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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022024219
(43)【公開日】2022-02-09
(54)【発明の名称】キーボード支持装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20220202BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
G06F1/16 312V
G06F1/16 312M
H05K5/02 B
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020114303
(22)【出願日】2020-07-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土橋 守幸
(72)【発明者】
【氏名】藤井 一男
【テーマコード(参考)】
4E360
【Fターム(参考)】
4E360AA02
4E360AB04
4E360AB05
4E360AB42
4E360AC02
4E360AC05
4E360AC15
4E360AC17
4E360AC24
4E360BA01
4E360BB02
4E360BB12
4E360BB22
4E360EC14
4E360EC16
4E360ED16
4E360ED17
4E360ED23
4E360ED24
4E360ED28
4E360GA46
4E360GA52
4E360GB26
4E360GB46
4E360GC03
4E360GC08
4E360GC14
(57)【要約】
【課題】電子機器におけるディスプレイ面をより広く利用可能にするとともに、別体のキーボードを安定して操作することのできるキーボード支持装置を提供する。
【解決手段】キーボード支持装置10Aは、キーボード12の下面に沿った折り畳み姿勢と下方に突出する下方突出姿勢とに切り替えられる脚部32と、上面にキーボード12が載置される上板24と、載置面26に載置される載置板28とを備える。上板24と脚部32の一端とは上ヒンジ38で接続され、載置板28と脚部32の他端とは下ヒンジ36で接続される。脚部32は、キーボード12の後側部分がタブレット端末14の一部に載置され、キーボード12の前側部分がタブレット端末14よりも前側に突出した第1状態において下方突出姿勢とされて前側部分の下面を支持する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に対して別体のキーボードを支持するキーボード支持装置であって、
前記キーボードの下面に沿った折り畳み姿勢と下方に突出する下方突出姿勢とに切り替えられる脚部を備え、
前記脚部は、
前記キーボードの後側部分が前記電子機器の一部に載置され、前記キーボードの前側部分が前記電子機器よりも前側に突出した第1状態で、前記下方突出姿勢とされて前記前側部分の下面を支持し、
前記キーボードの縦方向の全部が前記電子機器に載置される第2状態および前記キーボードが前記電子機器に載置されない第3状態の少なくとも一方の状態で、前記折り畳み姿勢とされることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項2】
請求項1に記載のキーボード支持装置において、
上面に前記キーボードが載置されまたは前記キーボードの下面と一体の上板と、
載置面に載置される載置板と、
を備え、
前記上板と前記脚部の一端とは、横方向の上ヒンジで接続され、
前記載置板と前記脚部の他端とは、横方向の下ヒンジで接続され、
前記上板と前記載置板との間に前記電子機器が挿入されているときに前記第1状態または前記第2状態となって、前記脚部が前記下方突出姿勢になり、
前記上板と前記載置板との間から前記電子機器が抜き取られているときに前記第3状態となって、前記上板と前記載置板とが当接して、前記脚部が折り畳み姿勢になることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項3】
請求項2に記載のキーボード支持装置において、
基端が前記上板に対して横方向の補助ヒンジで接続された補助脚部を備え、
前記補助脚部は、前記第2状態および前記第3状態では前記上板に対して収納または折り重なり、前記第1状態では前記補助ヒンジを基準として傾斜して先端が前記載置板または前記下ヒンジに当接することを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項4】
請求項3に記載のキーボード支持装置において、
前記補助脚部の先端には脚側磁石が設けられ、
前記第1状態における前記補助脚部の先端の当接部には脚維持磁石が設けられていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項5】
請求項1に記載のキーボード支持装置において、
上面に前記キーボードが載置されまたは前記キーボードの下面と一体の上板と、
前記上板に対して前記脚部を介して接続される下板と、
載置面に載置される載置板と、
前記下板と前記載置板とを接続する中継部と、
を備え、
前記脚部は前脚部および後脚部を備え、
前記上板と前記前脚部の一端とは、横方向の前上ヒンジで接続され、
前記上板と前記後脚部の一端とは、横方向の後上ヒンジで接続され、
前記下板と前記前脚部の他端とは、横方向の前下ヒンジで接続され、
前記下板と前記後脚部の他端とは、横方向の後下ヒンジで接続され、
前記第2状態および前記第3状態のとき、前記前脚部、前記後脚部および前記下板は前記上板に対して折り重なり、
前記第1状態のとき、前記下板は前記中継部を介して前記載置板の前側に移動されて前記載置面に載置され、前記前脚部および前記後脚部が前記下方突出姿勢になることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項6】
請求項5に記載のキーボード支持装置において、
前記中継部は、
前記載置板の前端部に対して横方向のヒンジで接続された第1中継部と、
前記第1中継部と前記下板とに対してそれぞれ横方向のヒンジで接続された第2中継部と、
を備え、
前記第1中継部の高さは前記電子機器の前端高さとほぼ等しいことを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項7】
請求項2~6のいずれか1項に記載のキーボード支持装置において、
前記電子機器の少なくとも一部を支持する背面板を備え、
前記背面板は前記載置板の後端部に対して横方向の背面ヒンジで接続されていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項8】
請求項7に記載のキーボード支持装置において、
前記背面板には、下端部が前記載置面に当接して該背面板を傾斜状態に維持するスタンドが設けられていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項9】
請求項1に記載のキーボード支持装置において、
上面に前記キーボードが載置されまたは前記キーボードの下面と一体の上板と、
前記上板と平行に維持される右載置板および左載置板と、
を備え、
前記脚部は右外脚部および左外脚部を備え、
前記上板と前記右外脚部の一端とは、縦方向の右外上ヒンジで接続され、
前記上板と前記左外脚部の一端とは、縦方向の左外上ヒンジで接続され、
前記右載置板と前記右外脚部の他端とは、縦方向の右外下ヒンジで接続され、
前記左載置板と前記左外脚部の他端とは、縦方向の左外下ヒンジで接続されていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項10】
請求項9に記載のキーボード支持装置において、
前記右載置板および前記左載置板にはそれぞれ脚側磁石が設けられ、
前記電子機器の前端部またはそれを覆う前カバー体には脚維持磁石が設けられ、
前記第1状態では、前記脚側磁石と前記脚維持磁石とが吸着し合い、前記右外脚部および前記左外脚部が前記キーボードの下面を支持する姿勢に維持することを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項11】
請求項9または10に記載のキーボード支持装置において、
前記右載置板は前記右外脚部が折り畳み姿勢となるように弾性体によって付勢され、
前記左載置板は前記左外脚部が折り畳み姿勢となるように弾性体によって付勢されていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項12】
