(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022027098
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】手帳カバー及び手帳
(51)【国際特許分類】
B42D 3/18 20060101AFI20220203BHJP
B42D 15/00 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
B42D3/18 D
B42D15/00 301D
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020130894
(22)【出願日】2020-07-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】305047236
【氏名又は名称】伊藤手帳株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 亮仁
(57)【要約】 (修正有)
【課題】第1手帳及び第2手帳の両方を一括で開閉でき、四つ折りした際には第1手帳及び第2手帳それぞれが開くのを抑制可能な手帳カバー及び手帳を提供する。
【解決手段】手帳カバー3は、第1カバー部11Aと、第2カバー部11Bと、接続部13と、を備える。第1カバー部は、第1手帳5Aが装着された際に、第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う。第2カバー部は、第2手帳5Bが装着された際に、第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う。接続部は、第1カバー部と第2カバー部とを接続する。接続部は、第1折曲部15Aと、第2折曲部15Bとを有する。手帳カバーは、二つ折りの状態から接続部において第1折曲部及び第2折曲部を折り曲げることにより、手帳カバーが四つ折りとなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置される第1手帳及び第2手帳を覆うことが可能な手帳カバーであって、
第1手帳が装着された際に、前記第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第1カバー部と、
第2手帳が装着された際に、前記第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第2カバー部と、
前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、
を備え、
前記接続部は、前記第1カバー部における前記第1手帳の表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第1折曲部と、前記第1カバー部における前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第2折曲部とを有し、
前記手帳カバーは、装着された前記第1手帳及び装着された前記第2手帳が共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間ある前記接続部において前記第1折曲部及び前記第2折曲部を折り曲げることにより、前記手帳カバーが四つ折りとなるように構成されている、
手帳カバー。
【請求項2】
請求項1に記載の手帳カバーであって、
前記第1カバー部は、前記第1手帳の表紙を覆う箇所である第1面状部と、前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所である第2面状部と、前記第1面状部と前記第2面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第3折曲部と、
を備え、
前記第2カバー部は、前記第2手帳の表紙を覆う箇所である第3面状部と、前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所である第4面状部と、前記第3面状部と前記第4面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第4折曲部と、
を備える手帳カバー。
【請求項3】
請求項2に記載の手帳カバーであって、
前記手帳カバーが四つ折りとされる際には、前記第2面状部、前記第1手帳、前記第1面状部、前記第3面状部、前記第2手帳及び前記第4面状部が、当該順序で積層されるような向きに、前記接続部が折り曲げられ、
前記第1面状部及び前記第3面状部は、それぞれの積層方向に直交する面の形状が、前記第2面状部及び前記第4面状部それぞれの積層方向に直交する面の形状を基準形状として、前記基準形状の一部分が欠損している欠損形状とされ、
前記欠損形状は、前記第1面状部、前記第2面状部、前記第3面状部及び前記第4面状部の全てが前記基準形状である場合を想定して、前記手帳カバーを四つ折りにして前記積層方向に一致する視線方向から前記手帳カバーを見た場合に、前記第1面状部及び前記第3面状部とは異なる部分の陰からはみ出して目視可能な状態となる前記第1面状部及び前記第3面状部の一部をはみ出し部として、少なくとも前記はみ出し部が含まれる前記第1面状部及び前記第3面状部の一部が、前記基準形状の前記第1面状部及び前記第3面状部から欠損している形状である、
手帳カバー。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の手帳カバーであって、
前記第1折曲部と前記第2折曲部との間となる位置、かつ前記第3折曲部と前記第4折曲部との間となる位置には、貫通孔が形成されている、
手帳カバー。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の手帳カバーであって、
前記第1面状部、前記第2面状部、前記第3面状部及び前記第4面状部には、それぞれにポケット部が設けられ、
前記第1手帳及び前記第2手帳それぞれが備える前記表紙及び前記裏表紙を、それぞれに対応する前記ポケット部に挿し込むことによって、前記第1手帳及び前記第2手帳を前記手帳カバーに装着可能に構成されている、
手帳カバー。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の手帳カバーであって、
互いに磁着する第1磁着部及び第2磁着部を備え、
前記第1磁着部が前記第1カバー部側に設けられ、前記第2磁着部が前記第2カバー部側に設けられ、前記手帳カバーが四つ折りとされた際には、前記第1磁着部及び前記第2磁着部が磁力によって互いに吸引し合うことにより、前記第1カバー部と前記第2カバー部の互いの接触箇所が離間するのを抑制可能に構成されている、
手帳カバー。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の手帳カバーであって、
前記第1折曲部及び前記第2折曲部のうちのいずれか一方には、伸縮可能かつループ状に構成されるバンド部が取り付けられ、前記手帳カバーが四つ折りとされた際には、前記バンド部が形成するループで、四つ折りとされた前記手帳カバーの外周を巻くことにより、前記第1カバー部と前記第2カバー部の互いの接触箇所が離間するのを抑制可能に構成されている、
手帳カバー。
【請求項8】
表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置される第1手帳及び第2手帳と、前記第1手帳及び前記第2手帳を覆うことが可能な手帳カバーとを備える手帳であって、
