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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022026125
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】体調管理支援装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/20 20180101AFI20220203BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220203BHJP
【FI】
G16H10/20
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020129443
(22)【出願日】2020-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006677
【氏名又は名称】アステラス製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】添野 亜紗子
(72)【発明者】
【氏名】大木 麻未
(72)【発明者】
【氏名】森岡 拓也
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 明徳
(72)【発明者】
【氏名】石川 敬之
(72)【発明者】
【氏名】兒玉 浩亮
(72)【発明者】
【氏名】中本 博文
(72)【発明者】
【氏名】肥後 敬士
(72)【発明者】
【氏名】難波 竜治
(72)【発明者】
【氏名】石郷岡 亮
(72)【発明者】
【氏名】風早 秀美
(72)【発明者】
【氏名】雪竹 沙妃
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 覚浩
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】より適切なタイミングで、体調に関する質問に応じた回答に関するレポートを参照することのできる体調管理支援装置及びプログラムを得る。
【解決手段】体調管理支援装置10は、体調に関して予め定められた質問を提示する提示部11Aと、提示部11Aにより提示された質問に応じた回答を受け付ける受付部11Bと、受付部11Bにより受け付けられた回答を記憶部13に記録する記録部11Cと、を備え、提示部11Aは、予め定められた条件が成立したタイミングで、記憶部13に記録された回答に応じたレポートを更に提示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体調に関して予め定められた質問を提示する提示部と、
前記提示部により提示された質問に応じた回答を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた回答を記憶部に記録する記録部と、
を備え、
前記提示部は、予め定められた条件が成立したタイミングで、前記記憶部に記録された回答に応じたレポートを更に提示する、
体調管理支援装置。
【請求項2】
前記予め定められた条件が成立したタイミングは、前記受付部により体調に関して否定的な回答が受け付けられたタイミングに基づくタイミングである、
請求項1に記載の体調管理支援装置。
【請求項3】
前記予め定められた条件が成立したタイミングは、予め定められた定期的なタイミングである、
請求項1又は請求項2に記載の体調管理支援装置。
【請求項4】
前記予め定められた条件が成立したタイミングは、前記回答を行った利用者とは異なる利用者が当該回答に対応する質問とは異なる質問に回答するタイミングである、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の体調管理支援装置。
【請求項5】
前記質問は、本題に入る前の質問である前置き質問、及び当該前置き質問の後に行う質問であり、かつ、本質的な質問である本題質問の2段階の質問を含む、
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の体調管理支援装置。
【請求項6】
前記本題質問は、予め定められた段階的に本質に近づく複数段階の質問で構成されている、
請求項5に記載の体調管理支援装置。
【請求項7】
前記前置き質問は、質問を実行するタイミング毎に選択的に適用される複数のグループ別に構成されている、
請求項5又は請求項6に記載の体調管理支援装置。
【請求項8】
前記提示部は、前記質問の各々について、予め定められた想定される複数の回答を選択肢の形式で更に提示し、
前記受付部は、前記提示部により提示された複数の回答の選択肢からの選択を受け付けることで、前記回答を受け付ける、
請求項1~請求項7の何れか1項に記載の体調管理支援装置。
【請求項9】
前記提示部は、前記質問を、予め定められた提示形式による提示、及び、自装置とは異なる装置による提示の少なくとも一方によって提示する、
請求項1~請求項8の何れか1項に記載の体調管理支援装置。
【請求項10】
前記予め定められた提示形式は、画像による提示、文字による提示、及び音声による提示の少なくとも1つの提示である、
請求項9に記載の体調管理支援装置。
【請求項11】
前記画像は、予め定められたキャラクタ画像である、
請求項10に記載の体調管理支援装置。
【請求項12】
前記質問が複数の段階の質問である場合における、全ての段階の質問への回答の完了に応じた報酬を付与する付与部、
を更に備えた請求項1~請求項11の何れか1項に記載の体調管理支援装置。
【請求項13】
前記提示部は、異なる一以上の利用者に対して各利用者の種別毎の前記質問を提示する、
請求項1~請求項12の何れか1項に記載の体調管理支援装置。
【請求項14】
前記受付部は、前記提示部により提示された質問に応じた回答を前記異なる一以上の利用者毎に受け付ける、
請求項13に記載の体調管理支援装置。
【請求項15】
体調に関して予め定められた質問を提示する提示部と、
前記提示部により提示された質問に応じた回答を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた回答を記憶部に記録する記録部と、
前記質問が複数の段階の質問である場合における、全ての段階の質問への回答の完了に応じた報酬を付与する付与部と、
を備えた体調管理支援装置。
【請求項16】
体調に関して予め定められた質問を提示する提示部と、
前記提示部により提示された質問に応じた回答を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた回答を記憶部に記録する記録部と、
を備え、
前記提示部は、異なる一以上の利用者に対して各利用者の種別毎の前記質問を提示する、
体調管理支援装置。
【請求項17】
体調に関して予め定められた質問を提示し、
提示した質問に応じた回答を受け付け、
受け付けた回答を記憶部に記録し、
予め定められた条件が成立したタイミングで、前記記憶部に記録された回答に応じたレポートを更に提示する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項18】
体調に関して予め定められた質問を提示し、
提示した質問に応じた回答を受け付け、
受け付けた回答を記憶部に記録し、
前記質問が複数の段階の質問である場合における、全ての段階の質問への回答の完了に応じた報酬を付与する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項19】
体調に関して予め定められた質問を提示し、
提示した質問に応じた回答を受け付け、
受け付けた回答を記憶部に記録する、処理を実行するに当たり、
異なる一以上の利用者に対して各利用者の種別毎の前記質問を提示する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、体調管理支援装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、体調管理を支援するために適用することのできる技術として、以下の技術があった。
【0003】
特許文献1には、ユーザ端末と、質問情報データベースを有する管理サーバとを備える健康評価システムが開示されている。この健康評価システムでは、質問情報データベースが、現在の身体の状況及び生活習慣に関する観点に基づく複数の質問項目を有するフィジカル質問グループと、心理状態に関する観点に基づく複数の質問項目を有するメンタル質問グループと、を格納している。また、この健康評価システムでは、質問情報データベースが、ユーザの意欲に関する観点に基づく複数の質問項目を有するエンゲージメント質問グループを格納している。また、この健康評価システムでは、管理サーバが、各質問グループに基づいて生成された質問情報をユーザ端末に送信し、ユーザ端末が、受信した質問情報に対するユーザの回答を管理サーバに送信する。そして、この健康評価システムでは、管理サーバが、回答に基づくトータルスコア及びアドバイス情報を生成してユーザに提供する。
【0004】
特許文献2には、妊婦の健康状態を管理する装置であって、医療機関による診察結果と、所定の問診票と、前記問診票に対する回答とを記憶する記憶手段と、前記問診票を表示する表示手段と、を備えた健康管理装置が開示されている。この健康管理装置は、前記問診票に対する回答を入力する入力手段と、前記問診票に対する回答を、前記診察結果を加味して演算し数値化する演算手段と、前記演算結果によって妊婦の健康状態を判断する判断手段とを備えている。そして、この健康管理装置では、判断手段による判断結果を表示手段に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-47291号公報
【特許文献2】特開2013-16050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、回答に基づくトータルスコア及びアドバイス情報をユーザに提供するタイミングが、当該回答が得られたタイミングとされている。従って、この技術では、必ずしも適切なタイミングで、回答に関する情報を参照することができるとは限らない、という問題点があった。
【0007】
また、特許文献2に開示されている技術においても、健康状態の判断結果を表示するタイミングが、問診票に対する回答が得られたタイミングとされている。従って、この技術においても、必ずしも適切なタイミングで、回答に関する情報を参照することができるとは限らない、という問題点があった。
【0008】
本開示は、上記の点に鑑みてなされたものであり、より適切なタイミングで、体調に関する質問に応じた回答に関するレポートを参照することのできる体調管理支援装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1態様は、体調に関して予め定められた質問を提示する提示部と、前記提示部により提示された質問に応じた回答を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた回答を記憶部に記録する記録部と、を備え、前記提示部は、予め定められた条件が成立したタイミングで、前記記憶部に記録された回答に応じたレポートを更に提示する。
【0010】
本開示の第2態様は、第1態様において、前記予め定められた条件が成立したタイミングが、前記受付部により体調に関して否定的な回答が受け付けられたタイミングに基づくタイミングであるものである。
【0011】
本開示の第3態様は、第1態様又は第2態様において、前記予め定められた条件が成立したタイミングが、予め定められた定期的なタイミングであるものである。
【0012】