請求項9~11のいずれか1項に記載のキーボード支持装置において、
前記脚部はさらに前記右外脚部より内側の右内脚部および前記左外脚部より内側の左内脚部を備え、
前記上板と前記右内脚部の一端とは、縦方向の右内上ヒンジで接続され、
前記上板と前記左内脚部の一端とは、縦方向の左内上ヒンジで接続され、
前記右載置板と前記右内脚部の他端とは、縦方向の右内下ヒンジで接続され、
前記左載置板と前記左内脚部の他端とは、縦方向の左内下ヒンジで接続されていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項13】
請求項9~12のいずれか1項に記載のキーボード支持装置において、
前記上板には、
前記右外脚部および前記右載置板のそれぞれ少なくとも一部を露呈させる右側切欠と、
前記左外脚部および前記左載置板のそれぞれ少なくとも一部を露呈させる左側切欠と、
が形成されていることを特徴とするキーボード支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に対して別体のキーボードを支持するキーボード支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
物理的なキーボードを持たないタブレット型の電子機器(以下、タブレット端末と呼ぶ)が普及しつつある。タブレット端末は、キーボードがないことから構造が簡易であり、小型化および軽量化が可能である。タブレット端末で文字を入力するには、タッチパネル式のディスプレイ画面に表示されるソフトウェアキーボードなどを用いる。
【0003】
しかしながら、ソフトウェアキーボードに不慣れなユーザーはタブレット端末とは別体の外付けキーボードを用いる場合もある。特許文献1にはタブレット端末に対して外付けキーボードを適用可能にしたシステムが開示されている。
【0004】
タブレット端末は、広義には、ノートパソコンのように全体を折り畳み可能にしたフォルダブル型PCやスマートフォンなどが含まれる。フォルダブル型PCは中央のヒンジ部でつながった第1筐体と第2筐体とを備えており、第1筐体から第2筐体にかけてほぼ全面に折り畳み可能なディスプレイを備える。第1筐体と第2筐体とをヒンジ部で折り畳むとディスプレイも折り折り畳まれる。このようなフォルダブル型PCは、折り畳むことにより小型となり可搬性に優れる。特許文献2にはフォルダブル型PCが開示されている。
【0005】
一方、通常のノートパソコンは、キーボードを備える本体筐体とディスプレイを備えるディスプレイ筐体とがヒンジ部でつながっており、ディスプレイがユーザーの顔を指向する角度となるようにヒンジ部を適度に屈曲させて使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012-059241号公報
【特許文献2】特開2020-046541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、フォルダブル型PCのユーザーが、通常のノートパソコンのようにキーボードを用いた文字入力を行う場合には、例えば第2筐体の背面を載置面に載置して、第1筐体のディスプレイ面がユーザーの顔を指向する角度となるようにヒンジ部を適度に屈曲させておき、キーボードは第2筐体のディスプレイ面の上に配置することが考えられる。
【0008】
しかしながら、この使い方では第2筐体のディスプレイ面がキーボードによって覆われてしまい、有効な表示は第1筐体のディスプレイ面だけになってしまう。キーボードをユーザー側にずらすと第2筐体のディスプレイ面のうちヒンジ部に近い側は露呈されて有効な表示に利用可能となるが、キーボードは奥側部分だけ第2筐体に載置され、手前側部分は第2筐体よりもユーザー側に突出してしまい、不安定になる。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、タブレット型の電子機器におけるディスプレイ面をより広く利用可能にするとともに、別体のキーボードを安定して配置することのできるキーボード支持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の態様に係るキーボード支持装置は、電子機器に対して別体のキーボードを支持するキーボード支持装置であって、前記キーボードの下面に沿った折り畳み姿勢と下方に突出する下方突出姿勢とに切り替えられる脚部を備え、前記脚部は、前記キーボードの後側部分が前記電子機器の一部に載置され、前記キーボードの前側部分が前記電子機器よりも前側に突出した第1状態で、前記下方突出姿勢とされて前記前側部分の下面を支持し、前記キーボードの縦方向の全部が前記電子機器に載置される第2状態および前記キーボードが前記電子機器に載置されない第3状態の少なくとも一方の状態で、前記折り畳み姿勢とされる。
【0011】
上面に前記キーボードが載置されまたは前記キーボードの下面と一体の上板と、載置面に載置される載置板と、を備え、前記上板と前記脚部の一端とは、横方向の上ヒンジで接続され、前記載置板と前記脚部の他端とは、横方向の下ヒンジで接続され、前記上板と前記載置板との間に前記電子機器が挿入されているときに前記第1状態または前記第2状態となって、前記脚部が前記下方突出姿勢になり、前記上板と前記載置板との間から前記電子機器が抜き取られているときに前記第3状態となって、前記上板と前記載置板とが当接して、前記脚部が折り畳み姿勢になってもよい。このような態様によれば、簡易な構成でありながら第1状態、第2状態および第3状態の切り替えが簡便に行われる。
【0012】
基端が前記上板に対して横方向の補助ヒンジで接続された補助脚部を備え、前記補助脚部は、前記第2状態および前記第3状態では前記上板に対して収納または折り重なり、前記第1状態では前記補助ヒンジを基準として傾斜して先端が前記載置板または前記下ヒンジに当接してもよい。このような補助脚部によれば、キーボードを一層安定して支持することができる。
【0013】
前記補助脚部の先端には脚側磁石が設けられ、前記第1状態における前記補助脚部の先端の当接部には脚維持磁石が設けられていてもよい。このような、脚側磁石および脚維持磁石によれば、電子機器を抜き取るだけで磁力によって補助脚部が正しい傾斜姿勢となる。
【0014】
上面に前記キーボードが載置されまたは前記キーボードの下面と一体の上板と、前記上板に対して前記脚部を介して接続される下板と、載置面に載置される載置板と、前記下板と前記載置板とを接続する中継部と、を備え、前記脚部は前脚部および後脚部を備え、前記上板と前記前脚部の一端とは、横方向の前上ヒンジで接続され、前記上板と前記後脚部の一端とは、横方向の後上ヒンジで接続され、前記下板と前記前脚部の他端とは、横方向の前下ヒンジで接続され、前記下板と前記後脚部の他端とは、横方向の後下ヒンジで接続され、前記第2状態および前記第3状態のとき、前記前脚部、前記後脚部および前記下板は前記上板に対して折り重なり、前記第1状態のとき、前記下板は前記中継部を介して前記載置板の前側に移動されて前記載置面に載置され、前記前脚部および前記後脚部が前記下方突出姿勢になってもよい。このような態様によれば、上板、下板、前脚部および後脚部からなるリンク部が形成され、該リンク部を中継部を介して移動させるだけで前脚部および後脚部を折り畳み姿勢と下方突出姿勢とに切り替えが可能となる。
【0015】
前記中継部は、前記載置板の前端部に対して横方向のヒンジで接続された第1中継部と、前記第1中継部と前記下板とに対してそれぞれ横方向のヒンジで接続された第2中継部と、を備え、前記第1中継部の高さは前記電子機器の前端高さとほぼ等しく設定されていてもよい。このような態様によれば、電子機器の先端が第1中継部に当接する位置まで上板と載置板との間に挿入して第2状態となる。
【0016】
前記電子機器の少なくとも一部を支持する背面板を備え、前記背面板は前記載置板の後端部に対して横方向の背面ヒンジで接続されていてもよい。このような背面板によれば、電子機器を適当な傾斜姿勢に支持することができる。
【0017】
前記背面板には、下端部が前記載置面に当接して該背面板を傾斜状態に維持するスタンドが設けられていてもよい。このようなスタンドによれば、電子機器を一層安定して支持することができる。
【0018】