前記手帳カバーは、
第1手帳が装着された際に、前記第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第1カバー部と、
第2手帳が装着された際に、前記第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第2カバー部と、
前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、
を備え、
前記接続部は、前記第1カバー部における前記第1手帳の表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第1折曲部と、前記第1カバー部における前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第2折曲部とを有し、
前記手帳カバーは、装着された前記第1手帳及び装着された前記第2手帳が共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間ある前記接続部において前記第1折曲部及び前記第2折曲部を折り曲げることにより、前記手帳カバーが四つ折りとなるように構成されている、
手帳。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、手帳カバー及び手帳に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯時には四つ折りにすることが可能な構造とされた手帳が知られている(例えば、特許文献1参照。)。下記特許文献1に記載の手帳の場合、冊子(1)に対応する裏表紙(5)と、冊子(2)に対応する裏表紙(6)とが、折り目部(8)を介して折り曲げ可能に接続された構造になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の手帳の場合、冊子(1)に対応する表紙(3)と、冊子(2)に対応する表紙(4)との間には、2つの表紙間を接続する構成が存在しない。そのため、冊子(1)及び冊子(2)の両方を開いたり閉じたりしたい場合であっても、それぞれに対応する2つの表紙(3,4)を個別に操作せざるを得ない。
【0005】
また、上記特許文献1の
図4に示されているように、手帳を四つ折りにした場合でも、2つの表紙(3,4)については、それぞれが独立に開閉し得る状態にある。そのため、例えば、手帳の携帯時に手帳の収容空間内において手帳が動き得る状況にあれば、手帳を四つ折りにしておいても、2つの表紙(3,4)それぞれが開いてしまうことがある。この場合、冊子(1)及び冊子(2)のページが折れ曲がったり汚損したりするおそれがある。
【0006】
本開示の一局面においては、第1手帳及び第2手帳の両方を一括で開閉でき、四つ折りした際には第1手帳及び第2手帳それぞれが開くのを抑制可能な手帳カバー及び手帳を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一局面における手帳カバーは、表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置される第1手帳及び第2手帳を覆うことが可能な手帳カバーである。当該手帳カバーは、第1カバー部と、第2カバー部と、接続部と、を備える。第1カバー部は、第1手帳が装着された際に、第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う。第2カバー部は、第2手帳が装着された際に、第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う。接続部は、第1カバー部と第2カバー部とを接続する。接続部は、第1折曲部と、第2折曲部とを有する。第1折曲部は、第1カバー部における第1手帳の表紙を覆う箇所と第2カバー部における第2手帳の表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される。第2折曲部は、第1カバー部における第1手帳の裏表紙を覆う箇所と第2カバー部における第2手帳の裏表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される。手帳カバーは、装着された第1手帳及び装着された第2手帳が共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、第1カバー部と第2カバー部との間ある接続部において第1折曲部及び第2折曲部を折り曲げることにより、手帳カバーが四つ折りとなるように構成されている。
【0008】
このように構成された手帳カバーによれば、第1カバー部には第1手帳を装着でき、第2カバー部には第2手帳を装着できる。すなわち、単一の手帳カバーに対して2冊の手帳を装着できる。したがって、例えば、一方の手帳で特定のページを開いて記述内容を参照できるようにしたまま、他方の手帳でページをめくって所望の書き込みを行う等、単一の手帳では得られない操作性や利便性を得ることができる。
【0009】
また、第1カバー部における第1手帳の表紙を覆う箇所と第2カバー部における第2手帳の表紙を覆う箇所は、第1折曲部を介して接続されている。第1カバー部における第1手帳の裏表紙を覆う箇所と第2カバー部における第2手帳の裏表紙を覆う箇所は、第2折曲部を介して接続されている。そのため、第1カバー及び第2カバーを開閉する際には、第1カバー及び第2カバーの双方が一体的に動く。したがって、第1手帳及び第2手帳のそれぞれを個別に開閉しなくても、第1カバー及び第2カバーとともに第1手帳及び第2手帳の双方を開閉することができる。
【0010】
さらに、手帳カバーを接続部で折り曲げて四つ折りとすれば、第1手帳及び第2手帳をそれぞれの厚さ方向に積層することができ、第1手帳、第2手帳及び手帳カバーを含む構造物をコンパクトにすることができる。しかも、手帳カバーが四つ折りとされた状態では、接続部によって第1カバー及び第2カバーが拘束されるため、第1手帳及び第2手帳それぞれが不用意に開いてしまうのを抑制することができる。
【0011】
なお、本開示の手帳カバーは、更に以下に挙げるような構成を備えていてもよい。
(A)第1カバー部は、第1手帳の表紙を覆う箇所である第1面状部と、第1手帳の裏表紙を覆う箇所である第2面状部と、第1面状部と第2面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第3折曲部と、を備えてもよい。第2カバー部は、第2手帳の表紙を覆う箇所である第3面状部と、第2手帳の裏表紙を覆う箇所である第4面状部と、第3面状部と第4面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第4折曲部と、を備えてもよい。
【0012】
このように構成される手帳カバーによれば、第1カバー部及び第2カバー部を第3折曲部及び第4折曲部において折り曲げて、二つ折り状態にすることができる。
(B)手帳カバーが四つ折りとされる際には、第2面状部、第1手帳、第1面状部、第3面状部、第2手帳及び第4面状部が、当該順序で積層されるような向きに、接続部が折り曲げられてもよい。この場合、第1面状部及び第3面状部は、それぞれの積層方向に直交する面の形状が、第2面状部及び第4面状部それぞれの積層方向に直交する面の形状を基準形状として、基準形状の一部分が欠損している欠損形状とされてもよい。ここでいう欠損形状は、第1面状部、第2面状部、第3面状部及び第4面状部の全てが基準形状である場合を想定して、手帳カバーを四つ折りにして積層方向に一致する視線方向から手帳カバーを見た場合に、第1面状部及び第3面状部とは異なる部分の陰からはみ出して目視可能な状態となる第1面状部及び第3面状部の一部をはみ出し部として、少なくともはみ出し部が含まれる第1面状部及び第3面状部の一部が、基準形状の第1面状部及び第3面状部から欠損している形状である。
