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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022026602
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】飲食物注文システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20220203BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020130155
(22)【出願日】2020-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】592246565
【氏名又は名称】株式会社日本システムプロジェクト
(74)【代理人】
【識別番号】100119758
【弁理士】
【氏名又は名称】菊地 保宏
(72)【発明者】
【氏名】勝山 徹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】券売機前の渋滞を緩和することができる飲食物注文システムを提供する。
【解決手段】飲食物注文システム100において注文管理装置10は、利用者端末30から受け付けた注文に基づいて予約状態の注文情報を登録する注文情報登録部と、注文情報の受付番号を含んだ二次元コードを作成し、利用者端末30に送信する二次元コード送信部と、券売機20において利用者端末30から読み取られた二次元コードが示す情報を券売機20から受信する第1受信部と、受信した二次元コードが示す情報に基づいて該当する注文情報を取得し、注文内容を券売機20に送信する注文内容送信部と、券売機20に表示された注文内容を確定させる確定指示を受信する第2受信部と、確定指示に基づいて注文情報を確定状態に更新する注文情報更新部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食施設に設置された券売機と、飲食物の注文を管理する注文管理装置と、を備えた飲食物注文システムであって、
前記注文管理装置は、利用者が管理する利用者端末及び前記券売機のぞれぞれと通信可能であり、
前記注文管理装置は、
前記注文を一意に識別可能な受付番号と、注文内容と、注文状態と、を含む注文情報を記憶する注文情報記憶部と、
前記利用者端末から受け付けた前記注文に基づいて、前記注文状態が予約状態の前記注文情報を作成し、作成した前記注文情報を前記注文情報記憶部に登録する注文情報登録部と、
前記注文情報登録部が作成した前記注文情報の前記受付番号を示す二次元コードを作成し、作成した前記二次元コードを前記利用者端末に送信する二次元コード送信部と、
を備え、
前記券売機は、
前記利用者端末に表示された前記二次元コードを読み取る二次元コード読取部と、
前記二次元コード読取部が読み取った前記二次元コードが示す情報を前記注文管理装置に送信する情報送信部と、
を備え、
前記注文管理装置は、
前記情報送信部が送信した情報に含まれる前記受付番号に基づいて、前記注文情報記憶部に記憶された前記注文情報の中から、該受付番号に対応する前記注文内容を取得し、取得した前記注文内容を前記券売機に送信する注文内容送信部を備え、
前記券売機は、
前記注文内容送信部が送信した前記注文内容を表示する注文内容表示部と、
前記注文内容表示部に表示された前記注文内容を確定させる確定指示を受け付けて、受け付けた前記確定指示を前記注文管理装置に送信する注文確定部と、
を備え、
前記注文管理装置は、
前記注文確定部が送信した前記確定指示に基づいて、前記注文情報記憶部に記憶された、該当する前記注文情報の前記注文状態を確定状態に変更して更新する注文情報更新部と、
を備える、ことを特徴とする飲食物注文システム。
【請求項2】
前記飲食施設に設けられ、該飲食施設に注文された注文内容を管理する飲食店端末を備え、
前記飲食店端末は、前記注文管理装置と通信可能であり、
前記注文管理装置は、
前記注文情報更新部が前記注文情報を更新した場合、前記飲食店端末に前記注文情報を送信する、ことを特徴とする請求項1記載の飲食物注文システム。
【請求項3】
前記注文情報は、注文日時をさらに備え、
前記注文情報登録部は、前記利用者端末から前記注文を受け付けた日時に基づいて前記注文日時を設定して、前記注文情報を作成し、作成した前記注文情報を前記注文情報記憶部に登録し、