本開示の第4態様は、第1態様~第3態様の何れか1の態様において、前記予め定められた条件が成立したタイミングが、前記回答を行った利用者とは異なる利用者が当該回答に対応する質問とは異なる質問に回答するタイミングであるものである。
【0013】
本開示の第5態様は、第1態様~第4態様の何れか1の態様において、前記質問が、本題に入る前の質問である前置き質問、及び当該前置き質問の後に行う質問であり、かつ、本質的な質問である本題質問の2段階の質問を含むものである。
【0014】
本開示の第6態様は、第5態様において、前記本題質問が、予め定められた段階的に本質に近づく複数段階の質問で構成されているものである。
【0015】
本開示の第7態様は、第5態様又は第6態様において、前記前置き質問が、質問を実行するタイミング毎に選択的に適用される複数のグループ別に構成されているものである。
【0016】
本開示の第8態様は、第1態様~第7態様の何れか1の態様において、前記提示部が、前記質問の各々について、予め定められた想定される複数の回答を選択肢の形式で更に提示し、前記受付部が、前記提示部により提示された複数の回答の選択肢からの選択を受け付けることで、前記回答を受け付けるものである。
【0017】
本開示の第9態様は、第1態様~第8態様の何れか1の態様において、前記提示部が、前記質問を、予め定められた提示形式による提示、及び、自装置とは異なる装置による提示の少なくとも一方によって提示するものである。
【0018】
本開示の第10態様は、第9態様において、前記予め定められた提示形式が、画像による提示、文字による提示、及び音声による提示の少なくとも1つの提示であるものである。
【0019】
本開示の第11態様は、第10態様において、前記画像が、予め定められたキャラクタ画像であるものである。
【0020】
本開示の第12態様は、第1態様~第11態様の何れか1の態様において、前記質問が複数の段階の質問である場合における、全ての段階の質問への回答の完了に応じた報酬を付与する付与部、を更に備えている。
【0021】
本開示の第13態様は、第1態様~第12態様の何れか1の態様において、前記提示部が、異なる一以上の利用者に対して各利用者の種別毎の前記質問を提示するものである。
【0022】
本開示の第14態様は、第13態様において、前記受付部が、前記提示部により提示された質問に応じた回答を前記異なる一以上の利用者毎に受け付けるものである。
【0023】
本開示の第15態様は、体調に関して予め定められた質問を提示する提示部と、前記提示部により提示された質問に応じた回答を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた回答を記憶部に記録する記録部と、前記質問が複数の段階の質問である場合における、全ての段階の質問への回答の完了に応じた報酬を付与する付与部と、を備えている。
【0024】
本開示の第16態様は、体調に関して予め定められた質問を提示する提示部と、前記提示部により提示された質問に応じた回答を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けられた回答を記憶部に記録する記録部と、を備え、前記提示部は、異なる一以上の利用者に対して各利用者の種別毎の前記質問を提示する。
【0025】
本開示の第17態様は、体調に関して予め定められた質問を提示し、提示した質問に応じた回答を受け付け、受け付けた回答を記憶部に記録し、予め定められた条件が成立したタイミングで、前記記憶部に記録された回答に応じたレポートを更に提示する、処理をコンピュータに実行させる。
【0026】
本開示の第18態様は、体調に関して予め定められた質問を提示し、提示した質問に応じた回答を受け付け、受け付けた回答を記憶部に記録し、前記質問が複数の段階の質問である場合における、全ての段階の質問への回答の完了に応じた報酬を付与する、処理をコンピュータに実行させる。
【0027】
本開示の第19態様は、体調に関して予め定められた質問を提示し、提示した質問に応じた回答を受け付け、受け付けた回答を記憶部に記録する、処理を実行するに当たり、異なる一以上の利用者に対して各利用者の種別毎の前記質問を提示する、処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0028】
本開示によれば、より適切なタイミングで、体調に関する質問に応じた回答に関するレポートを参照することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】一実施形態に係る体調管理支援システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2】一実施形態に係る体調管理支援システムの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図3】一実施形態に係る利用者管理情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図4】一実施形態に係る履歴情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図5】一実施形態に係る挨拶情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図6】一実施形態に係る導入文情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図7】一実施形態に係る前置き質問情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図8】一実施形態に係る本題質問情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図9】一実施形態に係る報酬情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図10】一実施形態に係るレポート情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図11】一実施形態に係る体調管理支援処理の一例を示すフローチャートである。
図12】一実施形態に係る対象者選択画面の構成の一例を示す正面図である。
図13】一実施形態に係る初回子用情報処理の一例を示すフローチャートである。
図14】一実施形態に係る子用初回挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図15】一実施形態に係る子用導入文表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図16】一実施形態に係る子用前置き質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図17A】一実施形態に係る子用第1本題質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図17B】一実施形態に係る子用第2本題質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図18】一実施形態に係る通常子用情報処理の一例を示すフローチャートである。
図19】一実施形態に係る子用通常挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図20】一実施形態に係る子用報酬画面の構成の一例を示す正面図である。
図21】一実施形態に係る初回母用情報処理の一例を示すフローチャートである。
図22】一実施形態に係る母用初回挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図23】一実施形態に係る母用導入文表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図24】一実施形態に係る母用前置き質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図25A】一実施形態に係る母用第1本題質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図25B】一実施形態に係る母用第2本題質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図26】一実施形態に係る通常母用情報処理の一例を示すフローチャートである。
図27】一実施形態に係るネガティブ用挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図28】一実施形態に係る母用通常挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図29】一実施形態に係る母用報酬画面の構成の一例を示す正面図である。
図30】一実施形態に係る定期レポート送信処理の一例を示すフローチャートである。
図31】一実施形態に係る定期レポート表示画面の構成の一例を示す正面図である。
図32】一実施形態に係る子用第2本題質問表示画面の構成の他の例を示す正面図である。
図33】一実施形態に係る子用第2本題質問表示画面の構成の他の例を示す正面図である。
図34】一実施形態に係る母用第2本題質問表示画面の構成の他の例を示す正面図である。
図35】一実施形態に係る母用第2本題質問表示画面の構成の他の例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して、本開示の実施形態の一例を詳細に説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0031】
本実施形態では、本開示の技術を、サーバコンピュータ等により構成された体調管理支援装置と、利用者が用いる端末である一以上の携帯端末と、を含む体調管理支援システムに適用した場合について説明する。また、本実施形態では、上記利用者として、母親及び当該母親の子供を含む家族単位で体調管理を支援する場合の形態例について説明する。この場合、母親の携帯端末1台のみで子供と共有して、体調管理支援システムを運用してもよい。
【0032】
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る体調管理支援システム90の構成を説明する。図1には、一実施形態に係る体調管理支援システム90のハードウェア構成の一例を示すブロック図が示されている。
【0033】
図1に示すように、本実施形態に係る体調管理支援システム90は、ネットワーク80に各々アクセス可能とされた、体調管理支援装置10と、一以上の携帯端末40と、を含む。なお、体調管理支援装置10の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の汎用の情報処理装置が挙げられる。また、携帯端末40の例としては、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant、携帯情報端末)、ノートブック型パーソナルコンピュータ等の携帯型で、かつ、無線通信可能な端末が挙げられる。なお、体調管理支援装置10をクラウドサーバとして適用する形態としてもよい。
【0034】
本実施形態に係る体調管理支援装置10は、体調管理支援システム90の運営会社が管理する装置である。体調管理支援装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボードとマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置(R/W)16及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16、及び通信I/F部18はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
【0035】
