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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022024130
(43)【公開日】2022-02-08
(54)【発明の名称】飛行時間
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20220201BHJP
   A63B 71/06 20060101ALN20220201BHJP
【FI】
A63B69/00 C
A63B71/06 M
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021190298
(22)【出願日】2021-11-24
(62)【分割の表示】P 2019149049の分割
【原出願日】2014-12-02
(31)【優先権主張番号】61/910,912
(32)【優先日】2013-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/911,420
(32)【優先日】2013-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バラクリシュナン,サントスクマール
(72)【発明者】
【氏名】ブルース,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】フラガ,ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】フランシス,ポール
(57)【要約】      (修正有)
【課題】両足が地面を離れているときの時間、及び所望によりジョギング、ランニング、短距離走、ジャンピングなどの異なる種類の活動から生じる「飛行時間」を決定する運動パフォーマンスを監視するシステム及び方法の提供。
【解決手段】履物の中に組み込まれるセンサーシステム202により、瞬間的な飛行時間、平均飛行時間、運動パフォーマンス又は他の時間間隔中の累積飛行時間、瞬間的なジャンプ高さ、平均ジャンプ高さ、運動パフォーマンス又は他の時間間隔中の累積ジャンプ高さ、1人の選手の別の選手との及び/又は彼/彼女自身との任意の飛行時間及び/又はジャンプ高さの測定基準(複数可)の比較、などの運動パフォーマンス測定基準を生成及び表示することができる。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動パフォーマンスを監視するためのシステムであって、
入力システムと、プロセッサシステムと、出力システムと、を備え、
前記入力システムは、
(a)複数の右足ローンチイベントに関連する右足ローンチ入力データを右足センサシステムから受信し、ここで、右足ローンチ入力データは、各右足ローンチイベントに関連付けられて前記各右足ローンチイベントが発生した時間を示しているタイムスタンプを少なくとも含み、
(b)複数の左足ローンチイベントに関連する左足ローンチ入力データを左足センサシステムから受信し、ここで、左足ローンチ入力データは、各左足ローンチイベントに関連付けられて前記各左足ローンチイベントが発生した時間を示しているタイムスタンプを少なくとも含み、
(c)複数の右足ストライクイベントに関連する右足ストライク入力データを前記右足センサシステムから受信し、ここで、右足ストライク入力データは、各右足ストライクイベントに関連付けられて前記各右足ストライクイベントが発生した時間を示しているタイムスタンプを少なくとも含み、
(d)複数の左足ストライクイベントに関連する左足ストライク入力データを前記左足センサシステムから受信し、ここで、左足ストライク入力データは、各左足ストライクイベントに関連付けられて前記各左足ストライクイベントが発生した時間を示しているタイムスタンプを少なくとも含み、
(e)前記複数の右足ローンチイベント、前記複数の左足ローンチイベント、前記複数の右足ストライクイベント、および前記複数の左足ストライクイベントに関連する第一の身体センサから、センサデータを受信し、
前記プロセッサシステムは、
(a)第一のタイムスタンプのセットを特定し、ここで、前記第一のタイムスタンプのセットは、時間的に隣接する右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、および左足ストライクイベントを含み、
(b)前記第一のタイムスタンプのセットに関連付けられたタイムスタンプ情報が、テンプレートの所定のセットのうち、異なるタイプの活動に対応する1つ以上のテンプレートに対応するかどうかを判定し、
(c)前記タイムスタンプ情報に近接する所定の時間内で検出された1つ以上の他のイベントに基づいて、第一のテンプレートが少なくとも前記タイムスタンプ情報に関連付けられていることを決定し、
(d)前記第一のテンプレートに基づいて、前記第一のタイムスタンプのセットに関連する第一の飛行時間を決定し、ここで、前記第一の飛行時間は、左足と右足の両方が同時に表面と接触していないときの前記第一のタイムスタンプのセットに含まれる第一の持続時間に少なくとも部分的に基づいており、
(e)前記第一の飛行時間が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、
(f)前記第一の飛行時間が所定の閾値を超えたと判定されたことに応じて、受信した前記センサデータに基づいて、前記第一のタイムスタンプのセットに関連付けられた前記第一の飛行時間を調整する、ようにプログラミング及び構成され、
前記出力システムは、前記第一の飛行時間を含む又は前記第一の飛行時間に由来する情報を含む出力データを出力する、システム。
【請求項2】
前記第一の飛行時間を決定する際に、前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間を次式:
第一の飛行時間=T1-T2、
(式中、T1は、前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方に関連した前記第一のタイムスタンプのセットからのタイムスタンプの時刻に対応し、T2は、前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方と関連した前記第一のタイムスタンプのセットからのタイムスタンプの時刻に対応する)として決定するようにプログラミング及び構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プロセッサシステムは、決定された前記第一の飛行時間に少なくとも部分的に基づいて前記第一の飛行時間に関連したイベントの第一のジャンプ高さを決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサシステムは、
前記第一のタイムスタンプのセットとは異なる第二のタイムスタンプのセットを特定し、ここで、前記第二のタイムスタンプのセットは、時間的に隣接する右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、および左足ストライクイベントを含み、
少なくとも前記第二のタイムスタンプのセットに関連付けられたタイムスタンプ情報が前記所定のテンプレートのセットのうち第二のテンプレートに対応するかどうかを判定し、
前記第二のタイムスタンプのセットに関連すると判定された前記第二のテンプレートに基づいて、前記第二のタイムスタンプセットに関連する第二の飛行時間を決定し、ここで、前記第二の飛行時間は、左足と右足の両方が同時に表面と接触していないときの前記第二のタイムスタンプのセットに含まれる第二の持続時間に少なくとも部分的に基づいている、ように更にプログラミング及び構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセッサシステムは、前記第一の持続時間と前記第二の持続時間と合算することによって累積飛行時間を決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサシステムは、
決定された前記第一の飛行時間に少なくとも部分的に基づいて前記第一の飛行時間に関連付けられたイベントの第一のジャンプ高さを決定し、
決定された前記第二の飛行時間に少なくとも部分的に基づいて前記第二の飛行時間に関連付けられたイベントの第二のジャンプ高さを決定する、ように更にプログラミング及び構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間及び前記第二の飛行時間、又は前記累積飛行時間に少なくとも部分的に基づいて累積ジャンプ高さを決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
右足ローンチイベント及び右足ストライクイベントを特定するために、右足の加速度、右靴と接触面との間の接触力、および前記右靴と前記接触面との間の前記接触力の変化のうち少なくとも一つを測定する右足センサと、
左足ローンチイベント及び左足ストライクイベントを特定するために、左足の加速度、左靴と接触面との間の接触力、および前記左靴と前記接触面との間の前記接触力の変化のうち少なくとも一つを測定する左足センサと、
前記右足センサおよび前記左足センサによって測定されたデータを前記入力システムに送信する送信システムと、をさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第一の飛行時間を決定する際に、
前記第一のテンプレートが歩行テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間を0に決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記第一のテンプレートが走行テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記第一のテンプレートが横方向すり足テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間を(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記第一のテンプレートがジャンプテンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記タイムスタンプ情報に関連付けられた前記活動が前記歩行テンプレート、前記走行テンプレート、前記横方向すり足テンプレート、および前記ジャンプテンプレートのいずれにも対応しない場合には、前記第一の飛行時間を決定する際に、前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間を0に決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第一の飛行時間を決定する際に、
前記タイムスタンプ情報に関連付けられていると判定された前記第一のテンプレートが歩行テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間を0に決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記タイムスタンプ情報に関連付けられていると判定された前記第一のテンプレートが走行テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記タイムスタンプ情報に関連付けられていると判定された前記第一のテンプレートがジャンプテンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記第一の飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記テンプレートの所定のセットは、歩行テンプレート、ジョギングテンプレート、ランニングテンプレート、スプリントテンプレート、横方向すり足テンプレート、ジャンプテンプレート、垂直ジャンプテンプレート、ランニングジャンプテンプレートのうちの2つ以上を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサシステムは、
複数のテンプレートのステートの制約に基づいて、前記第一のタイムスタンプのセットに含まれる情報に最も適合するテンプレートを決定し、
前記第一の飛行時間を決定する際に、最も適合すると判定された前記テンプレートに基づいて、前記第一のタイムスタンプのセットに関連付けられたデータを処理するように更にプログラミング及び構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
運動パフォーマンスを監視するためのシステムであって、
入力システムと、プロセッサシステムと、出力システムと、を備え、
前記入力システムは、
(a)複数の右足ローンチイベントに関連する右足ローンチ入力データを右足センサシステムから受信し、ここで、右足ローンチ入力データは、各右足ローンチイベントに関連付けられて前記各右足ローンチイベントが発生した時間を示しているタイムスタンプを少なくとも含み、
(b)複数の左足ローンチイベントに関連する左足ローンチ入力データを左足センサシステムから受信し、ここで、左足ローンチ入力データは、各左足ローンチイベントに関連付けられて前記各左足ローンチイベントが発生した時間を示しているタイムスタンプを少なくとも含み、
(c)複数の右足ストライクイベントに関連する右足ストライク入力データを前記右足センサシステムから受信し、ここで、右足ストライク入力データは、各右足ストライクイベントに関連付けられて前記各右足ストライクイベントが発生した時間を示しているタイムスタンプを少なくとも含み、
(d)複数の左足ストライクイベントに関連する左足ストライク入力データを前記左足センサシステムから受信し、ここで、左足ストライク入力データは、各左足ストライクイベントに関連付けられて前記各左足ストライクイベントが発生した時間を示しているタイムスタンプを少なくとも含み、
(e)前記複数の右足ローンチイベント、前記複数の左足ローンチイベント、前記複数の右足ストライクイベント、および前記複数の左足ストライクイベントに関連する第一の身体センサからセンサデータを受信し、
前記プロセッサシステムは、
(a)複数のイベントタイムスタンプのセットを特定し、ここで、前記複数のイベントタイムスタンプのセットは、時間的に隣接する右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、および左足ストライクイベントを含み、
(b)前記複数のイベントタイムスタンプのセットのうち個別のセットに関連付けられたタイムスタンプ情報が、テンプレートの所定のセットのうちの1つに対応するかどうかを判定し、
(c)前記イベントタイムスタンプの個別のセットに関連付けられたと判定されたテンプレートに基づいて、前記イベントタイムスタンプの個別のセットのうち少なくともいくつかに関連付けられた複数の飛行時間を決定し、ここで、前記イベントスタンプの個別のセットに関連付けられた前記複数の飛行時間は、左足と右足の両方が同時に表面と接触していないときの前記イベントタイムスタンプの個別のセットにおいてタイムスタンプによりカバーされた持続時間に少なくとも部分的に基づいており、
(d)前記複数の飛行時間のうち少なくとも第一の飛行時間が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、
(e)少なくとも前記第一の飛行時間が所定の閾値を超えたと判定されたことに応じて、受信した前記センサデータに基づいて、前記第一の飛行時間を調整する、ようにプログラミング及び構成され、
前記出力システムは、前記複数の飛行時間を含む又は前記複数の飛行時間に由来する情報を含む出力データを出力する、システム。
【請求項15】
前記プロセッサシステムは、前記複数のイベントタイムスタンプのセットに関連付けられた前記複数の飛行時間に基づいて、前記運動パフォーマンスの少なくとも一部の累積飛行時間を決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
画像取り込み装置をさらに備え、
前記プロセッサシステムは、
時間的に隣接する右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、および左足ストライクイベントに対応する映像データを前記画像取り込み装置から受信し、
受信した前記映像データに基づいて、決定された前記第一の飛行時間を変更し、
前記累積飛行時間又は前記複数のイベントタイムスタンプのセットに関連付けられた前記複数の飛行時間に少なくとも部分的に基づいて累積ジャンプ高さを決定する、ように更にプログラミング及び構成される、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
出力データに基づいて人が知覚可能な表示を生成するための表示装置をさらに備え、
前記表示は、前記複数のイベントタイムスタンプのセットの少なくともいくつかに関連付けられた前記複数の飛行時間を含むか、又は前記複数の飛行時間に由来する情報を含むとともに、前記運動パフォーマンスの少なくとも一部における瞬間飛行時間、前記瞬間飛行時間と他の運動パフォーマンスの瞬間飛行時間データとの比較、前記運動パフォーマンスの少なくとも一部における平均飛行時間、前記平均飛行時間と他の運動パフォーマンスの平均飛行時間データとの比較、前記運動パフォーマンスの少なくとも一部における累積飛行時間、及び前記累積飛行時間と他の運動パフォーマンスの累積飛行時間データとの比較のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記飛行時間を決定する際に、
前記イベントスタンプの個別のセットのタイムスタンプ情報に関連付けられたと判定された前記テンプレートが歩行テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記飛行時間を0に決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記イベントスタンプの個別のセットのタイムスタンプ情報に関連付けられたと判定された前記テンプレートが走行テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記イベントスタンプの個別のセットのタイムスタンプ情報に関連付けられたと判定された前記テンプレートが横方向すり足テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記イベントスタンプの個別のセットのタイムスタンプ情報に関連付けられたと判定された前記テンプレートがジャンプテンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
前記タイムスタンプ情報に関連付けられた前記活動が前記歩行テンプレート、前記走行テンプレート、前記横方向すり足テンプレート、および前記ジャンプテンプレートのいずれにも対応しない場合には、前記飛行時間を決定する際に、前記プロセッサシステムは、前記飛行時間を0に決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記飛行時間を決定する際に、
前記イベントスタンプの個別のセットのタイムスタンプ情報に関連付けられたと判定された前記テンプレートが歩行テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記飛行時間を0に決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記イベントスタンプの個別のセットのタイムスタンプ情報に関連付けられたと判定された前記テンプレートが走行テンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成され、
前記イベントスタンプの個別のセットのタイムスタンプ情報に関連付けられたと判定された前記テンプレートがジャンプテンプレートに対応すると判定された場合には、前記プロセッサシステムは、前記飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項21】
前記テンプレートの所定のセットは、歩行テンプレート、ジョギングテンプレート、ランニングテンプレート、スプリントテンプレート、横方向すり足テンプレート、ジャンプテンプレート、垂直ジャンプテンプレート、ランニングジャンプテンプレートのうち2つ以上を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項22】
前記飛行時間を決定する際に、
前記プロセッサシステムは、前記複数のイベントタイムスタンプのセットの少なくともいくつかの前記イベントタイムスタンプの個別のセットの飛行時間を、(a)前記右足ストライクイベント又は前記左足ストライクイベントの早い方に関連付けられた前記イベントタイムスタンプの個別のセットからのタイムスタンプの時間と、(b)前記右足ローンチイベント又は前記左足ローンチイベントの遅い方に関連付けられた前記イベントタイムスタンプの個別のセットからのタイムスタンプの時間との間の前記イベントタイムスタンプの個別のセットの持続時間であると決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項23】
前記イベントタイムスタンプの個別のセットが2つ以上のテンプレートに対応する場合には、前記プロセッサシステムは、前記イベントタイムスタンプの個別のセットに最も適合するテンプレートを決定し、最も適合すると判定された前記テンプレートを使用して前記イベントタイムスタンプの個別のセットの飛行時間を決定するように更にプログラミング及び構成される、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2013年12月2日出願の、「FLIGHT TIME」と題する米国特許仮出願第61/910,912号、及び2013年12月3日出願の、「FLIGHT
TIME」と題する同第61/911,420号の優先権を主張するものであり、これらはあらゆる非限定的な目的のために全体にわたり参照により明示的に本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
たいていの人が体力の重要性を理解する一方で、多くの人は、定期的な運動プログラムを維持するために必要なやる気を見出すことが困難である。ランニング、ウォーキング、及びサイクリングなどの連続的な反復運動を伴う運動療法を維持することが特に難しいと感じる人もいる。加えて、個人は運動を仕事又は雑用と見て、運動を日常生活の楽しい面から分離する場合がある。多くの場合、運動活動とその他の活動との間のこの明確な分離は、個人が運動に対して有し得るやる気を低減する。更に、運動活動を始めるように個人を励ますことを指向する運動活動サービス及びシステムはまた、1つ又は2つ以上の特定の活動ばかりに集中しすぎ、その上、個人の興味は無視されることがある。このことは、運動活動に参加すること又は運動活動サービス及びシステムを使用することに対するユーザーの興味を更に減少させることがある。
【0003】
プロ及び/又は真剣なアマチュアのアスリート(例えば、プロアマ合同参加競技のアスリート)に関して、多数の既存のサービス及び装置は、とりわけ、彼らのパフォーマンス、パフォーマンス負荷、反応、疲労などの1つ又は2つ以上の測定基準の正確な評価を提供できない。1つ又は2つ以上の測定基準を監視する飛行時間用の既存の装置は、多くの場合、煩雑な収集システム、許容可能な閾値を超えている不正確な測定値、値を報告する際の許容できない待ち時間、検出されたユーザーの動きに基づいた活動の誤った分類、異なるユーザー間のずれの計算失敗、パフォーマンス若しくは他の測定基準を測定するために収集若しくは処理したデータの不適応性、比較的高い消費電力量、及び/又はこれらの若しくは他の欠陥の組み合わせを含む、1つ又は2つ以上の欠陥を有する。
【0004】
滞空時間に特化した、1つの測定基準として滞空時間を包含しようとするこれまでの試みは、単にジャンプの状況において片足又は両足の飛行に関心を集中するだけであった。例えば、バスケットボール選手に関して、これまでの試みは、ジャンプシュートを行っている攻撃側選手、又は攻撃側選手のシュートをブロックするために飛び上がろうとしている守備側選手を考慮して飛行時間を測定することもあった。したがって予想されるように、このような結果は、同じ時間間隔中のジャンプ合計と相関が高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在、ジャンプ中などの飛行時間は、ビデオ/モーションキャプチャ、ジャンプテストマット、及びフォースプレートを含む様々な方法論を使用して測定又は捕捉することができる。しかしながら、これらの方法は、専用装置及び/又は所望のスポーツの会場若しくは環境における静止位置の設置物を必要とする。更に、これらの方法は高価であり、多くの場合、アスリートを区別することができない、及び/又は時間効率がよく、使いやすい方法で個別化した測定値を得るために追加の処理工程若しくは材料を必要とする。
【0006】
運動測定値を得るための特定の方法論は、センサーユニット、又は加速度計及びジャイロスコープなどのセンサーを含む慣性計測装置(IMU)をアスリートの身体又は衣類に直接取り付けることを必要とする。しかしながら、バスケットボール又はサッカーなどのスポーツ活動において、そのような付属装置は、けがのリスク及び他の要因のために規制機関によって禁止されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記欠陥の1つ若しくは2つ以上、及び/又は既存の解決策の他の短所は、本明細書に記載の革新の1つ又は2つ以上の態様によって克服することができる。一実施形態に従って、センサーシステムは、限定するものではないが大抵の活動でアスリートが通常身に着けるものなど、履物の中に直接組み込まれる。実施形態は、限定するものではないが飛行時間などの1つ又は2つ以上の運動測定基準を測定及び追跡することに関連する。
【0008】
したがって、当該技術分野におけるこれらの及び他の短所に対処するために改善されたシステム及び方法が所望される。
【0009】
本発明の態様は、運動パフォーマンスを監視するためのシステム及び方法、並びにその方法を実行する、そのシステムを稼動させる、並びに/又は出力データ及び表示をユーザーに提供するために格納されたコンピュータ実行可能命令を含む非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体に関連する。本発明の幾つかの態様では、運動パフォーマンスを監視して「飛行時間」、例えば、アスリートの両足が地面に接触していないときの時間、及び必要に応じて、ジョギング、ランニング、短距離走、ジャンプなどの様々な異なる種類の運動活動の結果としての「飛行時間」を測定する。「飛行時間」は、アスリートの行っている努力、2人以上の選手の努力、アスリートのパフォーマンスの経時変化、並びに/又は調整の必要性及び/若しくは改善の領域を示すことができ、並びに/又は選手若しくはコーチが、アスリートの行っている努力をより良く理解する、2人以上の選手の努力をより良く比較する、アスリートのパフォーマンスの経時変化をより良く測定する、並びに/又は調整の必要性及び/若しくは改善の領域をより良く把握するのを支援できる。本発明の少なくとも幾つかの態様によるシステム及び方法はまた、瞬間的な飛行時間(例えば、飛行ごとのミリ秒、又は平均ミリ秒/飛行)、平均飛行時間(飛行のミリ秒/秒)、運動パフォーマンスの過程又は他の期間を通しての累積飛行時間(例えば、飛行時間の合計)、瞬間的なジャンプ高さ(例えば、飛行ごとのインチ)、平均ジャンプ高さ、運動パフォーマンスの過程又は他の時間間隔を通しての累積ジャンプ高さ(例えば、ジャンプ高さの合計)、1人の選手の別の選手との任意の飛行時間及び/又はジャンプ高さの測定基準(複数可)の比較、1人の選手の彼/彼女自身との任意の飛行時間及び/又はジャンプ高さの測定基準(複数可)の比較などの運動パフォーマンス測定基準を生成及び表示することもできる。
【0010】
I.運動パフォーマンス監視システム及び方法
本発明の幾つかの態様は、運動パフォーマンスを分析するため、例えば、そのような活動中のアスリートの「飛行時間」及び/又は「ジャンプ高さ」を決定するためなど、のシステム及び方法に関連する。そのようなシステム及び方法は、入力データを受信する、そのデータを処理する、並びに運動パフォーマンス分析情報及び/又は測定基準を含むデータを人間が認知できる方法で出力するためのコンピュータシステムを含んでもよい。そのようなシステム及び方法は、入力システムであって、(a)複数の右足ローンチイベントに関連する右足センサーシステムからの右足ローンチ入力データを受信し、この右足ローンチ入力データは、対応の右足ローンチイベントが発生した時刻を示す、それぞれの右足ローンチイベントに関連した少なくとも1つのタイムスタンプを含む、(b)複数の左足ローンチイベントに関連する左足センサーシステムからの左足ローンチ入力データを受信し、この左足ローンチ入力データは、対応の左足ローンチイベントが発生した時刻を示す、それぞれの左足ローンチイベントに関連した少なくとも1つのタイムスタンプを含む、(c)複数の右足ストライクイベントに関連する右足センサーシステム(例えば、同じ又は異なるセンサーシステム)からの右足ストライク入力データを受信し、この右足ストライク入力データは、対応の右足ストライクイベントが発生した時刻を示す、それぞれの右足ストライクイベントに関連した少なくとも1つのタイムスタンプを含む、及び(d)複数の左足ストライクイベントに関連する左足センサーシステム(例えば、同じ又は異なるセンサーシステム)からの左足ストライク入力データを受信し、この左足ストライク入力データは、対応の左足ストライクイベントが発生した時刻を示す、それぞれの左足ストライクイベントに関連した少なくとも1つのタイムスタンプを含む、入力システムを含んでもよい。この入力情報から、コンピュータ処理システム(例えば、1つ又は2つ以上のマイクロプロセッサ又は他のコンピュータ構成要素を含む)は、第1のタイムスタンプのセット(又はタイムスタンプの複数セット)を特定することができ、この第1のタイムスタンプのセット(及び必要に応じてタイムスタンプの各セット)は、時間的に隣り合う右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、及び左足ストライクイベントを含む。第1のタイムスタンプのセットに対する第1の飛行時間(並びに必要に応じて少なくとも幾つかの、及び必要に応じてそれぞれのタイムスタンプのセットに対する飛行時間)は、次に左足と右足の両方が同時に地面に接触していないとき、第1のタイムスタンプのセットに含まれる持続時間に少なくとも部分的に基づき決定され得る。より詳細に後述されるように、本発明の少なくとも幾つかの態様によるシステム及び方法は、決定された飛行時間(複数可)を評価して、それらが潜在的に無効であるかどうかを判定し、そうであれば、少なくとも幾つかの場合において潜在的に無効なデータを補正するか又はそのデータを破棄する。本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法はまた、例えば、上述の測定基準の1つ又は2つ以上に関連する又はこれに基づく情報を含むなどの出力を生成すること、及びその出力データを送信すること、及び/又は出力/測定基準の少なくとも幾つかを人間が認知できる方法で表示するユーザーインタフェースを生成することを含む。
【0011】
