(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022024670
(43)【公開日】2022-02-09
(54)【発明の名称】健康輪セット
(51)【国際特許分類】
A63B 19/00 20060101AFI20220202BHJP
A63B 23/02 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
A63B19/00 Z
A63B23/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020127389
(22)【出願日】2020-07-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】509270904
【氏名又は名称】冨田 穣
(72)【発明者】
【氏名】冨田 穣
(57)【要約】
【課題】新型コロナウィルスが猛威を振るうなか、自粛で自宅に閉じこもってばかりでは運動不足に陥り、健康に逆の弊害が危惧される。自宅運動では、畳が摩耗する。にわかの筋力トレーニングも長続きしない。簡易で健康維持、向上に役立つ器具があれば助かる。
【解決手段】ぎりぎりサイズの輪で、上から重力を利用して、体に沿って落下させ、また持ち上げる。
手を使わなければ体をくねらす必要があり、姿勢の改善、背骨の矯正が見込める。体を通過する際に支障となる体の部位は、肩回り、胸囲、ウェスト、腰回り、ヒップの5部位のいずれかであり、そのネックを通過させることが当面の目標となる。外接するフリーサイズ輪も重宝である。健康輪セットは、円の周長を一定間隔のピッチで内接、外接する同心円状のセットとすることで、幅広い体格のニーズに対応でき、収納も整い、携帯バックとしても円形はおしゃれを演出する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
立ち居の体の周囲を上下に通過するとした輪を複数本でセットとするもので、複数の直径が異なる大きさの輪を、同心円として内接または外接させ、それぞれの輪の横幅を一定とすることで、複数の輪の内側の周長が同じピッチ間隔にそろえることができるとしたことを特徴とする健康輪セット。
【請求項2】
複数の直径が異なる大きさの輪の、内接または外接する間にスペーサーを挿入することで、それぞれの輪の横幅をスペーサーの横幅相当分で小さくでき、かつ複数の輪の内側の周長が同じピッチ間隔にそろえることができるとしたことを特徴とする健康輪セット。
【請求項3】
前記健康輪セットに外接するフリーサイズ輪を設け、さらなる大きなフリーサイズに対応できるとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の健康輪セット。
【請求項4】
前記健康輪セットの外周長の半周以上または外周の輪の外側直径の表裏分のファスナー、またはボタンによる開閉部と、取っ手部を有し、健康輪セットを収納、持ち運びができるとしたことを特徴とする健康輪セットの円形状の携帯バッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立ち居で腕を上に伸ばして、その上からぎりぎりサイズの輪を、手を使わず重力を利用して、体全体をくねらせて下まで落下させる、あるいはその逆に下から上に持ち上げて抜く単純動作を繰り返す健康、運動のための健康輪セットに関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウィルスが猛威を振るっている。自粛から自宅待機の機会が多い。しかし、ここで気を付けなければならないのが、運動不足に陥りやすいということである。ストレスもたまりやすい。自宅で運動するには、少ないスペースで運動できることが望まれる。一方、健康、運動のためのジム用器具として、輪が用いられているが、多くはフラフープのような大輪のエクササイズ用といえる。体の激しい動き、回転運動を伴うため、輪の直径が人の体に対して、余裕を持った大きな輪である。体重移動を伴うため、自宅の畳の上では、摩耗が激しい。高齢者に対してもコンパクトな運動ができることが望まれる。また、新型コロナウィルスでは、肺炎を起こしやすい。普段から肺の活動を活発化し、維持する必要がある。継続して鍛えておく必要がある。ただ無理した筋肉トレーニングは長続きしない。健康器具は数多くあるが、急に始めても長続きするものではない。ジムのエアロビクスダンスも、狭い家庭には向かない。道具を使わないラジオ体操などがあるが仲間と長年続けてないと続かない。