記憶部13はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、体調管理支援プログラム13A及び定期レポート送信プログラム13Bが記憶されている。体調管理支援プログラム13Aは、体調管理支援プログラム13Aが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16にセットされ、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの体調管理支援プログラム13Aの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶される。また、定期レポート送信プログラム13Bは、定期レポート送信プログラム13Bが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16にセットされ、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの定期レポート送信プログラム13Bの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶される。CPU11は、体調管理支援プログラム13A及び定期レポート送信プログラム13Bを記憶部13から読み出してメモリ12に展開し、体調管理支援プログラム13A及び定期レポート送信プログラム13Bが各々有するプロセスを順次実行する。
【0036】
また、記憶部13には、利用者管理情報データベース13C、履歴情報データベース13D、挨拶情報データベース13E、及び導入文情報データベース13Fが記憶される。また、記憶部13には、前置き質問情報データベース13G、本題質問情報データベース13H、報酬情報データベース13I、及びレポート情報データベース13Jが記憶される。これらの各データベース13C~13Jについては、詳細を後述する。
【0037】
一方、本実施形態に係る携帯端末40は、体調管理支援システム90が提供するサービス(利用者の体調管理を支援するサービスであり、以下、「提供サービス」という。)の利用対象となる一以上の利用者が所持する端末である。携帯端末40は、CPU41、一時記憶領域としてのメモリ42、不揮発性の記憶部43、タッチパネル等の入力部44、液晶ディスプレイ等の表示部45、及び予め定められた通信規格(本実施形態では、Wi-Fi(登録商標))で無線通信を行う無線通信部48を備えている。CPU41、メモリ42、記憶部43、入力部44、表示部45、及び無線通信部48はバスB2を介して互いに接続されている。
【0038】
記憶部43は、HDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部43には、各種アプリケーション・プログラムが記憶されている。CPU41は、指定されたアプリケーション・プログラムを記憶部43から読み出してメモリ42に展開し、当該プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0039】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る体調管理支援装置10及び携帯端末40の機能的な構成について説明する。図2に示すように、本実施形態に係る体調管理支援装置10は、提示部11A、受付部11B、記録部11C、及び付与部11Dを含む。体調管理支援装置10のCPU11が体調管理支援プログラム13A及び定期レポート送信プログラム13Bを実行することで、提示部11A、受付部11B、記録部11C、及び付与部11Dとして機能する。
【0040】
本実施形態に係る提示部11Aは、体調に関して予め定められた質問を提示する。なお、本実施形態では、上記体調として、気分、食事に関する調子、睡眠に関する調子、排泄に関する調子、並びに体の気になる箇所(頭、耳、鼻、目、口、首/喉、肩、腕、手、背中、胸、腹、腰、脚等)を含めているが、この形態に限るものではない。例えば、これらの単一、又は全てを除く複数の組み合わせを上記体調として適用する形態としてもよい。
【0041】
また、本実施形態に係る受付部11Bは、提示部11Aにより提示された質問に応じた回答を受け付ける。なお、本実施形態では、受付部11Bによる回答の受け付けを、携帯端末40に設けられた入力部44を介して入力された回答を受信することにより行っているが、この形態に限るものではない。例えば、スマートフォン、スマート・スピーカ、ロボット、又はこれらにAI(Artificial Intelligence)が搭載されたもの等に内蔵されたマイク等の集音装置を関した音声による回答の受信等によって回答を受け付ける形態としてもよい。
【0042】
また、本実施形態に係る記録部11Cは、受付部11Bにより受け付けられた回答を記憶部13に記録する。このように、本実施形態では、受け付けた回答を自装置(体調管理支援装置10)に設けられた記憶部13に記録しているが、この形態に限るものではない。例えば、自装置とは別体で構成されたサーバ等の情報蓄積装置に回答を記録する形態としてもよい。
【0043】
ここで、本実施形態に係る提示部11Aは、予め定められた条件が成立したタイミングで、記憶部13に記録された回答に応じたレポートを更に提示する。本実施形態では、上記予め定められた条件が成立したタイミングとして、受付部11Bにより体調に関して否定的な回答が受け付けられたタイミングに基づくタイミングを適用している。なお、ここでいう否定的な回答とは、例えば、元気でない、よく眠れない、頭が痛い、お母さんが元気じゃないといったネガティブな回答を意味している。以下では、上記「否定的な回答」を「ネガティブな回答」ともいう。
【0044】
また、本実施形態では、上記予め定められた条件が成立したタイミングとして、対応する回答を行った利用者とは異なる利用者が当該回答に対応する質問とは異なる質問に回答するタイミングも適用している。更に、本実施形態では、上記予め定められた条件が成立したタイミングとして、予め定められた定期的なタイミングも適用している。なお、本実施形態では、上記定期的なタイミングとして、週毎のタイミングを適用しているが、この形態に限るものではない。例えば、3日おきのタイミングや、月毎のタイミング等の他の定期的なタイミングを適用する形態としてもよい。
【0045】
また、本実施形態では、上記質問が、本題に入る前の質問である前置き質問、及び当該前置き質問の後に行う質問であり、かつ、本質的な質問である本題質問の2段階の質問を含むものとしている。また、本実施形態では、上記本題質問が、予め定められた段階的に本質に近づく複数段階の質問で構成されているものとしている。本実施形態において上記前置き質問は、上記本題質問の回答をする前の準備段階として、利用者をフランクに回答できる状態にするための質問との位置付けとされている。
【0046】
また、本実施形態では、上記前置き質問が、質問を実行するタイミング毎に選択的に適用される複数のグループ別(本実施形態では、カテゴリ別)に構成されているものとしている。なお、本実施形態では、上記質問を実行するタイミングとして、曜日毎のタイミングを適用しているが、この形態に限るものではない。例えば、週毎のタイミング、時刻毎のタイミング等を、上記質問を実行するタイミングとして適用する形態としてもよい。
【0047】
一方、本実施形態に係る提示部11Aは、上記質問の各々について、予め定められた想定される複数の回答を選択肢の形式で更に提示し、受付部11Bは、提示部11Aにより提示された複数の回答の選択肢からの選択を受け付けることで、上記回答を受け付ける。
【0048】
また、本実施形態に係る提示部11Aは、上記質問を、予め定められた提示形式による提示、及び、自装置とは異なる装置による提示の双方を適用して提示する。なお、本実施形態では、上記自装置とは異なる装置として携帯端末40を適用しているが、この形態に限るものではない。例えば、スマート・スピーカ、ロボット、又はこれらにAIが搭載されたもの等の装置を、上記自装置とは異なる装置として適用する形態としてもよい。
【0049】
ここで、本実施形態では、上記予め定められた提示形式として、画像及び文字による提示を適用しているが、この形態に限るものではない。例えば、上記画像及び文字による提示に加えて、音声による提示、色覚による提示等の他の提示を含めて、何れか1つの提示や、複数の提示の組み合わせを、上記予め定められた提示形式として適用する形態としてもよい。音声により質問を提示することで、質問を聴覚的に把握することができる結果、利便性を、より向上させることができる。自装置とは異なる装置として音声を生成することのできる装置を適用する場合、効果音を発することで、より効果的に質問を提示することができる。この場合、バイブレーション機能を搭載することで、更に効果的に質問を提示することができる。更に、自装置とは異なる装置としてロボットを適用し、当該ロボットによって質問を提示する場合は、音声のみならず、当該ロボットの動作によって質問を提示する形態としてもよい。
【0050】
また、本実施形態では、上記画像として、予め定められたキャラクタ画像を適用している。本実施形態では、上記キャラクタ画像として、静止画像とされたキャラクタ画像を適用しているが、この形態に限るものではない。例えば、動画像とされたキャラクタ画像を上記キャラクタ画像として適用する形態としてもよい。
【0051】
一方、本実施形態に係る付与部11Dは、一連の前置き質問及び本題質問の全ての段階の質問への回答の完了に応じた報酬を付与する。なお、本実施形態では、上記報酬として、利用者にとって身近であり、利用者間のコミュニケーションと共に各利用者による収集を促進させるような、また収集した利用者のみが閲覧できるような希少価値を有する画像を適用しているが、この形態に限るものではない。例えば、当該画像に加えて、換金可能なポイント、有益な情報に対するアクセス権等の他の報酬を含めて、何れか1つ、又は複数の組み合わせを上記報酬として適用する形態としてもよい。
【0052】
また、本実施形態に係る提示部11Aは、異なる一以上の利用者に対して各利用者の種別毎の質問を提示する。そして、本実施形態に係る受付部11Bは、提示部11Aにより提示された質問に応じた回答を異なる複数の利用者毎に受け付ける。
【0053】
なお、本実施形態では、提示部11Aによる各種情報の提示を、携帯端末40に設けられた表示部45を用いた表示により行っているが、この形態に限るものではない。例えば、スピーカ等の音声生成装置による音声による提示、プリンタ等の画像形成装置による印刷による提示等を各種情報の提示法として適用する形態としてもよい。
【0054】
一方、本実施形態に係る携帯端末40は、制御部41Aを含む。携帯端末40のCPU41が、無線通信部48を介した体調管理支援装置10との通信の制御や、各種情報を表示部45に表示する制御等を行う不図示のプログラムを実行することで、制御部41Aとして機能する。
【0055】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る利用者管理情報データベース13Cについて説明する。図3に示すように、本実施形態に係る利用者管理情報データベース13Cは、利用者、表示名、及び属性の各情報が記憶される。また、上記利用者には、家族ID(Identification)、及び利用者IDの各情報が含まれる。
【0056】
上記家族IDは、体調管理支援システム90が管理の対象としている家族を個別に特定するために、各家族別に予め付与された情報であり、上記利用者IDは、各利用者を個別に特定するために、各利用者別に予め付与された情報である。また、上記表示名は、対応する利用者を表示する際のニックネームやハンドルネーム等の名称を示す情報であり、上記属性は、対応する利用者の種別を示す情報である。なお、本実施形態では、上記種別として、「母」、「子」等といった、対応する家族における各人の関係を示す情報を適用しているが、この形態に限るものではない。例えば、本実施形態に係る体調管理支援システム90を、企業における組織に適用する場合には、各部署における各利用者の部長、課長といった役職等を上記属性として適用する形態としてもよい。
