(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022025530
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】ベルトクリーニング構造
(51)【国際特許分類】
B65G 45/12 20060101AFI20220203BHJP
【FI】
B65G45/12 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020128407
(22)【出願日】2020-07-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】502076213
【氏名又は名称】益岡 慶文
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】益岡 慶文
(57)【要約】
【課題】コンベヤベルトに付着したスラグ等の被搬送物の一部を確実に除去できるベルトクリーニング構造を提供する。
【解決手段】ヘッドプーリ1の下方かつ後方にドライブプーリ2を配設して、コンベヤベルト5がヘッドプーリ1とドライブプーリ2の間にて、張力を受ける後方下傾状張力受け領域Yを形成し、この後方下傾状張力受け領域Yにおいて、クリーナZy を配設する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドプーリ(1)の下方かつ後方にドライブプーリ(2)を配設して、コンベヤベルト(5)が上記ヘッドプーリ(1)と上記ドライブプーリ(2)の間にて張力を受ける後方下傾状張力受け領域(Y)を形成し、該後方下傾状張力受け領域(Y)に、クリーナ(Zy )を配設したことを特徴とするベルトクリーニング構造。
【請求項2】
上記後方下傾状張力受け領域(Y)に配設されるクリーナ(Zy )は、ゴム製クリーナ(21)、樹脂製クリーナ(22)、回転ブラシクリーナ(23)から選択した2種類以上から成っている請求項1記載のベルトクリーニング構造。
【請求項3】
上記ヘッドプーリ(1)に対して、上記コンベヤベルト(5)が所定ヘッドプーリ中心角度(θ1 )に渡って巻付きつつ方向変換して上記後方下傾状張力受け領域(Y)に至るように、上記コンベヤベルト(5)が上記ヘッドプーリ(1)に懸架され、
上記ヘッドプーリ中心角度(θ1 )の範囲内で、超硬合金チップクリーナ(20)のチップ(20T)が上記コンベヤベルト(5)を押圧するように、上記超硬合金チップクリーナ(20)が、上記後方下傾状張力受け領域(Y)の上流付近に配設されている請求項1又は2記載のベルトクリーニング構造。
【請求項4】
上記ドライブプーリ(2)に対して、上記コンベヤベルト(5)が180°以上のドライブプーリ中心角度(θ2 )に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、
該ドライブプーリ中心角度(θ2 )の内で、上記後方下傾状張力受け領域(Y)の近傍に於て、超硬合金チップクリーナ(20)のチップ(20T)が上記コンベヤベルト(5)を押圧するように、上記超硬合金チップクリーナ(20)を、上記後方下傾状張力受け領域(Y)の下流付近に配設されている請求項1,2又は3記載のベルトクリーニング構造。
【請求項5】
上記ドライブプーリ(2)に対して、上記コンベヤベルト(5)が180°以上のドライブプーリ中心角度(θ2 )に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、
該ドライブプーリ中心角度(θ2 )内で、上記コンベヤベルト(5)を押圧するように、ゴム製クリーナ(21)及び/又はブラシクリーナ(24)が、配設されている請求項1,2,3又は4記載のベルトクリーニング構造。
【請求項6】
上記ヘッドプーリ(1)とドライブプーリ(2)とスナッププーリ(4)とクリーナ(Zy )(Z1 )(Z2 )を、包囲するヘッドシュート(10)を備える請求項1,2,3,4又は5記載のベルトクリーニング構造。
【請求項7】
上記コンベヤベルト(5)の上記後方下傾状張力受け領域(Y)の裏面(12)に、上方から被搬送物(G)の一部が落下して、上記ドライブプーリ(2)に至り、上記裏面(12)とドライブプーリ(2)によって形成されるV字溝部(13)に、上記被搬送物(G)の一部から成る落下物が噛み込むことを防止するように、上方から垂下状に設けられた隔壁(14)と、該隔壁(14)の下端に付設された落下物受け用ポケット部(15)と、から成る噛み込み防止手段(K)を、具備している請求項1,2,3,4,5又は6記載のベルトクリーニング構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルトクリーニング構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、鉱石から金属を製錬した時に発生するスラグ(鉄鋼スラグ)、ゴミやその焼却灰を溶かして固めたスラグ(溶融スラグ)等や、砕石,砂利,コークス,砂等の(いわゆる)バラものや、その他のゴミ等の被搬送物は、コンベヤベルトにて、搬送される。
【0003】
ところで、このような種々の被搬送物を送るコンベヤベルトは、被搬送物の一部が付着し、容易に分離せず、リターン側のベルト下部に落下し堆積する。この堆積物の除去作業に多くの時間を費やしていた。さらに、リターンローラを早期に破損させる等の問題があった。
そこで、従来、
図11又は
図12に示すようなベルトクリーニング装置が提案されている。(特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-182847号公報
【特許文献1】特開2012-51653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図11は、特許文献1にて提案されているベルトクリーニング装置であって、テールプーリ61とヘッドプーリ62の間に懸架され、矢印63の方向に被搬送物64を搬送するのであるが、2組のベルトクリーナ65,65は、無端状ベルト66のリターン側ベルト部67の下方部位に、配設されている。なお、リターンローラ68は多数個設けてリターン側ベルト部67を支持しつつ案内している。
【0006】
ベルトクリーナ65は、矯正ローラと刃69を有し、
図11に於て、リターン側ベルト部67の下面に付着している付着物を、この刃69によって、除去する構成である。
しかしながら、リターン側ベルト部67は、張力が小さく、ベルトクリーナ65の刃69の上方向への押付力によって、簡単に、ベルト部67は上方へ逃げてしまって、刃69によって付着物を十分に除去できない場合があった。
【0007】
また、
