(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022025569
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】緩衝材
(51)【国際特許分類】
B65D 81/02 20060101AFI20220203BHJP
【FI】
B65D81/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020128472
(22)【出願日】2020-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000199979
【氏名又は名称】川上産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】特許業務法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】釼持 浩三
(72)【発明者】
【氏名】坂本 伸一
(72)【発明者】
【氏名】松宮 吉房
(72)【発明者】
【氏名】森島 敏之
【テーマコード(参考)】
3E066
【Fターム(参考)】
3E066AA22
3E066AA23
3E066BA06
3E066CA01
3E066DB01
3E066KA01
3E066NA53
3E066NA60
(57)【要約】
【課題】求められる緩衝性能に応じて、緩衝性能を容易に調整することができるとともに、必要に応じて、物品の形状に応じて引き伸ばしたり、押し縮めたりしながら、物品を包み込むこともできる、従来にはない新規な緩衝材を提供する。
【解決手段】緩衝材1は、可撓性の基材シート100が、つづら折り状に折り畳まれており、つづら折り方向と直交する方向の両端縁部11が固定されて、つづら折り状に折り畳まれた状態に保持される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性の基材シートが、一定間隔でつづら折り状に折り畳まれた状態で、つづら折り方向と直交する方向の両端縁部が固定されていることを特徴とする緩衝材。
【請求項2】
前記基材シートが、帯状に折り返された複数の折り返し単位が、折り返し方向が互い違いとなるように、隣接する折り返し単位と幅方向の一端側で連接されて、互いに対面するように重なり合っているとともに、山折りに折り返された折り目が面一に並んで一方の主面を形成し、谷折りに折り返された折り目が面一に並んで他方の主面を形成するように折り畳まれている請求項1に記載の緩衝材。
【請求項3】
前記両端縁部が、熱融着又は接着剤によって固定されている請求項1又は2に記載の緩衝材。
【請求項4】
前記両端縁部が、つづら折り方向に沿って弾性的に伸縮可能に固定されている請求項1又は2に記載の緩衝材。
【請求項5】
前記基材シートが、中空状に膨出する多数の突起部が成形されたキャップフィルムに、前記突起部内に空気を封入するバックフィルムを積層することによって形成された気泡シートである請求項1~4のいずれか一項に記載の緩衝材。
【請求項6】
前記突起部が、碁盤目状に配列されている請求項5に記載の緩衝材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緩衝材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂材料に発泡剤を添加するなどしてシート状に成形する際に発泡させることにより、内部に多数の独立気泡又は連続気泡が形成された多孔質構造の発泡シートが、緩衝材として用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、発泡シートは、面に対して気泡が密に存在していることから高い緩衝性能を発揮し得るものの、より高い緩衝性能が発揮されるように厚みを増大させると剛性が高まってしまい、物品を包み込むのが困難になってしまうという問題があった。
【0005】
本発明者らは、このような事情に鑑みて、従来にはない新規な緩衝材を提供すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る緩衝材は、可撓性の基材シートが、一定間隔でつづら折り状に折り畳まれた状態で、つづら折り方向と直交する方向の両端縁部が固定されている構成としてある。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る緩衝材は、つづら折り状に折り畳む間隔を変更して厚みを適宜調整することにより、求められる緩衝性能に応じて、緩衝性能を容易に調整することができる。さらに、必要に応じて、物品の形状に応じて引き伸ばしたり、押し縮めたりしながら、物品を包み込むこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る緩衝材を平面視して示す説明図である。
【
図2】本発明の第一実施形態に係る緩衝材を斜視して示す説明図である。
【
図4】本発明の第一実施形態に係る緩衝材の製造工程を示す説明図である。
【
図5】本発明の第一実施形態に係る緩衝材の製造工程におけるつづら折り工程を示す説明図である。
【
図6】本発明の第一実施形態に係る緩衝材の使用例を示す説明図である。
【
