(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022024229
(43)【公開日】2022-02-09
(54)【発明の名称】電話詐欺防止方法、電話詐欺防止システム、詐欺防止装置、及び詐欺防止センター装置
(51)【国際特許分類】
H04M 3/58 20060101AFI20220202BHJP
H04M 3/54 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
H04M3/58
H04M3/54
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020117965
(22)【出願日】2020-07-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】501379247
【氏名又は名称】日本ソフトウェアマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奈須 永典
【テーマコード(参考)】
5K201
【Fターム(参考)】
5K201AA07
5K201BC08
5K201BC17
5K201BC24
5K201CA01
5K201CB05
5K201CB09
5K201CB17
5K201DB01
5K201DC02
5K201EC05
5K201ED01
5K201EE16
(57)【要約】
【課題】ユーザーの個別的な事情に応じた電話詐欺の判定を可能とする技術の提供を目的とする。
【解決手段】ユーザーの電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を用いた電話詐欺防止方法であって、前記詐欺防止装置は、前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送手順を実行し、前記詐欺防止センター装置は、転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続手順と、予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付手順と、前記確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送手順を実行することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を用いた電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止装置は、
前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送手順を実行し、
前記詐欺防止センター装置は、
転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続手順と、
予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付手順と、
前記確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送手順を実行することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止装置は、
前記再転送手順において転送された呼に係る前記発呼元との通話内容を取得する通話内容取得手順と、
相談要求の入力操作を受け付けると、前記発呼元の電話番号と前記通話内容とを前記詐欺防止センター装置に送信するとともに、相談要求を示す情報を送信する相談受付手順と、を実行することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項3】
請求項2に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止センター装置は、前記相談要求に係る前記通話内容に応じてブラックリストを生成するブラックリスト生成手順を実行し、
前記呼接続手順において、前記ブラックリストに含まれない前記発呼元と呼を確立することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項4】
請求項3に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記ブラックリスト生成手順において、生成した前記ブラックリストを前記詐欺防止装置に送信し、
前記詐欺防止装置の転送手順において、前記ブラックリストに含まれない前記発呼元からの着呼を前記詐欺防止センター装置に転送することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止センター装置は、前記転送手順において転送された前記発呼元に関する、前記確認先の確認結果を示す確認結果情報を含む確認履歴情報を生成する確認履歴生成手順を実行し、
前記詐欺防止装置は、前記電話への着信履歴情報を生成し、前記確認結果情報を関連付ける着信履歴生成手順と、
前記着信履歴生成手順において生成された前記着信履歴情報を予め登録された通知先に送信する着信履歴送信手順と、を実行することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項6】
顧客の電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を有する電話詐欺防止システムであって、
前記詐欺防止装置は、
前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送部を備え、
前記詐欺防止センター装置は、
転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続制御部と、
予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付部と、
前記確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送部とを備えることを特徴とする、電話詐欺防止システム。
【請求項7】
顧客の電話に接続された詐欺防止装置であって、
前記電話への着呼を詐欺防止センター装置に転送する転送部と、
前記詐欺防止センター装置から再転送された着呼に係る発呼元と前記電話との呼接続を制御する呼接続制御部と、
前記発呼元との通話内容を取得する通話内容取得部と、
入力装置を介して相談要求の入力操作を受け付け、前記発呼元の電話番号と前記通話内容とを前記詐欺防止センター装置に送信する相談受付部と、を備えることを特徴とする、詐欺防止装置。
【請求項8】
詐欺防止装置から転送された着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続制御部と、
予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付部と、
確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送部と、を備えることを特徴とする、詐欺防止センター装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話詐欺防止方法、電話詐欺防止システム、詐欺防止装置、及び詐欺防止センター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
振り込め詐欺など、電話を用いた詐欺は増加傾向にあり、対策が望まれる。
【0003】
