(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022027130
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】サーバ装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/31 20130101AFI20220203BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20220203BHJP
G06F 21/44 20130101ALI20220203BHJP
G06Q 30/00 20120101ALI20220203BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220203BHJP
G06Q 50/00 20120101ALI20220203BHJP
G06F 21/42 20130101ALI20220203BHJP
【FI】
G06F21/31
G06F13/00 650B
G06F13/00 625
G06F21/44
G06Q30/00 330
G06Q30/06 340
G06Q50/00 300
G06F21/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020130942
(22)【出願日】2020-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】520288179
【氏名又は名称】株式会社リテイギ
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】野呂 健太
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA02
5B084AA16
5B084AB02
5B084AB11
5B084AB21
5B084AB30
5B084AB36
5B084BB16
5B084CD13
5B084DA03
5B084EA02
5B084EA21
5L049AA02
5L049BB66
5L049CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】URLが記載されたSMSメールを用いてユーザをチャットルームに招待することの利便性を維持しながら、チャットルームにおいてユーザと機密性の高い情報のやり取りを行うことが可能なサーバ装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】チャット管理システム100において、サーバ装置10は、URLと認証パラメータB1とを含むSMSメールをユーザ端末30に送信する通信部と、ブラウザチャットルームを提供する制御部とを備える。制御部は、URLへのアクセス要求を送信したユーザ端末30を、アクセス要求に認証パラメータC1が含まれているか否かに基づいて、ユーザ端末30を確認するとともに、ユーザ端末30により入力された認証コードB2が正しいか否かに基づいて、ユーザがブラウザチャットルームの招待対象者であるか否かを確認する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャットルームのURLと第1認証用情報とを含むSMSメールを、チャットルーム招待対象者の対象ユーザ端末に送信する送信部と、
ユーザ端末から前記URLへのアクセス要求を受信した場合、前記アクセス要求に前記第1認証用情報が含まれているか否かに基づいて、前記アクセス要求を送信したユーザ端末が前記対象ユーザ端末であるか否かを確認する第1認証部と、
前記アクセス要求を送信したユーザ端末が前記対象ユーザ端末であることが確認された場合に、当該対象ユーザ端末に対して前記URLへのアクセスを許可することにより、当該対象ユーザ端末から当該URLのチャットルームへの参加を可能とするチャット提供部と、
前記対象ユーザ端末を操作しているユーザに、チャットルーム招待対象者の本人確認が可能な第2認証用情報の入力を促し、前記対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報が正しいか否かに基づいて、前記対象ユーザ端末を操作しているユーザがチャットルーム招待対象者であるか否かを確認する第2認証部と、を備える、サーバ装置。
【請求項2】
チャットアプリを提供するアプリ提供会社のサーバ装置と通信する通信部であって、前記第1認証部により前記アクセス要求を送信したユーザ端末が前記対象ユーザ端末であるか否かが確認される際に、前記アプリ提供会社のサーバ装置からユーザ識別情報を取得する通信部と、
前記ユーザ識別情報と、前記チャットルームのURLおよび前記第1認証用情報の少なくとも一方とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶制御部と、をさらに備える、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記SMSメールの送信先と正しい第2認証用情報とを、担当者による入力操作により設定する設定制御部を、さらに備え、
前記送信部は、前記入力部に入力された前記SMSメールの送信先の情報に基づく前記対象ユーザ端末に、前記SMSメールを送信し、
前記第2認証部は、前記対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報と、前記正しい第2認証用情報とを比較することにより、前記対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報が正しいか否かを決定する、請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記SMSメールを生成する際に、前記第1認証用情報と前記ユーザの応対を対応する担当者の情報とを関連付けて記憶する担当者情報記憶制御部を、さらに備え、
前記送信部は、前記第1認証用情報に関連付けられた前記担当者の情報に対応する担当者端末に前記第2認証部による確認結果を送信する、請求項1~3のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記第2認証部は、前記対象ユーザ端末に入力された前記第2認証用情報が前記チャットルーム招待対象者の正しい個人情報である場合に、前記ユーザ端末を操作しているユーザが前記チャットルーム招待対象者であると決定する、請求項1~4のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記第1認証部は、ユーザ端末から前記URLへのアクセス要求を受信した際に、現在の時刻が前記URLの有効期間外である場合、前記アクセス要求を送信したユーザ端末から前記URLへのアクセスを禁止する、請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
サーバ装置のプロセッサに、
チャットルームのURLと第1認証用情報とを含むSMSメールを、チャットルーム招待対象者の対象ユーザ端末に送信する処理と、
ユーザ端末から前記URLへのアクセス要求を受信した場合、前記アクセス要求に前記第1認証用情報が含まれるか否かに基づいて、前記アクセス要求を送信したユーザ端末が前記対象ユーザ端末であるか否かを確認する処理と、
前記アクセス要求を送信したユーザ端末が前記対象ユーザ端末であることが確認された場合に、当該対象ユーザ端末に対して前記URLへのアクセスを許可することにより、当該対象ユーザ端末から当該URLのチャットルームへの参加を可能とする処理と、
前記対象ユーザ端末を操作しているユーザに、チャットルーム招待対象者の本人確認が可能な第2認証用情報の入力を促し、前記対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報が正しいか否かに基づいて、前記対象ユーザ端末を操作しているユーザがチャットルーム招待対象者であるか否かを確認する処理と、実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャットルームを提供するサーバ装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、事業者がユーザに営業活動を行う場合や、ユーザが事業者に何らかの問合せを行う場合に、電話により事業者の担当者とユーザとが通話することが知られている。