上面に前記キーボードが載置されまたは前記キーボードの下面と一体の上板と、前記上板と平行に維持される右載置板および左載置板と、を備え、前記脚部は右外脚部および左外脚部を備え、前記上板と前記右外脚部の一端とは、縦方向の右外上ヒンジで接続され、前記上板と前記左外脚部の一端とは、縦方向の左外上ヒンジで接続され、前記右載置板と前記右外脚部の他端とは、縦方向の右外下ヒンジで接続され、前記左載置板と前記左外脚部の他端とは、縦方向の左外下ヒンジで接続されていてもよい。このような態様によれば、右載置板および左載置板の縦方向幅を比較的狭く設定することができて、一層小型化される。
【0019】
前記右載置板および前記左載置板にはそれぞれ脚側磁石が設けられ、前記電子機器の前端部またはそれを覆う前カバー体には脚維持磁石が設けられ、前記第1状態では、前記脚側磁石と前記脚維持磁石とが吸着し合い、前記右外脚部および前記左外脚部が前記キーボードの下面を支持する姿勢に維持してもよい。脚側磁石と脚維持磁石とによれば、右外脚部と左外脚部とを下方突出姿勢に維持させることができる。
【0020】
前記右載置板は前記右外脚部が折り畳み姿勢となるように弾性体によって付勢され、前記左載置板は前記左外脚部が折り畳み姿勢となるように弾性体によって付勢されていてもよい。弾性体によれば右外脚部と左外脚部とを自動的に折り畳み姿勢に復帰させることができる。
【0021】
前記脚部はさらに前記右外脚部より内側の右内脚部および前記左外脚部より内側の左内脚部を備え、前記上板と前記右内脚部の一端とは、縦方向の右内上ヒンジで接続され、前記上板と前記左内脚部の一端とは、縦方向の左内上ヒンジで接続され、前記右載置板と前記右内脚部の他端とは、縦方向の右内下ヒンジで接続され、前記左載置板と前記左内脚部の他端とは、縦方向の左内下ヒンジで接続されていてもよい。このような右内脚部および左内脚部によれば、キーボードを一層確実に支持するとともに、右載置板70および左載置板を上板に対して平行に維持できる。
【0022】
前記上板には、前記右外脚部および前記右載置板のそれぞれ少なくとも一部を露呈させる右側切欠と、前記左外脚部および前記左載置板のそれぞれ少なくとも一部を露呈させる左側切欠と、が形成されていてもよい。このような切欠から右外脚部および右載置板の操作を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の上記態様によれば、キーボードの後側部分が電子機器の一部に載置され、キーボードの前側部分が電子機器よりも前側に突出した第1状態で、脚部が下方突出姿勢とされて前側部分の下面を支持して、該キーボードを安定して配置することができる。この第1状態では、ディスプレイ面をより広く利用可能にすることができる。また、キーボードの縦方向の全部が電子機器に載置される第2状態またはキーボードが電子機器に載置されない第3状態では、キーボードが電子機器によって支持され、該キーボードの下面を支持する必要がない脚部は折り畳み姿勢として収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の第1の実施形態にかかるキーボード支持装置と、該キーボード支持装置によって支持されるキーボードおよびタブレット端末の斜視図である。
図2図2は、第1の実施形態にかかるキーボード支持装置の斜視図である。
図3図3は、第3状態における第1の実施形態にかかるキーボード支持装置、キーボードおよびタブレット端末の模式側面図である。
図4図4は、第2状態における第1の実施形態にかかるキーボード支持装置、キーボードおよびタブレット端末の模式側面図である。
図5図5は、第1状態における第1の実施形態にかかるキーボード支持装置、キーボードおよびタブレット端末の模式側面図である。
図6図6は、第1状態における第1の実施形態にかかるキーボード支持装置、キーボードおよびタブレット端末の一部分解斜視図である。
図7図7は、第3状態における第2の実施形態にかかるキーボード支持装置の斜視図である。
図8図8は、第2状態における第2の実施形態にかかるキーボード支持装置の斜視図である。
図9図9は、第2状態から第1状態に移行途中の第2の実施形態にかかるキーボード支持装置の斜視図である。
図10図10は、第1状態における第2の実施形態にかかるキーボード支持装置の斜視図である。
図11図11は、第2状態における第2の実施形態にかかるキーボード支持装置、キーボードおよびタブレット端末の模式側面図である。
図12図12は、第2状態から第1状態に移行途中の第2の実施形態にかかるキーボード支持装置、キーボードおよびタブレット端末の模式側面図である。
図13図13は、第1状態における第2の実施形態にかかるキーボード支持装置、キーボードおよびタブレット端末の模式側面図である。
図14図14は、第2状態における第3の実施形態にかかるキーボード支持装置、キーボードおよびタブレット端末の斜視図である。
図15図15は、第2状態から第1状態に移行途中における第3の実施形態にかかるキーボード支持装置を下方から見た斜視図である。
図16図16は、第1状態における第3の実施形態にかかるキーボード支持装置、キーボードおよびタブレット端末の斜視図である。
図17図17は、第1状態における第3の実施形態にかかるキーボード支持装置を下方から見た斜視図である。
図18図18は、キーボード支持装置、キーボード、タブレット端末およびキーボード支持補助装置の斜視図である。
図19図19は、第3状態におけるキーボード支持装置、キーボード、タブレット端末およびキーボード支持補助装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本発明にかかるキーボード支持装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0026】
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるキーボード支持装置10Aと、該キーボード支持装置10Aによって支持されるキーボード12およびタブレット端末(電子機器)14の斜視図である。図2は、キーボード支持装置10Aの斜視図である。キーボード支持装置10Aの説明に先立ってタブレット端末14およびキーボード12について説明する。本願では、縦方向、横方向および上下方向については載置されたキーボード12を基準とし、図1に示すように規定する。また、「前」はユーザー側から見て手前側、「後」はユーザーから見て奥側とする。「右」、「左」はユーザー側から見た状態を基準とする。
【0027】
タブレット端末14は、いわゆるフォルダブル型PCであり、中央のヒンジ部16でつながった第1筐体18と第2筐体20とを備えており、第1筐体18から第2筐体20にかけてほぼ全面に折り畳み可能なディスプレイ22を備える。このディスプレイ22は、例えばタッチパネル式の有機EL(Electro Luminescence)である。タブレット端末14はディスプレイ22に表示されるソフトウェアキーボードによって入力が可能であるとともに、別体の物理的なキーボード12からの入力も可能である。
【0028】
第1筐体18と第2筐体20とをヒンジ部16で折り畳むとディスプレイ22も折り折り畳まれる。タブレット端末14は、非使用時には第1筐体18と第2筐体20とを完全に折り畳まれた積層形態(図示せず)とすることにより小型化される。タブレット端末14は、積層形態から略180度開いて平板形態(図1参照)として利用することができるとともに、その中間角度(例えば120度程度)に開いた状態(図6参照)として利用することができる。タブレット端末14における第1筐体18と第2筐体20とはユーザーが利用する上で特段の差異がなく、以下の説明においても第1筐体18と第2筐体20とを逆配置にすることが可能である。本願のキーボード支持装置で適用される電子機器は、タブレット端末14に限らず、たとえば第1筐体18と第2筐体20とに、物理的に分かれた2つのディスプレイを備える2画面型のPCなどであってもよい。
【0029】
キーボード12は、タブレット端末14に対する文字等の入力装置であり、汎用品を適用可能である。キーボード12とタブレット端末14との間の通信は有線または無線のいずれでもよい。キーボード12にはタッチパッドなどのポインティングデバイスや他の入出力装置が含まれていてもよい。タブレット端末14およびキーボード12は、後述するキーボード支持装置10B,10Cにも適用される。
【0030】
(第1の実施形態)
次に、第1の実施形態にかかるキーボード支持装置10Aについて説明する。キーボード支持装置10Aは、タブレット端末14に対して別体のキーボード12を支持するものである。以下の説明における各「ヒンジ」については、特に断りのない限り屈曲軸が横方向であるものとする。各ヒンジは、例えばファブリックヒンジである。
