤーであるかの決定ステップとを含み、
前記シャッフルされたトランプの組と共に工場において1つのパッケージでスペシャルカードが包装され、封止されており、前記スペシャルカードは、カード組の他の通常のカードとは異なっており、他のカードの前記コードとは異なる特別な見えないコードを有し、前記コードは、前記カードが前記スペシャルカードであることを表し、
前記制御ユニットは、各カードが前記バンカーによって、または前記プレイヤーによって受け取られることになると決定し、プレイヤーまたはバンクのために読み取られた前記カードの前記数を記憶し、バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札が前記スペシャルカードを含むか否か決定するために処理し、
以下のさらなるステップ、すなわち、
a)賭け手は、バンクの持ち札またはプレイヤーの持ち札が勝つことに賭け、また前記勝ち札が前記スペシャルカードを含むかどうかサイドベットの賭けをすること、
b)バンカーまたはプレイヤーの持ち札の勝ち札が前記スペシャルカードを含むかどうか、また前記賭け手が前記勝ち札に前記サイドベットの賭けをしていたと決定すること、
c)バンカーまたはプレイヤーの持ち札の前記勝ち札が前記スペシャルカードを含み、前記賭け手が前記勝ち札に前記サイドベットの賭けをしていたとき、前記勝ち札を特別な勝ちとして扱うことを有する方法。
【0051】
付属書類4:
前記スペシャルカードが、前記組内の他のスペードのエースとは異なる色または形状を有するスペードのエースの1つであるバカラゲームをプレイする方法。前記スペシャルカードが、一組の52枚の標準的なトランプのどの1枚でもなく、前記カードの値または数を有していないバカラゲームをプレイする方法。前記シャッフルされたトランプの組の前記パッケージが、1枚から8枚のスペシャルカードを含むバカラゲームをプレイする方法。