図12は、特許文献2にて提案されたベルトクリーニング装置であるが、ベルトクリーナ65は、円盤状の削ぎ取り刃70をやや傾斜させつつ回転させて、ヘッドプーリ62の近くのリターン側ベルト部67の下面に当てて、付着物を除去せんとするも、刃70の上方向への押圧力によって、同様に、ベルト部67は上方へ逃げ易く、刃70にて十分に付着物を除去できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明は、ヘッドプーリの下方かつ後方にドライブプーリを配設して、コンベヤベルトが上記ヘッドプーリと上記ドライブプーリの間にて張力を受ける後方下傾状張力受け領域を形成し、該後方下傾状張力受け領域に、クリーナを配設した。
また、上記後方下傾状張力受け領域に配設されるクリーナは、ゴム製クリーナ、樹脂製クリーナ、回転ブラシクリーナから選択した2種類以上から成っている。
また、上記ヘッドプーリに対して、上記コンベヤベルトが所定ヘッドプーリ中心角度に渡って巻付きつつ方向変換して上記後方下傾状張力受け領域に至るように、上記コンベヤベルトが上記ヘッドプーリに懸架され、上記ヘッドプーリ中心角度の範囲内で、超硬合金チップクリーナのチップが上記コンベヤベルトを押圧するように、上記超硬合金チップクリーナが、上記後方下傾状張力受け領域の上流付近に配設されている。
【0009】
また、上記ドライブプーリに対して、上記コンベヤベルトが180°以上のドライブプーリ中心角度に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、該ドライブプーリ中心角度の内で、上記後方下傾状張力受け領域の近傍に於て、超硬合金チップクリーナのチップが上記コンベヤベルトを押圧するように、上記超硬合金チップクリーナを、上記後方下傾状張力受け領域の下流付近に配設されている。
また、上記ドライブプーリに対して、上記コンベヤベルトが180°以上のドライブプーリ中心角度に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、該ドライブプーリ中心角度内で、上記コンベヤベルトを押圧するように、ゴム製クリーナ及び/又はブラシクリーナが、配設されている。
【0010】
また、上記ヘッドプーリとドライブプーリとスナッププーリとクリーナを、包囲するヘッドシュートを備える。
また、上記コンベヤベルトの上記後方下傾状張力受け領域の裏面に、上方から被搬送物の一部が落下して、上記ドライブプーリに至り、上記裏面とドライブプーリによって形成されるV字溝部に、上記被搬送物の一部から成る落下物が噛み込むことを防止するように、上方から垂下状に設けられた隔壁と、該隔壁の下端に付設された落下物受け用ポケット部と、から成る噛み込み防止手段を、具備している。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、コンベヤベルトには、粘着力の強い付着物が固着していたとしても、クリーナによって、確実かつ強力に、除去可能である。特に、鉱石から金属を製錬した時に発生するスラグが、付着しているような場合にも、クリーナの強力な押付に対し、ベルトが局部的に逃げず、従って、スラグを確実に除去できる。これに伴って、リターン側下部の堆積物が激減する。また、リターンローラの早期摩耗及び破損等を防ぎ得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施の形態を示す側面図である。
【
図3】本発明の第2の実施の形態を示す側面図である。
【
図5】本発明の第3の実施の形態を示す側面図である。
【
図7】本発明の第4の実施の形態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1と
図2に於て、本発明の第1の実施の形態を示し、従来例の
図11の左端部位とその近傍部位、及び、
図12の部位に該当した部位を示している。
図1と
図2に於て、1はヘッドプーリ、2はドライブプーリである。ドライブプーリ2は、電動モータ3と減速装置等から成る駆動源によって、矢印M
2 方向に回転する。このドライブプーリ2はヘッドプーリ1の下方かつ後方に配設されている。また、ドライブプーリ2の上方位置には、スナッププーリ4が設けられる。
【0014】
5は、エンドレス状のコンベヤベルトであって、図示省略した右方図外のテールプーリと、(
図1,
図2の)ヘッドプーリ1の間を、略水平状に懸架され、矢印6,7のように走行する。
図9は、そのコンベヤベルト5の横断面を示し、上方のコンベヤベルトは3個のローラ8,9,8にて支持され、被搬送物Gを受けるように皿型を保ちつつ前方へ走行し、ヘッドプーリ1に接近する所定前に、横断面一文字型を保ちつつ、ベルトプーリ1及びドライブプーリ2とスナッププーリ4を経て、リターン側ベルト部5Aとして、(右方図外の)テールプーリまで、多数のリターンローラ11にて支持されつつ後方へ送られる。
【0015】
本発明では、テールプーリから見て、ヘッドプーリ1側の方向を「前方」と呼ぶこととする。即ち、被搬送物Gが送られる、矢印6で示す方向を、「前方」と呼ぶ。
そして、ヘッドプーリ1の下方かつ後方に、ドライブプーリ2が配設されて、コンベヤベルト5は、ヘッドプーリ1とドライブプーリ2の間にて張力を受ける後方下傾状張力受け領域Yが形成される。このような後方下傾状張力受け領域Yに、クリーナZy を配設する。
【0016】
後方下傾状張力受け領域Yに配設されるクリーナZy は、ゴム製クリーナ21,樹脂製クリーナ22,回転ブラシクリーナ23から選択した2種類以上から成っている。
図1と
図2に示す第1の実施形態では、前記クリーナZy は、2個のゴム製クリーナ21と1個の樹脂製クリーナ22とから成る。
【0017】
そして、ヘッドプーリ1に対して、コンベヤベルト5が所定ヘッドプーリ中心角度θ1 に渡って巻付きつつ方向変換して、上記後方下傾状張力受け領域Yに至るように、コンベヤベルト5がヘッドプーリ1に懸架されている。
【0018】
上記ヘッドプーリ中心角度θ1 の範囲内に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが、コンベヤベルト5を押圧する。
つまり、超硬合金チップクリーナ20を、後方下傾状張力受け領域Yの上流付近に配設している。
【0019】
このように、
図1,
図2に示す第1の実施の形態にあっては、ヘッドプーリ1に押圧力を付与するヘッドプーリ押圧クリーナZ
1 が1個の超硬合金チップクリーナ20から成る場合を例示する。
【0020】
さらに、
図1,
図2について説明すれば、ドライブプーリ2に対して、コンベヤベルト5が、180°以上のドライブプーリ中心角度θ
2 に渡って巻付くように、懸架されて、コンベヤベルト5が搬送力を受けている。
【0021】
このドライブプーリ中心角度θ
2 の内であって、後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tがコンベヤベルト5を押圧するように、超硬合金チップクリーナ20を、後方下傾状張力受け領域Yよりも下流付近に配設する。
このように、
図1,
図2に示す第1の実施形態にあっては、ドライブプーリ2に押圧力を付与するドライブプーリ押圧クリーナZ
2 が、少なくとも、超硬合金チップクリーナ20を有することを示す。
【0022】