特許文献1には、「顧客から転送された電話を受けて、顧客に代わってオペレータが応対するコールセンタに適用される迷惑電話判定支援システム」が開示されている。同文献の段落〔0017〕には、「迷惑電話判定支援システム10は、公衆電話回線網、移動体通信網などの通信回線網1を介して顧客の電話装置2に接続されている。」と記載され、段落〔0021〕には、「データ記憶装置40は、会話シナリオ記憶部46を備える。会話シナリオ記憶部46には、オペレータが顧客にかかってきた電話の転送電話を受けたときに、電話応対するための会話シナリオデータが記憶されている。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術は、予め設定された会話シナリオに基づいて、オペレーターが迷惑電話の判定を行うものである。しかしながら、どのユーザーにも共通の会話シナリオを用いるため、ユーザーの事情に応じた判定を行うことができない。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、ユーザーの個別的な事情に応じた電話詐欺の判定を可能とする技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る電話詐欺防止方法は、ユーザーの電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を用いた電話詐欺防止方法であって、前記詐欺防止装置は、前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送手順を実行し、前記詐欺防止センター装置は、転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続手順と、予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付手順と、前記確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送手順を実行することを特徴とする。
【0009】
本発明の前記詐欺防止装置は、前記再転送手順において転送された呼に係る前記発呼元との通話内容を取得する通話内容取得手順と、相談要求の入力操作を受け付けると、前記発呼元の電話番号と前記通話内容とを前記詐欺防止センター装置に送信するとともに、相談要求を示す情報を送信する相談受付手順と、を実行することを特徴としてもよい。
【0010】
本発明の前記詐欺防止センター装置は、前記相談要求に係る前記通話内容に応じてブラックリストを生成するブラックリスト生成手順を実行し、前記呼接続手順において、前記ブラックリストに含まれない前記発呼元と呼を確立することを特徴としてもよい。
【0011】
本発明の前記ブラックリスト生成手順において、生成した前記ブラックリストを前記詐欺防止装置に送信し、前記詐欺防止装置の転送手順において、前記ブラックリストに含まれない前記発呼元からの着呼を前記詐欺防止センター装置に転送することを特徴としてもよい。
【0012】
本発明の前記詐欺防止センター装置は、前記転送手順において転送された前記発呼元に関する、前記確認先の確認結果を示す確認結果情報を含む確認履歴情報を生成する確認履歴生成手順を実行し、前記詐欺防止装置は、前記電話への着信履歴情報を生成し、前記確認結果情報を関連付ける着信履歴生成手順と、前記着信履歴生成手順において生成された前記着信履歴情報を予め登録された通知先に送信する着信履歴送信手順と、を実行することを特徴としてもよい。
【0013】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る電話詐欺防止システムは、顧客の電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を有する電話詐欺防止システムであって、前記詐欺防止装置は、前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送部を備え、前記詐欺防止センター装置は、転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続制御部と、予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付部と、前記確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送部とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る詐欺防止装置は、顧客の電話に接続された詐欺防止装置であって、前記電話への着呼を詐欺防止センター装置に転送する転送部と、前記詐欺防止センター装置から再転送された着呼に係る発呼元と前記電話との呼接続を制御する呼接続制御部と、前記発呼元との通話内容を取得する通話内容取得部と、入力装置を介して相談要求の入力操作を受け付け、前記発呼元の電話番号と前記通話内容とを前記詐欺防止センター装置に送信する相談受付部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る詐欺防止センター装置は、詐欺防止装置から転送された着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続制御部と、予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付部と、確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザーの個別的な事情に応じた電話詐欺の判定が可能となる。
【0017】
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】電話詐欺防止システムの概要の一例を示す図である。
【
図2】電話詐欺防止システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】詐欺防止装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】電話詐欺防止システムにおける着呼受付処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図5】転送要否判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】接続可否判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】転送要否判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】第1の変形例における転送要否判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】第2の変形例における電話詐欺防止システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図10】第2の変形例における着信履歴情報のデータ構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の概要を説明する。
図1は、電話詐欺防止システム1の概要の一例を示す図である。
【0020】
本図に示す例において、発呼者Tが電話をかける者である。発呼者Tは電話による詐欺を行う者である可能性がある。ユーザーSが発呼の相手方である。即ち、発呼者Tは電話機Aを操作し、ユーザーSの有する電話機Bに電話をかける。なお、ユーザーSは顧客として取り扱われてもよい。
【0021】
ユーザーSの有する電話機Bには詐欺防止装置10が接続されており、電話機Aによる発呼は公衆電話網Xを介して詐欺防止装置10に到達する。詐欺防止装置10は、公衆電話網Xを介して呼を詐欺防止センター装置20に転送する。詐欺防止センター装置20は、オペレーターUにより操作される装置であって、オペレーターUはユーザーSに代わって発呼者Tと通話する。
【0022】
オペレーターUが、発呼者Tが詐欺師であると判断する場合、詐欺防止センター装置20を操作して呼を切断することができる。また、オペレーターUは、予めユーザーSと関連付けられた確認先であるユーザーVに、発呼者Tによる通話をユーザーSに接続してもよいか確認することができる。オペレーターUは、例えば発呼者Tとの通話を保留にしてユーザーVの有する電話機Cに発呼し、確認を行う。ユーザーVは、例えばユーザーSの親族である。
