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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022027379
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】仕切板用脚、およびパーティション
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/74 20060101AFI20220203BHJP
   A47B 13/00 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
E04B2/74 561L
A47B13/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020169622
(22)【出願日】2020-10-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-08-25
(31)【優先権主張番号】P 2020130839
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591200715
【氏名又は名称】加賀産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】溝口 治
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NQ02
(57)【要約】
【課題】仕切板を容易に固定することができる仕切板用脚等を提供する。
【解決手段】上辺1011から底辺1012に向かって延びており、仕切板20の厚さよりも幅が広い切り込み102を有し、切り込み102の延びる方向が鉛直方向となるよう配置される支持板101を備え、支持板101の、切り込み102と底辺1012との間の切り込み102の底部1013は、切り込み102に挿入される仕切板20で上方向から押されることで、下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状を有しており、切り込み102の底部1013およびその近傍は、仕切板20が切り込み102に挿入される前の状態において、支持板101が配置される配置面から離れており、切り込み102の上辺近傍に、切り込み102に挿入された仕切板20で切り込み102の底部1013が上方向から押されて押し曲げられた状態において、仕切板20を両面から挟持する挟持部103を備えた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕切板が挿入される切り込みであって、上辺から底辺に向かって延びており、当該仕切板の厚さよりも幅が広い切り込みを有しており、当該切り込みの延びる方向が鉛直方向となるよう配置される支持板を備え、
前記支持板の、前記切り込みと底辺との間の部分である前記切り込みの底部は、前記切り込みに挿入される前記仕切板で上方向から押されることで、下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状を有しており、
前記切り込みの底部およびその近傍は、前記仕切板が前記切り込みに挿入される前の状態において、前記支持板が配置される配置面から離れており、
前記切り込みの上辺近傍に、当該切り込みに挿入された仕切板で当該切り込みの底部が上方向から押されて押し曲げられた状態において、前記仕切板を両面から挟持する挟持部を備えた仕切板用脚。
【請求項2】
前記切り込みの底辺側の端部は、底辺に向かって先細りとなる形状である請求項1記載の仕切板用脚。
【請求項3】
前記切り込みの底辺側の端部は、略V字形状である請求項1または請求項2記載の仕切板用脚。
【請求項4】
仕切板と、請求項1から請求項3いずれか一項記載の2以上の仕切板用脚と、を備えたパーティション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕切板を支持する脚等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術としてローパーティションを構成するパネルが転倒しないように支える為の安定脚において、安定脚はスチール製L形脚とアルミダイキャスト又は樹脂製のL形カバー脚を組合せた構造とし、上記スチール製L形脚は中央部にリブを連続して形成した帯鋼をL形に曲げて水平部と垂直部を有し、又L形カバー脚は水平部と垂直部を有し、少なくとも水平部の底部には収容空間を形成すると共に上記スチール製L形脚の水平部を収容可能としたものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-328880号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来においては、仕切板を支持する脚に仕切板を固定するためには、ネジ止め等を行う必要があり、仕切板を脚に容易に固定することができない、という課題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解消するためになされたものであり、仕切板を容易に固定することができる仕切板用脚、およびこの仕切板用脚を備えたパーティションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の仕切板用脚は、仕切板が挿入される切り込みであって、上辺から底辺に向かって延びており、仕切板の厚さよりも幅が広い切り込みを有しており、切り込みの延びる方向が鉛直方向となるよう配置される支持板を備え、支持板の、切り込みと底辺との間の部分である切り込みの底部は、切り込みに挿入される仕切板で上方向から押されることで、下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状を有しており、切り込みの底部およびその近傍は、仕切板が切り込みに挿入される前の状態において、支持板が配置される配置面から離れており、切り込みの上辺近傍に、切り込みに挿入された仕切板で切り込みの底部が上方向から押されて押し曲げられた状態において、仕切板を両面から挟持する挟持部を備えた仕切板用脚である。
【0007】
かかる構成により、仕切板を切り込みに挿入することにより、仕切板を容易に固定することができる。
【0008】
また、本発明の仕切板用脚は、前記仕切板用脚において、切り込みの底辺側の端部は、底辺に向かって先細りとなる形状であるようにしてもよい。
【0009】
かかる構成により、仕切板の下辺側の位置を位置決めできる。
【0010】
また、本発明の仕切板用脚は、前記仕切板用脚において、切り込みの底辺側の端部は、略V字形状であるようにしてもよい。
【0011】
かかる構成により、仕切板の下辺側の位置を切り込みの幅方向の中心近傍に位置決めできる。
【0012】
本発明のパーティションは、仕切板と、2以上の上記仕切板用脚と、を備えたパーティションである。
【0013】
かかる構成により、仕切板を仕切板用脚の切り込みに挿入することで、容易に組み立てることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明による仕切板用脚によれば、仕切板を容易に固定することができる。また、本発明によるパーティションによれば、パーティションを容易に組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態1にかかる仕切板用脚の斜視図
図2】同仕切板用脚の平面図(図2(a))、正面図(図2(b))、右側面図(図2(c))、および下面図(図2(d))
図3】同仕切板用脚の、当接部材および吸盤を取り外した状態の、平面図(図3(a))、正面図(図3(b))、右側面図(図3(c))、および下面図(図3(d))
図4】同仕切板用脚の当接部材の正面図(図4(a))、下面図(図4(b))、および仕切板と当接される部分とは反対側の側面図(図4(c))
図5】同仕切板用脚の組み立てかたを示す図(図5(a)-図5(c))
図6】同パーティションの一例を示す斜視図
図7】本発明の実施の形態2における仕切板用脚の斜視図
図8】同仕切板用脚の平面図(図8(a))、正面図(図8(b))、右側面図(図8(c))、および下面図(図8(d)
図9】同仕切板用脚の、当接部材、および吸盤を取り外した状態の平面図(図9(a))、正面図(図9(b))、右側面図(図9(c))、および下面図(図9(d)
図10】同仕切板用脚の、切り込みの底辺側の端部近傍の拡大図(図10(a))、および当接部材の斜視図(図10(b))
図11】同仕切板用脚の組み立てかたを示す図(図11(a)-図11(c))
図12】同パーティションの一例を示す斜視図
図13】同仕切板用脚の第一の変形例を示す斜視図(図13(a))、および正面図(図13(b))
図14】同仕切板用脚の第二の変形例を示す斜視図(図14(a))、および正面図(図14(b))
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、仕切板用脚等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同一または相当する部分を示しており、再度の説明を省略する場合がある。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態にかかる仕切板用脚の斜視図である。
【0018】
図2は、本実施の形態にかかる仕切板用脚の平面図(図2(a))、正面図(図2(b))、右側面図(図2(c))、および下面図(図2(d))である。なお、背面図は、正面図と同様であるため、ここでは図示を省略する。また、左側面図は、右側面図と同様であるため、ここでは図示を省略する。
【0019】
図3は、本実施の形態にかかる仕切板用脚の、当接部材および吸盤を取り外した状態の、平面図(図3(a))、正面図(図3(b))、右側面図(図3(c))、および下面図(図3(d))である。なお、背面図は、正面図と同様であるため、ここでは図示を省略する。また、左側面図は、右側面図と同様であるため、ここでは図示を省略する。
【0020】
図4は、本実施の形態にかかる仕切板用脚の当接部材の正面図(図4(a))、下面図(図4(b))、および仕切板20と当接される部分とは反対側の部分を示す側面図(図4(c))である。
【0021】
図5(a)-図5(c)は、本実施の形態にかかる仕切板用脚を有するパーティションの組み立てかたを説明するための模式図であり、仕切板用脚10の近傍を正面からみた模式図を示している。
【0022】
図6は、仕切板用脚10を有する本実施の形態のパーティションの一例を示す斜視図である。
【0023】