【0013】
このように構成される手帳カバーによれば、第1面状部、第2面状部、第3面状部及び第4面状部の全てが基準形状とされる場合とは異なり、手帳カバーを四つ折りにした際に、上述のようなはみ出し部が生じるのを抑制することができる。したがって、四つ折りにした際にはみ出し部が生じる手帳カバーとは異なり、四つ折り時の見栄えをすっきりさせることができ、また、はみ出し部に何かが引っ掛かるといったトラブルを未然に抑制することができる。
【0014】
(C)第1折曲部と第2折曲部との間となる位置、かつ第3折曲部と第4折曲部との間となる位置には、貫通孔が形成されていてもよい。
このように構成される手帳カバーによれば、手帳カバーを四つ折りにする際に、二つの折り目の交差点付近において、折り曲げに対する抵抗力が生じるのを緩和することができる。したがって、同様の貫通孔が形成されていない場合に比べ、手帳カバーを四つ折りにしやすい折り曲げ特性にすることができる。
【0015】
(D)第1面状部、第2面状部、第3面状部及び第4面状部には、それぞれにポケット部が設けられてもよい。第1手帳及び第2手帳それぞれが備える表紙及び裏表紙を、それぞれに対応するポケット部に挿し込むことによって、第1手帳及び第2手帳を手帳カバーに装着可能に構成されていてもよい。
【0016】
このように構成される手帳カバーによれば、第1手帳及び第2手帳それぞれが備える表紙及び裏表紙を、それぞれに対応するポケット部に挿し込むことにより、手帳カバーに対して第1手帳及び第2手帳を簡便に装着することができる。
【0017】
(E)互いに磁着する第1磁着部及び第2磁着部を備えてもよい。第1磁着部が第1カバー部側に設けられ、第2磁着部が第2カバー部側に設けられ、手帳カバーが四つ折りとされた際には、第1磁着部及び第2磁着部が磁力によって互いに吸引し合うことにより、第1カバー部と第2カバー部の互いの接触箇所が離間するのを抑制可能に構成されていてもよい。
【0018】
このように構成される手帳カバーによれば、第1磁着部及び第2磁着部を利用して、第1カバー部と第2カバー部の互いの接触箇所が離間するのを抑制することができる。
(F)第1折曲部及び第2折曲部のうちのいずれか一方には、伸縮可能かつループ状に構成されるバンド部が取り付けられ、手帳カバーが四つ折りとされた際には、バンド部が形成するループで、四つ折りとされた手帳カバーの外周を巻くことにより、第1カバー部と第2カバー部の互いの接触箇所が離間するのを抑制可能に構成されていてもよい。
【0019】
このように構成される手帳カバーによれば、バンド部を利用して、第1カバー部と第2カバー部の互いの接触箇所が離間するのを抑制することができる。
以上の他、上記手帳カバーを備える手帳も新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】
図2Aは手帳カバーの正面図である。
図2Bは手帳カバーの右側面図である。
図2Cは手帳カバーの底面図である。
図2Dは手帳カバーの背面図である。
図2Eは手帳カバーの左側面図である。
図2Fは手帳カバーの平面図である。
【
図3】
図3Aは第1手帳及び第2手帳の表紙を手帳カバーに取り付けた状態を示す説明図である。
図3Bは第1手帳及び第2手帳の裏表紙を手帳カバーに取り付けた状態を示す説明図である。
【
図5】
図5Aは二つ折りにされた手帳を示す正面図である。
図5Bは二つ折りにされた手帳を示す右側面図である。
図5Cは二つ折りにされた手帳を示す底面図である。
【
図6】
図6Aは四つ折りにされた手帳を示す正面図である。
図6Bは四つ折りにされた手帳を示す右側面図である。
図6Cは四つ折りにされた手帳を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、上述の手帳カバー及び手帳について、例示的な実施形態を挙げて説明する。
[手帳カバー及び手帳の構成]
図1A及び
図1Bに示すように、手帳1は、手帳カバー3、第1手帳5A及び第2手帳5Bを備える。
図1A及び
図1Bにおいて、手帳1及び手帳カバー3は四つ折りにされた状態にある。手帳カバー3は、第1カバー部11A、第2カバー部11B及び接続部13を備える。第1カバー部11Aは、第1手帳5Aが装着された際に、第1手帳5Aの表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う部分である。第2カバー部11Bは、第2手帳5Bが装着された際に、第2手帳5Bの表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う部分である。接続部13は、第1カバー部11Aと第2カバー部11Bとを接続する部分である。第1カバー部11A、第2カバー部11B及び接続部13は、柔軟な合成樹脂シートによって構成されている。
【0022】
接続部13は、第1折曲部15A及び第2折曲部15Bを有する。手帳カバー3は、装着された第1手帳5A及び装着された第2手帳5Bが共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、更に第1カバー部11Aと第2カバー部11Bとの間ある接続部13において第1折曲部15A及び第2折曲部15Bを折り曲げることにより、手帳カバー3が四つ折りとなるように構成されている。
【0023】
手帳カバー3は、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図2E及び
図2Fに示すように、折り曲げられていない展開状態においては、ほぼ面状となる部材である。第1カバー部11Aは、第1面状部17A、第2面状部17B及び第3折曲部15Cを備える。第1面状部17Aは、第1カバー部11Aにおける第1手帳5Aの表紙を覆う箇所である。第2面状部17Bは、第1カバー部11Aにおける第1手帳5Aの裏表紙を覆う箇所である。すなわち、本実施形態において、第1カバー部11Aに装着される第1手帳5Aは、左綴じの手帳とされている。第3折曲部15Cは、第1面状部17Aと第2面状部17Bとを接続して折り曲げ可能に構成される。
【0024】
第2カバー部11Bは、第3面状部17C、第4面状部17D及び第4折曲部15Dを備える。第3面状部17Cは、第2カバー部11Bにおける第2手帳5Bの表紙を覆う箇所である。第4面状部17Dは、第2カバー部11Bにおける第2手帳5Bの裏表紙を覆う箇所である。すなわち、本実施形態において、第2カバー部11Bに装着される第2手帳5Bは、左綴じの手帳とされている。第4折曲部15Dは、第3面状部17Cと第4面状部17Dとを接続して折り曲げ可能に構成される。
【0025】
接続部13が備える第1折曲部15Aは、第1カバー部11Aの第1面状部17Aと第2カバー部11Bの第3面状部17Cとを接続して折り曲げ可能に構成される。接続部13が備える第2折曲部15Bは、第1カバー部11Aの第2面状部17Bと第2カバー部11Bの第4面状部17Dとを接続して折り曲げ可能に構成される。
【0026】
なお、上述の通り、本実施形態において、第1手帳5A及び第2手帳5Bは、双方とも左綴じの手帳とされている。ただし、第1手帳5A及び第2手帳5Bは、双方とも右綴じの手帳とされていてもよい。すなわち、第1手帳5A及び第2手帳5Bは、それぞれの表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置されていればよい。また、必要があれば、表紙と背と裏表紙とが異なる相対位置に配置される第1手帳5A及び第2手帳5Bを、手帳カバー3で覆うことも可能である。すなわち、第1手帳5A及び第2手帳5Bは、いずれか一方が左綴じで他方が右綴じとなっていても、手帳カバー3で覆うことができる。