【0023】
なお、公衆電話網Xはデータ通信を可能とするインターネット網であってもよく、詐欺防止装置10は、インターネット網を介して発呼者Tからの発呼を受け付け、詐欺防止センター装置20に呼を転送してもよい。詐欺防止センター装置20は、インターネット網を介してユーザーVの有する電話機Cに発呼してもよい。また、詐欺防止センター装置20は、電話番号に対してデータの送信を可能とするデータ送信サービス、例えばショートメッセージサービス(以下「SMS」(short message service)と記載)を使用して、電話機Cに対して確認のための情報を送信し、応答を受信するものであってもよい。また、詐欺防止センター装置20は、電子メールやソーシャルネットワークサービスを使用して、電話機Cに対して確認のための情報を送信し、応答を受信してもよい。
【0024】
オペレーターUが、発呼者Tとの呼をユーザーSに接続してもよいと判断した場合、詐欺防止センター装置20を操作して呼を詐欺防止装置10に再転送する。その後、電話機Aと電話機Bとで呼が確立し、発呼者TとユーザーSとで通話が行われる。例えば詐欺防止装置10は、発呼者TとユーザーSとの通話を録音してもよい。
【0025】
通話終了後、ユーザーSが通話内容について相談することを希望する場合、詐欺防止装置10の有する相談ボタン101を操作することができる。相談ボタン101が操作されると、詐欺防止装置10は詐欺防止センター装置20に発呼し、ユーザーSはオペレーターUに通話内容を相談することができる。なお、詐欺防止装置10は詐欺防止センター装置20に、録音した発呼者Tとの通話内容をインターネット網を介して送信してもよい。
【0026】
図2は、電話詐欺防止システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。電話詐欺防止システム1は、詐欺防止装置10と、詐欺防止センター装置20とを有する。詐欺防止装置10と詐欺防止センター装置20とは、共に公衆電話網Xに接続されている。先述したように、公衆電話網Xはインターネット網であってもよく、また詐欺防止装置10と詐欺防止センター装置20とは、公衆電話網Xに加えて図示しないインターネット網に接続されるものであってもよい。
【0027】
詐欺防止装置10は、処理部110と、記憶部120と、入力部130と、通信部140とを備える。処理部110は、詐欺防止装置10の全体を統括的に制御する。記憶部120は、処理部110の処理に必要な情報を記憶する。入力部130は、相談ボタン101などの入力装置を介した入力操作を受け付ける。通信部140は、詐欺防止装置10と、公衆電話網X又はインターネット網に接続された他の装置との通信を仲介する。また、通信部140は、詐欺防止装置10と、電話機Bとの通信を仲介する。
【0028】
処理部110は、呼接続制御部111と、転送要否判定部112と、転送部113と、通話内容取得部114と、相談受付部115とを備える。呼接続制御部111は、公衆電話網Xを介して接続された他の装置と、電話機Bとの呼接続を仲介する。例えば、呼接続制御部111は、詐欺防止装置10から再転送された着呼に係る発呼元である電話機Aと、電話機Bとの呼接続を制御する。
【0029】
転送要否判定部112は、電話機Aからの発呼を詐欺防止センター装置20に転送するか否かを判定する。例えば、転送要否判定部112は、発呼元の電話機Aの電話番号が不明である場合、転送しないものと判定する。また、転送要否判定部112は、電話機Aの電話番号が、予め作成された電話帳情報に登録されている場合、転送しないものと判定する。転送部113は、転送するものと判定された発呼を、詐欺防止センター装置20に転送する。
【0030】
通話内容取得部114は、発呼元との通話内容を取得する。例えば、通話内容取得部114は、通話の音声を録音する。また例えば、通話内容取得部114は、通話の音声から文字データを生成し、通話内容として記憶部120に記憶させる。この場合、通話内容取得部114は、公知の技術を用いて音声から文字データを生成する。なお、通話内容取得部114は、詐欺防止センター装置20から転送された相手と呼が確立している場合、転送された呼に係る発呼元との通話内容を取得する。
【0031】
相談受付部115は、相談ボタン101を介して相談要求の入力操作を受け付ける。相談受付部115が相談ボタン101の入力操作を受け付けると、呼接続制御部111は詐欺防止センター装置20に発呼する。なお、相談受付部115は、発呼元の電話機Aの電話番号と、通話内容取得部114により取得された通話内容を示す情報と、相談要求を示す情報とを、詐欺防止装置10に送信してもよい。
【0032】
記憶部120は、電話帳情報121と、通話情報122とを記憶する。電話帳情報121は、転送不要の電話番号を予め登録するものである。通話情報122は、通話内容取得部114により取得される通話内容を示す情報であって、音声情報であってもよく、文字データであってもよい。
【0033】
詐欺防止センター装置20は、処理部210と、記憶部220と、入力部230と、出力部240と、通信部250とを備える。処理部210は、詐欺防止センター装置20の全体を統括的に制御する。記憶部220は、処理部210の処理に必要な情報を記憶する。入力部230は、入力装置を介したオペレーターUからの入力操作を受け付ける。出力部240は、記憶部220が記憶する情報を表示装置やプリンタ等の出力装置に出力する。通信部250は、公衆電話網Xを介して接続された他の装置との通信を仲介する。
【0034】
なお、通信部250は、図示しないPBX(Private Branch eXchanger)と接続される。PBXは、詐欺防止装置10や発呼者Tの電話機Aと、1又は複数の詐欺防止センター装置20との呼接続を制御する。通信部250は、PBXに代わってモバイルゲートウェイと接続されていてもよく、モバイルゲートウェイにより、インターネット網を介して接続された他の装置と1又は複数の詐欺防止センター装置20とのデータ通信が制御されていてもよい。
【0035】
処理部210は、呼接続制御部211と、再転送部212と、確認要求受付部213と、ブラックリスト生成部214とを備える。呼接続制御部211は、PBXを介して受け付けた着呼と詐欺防止センター装置20との間で呼を確立する。例えば、呼接続制御部211は、詐欺防止装置10から転送された着呼に係る発呼元である電話機Aと呼を確立する。また、呼接続制御部211は、確認要求を示す入力操作を受け付けると、確認先のユーザーVの有する電話機Cとの間で呼を確立する。
【0036】
また、呼接続制御部211は、詐欺防止装置10が相談要求の入力操作を受け付けた場合に、詐欺防止装置10と接続された電話機Bと呼を確立する。なお、呼接続制御部211は、後述するブラックリスト情報221に含まれない発呼元と、呼を確立するものであってもよい。
【0037】
再転送部212は、再転送指示の入力操作を受け付けると、接続中の呼を詐欺防止装置10に転送する。例えば、再転送部212は、後述する確認要求への応答として、呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を詐欺防止装置10に転送する。確認要求受付部213は、詐欺防止装置10から着呼が転送され、オペレーターUにより確認が必要と判断されると、予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける。
【0038】
ブラックリスト生成部214は、オペレーターUからの入力操作に基づき、不審な発呼者Tに関するブラックリスト情報221を生成する。ブラックリスト生成部214は、例えば詐欺防止装置10から転送された着呼に係る発呼者TとオペレーターUとの通話内容に基づいて、ブラックリストに含めることを示す入力操作を受け付けると、発呼者Tの有する電話機Aの電話番号をブラックリスト情報221に含める。
【0039】