パーティション1は、2以上の仕切板用脚10、および仕切板20を備える。本実施の形態においては、2つの仕切板用脚10で、仕切板20を支持する場合を例に挙げて説明するが、仕切板用脚10の数は、3以上の数であってもよい。仕切板用脚10の数は、例えば、仕切板20のサイズ等に応じて変更してもよい。
【0024】
仕切板用脚10は、支持板101、切り込み102、挟持部103、吸盤104、安定部材105を備える。
【0025】
支持板101は、仕切板20を支持するための板状の部材である。支持板101は、例えば、仕切板20を立てた状態、すなわち、仕切板20を、表面および裏面が、パーティション1の設置面に対して垂直となる状態で支持する。支持板101の平面形状は、矩形形状の上部の2つの角を、四分円に置き換えたような形状となっている。ここでは、支持板101の上部の、直線状の部分を、支持板101の上辺1011と呼び、支持板101の下部の直線状の部分を、支持板101の底辺1012と呼ぶ。支持板101の上辺1011と底辺1012とは、ここでは平行である。なお、支持板101の表面または裏面のいずれか一方を、ここでは、支持板101の正面とし、他方を裏面とする。なお、支持板101の上辺1011および底辺1012は、いずれも直線状であってもよく、直線状でなくてもよく、例えば、上方や下方に向かって湾曲していてもよい。
【0026】
ここでは、支持板101の厚さが3mm、支持板101の底辺1012の長さが170mm、支持板101の高さが74.18mmである場合を例に挙げて説明する。
【0027】
支持板101の材質としては、ポリプロピレンが用いられる。ただし、支持板101の材質は、ポリプロピレンに限定されるものではない。
【0028】
なお、ここでは、支持板101により支持される仕切板20として、厚さ2mm、幅400mm、高さ500mmの矩形のアクリル製の板を用いる場合を例に挙げて説明する。
【0029】
支持板101には、仕切板20(例えば、仕切板20の下辺側)が挿入される切り込み102が設けられている。切り込み102は、支持板101の上辺1011から底辺1012に向かって延びている。ここでは、支持板101の上辺1011および底辺1012が平行であるため、切り込み102は、上辺1011から、上辺1011に垂直となるよう、底辺1012方向に延びている。切り込み102は、上辺において開口している。切り込み102は、ここでは、支持板101の左右方向の中心を通るように設けられている。ただし、切り込み102は、中心を通らなくてもよい。切り込み102は、例えば、支持板101の底辺1012の近傍まで延びている。また、ここでは、切り込み102は左右対象な形状であるが、左右対称でなくてもよい。なお、ここでは、支持板101を正面からみた場合の、上下方向に対して垂直な方向を、支持板101の左右方向とする。
【0030】
支持板101は、通常、切り込みの伸びる方向が鉛直方向となるように配置される。支持板101は、例えば、正面および裏面が垂直となるように、パーティション1を配置する配置面等に配置される。なお、支持板101を、正面が配置面に対して垂直となるよう配置した場合、支持板101の切り込み102の下方に位置する部分は、切り込み102の底に相当する部分と考えられることから、支持板101の、切り込み102と底辺1012との間、具体的には、切り込み102の底辺1012側の端部と、底辺1012との間の部分を、ここでは、切り込み102の底部1013と呼ぶ。
【0031】
切り込み102の幅は、仕切板20の厚さよりも広くなっている。切り込み102の幅とは、切り込み102の左右方向の長さである。切り込み102の幅は、均一な幅であってもよく、不均一な幅であってもよい。
【0032】
切り込み102の底部1013は、切り込み102に挿入される仕切板20で上方向から押されることで、下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状を有している。切り込み102に挿入される仕切板20で上方向から押される、ということは、例えば、切り込み102に挿入される仕切板20の重さによって、切り込み102の端部(例えば、底部1013の仕切板20と当接する部分)が底辺1012方向に向かって押されることである。ここでは、底部1013の厚さも、底部1013の形状の一要素と考えてよく、底部1013を押し曲げ可能な形状とは、例えば、底部1013の高さ方向の厚さを、押し曲げ可能な厚さとすることも含む概念である。また、ここでの押し曲げ可能な形状とは、例えば、支持板101の材質と、形状との組み合わせで押し曲げ可能となることも含む概念と考えてもよい。押し曲げる、とは、例えば、押している間だけ曲がり、押していないときや、押すのをやめた場合、元の状態に戻ることと考えてよい。下方向に凸となるよう押し曲げられる、ということは、例えば、仕切板20で押されることで、支持板101の弾性等によって、底部1013の近傍部分が下方向に凸となるようしなることや、たわむことである。押し曲げ可能ということは、切り込み102の底部1013が、仕切板20で押されることで、折れたり折れ曲がったりしないことと考えてもよい。
【0033】
