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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022026864
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】チップ部品の転写装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20220203BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20220203BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L33/48
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020130527
(22)【出願日】2020-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】500171707
【氏名又は名称】株式会社ブイ・テクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉本 典幸
(72)【発明者】
【氏名】粟野 徹
(72)【発明者】
【氏名】敦賀 光明
【テーマコード(参考)】
5F131
5F142
【Fターム(参考)】
5F131AA04
5F131AA40
5F131BA53
5F131CA09
5F131EA07
5F131EA23
5F131EB02
5F131EB03
5F131EC32
5F131EC43
5F131EC53
5F131EC67
5F131EC73
5F142AA51
5F142FA32
5F142FA38
(57)【要約】
【課題】チップ部品を、接着力を有する可撓性部材に確実に転写することができるチップ部品の転写装置を提供することにある。
【解決手段】チップ部品の転写装置は、チップ部品が仮基板上に配列形成されたチップ部品付仮基板を保持可能な第1ステージと、周囲にリング状の固定部材が取り付けられ、且つ、表面に接着力を有する可撓性部材を保持可能な第2ステージと、前記第1ステージと前記第2ステージの少なくとも一方に設けられ、前記第1ステージと前記第2ステージとが接近又は離れるように、前記第1ステージと前記第2ステージを相対的に移動させる駆動機構と、を備える。前記第2ステージには、前記可撓性部材を支持する表面と一体又は別体に設けられ、前記可撓性部材を支持する表面から突出して、前記可撓性部材と当接する凸状部が設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップ部品を配列形成するための仮基板を保持可能な第1ステージと、
周囲にリング状の固定部材が取り付けられ、且つ、表面に接着力を有する可撓性部材を保持可能な第2ステージと、
前記第1ステージと前記第2ステージの少なくとも一方に設けられ、前記第1ステージと前記第2ステージとが接近又は離れるように、前記第1ステージと前記第2ステージを相対的に移動させる駆動機構と、
を備え、前記チップ部品が配列形成された前記仮基板から前記チップ部品を前記可撓性部材に転写するチップ部品の転写装置であって、
前記第2ステージには、前記可撓性部材を支持する表面と一体又は別体に設けられ、前記可撓性部材を支持する表面から突出して、前記可撓性部材と当接する凸状部が設けられている、チップ部品の転写装置。
【請求項2】
前記第1ステージ及び前記第2ステージは、前記仮基板及び前記可撓性部材を吸着によってそれぞれ保持する、請求項1に記載のチップ部品の転写装置。
【請求項3】
前記凸状部は、前記第2ステージの表面と前記可撓性部材との間に挟まれる薄板によって構成される、請求項1又は2に記載のチップ部品の転写装置。
【請求項4】
前記薄板の中央部には、該薄板の表面からさらに突出して、前記可撓性部材と当接する他の凸状部が設けられる、請求項3に記載のチップ部品の転写装置。
【請求項5】
前記第2ステージは、前記リング状の固定部材が取り付けられた前記可撓性部材の裏面を吸着するための第1気体通路と、前記第1気体通路より内側で、前記薄板を吸着するための第2気体通路と、を有する、請求項3又は4に記載のチップ部品の転写装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ部品の転写装置に関する。
【背景技術】
【0002】
サファイアは窒化ガリウムとの格子不整合が小さいので、サファイアからなる仮基板上に窒化ガリウム系の半導体材料を積層してチップ部品を製造する方法が一般によく用いられている。
一方、サファイアは熱伝導性や導電性に劣るので、製造後のチップ部品にとっては必ずしも好適とは言えない。そのため、チップ部品を仮基板から剥離し、所定の回路基板に装着することが行われている。
【0003】
この仮基板からチップ部品を剥離する方法として、従来からレーザリフトオフ(LLO)が知られている。