また例えば、ブラックリスト生成部214は、詐欺防止装置10が相談要求を示す入力操作を受け付けた場合に、相談要求に係る通話相手である発呼者Tをブラックリストに含めることを示す入力操作を受け付けると、電話機Aの電話番号をブラックリスト情報221に含める。なお、オペレーターUは、通話内容を視聴して、発呼者Tが不審であると判断すると、発呼者Tをブラックリストに含めるよう入力操作を行う。
【0040】
記憶部220は、ブラックリスト情報221と、相談情報222と、確認先情報223とを記憶する。ブラックリスト情報221は、オペレーターUにより不審であると判断された発呼者Tの電話番号を含む情報である。相談情報222は、詐欺防止装置10から相談要求を受け付けた場合に、詐欺防止装置10から送信された通話内容を含む情報である。確認先情報223は、発呼者Tによる呼をユーザーSの電話機Bに接続してもよいか否かを確認する相手の連絡先を含む情報である。確認先情報223では、ユーザーSを特定する情報と、確認先であるユーザーVの連絡先とが関連付けられている。ユーザーVの連絡先は、例えば電話機Cの電話番号であるが、電話機Cに連絡することが可能な電子メールのアドレスや、ソーシャルネットワークサービスのアカウント情報等であってもよい。
【0041】
図3は、詐欺防止装置10のハードウェア構成例を示す図である。詐欺防止装置10は、演算装置11と、メモリ12と、外部記憶装置13と、入力IF(Interface)14と、出力IF15と、通信IF16と、記憶媒体駆動装置17とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。
【0042】
演算装置11はCPU(Central Processing Unit)等の演算装置であり、メモリ12又は外部記憶装置13に記録されたプログラムに従って処理を実行する。詐欺防止装置10では、メモリ12又は外部記憶装置13上に読み出されたプログラムに従って動作する演算装置11により処理が行われる。処理部110を構成する各処理部は、演算装置11がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。
【0043】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等の記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。外部記憶装置13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、CD-R(Compact Disc- Recordable)、DVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)等の書き込み及び読み出し可能な記憶メディア及び記憶メディア駆動装置等である。記憶部120は、メモリ12又は外部記憶装置13によりその機能が実現される。なお、記憶部120は、通信IF16を介して接続される記憶装置によってその機能が実現されてもよい。
【0044】
入力IF14は、操作者からの入力操作を受け付けるためのインターフェイスであり、例えばタッチパネル、キーボード、マウス、マイク等の入力装置が接続される。出力IF15は、詐欺防止装置10に内蔵されたLCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ等の表示装置等に対して情報を出力するためのインターフェイスである。なお、本実施形態において、ユーザーSの有する電話機Bは、入力IF14又は出力IF15に接続される。
【0045】
通信IF16は、詐欺防止装置10を公衆電話網Xに接続するためのインターフェイスである。通信部140は、通信IF16によりその機能が実現される。記憶媒体駆動装置17は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の可搬性のメディア18から情報を入出力する装置である。
【0046】
なお、詐欺防止装置10の各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、詐欺防止装置10の各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0047】
また、詐欺防止センター装置20のハードウェア構成は、詐欺防止装置10と同様であるため、説明を省略する。詐欺防止センター装置20の通信IFには、PBX又はモバイルゲートウェイが接続される。
【0048】
図4は、電話詐欺防止システム1における着呼受付処理の一例を示すシーケンス図である。
【0049】
まず、詐欺防止装置10の呼接続制御部111は、着呼を受け付ける(ステップS11)。
【0050】
次に、詐欺防止装置10の転送要否判定部112は、転送要否を判定する(ステップS12)。本ステップの処理は後に詳述する。
【0051】
ステップS12において、転送要と判定された場合、転送部113は着呼を詐欺防止センター装置20に転送する(ステップS13)。具体的には、転送部113は、ステップS11で呼接続制御部111が受け付けた呼を確立せず、詐欺防止センター装置20に転送する。なお、転送部113は、電話機Aと電話機Bとの間で呼を確立してから詐欺防止装置10に転送してもよい。その場合、転送中であることを示す音声を、発呼元の電話機Aに送信してもよい。
【0052】
次に、詐欺防止センター装置20の再転送部212は、接続可否を判定する(ステップS14)。本ステップにおいて、再転送部212は、ステップS11において詐欺防止装置10が受け付けた着呼をユーザーSの電話機Bに再転送可能であるか否かを判定するが、詳細は後述する。
【0053】
ステップS14において、再転送可能であると判定された場合、再転送部212は、着呼を詐欺防止装置10に再転送する(ステップS15)。なお、ステップS14において、再転送可能であると判定される場合、詐欺防止センター装置20と発呼元の電話機Aとの間で呼が確立されている。再転送部212は、確立されている呼を転送する。
【0054】
次に、詐欺防止装置10の呼接続制御部111は、呼を接続する(ステップS16)。具体的には、呼接続制御部111は、ステップS15で詐欺防止センター装置20から転送された呼を電話機Bと接続する。その結果、電話機BにおいてユーザーSを呼び出す動作(呼び出し音を鳴らす、呼び出し中であることを示す画面が表示される等)が実行される。ユーザーSが電話機Bを操作すると、呼が確立し、ユーザーSと、発呼元の電話機Aを操作する発呼者Tとの通話が可能となる。その後、詐欺防止装置10の処理部110と詐欺防止センター装置20の処理部210は、本シーケンス図の処理を終了する。
【0055】
図5は、転送要否判定処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、
図4のステップS12で行われる処理をより詳細に説明するものである。
【0056】
まず、詐欺防止装置10の転送要否判定部112は、発呼元の電話番号を取得したか否かを判定する(ステップS121)。具体的には、転送要否判定部112は、発呼元の電話機Aの電話番号を示す情報が、
図4のステップS11で受け付けた着呼に含まれているか否かを判定する。電話機Aにおいて、番号通知を行う設定がなされている場合、転送要否判定部112は着呼に係る電話番号を取得することができる。
【0057】
転送要否判定部112が、発呼元の電話番号を取得したと判定する場合(ステップS121で「YES」の場合)、転送要否判定部112は、電話帳情報121に電話番号があるか否かを判定する(ステップS122)。具体的には、転送要否判定部112は、ステップS121で取得した電話番号を用いて電話帳情報121を参照し、発呼元の電話番号が電話帳情報121に含まれているか否かを判定する。
【0058】