前記注文管理装置は、
前記注文情報を有効とする期限を備え、前記注文情報の前記注文日時に基づいて前記注文情報が前記期限内であるか否かを判定する有効期限判定部をさらに備え、
前記注文内容送信部は、取得した前記注文情報において前記有効期限判定部により前記期限内でないと判定された場合、取得した前記注文情報の前記注文内容を送信しない、こと特徴とする請求項1又は2記載の飲食物注文システム。
【請求項4】
前記券売機は、
前記注文内容表示部が前記注文内容を表示した後、追加/変更の注文を受け付ける追加/変更注文部を備え、
前記注文確定部は、前記追加/変更注文部が受け付けた前記追加/変更の前記注文内容に基づいて前記確定指示を受け付け、受け付けた前記確定指示を前記注文管理装置に送信し、
前記注文情報更新部は、前記追加/変更注文部が受け付けた前記追加/変更の前記注文内容に基づいて前記注文情報を更新する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の飲食物注文システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、券売機を用いた飲食物注文システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店では券売機が使われている。券売機のメリットとしては、金銭管理が簡単になり、注文のミスが防げるという点がある。また、人件費を削減できるという点もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-134707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の券売機においては、券売機の前において注文内容を決定し、会計するため、ピークタイムには券売機の前に渋滞が発生するという問題がある。
【0005】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、券売機前の渋滞を緩和することができる飲食物注文システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、その一態様として、
飲食施設に設置された券売機と、飲食物の注文を管理する注文管理装置と、を備えた飲食物注文システムであって、
前記注文管理装置は、利用者が管理する利用者端末及び前記券売機のぞれぞれと通信可能であり、
前記注文管理装置は、
前記注文を一意に識別可能な受付番号と、注文内容と、注文状態と、を含む注文情報を記憶する注文情報記憶部と、
前記利用者端末から受け付けた前記注文に基づいて、前記注文状態が予約状態の前記注文情報を作成し、作成した前記注文情報を前記注文情報記憶部に登録する注文情報登録部と、
前記注文情報登録部が作成した前記注文情報の前記受付番号を示す二次元コードを作成し、作成した前記二次元コードを前記利用者端末に送信する二次元コード送信部と、
を備え、
前記券売機は、
前記利用者端末に表示された前記二次元コードを読み取る二次元コード読取部と、
前記二次元コード読取部が読み取った前記二次元コードが示す情報を前記注文管理装置に送信する情報送信部と、
を備え、
前記注文管理装置は、
前記情報送信部が送信した情報に含まれる前記受付番号に基づいて、前記注文情報記憶部に記憶された前記注文情報の中から、該受付番号に対応する前記注文内容を取得し、取得した前記注文内容を前記券売機に送信する注文内容送信部を備え、
前記券売機は、
前記注文内容送信部が送信した前記注文内容を表示する注文内容表示部と、
前記注文内容表示部に表示された前記注文内容を確定させる確定指示を受け付けて、受け付けた前記確定指示を前記注文管理装置に送信する注文確定部と、
を備え、
前記注文管理装置は、
前記注文確定部が送信した前記確定指示に基づいて、前記注文情報記憶部に記憶された、該当する前記注文情報の前記注文状態を確定状態に変更して更新する注文情報更新部と、
を備える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、券売機前の渋滞を緩和することができる飲食物注文システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施の形態に係る飲食物注文システムの概略構成図である。
