(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022025740
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】トップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造
(51)【国際特許分類】
E04D 13/03 20060101AFI20220203BHJP
【FI】
E04D13/03 J
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020128792
(22)【出願日】2020-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】303034872
【氏名又は名称】株式会社アルミックイマイ
(74)【代理人】
【識別番号】100100859
【弁理士】
【氏名又は名称】有賀 昌也
(72)【発明者】
【氏名】梅田 和人
(57)【要約】
【課題】シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがないトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造を提供する。
【解決手段】本発明のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造1は、長手方向に沿って延在した水上側排水路2を備えた水上側方立部材3と、長手方向に沿って延在した水下側排水路4を備えた水下側方立部材5とが、水上側排水路2と連通すると共に水上側方立部材3から延出する排水用ガイド6を介して連結されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に沿って延在した水上側排水路を備えた水上側方立部材と、長手方向に沿って延在した水下側排水路を備えた水下側方立部材とが、前記水上側排水路と連通すると共に前記水上側方立部材から延出する排水用ガイドを介して連結されていることを特徴とするトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法。
【請求項2】
前記水上側方立部材は水上側結露受け用通路を有し、前記水下側方立部材は水下側結露受け用通路を有し、前記水上側結露受け用通路内の結露水は、前記水上側方立部材から延出し前記水下側方立部材内へ侵入するように配された結露受け用排水ガイドを介して前記水下側方立部材へ流入するように構成されている請求項1に記載のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法。
【請求項3】
長手方向に沿って延在した水上側排水路を備えた水上側方立部材と、長手方向に沿って延在した水下側排水路を備えた水下側方立部材とを有し、前記水上側方立部材と前記水下側方立部材は、前記水上側排水路と連通すると共に前記水上側方立部材から延出する排水用ガイドを介して連結されていることを特徴とするトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント構造。
【請求項4】
前記水上側方立部材は水上側結露受け用通路を有し、前記水下側方立部材は水下側結露受け用通路を有し、前記水上側結露受け用通路内の結露水は、前記水上側方立部材から延出し前記水下側方立部材内へ侵入するように配された結露受け用排水ガイドを介して前記水下側方立部材へ流入するように構成されている請求項3に記載のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内空間への採光のため、屋根など建築物の屋外に面した部位に形成されるトップライトにおいて、同一方向に配される2以上の方立部材をジョイントするシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、トップライトを構成する採光板を支持するために同一ラインに延在する2以上の方立部材をジョイントしてトップライトに配することが行われている。この方立部材のジョイント方法としては、例えば
図13に示すように、水上側方立部材80を水下側方立部材90側に移動して連結固定(
図14参照)し、
図14ないし
図16に示した計4ケ所にそれぞれ現場シール91,93および工場シール92,94を施すことで雨仕舞を兼ねたジョイントを行っていた。
【0003】
しかし、このような従来のジョイント方法およびジョイント構造では、シール91,92,93,94が経年変化により劣化すると漏水が発生して室内に水滴が落下する場合があった。また、シール施工も煩雑であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の課題は、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがないトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するものは、長手方向に沿って延在した水上側排水路を備えた水上側方立部材と、長手方向に沿って延在した水下側排水路を備えた水下側方立部材とが、前記水上側排水路と連通すると共に前記水上側方立部材から延出する排水用ガイドを介して連結されていることを特徴とするトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法である(請求項1)。
【0006】