【0027】
手帳カバー3において、第1折曲部15Aと第2折曲部15Bとの間となる位置、かつ第3折曲部15Cと第4折曲部15Dとの間となる位置には、円形の貫通孔19が形成されている。また、第1面状部17A、第2面状部17B、第3面状部17C及び第4面状部17Dには、それぞれにポケット部21が設けられている。ポケット部21は、柔軟な合成樹脂シートによって構成され、ポケット部21の周縁をなす四辺のうち、三辺が第1カバー部11A又は第2カバー部11Bに対して溶着されている。
【0028】
第1手帳5A及び第2手帳5Bを手帳カバー3に装着する際には、第1手帳5A及び第2手帳5Bそれぞれの表紙が、
図3Aに示すように、それぞれに対応するポケット部21に挿し込まれる。また、第1手帳5A及び第2手帳5Bを手帳カバー3に装着する際には、第1手帳5A及び第2手帳5Bそれぞれの裏表紙が、
図3Bに示すように、それぞれに対応するポケット部21に挿し込まれる。
【0029】
ポケット部21を構成する合成樹脂シートの一部は、舌片状にカットされ、その舌片状部分によってしおり部23が構成されている(
図2A参照。)。しおり部23は、第1手帳5A及び第2手帳5Bが備えるページ間に挟み込むことができ、これにより、例えば次に第1手帳5A及び第2手帳5Bを開く際に、所望のページを開くための目印とすることができる。また、第2面状部17Bにおいては、ポケット部21に重ねてペンホルダ部25が設けられている。ペンホルダ部25、
図2Aにおける水平方向が軸方向となる筒状に構成され、その筒状部分の内周側に挿し込まれるペン(図示略。)を保持可能に構成されている。
【0030】
手帳カバー3には、
図2Aに示すように、第1磁着部27A及び第2磁着部27Bが設けられている。第1磁着部27Aは、第1カバー部11A側に含まれる第1面状部17Aに設けられ、第2磁着部27Bは、第2カバー部11B側に含まれる第3面状部17Cに設けられている。手帳1及び手帳カバー3が四つ折りとされた際には、第1磁着部27A及び第2磁着部27Bが磁力によって互いに吸引し合うことにより、第1カバー部11Aと第2カバー部11Bの互いの接触箇所が離間するのを抑制することができる。
【0031】
本実施形態の場合、第1磁着部27A及び第2磁着部27Bは、双方ともネオジム磁石によって構成されている。ただし、第1磁着部27A及び第2磁着部27Bは、互いに磁着するように構成されていれば、ネオジム磁石以外の磁石で構成されていてもよい。また、第1磁着部27A及び第2磁着部27Bは、いずれか一方が磁石であれば、他方は磁石が磁着可能な材料(例えば、鉄系金属材料。)で構成されていてもよい。
【0032】
手帳カバー3には、
図1A及び
図1Bに示すように、バンド部29が取り付けられている。バンド部29は、弾性的に伸縮可能なゴムひもによって構成されている。バンド部29は、ループ状に構成され、バンド部29が形成するループで、四つ折りとされた手帳1及び手帳カバー3の外周を巻くことにより、第1カバー部11Aと第2カバー部11Bの互いの接触箇所が離間するのを抑制することができる。
【0033】
第2折曲部15Bには、バンド部29を取り付けるための取付孔31が設けられている。本実施形態の場合、取付孔31には金属製のハトメが取り付けられている。バンド部29は、ループが潰れるように二つ折りにされた状態で、手帳カバー3の内面側(
図2A参照。)から取付孔31へと挿入され、取付孔31から手帳カバー3の外面側(
図2D参照。)へと引き出されている。なお、バンド部29には、取付孔31を通過不能なストッパー(図示略。)が付設され、手帳カバー3の内面側でストッパーが取付孔31の周囲に引っ掛かることにより、バンド部29が手帳カバー3の外面側へ引っこ抜けるのを抑制している。第1面状部17A、第2面状部17B、第3面状部17C及び第4面状部17Dの外周部分には、それぞれに1箇所ずつのくぼみ部33が設けられている(
図2A参照。)。四つ折りとされた手帳1の外周にバンド部29が巻かれる際に、バンド部29をくぼみ部33に引っ掛ければ、バンド部29の位置がずれるのを抑制することができる。(
図1A参照。)
【0034】
手帳1及び手帳カバー3が四つ折りとされる際には、第2面状部17B、第1手帳5A、第1面状部17A、第3面状部17C、第2手帳5B及び第4面状部17Dが、当該順序で積層されるような向きに、接続部13が折り曲げられる。第2面状部17B及び第4面状部17Dは、それぞれの積層方向に直交する面の形状が、
図4に示すように、略長方形に構成されている。なお、ここでいう略長方形とは、幾何学的に厳密な意味での長方形に加えて、厳密には長方形とは言えないものの長方形と見なし得る形状(例えば、長方形の角にアールが付与された形状、長方形における2組の対辺が概ね平行ではあるものの厳密には平行ではない形状など。)が含まれる概念である。
【0035】
一方、第1面状部17A及び第3面状部17Cは、それぞれの積層方向に直交する面の形状が、
図4に示すように、上記第2面状部17B及び第4面状部17Dの形状(本実施形態の場合は略長方形。)を基準形状として、基準形状の一部分(本実施形態の場合は
図4中において網掛け表示とされた部分。)が欠損している欠損形状とされている。ここでいう欠損形状は、次のような手順に従って特定される形状である。
【0036】
すなわち、欠損形状を特定するに当たっては、まず、第1面状部17A、第2面状部17B、第3面状部17C及び第4面状部17Dの全てが基準形状である場合を想定する。この想定状況下で、手帳カバー3を四つ折りにして、第2面状部17B、第1手帳5A、第1面状部17A、第3面状部17C、第2手帳5B及び第4面状部17Dの積層方向に一致する視線方向から手帳カバー3を見る。その場合に、第1面状部17A及び第3面状部17Cとは異なる部分の陰からはみ出して目視可能な状態となる第1面状部17A及び第3面状部17Cの一部をはみ出し部として特定する。
図4に示す例では、
図4中において網掛け表示とされた部分が、はみ出し部として特定される部分となる。網掛け表示とされた部分が、はみ出し部となる理由については後述する。
【0037】
上述のようなはみ出し部が特定されたら、少なくともはみ出し部が含まれる第1面状部17A及び第3面状部17Cの一部が、基準形状の第1面状部17A及び第3面状部17Cから欠損している形状を欠損形状として特定する。
図4に示す例では、はみ出し部に一致する第1面状部17A及び第3面状部17Cの一部が、基準形状の第1面状部17A及び第3面状部17Cから欠損している形状を欠損形状としている。
【0038】
本実施形態の場合、第1面状部17A及び第3面状部17Cは、それぞれの積層方向に直交する面の形状が、上記欠損形状とされる結果、
図4に示すように、略台形に構成されることになる。なお、ここでいう略台形とは、幾何学的に厳密な意味での台形に加えて、厳密には台形とは言えないものの台形と見なし得る形状(例えば、台形の角にアールが付与された形状、台形における上底及び下底が概ね平行ではあるものの厳密には平行ではない形状など。)が含まれる概念である。
【0039】
手帳1が四つ折りにされる際には、
図5A、
図5B及び
図5Cに示すように、まず、第1カバー部11A及び第2カバー部11Bの双方が、第3折曲部15C及び第4折曲部15Dにおいて折り曲げられて二つ折りにされる。このとき、第1折曲部15Aを介して接続された第1面状部17A及び第3面状部17Cは、