【0031】
キーボード支持装置10Aは、上面にキーボード12が載置される上板24と、載置面26に載置される載置板28と、背面板30と、脚部32と、補助脚部34とを備える。載置面26は正確な水平面でなくてもよい。背面板30にはスタンド35が設けられており、タブレット端末14の背面を支持することができる。スタンド35は折り畳み式である。スタンド35は背面板30に対して着脱可能な構成であってもよい。スタンド35は背面板30の角度を調整可能な構成としてもよい。上板24にはキーボード12の位置決め手段(例えば、磁石、突起、凹部など)が設けられていてもよい。上板24、載置板28および背面板30はそれぞれほぼ同形状であり、横幅がキーボード12とほぼ等しく、縦幅がタブレット端末14の厚みと同等かそれよりやや大きい。脚部32は、横幅が上板24、載置板28および背面板30と等しく、縦幅はタブレット端末14の高さと同等かそれよりやや大きい。上板24、載置板28、背面板30、脚部32および補助脚部34は、例えば樹脂材であり、薄く軽量であって適度な強度を有する。
【0032】
上板24と脚部32の一端とは上ヒンジ38で接続されている。載置板28と脚部32の他端とは下ヒンジ36で接続されている。背面板30と載置板28とは背面ヒンジ40で接続されている。補助脚部34は上板24の前寄りの部分に形成されており、その後部が上板24に対して補助ヒンジ42で接続されている。補助脚部34の前側先端には脚側磁石34aが設けられている。後述する第1状態における補助脚部34の先端の当接部には脚維持磁石36aが設けられている。
【0033】
ところで、タブレット端末14に対してキーボード12を用いて入力を行う態様には主に3つの状態が考えられる。まず、キーボード12がタブレット端末14のいずれの箇所にも載置されていなく、配置に関して相互に制限し合わない状態がある(図1図2図3参照)。本願ではこれを第3状態と呼ぶ。
【0034】
次に、キーボード12の縦方向の全部がタブレット端末14に載置される状態が考えられる(図4参照)。本願ではこれを第2状態と呼ぶ。第2状態では、例えばキーボード12が第2筐体20上に配置される。この状態では、ディスプレイ22のうち露呈されている第1筐体18の部分が有効となり、第2筐体20の部分についてはキーボード12によって覆われる。
【0035】
さらに、キーボード12の後側部分がタブレット端末14の一部に載置され、キーボード12の前側部分がタブレット端末14よりも前側に突出した状態が考えられる(図6図5参照)。本願ではこれを第1状態と呼ぶ。この状態では、ディスプレイ22のうち第1筐体18の部分および第2筐体20における後側部分が露呈されて有効となり、第2筐体20における前側部分だけがキーボード12によって覆われる。第1状態では、第2状態よりもディスプレイ22の有効表示面積を広げることができる。
【0036】
第1の実施形態にかかるキーボード支持装置10Aは上記の3つの状態に対応した仕様となっている。以下、第3状態、第2状態、第1状態の順に各状態におけるキーボード支持装置10Aの作用について説明する。各状態において、キーボード12は上板24における上面の所定位置に載置されるものとする。換言すれば上板24はキーボード12の下面と一体であってもよい。
【0037】
図3は、第3状態におけるキーボード支持装置10A、キーボード12およびタブレット端末14の模式側面図である。図1図3に示すように、第3状態においては、脚部32は上ヒンジ38で折り畳まれており、載置板28および脚部32が上板24と折り重なっている。すなわち、脚部32はキーボード12の下面に沿った折り畳み姿勢となっている。補助脚部34は、下面が載置板28で支持されていることから上板24に収納されている。背面板30は載置板28に対して背面ヒンジ40で適度な角度に折れ曲がっている。タブレット端末14は、背面が背面板30によって支持されており、下端部が上板24の端部と背面板30の下端との間に嵌り込んで安定している。背面板30は、タブレット端末14のディスプレイ22がユーザーの顔を指向する向きとなるようにスタンド35によって角度が維持されている。
【0038】
この第3状態では、タブレット端末14におけるディスプレイ22の全面を利用することができ、しかも該タブレット端末14を適切な角度に保持することができる。このように、キーボード支持装置10Aはタブレット端末14を保持する機能も有する。図1ではタブレット端末14を横置きとしているが、縦置きにした場合でもスタンド35によってタブレット端末14は安定して保持される。
【0039】
また、この第3状態でタブレット端末14を取り除き背面板30を背面ヒンジ40で折り畳むと、キーボード12は背面板30と上板24および載置板28とによって挟持される。したがって、キーボード支持装置10Aはキーボード12のカバーとして利用することができる。
【0040】
図4は、第2状態におけるキーボード支持装置10A、キーボード12およびタブレット端末14の模式側面図である。第2状態においては、タブレット端末14のうち第2筐体20が上板24と載置板28との間に挿入されており、第1筐体18が背面板30によって支持されて安定する。背面板30は第3状態(図3参照)と同様にスタンド35によって適度な角度に維持されている。タブレット端末14のヒンジ部16は背面ヒンジ40に対応する部分に位置している。
【0041】
第2状態では、下ヒンジ36が適度に折れ曲がるとともに上ヒンジ38が適度に広がることによって脚部32が上板24から離れている。すなわち、第2状態において脚部32はキーボード12の下面から下方に突出する下方突出姿勢に切り替えられる。このとき、キーボード12の下面は脚部32によっても支持されているが、主体的には上板24を介して第2筐体20によって支持されている。
【0042】
なお、本願における下方突出姿勢とは、キーボード12の一部を支持可能な程度に該キーボード12の下面(その延長面を含む)から直接的に、または上板24等を介して下方に突出する姿勢を示す。下方突出姿勢は、鉛直向きを含むが設計条件によっては鉛直から多少傾斜していてもよい(図5参照)。
【0043】
第2筐体20の前端部は脚部32の一部に当接する位置まで達している。脚部32は、第2筐体20の前側への進入を制限する位置決め部として作用する。キーボード12は縦方向の全長部が上板24を介して第2筐体20の上面に配置されており、上板24はディスプレイ22を保護している。補助脚部34は、下面が第2筐体20で支持されていることから上板24に収納されている。
【0044】
このような第2状態では、タブレット端末14とキーボード12とを組み合わせて、物理的キーボードを備える一般的なノート型PCと同様の態様で画面表示と文字入力とを行うことができる。また、縦方向寸法が抑制されて狭所での利用が可能である。
【0045】
図5は、第1状態におけるキーボード支持装置10A、キーボード12およびタブレット端末14の模式側面図である。図6は、第1状態におけるキーボード支持装置10A、キーボード12およびタブレット端末14の一部分解斜視図である。
【0046】
第1状態では、キーボード12の後側部分が上板24を介してタブレット端末14の第2筐体20の一部に載置されているが、キーボード12の前側部分がタブレット端末14よりも前方に突出している。すなわち、第1状態では第2状態と同様に脚部32は下方に突出する下方突出姿勢になっている。キーボード12の前方部分はその下方に第2筐体20が存在しないことから、主体的には上板24を脚部32によって支持されている。
【0047】
第2筐体20は、キーボード12および上板24の後側部分だけを支持しており、前側部分には空間43が形成される。そうすると、上板24における前側に設けられている補助脚部34は下方に支持手段がなくなることから、補助ヒンジ42を基準として下方に傾斜して先端が下ヒンジ36に当接する。補助脚部34の先端には脚側磁石34aが設けられ、その当接部には脚維持磁石38aが設けられていることから両者が吸着し合って安定し、脚部32および補助脚部34がキーボード12の下面を支持することになる。
【0048】
また、ユーザーが補助脚部34に対して特段の操作をせずとも、該補助脚部34は自重と磁力とによって下方に傾斜する。上板24、脚部32および補助脚部34は側面視で三角形を形成することから、変形しづらくキーボード12を確実に支持可能である。上板24、脚部32および補助脚部34が側面視で形成する三角形は、例えば下ヒンジ36を頂点とする部分が直角となるように構成されて安定する。この場合、脚部32は上端がやや前方寄りとなる傾斜を有する。