ウエイトリフティングも勝手が違う。簡単な道具はあったほうが長続きする。やはり輪が簡単である。シェープアップにもなる。ぎりぎりサイズの輪を、手を使わず、体をくねらせて、重力を利用して上から下へ順次落とすだけである。下に落ちた輪を拾って上げてまた落とす、重力を利用した反復運動、簡単な繰り返しである。10回程度で良さそうである。慣れてくると、肩、胸、腹、腰、尻の5関門を通過するごとに、その落下の途中で引っかかれば、部位の相対的な突出具合が明確となる。逆に、下から上まで持ち上げるには、重力に逆らうため、さらに体をくねらせる必要がある。体をくねらす運動は、体の美形、バランス、シェープアップとともに、骨密度の向上にも役立ちそうである。肩、胸、腹、腰、尻の5部位は、個人によって突出度が異なり、それがサイズであり、それが分かればシェープアップの目標となる。長続きするシェープアップは、簡単で反復性があること、目標の部位が明確であること、シェープアップの目標、効果がサイズの数値で分かることなどがあげられる。意外であるが、輪のサイズ、その数値が明示されて分かることが継続できるかどうか、励みの重要要素である。日常生活では気が付かず、意外と肩回り、胸囲が突出している場合もある。肩甲骨や腕肩回りの筋肉、脂肪の影響かもしれない。この肩甲骨周りの筋肉を柔らくする効果も見込める。抵抗なく通過する健康輪の直径、周長サイズが小さくなると運動効果があったと自己判定できる。すなわち、予想外の突出部位への対応や、シェープアップできた姿、次の段階を夢見るため、健康輪は1輪でなく数輪とした組セットが、尺度となり、向上心、意欲を掻き立てる。冬服、夏服の着衣状態での厚み差、脱ぐのが面倒で不精な人のためにも、また浴室での真のチェックのためにも、さらには家族分のためにも余裕のある数輪セットが望まれる。
特許情報プラットホームで検索したところ、キーワード「くぐり輪」で0件、「健康体操、輪」で0件、「体操、輪」で250件だが該当なし、「抜き輪」で46件だが該当なし、「抜け輪」で(特許文献1)の1件だが該当なし、「エクササイズリング」で(特許文献2)の1件だが複数のリングで運動するものなので該当なし、「シェープアップ、輪」で5件有りだが該当なし、「健康輪」で1件だが輪をつなぎ合わせる構成のため該当なし、「健康リング」で30件だが該当なし、の結果である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3204460号
【特許文献2】実用新案登録第3089623号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自宅内で簡単にできることが継続のために大事である。重力を利用して、上に伸ばした腕のその上から体をくねらせて、手を使わずぎりぎりサイズの「輪」を自然落下させる(
図1)。簡単体操だが人それぞれに、肩回り、胸囲、腹回り、腰回り、尻周りと、5サイズの関門があり、人により関門は異なり一筋縄には抜けない。上からの重力を利用して落とすので、手の力を使わず、体全体の柔軟性を使うこと、骨をくねらすことで、整骨、姿勢矯正に効果が見込め健康向上の課題を解決できる。バストとかウエストサイズは個人的に承知しているが、この5つの関門となる全サイズは、個人での認知も少なくかつ個人差が大きい。体のサイズは、女性、男性で、年齢でグループ化できるが、一般に、女性はウェストが小さく、バスト、ヒップが大きい。男性は、肩回り、胸囲が大きい。ウェストを通過したとしてもヒップで引っかかってしまう。ぎりぎりで体の脂肪をひねって通過させると逆戻りするときにひと苦労する。また、シェープアップの効果も確認したいところ。寸法が縮小すればわかりやすいが、サイズに対応した穴が5個程度と多く開いた一本のベルトでは、穴の遊びがあり、力で直径を伸ばしたり変形させたりで通過することもできるので真剣みが湧いてこない。輪は、サイズごとに別々とした数本でシリーズ構成する方が、健康運動に関しては長続きするといえる。基本的には力で寸法の伸びないものがよいので、硬質材、あるいは伸び縮みの少ない固定寸法の輪とする。輪の表示も、直径表示とするより、輪の周長表示のほうがベルトとかでなじみがあり、イメージしやすい。当然に輪の周長は、体に接する輪の内側の一周の長さとなる。また、人により必要とするサイズはバラバラであり、各種寸法をそろえた輪の周長セットとすることで多くの人の体格差に対応する課題を解決できる。ここで、各輪の内側の周長が等間隔のサイズピッチでそろえることとする。しかし、サイズそろえは容易でない。サイズには、cmとインチが代表的である。参考となるのが、バンド、ベルトの腹回りのピッチでおおむね3cmまたは1インチの2.54cmピッチである。さらにはズボンの胴周りのピッチ、ワイシャツの胸囲ピッチ、バストピッチ、ウェストピッチ、尻周りピッチなどがある。当然、数輪でセットとして成り立つためには、輪がサイズ間で内接しなければならない。ベルトでは、cmか、インチかの相互関係でピッチが部分的に不等間隔となっているため、ここでは、健康輪セットでふさわしい大きな等間隔のピッチとする。しかも、持ち手である輪の横幅は一定幅とすることが、違和感のない重要な選択となる。