【0003】
また、従来、チャット開催者側から参加者をチャットルームに招待することが可能なチャットシステムが知られている(例えば、特許文献1)。上記特許文献1に記載のチャットシステムでは、親ユーザ(招待する側)が開催するチャットルームに招待するためのURL(Uniform Resource Locator)が記載されたSMS(Short Message Service)メールが、子ユーザ(招待される側)の携帯通信端末に送信される。そして、子ユーザが自らの携帯通信端末を操作することにより、当該携帯通信端末から、URLに対応する招待されたチャットルームにアクセスすることが可能になる。これにより、チャットルームにおいて、親ユーザと子ユーザとはチャットを行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、事業者の担当者がユーザと電話により応対する場合に、通話では受け取ることができない音声以外の情報をユーザから受け取ることや、通話後も継続してユーザとやり取りすることができれば、事業者の担当者にとって有益である。例えば、音声以外の情報として、文字情報、画像情報または動画を、チャットによって担当者がユーザから受け取ることができれば、有益である。そこで、担当者が上記特許文献1に記載のようなチャットシステムを用いて、チャットルームに招待するためのURLが記載されたSMSメールを、ユーザ端末に送信することが考えられる。また、SMSメールを用いれば、電話番号を使用してURLを送信することができるので、担当者がユーザにメールアドレス等を聞く手間を省くことができる。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載のチャットシステムを含む従来のシステムでは、URLが記載されたSMSメールの内容を、何らかの方法で第三者が取得すれば、本来のユーザではなくても誰でもチャットルームにおいて事業者とチャットを行うことが可能となってしまう。このため、事業者は、チャットルームに参加しているユーザが、本来のユーザであるか、または、本来のユーザになりすました者であるかを判断することができない。この結果、事業者は、このチャットルームにおいては、参加しているユーザが本来のユーザであると確証することができないため、ユーザとの間で機密性の高い情報のやり取りを行うことはできないという問題点がある。
【0007】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、URLが記載されたSMSメールを用いてユーザをチャットルームに招待することの利便性を維持しながら、ユーザと機密性の高い情報のやり取りを行うことが可能なサーバ装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、以下に開示する、第1の局面によるサーバ装置は、チャットルームのURLと第1認証用情報とを含むSMSメールを、チャットルーム招待対象者の対象ユーザ端末に送信する送信部と、ユーザ端末からURLへのアクセス要求を受信した場合、アクセス要求に第1認証用情報が含まれるか否かに基づいて、アクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末であるか否かを確認する第1認証部と、アクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末であることが確認された場合に、当該対象ユーザ端末に対してURLへのアクセスを許可することにより、当該対象ユーザ端末から当該URLのチャットルームへの参加を可能とするチャット提供部と、対象ユーザ端末を操作しているユーザに、チャットルーム招待対象者の本人確認が可能な第2認証用情報の入力を促し、対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報が正しいか否かに基づいて、対象ユーザ端末を操作しているユーザがチャットルーム招待対象者であるか否かを確認する第2認証部と、を備える。
【0009】
第2の局面によるプログラムは、サーバ装置のプロセッサに、チャットルームのURLと第1認証用情報とを含むSMSメールを、チャットルーム招待対象者の対象ユーザ端末に送信する処理と、ユーザ端末からURLへのアクセス要求を受信した場合、アクセス要求に第1認証用情報が含まれるか否かに基づいて、アクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末であるか否かを確認する処理と、アクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末であることが確認された場合に、当該対象ユーザ端末に対してURLへのアクセスを許可することにより、当該対象ユーザ端末から当該URLのチャットルームへの参加を可能とする処理と、対象ユーザ端末を操作しているユーザに、チャットルーム招待対象者の本人確認が可能な第2認証用情報の入力を促し、対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報が正しいか否かに基づいて、対象ユーザ端末を操作しているユーザがチャットルーム招待対象者であるか否かを確認する処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
上記第1および第2の局面の構成によれば、URLが記載されたSMSメールを用いてユーザをチャットルームに招待することの利便性を維持しながら、チャットルームにおいてユーザと機密性の高い情報のやり取りを行うことが可能なサーバ装置およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、一実施形態におけるチャット管理システムの処理の概要を説明するための図である。
【
図2】
図2は、一実施形態におけるチャット管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3(a)は、一実施形態におけるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図3(b)は、一実施形態における制御部の機能ブロック図である。
【
図4】
図4は、一実施形態における担当者端末の構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、一実施形態におけるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、一実施形態におけるSMSメールの送信先の入力画面の例を示す図である。
【
図7】
図7(a)は、一実施形態におけるSMSメールの内容を説明するための図である。
【
図8】
図8(a)は、一実施形態におけるアプリの利用の可否に関する処理を説明するための図である。
図8(b)は、一実施形態におけるアカウント承認に関する処理を説明するための図である。
【
図9】
図9(a)は、一実施形態におけるユーザ端末に表示される認証画面(認証成功の場合)の例の図である。
図9(b)は、一実施形態におけるユーザ端末に表示される認証画面(認証失敗の場合)の例の図である。
【
図10】
図10は、一実施形態における担当者端末に表示される通知画面(認証成功の場合)の例の図である。
【
図11】
図11は、一実施形態における担当者端末に表示されるブラウザチャットルームの画面の例の図である。
【
図12】
図12(a)は、一実施形態におけるユーザ端末に表示されるメッセージが送信されたことを通知する画面の例の図である。
図12(b)は、一実施形態におけるユーザ端末に表示されるメッセージが送信されたことを通知する画面の例の図である。
【
図13】
図13(a)は、一実施形態におけるユーザ端末に表示される入力フォームAの画面(入力前の状態)を説明するための図である。
図13(b)は、一実施形態におけるユーザ端末に表示される入力フォームAの画面(入力後の状態)を説明するための図である。
【
図14】
図14は、一実施形態における入力フォームCによるカメラの起動の承認について説明するための図である。
【
図15】
図15(a)は、一実施形態におけるユーザ端末に表示される入力フォームCの画面(入力前の状態)を説明するための図である。
図15(b)は、一実施形態におけるユーザ端末に表示される入力フォームCの画面(入力後の状態)を説明するための図である。