発明の本態様によるその他の例示のシステム及び方法は、(a)右の靴の加速度又は右の靴と接触面との間の接触力を測定するための右足センサー、(b)左の靴の加速度又は左の靴と接触面との間の接触力を測定するための左足センサー、(c)次のようにプログラミング及び構成されたプロセッサシステム:(i)右足センサー及び左足センサーによって生成されたデータから右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、及び左足ストライクイベントをデータから特定する、(ii)イベントタイムスタンプの複数セットを特定し、このイベントタイムスタンプのセットは時間的に隣り合う右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、及び左足ストライクイベントを含む、及び(iii)イベントタイムスタンプの複数セットの少なくとも幾つかに関連した飛行時間を決定し、各飛行時間は、左足と右足の両方が同時に地面に接触していないとき、タイムスタンプの対応するセットに含まれる持続時間に少なくとも部分的に基づいている、並びに(d)飛行時間を含む又は飛行時間に由来する情報を含む出力データを出力するための出力システム、を含んでもよい。
【0012】
II.テンプレートベースのシステム及び方法
本発明の他の態様は、運動パフォーマンスを分析するため、例えば、そのような運動活動中のアスリートの「飛行時間」及び/又は「ジャンプ高さ」を決定するためなど、の「テンプレートベースの」システム及び方法に関連する。そのようなシステム及び方法は、入力データを受信する、そのデータを処理する、並びに運動パフォーマンス分析情報及び/又は測定基準を含むデータを人間が認知できる方法で出力するためのコンピュータシステムを含んでもよい。そのようなシステム及び方法は、入力システムであって、(a)複数の右足ローンチイベントに関連する右足センサーシステムからの右足ローンチ入力データを受信し、この右足ローンチ入力データは、対応の右足ローンチイベントが発生した時刻を示す、それぞれの右足ローンチイベントに関連した少なくとも1つのタイムスタンプを含む、(b)複数の左足ローンチイベントに関連する左足センサーシステムからの左足ローンチ入力データを受信し、この左足ローンチ入力データは、対応の左足ローンチイベントが発生した時刻を示す、それぞれの左足ローンチイベントに関連した少なくとも1つのタイムスタンプを含む、(c)複数の右足ストライクイベントに関連する右足センサーシステム(例えば、同じ又は異なるセンサーシステム)からの右足ストライク入力データを受信し、この右足ストライク入力データは、対応の右足ストライクイベントが発生した時刻を示す、それぞれの右足ストライクイベントに関連した少なくとも1つのタイムスタンプを含む、及び(d)複数の左足ストライクイベントに関連する左足センサーシステム(例えば、同じ又は異なるセンサーシステム)からの左足ストライク入力データを受信し、この左足ストライク入力データは、対応の左足ストライクイベントが発生した時刻を示す、それぞれの左足ストライクイベントに関連した少なくとも1つのタイムスタンプを含む、入力システムを含んでもよい。この入力情報から、コンピュータ処理システム(例えば、1つ又は2つ以上のマイクロプロセッサ又は他のコンピュータ構成要素を含む)は、(a)第1のタイムスタンプのセット(又はタイムスタンプの複数セット)を特定することができ、この第1のタイムスタンプのセット(及び必要に応じてタイムスタンプの各セット)は、時間的に隣り合う右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、及び左足ストライクイベントを含む、かつ(b)少なくとも第1のタイムスタンプのセットに関連したタイムスタンプ情報(及び必要に応じて、各タイムスタンプのセットに対する飛行時間)が所定のテンプレートのセットの1つに対応するかどうかを判定することができ、このテンプレートは異なる種類の活動に対応する(例えば、ウォーキング、ランニング(及び必要に応じて、例えば、ジョギング、ランニング、短距離走、前進、後退などを含むようにより細かく)、横方向のすり足、ジャンピング(及び必要に応じて、例えば、ランニングタイプのジャンプ(例えば、バスケットボールのレイアップタイプの運動に関する)又は垂直ジャンピング(例えば、ジャンプシュート、シュートブロック、又はリバウンド活動に関する)を含むようにより細かく)。第1のタイムスタンプのセットに対する第1の飛行時間(並びに必要に応じて少なくとも幾つかの、及び必要に応じて各タイムスタンプのセットに対する飛行時間)は、次に少なくともタイムスタンプ情報に関連すると判定されたテンプレートに基づいて決定することができ、この第1の飛行時間(及び必要に応じて評価された幾つかの/各タイムスタンプのセットに対する飛行時間)は、左足と右足の両方が同時に地面に接触していないとき、タイムスタンプのセットに含まれる持続時間に少なくとも部分的に基づいている。より詳細に後述されるように、本発明の少なくとも幾つかの態様によるシステム及び方法は、タイムスタンプデータの個々のセットに含まれる情報に最も適合するテンプレートを決定し、決定された飛行時間(複数可)を評価して、それらが潜在的に無効であるかどうかを判定し、そうであれば、少なくとも幾つかの場合において潜在的に無効なデータを補正するか又はそのデータを破棄する。本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法はまた、例えば、上述の測定基準の1つ又は2つ以上に関連する又はこれに基づく情報を含むなどの出力を生成すること、及びその出力データを送信すること、及び/又は出力/測定基準の少なくとも幾つかを人間が認知できる方法で表示するユーザーインタフェースを生成することを含む。
【0013】
発明によるシステム及び方法のこの態様の少なくとも幾つかの例では、飛行時間(複数可)を決定する工程は、次の2つ以上を含む:(a)タイムスタンプ情報に関連すると判定されたテンプレートが歩行テンプレート(後方又は前方ウォーキング)に対応する場合は、そのタイムスタンプのセットに対する飛行時間を0に決定すること、(b)タイムスタンプ情報に関連すると判定されたテンプレートが走行テンプレートに(例えば、ジョギング、ランニング、若しくは短距離走活動に関して及び/又は必要に応じて個々のジョギングテンプレート、ランニングテンプレート、短距離走テンプレート、ランニングジャンプテンプレート、これらの「走行」活動のいずれかと関連した前進テンプレート、これらの「走行」活動のいずれかと関連した後退テンプレートなどの1つ若しくは2つ以上に)対応する場合、そのタイムスタンプのセットに対する飛行時間を(i)右足ストライクイベント又は左足ストライクイベントの早い方と(ii)右足ローンチイベント又は左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定すること、(c)タイムスタンプ情報に関連すると判定されたテンプレートが横方向すり足テンプレートに対応する場合、そのタイムスタンプ情報のセットに対する飛行時間を(i)右足ストライクイベント又は左足ストライクイベントの早い方と、(ii)右足ローンチイベント又は左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定すること、並びに(d)タイムスタンプ情報に関連すると判定されたテンプレートがジャンプテンプレートに(例えば、垂直ジャンピング又はランニングジャンプ活動に関して及び/又は必要に応じて個々の垂直ジャンプテンプレート、ランニングジャンプテンプレートなどの1つ若しくは2つ以上に)対応する場合、そのタイムスタンプ情報のセットに対する飛行時間を(i)右足ストライクイベント又は左足ストライクイベントの早い方と、(ii)右足ローンチイベント又は左足ローンチイベントの遅い方との間の持続時間であると決定すること。タイムスタンプ情報に関連した活動がどの所定のテンプレートにも対応しない場合は、次にそのタイムスタンプ情報のセットに対する飛行時間を決定する工程は、飛行時間を0に決定することを含む。
【0014】
発明の本態様による追加のシステム及び方法は、(a)右の靴の加速度又は右の靴と接触面との間の接触力を測定するための右足センサー、(b)左の靴の加速度又は左の靴と接触面との間の接触力を測定するための左足センサー、(c)次のようにプログラミング及び構成されたプロセッサシステム:(i)右足センサー及び左足センサーによって生成されたデータから右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、及び左足ストライクイベントをデータから特定する、(ii)イベントタイムスタンプの複数セットを特定し、このイベントタイムスタンプのセットは時間的に隣り合う右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベント、及び左足ストライクイベントを含む、(iii)イベントタイムスタンプの複数セットのイベントタイムスタンプの個々のセットが所定のテンプレートのセットの1つに対応するかどうかを判定し、このテンプレートは異なる種類の活動に対応する、及び(iv)イベントタイムスタンプの個々のセットに関連すると判定されたテンプレートに基づいてイベントタイムスタンプの個々のセットのそれぞれと関連した飛行時間を決定し、このイベントタイムスタンプの個々のセットの飛行時間は、左足と右足の両方が同時に地面に接触していないとき、イベントタイムスタンプの個々のセット内のタイムスタンプがカバーする持続時間に少なくとも部分的に基づいている、並びに(d)飛行時間を含む又は飛行時間に由来する情報を含む出力データを出力するための出力システム、を含んでもよい。
【0015】
III.本発明によるテンプレート及び非テンプレートベースのシステム及び方法の技術的な課題
本発明によるテンプレート及び非テンプレートベース両方のシステム及び方法は、後述の特徴又は特性のいずれか1つ、幾つか、又は全てを含んでもよい。
【0016】
本発明の少なくとも幾つかの態様によるシステム及び方法は、例えば、加速度、加速度の変化、運動の速度、速度の変化、位置、位置の変化、足と接触面との間の接触力、足と接触面との間の接触力の変化などの1つ又は2つ以上を感知する、測定する、及び検出するためなどの右足センサーシステム及び左足センサーシステムを更に含む。
【0017】
タイムスタンプのセットの飛行時間を決定する工程では、飛行時間は、次の等式:
飛行時間=T1-T2、
(式中、T1は、右足ストライクイベント又は左足ストライクイベントの早い方に関連したタイムスタンプのセットからのタイムスタンプの時刻に対応し、T2は、右足ローンチイベント又は左足ローンチイベントの遅い方と関連したタイムスタンプのセットからのタイムスタンプの時刻に対応する)を使用して決定してもよい。ウォーキング、ジョギング、ランニング、又は短距離走活動(又は上述のテンプレート)に対応するには、地面を離れる最後の足(T2タイムスタンプイベントに対応する)は、最初に地面に接触する足(T1タイムイベントに対応する)と反対の足になる。ジャンピング活動(並びに潜在的に垂直ジャンピング及びランニングジャンプの両方/テンプレート)に関して、両足は任意の順序で地面を離れ、地面に接触してもよい。
【0018】
本発明によるシステム及び方法の少なくとも幾つかの例では、タイムスタンプのセットに対する飛行時間を決定する工程において、(a)タイムスタンプのセットに関連した飛行時間は、T1に関連したタイムスタンプがT2に関連したタイムスタンプより早い場合、0に決定される、及び/又は(b)タイムスタンプのセットに関連した飛行時間は、決定された飛行時間値が閾値の持続時間(例えば、ウォーキング活動、必要に応じてステップにわずかな「跳ね上がり」を有するウォーキング、に本質的に対応し得る、短いが正の「飛行時間」)を下回る場合、0に決定される。
【0019】
本発明によるシステム及び方法の少なくとも幾つかの例は、タイムスタンプのセットに対する決定された飛行時間を評価して、その飛行時間が人間の活動に対し「有効」であるかどうかを判定する。一例として、タイムスタンプのセットに対する飛行時間を決定する工程において、決定された飛行時間値が有効な飛行時間値(例えば、個人が彼/彼女を浮かせる又は支持する何らかの外部の支援なしにジャンプすることによって地面と接しないようにできるより大きい上限閾値時間のセット)より大きい場合、タイムスタンプのセットに関連した飛行時間は0に決定されてもよい。「有効な飛行時間値」は、一般の人用の値(例えば、これまでに記録された最高のジャンプ時間に近い及び/又はそれより辛うじて大きい時間間隔に対応する)に設定されてもよく、個人の予め定められた能力に向けたレベルに設定されてもよい。
【0020】
本発明による全てのシステム及び方法において、決定された飛行時間値が有効な飛行時間値を超える決定は、タイムスタンプのセットに対する飛行時間0の決定が自動的に不要である。むしろ、所望の場合、本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、他のセンサーなど(例えば、身体中央部センサー、ビデオデータストリームなど)他のソースからのデータを検討して、無効な飛行時間値を「補正」できるかどうか判定してもよい。例えば、バスケットボールにおいて、時として選手はネット若しくはへりを掴み、又は別の選手によって支えられ、空中に一時「浮いて」、決定した飛行時間値が「有効な飛行時間値」を超える原因になり得る。そのようなイベントを処理するために(例えば、飛行時間値が有効な飛行時間値を超えるとき)、及びより正確な「飛行時間」データを提供するために、本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、右足センサー及び左足センサーシステム以外の動作センサーシステム(例えば、身体中央部動作センサー又は加速度計など)から入力データを受信することができ、そのデータ(及びこれに関連したタイムスタンプ情報)を、評価を行う対象であるタイムスタンプデータのセットと共に使用して「停止時間」を(i)右足ストライクイベント又は左足ストライクイベントの早い方に関連したタイムスタンプの時刻と、(ii)右足ローンチイベント又は左足ローンチイベントの遅い方に関連したタイムスタンプの時刻との間の動作センサー/加速度計入力データから決定できるかどうかを確認する。停止時間を決定することができる場合(例えば、身体中央部センサー又は加速度計が、重力に逆らっている選手が長時間高所を維持していることを示すとき)、発明の本態様によるシステム及び方法は、「補正」持続時間(例えば、初期の決定した飛行時間値マイナス停止時間に対応する)が第2の有効な飛行時間値(上で使用された初期の有効な飛行時間値と同じでも異なってもよい)を下回るかどうか判定することができ、(A)そうであれば、そのタイムスタンプのセットに対する飛行時間を「補正」持続時間(例えば、「補正持続時間」と等しい)に、少なくとも部分的に基づいて決定し、(B)そうでない場合、そのタイムスタンプのセットに対する飛行時間を0に決定する。所望の場合、幾つかのシステム及び方法は、「停止時間」をタイムスタンプ、より適切に言えば有効な決定された飛行時間をもたらすタイムスタンプのいずれかのセットに関連して見つけられるかどうかを判定し、存在する場合は「停止時間」を使用して、有効な飛行時間値でも補正することができる。
【0021】
別の例として、決定された飛行時間値は、選手がステップ又はジャンプの後に彼/彼女が立った状態で着地しないとき、有効な飛行時間値を超えることがある(したがって、選手が立ち上がり始めるまで次の「足ストライク」イベントは発生できず、時間間隔を有効な飛行時間値より長く延長することがある)。選手がプレー中に倒された場合、彼らは依然として彼らの活動に関連した「飛行時間」を認められるべきであるが、この飛行時間は、立ち上がるのに必要な時間を含むように歪曲されるべきではない。本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、これらの場合の少なくとも幾つかにおいて飛行時間を決定し「補正」することもできる。先と同じく、本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、他のセンサーなど(例えば、身体中央部センサー、ビデオデータストリームなど)他のソースからのデータを検討して、選手が彼/彼女の足で立った状態で着地しなかったかどうか、及び無効な飛行時間値を「補正」できるかどうか判定してもよい。より具体的には、タイムスタンプのセットに関連した飛行時間が第1の有効な飛行時間値より大きいと判断された場合、本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、接地時間を(a)右足ストライクイベント又は左足ストライクイベントの早い方に関連したタイムスタンプの時刻と、(b)右足ローンチイベント又は左足ローンチイベントの遅い方に関連したタイムスタンプの時刻との間の他のセンサーデータ(例えば、身体中央部の加速度計センサーからの加速度の急激な変化)から決定することができるかどうかを判定することを更に含んでもよい。潜在的な接地時間をこの他のデータから決定することができる場合は、システム及び方法は、他のセンサーデータからの接地時間と右足ローンチイベント又は左足ローンチイベントの遅い方に関連したタイムスタンプの時間との間の第2の持続時間が、第2の有効な飛行時間値(第1の有効な飛行時間値と同じでも異なってもよい)を下回るかどうかを更に判定することができ、(A)そうであれば、そのタイムスタンプのセットに対する飛行時間を第2の持続時間に基づいて(例えば、対応して)決定し、(B)そうでない場合、そのタイムスタンプのセットに対する飛行時間を0に決定する。
【0022】
上述のように、「飛行時間」を、タイムスタンプデータの1つ又は2つ以上の「セット」にたいして決定することができ、タイムスタンプデータのこれらのセットは4つの時間的に隣り合う右足ストライクイベント、左足ストライクイベント、右足ローンチイベント、及び左足ローンチイベントの少なくとも1セットを含んでもよい。あるいは、セットのイベントは、時間的に隣り合う必要がない及び/又は4つの言及したイベントに限定される必要はないが、タイムスタンプデータのセットの右及び左足イベントは、所望の時間枠内に発生する全ての右及び左足のローンチ及びストライクイベントを構成し得る。
【0023】
本発明の更なる態様は、1つ又は2つ以上の個々の「飛行時間」イベントに関連した「ジャンプ高さ」及び/又は複数の「飛行時間」イベントに関連した累積「ジャンプ高」を決定することを伴ってもよい。本発明によるシステム及び方法の少なくとも幾つかの例では、決定された「飛行時間」に基づいてジャンプ高さを決定するために他のアルゴリズム及び等式を使用することができるが、飛行時間データに関連した「ジャンプ高さ」は、次の等式:
ジャンプ高さ(インチ)=(41.66708×飛行時間(秒))-3.818335から決定される。
【0024】
ジャンプ高さは、各個別の飛行時間及び/又はタイムスタンプデータの各個別のセットに対して決定することができる。追加的又は代替的に、例えば、累積飛行時間(例えば、上記等式を用いて)に基づき又は個々の飛行時間に対して個々に決定されたジャンプ高さ(例えば、上記等式を用いて)を追加することによって、「累積ジャンプ高さ」を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本開示は、例として図示され、付属の図に限定されず、図面では同様の参照番号が同様の要素を示しており、以下のとおりである。
図1A】例示的実施形態に従って個人のトレーニングを提供するためのシステムの例を図示しており、図1Aは、運動活動を監視するために構成された例示的ネットワークを図示し、図1Bは、例示的実施形態による例示的計算装置を示す。
図1B】例示的実施形態に従って個人のトレーニングを提供するためのシステムの例を図示しており、図1Aは、運動活動を監視するために構成された例示的ネットワークを図示し、図1Bは、例示的実施形態による例示的計算装置を示す。
図2A】例示的実施形態に従ってユーザーが身に着けることができる例示的センサーアセンブリを示す。
図2B】例示的実施形態に従ってユーザーが身に着けることができる例示的センサーアセンブリを示す。
図2C】例示的実施形態に従ってユーザーが身に着けることができる例示的センサーアセンブリを示す。
図3】発明の一実施形態に従って活動分類を分類するために利用することができる例示的方法を示す。
図4】一実施形態に従って、ステップを定量化するために利用することができる例示的フローチャートを示す。
図5】一実施形態に従って、周波数を推定し、周波数探索範囲をセットアップすることができる例示的フローチャートを示す。
図6】一実施形態に従って、分類機能を実装するために利用することができる例示的フローチャートを示す。
図7A】一実施形態に従って、腕振りの周波数又は跳ね上がりの周波数を利用するかどうかを判断するために実装することができる例示的フローチャートを示す。
図7B】跳ね上がりのピークの周波数(the frequency off the bounce peak)が一般に腕振りのピークの周波数の2倍である例を示す。
図8】一実施形態に従って、活動を分類し、速度を決定するために実装することができる例示的フローチャートを示す。
図9】更に別の実施形態に従って実装することができるユーザーの活動を測定する実施形態の注釈付きフローチャートを示す。
図10】ユーザー活動イベントを1つ又は2つ以上のアクションテンプレートに整合させる例示的プロセスを示すフローチャートである。
図11A】例示的テンプレート整合プロセスを示すフローチャートである。
図11B】滞空時間という面で例示的テンプレート整合プロセスを示すフローチャートである。
図12】別の例示的テンプレート整合プロセスを示す。
図13A】テンプレート整合のための例示的データ処理フローを示す。
図13B】テンプレート整合のための例示的データ処理フローを示す。
図13C】テンプレート整合のための例示的データ処理フローを示す。
図13D】テンプレート整合のための例示的データ処理フローを示す。
図14】例示的アクションテンプレートを示す。
図15】例示的アクションテンプレート整合グラフを示す。
図16】センサーシステムと活動処理システムとの間のデータフローの例示的な図である。
図17】活動処理の別の例示的データフロー図である。
図18】例示的信号ストリーム及びそこで識別されたイベントを示す。
図19】例示的信号ストリーム及びそこで識別されたイベントを示す。
図20】例示的信号ストリーム及びそこで識別されたイベントを示す。
図21】一実施形態に従った飛行時間の測定の例示的実装を示すフローチャートである。
図22】一実施形態による2人のアスリートの瞬間的な飛行時間のグラフを示す。
図23】一実施形態による2人のアスリートの平均飛行時間のグラフを示す。
図24】一実施形態による2人のアスリートの累積飛行時間のグラフを示す。
図25】一実施形態に従ってジャンプ高さを計算するフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下の様々な実施形態の説明において、添付図面が参照され、添付図面は本明細書の一部をなし、開示が実施され得る様々な実施形態の実例として示される。その他の実施形態を利用することができ、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく構造的機能的変更を加えることができることを理解されたい。更に、本開示内の項目は、本開示の限定的な態様として考慮されるべきではない。本開示の恩恵を受ける当業者らは、例示的実施形態が例示的項目に限定されないことを理解するだろう。
【0027】
I.例示の個人的トレーニングシステム
A.例示的計算装置
図1Aは、例示的実施形態に従った個人的トレーニングシステム100の例を示す。例示的システム100は、コンピュータ102などの1つ又は2つ以上の電子装置を含んでもよい。コンピュータ102は、電話機、音楽プレーヤー、タブレット、ネットブック又は任意のポータブル装置などの移動端末を含んでもよい。他の実施形態では、コンピュータ102は、セットトップボックス(STB)、デスクトップコンピュータ、デジタルビデオレコーダー(複数可)(DVR)、コンピュータサーバー(複数可)、及び/又は任意の他の所望の計算装置を含んでもよい。特定の構成では、コンピュータ102は、例えば、Microsoft(登録商標)XBOX(登録商標)、Sony(登録商標)Playstation、及び/又はNintendo(登録商標)Wiiゲームコンソールなどのゲームコンソールを含んでもよい。当業者は、これらが単に記述目的のための例示的なコンソールであり、本開示がどんなコンソール又は装置にも限定されないことが理解されるだろう。
【0028】
簡潔に図1Bに戻ると、コンピュータ102は計算ユニット104を含んでもよく、計算ユニットは少なくとも1つの処理ユニット106を含んでもよい。処理ユニット106は、例えば、マイクロプロセッサ装置などのソフトウェア命令を実行するための任意のタイプの処理装置であってもよい。コンピュータ102は、メモリ108などの様々な非一時的コンピュータ読み取り可能媒体を含んでもよい。メモリ108としては、RAM 110などのランダムアクセスメモリ(RAM)、及び/又はROM112などの読み出し専用メモリ(ROM)を挙げることができるが、これらに限定されない。メモリ108は、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、読み出し専用コンパクトディスク、デジタル汎用ディスク(DVD)若しくは他の光ディスクストレージ、磁気ストレージ装置、又は所望の情報を格納するために使用することができ、コンピュータ102がアクセスすることができる任意の他の媒体のいずれかを含んでもよい。
【0029】
処理ユニット106及びシステムメモリ108は、バス114又は代替の通信構造を通して1つ又は2つ以上の周辺装置に直接的又は間接的に接続されてもよい。例えば、処理ユニット106又はシステムメモリ108は、ハードディスクドライブ116、取り外し可能な磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ118、及びフラッシュメモリカードなどの追加のメモリストレージに直接的又は間接的に接続されてもよい。処理ユニット106及びシステムメモリ108はまた、1つ又は2つ以上の入力装置120及び1つ又は2つ以上の出力装置122に直接的又は間接的に接続されてもよい。出力装置122として、例えば、表示装置136(図1A)、テレビ、プリンター、ステレオ、又はスピーカーを挙げることができる。幾つかの実施形態では、1つ又は2つ以上の表示装置は、アイウェアに組み込まれてもよい。アイウェアに組み込まれた表示装置は、ユーザーにフィードバックを提供することができる。1つ又は2つ以上の表示装置を組み込んでいるアイウェアはまた、ポータブル表示システムも提供する。入力装置120として、例えば、キーボード、タッチスクリーン、リモートコントロールパッド、ポインティング装置(マウス、タッチパッド、スタイラス、トラックボール、又はジョイスティックなど)、スキャナー、カメラ、又はマイクなどを挙げることができる。この点に関して、入力装置120は、図1Aに示されるユーザー124などのユーザーからの運動動作を感知、検出、及び/又は測定するように構成された1つ又は2つ以上のセンサーを含んでもよい。
【0030】
図1Aを再び見ると、画像取り込み装置126及び/又はセンサー128を、ユーザー124の運動動作の検出及び/又は測定に利用してもよい。一実施形態では、画像取り込み装置126又はセンサー128から得られたデータが運動パラメーターに直接関連付けられるように、画像取り込み装置126又はセンサー128から得られたデータは、運動動作を直接検出してもよい。更に、他の実施形態では、画像取り込み装置126及び/又はセンサー128からのデータを、互いに又は他のセンサーと組み合わせて利用して、動作を検出及び/又は測定してもよい。このように、特定の測定値を、2つ又はそれ以上の装置から得られたデータを組み合わせることによって決定してもよい。画像取り込み装置126及び/又はセンサー128は、限定するものではないが、加速度計、ジャイロスコープ、位置判定装置(例えば、GPS)、光センサー、温度センサー(周囲温度及び/又は身体温度を含む)、心拍モニター、画像取り込みセンサー、水分センサー及び/若しくはそれらの組み合わせを含む1つ若しくは2つ以上のセンサーを含むか、又はそれらに機能的に接続されてもよい。例示的センサー126、128の使用例を下記「例示的センサー」と題するセクションI.Cに示す。コンピュータ102はまた、タッチスクリーン又は画像取り込み装置を使用してグラフィカル・ユーザー・インタフェースから選択するためにユーザーが指している場所を特定することもできる。1つ又は2つ以上の実施形態は、1つ又は2つ以上の有線及び/又は無線技術を単独又は組み合わせて利用してもよく、無線技術の例として、Bluetooth(登録商標)技術、Bluetooth(登録商標)low energy技術、及び/又はANT技術が挙げられる。
【0031】
B.例示的ネットワーク
コンピュータ102、計算ユニット104、及び/又は任意の他の電子装置は、ネットワーク132(図1Aに示す)などのネットワークと通信するための例示のインタフェース130(図1Bに示す)などの1つ又は2つ以上のネットワークインタフェースに直接的又は間接的に接続することができる。図1Bの例では、ネットワークインタフェース130は、計算ユニット104からのデータ及び制御信号を伝送制御プロトコル(TCP)、インターネットプロトコル(IP)、及びユーザーデータグラムプロトコル(UDP)などの、1つ又は2つ以上の通信プロトコルに従ってネットワークメッセージに変換するように構成されたネットワークアダプター又はネットワークインタフェースカード(NIC)を備えてもよい。これらのプロトコルは、当該技術分野において周知であり、したがってここでは詳細に議論しない。インタフェース130は、例えば、無線トランシーバー、電力線アダプター、モデム、又はイーサネット接続を含む、ネットワークに接続するための任意の好適な接続エージェントを使用してもよい。しかしながらネットワーク132は、インターネット(複数可)、イントラネット(複数可)、クラウド(複数可)、LAN(複数可)など、任意のタイプ(複数可)又はトポロジー(複数可)の、任意の1つ又は2つ以上の情報配信ネットワーク(複数可)を単独又は組み合わせて(複数可)もよい。ネットワーク132は、ケーブル、ファイバー、衛星、電話機、セルラー、無線などのうちの任意の1つ又は2つ以上であってもよい。ネットワークは、当該技術分野において周知であり、したがってここでは詳細に議論しない。ネットワーク132は、1つ又は2つ以上の有線又は無線通信チャネルを有して1つ又は2つ以上の場所(例えば、学校、会社、家、消費者住居、ネットワークリソースなど)を、1つ若しくは2つ以上のリモートサーバー134、又はコンピュータ102と類似若しくは同一などの他のコンピュータに接続するなど、様々に構成されてもよい。実際には、システム100は、各構成要素の複数の場合を含んでもよい(例えば、複数のコンピュータ102、複数のディスプレー136など)。
【0032】
ネットワーク132内のコンピュータ102又は他の電子装置がポータブルであるか、固定位置にあるかに関わらず、具体的に上に列挙された入力、出力、及びストレージ周辺装置に加えて、計算装置は、入力、出力、及びストレージ機能、又はそれらの幾つかの組み合わせを実行することができるものを含む様々な他の周辺装置に、直接又はネットワーク132を通じてなどにより、接続され得ることが理解されるべきである。特定の実施形態では、単一の装置は、図1Aに示される1つ又は2つ以上の構成要素を統合してもよい。例えば、単一の装置は、コンピュータ102、画像取り込み装置126、センサー128、ディスプレー136及び/又は追加の構成要素を含んでもよい。一実施形態では、センサー装置138は、ディスプレー136、画像取り込み装置126、及び1つ又は2つ以上のセンサー128を有する移動端末を備えてもよい。更に、別の実施形態では、画像取り込み装置126、及び/又はセンサー128は、例えば、ゲーム又はメディアシステムを含むメディア装置に機能的に接続されるように構成された周辺装置であってもよい。このように前述から、本開示は静止システム及び方法に限定されない。むしろ、特定の実施形態は、ユーザー124によってほぼ任意の場所で実行され得る。
【0033】
C.例示的センサー
