(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022027275
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】荷主通知プログラム、方法、および装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20220203BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20220203BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G01C21/34
G09B29/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020131172
(22)【出願日】2020-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】391008559
【氏名又は名称】株式会社トランストロン
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大宮 清英
(72)【発明者】
【氏名】吉川 勇人
(72)【発明者】
【氏名】磯谷 公嗣
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 勇樹
(72)【発明者】
【氏名】布志原 雅之
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2C032HB22
2C032HB25
2C032HC08
2C032HD07
2C032HD23
2F129AA06
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2F129HH20
5H181AA15
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5H181FF05
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF38
5H181MA42
(57)【要約】
【課題】運行管理者は、渋滞や気象条件などによる規制情報を得て運行判断を行っている。しかしながら、国土交通省によって策定されているガイドラインは目安であり、運行管理者による運行判断は容易でない。また、ガイドラインには、適切な措置を講じずに運送を行った場合は行政処分の対象になり得ることが規定されている。
【解決手段】荷主通知プログラムは、コンピュータに、荷物を運送する車両の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定し、発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出し、到着予定時刻を、荷物の荷主の利用する第2のコンピュータに通知する処理を実行させる。これにより、コンピュータは、運行管理者の運行判断および措置を支援できる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
荷物を運送する車両の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定し、
前記発生位置が前記走行予定時刻の前記走行予定経路上にあると判定された場合、前記走行予定情報および前記気象情報に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出し、
前記到着予定時刻を、前記荷物の荷主の利用する第2のコンピュータに通知する
処理を実行させることを特徴とする荷主通知プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記発生位置が前記走行予定時刻の前記走行予定経路上にあると判定された場合、前記走行予定情報および前記気象情報に基づいて、前記車両の代替経路を作成する
処理をさらに実行させ、
前記到着予定時刻を算出する処理は、前記代替経路に基づいて、前記到着予定時刻を算出する処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の荷主通知プログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記発生位置が前記走行予定時刻の前記走行予定経路上にあると判定された場合、道路ごとに制限速度を算出する
処理をさらに実行させ、
前記到着予定時刻を算出する処理は、前記制限速度に基づいて、前記到着予定時刻を算出する処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の荷主通知プログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記気象情報に基づいて、降雨量、風速、もしくは降雪量が閾値以上、または濃霧もしくは風雪によって視界が閾値以下のいずれかである位置を前記発生位置に決定する
処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1に記載の荷主通知プログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記代替経路に基づいて、前記荷物の運送費を算出し、
前記運送費が元の費用と異なる場合に、前記運送費を前記第2のコンピュータに通知する
処理をさらに実行させることを特徴とする請求項2に記載の荷主通知プログラム。
【請求項6】