図2】(a)は、本発明の一実施の形態に係る注文管理装置の機能構成図であり、(b)は、本発明の一実施の形態に係る券売機の機能構成図である。
図3】(a)は、本発明の一実施の形態に係る飲食物注文システムのメニューDBのデータ構成を示す模式図であり、(b)は、本発明の一実施の形態に係る飲食物注文システムの注文DBのデータ構成を示す模式図であり、(c)は、本発明の一実施の形態に係る飲食物注文システムにおいて利用者端末に表示される二次元コードの内容を説明する図である。
図4】本発明の一実施の形態に係る券売機の外観斜視図である。
図5】本発明の一実施の形態に係る飲食物注文システムの注文予約処理の流れを示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施の形態に係る飲食物注文システムの注文確定処理の流れを示すフローチャートである。
図7図8とともに、本発明の一実施の形態に係る飲食物注文システムの注文予約処理において利用者端末に表示される画面例を示す図である。
図8図7とともに、本発明の一実施の形態に係る飲食物注文システムの注文予約処理において利用者端末に表示される画面の一例を示す図である
図9】本発明の一実施の形態に係る飲食物注文システムの注文確定処理において券売機に表示される画面の一例を示す図例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0010】
<飲食物注文システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る飲食物注文システム100の概略構成図である。飲食物注文システム100は、飲食物注文システム100を管理する管理会社1が有する注文管理装置10と、飲食店2に設置された券売機20及び飲食店端末25と、利用者3が携行する利用者端末30と、注文管理装置10、券売機20、飲食店端末25及び利用者端末30をそれぞれ相互に通信可能とする通信ネットワーク40と、を備える。通信ネットワーク40は、例えば、公衆回線網、インターネット網、専用通信網、WiFi(登録商標)網、構内通信網及び近距離無線通信網、などから構成される。
【0011】
飲食物注文システム100では、利用者3は、利用者端末30を用いて事前に飲食物を注文した予約状態で飲食店2に来店し、券売機20を用いて注文を確定させて決済をするようになっている。このため、飲食物注文システム100は、利用者3による券売機20の操作を簡略化できるので、券売機20の操作時間を最小化でき、券売機20の前で渋滞が発生することを減少させることができる。
【0012】
また、飲食物注文システム100では、利用者3はWeb(World Wide Web)ブラウザを用いて飲食物注文システム100を利用することができるので、利用者端末30には、飲食物注文システム100を利用するためのアプリケーションプログラムをインストールする必要はない。つまり、管理会社1が提供する飲食物注文サービスは、会員制サービスではなく、利用者3は、飲食物注文システム100に対して会員登録のための個人情報を登録する必要がない。
【0013】
なお、本実施の形態の飲食店2とは、店内で飲食可能な飲食施設、及びテイクアウト可能な飲食施設の双方を含む意である。
【0014】
<注文管理装置>
図2(a)は、注文管理装置10の機能構成図である。注文管理装置10は、飲食物注文システム100の全体を統括するサーバである。なお、注文管理装置10は、飲食物の注文及び決済に関する機能を有するサーバであるが、本実施の形態では、飲食物の注文に関する機能を中心に説明する。
【0015】
注文管理装置10は、例えば、ハードディスク等から構成され、飲食物注文システム100が管理するデータを記憶する記憶部11と、例えば、CPU及びメモリ等から構成され、記憶部11の制御や、各種データの転送、種々の演算、データの一時的な格納等を行うことにより、本実施の形態の後述する各種処理(注文予約処理、注文確定処理)を実行する制御部12と、通信ネットワーク40を介して券売機20、飲食店端末25及び利用者端末30とデータの送受信を行う通信部13と、を備えている。
【0016】
記憶部11は、詳しくは、メニューデータベース(以下、メニューDBという)101と、注文データベース(以下、注文DBという)102と、を具備する構成となっている。図3(a)及び(b)は、メニューDB101及び注文DB102に記憶されるデータのデータ構成を示す模式図である。
【0017】