コンピュータ102及び/又は他の装置は、ユーザー124の少なくとも1つのフィットネスパラメータを検出及び/又は監視するように構成された1つ又は2つ以上のセンサー126、128を備えてもよい。センサー126及び/又は128は、限定するものではないが、加速度計、ジャイロスコープ、位置判定装置(例えば、GPS)、光センサー、温度センサー(周囲温度及び/又は身体温度を含む)、睡眠パターンセンサー、心拍モニター、画像取り込みセンサー、水分センサー及び/又はそれらの組み合わせを含んでもよい。ネットワーク132及び/又はコンピュータ102は、例えば、赤外線(IR)装置であり得る、ディスプレー136、画像取り込み装置126(例えば、1つ又は2つ以上のビデオカメラ)、及びセンサー128を含むシステム100の1つ又は2つ以上の電子装置と通信してもよい。一実施形態では、センサー128は、IRトランシーバーを備えてもよい。例えば、センサー126、及び/又は128は、ユーザー124の方向をはじめとする環境に波形を送信し、「反射」を受信する、ないしは別の方法でそれらの放出された波形の変更を検出してもよい。更に別の実施形態では、画像取り込み装置126及び/又はセンサー128は、レーダー、ソナー、及び/又は可聴情報など他の無線信号を送信及び/又は受信するように構成されてもよい。当業者は、多数の異なるデータスペクトルに対応する信号が様々な実施形態に従って利用され得ることを容易に理解するであろう。この点に関して、センサー126及び/又は128は、(例えば、システム100でない)外部ソースから放射された波形を検出し得る。例えば、センサー126及び/又は128は、ユーザー124及び/又は周辺環境から放射されている熱を検出することができる。このように、画像取り込み装置126及び/又はセンサー128は、1つ又は2つ以上の熱画像装置を備えてもよい。一実施形態では、画像取り込み装置126及び/又はセンサー128は、範囲現象学(range phenomenology)を実行するように構成されたIR装置を備えてもよい。非限定的な例として、範囲現象学を実行するように構成された画像取り込み装置は、Flir Systems,Inc.(Portland,Oregon)より市販されている。画像取り込み装置126及びセンサー128及びディスプレー136が、コンピュータ102と(無線又は有線で)直接通信して示されるが、当業者は、どれでもネットワーク132と(無線又は有線で)直接通信してよいと理解するであろう。
【0034】
1.多目的電子装置
ユーザー124は、感覚装置138、140、142、及び/又は144を含む任意の数の電子装置を所持、携帯及び/又は着用してもよい。特定の実施形態では、1つ又は2つ以上の装置138、140、142、144を、フィットネス又は運動の目的のために特別に製造しなくてもよい。実際には、本開示の態様は、複数の装置からデータを利用することに関連し、それらの幾つかは運動データを収集、検出、及び/又は測定するためのフィットネス装置ではない。一実施形態では、装置138は、IPOD(登録商標)、IPAD(登録商標)、若しくはiPhone(登録商標)といったApple,Inc.(Cupertino,California)から入手可能なブランド装置、又はMicrosoft(Redmond,Washington)から入手可能なZune(登録商標)若しくはMicrosoft(登録商標)Windows装置を含む電話機又はデジタル音楽プレーヤーなどのポータブル電子装置を備えてもよい。当該技術分野において周知のように、デジタルメディアプレーヤーは、コンピュータの出力装置(例えば、音声ファイルからの音楽又は画像ファイルからの写真の出力)及びストレージ装置の両方として機能することができる。一実施形態では、装置138はコンピュータ102であってもよく、更に他の実施形態では、コンピュータ102は、装置138と全く別であってもよい。装置138は、一定の出力を提供するように構成されているかどうかに関わらず、感覚情報を受信するための入力装置として機能し得る。装置138、140、142、及び/又は144は、限定するものではないが、加速度計、ジャイロスコープ、位置判定装置(例えば、GPS)、光センサー、温度センサー(周囲温度及び/又は身体温度を含む)、心拍モニター、画像取り込みセンサー、水分センサー及び/又はそれらの組み合わせを含む1つ又は2つ以上のセンサーを含んでもよい。特定の実施形態では、センサーは、画像取り込み装置126及び/又はセンサー128(など)によって検出され得る反射材料のように受動的であってもよい。特定の実施形態では、センサー144を、競技用ウェアなど衣服に組み込んでもよい。例えば、ユーザー124は、1つ又は2つ以上のオンボディ(on-body)センサー144a~bを着用してもよい。センサー144は、ユーザー124の衣服に組み込まれてもよく、及び/又はユーザー124の身体の任意の所望の場所に配置されてもよい。センサー144は、コンピュータ102、センサー128、138、140、及び142、並びに/又はカメラ126と(例えば、無線で)通信してもよい。双方向型ゲーム用衣服の例は、2002年10月30日出願の米国特許出願第10/286,396号に記載され、米国特許出願公開第2004/0087366号として公開されており、その内容はあらゆる非限定的な目的のために全体にわたり参照により本明細書に援用される。特定の実施形態では、受動的検知面は、画像取り込み装置126及び/又はセンサー128によって放射される赤外線光などの波形を反射してもよい。一実施形態では、ユーザー124の衣服上に位置する受動的センサーは、波形を反射し得るガラス又は他の透明な若しくは半透明の表面で作製された略球状構造物を備えてもよい。適切に着用されたとき、所与の種類の衣服がユーザー124の身体の特定の部分に近接して位置するように構成された特定のセンサーを有する、異なる種類の衣服を利用してもよい。例えば、ゴルフ服は、第1の構成で衣服上に位置付けられた1つ又は2つ以上のセンサーを含んでもよく、更にサッカー服は、第2の構成で衣服上に位置付けられた1つ又は2つ以上のセンサーを含んでもよい。
【0035】
装置138~144は、直接又はネットワーク132などのネットワークを通じて互いに通信してもよい。装置138~144のうちの1つ又は2つ以上の間の通信は、コンピュータ102を介して行われてもよい。例えば、装置138~144の2つ又はそれ以上は、コンピュータ102のバス114に機能的に接続された周辺装置であってもよい。更に別の実施形態では、装置138などの第1の装置は、コンピュータ102及び装置142などの別の装置などの第1のコンピュータと通信してもよい。ただし、装置142は、コンピュータ102に接続されるように構成されなくてもよいが装置138と通信してもよい。当業者は、その他の構成が可能であることを理解するであろう。
【0036】
例示的実施形態の幾つかの実装は、代替的に又は追加的に、デスクトップ又はノートブックパーソナルコンピュータなど広範な種類の機能の能力があると意図される計算装置を使用してもよい。これらの計算装置は、周辺装置又は追加の構成要素の任意の組み合わせを所望のとおりに有してもよい。また、図1Bに示される構成要素は、サーバー134、その他のコンピュータ、装置などに含まれてもよい。
【0037】
2.例示的衣服/アクセサリーセンサー
特定の実施形態では、感覚装置138、140、142、及び/又は144は、ユーザー124の衣服又は時計、アームバンド、リストバンド、ネックレス、シャツ、靴などを含むアクセサリー内に形成されてもよく、ないしは別の方法でそれらと関連付けられてもよい。靴装着型、及びリスト装着型装置(それぞれ装置140及び142)の例は、直ぐ下に記載されているが、これらは単に例示的実施形態であり、本開示はそれらに制限されるべきではない。
【0038】
A.靴装着型装置
特定の実施形態では、感覚装置140は、限定するものではないが加速度計、GPSなどの位置検知構成要素、及び/又は力センサーシステムを含む1つ又は2つ以上のセンサーを含み得る履物を含んでもよい。図2Aは、センサーシステム202の一例示的実施形態を示す。特定の実施形態では、システム202は、センサーアセンブリ204を含んでもよい。アセンブリ204は、例えば、加速度計、位置判定構成要素、及び/又は力センサーなどの1つ又は2つ以上のセンサーを備えてもよい。図示した実施形態では、アセンブリ204は、力感知レジスター(FSR)センサー206を含み得る複数のセンサーを組み込んでいる。更に他の実施形態では、他のセンサー(複数可)を利用してもよい。ポート208は、靴の足底構造209内に位置付けられてもよい。ポート208は、必要に応じて電子モジュール210(ハウジング211内にあってもよい)及びポート208にFSRセンサー206を接続する複数のリード線212と通信するように提供されてもよい。モジュール210は、靴の足底構造においてウェル又は空洞内に収容されてもよい。ポート208及びモジュール210は、接続及び通信のためにインタフェース214、216を補完的に含む。1つ又は2つ以上の構成では、電子モジュール210は、センサーデータ処理を実行する(例えば、1つ又は2つ以上のプロセッサを含む)及び/又は感覚データを提供する(例えば、1つ又は2つ以上の追加のセンサーをその中に含むことによって)ように構成されてもよい。幾つかの構成では、FSRセンサー206などのセンサーの1つ又は2つ以上は、単独で(例えば、加速度計などの他のセンサー又はセンサーのタイプから別個に)センサーデータを処理し、集計及び/又は他のプロセス用に処理したデータを電子モジュール210に送信する個々のプロセッサを含んでもよい。
【0039】
特定の実施形態では、図2Aに示される少なくとも1つの力感知レジスター206は、第1及び第2の電極又は電気接点218、220、及び電極218と220との間に配設された力感知抵抗材料222を収容して、電極218、220を電気的に接続してもよい。力感知材料222に圧力が加えられると、力感知材料222の抵抗率及び/又は伝導率が変化し、電極218、220間の電位を変化させる。抵抗における変化を、センサーシステム202によって検出して、センサー216に加えられた力を検出することができる。力感知抵抗材料222は、様々な方法で圧力下の抵抗を変化させることができる。例えば、力感知材料222は、材料が圧縮されると、より詳細に後述される量子トンネリング複合体のように減少する内部抵抗を有してもよい。この材料の更なる圧縮は、抵抗を更に減少させることができ、定量測定、並びにバイナリ(オン/オフ)計測を可能にする。幾つかの状況では、この種類の力感知抵抗挙動は、「体積ベースの抵抗」と記述されることがあり、この挙動を呈する材料は、「スマート材料」と呼ばれることがある。別の例として、材料222は、面接触の程度を変化させることによって抵抗を変化させることができる。これは、非圧縮状態で表面抵抗を高くする微小突起物を表面で使用することによって(この表面抵抗は微小突起物を圧縮すると減少する)、又は別の電極と面接触を増大させるために変形することができる柔軟電極を使用することによってなど幾つかの方法で達成することができる。この表面抵抗は、材料222と電極218、220 222との間の抵抗及び/又は多層材料222の導電層(例えば、炭素/グラファイト)と力感知層(例えば、半導体)との間の表面抵抗であってもよい。圧縮が大きくなるにつれ、面接触は大きくなり、より低い抵抗をもたらし、定量測定を可能にする。幾つかの状況では、この種類の力感知抵抗挙動は、「接触ベースの抵抗」と記述されることがある。力感知抵抗材料222は、本明細書で定義されるように、ドープ又は非ドープの半導体材料であるか、又はこれを含んでもよいことが理解される。
【0040】
FSRセンサー216の電極218、220は、金属、炭素/グラファイト繊維若しくは複合体、他の導電性複合体、導電性ポリマー若しくは導電材料を含有するポリマー、導電性セラミックス、ドープ半導体、又は任意の他の導電材料を含む任意の導電材料から形成することができる。リード線212は、溶接、ハンダ付け、ろう付け、接着接合、締結具、又は任意の他の一体若しくは非一体接合方法を含む任意の好適な方法で電極218、220に接続することができる。あるいは、電極218、220及び関連するリード線212は、同じ材料の単一片から形成することができる。
【0041】
図2Cは、靴型センサーシステム260の別の例示的構成を示す。靴型センサーシステム260は、図2Aに関して上述したものと類似の力感知センサー261などの複数の力センサーを含んでもよい。センサーシステム260は、力感知センサー261の数及び配置において図2Aの構成と異なってもよい。このような力感知センサー261を使用すると、ユーザーの重心を決定し、体重の移動を検出するように装置を構成することができる。そのような情報は、ユーザーのジャンプの力の量、ユーザーが特定の練習に関して彼/彼女の体重/重量を中心としたかどうか及び/又はユーザーがジャンプ後に着地するときの力の中心を含む様々な活動イベントの特性を検出するのに有用であり得る。上述したように、力感知センサー261は、加速度計、ジャイロスコープ式センサー、温度計、地理的位置判定センサー、近接センサー(例えば、ユーザーの足とユーザーの他の足又はユーザーの身体の他の部分との近接を判断するための)など及び/又はそれらの組み合わせを含む1つ又は2つ以上の他の種類の靴型センサーと組み合わせることもできる。一例では、靴型センサーはまた、更に詳しく後述されるようにリスト装着型センサー装置を含む1つ又は2つ以上の他のセンサーシステムと共に使用されてもよい。
【0042】
B.リスト装着型装置
図2Bに示されるように、装置226(図1Aに示される感覚装置142であっても又はこれと似ていてもよい)を、ユーザー124によって手首、腕、くるぶしなどの周囲などに装着されるように構成してもよい。装置226は、ユーザー124の一日の活動を含むユーザーの運動動作を監視することができる。この点に関して、装置アセンブリ226は、ユーザー124のコンピュータ102との相互作用の間の運動動作を検出することができ、及び/又はコンピュータ102と独立に動作することができる。例えば、一実施形態では、装置226は、ユーザーの近接又はコンピュータ102との相互作用に関わらず活動を測定する、一日の活動モニターであり得る。装置226は、ネットワーク132及び/又は装置138及び/又は140など他の装置と直接通信してもよい。他の実施形態では、装置226から得られた運動データを、どの運動プログラムがユーザー124に提示されるかに関する分析などコンピュータ102によって実施される分析に利用してもよい。一実施形態では、装置226はまた、無線でユーザー124に関連付けられた装置138などのモバイル装置、又はフィットネス若しくは健康関連の主題専用のサイトなどの遠隔のウェブサイトと相互作用してもよい。幾つかの所定の時刻に、ユーザーが装置226から別の場所にデータを転送したくなる場合がある。
【0043】
図2Bに示されるように、装置226は、装置226の操作を補助する押し込み可能な入力ボタン228などの入力機構を含んでもよい。入力ボタン228は、コントローラ230及び/又は図1Bに示されるコンピュータ102に関して議論された構成要素の1つ若しくは2つ以上などの任意の他の電子的構成要素に操作可能に接続されてもよい。コントローラ230は、埋め込まれてもよく、ないしは別の方法でハウジング232の部分であってもよい。ハウジング232は、弾性構成要素を含む1つ又は2つ以上の材料から形成することができ、ディスプレー234などの1つ又は2つ以上のディスプレーを含んでもよい。ディスプレーは、装置226の照明可能な部分と考えてもよい。ディスプレー234は、例示的な実施形態におけるLED照明234などの一連の個々の照明構成要素又は照明部材を含んでもよい。LED照明は、アレイで形成されてもよく、コントローラ230に操作可能に接続されてもよい。装置226は、インジケータシステム236を含んでもよく、また全体的ディスプレー234の一部又は構成要素と考えてもよい。インジケータシステム236は、ディスプレー234(画素部材235を有してもよい)と共に操作し、照明するか、又はディスプレー234から完全に分離することができると理解される。インジケータシステム236はまた、複数の追加の照明構成要素又は照明部材238を含むこともでき、また例示的な実施形態においてLED照明の形態を取ることもできる。特定の実施形態では、インジケータシステム236は、1つ又は2つ以上のゴールに向かっての成果を表すために照明部材238の一部分を照明することによってなど、ゴールの視覚的指標を提供し得る。
【0044】
締結機構240は、装置226をユーザー124の手首の周囲に位置付けることができる、ラッチを解除することができ、締結機構240はその後ラッチ留め位置で定置することができる。ユーザーは、必要に応じていつでも装置226を着用することができる。一実施形態では、締結機構240は、インタフェースを備えてもよく、コンピュータ102及び/又は装置138、140との操作的相互作用のためのUSBポートが挙げられるが、これに限定されない。
【0045】
特定の実施形態では、装置226は、センサーアセンブリを備えてもよい(図2Bに示されない)。センサーアセンブリは、複数の異なるセンサーを備えてもよい。例示的実施形態では、センサーアセンブリは、加速度計(多軸加速度計の形態で含む)、心拍センサー、位置判定センサー(例えばGPSセンサーなど)及び/又は他のセンサーを含むか又は操作的な接続を許可し得る。装置142のセンサー(複数可)から検出された動作又はパラメーターは、様々な異なるパラメーター、測定基準又は生理学的特性を含んでもよく(又はそれらを生成するために使用されてもよく)、速度、距離、取られたステップ、及びカロリー、心拍、汗の検出、労力、消費した酸素、及び/又は酸素動態が挙げられるが、これらに限定されない。そのようなパラメーターはまた、ユーザーの活動に基づいてユーザーにより得られた活動ポイント又は通貨に換算して表現され得る。
【0046】
II.活動分類
本開示の特定の態様は、システム100のセンサーの1つ又は2つ以上を用いるなどのユーザー活動を分類することに関連する。活動には、運動及び/又はユーザー124の他の身体的活動を含んでもよい。検出された運動パラメーターを、活動を分類することに関連する1つ又は2つ以上の分析に利用してもよい。第1の実施形態に従って、1つ又は2つ以上のセンサー(例えば、センサー126、128、及び/又は138~142)からの複数のサンプルを、第1の時間間隔中に得ることができる。一実施形態では、少なくとも1つのセンサー(例えば、センサー142)は、加速度計を備える。加速度計は、多軸加速度計であってもよい。別の実施形態では、複数の加速度計を利用してもよい。他の非加速度計式センサーはまた、加速度計と組み合わせて、又は個々に本開示の範囲内でもある。実際には、運動動作及び/又は生理学的特性を検出又は測定するために構成可能な任意のセンサー(複数可)は、本開示の範囲内である。この点に関して、データは複数のセンサーから得てもよく、及び/又はこれらに由来してもよく、センサーとしては、例えば位置センサー(例えば、GPS)、心拍センサー、力センサーなどが挙げられる。一実施形態では、様々なシステム及び方法が、ポータブル装置上で少なくとも部分的に実装される。特定の実施形態では、ポータブル装置は、リスト装着型装置であってもよい(例えば、センサー142を参照されたい)。
【0047】
一実施形態では、検出されたパラメーターを1つ又は2つ以上のカテゴリーに分類してもよい。例示のカテゴリーとしては、ランニング、ウォーキング、ジャンピング、運動する、特定のスポーツ若しくは活動に参加する、又はそれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0048】
更なる態様は、ユーザー124などのユーザーによって取られたステップ数を検出する及び/又は測定することに関連する。一実施形態では、ステップ数は、既定の期間中に検出されてもよい。別の実施形態では、ユーザー124による運動の1つ又は2つ以上のカテゴリーへの分類に、ステップ数の検出又は測定を利用してもよい。
【0049】
限定されるものではないがユーザーによって取られたステップ数などの検出された運動パラメーターを利用して活動を分類してもよい。一実施形態では、ステップの頻度/数を、例えば、ウォーキング又はランニングなどの活動の分類に利用してもよい。特定の実施形態では、データを第1のカテゴリー(例えば、ウォーキング)又はカテゴリーのグループ(例えば、ウォーキング又はランニング)内であるとカテゴリー化できない場合、第1の方法は、収集したデータを分析してもよい。例えば、一実施形態では、検出されたパラメーターを分類できない場合、次にユークリッドノルム等式を更なる分析のために利用してもよい。一実施形態では、得られた値の平均の大きさのベクトルノルム(二乗和平方根)を利用してもよい。更に別の実施形態では、異なる方法が、第1のカテゴリー又はカテゴリーのグループ内の分類に従うデータの少なくとも一部を分析してもよい。一実施形態では、本明細書で開示されたもののようなステップアルゴリズムを利用してもよい。
【0050】
本開示の更なる態様は、ユーザーのウォーキング又はランニング中などのステップを定量化するために利用し得る新しいシステム及び方法に関連する。特定の実施形態では、任意の定量化又は計算の少なくとも一部を、リスト装着型装置(例えば、センサー142)を含むポータブル装置で実施してもよい。新しいシステム及び方法は、特定の実施形態では、従来技術のシステム及び方法で得られない1つ又は2つ以上の効果(例えば、改善された精度、値の報告時の減少した待ち時間、ステップ数に基づく活動の改善した分類(例えば、ウォーキング及び/又はランニング中に「跳ね上がり」をしない個人に対する「普通の」個人と同じ程度への適切な分類)、反復挙動が例えば、ランニング及び/若しくはウォーキングなどの特定の活動として不適切に分類されることを除くこと、強度及び/若しくは速度の分析並びにそれらの決定の活動分類における利用、改善された消費電力量、並びに/又はこれらの若しくは他の改善点の組み合わせが挙げられる)をもたらす。
【0051】
データを、ユーザーによって運搬されるか若しくは着用される、又は特定の位置に固定されたものを含む、1つ又は2つ以上のセンサーから得ることができる。第1の実施形態に従って、1つ又は2つ以上のセンサーからの複数のサンプルを、第1の時間間隔中に得ることができる。一実施形態では、少なくとも1つのセンサーは、加速度計を備える。加速度計は、多軸加速度計であってもよい。別の実施形態では、複数の加速度計を利用してもよい。他の非加速度計式センサーはまた、本開示の範囲内でもある。一実装において、固定されたサンプリングレートを利用することができ、更に他の実施形態では、センサーの少なくとも1つに様々なサンプリングレートを実装することができる。一実施形態では、25ヘルツのサンプリングレートを利用してもよい。そのような一実施形態では、リスト装着型ポータブル装置から加速度計データを得るために25Hzのサンプリングレートを利用して、他の従来技術の方法論と比較して許容可能な電池寿命を得ながら、例えば、ステップ数などのデータを適切に得ることができる。更に別の実施形態では、50Hzのサンプリングレートを利用してもよい。その他のレートは、本開示の範囲内である。特定の実施形態では、第1の時間間隔を1秒にしてもよい。一実施形態では、64個のデータのサンプルを第1の時間間隔中に得ることができる。一実施形態では、データの各サンプルは、多軸の運動ベクトルなどの多数のパラメーターを有してもよい。しかしながら他の実施形態では、データの各サンプルは単一の値である。特定の実装は、多数の値を含むデータを単一の値として提供し得る。例えば、3軸の加速度計からのデータは、単一の値として提供され得る。
【0052】
収集したデータを分析又は処理することができ、それは、収集時に、既定のインターバルで、既定の基準が発生した場合、しばらく経ってから、又はそれらの組み合わせで発生し得る。特定の実装では、第1の時間間隔内のサンプルは、平均センタリング及び/スケーリングされてもよい。
【0053】
第1の時間間隔からのサンプル(又は受信したサンプルに関連するデータ)を、バッファ内に置いてもよい。当業者は、1つ又は2つ以上のバッファが、システムメモリ108内のコンピュータ読み取り可能媒体110及び/又は112などの任意の1つ又は2つ以上のコンピュータ読み取り可能媒体の部分であり得ることを理解している。1つ又は2つ以上のシステム又は方法を実装して、第1の時間間隔からのサンプルを第1のバッファに置くかどうかを決定してもよい。1つ又は2つ以上の要因が、第1の時間間隔からのサンプルをバッファ内に置くかどうかを決定し得る。一実施形態では、精度及び/又は信頼度を考慮してもよい。
【0054】
一実施形態では、約128個のサンプルを第1のバッファに置いてもよい。別の実施形態では、バッファ持続時間は異なり得る。特定の実施形態では、バッファは、第1の時間間隔の約2倍(例えば、2x)であってもよい。例えば、第1の時間間隔が1秒である場合は、次にバッファ持続時間は、特定の実施形態で2秒であってもよい。バッファは、第1の時間間隔の持続時間に関わらず特定の持続時間(例えば、2秒)であってもよい。バッファ持続時間は、1つ又は2つ以上の要因(例えば、いろいろな考慮事項のうち、電池寿命、所望のエネルギー消費、サンプリングレート、得られたサンプル、計算手順前の所望の待ち時間、及び/又はそれらの組み合わせなどがあげられるが、それらに限定されない)によって決まってもよい。
【0055】
特定の実装では、第1のバッファは、1つ又は2つ以上のサブバッファを備えてもよい。例えば、25Hzのサンプルレートで128サンプルのバッファは、2つの64サンプルのサブバッファを備えてもよい。一実施形態では、各サブバッファは、少なくとも1つの他のサブバッファから独立して分析される(そして互いのサブバッファから独立してその特定のバッファ内に格納されてもよい)。
【0056】
本開示の更なる態様は、更なる分析(例えば、高速フーリエ変換(FFT)分析など)を実施する前に破棄してもよいデータを分類することに関連する。一実施形態では、第1のバッファは、運動又は他の身体的活動を示すデータを有してもよい。例えば、加速度計データ(単独で又は1つ若しくは2つ以上の他のセンサーからのデータと組み合わせて)は、検出された活動を示す頻度を含んでもよい。活動は、しかしながら、ステップを含む活動でなくてもよい。更に他の実施形態では、ステップを検出することができるが、検出されたステップは、装置が検出するように構成された活動について表さなくてもよい。例えば、スポーツ環境において一般に実行されるすり足運動でなくウォーキング及び/又はランニングを検出するように装置(又は複数の装置)を構成してもよい。この点に関して、幾つかのスポーツ内の活動は、ユーザーに腕を振らせる及び/又は跳ね上がらせることがあるが、しかしながらウォーキング又はランニングを示さない。例えば、守備側のバスケットボール選手は、多くの場合幾つかの方向にすり足をする必要があるが、しかしながらウォーキング又はランニングしていない。本開示の態様は、ステップ集計の精度の向上に関連し、したがってこのような動作をステップ集計の分析から削除するプロセスを実装してもよい。これらの活動はしかしながら、活動分類の判定のような更なる分析において考慮されてもよい。一実施形態に従って、第1のバッファ(又は任意の他のデータの収集)は、分類プロセスを経てもよい。一実施形態では、データの収集(即ち、5秒の持続時間にわたって128サンプルとすることができる第1のバッファ)は、より小さな区画(サブバッファ)に分割されてもよい。一実施形態では、第1のバッファを4つの等しいサブバッファ(持続時間を例えば、0.5秒にしてもよい)に細分してもよい。一実施形態では、各サブバッファは、バッファのサイズに関わらず約0.5秒であってもよい。
【0057】
例えば、サブバッファ内のデータの平均(例えば、平均値)及び/又は偏り(例えば、変動又は標準偏差)を計算することなどの更なる分析(及び/又は他の統計処置)をサブバッファ上で実施してもよい。サブバッファ内のデータを閾値と比較してもよい。本明細書で使用するとき、閾値に関連する考察は、所定の値又は値の範囲より低い及び/又は高いことを指してもよい。一実施形態では、平均値を第1の閾値と比較してもよい。一実装において、サブバッファ内のデータが閾値を満たさない場合は、次にバッファ全体(例えば、第1のバッファ)内のデータをステップ定量化の更なる分析に利用することができない。更なるロジックを利用して、サブバッファが有効なデータ(例えば、閾値を満たしたデータ)を有するかどうかを判定することができ、そうであれば、更なるステップ数の分析にそのデータを利用する。特定の実施形態では、第1のバッファのデータは(個々のサブバッファと対照的に)、更なる分析に利用される。
【0058】
バッファ(例えば、第1のバッファ)が閾値を満たす(及び/又は前段落に記載のものが挙げられるがそれらに限定されない他の基準を通過する)場合は、そのデータを利用することができる。一実施形態では、このデータを分析バッファに置いてもよい。一実施形態では、許容可能な第1のバッファの対応する持続時間中に得られた平均センタリングされないデータを分析バッファに提供することができ、分析バッファは先入れ後出し方式(FILO)であってもよい。分析バッファは、第1のバッファと同じ持続時間を有してもよい。一実施形態では、分析バッファは、データの持続時間に5秒を有する。バッファは、128サンプルを有してもよい。
【0059】
本開示の更なる態様は、活動データ内のピークを位置決めするためのシステム及び方法に関連する。一実施形態では、分析バッファなどのバッファ内のデータにピーク位置決めシステム及び方法を利用してもよい。更に他の実施形態では、ピークを任意の他のデータ内で位置決めしてもよい。一実施形態では、1つ又は2つ以上のプロセスを利用してピークを位置決めしてもよい。例えば、第1の方法を利用して固定範囲内のピークを位置決めしてもよい。更に特定の実施形態では、第2の方法を利用してピークを位置決めするための識別基準を判定してもよい。特定の実装では、電池寿命に少なくとも部分的に基づき、第1、第2又は追加の方法を実装してもよい。例えば、第2の方法は、追加の処理能力を必要とする場合があり、したがって、電池寿命が設定点より下に減少した及び/又は閾値を超えるレートで低下しているという表示を受信すると利用することができない。
【0060】
ピークを位置決めする識別基準を判定するための1つ又は2つ以上のシステム又は方法は、データポイントの周波数を推定してもよい。例えば、平均(例えば、平均値など)及び/又は標準偏差(又は分散)を得ることができる。そのようなデータを利用して「ピーク」及び「谷部分」(例えば、データ内の高い値及び低い値)を決定することができ、定量化することができる。そのようなデータを動的閾値及び/又はピークの周囲の導関数の決定に使用することができる。
【0061】
更にシステム及び方法は、閾値上でピーク(及び/又は谷部分)を特定してもよい。この点に関して、1つ又は2つ以上の非一時的コンピュータ読み取り可能媒体のコンピュータ実行可能命令を実行して、ピークの閾値量を(固定された又は動的に決定された)範囲内に見つけられるかどうかを判定することができる。範囲内にピークを見つけられない場合は、そのバッファを空にしてもよい(ないしは別の方法でそのデータをステップ集計の分析に利用しない)。この点に関して、ピークは、最大発生量及び/又は最大絶対値を有するものによって示され得る周波数を指してもよい。
【0062】
本開示の恩恵をうけた当該技術分野において理解されるように、データ(例えば、周波数)が変化するが、しかしながら、ユーザーは異なるレート又はペースではあるが同じ活動を実施したままであってもよいという状況があり得る。例えば、ユーザーが10mphで走っていて、5mphに減速する場合は、彼/彼女はより遅いペースではあるもののまだ走っている場合がある。この状況では、しかしながら、検出された周波数は変わるであろう。特定の実施形態は、線形結合を利用してステップを定量化することができる。例えば、先のデータセットが、ユーザーが歩いていた又は走っていたことを示した場合は、次のデータのセットは、線形結合においてなど任意の分析において先のデータを利用してもよい。一実施形態では、「ランニング」と分類される第1の量の区間のバッファ持続時間及び「ウォーキング」と分類される第2の量の区間がある場合、システム及び方法を利用して、ユーザーが歩幅を調整しただけか、ないしは別の方法で速度を変更したかを判定することができる。一実施形態では、バッファ内のサンプルの少なくとも一部は、その部分のデータが何であれ特定のカテゴリー内であると見なしてもよい。例えば、サンプルがインターバル10回の間に収集され、それらの9回はランニングと分類されて1回だけがウォーキングと分類された場合、次に持続時間全体をランニングと見なしてもよい。一実施形態では、1インターバルが一貫して異なるカテゴリーを示すデータの直前である、及び/又はそれらのデータにより続行される場合、1インターバルを異なるカテゴリーと見なすだけであることがある。