レーザリフトオフとは、仮基板の裏側からチップ部品との界面付近にレーザ光を照射することで、仮基板からチップ部品を剥離する方法である(例えば特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1では、仮基板とチップ部品との界面に、チップ部品を回路基板に接着する接着層の接着強度よりも小さな接着強度を有する窒素ガリウム再融着層を形成し、仮基板のチップ部品を回路基板に直接転写させ、仮基板からチップ部品を剥離する工程における工数および設備負担を軽減することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-220666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、チップ部品付仮基板からチップ部品を回路基板に移載する手法としては、UV剥離テープ(表面に接着力を有する可撓性部材)を用いて、一旦、チップ部品を剥離テープに転写した後、UV剥離テープに転写されたチップ部品を回路基板にさらに転写するものも知られている。このような場合においては、チップ部品付仮基板をUV剥離テープに貼付し、その後、仮基板をチップ部品から剥離して、チップ部品をUV剥離テープに転写する必要がある。その際、仮基板のサイズが大きくなると、粘着力や大気圧に抗する大きな剥離力が必要とされるため、剥離が適切に行われず、仮基板やUV剥離テープがこれらを吸着保持するステージから外れてしまうという課題があった。
【0007】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、チップ部品を、接着力を有する可撓性部材に確実に転写することができるチップ部品の転写装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) チップ部品を配列形成するための仮基板を保持可能な第1ステージと、
周囲にリング状の固定部材が取り付けられ、且つ、表面に接着力を有する可撓性部材を保持可能な第2ステージと、
前記第1ステージと前記第2ステージの少なくとも一方に設けられ、前記第1ステージと前記第2ステージとが接近又は離れるように、前記第1ステージと前記第2ステージを相対的に移動させる駆動機構と、
を備え、前記チップ部品が配列形成された前記仮基板から前記チップ部品を前記可撓性部材に転写するチップ部品の転写装置であって、
前記第2ステージには、前記可撓性部材を支持する表面と一体又は別体に設けられ、前記可撓性部材を支持する表面から突出して、前記可撓性部材と当接する凸状部が設けられている、チップ部品の転写装置。
(2) 前記第1ステージ及び前記第2ステージは、前記仮基板及び前記可撓性部材を吸着によってそれぞれ保持する、(1)に記載のチップ部品の転写装置。
(3) 前記凸状部は、前記第2ステージの表面と前記可撓性部材との間に挟まれる薄板によって構成される、(1)又は(2)に記載のチップ部品の転写装置。
(4) 前記薄板の中央部には、該薄板の表面からさらに突出して、前記可撓性部材と当接する他の凸状部が設けられる、(3)に記載のチップ部品の転写装置。
(5) 前記第2ステージは、前記リング状の固定部材が取り付けられた前記可撓性部材の裏面を吸着するための第1気体通路と、前記第1気体経路より内側で、前記薄板を吸着するための第2気体通路と、を有する、(3)又は(4)に記載のチップ部品の転写装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明のチップ部品の転写装置によれば、第1ステージと第2ステージが離れる際に、仮基板がチップ部品から剥離する力を、凸状部によって部分的に大きく作用させることができるので、仮基板がチップ部品から問題なく剥離され、チップ部品を、接着力を有する可撓性部材に確実に転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1(a)は、仮基板上に形成されたチップ部品を示す平面図であり、(b)は、チップ部品付仮基板を示す側面図である。
図2図2(a)は、チップ部品付仮基板をUV剥離テープに貼付した状態を示す断面図であり、図2(b)は、レーザリフトオフ工程により、仮基板からチップ部品を剥離する状態を示す断面図である。
図3図3(a)~(c)は、チップ部品をUV剥離テープに転写する工程を、剥離装置とともに示す断面図である。
図4】剥離用の薄板の上面図である。
図5】上記薄板を用いた剥離装置において、小型のチップ部品付仮基板を用いて、チップ部品をUV剥離テープに転写する状態を示す図である。
図6】他の凸状部を有しない薄板を用いた剥離装置において、チップ部品をUV剥離テープに転写する状態を示す図である。
図7】第2ステージによって凸状部が設けられる場合の剥離装置において、チップ部品をUV剥離テープに転写する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係るチップ部品の転写装置について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、本実施形態の転写装置は、チップ部品を回路基板に実装する画像表示装置を製造する過程で使用されるものである。本実施形態の画像表示装置の製造方法では、まず、チップ部品付仮基板を製造し、次に、チップ部品付仮基板をUV剥離テープ(表面に接着力を有する可撓性部材)に貼付し、さらに、チップ部品付仮基板からチップ部品を剥離して、チップ部品をUV剥離テープに転写する。その後、チップ部品が転写されたUV剥離テープを他のキャリア部材に貼付し、UV剥離テープを剥離して、チップ部品を他のキャリア部材に転写する。さらに、チップ部品が転写された他のキャリア部材を回路基板に貼付し、他のキャリア部材を剥離することで、チップ部品が回路基板に実装される。