前記水上側方立部材は水上側結露受け用通路を有し、前記水下側方立部材は水下側結露受け用通路を有し、前記水上側結露受け用通路内の結露水は、前記水上側方立部材から延出し前記水下側方立部材内へ侵入するように配された結露受け用排水ガイドを介して前記水下側方立部材へ流入するように構成されていることが好ましい(請求項2)。
【0007】
また、上記課題を解決するものは、長手方向に沿って延在した水上側排水路を備えた水上側方立部材と、長手方向に沿って延在した水下側排水路を備えた水下側方立部材とを有し、前記水上側方立部材と前記水下側方立部材は、前記水上側排水路と連通すると共に前記水上側方立部材から延出する排水用ガイドを介して連結されていることを特徴とするトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント構造である(請求項3)。
【0008】
前記水上側方立部材は水上側結露受け用通路を有し、前記水下側方立部材は水下側結露受け用通路を有し、前記水上側結露受け用通路内の結露水は、前記水上側方立部材から延出し前記水下側方立部材内へ侵入するように配された結露受け用排水ガイドを介して前記水下側方立部材へ流入するように構成されていることが好ましい(請求項4)。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載したトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法によれば、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがないトップライトを構成できる。
請求項2に記載したトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法によれば、水上側方立部材および水下側方立部材が結露受け用通路を有する場合も、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがないトップライトを構成できる。
請求項3に記載したトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント構造によれば、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがないトップライトが構成される。
請求項4に記載したトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント構造によれば、水上側方立部材および水下側方立部材が結露受け用通路を有する場合も、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがないトップライトが構成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造(ジョイント前)を説明するための平面図である。
【
図2】本発明のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造(ジョイント後)を説明するための平面図である。
【
図3】本発明のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造(ジョイント前)を説明するための側面図である。
【
図4】本発明のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造(ジョイント後)を説明するための側面図である。
【
図13】従来のトップライトにおける方立部材のジョイント工法および同ジョイント構造を説明するための側面図である。
【
図14】従来のトップライトにおける方立部材のジョイント工法および同ジョイント構造を説明するための側面図である。
【
図16】従来のトップライトにおける方立部材のジョイント工法および同ジョイント構造を説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明では、長手方向に沿って延在した水上側排水路2を備えた水上側方立部材3と、長手方向に沿って延在した水下側排水路4を備えた水下側方立部材5とが、水上側排水路2と連通すると共に水上側方立部材3から延出する排水用ガイド6を介して連結されていることで、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがない、トップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造1を実現した。
【実施例0012】
本発明のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造を
図1ないし
図12に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造1は、長手方向に沿って延在した水上側排水路2を備えた水上側方立部材3と、長手方向に沿って延在した水下側排水路4を備えた水下側方立部材5とが、水上側排水路2と連通すると共に水上側方立部材3から延出する排水用ガイド6を介して連結されている。以下、その工法または各構成について順次詳述する。
【0013】
この実施例のシールレスジョイント構造1は、例えば倉庫、工場、体育館など大型建物の屋根や、商店街のアーケードなど多くの公共施設の屋根構造として、屋根に設けた採光空間から自然光を屋内に取り入れるために透明、半透明などの採光板Pを設置してなるトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント構造1である。
【0014】
方立部材のシールレスジョイント構造1の水上側方立部材3は、
図1ないし