ところで、ドライブプーリ押圧クリーナZ
2 としては、余備として(必要に応じて)、
図1,
図2に示す如く、ゴム製クリーナ21、及び/又は、ブラシクリーナ24を、さらに付設するも、望ましい。なお、ブラシクリーナ24は、回転ブラシクリーナとは異なり、植毛は回転しないで植設されているタイプである。
【0023】
そして、
図1,
図2に示すように、上述のヘッドプーリ1とドライブプーリ2とスナッププーリ4とクリーナZy ,Z
1 ,Z
2 を、包囲するヘッドシュート10を、具備している。
コンベヤベルト5によって、矢印6方向に送られてくる被搬送部Gが、ヘッドプーリ1の位置から落下して、下方開口部10Aから排出されてゆく。その際の円滑な排出を行い得ると共に、粉塵等の外部への飛散をも防止できる。
【0024】
また、
図2に於て、コンベヤベルト5の後方下傾状張力受け領域Yの裏面12に、上方から被搬送物G(
図9参照)の一部が落下して、ドライブプーリ2に至り、コンベヤベルト5の裏面12とドライブプーリ2によって形成されているV字溝部13に、被搬送物Gの一部から成る落下物が噛み込むことを防止するように、上方から垂下状の隔壁14と、落下物受け用ポケット部15と、から成る噛み込み防止手段Kが、設けられている。
落下物受け用ポケット部15は、垂下状の隔壁14の下端近傍に付設されている。なお、ポケット部15を外部へ取出し自在として設け、外部にて落下物を捨てて掃除可能とすることも、望ましい。
【0025】
次に、
図3と
図4に本発明の第2の実施の形態を示す。
図3,
図4は、各々、第1の実施形態の
図1,
図2に対応し、原則的に同一符号は同様の構成である。以下、相違する構成を主として説明する。
【0026】
図3と
図4に示すように、ヘッドプーリ1の下方かつ後方にドライブプーリ2が配設され、両プーリ1,2間にて後方下傾状張力受け領域Yが、(
図1,
図2と同様に)形成されると共に、この領域Yに於て、クリーナZy が配設されている。
【0027】
しかしながら、
図3と
図4に示す第2の実施形態にあっては、この領域Yに配設のクリーナZy は、回転ブラシクリーナ23と樹脂製クリーナ22の2種類から成る。
そして、ヘッドプーリ1に対して、(前述の)ヘッドプーリ中心角度θ
1 の範囲内に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが、コンベヤベルト5を押圧しており、ヘッドプーリ押圧クリーナZ
1 が1個の超硬合金チップクリーナ20から成っていて、前述の
図1,
図2と同様である。
【0028】
また、180°以上のドライブプーリ中心角度θ
2 の内であって、後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tがコンベヤベルト5を押圧するように配設されている構成も、前述の
図1,
図2と同様である。
【0029】
また、ドライブプーリ押圧クリーナZ
2 としては、上記超硬合金チップクリーナ20の他に、余備として(必要に応じて)、ゴム製クリーナ21、及び/又は、ブラシクリーナ24を、付設するも望ましい(この点も、
図1,
図2と同様である)。
【0030】
また、
図1,
図2と同様に、ヘッドプーリ1とドライブプーリ2とスナッププーリ4とクリーナZy ,Z
1 ,Z
2 を、ヘッドシュート10にて包囲している。また、V字溝部13に被搬送物Gの一部から成る落下物が、噛み込むのを防止する隔壁14とポケット部15から成る噛み込み防止手段Kが、設けられている。
【0031】
次に、
図5と
図6に本発明の第3の実施形態を示す。
図5,
図6は、各々、第1の実施の形態の
図1,
図2に対応し、原則的に同一符号は同様の構成である。以下、相違する構成を主として説明する。
図5,
図6に示すように、第3の実施形態にあっては、後方下傾状張力受け領域YのクリーナZy は、上方から順に、ゴム製クリーナ21、樹脂製クリーナ22、ゴム製クリーナ21、樹脂製クリーナ22、樹脂製クリーナ22から、構成されている。
【0032】
言い換えれば、第3の実施形態にあっては、後方下傾状張力受け領域Yに配設のクリーナZy は、(種類の相違した)ゴム製クリーナ21と樹脂製クリーナ22を、各々、複数個ずつ配設している。
【0033】
そして、ヘッドプーリ1に対して、ヘッドプーリ中心角度θ1 の範囲内に、ゴム製クリーナ21がコンベヤベルト5を押圧している。つまり、ヘッドプーリ押圧クリーナZ1 が1個のゴム製クリーナ21から成る。
また、180°以上のドライブプーリ中心角度θ2 の内であって、後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tがコンベヤベルト5を押圧する。
【0034】
また、ドライブプーリ押圧クリーナZ2 としては、上記超硬合金チップクリーナ20の他に、余備として(必要に応じて)、ゴム製クリーナ21、及び/又は、ブラシクリーナ24を、付設するも望ましい。
【0035】
また、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、ヘッドプーリ1とドライブプーリ2とスナッププーリ4とクリーナZy ,Z1 ,Z2 を、ヘッドシュート10にて包囲状としている。かつ、落下物の噛み込み防止用の隔壁14とポケット部15から成る噛み込み防止手段Kも、設けられている。
【0036】
次に、
図7と
図8に本発明の第4の実施形態を示す。
図7,
図8は、各々、第1の実施の形態の
図1,
図2に対応し、主として、相違する構成について以下説明する。
図7,
図8に示す第4の実施形態にあっては、後方下傾状張力受け領域YのクリーナZy は、上方から順に、ゴム製クリーナ21、樹脂製クリーナ22、ゴム製クリーナ21から成っている。
【0037】
そして、ヘッドプーリ1に対しては、ヘッドプーリ中心角度θ1 の範囲内にて、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが、コンベヤベルト5を押圧しており、ヘッドプーリ押圧クリーナZ1 が1個の超硬合金チップクリーナ20から成っている。
また、180°以上のドライブプーリ中心角度θ2 の内で、後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、樹脂製クリーナ22がコンベヤベルト5を押圧する。
【0038】
また、ドライブプーリ押圧クリーナZ2 としては、上記樹脂製クリーナ22を配設するのが望ましいが、この他に、余備として(必要に応じて)、ゴム製クリーナ21とブラシクリーナ24を、付設するも望ましい。
また、第1~第3の実施形態と同様に、ヘッドシュート10、及び、噛み込み防止手段Kも、備えている。
【0039】
なお、
図9に示した密閉状カバー筒体(ケーシングフレーム)26によって、コンベヤベルト5の送り側とリターン側とを、包囲して、被搬送物Gの一部が落下した場合の危険を防ぎ、かつ、粉塵等の飛散を防止している構造を示すが、その場合、このカバー筒体26の下流端を、
図1~