メニューDB101は、飲食店2ごとのメニューを記憶するデータベースである。メニューDB101は、図3(a)に示すように、飲食店コードと、メニュー情報と、を対応付けたメニューデータd101を記憶している。飲食店コードは、飲食店を一意に識別可能なコードである。メニュー情報は、飲食店2のメニューに関する情報であり、飲食物ごとに品名、金額(単価)、画像などを備えた情報である。
【0018】
注文DB102は、利用者3が飲食物注文システム100を利用して飲食物を注文した場合の注文内容を記憶するデータベースである。注文DB102は、図3(b)に示すように、受付番号と、注文内容と、注文状態と、を含む注文データd102を記憶する。ここで、受付番号は、飲食店2が提供する飲食物と紐付いた一意の番号であり、詳しくは、飲食店コードと、シリアル番号と、で構成される。飲食店コードは、注文を受けた飲食店2の飲食店コードであり、シリアル番号は、例えば、1オリジンにてインクリメントして発番するようにしてもよい。注文内容は、利用者3に注文された飲食物、個数などである。注文状態には、予約状態と確定状態とが存在する。予約状態は、利用者3が利用者端末30において飲食物を注文した状態をいい、未だ決済をしていない状態である。一方、確定状態は、利用者3が利用者端末30において注文をした後、飲食店2の券売機20において注文を確定した状態をいい、決済済の状態である。
【0019】
制御部12は、機能的には、予約部103と、確定部104と、を有する。
【0020】
予約部103は、飲食物注文システム100の注文予約処理を実行する機能を有する。詳しくは、予約部103は、利用者端末30から飲食物の注文を受け付け、注文データd102を作成し、作成した注文データd102を注文DB102に登録する。なお、この時点における注文データd102の注文状態は予約状態である。また、予約部103は、作成した注文データd102の受付番号を含む二次元コード50を作成し、作成した二次元コード50を利用者端末30に送信する。
【0021】
ここで、二次元コード50は、例えば、マトリックス式のQRコード(登録商標)が好適であるが、QRコード(登録商標)に限定されるものではない。他の二次元コードも適用可能であり、マトリックス式の他の種類の二次元コードやスタック式の二次元コードでもよい。
【0022】
図3(c)は、利用者端末30に表示される二次元コード50を説明する図である。利用者端末30には、受付番号、つまり、飲食店コードとシリアル番号とを含む二次元コード50が表示される。
【0023】
確定部104は、飲食物注文システム100の注文確定処理を実行する機能を有する。詳しくは、確定部104は、券売機20が読み取った二次元コード50が示す情報、つまり受付番号を券売機20から受信すると、受信した受付番号に基づいて注文DB102を参照し、注文DB102から取得した該受付番号を有する、予約状態の注文データd102(具体的には、注文内容)を券売機20に送信する機能を有する。また、確定部104は、券売機20から注文確定の指示を受信すると、該当する注文データd102の注文状態を確定状態に変更し注文DB102を更新する機能を有する。また、確定部104は、確定状態となった注文データd102(具体的には、注文内容)を飲食店端末25に送信する機能を有する。
【0024】
なお、詳しくは後述するが、券売機20は、利用者3が利用者端末30に表示した二次元コード50を読み取ることにより、利用者3に発行された二次元コード50を取得して、二次元コード50が示す情報を注文管理装置10に送信するように構成されている。また、券売機20は、利用者3が券売機20に表示された注文内容にて決済をする場合には、注文確定の指示を注文管理装置10に送信するように構成されている。
【0025】
このように、注文管理装置10は、上述した機能を有するアプリケーションサーバ、データベースサーバ、及びWebサーバとしての機能を有しており、券売機20、飲食店端末25及び利用者端末30とは飲食物の注文に関する情報のやりとりを行うようになっている。
【0026】
また、本実施の形態に係る注文管理装置10の各種処理(注文予約処理、注文確定処理、その他処理)を実行するプログラムは、上述したメモリなどの主記憶装置やハードディスクなどの補助記憶装置に格納されているものである。そして、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標)Disc)などのコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録することも、通信ネットワーク40を介して配信することも可能である。