【0049】
なお、設計条件によっては、第1状態において補助脚部34の先端が当接する位置は下ヒンジ36に限らず載置板28の一部に当接に当接すればキーボード12を支持することができる。上板24における補助脚部34の収納領域には、補助脚部34が下方に傾斜することによって切欠44(図5参照)が形成されるが、該切欠44は薄膜などで覆われていてもよい。これにより意匠性が向上するとともに、補助脚部34が上方に突出することが防止される。設計条件により補助脚部34を省略しても、脚部32だけで相応の安定度が得られる。補助脚部34を省略する場合には、第1状態における脚部32が鉛直向きになるように設定するとよい。
【0050】
第2筐体20の後端部は背面ヒンジ40よりも後側に配置され、これにともない背面板30は載置板28とともに載置面26に当接配置される。第1筐体18はヒンジ部16の摩擦力で傾斜姿勢を維持している。
【0051】
第1状態から、第2筐体20を上板24と載置板28との間から抜き取ると、キーボード12の重量によって上ヒンジ38が折れ曲がり、第3状態と同様に上板24に対して載置板28および脚部32が重なる。このとき、ユーザーは脚部32および補助脚部34に対して特段の操作をせずとも、脚部32が折り畳み姿勢になるとともに、傾斜していた補助脚部34は再び上板24の切欠44内に収納される。第1状態から、第2筐体20を前方に押し込むと、該第2筐体20の先端部が傾斜していた補助脚部34を押し上げて、該補助脚部34は再び上板24の切欠44内に収納され第2状態へと移行する。
【0052】
このようなキーボード支持装置10Aにおいては、第1状態(図5参照)で脚部32が下方突出姿勢とされてキーボード12前側部分の下面を支持し、該キーボード12が安定して配置される。そして、第1状態ではディスプレイ22表示面のうち第2筐体20にかかる部分も相当に露呈されて有効に利用可能となる。また、第3状態(図3参照)で脚部32が折り畳み姿勢となり、上板24と載置板28とがほぼ隙間なく重なって無駄な空間が生じず、キーボード12を低い位置に配置できる。
【0053】
また、ユーザーは上板24と載置板28との間に第2筐体20を抜き差しして、その挿入深さ次第で第1状態、第2状態および第3状態に切り替えることができる。
【0054】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態にかかるキーボード支持装置10Bについて説明する。以下に説明する各実施形態において上記のキーボード支持装置10Aと同様の箇所については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0055】
図7は、第3状態におけるキーボード支持装置10Bの斜視図である。図8は、第2状態におけるキーボード支持装置10Bの斜視図である。図9は、第2状態から第1状態に移行途中のキーボード支持装置10Bの斜視図である。図10は、第1状態におけるキーボード支持装置10Bの斜視図である。図7図10では、タブレット端末14およびキーボード12を省略している。キーボード支持装置10Bは上板24、載置板28、背面板30およびスタンド35を備える。キーボード支持装置10Bはさらに、上板24に対して脚部46を介して接続される下板48と、下板48と載置板28とを接続する中継部50とを備える。
【0056】
脚部46は上記の脚部32に相当するものであって、前脚部46aおよび後脚部46bからなる。上板24と前脚部46aの一端とは前上ヒンジ52で接続され、上板24と後脚部46bの一端とは後上ヒンジ54で接続されている。下板48の前端部分と前脚部46aの他端とは前下ヒンジ56で接続され、下板48の後端部分と後脚部46bの他端とは後下ヒンジ58で接続されている。前脚部46aおよび後脚部46bの側面視長さは、それぞれタブレット端末14の高さとほぼ等しい。側面視で下板48の側面視長さは上板24のほぼ半分である。前脚部46a、後脚部46b、下板48および上板24は、側面視で平行リンク60を形成している。
【0057】
中継部50は、一端が載置板28の前端部に対してヒンジ62で接続された第1中継部50aと、一端が第1中継部50aに対してヒンジ64で接続されて他端が下板48の中央部に対してヒンジ66で接続された第2中継部50bとを備える。第1中継部50aは、側面視長さがタブレット端末14の高さとほぼ等しく、横方向長さが載置板28、下板48および上板24と等しい。第2中継部50bは、側面視長さが下板48のほぼ半分であり、横方向長さが載置板28、下板48および上板24のほぼ半分である。第2中継部50bは、横方向に関して第1中継部50aおよび下板48の中央に接続されている。ヒンジ66は縦方向に関して下板48の中央にある。下板48には、第3状態で第2中継部50bが収納される切欠68が形成されている。切欠68はヒンジ66から前脚部46aの下端部に亘って形成されている。
【0058】
図7に示すように、第3状態におけるキーボード支持装置10Bでは、ヒンジ62が折れ曲がって縦方向前端部を形成しており、第1中継部50aと載置板28とが折り重なっている。また、平行リンク60はつぶれた状態であり上板24、下板48および載置板28が三層に重なっている。前上ヒンジ52および後上ヒンジ54が屈曲していることから、前脚部46aおよび後脚部46bは上板24およびキーボード12の下面に沿った折り畳み姿勢となっている。
【0059】
第2中継部50bは切欠68に収納され、第1中継部50aと前脚部46aとが端部同士で付き合わされている。キーボード支持装置10Bにおける第3状態では、上記のキーボード支持装置10Aの場合(図1参照)と同様に、上板24の上面にキーボード12が配置され、タブレット端末14は背面板30によって適切な角度で支持される。
【0060】
図11は、第2状態におけるキーボード支持装置10B、キーボード12およびタブレット端末14の模式側面図である。図8および図11に示すように、第2状態におけるキーボード支持装置10Bでは、ヒンジ62およびヒンジ64がそれぞれ90度に折れ曲がり、第1中継部50aが側面視で鉛直向きとなって縦方向前側端壁を形成している。平行リンク60は第2状態においても第3状態と同様につぶれた状態となっている。
【0061】
キーボード支持装置10Bにおける第2状態では、上記のキーボード支持装置10Aの場合(図6参照)と同様に、上板24の上面にキーボード12が配置され、第2筐体20が上板24と載置板28との間に挿入され、第1筐体18が背面板30によって支持される。第1中継部50aは、第2筐体20の前側への進入を制限する位置決め部として作用する。
【0062】
図12は、第2状態から第1状態に移行途中のキーボード支持装置10B、キーボード12およびタブレット端末14の模式側面図である。図9および図12に示すように、キーボード支持装置10Bを第2状態から第1状態に移行させる場合には、ヒンジ62およびヒンジ64の角度を開きながら、中継部50によって上板24および平行リンク60の部分を前側へ移動させる。また、第2中継部50bを切欠68から引き出すとともに平行リンク60を広げる。
【0063】
図13は、第1状態におけるキーボード支持装置10B、キーボード12およびタブレット端末14の模式側面図である。図10および図13に示すように、第1状態におけるキーボード支持装置10Bでは、平行リンク60は載置板28の前側に配置され、下板48が載置板28とともに載置面26に当接配置される。また、第1中継部50aも載置面26に当接配置される。第2中継部50bは下板48と重なる。後下ヒンジ58と第1中継部50aの端部とがほぼ隙間なく配置される。平行リンク60は側面視で矩形となり、前脚部46aおよび後脚部46bは側面視で鉛直向きとなる。換言すれば、前脚部46aおよび後脚部46bはキーボード12の下面から下方に突出する下方突出姿勢となり、上板24を介してキーボード12の下面を支持することができる。
【0064】
キーボード支持装置10Bにおける第1状態では、上記のキーボード支持装置10Aの場合(図5参照)と同様に、ディスプレイ22における第1筐体18の全面と第2筐体20における略半分程度の表示が有効に利用可能となる。
【0065】
なお、図示を省略するが、キーボード支持装置10Bにおいても上記のキーボード支持装置10Aと同様の補助脚部34(図5参照)を設け、該補助脚部34が自重で傾斜して上板24、補助脚部34および前脚部46a(または後脚部46b)によって側面視で三角形を形成して平行リンク60が矩形を保ちやすくなるように補強してもよい。
【0066】