【0063】
特定の実施形態では、ユーザーがウォーキング、ランニング、又は別の所定の活動を実行していないという指標により、ステップ集計の分析においてデータの線形結合の利用を停止する場合がある。例えば、このことは、ユーザーがステップを止めたときに発生し得る(例えば、もう歩いていない又は走っていないなど)。このように、システム及び方法は、任意の線形結合プロセスを停止し得る。一実施形態では、ステップ定量化は、例えば、上述のようにピークを識別することによってなど線形結合しないことを決定され得る。
【0064】
特定の実施形態は、周波数データ内のピークの下位グループ(又は複数の下位グループ)を選択してステップ定量化の分析に利用することに関連する。一実施形態では、データ(例えば、第1のバッファ内で得られたデータ及び/又は第1の時間枠中に得られたデータなど)内の特定のピーク(又は複数のピーク)を利用してもよい。このことは、線形結合を使用できないという判断に基づいて実施され得る。一実施形態では、「跳ね上がりのピーク」、「腕振りのピーク」、及び/又は他のピークを識別することができる。例えば、多数のユーザーは、ランニング時着地の際に「跳ね上がる」。この跳ね上がりは、データ内に周波数ピークを提供し得る。他のピーク(及び/又は谷部)は、センサーデータ内に存在し得る。例えば、多数のユーザーは多くの場合、ランニング及び/又はウォーキング中に予想できる方法で腕を振って、「腕振りのピーク」を提供する。例えば、腕は通常、前側/後側軸に沿って(例えば、前後に)振れる。この周波数は、「跳ね上がりのピーク」の周波数の約半分であり得る。これらのピークは、しかしながら、例えば、個人、運動の種類、地形、及び/又はそれらの組み合わせに基づきそれぞれ独立して異なってもよい。一実施形態に従って、システム及び方法を利用して、更なる分析に利用されるべきピークを選択することができる。
【0065】
識別されたピーク及び谷部内のデータ、ないしは別の方法で閾値を満たすデータを、利用して定量化されたステップがランニング又はウォーキングであるかを判断することができる。特定の実施形態では、ユーザーが歩いていたか又は走っていたか(又はおそらくは別の活動を実施していたか)を判断するのに信号の「シグネチャ」を利用することができる。一実施形態では、0.5~2.4Hzの範囲内の信号はウォーキングを示すと見なすことができる。別の実施形態では、2.4~5Hzの範囲内の信号はランニングを示すと見なすことができる。一実施形態では、変化は、データの2つの部分に対する周波数及び標準偏差の合計に基づいて決定され得る。一実施形態では、これ(及び/又は他のデータ)を試験して、複数の連続値が平均の標準偏差内であるかどうかを判定してもよい。一実施形態では、この分析は、複数のサンプルにわたって実施され得る。
【0066】
更なる実施形態は、データがランニング又はウォーキングを示すものと考えられるかどうかに関わらずそのデータを利用してもよい。一実施形態では、データは、活動分類を決定するためのシステム及び方法に利用され得る。活動分類を決定するためのシステム及び方法は、この(及び他の)データを利用して感知データを活動にカテゴリー化することができる。一実施形態では、上述の第1のバッファは、しかしながら他の実施形態で利用され得る。第1のバッファと異なる持続時間を有する別個の「活動」バッファを利用してもよい。活動バッファは、第1のバッファと異なる持続時間を有してもよいが、これらの(又は他の)バッファが全く別のバッファである必要はない。むしろ第2のバッファは、幾つかの第1のバッファの集合体及び又は他のバッファの論理的延長であってもよい。この点に関して、収集されたデータを、利用する(より適切に言えば2つの異なるバッファに対して同時に、処理及び/又は分析する)のではなくて、単一の場所に格納することができる。
【0067】
一実施形態では、活動バッファは、持続時間が約12.8秒であってもよい。更に他の持続時間は、本開示の範囲内である。全体(又は実質的な全体的持続時間)が一貫していた場合、例えば、持続時間内で1秒のインターバルは、ユーザーが歩いていたか、又は一貫した活動を実施していたことを示した。次に第1のデフォルト処理を利用して活動を判定することができる。一実施形態では、ユークリッド平均値は、一貫したデータに基づいて計算され得る。
【0068】
図3~9は、互いと共に、又は互いと独立して実装され得る更なる実施形態、並びに本明細書に記載の任意の他の実施形態のフローチャートを示す。一般に、図3は、一実施形態に従って、活動分類の値を定量化し決定するために利用することができる例示的フローチャートを示す。
【0069】
図4は、一実施形態に従って、ステップを定量化するために利用することができる例示的フローチャートを示す。
【0070】
図5は、一実施形態に従って、周波数を推定し、周波数探索範囲をセットアップすることができる例示的フローチャートを示す。
【0071】
図6は、一実施形態に従って、分類機能を実装するために利用することができる例示的フローチャートを示す。
【0072】
図7Aは、一実施形態に従って、腕振りの周波数又は跳ね上がりの周波数を利用するかどうかを判断するために実装することができる例示的フローチャートを示す。図7Aに示されるように、ユーザーのステップ周波数を決定するために、システム及び方法を実装して例示的FFT出力から関連のある周波数ピークを選択することができる。特定の実施形態では、ステップ周波数を、FFTスペクトルによって表現される期間のステップ数の生成に使用することができる。図7Bに見られるように、跳ね上がりのピークの周波数(the frequency off the bounce peak)は一般に腕振りのピークの周波数の2倍である。ピークの大きさは、周波数の相対強度を示し、人がステッピングしている場合はインジケータとして使用することができる。
【0073】
図8は、一実施形態に従って、活動を分類し、速度を決定するために実装することができる例示的フローチャートを示す。
【0074】
図9は、本明細書に記載の他の実施形態と共に又は独立して実装することができるユーザーの活動を測定する実施形態の注釈付きフローチャートを示す。この点に関して、図10Aの態様及び以下の議論は、上述の1つ又は2つ以上の実施形態の態様と重なり合う、類似する、ないしは別の方法で含む場合がある。ステップ定量化システム及び方法の様々な実施形態は、多層技術を用いた低電力で、高忠実度の、整数ベースのステップカウンタに関連してもよい。一実施形態では、例えば加速度計によって測定されるような運動が、マルチセグメント型で閾値ベースの加速度バッファにロードされてもよい。1つ又は2つ以上のシステム又は方法は、データの様々な部分を分析して、検出されたパラメーターが特定のアクション又は活動を示すかどうかを判定することができる。例えば、加速度計の1日のピーク及び/又は谷部を測定して、それらがウォーキング又はランニングと見なされるほど十分に大きいかどうかを判断することができる。特定の実施形態では、バッファの多数の区画の利用は、素早い腕の揺動が装置によって誤解釈されないようにして、例えば、周波数分析モードに入るなどの、データの分析を実施することによって限られた処理能力を活用するために利用することができる。この点に関して、特定の実施形態は、フーリエ変換を使用してデータを分析してもよい。フーリエ変換は、計算上コストの高い活動であり、したがって特定の実施形態では、不要であると判断したときはそれらを実行しないことが望ましい場合がある。したがって、一実施形態では、(例えば、周波数決定アルゴリズムによってなど)分析されるべき閾値を超えるデータ(例えば、検出された加速度)を有する連続した区画(4つの連続した区画であり得る)は、組み合わせる必要がある。
【0075】
特定の実施形態では、バッファの平均加速度を使用して、データ(例えば、周波数)の全く別の狭い探索範囲を作ってもよい。探索範囲は、平均加速度を予想されるウォーキング/ランニング周波数に関連付けることができる。一実施形態では、加速度測定法が予測する周波数範囲の外側に加速度が周波数を生成する場合、次に特定のシステム及び方法は、これらをステップとしてカウントしなくてもよい。これを利用して、ランダムノイズであると考えられるデータ(例えば、周波数コンテンツが異なるが加速度の大きさが類似であるデータ)が特定の活動(例えば、ランニング)としてカウントされないことを保証することができる。
【0076】
特定の実施形態では、限定された探索範囲内の周波数電力の閾値は、その周波数が単なるノイズではないこと、及びその周波数が活動(例えば、ウォーキング又はランニングなど)と見なされるほど十分に大きいことを保証することができる。
【0077】
更に別の実施形態では、オーバーラッピングウィンドウ戦略を利用することができる。例えば、FFTウィンドウは、オーバーラッピング方式で分析され、短期の持続時間のステップがカウントされているかを確認することができる。
【0078】
図9に示されるように、1つ又は2つ以上のシステム又は方法は、一貫した数のサンプル(及び/又はサンプルの持続時間、例えば、4秒など)が一貫した加速度の許容可能な範囲を提供することを確認することができる。一実施形態では、これを平均センタリング、及び次に各サブセクション(例えば、4秒のバッファのそれぞれ1秒のサブセクション)で加速度の絶対値の平均を決定することによって実行してもよい。特定の実施形態は、この絶対値平均が閾値より大きいかどうか判定することができる。閾値より大きくない場合は、バッファ全体(例えば、全4秒)を空にして、有効な一連の(例えば、4秒の持続時間)のサブセクションが正しい加速度の大きさで見つかるまで分析しない。この場合は、バッファをフルと見なすことができ、分析(例えば、フーリエ変換)を実行して運動の周波数コンテンツ、例えば、腕の動作などを決定することができる。フルバッファ(例えば、4秒)の加速度の大きさはまた、限定された周波数探索を決定するのに使用してもよい。
【0079】
加速度データの相関を利用して、ステップ周波数を予測することができる。一実施形態では、加速度の絶対平均値を、ステップ周波数を予測するための相関に利用することができる。ピーク発見アルゴリズムは、予想されるピークを探してこの領域を分析してもよい。ピークが存在し、最終閾値を超える場合、ステップを増分してもよい。あるいは、データをランダムノイズと見なすことができる。様々な量のウィンドウオーバーラップを使用することができる。一実施形態では、ウィンドウオーバーラップの量はウィンドウの50%であってもよいが、更に別の実施形態では、持続時間に基づいてもよい。図10の図示された例では、これを4秒のウィンドウサイズの50%に設定してもよい。特定の実施形態では、ウィンドウオーバーラップを実行して、フルウィンドウサイズの約半分(即ち、2秒)の動作のショートバーストが加速度の大きさのバッファによって廃棄されないことを保証する。このオーバーラップは、ランダムな動作中の活動のショートバーストの発見、及びより長い定常状態活動(例えば、歩行又は走行)の第1の部分(例えば、2秒)又は最後の部分(例えば、より遅い2秒の増加分)の発見に有用であり得る。全てのこれらのステップの最後で、有効な周波数を決定したとき、オーバーラッピングウィンドウタイム(例えば2秒)によって周波数を増加させることによって、ステップを増分する。
【0080】
様々な実施形態の態様は、以前の既知のシステム及び方法に対する1つ又は2つ以上の長所及び/又は利益を提供し得る。特定の実施形態では、バッファ充填ストラテジを使用して短い腕の動作に関して、偽陽性を低減又は除去する。また、分析(例えば、FFT)のための限定された探索は、2歩の足の運びで正しいウォーキングの周波数が得られるように、腕振りではなくて垂直の跳ね上がりに関して正しい周波数を選択する補助になり得る。更なる実施形態では、ウィンドウのオーバーラッピングは、ステップ活動のショートバーストの改善された検出を可能にし得る最後に、腕の回転がセンサー出力の検出及び測定を逃れないように、センサーの1つの結合されたチャネル上で周波数分析を実行することができる。更に、加速度計チャネルを結合することによって、分析(例えば、フーリエ変換周波数分析)の実行をより少なくすることができる。このことは、電池寿命を向上し得る。
【0081】
更なる態様は、滞空時間を計算することに関連する。この点に関して、開示された革新の実施形態は、従来技術と比較すると新しいかつ自明でない方法で滞空時間を検出、測定、及び/又は報告するシステム及び方法に関連する。1つの測定基準として滞空時間を包含する以前の試みは、単にジャンプの状況において片足又は両足の飛行に関心を集中するだけであった。例えば、バスケットボール選手に関して、これまでの試みは、ジャンプシュートを行っている攻撃側選手、又は攻撃側選手のシュートをブロックするために飛び上がろうとしている守備側選手を考慮して飛行時間を測定することもあった。したがって予想されるように、このような結果は、同じ時間間隔中のジャンプ合計と相関が高くなる。
【0082】
様々な実施形態に従って、滞空時間の計算は、アスリートがジャンプした(又はジャンプしている)と判断される場合に限定されない。特定の実施形態は、少なくとも両足が同時に地面又は表面に接触していない場合の滞空時間を計算し得る。本明細書に記載されるなどの活動分類を使用して、ユーザーが、ジャンプしている、ランニングしている、ジョギングしている、及び/又は他の活動を実施しているかどうか判断することができる。他の実施形態では、活動分類を実装しなくてもよい。それでもなお、滞空時間の決定は、例えば、横ジャンプ/横移動(バスケットボールにおいて敵をガードするときのような)、並びにランニング、ジョギング、及び/又は類似の動作時の滞空時間を計算することを含んでもよい。特定の実施形態では、両足が同時に地面を離れない動作(例えば、歩行)を含まなくてもよい。
【0083】
III.テンプレートを使用したアクションの識別及び検出
本明細書に記載するように、任意の数及び種類のセンサーから受信されたデータ内に表現された様々なイベント及びアクションを識別することによって、活動分類を実行することができる。したがって、活動の追跡及び監視は、活動種類内の1つ又は2つ以上の予想される又は既知のアクションが実行されたかどうかを判定することと、それらのアクションと関連した測定基準を評価することとを含んでもよい。一例では、アクションは、一連の1つ又は2つ以上の低レベルの又はきめ細かいイベントに対応することができ、既定のアクションテンプレートを使用して検出され得る。アクションテンプレートは、任意の所望のレベルの粒度に対応することができる。幾つかの例では、イベントは、特定の方向におけるユーザーの足の加速度、又は足接地の検出、又は足ローンチの検出(例えば、ユーザーの足を空中に上げること)に対応することができる。他の例では、アクションは、ユーザーが右へのステップ後に左へのステップを取ったことの検出、又はユーザーが彼若しくは彼女の手首をフリックしながらジャンプしたことの検出などの、そのようなイベントのグループに対応することができる。アクションテンプレートを使用すると、ユーザーが特定の活動又はその活動中に予想される特定の運動を実行したときに、システムは自動的に検出することができる。例えば、ユーザーがバスケットボールをプレーしている場合、ユーザーが彼若しくは彼女の手首をフリックしながらジャンプしたことの検出は、ユーザーがシュートを放ったことを示し得る。別の例では、ユーザーがジャンプしながら両足を外側に動かした後、ジャンプしながら両足を内側に動かしたことの検出は、ユーザーがジャンピングジャック運動の1回の反復を実行しているとして記録され得る。様々な他のテンプレートを所望に応じて定義して、活動の種類の中で特定の種類の活動、アクション又は動作を識別することができる。
【0084】
活動テンプレートを手動で、半自動的に、及び/又は自動的に定義してもよい。例えば、ユーザーは、アクションに対応するセンサーイベントの種類、センサーイベントを結合/整理すべき方法、センサーイベント間のタイミングなどを手動で定義することができる。代替的に又は追加的に、アクションのユーザーパフォーマンスに基づいてアクションテンプレートを自動的に定義することができる。システムを、ユーザーのアクションのパフォーマンスを記録し、センサーイベントの種類、センサーイベント及びアクションのパフォーマンス中に検出されたセンサーイベントの他の組み合わせのタイミングに基づいてテンプレートを自動的にビルドするように構成することができる。ユーザーは、アクションが時間ウィンドウ内に実行されたことがわかり、対応するイベント及び制約をシステムに識別させ得る。更に他の例では、システムは、アクション又はそのアクションが実行されたことをユーザーが指定しないでイベントストリーム内の反復パターンに基づいて自動的にアクションを識別し得る。
【0085】
イベントは、様々な様式で定義/表現されてもよく、多数の種類の情報に関連してもよい。一例では、イベントは、ラベル(例えば、イベント種類)及び/又は測定値/値からなる多要素のタプルに対応し得る。特定の例では、イベントは、<個人XYZの心拍,4:34:17.623PM GMT,毎分86回拍動>のような構文に対応し得る。他の例示的イベントとしては、<地上気温,4:34:17.623PM GMT,45°31’25”N,122°40’30”W,67°F>及び/又は<左踵圧力,4:34:17.623PM GMT,400.23kPa>を挙げることができる。しかしながら、イベントは、他の(既定の構造又はマークアップラベルを使用した)様々な構文を忠実に守り、所望又は必要に応じて追加又は代替の情報を含んでもよい。イベントを使用して、物理的環境特性(例えば、湿度、温度、気圧)、社会的環境特性(例えば、意見)、ユーザー生理学的特性(例えば、動作、心拍、血中乳酸値)、及び/又はユーザー挙動(例えば、携帯電話使用、活動時間量、非活動時間など)を含む多数の種類の情報を伝えることができる。一例では、イベントストリームは、閾値クロッシング、合計、及びローカル極値等の単純なイベント、並びに合成読み取り値の微分値におけるローカル極値を含む計算上より複雑なイベント、及び「ステップ」などの意味的により豊かなイベント(圧力センサーの組み合わせに適用された動的閾値を伴う場合がある)を含んでもよい。イベントは、イベントが発生した(又は計算された)ときの基準タイムスタンプ、イベント生成プロセスが初期化されたときを示しているタイムスタンプ(他のイベントによって引き起こされるイベントに適用してもよい(例えば、他のイベントによって引き起こされる複雑なイベントなど))、及びイベント値(測定値)を含む様々な情報を含んでもよい。これらのこまごまとしたイベント情報のそれぞれを使用して、イベントがテンプレートとの整合に対応するかどうかを判定するために、イベントにスコアを付けるか又はイベントを評価するのを助けることができる。幾つかの構成では、第1のテンプレートに定義されたイベントは第2のテンプレートの整合に対応しても(例えば、必要としても)よい。
【0086】
1つ又は2つ以上の構成によると、ユーザーにより実行されたアクションを識別するように構成された活動処理装置又はシステムはまた、1つ又は2つ以上のセンサーも含んでもよい。したがって、イベントは、様々なセンサーデータに基づいて活動処理装置自体によって検出されてもよい。例えば、装置が手持ち式であるか、又はユーザーの腕に装着されている場合は、活動処理装置を使用してユーザーの腕の運動を追跡してもよい。追加的又は代替的に、活動処理装置は、ユーザーにオプションを提供して手動でイベントをマークするか又は生成してもよい。例えば、ユーザーは、彼又は彼女が右足を上げた、既定の距離を走った、スクワットをしたときなど、及び/又はそれらの組み合わせを、手動で入力可能であり得る。特定の例では、ユーザーは、タップないしは別の方法で活動処理装置と相互作用して、そのようなイベントを生成及びマークすることができる。
【0087】
図17は、活動処理装置又はシステムがセンサーシステムとインタフェースを取ってユーザーアクションを検出する例示のシステム図を示す。センサーシステムは、活動処理装置と物理的に分離して全く別であってもよく、有線、又は無線通信を通じて活動処理装置と通信してもよい。1つ又は2つ以上の例では、センサーシステムは、単一のセンサー、一群のセンサー、単一の種類のセンサー、多数の異なる種類のセンサーなど、及び処理能力の有無と対応してもよい。特定の例では、センサーシステムは、図2A及び2Cのセンサーシステム200若しくは260にそれぞれ、並びに/又は図2Bの装置226のセンサーアセンブリに対応してもよい。加えて、示されるように、センサーシステムは、様々のきめ細かいイベントを検出するために、未加工のセンサーデータの初期処理を実行するように構成されてもよい。センサーシステムはまた、本明細書で更に詳細に記載されるように任意の特定の時間に使用されるデータのサブスクリプションを管理することもできる。
【0088】
イベントは、次にイベントを様々なテンプレートと比較してアクションが実行されたかどうかを判定する活動処理システムへと渡されてもよい。更に、活動処理システムは、反復、滞空時間、スピード、距離など様々な活動測定基準を判定することを含み得る整合後処理を実行するように構成され得る。活動処理システムは、装置138又は装置226、ゲームシステム、サーバー、クラウドシステム、モバイル装置(例えば、スマートフォン、携帯電話など)、デスクトップ計算装置、ノートブック計算装置、タブレットコンピュータ、ウェアラブル活動監視装置などを含む任意の数又は種類の計算システムに対応し得る。追加的又は代替的に、活動処理システム及びセンサーシステムは、同じ装置内で対応する及び/又は統合されてもよい。
【0089】
図10は、イベントを検出し、既定のアクションテンプレートと比較して、身体的活動中のユーザー運動を識別し得る例示のプロセスを示す。ステップ1000では、活動処理装置又はシステムは、ユーザーによって実行される身体的活動の種類を決定し得る。身体的活動は、スポーツ、練習又はテスト、運動、身体的活動ゲームなどの種類であってもよい。異なる種類の身体的活動は、異なるセット、構成、カテゴリー及び/又は種類の身体的動作及びアクションに対応してもよい。一例では、身体的活動の種類は、身体的活動の種類のユーザー選択の受信に基づいて決定され得る。代替的に又は追加的に、システムは、検出された活動信号(例えば、センサーから受信された)を、本明細書に記載されるような異なる種類の身体的活動に対応する既定の規則と比較することによって、身体的活動の種類を決定し得る。活動信号は、手首に着けた装置、頭部装着型装置、胸部装着型装置及び/又は靴に取り付けた装置を含む様々なセンサーから受信され得る。幾つかの例では、バスケットボール用の第1セットの既定の規則は、ユーザーのウォーキングの検出と組み合わされた手首及び腕のアクションの特定の組み合わせ及び種類を含み得る。足接地イベント(例えば、第1の閾値ペースより上)の第1の閾値ペースに基づいてジョギング用に既定の規則の第2セットを定義してもよい。足接地イベント(例えば、第2の閾値ペースより下)の第2の閾値ペースに基づいてウォーキング用に既定の規則の更に別のセットを定義してもよい。更に他の例では、ユーザーがランニングなどの活動の大まかなカテゴリーを選択できるようにユーザー選択と自動検出の組み合わせを使用してもよく、自動検出を使用してジョギング又は短距離走などの活動のサブカテゴリーを決定してもよい。
【0090】
ステップ1005では、システムは、ユーザーによって実行される又は実行されている活動の決定された種類に基づいて、1つ又は2つ以上の既定のアクションテンプレート及びセンサーのサブスクリプションを選択してもよい。アクションテンプレートを使用して、ユーザーが決定された種類の活動中に実行し得る運動又はアクションを識別してもよい。したがって、1つ又は2つ以上のアクションテンプレートの異なるセットは、異なる種類の活動用に定義されてもよい。例えば、バスケットボール用に定義された第1セットのアクションテンプレートは、ドリブル、ウォーキング、ランニング、バックペダル、横すり足、ピボッティング、ジャンピング、バスケットボールのシュート、ボックスアウト、スラムダンクの実行、短距離走などを含んでもよい。サッカー用に定義された第2セットのアクションテンプレートは、シュートを放つためのボールのキック、ドリブル、奪取、ボールのヘディングなどを含んでもよい。一例では、テンプレートの数は、1~100の範囲にわたってよい。幾つかの例では、特定の種類の活動は、50~60個のテンプレートを含んでもよい。更に他の例では、活動の種類は、20~30個のテンプレートに対応してもよい。活動の種類に応じて任意の数のテンプレートを定義することができる。幾つかの例では、利用可能な電池寿命の量、最大電池容量、活動処理装置若しくはシステムの処理速度、センサーシステムと活動処理装置若しくはシステムとの間の待ち時間など及び/又はそれらの組み合わせに基づいて、テンプレートの数を選択してもよい。したがって、活動処理システム又は装置の利用可能な電池寿命が低い場合は、システム又は装置は、装置又はシステムを既定の時間量の間、持ちこたえられるようにするテンプレートの数を選択してもよい。他の例では、選択されたテンプレートの数は、活動処理装置又はシステムの処理速度によって制限されることがある。この制限は、装置又はシステムが、所定のレートで選択されたテンプレートの全てに対してデータを処理できることを保証し得る。更に別の例では、テンプレートは、システムによって選択されるのではなくユーザーによって手動で選択されてもよい。
【0091】
幾つかの態様によると、高優先テンプレートをまず使用してイベントと整合するが、イベントが高優先テンプレートのいずれにも整合しない場合は低優先テンプレートを使用することができるように、テンプレートを優先付けすることができる。汎用テンプレートの使用は、ユーザーが既定のアクションテンプレートと整合されない場合がある動作又は他のイベントと関連した測定基準を決定できるようにし得る。汎用テンプレートに該当するデータはまた、1つ又は2つ以上の装置におけるセンサー信号又は測定基準の計算の改善に用いるために集計されてもよい。優先度は、対応するアクションが活動の種類中に実行される可能性によって、対応するアクションが特定のユーザーによって実行される可能性によって、アクションの主観的重要度に基づいて、ユーザー指定(例えば、手動の優先順位付け)、ユーザーの共同体内でのアクションの人気(例えば、アクションの発生)などに基づいて、及び/又はそれらの組み合わせで定義され得る。
【0092】
ステップ1010では、活動処理システムは、選択されたサブスクリプション(複数可)をセンサーシステムに通知することができる。センサーシステムへの通知は、サブスクリプション内で指定されていないセンサーからのセンサーデータを監視又は受信することなく、サブスクリプション内で指定されたセンサーからのセンサーデータを受信するようにセンサーシステムに監視機能を構成させるように構成され得る。追加的又は代替的に、通知は、センサーシステムにセンサーデータをサブスクリプションパラメーターに基づいて処理させて1つ又は2つ以上のイベントにし、指定したパラメーターに整合するそれらのイベントだけを返すことができる。更に他の例では、通知によって、センサーシステムはどのデータ及び/又はイベントが活動処理システムに返されるかを構成することができる。他の実施形態では、ブロック1010は、1つ又は2つ以上のセンサーからデータの収集を単に開始又は継続してもよい。一実装において、1つ又は2つ以上のセンサー装置は、ユーザーによって実行されている1つ又は2つ以上の活動に関連した1つ又は2つ以上の運動を監視してもよい。センサーデータは、ユーザーによって装着される装置(履物、衣服、モバイル装置、撮像装置などが挙げられるがそれらに限定されない)と関連付けられてもよい。一実装において、センサーデータは、履物上又は履物内部に位置する、ないしは別の方法でアスリートの足に近い場所にある加速度計から受信され得る。加速度計は、多軸又は単軸の加速度計であってもよい。一実装において、加速度計センサーが感知できるそれぞれの軸(x、y、及びz軸)に関連した複数の加速度値は、単一の加速度データポイントとしてグループ化され得る。一実施形態では、各靴は、加速度計である単一のセンサーを備えるだけでもよい。特定の実装では、加速度計は、単軸加速度計であってもよい。
【0093】
一実施形態では、本開示に示されるもののような履物を利用して、少なくとも片足が地面又は表面を離れたとき(例えば、ローンチ)、少なくとも片足が表面に戻ったとき(例えば、ストライク)又は他の属性を検出するのに利用されるデータの少なくとも一部を収集することができる。履物の様々な実施形態は、少なくとも1つの加速度計及び/又は少なくとも1つの力センサーを有し得る。特定の実施形態では、滞空時間を測定するために使用される装置はどれも、活動中にユーザーによって消費されている酸素の体積を直接監視しない。酸素消費及び/又はカロリー燃焼は、場合によってはパフォーマンス又は疲労を測定するのに有用であり得るが、多数の現在のシステムは、2人のアスリート間の自然変異(サイズ、体重、性別、能力などが挙げられるがこれらに限定されない)のためなどユーザーのパフォーマンス又は疲労を正確に測定することができない。十分なパフォーマンスに転換しない場合があろうとも、アスリートはカロリーを消費し得る。例えば、守備側のバスケットボール選手は、攻撃側選手をブロックしようとして大量の腕を振るカロリーを消費することがあるが、しかしながら、彼らの足が遅い場合、及び/又は反応性を持って移動する場合、そのカロリー消費は、正確なパフォーマンス測定基準に転換しないことがある。本明細書に説明されるように、しかしながら、エネルギー消費は、計算された測定基準であってもよく、滞空時間及び/又は他の測定基準として同じセンサー及び/又はデータ属性から計算されてもされなくてもよい。更に、一構成では、活動データは、特定の属性を呈し得る活動に対して観察された酸素消費値と相関してもよく、1つ又は2つ以上の酸素消費モデルと関連付けられてもよい。
【0094】
様々な実施形態に従って、タイムスタンプ付きデータ(別名「タイムスタンプ」)は、センサー(複数可)から直接的又は間接的に受信及び/又は処理されてもよい。様々な実施形態は、1つ又は2つ以上のタイムスタンプ又はセンサー属性を受信又は計算してもよい(例えば、限定するものではないが次の1つ又は2つ以上など:足ストライクタイムスタンプ、左足ストライクタイムスタンプ、右足ストライクタイムスタンプ、ローンチタイムスタンプ、左足ローンチタイムスタンプ、右足ローンチタイムスタンプ、生成されたタイムスタンプ(限定するものではないが、左足ローンチのZ軸(ユーザーがローンチした表面及び/又は地表に関して垂直の軸)の微分値最大タイムスタンプ(derivative max timestamp)、及び/又は右足ローンチのZ軸の微分値最大タイムスタンプなど))。
【0095】
幾つかの構成によると、センサーサブスクリプションは、センサーシステムにより提供される情報の種類を識別するように構成される。幾つかの例では、センサーシステムは、サブスクリプションに基づいてデータに対する監視を行うためのセンサーを選択するように構成され得る。例えば、センサーシステムが、4つの力感知抵抗センサー及び1つの加速度計を有する場合、サブスクリプションは、それらの5つのセンサー(加速度計が3軸の検知を有する場合は7個)のどれがセンサーデータ用に監視されるかを指定することができる。別の例では、サブスクリプションは、センサーシステムによる、左の靴の加速度計ではなくて右の靴の加速度計からのセンサーデータの監視を指定してもよい。更に別の例では、サブスクリプションは、心拍センサーではなくてリスト装着型センサーからのデータの監視を含んでもよい。追加的又は代替的に、センサーサブスクリプションは、センサーシステムを制御して、電力を節約するために特定のセンサーのスイッチをオン又はオフにしてもよい。したがって、加速度計からのセンサーデータが不要か又は配信されていない場合、加速度計のスイッチをオフにしてもよい。