【0027】
また、注文管理装置10は、物理的に一つからなる装置の他、複数の装置がネットワーク接続されたシステムから構成されていてもよい。そして、注文管理装置10が複数の装置で構成された場合には、同一の場所にすべてが設置されていてもよいし、機能に応じて複数の場所に分散して設置されていてもよい。
【0028】
<券売機>
図2(b)は、券売機20の機能構成図である。券売機20は、記憶部21と、UI(User Interface)部22と、制御部23と、通信部24と、を具備する構成である。
【0029】
図4は、券売機20の外観の一例を示す外観斜視図である。券売機20は、タッチパネルディスプレイ201、二次元コードリーダー202、及びレシート出力部203を備えており、タッチパネルディスプレイ201、二次元コードリーダー202、及びレシート出力部203は、上述のUI部22を具体化したものである。
【0030】
記憶部21は、例えば、ROM、RAM、ハードディスク等から構成され、制御部23が制御に用いるデータやプログラムなどを記憶するようになっている。
【0031】
UI部22は、例えば、タッチパネルディスプレイ201、マイク、スピーカ、二次元コードリーダー202、レシート出力部203などで構成されている。UI部22は、券売機20の入力部及び出力部(表示部)を兼ねるものであり、より具体的には、利用者端末30に表示された二次元コード50を読み取る機能、注文内容を表示する機能、注文内容の追加・変更、注文内容の確定、決済の指示などの入力操作を受け付ける機能を有する。また、UI部22は、決済後は、食券を兼ねるレシートを出力する機能を有する。
【0032】
制御部23は、例えば、CPU及びメモリ等から構成され、記憶部の制御や、各種データの転送、種々の演算、データの一時的な格納等を行うことにより、飲食物注文システム100の券売機20側の処理を実行する。詳しくは、制御部23は、UI部22を介して入力された二次元コード50に基づいて、注文管理装置10から該当する注文データd102を取得し、取得した注文データd102の注文内容をUI部22に表示する制御を行う。また、制御部23は、UI部22を介して入力された注文内容の確定の指示を注文管理装置10に送信したり、決済後のレシートを出力したりする制御を行う。
【0033】
通信部24は、通信ネットワーク40を介して注文管理装置10とデータの送受信を行う。
【0034】
<飲食店端末>
飲食店端末25は、飲食店2の店員が用いる端末であり、飲食物の注文及び会計に関する機能を有している。飲食店端末25は、例えば、パーソナルコンピュータ(personal computer;PC)、タブレット端末、プリンタ、調理者が注文内容を見るためのキッチンモニタなどで構成される。
【0035】
飲食店端末25は、利用者3が券売機20において注文内容を確定した状態において、注文管理装置10から注文データd102の注文内容を受信する。具体的には、利用者3が券売機20において決済をした状態になって、キッチンモニタなどの表示部に注文内容が表示される。このため、飲食店2の店員は、注文内容の表示を契機に調理を開始することができる。
【0036】
本実施の形態では、利用者3は利用者端末30において飲食物の注文を行なっただけでは、注文データd102の注文状態は予約状態である。つまり、この時点において、利用者3が飲食物を注文した飲食店2に来店するか否かは不明である。そこで、利用者3が飲食物を注文した飲食店2に来店し、かつ券売機20において注文内容を確定した状態(利用者3が決済した状態)、つまり注文データd102の注文状態が確定状態になった時点において飲食店端末25に注文内容を送信するようにしている。
【0037】
<利用者端末>
利用者端末30は、利用者3が飲食店2に携行可能な情報端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末などが想定される。
【0038】
ここで、利用者端末30の構成について説明すると、図示しないが、記憶部と、UI(User Interface)部と、制御部と、通信部と、を具備する構成である。
【0039】