このようなキーボード支持装置10Bにおいては、第1状態(図13参照)で2つの前脚部46aと後脚部46bとが下方突出姿勢とされてキーボード12前側部分の下面を支持し、該キーボード12が安定して配置される。そして、第1状態ではディスプレイ22表示面のうち第2筐体20にかかる部分も相当に露呈されて有効に利用可能となる。また、第2状態(図11参照)で脚部46が折り畳み姿勢となり、上板24と載置板28とがほぼ隙間なく重なって無駄な空間が生じず、キーボード12を低い位置に配置できる。
【0067】
また、ユーザーは上板24を前側に引き出すだけでつぶれていた平行リンク60が矩形に広がり第2状態から第1状態に移行させることができる。また、その逆操作をするだけで第1状態から第2状態に移行させることができる。これらの操作時に、ユーザーは脚部46に対して直接的な操作をせずとも降り畳み姿勢と下方突出姿勢とを切り替えることができる。
【0068】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態にかかるキーボード支持装置10Cについて説明する。
【0069】
図14は、第2状態におけるキーボード支持装置10C、キーボード12およびタブレット端末14の斜視図である。図15は、第2状態から第1状態に移行途中におけるキーボード支持装置10Cを下方から見た斜視図である。図16は、第1状態におけるキーボード支持装置10C、キーボード12およびタブレット端末14の斜視図である。図17は、第1状態におけるキーボード支持装置10Cを下方から見た斜視図である。
【0070】
第3の実施形態にかかるキーボード支持装置10Cは、上板24と、該上板24と平行に設けられる右載置板70および左載置板72と、右内脚部74a、左内脚部76a、右外脚部74bおよび左外脚部76bとを備える。
【0071】
右外脚部74bは一端が上板24の右端部に対して縦方向の右外上ヒンジ78bで接続され、他端が右載置板70の右端部に対して縦方向の右外下ヒンジ80bで接続されている。左外脚部76bは一端が上板24の左端部に対して縦方向の左外上ヒンジ82bで接続され、他端が右載置板70の左端部に対して縦方向の左外下ヒンジ84bで接続されている。
【0072】
右内脚部74aは、右外脚部74bより内側に設けられている。上板24と右内脚部74aの一端とは、縦方向の右内上ヒンジ78aで接続され、右載置板70と右内脚部74aの他端とは、縦方向の右内下ヒンジ80aで接続されている。右内下ヒンジ80aは、後述する矩形切欠70bの内側部に設けられている。左内脚部76aは、左外脚部76bより内側に設けられている。上板24と左内脚部76aの一端とは、縦方向の左内上ヒンジ82aで接続され、左載置板72と左内脚部76aの他端とは、縦方向の左内下ヒンジ84aで接続されている。左内下ヒンジ84aは、後述する矩形切欠72bの内側部に設けられている。
【0073】
右載置板70と上板24との間には弾性体86が設けられている。左載置板72と上板24との間には弾性体87が設けられている。弾性体86は、右内脚部74aおよび右外脚部74bが折り畳み姿勢となるように、右載置板70を左方向に付勢する。弾性体87は、左内脚部76aおよび左外脚部76bが折り畳み姿勢となるように、左載置板72を右方向に付勢する。弾性体86,87によれば右内脚部74a、右外脚部74b、左内脚部76aおよび左外脚部76bを自動的に折り畳み姿勢に復帰させることができる。右載置板70の付勢手段である弾性体86と左載置板72の付勢手段である弾性体87とを独立的に設けることにより、それぞれの配置の自由度が高まり、適度な長さが確保されて安定的な弾性力を付与することができる。弾性体86,87は、例えばゴム紐である。
【0074】
右載置板70および左載置板72は、横寸法がそれぞれ上板24の1/3程度である。右載置板70および左載置板72は、縦寸法がそれぞれ上板24の半分程度である。右載置板70および左載置板72は上記の載置板28と比較して縦方向および横方向の寸法を小さく設定することができるため、キーボード支持装置10Cは小型化が可能である。右載置板70および左載置板72は、前側部分に傾斜カット70a,72aが形成され、後側には左右方向に矩形切欠70b,72bが形成されている。
【0075】
右内脚部74a、右外脚部74b、左内脚部76aおよび左外脚部76bは、起立時の高さ(格納時の横幅)がタブレット端末14の厚みにほぼ等しい。右外脚部74bおよび左外脚部76bは、縦寸法がそれぞれ右載置板70および左載置板72と等しい。右内脚部74aおよび右外脚部74bは、縦寸法がそれぞれ矩形切欠70b,72bと等しく、該矩形切欠70b,72bに収納可能である。右内脚部74a、右外脚部74b、上板24および右載置板70は、前方から見て平行リンク97(図17参照)を形成している。左内脚部76a、左外脚部76b、上板24および左載置板72は、前方から見て平行リンク99(図17参照)を形成している。
【0076】
上板24の前側右端部には、右外脚部74bおよび右載置板70のそれぞれ少なくとも一部を露呈させる右側切欠88が形成されている。上板24の前側左端部には、左外脚部76bおよび左載置板72のそれぞれ少なくとも一部を露呈させる左側切欠90が形成されている。
【0077】
右載置板70、左載置板72、右外脚部74b、左外脚部76bの各上面で右側切欠88および左側切欠90から露呈される部分は、上板24とは異なる目立つ色となっている。例えば、上板24が黒であり、右載置板70、左載置板72、右外脚部74b、左外脚部76bの各上面が赤である。図14および図16では赤の部分をドット地で示している。後述するようにここはユーザーが指で押す部分であり、例えば「PUSH」などの文字を記してもよい。
【0078】
右載置板70の後部には2つの脚側磁石92a,92bが横方向に並列して設けられている。左載置板72の後部には2つの脚側磁石94a,94bが横方向に並列して設けられている。脚側磁石92a,94aが内寄りで、脚側磁石92b,94bが外寄りである。タブレット端末14の前端部におけるやや右寄り部分には2つの脚維持磁石96a,96bが並列して設けられ、やや左寄り部分には2つの脚維持磁石98a,98bが並列して設けられている。脚維持磁石96a,98aが内寄りで、脚維持磁石96b,98bが外寄りである。脚側磁石92a,92b,94a,94bと脚維持磁石96a,96b,98a,98bとは吸着し合うように磁極向きが設定されている。
【0079】
図14に示すように、第2状態におけるキーボード支持装置10Cでは、右外上ヒンジ78bおよび左外上ヒンジ82bが折れ曲がり、右外下ヒンジ80bおよび左外下ヒンジ84bが開いた状態となっている。また、第2状態におけるキーボード支持装置10Cでは、右内上ヒンジ78aおよび左内上ヒンジ82aが折れ曲がり、右内下ヒンジ80aおよび左内下ヒンジ84aが開いた状態となっている。このとき、平行リンク97,99はつぶれた状態になっている。
【0080】
そして、右外脚部74bおよび右載置板70は同一面を形成し、一部が右側切欠88で露呈され、露呈されていない部分は上板24と折り重なっている。同様に左外脚部76bおよび左載置板72は同一面を形成し、一部が左側切欠90で露呈され、露呈されていない部分が上板24と折り重なっている。右内脚部74aおよび左内脚部76aは全面が上板24と折り重なっている。これは、裏側(図15参照)の弾性体86,87の付勢力による。第2状態では。右内脚部74aおよび左内脚部76a、右外脚部74bおよび左外脚部76bはキーボード12の下面に沿った折り畳み姿勢となっている。
【0081】
このように、第2状態におけるキーボード支持装置10Cは薄くなっていて、第2筐体20の上面に上板24が配置されており、該上板24の上にキーボード12が載置されている。第2筐体20はそのディスプレイ面とともにキーボード支持装置10Cでほぼ覆われている。
【0082】
図15に示すように、第2状態から第1状態へ移行する場合には、右載置板70および左載置板72がタブレット端末14の前端部よりも前側になる位置までキーボード支持装置10Cをキーボード12とともに前側へ移動させる。そうすると、脚側磁石92bと脚維持磁石96aとが吸着し合うとともに、脚側磁石94bと脚維持磁石98aとが吸着し合い、キーボード支持装置10Cの横方向および縦方向の位置決めがなされる。そして、矢印で示すように、ユーザーが右側切欠88および左側切欠90から露呈している右外脚部74bおよび左外脚部76bを外側にねじるように押し下げることにより、図16および図17で示す第1状態に移行する。上記の通りこの部分は上板24とは異なる色に着色されており、操作方法を熟知していないユーザーであっても感覚的な操作が可能である。