【0057】
図3に示す例では、家族IDとして「F001」が付与された家族における、利用者IDとして「P001」が付与された利用者は、表示名が「ママ」であり、属性が「母」であることが示されている。
【0058】
次に、図4を参照して、本実施形態に係る履歴情報データベース13Dについて説明する。図4に示すように、本実施形態に係る履歴情報データベース13Dは、利用者、日時、質問、及び回答の各情報が記憶される。
【0059】
上記利用者は、利用者管理情報データベース13Cにおける利用者と同一の情報であり、上記日時は、日付及び時刻を示す情報である。また、上記質問は、対応する利用者に、対応する日時に行われた質問を示す情報であり、上記回答は、対応する質問に対して、対応する利用者が行った回答を示す情報である。
【0060】
なお、図4に示すように、本実施形態では、上記質問及び上記回答として、対応する質問及び回答に各々付与された、一例として「Q001」、「A1003」といった識別情報を適用しているが、この形態に限るものではない。例えば、当該識別情報に代えて、質問及び回答の文言そのものを、上記質問及び上記回答として適用する形態としてもよい。
【0061】
図4に示す例では、家族IDが「F001」である家族の、利用者IDが「P001」である利用者は、2020年6月30日の9時0分18秒に、「Q001」に対応する質問が行われ、「A1003」に対応する回答を行ったことが示されている。
【0062】
次に、図5を参照して、本実施形態に係る挨拶情報データベース13Eについて説明する。図5に示すように、本実施形態に係る挨拶情報データベース13Eは、属性、初回会話、挨拶文1、挨拶文2、及び挨拶文3の各情報が記憶される。
【0063】
上記属性は、利用者管理情報データベース13Cにおける属性と同一の情報であり、上記初回会話は、対応する属性の利用者に対して、体調管理支援プログラム13Aを初めて実行した場合にキャラクタの自己紹介として提示する情報である。また、上記挨拶文1及び挨拶文2は、対応する属性の利用者に対して、体調管理支援プログラム13Aを2回目以降に実行した場合に提示する挨拶文を示す情報であり、挨拶文1の群及び挨拶文2の群の中から、それぞれ1つの挨拶文が提示される。更に、上記挨拶文3は、上記レポートのうち、アラート要素を含めた書式を示す情報であり、上記予め定められた条件が成立したタイミングで提示される挨拶文の書式を示す情報である。なお、便宜上、図5では「●●」や「▲▲」で表しているが、実際には、この部分に、表示先の利用者のニックネームやハンドルネーム等の表示名が表示される。
【0064】
利用者管理情報データベース13Cが図3に示されるものである場合、利用者IDとして「P001」が付与された利用者であり、代表利用者である母については、体調管理支援プログラム13Aを初めて実行した場合、「はじめまして、●●さん・・・」とのキャラクタとの初回会話が表示される。また、当該利用者については、体調管理支援プログラム13Aを2回目以降実行した場合、まず、当該利用者の挨拶文1の中からいずれか1つ、例えば「やあ!●●さん」が表示され、続いて当該利用者の挨拶文2の中からいずれか1つ、例えば「今日も色々教えてほしいな!」が表示される。更に、この利用者については、上記予め定められた条件が成立したタイミングに、「昨日▲▲くんは、(後述するネガティブ回答情報の内容)だったけど、お話できたかな?」との挨拶文3が表示される。ここで、代表利用者以外の利用者が複数存在する場合、即ち本実施形態においては子の利用者▲▲以外に利用者が複数人存在する場合、代表利用者に対して上記予め定められた条件が成立したタイミングで対応する挨拶文3が利用者数分表示される形態としてもよい。
【0065】
次に、図6を参照して、本実施形態に係る導入文情報データベース13Fについて説明する。図6に示すように、本実施形態に係る導入文情報データベース13Fは、属性、カテゴリ、導入文、及び曜日の各情報が記憶される。
【0066】
上記属性は、利用者管理情報データベース13Cにおける属性と同一の情報であり、上記カテゴリは、対応する導入文の種別を示す情報である。また、上記導入文は、対応する属性に対応する利用者に対して、上述した挨拶文の後で、かつ、後述する前置き質問の前に提示する文を示す情報であり、上記曜日は、対応する属性に対応する利用者に対して、対応する導入文を提示する日を示す情報である。
【0067】
図6に示す例では、属性が「母」である利用者に対しては、カテゴリが「家族の健康」である導入文として、月曜日は、「今日は家族のことを教えてほしいんだけど・・・」との文が提示されることを示している。
【0068】
次に、図7を参照して、本実施形態に係る前置き質問情報データベース13Gについて説明する。図7に示すように、本実施形態に係る前置き質問情報データベース13Gは、属性、カテゴリ、前置き質問、回答X、及び回答Yの各情報が記憶される。
【0069】
上記属性及びカテゴリは、導入文情報データベース13Fの属性及びカテゴリと各々同一の情報である。また、上記前置き質問は、対応する属性に対応する利用者に対して、対応するカテゴリの上述した導入文の後で、かつ、後述する本題質問の前に提示する質問を示す情報である。
【0070】
また、上記回答X及び回答Yは、対応する前置き質問に対する回答の選択肢を示す情報である。本実施形態では、回答Xとして、対応する前置き質問に対して肯定的な回答を意味する文言を適用し、回答Yとして、対応する前置き質問に対して否定的な回答を意味する文言を適用している。このように、本実施形態では、各前置き質問に対する回答の選択肢として相反する2つの選択肢が用意されている。但し、この形態に限るものではなく、各前置き質問に対する回答として、肯定的な回答、否定的な回答、及びどちらでもない回答等の3つ以上の選択肢を用意しておく形態としてもよい。
【0071】
なお、属性が「子」である利用者が前置き質問に対して否定的な回答を意味する回答Yを選択した場合、その回答を、一例として図5に示す「母」の挨拶文3にネガティブ回答情報の内容として、組み合わせて表示させる形態としてもよい。また、この場合の表示を、更に母の携帯端末40のアプリケーション・プログラムにプッシュ通知で行う形態としてもよい。
【0072】
また、属性が「子」である利用者の「体調について」や「お母さん」等の一部のカテゴリにおける前置き質問の回答Yのみを、「母」の携帯端末40のアプリケーション・プログラムへのプッシュ通知、若しくは挨拶文3との組み合わせ、或いは両方で表示させる形態としてもよい。
【0073】
次に、図8を参照して、本実施形態に係る本題質問情報データベース13Hについて説明する。図8に示すように、本実施形態に係る本題質問情報データベース13Hは、属性、第1本題質問、第1回答、第2本題質問、第2回答、第3本題質問、及び第3回答の各情報が記憶される。なお、図8に示すように、本実施形態に係る本題質問情報データベース13Hでは、体の気になる部位に関する情報に関しては、第4本題質問及び第4回答が記憶される。
【0074】
上記第1本題質問は、対応する属性に対応する利用者に最初に提示する本題質問であり、上記第1回答は、対応する第1本題質問に対する回答の選択肢を示す情報である。また、上記第2本題質問は、対応する第1本題質問に対する回答結果に応じて次に利用者に提示する本題質問であり、上記第2回答は、対応する第2本題質問に対する回答の選択肢を示す情報である。また、上記第3本題質問は、対応する第2本題質問に対する回答結果に応じて次に利用者に提示する本題質問であり、上記第3回答は、対応する第3本題質問に対する回答の選択肢を示す情報である。更に、上記第4本題質問は、対応する第3本題質問に対する回答結果に応じて次に利用者に提示する本題質問であり、上記第4回答は、対応する第4本題質問に対する回答の選択肢を示す情報である。
【0075】
図8に示す例では、例えば、属性が「子」である利用者に対して、「きょうはげんきかな?」との本題質問を第1本題質問として提示することが示されている。また、図8に示す例では、当該第1本題質問に対する回答の選択肢として、「げんき」、「げんきじゃない」といった複数の選択肢が用意されていることが示されている。
【0076】
また、図8に示される例では、第1本題質問に対する回答として「げんきじゃない」が選択された場合には、「なにか、いやなことあったの?」との本題質問を第2本題質問として提示することが示されている。また、図8に示す例では、当該第2本題質問に対する回答の選択肢として、「からだのことで」、「おかあさんのことで」といった複数の選択肢が用意されていることが示されている。
【0077】
更に、図8に示される例では、第2本題質問に対する回答として「からだのことで」が選択された場合には、「からだのどこかな?」との本題質問を第3本題質問として提示することが示されている。また、図8に示す例では、当該第3本題質問に対する回答の選択肢として、「あたま」、「みみ」といった複数の選択肢が用意されていることが示されている。
【0078】
このように、本実施形態に係る本題質問情報データベース13Hでは、体の気になる部位に関する情報を除いて、本題質問が3階層分用意されているが、この形態に限るものではない。例えば、体の気になる部位に関する情報を除く本題質問の階層数として、1階層のみや、2階層、4階層以上の階層を適用する形態としてもよい。
【0079】
次に、図9を参照して、本実施形態に係る報酬情報データベース13Iについて説明する。図9に示すように、本実施形態に係る報酬情報データベース13Iは、属性、宝物取得時台詞、及び宝物取得後台詞の各情報が記憶される。また、上記宝物取得後台詞には、未コンプリート時、及びコンプリート時の各情報が含まれる。
【0080】
上記属性は、利用者管理情報データベース13Cにおける属性と同一の情報であり、上記宝物取得時台詞は、体調管理支援プログラム13Aを実行している利用者に報酬を付与する場合で、かつ、当該報酬を付与する際に、当該利用者に提示する情報である。また、上記宝物取得後台詞は、体調管理支援プログラム13Aを実行している利用者に報酬を付与する場合で、かつ、当該報酬を付与した後に、当該利用者に提示する情報である。そして、上記未コンプリート時は、報酬の全てが得られてはいない場合に提示される宝物取得後台詞であり、上記コンプリート時は、全ての報酬が得られた場合に提示される宝物取得後台詞である。
【0081】
図9に示す例では、属性が「母」である利用者に対しては、宝物取得時台詞として「今日もお話ししてくれてありがとう。ボクの宝物を1つあげるよ!選んでね。」との台詞が表示されることが示されている。また、図9に示す例では、当該利用者に対して、未コンプリート時の宝物取得後台詞として、一例として「また明日話そうね!」との台詞が表示されることが示されている。更に、図9に示す例では、当該利用者に対して、コンプリート時の宝物取得後台詞として、一例として「おめでとう!宝物を全部あつめたよ すごいね!」との台詞が表示されることが示されている。なお、全ての報酬を取得した後に、本実施形態に係る体調管理支援システム90を使用し続けた場合の台詞として、「また明日話そうね!」等と表示される形態としてもよい。
【0082】
次に、図10を参照して、本実施形態に係るレポート情報データベース13Jについて説明する。図10に示すように、本実施形態に係るレポート情報データベース13Jは、属性、前置き質問、前置き回答、第1回答、第2回答、第3回答、第4回答及びレポート文言の各情報が記憶される。
【0083】