【
図16】
図16は、一実施形態におけるチャット管理システムの制御処理を示すシーケンス図である。
【
図17】
図17は、一実施形態の変形例におけるチャット管理システムの制御処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。また、以下の説明において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、実施形態および変形例に記載された各構成は、適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。また、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。
【0013】
[チャット管理システムの概要]
図1は、本実施形態におけるチャット管理システム100の処理の概要を説明するための図である。チャット管理システム100は、SMS(Short Message Service)を利用可能なユーザ端末30を使用するユーザを、ブラウザチャットルームに招待(誘導)するとともに、ブラウザチャットルームにおいてユーザの認証処理を行うシステムである。ここで、「SMS」とは、電話番号宛に送信されるメッセージ交換サービスである。「ブラウザチャットルーム」とは、担当者端末20およびユーザ端末30のブラウザ上で動作するチャットルームである。
【0014】
ここで、チャット管理システム100を使用する事業者は、ユーザに商品や役務を提供する会社である。ここに開示するチャット管理システム100は、例えば、金融系企業、保険会社等のように、ユーザの個人情報や資産情報等をユーザとやりとりする事業者に適しているが、事業者の業種はこれらに限定されず、様々な業種の事業者が本開示のチャット管理システム100の運営主体となり得る。また、事業者は、営利企業に限られず、公共・公益団体でもよいし、学校法人、医療法人、宗教法人等であってもよい。なお、法人格のない各種団体や、官公庁等も事業者に含まれる。また、「機密性の高い情報」とは、不特定多数からのアクセスや第三者への開示が禁止されるべき、任意の情報を意味する。「機密性の高い情報」の例としては、これらに限定されないが、例えば、ユーザの個人情報(例えば、金融口座情報、収入額・支出額情報、免許証情報、住所・戸籍情報など)、ユーザと事業者との契約情報、営業秘密情報、技術情報、および、人または物の撮影画像などが挙げられる。また、「担当者」とは、チャット管理システム100の担当者端末20を操作する者である。「担当者」の一例は、事業者に対してユーザから連絡や問い合わせ等があったときに、その受付業務を行う受付担当者である。しかし、「担当者」は受付担当者に限らず、事業者においてユーザとコミュニケーションをとる機会があり、かつ、機密性の高い情報を取り扱う権限を有する全ての者(例えば、営業担当者等)を含む。また、「担当者」は事業者の従業員に限らず、事業者の代理店または業務委託先の従業員を含む。
【0015】
図1では、事業者の担当者がユーザをブラウザチャットルームに招待(誘導)する際の処理の概要が示されている。例えば、担当者がユーザと電話により通話している場合、または、通話後に、担当者が担当者端末20を操作することに応じて、(1)チャット管理システム100からユーザ端末30にSMSメールが送信される。このSMSメールには、ブラウザチャットルームに接続するためのURL(Uniform Resource Locator)が記載されている。すなわち、サーバ装置10により当該URLに対応するブラウザチャットルームが開設される。本実施形態では、このURLには、ブラウザチャットルームのリソースの位置の情報に加えて、認証パラメータB1が含まれている。認証パラメータB1とは、SMSメールが送信される前に、サーバ装置10が自動的に作成するか、または、担当者により任意に設定されたパラメータである。例えば、認証パラメータB1は、URLの末尾に付加されるURLパラメータであって、文字、数字または記号、または、これらの組み合わせである。
【0016】
そして、(2)ユーザ端末30に、SMSメールの内容が表示される。(3)ユーザがユーザ端末30上のURLをタッチ操作する。これにより、ユーザ端末30からサーバ装置10にアクセス要求が送信される。(4)ユーザが初めて事業者のサービスを利用する場合、チャットアプリ提供会社の事業者アカウントをチャット相手として承認する。チャットアプリ提供会社とは、コミュニケーションアプリ(メッセージ交換アプリ・チャットプラットフォームアプリ)を提供する事業を行う会社である。チャットアプリ(コミュニケーションアプリ・メッセージ交換アプリ)とは、例えば、LINEアプリ、プラスメッセージ、フェイスブックメッセンジャー、インスタグラム(ダイレクトメール機能)、ツイッター(ダイレクトメール機能)、カカオトークなどであるが、本開示におけるチャットアプリは上記に限られない。また、「アクセス要求」とは、ユーザ端末30からサーバ装置10に送信されるリクエスト指令(例えば、HTTPリクエスト)であり、本実施形態では、当該アクセス要求に、認証パラメータB1が含まれる。
【0017】
そして、(5)チャット管理システム100は、ユーザ端末30からのアクセス要求に認証パラメータB1が含まれるか否か、および、現在の時刻(または日付)がURLの有効期間内か否かに基づいて、第1認証処理を行う。アクセス要求に認証パラメータB1が含まれる場合で、かつ、現在の時刻がURLの有効期間内である場合に、アクセス要求を送信したユーザ端末30がチャット招待対象のユーザ端末30であると決定される。これにより、ユーザ端末30は、URLへのアクセスが許可され、当該ユーザ端末30から当該URLのブラウザチャットルームへの参加が可能な状態となる。
【0018】
(6)ユーザに対して、チャットルーム招待対象者の本人確認が可能な認証コードB2の入力を促すメッセージが表示される。認証コードB2の入力を促すメッセージは、担当者が入力してもよいし、サーバ装置10により自動的に表示されてもよい。認証コードB2としては、ユーザの氏名、生年月日、または住所等の個人情報であってサーバ装置10に記憶されている情報や、事業者とユーザとの間で予め取り決められてサーバ装置10に記憶されたパスワードやお客様番号等を用いることができる。この認証コードB2として、例えば、
図6に示す画面により入力された情報の一部を用いることが可能である。
【0019】
(7)チャット管理システム100は、入力された認証コードB2が正しいか否かに基づいて、第2認証処理を行う。(8)認証結果が担当者端末20に送信される。認証が失敗した場合は、ユーザによるブラウザチャットルームへのアクセスを禁止してもよいし、ブラウザチャットルームが閉設されてもよい。また、認証が失敗した場合は、サーバ装置10による上記の処理に限られず、ブラウザチャットルームへのアクセスを許可しつつも、認証が成功するまで機密性の高い情報のやり取りをユーザとは実施しないように、担当者が認証の失敗に対して対処してもよい。(9)(10)ブラウザチャットルームにおいて、担当者とユーザとが、メッセージや入力フォームの挿入および回答のやり取り(チャット)が行われる。なお、入力フォームの詳細については、後述する。なお、ブラウザチャットルームにおけるチャットのデータ(チャットデータ)は、チャット管理システム100のサーバ装置10に記憶される。このチャットデータには、例えば、ユーザと事業者との間でやりとりされるユーザの個人情報や契約情報等の、機密性の高い情報が含まれている。
【0020】
上記の構成よれば、SMSメールを用いた場合でも、チャット管理システム100により、URLへのアクセス要求を送信したユーザ端末30が正しいユーザ端末30であるか否かを確認することができるとともに、当該ユーザ端末30を使用するユーザがブラウザチャットルームに招待すべき対象者(正しいユーザ)であるか否かを確認することができる。この結果、URLが記載されたSMSメールを用いてユーザをブラウザチャットルームに招待することの利便性を維持しながら、担当者は、ブラウザチャットルームにおいてユーザと機密性の高い情報のやり取りを行うことができる。
【0021】
[チャット管理システムの各部の構成]