図5A中に仮想線(二点鎖線)で示す位置P1から実線で示す位置P2へ一体的に揺動する。そのため、第1面状部17A及び第3面状部17Cのそれぞれを個別に操作しなくても、第1手帳5A及び第2手帳5Bの双方を一括して閉じることができる。
【0040】
また、このように手帳1が二つ折りにされている状態から、第1手帳5A及び第2手帳5Bを開く場合にも、第1折曲部15Aを介して接続された第1面状部17A及び第3面状部17Cは、
図5A中に実線で示す位置から仮想線(二点鎖線)で示す位置へ一体的に揺動する。そのため、第1面状部17A及び第3面状部17Cのそれぞれを個別に操作しなくても、第1手帳5A及び第2手帳5Bの双方を一括して開くことができる。
【0041】
手帳1が二つ折りにされた際には、第1面状部17Aが上述の欠損形状とされているため、
図5A中における第1面状部17Aの上端は、第2面状部17Bの上端よりも下方に位置する状態になる。第3面状部17Cも、上述の欠損形状とされているため、
図5A中における第3面状部17Cの下端は、第4面状部17Dの下端よりも上方に位置する状態になる。
【0042】
続いて、手帳1が二つ折りにされている状態で、手帳1を接続部13において折り曲げると、
図6A、
図6B及び
図6Cに示すように、手帳1が四つ折りにされる。このとき、第3折曲部15Cを介して接続された第1面状部17A及び第2面状部17Bは、一体的に揺動する。ただし、この揺動時に、第1面状部17Aは、第2面状部17Bとは別の揺動軸を中心にして、第2面状部17Bに対して相対的に揺動する。
【0043】
より詳しく説明すると、まず、第3折曲部15Cを介して接続された第1面状部17A及び第2面状部17Bは、
図5Aにおいては接続部13付近に水平に想定される第1揺動軸を中心にして一体的に揺動する。その際、第2面状部17Bは、
図6A中に仮想線(二点鎖線)で示す位置P3から実線で示す位置P4へ揺動する。一方、第1面状部17Aは、第2面状部17Bと同様に第1揺動軸を中心にして揺動しつつ、更に
図6Aにおける紙面に垂直な第2揺動軸を中心にして揺動する。なお、第1面状部17Aが第2揺動軸を中心にして揺動する際には、第1面状部17Aは第3面状部17Cとともに揺動する。
【0044】
ここで、仮に第1面状部17Aが第1揺動軸を中心にして揺動するだけである場合を想定すれば、第1面状部17Aは、
図6A中に仮想線(二点鎖線)で示す位置P5から仮想線(二点鎖線)で示す位置P6へ揺動するはずである。しかし、実際には、第1面状部17Aは、
図6A中における第1面状部17Aの左上角付近に想定される紙面に垂直な第2揺動軸を中心にして揺動する。そのため、第1面状部17Aは、上述の2軸を中心に揺動し、
図6A中に仮想線(二点鎖線)で示す位置P5から隠れ線(破線)で示す位置P7へと揺動する。
【0045】
上述のように、第1面状部17Aが、第1揺動軸を中心にして揺動するだけではなく、更に第2揺動軸を中心にして揺動するのは、以下のような理由によるものと考えられる。すなわち、
図6Bに表れるように、接続部13が折り曲げられた際には、外周側にある第2折曲部15Bによって、内周側にある第1折曲部15Aが押圧される。より詳しくは、第1折曲部15A及び第2折曲部15Bの折り曲げ方向に沿った長さは、
図2Aにおける第1折曲部15A及び第2折曲部15Bの上下方向寸法に一致するので、この長さは第1折曲部15Aと第2折曲部15Bとで等長となる。しかし、接続部13が折り曲げられた際、
図6Bにおける第1折曲部15A及び第2折曲部15Bそれぞれの水平方向両端間の間隔は、外周側にある第2折曲部15Bの方が長く、内周側にある第1折曲部15Aの方が短くなる。
【0046】
そのため、
図6Bにおける第1折曲部15A及び第2折曲部15Bそれぞれの高さ方向寸法は(水平方向に対して垂直な方向の寸法。)は、外周側にある第2折曲部15Bの方が低く、内周側にある第1折曲部15Aの方が高くなる。したがって、接続部13が折り曲げに伴って、内周側にある第1折曲部15Aの頂点が、外周側にある第2折曲部15Bの内周面に接触すれば、その接触以降、第1折曲部15Aは上方への変位が規制される。その結果、更に接続部13が折り曲げられれば、第1折曲部15Aは第1面状部17A及び第3面状部17Cを下方へと押しのける。
【0047】
第1面状部17A及び第3面状部17Cは、
図6Aにおける左端付近では、第3折曲部15C及び第4折曲部15Dを介して第2面状部17B及び第4面状部17Dに接続されている。そのため、第1面状部17A及び第3面状部17Cは、
図6Aにおける左端付近においては、第2面状部17B及び第4面状部17Dに対する相対位置を、
図6A中における下方へと変位させることが容易ではない。
【0048】
一方、第1面状部17A及び第3面状部17Cは、
図6Aにおける右端付近では、第3折曲部15C及び第4折曲部15Dと同等な構成が存在せず、第2面状部17B及び第4面状部17Dに対して接続されている状態にはない。そのため、第1面状部17A及び第3面状部17Cは、
図6Aにおける右端付近においては、第2面状部17B及び第4面状部17Dに対する相対位置を、
図6A中における下方へと変位させることが容易である。
【0049】
このように、第1面状部17A及び第3面状部17Cは、
図6Aにおける左端付近と右端付近とで、
図6A中における下方への変位のしやすさに差異がある。そのため、上述のように接続部13が折り曲げられるのに伴い、第1折曲部15Aが第1面状部17A及び第3面状部17Cを下方へと押しのけた際には、第1面状部17A及び第3面状部17Cは、
図6Aにおける左端付近よりも右端付近の方が下方へ変位しやすくなる。その結果、第1面状部17A及び第3面状部17Cは、
図6A中における第1面状部17Aの左上角付近に想定される紙面に垂直な第2揺動軸を中心にして、
図6A中において時計回りとなる向きに揺動する。
【0050】
第1面状部17A及び第3面状部17Cが上述のように第2揺動軸を中心に揺動する場合、第1面状部17A及び第3面状部17Cが、第2面状部17B及び第4面状部17Dの形状(本実施形態の場合は略長方形。)と同一形状の基準形状とされていると、先に説明したようなはみ出し部が生じることになる。しかし、本実施形態の手帳1では、第1面状部17A及び第3面状部17Cが、先に説明したような欠損形状になっている。そのため、第1面状部17A及び第3面状部17Cが、第2揺動軸を中心に揺動しても、はみ出し部となり得る箇所が欠損しているので、はみ出し部が生じるのを抑制することができる。
【0051】
つまり、本実施形態の手帳1の場合、手帳1を四つ折りにしたときに、第1面状部17A及び第3面状部17Cが第2揺動軸を中心に揺動することを前提として、そのような揺動が起きた場合でも、第1面状部17A及び第3面状部17Cの一部が、第2面状部17Bと第4面状部17Dとの間に挟まれる空間からはみ出さないように、第1面状部17A及び第3面状部17Cの形状を最適化してあるのである。したがって、第1面状部17A及び第3面状部17Cの一部が、第2面状部17Bと第4面状部17Dとの間に挟まれる空間からはみ出すような構成に比べ、はみ出し部分に何らかの物を引っかけるのを抑制できる。あるいは、はみ出し部分そのものを損傷させてしまう可能性を低減することができる。
【0052】
[効果]
以上説明した手帳1及び手帳カバー3によれば、以下のような効果を奏する。