【0096】
サブスクリプションはまた、センサーシステムによって実行される処理の種類及びレベルを制御することもできる。例えば、サブスクリプションは、センサー閾値を指定して、センサーシステムのイベント検出プロセスの感度を調節してもよい。したがって、幾つかの活動において、センサーシステムは、第1の指定した閾値を上回る全ての力のピークに対応するイベントを識別するように指示されてもよい。他の活動において、センサーシステムは、第2の指定した閾値を上回る全ての力のピークに対してイベントを識別するように指示されてもよい。更に、サブスクリプションを使用して活動処理システムと通信されるデータ及びイベントの種類並びに/又は量を制御してもよい。したがって、アクティブなセンサー、監視されているセンサー、及び/又は生成/検出されるイベントに関係なく、センサーシステムはまた、活動処理システムに伝送されるデータ(例えば、未加工のセンサーデータ又はイベント)を独立して制御することもできる。したがって、センサーシステムは、第1の指定された閾値より高いz軸に沿った加速度に対応する全てのイベントを検出し得るが、サブスクリプションは、第1の指定された閾値より高い第2の指定された閾値より高いz軸の加速度イベントだけの伝送を要求してもよい。異なるセンサーサブスクリプションの使用は、幾つかのセンサー信号が特定の活動に不要である場合に、センサーシステムが電力及び/又は通信帯域幅を節約するのを支援し得る。したがって、異なる活動及び活動種類は、異なるセンサーサブスクリプションを使用してもよい。
【0097】
例示的なサブスクリプションとしては、1つ若しくは2つ以上の力感知レジスターからの力感知抵抗データ、1つ若しくは2つ以上の加速度計からの加速度データ、多数のセンサーにわたる総和情報(例えば、加速度データの総和、1つ又は2つ以上のセンサーにわたる力抵抗データの総和など)、圧力マップ、平均センタリングされたデータ、重力を調節したセンサーデータ、力感知抵抗導関数、加速度導関数、環境センサーデータ(例えば、温度、天候、地形など)、社会的情報(例えば、活動における又は既定の近傍内の他のユーザーの参加の確認、他のユーザーの活動パフォーマンスに関するデータなど)など及び/又はそれらの組み合わせを挙げることができる。幾つかの例では、単一のサブスクリプションは、多数のセンサーからのデータの総和に対応し得る。例えば、テンプレートがユーザーの足の足前部領域への力の移動を要する場合、単一のサブスクリプションは、足前部領域内の全てのセンサーの力の総和に対応し得る。あるいは、足前部力センサーのそれぞれに対する力データは、全く別のサブスクリプションに対応してもよい。
【0098】
指定されたサブスクリプションに従って、ステップ1015では、活動処理システムは、センサーシステムからイベント情報を受信することができる。一例では、イベント情報は、装置226などのリスト装着型装置、靴センサーシステム202などの靴型センサー及び/又は活動処理システム自体に常駐されたセンサーから受信されてもよい。加えて、イベント情報は、サブスクリプションパラメーターに基づいてセンサーシステムにより生成され、フィルタ処理されてもよい。センサーシステム及び/又は活動処理システムがデータを送信及び受信する頻度を低減するために、様々なセンサーシステムは、未加工のセンサー信号データを前処理して既定のイベントを識別するように構成されてもよい。したがって、活動処理システムは、イベントが検出されたときの、及び/又はサブスクリプションパラメーターに整合するイベントに関するセンサーデータだけを受信することができる。あるいは、未加工のセンサー信号は、必要に応じてイベントを識別するために、活動処理システムによって受信され、処理されてもよい。
【0099】
アクションは、センサーイベントの組み合わせ又はセットに基づいて定義されてもよい。例えば、ランニングは、足接地時間及びローンチ時間の連続及びペースに対応してもよい。別の例では、ボールのキックは、足ローンチイベント、次に、指定された軸に沿った足加速度及び後続の加速度の低下又は変更(例えば、ユーザーの足がボールをストライクするとき)によって定義され得る。したがって、センサーシステムは、本明細書に記載の既定の規則に基づいて個々のイベントを識別するように構成され得る一方で、活動処理システムは、センサーシステムによって検出された1つ又は2つ以上の個々のイベントの組み合わせに対応するユーザーアクションを識別するように構成され得る。
【0100】
ステップ1020では、システムは、センサークロックにおけるずれ及び伝送時間を計算するためにセンサーイベントを更に同期させることができる。特定の構成では、システムは、それぞれのセンサーと活動処理システムとの間の所要伝送時間を測定し、その後測定された伝送時間を使用して、それぞれの検出されたセンサーイベントに関連した時間を調節することができる。追加的又は代替的に、同期は、受信したイベントを一時的にソートすることを含んでもよい。幾つかの例では、イベントデータは、イベントが検出された順序で受信されない場合がある。したがって、システムは、イベントが検出された時間に従って、イベントを順序付けるためにイベントデータを前処理してもよい。
【0101】
必要に応じて、ステップ1025では、システムは、受信したイベント情報を評価し、1つ又は2つ以上のフィルタを適用して様々な種類のイベントを削除してもよい。幾つかの構成によると、イベント又は規則を不適格とすることは、ユーザーが実行したアクションを識別する際に処理されるべきイベントストリームからイベントをフィルタ処理するように定義されてもよい。一例では、システムは、靴センサーから間に足接地イベントが入らずに2つの足ローンチイベントの通知を受信することがある。そのような出来事は、ユーザーが第1のジャンプの後に着地しないで2回ジャンプしたことを示す。そのような例では、システムは、少なくとも第2の足ローンチイベントを不適格とするか又は削除してよい。加えて、システムはまた、第1の足ローンチイベントを不適格としてもよい。別の例では、システムは、イベントタイムスタンプ間の時間に基づいてイベントをフィルタにかけて除外してもよい。したがって、足ローンチイベント(例えば、第1の靴センサーによって検出された)と足接地又はストライクイベント(例えば、同じ第1の靴センサーによって検出された)との間の時間が指定した閾値を上回る場合は、足ローンチ及び足ストライクイベントはイベントデータからフィルタで除外され得る。指定した閾値は、人間の力で可能な滞空時間の最高限度量に設定してもよい。更に別の例では、ユーザーがジャンピングジャック運動を実行している場合は、足接地時間と足ローンチ時間との間の時間が長すぎる場合、システムは1回の反復が実行されたと記録(例えば、識別)しない場合があるフィルタは、1つ又は2つ以上のイベントの構成を含む1つ又は2つ以上のフィルタテンプレートを含んでもよい。フィルタテンプレートに整合するとき、整合イベントは、イベントストリーム(例えば、バッファ)及び/又は処理から削除されてもよい。
【0102】
本明細書で記述されるように、フィルタを使用して、決定した活動の種類に当てはまらない特定のイベントを削除することもできる。例えば、決定した活動の種類がランニングである場合は、足のピッチ測定値又は頭部の動作は、ランニング活動に対する測定基準の決定と関連しない場合がある。したがって、そのようなセンサーイベントは、ユーザーアクションを評価するために使用されるイベントからフィルタで除外されてもよい。フィルタは、ユーザーによって実行される活動の種類に応じて選択されてもよい。したがって、イベント情報に適用されるフィルタの種類は、実行される活動の種類に応じて異なってもよい。例えば、頭部の動作は、ランニング用の測定基準又はアクションの決定に関連しない場合があるが、頭部の動作は、バスケットボールにおけるフェイント動作を検出するのに関連し、使用され得る。幾つかの例では、選択されたフィルタに関する情報は、センサーシステムがセンサーイベントを検出しないか又はフィルタに従って除外しないように、使用されている1つ又は2つ以上のセンサーシステムに送信され得る。したがって、活動処理システムは、センサーシステムが予めそのような処理を実行していた場合は、フィルタ処理機能を実行する必要がない場合がある。
【0103】
更に別の例では、フィルタ処理は、多数のセンサーからの結果に基づいて実行されてもよい。したがって多数のセンサーが使用される場合は、他のセンサーからのデータがイベント又はアクションの十分な確認又は確証を提供しない場合にセンサーイベントはフィルタで除外されてもよい。例において、靴の加速度計は、z軸に沿って検出された加速度に基づいて足ローンチイベントを記録し得る。しかしながら、靴の圧力センサーが、足ローンチイベントが検出された時間の圧力差が指定した閾値(例えば、足ローンチイベントに対応する圧力差閾値)を下回ることを示す場合、活動処理システムは、加速度計から受信された足ローンチイベントをフィルタで除外してもよい。1つ又は2つ以上の構成では、保持するイベントデータのイベントを検出するには、特定の種類のイベント(例えば、足接地、足ローンチ、手首フリック、頭部傾斜、圧力プロファイルの変化など)を検出するように構成されたセンサーの大半が、必要となることがある。構成されたセンサーの過半数未満がイベントを検出する場合は、イベントを検出したそれらのセンサーからのイベントデータは、フィルタで除外されてもよい。
【0104】
他の構成では、特定のセンサーは他のセンサーより多く重み又は信頼を与えられてもよい。したがって、各センサーに必要とされる確証の量は、センサーの重み又は信頼性に応じて異なってもよい。例えば、靴の圧力センサーは、足ローンチ及び足ストライクイベントを検出する際により信頼でき得る。したがって、たとえ、1つ又は2つ以上の他のセンサーが足ローンチ又は足ストライクイベントを記録しないとしても、圧力センサーによって検出された足ローンチ又は足ストライクイベントは、フィルタ処理されない場合がある。別の例では、他のセンサーが足ローンチ又は足ストライクイベントを検出したが、そのイベントが靴の圧力センサーによって検出されない場合は、イベントは、イベントを検出した他のセンサーの数に関わらずフィルタで除外されてもよい。特定のセンサー又はセンサーのセットにおける信頼性又は信頼は、イベントの種類に応じて変化する場合がある。したがって、足ローンチ又は足ストライクイベントの検出において靴の圧力センサーをより信頼できると見なしてもよいが、靴の圧力センサーは、長手方向及び横方向の足の動作の検出において同じ量の信頼を与えられない場合がある。したがって、イベントの種類並びにセンサーの種類(例えば、センサーが位置する場所、センサー技術など)に応じて異なるフィルタリング規則を適用してもよい。上述のフィルタリング規則、パラメーター、重み及び他の要因は、フィルタテンプレート内で又はテンプレートとは別個に指定されてもよい。したがって、場合によっては、各フィルタテンプレートは、センサーの信頼を異なって重み付けしてもよい。
【0105】
説明したように、上のステップ1025のフィルタ処理は任意であり、特定の構成又はシステムで実行又は使用されない場合がある。ステップ1025に記述されるフィルタ処理の代わりに又はそれに加えて、他の種類のフィルタ処理又はイベント除外処理を使用してもよい。除外イベント処理の例は、本明細書で更に詳細に記述される。
【0106】
ステップ1030では、活動処理システムは、受信したイベントが1つ又は2つ以上の既定のアクションテンプレートに整合するかどうか判定し得る。一例では、既定のアクションテンプレートを、センサーシステムから受信された連続的なイベントのストリームと比較してもよい。代替的に又は追加的に、既定のアクションテンプレートを、イベントデータのスライディングウィンドウと比較してもよい。例えば、X個のサンプルの各セットは、既定のアクションテンプレートと比較されてもよい。X個のサンプルのセットは、次に既定の数のサンプル(例えば、1個のサンプル、2個のサンプル、5個のサンプル、100個のサンプルなど)により増分されてもよく、新しいX個のサンプルのセットは、次にテンプレートと比較されてもよい。サンプルは、時間、イベント、データ単位などによって定義されてもよい。一例では、サンプルウィンドウは、2秒であり得る。テンプレート整合プロセスは、図11及び12に関して更に詳細に後述される。
【0107】
幾つかの活動は、多数のテンプレートを含んでもよい。したがって、幾つかの構成では、検出されたイベントの単一の組合せは、多数のテンプレートに整合し得る。したがって、ステップ1035では、システムは、多数のテンプレートがステップ1030の整合プロセスで整合されたかどうかを判定し得る。多数のテンプレートが整合される場合は、システムは、ステップ1040でイベントの組み合わせに対応するアクションを決定するために整合テンプレートの1つを選択することができる。多数の整合テンプレートの1つを選択することは、様々なアルゴリズム及び方法に従って実行され得る。一例では、選択は、イベントの組み合わせとそれぞれのテンプレートとの間の最も強い又は最も高いレベルの整合を決定することを含み得る。別の例では、選択は、既定の時間的近傍内で検出された1つ又は2つ以上の他のイベント又はアクションを与えられた整合テンプレートに対応するそれぞれのアクションの可能性を決定することを含み得る。例えば、手首スナップイベント及び足ストライクイベントがバスケットボールシュートアクション及びバスケットボールドリブルアクションの両方に整合すると判断される場合、2つのアクションのうち1つの選択は、アクション又はイベントの周辺に基づき得る。特定の例では、手首スナップ及び足ストライクイベントに先立ってジャンピングアクション(例えば、ほぼ同時に両足の足ローンチイベントを検出すること)がある場合は、ユーザーはドリブルしながらジャンプしそうもないため、システムはバスケットボールシュートアクションを整合したテンプレートとして選択することができる。様々な他の選択方法論を使用することができる。
【0108】
イベントの組み合わせが多数のテンプレートに整合しない場合、又は最も整合するテンプレートを選択する際、活動処理システムは次にステップ1045で整合テンプレートに対応するアクション(又はアクションの検出)を記録することができる。例えば、各テンプレートは、スラムダンク、フェイント、バスケットボールのシュート、短距離走、ジョギング、ウォーキング、横方向片足飛びの実行、ボールのキック、ボールのヘディング、ボール投げなどの特定のアクションと関連付けられてもよい。アクションを記録することは、データベース又はユーザーによって実行されたアクションのログにアクションを格納すること、ユーザーに実行されたアクションを通知するメッセージをユーザーに伝えること、アクションの検出を、リモート活動追跡システムを含む1つ又は2つ以上の装置に送信することなど及び/又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0109】
更に、幾つかの例では、活動処理システムは、ステップ1050で記録されたアクションの質を評価してもよい。アクションの質は、イベントの組み合わせとアクションテンプレートとの間の整合の強度を判定すること、及び/又はテンプレート内の任意のステートが整合したかどうかを判定することによるものを含む様々な方法で判断され得る。例えば、任意又はボーナスのステートは、イベントの組み合わせをテンプレートに一致するものとして識別するのに不要であり得るが、それらの任意又はボーナスのイベントの整合はより質の高いパフォーマンスを示し得る。質的スケールは、整合の強度との線形又は非線形関係に基づいて決定され得る。一例では、ユーザーのイベントのウィンドウが10%の最大許容量を有するテンプレートの7~10%以内で整合する場合は、ユーザーのアクションの質は、「低」と定義され得る。しかしながら、ユーザーの整合のレベルが3~6.99%以内である場合は、ユーザーのアクションの質は「中」と定義され得ると同時に0~2.99%以内の整合のレベルは「高」と定義され得る。幾つかの例では、「完璧」などの更なるレベルの質は、対応するテンプレートから0%の逸脱と定義され得る。質は、数値(例えば、1~10の段階)、文字等級(例えば、A、B、C、Dなど)、色(例えば、赤、黄色、緑)、音(例えば、ブー、穏やかな歓声、荒っぽい歓声)、触覚フィードバックのレベル又は種類(より強いうなりはより低い質を示し、逆もまた同様である)などによって示すことができる。
【0110】
幾つかの例では、質的分析は、テンプレートの特定の部分をテンプレートの他の部分より高く又は低く重み付けすることを含んでもよい。したがって、テンプレートのより高い値の部分の間に逸脱するユーザーは、テンプレートのより低い値の部分の間に逸脱するユーザーより、アクションの質的スコアを低く割り当てられることがある。特定の例では、サッカーでキックするアクションは、足上げイベント、足前進イベント及びボールストライクイベントを含み得る。この例では、ボールストライクイベントは、より高い値であってよく、それはボールが蹴られた力を判定することができるからである。したがって、第1のユーザーが足上げイベント及び足前進イベントに完璧に整合するが、ボールストライクイベントから25%逸脱する場合は、ユーザーのボールキックアクションの質は、「中」であり得る。対照的に、第2のユーザーが足上げイベント及び足前進イベントに90%の精度(10%の逸脱)で整合するが、ボールストライクイベントに完璧に整合する場合は、第2のユーザーのボールキックアクションの質は、「高」であり得る。アクション又はテンプレートの様々な他のパラメーターを重み付けしてもよい。例えば、タイミングは、幾つかのイベントに関してより高い重みを与えられてもよい。
【0111】
本開示の態様は、様々に実装されて飛行時間(別名、滞空時間)に基づいて1つ又は2つ以上の運動パフォーマンス測定基準を得ることができるシステム及び方法に関連する。特定の実施形態に従って、検出された及び/又は測定された飛行時間から得られた1つ又は2つ以上の測定基準を、限定されるものではないが、強度、運動競技熱、敏捷性、がんばり、アスリートが行っている厳しさなどの運動パラメーターの代理の尺度として使用してもよい。これらの概念は、本明細書で参考のスポーツ活動として主にバスケットボールを使用して、及び履物を使用して説明されるであろう。しかしながら、飛行時間及び関連した測定基準は、履物に統合されるか他の装置に(多数の又は単一の装置により)統合されるかに関わらず代替のハードウェアソリューションで検出/測定することができ、それらはまたフットボール、トレーニング、ランニングなど他のスポーツ及び活動に適用することができる。「飛行時間」を、アスリートがスポーツ/活動において浮揚する時間の1インターバル又は持続時間として定義することができる。
【0112】
後処理アルゴリズムでなど、様々な種類のジャンプのためにだけ飛行時間が抽出された従来のシステムと異なり、本明細書のシステム及び方法は、必要に応じて1つ又は2つ以上のコンピュータ実行可能媒体(複数可)上のコンピュータ読み取り可能命令の1つ又は2つ以上の実行を利用してもよく、それらの命令は、プロセッサにより実行されたときに動作の他のモード(例えば、ランニング、バックペダル、ウォーキング及びすり足、サイドステップなど)に関して飛行時間を抽出し得る。コンピュータ実行可能命令は、後処理アルゴリズムとして、及び/又は両足が地面を離れているなどの1つ若しくは2つ以上の基準を満たすことが検出された時に実行されてもよい。
【0113】
様々な実施形態に従って、滞空時間の計算は、アスリートがジャンプした(又はジャンプしている)と判断される場合に限定されない。特定の実施形態は、少なくとも両足が同時に地面又は表面に接触していない場合の滞空時間を計算し得る。滞空時間の決定は、したがって、例えば、横ジャンプ/横移動(バスケットボールにおいて敵をガードするときのような)、並びにランニング、ジョギング、及び/又は類似の動作時の滞空時間を計算することを含んでもよい。特定の実施形態では、両足が同時に地面を離れない動作(例えば、歩行)を含まなくてもよい。
【0114】
特定の実施形態は、両足がほぼ同時に表面を離れる、両足でのジャンプからの計算に限定されなくてもよい。そのようなジャンプは、例えば、バスケットボール選手がシュートを放っている、シュートをブロックしている、及び/又はリバウンドボールを取ろうとしている間に頻繁に観察される。他の実施形態では、滞空時間の計算は、両足でのジャンプ並びに片足でのジャンプ(片足が他方に先立って地面を離れる(例えば、バスケットボール試合でレイアップしようとしているときなど))を含めてジャンプのいずれの形態にも限定されない。しかしながら、特定の実施形態は、異なる種類のジャンプ及び/又は活動間を区別することができる。
【0115】
特定の実施形態に従って、飛行時間は、それぞれの足が地面又は表面と接触(ストライク)し、これを離れる(ローンチ)ときに基づいて計算され得る。特定の実施形態に従って、両足のストライクタイムスタンプ及びローンチタイムスタンプは、ソートされ得る。この情報を次に使用して飛行時間を評価する。境界チェックを次に実行して、値が合理的範囲内にあることを保証することができる。
【0116】
各テンプレート整合(即ち、各ステップ又は検出されるジャンプのような動作の複合モード)に対してプロセスが実施され得る。これは、飛行時間データの時系列をもたらし得る。このデータを、スポーツ講習会のコース又はバスケットボール試合の間に累積的に合計して、講習会の終わりに合計飛行時間値を得ることができる。この点に関して、この測定基準は、アスリート、コーチ、トレーナー、リクルーター、ファン、及びその他によって利用されて、選手を監視ないしは別の方法で評価することができる。その測定基準は走行の進行中にGPSウォッチで増加する距離測定基準に類似の方法で使用することができ、走行中のタイムに基づいて、速度、ペース、平均速度/ペースなどの他の測定基準を計算してもよい。累積飛行時間を次に使用して、瞬間的な飛行レート、平均飛行レート、1分当たりの飛行レートなどの他の測定基準を得ることができる。これらの飛行時間に基づく測定基準を、更にフィルタ処理するか又は分類し、経時的に見て動作の各モードの寄与度を決定してもよい。例えば、バスケットボール試合の前半に蓄積された飛行時間の25%は、ランニングから来る場合があり、30%はジャンプから来る場合があるなどである。
【0117】
例示的実装が、テンプレート整合との関連で両方提供される(例えば、図10、11及び12に示されるように、並びに独立して図21に示されるなど。したがって、上記の開示の部分は、図10、11、12及び21などの異なるフローチャートの1つ又は2つ以上の部分を実装することを含む、本開示を通して議論される1つ又は2つ以上の実施形態で様々に実装されてもよい。
【0118】
様々な実装に従って、ブロック1055は、飛行時間の決定を含んでもよい。一例として、サブブロック1055aを利用して、一実施形態に従って飛行時間を決定してもよい。ブロック1050aは、ブロック1050のサブ要素であると示されるが、当業者は、飛行時間の決定がブロック1050、及び/又は図10の1つ若しくは2つ以上の他の要素の一部にならずに個々に行われてよいことを理解するであろう。他の実施形態では、図10の1つ又は2つ以上の要素は、ブロック1050の存在があってもなくても図10の他の要素の一部として実行されてもよい。
【0119】
飛行時間の決定に関連する値は、飛行時間バッファに追加されてもよく、又はバッファは別の方法で測定された/検出された飛行時間に基づいて更新される(例えば、ブロック1050b)。特定の実施形態では、合計、即時的及び/又は平均飛行時間を決定することができる。この点に関して、態様は、運動能力又は飛行時間に基づく他の情報を測定することに関連する。例えば、アスリートの平均飛行時間(ウォーキング及び/又はランニングからの滞空時間を含み得る)は、運動パフォーマンスのインジケータであり得る。特定の実施形態は、単位時間中の飛行時間など(例えば、試合又は運動パフォーマンスの1分間中の平均飛行時間がどのくらいかなど)飛行時間の決定に関連する。例えば、図22に示されるように、あるアスリートは試合の最初の1分以内の「飛行」当たり200ミリ秒と、同じ試合又はパフォーマンスの別の1分の飛行当たり150ミリ秒とを平均する。飛行時間は、「高さ」に関係なく考慮されてよく、例えば、ユーザーは、ブロック又はランニング中に一連の小さい飛行をすることがあり、したがって数回ジャンプした及び/又はより高いジャンプをした別の選手より多くの飛行時間を呈することがある。
【0120】
別の実施形態では、1試合又は運動パフォーマンスの平均飛行時間(例えば、ミリ秒/秒)のように、時間の関数として平均飛行時間を決定してもよい(例えば、図23を参照されたい)。例えば、平均飛行時間は(特にイベント/試合中により多くの時間が経過すると)収束して、飛行している時間を飛行していない時間と比較して表現することができる。同様に合計飛行時間は、1試合又はパフォーマンス中の飛行している合計時間を表現することができる(例えば、図24を参照されたい)。
【0121】
本明細書に開示された様々な実施形態に従った滞空時間の計算は、トレーニング法において有益であり得るので、そのような情報は、従来技術に対する改善である。例えば、特定の時間枠内の滞空時間の量を使用して、ユーザーの身体運動のレベルをそれらの最大値(理論上、設定情報又は過去に収集したデータのいずれか)と比較して判定することができる。同様に、これを使用して1人のアスリートのパフォーマンス及び/又は別の選手の能力に対する能力、より適切に言えば別の選手が同じポジションを実行する能力を測定することができ、及び/又はこれを使用して1人のアスリートの異なるポジション(例えば、フォワード対センター)でのパフォーマンス、並びに彼らの「疲労の割合」を測定することができる。この点に関して、全動作又はカロリー消費は、ユーザーの疲労、能力、及び/又は現在のパフォーマンス若しくは低下速度を正確に測定することができない。特定の実施形態では、ローンチ及び/又はストライク力などの力測定値を滞空時間の決定と共に使用することができる。
【0122】
ブロック1050aで受信した値などの値を使用して、及び/又はブロック1050bからの飛行時間バッファの少なくとも一部を使用して、追加の測定基準を決定及び/又は評価することができる。例示的な測定基準としては、エネルギー消費、敏捷性、疲労、パフォーマンス比較値などが挙げられるが、それらに限定されない。これは、後述されるブロック1055の一部として発生し得る。更に、滞空時間の決定に使用される属性は、特に、(滞空時間の計算で考慮されない場合があるウォーキング中の)ステップ数の推定用モデル、(ランニング中の)歩幅、又はユーザーによる他の動作、及び/又はユーザーの速度及び距離(ペース)の推定用モデルのうち1つ又は2つ以上への入力として使用することができる。更に、1つ又は2つ以上の計算された属性を、一例では、飛行時間の推定用モデルが、エネルギー消費、ステップ速度、ウォーキング速度、及び/又はランニング速度などのモデルと別個に実行され得るような、1つ又は2つ以上のモデルへの入力として使用することができる。例えば、活動装置は、バスケットボール活動を実行しているユーザーから情報を受信し得る。それに応じて、装置は、受信されたバスケットボール活動のデータを処理し、計算された属性を1つ又は2つ以上のモデルと比較してもよく、ないしは別の方法で滞空時間に加えて更なる分析を実施してもよい。一例として、滞空時間の蓄積の決定(又はテンプレートに整合する特定のデータの受信)は、ジャンプが発生したかどうかの判定につながってもよく、その場合、ジャンプ高さが決定され得る。一実施形態に従って、ジャンプ高さ及び/又はジャンプ高さに関連し得る他の測定基準は、1つ又は2つ以上のモデルに対する滞空時間の計算に使用されるデータ属性のうち、1つ又は2つ以上を少なくとも部分的に比較することによって、実行され得る。前述のように、1つ又は2つ以上のモデルは、メモリなどに格納されてもよく、センサー装置を含む、装置と関連付けられてもよい。
【0123】
図25は、一実施形態に従ってジャンプ高さを計算するフローチャートを示す。飛行時間を線形回帰で使用して、ジャンプ高さを決定してもよい。
【0124】
検出された、測定された及び/又は得られた情報を使用して、ユーザー若しくはコーチに対するフィードバックを提供してもよく、及び/又は追加のアルゴリズム若しくはアクションを引き起こしてもよい(例えば、より詳細に後述される、図10のブロック1060)。幾つかの例として、フィードバックは、センサー又は検知装置、外肢装着型装置、履物、移動端末(携帯電話又は他の装置上のアプリ(ソフトウェアアプリケーション)内など)の上に位置するUI(ユーザーインタフェース)を介して現れ得る。この点に関して、フィードバックは、色(例えば、赤は、平均以下のパフォーマンスと等しくてもよく、黄色は平均であってよく、及び緑は良好又は卓越したパフォーマンスを表してもよい)、又は量(例えば、より良好なパフォーマンスには光又は輝度の数を増加する)を使用することによってなど、LED又は光源を介して提供され得る。他の実施形態は、GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)を使用してもよい。更に別の実施形態は、視覚フィードバック及び/又はコーチングに加えて又は単独で、可聴及び/又は触覚フィードバックを利用してもよい。特定の実施形態では、ブロック1050dは、図10に示されるブロック1060と同じ、実質的に同じ、及び/又は置換であってもよい。この点に関して、1050dの更なる説明は、下のブロック1060の文脈で提供される。他の実施形態では、ブロック1050d及び/又は1060は、それぞれ実装されてもよい。
【0125】
ステップ1055では、活動処理システムは、アクションのパフォーマンスに関連した測定基準を決定し得る。例えば、測定基準は、実行された特定の種類のアクションの数のカウントであってもよい;アクションの距離、ペース、力、高さ、速度など;傾向(例えば、実行された同じ種類の連続アクションの数);その他同種類のもの及び/又はそれらの組み合わせ。そのような測定基準は、様々なアルゴリズム及び式に従って、アクション情報及びそれに対応するイベントデータから決定されてもよい。
【0126】
ステップ1060では、活動処理は、必要に応じてユーザーにコーチングを提供してもよい。コーチングは、検出されたアクションのユーザーのパフォーマンスを向上させるための指示又は推奨を含んでもよい。アクションのユーザーのパフォーマンスの質が指定した閾値を下回る場合、ユーザーはコーチングを受信するだけでよい。コーチングは、イベントに固有又はイベント種類に固有であってもよい。例えば、コーチングは、ユーザーがテンプレートを指定したレベル(例えば、95%、90%、85%、70%など)と整合させなかったか、又はユーザーのパフォーマンスが任意又はボーナスのイベントに整合しなかった、個々のイベント又はイベントのグループに基づいて生成され得る。したがって、システムは、テンプレートとの不十分な整合レベルを有する及び/又は任意又はボーナスイベントを実行する、1つ又は2つ以上のイベントの向上を推奨し得る。例えば、検出されたアクションがサッカーボールのキックに対応し、ユーザーの足前進加速度イベントが予想されるレベルより既定のパーセンテージだけ小さい場合、システムは、ユーザーが彼の足前進加速度を既定のパーセンテージだけ増加させることを推奨し得る。別の例では、検出されたアクションがスクワットの実行に対応し、踵重量イベントが、ユーザーの踵へ移動した体重の量が予想される値より小さいことを示す場合、システムは、より多くの体重をユーザーの踵へ移動することを推奨し得る。同じ例において、ユーザーの踵へ移動した体重の量が予想される値より大きい場合、システムは、移動される体重の量を減少させることを推奨し得る。コーチングはまた、天候、社会的要因(例えば、同じ種類の活動若しくはアクションを実行している人数、又は同じ若しくは類似のアクション若しくは活動を実行する他の人の試合の平均レベル)、地形などを含む他のパラメーター及び要因に基づいて生成され得る。様々な他の推奨及び指示が提供され得る。