上記属性は、導入文情報データベース13Fにおける属性と同一の情報であり、上記前置き質問は、前置き質問情報データベース13Gにおける前置き質問と同一の情報である。また、上記前置き回答は、対応する属性の利用者に行われた、上述した前置き質問に対する回答X又は回答Yの回答結果を示す情報である。また、上記第1回答~第3回答、若しくは第1回答~第4回答は、各々、対応する属性の利用者に行われた、上述した段階的な本題質問に対する第1回答~第3回答、若しくは第1回答~第4回答の各回答結果(以下、「本題回答」という。)を示す情報である。更に、上記レポート文言は、対応する利用者が、対応する前置き回答及び本題回答を行った場合に、予め定められた利用者(本実施形態では、母)に対してレポートとして提示する情報である。
【0084】
図10に示す例において、属性が「子」である利用者が、前置き質問である「がっこうはたのしい?」に対する前置き回答として「たのしいよ」と回答し、更に本題質問の第1回答として「げんき」、第2回答として「べんきょう・ならいごと」、第3回答として「ほめられた」と順次回答した場合を考える。この場合、図10に示す例では、上記予め定められた利用者(本実施形態では、母)に対し、「子」のレポート文言として「学校は楽しいみたい」、「勉強・習い事しているときに褒められたみたい」が適用されることを示している。
【0085】
次に、図11図31を参照して、本実施形態に係る体調管理支援システム90の作用として、体調管理支援装置10の作用を説明する。体調管理支援装置10のCPU11が体調管理支援プログラム13Aを実行することによって、図11に示す体調管理支援処理が実行される。図11に示す体調管理支援処理は、例えば、提供サービスを利用したい利用者から、自身の携帯端末40の入力部44を介して体調管理支援処理の実行指示が入力(受信)された場合に実行される。なお、以下では、錯綜を回避するため、履歴情報データベース13Dを除く各データベースが予め構築されている場合について説明する。また、以下では、錯綜を回避するため、利用者が同一家族における母と子である場合について説明する。以下では、アクセス元の携帯端末40を「対象端末」といい、アクセス元の利用者を「対象利用者」という。
【0086】
図11のステップ100で、提示部11Aは、対象利用者の家族(以下、「対象家族」という。)に関する利用者ID、表示名、及び属性の各情報(以下、「利用者管理情報」という。)を利用者管理情報データベース13Cから読み出す。なお、上記対象利用者は、本体調管理支援処理の実行指示の受信に伴って携帯端末40から受信する利用者IDやIP(Internet Protocol)アドレス等の情報を用いることによって特定することもできる。
【0087】
ステップ102で、提示部11Aは、読み出した利用者管理情報を用いて、予め定められた構成とされた対象者選択画面を表示するように対象端末を制御し、ステップ104で、受付部11Bは、対象端末から所定情報が受信されるまで待機する。図12は、本実施形態に係る対象者選択画面の構成の一例を示す正面図である。
【0088】
図12に示すように、本実施形態に係る対象者選択画面では、会話する人、即ち、対象利用者自身の選択を促すメッセージが表示されると共に、対象家族として登録された各人の表示名が表示された対象者選択ボタン45Aが表示される。図12に示される対象者選択画面が表示部45に表示されると、対象利用者は、入力部44を介して、自身の表示名が表示されている対象者選択ボタン45Aを指定する。これに応じてステップ104が肯定判定となってステップ106に移行する。
【0089】
ステップ106で、提示部11Aは、対象利用者が子であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ108に移行する。ステップ108で、提示部11Aは、今回の体調管理支援処理における会話が、対象利用者にとって初めての会話であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ110に移行して、後述する初回子用情報処理を実行した後、ステップ120に移行する。一方、ステップ108において否定判定となった場合は、今回が初めての会話ではないものと見なしてステップ112に移行し、後述する通常子用情報処理を実行した後、ステップ120に移行する。
【0090】
一方、ステップ106において否定判定となった場合は、対象利用者が母であるものと見なしてステップ114に移行する。ステップ114で、提示部11Aは、今回の体調管理支援処理における会話が、対象利用者にとって初めての会話であるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ116に移行して、後述する初回母用情報処理を実行した後、ステップ120に移行する。一方、ステップ114において否定判定となった場合は、今回が初めての会話ではないものと見なしてステップ118に移行し、後述する通常母用情報処理を実行した後、ステップ120に移行する。
【0091】
ところで、後述する初回子用情報処理、通常子用情報処理、初回母用情報処理、及び通常母用情報処理では、対象利用者に対する前置き質問及び本題質問を示す質問情報、及び各質問に応じた当該対象利用者による回答結果を示す回答情報を収集する。
【0092】
そこで、ステップ120で、記録部11Cは、収集した質問情報及び回答情報を、この時点の日時を示す情報と共に、履歴情報データベース13Dの対応する記憶領域に記録し、その後に本体調管理支援処理を終了する。
【0093】
次に、図13を参照して、初回子用情報処理の実行時における体調管理支援装置10の作用を説明する。
【0094】
ステップ200で、提示部11Aは、対象利用者の属性である「子」に対応する、初回会話を示す情報(以下、「子用初回挨拶情報」という。)を挨拶情報データベース13Eから読み出す。
【0095】
ステップ202で、提示部11Aは、上記子用初回挨拶情報が示す初回会話を用いて、予め定められた構成とされた子用初回挨拶表示画面を表示するように対象端末を制御する。図14は、本実施形態に係る子用初回挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0096】
図14に示すように、本実施形態に係る子用初回挨拶表示画面では、子用初回挨拶情報が示す初回会話である子用初回挨拶文45Bが表示される。また、図14に示すように、本実施形態に係る子用初回挨拶表示画面では、予め定められたキャラクタを示すキャラクタ画像45E、及びチャットを始める際に指定されるチャットボタン45Dが表示される。
【0097】
本実施形態に係る体調管理支援システム90では、対象端末によって子用初回挨拶表示画面が表示されると、対象利用者は、表示内容を確認した後に、入力部44を介してチャットボタン45Dを指定するものとされている。
【0098】
そこで、ステップ204で、受付部11Bは、対象利用者により入力部44を介してチャットボタン45Dが指定されるまで待機する。ここで、チャットボタン45Dが指定されたか否かの判定は、対象端末に対してチャットボタン45Dが指定された際に所定情報を体調管理支援装置10に送信するものとしておき、当該所定情報を受信したか否かを判定することによって行うようにしてもよい。このように、以降の実施形態では、チャットボタン45Dのようなチャットボタンを対象利用者に指定させることでチャットを開始する形態としているが、これに限定されるものではなく、例えば、キャラクタ画像45Eのようなキャラクタ画像を表示させることのみで、自動的にチャットを開始する形態としてもよい。
【0099】
ステップ206で、提示部11Aは、対象利用者の属性である「子」に対応し、かつ、当日の曜日に対応するカテゴリ(以下、「子用対象カテゴリ」という。)の導入文を示す情報(以下、「子用導入文情報」という。)を導入文情報データベース13Fから読み出す。ステップ208で、提示部11Aは、読み出した子用導入文情報を用いて、予め定められた構成とされた子用導入文表示画面を表示するように対象端末を制御する。図15は、本実施形態に係る子用導入文表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0100】
図15に示すように、本実施形態に係る子用導入文表示画面では、キャラクタ画像45Eが表示され、かつ、キャラクタ画像45Eのアイコン(Icon)45Fと共に子用導入文情報が示す導入文45Gが表示される。従って、対象利用者は、導入文45Gを参照することで、以降の質問が何に関する質問であるかを把握することができる。
【0101】
ステップ210で、提示部11Aは、所定時間(例えば、5秒)が経過されるまで待機する。ステップ212で、提示部11Aは、対象利用者の属性である「子」に対応し、かつ、子用対象カテゴリに対応する前置き質問、回答X、及び回答Yを示す情報(以下、「子用前置き質問情報」という。)を前置き質問情報データベース13Gから読み出す。なお、図7に示すように、本実施形態では、前置き質問が各カテゴリに複数種類用意されているが、ここでは、読み出し対象とする前置き質問をランダムに決定する。但し、この形態に限らず、例えば、読み出し対象とする前置き質問を、利用回毎にカテゴリを変える形態としてもよい。
【0102】
ステップ214で、提示部11Aは、読み出した子用前置き質問情報を用いて、予め定められた構成とされた子用前置き質問表示画面を表示するように対象端末を制御し、ステップ216で、受付部11Bは、対象端末から所定情報が受信されるまで待機する。図16は、本実施形態に係る子用前置き質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0103】
図16に示すように、本実施形態に係る子用前置き質問表示画面では、キャラクタ画像45Eが表示され、かつ、子用前置き質問情報が示す前置き質問45Hが表示される。この際、図16に示すように、前置き質問45Hをキャラクタ画像45Eのアイコン45Fと共に表示してもよい。従って、対象利用者は、前置き質問45Hを参照することで、前置き質問の内容を把握することができる。
【0104】
また、図16に示すように、本実施形態に係る子用前置き質問表示画面では、子用前置き質問情報に含まれる回答Xの文言が表示され、かつ当該回答Xを選択する際に指定される第1選択ボタン45Jが表示される。この際、図16に示すように、対象利用者を示すアイコン45Iと共に、第1選択ボタン45Jを表示してもよい。また、図16に示すように、本実施形態に係る子用前置き質問表示画面では、子用前置き質問情報に含まれる回答Yの文言が表示され、かつ当該回答Yを選択する際に指定される第2選択ボタン45Kが表示される。この際、図16に示すように、対象利用者を示すアイコン45Iと共に、第2選択ボタン45Kを表示してもよい。従って、対象利用者は、前置き質問45Hに対する回答を、第1選択ボタン45J又は第2選択ボタン45Kの指定のみにより行うことができる。
【0105】
対象利用者によって第1選択ボタン45J又は第2選択ボタン45Kが指定されると、ステップ216が肯定判定となってステップ218に移行する。
【0106】
ステップ218で、提示部11Aは、対象利用者の属性である「子」に対応する全ての情報(以下、「子用本題質問情報」という。)を本題質問情報データベース13Hから読み出す。
【0107】
ステップ220で、提示部11Aは、読み出した子用本題質問情報を用いて、予め定められた構成とされた子用第1本題質問表示画面を表示するように対象端末を制御し、ステップ222で、受付部11Bは、対象端末から所定情報が受信されるまで待機する。図17Aは、本実施形態に係る子用第1本題質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0108】