前記到着予定時刻を通知する処理は、前記到着予定時刻が元の到着予定時刻と異なる場合に、前記到着予定時刻を前記第2のコンピュータに通知する処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の荷主通知プログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記車両のドライバーの休憩時間を含んだ前記走行予定時刻を算出する
処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1に記載の荷主通知プログラム。
【請求項8】
コンピュータが、
荷物を運送する車両の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定し、
前記発生位置が前記走行予定時刻の前記走行予定経路上にあると判定された場合、前記走行予定情報および前記気象情報に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出し、
前記到着予定時刻を、前記荷物の荷主の利用する第2のコンピュータに通知する
処理を実行することを特徴とする方法。
【請求項9】
荷物を運送する車両の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定する判定部と、
前記発生位置が前記走行予定時刻の前記走行予定経路上にあると判定された場合、前記走行予定情報および前記気象情報に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出する算出部と、
前記到着予定時刻を、前記荷物の荷主の利用する第2のコンピュータに通知する通知部と
を有することを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷主通知プログラム、方法、および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
運送事業用の車両の安全運行を確保する運行管理者は、道路交通情報通信システム(Vehicle Information and Communication System:VICS(登録商標))などから渋滞や気象条件などによる規制情報を得て運行判断を行っている。また、運行判断を行うためのガイドラインが国土交通省によって策定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、国土交通省のガイドラインはあくまでも目安であり、運行管理者による運行判断は容易でない。また、ガイドラインには、異常気象時などに適切な措置を講じずに運送を行った場合は行政処分の対象になり得ることが規定されている。
【0004】
1つの側面では、運行管理者の運行判断および措置を支援できる荷主通知プログラム、方法、および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの態様において、荷主通知プログラムは、コンピュータに、荷物を運送する車両の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定し、発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出し、到着予定時刻を、荷物の荷主の利用する第2のコンピュータに通知する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0006】
1つの側面では、運行管理者の運行判断および措置を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、荷主通知システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、荷主通知装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、走行予定情報のデータ構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、気象情報のデータ構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、荷主情報のデータ構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、走行予定経路表示の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、再計算された走行予定経路表示の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、荷主通知処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、ハードウェア構成例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明に係る荷主通知プログラム、方法、および装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。また、各実施例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
【0009】
まず、本発明を実施するための荷主通知システムについて説明する。
図1は、荷主通知システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、荷主通知システム1は、荷主通知装置10と、運行管理者端末100、車両200、および荷主端末300とがネットワークNを介して相互に通信可能に接続されるシステムである。なお、ネットワークNの通信方式は、有線や無線のいずれでもよく、ネットワークNは、インターネットなどの各種通信網でよい。