ここで、これら輪、円の周長は直径の関数である。円周率の基本原理では、円の周長=π*直径の公式で与えられる。この円周率を一定係数として利用すれば、輪の持ち手である横幅を一定とすることで直径を一定のピッチで変化させることができ、このことは、複数の輪の内側の周長が、分かりやすい同じピッチ間隔にそろえることができる健康輪セットとするという課題を解決できる。円周率は3.14cmと一定であるので、周長が一定ピッチのセットができあがる。このことは、逆に、周長を基本に一定のピッチで変化させれば、直径が変化した周長セットができるということである。前者の方法では、1cmの直径ピッチで周長が3.14cmピッチで増減する。後者の方法では、1cmの周長ピッチで直径が0.32cmピッチで増減する。そこで、例として、後者のバストや、ウェストでなじみのある周長サイズを基本に一定のピッチで変化させる周長のセットを取り上げる。cmとインチはどちらでもよいが、ここではcmで説明する。当然、周長ピッチが大
きいほど輪セットの輪の本数が少なくて済む。
たとえば、男性用で、円周長が120cmから80cmとすれば、円周長を20cmピッチ、10cmピッチ、あるいは5cmピッチでは、3輪、5輪、あるいは9輪が必要となる。さらに外側に、伸び率の大きいフリーサイズ輪を1輪加えると4輪(
図2)、6輪、あるいは10輪をセットとすることになる。女性用でも、円周長が100cmから60cmとすれば、円周長を20cmピッチ、10cmピッチ、あるいは5cmピッチでは、3輪、5輪、あるいは9輪が必要となる。さらに外側に、伸び率の大きいフリーサイズ輪を1輪加えると4輪、6輪、あるいは10輪のセットとなる。サイズの範囲が安定している人には、1cmピッチ、3cmピッチとすることも有効である。1cmピッチの輪を2つ束ねれば2cmピッチになり、3cmと合わせて束ねれば5cmピッチとなる。細かいピッチは一見合理的のようだが、輪の持ち手の横幅が細くなり、輪の本数が増えることは承知してなければならない。フリーサイズ輪は伸びの大きいゴム製、シリコン製が考えられる。このように外接したフリーサイズ輪を加えることにより、サイズ選択に余裕ができ、サイズの分からない人でも、およそのサイズ、伸びるサイズで、サイズ違いの後悔をすることなく選択に安心感をもたらす。ここで、大きいサイズさえあれば小さいサイズは必要ないといえるかもしれないが、重力を活かして落下させるぎりぎりサイズが、本来の運動の目的に合致しているといえる。小さいサイズはシェープアップの目標ともなるので、輪セットとすることが是非とも必要である。ウェスト周りを気にする人には、上からは支障となる胸回りがあるので、下から途中のウェストまで上げる用途で小さいサイズの輪は重宝すると考えられる。
これらに加えて、輪を握るときの掌の感触も大切である。輪セットは内接するので、円の直径のピッチ、周長のピッチが、輪の握り部の幅、太さとなり、握り心地の感触に影響する。握り部の横幅、太さはおおむね0.5cm~6cmといえる。握り部の形状は、握り部の横幅、太さが0.5cmと小さければベルトのような縦長の長方形、矩形となり、握り部の横幅、太さが6cmと大きくなるにしたがって、円形、横長の楕円形、あるいは横長の矩形となる。その時の周長のピッチは、逆算すると3.14cm~37.68cmとなるが、なじみのある数値とするほうが望ましいといえる。また、握り部の横幅、太さが6cmと大きければ、内接円とするには、2つの円形、楕円形、横長の矩形とすると接点、接触面積が少なく、接する円、輪の相互間で滑りやすい。握り部は、長方形、矩形のほうが望ましいが、ピッチの関係から一概には言えない。そこで、周長が20cm、10cm、5cm間隔について、持ち手となる部分の感覚となる輪の横幅の諸元を求める。周長が120cm~80cmとして、まず、周長が20cmピッチの輪セットでは、周長120cmで直径=120/π=38.22cm、周長100cmで直径=100/π=31.85cm、周長80cmで直径=80/π=25.47cmで、持ち手となる部分の輪の横幅は、これら直径差の半分で(38.22-31.85)/2=3.19cmの一定幅である。