図8に示したヘッドシュート10に、連結される(図示省略)。また、所望により、このようなカバー筒体26をコンベヤベルト走行路の一部又は全体に省略することも、自由である。
【0040】
ところで、
図10は、超硬合金チップクリーナ20の一具体例を示し、1本の共通シャフト31に、シャフト31の軸心廻りに独立して揺動可能に、複数枚の板片32が、枢着され、この板片32の各々の先端に(超硬合金チップクリーナ20の)チップ20Tが固着されている。しかも、各板片32と一体に連結されたアーム33は、弾性ゴムや金属コイルバネ等の弾発付勢部材34にて矢印M方向に弾発付勢される。故に、チップ20Tを先端に有する各板片32は、独立して、揺動自在であり、かつ、チップ20Tの各々は、
図1~
図8に示したコンベヤベルト5に対して弾発的に押付けられ、しかも、コンベヤベルト5に付着物(異物)が付着して凹凸部が存在していても、又は、ベルト自体の変形によって凹凸部が存在していても、コンベヤベルト5の全幅に渡って、必ずチップ20Tが押付けられる。従って、コンベヤベルト5の全幅のいずれの位置に被除去物(異物)が付着していても、除去可能である。
【0041】
本発明に於て、
図1~
図8の各実施形態の説明に於て、超硬合金チップクリーナ20の設置個数は、
図10にて説明したように、共通シャフト31に枢着されたチップ20T付の複数枚の板片32から成るユニットをもって、一個(一台)と計数する。なお、上記共通シャフト31が複数本であって、同一軸心上に列設した場合も、一個(一台)と計数する。
【0042】
また、ゴム製クリーナ21は、耐摩耗性、引裂抵抗、機械的強度、耐衝撃性等に優れた(場合によっては耐熱性、又は、耐油性に優れた)ゴム板材を、切断して板片に形成したものを、保持部材にて固着したものが、望ましい。
また、樹脂製クリーナ22は、超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)やMCナイロン等の耐摩耗性、引裂抵抗、機械的強度、耐衝撃性、非粘着性に優れた樹脂の板材を、板片形状として、保持部材にて固着したものが好ましい。
【0043】
本発明は、以上詳述したように、ヘッドプーリ1の下方かつ後方にドライブプーリ2を配設して、コンベヤベルト5が上記ヘッドプーリ1と上記ドライブプーリ2の間にて張力を受ける後方下傾状張力受け領域Yを形成し、該後方下傾状張力受け領域Yに、クリーナZy を配設した構成であるので、クリーナZy をコンベヤベルト5に対して強く押付けても、張力を大きく受けた後方下傾状張力受け領域Yは、ベルト裏方向へ撓まず(逃げず)、クリーナZy によるベルト付着物を除去する作用・効果は著しく改善できる。特に、鉱石から金属を製錬した際に発生するスラグ等のベルト付着物は、コンベヤベルト5への付着力(粘着力)は高いが、このような付着力(粘着力)の高いベルト付着物をも、十分に除去できる。さらに、後方下傾状のベルト部位は、ベルト表て面が、前下方向を向いているので、一旦分離した付着物は、再付着せずに、落下して、一層、クリーニング効率は高くなる。
さらに、後方下傾状張力受け領域Yの走行方向長さ寸法が十分に大きく、多くの種類のクリーナを多く設置可能となって、クリーニング効率をさらに高くできる。
【0044】
また、上記後方下傾状張力受け領域Yに配設されるクリーナZy は、ゴム製クリーナ21、樹脂製クリーナ22、回転ブラシクリーナ23から選択した2種類以上から成っているので、クリーニング効率は極めて良好であり、スラグ等の付着力の高い付着物から、砕石,砂利,コークス,砂等の比較的付着力が弱い付着物まで、十分な除去を行い得る。
【0045】
また、上記ヘッドプーリ1に対して、上記コンベヤベルト5が所定ヘッドプーリ中心角度θ1 に渡って巻付きつつ方向変換して上記後方下傾状張力受け領域Yに至るように、上記コンベヤベルト5が上記ヘッドプーリ1に懸架され、上記ヘッドプーリ中心角度θ1 の範囲内で、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが上記コンベヤベルト5を押圧するように、上記超硬合金チップクリーナ20が、上記後方下傾状張力受け領域Yの上流付近に配設されているので、粘着力(付着力)の高いスラグ等のベルト付着物であっても、十分に掻き取って除去できる。超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tのコンベヤベルト5への大きい押圧力は、ヘッドプーリ1によって、コンベヤベルト5が逃げないように(裏面から)サポートされており、このチップ20Tによって、粘着力の高いベルト付着物を掻き取りつつ確実に除去することができて、高いクリーニング効率を発揮する。
【0046】
また、上記ドライブプーリ2に対して、上記コンベヤベルト5が180°以上のドライブプーリ中心角度θ2 に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、該ドライブプーリ中心角度θ2 の内で、上記後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが上記コンベヤベルト5を押圧するように、上記超硬合金チップクリーナ20を、上記後方下傾状張力受け領域Yの下流付近に配設されている構成であるので、コンベヤベルト5には最大の張力が発生している走行箇所にて、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tにて、ベルト付着物が掻き取られるので、粘着力(付着力)の大きいベルト付着物を(最終位置で)確実に除去できる。特に、ドライブプーリ2によって、コンベヤベルト5は裏面へ逃げることがなく、さらに確実なベルト付着物の除去が行われる。
【0047】
また、本発明は、上記ドライブプーリ2に対して、上記コンベヤベルト5が180°以上のドライブプーリ中心角度θ2 に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、該ドライブプーリ中心角度θ2 内で、上記コンベヤベルト5を押圧するように、ゴム製クリーナ21及び/又はブラシクリーナ24が、配設されているので、複数段にわたるクリーニング工程の後の、仕上げ工程として、ゴム製クリーナ21、及び/又は、ブラシクリーナ24によって、ベルト付着物の除去作業の仕上げが行い得る。
【0048】
また、上記ヘッドプーリ1とドライブプーリ2とスナッププーリ4とクリーナZy ,Z1 ,Z2 を、包囲するヘッドシュート10を備えるので、ベルト付着物の外部への飛散が防止でき、騒音も減少できる。
【0049】
また、上記コンベヤベルト5の上記後方下傾状張力受け領域Yの裏面12に、上方から被搬送物Gの一部が落下して、上記ドライブプーリ2に至り、上記裏面12とドライブプーリ2によって形成されるV字溝部13に、上記被搬送物Gの一部から成る落下物が噛み込むことを防止するように、上方から垂下状に設けられた隔壁14と、該隔壁14の下端に付設された落下物受け用ポケット部15と、から成る噛み込み防止手段Kを、具備しているので、ドライブプーリ2及びコンベヤベルト5の損傷を防ぎ、かつ、噛み込み事故の発生に伴って、コンベヤベルト5による被搬送物Gの搬出作業が停止する問題発生を予防できる。