【0010】
荷主通知装置10は、例えば、運送事業者などによって管理されるサーバコンピュータである。荷主通知装置10は、車両200の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定する。また、荷主通知装置10は、車両200の目的地への到着予定時刻を算出し、荷主端末300に通知する。
【0011】
なお、
図1では、荷主通知装置10を1台のコンピュータとして示しているが、複数台のコンピュータで構成される分散型コンピューティングシステムであってもよい。また、荷主通知装置10は、クラウドサービスを提供するサービス提供者によって管理されるクラウドサーバ装置であってもよい。
【0012】
運行管理者端末100は、運行管理者が利用する情報処理端末である。運行管理者端末100は、スマートフォンやタブレットPC(Personal Computer)などのモバイル端末であってもよいし、運行管理者の営業拠点などに設置される据え置き端末であってもよい。運行管理者は、運行管理者端末100を介して、荷主通知装置10から提供される各車両の走行予定情報や気象情報などを確認するなどし、道路の安全を確保する。
【0013】
車両200は、運行管理者によって管理される運送事業者のトラックなどの自動車である。車両200は、例えば、全地球型航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)端末(図示せず)などを搭載し、GNSS測位衛星から車両200の位置情報を受信する。GNSS端末は、例えば、車両200の1秒単位の位置情報を受信する。また、車両200は、GNSS端末を介して、荷主通知装置10に位置情報を送信する。なお、GNSS端末は、車両200のドライバーが携帯するモバイル端末などであってもよい。
【0014】
荷主端末300は、車両200によって運送される、または運送予定の荷物の荷主が利用する情報処理端末である。ここで、当該荷主とは、運送事業者に荷物の運送を依頼した荷物の送り主である。荷主端末300も、モバイル端末や据え置き端末であってよい。荷主端末300は、荷主通知装置10から、目的地への荷物の到着予定時刻の通知を受信し、表示する。また、荷主端末300の代わりに、または荷主端末300と併せて、荷主の所属する企業などが管理するサーバコンピュータに通知してもよい。これにより、例えば、荷主は、荷主の所属する企業などが管理するシステムを介して、依頼した荷物の到着予定時刻や運送状況を確認できる。
【0015】
[荷主通知装置10の機能構成]
次に、
図1に示した荷主通知装置10の機能構成について説明する。
図2は、荷主通知装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、荷主通知装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
【0016】
通信部20は、運行管理者端末100や、車両200に搭載されたGNSS端末、荷主端末300など、他の装置との間の通信を制御する処理部であり、例えば、通信インタフェースである。
【0017】
記憶部30は、各種データや、制御部40が実行するプログラムを記憶する記憶装置の一例であり、例えば、メモリやハードディスクなどである。記憶部30は、走行予定情報31、気象情報32、および荷主情報33などを記憶する。
【0018】
走行予定情報31は、車両200の出発位置から到着位置への走行予定に関する情報である。
図3は、走行予定情報のデータ構成例を示す図である。
図3に示すように、走行予定情報31は、「車両ID、運行ID、走行予定時刻、走行予定位置」などを対応付けて記憶する。
【0019】
「車両ID」は、車両200を一意に識別するための識別子である。「運行ID」は、出発位置から到着位置への運行を一意に識別するための識別子である。「走行予定時刻」および「走行予定位置」は、「走行予定時刻」によって示される時刻に、「走行予定位置」によって示される位置に、「車両ID」で示される車両200がいる予定であることを示す情報である。すなわち、「車両ID」および「運行ID」ごとに、「走行予定時刻」順に「走行予定位置」を並べ各々を結ぶと、車両200の走行予定経路を作成できる。なお、「走行予定位置」は、例えば、緯度および経度で示される。また、
図3の例では、5分ごとの「走行予定時刻」の「走行予定位置」を記憶するように示しているが、より細かい、または粗い刻みで記憶してもよい。
【0020】
走行予定情報31は、一般的なルート検索機能を用いて、出発位置および到着位置、ならびに出発時刻または到着時刻などを入力し、出力される出発位置から到着位置への経路や距離、および所要時間などから作成される。
【0021】
気象情報32は、車両200の運行に影響を与え得る異常気象に関する情報である。
図4は、気象情報のデータ構成例を示す図である。
図4に示すように、気象情報32は、「降雨量、対象期間、対象位置1、対象位置2」などを対応付けて記憶する。
【0022】
「降雨量」は、予測される一定時間あたりの雨量であり、単位は、例えば、mm/h(ミリメートル/時間)である。なお、
図4の例では、気象情報32に予測値として降雨量のみを示しているが、他にも、風速、降雪量、濃霧や風雪による視界などの異常気象の予測値を記憶できる。「対象期間」は、対応する異常気象が発生すると予測される期間である。「対象位置1」および「対象位置2」は、対応する異常気象が発生すると予測される位置(範囲)である。例えば、「対象位置1」および「対象位置2」を用いて作成される矩形範囲が異常気象の予測発生範囲となる。
【0023】