図7】本発明の第二実施形態に係る緩衝材を平面視して示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0010】
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態について説明する。
なお、
図1は、本実施形態に係る緩衝材1の一例を平面視して示す説明図であり、
図2は、本実施形態に係る緩衝材1の一例を斜視して示す説明図である。
【0011】
本実施形態において、緩衝材1は、長尺な可撓性の基材シート100が、長手方向に直交する方向に沿って折り目が形成されるように、一定間隔で山折りと谷折りが交互に繰り返されて、いわゆる、つづら折り状に折り畳まれることによって形成されている(後述する
図4及び
図5参照)。そして、基材シート100が折り畳まれていく方向(つづら折り方向)と直交する方向の両端縁部11が、熱融着又は接着剤などによって固定されて、緩衝材1が、つづら折り状に折り畳まれた状態に保持されるようにしてある(後述する
図4参照)。
【0012】
このようにして、基材シート100がつづら折り状に折り畳まれてなる緩衝材1にあっては、帯状に折り返された複数の折り返し単位が、折り返し方向が互い違いとなるように、隣接する折り返し単位と幅方向の一端側で連接されて、互いに対面するように重なり合っている。これとともに、山折りに折り返された折り目が面一に並んで緩衝材1の一方の主面を形成し、谷折りに折り返された折り目が面一に並んで緩衝材1の他方の主面を形成するように折り畳まれており、山折りと谷折りを交互に繰り返して基材シート100を折り返す間隔、すなわち、折り返し単位の幅が、緩衝材1の厚みとなる。
【0013】
このため、緩衝材1の主面に荷重が加わると、折り返し単位に対しては、それらの幅方向に荷重が加わることになり、それぞれの折り返し単位が、隣接する折り返し単位と協働して、それらの幅方向に加わる荷重を撓みながら吸収することによって緩衝性能が発揮される。このように、緩衝材1は、折り返し単位に対して幅方向に加わる荷重を、それを受ける折り返し単位の撓み変形によって吸収するものであることから、折り返し単位の幅が大きいほど、より大きな荷重を吸収できる傾向にある。
【0014】
したがって、本実施形態によれば、つづら折り状に折り畳む間隔(基材シート100を折り返す間隔)を変更して、緩衝材1の厚み(折り返し単位の幅)を適宜調整することにより、緩衝材1に求められる緩衝性能に応じて、緩衝材1の緩衝性能を容易に調整することができる。
【0015】
また、緩衝材1は、つづら折り状に折り畳まれた状態で使用してもよいが、例えば、緩衝材1のつづら折り方向の両端側を互いに逆向きに引っ張ると、隣接する折り返し単位の折り目が拡がるようにして、つづら折り状に折り畳まれた状態から、引っ張った方向に緩衝材1を引き伸ばすことができる。引き伸ばされた緩衝材1は、引き伸ばされた方向とは逆向きに押し縮めるようにすることで、元のつづら折り状に折り畳まれた状態に戻すことができる。
【0016】
したがって、例えば、球状、多面体状などの立体的な形状の物品を梱包する場合には、当該物品の形状に応じて緩衝材1を引き伸ばしたり、押し縮めたりしながら、当該物品を緩衝材1で包み込むようにして梱包することができる。
【0017】
ここで、
図1(b)には、緩衝材1のつづら折り方向の中央において、隣接する折り返し単位の折り目を拡げた状態を示している。
また、
図6(a)は、果物などの球状の物品200を緩衝材1で包み込む一例を示しており、
図6(a)に示す状態から、さらに、物品200の形状に合わせて、物品200の周りを囲むように緩衝材1を引き伸ばしていくことによって、物品200を緩衝材1で包み込むことができる。
【0018】
さらに、緩衝材1は、物品200を梱包する用途に限らず、例えば、
図6(b)に示すように、椅子300の上に載せて座布団などのクッション材としても使用することができる。前述したように、緩衝材1にあっては、帯状に折り返された複数の折り返し単位が、互いに対面するように重なり合っているため、人が着座しても型崩れし難く、そのクッション性から座り心地がよく、長時間の使用でも、疲労を抑えることができる。特に、軽量で、持ち運びが便利であるため、スポーツ観戦時などの簡易座布団、簡易敷物などとしての用途にも好適である。
【0019】
本実施形態において、基材シート100としては、撓み変形可能な可撓性を有する各種のシート材を用いることができるが、基材シート100は、それ自身が緩衝性を有しているのが好ましい。それ自身が緩衝性を有する基材シート100を用いることで、つづら折り状に折り畳まれた状態での緩衝材1の緩衝性能を高めることができるのはいうまでもなく、前述したようにして、引き伸ばされた緩衝材1によって物品を包み込んで梱包する場合であっても、十分な緩衝性能を発揮させることができる。特に、緩衝材1を引き伸ばして凹凸のある物品を包み込む際には、折り目が拡げられた折り返し単位の間に、当該物品の凸部が収まるようにして包み込むことができるが、基材シート100が緩衝性を有することで、そのような状態で物品を包み込んで梱包する場合であっても、外部からの荷重に対して十分な緩衝性能を発揮させて、梱包された物品を保護することができる。
【0020】