【符号の説明】
【0050】
1 ヘッドプーリ
2 ドライブプーリ
3 電動モータ
4 スナッププーリ
5 コンベヤベルト
10 ヘッドシュート
12 裏面
13 V字溝部
14 隔壁
15 落下物受け用ポケット部
20 超硬合金チップクリーナ
20T チップ
21 ゴム製クリーナ
22 樹脂製クリーナ
23 回転ブラシクリーナ
24 ブラシクリーナ
G 被搬送物
K 噛み込み防止手段
Y 後方下傾状張力受け領域
Zy クリーナ
Z1 クリーナ
Z2 クリーナ
θ1 ヘッドプーリ中心角度
θ2 ドライブプーリ中心角度
【手続補正書】
【提出日】2021-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドプーリ(1)の下方かつ後方にドライブプーリ(2)を配設して、コンベヤベルト(5)が上記ヘッドプーリ(1)と上記ドライブプーリ(2)の間にて張力を受ける後方下傾状張力受け領域(Y)を形成し、該後方下傾状張力受け領域(Y)に、クリーナ(Zy )を配設し、
上記コンベヤベルト(5)の上記後方下傾状張力受け領域(Y)の裏面(12)に、上方から被搬送物(G)の一部が落下して、上記ドライブプーリ(2)に至り、上記裏面(12)とドライブプーリ(2)によって形成されるV字溝部(13)に、上記被搬送物(G)の一部から成る落下物が噛み込むことを防止するように、上方から垂下状に設けられた隔壁(14)と、該隔壁(14)の下端に付設された落下物受け用ポケット部(15)と、から成る噛み込み防止手段(K)を、具備していることを特徴とするベルトクリーニング構造。
【請求項2】
上記後方下傾状張力受け領域(Y)に配設されるクリーナ(Zy )は、ゴム製クリーナ(21)、樹脂製クリーナ(22)、回転ブラシクリーナ(23)から選択した2種類以上から成っている請求項1記載のベルトクリーニング構造。
【請求項3】
上記ヘッドプーリ(1)に対して、上記コンベヤベルト(5)が所定ヘッドプーリ中心角度(θ1 )に渡って巻付きつつ方向変換して上記後方下傾状張力受け領域(Y)に至るように、上記コンベヤベルト(5)が上記ヘッドプーリ(1)に懸架され、
上記ヘッドプーリ中心角度(θ1 )の範囲内で、超硬合金チップクリーナ(20)のチップ(20T)が上記コンベヤベルト(5)を押圧するように、上記超硬合金チップクリーナ(20)が、上記後方下傾状張力受け領域(Y)の上流付近に配設されている請求項1又は2記載のベルトクリーニング構造。
【請求項4】
上記ドライブプーリ(2)に対して、上記コンベヤベルト(5)が180°以上のドライブプーリ中心角度(θ2 )に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、
該ドライブプーリ中心角度(θ2 )の内で、上記後方下傾状張力受け領域(Y)の近傍に於て、超硬合金チップクリーナ(20)のチップ(20T)が上記コンベヤベルト(5)を押圧するように、上記超硬合金チップクリーナ(20)を、上記後方下傾状張力受け領域(Y)の下流付近に配設されている請求項1,2又は3記載のベルトクリーニング構造。
【請求項5】
上記ドライブプーリ(2)に対して、上記コンベヤベルト(5)が180°以上のドライブプーリ中心角度(θ2 )に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、
該ドライブプーリ中心角度(θ2 )内で、上記コンベヤベルト(5)を押圧するように、ゴム製クリーナ(21)及び/又はブラシクリーナ(24)が、配設されている請求項1,2,3又は4記載のベルトクリーニング構造。
【請求項6】
上記ヘッドプーリ(1)とドライブプーリ(2)とスナッププーリ(4)とクリーナ(Zy )(Z1 )(Z2 )を、包囲するヘッドシュート(10)を備える請求項1,2,3,4又は5記載のベルトクリーニング構造。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルトクリーニング構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、鉱石から金属を製錬した時に発生するスラグ(鉄鋼スラグ)、ゴミやその焼却灰を溶かして固めたスラグ(溶融スラグ)等や、砕石,砂利,コークス,砂等の(いわゆる)バラものや、その他のゴミ等の被搬送物は、コンベヤベルトにて、搬送される。
【0003】
ところで、このような種々の被搬送物を送るコンベヤベルトは、被搬送物の一部が付着し、容易に分離せず、リターン側のベルト下部に落下し堆積する。この堆積物の除去作業に多くの時間を費やしていた。さらに、リターンローラを早期に破損させる等の問題があった。
そこで、従来、
図11又は
図12に示すようなベルトクリーニング装置が提案されている。(特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-182847号公報
【特許文献2】特開2012-51653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図11は、特許文献1にて提案されているベルトクリーニング装置であって、テールプーリ61とヘッドプーリ62の間に懸架され、矢印63の方向に被搬送物64を搬送するのであるが、2組のベルトクリーナ65,65は、無端状ベルト66のリターン側ベルト部67の下方部位に、配設されている。なお、リターンローラ68は多数個設けてリターン側ベルト部67を支持しつつ案内している。
【0006】
ベルトクリーナ65は、矯正ローラと刃69を有し、
図11に於て、リターン側ベルト部67の下面に付着している付着物を、この刃69によって、除去する構成である。
しかしながら、リターン側ベルト部67は、張力が小さく、ベルトクリーナ65の刃69の上方向への押付力によって、簡単に、ベルト部67は上方へ逃げてしまって、刃69によって付着物を十分に除去できない場合があった。
【0007】
また、
図12は、特許文献2にて提案されたベルトクリーニング装置であるが、ベルトクリーナ65は、円盤状の削ぎ取り刃70をやや傾斜させつつ回転させて、ヘッドプーリ62の近くのリターン側ベルト部67の下面に当てて、付着物を除去せんとするも、刃70の上方向への押圧力によって、同様に、ベルト部67は上方へ逃げ易く、刃70にて十分に付着物を除去できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明は、ヘッドプーリの下方かつ後方にドライブプーリを配設して、コンベヤベルトが上記ヘッドプーリと上記ドライブプーリの間にて張力を受ける後方下傾状張力受け領域を形成し、該後方下傾状張力受け領域に、クリーナを配設し、上記コンベヤベルトの上記後方下傾状張力受け領域の裏面に、上方から被搬送物の一部が落下して、上記ドライブプーリに至り、上記裏面とドライブプーリによって形成されるV字溝部に、上記被搬送物の一部から成る落下物が噛み込むことを防止するように、上方から垂下状に設けられた隔壁と、該隔壁の下端に付設された落下物受け用ポケット部と、から成る噛み込み防止手段を、具備している。