仕切板用脚10が有する切り込み102は、底辺1012側の端部が支持板101の底辺1012と平行となっている。また、支持板101の下部の、切り込み102の左右となる領域には、それぞれ、切り込み102につながった開口部1017が設けられている。ここでは、切り込み102の底辺1012側の端部である底部1013の上面と開口部1017の底面とは、同じ高さであり、この開口部1017と支持板101の底辺1012との間の厚さは、切り込み102の底部1013の厚さが同じ厚さとしている。ここでは、この厚さが2mmである場合を例に挙げて示している。また、右側の開口部1017の右端から、左側の開口部1017の左端までの幅は、ここでは一例として46mmとしている。また、開口部1017の下端から上端までの長さは、切込み102側近傍および左右端側近傍を除いて、約4mmである。切り込み102の下部の幅は、開口部1017が設けられている部分を除いて、6mmとなっている。なお、上記で説明したサイズ等は一例であり、支持板101が支持する仕切板20のサイズ等に応じて適宜変更可能である。例えば、切り込み1012の底部1013、開口部1017、および安定部材105の切り込み102近傍は、上述したように、切り込みに挿入される仕切板20で上方向から押されることで、支持板101の底部1013近傍部分、および安定部材105の底部1013の近傍部分が、下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状であれば、その形状は、上記の形状等に限定されるものではない。例えば、切り込み102の幅を6mmよりも広くし、開口部1017の幅を46mmよりも広くし、底部1013の高さ方向の厚さを2mmよりも厚くするようにしてもよい。
【0034】
支持板101の上辺1011近傍部分(具体的には支持板101の後述する挟持部103が設けられている部分)の下から、支持板101の高さ方向の中心に近い位置までの領域には、切り込み102の左右に、切り込み102側の部分が切り込み102とつながっている開口部1015が設けられている。この開口部1015によって、切り込み102の上辺近傍の下側から、支持板101の高さ方向の中心に近い位置まで間の幅が、実質的に、切り込み102の他の部分の幅よりも広くなっている。これにより、支持板101の軽量化が図れるとともに、後述するように、挟持部103に当接部材1031を取り付けやすくなっている。左右の開口部1015の平面形状は、それぞれ横方向が長手方向であるトラック型形状を、中心線が切り込み102と重なるよう二分割した形状である。ただし、開口部1015の形状およびサイズは上記に限定されるものではない。なお、この開口部1015は、不要であれば省略してもよい。
【0035】
支持板101の底辺1012には、支持板101の両面、すなわち支持板101の正面側および裏面側に対して、それぞれ、垂直となる方向に延びる板状の安定部材105が設けられている。安定部材105は、ここでは厚さ2mmの板状の部材であり、支持板101と一体成形されている。安定部材105の上面と、切り込み102の端部(すなわち切り込み102の底部1013の上面)と、開口部1017の底面とは、同じ高さとなっている。また、安定部材105の下面と、支持板101の底辺1012とは、同じ高さとなっている。安定部材105の、支持板101の正面および裏面に垂直な方向の長さは、支持板101の左右の端に近い部分が、内側の部分(すなわち、切り込み102側の部分)よりも長くなっている。ここでは、安定部材105の、支持板101の正面および裏面からの長さは、支持板101の左右の端に近い部分の最大値が18.5mm、支持板101の中心側の部分(すなわち、切り込み102側の部分)の最大値が11mmとなっている。ただし、この安定部材105のサイズおよび形状等は一例であり、安定部材105のサイズおよび形状等はこれらに限定されるものではない。安定部材105は、例えば、支持板101を、切り込み102の延びる方向が鉛直方向となるよう配置する際に、支持板101が容易に正面方向、または裏面方向に倒れないように補助する役割を果たす。また、安定部材105は、例えば、支持板101の底部1013を補強する役割等も果たす。なお、安定部材105の厚さは、2mm以外であってもよい。また、安定部材105は、支持板101と一体成形されていなくてもよい。
【0036】
なお、安定部材105の形状は、切り込み102に挿入される仕切板20で上方向から押されることで、切り込み102の底部1013近傍が下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状を有していれば、上記の形状に限定されるものではない。ここでの安定部材105の形状は、例えば、安定部材105の厚さや、支持板101の正面および裏面方向の長さ等のサイズも含む概念である。なお、ここでは、安定部材105の、切り込み102の底部1013の正面側および裏面側となる部分も、切り込み102に挿入される仕切板20に当接するようになっている。
【0037】
仕切板用脚10の、支持板101の底辺1012の、切り込み102に対して外側(すなわち左端側および右端側)となる位置には、それぞれ吸盤104が一つずつ設けられている。吸盤104の吸着面の直径は30mmである。ただし、吸盤104の吸着面の直径等はこのサイズに限定されるものではない。
【0038】