つぎに、周長が10cmピッチの輪セットでは、周長110cmで直径=110/π=35.03cm、周長90cmで直径=90/π=28.66cmで、持ち手となる部分の輪の横幅は、これら直径差の半分で(38.22-35.03)/2=1.595cmの一定幅である。そして、周長が5cmピッチの輪セットでは、周長115mで直径=115/π=36.62cm、周長105cmで直径=105/π=33.44cmで、持ち手となる部分の輪の横幅は、これら直径差の半分で(38.22-36.62)/2=0.8cmの一定幅である。すなわち、輪の周長のピッチを小さくすると持ち手の横幅がそのピッチ比で小さくなり、ズボンに通すベルト、バンドのような細い感覚となり、握り心地は微妙となってくる。また単純に、握り部の横幅を0.5cmとすれば輪の直径は1cmの増加となり、輪の周長は1*3.14=3.14cmピッチとなる。また単純に、握り部の横幅を1cmとすれば輪の直径は2cmの増加となり、輪の周長は2*3.14=6.28cmピッチとなる。握り部の横幅を6cmとすれば輪の直径は12cmの増加となり、輪の周長は12*3.14=37.68cmピッチとなる。
これらを参考に、逆に周長を、細かくなるがベルトの穴間隔の3cm、切りのよい5cmピッチ、10cmピッチ、20cmピッチ、30cmピッチ、40cmピッチとする場合を検討すると、握り部の横幅(
図3、aからd)は、おのおので(3/3.14)/2=0.48cm、(5/3.14)/2=0.80cm、(10/3.14)/2=1.59cm、(20/3.14)/2=3.18cm、(30/3.14)/2=4.78cm、(40/3.14)/=6.36cmとなる。これらを総合的に勘案して、健康輪セットとする。
以上、輪が内接、外接するサイズセットとすることで標準の人のサイズそろえの一例を提供でき、体の部位の様々なサイズに対応する課題を解決できる。これをベースに、アンケート等で組み合わせを変化させれば、さらに多くの人、家族の需要に対応する課題を解決できる。外接するフリーサイズ輪は、規格外のラージサイズにも対応できるので、適用できる対象が倍化するほどの効果がある。サイズがラージサイズの人のためにも、また、本人が5部位のサイズを承知しているわけではないので、最初に大まかなサイズをつかむのに役立つ。当然、健康では痩せたいと思っている人の需要が高いため、家族のみならず、健康輪セットは一応あらゆる突出部位に対応できるし、セットの内接輪である一つサイズの小さい輪が次のシェープアップ目標にもなり継続や向上心を保つ課題が解決できる。
ここで半面、危険性についても検討する必要がある。運動中に破損しないことや脂肪にはまり込んで抜けない危険性、特に朝の出勤前であわてた場合、食後の出っ腹に抜けない、着衣服の有無、季節的な変化などの危険性を考慮する必要がある。体に食い込んで抜けないようであれば、伸ばして脱出する。そこで、力を入れて円周方向に引っ張れば、拘束を解消できる工夫、安全装置が施されていることが望ましい。円周方向に例えば2cm程度の少しだが伸び性能のある材料を選定すること、輪の途中の一部に伸縮性の蛇腹部あるいは伸び性能の大きい材料の部位を設けること、または切断面を有することなどで慌てず拘束から解放することができ、無理やりサイズでの万が一の危険回避の課題が解決できる。ただ、慣れるまではぎりぎりでなく余裕のある大きい輪から始めるのがよい。
各種寸法をそろえたセットでは、輪の周長は、ピッチが細かいと本数が多く必要となるため、粗いピッチを模索する。1cm間隔と厳密にする必要がなく、例えば10cm間隔のセットで良い。場合によっては、内接、外接の輪が多すぎれば、その途中に、ダミーの輪状スペーサー、4箇所の部分スペーサーを設けることもできる。スペーサーは、経済的な材料のプラスチックやスポンジ、段ボールなどで、輪の間隔を一定に保つことができる。また、外側の輪であれば、それ以上には外側に接する構成の輪がないので、持ち手部の横幅を小さくすることもできる。輪セットの接触面での内挿性、固定性を高めるために摩擦抵抗面もしくは凹凸の勘合部を設ける。輪の内側の周長が目安の管理となること、隙間があると相互にずれることから、直径の隣同士の輪は、輪の周長で逆算される輪の横幅で隙間なく内接、外接する。輪を平置きとすれば、輪セットの全体の平面的な大円の、同心円状の形状保持に役立つ。上下方向に挿入、押し出せる密着程度でバラバラにならず収納の課題を解決できる。