また、上記後方下傾状張力受け領域に配設されるクリーナは、ゴム製クリーナ、樹脂製クリーナ、回転ブラシクリーナから選択した2種類以上から成っている。
また、上記ヘッドプーリに対して、上記コンベヤベルトが所定ヘッドプーリ中心角度に渡って巻付きつつ方向変換して上記後方下傾状張力受け領域に至るように、上記コンベヤベルトが上記ヘッドプーリに懸架され、上記ヘッドプーリ中心角度の範囲内で、超硬合金チップクリーナのチップが上記コンベヤベルトを押圧するように、上記超硬合金チップクリーナが、上記後方下傾状張力受け領域の上流付近に配設されている。
【0009】
また、上記ドライブプーリに対して、上記コンベヤベルトが180°以上のドライブプーリ中心角度に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、該ドライブプーリ中心角度の内で、上記後方下傾状張力受け領域の近傍に於て、超硬合金チップクリーナのチップが上記コンベヤベルトを押圧するように、上記超硬合金チップクリーナを、上記後方下傾状張力受け領域の下流付近に配設されている。
また、上記ドライブプーリに対して、上記コンベヤベルトが180°以上のドライブプーリ中心角度に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、該ドライブプーリ中心角度内で、上記コンベヤベルトを押圧するように、ゴム製クリーナ及び/又はブラシクリーナが、配設されている。
【0010】
また、上記ヘッドプーリとドライブプーリとスナッププーリとクリーナを、包囲するヘッドシュートを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、コンベヤベルトには、粘着力の強い付着物が固着していたとしても、クリーナによって、確実かつ強力に、除去可能である。特に、鉱石から金属を製錬した時に発生するスラグが、付着しているような場合にも、クリーナの強力な押付に対し、ベルトが局部的に逃げず、従って、スラグを確実に除去できる。これに伴って、リターン側下部の堆積物が激減する。また、リターンローラの早期摩耗及び破損等を防ぎ得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施の形態を示す側面図である。
【
図3】本発明の第2の実施の形態を示す側面図である。
【
図5】本発明の第3の実施の形態を示す側面図である。
【
図7】本発明の第4の実施の形態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
図1と
図2に於て、本発明の第1の実施の形態を示し、従来例の
図11の左端部位とその近傍部位、及び、
図12の部位に該当した部位を示している。
図1と
図2に於て、1はヘッドプーリ、2はドライブプーリである。ドライブプーリ2は、電動モータ3と減速装置等から成る駆動源によって、矢印M
2 方向に回転する。このドライブプーリ2はヘッドプーリ1の下方かつ後方に配設されている。また、ドライブプーリ2の上方位置には、スナッププーリ4が設けられる。
【0014】
5は、エンドレス状のコンベヤベルトであって、図示省略した右方図外のテールプーリと、(
図1,
図2の)ヘッドプーリ1の間を、略水平状に懸架され、矢印6,7のように走行する。
図9は、そのコンベヤベルト5の横断面を示し、上方のコンベヤベルトは3個のローラ8,9,8にて支持され、被搬送物Gを受けるように皿型を保ちつつ前方へ走行し、ヘッドプーリ1に接近する所定前に、横断面一文字型を保ちつつ、ベルトプーリ1及びドライブプーリ2とスナッププーリ4を経て、リターン側ベルト部5Aとして、(右方図外の)テールプーリまで、多数のリターンローラ11にて支持されつつ後方へ送られる。
【0015】
本発明では、テールプーリから見て、ヘッドプーリ1側の方向を「前方」と呼ぶこととする。即ち、被搬送物Gが送られる、矢印6で示す方向を、「前方」と呼ぶ。
そして、ヘッドプーリ1の下方かつ後方に、ドライブプーリ2が配設されて、コンベヤベルト5は、ヘッドプーリ1とドライブプーリ2の間にて張力を受ける後方下傾状張力受け領域Yが形成される。このような後方下傾状張力受け領域Yに、クリーナZy を配設する。
【0016】
後方下傾状張力受け領域Yに配設されるクリーナZy は、ゴム製クリーナ21,樹脂製クリーナ22,回転ブラシクリーナ23から選択した2種類以上から成っている。
図1と
図2に示す第1の実施形態では、前記クリーナZy は、2個のゴム製クリーナ21と1個の樹脂製クリーナ22とから成る。
【0017】
そして、ヘッドプーリ1に対して、コンベヤベルト5が所定ヘッドプーリ中心角度θ1 に渡って巻付きつつ方向変換して、上記後方下傾状張力受け領域Yに至るように、コンベヤベルト5がヘッドプーリ1に懸架されている。
【0018】
上記ヘッドプーリ中心角度θ1 の範囲内に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが、コンベヤベルト5を押圧する。
つまり、超硬合金チップクリーナ20を、後方下傾状張力受け領域Yの上流付近に配設している。
【0019】
このように、
図1,
図2に示す第1の実施の形態にあっては、ヘッドプーリ1に押圧力を付与するヘッドプーリ押圧クリーナZ
1 が1個の超硬合金チップクリーナ20から成る場合を例示する。
【0020】
さらに、
図1,
図2について説明すれば、ドライブプーリ2に対して、コンベヤベルト5が、180°以上のドライブプーリ中心角度θ
2 に渡って巻付くように、懸架されて、コンベヤベルト5が搬送力を受けている。
【0021】
このドライブプーリ中心角度θ
2 の内であって、後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tがコンベヤベルト5を押圧するように、超硬合金チップクリーナ20を、後方下傾状張力受け領域Yよりも下流付近に配設する。
このように、
図1,
図2に示す第1の実施形態にあっては、ドライブプーリ2に押圧力を付与するドライブプーリ押圧クリーナZ
2 が、少なくとも、超硬合金チップクリーナ20を有することを示す。
【0022】
ところで、ドライブプーリ押圧クリーナZ
2 としては、余備として(必要に応じて)、
図1,
図2に示す如く、ゴム製クリーナ21、及び/又は、ブラシクリーナ24を、さらに付設するも、望ましい。なお、ブラシクリーナ24は、回転ブラシクリーナとは異なり、植毛は回転しないで植設されているタイプである。
【0023】
そして、
図1,
図2に示すように、上述のヘッドプーリ1とドライブプーリ2とスナッププーリ4とクリーナZy ,Z
1 ,Z
2 を、包囲するヘッドシュート10を、具備している。
コンベヤベルト5によって、矢印6方向に送られてくる被搬送部Gが、ヘッドプーリ1の位置から落下して、下方開口部10Aから排出されてゆく。その際の円滑な排出を行い得ると共に、粉塵等の外部への飛散をも防止できる。