本実施形態の転写装置は、上記工程のうち、チップ部品をUV剥離テープに転写する際に使用されるものである。
【0012】
まず、本実施形態のチップ部品付仮基板について、図1に基づいて説明する。図1に示すように、チップ部品付仮基板12は、サファイアからなる仮基板11の主面上にチップ部品10がマトリクス状に配列形成されている。仮基板11上にチップ部品10を形成する方法については、一般的に知られている方法を用いることができる。
【0013】
このチップ部品としては、画像表示装置の画素を構成するマイクロLEDチップであり、例えば、窒化ガリウム系の発光ダイオード(LED)をあげることができる。例えば発光ダイオード(LED)など、窒化ガリウム系の半導体材料で製造されるチップ部品10の場合、窒化ガリウムとの格子不整合が小さいサファイアの仮基板11が好適に用いられる。
このチップ部品10は仮基板11の上に結晶成長によって形成され、仮基板11におけるサファイアの結晶格子の実質的な延長として、窒化ガリウム系半導体材料の結晶が成長することによって、チップ部品10が形成される。チップ部品10の一つの大きさは約20乃至約80μm、厚さは数μm乃至約10μm程度である。
尚、窒化ガリウム系の半導体材料とは、純粋な窒化ガリウムだけではなく、ガリウムと同じIII族元素であるアルミニウムやインジウムを少量含む半導体材料であってもよい。
その他のチップ部品10の詳細な構成は、発明の実施に影響しないので省略する。
【0014】
次に、図2(a)に示すように、チップ部品付仮基板12をUV剥離テープ20に貼付する。UV剥離テープ20は、紫外線によって接着力が低下する接着層を備えたものであり、50~200μmの厚さを有する。UV剥離テープ20には、ダイシングのため、外周にリング状の固定部材21が予め取り付けられている。
なお、表面に接着力を有する可撓性部材としては、UV剥離テープ20の他、熱剥離テープなどであってもよく、この場合も、リング状の固定部材21が外周に取り付けられる。
【0015】
さらに、図2(b)に示すように、レーザリフトオフ工程により、仮基板11を介してチップ部品10にレーザ光を照射して、仮基板11からチップ部品10を剥離する。具体的には、チップ部品10の素材に吸収される波長のレーザにより、温度上昇に伴って素材が分解して生じたガスにより仮基板11とチップ部品10との接合力が弱められた状態となる。
【0016】
そして、図3(a)に示すように、本実施形態の転写装置30を用いて、仮基板11から剥離されたチップ部品10をUV剥離テープ20に転写する。転写装置30は、チップ部品付仮基板12を吸着により保持可能な第1ステージ31と、表面に接着力を有するUV剥離テープ20を吸着により保持可能な第2ステージ32と、を備える。
【0017】
また、第2ステージ32には、駆動機構33が設けられており、第1ステージ31と第2ステージ32とが接近又は離れるように、第1ステージ31に対して第2ステージ32を相対的に移動させる。なお、駆動機構33は、第1ステージ31と第2ステージ32の少なくとも一方に設けられればよい。
【0018】
第1ステージ31は、表面に多孔質材を備え、仮基板11の裏面を吸着するための気体通路34を有する。また、第2ステージも、表面に多孔質材を備え、リング状の固定部材21が取り付けられた位置のUV剥離テープ20の裏面を吸着するための第1気体通路35と、第1気体通路35より内側で、後述する剥離用の薄板40を吸着するための第2気体通路36と、を有する。なお、本実施形態では、第2ステージ32は、リング状の固定部材21が取り付けられた位置の可撓性部材20の裏面を吸着する表面と、薄板40を吸着するための表面との間に円環状の溝部37が形成されている。
なお、本実施形態では、リング状の固定部材21は、円形に構成されているが、これに限定されず、例えば、四角形状であってもよい。また、溝部37の形状も、固定部材21の形状に応じて形成されればよく、四角形状の溝部であってもよい。
【0019】
また、第2ステージ32の表面には、UV剥離テープ20の外径より小さい外径を有する円盤状の剥離用の薄板40が吸着されている。剥離用の薄板40は、周辺の肉厚が100~400μm程度であり、金属製又は樹脂製のものが使用されている。また、剥離用の薄板40の外径は、リング状の固定部材21の内径よりも小さいほうが好ましく、仮基板11の外径より小さいほうがより好ましい。
したがって、剥離用の薄板40が第2ステージ32の表面に吸着されることで、第2ステージ32には、リング状の固定部材21が取り付けられた位置のUV剥離テープ20を支持する表面から突出して、UV剥離テープ20と当接する凸状部Pが設けられる。
【0020】