気象情報32は、気象庁などから定期的に取得される、アメダスなどの情報に基づいて作成される。
【0024】
荷主情報33は、運送事業者に荷物の運送を依頼する荷物の送り主に関する情報である。
図5は、荷主情報のデータ構成例を示す図である。
図5に示すように、荷主情報33は、「車両ID、運行ID、注文番号、荷主コード、荷主名、荷主連絡先、連携URL」などを対応付けて記憶する。
【0025】
「車両ID」は、荷主の荷物を運送する車両200を一意に識別するための識別子である。「運行ID」は、出発位置から到着位置への運行を一意に識別するための識別子である。「車両ID」および「運行ID」は、走行予定情報31の同名項目とそれぞれ紐づく。「注文番号」は、運送依頼を一意に識別するための識別子を示す。「荷主コード」は、荷主を一意に識別するための識別子を示す。「荷主名」は、荷主の名称を示す。「荷主連絡先」は、荷主に対して通知を行うための連絡先、例えば、メールアドレスを示す。「連携URL」は、荷主に対してデータ連携を行うためのURL(Uniform Resource Locator)を示す。
【0026】
なお、記憶部30には、上記情報以外にも様々な情報を記憶できる。
【0027】
制御部40は、荷主通知装置10全体を司る処理部であり、例えば、プロセッサなどである。制御部40は、判定部41、算出部42、通知部43、および作成部44を備える。なお、各処理部は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0028】
判定部41は、荷物を運送する車両200の走行予定情報31および気象情報32に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定する。具体的には、上述したように、走行予定情報31の「車両ID」および「運行ID」ごとに、「走行予定時刻」順に「走行予定位置」を並べ各々を結ぶと、車両200の走行予定経路を作成できる。
【0029】
そして、作成された走行予定経路の各「走行予定位置」と、各々の位置の「走行予定時刻」とを、気象情報32の「対象位置1」および「対象位置2」を用いて作成される矩形範囲と、「対象期間」とにそれぞれ突き合わせる。すなわち、判定部41は、走行予定の位置およびその時刻が、異常気象発生が予測される位置および時刻に合致するかを判定し、合致する場合は、車両200の走行予定経路上に異常気象の発生位置があると判定する。なお、ここでの位置の合致とは、気象情報32の「対象位置1」および「対象位置2」を用いて作成される矩形範囲に、走行予定情報31の「走行予定位置」が含まれることを意味する。
【0030】
また、判定部41は、異常気象の発生位置が車両200の走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、とるべき措置を判定する。これは、例えば、気象情報32の「降雨量」などによって示される予測値によって、走行予定情報31の「走行予定位置」の走行の中止、または走行速度の制限を決定することである。
【0031】
より具体的には、例えば、国土交通省のガイドラインでは、降雨量が30mm/h以上の場合は、走行の中止を検討すべき旨、20~30mm/hの場合は、安全確保のための措置を講じるべき旨が規定されている。そのため、気象情報32の「降雨量」に対して閾値を設け、判定部41は、「降雨量」に基づいて、異常気象の発生位置および当該発生位置に対してとるべき措置を判定する。
【0032】
例えば、「降雨量」が30mm/hを示す第1の閾値より大きい場合、判定部41は、「走行予定位置」の走行の中止、および代替経路の作成を決定する。また、「降雨量」が、第1の閾値以下、かつ20mm/hを示す第2の閾値より大きい場合、判定部41は、「走行予定位置」の走行速度の制限、および制限速度の算出を決定する。
【0033】
なお、上述したように、予測値は降雨量のみに限られない。風速、降雪量、濃霧や風雪による視界などの予測値の場合も、降雨量同様、閾値を設け、とるべき措置が判定される。例えば、濃霧や風雪による視界が20mを示す閾値以下の場合、判定部41は、「走行予定位置」の走行の中止、および代替経路の作成を決定する。
【0034】
算出部42は、判定部41によって、異常気象の発生位置が車両200の走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報31および気象情報32に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出する。これは、判定部41によって代替経路の作成が決定された場合は、走行予定経路として代替経路を利用して目的地へ向かった場合の到着予定時刻を算出する。
【0035】
また、到着予定時刻は、例えば、走行予定経路に含まれる各道路を法定速度で走行した場合の所要時間に基づいて算出されることになる。また、判定部41によって走行速度の制限が決定された道路に対しては、制限速度で走行した場合の所要時間に基づいて算出される。この際、算出部42は、例えば、高速道路は時速50km(キロメートル)、一般道路は時速20kmなどといったように、走行予定経路に含まれる道路ごとに制限速度を算出する。
【0036】
また、厚生労働省によって策定された「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」には、連続運転時間は4時間以内、運転開始後4時間経過直後に30分以上の運転をしない時間が必要であることが規定されている。そのため、到着予定時刻は、例えば、4時間ごとに30分の休憩時間を含めて算出されてもよい。なお、これは、走行予定情報31の作成、すなわち、「走行予定時刻」を算出する際も同様の考え方である。また、休憩時間の間隔は、サービスエリアなどの位置に基づいて決定されてもよい。例えば、厳密に4時間ごととすると、高速道路上で休憩することになるなど、現実的でないケースが発生するため、上記基準を遵守するためにも、休憩終了時から運転時間4時間以内にあるサービスエリアを休憩位置として、休憩時間を算出するなどしてよい。