【0024】
また、
図2に於て、コンベヤベルト5の後方下傾状張力受け領域Yの裏面12に、上方から被搬送物G(
図9参照)の一部が落下して、ドライブプーリ2に至り、コンベヤベルト5の裏面12とドライブプーリ2によって形成されているV字溝部13に、被搬送物Gの一部から成る落下物が噛み込むことを防止するように、上方から垂下状の隔壁14と、落下物受け用ポケット部15と、から成る噛み込み防止手段Kが、設けられている。
落下物受け用ポケット部15は、垂下状の隔壁14の下端近傍に付設されている。なお、ポケット部15を外部へ取出し自在として設け、外部にて落下物を捨てて掃除可能とすることも、望ましい。
【0025】
次に、
図3と
図4に本発明の第2の実施の形態を示す。
図3,
図4は、各々、第1の実施形態の
図1,
図2に対応し、原則的に同一符号は同様の構成である。以下、相違する構成を主として説明する。
【0026】
図3と
図4に示すように、ヘッドプーリ1の下方かつ後方にドライブプーリ2が配設され、両プーリ1,2間にて後方下傾状張力受け領域Yが、(
図1,
図2と同様に)形成されると共に、この領域Yに於て、クリーナZy が配設されている。
【0027】
しかしながら、
図3と
図4に示す第2の実施形態にあっては、この領域Yに配設のクリーナZy は、回転ブラシクリーナ23と樹脂製クリーナ22の2種類から成る。
そして、ヘッドプーリ1に対して、(前述の)ヘッドプーリ中心角度θ
1 の範囲内に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが、コンベヤベルト5を押圧しており、ヘッドプーリ押圧クリーナZ
1 が1個の超硬合金チップクリーナ20から成っていて、前述の
図1,
図2と同様である。
【0028】
また、180°以上のドライブプーリ中心角度θ
2 の内であって、後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tがコンベヤベルト5を押圧するように配設されている構成も、前述の
図1,
図2と同様である。
【0029】
また、ドライブプーリ押圧クリーナZ
2 としては、上記超硬合金チップクリーナ20の他に、余備として(必要に応じて)、ゴム製クリーナ21、及び/又は、ブラシクリーナ24を、付設するも望ましい(この点も、
図1,
図2と同様である)。
【0030】
また、
図1,
図2と同様に、ヘッドプーリ1とドライブプーリ2とスナッププーリ4とクリーナZy ,Z
1 ,Z
2 を、ヘッドシュート10にて包囲している。また、V字溝部13に被搬送物Gの一部から成る落下物が、噛み込むのを防止する隔壁14とポケット部15から成る噛み込み防止手段Kが、設けられている。
【0031】
次に、
図5と
図6に本発明の第3の実施形態を示す。
図5,
図6は、各々、第1の実施の形態の
図1,
図2に対応し、原則的に同一符号は同様の構成である。以下、相違する構成を主として説明する。
図5,
図6に示すように、第3の実施形態にあっては、後方下傾状張力受け領域YのクリーナZy は、上方から順に、ゴム製クリーナ21、樹脂製クリーナ22、ゴム製クリーナ21、樹脂製クリーナ22、樹脂製クリーナ22から、構成されている。
【0032】
言い換えれば、第3の実施形態にあっては、後方下傾状張力受け領域Yに配設のクリーナZy は、(種類の相違した)ゴム製クリーナ21と樹脂製クリーナ22を、各々、複数個ずつ配設している。
【0033】
そして、ヘッドプーリ1に対して、ヘッドプーリ中心角度θ1 の範囲内に、ゴム製クリーナ21がコンベヤベルト5を押圧している。つまり、ヘッドプーリ押圧クリーナZ1 が1個のゴム製クリーナ21から成る。
また、180°以上のドライブプーリ中心角度θ2 の内であって、後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tがコンベヤベルト5を押圧する。
【0034】
また、ドライブプーリ押圧クリーナZ2 としては、上記超硬合金チップクリーナ20の他に、余備として(必要に応じて)、ゴム製クリーナ21、及び/又は、ブラシクリーナ24を、付設するも望ましい。
【0035】
また、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、ヘッドプーリ1とドライブプーリ2とスナッププーリ4とクリーナZy ,Z1 ,Z2 を、ヘッドシュート10にて包囲状としている。かつ、落下物の噛み込み防止用の隔壁14とポケット部15から成る噛み込み防止手段Kも、設けられている。
【0036】
次に、
図7と
図8に本発明の第4の実施形態を示す。
図7,
図8は、各々、第1の実施の形態の
図1,
図2に対応し、主として、相違する構成について以下説明する。
図7,
図8に示す第4の実施形態にあっては、後方下傾状張力受け領域YのクリーナZy は、上方から順に、ゴム製クリーナ21、樹脂製クリーナ22、ゴム製クリーナ21から成っている。
【0037】
そして、ヘッドプーリ1に対しては、ヘッドプーリ中心角度θ1 の範囲内にて、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが、コンベヤベルト5を押圧しており、ヘッドプーリ押圧クリーナZ1 が1個の超硬合金チップクリーナ20から成っている。
また、180°以上のドライブプーリ中心角度θ2 の内で、後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、樹脂製クリーナ22がコンベヤベルト5を押圧する。
【0038】
また、ドライブプーリ押圧クリーナZ2 としては、上記樹脂製クリーナ22を配設するのが望ましいが、この他に、余備として(必要に応じて)、ゴム製クリーナ21とブラシクリーナ24を、付設するも望ましい。
また、第1~第3の実施形態と同様に、ヘッドシュート10、及び、噛み込み防止手段Kも、備えている。
【0039】
なお、
図9に示した密閉状カバー筒体(ケーシングフレーム)26によって、コンベヤベルト5の送り側とリターン側とを、包囲して、被搬送物Gの一部が落下した場合の危険を防ぎ、かつ、粉塵等の飛散を防止している構造を示すが、その場合、このカバー筒体26の下流端を、
図1~
図8に示したヘッドシュート10に、連結される(図示省略)。また、所望により、このようなカバー筒体26をコンベヤベルト走行路の一部又は全体に省略することも、自由である。
【0040】
ところで、
図10は、超硬合金チップクリーナ20の一具体例を示し、1本の共通シャフト31に、シャフト31の軸心廻りに独立して揺動可能に、複数枚の板片32が、枢着され、この板片32の各々の先端に(超硬合金チップクリーナ20の)チップ20Tが固着されている。しかも、各板片32と一体に連結されたアーム33は、弾性ゴムや金属コイルバネ等の弾発付勢部材34にて矢印M方向に弾発付勢される。故に、チップ20Tを先端に有する各板片32は、独立して、揺動自在であり、かつ、チップ20Tの各々は、