(1)第1カバー部11Aには第1手帳5Aを装着でき、第2カバー部11Bには第2手帳5Bを装着できる。すなわち、単一の手帳カバー3に対して2冊の手帳を装着できる。したがって、例えば、一方の手帳で特定のページを開いて記述内容を参照できるようにしたまま、他方の手帳でページをめくって所望の書き込みを行う等、単一の手帳では得られない操作性や利便性を得ることができる。
【0053】
(2)第1カバー部11Aにおける第1手帳5Aの表紙を覆う箇所と第2カバー部11Bにおける第2手帳5Bの表紙を覆う箇所は、第1折曲部15Aを介して接続されている。第1カバー部11Aにおける第1手帳5Aの裏表紙を覆う箇所と第2カバー部11Bにおける第2手帳5Bの裏表紙を覆う箇所は、第2折曲部15Bを介して接続されている。そのため、第1カバー及び第2カバーを開閉する際には、第1カバー及び第2カバーの双方が一体的に動く。したがって、第1手帳5A及び第2手帳5Bのそれぞれを個別に開閉しなくても、第1カバー及び第2カバーとともに第1手帳5A及び第2手帳5Bの双方を開閉することができる。
【0054】
(3)手帳カバー3を接続部13で折り曲げて四つ折りとすれば、第1手帳5A及び第2手帳5Bをそれぞれの厚さ方向に積層することができ、第1手帳5A、第2手帳5B及び手帳カバー3を含む構造物をコンパクトにすることができる。しかも、手帳カバー3が四つ折りとされた状態では、接続部13によって第1カバー及び第2カバーが拘束されるため、第1手帳5A及び第2手帳5Bそれぞれが不用意に開いてしまうのを抑制することができる。
【0055】
(4)本実施形態の手帳1及び手帳カバー3の場合、第1カバー部11A及び第2カバー部11Bを第3折曲部15C及び第4折曲部15Dにおいて折り曲げて、二つ折り状態にすることができる。
【0056】
(5)本実施形態の手帳1及び手帳カバー3の場合、第1面状部17A、第2面状部17B、第3面状部17C及び第4面状部17Dの全てが基準形状とされる場合とは異なり、手帳1及び手帳カバー3を四つ折りにした際に、上述のようなはみ出し部が生じるのを抑制することができる。したがって、四つ折りにした際にはみ出し部が生じる手帳カバー3とは異なり、四つ折り時の見栄えをすっきりさせることができ、また、はみ出し部に何かが引っ掛かるといったトラブルを未然に抑制することができる。
【0057】
(6)本実施形態の手帳1及び手帳カバー3の場合、上述のような貫通孔19が形成されているので、手帳1及び手帳カバー3を四つ折りにする際に、二つの折り目の交差点付近において、折り曲げに対する抵抗力が生じるのを緩和することができる。したがって、同様の貫通孔19が形成されていない場合に比べ、手帳カバー3を四つ折りにしやすい折り曲げ特性にすることができる。また、貫通孔19は、円形に構成された丸孔となっている。そのため、例えば貫通孔が四角形に構成された角孔となっている場合とは異なり、貫通孔19の内周を構成する部分には、V字型に切れ込むような角が存在しない。したがって、手帳カバー3の折り畳みが繰り返された際に、角から裂け目が生じやすい角孔に比べ、そのような裂け目が生じるのを抑制でき、手帳カバー3の耐久性を高め、耐用寿命を延ばすことができる。
【0058】
(7)本実施形態の手帳1及び手帳カバー3の場合、第1手帳5A及び第2手帳5Bそれぞれが備える表紙及び裏表紙を、それぞれに対応するポケット部21に挿し込むことにより、手帳カバー3に対して第1手帳5A及び第2手帳5Bを簡便に装着することができる。
【0059】
(8)本実施形態の手帳1及び手帳カバー3の場合、第1磁着部27A及び第2磁着部27Bを利用して、第1カバー部11Aと第2カバー部11Bの互いの接触箇所が離間するのを抑制することができる。
【0060】
(9)本実施形態の手帳1及び手帳カバー3の場合、バンド部29を利用して、第1カバー部11Aと第2カバー部11Bの互いの接触箇所が離間するのを抑制することができる。
【0061】
[他の実施形態]
以上、手帳1及び手帳カバー3について、例示的な実施形態を挙げて説明したが、上述の実施形態は本開示の一態様として例示されるものにすぎない。すなわち、本開示は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な形態で実施することができる。
【0062】
例えば、上記実施形態では、第2手帳5B及び第4面状部17Dの形状が、略長方形とされて、その形状が基準形状とされていたが、基準形状は略長方形に限定されない。その場合でも、第1面状部17A、第2面状部17B、第3面状部17C及び第4面状部17Dの全てが基準形状である場合を想定して、手帳1及び手帳カバー3を四つ折りにすれば、どの部分がはみ出し部となるのかを特定できる。したがって、はみ出し部を特定できれば上述の欠損形状を設定することが可能となり、四つ折りの際に一部がはみ出すような積層体が構成されるのを未然に抑制することができる。
【0063】
また、上記実施形態において、手帳1及び手帳カバー3は、はみ出し部が生じないように構成された例を示したが、はみ出し部が生じても問題がない用途等であれば、第1面状部17A及び第3面状部17Cの形状を上述のような欠損形状とするか否かは任意である。この場合でも、二つの手帳を一括して開閉することができる、四つ折りにした際にいずれかの手帳の表紙又は裏表紙が開いてしまうのを抑制できる、といった優れた効果を得ることができる。
【0064】
また、上記実施形態で例示した貫通孔19、ポケット部21、しおり部23、ペンホルダ部25及びバンド部29などの構成を備えるか否かも任意である。
また、本開示においては手帳及び手帳カバーと称しているが、ここでいう手帳の用途は限定されない。例えば、手帳の用途によっては、ノート、日記帳、メモ帳、スケジュール管理帳、アドレス帳(住所録)、電話帳(電話番号簿)等と称されることもあり得るが、これらは全て本開示でいう手帳に包含される。あるいは、上記以外の各種帳面類なども、本開示でいう手帳に包含される。
【0065】
なお、上記実施形態で例示した1つの構成要素によって実現される複数の機能を、複数の構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した1つの構成要素によって実現される1つの機能を、複数の構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した複数の構成要素によって実現される複数の機能を、1つの構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現してもよい。上記実施形態で例示した構成の一部を省略してもよい。
【符号の説明】
【0066】
1…手帳、3…手帳カバー、5A…第1手帳、5B…第2手帳、11A…第1カバー部、11B…第2カバー部、13…接続部、15A…第1折曲部、15B…第2折曲部、15C…第3折曲部、15D…第4折曲部、17A…第1面状部、17B…第2面状部、17C…第3面状部、17D…第4面状部、19…貫通孔、21…ポケット部、23…しおり部、25…ペンホルダ部、27A…第1磁着部、27B…第2磁着部、29…バンド部、31…取付孔、33…くぼみ部。
【手続補正書】
【提出日】2021-03-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置される第1手帳及び第2手帳を覆うことが可能な手帳カバーであって、
第1手帳が装着された際に、前記第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第1カバー部と、
第2手帳が装着された際に、前記第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第2カバー部と、