また、ファスナーやボタンで、半周長、または直径の表裏相当分長さの開閉部を設けた円形状のバッグで、収納が整い、壁に立てかけることができ、さらに取っ手を付ければ壁に吊るすこともでき、外出にはおしゃれな携帯バッグとなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題を解決するために、本発明の健康輪セットは、立ち居の体の周囲を上下に通過するとした輪を複数本でセットとするもので、複数の直径が異なる大きさの輪を、同心円として内接または外接させ、それぞれの輪の横幅を一定とすることで、複数の輪の内側の周長が同じピッチ間隔にそろえることができるとしたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の健康輪セットは、複数の直径が異なる大きさの輪の、内接または外接する間にスペーサーを挿入することで、それぞれの輪の横幅をスペーサーの横幅相当分で小さくでき、かつ複数の輪の内側の周長が同じピッチ間隔にそろえることができるとしたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の健康輪セットは、前記健康輪セットに外接するフリーサイズ輪を設け、さらなる大きなフリーサイズに対応できるとしたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の健康輪セットの円形状の携帯バッグは、輪の外周長の半周以上または外周の輪の外側直径の表裏分のファスナー、またはボタンによる開閉部と、取っ手部を有し、健康輪セットを収納、持ち運びができるとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
自粛で退屈な室内で、飽きないで運動ができる。柔らかい畳も傷まない。手を使わないくねくね体操では、骨が丈夫になり、背骨の曲がりが矯正できる。不精な人にも最適である。輪のサイズがそろっているので次の高みの目標を立てやすく、継続しやすく、シェープアップの効果も期待できる。フリーサイズ輪があるので、ほとんどの人に適用できるといえる。これは老若男女問わず、肥満に悩む人にもある意味公平であるといえる。家族用としてサイズを多く揃えることもでき、経済的で費用対効果が大きい。スペーサーを入れると、サイズは輪の内径ピッチなので、セットピッチを保ちながら、輪の横幅、すなわち材料をおよそ半分にでき、さらに経済的といえる。輪の横幅を半減できて持ちやすくなるメリットもある。携帯バッグは、最大輪径に応じてサイズを用意するが、外回りにダミー輪、スポンジなどの詰めものの余裕をとれば1ランク上の大きな輪を追加することになっても対応できる。バッグの最大径はおよそ40cmなので、特別に大きくもなく円形のバッグはおしゃれを演出できる。紺色、迷彩色、ピンク、白地にイラストと自在である。壁にかければインテリアとなる。もちろん収納、整理整頓が簡単である。取っ手位置は、ファスナーの上側にこだわる必要はない。
5つの部位でサイズがあまり変わらない人でも、単品でなくサイズ変化に対応した輪セットが望ましい。供給サイドは、バラバラとなった各サイズについても別に用意しておく必要がある。サンプルとして、あるいは需要次第で小さなピッチの輪セットを提供することとなる。サイズピッチは、30cm、25cm、20cm、15cm、10cm、5cm、3.14cm、3cm、2.54cm、2cm、1cmの各種サイズ需要に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】健康輪を、体の上から手を使わず重力で落下させる様子
【
図2】周長ピッチ20cmで周長サイズ120cm~80cmの輪セットの外側に、フリーサイズ輪を組み合わせた健康輪セットの平面図
【
図3】周長ピッチが3、5、10、20、30cmと変化した場合の、輪の持ち手の横幅、断面形状の変化を示す説明図
【
図4】周長サイズ120cm~80cmの間に入れる部分スペーサー4箇所の平面図
【
図5】周長サイズ120cm~80cmの間に入れる輪状スペーサーの平面図
【
図6】半周以上の長さのファスナーの円形携帯バッグ
【発明を実施するための形態】
【0011】