転送要否判定部112が、電話帳情報121に電話番号があると判定する場合(ステップS122で「YES」の場合)、転送要否判定部112は、転送不要と判定し、呼を接続する(ステップS123)。転送要否判定部112が転送不要と判定すると、呼接続制御部111は電話機Aと電話機Bとの呼を接続する。即ち、電話機BではユーザーSを呼び出す動作が実行される。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0059】
転送要否判定部112が、発呼元の電話番号を取得していないと判定する場合(ステップS121で「NO」の場合)、転送要否判定部112は、呼を確立し、番号通知を促す音声を出力する(ステップS125)。
【0060】
次に、呼接続制御部111は、呼を切断する(ステップS126)。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0061】
転送要否判定部112が、電話帳情報121に電話番号がないと判定する場合(ステップS122で「NO」の場合)、転送要否判定部112は、転送要と判定する(ステップS124)。その後、処理は
図4のステップS13に移行し、転送部113が着呼を詐欺防止センター装置20に転送する。
【0062】
図6は、接続可否判定処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、
図4のステップS14で行われる処理をより詳細に説明するものである。
【0063】
まず、詐欺防止センター装置20の再転送部212は、ブラックリストに電話番号があるか否かを判定する(ステップS151)。具体的には、再転送部212は、
図5のステップS121で取得された発呼元の電話機Aの電話番号を用いてブラックリスト情報221を参照し、電話番号がブラックリストにあるか否かを判定する。
【0064】
再転送部212が、電話番号がブラックリスト情報221にないと判定する場合(ステップS151で「NO」の場合)、呼接続制御部211は、呼を確立する(ステップS152)。具体的には、呼接続制御部211は、詐欺防止センター装置20と電話機Aとの間の呼を確立する。即ち、発呼者TとオペレーターUとの通話が可能となる。
【0065】
次に、確認要求受付部213は、確認要求の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS153)。オペレーターUが発呼者Tと会話した結果、確認が必要と判断した場合、図示しない入力装置に対して確認要求の入力操作を行う。確認要求受付部213は、当該入力操作を受け付けたか否かを判定する。
【0066】
確認要求受付部213が、確認要求の入力を受け付けていないと判定する場合(ステップS153で「NO」の場合)、確認要求受付部213は処理を後述のステップS157に進める。
【0067】
確認要求受付部213が、確認要求の入力を受け付けたと判定する場合(ステップS153で「YES」の場合)、呼接続制御部211は通話を保留にする(ステップS154)。即ち、呼接続制御部211は、電話機Aとの通話を保留にし、電話機Aに対して保留であることを示す音声等を出力する。
【0068】
次に、確認要求受付部213は、登録された確認先に発呼し、呼を確立する(ステップS155)。具体的には、確認要求受付部213は、
図4のステップS13において着呼を転送した詐欺防止装置10を有するユーザーSを示す情報を用いて確認先情報223を参照し、対応するユーザーVの連絡先である電話番号を特定する。その後、呼接続制御部211は、ユーザーVの電話番号に発呼し、電話機Cと呼を確立する。
【0069】
次に、呼接続制御部211は、確認後に呼を切断する(ステップS156)。具体的には、オペレーターUはユーザーVと通話し、発呼者Tによる呼を接続してもよいか確認する。オペレーターUは、確認後に詐欺防止センター装置20の入力装置に対し、呼の切断指示を入力する。呼接続制御部211は、切断指示の入力操作を受け付けると、詐欺防止センター装置20と電話機Cとの呼を切断する。
【0070】
なお、先述したように、電話機Cへの確認は、インターネット網を介して行われてもよい。その場合、確認要求受付部213は、ステップS155において、電話機Cに確認すべき内容を記載した情報を送信する。確認要求受付部213は、ステップS156において、確認要求への応答を示す情報を受信する。
【0071】
次に、再転送部212は、転送指示の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS157)。オペレーターUが、発呼者Tによる呼をユーザーSに接続してもよいと判断する場合、詐欺防止センター装置20に転送指示の入力操作を行う。再転送部212は、当該入力操作を受け付けたか否かを判定する。なお、ステップS155において、確認要求受付部213が、呼接続可能とする確認結果の入力を受け付けた場合、再転送部212は、転送指示の入力操作が行われたものと取り扱う。
【0072】
再転送部212が、転送指示の入力を受け付けていないと判定する場合(ステップS157で「NO」の場合)、呼接続制御部211は、切断指示の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS158)。具体的には、オペレーターUが、発呼者Tとの通話を切断する切断指示の入力操作を行った場合、呼接続制御部211は切断指示の入力を受け付けたものと取り扱う。呼接続制御部211が、切断指示の入力を受け付けていないと判定する場合(ステップS158で「NO」の場合)、処理部210は処理をステップS153に移行する。
【0073】
呼接続制御部211が、切断指示の入力操作を受け付けたものと判定する場合(ステップS158で「YES」の場合)、呼接続制御部211は呼を切断する(ステップS159)。具体的には、呼接続制御部211は、確立されていた発呼元の電話機Aとの呼を切断する。呼接続制御部211は、その後本フローチャートの処理を終了する。
【0074】
なお、本フローチャートの処理の終了後、ブラックリスト生成部214は、切断指示の相手方である電話機Aの電話番号を用いて、ブラックリストを生成してもよい。
【0075】
ステップS151において、再転送部212が、ブラックリストに電話番号があると判定する場合(ステップS151で「YES」の場合)、呼接続制御部211は呼を確立し、接続できないことを示す音声を出力する(ステップS160)。
【0076】
ステップS161で行われる処理は、ステップS159で行われる処理と同様であるため、説明を省略する。呼接続制御部211は、その後本フローチャートの処理を終了する。
【0077】
ステップS157において、再転送部212が、転送指示の入力を受け付けたものと判定する場合(ステップS157で「YES」の場合)、再転送部212は、処理を
図4のステップS15に進める。即ち、再転送部212は、転送指示に応じて呼を詐欺防止装置10に再転送する。
【0078】
なお、詐欺防止センター装置20の呼接続制御部211は、ステップS157で転送指示の入力を受け付け、
図4のステップS15において呼が再転送された後、所定期間経過後に、詐欺防止装置10に対して結果の問い合わせを行ってもよい。その場合、呼接続制御部211は、詐欺防止装置10に対して発呼する。詐欺防止センター装置20と詐欺防止装置10とで呼が確立した後、オペレーターUは、ユーザーSと通話し、発呼者Tとの通話結果を問い合わせる。オペレーターUが、発呼者Tが不審な者であると判定すると、ブラックリスト生成部214はオペレーターUの入力操作に基づいて、発呼者Tの電話番号をブラックリスト情報221に含めることができる。
【0079】
以上、本実施形態によれば、必要に応じて、予め登録された確認先に接続可否を確認できるため、ユーザーの個別的な事情に応じた対応が可能となる。また、呼接続可能とする確認結果を受け付けると、確立中の呼を詐欺防止装置10に転送することができるため、再度かけ直す等の手間を取らずに電話機Aと電話機Bとを接続することができ、利便性が向上する。
【0080】
