(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022027079
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】取引システム、取引方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220203BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020130871
(22)【出願日】2020-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】雪丸 千尋
(72)【発明者】
【氏名】三輪 聡哉
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB58
(57)【要約】
【課題】取引における調整業務の負担を低減することができる取引システムを提供する。
【解決手段】発注者の端末装置と受注者の端末装置との間で商取引に関する情報を伝達する取引システムであって、前記発注者の端末装置または前記受注者の端末装置から入力される、注文情報に対して調整を行う指示に基づいて、対話形式でメッセージが表示されるメッセージ画面を前記指示の入力元の端末装置に表示させる第1表示部と、前記メッセージ画面に調整対象の注文情報を識別する識別情報を表示する第2表示部と、前記メッセージ画面から入力される前記注文情報の変更に関するメッセージの入力を受け付ける受付部と、前記受け付けたメッセージと前記識別情報とを含む前記メッセージ画面を前記メッセージの送信先の前記端末装置に表示する第3表示部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発注者の端末装置と受注者の端末装置との間で商取引に関する情報を伝達する取引システムであって、
前記発注者の端末装置または前記受注者の端末装置から入力される、注文情報に対して調整を行う指示に基づいて、対話形式でメッセージが表示されるメッセージ画面を前記指示の入力元の端末装置に表示させる第1表示部と、
前記メッセージ画面に調整対象の注文情報を識別する識別情報を表示する第2表示部と、
前記メッセージ画面から入力される前記注文情報の変更に関するメッセージの入力を受け付ける受付部と、
前記受け付けたメッセージと前記識別情報とを含む前記メッセージ画面を前記メッセージの送信先の前記端末装置に表示する第3表示部と、
を有する取引システム。
【請求項2】
前記メッセージ画面の識別情報に対する選択入力を受け付けると、当該選択入力された識別情報に対応する注文情報を表示する第4表示部と、
を有する請求項1に記載の取引システム。
【請求項3】
前記発注者の端末装置または前記受注者の端末装置は複数であり、
前記メッセージの送信先の端末装置が複数である場合、前記複数の端末装置のうち前記メッセージの送信相手として指定された宛先のユーザの端末装置において当該メッセージが表示されか否かに応じた情報を送信元の端末装置のメッセージ画面に表示する第5表示部と、
を有する請求項1または請求項2に記載の取引システム。
【請求項4】
前記発注者の端末装置または前記受注者の端末装置のいずれか一方からメッセージを送信する場合であって、送信先である他方の端末装置が複数である場合、前記他方の端末装置のうち当該メッセージを表示した数をカウントし、カウント結果を前記一方の端末装置に表示する第6表示部と、
を有する請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の取引システム。
【請求項5】
前記メッセージの入力を受け付ける際に、異なる回答内容を示す複数の選択肢を付加する指定を受け付ける選択肢指定部と、
前記付加された選択肢に基づいて、前記メッセージの送信相手のメッセージ画面に選択入力可能な操作子を表示する第7表示部と、
を有する請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の取引システム。
【請求項6】
前記メッセージ画面における各メッセージの近傍にそれぞれ、注目する対象のメッセージとするか否かを選択可能な注目対象マークを表示する第8表示部と、
選択されたマークに対応するメッセージのリストを前記メッセージ画面とは別の表示領域に表示する第9表示部と、
を有する請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の取引システム。
【請求項7】
前記第8表示部は、前記マークの選択を解除する指示が入力された場合には、解除されたマークに対応するメッセージを除外して前記リストに表示する
請求項6に記載の取引システム。
【請求項8】
前記メッセージ画面の注文情報の識別情報に対する選択入力されることで表示された注文詳細画面において、注文情報の一部を変更する入力を受け付けると、変更された項目について他の項目とは異なる態様で表示する第10表示部と、
を有する請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載の取引システム。
【請求項9】
発注者の端末装置と受注者の端末装置との間で商取引に関する情報を伝達する取引管理装置における取引方法であって、
前記取引管理装置の第1表示部が、
前記発注者の端末装置または前記受注者の端末装置から入力される、注文情報に対して調整を行う指示に基づいて、対話形式でメッセージが表示されるメッセージ画面を前記指示の入力元の端末装置に表示させ、
前記取引管理装置の第2表示部が、
前記メッセージ画面に調整対象の注文情報を識別する識別情報を表示し、
前記取引管理装置の受付部が、
前記メッセージ画面から入力される前記注文情報の変更に関するメッセージの入力を受け付け、
前記取引管理装置の第3表示部が、
前記受け付けたメッセージと前記識別情報とを含む前記メッセージ画面を前記メッセージの送信先の前記端末装置に表示する
取引方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引システム、取引方法に関する。
【背景技術】
【0002】
資材を調達する発注側企業と、調達先である受注側企業との間において商取引を行う場合、発注書、受注書、納品書、請求書等の各種帳票が用いられる。これらの帳票は、電子メールやFAX(ファクシミリ)を利用することで送受信される場合がある。近年、各帳票を、EDI(Electronic Data Interchange;電子データ交換)を用いることで、専用回線またはインターネットを介して電子的に送受信するシステムも提供されつつある。例えば特許文献1には、商品の発注を行うシステムを専用回線を用いずに構成する通信システムについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、帳票を電子的に取り扱うことができたとしても、注文後に、発注数量の変更や納期の変更等を行うことが生じる場合がある。このような場合には、発注側企業と受注側企業との間において電話、FAX、電子メール等を用いて変更可能か否かの調整業務が担当者間において行われる。そうすると、調整業務において発生した調整対象の注文がいずれであるかを、EDIの取引システムと付け合わせしながら調整しなければならない。また、電話で受けた調整について電子メールで回答した場合には、これらの調整業況のメモ等を残しておき、必要に応じてそのメモを取り出し、調整を続ける必要がある。そのため、調整業務を行う担当者にかかる負担が大きい。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、取引における調整業務の負担を低減することができる取引システム、取引方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、発注者の端末装置と受注者の端末装置との間で商取引に関する情報を伝達する取引システムであって、前記発注者の端末装置または前記受注者の端末装置から入力される、注文情報に対して調整を行う指示に基づいて、対話形式でメッセージが表示されるメッセージ画面を前記指示の入力元の端末装置に表示させる第1表示部と、前記メッセージ画面に調整対象の注文情報を識別する識別情報を表示する第2表示部と、前記メッセージ画面から入力される前記注文情報の変更に関するメッセージの入力を受け付ける受付部と、前記受け付けたメッセージと前記識別情報とを含む前記メッセージ画面を前記メッセージの送信先の前記端末装置に表示する第3表示部と、を有する。
【0007】
また、本発明の一態様は、発注者の端末装置と受注者の端末装置との間で商取引に関する情報を伝達する取引管理装置における取引方法であって、前記取引管理装置の第1表示部が、前記発注者の端末装置または前記受注者の端末装置から入力される、注文情報に対して調整を行う指示に基づいて、対話形式でメッセージが表示されるメッセージ画面を前記指示の入力元の端末装置に表示させ、前記取引管理装置の第2表示部が、前記メッセージ画面に調整対象の注文情報を識別する識別情報を表示し、前記取引管理装置の受付部が、前記メッセージ画面から入力される前記注文情報の変更に関するメッセージの入力を受け付け、前記取引管理装置の第3表示部が、前記受け付けたメッセージと前記識別情報とを含む前記メッセージ画面を前記メッセージの送信先の前記端末装置に表示する取引方法である。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、この発明によれば、取引における調整業務の負担を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態による取引システムの構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】注文管理装置10の構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】注文情報記憶部130が記憶する注文情報の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態におけるチャットデータの一例を示す図である。
【
図5】発注者の端末装置20に表示されているチャット画面の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態における発注者から注文を受け付ける注文処理の手順を示すフローチャートである。
【
図7A】端末装置20に表示された注文アップロード画面の一例を示す図である。