図2は、本実施形態におけるチャット管理システム100の概略構成を示すブロック図である。チャット管理システム100は、インターネットN1および電話回線網N2を介して、事業者とユーザとがメッセージやデータのやり取りを行うWebチャットルームR1およびブラウザチャットルームの提供、および、このブラウザチャットルームにおける認証を行うためのシステムである。
【0022】
また、チャット管理システム100は、サーバ装置10と、複数の担当者端末20とを含む。サーバ装置10は、インターネットN1および電話回線網N2を介して、複数の担当者端末20と複数のユーザ端末30との各々に通信可能に構成されている。サーバ装置10と複数の担当者端末20と複数のユーザ端末30とは、それぞれ、インターネットN1を介して、チャット管理システム100に対して外部に設けられ、上記アプリ提供会社が提供するアプリ提供会社サーバ装置200と通信可能に構成されている。
【0023】
ここで、サーバ装置10は、本開示では、事業者が物理的に占有するものであってもよいし、使用権を有するだけのものであってもよいが、当該サーバ内のデータの管理権限が原則的に事業者に限定されているものを意味している。また、サーバ装置10は、1つのサーバ装置により構成されていてもよいし、複数のサーバ群からなるクラウド上に構成される仮想サーバ(クラウドサーバ)により構成されていてもよい。例えば、サーバ装置10は、クラウドサーバを用いて、複数の事業者が共用してもよいし、クラウドサーバ上に、事業者ごとに各サーバ装置10が構成されていてもよい。言い換えると、クラウドサーバにおけるチャット管理システム100の製造(提供)者のドメインのサブドメインとして、各事業者のサーバ装置10が構成されていてもよい。いわゆる、SaaS(Software as a Service)として、チャット管理システム100が提供されてもよい。また、クラウドサーバにおいて、チャット管理システム100の利用する事業者ごとにドメインが設定されることにより、サーバ装置10が構成されていてもよい。すなわち、エンタープライズ型のサービスとして、チャット管理システム100が提供されてもよい。
【0024】
図3(a)は、サーバ装置10の概略構成を示すブロック図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを含む。制御部11は、サーバ装置10における各制御処理を実行するように構成されている。また、制御部11は、プログラムを実行することにより制御処理を実行するプロセッサを含む。記憶部12には、ブラウザチャットルームにおける担当者とユーザとのやり取りに関するデータであるチャットデータが含まれるデータベース12aが構築されている。また、通信部13は、インターネットN1および電話回線網N2に無線または有線接続可能に構成されている通信インタフェースである。
【0025】
図3(b)は、制御部11の機能ブロック図を示している。制御部11は、第1認証部、第2認証部、チャット提供部、設定制御部、ユーザ情報記憶制御部、および、担当者情報記憶制御部としての機能を有する。第1認証部は、ユーザ端末30からURLへのアクセス要求を受信した場合、アクセス要求に認証パラメータB1が含まれているか否かに基づいて、アクセス要求を送信したユーザ端末30がブラウザチャットルームへ招待した対象のユーザ端末30であるか否かを確認する機能を有する。第2認証部は、ユーザ端末30を操作しているユーザに、認証コードB2の入力を促し、ユーザ端末30に入力された認証コードB2が正しいか否かに基づいて、ユーザがブラウザチャットルームの招待対象者であるか否かを確認する機能を有する。チャット提供部は、アクセス要求に認証パラメータB1が含まれている場合に、アクセス要求を送信したユーザ端末30に対してURLへのアクセスを許可することにより、ユーザのブラウザチャットルームへの参加を可能とする機能を有する。ユーザ情報記憶制御部は、ユーザ識別情報(UID)と、ブラウザチャットルームのURLおよび第1認証パラメータの少なくとも一方とを関連付けてデータベース12aに記憶させる機能を有する。担当者情報記憶制御部は、SMSメールを生成する際に、認証パラメータB1とユーザの応対を対応する担当者の情報とを関連付けてデータベース12aに記憶させる機能を有する。
【0026】
図4は、担当者端末20の概略構成を示すブロック図である。
図5は、ユーザ端末30の概略構成を示すブロック図である。複数の担当者端末20と複数のユーザ端末30とは、それぞれ、情報端末として構成されている。複数の担当者端末20および複数のユーザ端末30は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット型情報端末、パーソナルコンピュータ、IoTデバイスである。一例としては、担当者端末20は、パーソナルコンピュータであり、ユーザ端末30は、スマートフォンである。なお、
図2では、担当者端末20およびユーザ端末30をそれぞれ2つ図示しているが、担当者端末20およびユーザ端末30の数はこれに限られない。
【0027】
図4に示すように、複数の担当者端末20の各々は、制御部21と、操作部22と、表示部23と、通信部24とを含む。制御部21は、担当者端末20における各制御処理を実行するように構成されている。また、制御部21は、プログラムを実行することにより制御処理を実行するプロセッサを含む。操作部22は、担当者による入力操作を受け付けるように構成されている。例えば、操作部22は、キーボード、マウス、タッチパネル、マイクロフォン、および、カメラのうちの少なくとも1つを含む。表示部23は、例えば、液晶または有機ELディスプレイであり、制御部21の指令に基づいて、画像を表示するように構成されている。通信部24は、インターネットN1および電話回線網N2に無線または有線接続可能に構成されている通信インタフェースである。なお、操作部22は、タッチパネルとして構成されている場合、表示部23を兼ねてもよい。
【0028】
図5に示すように、複数のユーザ端末30の各々は、制御部31と、タッチパネル32と、カメラ33と、記憶部34と、通信部35とを含む。制御部31は、ユーザ端末30における各制御処理を実行するように構成されている。また、制御部31は、プログラムを実行することにより制御処理を実行するプロセッサを含む。タッチパネル32は、ユーザによる入力操作を受け付けるとともに、画像を表示するように構成されている。また、カメラ33は、ユーザによるタッチパネル32に対する入力操作に基づいて、画像を撮影するように構成されている。記憶部34は、撮影された画像データを記憶するように構成されている。通信部35は、インターネットN1および電話回線網N2に無線または有線接続可能に構成されている通信インタフェースである。また、通信部35は、SMS利用機能および電話機能を有する。すなわち、通信部35は、電話回線網N2またはインターネットN1を介して、SMSメールの送受信、電話番号を用いた架電・受電を行うことが可能に構成されている。
【0029】
また、複数の担当者端末20および複数のユーザ端末30の各々には、ブラウザ用ソフトウェア(例えば、Webブラウザ)がインストールされている。そして、複数の担当者端末20および複数のユーザ端末30の各々は、サーバ装置10にアクセスすることにより、ブラウザ上で、サーバ装置10が提供する画面(
図6、
図9~
図15参照)を表示するように構成されている。
【0030】
(SMSメールの送信に関する画面例)
図6は、担当者端末20の表示部23に表示されるSMSメールの送信に関する画面の例である。また、この画面は、ブラウザチャットルームの開設に関する画面としての機能も有する。具体的には、表示部23には、SMSメールの送信先の電話番号を入力するための欄と、正しい認証コードB2として入力される情報とが表示される。正しい認証コードB2は、例えば、ユーザの氏名(
図6の例では「田中四郎」)、お客様番号(
図6の例では「0242」)、および、生年月日等のユーザの個人情報や、ユーザと担当者とが取り決めたパスワードのうちの少なくとも1つが用いられる。そして、担当者が、電話番号と正しい認証コードB2とを入力した後に、SMSメールを送信するためのアイコンを操作した場合、サーバ装置10は、電話番号と正しい認証コードB2と担当者(
図6の場合、「一郎」)とが関連付けられたブラウザチャットルームを開設する。また、サーバ装置10は、ブラウザチャットルームのリソースの位置の情報に認証パラメータB1が付加されたURLを生成する。そして、サーバ装置10(または担当者端末20)は、入力された電話番号に対応するユーザ端末30に、SMSメールを送信する。このSMSメールには、ブラウザチャットルームのリソースの位置の情報に認証パラメータB1が付加されたURL(