ここで用いる吸盤104は、吸着面とは反対側に軸を有しているとともに、この軸の円周に沿って安定部材105よりも幅が狭い溝(図示せず)が設けられている。支持板101の底辺1012および安定部材105の、吸盤104を取り付ける位置の左側には、吸盤104の軸が通過可能な第一の貫通孔1052が設けられており、凹部1014に隣接する部分であって、この第一の貫通孔1052の右側の、第一の貫通孔1052と一部が重なる位置に、吸盤104の軸に設けられた溝の部分の直径と略同一サイズの幅を有する第二の貫通孔1053とが設けられている。第二の貫通孔1053の位置を、例えば、吸盤104の取り付け位置と考えてよい。また、この第二の貫通孔1053の縁は、吸盤104の溝にはめ込み可能となるよう、吸盤104の軸の溝の幅とほぼ同じ厚さとなっている。また、支持板101の底辺1012側の、第一の貫通孔1052と第二の貫通孔1053との上方には、吸盤104の軸の先端側を収容可能な凹部1014が設けられている。そして、吸盤104の軸を第一の貫通孔1052に通した後、吸盤104の軸が第二の貫通孔1053にはめ込まれるよう、吸盤104の軸の溝が第二の貫通孔1053の縁にはめ込みながら、吸盤104を第二の貫通孔1053側にスライドさせることで、吸盤104が、支持板101の底辺および安定部材105の、切り込み102を挟んで両側となる位置、言い換えれば、切り込み107に対して外側となる位置に着脱可能に取り付けられる。
【0039】
なお、上記の各吸盤104の取り付けかたは一例であり、吸盤104の取り付けかたは上記に取り付けかたに限定されるものではない。また、各吸盤104は、仕切板用脚10の上記のような位置に取り付けられていれば、直接、支持板101等に取り付けられていてもよく、直接、支持板101等に取り付けられていなくてもよい。
【0040】
また、仕切板用脚10を、パーティション1を配置する配置面等に吸着させて固定可能であれば、吸盤104を取り付ける位置は上記に限定されるものではない。また、吸盤104の数も2つに限定されるものではなく、例えば、3以上の吸盤104が取り付けられていてもよい。
【0041】
なお、仕切板用脚10を、吸盤104を用いて、仕切板用脚10を配置する面等に吸着させて固定させない場合、仕切板用脚10の吸盤104は省略してもよい。
【0042】
仕切板用脚10の、少なくとも、切り込み102の底部1013およびその近傍は、仕切板20が切り込み102に挿入される前の状態において、支持板101が配置される配置面から離れているようになっている。例えば、支持板101の底辺の、切り込み102の底部1013の近傍、および安定部材105の下面の、切込み102の底部1013の正面側の部分と、裏面側の部分と、その周辺は、仕切板20が切り込み102に挿入される前の状態において、支持板101が配置される配置面に接していないようになっている。
【0043】
この仕切板用脚10においては、一例として、安定部材105の下面の、左右方向における外側寄りの部分、すなわち、支持板101の左端寄りの部分および右端寄りの部分の、支持板101に対して正面側および裏面側となる位置に、それぞれ、先端が半球形状である円柱状の突起1054が設けられており、吸盤104が仕切板用脚10の配置面に吸着されるよう配置した状態で、この突起1054が配置面に接触するようになっている。これにより、吸盤104を吸着させた状態であって、仕切板20を切り込み102に挿入していない状態で、仕切板用脚10の、少なくとも、切り込み102の底部1013およびその近傍、具体的には、支持板101の底辺1012の、切り込み102の底部1013の部分とその近傍、および安定部材105の下面の、切り込み102の底部1013の正面側の部分と、裏面側の部分と、その周辺が、支持板101が配置される配置面と接しておらず、この配置面から離れた状態となっている。この突起1054の高さは、3mmである。下面側から見た場合のこの突起1054の直径は3mmであり、先端の半球形状部分の直径も3mmである。ただし、突起1054は、切り込み102に挿入された仕切板20で切り込み102の底部1013が上方向から押されて押し曲げることが可能となるよう、支持板101の底辺1012および安定部材105の底面が、仕切板用脚10の設置面から離れているようなサイズであればよい。
【0044】
なお、ここでは、吸盤104として、例えば、吸盤104を配置面に吸着させた状態で、上記の突起1054も配置面に接するような形状およびサイズを有するものが用いられるものとする。突起1054および吸盤104の左右方向の位置は、切り込み102の左右方向の中心から63mmの位置としている。ただし、これらの中心からの距離は、この位置に限定されるものではない。また、ここでは、各突起1054の、支持板101の表面または裏面からの距離を、16mmとしている。ただし、この支持板101からの距離は、この長さに限定されるものではなく、例えば、各突起1054が吸盤104と重ならないような距離であればよい。
【0045】
なお、仕切板20が切り込み102に挿入される前の状態における、切り込み102の底部1013およびその近傍と、支持板101が配置される配置面との距離は、ここでは、3mmであるが、この距離の値は一例であり、この距離は、仕切板20が切り込み102に挿入されたことによって、切り込み102の底部1013が押し曲げられて、後述する挟持部103によって、仕切板20が挟持可能となるようなスペースが確保可能な距離であれば、上記の距離に限定されるものではない。また、この距離は、吸盤104を配置面に吸着させることが可能な距離であることが好ましい。例えば、この距離は、3mm以上、5mm以下の範囲の距離であることが好ましい。例えば、下面側から見た場合の上記の突起1054の直径を3mm以上、5mm以下としてもよい。ただし、この距離は、仕切板20の挟持に必要な距離だけ、切り込み102の底部1013が下方に移動可能となる距離であれば、この距離に限定されるものではない。また、突起1054および吸盤104の左右方向の位置についても、同様に、切り込み102の底部1013が下方に移動可能となるような位置であれば、上記の位置に限定されるものではない。