図1~
図8に示したコンベヤベルト5に対して弾発的に押付けられ、しかも、コンベヤベルト5に付着物(異物)が付着して凹凸部が存在していても、又は、ベルト自体の変形によって凹凸部が存在していても、コンベヤベルト5の全幅に渡って、必ずチップ20Tが押付けられる。従って、コンベヤベルト5の全幅のいずれの位置に被除去物(異物)が付着していても、除去可能である。
【0041】
本発明に於て、
図1~
図8の各実施形態の説明に於て、超硬合金チップクリーナ20の設置個数は、
図10にて説明したように、共通シャフト31に枢着されたチップ20T付の複数枚の板片32から成るユニットをもって、一個(一台)と計数する。なお、上記共通シャフト31が複数本であって、同一軸心上に列設した場合も、一個(一台)と計数する。
【0042】
また、ゴム製クリーナ21は、耐摩耗性、引裂抵抗、機械的強度、耐衝撃性等に優れた(場合によっては耐熱性、又は、耐油性に優れた)ゴム板材を、切断して板片に形成したものを、保持部材にて固着したものが、望ましい。
また、樹脂製クリーナ22は、超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)やMCナイロン等の耐摩耗性、引裂抵抗、機械的強度、耐衝撃性、非粘着性に優れた樹脂の板材を、板片形状として、保持部材にて固着したものが好ましい。
【0043】
本発明は、以上詳述したように、ヘッドプーリ1の下方かつ後方にドライブプーリ2を配設して、コンベヤベルト5が上記ヘッドプーリ1と上記ドライブプーリ2の間にて張力を受ける後方下傾状張力受け領域Yを形成し、該後方下傾状張力受け領域Yに、クリーナZy を配設した構成であるので、クリーナZy をコンベヤベルト5に対して強く押付けても、張力を大きく受けた後方下傾状張力受け領域Yは、ベルト裏方向へ撓まず(逃げず)、クリーナZy によるベルト付着物を除去する作用・効果は著しく改善できる。特に、鉱石から金属を製錬した際に発生するスラグ等のベルト付着物は、コンベヤベルト5への付着力(粘着力)は高いが、このような付着力(粘着力)の高いベルト付着物をも、十分に除去できる。さらに、後方下傾状のベルト部位は、ベルト表て面が、前下方向を向いているので、一旦分離した付着物は、再付着せずに、落下して、一層、クリーニング効率は高くなる。
さらに、後方下傾状張力受け領域Yの走行方向長さ寸法が十分に大きく、多くの種類のクリーナを多く設置可能となって、クリーニング効率をさらに高くできる。
【0044】
また、上記後方下傾状張力受け領域Yに配設されるクリーナZy は、ゴム製クリーナ21、樹脂製クリーナ22、回転ブラシクリーナ23から選択した2種類以上から成っているので、クリーニング効率は極めて良好であり、スラグ等の付着力の高い付着物から、砕石,砂利,コークス,砂等の比較的付着力が弱い付着物まで、十分な除去を行い得る。
【0045】
また、上記ヘッドプーリ1に対して、上記コンベヤベルト5が所定ヘッドプーリ中心角度θ1 に渡って巻付きつつ方向変換して上記後方下傾状張力受け領域Yに至るように、上記コンベヤベルト5が上記ヘッドプーリ1に懸架され、上記ヘッドプーリ中心角度θ1 の範囲内で、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが上記コンベヤベルト5を押圧するように、上記超硬合金チップクリーナ20が、上記後方下傾状張力受け領域Yの上流付近に配設されているので、粘着力(付着力)の高いスラグ等のベルト付着物であっても、十分に掻き取って除去できる。超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tのコンベヤベルト5への大きい押圧力は、ヘッドプーリ1によって、コンベヤベルト5が逃げないように(裏面から)サポートされており、このチップ20Tによって、粘着力の高いベルト付着物を掻き取りつつ確実に除去することができて、高いクリーニング効率を発揮する。
【0046】
また、上記ドライブプーリ2に対して、上記コンベヤベルト5が180°以上のドライブプーリ中心角度θ2 に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、該ドライブプーリ中心角度θ2 の内で、上記後方下傾状張力受け領域Yの近傍に於て、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tが上記コンベヤベルト5を押圧するように、上記超硬合金チップクリーナ20を、上記後方下傾状張力受け領域Yの下流付近に配設されている構成であるので、コンベヤベルト5には最大の張力が発生している走行箇所にて、超硬合金チップクリーナ20のチップ20Tにて、ベルト付着物が掻き取られるので、粘着力(付着力)の大きいベルト付着物を(最終位置で)確実に除去できる。特に、ドライブプーリ2によって、コンベヤベルト5は裏面へ逃げることがなく、さらに確実なベルト付着物の除去が行われる。
【0047】
また、本発明は、上記ドライブプーリ2に対して、上記コンベヤベルト5が180°以上のドライブプーリ中心角度θ2 に渡って巻付くように懸架されて搬送力を受けると共に、該ドライブプーリ中心角度θ2 内で、上記コンベヤベルト5を押圧するように、ゴム製クリーナ21及び/又はブラシクリーナ24が、配設されているので、複数段にわたるクリーニング工程の後の、仕上げ工程として、ゴム製クリーナ21、及び/又は、ブラシクリーナ24によって、ベルト付着物の除去作業の仕上げが行い得る。
【0048】
また、上記ヘッドプーリ1とドライブプーリ2とスナッププーリ4とクリーナZy ,Z1 ,Z2 を、包囲するヘッドシュート10を備えるので、ベルト付着物の外部への飛散が防止でき、騒音も減少できる。
【0049】
また、上記コンベヤベルト5の上記後方下傾状張力受け領域Yの裏面12に、上方から被搬送物Gの一部が落下して、上記ドライブプーリ2に至り、上記裏面12とドライブプーリ2によって形成されるV字溝部13に、上記被搬送物Gの一部から成る落下物が噛み込むことを防止するように、上方から垂下状に設けられた隔壁14と、該隔壁14の下端に付設された落下物受け用ポケット部15と、から成る噛み込み防止手段Kを、具備しているので、ドライブプーリ2及びコンベヤベルト5の損傷を防ぎ、かつ、噛み込み事故の発生に伴って、コンベヤベルト5による被搬送物Gの搬出作業が停止する問題発生を予防できる。
【符号の説明】
【0050】
1 ヘッドプーリ
2 ドライブプーリ
3 電動モータ
4 スナッププーリ
5 コンベヤベルト
10 ヘッドシュート
12 裏面
13 V字溝部
14 隔壁
15 落下物受け用ポケット部
20 超硬合金チップクリーナ
20T チップ
21 ゴム製クリーナ
22 樹脂製クリーナ
23 回転ブラシクリーナ
24 ブラシクリーナ
G 被搬送物
K 噛み込み防止手段
Y 後方下傾状張力受け領域
Zy クリーナ
Z1 クリーナ
Z2 クリーナ
θ1 ヘッドプーリ中心角度
θ2 ドライブプーリ中心角度