前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、
を備え、
前記接続部は、前記第1カバー部における前記第1手帳の表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第1折曲部と、前記第1カバー部における前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第2折曲部とを有し、
前記手帳カバーは、装着された前記第1手帳及び装着された前記第2手帳が共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間ある前記接続部において前記第1折曲部及び前記第2折曲部を折り曲げることにより、前記手帳カバーが四つ折りとなるように構成されており、
前記第1カバー部は、前記第1手帳の表紙を覆う箇所である第1面状部と、前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所である第2面状部と、前記第1面状部と前記第2面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第3折曲部と、
を備え、
前記第2カバー部は、前記第2手帳の表紙を覆う箇所である第3面状部と、前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所である第4面状部と、前記第3面状部と前記第4面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第4折曲部と、
を備え、
前記手帳カバーが四つ折りとされる際には、前記第2面状部、前記第1手帳、前記第1面状部、前記第3面状部、前記第2手帳及び前記第4面状部が、当該順序で積層されるような向きに、前記接続部が折り曲げられ、
前記第1面状部及び前記第3面状部は、それぞれの積層方向に直交する面の形状が、前記第2面状部及び前記第4面状部それぞれの積層方向に直交する面の形状を基準形状として、前記基準形状の一部分が欠損している欠損形状とされ、
前記欠損形状は、前記第1面状部、前記第2面状部、前記第3面状部及び前記第4面状部の全てが前記基準形状である場合を想定して、前記手帳カバーを四つ折りにして前記積層方向に一致する視線方向から前記手帳カバーを見た場合に、前記第1面状部及び前記第3面状部とは異なる部分の陰からはみ出して目視可能な状態となる前記第1面状部及び前記第3面状部の一部をはみ出し部として、少なくとも前記はみ出し部が含まれる前記第1面状部及び前記第3面状部の一部が、前記基準形状の前記第1面状部及び前記第3面状部から欠損している形状である、
手帳カバー。
【請求項2】
表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置される第1手帳及び第2手帳を覆うことが可能な手帳カバーであって、
第1手帳が装着された際に、前記第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第1カバー部と、
第2手帳が装着された際に、前記第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第2カバー部と、
前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、
を備え、
前記接続部は、前記第1カバー部における前記第1手帳の表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第1折曲部と、前記第1カバー部における前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第2折曲部とを有し、
前記手帳カバーは、装着された前記第1手帳及び装着された前記第2手帳が共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間ある前記接続部において前記第1折曲部及び前記第2折曲部を折り曲げることにより、前記手帳カバーが四つ折りとなるように構成されており、
前記第1カバー部は、前記第1手帳の表紙を覆う箇所である第1面状部と、前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所である第2面状部と、前記第1面状部と前記第2面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第3折曲部と、
を備え、
前記第2カバー部は、前記第2手帳の表紙を覆う箇所である第3面状部と、前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所である第4面状部と、前記第3面状部と前記第4面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第4折曲部と、
を備え、
前記第1折曲部と前記第2折曲部との間となる位置、かつ前記第3折曲部と前記第4折曲部との間となる位置には、貫通孔が形成されている、
手帳カバー。
【請求項3】
表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置される第1手帳及び第2手帳を覆うことが可能な手帳カバーであって、
第1手帳が装着された際に、前記第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第1カバー部と、
第2手帳が装着された際に、前記第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第2カバー部と、
前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、
互いに磁着する第1磁着部及び第2磁着部と、
を備え、
前記接続部は、前記第1カバー部における前記第1手帳の表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第1折曲部と、前記第1カバー部における前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第2折曲部とを有し、
前記手帳カバーは、装着された前記第1手帳及び装着された前記第2手帳が共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間ある前記接続部において前記第1折曲部及び前記第2折曲部を折り曲げることにより、前記手帳カバーが四つ折りとなるように構成されており、
前記第1磁着部が前記第1カバー部側に設けられ、前記第2磁着部が前記第2カバー部側に設けられ、前記手帳カバーが四つ折りとされた際には、前記第1磁着部及び前記第2磁着部が磁力によって互いに吸引し合うことにより、前記第1カバー部と前記第2カバー部の互いの接触箇所が離間するのを抑制可能に構成されている、
手帳カバー。
【請求項4】
請求項1に記載の手帳カバーであって、
前記第1折曲部と前記第2折曲部との間となる位置、かつ前記第3折曲部と前記第4折曲部との間となる位置には、貫通孔が形成されている、
手帳カバー。
【請求項5】
請求項1、請求項2及び請求項4のうちのいずれか一項に記載の手帳カバーであって、
互いに磁着する第1磁着部及び第2磁着部を備え、
前記第1磁着部が前記第1カバー部側に設けられ、前記第2磁着部が前記第2カバー部側に設けられ、前記手帳カバーが四つ折りとされた際には、前記第1磁着部及び前記第2磁着部が磁力によって互いに吸引し合うことにより、前記第1カバー部と前記第2カバー部の互いの接触箇所が離間するのを抑制可能に構成されている、