図7参照)が記載されている。
【0031】
図7は、ユーザ端末30のタッチパネル32に表示されるSMSメールの画面の例である。具体的には、ユーザ端末30のタッチパネル32には、サーバ装置10(または担当者端末20)から送信されたSMSメールの内容(URL)が表示される。例えば、
図7に示すように、URLは、ブラウザチャットルームのリソース位置を示す情報(例えば、「https://example.com/chat」)と、URLパラメータ(認証パラメータB1)「?param=1234」とにより構成される。また、認証パラメータB1「param=1234」は、
図6の例においてSMSメールの送信先および認証コードB2を入力した担当者(
図6の例では「一郎」)と関連付けられてデータベース12aに記憶されている。そして、このURLは、例えば、ハイパーリンクとして構成されており、ユーザがURLをタッチ操作した場合、ユーザ端末30は、URLに基づいて、サーバ装置10にアクセス要求(HTTPリクエスト)を送信する。ユーザがURLをタッチ操作した場合、ユーザ端末30はアプリ提供会社サーバ装置200に接続される。その後、ユーザ端末30には、
図8(a)および
図8(b)の画面が表示される。また、URLには、有効期間が設定されている。
【0032】
図8(a)は、アプリ提供会社のアプリの利用をユーザに求めるための画面の例である。ここで、ユーザが承認すると、ユーザ識別情報(UID)をサーバ装置10に送信することをアプリ提供会社に対して承認したこととなる。
図8(b)は、ユーザ端末30のタッチパネル32に表示される事業者のアカウントをチャット相手として承認することを要求する画面の例である。なお、
図8(b)の画面と
図8(a)の画面とは同一の画面上に表示されてもよく、
図8(a)および
図8(b)の一方が先に表示され、その後、他方が表示されてもよい。
【0033】
図8(a)に示すように、タッチパネル32には、例えば、「本アプリのサービスを利用されますか」等のメッセージが表示される。また、
図8(b)に示すように、タッチパネル32には、例えば、「ブラウザチャットを利用するためには、チャットアプリにおけるチャット相手として企業公式アカウントを承認して頂く必要があります」等のメッセージが表示される。また、
図8(a)および
図8(b)において、タッチパネル32に表示される承認ボタンに対してユーザが操作すると、ユーザのアカウントが事業者のアカウントをチャット相手として承認する。この場合、ユーザに対してブラウザチャットルームへのアクセスが許可される。また、アプリ提供会社サーバ装置200からサーバ装置10にユーザ識別情報(UID)が送信される。また、アプリ提供会社サーバ装置200からサーバ装置10にユーザ識別情報(UID)に加えて、チャットアプリにおけるユーザ名、アイコン画像(プロフィール画像)およびステータスメッセージ等が送信されてもよい。そして、サーバ装置10は、アプリ提供会社サーバ装置200から取得したユーザ識別情報(UID)と、SMSメールの情報と、担当者により入力されたユーザの氏名、お客様番号、および、メモの情報とを関連付けてデータベース12aに記憶する。また、ユーザが拒否ボタンに対して操作すると、ユーザに対してブラウザチャットルームへのアクセスが拒否される。
【0034】
サーバ装置10は、ユーザ端末30から送信されたアクセス要求に認証パラメータB1が含まれている否かを確認することにより、URLへのアクセス要求を送信したユーザ端末30が、ブラウザチャットルームの招待対象のユーザ端末30であるか否かを確認する。例えば、サーバ装置10は、アクセス要求に認証パラメータB1「param=1234」が含まれている場合、ブラウザチャットルームへのユーザ端末30のアクセスを許可する。サーバ装置10は、アクセス要求に認証パラメータB1が含まれていない場合、ブラウザチャットルームへのユーザ端末30のアクセスを許可しない。
【0035】
図9(a)および
図9(b)は、ユーザ端末30のタッチパネル32に表示される認証画面の例である。この認証画面は、例えば、アクセス要求を送信したユーザ端末30が招待対象のユーザ端末30であることが確認され、アプリ提供会社サーバ装置200からサーバ装置10にユーザ識別情報(UID)が送信された後に、タッチパネル32に表示される。この認証画面は、ユーザ端末30を使用するユーザがチャットルーム招待対象者(正しいユーザ)か否かを確認するための画面である。また、この認証画面は、例えば、認証コードB2として氏名の入力をユーザに要求するメッセージが表示される。前述したように、認証コードB2は氏名等の個人情報に限定されない。ただし、認証コードB2がチャットルーム招待対象者(正しいユーザ)の個人情報であれば、パスワード等を利用する場合と比較して、チャットルーム招待対象者に対して事前にコードを知らせる必要がないので、認証作業における担当者およびユーザの負担を軽減することができる。
【0036】
図9(a)は、ユーザが入力した認証コードB2が正しい場合のユーザ端末30の画面の例であり、
図9(b)は、ユーザが入力した認証コードB2が正しくない場合のユーザ端末30の画面の例である。
図9(a)のように、ユーザがユーザ端末30で入力した認証コードB2が「田中四郎」であった場合、サーバ装置10は、記憶部12を参照し、チャットルーム招待対象者の氏名が「田中四郎」であるか否かを確認する。そして、サーバ装置10は、認証コードB2が正しい場合(「田中四郎」の場合)、ユーザ端末30を使用する者がチャットルーム招待対象者である「田中四郎」であると決定する。この場合、サーバ装置10は、認証成功(認証結果)を示す通知を担当者端末20に送信する。そして、ユーザは、ブラウザチャットルームに参加することが許可される。
【0037】
また、通知される担当者端末20は、認証パラメータB1に関連付けられた担当者に対応する担当者端末20である。そして、
図10に示すように、担当者端末20では、認証結果である「認証成功」というメッセージP1、または、図示しないが「認証成功」を意味する画像(例えば、「〇」)がユーザ氏名の近傍に表示される。これにより、担当者は、認証結果を容易に認識することができる。
【0038】
また、
図9(b)のように、ユーザが誤った認証コードB2である「佐藤たかし」をユーザ端末30に入力した場合、サーバ装置10は、認証コードB2が正しくないと決定し、ユーザ端末30を使用する者がチャットルーム招待対象者である「田中四郎」でないと決定する。この場合、サーバ装置10は、認証失敗(認証結果)を示す通知を担当者端末20に送信してもよいし、認証失敗(認証結果)を示す通知が担当者端末20には送信されずに、改めて認証コードB2を入力することをユーザに促すメッセージがタッチパネル32に表示されてもよいし、ブラウザチャットルームが閉設させてもよい。
【0039】
(ブラウザチャットルームの画面例について)
図11は、担当者端末20の表示部23におけるブラウザチャットルームの画面の例を示す図である。
図12(b)、
図13(a)および
図13(b)は、ユーザ端末30におけるブラウザチャットルームに対応する画面の例を示す図である。表示部23には、ブラウザチャットルームにおける担当者とユーザとのやり取りの画像P2aが表示される。
図12(b)に示すように、画像P2aと同様の画像は、ユーザ端末30のタッチパネル32に表示される。ブラウザチャットルームでは、例えば、ユーザからのメッセージと担当者からのメッセージとが時系列(例えば、上下)に並んで表示される。詳細には、ブラウザチャットルームでは、ユーザのアイコン画像(プロフィール画像)P2bと共にユーザにより入力されたテキストデータと送信日時とが互いに近接した表示と、担当者により入力されたテキストデータと送信日時とが互いに近接した表示とを含む。また、担当者からのメッセージには、入力フォームを挿入したことを示す表示が含まれる。また、ユーザからのメッセージには、入力フォームに回答したことを示す表示が含まれる。なお、入力フォームの詳細は、後述する。
【0040】
図11の例では、表示部23の左側の部分に、担当者が担当するユーザのリストが表示されている。リストのうちから選択されたユーザ名が参加するブラウザチャットルームが画像P2aとして表示部23に表示される。また、表示部23の上側の部分に、ユーザ名(チャットアプリのサービス上の名前)とプロフィール画像P2bとが表示される。また、表示部23の上側の部分に、担当者が入力した情報(