【0037】
また、算出部42は、代替経路に基づいて、荷物の運送費を算出する。代替経路を利用することにより、走行距離や、有料道路の利用有無など、運送費に関わる事項に変更が生じ、荷主への確認が必要になる場合があるため、運送費を改めて算出する。
【0038】
通知部43は、算出部42によって算出された到着予定時刻を、荷主端末300に通知する。通知方法は、荷主情報33の「荷主連絡先」にメッセージを通知してもよいし、「連携URL」にデータ連携してもよい。「連携URL」へのデータ連携の場合、荷主は、例えば、荷主の所属する企業が管理するシステムを介して、依頼した荷物の到着予定時刻や運送状況を確認できる。また、その他に、荷主通知装置10が提供する専用のWebサイトのURLを「荷主連絡先」に通知するなどし、当該Webサイトを介して到着予定時刻や運送状況を確認させることもできる。なお、代替経路を利用する際の到着予定時刻を通知する場合は、当該到着予定時刻が元の到着予定時刻と異なる場合にのみ、荷主端末300にすることもできる。
【0039】
ここで、通知部43による通知内容の具体例を説明する。
図6は、走行予定経路表示の一例を示す図である。
図6に示すように、通知部43は、例えば、出発位置から到着位置への走行予定経路とともに、到着予定時刻を通知する。また、走行予定経路付近に異常気象の予測発生範囲がある場合、通知部43は、当該範囲を併せて通知できる。
図6の例では、異常気象の予測発生範囲として、降雨量の高い範囲を降雨量の高い順に、ドット、左斜め、右斜めの3つのパターン表示に分けて示している。ここで、
図6において、降雨量の高い範囲のうち最も内側のドットパターン表示の範囲の降雨量は30mm/h以上であったとする。そして、
図6に示すように、当該範囲は、走行予定経路上にある。この場合、上述したように、判定部41は、当該範囲の走行の中止、および代替経路の作成を決定する。なお、左斜め、右斜めパターン表示の範囲は、異常気象時用の制限速度内で走行してよい範囲とする。
【0040】
図7は、再計算された走行予定経路表示の一例を示す図である。
図7に示される走行予定経路は、
図6の走行予定経路上の異常気象の予測発生範囲のうち、走行の中止が決定されたドットパターン表示の範囲を走行しないように作成された代替経路である。また、
図7は、算出部42によって算出された、代替経路を利用して目的地へ向かった場合の到着予定時刻を表示している。さらに、通知部43は、
図7に示すように、元の到着予定時刻からの遅延時間を通知できる。
【0041】
また、通知部43は、運送費を荷主端末300に通知する。代替経路を利用する際の運送費の通知も、元の費用と異なる場合にのみ、荷主端末300にすることもできる。これにより、荷主に対して、変更後の運送費で運送を継続するかなどを確認できる。
【0042】
作成部44は、走行予定情報31に基づいて、走行予定経路を作成する。これは、上述したように、走行予定情報31の「走行予定時刻」順に「走行予定位置」を並べ各々を結ぶことにより作成できる。また、作成部44は、作成された走行予定経路および気象情報32に基づいて、代替経路を作成する。これは、例えば、作成された走行予定経路に対して、気象情報32の「対象位置1」および「対象位置2」によって示される異常気象の予測発生範囲を走行せぬよう迂回ルートを検索することにより作成できる。迂回ルートの検索には、一般的なルート検索機能を用いてよい。
【0043】
[処理の流れ]
次に、荷主通知装置10によって実行される荷主通知処理の流れを説明する。
図8は、荷主通知処理の流れを示すフローチャートである。
図8に示す荷主通知処理は、荷主通知装置10が実行主体であり、運行管理者の運行判断および措置を支援するために、車両200の運行前、および運行中に定期的に車両200ごとに実行される。
【0044】
まず、
図8に示すように、荷主通知装置10は、走行予定情報31を登録する(ステップS101)。これは、例えば、運行管理者が、運行管理者端末100を用いて、専用のWebサイトやアプリケーションなどを介して、荷物を運送するための出発位置および到着位置、ならびに出発時刻または到着時刻を入力することにより、荷主通知装置10に登録される。または、荷主が、荷主端末300を用いて、荷物の運送依頼情報として登録する荷物の送り先や、到着希望日時などに基づいて登録されてもよい。
【0045】
次に、荷主通知装置10は、気象情報32を取得する(ステップS102)。気象情報32は、気象庁などから定期的に取得される、アメダスなどの情報に基づいて作成される。また、気象情報32の取得は、登録された走行予定情報31の走行予定経路に基づいて、ある程度絞り込まれて取得されてよい。
【0046】
次に、走行予定情報31および気象情報32に基づいて、異常気象の予測発生位置が車両200の走行予定経路上にあるか判定する(ステップS103)。異常気象の予測発生位置が走行予定経路上にない場合(ステップS104:No)、
図8に示す荷主通知処理は終了する。
【0047】
一方、異常気象の予測発生位置が走行予定経路上にある場合(ステップS104:Yes)、荷主通知装置10は、異常気象の予測値が第1の閾値以上か判定する(ステップS105)。ここで、異常気象の予測値とは、例えば、気象情報32の「降雨量」であるが、異常気象の種類によって、風速、降雪量、濃霧や風雪による視界などになる。また、第1の閾値は、例えば、国土交通省のガイドラインに走行の中止を検討すべき旨が規定されている目安である。例えば、降雨量の場合は、30mm/h以上である。なお、