図4に示すように、上面部に長手方向に沿って延在した水上側排水路2を備えている。この水上側排水路2は、採光板Pを張設する際に使用されるシール(図示しない)の劣化により侵入する水を排水するために水上側方立部材3に設けられた排水路である。
【0015】
具体的には、水上側方立部材3の上部両側にはそれぞれ、
図2または
図5に示すように、採光材Pを載置する際に板材受けゴム(図示しない)を取り付けるためのガラス受けゴム取付部10が長手方向に沿って形成されている。また、水上側方立部材3の上部中央には、アタッチ材フレーム(図示しない)を固定するためのアタッチ材フレーム固定部11が長手方向に沿って形成されている。そして、ガラス受けゴム取付部10とアタッチ材フレーム固定部11との間には水上側排水路2が長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。
【0016】
他方、水下側方立部材5も、
図2に示すように、上面部に長手方向に沿って延在した水下側排水路4を備えている。この水下側排水路4もまた、採光板Pを張設する際に使用されるシール(図示しない)の劣化により侵入する水を排水するために水下側方立部材5に設けられた排水路である。
【0017】
具体的には、水下側方立部材5の上部両側にはそれぞれ、
図2または
図6に示すように、採光材Pを載置する際に板材受けゴム(図示しない)を取り付けるためのガラス受けゴム取付部18が長手方向に沿って形成されている。また、水下側方立部材3の上部中央には、アタッチ材フレーム(図示しない)を固定するためのアタッチ材フレーム固定部19が長手方向に沿って形成されている。そして、ガラス受けゴム取付部18とアタッチ材フレーム固定部19との間には水下側排水路4が長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。
【0018】
なお、この実施例の水上側方立部材3と水下側方立部材5は、
図5ないし
図8に示すように、アルミ押出成形により同一縦断面で長尺状に形成された押出型材にて形成されている。
【0019】
そして、水上側方立部材3と水下側方立部材5は、
図1または
図3に示した相対位置から
図2または
図4に示した相対位置へ、水上側方立部材3を水下側方立部材5側に移動させ、水上側排水路2と連通すると共に水上側方立部材5から延出する排水用ガイド6を介して連結することにより、シールレスジョイントされている。
【0020】
具体的には、縦断面凹部状の排水用ガイド6は、
図2、
図4または
図5に示すように、水上側方立部材3の水下側端面に取り付けられた水下側上端部21と一体に樹脂成形されており、水下側方立部材5の水上側端面に取り付けられた水上側上端部22の凹部に嵌合された状態で、水上側排水路2と連通すると共に水上側方立部材3の水下側端面から延出し、水下側方立部材5の水下側排水路4の上面にその底面が面当接され段継ぎされている。そして、水上側方立部材3の水上側排水路2を流れる水は、水下側端面に取り付けられた水下側上端部21に当たると排水用ガイド6を介して水下側方立部材5の水下側排水路4に流入するように構成されている。
【0021】
上記構造により、この実施例のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント構造1では、長手方向に沿って延在した水上側排水路2を備えた水上側方立部材3と、長手方向に沿って延在した水下側排水路4を備えた水下側方立部材5とは、水上側排水路2と連通すると共に水上側方立部材3から延出する排水用ガイド6を介して連結され、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下も防止される。
【0022】
また、この実施例のシールレスジョイント構造1は、
図2または
図4に示すように、水上側方立部材3が水上側結露受け用通路9を有し、水下側方立部材5が水下側結露受け用通路17を有し、水上側結露受け用通路9内の結露水は、水上側方立部材3から延出し水下側方立部材5内へ侵入するように配された結露受け用排水ガイド60を介して水下側方立部材5へ流入するように構成されている。
【0023】
具体的には、水上側方立部材3は、
図7に示すように、下部の両側に外側立ち上り部7a,7bを有し、内底面7c、外側立ち上り部7a,7bおよび内側立ち上り部8a,8bでそれぞれ区画される空間が水上側結露受け用通路9として機能するように構成されている。
【0024】
他方、水下側方立部材5は、
図8に示すように、下部の両側に外側立ち上り部13a,13bを有し、内底面13c、外側立ち上り部13a,13bおよび内側立ち上り部16a,16bでそれぞれ区画される空間が水下側結露受け用通路17として機能するように構成されている。
【0025】
そして、水上側結露受け用通路9内の結露水は、水上側方立部材3から延出し水下側方立部材5内へ侵入するように配された結露受け用排水ガイド60を介して水下側方立部材5へ流入するように構成されている。
【0026】
より具体的には、結露受け用排水ガイド60は、
図2、
図4または
図7に示すように、水上側方立部材3の水下側端面に取り付けられた水下側下端部23と一体に樹脂成形されており、水下側方立部材5の水上側端面に取り付けられた水下側上端部24の凹部に嵌合された状態で、水上側中央通路61と連通すると共に水上側方立部材3の水下側端面から延出し、水下側方立部材5の水下側中央通路62の上面にその底面が面当接され段継ぎされている。
【0027】
水上側方立部材3の水上側中央通路61は、
図7に示すように、内側立ち上り部8a,8bと両者を結ぶ底面8cにて区画された空間により構成されており、水上側中央通路61を構成する内側立ち上り部8a,8bの端部付近(水下側下端部23の水上側付近)には、