図6参照)(例えば、「氏名」、「お客様番号」および「電話番号」)が表示される。また、表示部23の右側の部分に、ステータス情報P2c、担当グループ情報P2d、タグP2e、入力フォーム回答情報P2f、および、担当者(担当者)の名前(例えば、「一郎」)が表示される。
【0041】
ステータス情報P2cは、選択されたユーザ(例えば、「田中四郎」)とのブラウザチャットルームが開設されている場合、例えば、「対応中」が、表示部23に表示される。なお、選択されたユーザとのブラウザチャットルームが開設されていない場合、ステータス情報P2cとして、図示しないが、例えば、「対応開始前」が、表示部23に表示される。タグP2eは、選択されたユーザ(例えば、「田中四郎」)に対して任意に設定されたタグの画像である。タグP2eの追加、変更および削除は、担当者による操作部22に対する操作により行われる。
【0042】
図12(a)は、ユーザ端末30のタッチパネル32に表示される通知画面の一例である。ブラウザチャットルームにおいて担当者によりメッセージが入力された場合、アプリ提供会社サーバ装置200を介して、ブラウザチャットルームに参加するユーザに対してメッセージが入力されたことを示す通知が送信される。なお、後述する入力フォームが挿入された場合にも、通知が送信される。具体的には、タッチパネル32に「新着メッセージを受信しました」等のメッセージP3aと、「チャットへ移行」等のブラウザチャットルームへ移行するためのアイコンP3bとが表示される。アイコンP3bには、ブラウザチャットルームに対応するURLが関連付けられている。ユーザがアイコンP3bを操作すると、
図12(b)に示すブラウザチャットルームに画面表示が移行する。
【0043】
(入力フォームの例)
サーバ装置10(制御部11)は、ブラウザチャットルームにおいてユーザが情報を入力するための入力フォームを生成するように構成されている。ここで、入力フォームとは、担当者によって予め設定された所定の形式に沿った機密性の高い情報に関する質問項目である。この構成によれば、入力フォームを用いることにより、担当者がブラウザチャットルームにおいて逐次質問する手間を省くことができるので、事業者(担当者)の作業負担を軽減することができる。
【0044】
具体的には、
図11に示すように、表示部23には、ブラウザチャットルームに挿入される入力フォームを選択するためのアイコンP2gが表示される。例えば、入力フォームAは、ユーザの口座情報を取得するための質問項目である。詳細には、入力フォームAには、ユーザの氏名、住所、銀行名、支店名、および、口座番号などが含まれる。入力フォームBは、ユーザの免許証情報を取得するための質問項目である。詳細には、入力フォームBには、ユーザの氏名、住所、有効期限、免許の種類情報、免許証番号、および、免許証画像などが含まれる。また、入力フォームCは、車体の情報を取得するための質問項目である。詳細には、入力フォームCには、ナンバープレートの番号および車体の状態(損傷状態)を示す画像などが含まれる。なお、入力フォームは、上記の例に限られない。
【0045】
そして、担当者端末20は、アイコンP2gが担当者により選択された場合、選択されたアイコンP2gに対応する入力フォームを、サーバ装置10を介して、ユーザ端末30に送信する。
【0046】
図13(a)に示すように、ユーザ端末30のタッチパネル32には、入力フォームの内容を示す画像が表示される。例えば、
図13(b)に示すように、入力フォームA(口座情報取得フォーム)の場合、ユーザによりユーザ端末30に、テキストデータ(お名前、住所、銀行名、支店名、口座番号等)が入力される。また、図示しないが、入力フォームB(免許証情報取得フォーム)の場合、ユーザによりユーザ端末30にテキストデータ(氏名、有効期限、免許証番号等)が入力されるか、カメラ33を起動させて免許証画像を取得(撮影)すること、および、記憶部34から免許証画像を読み出すことのうちの少なくとも1つが行われる。
【0047】
そして、
図13(b)に示すように、ユーザ端末30は、入力フォームに対するユーザの回答情報が入力されたことに基づいて、入力フォームに対するユーザの回答情報を、サーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、回答情報をチャットデータの一部として記憶部12のデータベース12aに記憶するように構成されている。
【0048】
そして、
図11に示すように、担当者端末20の表示部23に、入力フォーム回答情報P2fが表示される。この構成によれば、事業者(担当者)は、入力フォームに対するユーザの回答情報P2fを視認しながら、ブラウザチャットルームにおいてチャットを行うことができる。
【0049】
図14、
図15(a)および
図15(b)のように、入力フォームC(車体情報取得フォーム)の場合、カメラ33がユーザ端末30のブラウザ上で自動的に起動する。例えば、カメラ33は、上記した外部ブラウザ上で起動する。
図14は、タッチパネル32に表示されるユーザに対してカメラ33を起動することの承認を得るための画面の例を示している。例えば、
図14に示すように、タッチパネル32上に、「カメラを起動してもよろしいでしょうか」や図示しないが、「ブラウザチャットルームは、カメラのアクセスを要求しています」等のメッセージと、「承認」ボタンと「拒否」ボタンが表示される。そして、
図14に示すように、タッチパネル32上の「承認」がユーザによりタッチされると、
図15(a)のように、カメラ33がユーザ端末30のアプリ外部のブラウザ上で自動的に起動する。なお、タッチパネル32上の「拒否」がユーザによりタッチされた場合、カメラ33は起動されずに、オペレータとのチャットの画面に戻る。なお、本開示では、ユーザに対してカメラ33を起動することの承認を得ずに、自動的にカメラ33を起動してもよい。
【0050】
図15(a)に示すように、タッチパネル32上には、案内メッセージとガイドGとが表示される。例えば、タッチパネル32上には、「ガイドに車体を合わせてください」という案内メッセージが表示されるとともに、カメラ33により映されている画像と、ガイドGとが表示される。また、複数枚の撮影画像が必要な場合は、
図15(b)のように、1枚目の画像の撮影後に、新たに案内メッセージとガイドGとがタッチパネル32に表示される。撮影された画像や入力された情報は、ユーザ端末30からサーバ装置10に送信される。サーバ装置10は、撮影された画像をチャットデータの一部として記憶部12のデータベース12aに記憶する。この構成によれば、カメラ33が自動的に起動するので、ユーザがカメラ33を起動させるためのユーザ端末30への操作が不要になるとともに、サーバ装置10はユーザ端末30から撮影された画像を容易に取得することができる。この結果、ユーザの作業負担が軽減するとともに、オペレータ自身がユーザに対してカメラ33による撮影および画像の送付を詳細に案内する必要がなくなるので、撮影された画像を取得するためのオペレータの作業負担を軽減することができる。また、ユーザは、タッチパネル32に表示されたガイドGに基づいて、対象物(車体)を撮影すればよいので、容易に適切な画像を撮影することができる。この結果、ユーザによる画像の撮影の取り直し等を抑制することができるので、ユーザの作業負担を軽減することができる。そして、適正な撮影方法(適正な撮影角度や対象の撮影位置)により撮影が行われるので、撮影された画像を精度の高い状況把握に使うことができる。さらに、AIや、画像認識技術向上のために、撮影された画像を学習用のデータとして使う場合には、不適正な撮影となる可能性が低いので、有用なデータとして使うことができる。
【0051】
ここで、サーバ装置10は、ブラウザチャットルームにおいてやり取りされたチャットデータに対してユーザ端末30がアクセス可能な期間を、所定の期間(例えば、数十日)に制限するように構成されている。すなわち、チャットデータが生成された時点から所定の期間が経過した後には、ユーザ端末30がチャットデータにアクセスできないように、サーバ装置10は制御する。ここで、ユーザと事業者とのやり取りが終了した後でかつアクセスが不要な時期にも、ユーザ端末30がアクセスできる場合には、ユーザ以外の者がユーザ端末30を用いてアクセスする場合や、ユーザが事業者とのやり取り以外の目的を持ってアクセスする場合が生じる可能性がある。これに対して、上記のように制限すれば、ユーザ以外の者がユーザ端末30を用いてアクセスすることや、ユーザが事業者とのやり取り以外の目的を持ってアクセスする可能性を低減することができるので、チャットデータに対するセキュリティ性を向上させることができる。