【
図7B】端末装置20に表示された注文情報検索画面D01の一例を示す図である。
【
図8A】受注者から発注者に注文の調整を依頼する場合に、受注者から調整内容を受け付ける処理手順を示すフローチャートである。
【
図8B】受注者から発注者に注文の調整を依頼する場合に、受注者から調整内容を受け付ける処理手順を示すフローチャートである。
【
図8C】注文検索結果を含む注文情報検索画面D01の一例を示す図である。
【
図8D】一覧更新ボタンの押下後の注文情報検索画面D01の一例を示す図である。
【
図8E】
図8Dの要調整の注文情報に対する注文詳細画面D02の一例を示す図である。
【
図8F】端末装置21に表示されるチャット画面の一例を示す図である。
【
図8G】端末装置20に表示されるチャット画面の一例を示す図である。
【
図9A】受注者から発注者に対してチャットメッセージが届いている場合に、発注者が受注者のメッセージ(回答)を確認する手順を示すフローチャートである。
【
図9B】受注者から発注者に対してチャットメッセージが届いている場合に、発注者が受注者のメッセージ(回答)を確認する手順を示すフローチャートである。
【
図9C】受注者から発注者に対するメッセージが届いている場合の注文情報検索画面D01の一例を示す図である。
【
図9D】端末装置20に表示されるチャット画面の一例を示す図である。
【
図9E】チャット画面においてメッセージ上部のタグ情報を押下した際に表示される注文詳細画面D02の一例を示す図である。
【
図9F】編集可能な状態で表示されている注文詳細画面D02の一例を示す図である。
【
図9G】注文情報が更新された後の注文情報検索画面D01の一例である。
【
図10A】発注者から受注者に注文の調整を依頼する場合に、発注者が行う処理手順を示すフローチャートである。
【
図10B】発注者から受注者に注文の調整を依頼する場合に、発注者が行う処理手順を示すフローチャートである。
【
図10C】更新後の注文詳細画面D02の一例を示す図である。
【
図10D】チャット画面において、発注者が入力した調整用のメッセージの一例を示す図である。
【
図11A】発注者からチャットメッセージが届いている場合に、受注者が発注者の調整内容を確認する手順を示すフローチャートである。
【
図11B】発注者からチャットメッセージが届いている場合に、受注者が発注者の調整内容を確認する手順を示すフローチャートである。
【
図11C】発注者から受注者に対するメッセージが届いている場合の注文情報検索画面D01の一例を示す図である。
【
図11D】端末装置21が表示する注文情報検索画面D01とチャット画面の一例を示す図である。
【
図11E】端末装置21がしている編集可能な状態にある注文詳細画面D02の一例を示す図である。
【
図12A】受注者の端末装置21に表示されているチャット画面の一例を示す図である。
【
図12B】受注者の端末装置21に表示されているチャット画面の一例を示す図である。
【
図12C】受注者の端末装置21に表示されているチャット画面の一例を示す図である。
【
図13A】チャット画面に表示された注文対象マークの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態による取引システムについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態による取引システムの構成を示す概略ブロック図である。
取引システム1は、注文管理装置10と、発注者端末装置群20と、受注者端末装置群21と、ネットワーク30を含む。注文管理装置10と、発注者端末装置群20と、受注者端末装置群21は、ネットワーク30に接続され、相互に通信可能である。
ここで、発注者はメーカであり、受注者はサプライヤである。発注と受注の関係があれば、発注者はメーカでなくてもよく、受注者はサプライヤでなくてもよい。
【0011】
注文管理装置10は、発注者の端末装置と受注者の端末装置との間で商取引に関する情報を伝達する。例えば、注文管理装置10は、発注者端末装置群20の少なくともいずれか1つから送信される注文情報や各種情報をネットワーク30を介して受信し、受注者端末装置群21の少なくともいずれか1つに対して閲覧可能に送信する。
注文情報は、物品、資材等の商品や、サービス等を注文する内容を表す情報である。
また、注文管理装置10は、受注者端末装置群21の少なくともいずれか1つから送信される注文情報や各種情報をネットワーク30を介して受信し、発注者端末装置群20の少なくともいずれか1つに対して閲覧可能に送信する。発注者端末装置群20と受注者端末装置群21との間で送信または受信される注文情報は、少なくとも一部の内容が変更された注文情報である場合がある。
【0012】
発注者端末装置群20は、注文情報の入力を受け付け、注文管理装置10にネットワーク30を介して送信する。
発注者端末装置群20は、少なくとも1台の端末装置20を含む。この図においては、2台の端末装置20a、端末装置20bが含まれる。端末装置20aと端末装置20bとを特に識別しない場合には、単に端末装置20と称する場合がある。端末装置20は、入力装置(マウス、キーボード、タッチパネル等)、出力装置(ディスプレイ等)、中央処理装置等を備えており、例えばコンピュータ、タブレット、スマートフォン等のような端末であればいずれを用いるようにしてもよい。
発注者端末装置群20は、発注者によって利用される。
発注者がメーカである場合、そのメーカには、複数の従業員が所属している場合があり、例えば、発注業務に関係する複数の担当者(資材購買担当者等)や、発注業務の管理担当者等が所属している。この場合、各担当者は、自身に割り当てられた端末装置20aや端末装置20bを利用することができる。
ここでは、発注者端末装置群20として2台の端末装置20a、端末装置20aがネットワーク30に接続される場合について図示されているが、発注側の担当者が1名であれば、発注者端末装置群20には1台の端末装置20aのみ設けられてもよいし、発注側の担当者が3名以上いる場合には、その人数n(nは3以上の自然数)に応じて、3台以上の端末装置20nが設けられるようにしてもよい。
また、発注者の担当者のそれぞれにアカウントが割り当てられる場合には、1台の端末装置20aを複数の担当者が共有して利用することもできる。この場合には、各自に割り当てられたアカウントのログインIDやパスワードを入力することで、担当者毎のアカウントで注文管理装置10にログインすることもでき、仮想的に複数の端末装置20aを利用可能になっていてもよい。
【0013】
ここで、メーカは、受注者(サプライヤ)から調達した資材等を用いて製品を製造し、納品先に製品を納品する。納品先から受けた注文内容に変更が生じた場合には、サプライヤに対する注文内容に変更が生じる場合がある。例えば、納品先から納品期限を前倒しする要望があった場合には、サプライヤから調達する資材の納品時期を前倒しするような調整が必要な場合がある。また、納品先から納品する対象の製品が変更されたり、納品する数量の変更等があった場合には、これらの変更内容に対応するようにサプライヤに対して注文対象の資材を変更したり、数量の増減をするための調整が必要な場合がある。
このような調整は、従来であれば電話やFAX等を利用していたが、本実施形態においては、メーカは、端末装置20aや端末装置20bを利用することで、注文管理装置10を介して、受注者端末装置群21の少なくともいずれか1つの端末装置と通信することで、調整を行うことができる。
【0014】
受注者端末装置群21は、少なくとも1台の端末装置21を含む。この図においては、2台の端末装置21a、端末装置21bが含まれる。端末装置21aと端末装置21bとを特に識別しない場合には、単に端末装置21と称する場合がある。端末装置21は、入力装置(マウス、キーボード、タッチパネル等)、出力装置(ディスプレイ等)、中央処理装置等を備えており、例えばコンピュータ、タブレット、スマートフォン等のような端末であればいずれを用いるようにしてもよい。
受注者端末装置群21は、受注者によって利用される。
受注者がサプライヤである場合、そのサプライヤには、複数の従業員が所属している場合があり、例えば、受注業務に関係する複数の担当者(取引担当者等)や、受注業務の管理担当者等が所属している。この場合、各担当者は、自身に割り当てられた端末装置21aや端末装置21bを利用することができる。
ここでは、受注者端末装置群21として2台の端末装置21a、端末装置21bがネットワーク30に接続される場合について図示されているが、受注側の担当者が1名であれば、受注者端末装置群21には1台の端末装置21aのみ設けられてもよいし、受注側の担当者が3名以上いる場合には、その人数n(nは3以上の自然数)に応じて、3台以上の端末装置20nが設けられるようにしてもよい。
また、受注者の担当者のそれぞれにアカウントが割り当てられる場合には、1台の端末装置21aを複数の担当者が共有して利用することもできる。この場合には、各自に割り当てられたアカウントのログインIDやパスワードを入力することで、担当者毎のアカウントで注文管理装置10にログインすることもでき、仮想的に複数の端末装置21aを利用可能になっていてもよい。
【0015】
ここで、サプライヤは、発注者(例えばメーカ)から注文を受け、サプライヤの工場において製造された資材や部品等を、その注文に応じて発注者に納品する。工場における生産進捗状況や、工場における在庫状況によっては、注文通りの納品が出来ない場合がある。例えば、工場における在庫量よりも多い注文を受けた場合や、何らかのトラブルが発生して生産の進捗に遅れが生じてしまい発注者に回答していた納期よりも遅れる場合等がある。このような場合には、これらの変更内容に対応するように発注者に対して、納品する数量の調整や、納品時期の調整が必要な場合がある。
このような調整は、従来であれば電話やFAX等を利用していたが、本実施形態においては、サプライヤは、端末装置21aや端末装置21bを利用することで、注文管理装置10を介して、発注者端末装置群20の少なくともいずれか1つの端末装置と通信することで、調整を行うことができる。
【0016】
図2は、注文管理装置10の構成を示す概略ブロック図である。
注文管理装置10は、通信部110と、利用者データ記憶部120と、注文情報記憶部130と、チャットデータ記憶部140と、注文情報管理部150と、チャット制御部160と、データ分析部170と、発注予測機能部180と、制御部190とを有する。また、チャット制御部160は、表示制御部161と、データ受付部162と、データ送信部163とを含む。