【0083】
図16に示すように、第1状態におけるキーボード支持装置10Cでは、右内上ヒンジ78a、左内上ヒンジ82a、右内下ヒンジ80aおよび左内下ヒンジ84a、右外上ヒンジ78b、左外上ヒンジ82b、右外下ヒンジ80bおよび左外下ヒンジ84bがそれぞれ90度に折れ曲がっている。そして、4つの右内脚部74a、左内脚部76a、右外脚部74bおよび左外脚部76bが鉛直向きで、キーボード12の下面および上板24に対して下方傾斜姿勢となり該上板24を介してキーボード12の前側部分をバランスよく支持することができる。また、適度な面積を有する右載置板70および左載置板72が載置面26に載置されて安定する。
【0084】
図17に示すように、第1状態におけるキーボード支持装置10Cでは、脚側磁石92aと脚維持磁石96aとが吸着し合うとともに脚側磁石92bと脚維持磁石96bとが吸着し合うことにより、右載置板70および右外脚部74bの位置と姿勢とが維持される。同様に、脚側磁石94aと脚維持磁石98aとが吸着し合とともに脚側磁石94bと脚維持磁石98bとが吸着し合うことにより、左載置板72および左外脚部76bの位置と姿勢とが維持される。このように第1状態では、合計4対の磁石が吸着し合うことによって適度に強い力が生じて弾性体86が伸びることによる弾性力に打ち勝ち、右載置板70および左載置板72の位置が維持される。
【0085】
なお、脚側磁石92a,92b,94a,94bおよび脚維持磁石96a,96b,98a,98bのいずれか一方を磁石ではなく鉄などの強磁性体に置き換えることも可能であるが、本実施例のように磁石同士を吸着させる方が吸着力が強く、しかも位置決め精度が高くなる。
【0086】
ユーザーがキーボード支持装置10Cをタブレット端末14から取り外すと、脚側磁石92a,92b,94a,94bは脚維持磁石96a,96b,98a,98bとの吸着から解放され、右載置板70および左載置板72は弾性体86,87によって内側に引き寄せられ、4つの右内脚部74a、左内脚部76a、右外脚部74bおよび左外脚部76bは折り畳み姿勢に戻る。したがって、ユーザーは特段の操作を行わずとも、キーボード支持装置10Cは図14に示すような薄い状態に復帰し、収納および搬送に好適である。
【0087】
なお、キーボード支持装置10Cを第3状態で用いる場合には、タブレット端末14を適当なスタンドで傾斜姿勢を維持させておき、キーボード12およびキーボード支持装置10Cをタブレット端末14とは物理的に独立な状態として使用すればよい。
【0088】
このようなキーボード支持装置10Cにおいては、第1状態(図16参照)で4つの右内脚部74a、左内脚部76a、右外脚部74bおよび左外脚部76bが下方突出姿勢とされてキーボード12前側部分の下面を支持し、該キーボード12が安定して配置される。そして、第1状態ではディスプレイ22表示面のうち第2筐体20にかかる部分も相当に露呈されて有効に利用可能となる。また、第2状態、第3状態では右内脚部74a、左内脚部76a、右外脚部74bおよび左外脚部76bが折り畳み姿勢となり、上板24と右載置板70および左載置板72とがほぼ隙間なく重なって無駄な空間が生じず、キーボード12を低い位置に配置できる。
【0089】
キーボード支持装置10Cは、上記のような広い載置板28や背面板30が省略されており、一層の小型軽量化が実現されている。したがって、例えばキーボード12と一体化するのに好適である。
【0090】
また、ユーザーは上板24を前側に引き出して、右外脚部74bおよび左外脚部76bを捩じりながら押し下げるだけで、磁力によって右外脚部74bおよび左外脚部76bが下方突出姿勢に維持される。さらに、ユーザーはキーボード支持装置10Cをタブレット端末14から取り外すだけで、右外脚部74bおよび左外脚部76bに対して直接的な操作をせずとも降り畳み姿勢に復帰させることができる。
【0091】
なお、キーボード支持装置10Cにおける右内脚部74aおよび左内脚部76aはキーボード12を支持するとともに、平行リンク97,99を形成して右載置板70および左載置板72を上板24と平行に維持する働きがある。設計条件により、右載置板70および左載置板72を上板24と平行に維持する手段は、右内脚部74a、左内脚部76aに限らず、例えば、右載置板70と左載置板72との間に1本の弾性体を設けてもよく、またはスライドレール機構を適用してもよい。
【0092】
図18は、キーボード支持装置10C、キーボード12、タブレット端末14およびキーボード支持補助装置100の斜視図である。図19は、第3状態におけるキーボード支持装置10C、キーボード12、タブレット端末14およびキーボード支持補助装置100の斜視図である。キーボード支持補助装置100はキーボード支持装置10Cと組み合わせて用いられる。
【0093】
図18に示すように、キーボード支持装置10Cは、キーボード支持補助装置100と組み合わせて用いてもよい。キーボード支持補助装置100は、脚部(前カバー体)101、載置板28、背面板30およびスタンド35を有する。キーボード支持補助装置100は、上記のキーボード支持装置10A(図1図2参照)における上板24に代えて上板102を有する。上板102は上記の上板24よりも縦方向寸法が短い。上板102、脚部101、載置板28および背面板30は、上ヒンジ38、下ヒンジ36および背面ヒンジ40でつながっている。脚部101は上記の脚部32に対して脚維持磁石96a,96b,98a,98bが付加されたものである。この場合、タブレット端末14には脚維持磁石96a,96b,98a,98bが不要である。なお、図18ではキーボード支持装置10Cが脚維持磁石96a,96b,98a,98bから離間していて磁力作用がない状態であるが、理解を容易にするために、右載置板70および左載置板72が起立した状態として示している。
【0094】
キーボード支持補助装置100は、第1状態および第2状態において、上ヒンジ38と下ヒンジ36とが90度に折れ曲がり、脚部101がタブレット端末14の前端部を覆う。そして、キーボード支持装置10Cを第2状態として用いる場合には、上板102を介して第2筐体20の上面に載置する。キーボード支持装置10Cを第1状態として用いる場合には、やや前側に移動して右外脚部74bおよび左外脚部76bを外側へねじりながら下方に押し下げればよい。そうすると、脚側磁石92a、92b、94a,94bと脚維持磁石96a,96b,98a,98bとが吸着し合って第1状態の姿勢が保持される。
【0095】
キーボード支持補助装置100は、図18に示す状態からタブレット端末14を一旦抜き取り、上ヒンジ38および下ヒンジ36の一方を折り曲げて他方を開くことによって図19に示すような第3状態として用いることができる。例えば、ヒンジ部16を開いた状態のタブレット端末14を背面ヒンジ40に沿って横置きし、背面板30で支持すればよい。また、タブレット端末14の下端部はキーボード支持装置10Cおよびキーボード12の後端部で支持すればよい。このように、キーボード支持補助装置100は、キーボード支持装置10Cを第3状態で用いるのに好適である。
【0096】
図19に示す状態からタブレット端末14を抜き取り、さらに背面板30を前に倒すことにより、キーボード支持補助装置100は、キーボード12およびキーボード支持装置10Cを覆うカバーとして用いることができる。
【0097】
キーボード支持装置10A,10B,10Cおよびキーボード支持補助装置100は、薄く折り畳みが可能で、簡便かつ軽量な構成であり、廉価である。
【0098】
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
【符号の説明】
【0099】
10A,10B,10C キーボード支持装置
12 キーボード
14 タブレット端末
18 第1筐体
20 第2筐体
22 ディスプレイ
24 上板
26 載置面
28 載置板
30 背面板
32 脚部
34 補助脚部
34a 脚側磁石
35 スタンド
36 下ヒンジ
36a 脚維持磁石
38 上ヒンジ
40 背面ヒンジ
42 補助ヒンジ
46 脚部
46a 前脚部
46b 後脚部
48 下板
50 中継部
50a 第1中継部
50b 第2中継部
54 後上ヒンジ
56 前下ヒンジ
58 後下ヒンジ
60 平行リンク
62,64,66 ヒンジ
70 右載置板
72 左載置板
74a 右内脚部(脚部)
74b 右外脚部(脚部)
76a 左内脚部(脚部)