【0127】
幾つかの実施形態では、ユーザーの利き手又は足に応じて異なるテンプレートを使用してもよい。例えば、ユーザーの左足が彼の利き足である場合は、次にジャンピング、突き、又は他のアクションテンプレートは、左足センサー信号に基づいて対応するアクションを検出するように構成される。例えば、左足ベーステンプレートは、左の靴センサーからのセンサー信号を優先し得る。別の例では、左足ベーステンプレートは、右足ではなくて左足によるトリガイベントに基づいてステップ又は他のイベント若しくはアクションを定義しうる。テンプレートは、更にユーザー、特定の種類の地形、時刻、天候条件の種類などに固有であってもよい。
【0128】
図11Aは、検出されたイベントがアクションテンプレートに整合するかどうか判定するために使用され得る例示的テンプレート整合プロセスを示す。このプロセスを、必要又は所望に応じて多数のアクションテンプレートそれぞれに対して実行することができる。ステップ1100では、活動処理システムは、1つ又は2つ以上のイベント発生源から多数のイベントを受信し、それらのイベントをイベント種類及びタイムスタンプに従って格納し得る。イベント発生源は、内部センサー、ユーザー入力、外部センサーなどを含み得る。ステップ1105では、システムは、イベントが格納される、受信される、ないしは別の方法でテンプレート整合分析に利用可能であるかどうかを判断し得る。そうでない場合は、システムは、ステップ1160に進んでもよく、そこで更なるイベントが予想される場合は、システムはステップ1100に戻る。そうでなければ、システムはプロセスを終了し得る。場合によっては、システムは、ステップ1105で十分な量のイベントが格納されているか受信されたかを判断し得る。例示的実施形態では、十分な量とは、分析のためのデータの指針となる閾値量に対応し得る。別の例示的実施形態では、十分な量とは、分析のためのデータの少なくとも必要な量又は閾値となる量を有することに対応し得る。これらの又は他の実施形態では十分な量は、テンプレート内のイベントの数に比較して又は基づいて定義され得る。イベントが格納されていると(又は十分な若しくは必要な量のイベントが格納されている若しくは受信されたと)システムが判断する場合は、システムはその後ステップ1110で受信したイベントに対して評価するためのテンプレートを選択し得る。テンプレートは、ユーザーにより実行されている活動の種類及び/又はテンプレートの優先度に基づいて選択され得る。
【0129】
ステップ1115では、システムは、テンプレートで定義されたステートに整合し得るイベントのセットを識別し得る。幾つかの例では、活動処理システムは、全ての利用可能なイベントデータの間でステートに整合するイベントの全てのセットを識別し得る。他の例では、活動処理システムは、既定の時間以内(例えば、最後の5分、最後の2分、最後の30秒、最後の5秒など)のイベントのセットを識別するだけでよい。テンプレートのステートは、テンプレート内で定義された必要な又は好ましいイベントの種類を指してもよい。一例では、受信されたイベントとテンプレートのステートを指定したイベント種類に基づいて整合し得る。受信されたイベント及びテンプレートのステートは両方ともイベント種類を識別するラベルを含み得る。したがって、これらのパラメーターを比較して、イベント種類の一致が存在するかどうか判定することができる。
【0130】
ステップ1120では、システムは、テンプレート整合のために分析するイベントのセットのうち1つを選択し得る。システムは、例えば、最新性つまりセットの中の最新又は最古のイベントの年齢、イベントの種類、イベント年齢の組み合わせ(例えば、第1の種類の最古のイベント及び第2の種類の最新のイベント)、ランダムに、又は他の規則に基づいて、など選択されたパラメーターに基づき、イベントのセットのうち1つを選択し得る。ステップ1125では、システムは、イベントのセットがテンプレートのステートそれぞれについて、テンプレートの制約の必要数(例えば、25%、50%、75%、80%、90%、100%)を満たすかどうかを判定し得る。制約は、図10に関して記述されたフィルタと類似であり得るが、それらが適用される範囲において異なり得る。例えば、制約は、テンプレートのステート内で定義されてもよく、そのテンプレートのステートを評価する際に適用するだけでよい。対照的に、フィルタは、他のテンプレートのステートと無関係に適用されて、指定した候補イベントを検討から削除することができる。時間の制約、値の制約、持続時間の制約など及び/又はそれらの組み合わせを含む様々な種類の制約を定義することができる。加えて、制約を相対的な制約及び無関係の制約にカテゴリー化してもよい。相対的な制約は、他のテンプレートのステート(例えば、1つ又は2つ以上の必要な、好ましい、又は所望の関係を定義する)、他のテンプレートのステートに整合するイベント、先行イベントの総統計などに関連してもよい。無関係の制約は、単一のイベントに基づいてのみ評価され得る。例えば、無関係の制約は、他のテンプレートのステートと無関係である対応するテンプレートのステートの必要な、推奨される及び/又は好ましい特性を定義し得る。足接地テンプレートのステートは、足接地イベントが少なくとも100ミリ秒の持続時間を有するという制約を含み得る。したがって、足接地対象イベントは、そのテンプレート内の他のテンプレートのステートを考慮せずに、少なくとも100ミリ秒の持続時間を有することによってステートに整合する。
【0131】
説明したように、テンプレートのステート及び制約は、先行イベントの統計、先行の活動パフォーマンス、整合したイベント/ステートなどの統計又は測定基準を指してもよい。例えば、テンプレートのステートの制約は、足接地持続時間が、特定のテンプレート又は活動種類に対し、1つ又は2つ以上の以前に整合した足接地イベントの足接地持続時間の平均の10%以内であることを必要とし得る。以前に収集した測定基準及び統計を使用して、活動処理システムは、したがってユーザーの以前のパフォーマンスに基づいて動的校正及び/又はフィルタ処理を提供し得る。異なるユーザーは、異なる歩調及び他の活動パフォーマンス特性を呈し得るので、ユーザーの統計及び測定基準は、個々のユーザーに対するイベント及びアクション検出の校正時により正確であり得る。
【0132】
時間の制約は、厳しい、緩い、及び特定のイベントに相対的な順序付けの必要条件を含み得る。例えば、厳しい時間的順序付けは、イベントBがイベントAとCとの間で発生することを必要とすることを含んでもよい。緩い時間的順序付けは、イベントA及びBが互いの100ミリ秒以内に発生するという必要条件を含み得るが、一方、相対的時間的順序付けは、イベントBが、イベントAとイベントCの発生の中間の、プラスマイナス、イベントAとイベントCの発生の間の持続時間の10%で発生するという必要条件を含み得る。
【0133】
値の制約は、信号又はイベントの値(例えば、高さ、距離、圧力、加速度などの測定基準)に関連する必要条件を含み得る。例えば、足接地イベントは、力の閾値量又は特定の方向における加速度の閾値量を有する必要があり得る。したがって、テンプレートに整合する足接地イベントに関して、このイベントは一例におけるx軸に沿った閾値加速度、又は別の例における力の閾値量を呈する必要があり得る。必要又は所望に応じて、他の種類のイベントの値をまた使用してもよい。イベント持続時間は、他方では、特定のイベントに許可される又は必要な最大又は最小時間を定義する持続時間の必要条件を含み得る。したがって、テンプレートとのイベント一致と認めるために最小持続時間を有するか又は最大持続時間を下回るには、イベントが必要となり得る。
【0134】
アクションテンプレートの一例は、次に挙げる例の中から1つ又は2つ以上などの指定したイベント種類を含み得る:最後にテンプレートがイベントのセットとうまく整合したとき;左足ローンチ;左足ストライク;右足ローンチ;右足ストライク;左足の垂直加速度測定値における極大値;及び/又は右足の垂直加速度測定値における極大値。アクションテンプレートは、次に挙げる例の中から1つ又は2つ以上などの指定した制約を更に含み得る:左足ローンチが必要である;右足ローンチが必要である;左足ストライクが必要である;右足ストライクが必要である;左及び右足ローンチが左及び右足ストライクの前に発生するべきである;追加の左又は右足ローンチ又はストライクなどがあってはならない。両足ジャンプ、片足ジャンプ及び/又は他のユーザーアクションに対応するアクションテンプレートを定義するために、上記イベント種類及び制約は、様々な方法で組み合わされてもよい。したがって、一例では、イベントのセットがテンプレートのステートの指定したイベント種類に整合する必要があり得るだけでなく、それらが定義された制約を満たす必要もあり得る。
【0135】
より具体的な幾つかの例として、「歩行」テンプレート(例えば、所与の活動がウォーキングを構成し得ると判定するのに必要とされるデータの特徴)は、次の1つ又は2つ以上に関連する情報を含み得る:(a)足ストライク及び反対側の足ローンチイベントの反復の歩調、(b)両足が同時に地面を離れている「飛行時間」がない(又は必要に応じて、閾値を下回る「飛行時間」)、(c)閾値を下回る水平方向における足動作速度又は加速度、(d)閾値を下回る水平方向における身体中央部の動作速度又は加速度、(e)閾値を下回る垂直方向における身体中央部の動作速度又は加速度、(f)閾値(必要に応じてユーザーの体重に応じた閾値を用いる)を下回る足衝撃力(又は垂直方向における加速度の変化)、(g)踵に方向付けられた足ストライク位置、(h)閾値を下回る腕振りの速度、加速度、又は運動の範囲など。「ランニング」、「ジョギング」、又は「短距離走」テンプレート(例えば、所与の活動がランニング、ジョギング、又は短距離走を構成し得ると判定するのに必要とされるデータの特徴)は、次の1つ又は2つ以上に関連する情報を含み得る:(a)足ストライク及び反対側の足ローンチイベントの反復の歩調、(b)両足が所定の値の範囲(ジョギング対ランニング対短距離走に対しては必要に応じて異なる範囲)内で同時に地面を離れている「飛行時間」、(c)所定の値の範囲(ジョギング対ランニング対短距離走に対しては必要に応じて異なる範囲)内の水平方向における足動作速度又は加速度、(d)所定の値の範囲(ジョギング対ランニング対短距離走に対しては必要に応じて異なる範囲)内の水平方向における身体中央部の動作速度又は加速度、(e)所定の値の範囲(ジョギング対ランニング対短距離走に対しては必要に応じて異なる範囲)内の垂直方向における身体中央部の動作速度又は加速度、(f)所定の値の範囲(ジョギング対ランニング対短距離走に対しては必要に応じて異なる範囲)(必要に応じてユーザーの体重に応じた閾値範囲を用いる)内の足衝撃力(又は垂直方向における加速度の変化)、(g)踵又はつま先に方向付けられた足ストライク位置の決定、(h)所定の値の範囲(ジョギング対ランニング対短距離走に対しては必要に応じて異なる範囲)内の腕振りの速度、加速度、又は運動の範囲など。
【0136】
「ジャンプ」テンプレート(例えば、所与の活動がジャンピングを構成し得ると判定するのに必要とされるデータの特徴)は、次の1つ又は2つ以上に関連する情報を含み得る:(a)両足が所定の値の範囲内で同時に地面を離れている「飛行時間」、(b)所定の値の範囲(垂直ジャンプ対ランニングジャンプに対しては必要に応じて異なる範囲)内の水平方向における足動作速度又は加速度、(c)所定の値の範囲(垂直ジャンプ対ランニングジャンプに対しては必要に応じて異なる範囲)内の水平方向における身体中央部の動作速度又は加速度、(d)閾値を上回る垂直方向における身体中央部の動作速度又は加速度、(e)所定の値の範囲(垂直ジャンプ対ランニングジャンプに対しては必要に応じて異なる範囲)(必要に応じてユーザーの体重に応じた閾値範囲を用いる)内の足衝撃力(又は垂直方向における加速度の変化)など。(例えば、ジャンプシュート、シュートブロック、又はリバウンドのための)「垂直」ジャンプは、(例えば、レイアップなどのための)「ランニング」ジャンプと、例えば、2本の足が床を離れる時間によって(垂直ジャンプは、2本の足を床から実質的に同時に離れさせる傾向があるが、ランニングジャンプは、(典型的なランニングステップより長い滞空時間を有しても)よりランニング「ステップ」の種類の飛び上がりのように見える)、及び/又は他のセンサーデータ(例えば、水平及び垂直方向における動作又は加速度)から、区別することができる「ジャンプ」テンプレートはまた、被験者が彼/彼女の足で立った状態で着地しなかったときジャンプが発生したかどうかを判定する能力を含み得る。このことは、例えば、両足が地面を離れた時刻の後の身体中央部に装着したセンサーの急激な速度又は加速度の変化を検出することによって(したがって地面との接触を意味する)、及びこの急激な身体中央部の速度又は加速度の変化に関連するタイムスタンプを、飛行時間決定の終点として先行の最後の足のローンチ時間と共に使用することによって達成することができる。
【0137】
1つのデータセットが特定の「テンプレート」活動に対応するかどうかの判定は、他の情報を同様に考慮に入れることができる。例えば、1つ又は2つ以上のデータセットは、直前及び/又は直後の疑問データセットが特定の活動(例えば、ランニング、ウォーキング、ジャンピングなど)のテンプレートに対応すると判定される場合は、それは隣接する(又は中間の)かつ疑問のデータセットはまた、同じ活動(必要に応じて、隣接するデータセット、他のセンサー出力などを通じて経過時間に依存する)のテンプレート内に該当しやすいことを意味することができる。
【0138】
イベントのセットが、テンプレートの制約の指定した数を満たす場合(例えば、25%、50%、75%、90%、100%)、システムは、そのイベントのセットをステップ1130で可能性があるテンプレート整合として記録し得る。可能性があるテンプレート整合を記録した後で、又はイベントのセットがテンプレート制約の指定した数を満たさないと判定すると、システムは、ステップ1135で、(イベントの識別されたセットからの)分析するイベントのセットが更に存在するかどうかを判定し得る。そうであれば、システムは、ステップ1120に戻って、未分析のイベントのセットを選んで処理し得る。しかしながら、イベントの他のステップが分析に必要ない場合は、システムはステップ1140に進んでもよく、そこでシステムは、可能性があるテンプレート整合が発見されたかどうかを判定する。例えば、システムは、ステップ1130でテンプレート整合が記録されたかどうかを判定し得る。そうでない場合、システムは、ステップ1160に進んで、更なるイベントの処理が予想されるかどうかを判定してもよい。
【0139】
他方では、可能性があるテンプレート整合が発見される場合(例えば、識別及び記録された整合)、システムは、ステップ1145で最も適合するものを選択し得る。最も適合するものの選択は、本明細書に記載の方法を含む様々な方法で実行し得る。一度、最も適合するものが選択されると、システムは、ステップ1150で整合イベントを処理して、1つ又は2つ以上のユーザーのアクションのその他の詳細を判定し得る。例えば、整合イベントは、ジャンプ高さ、速度、ペースなど及び/又はそれらの組み合わせのために処理され得る。ステップ1155では、システムは、整合テンプレート(例えば、ユーザーがテンプレートに対応するアクションを実施したことを表示する)及び/又はその他の詳細を提示し得る。システムは次にステップ1160で追加のイベントの処理が予想されるかどうかを判定し得る。
【0140】
1つ又は2つ以上の構成では、イベントのセットは、漸次イベント毎に分析され得る。イベントが識別されると、イベントが整合目的で検討されているテンプレートのステートに関連する制約が分析される。制約が満たされない場合、インクリメンタル検索をバックトラックさせ(どの制約が満たされないかに応じて様々な程度に)、新しいイベントを識別する。例えば、任意の制約を満たさない/整合しないことは、システムに検索をバックトラックさせなくてもよい。インクリメンタル検索がテンプレート制約を全て満たすイベントのセット全体を発見したとき、整合はスコアを付けられ記録される。1つ又は2つ以上の実施形態に従って、(スコアで)最も適合するものが格納され、その結果、分析する追加のイベントがないとき、最も適合する情報は既に選択されている。
【0141】
イベントの組み合わせは、テンプレート内の各ステートの相対的時間的発生(relative temporal occurrence)スコアリングパラメーターによって定義されるツリー構造に従って調査され得る。したがって、特定のイベント発生が、どの後続のテンプレートのステートも整合することができないか、又は特定のステートに対して他のイベント発生が整合しないことを示すとき、ツリー内のそのポイントで検索を停止してもよい。更に、新しいイベントのセットの発生を次に調査することができる。このアプローチは、テンプレート整合プロセスがより迅速にかつより効率よく不整合イベント又は不整合イベントのセットを破棄できるようにし得る。図11Bは、図11Aのブロック1145及び/又は図12のブロック1255の一部であり得るフローチャートを示す。図11Bのフローチャートは、ブロック1145及び/又は1255のサブ要素であると示されるが、当業者は、本開示の恩恵を受ければ、図11Aの1つ又は2つ以上の要素が、ブロック1145及び/若しくは1255、並びに/又は図11A及び12の1つ若しくは2つ以上の他の要素の一部にならずに個々に行われてよいことを理解するであろう。他の実施形態では、図11Bの1つ又は2つ以上の要素は、ブロック1145及び/又は1255の存在があってもなくても図11A及び/又は図12の他の要素の一部として実行されてもよい。
【0142】
図11Bの例示的実施形態に示されるように、テンプレート整合の判定は、片足又は両足の足ストライク及び/又はローンチタイムスタンプの決定につながり得る。他の実施形態では、これらのタイムスタンプは既に決定され、カテゴリー化され得るが、しかしながら、どのタイムスタンプが使用されるか、及び/又はそれらがどのように使用されるかを、どのテンプレートが一致するものであったかによって少なくとも部分的に指示することができる。したがって、決定の議論は、既に決定されていたタイムスタンプの使用を組み込んでいると解釈することである。図11Bのプロセスに戻ると、本プロセス例の第1のステップ1165では、整合したテンプレートが、アスリートがウォーキングしていたことを示すかどうかの判定が行われ、「はい」の場合、この例示的実施形態におけるそのデータセットの飛行時間をゼロと記録し得る(1166)。あるいは(1165で「いいえ」と応答する)、この例示のシステム及び方法は次に1167で、整合したテンプレートが、ユーザーがランニング、ジョギング又は短距離走をしていたことを示すかどうかを判定する(前進及び/又は後退方向に限定されても限定されなくてもよい)。ステップ1167で「はい」の場合は、次に片足又は両足の足ストライク及び/又はローンチタイムスタンプを決定し得る(ステップ1168)。一実施形態では、足ストライク及びローンチは、両足について決定される。本例示的実装に従って、飛行時間を次に、等式:T1-T2を使用することによってこのランニング、ジョギング、及び/又は短距離走活動(ステップ1169)について決定することができ、式中、T1は一方の足ストライクのタイムスタンプであり、T2は他方の足ローンチ(T1足ストライクの直前の他方の足ローンチ)のタイムスタンプである。例えば、一実施形態では、飛行時間を、整合足ストライクのタイムスタンプ-先行の反対側の足ローンチのタイムスタンプによって決定することができる。
【0143】
ステップ1167で、テンプレートがランニング、ジョギング、又は短距離走テンプレート(「いいえ」と応答する)に整合しないと判定される場合、本実施形態に従ったシステム及び方法は次に、整合されたテンプレートが、アスリートが横方向すり足移動を実施したことを示すかどうかを判定する(ステップ1170)。「はい」の場合は、次にこの活動の「飛行時間」を、ステップ1171及び1172で、例えばステップ1168及び1169に関して上述したのと同じ等式から決定し得る。
【0144】
ステップ1170で、テンプレートが横方向すり足でないと判定される(「いいえ」と応答する)場合、この例示的実施形態は次にステップ1173で、整合されたテンプレートが、そのアスリートがジャンプしたことを示すかどうかを判定する。ステップ1173で「いいえ」の場合は、この例では、イベントタイムスタンプのこのセットで評価される活動がどんな「飛行時間」(又は少しの有効な飛行時間も)ももたらさなかったと判断され、この活動/イベントタイムスタンプのセットに関して飛行時間を0に決定する(ステップ1174)。他方では、ステップ1173で、データセットがジャンプ活動に対応する(「はい」と応答する)と判断される場合、次に両足に対して足ストライク及び/又はローンチタイムスタンプを決定することができ(ステップ1175)、この活動の飛行時間を等式T1-T2から計算することができ(ステップ1176)、式中、T1は最新の足ストライクのタイムスタンプであり得、T2は先行する最新の足ローンチ(一方の足について)のタイムスタンプであり得る。足ローンチ及び足ストライクイベントは、このテンプレートに関連する活動において任意の順序で発生し得る。
【0145】
一度飛行時間値が決定されると(例えば、ステップ1166、1169、1172、又は1176において)、イベントに対して決定された飛行時間は、ステップ1177及び1178において様々な基準に従って検証され得る。例えば、決定された飛行時間(例えば、T1-T2等式から)は、上位及び/若しくは下位の閾値又は境界と、例えば、決定された飛行時間が人間の活動で意味をなすかどうかを見るために(例えば、飛行時間が実際のジャンプの結果になるには長過ぎるかどうかを見るために、飛行時間がこの特定の個人の過去において決定された上位の閾値時間の外側であるかどうかを見るためになど)比較されてもよい。時間を検証しない(ステップ1178で「いいえ」と応答する)場合は、次に飛行時間をゼロに設定してもよい(ステップ1179)。飛行時間を検証する(1178で「はい」と応答する)場合、「飛行時間データバッファ」(例えば、飛行時間データを格納するメモリ)を更新して、記述された活動に対して決定された飛行時間を含めてもよく(ステップ1180)、この個人の「飛行時間」の保管、及び/又はこの新しく決定された「飛行時間」データに組み込む「累積」若しくは「平均」飛行時間のメモリ位置の更新、を含んでもよい。追加の処理をステップ1180で行ってもよく(例えば、ユーザーインタフェース構成要素又はフィールドの更新、選手又はコーチへのデータの送信など)、及び/又はそのプロセスは、戻って他の活動若しくは機能を実行してもよい(例えば、ステップ1182に示されるように図10のステップ1155に戻るなど)。
【0146】
図12は、1つ又は2つ以上のテンプレートのそれぞれに対して繰り返され得る別の例示的テンプレート整合プロセスを示す(例えば、図10のステップ1005)。例えば、1つ又は2つ以上のイベント(例えば、ストリーム、グループ、セットなど)を受信すると、活動処理システムはステップ1200でそのイベントをソートし得る。一例として、そのイベントは、時間的にソートされてもよい。別の例では、イベントは、図10のステップ1020に関して記載されるように、イベントが検出された順序に基づいて格納され得る。一度ソートされると、システムは、ステップ1205でソートされたイベント内で最初に検索したいテンプレート内に定義されたステートを選択し得る。テンプレートのステートは、1つ又は2つ以上の要因及び考慮事項に基づくなど様々に選択され得る。例として、テンプレートのステートは、(i)テンプレートによって表現される特定のアクションの第1の若しくは初期のイベント、又は(ii)そのアクションの終了イベントに対応し得る。他の例では、テンプレートのステートは、テンプレート内の最も高い優先度のステートに対応し得る。更に他の例では、テンプレートのステートは、テンプレート内のステートのいずれかに対応し得る。
【0147】
ステップ1210では、活動処理システムは、選択したテンプレートのステートのイベント種類に整合する候補イベントを識別し得る。一例では、イベント種類のカテゴリーに従ってイベントを保管又は整理することによって、イベントをソート(ステップ1200に記載されるように)し得る。幾つかの構成では、生成されたイベントはソートされなくてもよく、代わりに生成及び/又は受信時にランダムに格納してもよい。追加的又は代替的に、例えば、完全にランダムに、イベント種類によって、イベント種類及び発生の時間的順序によって、イベント種類及び特定の測定値によってなど、様々な方法でイベントを格納してもよい。したがって、一例では、処理システムは、選択したテンプレートのステートに対応するカテゴリーからイベントを検索することによって候補イベントを識別してもよい。本明細書に記載されるように、様々なイベント種類整合アルゴリズム及び方法を使用してもよい。幾つかの実施形態では、イベントのソーティングの種類は、整合アルゴリズムに効率をもたらし得る。例えば、順次整合アルゴリズムは、時間的にソートされたイベントから利益を受け得る。
【0148】
一度、候補イベントがイベント種類に基づいて識別されると、活動処理システムは、それら候補イベントのそれぞれを評価して、候補イベントがテンプレート内で指定したテンプレートのステートの制約に整合するかどうかを判定し得る。例えば、テンプレートのステートの制約は、図11Aに関して記載された制約に対応し得る。したがって、ステップ1215では、活動処理システムは、テンプレートのステートに対して無関係の制約が定義されているかどうかを判定し得る。そうであれば、システムは、ステップ1220に進んで、候補イベントがテンプレートのステートの無関係の制約(例えば、他のテンプレートのステートに依存していない制約)を満たすかどうかを判定してもよい。例えば、候補イベントの値をテンプレートのステートの値の制約/必要条件と比較してもよい。別の例では、候補イベントの持続時間をテンプレートのステートの持続時間の制約と比較してもよい。候補イベントのいずれもテンプレートのステートの制約を満たさない場合は、活動処理システムは、ステップ1210に戻って選択したテンプレートのステートのイベント種類に整合する他の候補イベントを検索してもよい。
【0149】
しかしながら、1つ若しくは2つ以上の候補イベントが無関係の制約を満たす場合、又はテンプレートのステートが無関係の制約を含まない場合は、活動処理システムはステップ1225で相対的な制約がテンプレートのステートに対して定義されているかどうかを判定し得る。相対的な制約は、他のテンプレートのステートに依存する制約又は特定のイベント種類の先の発生から測定される総統計のような利用可能な情報を含み得る。例えば、相対的な制約は、別のテンプレートのステートとの時間的関係を有してもよい。相対的な制約が定義されている場合、ステップ1225では、活動処理システムは、相対的な制約に対応する1つ又は2つ以上の他のテンプレートのステートのそれぞれに対して、他のテンプレートのステートのイベント種類に整合する1つ又は2つ以上の候補イベントを検索し得る。ステップ1230で(イベント種類に基づき)1つ又は2つ以上の候補イベントが識別される場合は、活動処理システムはステップ1240で、それら候補イベントが選択したテンプレートのステートの相対的な制約を満たすかどうかを判定し得る。例えば、テンプレートが、第1のテンプレートのステートが第2のテンプレートのステートの80ミリ秒以内であることを必要とする場合は、活動処理システムは、第2のテンプレートのステートのそれぞれ候補イベントが第1のテンプレートのステートの80ミリ秒の必要条件を満たすかどうかを評価し得る。
【0150】
関連するテンプレートのステートの候補イベントが相対的な制約に整合しない場合、又は候補イベントが見つからない場合は、活動処理システムは、ステップ1245で一致するものが見つからなかったと判定し得る。そのような場合において、活動処理システムは、ステップ1210に戻って、テンプレートのステートに整合し得る他の候補イベントを識別し評価してもよい。しかしながら、関連するテンプレートのステートの1つ又は2つ以上の候補イベントが選択したテンプレートのステートの相対的な制約を満たす場合は、活動処理システムはステップ1250で、他の(例えば、残りの)テンプレートのステートが処理されなかった又は整合しなかったかどうかを判定し得る。その判定が否定的である場合は、活動処理システムは、ステップ1255でテンプレートが整合したと判定し、そのアクションはユーザーによって実行されたものと記録し得る。追加的又は代替的に、追加の活動情報を、整合イベントに基づいて生成することができる。他方では、ステップ1250で、判定が、テンプレート内の1つ又は2つ以上のテンプレートのステートがまだ整合されていなかったとする場合は、活動処理システムはステップ1205に戻って、残りの未整合のテンプレートのイベントのうち1つ、即ちステップ1210で処理開始するためのものを選択し得る。
【0151】
1つ又は2つ以上の構成では、テンプレート内の少なくとも1つのステートが整合しなかったと判定すると(例えば、判定ステップ1220及び/又は1240において)、活動処理システムは、その特定のテンプレートの評価を終了し得る。そのような例では、評価を終了すると、活動処理システムは、新しいテンプレートを選択して評価してもよい(例えば、任意の新しいテンプレートが図12のSTARTステップに関連して用意されている場合)。他の例では、活動処理システムは、その特定のテンプレートを少なくとも1つのテンプレートのステートに従って、即ち、一致を見つけるために、評価し続け得る。そのような継続した評価は、例えば、指定した時間の間、指定した数のイベントに対して、幾つかの他の(例えば、より高い優先度の)プロセスがそのような処理を中断するまで、特定の電力が消費されるか若しくは残るまで(例えば、蓄電池式システムにおいて)、又は他の条件(複数可)を満たすか、又は上記若しくは他の条件(複数可)のいずれかの組み合わせ(複数可)を満たすまで継続するように、様々に構成され得る。その構成に従って特定のテンプレートの評価を完了すると、活動処理システムは次に新しいテンプレートを選択し得る。継続される評価の構成は、特定のテンプレートに固有、様々なテンプレートに固有(即ち、他の個別又はグループ(複数可)のテンプレート(複数可)に適用できない)、全てのテンプレートの間で汎用的、又は1つ又は2つ以上の活動種類に固有であってもよい。したがって、任意のそのような構成が特定のテンプレートに適用される場合、又は特定のテンプレートが継続される評価を提供しない場合に、一度テンプレートのステートの少なくとも1つが整合しないと判定されると、活動処理システムは、特定のテンプレートの評価を終了してもよい。代替的な例において、活動処理システムは、連続的に(及び身体的及び実際的な制限を付して、無期限に)特定のテンプレートを評価してもよい。
【0152】
活動処理システムが第1のテンプレートの評価を終了し、第2のテンプレートの評価に移行するとき、活動処理システムは指定した時間を必要とする。この時間は、ユーザーに対して知覚される遅延につながり得る。したがって、幾つかの構成では、活動処理システムは、ユーザーに活動処理システムが別のテンプレートの検討に移行しているとの通知を提供し得る。追加的又は代替的に、活動処理システムは、ユーザーに様々な情報、画像、フィードバックなどを提供して、移行が完了したと同時にユーザーの注意を引くことができる。例えば、活動処理システムは、以前に評価したテンプレートに関連する統計、現在の活動測定基準、ユーザーが活動を実行している場所に関する情報など及び/又はそれらの組み合わせを表示し得る。
【0153】