【0017】
通信部110は、ネットワーク30を介して端末装置20、端末装置21等との通信を行う。通信部110は、端末装置20、端末装置21等からデータを受信する機能、端末装置20、端末装置21等にデータを送信する機能を有する。
【0018】
利用者データ記憶部120と、注文情報記憶部130と、チャットデータ記憶部140とは、注文管理装置10が利用する各種データを記憶する。これらの記憶部(120、130、及び140)は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)などの記憶媒体など、または、これらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。また、利用者データ記憶部120と、注文情報記憶部130と、チャットデータ記憶部140として、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
【0019】
利用者データ記憶部120は、取引システム1を利用するユーザに関する情報であるユーザ情報を記憶する。ユーザ情報は、ユーザID、ユーザ名、ユーザの所属、ログインID、パスワード等を含む。ユーザIDは、ユーザを識別するIDである。ユーザIDは、ユーザを識別することができれば任意の文字列を用いてもよいが、発注側のユーザについては、頭文字に“U”を含み(例えば、U001)、受注側のユーザについては、頭文字に“C”を含む(例えば、C001)ような付与ルールが適用されてもよい。ユーザ名は、チャット画面などに表示されるユーザの名称である(例えば、「メーカ1担当者」等)。ユーザの所属は、ユーザが所属する企業名である(例えば、「メーカ1」等)。ログインIDとパスワードは、取引サイトにログインするためのIDとパスワードであり、ユーザ毎に予め付与される。
【0020】
注文情報記憶部130は、注文情報を記憶する。詳しくは後述するように、注文情報記憶部130が記憶する注文情報は、後述する注文情報管理部150によって管理(書き込み処理、読み出し処理)される。
注文情報には、例えば、注文番号、注文時刻、伝票番号、回答ステータス、発注者入力情報、受注者回答情報、伝票番号、注文番号、明細番号、商品名コード、商品名、注文日、受注者名、単価、注文金額、納入場所、発注側担当者名等が含まれる。
注文番号(注文識別情報とも称する)とは、注文を識別するための番号である。注文番号は、任意の文字列を用いることができるが、先頭に“OD”を含む(例えば、OD001)ような付与ルールが適用されてもよい。注文情報は、例えば、回答ステータスと、注文基本情報と、発注者入力情報と、受注者回答情報とを含む。
回答ステータスとは、注文情報の内容に対して調整の要求があった場合に、その調整状況を示す情報である。回答ステータスには、例えば、要調整、調整不要、未回答等のステータスがある。要調整は、注文の調整が必要である(調整が完了していない)ことを表す。調整不要は、注文の調整が必要ない(調整が完了した)ことを表す。未回答は、注文の調整に対する回答が行われていないことを表す。
発注者入力情報とは、注文後に発注者が行う調整の内容に関する情報である。発注者入力情報は、例えば、回答納入日、発注する数量、注文情報に対する調整を行う場合に調整内容に関して受注者に対して伝えるメッセージ(例えば、「注文数量の変更をお願いします」)などを含む。指定納入日は、希望納期を示す。
受注者回答情報とは、注文情報に対して受注者が行う調整の内容に関する情報である。受注者回答情報は、例えば、回答納入日、回答数量、注文情報に対する調整を行う場合に調整内容に関して発注者に対して伝えるメッセージ(例えば、「承知しました」)などを含む。
回答納入日は、指定納入日に対して受注者が対応可能な納入日を示す。回答納入日は、指定納入日通りに納入できる場合には、指定納入日と同じ日が入力され、指定納入日とは異なる日を納期として変更したい場合には、変更後の希望納入日が入力される。
回答数量は、発注された数量に対して納入可能な数量を示す。回答数量は、発注された数量通りに納入できる場合には、発注された数量と同じ数量が入力され、発注された数量とは異なる数量を納入したい場合には、変更後の希望納入数量が入力される。
【0021】
伝票番号とは、発注者が作成する発注伝票に対して採番された番号である。
注文番号とは、注文をする毎にその注文に対してそれぞれ異なる番号が付与される。
明細番号とは、注文内容の明細が記載された明細データを識別する情報である。
商品名コードは、商品を特定可能なコードである。商品名は、商品の名称である。注文日は、注文情報が注文管理装置10にアップロードされた日(注文された日)である。受注者名は、受注した者の名称(例えば、サプライヤの企業の名称)である。単価は、商品毎の単価である。注文金額は、商品の単価と注文数量とに基づいて求められる金額である。納入場所は、注文された商品を納入する先の場所を示す情報である。発注側担当者名は、発注を行った担当者の氏名である。
【0022】
図3は、注文情報記憶部130が記憶する注文情報の一例を示す図である。この図において、上述した項目のうち、注文情報は、注文番号と、注文時刻と、伝票番号と、明細番号と、商品名と、指定納入日と、数量と、回答ステータスと、回答納入日と、回答数量等が図示されている。
図3に示すように、注文番号がOD001の注文について、注文時刻は2020年5月31日の10:00:01、伝票番号は1100010、明細番号はM001、商品名は商品001M、指定納入日は2020年6月6日、数量は100巻である。さらに、この注文に対する回答ステータスは要調整であり、指定納入日に対して受注者が対応可能な回答納入日は2020年6月6日、発注された数量に対して納入可能な回答数量は90巻である。また、注文番号がOD002、及びOD003の注文については、受注者から調整に対する回答がまだ行われていない状態であり、回答ステータスは未回答、回答納入日と回答数量も未回答となっている。
【0023】
チャットデータ記憶部140は、チャット画面におけるチャットの内容を示すチャットデータを記憶する。ここで、チャットとは、参加者同士がネットワークを介して、対話形式でメッセージをやり取りする機能であり、コンピュータが所定のプログラムを実行することで実現される。
本実施形態において、チャットデータは、例えば、チャット画面のチャットルームに入力されたメッセージ、メッセージの発言者を特定する発言者識別情報(発言者のユーザID)、メンション機能を利用して相手を特定する宛先特定情報(メンション先のユーザID)、複数のメッセージのうち特に注目したいメッセージであるか否かを識別する専用リスト識別情報、メッセージが相手側の画面に表示されたか否かを識別可能な情報である既読情報(既読数)などを含む。
ここで、専用リスト識別情報とは、チャットルームに掲載されたメッセージのうち注目する対象のメッセージであるか否かを識別する情報である。専用リスト識別情報は、着目するメッセージである場合に着目対象、着目するメッセージではない場合に非着目対象に設定される。なお、専用リスト識別情報の設定処理の詳細については後述する。
図4は、本実施形態におけるチャットデータの一例を示す図である。チャットデータは、発言者がメッセージを入力した発言時刻と、発言者のユーザIDと、メッセージIDと、メンション先のユーザIDと、メッセージに対応する調整が必要な注文の注文番号と、発言者が入力したメッセージと、専用リスト識別情報と、既読数とを含む。ここで、メッセージIDは、メッセージを識別するためのIDである。メッセージIDは、先頭に“AA”を含む(例えば、AA01)ような付与ルールが適用されてもよい。メンション先のユーザIDは、メンションする相手のユーザIDである。
【0024】
図4では、例えば、発言時刻10:00:01において、発注者(U001)から受注者(C001)に対して、「発注数を20個追加したい」というメッセージ(AA01)が入力されている。さらに、このメッセージに対する専用リスト識別情報として注目対象が設定され、専用リスト識別情報として3名の受注者(C001、C002、C003)が指定されている。また、このメッセージを既読したユーザは3名(C001、C002、C003)である。
なお、詳しくは後述するように、チャット画面には、チャットデータに含まれる、発言時刻、発言者のユーザ名、メンション先のユーザ名、メッセージ、専用リスト識別情報に対応する注目対象マーク、既読数などが表示される。また、メンション先のユーザがメッセージを読んだ場合には、当該ユーザがメッセージを読んだことを表すチェックマークがメッセージの横に表示される。また、メッセージ上部には、注文番号に対応する注文情報に含まれる注文番号と明細番号が注文詳細画面D02(
図8E参照)へのリンク付きの状態で表示される。ユーザ操作によりこのリンクが押下されると、注文番号に対応する注文の注文詳細画面D02が表示される。これにより、ユーザは、調整のメッセージに対応する注文の詳細を確認することができる。
【0025】
注文情報管理部150は、注文情報に関する各種機能を有する。例えば、注文情報管理部150は、端末装置20から送信される注文情報を通信部110を介して取得し、注文情報記憶部130の注文情報に書き込む機能、注文情報の閲覧要求に応じて注文情報を注文情報記憶部130から読み出し、注文情報を含む注文詳細画面D02を要求元(端末装置20、又は端末装置21)に表示させる機能、注文詳細画面D02に入力された注文情報に対する変更内容を受け付ける機能等を有する。注文情報の変更は、発注者端末装置群20から受け付ける場合と、受注者端末装置群21から受け付ける場合とがある。
本実施形態において、注文情報管理部150は、端末装置20からアップロードされる注文ファイルに記載された注文情報を取得する。
【0026】
また、注文情報管理部150は、注文詳細画面D02において、注文情報の一部を変更する入力を受け付けると、変更された項目について、他の項目とは異なる表示態様で表示する(第10表示機能)。他の項目とは異なる表示態様としては、調整を行うために変更された項目の背景を黄色の網掛けによって表示したり、調整を行うために変更されたあるいは調整を行うために確認が必要な項目の文字列を他の文字列とは異なる色(例えば赤文字)で表示したりすることができる。
【0027】