【0046】
また、ここでは、突起1054により、切り込み102の底部1013およびその近傍と、支持板101が配置される配置面とが、所望の距離(例えば、仕切板20で底部1013が押し下げ可能となる距離)以上離れているようにしたが、どのように、切り込み102の底部1013およびその近傍と、支持板101が配置される配置面とが所望の距離以上離れているようにしてもよい。例えば、突起1054の代わりに、突起1054が設けられている部分の安定部材105の高さ方向の厚さを、部分的に厚くするようにしてもよい。また、例えば、上述したような吸盤104の吸着時の高さによって、切り込み102の底部1013およびその近傍と、支持板101が配置される配置面とが所望の距離以上離れているようにしてもよい。つまり、支持板101や安定部材105は、切り込み102の底部1013およびその近傍と、支持板101が配置される配置面とが所望の距離以上離れているような構造を有していればよく、その構造は上記のような構造に限定されるものではない。
【0047】
支持板101は、例えば、切り込み101の延びる方向が鉛直方向となるよう配置される。例えば、支持板101は、支持板101の正面および背面が、パーティション1の配置面に対して垂直となるよう配置される。
【0048】
切り込み102の上辺近傍、すなわち、支持板101の上辺近傍の左右の、切り込み102の縁となる部分には、支持板101に対して垂直となるよう切り込み102に挿入された仕切板20を、その表面および裏面の両面から挟持する挟持部103が設けられている。支持板101と仕切板20とが垂直になる、ということは、例えば、これらの表面が垂直になることである。挟持部103は、切り込み102の延びる方向が鉛直方向となるよう配置した支持板101の切り込み102に挿入された仕切板20により、切り込み102の底部1013が上から下方向に押されて押し曲げられた状態で、仕切板20を両面から挟持するようになっている。
【0049】
例えば、挟持部103は、支持板101の切り込み102に挿入された仕切板20で切り込み102の底部1013が上から下方向に押されて、切り込み102の底部1013およびその近傍が下方向に押し曲げられて、支持板101の切り込み102に対して外側となる部分が切り込み102側に傾くことで、仕切板20を両面から挟持するようになっている。具体的な例を挙げると、挟持部103は、正面および背面が設置面に対して垂直となるよう配置した支持板101の切り込み102に挿入された仕切板20で切り込み102の底部1013、および安定部材105の、底部1013の正面および背面に位置する部分が上から下方向に押されて押し曲げられ、支持板101の底辺1012の切り込み102に対して外側となる部分が、底部1013側が低くなるよう傾斜し、支持板101の切り込み102に対して外側の部分が、それぞれ、切り込み102側に倒れるよう傾くことで、挟持部103の、切り込み10の両側に位置する部分同士が近づいて、仕切板20を両面から挟持するようになっている。なお、底部1013に対して外側となる部分とは、例えば、底部1013に対して、支持板101の右側および左側となる部分であり、切り込み102に対して外側となる部分とは、例えば、切り込み102に対して、支持板101の右側および左側となる部分である。かかることは、支持板101の他の切り込み102等以外の特定の部分に対する外側に関しても同様である。
【0050】
挟持部103は、切り込み102に仕切板20が挿入され、仕切板20で切り込み102の底部1013が押されるまでは、切り込み102の底部1013が下に押し下げられないため、仕切板20を挟まない。
【0051】
例えば、切り込み102の挟持部103の部分の幅が、切り込み102の、底辺1012側の端部を除いた部分において、最も幅が狭い部分となっている。切り込み102の挟持部103の部分の幅とは、挟持部103の仕切板20を挟む部分の、仕切板20を挟む前の幅と考えてもよい。挟持部103の仕切板20を挟む部分の幅は、後述する仕切板20の当接部材1031間や、当接部材1031の仕切板20に当接される部分間の距離と考えてもよい。例えば、切り込み102の挟持部103の部分の幅が、切り込み102の他の部分の最も狭い部分と同じ幅となっていてもよい。また、例えば、切り込み102の挟持部103の部分の幅が、切り込み102の他の部分よりも狭い幅となっていてもよい。ただし、仕切板20により、切り込み102の底部1013が上から下方向に押されて押し曲げられた場合に、挟持部103が仕切板20を挟持可能であれば、切り込み102の挟持部103の部分の幅は、上記のような幅に限定されるものではない。
【0052】
挟持部103の、仕切板20が挿入される部分の、仕切板20を挟まない状態での間隔は、例えば、切り込み102の最も狭い幅以下の間隔であって、仕切板20の厚さよりも広い間隔である。ここでは、一例として、この間隔が、底辺1012側の端部を除いた部分の最も狭い幅と同じ間隔(すなわち、6mm)である場合を例に挙げて説明する。なお、ここでは、一例として、挟持部103の、仕切板20が挿入される部分を、切り込み102の一部と考える。