活動処理システムはまた、1つ若しくは2つ以上のセンサー、テンプレート、及び/又はテンプレート整合プロセスの校正又は再校正を実行し得る。例えば、活動処理システムが、テンプレートが以前の試行回数(例えば、10、20、50、100など)内で整合しなかったと判断する場合、活動処理システムは自動的に再校正プロセスを引き起こしてもよい。あるいは、校正又は再校正プロセスをユーザー入力によって引き起こしてもよい。例えば、ユーザーは、活動処理システムは両足ジャンプを検出するはずだったのに検出しなかったことを判定することができる。したがって、ユーザーは入力を提供して(例えば、ボタン押し、タッチ入力など)校正又は再校正を引き起こし得る。一例では、校正又は再校正は、1つ又は2つ以上のセンサーの感度を検出されるはずだったイベント又はアクションが検出されるレベルまで上げることを含み得る。別の例では、校正又は再校正は、一致するものとしてスコアを付けなかった候補イベントがその制約と一致するものとしてスコアを付けるような、制約パラメーター(例えば、本明細書に記載されるようなスコアリング分布パラメーター(scoring distribution parameters)など)を修正することを含み得る。更に別の例では、再校正は、整合しなかった候補イベントが整合するように整合許容量を修正することを含み得る。代替的に又は追加的に、校正又は再校正は、センサーパラメーター、テンプレートパラメーター、及び/又は検出するべきでなかったイベント又はアクションを除外するためのテンプレート整合パラメーターを修正することを含み得る。例えば、センサーの感度を低下させてもよく、テンプレート制約若しくはステートを制限してもよく、及び/又はテンプレート整合閾値を低下させてもよい。ユーザー特性、環境特性、社会的特性などの他の要因又はパラメーターに基づいて校正又は再校正を更に実行してもよい。例えば、ユーザーの靴のサイズを使用して、センサーの感度又はテンプレート内のスコアリング分布パラメーターを校正してもよい。別の例では、ユーザーのパフォーマンスの天候条件が、センサーの感度又は一致するものが評価される閾値に影響を与え得る。検知、検出及び整合プロセスのパラメーターに対する様々な他の修正を組み込んで、イベント及びアクション検出を校正又は再校正することができる。
【0154】
1つ又は2つ以上の例では、活動処理システムは、関連するテンプレートのステートのイベント種類に整合する、及び選択したテンプレートのステートの相対的な制約に整合する候補イベントを検索し得る(例えば、ステップ1230において)。したがって、テンプレートが、テンプレートのステートが足ローンチのステートなど別のテンプレートのステートの500ミリ秒以内に発生することを必要とする場合、活動処理システムは、相対的な制約を満たすことを保証するためにテンプレートのステートの検出時間の500ミリ秒以内である候補の足ローンチイベントを検索し得る。1つ又は2つ以上の構成では、活動処理システムは、既定の時間の間、候補イベントを検索し得る。例えば、テンプレートのステートと関連するテンプレートのステートとの間で相対的な時間の制約によって、検索期間を定義してもよい。特定の例では、テンプレートのステートが、関連するテンプレートのステートが5秒以内に発生する必要がある制約を含む場合、検索期間をテンプレートのステートの検出後5秒と定義してもよい。候補イベントが見つかる場合(例えば、ステップ1235で)、活動処理システムは、ステップ1215に戻って、関連するテンプレートのステートの候補イベント(複数可)がその関連するテンプレートのステートに適用できる制約を満たすかどうかを判定し得る。したがって、活動処理システムは、関連するテンプレートイベントが存在するかどうかを活動処理システムが判定する再帰的プロセスを実行し得る。
【0155】
活動処理システムを、イベントを無次元化する、正規化する、又はスケールするように更に構成し得る。イベントの無次元化又はスケーリングは、スケーリング又は無次元化の時間、イベント値、イベント持続時間などに対応し得る。一例では、イベントが検出された絶対時刻は、相対時刻に変換される。例えば、イベントの時間的位置を第1の既定のイベントと第2の既定のイベントとの間の全体時間と比較して定義してもよい。特定の例では、イベントが発生する時刻は、既定のイベント間の持続時間のパーセンテージとして定義されるか又はそのようなパーセンテージにスケールされ得る。したがって、識別された第1の既定のイベント(例えば、アクション開始イベント)を時間0と設定してもよく、一方で2つのイベント間の実際のタイムスパンに関わらず第2の識別されたイベント(例えば、アクション終了イベント)を時間100と設定してもよい。第1及び第2の既定のイベント間に存在するイベントは、したがって0~100の時間にスケールされ得る。テンプレートの無次元化及び対応するイベントウィンドウによって、システムは、パフォーマンスの様々な速度に関してアクションを検出できるようになる。したがって、10秒又は2秒のスパンにわたってアクションが実行されるかどうかに関わらず、システムは、アクションテンプレートに整合する際に対応するイベントの組み合わせを検出し得る。幾つかの例では、2つ又はそれ以上のイベント間の時間に関わらず無次元化を実行してもよい。他の例では、2つ又はそれ以上のイベント間の時間が、指定した閾値を下回る、持続時間のウィンドウ内にある、指定した閾値を上回るなど及び/又はそれらを組み合わせた場合に、無次元化を実行するだけでもよい。
【0156】
別の例では、無次元化又はスケーリングは、イベント値をより容易に比較できるようにイベント値の正規化を含み得る。例えば、右の靴における力センサーの感度は、左の靴における力センサーの感度より高くてもよい。したがって、右の靴センサー及び左の靴センサーの力値を正規化して、値の比較及び処理を促進し得る。特定の例では、制約が、左の靴によって検出された力の10%以内にある右の靴によって検出された力を含む場合、例えば、感度の違いが存在するときにイベントと制約の適切な整合を保証するために正規化を必要としてもよい。
【0157】
他の態様に従って、テンプレートは既定の除外イベントを更に含んでもよい。除外イベントを使用して、1つ又は2つ以上の候補イベントがテンプレートの整合に不適格とされる条件を定義してもよい。除外イベントをアクションごとに(例えば、テンプレートごとに)定義してもよいか、又は全てのアクション/テンプレートに適用するように定義してもよい。ジャンプテンプレートの例では、ジャンプは一般に中間の足接地イベントを含まないので、除外イベントは、足ローンチイベントと別の足接地イベントとの間に存在する足接地イベントに対応し得る。除外イベントが検出された場合、テンプレートに一致するものとして一連のイベントを検討から削除してもよい。
【0158】
追加的又は代替的に、指定したテンプレート又はそのイベントが整合したかどうかの判定は、許容レベルを更に含んでもよい。例えば、1つ又は2つ以上のイベントが指定したテンプレートの90%に整合する場合は、そのイベントを一致するものと考慮してもよく、対応するアクションを記録することができる。特定の例では、テンプレートは15個のイベントを含み得るが、一連のイベントはそれらの15個のイベントのうち14個に整合する。そのような場合では、90%の許容レベルで、システムは一連のイベントがそのテンプレートに整合すると判定してもよい。テンプレート内のイベントの種類の整合以外の他の要因を使用してもよい。例えば、イベントのタイミングをまた比較して、一致するものが存在するかどうかを判定してもよい。検出されたイベントの種類の整合と同様に、許容レベルは、イベントのタイミングにおけるずれを許容するように定義され得る。
【0159】
テンプレート整合プロセスは、様々な時点で及び様々な条件下で起動され得る。例えば、イベント集計及び記憶装置によるトリガーに反応して、及び/又はシステムへのユーザー入力に基づいてテンプレート整合を定期的に実行してもよい。特定の例では、イベント集計及び記憶装置は、閾値量のイベントが1つ又は2つ以上のセンサーシステムから受信され、格納されたと判定すると、テンプレート整合プロセスを引き起こし得る。別の例では、ユーザーは、最近の活動セッションから活動データを処理するためのオプション又は機能を選択してもよい。1つ又は2つ以上の構成では、テンプレート整合中に処理されるイベント情報の種類及び量はまた、1つ又は2つ以上の要因に基づいて制限されるか又は指定されてもよい。例えば、テンプレート整合プロセスは、活動テンプレートの最後の肯定的な一致以後の全てのイベント発生を使用してもよい。別の例では、テンプレート整合プロセスは、予め指定した時間的ウィンドウ内のイベント発生を使用するだけでもよい。更に別の例では、テンプレート整合プロセスは、以前のフィルタリング基準(特定のイベント内又はイベント間の質的チェックを満たすなど)を満たしたイベント発生だけを使用してもよい。したがって、様々な方法、パラメーター及び指定を使用して効率及び処理速度を向上させることができる。
【0160】
図13A~13Dは、ユーザーによって実行されたアクションを、様々な種類の装置、センサーなどを使用して識別するための例示的なデータ処理フローを示す。例えば、図13Aは、1つ又は2つ以上の装置によって実行され得る様々なプロセスを示す。プロセスは、イベント生成、イベント集計及び記憶、テンプレートベースの活動検出、並びに検出結果の処理/提示(例えば、検出された活動に関する測定基準の決定及びそのような測定基準のユーザーへの提示)を含み得る。これらのプロセスは、単一の装置又は多数の装置によって実行され得る。一例では、記載されたプロセスの全ては、活動処理装置、センサーシステム、計算装置、モバイル通信装置、クラウドシステム、サーバーなどによって実行され得る。別の例では、様々なプロセスの実行を複数の前述の装置間で分割することができる。したがって、一例では、イベント生成はセンサーシステムによって実行され得るが、イベント集計及び記憶、テンプレートベースの活動検出、並びに検出結果の処理及び提示は、活動処理システムなどの別の装置によって実行され得る。更に別の例では、センサーシステムは、イベント生成を提供するように構成されてもよく、活動処理システムは、イベント集計及び記憶、並びにテンプレートベースの活動検出を提供するように構成されてもよく、並びに第3の装置(例えば、モバイル通信装置又は計算装置)は、検出結果を処理及び提示するように構成されてもよい。
【0161】
図13Bは、4つの装置又はシステムを使用して活動検出プロセスを実行する例示的構成を示す。例えば、ユーザーは、2つの靴、つまり、それぞれが独自のセンサー又はセンサーシステムを有する右の靴及び左の靴、を着用し得る。それらのセンサー又はセンサーシステムのそれぞれは、検出されたセンサー信号に基づいてイベントを生成するように構成され得る。スマートフォン(又は他のモバイル通信装置)は、生成されたイベント情報を受信し、イベント情報を集計及び格納し、イベント情報に基づいてテンプレートベースの活動検出を実行するように構成され得る。テンプレートベースの活動検出の結果は、スマートフォンによって又はウェブアプリケーション、システム又はサーバーなどの別の装置によって処理されて、検出されたアクションに対して測定基準及び他の種類の活動情報を生成し得る。したがって、ユーザーは、多数の装置を通して検出された活動情報を見ることが可能になり得る。
【0162】
図13Cは、イベントが胸帯(例えば、心拍及び/又は身体温度を検出するための)、GPSウォッチなどの位置判定装置、及び気象局などの環境検出システムを含む様々な種類の装置によって生成され得る別の例示的システム構成を示す。これらの装置によって生成されたイベント情報は、収集され、公共又は私的ネットワークを通じたアクセシビリティのためにクラウド装置、システム又はサーバーに格納されてもよい。集計されたイベント情報は次に、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、他のモバイル通信装置、タブレットコンピュータ、ゲームコンソール、ウェブサーバーなどの1つ又は2つ以上の他の装置によって検索され得る。検索の際、パーソナルコンピュータは、テンプレートベースの整合及び活動検出を実行し、検出結果を処理し提示し得る。
【0163】
図13Dは、上述のプロセス全てが単一の装置、例えば、活動処理装置又はシステムによって実行され得る例示的システムを示す。例えば、イベントは、内部に搭載されたセンサーからの活動処理システムによる信号、ユーザー入力、活動処理システム出力(例えば、アラート、ディスプレー、通知、音、状態など)など及び/又はそれらの組み合わせによって生成され得る。活動処理システムは次に、イベントを処理してテンプレートベースの活動検出を実行してもよい。検出結果を所望又は必要に応じて他の装置と共有してもよい。したがって、活動検出結果はまた、ウェブサーバー、クラウドシステム、モバイル計算又は通信装置、ゲームコンソール、パーソナル計算装置などによって処理され提示されてもよい。
【0164】
図14は、例示的テンプレートを示す。例示的テンプレート1400は、配列の形式で定義され得る。テンプレートのステートの配列(例えば、テンプレートのステートの配列1401a~1401h)内の第1の要素は、テンプレート内のステートのインデックス番号である(ゼロから始まる)。それぞれのテンプレートのステートの配列における第2の要素は、特定のイベント種類に対するテキストラベルである。除外されたテンプレートのステート(例えば、配列1401e~1401hによって表現される)に関して、テンプレートのステートの配列内の第3及び第4の要素は、先行テンプレートのステートのインデックスである。一構成では、除外されたテンプレートのステートの構文解釈は、(テンプレートのステート配列内の第2の要素によって指定される)除外されたイベント種類の既知の発生の全ては、最後の2つの配列要素によって指定された先行テンプレートのステートのイベントの整合が発生する間に発生することはない、ということである。
【0165】
含まれるテンプレートのステートに関しては、テンプレートのステートの配列要素3~9は、整合する又は候補のイベントの相対イベント発生タイムスタンプのスコアをどのように付けるかを指定する。例えば、要素3~9は、整合される必要がある様々な制約を表現し得る。配列要素3の値が-1である場合、時間的基準点は、テンプレート整合プロセスが開始された時間である。そうでなければ、配列要素3の値は別のテンプレートのステートへの参照であり、時間的基準点は、先行テンプレートのステートに対する整合イベントのイベント発生タイムスタンプである。配列要素4は、時間的基準点に適用された時間的オフセットである。時間的オフセットは、1つ又は2つ以上の例示的実施形態では、活動及び/又はイベントに応じて、ミリ秒の単位にしてもよい。
【0166】
配列要素5は、相対時間値に適用されるスコアリング分布の種類を説明する。例示の分布として、ESP_DIST_INCREASING、ESP_DIST_DECREASING、及びESP_DIST_ABSVAL_DECREASINGが挙げられる。1つ又は2つ以上の例示的実施形態では、これらの3つの分布は許容可能な種類である。配列要素6~9は、分布のパラメーターである。イベントの相対発生時刻にスコアを付ける1つの例示的プロセスでは、以下を前提とする:T_eは、(潜在的に整合する)イベントのイベント発生時刻であり、T_oは、時間的基準点であり、dTは、ミリ秒のオフセットであり、P_1、P_2、P_3、及びP_4は、分布パラメーターである。なお、幾つかの例では、次の規則が実施され得る:P_1<=P_2<=P_3<=P_4;及び、加えて分布がESP_DIST_ABSVAL_DECREASINGである場合は0<=P_1である。相対イベント発生時刻は次に、次の例示の式に従ってスコアを付けることができる。
【0167】
スコアリング分布が種類ESP_DIST_INCREASINGである場合、次にスコア、Sを次のように計算することができる。
S=0、ただし(T_e-T_o-dT)<P_1の場合
(T_e-T_o-dT-P_1)/(P_2-P_1)、ただしP_1<=(T_e-T_o-dT)<P_2の場合
1+(T_e-T_o-dT-P_2)/(P_3-P_2)、ただしP_2<=(T_e-T_o-dT)<P_3の場合
2+(T_e-T_o-dT-P_3)/(P_4-P_3)、ただしP_3<=(T_e-T_o-dT)<P_4の場合
3、ただしP_4<=(T_e-T_o-dT)の場合
【0168】
スコアリング分布が種類ESP_DIST_DECREASINGである場合、次にスコア、Sを次のように計算することができる。
S=3、ただし(T_e-T_o-dT)<P_1の場合
3-(T_e-T_o-dT-P_1)/(P_2-P_1)、ただしP_1<=(T_e-T_o-dT)<P_2の場合
2-(T_e-T_o-dT-P_2)/(P_3-P_2)、ただしP_2<=(T_e-T_o-dT)<P_3の場合
1-(T_e-T_o-dT-P_3)/(P_4-P_3)、ただしP_3<=(T_e-T_o-dT)<P_4の場合
0、ただしP_4<=(T_e-T_o-dT)の場合
【0169】
スコアリング分布が種類ESP_DIST_ABSVAL_DECREASINGである場合、次にスコア、Sを次のように計算することができる。
S=3、ただし|T_e-T_o-dT|<P_1の場合
3-(|T_e-T_o-dT|-P_1)/(P_2-P_1)、ただしP_1<=|T_e-T_o-dT|<P_2の場合
2-(|T_e-T_o-dT|-P_2)/(P_3-P_2)、ただしP_2<=|T_e-T_o-dT|<P_3の場合
1-(|T_e-T_o-dT|-P_3)/(P_4-P_3)、ただしP_3<=|T_e-T_o-dT|<P_4の場合
0、ただしP_4<=|T_e-T_o-dT|の場合
【0170】
上の等式を使用すると、見つけようとする整合については、相対的時間的発生スコアを0より大きくする必要がある。
【0171】
テンプレートのステート配列要素10~15は、イベント生成タイムスタンプのスコアをどのように付けるかを指定する。配列要素10は、イベント生成タイムスタンプにスコアを付けるべきかどうかを示すフラグである。値が0の場合、スコアは計算されない。値が0でない場合、イベント生成タイムスタンプにスコアが付けられる。配列要素11~15は、要素5~9と類似しており、類似したスコア計算を使用してもよい。一構成では、イベント生成タイムスタンプに適用される参照値が存在せず、単にオフセットである場合がある。イベント生成タイムスタンプにスコアを付ける場合は、テンプレートのステートに対する整合イベントは、ゼロを上回るスコアを得る必要がある。
【0172】
イベント生成タイムスタンプスコアリングに類似して、配列要素16~21は、イベント値にスコアを付けるべきかどうか、及びどのように付けるべきかを指定する。イベント値にスコアを付ける場合は、テンプレートのステートに対する整合イベントは、ゼロを上回るスコアを得る必要がある。
【0173】
最後に、テンプレートのステート要素22~27は、イベント持続時間にスコアを付けるべきかどうか、及びどのように付けるべきかを指定する。イベント持続時間は、(i)スコアを付けるイベントのイベント発生タイムスタンプと直後(時間内)に発生した同じ種類のイベントのイベント発生タイムスタンプとの間の時間差であるか、又は(ii)スコアを付けるイベント発生が、その特定のイベント種類の最新の発生である場合は、イベント持続時間は、イベント発生タイムスタンプとテンプレート整合プロセスが開始された時刻との間の時間差であるか、のどちらかであってもよい。配列要素22が0に設定される場合、スコアは計算されない。-2に設定される場合は、イベント持続時間は、スコアを付けるイベントとスコアを付ける前にテンプレート整合プロセスを開始した時刻との間の時間差によって相対化される。そうでなければ、イベント持続時間にイベント生成タイムスタンプ及びそのイベント値と同様にスコアを付けてもよい。上記の通り、イベント持続時間にスコアを付ける場合は、テンプレートのステートに対する整合イベントは、ゼロを上回るスコアを得る必要がある。
【0174】
本明細書に述べたように、他の種類の制約(例えば、持続時間、イベント生成タイムスタンプ、及び相対イベント発生タイムスタンプ以外)を定義してもよい。したがって、更なる値及び/又はパラメーターをテンプレートのステート配列に追加してもよい。例えば、テンプレートのステート配列を拡大して、更なる配列のパラメーター及び値を含んでもよい。他の例では、上述の制約のうち1つ又は2つ以上を必要としないか又は所望しない場合は、テンプレートのステート配列を縮小してもよい。
【0175】
幾つかの例では、イベントタイムスタンプが発生し得た最も早い時間に基づいて時間的制約を定義してもよい。その閾値に基づいて、アルゴリズムは、種類及び時系列によって格納されたイベントのセット又はグループが可能性のある整合を提供できなくなるときをより良好に(例えば、より効率よく)判断することができる。更に、相対的時間的制約は、より早いテンプレートのステートを参照してもよい。したがって、アルゴリズムがどの候補イベントも相対的時間的制約を満たすことができないと判断するとき、処理システムは、参照されたテンプレートのうち少なくとも1つに関して異なるイベントをシステムが考慮する必要があり得ると、判断してもよい。したがって、参照されたテンプレートのステートまでインクリメンタル検索をバックトラックさせることができる。追加的又は代替的に、後続の参照ステートによって参照されないテンプレートのステート(即ち、制約の参照によって定義されたツリー内の葉である)は、任意の時点で検索され得る(例えば、漸次的と反対に)。相対的時間的制約に類似した除外制約は、より早いテンプレートのステートを参照してもよい。そのため、除外制約の失敗は、インクリメンタル検索を参照されたテンプレートのステートまでバックトラックさせることを可能にし得る。
【0176】
図15は、様々なイベントが、候補イベントの相対イベント発生タイムスタンプのスコアリングに基づいてテンプレートに整合するものと識別される例示のイベントのグラフを示す。それぞれの異なるパターン形成された線は、異なる候補又は整合イベントのスコアリング分布を表し、それらの異なるイベントはそれぞれ、テンプレートで次のステートの1つに整合する(各ステートは独自の線で定義される)。
0:-1,-200,“ESP_DIST_INCREASING”,0,0,0,0
1:0,0,“ESP_DIST_ABSVAL_DECREASING”,20,40,60,80
2:1,0,“ESP_DIST_ABSVAL_DECREASING”,0,10,20,30
3:0,-500,“ESP_DIST_ABSVAL_DECREASING”,150,200,250,300
4:3,0,“ESP_DIST_DECREASING”,-50,-40,-30,-20
【0177】
例として、ステート1内の要素は、次のように解釈され得る。
1--ステート識別子
0--ステート0が時間的基準点であるという指標
0--ステート0に整合するイベントのタイムスタンプに対して、いかなるオフセットも適用しない(ミリ秒単位)という指標
“ESP_DIST_ABSVAL_DECREASING”--コスト/スコアリング分布曲線の種類の指標
20--3のスコアを付けるには、ステート1に整合するイベントのタイムスタンプはステート0に整合するイベントのタイムスタンプの20ミリ秒以内である必要がある。
40--2~3のスコアを付けるには、ステート1に整合するイベントのタイムスタンプはステート0に整合するイベントのタイムスタンプと20ミリ秒以上40ミリ秒以下異なる必要がある。
60--1~2のスコアを付けるには、ステート1に整合するイベントのタイムスタンプはステート0に整合するイベントのタイムスタンプと40ミリ秒以上60ミリ秒以下異なる必要がある。
80--0~1のスコアを付けるには、ステート1に整合するイベントのタイムスタンプはステート0に整合するイベントのタイムスタンプと60ミリ秒以上80ミリ秒以下異なる必要がある。
【0178】
したがって、時間的オフセットを例えば-200ミリ秒に修正した場合は、次にステート1に整合するイベントの時間的制約は、候補イベントが、ステート0に整合するイベントのタイムスタンプの200ミリ秒前から+/-80ミリ秒に発生しなければならないということになる。つまり、ステート0に対する整合イベントが時間1290に発生した場合、ステート1に対する時間的制約は、次のように変換する:後1010(1290-200-80)及び前1170(1290-200+80)。グラフ中では、それぞれのステートのスコアリング分布のタイムスパンは、整合イベントが存在し得る間の時間の範囲に対応する。
【0179】
図16は、センサーデータ及びイベントを分析し、活動中にユーザーによって実行された様々なアクションを検出するために使用され得る例示的データ及び処理フローを示す。例えば、センサー又はセンサーファームウェアを有するセンサーシステムは、未加工のセンサーデータを収集し、そのデータを平滑化及びフィルタ処理し、必要に応じて本明細書に記載されるようなきめ細かい又は低レベルのイベント検出を提供するように構成され得る。センサー又はセンサーシステムは、必要な処理を提供するように様々な回路、プロセッサ、並びにソフトウェア及び/又はファームウェアの組み合わせで構成され得る。一度、低レベルのイベントが検出されると、低レベルのイベント情報は、活動処理装置又はシステムへと渡されてもよい。活動処理装置又はシステムは、一体的に収容され得るか、又はセンサー若しくはセンサーシステムから物理的に分離し得る。一例では、活動処理装置又はシステムは、例えば、BLUETOOTH(登録商標)及びBLUETOOTH-LOW ENERGYなどの短距離無線プロトコル、セルラー通信、Wi-Fi、衛星通信などを含む、無線、又は有線通信を介してセンサーシステムと通信し得る。活動処理システムは、キャッシュ、バッファ又は他のメモリシステム内にイベントを格納し、その後イベントを既定のアクションテンプレートに対して処理し得る。1つ又は2つ以上の例では、活動処理装置又はシステムは、イベントを漸次的に及び/又はイベントのウィンドウとして処理する。処理されたイベントとアクションテンプレートとの間の比較に基づいて、システムは、例えば、イベントのウィンドウの間などに実行された1つ又は2つ以上のアクションを識別し得る。
【0180】
図18~20は、靴型センサーの信号ストリーム内の例示的なイベント識別を示す。例えば、図18は、ジャンピングジャック運動又は練習のユーザーパフォーマンスの間の2つの靴型センサーからの例示的な信号を示す。上方の信号1803は、右の靴型センサーからの信号を表し、下方の信号1801は、左の靴型センサーからの信号を表す。ラベル0~13は、信号ストリーム内の様々な検出されたイベントを表し得る。例えば、ラベルは、次の検出されたイベント又はステートを表し得る。
【0181】
【表1】
【0182】
ラベル0~13によって識別されたイベントのセットは、ジャンピングジャックアクションテンプレートに対応し得る。したがって、イベント0~13に整合するイベントのセットが指定した順序及び/又はタイミングで検出されるとき、システムは、ユーザーが1回のジャンピングジャックを完了したと判定しうる。別の例では、ジャンピングジャックテンプレートは、7個のイベントが特定の順序でかつ所定のタイミング内で検出される必要があることを指定し得る。これらのイベントは、左足ストライク、左足ローンチ、右足ローンチ、右足ストライク、指定した閾値を上回る左足z積分、指定した閾値を上回る右足z積分、閾値を下回る左z積分及び閾値を下回る右足z積分を含み得る。検出されたイベントのセットは、適用できるテンプレートのうち指定したイベント全てを含み得るが、テンプレート整合は、イベントがテンプレート制約によって定義された指定の順序及びタイミングを満たすときに起こる。上述したように、整合プロセスは、第1及び第2の既定のイベントが存在することをまず識別し得る。これらのイベントは、左足ローンチ(開始イベント)及び左足ストライク(終了イベント)などのジャンピングジャック境界イベントに対応し得る。他のイベントに必要なタイミングを、検出された左足ローンチと左足ストライクとの間の持続時間のパーセンテージとして指定し得る。例えば、右ローンチイベントは、終了イベント、即ち、左足ストライクイベントより持続時間の10%前に存在する必要があり得る。z積分イベントは、センサー信号の種類に応じて距離又は速度に対応し得る。加速度計の例では、z積分は、z軸に沿った足速度に対応し得る。
【0183】
幾つかの構成では、様々なイベントを、任意、ボーナス、又は除外としてテンプレート内で指定することができる。任意のイベントを例えば、より良好なイベント検出精度のために検出してもよく、同時にボーナスイベントは、対応するアクションのより良好な又はより正確なパフォーマンスに対応してもよい。ボーナスイベントの整合は、ユーザーのアクションのパフォーマンスの質スコアを改善し、及び/又はユーザーに褒美(例えば、追加の活動ポイント又はより高い測定基準)を提供し得る。記載されるように、ジャンピングジャックアクションテンプレートとの潜在的整合として一連のイベントを考慮に入れない又は無視するべきであるとき、除外イベントを指定することができる。例えば、左足ローンチ開始イベントと左足ストライク終了イベントとの間に左足ストライクイベントが検出される場合は、ユーザーの足がタイムスパン以内に多数回着地したので、一連のイベントはジャンピングジャックアクションとの潜在的整合として破棄され得る。
【0184】
ジャンピングジャック活動の種類及び/又はテンプレートは、センサー情報をイベント検出のために評価するデータソースを更に指定してもよい。したがって、活動処理システムは、監視するためのデータの種類及びデータソースをセンサーシステムに通知することができる。ジャンピングジャックの上記例では、サブスクリプションは、足ストライク及び足ローンチ、1つ又は2つ以上の閾値のx加速度、1つ又は2つ以上の閾値クロッシングに基づいた2つのx積分、及び指定した量又は閾値の最大/最小を有するz加速度微分を含み得る。したがって、センサーシステムは、上で指定した情報を提供するセンサーを監視するだけでもよく、所望の情報及び閾値に対応するイベントを戻すだけでよい。例えば、指定した閾値を下回る接触圧を有する足ストライクは、足ストライクイベントとして活動処理システムに戻されなくてもよい。センサーシステムは、多数の圧力閾値がサブスクリプション内に指定されている場合、第1の閾値圧力の足ストライクイベントと第2の閾値圧力の足ストライクイベントとの間で区別することもできる。必要に応じて特定の活動の種類について、センサーサブスクリプションの様々な他の構成を定義することができる。
【0185】
図19は、右及び左の靴型センサーに関して別の例示的信号ストリームを示す。信号ストリームは、ユーザーがカウンタージャンプを実行し得る活動に対応する。したがって、グラフ中に記載されたイベントラベルは、例えば、カウンタージャンプテンプレートに整合する信号ストリームの部分の識別に対応し得る。
【0186】
図20は、ユーザーがビープ音短距離走練習(beep sprint drill)/活動を実行している更に別の例示的信号ストリームを示す。
【0187】
本明細書に記載するように、幾つかの構成では、活動の監視及び追跡に使用されるセンサーシステムは、力感知要素を含んでもよい。力感知要素は、回路内部の抵抗の量を検出することによって動作することができ、抵抗の量は加えられた圧力の量に基づいて変化し得る。したがって、力感知センサーシステムは、既定のルックアップテーブルを使用することによって、検出された抵抗の量と、力又は圧力のレベルを関連付けることができる。場合によっては、しかしながら、所与のテーブルの精度は徐々に低下することがある。言い換えれば、センサーシステムの抵抗対力プロファイルは徐々に変化することがある。そのような変化を相殺するために、力感知センサーシステムは、力対圧力ルックアップテーブルを修正するか、又は新しい力対圧力ルックアップテーブルを選択し得る。
【0188】