図7は、転送要否判定処理の一例を示すフローチャートである。ユーザーSが発呼者Tと通話し、呼が切断された後、通話内容について相談したいと思った場合、オペレーターUに相談することができる。なお、本フローチャートの処理開始前に、ユーザーSと発呼者Tとの通話内容が詐欺防止装置10に記録されている。
【0081】
まず、詐欺防止装置10の相談受付部115は、相談ボタン101の選択を受け付ける(ステップS21)。具体的には、ユーザーSにより相談ボタン101が操作されると、相談受付部115は相談ボタン101の選択を検知する。
【0082】
次に、相談受付部115は、通話相手の電話番号と通話内容とを特定する(ステップS22)。相談受付部115は、記憶部120の図示しない領域に記憶された通話履歴を参照し、通話相手である発呼者Tの電話機Aの電話番号を特定する。また、相談受付部115は、通話情報122を参照し、最も新しいタイミングで生成された通話内容を示す情報を特定する。なお、相談受付部115は、記憶部120に記憶された複数の通話履歴を図示しないディスプレイに表示させ、相談の対象となる通話履歴の選択を受け付けてもよい。
【0083】
次に、相談受付部115は、電話番号と通話内容を詐欺防止センター装置20に送信する(ステップS23)。具体的には、相談受付部115は、インターネット網を介して、ステップS22で特定した発呼者Tの電話番号と、通話内容と、電話機Bの電話番号とを詐欺防止センター装置20に送信する。
【0084】
その後、呼接続制御部111は、詐欺防止センター装置20に発呼する(ステップS24)。なお、発呼を受け付けた詐欺防止センター装置20の処理部210は、発呼を示す情報に含まれる電話機Bの電話番号を用いて、相談の対象となる通話相手の電話番号と通話内容とを特定する。電話機Bと詐欺防止センター装置20との呼が確立されると、オペレーターUは通話内容を視聴し、通話相手が不審な者であるか否かを判定することができる。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0085】
以上、本実施形態では、簡易な操作によりユーザーSが通話内容について他者に相談することができる。これにより、不審な者であるか否か判断に迷う場合であっても、容易な操作で他者の知見を得ることができ、詐欺被害の未然防止に寄与することができる上に、ユーザーSが安心感を得ることができる。
【0086】
なお、相談を受け付けた詐欺防止センター装置20のオペレーターUは、相談内容に基づいて、ブラックリスト情報221を更新してもよい。その場合、例えばブラックリスト生成部214は、オペレーターUの入力操作に基づいて、相談に係る発呼元の電話番号を、ブラックリスト情報221に含めることができる。
【0087】
<第1の変形例>
【0088】
次に、本実施形態の第1の変形例について説明する。本変形例では、詐欺防止センター装置20のブラックリスト生成部214により生成されたブラックリスト情報221を、詐欺防止装置10に送信する。詐欺防止装置10は、受信したブラックリスト情報221に含まれていない通話相手について、詐欺防止センター装置20への転送要否を判定する。以下、上述の実施形態と異なる点について説明する。
【0089】
図8は、第1の変形例における転送要否判定処理の一例を示すフローチャートである。本処理開始前に、本処理を実行する詐欺防止装置10は、詐欺防止センター装置20から送信されたブラックリスト情報221を、記憶部120に格納している。
【0090】
ステップS121において、転送要否判定部112が、発呼元の電話番号を取得したものと判定する場合(ステップS121で「YES」の場合)、転送要否判定部112は、ブラックリストに電話番号があるか否かを判定する(ステップS1211)。転送要否判定部112は、本処理開始前に受信したブラックリスト情報221を参照し、ステップS121で取得した電話番号がブラックリスト情報221に含まれるか否かを判定する。
【0091】
転送要否判定部112が、ブラックリストに電話番号があると判定する場合(ステップS1211で「YES」の場合)、転送要否判定部112はステップS122の処理を実行する。
【0092】
転送要否判定部112が、ブラックリストに電話番号がないと判定する場合(ステップS1211で「NO」の場合)、転送要否判定部112は、呼を確立し、接続できないことを示す音声を出力する(ステップS1212)。次にステップS1213で行われる処理は、ステップS126で行われる処理と同様であるため、説明を省略する。
【0093】
本変形例によれば、詐欺防止装置10の転送要否判定部112は、ブラックリスト情報221に含まれない発呼元からの着呼を詐欺防止センター装置20に転送する。即ち、詐欺防止センター装置20で生成されたブラックリスト情報221に基づいて、各詐欺防止装置10で転送可否の判定が実行されるため、ブラックリスト情報221に含まれる発呼者Tの呼が詐欺防止センター装置20に送信されることを防ぐことができ、ネットワークにかかる負荷を軽減することができる。また、ブラックリスト情報221を定期的に詐欺防止装置10にアップロードすることで、詐欺防止センター装置20で得られた知見を各詐欺防止装置10において共有することができ、電話詐欺による被害の予防に資する。
【0094】
<第2の変形例>
【0095】
次に、本実施形態の第2の変形例について説明する。第2の変形例では、詐欺防止装置10は、電話機Bへの発呼に関する情報と、当該発呼について確認者からの確認を受けたか否かを示す情報とを含む着信履歴情報123を生成し、予め登録された通知先に送信する。以下、上述の実施形態及び第1の変形例と異なる点について説明する。
【0096】
図9は、第2の変形例における電話詐欺防止システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。本変形例において、公衆電話網Xがインターネット網でない場合、詐欺防止装置10と詐欺防止センター装置20とは図示しないインターネット網により通信可能に接続される。
【0097】
本変形例における詐欺防止装置10の処理部110は、呼接続制御部111と、転送要否判定部112と、転送部113と、通話内容取得部114と、相談受付部115とのほか、着信履歴生成部116と、着信履歴送信部117とを備える。着信履歴生成部116は、電話機Bへの発呼元に関する着信履歴情報123を生成する。詐欺防止センター装置20の有する後述する確認履歴生成部215が、詐欺防止センター装置20に転送された電話機Bへの着呼に関し、確認結果を得た場合の確認結果情報を含む確認履歴情報を生成し、詐欺防止装置10に送信する。着信履歴生成部116は、確認結果情報を着信履歴情報123に関連付ける。
【0098】
着信履歴送信部117は、着信履歴情報123を、予め登録された通知先に送信する。例えば着信履歴送信部117は、確認者であるユーザーVの有する電話機Cに対し、着信履歴情報123を送信する。
【0099】
詐欺防止装置10の記憶部120は、電話帳情報121と、通話情報122とのほか、着信履歴情報123を記憶する。着信履歴情報123の詳細については後述する。
【0100】
詐欺防止センター装置20の処理部210は、呼接続制御部211と、再転送部212と、確認要求受付部213と、ブラックリスト生成部214とのほか、確認履歴生成部215を備える。確認履歴生成部215は、発呼先である電話機Bの電話番号毎、又はユーザーS毎に、発呼元の電話機Aの電話番号と、当該電話番号に係る発呼について、登録された確認先に確認したか否かを示す確認有無情報と、確認した場合の確認結果を示す情報と、を関連付けた確認履歴情報を生成する。確認履歴生成部215は、生成した確認履歴情報を、電話機Bに接続された詐欺防止装置10に適宜送信する。
【0101】
図10は、第2の変形例における着信履歴情報123のデータ構造の一例を示す図である。着信履歴情報123において、電話機Bへの発呼に応じてレコードが生成される。着信履歴情報123は、発呼元電話番号123aと、発呼元名称123bと、確認先への発呼有無123cと、確認有無123dと、確認結果123eと、相談有無123fと、を含む。