【0053】
挟持部103の仕切板20と接する部分には、図4に示すような、当接部材1031が設けられている。当接部材1031は、仕切板20に当接される部材であって、材質が弾性体の部材である。当接部材1031として用いられる弾性体は、例えば、ウレタンや、シリコンゴム、天然ゴム等である。当接部材1031は、挟持部103の切り込み102の両側となる部分に設けられている。
【0054】
ここでは、一例として、挟持部103の、切り込み102の両側に位置する部分に、切り込み102側に突き出た小さな板状の突起である差し込み部1032が設けられており、この差し込み部1032が、当接部材1031に設けられた差し込み部1032に嵌合する凹部1036にはめ込まれることで、当接部材1031が挟持部103の一部として取り付けられている。ここでは、差し込み部1032の上面および下面には、当接部材1031が差し込み部1032からが抜け落ちにくくなるよう、4つの凸部1034が設けられている。なお、この凸部1034の数は、1以上であれば、その数は問わない。また、凸部1034は省略してもよい。
【0055】
ここでは、当接部材1031を上下からそれぞれ見た形状は、仕切板20と接する側に向かって、正面方向および背面方向になだらかに、かつ正面側および背面側が対象となるよう広がっている形状を有している。また、当接部材1031の、仕切板20に当接される部分1035(以下、当接部分1035と称す場合がある)には、平面形状が矩形形状である複数の突起部1033が設けられている。ここでは、4行4列の突起部1033が、間隔を隔てて配列されている。このように複数の突起部1033が設けられていることで、当接部材1031の各突起部1033が、仕切板20に当接される際に、各突起部1033が個別に弾性変形することが可能となっており、各突起部1033が、仕切板20に個別に当接されやすくなり、仕切板20を確実に挟持することが可能となる。当接部材1031の、複数の突起部1033が設けられた当接部分1035のサイズは、幅が14mm、高さが16mmである。また、当接部材1031の支持板101の幅方向の長さが、14mmである。また、突起部1033の高さは2mmである。ただし、これらの数値は一例であり、上記の数値に限定されるものではない。また、突起部1033の形状や数は、上記のような形状や数に限定されるものではない。例えば、平面形状が円形形状等の、矩形形状以外の形状であってもよい。また、突起部1033は、半球形状であってもよい。また、当接部材1031の形状は、仕切板20を挟持可能な形状であれば、上記のような形状に限定されるものではない。
【0056】
なお、ここでは、挟持部103の設けられている部分の下に、切り込みとつながった開口部1015が設けられていることで、当接部材1031が挟持部103の差し込み部1032にはめ込みやすくなっている。
【0057】
ここでは、切り込み102の両側に設けられた当接部材1031の当接部分1035間の、間隔が、上述した挟持部103の、仕切板20が挿入される部分の、仕切板20を挟まない状態での間隔に相当する。また、ここでは、一例として、当接部分1035の間の部分を、切り込み102の一部と考える。
【0058】
なお、挟持部103は、切り込み102の上辺近傍の、切り込み102の両側となる部分に設けられたており、切り込み102に挿入された仕切板20で切り込み102の底部1013が上方向から押されて押し曲げられて、支持板101の切り込み10に対して外側となる部分がそれぞれ切り込み102側に傾くことで、仕切板20を両面から挟持するものであれば、上記のようなものに限定されるものではない。また、底部1013が上方向から押されて押し曲げられるということは、底部1013およびその近傍が押し曲げられることであってもよい。
【0059】
また、上記においては、当接部材1031が、挟持部103にはめ込まれている場合について説明したが、当接部材1031の、挟持部103への取り付けかたは、上記に限定されるものではなく、例えば、挟持部103の切り込み103側に接着剤等で、シート状や小型のブロック状の当接部材等を接着してもよく、ネジ止めしてもよい。また、当接部材1031は、支持板101の挟持部103の、切り込み102の両側となる部分を直接、仕切板20に当接させる場合、省略してもよい。
【0060】
本実施の形態においては、支持板101の左右は、それぞれ、切り込み102から、下方向に向かって放物線状に垂れ下がる帯状の5つの領域に分割されており、帯状の各領域は、幅方向の中心部分が、正面方向に向かって凹んでおり、背面方向に向かって膨らんでいる。これにより、隣接する帯状の領域間の境界線は、正面側が凸条1019となっており、背面側が凹条となっている。帯状の各領域の厚さは、同じ厚さとなっている。ただし、支持板101は、このような複数の領域に分かれていなくてもよく、また、凹凸等を有していなくてもよい。
【0061】
以下、仕切板用脚10を有するパーティション1の組み立てかたについて説明する。ここでは、2つの仕切板用脚10を有するパーティション1であって、仕切板20として、上述したようなサイズの透明なアクリル製の矩形の板を用いる場合を例に挙げて説明する。また、ここでは、仕切板用脚10が配置される配置面は、例えば、机の天板等である。