【0052】
[チャット管理システムの制御処理について]
次に、
図16を参照して、本実施形態によるチャット管理システム100の制御処理について説明する。
図16は、チャット管理システム100の制御処理に関するシーケンス図である。なお、説明の都合上、チャット管理システム100の制御処理に加えて、アプリ提供会社サーバ装置200の制御処理についても説明する。また、
図16では、ユーザ端末30および担当者端末20は、それぞれ、1つ示しているが、複数あってもよい。
【0053】
ステップS21において、担当者による担当者端末20に対する入力操作(
図6参照)により、ユーザの電話番号および正しい認証コードB2(
図6の例の場合、氏名またはお客様番号)が入力される。そして、ステップS1により、担当者による操作に基づいて、サーバ装置10からユーザ端末30にSMSメールが送信される。このSMSメールには、ブラウザチャットルームの位置の情報と認証パラメータB1を含むURLが記載されている。ステップS2において、ブラウザチャットルームがサーバ装置10により開設される。なお、ステップS2の時点ではユーザの認証が未実施のため、このブラウザチャットルームには担当者のみが参加可能な状態となっている。
【0054】
ステップS31において、ユーザ端末30によるURL(
図7参照)に対するタッチ操作に基づいて、ユーザ端末30は、サーバ装置10(URL)にアクセス要求を送信する。
【0055】
ステップS3において、サーバ装置10からアプリ提供会社サーバ装置200にユーザ端末30からアクセスがあったことを示す通知が送信される。ステップS41において、アプリ提供会社サーバ装置200からユーザ端末30に、ユーザ識別情報(UID)の事業者への送信の可否を伺うメッセージ(
図8(a)参照)が送信される。また、ステップS41において、アプリ提供会社サーバ装置200からアクセス要求を送信したユーザ端末30に対して、事業者のアカウントをチャット相手としての承認を依頼するメッセージ(
図8(b)参照)が送信される。ステップS32において、ユーザ端末30により承認することを選択する操作がなされた場合、承認を示す指令がユーザ端末30からアプリ提供会社サーバ装置200に送信される。
【0056】
ステップS42において、アプリ提供会社サーバ装置200からサーバ装置10に、ユーザ識別情報(UID)およびユーザ識別情報(UID)に付随する情報(ユーザ名、アイコン画像およびステータスメッセージの少なくとも一部)が送信される。なお、ユーザが事業者のサービスを受けることが初回でない場合(記憶部12にUIDが既に記憶されている場合)、ステップS3、S41、S32およびS42は、実行されなくてもよい。
【0057】
ステップS4において、URLへのアクセス要求を送信したユーザ端末30が、ブラウザチャットルームに招待する対象のユーザ端末30であるかを確認する第1認証処理を行う。具体的には、現在の時刻(または日付)がURLの有効期間内か否かを判断する。現在の時刻がURLの有効期間外である場合、アクセス要求を送信したユーザ端末30からURLへのアクセスを禁止する。また、アクセス要求に認証パラメータB1が含まれているか否かが判断される。そして、現在の時刻(または日付)がURLの有効期間内で、かつ、アクセス要求に認証パラメータB1が含まれている場合、ステップS5に進む。これにより、アクセス要求を送信したユーザ端末30が招待対象のユーザ端末30であることが確認され、当該ユーザ端末30に対してURLへのアクセスを許可し、当該ユーザ端末30からURLのブラウザチャットルームへの参加を可能とする処理が行われる。一方、アクセス要求に認証パラメータB1が含まれていない場合、図示しないが、ステップS21に戻るか、処理が終了される。
【0058】
ステップS5において、サーバ装置10からユーザ端末30に認証コードB2の入力を要求する指令が送信される。この入力を要求する指令(メッセージ)は、担当者により入力されてもよいし、サーバ装置10により自動的に送信されてもよい。これにより、チャットルーム招待対象者の本人確認が可能な認証コードB2の入力が促される。そして、ステップS33において、ユーザによるユーザ端末30に対する入力操作に基づいて、認証コードB2がユーザ端末30からサーバ装置10に送信される。
【0059】
ステップS6において、認証コードB2が正しいか否かが確認されることにより、ユーザ端末30を使用するユーザが、ブラウザチャットルームにチャットルーム招待対象者としてのユーザであるか否かを確認する第2認証処理が行われる。例えば、ステップS21において担当者により入力された認証コードB2と、ユーザにより入力された認証コードB2とを比較して、互いに一致するか否かが判断される。ステップS7において、認証コードB2が正しい場合、認証成功を示す認証結果の通知がサーバ装置10から担当者端末20に送信される。その後、ステップS8に進む。認証コードB2が正しくない場合、
図9(b)に示すように、再度、ユーザに認証コードB2の入力を促す通知をするか、または、ブラウザチャットルームを閉鎖してもよいし、認証失敗を示す認証結果の通知がサーバ装置10から担当者端末20に送信されてもよい。
【0060】
ステップS8において、ブラウザチャットルームにユーザが参加する。ステップS22において、担当者端末20からサーバ装置10に、メッセージが送信される。これに応じて、サーバ装置10は、アプリ提供会社サーバ装置200に通知を送信する(ステップS9)。そして、アプリ提供会社サーバ装置200は、ユーザ端末30に通知(
図12(a)参照)を行う(ステップS43)。そして、ユーザ端末30に対する操作に基づいて、メッセージがユーザ端末30からサーバ装置10を介して担当者端末20に送信される(ステップS34)。
【0061】
ステップS23において、オペレータによる操作に基づいて担当者端末20から入力フォームCがブラウザチャットルームに入力される。そして、入力フォームCがブラウザチャットルームに入力されたことを示す通知がユーザ端末30に送信される(ステップS10およびS44)。ここで、入力フォームCにおいて、カメラ33が自動で起動される設定となっている場合、ステップS35において、カメラが起動することをユーザに承認を求める表示(
図14参照)が行われ、ユーザが承認を行う。そして、ステップS36において、カメラ33が自動で起動する。そして、ステップS37において、ユーザが対象物を撮影した後、撮影された画像を含む入力フォームCの回答結果がユーザ端末30からサーバ装置10に送信される。これにより、オペレータは、入力フォームCの回答結果を取得することができる。なお、
図16では、説明のために、入力フォームCを送信する例が記載されているが、本開示はこれに限られない。すなわち、入力フォームC以外の入力フォームが送信されてもよいし、入力フォームの送信が不要であるとオペレータが判断すれば、入力フォームは送信されなくてもよい。そして、サーバ装置10により、ブラウザチャットルームにおける入力フォームの回答結果を含むチャットデータとユーザ識別情報とが関連付けた状態で記憶部12(データベース12a)に記憶される。
【0062】
[変形例]
以上、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0063】
(1)上記実施形態では、サーバ装置10をクラウドサーバとして構成する例を示したが、この例に限られない。例えば、サーバ装置10をオンプレミスサーバとして構成してもよい。
【0064】
(2)上記実施形態では、ブラウザチャットルームにおいて、一人のユーザと一人の担当者とが参加する例を示したが、この例に限られない。例えば、ブラウザチャットルームに、一人のユーザと複数人の担当者とが参加してもよいし、複数人のユーザと一人の担当者とが参加してもよいし、複数人のユーザと複数人の担当者とが参加してもよい。
【0065】
(3)上記実施形態では、ブラウザチャットルームにユーザが参加する前に、第2認証処理を実施する例を示したが、この例に限られない。例えば、