記憶部は、例えば、ROM、RAM等から構成され、制御部が制御に用いるデータやプログラムなどを記憶するようになっている。本実施の形態の記憶部には、Webブラウザがインストールされている。
【0040】
UI部は、例えば、表示画面を兼ねたタッチパネル、マイク、スピーカなどで構成されている。UI部は、利用者端末30の入力部及び出力部(表示部)を兼ねるものであり、飲食店2のメニューを表示するとともに利用者3からの注文に関する入力操作を受け付ける。また、UI部は、注文後、二次元コード50を表示する。
【0041】
制御部は、例えば、CPU及びメモリ等から構成され、記憶部の制御や、各種データの転送、種々の演算、データの一時的な格納等を行うことにより、飲食物注文システム100の利用者端末30側に係わる処理を実行する。本実施の形態の制御部は、Webブラウザの機能を用いて、飲食店2の注文サイトにアクセスし、飲食物注文システム100の注文予約処理を注文管理装置10と協同して実行する。ここで、飲食店2の注文サイトは、例えば、複数の飲食店2の注文が可能な飲食店ポータルサイトでもよいし、飲食店2が開設しているサイトでもよい。
【0042】
通信部は、通信ネットワーク40を介して注文管理装置10や券売機20とデータの送受信を行う。
【0043】
<飲食物注文システムの動作>
次に、図5図9を用いて、本実施の形態に係る飲食物注文システム100の動作について説明する。
【0044】
<注文予約処理>
まず、図5図7及び図8を用いて、飲食物注文システム100の注文予約処理について説明する。図5は、飲食物注文システム100の注文予約処理の流れを示すフローチャートである。注文予約処理は、利用者3が利用者端末30において飲食物を事前に注文する処理である。なお、注文予約処理では、前提として、利用者端末30は、注文をする飲食店2の注文サイトにアクセスしているものとする。例えば、利用者端末30は、注文をする飲食店2の注文サイトのURLを含んだ二次元コードを読み込むことにより注文をする飲食店2の注文サイトにアクセスするようにしてもよい。つまり、利用者端末30は、注文管理装置10と接続状態にある。また、図7及び図8は、利用者端末30に表示される画面例である。
【0045】
利用者3は、利用者端末30において飲食物を注文する注文処理を実行する(ステップS1)。注文処理では、利用者端末30は、注文管理装置10から取得したメニューを表示する(ステップS2)とともに、表示されたメニューに基づいて、利用者3から入力された注文内容を注文管理装置10に送信する(ステップS3)。
【0046】
ここで、図7(a)は、所定の飲食店2の注文サイトの初期画面301aの一例である。初期画面301aは、例えば、図7(a)に示すように、「店内」で飲食をするか、「お持ち帰り」をするかの選択とともに、言語選択を可能としてもよい。
【0047】
図7(b)は、飲食店2のメニューを表示している注文画面301bの一例である。注文画面301bは、初期画面301aにおいて「店内」又は「お持ち帰り」を選択した場合の次画面である。利用者は、注文画面301bにおいて所望のメニューを選択する。
【0048】
図8(a)は、利用者が選択した注文を確認する注文確認画面301cの一例である。注文確認画面301cは、注文画面301bにおいて、利用者3が確認ボタン(例えば、図7(b)に示す「注文確認」ボタン)を押下した場合に遷移する画面である。利用者3は、注文確認画面301cにおいて注文内容を確認した後、二次元コード表示ボタン(例えば、図8(a)に示す「QRコード(登録商標)表示」ボタン)を押下すると、利用者3から入力された注文内容は注文管理装置10に送信される。
【0049】
注文管理装置10は、利用者端末30から注文内容を受信すると、受信した注文内容に基づいて注文データd102を作成し、作成した注文データd102を注文DB102に登録する(ステップS4)。ここで、ステップS4において注文DB102に登録される注文データd102の注文状態は「予約状態」である。
【0050】
次いで、注文管理装置10は、ステップS4において登録した注文データd102の受付番号に基づいて二次元コード50を作成し(ステップS5)、作成した二次元コード50を、注文内容を送信した利用者端末30に送信する(ステップS6)。
【0051】
利用者端末30は、二次元コード50を受信すると、受信した二次元コード50を表示する(ステップS7)。
【0052】