輪セットの材料は、加工性に優れたプラスチックが主といえる。輪の材料特性は、基本的には、硬質材が形も決まるので望ましい。ただ、危険性回避には、引っ張れば若干の伸びが見込めるほうが望ましい。フリーサイズ輪はシリコンやゴムの伸び率が高く変形性に優れた材料を選択するのは当然である。輪セットの内外接する両面の、接触部面積、その摩擦抵抗も、輪セットを平置きしたときにバラバラにならないための平面性保持に大事である。輪の直径はすなわち輪の周長を表す指標となり、輪の周長はいわゆるウェスト、ベルトサイズなどでなじみ深い。輪の周長、輪の内側は体に接する部分であり、その直径は、周長=π*直径の公式関係がある。輪の周長を10cmごとのセットとすれば、100cmの周長では、輪の内接する直径、すなわち輪の内径が31.85cmとなる。90cmの周長では、直径が28.66cm、80cmの周長で25.48cmとなり、直径は約3.19cmの等間隔となる。健康輪セットの持ち手の横幅、幅厚はその直径の半分であるので、1.59cmとなる。これら健康輪をバラバラで置いていてもよいが、できれば同心円状に内挿して合わすとすれば、セットとして整理しやすい。健康輪の断面を円形とすると接点の点接触となり相互に滑りやすいので、対策を要する。直径の連続する輪の内側と外側に勘合となる凹凸を設けると離れにくく保管場所も取らないといえるが、加工性や整理も面倒なので、接触面積、接触面摩擦抵抗が期待できるようにすると特に嵌合は必要でない。すなわち、嵌合の凹凸を設けるよりは、接触面積を適度に広げ、接触抵抗を増やした断面形状とすることが望ましい。矩形なら、角の形状も面取りして丸くすることが望ましい。長辺長はある程度に体を通過したという実感のある長さ、質量感のある長さが望ましい。縦の辺長が短いと斜めにねじって通過することにもつながりかねない。横幅の最大は6cmが目安。これら健康輪をきれいに整理、保管できることも長続きする秘訣だ。危険回避には、円周方向に切り離しができることが考えられるが、その切断面で肌が挟まれる可能性がある。輪セットを硬質材とするか、切断面にU字、V字カットの溝を施すか、切断面を跨いでかつスライドできる薄いカバーやカップラ―で保護するか、あるいは一定長の蛇腹式の伸縮装置、斜めのたすき状に編んだ糸、竹などの伸縮装置を挿入することも選択肢である。輪の各種サイズに対応する方法としては、輪の切断面に5cm、10cm、15cmの延長ピース材を挿入して調整することも考えられるが、結局は面倒であり、延長ピースを挿入するのではなく、輪の大きさの異なる固定セットが長続きには望ましいと考えられる。すなわち、輪の各種サイズをそろえた輪セットでは、例えば当初の供給は20cm間隔、または10cm間隔の輪セットとし、次に、間を補完する10cm、または5cmを追加すれば、10cm間隔、または5cm間隔の輪セットとなる。ニーズが見込まれれば、5cmごとのセット、3cmセットとすればベルト穴間隔、個別でニーズが高まれば1cmセットまで対応できる。輪のセットが内接、外接といっても、当然に輪を取り出す余裕、着脱の余裕はある。接触面は摩擦接触、面接触するとすれば、収納、平置きで平面性保持ができ、バラバラになりにくく、壁に縦置きも可能となる。
【実施例0012】
まず、同心円状の輪の基本セットをイメージする。輪の内側サイズとなる周長を100~80cmのセットで、周長ピッチが10cmの輪であれば、周長が100、90、80cmの3本セットとなる。外側にフリーサイズ輪を加えて合計4本セットである。円周率の原理を利用して横幅を一定とすることができる。この場合は、持ち手、握り部の横幅は自動的に1.59cmに決まる。周長を100~80cmのセットで、周長ピッチが5cmの輪であれば、周長が100、95、90、85、80cmの5本セットとなる。外側にフリーサイズ輪を加えて合計6本セットである。円周率の原理を利用して横幅を一定とすることができるので、握り部の横幅は自動的に0.8cmに決まる。握り部の高さは、任意で、ズボンに通すベルト、バンドの高さを参考に4.0cmとし、角は丸みを帯びた矩形とする。フリーサイズ輪は当然、ゴムとかシリコン材の柔らかい材料となる。輪のサイズセットのほかに、扱いやすさ、重量、質感、危険回避の安全性も大事である。
輪セットの材料は、加工性に優れたプラスチックが主といえる。輪の断面は、空洞では割れてけがをする恐れがあるので充実断面が望ましい。輪の断面形状は、円状形、楕円形状、矩形状で、輪のサイズピッチで縦長から横長へとさまざまである。いずれも角を丸く処理する。輪セットの外側の円周長は一応120cmを最大として、各輪セットの外側にフリーサイズ輪も設けて対応できるとしても、伸びには限度がある。そこで、個別サイズとして、130cm、140cm、150cmを用意する。それ以上は、大きなフリーサイズ輪のみで良さそうである。小さいサイズも用意する。各輪の上面には、サイズ印字、サイズマークのシールがあると分かりやすい。