図8の例では、ステップS105の判定を第1の閾値『以上』としているが、異常気象の種類が濃霧や風雪による視界不良である場合は、第1の閾値『以下』である。例えば、視界が20m以下である。このように、閾値の判定内容は、異常気象の種類やガイドラインの規定により適宜変更される。
【0048】
異常気象の予測値が第1の閾値以上である場合(ステップS105:Yes)、荷主通知装置10は、新たな走行予定経路として代替経路を作成し(ステップS106)、ステップS108に進む。代替経路は、異常気象の予測値が第1の閾値以上である予測発生位置を回避するように作成される。
【0049】
一方、異常気象の予測値が第1の閾値以上でない場合(ステップS105:No)、荷主通知装置10は、異常気象の予測値が第2の閾値以上か判定する(ステップS107)。ここで、第2の閾値は、例えば、国土交通省のガイドラインに安全確保のための措置を講じるべき旨が規定されている目安である。例えば、降雨量の場合は、20~30mm/hである。異常気象の予測値が第2の閾値以上でない場合(ステップS107:No)、
図8に示す荷主通知処理は終了する。
【0050】
一方、ステップS106の実行後、または、異常気象の予測値が第2の閾値以上である場合(ステップS107:Yes)、荷主通知装置10は、走行予定経路に含まれる道路ごとに制限速度を算出する(ステップS108)。ここで算出される制限速度は、予測値が第2の閾値以上の発生位置を含む道路の場合は、例えば、高速道路は時速50km、一般道路は時速20kmなどであり、第2の閾値未満の道路は法定速度である。また、走行予定経路に含まれる道路とは、ステップS106を実行している場合は、代替経路に含まれる道路である。
【0051】
次に、荷主通知装置10は、ステップS108で算出された制限速度に基づいて、到着予定時刻を算出する(ステップS109)。すなわち、走行予定経路に含まれる各道路を制限速度で走行した場合の所要時間を算出し、出発時刻や現在時刻から到着予定時刻を算出する。なお、到着予定時刻は、例えば、4時間ごとに30分など、車両200のドライバーの休憩時間を含めて算出されてよい。
【0052】
次に、荷主通知装置10は、ステップS109で算出された到着予定時刻が元の到着予定時刻と異なるか判定する(ステップS110)。ステップS109で算出された到着予定時刻が元の到着予定時刻と異ならない場合(ステップS110:No)、
図8に示す荷主通知処理は終了する。
【0053】
一方、ステップS109で算出された到着予定時刻が元の到着予定時刻と異なる場合(ステップS110:Yes)、荷主通知装置10は、ステップS109で算出された到着予定時刻を荷主端末300に通知する(ステップS111)。ステップS111の実行後、
図8に示す荷主通知処理は終了するが、さらに、荷主通知装置10は、代替経路を利用する場合の運送費を算出し、算出された運送費が元の運送費と異なる場合に、荷主端末300に通知してもよい。これにより、荷主は、変更後の運送費で運送を継続するかなどを判断できる。
【0054】
[効果]
上述したように、荷主通知装置10は、荷物を運送する車両200の走行予定情報31および気象情報32に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定し、発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報31および気象情報32に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出し、到着予定時刻を、荷物の荷主の利用する荷主端末300に通知する。
【0055】
これにより、運行管理者は、異常気象時に、担当する各車両に対して適切な措置を講じることができる。また、講じる措置によって到着予定時刻が変わる場合に荷主に通知できる。そのため、荷主通知装置10は、運行管理者の運行判断および措置を支援できる。
【0056】
また、荷主通知装置10はさらに、発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、車両の代替経路を作成する。また、荷主通知装置10によって実行される、到着予定時刻を算出する処理は、代替経路に基づいて、到着予定時刻を算出する処理を含む。
【0057】
これにより、運行管理者は、国土交通省のガイドラインで走行の中止を検討すべき旨が規定されているような異常気象時に、担当する各車両に対して適切な措置を講じることができる。そのため、荷主通知装置10は、運行管理者の運行判断および措置を支援できる。
【0058】
また、荷主通知装置10はさらに、発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、道路ごとに制限速度を算出する。また、荷主通知装置10によって実行される、到着予定時刻を算出する処理は、制限速度に基づいて、到着予定時刻を算出する処理を含む。
【0059】
これにより、運行管理者は、国土交通省のガイドラインで安全確保のための措置を講じるべき旨が規定されているような異常気象時に、担当する各車両に対して適切な措置を講じることができる。そのため、荷主通知装置10は、運行管理者の運行判断および措置を支援できる。
【0060】
また、荷主通知装置10はさらに、気象情報に基づいて、降雨量、風速、もしくは降雪量が閾値以上、または濃霧もしくは風雪によって視界が閾値以下のいずれかである位置を発生位置に決定する。
【0061】