チャット制御部160は、第1参加者と第2参加者との間において対話形式でメッセージをやりとりするチャット機能を有する。第1参加者は、発注者端末装置群20または受注者端末装置群21のいずれか一方の端末装置の利用者であり、第2参加者は、発注者端末装置群20または受注者端末装置群21の他方の端末装置の利用者である。例えば、チャット制御部160は、チャットデータ記憶部140が記憶するチャットデータに基づいて、発注者端末装置群20と受注者端末装置群21とが対話形式でメッセージをやりとりすることが可能なチャットルームを生成し、発注者端末装置群20と受注者端末装置群21とがそれぞれこのチャットルームを閲覧可能となるように、発注者端末装置群20と受注者端末装置群21のそれぞれにチャット画面データを送信する。発注者端末装置群20と受注者端末装置群21とのそれぞれは、チャット画面データを受信して表示する。これにより、発注者端末装置群20と受注者端末装置群21のそれぞれは、チャット画面データが表示されることで、発注者端末装置群20と受注者端末装置群21のそれぞれの利用者は、メッセージを視認することができる。
また、チャット制御部160は、発注者端末装置群20または受注者端末装置群21からチャットルームのメッセージ入力欄にメッセージが入力されると、入力されたメッセージをメッセージボードに記述する。これにより、追加されたメッセージについても、お互いに視認することができる。
【0028】
表示制御部161は、発注者の端末装置20または受注者の端末装置21から入力される、注文情報に対して調整を行う指示に基づいて、対話形式でメッセージが表示されるメッセージ画面を指示の入力元の端末装置に表示させる機能(例えば、第1表示機能)を有する。
また、表示制御部161は、調整対象である注文情報を識別する注文識別情報をチャット画面に表示する機能(第2表示機能)を有する。ここで、注文識別情報は、この注文識別情報が付与されている注文情報の注文詳細画面D02へのリンク付きの状態で表示される。本実施形態では、注文識別情報として注文番号と明細番号との組み合わせを用い、これら注文番号と識別番号とについて、注文詳細画面D02へのリンク付きの状態でメッセージ上部にタグ情報として表示される。
また、表示制御部161は、データ受付部162が受け付けることで入力されたメッセージと、調整対象である注文情報の注文識別情報とを含むチャット画面を、当該メッセージの送信先(端末装置20、又は端末装置21)の表示画面に表示する機能(第3表示機能)を有する。例えば、発注者により端末装置20からチャット画面に注文の調整に関するメッセージが入力された場合、表示制御部161は、発注者のメッセージと調整対象の識別情報とを含むチャット画面を受注者の端末装置21に表示させる。
【0029】
また、表示制御部161は、いずれかの端末装置からデータ受付部162が注文識別情報に対する選択操作を受け付けた場合に、当該注文識別情報に対応する注文情報が記載された注文詳細画面D02を表示する機能(第4表示機能)を有する。すなわち、表示制御部161は、チャット画面において、端末装置によって入力が受け付けられた、タグ情報に記載された識別情報がクリック等の選択操作により押下されると、リンクされた注文詳細画面D02を表示する。
【0030】
また、表示制御部161は、端末装置からメッセージの入力を受け付ける際に、異なる回答内容を示す複数の選択肢を付加する指定をデータ受付部162(選択肢指定機能)によって受け付けると、付加された選択肢に基づいて、メッセージの送信相手のメッセージ画面に選択入力可能な操作子を表示する機能を有する(第7表示機能)を有する(リアクション機能とも称する)。異なる回答内容を示す複数の選択肢としては、例えば、「OK」ボタン、「NG」ボタン、「保留」ボタンなどがある。メッセージの送信者がこのような選択肢を指定することで、メッセージの受信者は、これらの選択肢の中から回答を選択して、いずれかのボタンをクリック等することで簡単に回答をすることができる。また、メッセージの送信者にとっては、どのような形式で回答して欲しいかを指定することができ、自身が理解しやすい形式で回答してもらうことができる。なおこのような選択肢は、いずれの選択肢を設定するかを個別に指定してもよいし、いくつかの選択肢の組み合わせを指定してもよい。
【0031】
また、表示制御部161は、発注者端末装置群20または受注者端末装置群21には、複数の端末装置が属する場合において、いずれかの端末装置から送信されるメッセージの送信先の端末装置が複数である場合、複数の端末装置のうちメッセージの送信相手として指定された宛先のユーザの端末装置において当該メッセージが表示されか否かに応じた情報を送信元の端末装置のメッセージ画面に表示する機能(第5表示機能)を有する。
例えば、第1参加者(複数のメンバーで構成されるグループ)と第2参加者とでチャットを行う場合、第2参加者は、上述したメンション機能により、メッセージを読んで欲しい第1参加者のメンバーを示す宛先特定情報として指定することができる。第1参加者のメンバーは誰であっても第2参加者から発言されたメッセージを読むことができるが、メンション機能により、そのメッセージが第1参加者のどのメンバーに宛てられたものであるかを識別することができる。なお、このメンション機能では、第1参加者のうち複数人を指定することもできる。
この機能を用いることで、発注者端末装置群20に複数の端末装置20が含まれている場合が、受注者端末装置群21に複数の端末装置21が含まれている場合に、特定の人に確認して欲しいメッセージがある場合には、送信元のユーザは、メッセージを確認して欲しい相手先のユーザを指定してメッセージを送ることができる。表示制御部161は、指定されたユーザの端末装置においてメッセージが表示された場合には、メッセージが表示されたことを検出し、この検出結果を送信元のユーザの端末装置のメッセージ画面に、送信先のユーザの端末装置においてメッセージが表示された事を示すマークを表示する。マークとしては、任意の図形を用いることができるが、例えば、チェックマークを用いることが出来る。
本実施形態において、表示制御部161は、チャットデータに含まれる宛先特定情報(例えば、C001)に基づき、メンションする相手を指定し、メンションで指定した相手が一人でもメッセージを読んだ場合に、チェックマークをメッセージの横に付けて表示する。
また、表示制御部161は、発注者端末装置群20または受注者端末装置群21のいずれか一方からメッセージを送信する場合であって、送信先である他方の端末装置が複数である場合、他方の端末装置のうち当該メッセージを表示した数をカウントし、カウント結果を前記一方の端末装置に表示する機能(第6表示機能)を有する。
発注者端末装置群20の端末装置20aから受注者端末装置群21にメッセージを送信する場合を例にすると、受注者端末装置群21のうちメッセージが表示された端末装置の数をカウントする。端末装置21aと端末装置21bとのうち端末装置21aにおいてメッセージが表示され端末装置21bにおいてメッセージが表示されていない場合、表示制御部161は、カウント結果を示す既読数を「1」として端末装置群20aに表示する。端末装置21aと端末装置21bとのうち端末装置21aと端末装置21bとにおいてメッセージが表示された場合、表示制御部161は、カウント結果を示す既読数を「2」として端末装置群20aに表示する。表示制御部161は、この既読数を、メッセージの送信元である端末装置20aのみに表示するだけでなく、送信元以外の端末装置(端末装置20b、端末装置21a、端末装置21b)において表示することもできる。また、表示制御部161は、既読数を、受注者端末装置群21からメッセージを送信した場合であっても同様にカウントし、各端末装置において表示するようにしてもよい。
このように、既読数を表示することで、メッセージを送信した担当者は、メッセージを送信した相手側に複数の担当者がいる場合であっても、何人の担当者が当該メッセージを確認したかを把握することができる。
【0032】
ここで、
図5を参照して、メンション機能と既読機能について説明する。
図5は、発注者の端末装置20に表示されているチャット画面の一例を示す図である。受注者から発注者に対するメッセージ(「ご連絡ありがとうございます。弊社内にて確認し回答いたしますのでお待ちください。」)がチャットルームに掲載され、メンション機能によって指定された受注者の宛先(サプライヤ1担当者)がコメント欄に表示されている。この宛先に続けてメッセージを入力すると、サプライヤ1担当者に対して送信されたメッセージ(「確認状況いかがでしょうか」)がチャットルームに掲載される。また、このメッセージをメンション機能で指定したサプライヤ1担当者が確認すると、当該メッセージの横にチェックマークが表示されるとともに、既読数「1」が表示される。
【0033】
また、表示制御部161は、メッセージが入力されると、そのメッセージの近傍に注目対象マークを表示する。メッセージ画面における各メッセージの近傍にそれぞれ、注目する対象のメッセージとするか否かを選択可能な注目対象マークを表示する機能(第8表示機能)と、選択されたマークに対応するメッセージのリストをメッセージ画面とは別の表示領域に表示する機能(第9表示機能)とを有する。また、表示制御部161は、マークの選択を解除する指示が入力されたことをデータ受付部162によって受け付けられた場合には、解除されたマークに対応するメッセージを除外して前記リストに表示する(第8表示機能)。
本実施形態では、注目対象マークとして、任意の図形を用いることができるが、例えば、星型の図形(「☆」のマーク)を用いる。注目対象マークは、メッセージを注目対象とするか否かを選択可能なマークであり、専用リスト識別情報に対応している。すなわち、専用リスト識別情報は、注目対象マークが選択されていない場合(オフが指定された状態)は非注目対象となり、注目対象マークが選択されている場合(オンが指定された状態)は注目対象となる。
【0034】
この場合、オン状態に切り替えられた星マークの近傍にあるメッセージが注目する対象のメッセージとして選定される。星マークと近傍のメッセージとの対応関係は、チャットデータ記憶部140に記憶されている。表示制御部161は、星マークがオンの状態に切り替えられたメッセージを集約した表示画面である専用リスト画面を、チャットルームが表示された画面とは別の表示領域に表示する。専用リスト画面とチャットルームが表示された画面は、表示領域が重ならないように表示されてもよいし、一部が重なるように表示されていてもよい。