このような観点から、基材シート100としては、例えば、樹脂材料に発泡剤を添加するなどしてシート状に成形する際に発泡させることにより、内部に多数の独立気泡又は連続気泡が形成された多孔質構造の発泡シートや、積層された樹脂フィルムの間に空気が封入された気泡シートなどを用いるのが好ましい。気泡シートは、中空状に膨出する多数の突起部10が成形されたキャップフィルムに、当該突起部10内に空気を封入するバックフィルムを積層することによって形成された気泡シートであってもよく、幅方向に延在するピロー状又はロール状の空気封入部が長手方向に沿って列設された気泡シートであってもよいが、前者が特に好ましい。
【0021】
図1及び
図2に示す例では、基材シート100として、中空状に膨出する多数の突起部10が成形されたキャップフィルムCfに、当該突起部10内に空気を封入するバックフィルムBfを積層することによって形成された気泡シート100を用いている。
なお、
図3(a)は、気泡シート100の一例を示す平面図、
図3(b)は、
図3(a)のA-A端面図であり、
図3(b)では、端面にあらわれる肉厚を誇張して描写している。
【0022】
このような気泡シート100は、例えば、図示しない多数の吸引キャビティが設けられた成形ロールの外周面に、フィルム状に連続して繰り出される溶融樹脂を接触させて中空状に膨出する多数の突起部10を真空成形することによってキャップフィルムCfを形成しつつ、突起部10の開口側にバックフィルムBfを熱融着して突起部10内に空気を封入することによって製造することができる。キャップフィルムCfの突起部10の頂面側には、必要に応じて、図示しないライナーフィルムを積層してもよい。
【0023】
気泡シート100に用いる樹脂材料としては、熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。例えば、分岐状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン-プロピレンブロック共重合体、エチレン-プロピレンランダム共重合体、エチレン-ブテンブロック共重合体、エチレン-ブテンランダム共重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン-ブテンランダム共重合体、ポリブテン、ポリペンテン、プロピレンーエチレンーブテン三元共重合体、プロピレン-アクリル酸共重合体及びプロピレン-無水マレイン酸共重合体などのポリオレフィン系樹脂が挙げられ、好ましくは分岐状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂である。これらのポリオレフィン系樹脂は、一種単独又は二種以上混合したものを使用することができる。
【0024】
図3に示す気泡シート100の一例において、突起部10は、平面形状が概ね正方形状の角柱状に形成されており、碁盤目状の配列で、気泡シート100の長手方向及びそれに直交する幅方向に沿って等間隔で設けられている。このような気泡シート100は、特に、突起部10が碁盤目状に配列されていることによって、長手方向に隣接する突起部10の間で、長手方向に直交する方向に沿って折り返されるようにして、つづら折り状に折り畳み易いため好ましいが、突起部10の形状や、突起部10の配列は、気泡シート100をつづら折り状に折り畳むことを妨げない限り、例えば、突起部10の形状を円柱状としたり、突起部10を千鳥状に配列したりしてもよい。
【0025】
また、気泡シート100には、長手方向に沿った一定間隔毎に、気泡シート100をつづら折り状に折り畳み易くするための折返ガイド部13を形成するのが好ましい。折返ガイド部13は、長手方向に隣接する突起部10の間に、長手方向に直交する方向に沿って形成することができる。折返ガイド部13を形成する間隔は、気泡シート100をつづら折り状に折り畳む間隔に一致するように設定され、これによって、気泡シート100が安定して一定間隔でつづら折り状に折り畳まれるようにすることができる。
【0026】
折返ガイド部13としては、例えば、
図3(b)に示すようなV字状溝やU字状溝などの押し罫線、ミシン目などのスリットを断続させた切れ目など、様々なものを採用することができる。特に図示しないが、長手方向に隣接する突起部10の間におけるキャップフィルムCfとバックフィルムBfとの熱融着部に、長手方向に直交する方向に沿って線状に非融着部が形成されるようにして、かかる非融着部を折返ガイド部13とすることもできる。
【0027】
このように構成される緩衝材1は、例えば、
図4に示すような工程を経ることで、製造することができる。すなわち、緩衝材1の製造工程は、つづら折り工程、固定工程、裁断工程に大別される。
なお、
図4は、緩衝材1の製造工程を説明するための説明図であり、(a)は気泡シート100又は緩衝材1を平面から見た図、(b)は気泡シート100又は緩衝材1を側面から見た図である。
【0028】
つづら折り工程は、気泡シート100を、折返ガイド部13に沿って折り目が形成されるように、山折り、谷折りを交互に繰り返すことで、つづら折り状に折り畳む工程である。このつづら折り工程では、
図5に示すような方法で、気泡シート100がつづら折り状に折り畳まれる。
また、つづら折りを繰り返す回数によって、緩衝材1が目的の大きさになるように調整することができる。