ここで、図8(b)は、二次元コード50を表示する二次元コード表示画面301dの一例である。二次元コード表示画面301dは、注文確認画面301cにおいて二次元コード表示ボタン(例えば、図8(a)に示す「QRコード(登録商標)表示」ボタン)を押下した場合に遷移する画面である。二次元コード50は、利用者3が飲食店2に来店した際、券売機20に読み込ませるための二次元コードである。
【0053】
このように本実施の形態に係る注文予約処理によれば、利用者3は利用者端末30を用いて所定の飲食店2に対して所望の飲食物を事前に注文することができる。また、この予約状態の時点では決済は不要であるため、利用者は個人情報や決済情報(例えば、クレジットカードの情報など)を入力することも不要である。また、この予約状態の時点では、注文した飲食店2に注文内容も送信されないため、利用者はそのままキャンセルも可能である。つまり、利用者が注文をキャンセルしたい場合、利用者は飲食物注文システム100に対して別途キャンセル操作などを行う必要がなく、飲食物を注文した飲食店2に来店しなければよい。
【0054】
<注文確定処理>
次に、図6及び図9を用いて、飲食物注文システム100の注文確定処理について説明する。図6は、飲食物注文システム100の注文確定処理の流れを示すフローチャートである。注文確定処理は、利用者が飲食店2に来店した際、飲食店2の券売機20を用いて飲食物の注文を確定させる処理である。また、図9は、券売機20のタッチパネルディスプレイ201に表示される画面例である。
【0055】
利用者3は、利用者端末30に二次元コード50を表示させて(ステップS11)、券売機20に二次元コード50を読み取らせる(ステップS12)。
【0056】
券売機20は、二次元コード50を読み取ると(ステップS13)、読み取った二次元コード50に基づいて注文内容の確認依頼を注文管理装置10に送信する(ステップS14)。具体的には、券売機20がステップS20において読み取った二次元コード50が示す受付番号に対応付けられた注文データd102の取得要求を注文管理装置10に送信する。
【0057】
注文管理装置10は、受付番号を含む注文内容の確認依頼を受信すると、受信した受付番号に基づいて注文DB102を参照して、受付番号に対応する注文データd102を取得し(ステップS15)、取得した注文データd102の注文内容を券売機20に送信する(ステップS16)。なお、ステップS15において取得される注文データd102は、注文状態が予約状態にある注文データd102である。
【0058】
券売機20は、注文管理装置10から注文内容を受信すると、受信した注文内容をタッチパネルディスプレイ201に表示する(ステップS17)。ここで、図9(a)は、注文内容を表示した注文内容確認画面201aの一例を示す図である。
【0059】
利用者3は、タッチパネルディスプレイ201に表示された注文内容を確認した後、決済ボタン(例えば、図9(a)に示す「支払いへ進む」ボタン)を押下すると、券売機20は、決済処理を実行する(ステップS18)。
【0060】
決済処理では、まず、タッチパネルディスプレイ201に決済方法画面201bが表示されるので、利用者3は、所望の決済方法を選択し、選択した決済方法にて決済を行う。図9(b)は、決済方法画面201bの一例を示す図である。本実施の形態では、現金、クレジットカード、電子マネー及び二次元コード決済が可能となっている。このようにして、利用者3の指示により、注文内容及び決済が確定すると、券売機20は、注文内容確定を示す情報を注文管理装置10に送信する(ステップS19)。注文内容確定を示す情報とは、注文データd102の情報(注文番号、注文内容)、選択された決済方法の情報を含んだ確定指示情報である。
【0061】
なお、本実施の形態の注文確定処理では、追加注文や変更注文も可能である。例えば、図9(a)に示した文内容確認画面201aにおいて、「注文を続ける」ボタンを押下すれば、飲食店2のメニューを表示する注文画面201c(図示せず;例えば、図7(b)に示した注文画面301bのような画面)に遷移するので、この注文画面201cにおいて追加注文や変更注文を行えばよい。
【0062】
注文管理装置10は、注文内容確定を示す情報を受信すると、該当する注文データd102の注文状態を「確定状態」に変更して、注文DB102を更新する(ステップS20)。
【0063】
次いで、注文管理装置10は、注文状態が「確定状態」となった注文データd102の注文内容を、対応する飲食店2の飲食店端末25に送信する(ステップS21)。飲食店端末25は、注文内容をキッチンモニタなどに表示する。