また、注目対象マークが選択されていない場合は、図形の輪郭が表示され、注目対象マークが選択されている場合は、図形の内周側が背景とは異なる色で表示される。例えば、表示制御部161は、メッセージが入力された段階では、図形の内周側を背景と同じ色で表示することで図形の輪郭を表示する。このとき、専用リスト識別情報は、非注目対象に設定されている。また、表示制御部161は、クリック等のユーザ操作によって注目対象マークが選択されると、その選択操作を受け付けることで、図形の内周側を背景とは異なる色で表示するとともに、専用リスト識別情報を非注目対象に設定し、チャットデータ記憶部140に更新して記憶させる。また、表示制御部161は、注目対象マークが再度クリックされると、図形の輪郭を表示するとともに、専用リスト識別情報を非注目対象に設定し、チャットデータ記憶部140に更新して記憶させる。なお、注目対象マークがさらにクリックされた場合には、専用リスト識別情報を注目対象に設定し、チャットデータ記憶部140に更新して記憶させる。
【0035】
また、表示制御部161は、注目対象マークの選択を解除された場合には、専用リスト識別情報を非注目対象に設定するとともに、注目対象マークの選択が解除されたメッセージを専用リスト表示領域から除外する。
なお、表示制御部161は、端末装置20または端末装置21に対して画面を表示させる場合、画面を表示させるための各種データを送信し、端末装置20や端末装置21において、所定のプログラムを実行することで、当該各種データをもとに表示画面上にレイアウトし、入力欄としての機能を有する要素等を表示させるようにしてもよい。
【0036】
データ受付部162は、通信部110を介して、チャット画面に対する操作入力、又は選択操作を受け付ける。例えば、データ受付部162は、チャット画面に対するメッセージの入力を受け付け、チャットデータとしてチャットデータ記憶部140に記憶させる。また、データ受付部162は、注文詳細画面D02へのリンク付きの状態で表示されている注文情報に対する選択操作を受け付ける。また、データ受付部162は、チャット画面に表示されている選択肢に対する選択操作を受け付ける。
データ送信部163は、通信部110を介して、チャットデータの送信要求を受信すると、この送信要求に応じて、チャットデータ記憶部140からチャットデータを読み出し、要求元(端末装置20、又は端末装置21)に送信する。
【0037】
データ分析部170は、注文情報記憶部130が記憶する注文情報に基づいて、注文の傾向、又は時系列変化などを分析し、分析結果を発注者又は受注者に送信する。
発注予測機能部180は、注文情報記憶部130が記憶する過去の注文情報に基づいて、将来の注文予測を行い、予測結果を発注者又は受注者に送信する。
【0038】
制御部190は、例えば、注文管理装置10の制御プログラムを実行するためのCPUを備え、注文管理装置10の各部を包括的に制御する。
【0039】
図2において、注文管理装置10が、利用者データ記憶部120と、注文情報記憶部130と、チャットデータ記憶部140とを有する場合について説明したが、これらの記憶部は外部の記憶装置であってもよいし、外部のサーバ装置に記憶しておき、ネットワーク30または他の通信線を介して通信することで、利用者データ記憶部120、注文情報記憶部130、チャットデータ記憶部140として機能するようにしてもよい。例えば、クラウドサービスとして提供されてもよい。
また、注文管理装置10において、利用者データ記憶部120、注文情報記憶部130、チャットデータ記憶部140、注文情報管理部150、チャット制御部160、データ分析部170、発注予測機能部180のうち少なくともいずれか1つの機能が他のサーバ装置に設けられ、システム全体として注文管理装置10の機能を有するようにしてもよい。
【0040】
本実施形態における取引システム1では、発注者から受注者に対する注文依頼、及び発注者と受注者の間で行われる注文内容の調整などの処理は、ログインIDとパスワードによりログイン可能な取引サイト内で行われる。
【0041】
まず、
図6を参照して、発注者から注文を受け付ける注文処理の詳細について説明する。
図6は、本実施形態における発注者から注文を受け付ける注文処理の手順を示すフローチャートである。
【0042】
発注者は、端末装置20からネットワーク30を介して、ログインIDとパスワードとをログイン画面に入力することにより、注文管理装置10が提供する取引サイトにログインする(ステップS101)。
注文管理装置10は、通信部110を介して端末装置20からログインIDとパスワードを受信すると、受信したログインIDとパスワードの組合せが、利用者データ記憶部120が記憶する利用者データに含まれるログインIDとパスワードの組合せに一致するか否かを判定する。注文管理装置10は、ログインIDとパスワードの組合せが一致すると判定した場合に、取引サイトへのログインを許可する。
【0043】
取引サイトにログインされると、端末装置20には、注文アップロード画面が表示される。発注者は、注文アップロード画面において、注文内容が記入された注文ファイルを注文管理装置10にアップロードする(ステップS102)。ここで、
図7Aを参照して、注文アップロード画面について説明する。
図7Aは、端末装置20に表示された注文アップロード画面の一例を示す図である。注文アップロード画面は、アップロードする注文ファイルを選択するための選択フォームと、注文ファイルのアップロードを実行するためのアップロードボタンと、アップロード履歴欄とを含む。ここで、アップロード履歴欄には、アップロード日時と、アップロードしたファイル名と、そのファイル種別(例えば、発注)と、発注者側の担当者名(例えば、メーカ1担当者)と、アップロードのステータス(例えば、正常終了)とが表示される。
本実施形態では、発注者が注文ファイルを選択フォームから選択してアップロードボタンを押下すると、端末装置20は、注文ファイルを注文情報として、ネットワーク30を介して通信部110に送信する。
【0044】
注文情報管理部150は、通信部110を介して端末装置20から注文情報を受信する(ステップS103)。さらに、注文情報管理部150は、注文情報を注文情報記憶部130に記憶する(ステップS104)。
【0045】
表示情報管理部131は、注文情報検索画面D01(
図7B参照)を端末装置20に送信する。端末装置20は、この注文情報検索画面D01を表示する(ステップS105)。ここで、
図7Bを参照して、注文情報検索画面D01について説明する。
図7Bは、端末装置20に表示された注文情報検索画面D01の一例を示す図である。注文情報検索画面D01は、注文情報を入力するための注文情報検索欄と、注文情報欄に入力された注文情報を検索条件として注文の検索を実行するための検索ボタンと、検索結果として得られた注文情報の一覧を表示する注文一覧表とを含む。ここで、注文情報検索欄は、注文番号、伝票番号、注文日、変更日、品名、指定納入日、発注先企業名、注文変更履歴、購買担当者名、及び納入場所を入力する入力フォームを含む。また、注文一覧表には、注文日、発注先企業名、品名、注文番号、明細番号、指定納入日、注文した数量、回答ステータス、回答納入日、回答数量、サプライヤ備考、変更日、及び購買担当者名が表示される。
【0046】
端末装置20は、注文情報検索画面D01において、注文情報検索欄に対する伝票番号
を指定する操作入力を受け付ける(ステップS106)。さらに、端末装置20は、注文情報検索画面D01の検索ボタンがユーザ操作により押下されると、検索条件として指定された伝票番号に合致する注文情報を検索する指示である検索指示を注文管理装置10に送信する。
なお、
図7Bに示す例では、注文情報検索欄には検索条件として伝票番号が入力されているが、注文番号、品名、又は納品日等を検索条件として入力してもよい。
【0047】
注文情報管理部150は、通信部110から受信した検索指示に応じて、検索条件として指定された伝票番号を含む注文情報を注文情報記憶部130から読み出す(ステップS107)。注文情報管理部150は、注文情報記憶部130から読み出した注文情報を含む注文情報検索画面D01を、通信部110を経由して端末装置20に送信する(ステップS108)。端末装置20は、注文管理装置10から受信した注文情報検索画面D01を表示する(ステップS109)。
例えば、
図7Bでは、発注者により、注文情報検索欄のうち伝票番号の欄に“1100010”が入力され、さらに検索ボタンが押下されると、伝票番号に“1100010”を含む3件の検索結果が注文一覧表に表示される。このとき、注文した段階の注文情報の回答ステータスは未回答として表示される。発注者は、この注文情報検索画面D01において、検索情報を入力することで、その条件に合致する注文情報の内容や回答ステータス等を確認することができる。
【0048】
本実施形態において、取引システム1は、発注者と受注者との間で注文情報に関する調整を行うにあたり、受注者から発注者に注文の調整を依頼する場合と、発注者から受注者に注文の調整を依頼する場合に対応することができる。以下では、各々の場合について調整の処理手順を説明する。
【0049】
(受注者から発注者に注文の調整を依頼する場合)
まず、
図8A及び
図8Bを参照して、受注者から発注者に注文の調整を依頼する場合に、受注者から調整内容を受け付ける処理について説明する。
図8A及び
図8Bは、受注者から発注者に注文の調整を依頼する場合に、受注者から調整内容を受け付ける処理手順を示すフローチャートである。
【0050】
受注者は、端末装置21からネットワーク30を介して、ログインIDとパスワードをログイン画面に対して入力することにより、注文管理装置10が提供する専用サイトにログインする(ステップS201)。ここで、注文管理装置10は、ステップS101と同様の処理を行う。
【0051】
ログインされると、表示情報管理部131は、注文情報検索画面D01を端末装置21に送信する。端末装置21は、この注文情報検索画面D01を表示する(ステップS202)。
端末装置21は、注文情報検索画面D01において、注文情報検索欄に対して検索条件として入力される伝票番号を指定する操作を受け付け、注文情報検索画面D01の検索ボタンが押下されると、指定された伝票番号に合致する注文を検索する指示である検索指示を注文管理装置10に送信する(ステップS203)。
【0052】
注文情報管理部150は、通信部110から受信した検索指示に応じて、検索条件として指定された伝票番号に合致する注文情報を注文情報記憶部130から読み出す(ステップS204)。そして、注文情報管理部150は、注文情報記憶部130から読み出した注文情報を含む注文情報検索画面D01を端末装置21に送信する(ステップS205)。
端末装置21は、注文管理装置10から受信した注文情報検索画面D01を表示する(ステップS206)。このとき、注文情報検索画面D01の注文一覧表には、注文検索欄に入力された伝票番号に合致する伝票番号を含む注文情報の一覧が表示される。