図4に示すように、内側立ち上り部8a,8bを貫通する貫通穴8dがそれぞれ設けられている。
【0028】
他方、水下側方立部材5の水下側中央通路62は、
図8に示すように、内側立ち上り部16a,16bと両者を結ぶ底面16cにて区画された空間により構成されている。
【0029】
そして、水上側結露受け用通路9内の結露水は、水下側下端部23付近まで流下すると、内側立ち上り部8a,8bの端部付近にそれぞれ設けられた貫通穴8dを介して、水上側方立部材3の水上側中央通路61に流入し、結露受け用排水ガイド60を介して水下側方立部材5の水上側中央通路62へ流入するように構成されている。
【0030】
上記構造により、この実施例のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント構造1では、水上側方立部材および水下側方立部材が結露受け用通路を有する場合も、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがないトップライトが構成される。
【0031】
なお、縦断面凹部状の排水用ガイド6および結露受け用排水ガイド60は、いずれも樹脂成形により同一断面で長尺状に形成された成形材にて形成されている。
【0032】
また、本願において、水上側方立部材と水下側方立部材の概念は、相対的に概念であり、例えば
図4中、水上側方立部材3の水上側にさらに方立部材が存在する場合は、その水上側の方立部材に対しては、水上側方立部材3は水下側方立部材となり、また、
図4中、水上側方立部材5の水下側にさらに方立部材が存在する場合は、その水下側の方立部材に対しては、水下側方立部材5は水上側方立部材となる。すなわち、方立部材は同一形態であり、3以上の方立部材が連続的に連結される場合は、水上に配置される方立部材は、水下に配置される方立部材との関係では、水上側方立部材となる。
【0033】
水下側上端部21は、
図4または
図5に示すように、水下側上端部21を貫通し水上側排水路2の下方に設けられた2つのビス固定用挿通部7dにて他端側が保持されるビス75により水上側方立部材3の水下側端面に水下側上シーラー25を介して密着固定されている。他方、水上側上端部22は、
図4または
図6に示すように、水上側上端部22を貫通し水下側排水路4の下方に設けられた2つのビス固定用挿通部7dにて他端側が保持されるビス75により水下側方立部材5の水上側端面に水上側上シーラー26を介して密着固定されている。そして、水下側上端部21と水上側上端部22との間隙には、
図4に示すように、上側空目地70が構成されている。
【0034】
水下側下端部23は、
図4または
図7に示すように、水下側下端部23を貫通し水下側結露受け用通路17または水上側中央通路61の下方に設けられた4つの固定用挿通部7eにて他端側が保持されるビス75により、水上側方立部材3の水下側端面に水下側下シーラー27を介して密着固定されている。他方、水下側上端部24は、
図4または
図8に示すように、水下側上端部24を貫通し水下側結露受け用通路17または水下側中央通路62の下方に設けられた4つの固定用挿通部13eにて他端側が保持されるビス75により、水下側方立部材5の水上側端面に水下側上シーラー28を介して密着固定されている。そして、水下側下端部23と水下側上端部24との間隙には、
図4に示すように、下側空目地71が構成されている。
【0035】
なお、水下側上端部21,水上側上端部22,水下側下端部23および水下側上端部24は、樹脂による成形材にて形成されている。また、水下側上シーラー25,水上側上シーラー26,水下側下シーラー27および水下側上シーラー28は、EPDM発泡材にて形成されている。
【0036】
また、従来のトップライトにおける方立部材のジョイント構造では、
図15または
図16に示すように、水上側方立部材80と水下側方立部材90間における水密性の保持を下面用カバー95および工場シール92,94により担保しているが、本発明では、
図7に示すように、水上側結露受け用通路9または水上側中央通路61とビス固定部位が明確に分離され、下面用カバー95および工場シール92,94が不要となるように構成されている。他方、
図8に示すように、水下側結露受け用通路17または水下側中央通路62とビス固定部位も明確に分離され、下面用カバー95および工場シール92,94が不要となるように構成されている。
【0037】
さらに、トップライトにおいては、
図4に示すように、水上側方立部材3と水下側方立部材5の上方に採光板Pが載置固定される。具体的には、水上側方立部材3のガラス受けゴム取付部10と、水下側方立部材5のガラス受けゴム取付部18の上部には、板材受けゴム(図示しない)が装着され、板材受けゴムの上面には採光板Pが載置されて固定される。
【0038】
採光板Pは、透明で強度性を有した網入りガラス板や合わせガラス板、複層ガラス板、太陽光ガラスまたは合成樹脂板、あるいはポリカーボネート板などを使用して形成してあり、通常は一枚の採光板、網入りガラス板を使用して屋根葺きが行われる。この採光板は、用途に応じて一重またはガラス板と中空ポリカーボネート板などを合わせて二重にして使用することも可能である。
【0039】
上記のように、本発明のトップライトにおける方立部材のシールレスジョイント工法および同シールレスジョイント構造によれば、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがないトップライトを構成できる。また、水上側方立部材および水下側方立部材が結露受け用通路を有する場合も、シールを行う必要がなく方立部材同士を容易に連結することができ、シール劣化に伴う漏水並びに室内への水滴落下のおそれがないトップライトを構成できる。