手帳カバー。
【請求項6】
表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置される第1手帳及び第2手帳と、前記第1手帳及び前記第2手帳を覆うことが可能な手帳カバーとを備える手帳であって、
前記手帳カバーは、
第1手帳が装着された際に、前記第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第1カバー部と、
第2手帳が装着された際に、前記第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第2カバー部と、
前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、
を備え、
前記接続部は、前記第1カバー部における前記第1手帳の表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第1折曲部と、前記第1カバー部における前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第2折曲部とを有し、
前記手帳カバーは、装着された前記第1手帳及び装着された前記第2手帳が共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間ある前記接続部において前記第1折曲部及び前記第2折曲部を折り曲げることにより、前記手帳カバーが四つ折りとなるように構成されており、
前記第1カバー部は、前記第1手帳の表紙を覆う箇所である第1面状部と、前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所である第2面状部と、前記第1面状部と前記第2面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第3折曲部と、
を備え、
前記第2カバー部は、前記第2手帳の表紙を覆う箇所である第3面状部と、前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所である第4面状部と、前記第3面状部と前記第4面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第4折曲部と、
を備え、
前記手帳カバーが四つ折りとされる際には、前記第2面状部、前記第1手帳、前記第1面状部、前記第3面状部、前記第2手帳及び前記第4面状部が、当該順序で積層されるような向きに、前記接続部が折り曲げられ、
前記第1面状部及び前記第3面状部は、それぞれの積層方向に直交する面の形状が、前記第2面状部及び前記第4面状部それぞれの積層方向に直交する面の形状を基準形状として、前記基準形状の一部分が欠損している欠損形状とされ、
前記欠損形状は、前記第1面状部、前記第2面状部、前記第3面状部及び前記第4面状部の全てが前記基準形状である場合を想定して、前記手帳カバーを四つ折りにして前記積層方向に一致する視線方向から前記手帳カバーを見た場合に、前記第1面状部及び前記第3面状部とは異なる部分の陰からはみ出して目視可能な状態となる前記第1面状部及び前記第3面状部の一部をはみ出し部として、少なくとも前記はみ出し部が含まれる前記第1面状部及び前記第3面状部の一部が、前記基準形状の前記第1面状部及び前記第3面状部から欠損している形状である、
手帳。
【請求項7】
表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置される第1手帳及び第2手帳と、前記第1手帳及び前記第2手帳を覆うことが可能な手帳カバーとを備える手帳であって、
前記手帳カバーは、
第1手帳が装着された際に、前記第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第1カバー部と、
第2手帳が装着された際に、前記第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第2カバー部と、
前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、
を備え、
前記接続部は、前記第1カバー部における前記第1手帳の表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第1折曲部と、前記第1カバー部における前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第2折曲部とを有し、
前記手帳カバーは、装着された前記第1手帳及び装着された前記第2手帳が共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間ある前記接続部において前記第1折曲部及び前記第2折曲部を折り曲げることにより、前記手帳カバーが四つ折りとなるように構成されており、
前記第1カバー部は、前記第1手帳の表紙を覆う箇所である第1面状部と、前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所である第2面状部と、前記第1面状部と前記第2面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第3折曲部と、
を備え、
前記第2カバー部は、前記第2手帳の表紙を覆う箇所である第3面状部と、前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所である第4面状部と、前記第3面状部と前記第4面状部とを接続して折り曲げ可能に構成される第4折曲部と、
を備え、
前記第1折曲部と前記第2折曲部との間となる位置、かつ前記第3折曲部と前記第4折曲部との間となる位置には、貫通孔が形成されている、
手帳。
【請求項8】
表紙と背と裏表紙とが同一の相対位置に配置される第1手帳及び第2手帳と、前記第1手帳及び前記第2手帳を覆うことが可能な手帳カバーとを備える手帳であって、
前記手帳カバーは、
第1手帳が装着された際に、前記第1手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第1カバー部と、
第2手帳が装着された際に、前記第2手帳の表紙から背を経て裏表紙に至る範囲を覆う第2カバー部と、
前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、
互いに磁着する第1磁着部及び第2磁着部と、
を備え、
前記接続部は、前記第1カバー部における前記第1手帳の表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第1折曲部と、前記第1カバー部における前記第1手帳の裏表紙を覆う箇所と前記第2カバー部における前記第2手帳の裏表紙を覆う箇所とを接続して折り曲げ可能に構成される第2折曲部とを有し、
前記手帳カバーは、装着された前記第1手帳及び装着された前記第2手帳が共に閉じられる状態となる二つ折りの状態から、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間ある前記接続部において前記第1折曲部及び前記第2折曲部を折り曲げることにより、前記手帳カバーが四つ折りとなるように構成されており、
前記第1磁着部が前記第1カバー部側に設けられ、前記第2磁着部が前記第2カバー部側に設けられ、前記手帳カバーが四つ折りとされた際には、前記第1磁着部及び前記第2磁着部が磁力によって互いに吸引し合うことにより、前記第1カバー部と前記第2カバー部の互いの接触箇所が離間するのを抑制可能に構成されている、
手帳。