図8Cは、注文検索結果を含む注文情報検索画面D01の一例を示す図である。受注者が注文情報検索欄のうち伝票番号の欄に“1100010”を入力して検索ボタンを押下されたことに応じて、その伝票番号を含む3件の検索結果が注文一覧表に表示されている。
【0053】
端末装置21は、注文一覧表のチェックボックスに対する選択操作を受け付ける(ステップS207)。このとき、注文一覧表において、回答ステータスが未回答である注文が回答対象として選択される。具体的には、ユーザ操作により、入力装置(例えば、マウス等の入力デバイス)を介して注文一覧表のチェックボックスにチェックマークが入力されることによって、回答対象が選択される。なお、
図8Cに示す例では、注文一覧表に表示されている注文の回答ステータスは全て未回答である。
【0054】
さらに、端末装置21は、選択された回答対象に対する調整内容を示すデータの操作入力を受け付ける(ステップS208)。具体的には、端末装置21は、回答対象の注文内容のいずれかについて調整が必要である場合に、回答数量、又は調整内容に関するコメント等の操作入力を受け付けるとともに、回答納入日と回答数量のうち、調整対象の項目に、調整内容を示すデータの操作入力を受け付ける。例えば、数量を減らすような調整をする場合には「回答数量」の欄にどのような数量に調整したいかを示す数(例えば、100を90に変更する場合は「90」)の操作入力を受け付ける。端末装置21は、一覧更新ボタンが押下されると、入力された調整内容とともに、注文情報を更新する更新指示を、ネットワーク30を介して注文管理装置10に送信する。なお、納期を調整する場合には、「回答納入日」の欄にどのような納期に調整したいかを示す日程の操作入力を受け付けることもできる。
【0055】
注文情報管理部150は、通信部110を介して受信した更新指示に応じて、回答対象の注文情報を注文情報記憶部130に更新して記憶させる(ステップS209)。具体的には、注文情報記憶部130は、回答納入日、又は回答数量に注文情報とは異なる値が入力されたか否かを判定し、同じ値であると判定された注文情報については、回答ステータスを調整不要に更新し、異なる値が入力されたと判定された注文情報については、回答ステータスを要調整に更新する。
さらに、注文情報管理部150は、更新した注文情報を注文情報記憶部130から読み出し、読み出した注文情報を含む注文情報検索画面D01を端末装置21に送信する(ステップS210)。
【0056】
端末装置21は、受信した注文情報検索画面D01を表示する(ステップS211)。例えば、端末装置21の注文情報検索画面D01には、
図8Dに示すような注文一覧表が表示される。ここで、
図8Dを参照して、受注者により一覧更新ボタンが押下された後の注文情報検索画面D01について説明する。
図8Dは、一覧更新ボタンの押下後の注文情報検索画面D01の一例を示す図である。注文番号DATA1010の注文では、回答ステータスが未回答から要調整に更新され、回答数量が100.000から90.000に更新され、サプライヤ備考欄には「落丁ございます」という受注者のコメントが入力されている。また、注文番号DATA1011と注文番号DATA1012の注文では、調整内容がなかったため、回答ステータスが未回答から調整不要に更新されている。ここで、要調整の注文(注文番号DATA1010)にについて、数量と回答ステータスは、調整を行う対象の項目であることを表すために、他の文字列とは異なる表示態様(例えば赤文字)で表示される。
【0057】
ここで、受注者は、発注者と調整を行う場合に、調整対象の注文情報を指定する。ここでは、「明細番号」に対するクリックの操作入力を受け付けることで調整対象の注文情報の指定を受け付けることができる。すなわち、端末装置21は、注文一覧表の回答ステータスが要調整の注文について、明細番号に張られたリンクに対する選択操作を受け付ける(ステップS212)。ここで、明細番号には、注文詳細画面D02へのリンクが張られているため、端末装置21は、明細番号に対するリンクの選択操作を受け付けると、注文詳細画面D02の表示要求を注文管理装置10に送信する。
注文情報管理部150は、通信部110を介して表示要求を受信すると、選択された明細番号を含む注文情報を注文情報記憶部130から読み出すとともに、読み出した注文情報の注文詳細画面D02を端末装置21に送信する(ステップS213)。
【0058】
端末装置21は、注文管理装置10から受信した注文詳細画面D02を表示する(ステップS214)。
図8Eは、
図8Dの要調整の注文情報に対する注文詳細画面D02の一例を示す図である。注文詳細画面D02は、回答ステータスと、注文基本情報と、メーカ入力情報と、サプライヤ回答情報と、サプライヤ補足情報と、チャット画面を表示するための「Chat」ボタンとを含む。ここで、回答ステータスと、メーカ入力情報の数量と、サプライヤ回答情報の数量とは、調整を行う対象の項目であることを表すために、他の項目とは異なる表示態様(例えば、赤文字)で表示される。
【0059】
端末装置21は、注文詳細画面D02において「Chat」ボタンに対する選択操作を受け付けると、チャット画面を表示させる要求である表示要求を注文管理装置10に送信する(ステップS215)。表示制御部161は、通信部110を介して受信した表示要求に応じて、チャット画面を端末装置21に送信する(ステップS216)。
端末装置21は、チャット画面のデータを受信すると、受信したチャット画面を注文詳細画面D02とは別ウィンドウで表示する(ステップS217)。
図8Fは、端末装置21に表示されるチャット画面の一例を示す図である。チャット画面(符号a10)は、注文詳細画面D02(符号D02)とは別のウィンドウとして表示される。この図において、チャット画面は、注文詳細画面D02の上に重なるように表示される場合について図示されているが、注文詳細画面D02に重ならない位置に表示されてもよい。また、この例ではチャット画面が別のウィンドウとして表示される場合について説明するが、チャット画面が端末装置21の表示画面に表示されるのであれば、注文詳細画面D02に隣接してチャット画面を表示するようにしてもよい。
【0060】
ここで、チャット制御部160は、発注者と受注者の組み合わせ毎に、チャットルームを生成しており、注文詳細画面D02における「Chat」ボタンがクリックされた際の発注者と受注者の組み合わせに応じたチャットルーム(符号a11)を含むチャット画面(符号a10)に表示する。
チャット制御部160は、このようなチャットルームを表示する際に、メッセージの発信元である発信者が発言したメッセージ(符号a12)を右側に配置し、メッセージの送信相手側から発言されたメッセージを左側に配置して表示する。また、チャット制御部160は、メッセージの発言が新しいものがチャットルームにおいて下になるような順に従って、発言された時系列に沿って配置して表示する。
【0061】
また、チャット制御部160は、チャット画面において、チャットルームの上側に、メッセージを読んで欲しい相手を指定する読み手指定ボタン(符号a13)を表示する(例えば、メンション機能に相当する)。この指定ボタンは、クリックされることでプルダウンメニューを表示できるようになっており、プルダウンメニューには、指定可能な相手先が指定候補として表示される。サプライヤは、このプルダウンメニューを利用して相手先を選択入力することで、簡単に相手を指定することができる。
また、チャット制御部160は、チャットルームの下側にメッセージ入力欄(符号a14)を表示させる。このメッセージ欄には、指定された読み手のユーザ名(メンションされた相手の名称)、送信メッセージとして入力されている段階のメッセージ等が表示される。
【0062】
端末装置21は、チャット画面の読み手指定ボタンを押下した際に表示されるプルダウンメニューとして表示される指定候補の中から、チャットメッセージの読み手(メンション先の宛先)を指定する選択操作を受け付ける。さらに、端末装置21は、メッセージ欄に対して文字入力されるメッセージの操作入力を受け付けて、「送信」ボタンがクリックされると、注文管理装置10に送信する(ステップS218)。
【0063】
注文管理装置10のデータ受付部162は、端末装置21から送信されたメッセージデータを受信すると、受信したメッセージデータをチャットデータ記憶部140にチャットデータとして追加で記憶する(ステップS219)。表示制御部161は、追加で記憶されたチャットデータをチャットデータ記憶部140から読み出して、端末装置21に送信する(ステップS220)。端末装置21は、注文管理装置10から受信したメッセージをチャット画面に表示する(ステップS221)。
例えば、サプライヤのある担当者から「メーカ1担当者」が読み手として指定された上で、「落丁がございます」とのメッセージが発言されると、チャットルーム(符号a11)には、注文詳細画面D02において「Chat」ボタンがクリックされた際の注文番号及び明細番号(符号a15)と、指定された読み手の相手の名称(符号a16)と、「落丁がございます」のメッセージ(符号a17)とが、チャットルームに表示される(符号a12)。
【0064】
ここでは、チャット制御部160は、「Chat」ボタンがクリックされた際に表示されていた注文情報の注文番号DATA1010と明細番号M001は、注文詳細画面D02に関連付けられた状態(リンクされた状態)でタグ情報としてクリック可能に表示される。このタグ情報がクリックされた場合には、リンク先の注文情報の詳細を表示させることができるようになっている。
なお、チャットルーム(符号a11)とメッセージ入力欄(符号a14)との間には、注文番号と明細番号が表示される。
また、発注者側の担当者がチャット画面を表示した場合には、表示制御部161は、担当者が当該メッセージを読んだことを示す既読数をカウントした上で、カウント結果を示す数を表示する。さらに、メンション先のユーザがメッセージを読んだ場合には、当該ユーザがメッセージを読んだことを表すチェックマークをメッセージの近傍に表示する。ここで、
図8Gを参照して、メンション先のユーザがメッセージを読んだ場合に表示されるチャット画面について説明する。
図8Gは、端末装置20に表示されるチャット画面の一例を示す図である。チャットボードには、発注者側の担当者(メーカ1担当者)から受注者側の担当者(サプライヤ1担当者)に対する「確認状況はいかがでしょうか」というメッセージが表示されている(符号a12)。また、このメッセージの横には、メンション先の受注者側の担当者(サプライヤ1担当者)が当該メッセージを読んだことを示すチェックマークと、当該メッセージを読んだ人数を示す既読数「1」が表示されている(符号a21)。