【0102】
発呼元電話番号123aは、電話機Bに対する発呼元の電話機Aの電話番号である。発呼元名称123bは、発呼者Tの名称である。なお、着信履歴生成部116は、発呼元の電話番号が電話帳情報121に含まれる場合、電話帳情報121において当該電話番号と関連付けられた名称を発呼元名称として着信履歴情報123に含める。
【0103】
また、発呼元電話番号123aによる発呼が詐欺防止センター装置20に転送された場合において、詐欺防止センター装置20が発呼元電話番号123aに係る発呼者Tの情報を有しており、発呼者Tの名称を特定可能であった場合、詐欺防止センター装置20の確認履歴生成部215は、発呼者Tの名称を含む確認履歴情報を生成し、詐欺防止装置10に送信する。着信履歴生成部116は、受信した確認履歴情報に含まれる発呼者Tの名称を着信履歴情報123に含める。
【0104】
確認先への発呼有無123cと、確認有無123dと、確認結果123eは、詐欺防止センター装置20から送信された確認履歴情報に含まれる情報である。確認先への発呼有無123cは、当該レコードの発呼について、確認要求受付部213が確認要求を行ったか否か、即ち電話機Cへの発呼を行ったか否かを示す情報である。
【0105】
確認有無123dは、確認先への発呼有無123cが発呼を行ったことを示す情報である場合に、確認先の確認が得られたか否かを示す情報である。例えば、確認先に発呼を行った場合において、確認先が不在である等により、電話機Cとの呼接続が確立しなかった場合、確認有無123dには「確認なし」であることを示す情報が格納される。
【0106】
確認結果123eは、確認有無123dが「確認あり」であることを示す情報である場合の、確認結果を示す情報である。確認結果123eには、例えば「要再転送」又は「再転送不要」を示す情報が格納される。
【0107】
相談有無123fは、当該レコードに係る発呼について、詐欺防止センター装置20に相談したか否かを示す情報である。着信履歴生成部116は、当該発呼について相談ボタン101が選択された場合、「相談あり」を示す情報を格納する。
【0108】
例えば本変形例において、
図5に示すステップS124を実行する前に、呼接続制御部111は着信履歴情報123を参照し、ステップS121で取得した電話番号について、過去に確認を行ったか否かを判定してもよい。その場合、呼接続制御部111は、着信履歴情報123のうち、着呼に係る電話番号と関連する確認結果123eを参照することにより、当該電話番号について確認者の確認を経たか否かを判定することができる。例えば呼接続制御部111は、確認結果123eが「再転送不要」であった場合に、詐欺防止センター装置20に着呼を転送せず、呼を確立して接続できないことを示す音声を出力し、その後呼を切断してもよい。即ち、着信履歴情報123は、詐欺防止センター装置20への転送可否の判定に用いてもよいし、電話機Aと電話機Bとの呼を確立してよいか否かの判定に用いてもよい。
【0109】
これにより、過去に確認者により再転送不要と判断された発呼者Tについて、電話機Bとの呼接続を行わないだけでなく、詐欺防止センター装置20への転送も抑制される。即ち、確認者による確認を有効活用し、転送により生じる通信負荷を軽減することができる。
【0110】
また、本変形例において、予め登録された通知先に着信履歴情報123を通知することにより、通知先のユーザーはユーザーSによる相談有無を含めた着信履歴を参照することができる。例えば、ユーザーSが詐欺被害に合うことを憂慮する者に着信履歴情報123を通知するよう登録することで、ユーザーSへの着信の実態を認識することができる。
【0111】
以上、本発明に係る各実施形態及び変形例の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0112】
また、上記の詐欺防止装置10、及び詐欺防止センター装置20の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。上述の通り、詐欺防止装置10、及び詐欺防止センター装置20の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【符号の説明】
【0113】
1:電話詐欺防止システム、10:詐欺防止装置、11:演算装置、12:メモリ、13:外部記憶装置、14:入力IF、15:出力IF、16:通信IF、17:記憶媒体駆動装置、18:メディア、20:詐欺防止センター装置、110・210:処理部、101:相談ボタン、111・211:呼接続制御部、112:転送要否判定部、113:転送部、114:通話内容取得部、115:相談受付部、116:着信履歴生成部、117:着信履歴送信部、120・220:記憶部、121:電話帳情報、122:通話情報、123:着信履歴情報、130・230:入力部、140・250:通信部、212:再転送部、213:確認要求受付部、214:ブラックリスト生成部、215:確認履歴生成部、221:ブラックリスト情報、222:相談情報、223:確認先情報、240:出力部、A・B・C:電話機、S・V:ユーザー、T:発呼者、U:オペレーター、X:公衆電話網
【手続補正書】
【提出日】2021-08-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を用いた電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止装置は、
前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送手順を実行し、
前記詐欺防止センター装置は、
転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続手順と、
予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付手順と、
前記確認要求の入力操作を受け付けると、前記確認要求に係る着呼を受け付けた前記電話のユーザーと関連づけて登録された、前記ユーザー以外の前記確認先を特定し、
前記呼接続手順で確立した呼の接続を継続しながら、特定した前記確認先へ呼接続可否を問い合わせる確認手順と、
前記確認手順において呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送手順を実行することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項2】
ユーザーの電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を用いた電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止装置は、
前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送手順を実行し、
前記詐欺防止センター装置は、
転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続手順と、
予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付手順と、
前記確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送手順を実行し、
前記詐欺防止装置は、
前記再転送手順において転送された呼に係る前記発呼元との通話内容を取得する通話内容取得手順と、
相談要求の入力操作を受け付けると、前記発呼元の電話番号と前記通話内容とを前記詐欺防止センター装置に送信するとともに、相談要求を示す情報を送信する相談受付手順と、を実行することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項3】
請求項2に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止センター装置は、前記相談要求に係る前記通話内容に応じてブラックリストを生成するブラックリスト生成手順を実行し、