図17Aに示すように、本実施形態に係る子用第1本題質問表示画面では、キャラクタ画像45Eが表示され、かつ、上述したアイコン45Fと共に子用本題質問情報が示す第1本題質問45Lが表示される。従って、対象利用者は、第1本題質問45Lを参照することで、第1本題質問の内容を把握することができる。
【0109】
また、図17Aに示すように、本実施形態に係る子用第1本題質問表示画面では、各々アイコン45Iと共に、子用本題質問情報に含まれる第1回答の文言が個別に表示され、かつ対応する回答を選択する際に指定される選択ボタン45M、45N、・・・が表示される。従って、対象利用者は、第1本題質問45Lに対する回答を、選択ボタン45M、45N、・・・の指定のみにより行うことができる。
【0110】
対象利用者によって選択ボタン45M、45N、・・・の何れかが指定されると、ステップ222が肯定判定となってステップ224に移行する。
【0111】
ステップ224で、提示部11Aは、読み出した子用本題質問情報が示す全ての本題質問に対する回答の指定が終了したか否かを判定し、肯定判定となった場合は本初回子用情報処理を終了する一方、否定判定となった場合はステップ226に移行する。ステップ226で、提示部11Aは、この時点で子用第1本題質問表示画面に表示されている第1本題質問の次の階層の本題質問及び回答の選択肢を表示するように、子用第1本題質問表示画面を、一例として図17Bに示す子用第2本題質問表示画面に更新し、その後にステップ222に戻る。なお、ステップ222~ステップ226の処理を繰り返し実行する際に、提示部11Aは、ステップ226の処理において、それまでに子用第2本題質問表示画面で表示していた本題質問及び回答の選択肢を、次の階層の本題質問及び回答の選択肢に更新する。以上のステップ222~ステップ226の繰り返し処理によって、受付部11Bは、全ての本題質問に対する回答を示す情報を取得することができる。
【0112】
次に、図18を参照して、通常子用情報処理の実行時における体調管理支援装置10の作用を説明する。なお、図18における図13と同一の処理を行うステップについては図13と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0113】
図18に示すように、通常子用情報処理は初回子用情報処理に比較して、ステップ200及びステップ202の処理に代えてステップ201及びステップ203の処理が適用されている点が相違している。また、通常子用情報処理は初回子用情報処理に比較して、ステップ228~ステップ238の処理が追加されている点が相違している。
【0114】
即ち、ステップ201で、提示部11Aは、対象利用者の属性である「子」に対応する、何れかの挨拶文1及び何れかの挨拶文2を示す情報(以下、「子用通常挨拶情報」という。)を挨拶情報データベース13Eから読み出す。
【0115】
ステップ203で、提示部11Aは、上記子用通常挨拶情報が示す挨拶文2を用いて、予め定められた構成とされた子用通常挨拶表示画面を表示するように対象端末を制御する。図19は、本実施形態に係る子用通常挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0116】
図19に示すように、本実施形態に係る子用通常挨拶表示画面では、キャラクタ画像45Eが表示されると共に、子用通常挨拶情報が示す挨拶文1及び挨拶文2である子用通常挨拶文45Cが表示される。なお、本実施形態に係る子用通常挨拶表示画面でも、一例として図14に示した子用初回挨拶表示画面のように、チャットを始める際に指定されるチャットボタン45Dが表示されるようにしてもよい。この場合、対象利用者は、子用初回挨拶表示画面の場合と同様に、表示内容を確認した後に、入力部44を介してチャットボタン45Dを指定する。
【0117】
ステップ228で、付与部11Dは、対象利用者に対応する日時、質問、及び回答の各情報(以下、「子用履歴情報」という。)を履歴情報データベース13Dから読み出す。ステップ230で、付与部11Dは、読み出した子用履歴情報を用いて、対象利用者に対して報酬を付与するか否かを判定し、否定判定となった場合は本通常子用情報処理を終了する一方、肯定判定となった場合はステップ232に移行する。なお、本実施形態では、対象利用者に対して報酬を付与するか否かの判定を、直近の所定期間(本実施形態では、今回の通常子用情報処理が開始されてから、この時点までの期間)内の回答数が予め定められた回数となっているか否かを判定することで行っている。ここで、本実施形態では、上記予め定められた回数として、前置き質問と本題質問を合わせて全ての質問の数を適用している。但し、この形態に限らず、例えば、過去の複数回の一連の質問に対する回答頻度や、過去の全ての回答頻度に応じて報酬を付与するか否かを判定する形態としてもよい。
【0118】
ステップ232で、付与部11Dは、対象利用者の属性である「子」に対応する宝物取得時台詞、及び宝物取得後台詞の各情報(以下、「子用報酬情報」という。)を報酬情報データベース13Iから読み出す。ステップ234で、付与部11Dは、読み出した子用報酬情報を用いて、予め定められた構成とされた子用報酬画面を表示するように対象端末を制御し、ステップ236で、受付部11Bは、対象端末から所定情報が受信されるまで待機する。図20は、本実施形態に係る子用報酬画面の構成の一例を示す正面図である。
【0119】
図20に示すように、本実施形態に係る子用報酬画面では、キャラクタ画像45Eが表示され、かつ、上述したアイコン45Fと共に子用報酬情報が示す宝物取得時台詞45Oが表示される。また、図20に示すように、本実施形態に係る子用報酬画面では、取得可能な一以上の宝物について、対応する宝物の名称が表示され、かつ当該宝物を選択する際に指定される宝物選択ボタン45Pが表示される。従って、対象利用者は、所望の宝物に対応する宝物選択ボタン45Pを指定することのみにより、当該宝物を取得することができる。
【0120】
対象利用者によって宝物選択ボタン45Pの何れかが指定されると、ステップ236が肯定判定となってステップ238に移行する。
【0121】
ステップ238で、付与部11Dは、予め定められた報酬付与処理を実行し、その後に本通常子用情報処理を終了する。
【0122】
なお、本実施形態では、上記報酬付与処理として、対象利用者によって選択された宝物を示す情報を対象利用者に関連付けて記憶部13に記憶する処理を適用している。この処理により、対象利用者は付与された宝物を利用することができるようになる。
【0123】
また、本実施形態では、上記報酬付与処理として、今回の報酬の取得によっても全ての宝物が取得できなかった場合に、子用報酬情報に含まれる、何れかの未コンプリート時の宝物取得後台詞を子用報酬画面に表示する処理を適用している。これに対し、本実施形態では、上記報酬付与処理として、今回の報酬の取得によって全ての宝物が取得できた場合には、子用報酬情報に含まれる、何れかのコンプリート時の宝物取得後台詞を子用報酬画面に表示する処理を適用している。但し、報酬付与処理は、これらの処理に限らず、例えば、キャラクタ画像45Eを、より希少性の高いものに交換する処理等を報酬付与処理として適用する形態としてもよい。また、例えば、コンプリートしたと見なす条件として、全ての宝物を取得したとの条件に代えて、所定数(一例として、30)の宝物を取得したとの条件を適用する形態としてもよい。
【0124】
次に、図21を参照して、初回母用情報処理の実行時における体調管理支援装置10の作用を説明する。
【0125】
ステップ300で、提示部11Aは、対象利用者の属性である「母」に対応する、初回会話、何れかの挨拶文1、挨拶文2、及び挨拶文3の各情報(以下、「母用挨拶情報」という。)を挨拶情報データベース13Eから読み出す。
【0126】
ステップ312で、提示部11Aは、上記母用挨拶情報に含まれる初回会話を用いて、予め定められた構成とされた母用初回挨拶表示画面を表示するように対象端末を制御する。図22は、本実施形態に係る母用初回挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0127】
図22に示すように、本実施形態に係る母用初回挨拶表示画面では、母用挨拶情報における初回会話が示す母用挨拶文45aが表示される。また、図22に示すように、本実施形態に係る母用初回挨拶表示画面では、チャットを始める際に指定されるチャットボタン45c、及び上述したキャラクタ画像45Eが表示される。
【0128】
本実施形態に係る体調管理支援システム90では、対象端末によって母用初回挨拶表示画面が表示されると、対象利用者は、表示内容を確認した後に、入力部44を介してチャットボタン45cを指定するものとされている。
【0129】
そこで、ステップ314で、受付部11Bは、対象利用者により入力部44を介してチャットボタン45cが指定されるまで待機する。ここで、チャットボタン45cが指定されたか否かの判定も、対象端末に対してチャットボタン45cが指定された際に所定情報を体調管理支援装置10に送信するものとしておき、当該所定情報を受信したか否かを判定することによって行うようにしてもよい。
【0130】
ステップ316で、提示部11Aは、対象利用者の属性である「母」に対応し、かつ、当日の曜日に対応するカテゴリ(以下、「母用対象カテゴリ」という。)の導入文を示す情報(以下、「母用導入文情報」という。)を導入文情報データベース13Fから読み出す。ステップ318で、提示部11Aは、読み出した母用導入文情報を用いて、予め定められた構成とされた母用導入文表示画面を表示するように対象端末を制御する。図23は、本実施形態に係る母用導入文表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0131】
図23に示すように、本実施形態に係る母用導入文表示画面では、キャラクタ画像45Eが表示され、かつ、母用導入文情報が示す導入文45dが表示される。従って、対象利用者は、導入文45dを参照することで、以降の質問が何に関する質問であるかを把握することができる。なお、図23に示すように、この際、導入文45dをキャラクタ画像45Eのアイコン45Fと共に表示してもよい。
【0132】
ステップ320で、提示部11Aは、所定時間(本実施形態では、5秒)が経過されるまで待機する。ステップ322で、提示部11Aは、対象利用者の属性である「母」に対応し、かつ、母用対象カテゴリに対応する前置き質問、回答X、及び回答Yを示す情報(以下、「母用前置き質問情報」という。)を前置き質問情報データベース13Gから読み出す。なお、上述したように、本実施形態では、前置き質問が各カテゴリに複数種類用意されているが、ここでも、読み出し対象とする前置き質問をランダムに決定する。但し、この形態に限らず、例えば、読み出し対象とする前置き質問を、利用回毎にカテゴリを変える形態としてもよい。
【0133】
ステップ324で、提示部11Aは、読み出した母用前置き質問情報を用いて、予め定められた構成とされた母用前置き質問表示画面を表示するように対象端末を制御し、ステップ326で、受付部11Bは、対象端末から所定情報が受信されるまで待機する。図24は、本実施形態に係る母用前置き質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0134】
図24に示すように、本実施形態に係る母用前置き質問表示画面では、キャラクタ画像45Eが表示され、かつ、母用前置き質問情報が示す前置き質問45eが表示される。この際、図24に示すように、前置き質問45eをキャラクタ画像45Eのアイコン45Fと共に表示してもよい。従って、対象利用者は、前置き質問45eを参照することで、前置き質問の内容を把握することができる。
【0135】