これにより、運行管理者は、国土交通省のガイドラインで規定されているような異常気象時に、担当する各車両に対して適切な措置を講じることができる。そのため、荷主通知装置10は、運行管理者の運行判断および措置を支援できる。
【0062】
また、荷主通知装置10はさらに、代替経路に基づいて、荷物の運送費を算出し、運送費が元の費用と異なる場合に、運送費を第2のコンピュータに通知する。
【0063】
これにより、荷主通知装置10は、異常気象時の措置によって運送費に変更が生じた場合に、荷主に対して、変更後の運送費で運送を継続するかなどを確認できる。
【0064】
また、荷主通知装置10によって実行される、到着予定時刻を通知する処理は、到着予定時刻が元の到着予定時刻と異なる場合に、到着予定時刻を第2のコンピュータに通知する処理を含む。
【0065】
これにより、荷主通知装置10は、到着予定時刻に変更が生じ、荷主に対して通知が必要な場合のみ、荷主端末300に対して通知できる。
【0066】
また、荷主通知装置10はさらに、車両のドライバーの休憩時間を含んだ走行予定時刻を算出する。
【0067】
これにより、荷主通知装置10は、厚生労働省によって策定された基準を遵守するための情報を提供できる。
【0068】
[システム]
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更できる。また、実施例で説明した具体例、分布、数値などは、あくまで一例であり、任意に変更できる。
【0069】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0070】
[ハードウェア]
図9は、ハードウェア構成例を説明する図である。
図9に示すように、荷主通知装置10は、通信インタフェース10a、HDD(Hard Disk Drive)10b、メモリ10c、プロセッサ10dを有する。また、
図9に示した各部は、バスなどで相互に接続される。
【0071】
通信インタフェース10aは、ネットワークインタフェースカードなどであり、他のサーバとの通信を行う。HDD10bは、
図2に示した機能を動作させるプログラムや各種データを記憶する。
【0072】
プロセッサ10dは、
図2に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムをHDD10bなどから読み出してメモリ10cに展開することで、
図2などで説明した各機能を実行するプロセスを動作させるハードウェア回路である。すなわち、このプロセスは、荷主通知装置10が有する各処理部と同様の機能を実行する。具体的には、プロセッサ10dは、判定部41、算出部42、通知部43、および作成部44などと同様の機能を有するプログラムをHDD10bなどから読み出す。そして、プロセッサ10dは、判定部41、算出部42、通知部43、および作成部44などと同様の処理を実行するプロセスを実行する。
【0073】
このように荷主通知装置10は、
図2に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムを読み出して実行することで気象情報可視化処理を実行する情報処理装置として動作する。また、荷主通知装置10は、媒体読取装置によって記録媒体からプログラムを読み出し、読み出されたプログラムを実行することで上述した実施例と同様の機能を実現することもできる。なお、この他の実施例でいうプログラムは、荷主通知装置10によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他のコンピュータまたはサーバがプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用できる。
【0074】
また、
図2に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布できる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行できる。
【0075】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0076】
(付記1)コンピュータに、
荷物を運送する車両の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定し、
発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出し、
到着予定時刻を、荷物の荷主の利用する第2のコンピュータに通知する
処理を実行させることを特徴とする荷主通知プログラム。
【0077】
(付記2)コンピュータに、
発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、車両の代替経路を作成する
処理をさらに実行させ、
到着予定時刻を算出する処理は、代替経路に基づいて、到着予定時刻を算出する処理を含むことを特徴とする付記1に記載の荷主通知プログラム。
【0078】
(付記3)コンピュータに、
発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、道路ごとに制限速度を算出する
処理をさらに実行させ、
到着予定時刻を算出する処理は、制限速度に基づいて、到着予定時刻を算出する処理を含むことを特徴とする付記1に記載の荷主通知プログラム。
【0079】
(付記4)コンピュータに、
気象情報に基づいて、降雨量、風速、もしくは降雪量が閾値以上、または濃霧もしくは風雪によって視界が閾値以下のいずれかである位置を発生位置に決定する
処理をさらに実行させることを特徴とする付記1に記載の荷主通知プログラム。
【0080】
(付記5)コンピュータに、
代替経路に基づいて、荷物の運送費を算出し、