図17に示す変形例のチャット管理システム300のサーバ装置310のように、ブラウザチャットルームにユーザが参加した後に、第2認証処理を実施してもよい。この場合、例えば、担当者端末20の表示部に表示された第2認証処理の結果を参照しながら、担当者はブラウザチャットルームにおいてユーザに応対することができる。
【0066】
詳細には、
図17に示すように、変形例によるチャット管理システム300の制御方法では、第1認証処理(ステップS4)の後に、ステップS101において、担当者端末20に認証結果(認証成功)が通知される。そして、ステップS102において、ブラウザチャットルームにユーザが参加する。ステップS103において、ユーザに認証コードB2の入力を促す通知がなされる。この例においては、担当者がブラウザチャットルーム上におけるチャットにより、ユーザに認証コードB2の入力を促してもよい。ステップS33により、ユーザによって認証コードB2が入力されると、ステップS104において、第2認証処理が実施される。そして、ステップS105において、認証結果が担当者端末20に送信される。変形例によるその他の処理は、
図16に示す実施形態における処理と同様である。
【0067】
(4)上記実施形態では、URLに有効期間を設ける例を示したが、この例に限られない。例えば、URLに有効期間を設けなくてもよい。
【0068】
また、上述したサーバ装置およびプログラムは、以下のように説明することができる。
【0069】
第1の構成に係るサーバ装置は、チャットルームのURLと第1認証用情報とを含むSMSメールを、チャットルーム招待対象者の対象ユーザ端末に送信する送信部と、ユーザ端末からURLへのアクセス要求を受信した場合、アクセス要求に第1認証用情報が含まれているか否かに基づいて、アクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末であるか否かを確認する第1認証部と、アクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末であることが確認された場合に、当該対象ユーザ端末に対してURLへのアクセスを許可することにより、当該対象ユーザ端末から当該URLのチャットルームへの参加を可能とするチャット提供部と、対象ユーザ端末を操作しているユーザに、チャットルーム招待対象者の本人確認が可能な第2認証用情報の入力を促し、対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報が正しいか否かに基づいて、対象ユーザ端末を操作しているユーザがチャットルーム招待対象者であるか否かを確認する第2認証部と、を備える(第1の構成)。
【0070】
上記第1の構成によれば、SMSメールを用いた場合でも、第1認証部により、URLにアクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末(正しいユーザ端末)であるか否かを確認することができるとともに、第2認証部により、ユーザ端末を使用するユーザがチャットルーム招待対象者(正しいユーザ)であるか否かを確認することができる。この結果、URLが記載されたSMSメールを用いてユーザをチャットルームに招待することの利便性を維持しながら、チャットルームにおいてユーザと機密性の高い情報のやり取りを行うことができる。
【0071】
第1の構成において、チャットアプリを提供するアプリ提供会社のサーバ装置と通信する通信部であって、第1認証部によりアクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末であるか否かが確認される際に、アプリ提供会社のサーバ装置からユーザ識別情報を取得する通信部と、ユーザ識別情報と、チャットルームのURLおよび第1認証用情報の少なくとも一方とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶制御部と、をさらに備えてもよい(第2の構成)。
【0072】
上記第2の構成によれば、チャットアプリを提供するアプリ提供会社のサーバ装置に記憶されているユーザ識別情報を利用することができる。この結果、ユーザが事業者のブラウザチャットルームを利用する際に、ユーザ識別情報や個人情報等を入力する必要がなくなるので、ユーザのブラウザチャットルームを利用する手間を軽減することができる。
【0073】
第1または第2の構成において、SMSメールの送信先と正しい第2認証用情報とを、担当者による入力操作により設定する設定制御部を、さらに備えてもよく、送信部を、入力部に入力されたSMSメールの送信先の情報に基づく対象ユーザ端末に、SMSメールを送信するように構成してもよく、第2認証部を、対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報と、正しい第2認証用情報とを比較することにより、対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報が正しいか否かを決定するように構成ひてもよい(第3の構成)。
【0074】
上記第3の構成によれば、担当者により任意のSMSメールの送信先および第2認証用情報を設定することができる。
【0075】
第1~第3のいずれか1つの構成において、SMSメールを生成する際に、第1認証用情報とユーザの応対を対応する担当者の情報とを関連付けて記憶する担当者情報記憶制御部を、さらに備えてもよく、送信部を、第1認証用情報に関連付けられた担当者の情報に対応する担当者端末に第2認証部による確認結果を送信するように構成してもよい(第4の構成)。
【0076】
上記第4の構成によれば、担当者は、自身が担当するユーザの第2認証部による確認結果を容易に認識することができる。
【0077】
第1~第4の構成のいずれか1つにおいて、第2認証部を、対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報がチャットルーム招待対象者の正しい個人情報である場合に、ユーザ端末を操作しているユーザがチャットルーム招待対象者であると決定するように構成してもよい(第5の構成)。
【0078】
上記第5の構成によれば、チャットルーム招待対象者の正しい個人情報は、チャットルーム招待対象者に対しては事前に知らせる必要がないので、第2認証用情報を用いた認証作業における担当者およびユーザの負担を軽減することができる。
【0079】
第1~第5の構成のいずれか1つにおいて、第1認証部を、ユーザ端末からURLへのアクセス要求を受信した際に、現在の時刻がURLの有効期間外である場合、アクセス要求を送信したユーザ端末からURLへのアクセスを禁止するように構成してもよい(第6の構成)。
【0080】
上記第6の構成によれば、URLの有効期間外にURLが第三者に知られた場合でも、第三者によるURLへのアクセスを防止することができる。この結果、チャットシステムのセキュリティ性を向上させることができる。
【0081】
第7の構成に係るプログラムは、サーバ装置のプロセッサに、チャットルームのURLと第1認証用情報とを含むSMSメールを、チャットルーム招待対象者の対象ユーザ端末に送信する処理と、ユーザ端末からURLへのアクセス要求を受信した場合、アクセス要求に第1認証用情報が含まれるか否かに基づいて、アクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末であるか否かを確認する処理と、アクセス要求を送信したユーザ端末が対象ユーザ端末であることが確認された場合に、当該対象ユーザ端末に対してURLへのアクセスを許可することにより、当該対象ユーザ端末から当該URLのチャットルームへの参加を可能とする処理と、対象ユーザ端末を操作しているユーザに、チャットルーム招待対象者の本人確認が可能な第2認証用情報の入力を促し、対象ユーザ端末に入力された第2認証用情報が正しいか否かに基づいて、対象ユーザ端末を操作しているユーザがチャットルーム招待対象者であるか否かを確認する処理と、実行させる(第7の構成)。
【0082】
上記第7の構成によれば、上記第1の構成と同様に、URLが記載されたSMSメールを用いてユーザをチャットルームに招待することの利便性を維持しながら、チャットルームにおいてユーザと機密性の高い情報のやり取りを行うことができる。
【符号の説明】
【0083】
10 310…サーバ装置、11…制御部、13…通信部、20…担当者端末、22…操作部、100 300…チャット管理システム、B1…認証パラメータ、B2…認証コード