前記呼接続手順において、前記ブラックリストに含まれない前記発呼元と呼を確立することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項4】
請求項3に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記ブラックリスト生成手順において、生成した前記ブラックリストを前記詐欺防止装置に送信し、
前記詐欺防止装置の転送手順において、前記ブラックリストに含まれない前記発呼元からの着呼を前記詐欺防止センター装置に転送することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止センター装置は、前記転送手順において転送された前記発呼元に関する、前記確認先の確認結果を示す確認結果情報を含む確認履歴情報を生成する確認履歴生成手順を実行し、
前記詐欺防止装置は、前記電話への着信履歴情報を生成し、前記確認結果情報を関連付ける着信履歴生成手順と、
前記着信履歴生成手順において生成された前記着信履歴情報を予め登録された通知先に送信する着信履歴送信手順と、を実行することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項6】
顧客の電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を有する電話詐欺防止システムであって、
前記詐欺防止装置は、
前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送部を備え、
前記詐欺防止センター装置は、
転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続制御部と、
予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付けると、前記確認要求に係る着呼を受け付けた前記電話のユーザーと関連づけて登録された、前記ユーザー以外の前記確認先を特定し、
前記呼接続制御部が確立した呼の接続を継続しながら、特定した前記確認先へ呼接続可否を問い合わせる確認要求受付部と、
前記確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送部とを備えることを特徴とする、電話詐欺防止システム。
【請求項7】
顧客の電話に接続された詐欺防止装置であって、
前記電話への着呼を詐欺防止センター装置に転送する転送部と、
前記詐欺防止センター装置から再転送された着呼に係る発呼元と前記電話との呼接続を制御する呼接続制御部と、
前記発呼元との通話内容を取得する通話内容取得部と、
入力装置を介して相談要求の入力操作を受け付け、前記発呼元の電話番号と前記通話内容とを前記詐欺防止センター装置に送信する相談受付部と、を備えることを特徴とする、詐欺防止装置。
【請求項8】
詐欺防止装置から転送された着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続制御部と、
予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付けると、前記確認要求に係る着呼を受け付けたユーザーと関連づけて登録された、前記ユーザー以外の前記確認先を特定し、
前記呼接続制御部が確立した呼の接続を継続しながら、特定した前記確認先へ呼接続可否を問い合わせる確認要求受付部と、
確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送部と、を備えることを特徴とする、詐欺防止センター装置。
【手続補正書】
【提出日】2021-10-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーの電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を用いた電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止装置は、
前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送手順を実行し、
前記詐欺防止センター装置は、
転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続手順と、
予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付手順と、
前記確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送手順を実行し、
前記詐欺防止装置は、
前記再転送手順において転送された呼に係る前記発呼元との通話内容を取得する通話内容取得手順と、
相談要求の入力操作を受け付けると、前記発呼元の電話番号と前記通話内容とを前記詐欺防止センター装置に送信するとともに、相談要求を示す情報を送信する相談受付手順と、を実行することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止センター装置は、前記相談要求に係る前記通話内容に応じてブラックリストを生成するブラックリスト生成手順を実行し、
前記呼接続手順において、前記ブラックリストに含まれない前記発呼元と呼を確立することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項3】
請求項2に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記ブラックリスト生成手順において、生成した前記ブラックリストを前記詐欺防止装置に送信し、
前記詐欺防止装置の転送手順において、前記ブラックリストに含まれない前記発呼元からの着呼を前記詐欺防止センター装置に転送することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の電話詐欺防止方法であって、
前記詐欺防止センター装置は、前記転送手順において転送された前記発呼元に関する、前記確認先の確認結果を示す確認結果情報を含む確認履歴情報を生成する確認履歴生成手順を実行し、
前記詐欺防止装置は、前記電話への着信履歴情報を生成し、前記確認結果情報を関連付ける着信履歴生成手順と、
前記着信履歴生成手順において生成された前記着信履歴情報を予め登録された通知先に送信する着信履歴送信手順と、を実行することを特徴とする、電話詐欺防止方法。
【請求項5】
顧客の電話に接続された詐欺防止装置と、詐欺防止センター装置と、を有する電話詐欺防止システムであって、
前記詐欺防止装置は、
前記電話への着呼を前記詐欺防止センター装置に転送する転送部を備え、
前記詐欺防止センター装置は、
転送された前記着呼に係る発呼元と呼を確立する呼接続制御部と、
予め登録された確認先への確認要求の入力操作を受け付ける確認要求受付部と、
前記確認要求への応答として呼接続可能とする確認結果を受け付けると、接続中の呼を前記詐欺防止装置に転送する再転送部と、を備え、
前記詐欺防止装置は、
前記再転送部が転送した呼に係る前記発呼元との通話内容を取得する通話内容取得部と、
相談要求の入力操作を受け付けると、前記発呼元の電話番号と前記通話内容とを前記詐欺防止センター装置に送信するとともに、相談要求を示す情報を送信する相談受付部と、を備えることを特徴とする、電話詐欺防止システム。
【請求項6】
顧客の電話に接続された詐欺防止装置であって、
前記電話への着呼を詐欺防止センター装置に転送する転送部と、
前記詐欺防止センター装置から再転送された着呼に係る発呼元と前記電話との呼接続を制御する呼接続制御部と、
前記発呼元との通話内容を取得する通話内容取得部と、
入力装置を介して相談要求の入力操作を受け付け、前記発呼元の電話番号と前記通話内容とを前記詐欺防止センター装置に送信する相談受付部と、を備えることを特徴とする、詐欺防止装置。