運送費が元の費用と異なる場合に、運送費を第2のコンピュータに通知する
処理をさらに実行させることを特徴とする付記2に記載の荷主通知プログラム。
【0081】
(付記6)到着予定時刻を通知する処理は、到着予定時刻が元の到着予定時刻と異なる場合に、到着予定時刻を第2のコンピュータに通知する処理を含むことを特徴とする付記1に記載の荷主通知プログラム。
【0082】
(付記7)コンピュータに、
車両のドライバーの休憩時間を含んだ走行予定時刻を算出する
処理をさらに実行させることを特徴とする付記1に記載の荷主通知プログラム。
【0083】
(付記8)コンピュータが、
荷物を運送する車両の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定し、
発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出し、
到着予定時刻を、荷物の荷主の利用する第2のコンピュータに通知する
処理を実行することを特徴とする方法。
【0084】
(付記9)コンピュータが、
発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、車両の代替経路を作成する
処理をさらに実行し、
到着予定時刻を算出する処理は、代替経路に基づいて、到着予定時刻を算出する処理を含むことを特徴とする付記8に記載の方法。
【0085】
(付記10)コンピュータが、
発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、道路ごとに制限速度を算出する
処理をさらに実行し、
到着予定時刻を算出する処理は、制限速度に基づいて、到着予定時刻を算出する処理を含むことを特徴とする付記8に記載の方法。
【0086】
(付記11)コンピュータが、
気象情報に基づいて、降雨量、風速、もしくは降雪量が閾値以上、または濃霧もしくは風雪によって視界が閾値以下のいずれかである位置を発生位置に決定する
処理をさらに実行することを特徴とする付記8に記載の方法。
【0087】
(付記12)コンピュータが、
代替経路に基づいて、荷物の運送費を算出し、
運送費が元の費用と異なる場合に、運送費を第2のコンピュータに通知する
処理をさらに実行することを特徴とする付記8に記載の方法。
【0088】
(付記13)到着予定時刻を通知する処理は、到着予定時刻が元の到着予定時刻と異なる場合に、到着予定時刻を第2のコンピュータに通知する処理を含むことを特徴とする付記8に記載の方法。
【0089】
(付記14)コンピュータが、
車両のドライバーの休憩時間を含んだ走行予定時刻を算出する
処理をさらに実行することを特徴とする付記8に記載の方法。
【0090】
(付記15)荷物を運送する車両の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定する判定部と、
発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出する算出部と、
到着予定時刻を、荷物の荷主の利用する第2のコンピュータに通知する通知部と
を有することを特徴とする装置。
【0091】
(付記16)発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、車両の代替経路を作成する作成部
をさらに有し、
到着予定時刻を算出する処理は、代替経路に基づいて、到着予定時刻を算出する処理を含むことを特徴とする付記15に記載の装置。
【0092】
(付記17)算出部はさらに、発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、道路ごとに制限速度を算出し、
到着予定時刻を算出する処理は、制限速度に基づいて、到着予定時刻を算出する処理を含むことを特徴とする付記15に記載の装置。
【0093】
(付記18)判定部はさらに、気象情報に基づいて、降雨量、風速、もしくは降雪量が閾値以上、または濃霧もしくは風雪によって視界が閾値以下のいずれかである位置を発生位置に決定することを特徴とする付記15に記載の装置。
【0094】
(付記19)算出部はさらに、代替経路に基づいて、荷物の運送費を算出し、
通知部はさらに、運送費が元の費用と異なる場合に、運送費を第2のコンピュータに通知することを特徴とする付記16に記載の装置。
【0095】
(付記20)到着予定時刻を通知する処理は、到着予定時刻が元の到着予定時刻と異なる場合に、到着予定時刻を第2のコンピュータに通知する処理を含むことを特徴とする付記15に記載の装置。
【0096】
(付記21)算出部はさらに、車両のドライバーの休憩時間を含んだ走行予定時刻を算出することを特徴とする付記15に記載の装置。
【0097】
(付記22)プロセッサと、
プロセッサに動作可能に接続されたメモリと
を備えた装置であって、プロセッサは、
荷物を運送する車両の走行予定情報および気象情報に基づいて、異常気象の発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあるかを判定する判定部と、
発生位置が走行予定時刻の走行予定経路上にあると判定された場合、走行予定情報および気象情報に基づいて、目的地への到着予定時刻を算出する算出部と、
到着予定時刻を、荷物の荷主の利用する第2のコンピュータに通知する通知部と
を有することを特徴とする装置。
【符号の説明】
【0098】
1 荷主通知システム
10 荷主通知装置
20 通信部
30 記憶部
31 走行予定情報
32 気象情報
33 荷主情報
40 制御部
41 判定部
42 算出部
43 通知部
44 作成部
100 運行管理者端末
200 車両
300 荷主端末