力感知センサーシステム内で力対圧力プロファイルが変化したかどうかを検出するために、力感知センサーシステムは、ユーザーの足が地面にあるとき、どのくらいの抵抗が検出されたか、及びユーザーの足が地面から離れているとき、検出された抵抗の量を判定することができる。この差に基づいて、新しい力対圧力プロファイルを選択し、代わりに使用することができる。一例では、校正モード中に彼又は彼女の足が地面を離れ、着地したことを、ユーザーは手動で示し得る。他の例では、力感知センサーシステムは、連続的に及び/又は既定のスケジュール若しくはインターバルに基づいて自動自己校正を実行し得る。様々なプロファイルは、実証研究及び分析に基づいて定義され得る。幾つかの構成では、以前のX個のステップ又は足接地/足非接地イベントのペアの平均を分析して、抵抗差を決定し、その後圧力プロファイルを調節してもよい。圧力プロファイルを、時間をかけて修正することによって、イベントの検出及び様々な測定基準の計測の精度を高めることができる。
【0189】
そのような校正技術は、足ベースのセンサーシステムに限定されない。ユーザーの身体の他の部分に装着又は使用される他の力感知センサーシステムもまた、同様の方法を使用して校正され得る。
【0190】
図21は、一実施形態に従った飛行時間の測定の例示的実装を示すフローチャートである。図21の例は、様々に実装され得る。例えば、図21のフローチャートの1つ又は2つ以上の部分は、テンプレート整合、及び/又は上述の他の要素がなくても実装され得る。更に他の実施形態では、テンプレート整合を利用してもよい。図21のフローチャートに示されるように、動作のモード及び関連した足ストライク/ローンチタイムスタンプを最初に決定せずに、飛行時間を決定してもよい。一実施形態に従って、図21に関するだけではなくて、他の開示された実施形態に関するのは、単軸の圧力又は力センサーを両方の靴の上又は中に配置して(例えば、ユーザーの足の下、ミッドソール、靴の中底、中敷き内など)センサー信号を得られることである。
【0191】
図22~24に示される出力は、図21の1つ又は2つ以上のプロセスの結果であり得る。図21~24のより詳細な説明及びその技術的な課題を以下に記す。
【0192】
図10~12と共に上述されるように、本発明の態様を使用して、(例えば、靴型センサーからの足ストライク及び足ローンチデータに関する情報を含む)データのストリームに存在している情報に関わる活動の種類を決定するために「テンプレート」による分析によってユーザーに対して「飛行時間」を決定することができる。飛行時間は、しかしながら、上述の種類の「テンプレート」に頼らないやり方の本発明による幾つかのシステム及び方法で決定することができる。図21は、1つのそのような例示的システム及び方法を記述するフローチャートを含む。
【0193】
図21のプロセスは、例えば、少なくとも幾つかの右足ローンチ、右足ストライク、左足ローンチ、及び左足ストライクデータ(例えば、図2Aと共に記述されたもののような力又は加速度計ベースのセンサーデータなど、履物1点に提供される1つ又は2つ以上のセンサーから収集された)を含む、履物型センサーから収集されたデータを含むデータセットを使用して開始する。ステップ2102では、この例示的システム及び方法は、必要な場合、例えば、センサークロックにおけるずれ及び/又は伝送時間を計算するために、2つの靴型センサーシステムによって記録されたセンサーイベントを同期させることができる。特定の構成では、システム及び方法は、それぞれのセンサーと活動処理システムとの間の所要伝送時間を測定し、その後測定された伝送時間を使用して、それぞれの検出されたセンサーイベントに関連した時間を調節することができる。追加的又は代替的に、同期は、受信したイベントを一時的にソートすることを含んでもよい。幾つかの例では、足ストライク及び足ローンチイベントデータは、イベントが検出された順序で受信されない場合がある。したがって、システム及び方法は、イベントが検出された時間に従って、イベントを順序付けるためにイベントデータを前処理してもよい。別の技術的な課題として(上述のもののいずれかに加えて又は代わりに)、システム及び方法の使用が開始すると(例えば、「開始」ボタン又は機能が開始されるとき、選手が試合に参加するために記録するときなど)、ステップ2102で、各靴内の及び/又は各靴に関連するクロックを同じ時刻(例えば、開始時刻「0」)に同期させることができる。
【0194】
一度、同期された及び/又は他の方法でセンサーの準備ができると、ステップ2104でシステム及び方法は、各靴においてセンサーによるイベントの測定及び記録を開始することができ(例えば、「足ストライク」又は「足踏み」イベントの判定を開始し、「足ローンチ」又は「足離し」イベントの判定を開始する)、この「足ストライク/足ローンチ」データは、ステップ2106で受信される。
【0195】
足ストライク/足ローンチデータが受信されるとき、又は受信された後、ステップ2108でデータを生成された時刻に基づいて(例えば、各足ストライク及び足ローンチイベントに対するデータに関連し、データに含まれる「タイムスタンプ」に基づいて)ソートし得る。したがって、靴型センサーからの受信データは、1つ又は2つ以上(one of more)の次の種類の情報を含み得る:(a)データを生成するセンサーの識別(例えば、右の靴、左の靴、靴上の特定のセンサー(多数のセンサーが存在する場合)など)、(b)タイムスタンプ情報(例えば、データが測定されたとき)、(c)イベントの種類(例えば、ローンチ又はストライク)、(d)測定に関連する他のデータ(例えば、着地衝撃力、着地時の衝撃加速度、ローンチ加速度、など)など。データストリームに含まれる情報に基づいて、ステップ2110では、「飛行時間」に対する「開始」及び「終了」タイムスタンプ(例えば、連続する「足Aローンチ」及び「足Bストライク」イベントの対応するペア、並びに連続する「足Bローンチ」及び「足Aストライク」イベントのペア、「足Aストライク」及び「足Aローンチ」イベントのペア、「足Bストライク」及び「足Bローンチ」イベントのペアなど)。ローンチ及びストライクイベントの連続するペアに対するこれらの開始及び終了タイムスタンプを使用して、ステップ2112で飛行イベントに関連した「飛行時間」を決定することができる。
【0196】
各所望の飛行イベントに対する飛行時間が一度決定されると、ステップ2114~2118で検証チェックを実行して、「飛行」データが正当なジャンプ及び/又は所望の場合はランニング、ジョギング、短距離走などに関連した「飛行時間」を表すかどうかを決定/確認することができる。より具体的な幾つかの例として、1つの可能性がある検証チェックは、実際の「ジャンプ」又は「走行」活動から飛行を構成するために(イベントタイムスタンプから)決定された「飛行時間」が、人間にできるより長いかどうかを判定することであり得る。例えば、タイムスタンプデータストリームが、選手が数秒間空中に上がっていたことを示す場合、この「飛行時間」は、ジャンプ又はジャンプ(例えば、ステップ2116で「いいえ」と応答する)を構成しないと判定されてもよく、この場合、足ローンチ及び足ストライクイベントのそのペアに対する「飛行時間」を0に設定してもよい(ステップ2118)。
【0197】
長い飛行時間は、しかしながら、データが不良であるという決定、及び/又は記述された活動が「ジャンプ」若しくは真の「飛行時間」(必要に応じて、ランニング、ジョギング、及び/又は短距離走活動に関連した「飛行時間」を含む)を構成しなかったという決定を必ずしも強制しない。むしろ、本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、更に過度に長い「飛行時間」が発生したことを示すデータ(又は必要に応じて全ての飛行時間データ)を分析し得る。例えば、バスケットボールをプレーしている場合に、選手は、へり又はネットを掴み保持することによって、及び/又は彼/彼女の足で立った状態で着地しないことによって(例えば、人の背中、膝、肘などに着地するなど)、「飛行時間」を長くすることができる。したがって、所定の閾値より長い飛行時間を示すデータを自動的に捨てるのではなくて、他のセンサーからのデータ及び/若しくは情報、並びに/又はソースを参照して、議論されている長い飛行時間中に起きたことのより正確な状況を展開できるかどうか確かめることができる。例えば、選手がへりに掴まった場合は、足及び/又は身体ベースのセンサーは初期のリフトオフ、空中フェーズにおける「懸垂」(へり又はネットが掴まれているとき)又は更には第2のリフトフェーズ(選手がへり/ネットを使用して自分自身を更に上方に引き上げる場合)、続く下向きの動作フェーズを記録してもよい。別のオプションとして、手首に着けたセンサーを使用して、両足が地面を離れている時間中のへりに対する長期の近接性を検出してもよい。ビデオデータをまた参照して、特定の飛行イベントが正当又は完全に正当であるかを判断してもよい。そのような正当な飛行イベントが検出される又は決定される場合、次にステップ2118で、そのイベントに対して飛行時間を0に設定するのではなくて、飛行時間を調整して、例えば、そのジャンプ又は他の飛行イベントに関連した単なる「上昇」及び「下降」時間として「飛行時間」をカウントする(及び追加時間内に、選手がへり又はネットから揺れて、へり又はネットなどを使用して彼自身/彼女自身を更に上向きに進ませたときに、そのイベントの飛行時間の一部として追加しないようにする)ことができる。
【0198】
選手が足以外で着地する(lands off his feet)イベントでは、身体ベースのセンサー(又は靴型センサーに含まれる加速度計)は、選手が床に着地したとき、速度及び/又は加速度に急激な変化を検出し得る。そのようなイベントが検出された場合、次にステップ2118で、そのイベントに対して飛行イベント時間を0に設定するのではなくて、時間を調整して、例えば、最後の「足ローンチ」イベントと次の足以外の体の部分による床上着地イベントとの間の時間として「飛行時間」をカウントすることができる。
【0199】
一度、飛行時間が有効と判定される(ステップ2116で「はい」と応答する)、無効と判定され、0に設定される(ステップ2118)、及び/又は調整される(上述のステップ2118の選択肢)と、ステップ2120で、飛行時間バッファメモリ内のデータを(例えば、平均飛行時間又は累積/合計飛行時間などの更新された決定で)更新することができ、及び/又は他の所望のデータを生成してもよく、及び/又は他の測定基準を決定してもよい。評価に使用できる更なるデータが残っている場合は、システム及び方法は、ステップ2106へループバック(ループ2122)し、次のタイムスタンプデータセット及び/又は任意の利用可能な追加データを分析することができる。プロセス内の任意の所望の又は適切なときに(例えば、ループ2122が発生する前を含む)、飛行時間データ及び/若しくは他のフィードバック、測定基準、並びに/又は情報を、選手、コーチ、及び/又は任意の他の指定したグループに利用可能となることができる(ステップ2124)。追加的又は代替的に、ステップ2124で、コーチング及び/又はトレーニング情報を、例えば、ワークアウトプラン、ワークアウト練習、プレーのヒント又はアドバイスなどの形でユーザーに提示してもよい。
【0200】
「飛行時間」に関連する情報及び/又は任意の所望のパラメーター及び/又は測定基準を、上述の様々な方法を含む、様々な方法でユーザーに提供することができる。図22~24は、本発明の少なくとも幾つかの例に従ってフィードバック及び/又は情報をユーザーに提供し得る、(例えば、コンピュータの表示画面、スマートフォン用など)幾つかの例示的なディスプレー及び/又はユーザーインタフェースを提供する。上述のように、個々の飛行イベントに対する「飛行時間」の決定に関連した値(例えば、連続する足着地イベントと先行の足ローンチイベントとの間の時間)を(例えば、飛行時間バッファメモリに)一緒に追加することができるか、又はバッファを別の方法で、測定された/検出された飛行時間に基づいて更新することができる(例えば、ブロック1050b、1180、2120)。このデータを様々な方法で使用することができる。
【0201】
例えば、図22に示されるように、1つのユーザーインタフェース画面2200は、1人又は2人以上の選手の「瞬間的な飛行時間」(ミリ秒単位)を飛行ごとに、彼/彼女の試合中のプレー時間の経過とともに(試合プレーの分数)示し得る。図22の例では、2人の選手のパフォーマンスを重ねて示して彼らのパフォーマンスの比較を可能にする(これらのパフォーマンスは、同時に、同じ試合で、及び/又は同じ場所で行われる必要はない)。図22の図示した例では、両方の選手の瞬間的なパフォーマンス(例えば、飛行ごとの平均飛行時間)は、類似の傾向に従ったが(特に開始時)、しかしながら選手Bの飛行時間パフォーマンスは、選手Aのパフォーマンスと比べると著しく終了時に次第に弱まった(例えば、プレー時間の約8分後)と見ることができる。
【0202】
図23は、1人又は2人以上の選手の「平均飛行時間」(ミリ秒/秒単位)を彼/彼女の試合中のプレー時間の経過とともに(試合プレーの分数)示す例示的ユーザーインタフェース画面2300を示す。図23の例では、2人の選手のパフォーマンスを再度重ねて示して彼らのパフォーマンスの比較を可能にする(先と同じく、これらのパフォーマンスは、同時に、同じ試合で、及び/又は同じ場所で行われる必要はない)。図23の図示した例では、選手Bの平均飛行時間は、彼/彼女のプレーが開始したとき(例えば、最初の2分以内)選手Aよりわずかに高かったが、選手Aは彼/彼女のプレーの全経過にわたってより高い飛行時間を維持したと見ることができる。「平均飛行時間」は(特にイベント/試合中により多くの時間が経過すると)収束するか平らになり得(図23に示されるように)、飛行していない時間と比べて選手の「飛行中の時間」の表現と見なすことができる(例えば、ランニング又はジャンピングしていない時間と比べてランニング又はジャンピングに費やす時間)。
【0203】
図24は、本発明の少なくとも幾つかの例に従って、別の興味深い測定基準及び情報を提供する例示的なユーザーインタフェース画面2400を示す。より具体的には、図24は、1人又は2人以上の個人選手の「累積飛行時間」(秒単位)を試合中のプレー時間の経過とともに示す。この図示した例では、選手Aは、彼/彼女のプレー時間の経過とともに「飛行時間」の比較的一定で着実な蓄積を示し、一方選手Bのパフォーマンスはより迅速に低減し、実質的により少ない全体飛行時間をもたらす。
【0204】
これらの測定基準及び比較(例えば、図22~24からの)は、選手又はコーチが選手を比較する、選手のフィットネス/パフォーマンスのレベルを比較する、個々の選手のパフォーマンスの経時的変化を比較する(例えば、選手A及び選手Bの曲線は1人の選手のパフォーマンスを異なる時点で表し得る)、並びに/又は選手(複数可)のためにトレーニング及び練習セッションを開発する際に、選手又はコーチに有益な情報を提供する。追加的又は代替的に、所望の場合、選手は、他者が彼らの「飛行時間」データを見て、この情報を使用して(例えば、ソーシャルネットワークで)、友達、挑戦、並びに/又は他の試合、及び選手に、競争し、うまくなろうと努力し、より一生懸命プレーするような動機を与えやすい活動のグループを作ることを可能にし得る。これらの種類の他者との相互作用、比較、及び挑戦はまた、目標を立てる、及び/又は退屈を避ける助けになることもできる。
【0205】
他の測定基準及びオプションは、本発明から逸脱することなく可能である。例えば、図25に示されるように、本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、選手のためのジャンプの「高さ」の測定基準の生成、決定、及び維持をすることができる。より具体的には、図25は、任意の所望の「飛行時間」イベントに関連した「ジャンプ高さ」を決定するためのアルゴリズムを決定する「ジャンプ高さ」に利用され得る情報を説明する。示されるように、ジャンプ高さアルゴリズムは、入力データ2502として、次の1つ又は2つ以上を取ってもよい:左足ストライクタイムスタンプ;右足ストライクタイムスタンプ;左足ローンチタイムスタンプ;右足ローンチタイムスタンプ;Z(垂直)方向の左足ローンチデータ(例えば、上向きの力情報を得るためのZ微分最大値);及びZ(垂直)方向の右足ローンチデータ(例えば、上向きの力情報を得るためのZ微分最大値)。ステップ2504で、足センサーデータは、両足が空中に上がっていると示されるような、ローンチする最後の足を決定するために再調査され、その足のローンチに関連したタイムスタンプは、その足及びそのイベントに対する最大Z微分のタイムスタンプとして使用される。次に、ステップ2506で、各足のストライク時刻は、各足のローンチ時刻と比較されて、全体的なストライク時刻(第1の足ストライクが発生したとき)を決定する。どちらかの足ストライクイベントが、最後の足がローンチする前に発生すると判定される場合は、そのデータはフィルタで除外される(また「ジャンプ高さ」は、そのデータセットに基づいて決定されない)。一度、データセットに対して有効な「飛行イベント」データが決定されると(例えば、技術的に両足による最後の足ローンチ時刻と第1の足ストライク時刻との間の時間)、そのデータセットに対する「ジャンプ高さ」は、飛行時間(ステップ2508)に基づいて決定される。任意の所望のアルゴリズムは、飛行時間からジャンプ高さを決定するために使用され得るが、この図示された例示的ジャンプ高さは、次の等式:
y=41.66708x-3.818335 式1、
(式中、「y」はジャンプ高さをインチで表し、「x」は飛行時間を秒で表す)に基づいて計算される。この等式は、測定されたジャンプ高さ及び飛行時間データの線形回帰から得られた。
【0206】
選手は、彼ら自身に及び/又は互いに挑戦して、例えば、本発明によるシステム及び方法によって決定された多数の「飛行イベント」の累積ジャンプ高さに基づいて(例えば、まずエッフェル塔を「飛び越える」など)、特定の「ジャンプ高さ目標」を得ることができる。「瞬間的なジャンプ高さ」、「平均ジャンプ高さ」などを含む他の「ジャンプ高さ」測定基準もまた、この種類の挑戦に使用され得る。
【0207】
所望の場合、本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、様々な飛行時間特徴を単純に決定するよりも粒度を細かく様々な測定基準を定義してもよい。上述したように、異なるセンサー及び/又はセンサー入力データの組み合わせを使用して、ウォーキング対ジョギング対ランニング対短距離走対ジャンプ(及び/又は対ランニングジャンプ対垂直ジャンプ)を含む異なる種類の「飛行」を決定し、互いに区別することができる。したがって、所望の場合、図22~25と共に上述したように「飛行時間」測定基準(瞬間的、平均、又は累積/合計飛行時間を含む)及び/又はジャンプ高さ測定基準(瞬間的、平均、又は累積/合計ジャンプ高さを含む)を、次の1つ又は2つ以上を含むこれらの異なる種類の活動(又はこれらの活動の任意の所望の組み合わせ)のいずれか1つ又は2つ以上に関連した飛行時間及び/又はジャンプ高さに更に分類することができる:ウォーキング時間;ジョギング時間;ランニング時間;短距離走時間;ジャンピング時間;ランニングジャンプ時間;垂直ジャンプ時間;ジョギング飛行時間;ランニング飛行時間;短距離走飛行時間;ジャンプ飛行時間;垂直ジャンプ飛行時間;ランニングジャンプ飛行時間;ジョギングジャンプ高さ;ランニングジャンプ高さ;短距離走ジャンプ高さ;ジャンピングジャンプ高さ;垂直ジャンピングジャンプ高さ;及びランニングジャンプタイプのジャンプ高さ。
【0208】
より詳細なフィードバック及びデータをユーザーに提供する他の方法は、本発明から逸脱することなく可能である。例えば、飛行時間及びジャンプデータ(及び必要に応じて上述のよりきめ細かい飛行時間及びジャンプデータ)と他の入力データの組み合わせによって、本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、更に選手の個人の「飛行時間」及び「ジャンプ高さ」測定基準を攻撃及び守備において(例えば、「攻撃側飛行時間」及び「守備側飛行時間」)提供し得る。より具体的な幾つかの例として、センサーデータ(例えば、GPSセンサー、画像センサー、近接センサーなど)を使用して、発明の幾つかの例によるシステム及び方法にデータを提供することができ、ここでプレーは、選手が床の攻撃側と守備側のどちら側にいるかについて決定できるような床で行われている。多数の選手による加速度値、速度値、及び/又は動作値及び/又は方向の急激な変化はまた、ボール支配の変化(攻撃から守備へと、及び逆もまた同様に選手達を移動する)のインジケータと見なすこともできる。「ボール支配」決定システム及び方法はまた、個人の選手及び/又はチームが攻撃側か守備側かを判断するのに使用されてもよい。幾つかの例示的な「ボール支配」決定システム及び方法は、例えば、2010年7月22日公開の米国特許出願公開第2010/0184564(A1)号に記載され、この公開は全ての非限定的な目的のために全体にわたり参照により本明細書に組み込まれる。
【0209】
そのような「攻撃」又は「守備」の入力によって、本発明の少なくとも幾つかの例によるシステム及び方法は、飛行時間及び/又はジャンプ高さを分類して、次の1つ又は2つ以上に含めることができる:攻撃ウォーキング、ジョギング、ランニング、短距離走、ジャンピング、ランニングジャンプ、及び/又は垂直ジャンプ時間;攻撃ジョギング飛行時間;攻撃ランニング飛行時間;攻撃短距離走飛行時間;攻撃ジャンプ飛行時間;攻撃垂直ジャンプ飛行時間;攻撃ランニングジャンプ飛行時間;攻撃ジョギングジャンプ高さ;攻撃ランニングジャンプ高さ;攻撃短距離走ジャンプ高さ;攻撃ジャンピングジャンプ高さ;攻撃垂直ジャンプジャンプ高さ;攻撃ランニングジャンプタイプのジャンプ高さ;守備ウォーキング、ジョギング、ランニング、短距離走、ジャンピング、ランニングジャンプ、及び/又は垂直ジャンプ時間;守備ジョギング飛行時間;守備ランニング飛行時間;守備短距離走飛行時間;守備ジャンプ飛行時間;守備垂直ジャンプ飛行時間;守備ランニングジャンプ飛行時間;守備ジョギングジャンプ高さ;守備ランニングジャンプ高さ;守備短距離走ジャンプ高さ;守備ジャンピングジャンプ高さ;守備垂直ジャンピングジャンプ高さ;及び/又は守備ランニングジャンプタイプのジャンプ高さ。
【0210】
本発明の少なくとも幾つかの例に従ったジャンプ検出及び/又はジャンプ決定情報を使用して、特にジャンピングアクションの結果に関する情報と組み合わせた場合に、追加の有用な情報を提供することもできる。例えば、(a)選手がボールを支配する(例えば、手首ベースの又は身体ベースのボール接触/近接検知システムを使用)、(b)ボールを支配中の選手が垂直にジャンプするか又はランニングしながらジャンプする(例えば、履物式センサーを使用)、及び(c)選手がボールの支配を解放することの決定は、本発明の例によるシステム及び方法によって、選手が、(i)シュートを放った(例えば、へり及び/又はバックボードへのボールの近接が決定される場合、及び必要に応じて選手がシュートを決めたか又はミスした)、(ii)パスをした(例えば、同じチームの別の選手によるボール支配が決定される場合)、(iii)交代した(例えば、他のチームの別の選手によるボール支配が決定される場合)、(iv)シュート又はパスをブロックした(例えば、反対側の選手がボールに接触し、ボールの軌道を変更する場合)ことの決定として使用することができる。別の例として、ボールを支配していない選手が(ただし、必要に応じてボールに近接していると検出される)、(a)ジャンプする(例えば、履物式センサーを使用)及び(b)ボールに接触して(例えば、ボール式センサーを使用して)ボールの軌道を変更することの決定は、選手が別の選手のシュートをブロックした、及び/又はパスを妨害したことを決定するのに使用することができる。更に別の例の、ボールを支配していない選手が(ただし、必要に応じてボールに近接していると検出される)、(a)ジャンプする(例えば、履物式センサーを使用)、(b)ボールを支配する(例えば、ボール式センサーを使用して)、及び(c)ジャンプを着地する(ボールの支配を得る前又は後)ことの決定は、選手がボールのリバウンドを取った、又は(チームメイトから又は他のチームの選手の1人から)パスを受け止めたことを決定するのに使用することができる。これらの他の検出された活動のいずれかに関連した飛行時間及び/又はジャンプ高さは、集計することができ、その情報を選手、コーチなどに有用なコーチング/トレーニングデータ及び/又は測定基準として提示した。
【0211】
結論
本明細書に記載される特徴の1つ又は2つ以上を有する活動環境の提供は、ユーザーが運動活動に参加し、彼又は彼女のフィットネスを改善するように励まし、動機を与えるであろう経験をユーザーに提供し得る。ユーザーは、更にソーシャルコミュニティを通じて情報交換し、ポイントチャレンジに参加するように互いに挑戦し得る。
【0212】
実施形態の態様は、その例示的な実施形態の用語で記述されてきた。数多くの他の実施形態、添付の特許請求の範囲及び趣旨内の修正及び変形が、本開示の参照から当業者に行われるであろう。例えば、当業者は、例示的な図に示されたステップを列挙された順序以外で実行することができること、及び示された1つ又は2つ以上のステップは、実施形態の態様に従って任意であってもよいことを理解するであろう。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
【手続補正書】
【提出日】2021-11-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動パフォーマンスを監視するためのシステムであって、
入力システムであって、
第1の時間間隔中の複数の足ローンチイベントに関するローンチ入力データと、
前記第1の時間間隔中の複数の足ストライクイベントに関するストライク入力データと、を受信する、入力システムと、
プロセッサシステムであって、
足ローンチイベントおよび足ストライクイベントのそれぞれに関連する複数のタイムスタンプの第1のタイムスタンプのセットに関連する第1の飛行時間を決定し、
前記第1の飛行時間に基づいて、前記第1の時間間隔中のユーザーの身体運動のレベルを決定するようにプログラミングおよび構成されるプロセッサシステムと、
前記決定された身体運動のレベルの指標を出力するための出力システムと、を含む、システム。
【請求項2】
前記プロセッサシステムはさらに、
前記第1の飛行時間に基づいて、前記第1の時間間隔中のユーザーの第1のジャンプ高さを決定し、
少なくとも前記第1のジャンプ高さに基づいて、前記ユーザーに関する疲労の割合を決定するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ストライク入力データは、少なくとも、足ストライクイベントが発生した時刻を示す足ストライクイベントのそれぞれに関連するタイムスタンプを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のタイムスタンプのセットは、1つ以上の左足ストライクタイムスタンプ、右足ストライクタイムスタンプ、左足ローンチタイムスタンプ、右足ローンチタイムスタンプ、垂直左足ローンチデータ、および垂直右足ローンチデータを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
センサーシステムをさらに含み、前記プロセッサシステムはさらに、
前記センサーシステムから、時間的に隣り合う右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベントおよび左足ストライクイベントに対応するセンサーデータを受信し、
前記受信したセンサーデータに基づいて、前記第1の飛行時間を調整するようにプログラミングおよび構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記センサーシステムは、身体中央部センサーを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサーシステムは、画像取り込みセンサーを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサシステムはさらに、
ローンチするための前記ユーザーの最後の足を決定するための前記ローンチ入力データを処理し、
前記最後の足の前記ローンチに関連するタイムスタンプ情報を決定し、
前記タイムスタンプ情報に基づいて、前記ユーザーに関する垂直ローンチデータを取得するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
画像取り込み装置を含み、前記プロセッサシステムはさらに、
前記画像取り込み装置を介して、前記複数の足ローンチイベントおよび前記複数の足ストライクイベントに対応する画像データを受信し、
前記第1の飛行時間が攻撃側の活動または守備側の活動の少なくとも一つに関連するかどうかを決定するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の飛行時間は、少なくとも、前記第1のタイムスタンプのセットに関連する第1の持続時間に少なくとも部分的に基づいて決定され、前記ユーザーの左足および右足の両方は同時に表面に接触していない、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記プロセッサシステムはさらに、
少なくとも前記第1の時間間隔中に前記ユーザーによって実行された第1の活動の種類を決定し、
前記第1の活動の種類に基づいて、前記第1の飛行時間を計算するための開始点を決定することによって、前記第1のタイムスタンプのセットに関連する前記第1の飛行時間を決定するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサシステムはさらに、
前記足ストライクイベントに関連する1つ以上のタイムスタンプと、前記足ローンチイベントに関連する1つ以上のタイムスタンプと、を比較し、
前記比較に基づいて、前記入力システムから受信した入力データを検証するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサシステムはさらに、
前記足ストライクイベントに関連する1つ以上のタイムスタンプと、前記足ローンチイベントに関連する1つ以上のタイムスタンプと、を比較し、
前記比較に基づいて、1つ以上の足ストライクイベントを破棄するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサシステムはさらに、
前記足ストライクイベントに関連する1つ以上のタイムスタンプと、前記足ローンチイベントに関連する1つ以上のタイムスタンプと、を比較し、
前記比較に基づいて、1つ以上の足ローンチイベントを破棄するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記プロセッサシステムはさらに、
前記複数のタイムスタンプに基づいて、第2の時間間隔中の平均飛行時間を決定するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記プロセッサシステムはさらに、
前記複数のタイムスタンプに基づいて、第2の時間間隔中の平均ジャンプ高さを決定するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
センサーシステムをさらに含み、前記プロセッサシステムはさらに、
前記センサーシステムから、時間的に隣り合う右足ローンチイベント、左足ローンチイベント、右足ストライクイベントおよび左足ストライクイベントに対応するセンサーデータを受信し、
前記第1の飛行時間が所定の閾値を超えることを決定し、少なくとも、前記受信したセンサーデータに基づく前記第1の飛行時間を調整するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記センサーシステムは、身体中央部センサーを含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記センサーシステムは、画像取り込みセンサーを含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記プロセッサシステムはさらに、
所定の閾値に基づいて、前記第1の飛行時間が無効かどうかを決定することによって、前記第1の時間間隔中の前記ユーザーの身体運動のレベルを決定するようにプログラミングおよび構成される、請求項1に記載のシステム。