76b 左外脚部(脚部)
78a 右内上ヒンジ
78b 右外上ヒンジ
80a 右内下ヒンジ
80b 右外下ヒンジ
82a 左内上ヒンジ
82b 左外上ヒンジ
84a 左内下ヒンジ
84b 左外下ヒンジ
86,87 弾性体
88 右側切欠
90 左側切欠
92a,92b,94a,94b 脚側磁石
96a,96b,98a,98b 脚維持磁石
100 キーボード支持補助装置

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2021-08-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に対して別体のキーボードを支持するキーボード支持装置であって、
前記キーボードの下面に沿った折り畳み姿勢と下方に突出する下方突出姿勢とに切り替えられる脚部と、
上面に前記キーボードが載置されまたは前記キーボードの下面と一体の上板と、
載置面に載置される載置板と、
を備え、
前記脚部は、
前記キーボードの後側部分が前記上板を介して前記電子機器の一部に載置され、前記キーボードの前側部分が前記電子機器よりも前側に突出した第1状態、および前記キーボードの縦方向の全部が前記上板を介して前記電子機器に載置される第2状態で、前記下方突出姿勢とされて前記前側部分の下面を支持し
前記電子機器が前記上板と前記載置板との間に配置されてなく前記キーボードの縦方向の全部が前記上板に載置される第3状態で、前記折り畳み姿勢とされ、
前記上板と前記脚部の一端とは、横方向の上ヒンジで接続され、
前記載置板と前記脚部の他端とは、横方向の下ヒンジで接続され、
前記上板と前記載置板との間に前記電子機器が挿入されているときに前記第1状態または前記第2状態となって、前記脚部が前記下方突出姿勢になり、
前記上板と前記載置板との間から前記電子機器が抜き取られているときに前記第3状態となって、前記上板と前記載置板とが当接して、前記脚部が折り畳み姿勢になることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項2】
請求項に記載のキーボード支持装置において、
基端が前記上板に対して横方向の補助ヒンジで接続された補助脚部を備え、
前記補助脚部は、前記第2状態および前記第3状態では前記上板に対して収納または折り重なり、前記第1状態では前記補助ヒンジを基準として傾斜して先端が前記載置板または前記下ヒンジに当接することを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項3】
請求項に記載のキーボード支持装置において、
前記補助脚部の先端には脚側磁石が設けられ、
前記第1状態における前記補助脚部の先端の当接部には脚維持磁石が設けられていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項4】
電子機器に対して別体のキーボードを支持するキーボード支持装置であって、
前記キーボードの下面に沿った折り畳み姿勢と下方に突出する下方突出姿勢とに切り替えられる脚部と、
上面に前記キーボードが載置されまたは前記キーボードの下面と一体の上板と、
前記上板に対して前記脚部を介して接続される下板と、
載置面に載置される載置板と、
前記下板と前記載置板とを接続する中継部と、
を備え、
前記脚部は前脚部および後脚部を備え、
前記キーボードの後側部分が前記上板を介して前記電子機器の一部に載置され、前記キーボードの前側部分が前記電子機器よりも前側に突出した第1状態で、前記下方突出姿勢とされて前記前側部分の下面を支持し、
前記キーボードの縦方向の全部が前記上板を介して前記電子機器に載置される第2状態、および前記電子機器が前記上板と前記載置板との間に配置されてなく前記キーボードの縦方向の全部が前記上板に載置される第3状態で、前記折り畳み姿勢とされ、
前記上板と前記前脚部の一端とは、横方向の前上ヒンジで接続され、
前記上板と前記後脚部の一端とは、横方向の後上ヒンジで接続され、
前記下板と前記前脚部の他端とは、横方向の前下ヒンジで接続され、
前記下板と前記後脚部の他端とは、横方向の後下ヒンジで接続され、
前記第2状態および前記第3状態のとき、前記前脚部、前記後脚部および前記下板は前記上板に対して折り重なり、
前記第1状態のとき、前記下板は前記中継部を介して前記載置板の前側に移動されて前記載置面に載置され、前記前脚部および前記後脚部が前記下方突出姿勢になることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項5】
請求項に記載のキーボード支持装置において、
前記中継部は、
前記載置板の前端部に対して横方向のヒンジで接続された第1中継部と、
前記第1中継部と前記下板とに対してそれぞれ横方向のヒンジで接続された第2中継部と、
を備え、
前記第1中継部の高さは前記電子機器の前端高さとほぼ等しいことを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項6】
請求項のいずれか1項に記載のキーボード支持装置において、
前記電子機器の少なくとも一部を支持する背面板を備え、
前記背面板は前記載置板の後端部に対して横方向の背面ヒンジで接続されていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項7】
請求項に記載のキーボード支持装置において、
前記背面板には、下端部が前記載置面に当接して該背面板を傾斜状態に維持するスタンドが設けられていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項8】
電子機器に対して別体のキーボードを支持するキーボード支持装置であって、
前記キーボードの下面に沿った折り畳み姿勢と下方に突出する下方突出姿勢とに切り替えられる脚部と、
上面に前記キーボードが載置されまたは前記キーボードの下面と一体の上板と、
前記上板と平行に維持される右載置板および左載置板と、
を備え、
前記脚部は、
前記キーボードの後側部分が前記上板を介して前記電子機器の一部に載置され、前記キーボードの前側部分が前記電子機器よりも前側に突出した第1状態で、前記下方突出姿勢とされて前記前側部分の下面を支持し、
前記キーボードの縦方向の全部が前記上板を介して前記電子機器に載置される第2状態で、前記折り畳み姿勢とされ、
前記脚部は右外脚部および左外脚部を備え、
前記上板と前記右外脚部の一端とは、縦方向の右外上ヒンジで接続され、
前記上板と前記左外脚部の一端とは、縦方向の左外上ヒンジで接続され、
前記右載置板と前記右外脚部の他端とは、縦方向の右外下ヒンジで接続され、
前記左載置板と前記左外脚部の他端とは、縦方向の左外下ヒンジで接続されていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項9】
請求項に記載のキーボード支持装置において、
前記右載置板および前記左載置板にはそれぞれ脚側磁石が設けられ、
前記電子機器の前端部またはそれを覆う前カバー体には脚維持磁石が設けられ、
前記第1状態では、前記脚側磁石と前記脚維持磁石とが吸着し合い、前記右外脚部および前記左外脚部が前記キーボードの下面を支持する姿勢に維持することを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項10】
請求項またはに記載のキーボード支持装置において、
前記右載置板は前記右外脚部が折り畳み姿勢となるように弾性体によって付勢され、
前記左載置板は前記左外脚部が折り畳み姿勢となるように弾性体によって付勢されていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項11】
請求項10のいずれか1項に記載のキーボード支持装置において、
前記脚部はさらに前記右外脚部より内側の右内脚部および前記左外脚部より内側の左内脚部を備え、
前記上板と前記右内脚部の一端とは、縦方向の右内上ヒンジで接続され、
前記上板と前記左内脚部の一端とは、縦方向の左内上ヒンジで接続され、
前記右載置板と前記右内脚部の他端とは、縦方向の右内下ヒンジで接続され、
前記左載置板と前記左内脚部の他端とは、縦方向の左内下ヒンジで接続されていることを特徴とするキーボード支持装置。
【請求項12】
請求項11のいずれか1項に記載のキーボード支持装置において、
前記上板には、
前記右外脚部および前記右載置板のそれぞれ少なくとも一部を露呈させる右側切欠と、
前記左外脚部および前記左載置板のそれぞれ少なくとも一部を露呈させる左側切欠と、
が形成されていることを特徴とするキーボード支持装置。