また、図24に示すように、本実施形態に係る母用前置き質問表示画面では、母用前置き質問情報に含まれる回答Xの文言が表示され、かつ当該回答Xを選択する際に指定される第1選択ボタン45gが表示される。この際、図24に示すように、対象利用者を示すアイコン45fと共に、第1選択ボタン45gを表示してもよい。また、図24に示すように、本実施形態に係る母用前置き質問表示画面では、母用前置き質問情報に含まれる回答Yの文言が表示され、かつ当該回答Yを選択する際に指定される第2選択ボタン45hが表示される。この際、図24に示すように、対象利用者を示すアイコン45fと共に、第2選択ボタン45hを表示してもよい。従って、対象利用者は、前置き質問45eに対する回答を、第1選択ボタン45g又は第2選択ボタン45hの指定のみにより行うことができる。
【0136】
対象利用者によって第1選択ボタン45g又は第2選択ボタン45hが指定されると、ステップ326が肯定判定となってステップ328に移行する。
【0137】
ステップ328で、提示部11Aは、対象利用者の属性である「母」に対応する全ての情報(以下、「母用本題質問情報」という。)を本題質問情報データベース13Hから読み出す。
【0138】
ステップ330で、提示部11Aは、読み出した母用本題質問情報を用いて、予め定められた構成とされた母用第1本題質問表示画面を表示するように対象端末を制御し、ステップ332で、受付部11Bは、対象端末から所定情報が受信されるまで待機する。図25Aは、本実施形態に係る母用第1本題質問表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0139】
図25Aに示すように、本実施形態に係る母用第1本題質問表示画面では、キャラクタ画像45Eが表示され、かつ、上述したアイコン45Fと共に母用本題質問情報が示す第1本題質問45iが表示される。従って、対象利用者は、第1本題質問45iを参照することで、第1本題質問の内容を把握することができる。
【0140】
また、図25Aに示すように、本実施形態に係る母用第1本題質問表示画面では、各々アイコン45fと共に、母用本題質問情報に含まれる第1回答の文言が個別に表示され、かつ対応する回答を選択する際に指定される選択ボタン45j、45k、・・・が表示される。従って、対象利用者は、第1本題質問45iに対する回答を、選択ボタン45j、45k、・・・の指定のみにより行うことができる。
【0141】
対象利用者によって選択ボタン45j、45k、・・・の何れかが指定されると、ステップ332が肯定判定となってステップ334に移行する。
【0142】
ステップ334で、提示部11Aは、読み出した母用本題質問情報が示す全ての本題質問に対する回答の指定が終了したか否かを判定し、肯定判定となった場合は本初回母用情報処理を終了する一方、否定判定となった場合はステップ336に移行する。ステップ336で、提示部11Aは、この時点で母用第1本題質問表示画面に表示されている第1本題質問の次の階層の本題質問及び回答の選択肢を表示するように、母用第1本題質問表示画面を、一例として図25Bに示す母用第2本題質問表示画面に更新し、その後にステップ332に戻る。なお、ステップ332~ステップ336の処理を繰り返し実行する際に、提示部11Aは、ステップ336の処理において、それまでに母用第2本題質問表示画面で表示していた本題質問及び回答の選択肢を、次の階層の本題質問及び回答の選択肢に更新する。以上のステップ332~ステップ336の繰り返し処理によって、受付部11Bは、全ての本題質問に対する回答を示す情報を取得することができる。
【0143】
次に、図26を参照して、通常母用情報処理の実行時における体調管理支援装置10の作用を説明する。なお、図26における図21と同一の処理を行うステップについては図21と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0144】
図26に示すように、通常母用情報処理は初回母用情報処理に比較して、ステップ312の処理に代えてステップ302~ステップ311の処理が適用されている点、及びステップ338~ステップ348の処理が追加されている点が相違している。
【0145】
即ち、ステップ302で、提示部11Aは、対象利用者の子に対応する日時、質問、及び回答の各情報(以下、「子履歴情報」という。)を履歴情報データベース13Dから読み出す。
【0146】
ステップ306で、提示部11Aは、読み出した子履歴情報が示す直近1会話分の回答のうち、第1本題質問に対する回答が否定的な回答(以下、「ネガティブ回答」という。)であったか否かを判定する。この判定の結果、肯定判定となった場合はステップ308に移行する。
【0147】
ステップ308で、提示部11Aは、上記子履歴情報における、ネガティブ回答と、当該回答に連続して行われた回答と、に対応するレポート文言を示す情報(以下、「レポート文言情報」という。)をレポート情報データベース13Jから読み出す。ステップ310で、提示部11Aは、上記母用挨拶情報に含まれる挨拶文1~挨拶文3と、読み出したレポート文言情報とを用いて、予め定められた構成とされたネガティブ用挨拶表示画面(アラートを示す画面)を表示するように対象端末を制御する。図27は、本実施形態に係るネガティブ用挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0148】
図27に示すように、本実施形態に係るネガティブ用挨拶表示画面では、キャラクタ画像45Eが表示されると共に、母用挨拶情報における挨拶文3に対して上記レポート文言情報が組み込まれたネガティブ挨拶文45nが、挨拶文1及び挨拶文2に続いて表示される。従って、対象利用者は、ネガティブ用挨拶表示画面を参照することにより、自身の子がネガティブな回答をしていたことを把握することができる。ステップ310の処理が終了するとステップ314に移行する。一方、ステップ306で否定判定となった場合はステップ311に移行する。
【0149】
ステップ311で、提示部11Aは、上記母用挨拶情報に含まれる挨拶文1~挨拶文2を用いて、予め定められた構成とされた母用通常挨拶表示画面を表示するように対象端末を制御し、その後にステップ314に移行する。図28は、本実施形態に係る母用通常挨拶表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0150】
図28に示すように、本実施形態に係る母用通常挨拶表示画面では、上述したキャラクタ画像45Eが表示されると共に、母用挨拶情報における挨拶文1及び挨拶文2が示す母用挨拶文45bが表示される。
【0151】
本実施形態に係る体調管理支援システム90では、対象端末によってネガティブ用挨拶表示画面又は母用通常挨拶表示画面が表示されると、対象利用者は、表示内容を確認した後に、入力部44を介して表示部45の表示領域における任意の位置を指定するものとされている。これに応じて通常母用情報処理はステップ314に移行する。
【0152】
一方、ステップ338で、付与部11Dは、対象利用者に対応する日時、質問、及び回答の各情報(以下、「母用履歴情報」という。)を履歴情報データベース13Dから読み出す。ステップ340で、付与部11Dは、読み出した母用履歴情報を用いて、対象利用者に対して報酬を付与するか否かを判定し、否定判定となった場合は本通常母用情報処理を終了する一方、肯定判定となった場合はステップ342に移行する。なお、本実施形態では、対象利用者に対して報酬を付与するか否かの判定を、通常子用情報処理と同様に、直近の所定期間(本実施形態では、今回の通常母用情報処理が開始されてから、この時点までの期間)内の回答数が予め定められた回数となっているか否かを判定することで行っている。ここで、本実施形態では、上記予め定められた回数として、前置き質問と本題質問を合わせて全ての質問の数を適用している。但し、この形態に限らず、例えば、過去の複数回の一連の質問に対する回答頻度や、過去の全ての回答頻度に応じて報酬を付与するか否かを判定する形態としてもよい。
【0153】
ステップ342で、付与部11Dは、対象利用者の属性である「母」に対応する宝物取得時台詞、及び宝物取得後台詞の各情報(以下、「母用報酬情報」という。)を報酬情報データベース13Iから読み出す。ステップ344で、付与部11Dは、読み出した母用報酬情報を用いて、予め定められた構成とされた母用報酬画面を表示するように対象端末を制御し、ステップ346で、受付部11Bは、対象端末から所定情報が受信されるまで待機する。図29は、本実施形態に係る母用報酬画面の構成の一例を示す正面図である。
【0154】
図29に示すように、本実施形態に係る母用報酬画面では、キャラクタ画像45Eが表示され、かつ、上述したアイコン45Fと共に母用報酬情報が示す宝物取得時台詞45lが表示される。また、図29に示すように、本実施形態に係る母用報酬画面では、取得可能な一以上の宝物について、対応する宝物の名称が表示され、かつ当該宝物を選択する際に指定される宝物選択ボタン45mが表示される。従って、対象利用者は、所望の宝物に対応する宝物選択ボタン45mを指定することのみにより、当該宝物を取得することができる。
【0155】
対象利用者によって宝物選択ボタン45mの何れかが指定されると、ステップ346が肯定判定となってステップ348に移行する。
【0156】
ステップ348で、付与部11Dは、予め定められた報酬付与処理を実行し、その後に本通常母用情報処理を終了する。
【0157】
なお、本実施形態では、上記報酬付与処理として、対象利用者によって選択された宝物を示す情報を対象利用者に関連付けて記憶部13に記憶する処理を適用している。この処理により、対象利用者は付与された宝物を利用することができるようになる。
【0158】
また、本実施形態では、上記報酬付与処理として、今回の報酬の取得によっても全ての宝物が取得できなかった場合に、母用報酬情報に含まれる、何れかの未コンプリート時の宝物取得後台詞を母用報酬画面に表示する処理を適用している。これに対し、本実施形態では、上記報酬付与処理として、今回の報酬の取得によって全ての宝物が取得できた場合には、母用報酬情報に含まれる、何れかのコンプリート時の宝物取得後台詞を母用報酬画面に表示する処理を適用している。但し、報酬付与処理は、これらの処理に限らず、通常子用情報処理と同様に、例えば、キャラクタ画像45Eを、より希少性の高いものに交換する処理等を報酬付与処理として適用する形態としてもよい。また、例えば、コンプリートしたと見なす条件として、全ての宝物を取得したとの条件に代えて、所定数(一例として、30)の宝物を取得したとの条件を適用する形態としてもよい。
【0159】
次に、図30図31を参照して、定期レポート送信処理を実行する場合の体調管理支援装置10の作用を説明する。体調管理支援装置10のCPU11が定期レポート送信プログラム13Bを実行することによって、図30に示す定期レポート送信処理が実行される。図30に示す定期レポート送信処理は、例えば、予め定められた定期的な日(本実施形態では、毎週日曜日)の予め定められた時刻(本実施形態では、午前10時)に実行される。なお、錯綜を回避するため、ここでは、レポートの送付の対象とする利用者が、体調管理支援システム90に対して予め登録された母(以下、「対象母」という。)である場合について説明する。
【0160】
図30のステップ400で、提示部11Aは、対象母の子に対応する日時、質問、及び回答の各情報(以下、「対象子履歴情報」という。)を履歴情報データベース13Dから読み出す。
【0161】
ステップ402で、提示部11Aは、読み出した対象子履歴情報が示す直近の複数の会話分(本実施形態では、3会話分)の回答のうち、第1本題質問に対する回答が否定的な回答(上述した「ネガティブ回答」)であったか否かを判定する。この判定の結果、肯定判定となった場合はステップ404に移行する。
【0162】