【0065】
このように、注文詳細画面D02や納品指示詳細画面からチャットを起動することができ、注文情報を紐づけたメッセージを送ることができる。また、メッセージ上部に配置されたタグ情報をクリックすることで、注文詳細画面D02や納品指示詳細画面に簡単に移動し、注文情報の内容を直接的に呼び出すことができ、簡単な操作で確認することができる。このようなタグ情報を生成して調整内容を示すメッセージとともにチャットルームに表示することで、どの注文・納品指示に関する問い合わせや調整依頼であるかを手間なく調整相手に伝えることができる。
【0066】
次に、
図9A及び
図9Bは、受注者から発注者に対してチャットメッセージが届いている場合に、発注者が受注者のメッセージ(回答)を確認する手順を示すフローチャートである。
ここで、
図9Cは、受注者から発注者に対するメッセージが届いている場合の注文情報検索画面D01の一例を示す図である。メッセージが届いている場合、注文情報検索画面D01の「Chat」ボタンの右上には、n(nは自然数)通のメッセージが届いていることを表す数字のnが表示される(符号b10)。
図9Cに示す例では、1通のチャットメッセージが届いていることを示している。また、注文一覧表には、受注者が入力した回答が反映され、発注者の調整が必要な注文については、その調整箇所が他とは異なる表示態様で(例えば、赤文字)で表示されている(符号b11)。
【0067】
端末装置20は、注文情報検索画面D01において「Chat」ボタンに対する選択操作を受け付けると、チャット画面を表示させる要求である表示要求を注文管理装置10に送信する(ステップS301)。表示制御部161は、通信部110を介して受信した表示要求に応じて、チャット画面を端末装置20に送信する(ステップS302)。ここでは、表示制御部161は、発注者と受注者との組み合わせに応じたチャットデータをチャットデータ記憶部140から読み出し、チャット画面を表示可能なデータとして端末装置20に送信する。
端末装置20は、チャット画面のデータを受信すると、受信したチャット画面を注文情報検索画面D01とは別ウィンドウで表示する(ステップS303)。ここで、
図9Dを参照して、端末装置20に表示されるチャット画面の詳細について説明する。
図9Dは、端末装置20に表示されるチャット画面の一例を示す図である。チャット画面のチャットルームには、これまでのチャット履歴(符号a31)と、受注者(サプライヤ1担当者)から発注者(メーカ1担当者)に対するチャットメッセージ「落丁がございます」(符号a17)とが表示されている(符号a12)。また、
図8Fと同様に、注文情報の注文番号DATA1010と明細番号M001(符号a15)がメッセージ上部に配置され、注文詳細画面D02に関連付けられた状態(リンクされた状態)でタグ情報としてクリック可能に表示されている。
【0068】
端末装置20は、チャット画面において、メッセージ上部に配置されたタグ情報(符号a15)に対する選択操作を受け付けると、注文詳細画面D02を表示する要求である表示要求を注文管理装置10に送信する(ステップS304)。注文情報管理部150は、通信部110を介して受信した表示要求に応じて、注文詳細画面D02を端末装置20に送信する(ステップS305)。
端末装置20は、注文詳細画面D02を受信すると、
図9Dに示すように、受信した注文詳細画面D02を表示する(ステップS306)。このとき、チャット画面は表示されたまま、注文情報検索画面D01から注文詳細画面D02に表示が切り替わる。
図9Eは、チャット画面においてメッセージ上部のタグ情報を押下した際に表示される注文詳細画面D02の一例を示す図である。ここで、メッセージ上部のタグ情報(符号a15)が押下されると、注文情報検索画面D01(
図9D参照)から注文詳細画面D02(
図9E参照)に切り替わる。
図9Eに示すように、注文詳細画面D02には、注文番号DATA1010及び明細番号M001に対応する注文の詳細が表示され、さらに、編集ボタン(符号b12)が配置されている。
【0069】
端末装置20は、チャット画面において、コメント欄に対するメッセージの操作入力を受け付けて、データ受付部162に送信する(ステップS307)。
データ受付部162は、端末装置20から受信したメッセージをチャットデータ記憶部140に記憶する(ステップS308)。表示制御部161は、チャットデータ記憶部140から読み出したメッセージを端末装置20に送信する(ステップS309)。
端末装置20は、注文管理装置10から受信したメッセージをチャット画面に表示する(ステップS310)。
【0070】
端末装置20は、注文詳細画面D02の編集ボタン(符号b12)が押下されると、注文詳細画面D02を編集可能な状態で表示する要求を注文管理装置10に送信する(ステップS311)。注文情報管理部150は、通信部110を介して受信した要求に応じて、編集可能な状態にある注文詳細画面D02を端末装置20に送信する(ステップS312)。端末装置20は、注文管理装置10から受信した注文詳細画面D02を表示する(ステップS313)。
図9Fは、編集可能な状態で表示されている注文詳細画面D02の一例を示す図である。このとき、注文詳細画面D02の各項目は編集可能な状態にある。また、注文詳細画面D02には、更新ボタンと、破棄ボタンと、戻るボタンとが配置されている(符号b13)。
【0071】
端末装置20は、注文詳細画面D02に対する調整内容を示すデータの操作入力を受け付け、注文詳細画面D02の更新ボタンが押下されると、入力された調整内容に基づいて、注文情報を更新する更新指示を注文管理装置10に送信する(ステップS314)。
注文情報管理部150は、通信部110を介して受信した更新指示に応じて、注文情報を更新して注文情報記憶部130に記憶させる(ステップS315)。また、注文情報管理部150は、更新された注文情報を注文情報記憶部130から読み出し、読み出した注文情報を含む注文詳細画面D02を端末装置20に送信する(ステップS316)。
端末装置20は、注文詳細画面D02を注文管理装置10から受信すると、注文情報が更新された注文詳細画面D02を表示する(ステップS317)このとき、注文詳細画面D02には、発注者により変更された項目の背景が黄色の網掛けによって表示される。
また、注文情報が更新された場合、注文情報検索画面D01の注文一覧表においても、
図9Gに示すように、調整中の案件が黄色の網掛けで表示される(符号b14)。ここで、
図9Gは、注文情報が更新された後の注文情報検索画面D01の一例である。
【0072】
(発注者から受注者に注文の調整を依頼する場合)
ここで、発注者から受注者に注文の調整を依頼する場合に、発注者が行う処理と、受注者が行う処理について説明する。
まず、
図10A及び
図10Bを参照して、発注者から受注者に注文の調整を依頼する場合に、発注者が行う処理について説明する。
図10A及び
図10Bは、発注者から受注者に注文の調整を依頼する場合に、発注者が行う処理手順を示すフローチャートである。
【0073】
端末装置20は、注文情報検索画面D01において、注文一覧表の回答ステータスが調整不要となっているが、調整したい注文について、明細番号に対する選択操作を受け付ける(ステップS401)。ここで、明細番号には、注文詳細画面D02へのリンクが張られているため、端末装置20は、明細番号に対する選択操作を受け付けると、注文詳細画面D02の表示要求を注文管理装置10に送信する。
【0074】
注文情報管理部150は、通信部110を介して表示要求を受信すると、選択された明細番号を含む注文情報を注文情報記憶部130から読み出すとともに、読み出した注文情報の注文詳細画面D02を端末装置20に送信する(ステップS402)。
【0075】
端末装置20は、注文管理装置10から受信した注文詳細画面D02を表示する(ステップS403)。
端末装置20は、注文詳細画面D02の編集ボタンが押下されると、注文詳細画面D02を編集可能な状態で表示する要求を注文管理装置10に送信する(ステップS404)。注文情報管理部150は、通信部110を介して受信した要求に応じて、編集可能な状態にある注文詳細画面D02を端末装置20に送信する(ステップS405)。端末装置20は、注文管理装置10から受信した注文詳細画面D02を表示する(ステップS406)。
【0076】
端末装置20は、注文詳細画面D02に対する調整内容を示すデータの操作入力を受け付け、更新ボタンが押下されると、入力された調整内容に基づいて、注文情報を更新する更新指示を注文管理装置10に送信する(ステップS407)。
注文情報管理部150は、通信部110を介して受信した更新指示に応じて、注文情報を更新して注文情報記憶部130に記憶させる(ステップS408)。また、注文情報管理部150は、更新された注文情報を注文情報記憶部130から読み出し、読み出した注文情報を含む注文詳細画面D02を端末装置20に送信する(ステップS409)。
端末装置20は、注文詳細画面D02を注文管理装置10から受信すると、注文情報が更新された注文詳細画面D02を表示する(ステップS410)このとき、注文詳細画面D02には、発注者が入力した調整結果が黄色の網掛けで表示される。
図10Cは、更新後の注文詳細画面D02の一例を示す図である。調整を行うために変更された項目(メーカ入力情報欄の数量、及び変更理由)の背景が黄色の網掛けによって表示されている(符号b15)。具体的には、数量が100巻から120巻に変更され、変更理由に「増産お願いします」という発注者のメッセージが入力されている。
【0077】
端末装置20は、注文詳細画面D02において「chat」ボタンに対する選択操作を受け付けると、チャット画面を表示させる要求である表示要求を注文管理装置10に送信する(ステップS411)。表示制御部161は、通信部110を介して受信した表示要求に応じて、チャット画面を端末装置20に送信する(ステップS412)。
端末装置20は、チャット画面のデータを受信すると、受信したチャット画面を注文詳細画面D02とは別ウィンドウで表示する(ステップS413)。
【0078】
端末装置20は、チャット画面に対する調整用のメッセージの操作入力を受け付けて、データ受付部162に送信する(ステップS414)。
データ受付部162は、端末装置20から受信したメッセージをチャットデータ記憶部140に記憶する(ステップS415)。表示制御部161は、チャットデータ記憶部140から読み出したメッセージを端末装置20に送信する(ステップS416)。