【0064】
一方、注文内容確定を示す情報を注文管理装置10に送信した券売機20は、発券処理を行い、レシートを出力する(ステップS23)。レシートには、例えば、受付番号、注文内容、金額明細、合計金額などが表示される。
【0065】
このように本実施の形態に係る注文確定処理によれば、利用者3は飲食店2に来店した際、券売機20の前で二次元コード50を表示するだけで、注文内容を確認することができるので、券売機20のオペレーションを簡略化することができる。つまり、注文確定処理では、利用者3は、券売機20の前で注文内容に悩んだりメニューを選択したりする時間を必要としないので、券売機前の渋滞を緩和することができる。
【0066】
また、本実施の形態に係る注文確定処理によれば、券売機20において追加注文や変更注文も可能であるので、利用者3が飲食店2に来店した後の要望も容易に反映することができる。
【0067】
また、本実施の形態に係る注文確定処理によれば、利用者が注文した飲食店2に来店し、券売機20において注文内容を確定してから、注文内容を飲食店端末25に送信するので、飲食店2の店員は、好適なタイミングで調理を開始することができ、迅速に利用者3に飲食物を提供することができる。
【0068】
以上、本実施の形態の飲食物注文システム100によれば、利用者3は、携行する利用者端末30にて飲食物の注文を事前に行うことができ、飲食店2に来店した際には二次元コード50を券売機20に読み込ませて注文を確認するだけなので、券売機20を操作する時間を最小化することができ、これにより券売機20前の渋滞を減少させることができる。
【0069】
また、飲食物注文システム100によれば、注文管理装置10は、注文状態が予約状態及び確定状態の注文データd102を蓄えているので、管理者1は注文状況を正確に把握することができ、例えば、当日の飲食店2ごとの売上を推定することが可能である。なお、このような注文状況は飲食店2に通知するようにしてもよい。
【0070】
<その他の変形例>
上記実施の形態において、注文状態が予約状態である注文データd102に有効期限を設けるようにしてもよい。例えば、注文を受け付けた当日だけを有効日としてもよいし、注文を受け付けた日時から所定時間が経過した日時を有効期限としてもよい。この場合、注文データd102は、注文予約処理において注文を受け付けた注文日時をさらに備える。そして、利用者3は、有効期限内に注文をした飲食店2の券売機20において注文確定処理を実行しないと、注文はキャンセルされるようにしてもよい。つまり、有効期限外において、利用者3が、飲食店2の券売機20に二次元コード50を読み込ませたとしても、注文管理装置10は、該当する注文データd102を無効なデータと判断して、注文内容を券売機20に送信せず、券売機20に注文内容を表示させないようにしてもよい。なお、この場合、タッチパネルディスプレイ201に注文がキャンセされた旨の表示(例えば、「有効期限が切れているので注文はキャンセルされました」の表示など)を行ってもよい。
【0071】
なお、券売機20が設置される店舗は、飲食店2に限定されない。例えば、飲食物の販売をする売店に設置された券売機20でもよい。すなわち、券売機20は広く飲食物を提供する飲食施設に適用することができる。
【0072】
また、上記実施の形態の二次元コード50は、受付番号を含む情報で構成されたが、受付番号に加えて注文内容や注文状態を含む情報で構成してもよい。すなわち、二次元コード50は、注文データd102の情報を備えるようにしてもよい。これにより、予期せぬ状況、例えば、券売機20が注文管理装置10にアクセスできないような場合であっても、券売機20に注文内容を表示することができる。
【0073】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0074】
1 管理会社
2 飲食店
3 利用者
10 注文管理装置
11,21 記憶部
12,23 制御部
13,24 通信部
20 券売機
22 UI部
25 飲食店端末
30 利用者端末
50 二次元コード
100 飲食物注文システム
101 メニューDB
102 注文DB
103 予約部
104 確定部
図1
図2
図3
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図9