ステップ404で、提示部11Aは、上記対象子履歴情報における、ネガティブ回答と、当該回答に連続して行われた回答と、に対応するレポート文言を示す情報(上述したレポート文言情報)をレポート情報データベース13Jから読み出す。ステップ406で、提示部11Aは、読み出したレポート文言情報と、対応する日時とを用いて、予め定められた構成とされた定期レポート表示画面を表示するように対象母が所持する携帯端末40を制御する。図31は、本実施形態に係る定期レポート表示画面の構成の一例を示す正面図である。
【0163】
図31に示すように、本実施形態に係る定期レポート表示画面では、対象母の子の名称(図31に示す例では、「A男」)を示すと共に、対応するレポート文言情報を示すレポート45pが表示される。従って、対象母は、定期レポート表示画面を参照することにより、自身の子が過去の所定期間(本実施形態では、直近の3会話分の期間)において、ネガティブな回答を含み、どのような回答をしていたことを把握することができる。ステップ406の処理が終了するか、又はステップ402で否定判定となった場合は本定期レポート処理を終了する。
【0164】
このように、本実施形態に係る定期レポート送信処理では、定期レポート表示画面において、子がネガティブな第1回答を行った場合に、当該第1回答に応じたレポートを提示しているが、これに限るものではない。例えば、子がポジティブな第1回答を行った場合に、当該第1回答に応じたレポートを提示する形態としてもよいし、これらの形態を組み合わせて適用する形態、即ち、子の第1回答がポジティブな回答であったのか、ネガティブな回答であったのかの如何に関わらず、当該第1回答に応じたレポートを提示する形態としてもよい。また、一例として図31に示すように、定期レポート表示画面には、対象母の子に関する情報に限らず、対象母の家族全員に関する情報を表示する形態としてもよい。
【0165】
以上説明したように、一実施形態によれば、体調に関して予め定められた質問を提示する提示部11Aと、提示部11Aにより提示された質問に応じた回答を受け付ける受付部11Bと、を備えている。また、一実施形態によれば、受付部11Bにより受け付けられた回答を記憶部13に記録する記録部11Cを備えている。そして、提示部11Aは、予め定められた条件が成立したタイミングで、記憶部13に記録された回答に応じたレポートを更に提示している。従って、利用者により、より適切なタイミングで、体調に関する質問に応じた回答に関するレポートを参照することができる。
【0166】
また、一実施形態によれば、上記予め定められた条件が成立したタイミングを、受付部11Bにより体調に関して否定的な回答が受け付けられたタイミングに基づくタイミングとしている。従って、利用者により、利用者自身又は他の利用者の体調不調である可能性があることを適時的に把握することができる。
【0167】
また、一実施形態によれば、上記予め定められた条件が成立したタイミングを、予め定められた定期的なタイミングとしている。従って、利用者により、体調の良否を定期的に把握することができる。
【0168】
また、一実施形態によれば、上記予め定められた条件が成立したタイミングを、回答を行った利用者とは異なる利用者が当該回答に対応する質問とは異なる質問に回答するタイミングとしている。従って、利用者により、回答を行うタイミングで、他者の体調の良否を他覚的に把握することができる。また、他の利用者も本人は気付かなくても、他者から体調不良である可能性があることの指摘を受け、本人が気付くことができる。
【0169】
また、一実施形態によれば、上記質問を、本題に入る前の質問である前置き質問、及び当該前置き質問の後に行う質問であり、かつ、本質的な質問である本題質問の2段階の質問を含むものとしている。従って、本題質問の前に前置き質問を行うことで、利用者の心理的な負担を軽減することができる。
【0170】
また、一実施形態によれば、上記本題質問を、予め定められた段階的に本質に近づく複数段階の質問で構成されているものとしている。従って、回答を行う上での利用者の心理的な負担を、より軽減することができる。
【0171】
また、一実施形態によれば、上記前置き質問を、質問を実行するタイミング毎(本実施形態では、曜日毎)に選択的に適用される複数のグループ別に構成されているものとしている。従って、質問を実行するタイミングに応じた適切な質問を適用することができる。また、毎回、同一の内容を繰り返し利用者に質問することを回避することで、利用者に対する自装置の利用の継続性を向上させることができる。
【0172】
また、一実施形態によれば、上記質問の各々について、予め定められた想定される複数の回答を選択肢の形式で更に提示し、提示した複数の回答の選択肢からの選択を受け付けることで、回答を受け付けるものとしている。従って、回答を行う上での利用者の肉体的な負担及び心理的な負担を、より軽減することができる。
【0173】
また、一実施形態によれば、上記質問を、予め定められた提示形式により提示し、かつ、自装置とは異なる装置(本実施形態では、携帯端末40)により提示している。従って、質問を都度異なる提示形式で提示する場合や、質問を自装置(本実施形態では、体調管理支援装置10)で提示する場合に比較して、利用者の心理的な負担や、肉体的な負担を、より軽減することができる。
【0174】
また、一実施形態によれば、上記予め定められた提示形式を、画像及び文字による提示としている。従って、利用者は質問を視覚的に把握することができる。
【0175】
また、一実施形態によれば、上記画像を、予め定められたキャラクタ画像としている。従って、回答を行う上での利用者の心理的な負担を、より軽減することができる。
【0176】
また、一実施形態によれば、上記質問が複数の段階の質問である場合における、全ての段階の質問への回答の完了に応じた報酬を付与する付与部11Dを更に備えている。従って、利用者に対する自装置の利用の継続性を向上させることができる。
【0177】
また、一実施形態によれば、異なる複数の利用者に対して各利用者の種別(本実施形態では、属性)毎の質問を提示している。従って、複数の利用者における相互の体調の変化を他覚的に捉えることができる。
【0178】
更に、一実施形態によれば、提示した質問に応じた回答を、上記異なる複数の利用者毎に受け付けている。従って、より確実に複数の利用者における相互の体調の変化を他覚的に捉えることができる。
【0179】
なお、上記実施形態では、曜日毎に質問を変える場合について説明したが、これに限定されない。例えば、偶数日と奇数日とで質問を変える形態、又は週毎に質問を変える形態、又は月毎に質問を変える形態としてもよい。
【0180】
また、上記実施形態では、子がネガティブな回答を行ったタイミングに基づくタイミングで母にレポートを提示する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、母がネガティブな回答を行ったタイミングに基づくタイミングで子にレポートを提示する形態や、上記レポートの提示の対象者を父、祖母、祖父等の母及び子以外の利用者とする形態としてもよい。
【0181】
また、上記実施形態では、ネガティブな回答が受け付けられた後の直近の体調管理支援処理が実行されたタイミングでレポートを提示する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、ネガティブな回答が受け付けられたタイミングでレポートを提示する形態としてもよい。
【0182】
また、上記実施形態では、母及び子に関して各種処理を行う場合について説明したが、これに限定されない。例えば、父及び子に関して各種処理を行う形態、又は夫及び妻に関して各種処理を行う形態としてもよい。
【0183】
また、上記実施形態では、本開示の技術を、体調管理支援装置10、及び携帯端末40を含む体調管理支援システム90により実現した場合について説明したが、これに限定されない。例えば、体調管理支援装置10を適用することなく、携帯端末40のみで本開示の技術を実現する形態としてもよい。この場合の形態例としては、携帯端末40に上記実施形態に係る体調管理支援処理及び定期レポート送信処理で、かつ、携帯端末40との間の通信を除く処理を実行する形態を例示することができる。この場合、体調管理支援装置10が不要となるため、上記実施形態に比較して、より低コストで本開示の技術を実現することができる。
【0184】
また、上記実施形態では、本題質問に対する回答を行う場合で、かつ、当該回答が体の気になる箇所を指定する場合については特に言及しなかったが、この場合、当該体の気になる箇所を選択でき得るように提示して指定させる形態としてもよく、当該体の気になる箇所の症状の度合いをスケールで指定させる形態としてもよい。
【0185】
即ち、この場合、図32及び図34に示すように、例えば、人体図45Yから体の気になる箇所を選択できるように提示して指定させ、図33及び図35に示すように、体の気になる箇所の具合の程度を、スケール45Zを用いて指定させる形態としてもよい。なお、図32及び図34において、体の向きは、まえ(前)ボタン、及びうしろ(後)ボタンで指定することができる。また、図32及び図34において、かお(顔)ボタンを指定することで、人体図45Yにおける顔の部分を拡大することができる。
【0186】
また、上記実施形態では、前置き質問における体調に関する質問に対する回答と、本題質問における体調に関する質問に対する回答とが相互に矛盾する場合については言及しなかったが、この場合、利用者の体調の何らかの変化を認識させる形態としてもよい。例えば、前置き質問において体調に関する質問に対してネガティブな回答をしたにもかかわらず、本題質問で「元気である」と回答した場合を矛盾した回答と判断し、体調に問題があると判断する形態としてもよい。
【0187】
また、前置き質問を行うタイミングは、導入文の提示のタイミング、即ち、曜日毎のタイミングと連動させてもよい。
【0188】
また、上記実施形態では、子によってネガティブな回答が行われた場合で、かつ、通常母用情報処理が実行された場合に、ネガティブ用挨拶表示画面を表示する場合について説明したが、当該ネガティブ用挨拶表示画面とは別に、当該ネガティブな回答を当該子の母に携帯端末40へのプッシュ通知等で通知する形態としてもよい。この形態では、母はこの通知の受信により、子のネガティブな回答状況を知ることができる。また、この形態において、子によってネガティブな回答のあった翌日等に母の「キャラクタからのお知らせ」として通知する形態としてもよい。
【0189】
また、上記実施形態において、例えば、提示部11A、受付部11B、記録部11C、及び付与部11Dの各処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0190】
処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
【0191】
処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0192】
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
【符号の説明】
【0193】
10 体調管理支援装置
11 CPU
11A 提示部
11B 受付部
11C 記録部
11D 付与部
12 メモリ
13 記憶部
13A 体調管理支援プログラム
13B 定期レポート送信プログラム
13C 利用者管理情報データベース
13D 履歴情報データベース
13E 挨拶情報データベース
13F 導入文情報データベース
13G 前置き質問情報データベース
13H 本題質問情報データベース
13I 報酬情報データベース
13J レポート情報データベース
14 入力部
15 表示部
16 媒体読み書き装置
17 記録媒体
18 通信I/F部
40 携帯端末
41 CPU
41A 制御部
42 メモリ
43 記憶部
44 入力部
45 表示部
48 無線通信部
80 ネットワーク
90 体調管理支援システム
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