端末装置20は、注文管理装置10から受信したメッセージをチャット画面に表示する(ステップS417)。このとき、チャット画面には、メッセージが表示されるとともに、メッセージ上部に注文番号と明細番号がリンク付きの状態で表示される。
図10Dは、チャット画面において、発注者が入力した調整用のメッセージの一例を示す図である。発注者(メーカ1担当者)から受注者(サプライヤ1担当者)に対して「増産お願いいたします」との調整用のメッセージが表示されている。また、注文番号DATA1011と明細番号M001が、注文詳細画面D02へのリンク付きの状態でメッセージ上部にタグ情報として表示されている(符号a15)。
【0079】
次に、
図11A及び
図11Bを参照して、発注者からチャットメッセージが届いている場合に、受注者が発注者の調整内容を確認する手順について説明する。
図11A及び
図11Bは、発注者からチャットメッセージが届いている場合に、受注者が発注者の調整内容を確認する手順を示すフローチャートである。
図11Cは、発注者から受注者に対するメッセージが届いている場合の注文情報検索画面D01の一例を示す図である。
図11Cに示すように、注文情報検索画面D01において、注文一覧表のうちで調整が必要な注文情報の項目が黄色の網掛けで表示されている(符号b16)。また、メッセージが届いている場合、注文情報検索画面D01のチャットボタンの右上には、1通のメッセージが届いていることを表す数字「1」が表示される(符号b10)。
【0080】
端末装置21は、発注者からメッセージが届いている場合に、注文情報検索画面D01の「Chat」ボタンに対する選択操作を受け付けると、チャット画面を表示させる要求である表示要求を注文管理装置10に送信する(ステップS501)。表示制御部161は、通信部110を介して受信した表示要求に応じて、チャット画面を端末装置21に送信する(ステップS502)。
端末装置21は、チャット画面のデータを受信すると、受信したチャット画面を注文情報検索画面D01とは別ウィンドウで表示する(ステップS503)。
図11Dは、端末装置21が表示する注文情報検索画面D01とチャット画面の一例を示す図である。チャット画面のチャットルームには、これまでのチャット履歴と、発注者(メーカ1担当者)から受注者(サプライヤ1担当者)に対して「増産お願いいたします」というメッセージ(符号a12)が表示されている。また、このメッセージの上側には、注文番号DATA1011と明細番号M001とがタグ情報として表示されている(符号a15)。
【0081】
端末装置21は、チャット画面において、メッセージ上部のリンクに対する選択操作を受け付けると、注文詳細画面D02を表示する要求である表示要求を注文管理装置10に送信する(ステップS504)。注文情報管理部150は、通信部110を介して受信した表示要求に応じて、注文詳細画面D02を端末装置21に送信する(ステップS505)。
端末装置21は、注文詳細画面D02を受信すると、受信した注文詳細画面D02を表示する(ステップS506)。このとき、チャット画面は表示されたまま、注文情報検索画面D01から注文詳細画面D02に表示が切り替わってもよいし、チャット画面の上に重なるように注文情報検索画面D01が表示されてもよい。
【0082】
端末装置21は、チャット画面に対する返信メッセージの操作入力を受け付けて、データ受付部162に送信する(ステップS507)。
データ受付部162は、端末装置21から受信したメッセージをチャットデータ記憶部140に記憶する(ステップS508)。表示制御部161は、チャットデータ記憶部140から読み出したメッセージを端末装置21に送信する(ステップS509)。
端末装置21は、注文管理装置10から受信したメッセージをチャット画面に表示する(ステップS510)(
図11Dの符号a12)。このとき、チャット画面には、メッセージが表示されるとともに、メッセージ上部に注文番号と明細番号がリンク付きの状態で表示される(
図11Dの符号a15)。
【0083】
端末装置21は、受注者が発注者の調整の要請を受け入れる場合に、注文詳細画面D02の編集ボタンに対する選択操作を受け付けて、注文詳細画面D02を編集可能な状態で表示する要求を注文管理装置10に送信する。(ステップS511)。注文情報管理部150は、通信部110を介して受信した要求に応じて、編集可能な状態にある注文詳細画面D02を端末装置21に送信する(ステップS512)。端末装置21は、注文管理装置10から受信した注文詳細画面D02を表示する(ステップS513)。
図11Eは、端末装置21がしている編集可能な状態にある注文詳細画面D02の一例を示す図である。このとき、注文詳細画面D02の右下部には、更新ボタンと、戻るボタンとが表示される(符号b17)。
端末装置21は、注文詳細画面D02のサプライヤ回答情報欄に対する調整内容を示すデータの操作入力を受け付けて、更新ボタンが押下されると、入力された調整内容に基づいて注文情報を更新する更新指示を注文管理装置10に送信する(ステップS514)。注文情報管理部150は、通信部110を介して受信した更新指示に応じて、注文情報を更新して注文情報記憶部130に記憶させる(ステップS515)。また、注文情報管理部150は、更新された注文情報を注文情報記憶部130から読み出し、読み出した注文情報を含む注文詳細画面D02を端末装置21に送信する(ステップS516)。端末装置21は、注文管理装置10から受信した注文詳細画面を表示する(ステップS517)。このとき、注文情報検索画面D01の注文一覧表には、
図11Eに示すように、発注者からの発注数量「100」巻を「120」巻に変更することを表す回答数量「120」が端末装置21から入力され、備考欄に「承知しました」という発注者に対するメッセージが入力されている(符号b18)。
【0084】
ここで、
図12A~
図12Cを参照して、リアクション機能について説明する。
図12A~
図12Cは、受注者の端末装置21に表示されているチャット画面の一例を示す図である。
図12Aに示すように、受注者により発注者(メーカ1担当者)に対するメッセージ(「6/12 16時便でしたら対応可能ですがいかがでしょうか?」)がコメント欄に入力され、コメント欄の右横にある選択肢の入力ボタン(符号c10)が押下されると、
図12Bに示すように、「OK」、「NG」、「保留」の選択肢が示された回答ボタンがコメント欄に入力される。ユーザは、この選択肢を開いた側に送信してよいかを確認する。
このとき、端末装置21は、コメント欄に対して文字入力されるメッセージの操作入力を受け付けて、「送信」ボタンがクリックされると、注文管理装置10に送信する。注文管理装置10のデータ受付部162は、端末装置21から送信されたメッセージデータを受信すると、この選択肢が含まれるメッセージデータをチャットデータ記憶部140にチャットデータとして追加で記憶する。表示制御部161は、追加で記憶されたチャットデータをチャットデータ記憶部140から読み出して、端末装置21に送信する。端末装置21は、注文管理装置10から受信したメッセージをチャット画面に表示する。このとき、
図12Cに示すように、端末装置21のチャット画面には、受注者が入力したメッセージと回答ボタン(選択肢)とが表示される(符号c12)。また、発注者は、チャット画面に表示された回答ボタンのうちいずれかの選択肢のボタンを押下することにより、受注者のメッセージにリアクションをすることができる。
【0085】
ここで、
図13Aと
図13Bとを参照して、重要リスト機能による注文対象の選択と、専用リスト画面について説明する。
図13Aは、チャット画面に表示された注文対象マークの一例を示す図である。チャットボードには、受注者(メーカ1担当者)と発注者(サプライヤ1担当者)との間でやりとりされたメッセージ(符号a30、a31)が表示されている。メッセージa30の横には、星型の図形で注目対象マーク(符号a22)が表示されている。このとき、注目対象マーク(符号a22)は注目対象として選択されておらず、図形の輪郭のみが表示されている。また、メッセージa31の横には、星型の図形で注目対象マーク(符号a23)が表示されている。このとき、注目対象マーク(符号a23)は注目対象として選択されており、図形の内周側が背景とは異なる色で表示される。
表示制御部161は、チャット画面の重要リストボタン(符号a24)が押下されると、
図13Bに示す専用リスト画面を表示する。この図に示すように、専用リスト画面は、注目対象マークがオンの状態に切り替えられたメッセージを集約した表示画面である。専用リスト画面には、
図13Aにおいて注目対象として選択されたメッセージ(符号a31)が表示されている。
【0086】
これにより、チャットルームに多数のメッセージが掲載されている場合、あるいは、タイムラインが進行することで画面外にメッセージが遷移してしまう場合であっても、注目対象のメッセージのみを集約して専用リスト表示領域に表示することができる。これにより、ユーザは、多数のメッセージのうち、自身が未対応のメッセージや、後で再確認したいメッセージなどを効率よく閲覧することができる。
【0087】
なお、以上説明した実施形態において、調達の調整を行う場合、チャット機能を用いて行うようにしたが、発注者と受注者の間においてチャット機能を用いずに電話等を利用して調整を行い、その調整結果を端末装置を介して入力する場合であっても、注文管理装置10はその変更内容を受け付けることができる。この場合、電話等を利用して調整が行われた内容を後からチャット機能に備忘録としてメッセージを書き込むこともできる。
【0088】
上述した実施形態における注文管理装置10をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0089】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0090】
1…取引システム、10…注文管理装置、20…発注者端末装置群(端末装置)、20a…端末装置、20b…端末装置、21…受注者端末装置群(端末装置)、21a…端末装置、21b…端末装置、30…ネットワーク、110…通信部、120…利用者データ記憶部、130…注文情報記憶部、131…表示情報管理部、140…チャットデータ記憶部、150…注文情報管理部、160…チャット制御部、161…表示制御部、162…データ受付部、163…データ送信部、170…データ分析部、180…発注予測機能部、190…制御部