【0029】
ここで、気泡シート100のつづら折り方法について説明する。
図5は、気泡シート100をつづら折り状に折り畳むためのつづら折り装置50の主要部分を示している。つづら折り装置50は、第一送りローラー20と、第一送りローラー20とは回転軸方向が直交する第二送りローラー30と、整列板40とを有している。第一送りローラー20及び第二送りローラー30は、ともに上流側から下流側(図中、矢印で示す方向)へ気泡シート100を搬送する一対のローラーである。第一送りローラー20は、気泡シート100を厚み方向に挟んで搬送し、第二送りローラー30は、気泡シート100を幅方向に挟んで搬送する。
【0030】
このとき、第二送りローラー30の回転速度が、第一送りローラー20の回転速度よりも遅くなるように設定される。この回転速度の差により、第二送りローラー30の手前で、気泡シート100に弛みが生じ、気泡シート100を折返ガイド部13で折り返しながら立ち上げることができる。そして、立ち上がった気泡シート100は、折返ガイド部13に沿って折り返されながら折り畳まれていき、整列板40によって上下に挟まれて整列される。その結果、気泡シート100は、安定してつづら折り状に折り畳まれることになる。
【0031】
再び、
図4に戻り、固定工程は、つづら折り方向と直交する方向における気泡シート100の両端縁部11を固定する工程である。例えば、加熱圧着バー、加熱圧着ロールなどの熱融着手段を用いて、つづら折り方向と直交する方向における気泡シート100の両端縁部11を、搬送方向に対して上下に押し潰しながら熱融着する。これにより、固定部12が形成され、気泡シート100がつづら折り状に折り畳まれた状態に保持される。
【0032】
裁断工程は、固定工程において、両端縁部11が固定された気泡シート100の不揃いの端縁部11を、所定の寸法に裁断して整える工程である。
【0033】
以上の工程を経ることで、気泡シート100が、一定間隔でつづら折り状に折り畳まれた状態で、つづら折り方向と直交する方向の両端縁部11が固定された緩衝材1が完成する。
【0034】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
なお、
図7は、本実施形態に係る緩衝材の一例を平面視して示す説明図である。
【0035】
本実施形態において、緩衝材1は、つづら折り方向と直交する両端縁部11に、帯状に切り揃えられたエラストマーシート(又はフィルム)14が配設されている。そして、それぞれの端縁部11において、例えば、つづら折り方向の両端側と、その間の少なくとも一カ所を上下に押し潰しながら熱融着し、基材シート100とエラストマーシート14とを部分的に固着することによって、緩衝材1が、つづら折り状に折り畳まれた状態に保持されるようにしてある。
これにより、基材シート100とエラストマーシート14とが固着された固着部15の間で、緩衝材1の両端縁部11が、つづら折り方向に沿って弾性的に伸縮可能となる。
【0036】
このようにすることで、立体的な形状の物品を緩衝材1で包み込むようにして梱包するに際し、物品の形状に応じて緩衝材1を引き伸ばしたり、押し縮めたりするのに伴って、緩衝材1の両端縁部11が弾性的に伸縮するようになり、より高い自由度を以て立体的な形状の物品を包み込むことができる。さらに、緩衝材1の両端縁部11を引き伸ばしながら物品を包み込んだ後は、緩衝材1の両端縁部11が弾性的に収縮して窄まることによって、物品を包み込んだ状態に保持されるようにすることもできる。
【0037】
エラストマーシート14としては、基材シート100との熱融着性を考慮すると、基材シート100に用いた樹脂材料と相溶性のよい熱可塑性エラストマーシートを用いるのが好ましい。例えば、基材シート100にポリオレフィン系樹脂を用いた場合には、オレフィン系エラストマーシートを用いるのが好ましい。
なお、エラストマーシート14は、接着剤などにより基材シート100に固着するようにしてもよい。
【0038】
また、特に図示しないが、基材シート100の折り返し単位のそれぞれに通し穴を穿設し、かかる通し穴にゴム紐を通して、ゴム紐の端部どうしを結んだり、ゴム紐の両端部に結び目を形成したりするなどして、緩衝材1が、つづら折り状に折り畳まれた状態に保持されるようにしてもよい。これによっても、緩衝材1の両端縁部11が、つづら折り方向に沿って弾性的に伸縮可能に固定されるようにすることができる。
このような態様とする場合、基材シート100の端縁と通し穴との間にスリットを設け、スリットを介して通し穴にゴム紐を通した後に、脱落防止のためにスリット側を部分的に熱融着するようにしてもよい。
【0039】
本実施形態では、緩衝材1の両端縁部11が、つづら折り方向に沿って弾性的に伸縮可能に固定されている点が、前述した第一実施形態と異なるが、それ以外の構成は前述した第一実施形態と共通するため、重複する説明は省略する。
【0040】
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0041】
1 緩衝材
10 突起部
11 端縁部
12 固定部
13 折返ガイド部
14 エラストマーシート
15 固着部
100 気泡シート(基材シート)
Cf キャップフィルム
Bf バックフィルム