また、剥離用の薄板40の中央部には、周辺部の表面からさらに突出して、UV剥離テープ20と当接する他の凸状部41が設けられる。なお、他の凸状部41の肉厚は、50~200μm程度である。また、他の凸状部41の外径は、後述する小型のチップ部品付仮基板12の外径よりも小さい方が好ましい。
【0021】
したがって、図3(a)では、第1ステージ31と第2ステージ32とが離れ、第2ステージ32に剥離用の薄板40が吸着された状態で、チップ部品付仮基板12を貼付したUV剥離テープ20が第2ステージ32上にロボット搬送される。具体的には、ロボットハンドHがリング状の固定部材21の上面を吸着した状態で、チップ部品付仮基板12を貼付したUV剥離テープ20を第2ステージ32上に搬送する。
【0022】
そして、図3(b)に示すように、第2ステージ32が上昇して、第1ステージ31の表面に仮基板11の裏面を当接させ、第1ステージ31に仮基板11を吸着させる。その際、UV剥離テープ20の接着力を有する表面には、通常、チップ部品10のみが貼り付いているが、場合によっては、仮基板11の表面が接触して、仮基板11がUV剥離テープ20に貼り付くことがある。
【0023】
その後、図3(c)に示すように、第2ステージ32を下降させることで、第1ステージ31と第2ステージ32が離れる際に、仮基板11がチップ部品10から剥離する力を、剥離用の薄板40によって変形したUV剥離テープ20を介して、UV剥離テープ20の変形した部分に近いチップ部品10に大きく作用させることができる。また、仮基板11がUV剥離テープ20に張り付いた場合にも、仮基板11がUV剥離テープ20から剥離する力を、剥離用の薄板40によって変形したUV剥離テープ20によって、UV剥離テープ20の縁部に大きく作用させることができる。即ち、仮基板11をチップ部品10又はUV剥離テープ20から手で引き剥がすような、引き剥がしのきっかけを剥離用の薄板40によって与えることができるので、仮基板11がチップ部品10及びUV剥離テープ20から問題なく剥離され、チップ部品10を、UV剥離テープ20に確実に転写することができる。これにより、従来課題であった、仮基板11とチップ部品10との間、又は仮基板11とUV剥離テープ20との間の粘着力により、仮基板11が第1ステージ31から外れたり、UV剥離テープ20が第2ステージ32から外れるような不具合が生じることを防止できる。
【0024】
また、本実施形態では、剥離用の薄板40の中央部に、他の凸状部41が設けられているので、図5に示すように、小型のチップ部品付仮基板12からチップ部品10を剥離させて、UV剥離テープ20に転写させる場合にも、チップ部品10を、UV剥離テープ20に確実に転写することができる。即ち、第2ステージ32を下降させることで、第1ステージ31と第2ステージ32が離れる際に、仮基板11がチップ部品10から剥離する力を、他の凸状部41によってUV剥離テープ20が変形した部分に近いチップ部品10(仮基板11がUV剥離テープ20に張り付いた場合には、UV剥離テープ20の仮基板11に張り付いた部分のうち、他の凸状部41によって変形した部分に近い部分)に大きく作用させることができ、仮基板11がUV剥離テープ20及びチップ部品10から問題なく剥離される。
【0025】
なお、他の凸状部41は、上述した大型のチップ部品付仮基板12からチップ部品10を剥離させる際には、UV剥離テープ20の弾性によってチップ部品10を吸収できるので、特に悪影響を及ぼすことはない。
【0026】
尚、本発明は、前述した一実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、本発明の転写装置30が大型のチップ部品付仮基板12専用である場合には、図6に示すように、剥離用の薄板40は、他の凸状部を有しない構成としてもよい。
【0027】
また、本実施形態では、第2ステージ32のUV剥離テープ20を支持する表面と別体に剥離用の薄板40を設けて凸状部Pとし、剥離用の薄板40を第2ステージ32の表面とUV剥離テープ20との間に挟むようにしているが、本発明はこれに限定されず、図7に示すように、第2ステージ32の表面に凸状部や他の凸状部が一体に設けられる構成であってもよい。この場合、凸状部や他の凸状部の表面を多孔質材で構成して、UV剥離テープ20の中央部分も吸着するようにしてもよい。
【0028】
また、UV剥離テープの形状は、剥離用の薄板や、リング状の固定部材など、転写装置の形状に応じて決定されるが、仮基板11の形状は、リング状の固定部材の内径よりも内側で、任意に設計できる。いずれにおいても、凸状部や他の凸状部は、これらの外縁部の少なくとも一部が仮基板11よりも内側に位置するように形成されることが好ましい。
【符号の説明】
【0029】
10 チップ部品
11 仮基板
12 チップ部品付仮基板
20 UV剥離テープ(可撓性部材)
21 固定部材
30 転写装置
31 第1ステージ
32 第2ステージ
33 駆動機構
34 気体通路
35 第1気体通路
36 第2気体通路
40 剥離用の薄板
41 他の凸状部
P 凸状部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7