【0062】
まず、図5(a)に示すように、2つの仕切板用脚10を、それぞれの支持板101の正面が配置面500に対して、垂直となるように配置し、各吸盤104を配置面500に吸着させる。このとき、2つの仕切板用脚10を、支持板101の表面が平行となり、かつ、切り込み102同士が向かい合うよう配置する。切り込み102同士が向かい合うよう配置するということは、切り込み102同士が正対するよう仕切板用脚10を配置することと考えてもよい。具体的には、2つの仕切板用脚10を、正面が平行となるとともに、正面からみて、2つの仕切板用脚10が重なる位置に配置する。ただし、仕切板20が2つの仕切板用脚10の切り込み102に挿入できれば、多少の位置ずれ等が生じていてもよい。また、2つの仕切板用脚10の間隔は、仕切板20の幅よりも短い幅となるようにする。ここでは、仕切板20の左右の両端から、100mmから150mmの間の位置に、それぞれ仕切用脚を配置することが好ましい。吸盤104を吸着させることで、各仕切板用脚10の位置が固定されるとともに、安定部材105の突起1054が配置面500に接するようになる。また、支持板101の底辺1012の、切り込み102の底部1013の下方に位置する部分、および安定部材105の底面の、切り込み102の底部1013の正面側および裏面側に位置する部分は、配置面500から突起1054の高さ分だけ、例えば3mmだけ離れた状態となっている。
【0063】
次に、図5(b)に示すように、2つの仕切板用脚10の、それぞれの切り込み102に、仕切板20を、仕切板20の表面が、支持板101の正面に対して垂直となるよう、上から挿入していく。
【0064】
そして、図5(c)に示すように、仕切板20の下端が、切り込み102の底辺3012側の端部である底部1013、および安定部材105の上面の、底部1013の正面側および背面側に当たると、仕切板20の重さで、仕切板20の底部1013、仕切板20の、開口部1017の下方の底部1013近傍部分、および安定部材105の、底部1013の正面側および背面側が上から下方向に押されて下方向に下がり、これにより、支持板101の底辺1012の、底部1013の左右の部分が、底部1013側が下がるように傾斜し、支持板101の切り込み102の左右の部分が、切り込み102側に倒れるよう傾き、切り込み102の上辺近傍の両側に設けられた挟持部103の当接部材1031が、切り込み102側に向かって移動し、当接部材1031の当接部分1035が、仕切板20に当接され、挟持部103が仕切板20を挟持する。当接部材1031が弾性体であるとともに、当接部分1035に複数の突起部1033が設けられているため、突起部1033が、配置面500の表面および裏面に当接され、摩擦により仕切板20が滑り落ちることを防ぐことができる。
【0065】
このようにして組み立てたパーティションは、例えば、図6のようになる。このパーティション1においては、仕切板20が、切り込み102同士が向かい合うよう配置された2つの仕切板用脚10のそれぞれの切り込み102に挿入されて挟持部103により挟持されている。
【0066】
なお、ここでは、パーティション1が有する仕切板用脚10の数が2つである場合について説明したが、上述したように、パーティション1が有する仕切板用脚10の数は、2以上であれば、2つに限定されない。2以上の仕切板用脚10を用いる場合、例えば、上記の説明において、2つの仕切板用脚10についての説明を、適宜、2以上の仕切板用脚10に読み替えるようにすればよい。
【0067】
以上、本実施の形態によれば、切り込み102を設けるとともに、切り込み102の上辺1011近傍に挟持部103を備えるようにしたことにより、切り込み102に配置された仕切板20により、切り込み20の底部1013が上方から押されて下方に押し曲げられ、支持板101の底部1013の両側の底辺1012が、底部1013側が下がるよう傾斜して、支持板101の切り込み102の左右の部分が、切り込み102側に傾斜して、挟持部103が、仕切板20を挟持するようにすることができ、仕切板20を切り込み102に配置するだけで、容易に仕切板20を固定することができる。
【0068】
また、開口部1017が設けられていることにより、支持板101の下辺近傍の高さ方向の厚さが、切り込み102の底部1013の部分だけではなく、その左右に隣接する部分においても薄くなっている。このため、切り込み102に、仕切板20を挿入した場合に、仕切板20で上から押されることにより、底部1013の部分だけではなく、この底部1013に隣接している厚さが薄い開口部1017の下部となる部分全体が、下方向にたわむこととなる。これにより、支持板101の底部1013近傍を、押し曲げやすくすることができる。また、上記実施の形態の仕切板用脚10のように、切り込み102の底部1013の高さ方向の厚さが薄い部分だけに、集中的に下方向の力が集中しないようにして、切り込み102の底部1013の近傍の破損を抑えることができる。
【0069】
また、本実施の形態において、2以上の仕切板用脚10により支持されている仕切板20は、仕切板用脚10(支持板101)に対して垂直方向に容易に平行移動させることが可能である。また、2つの仕切板用脚10を配置する間隔を変えることにより、2つの仕切板用脚10は、あらゆるサイズの仕切板20を支持できる。
【0070】
(実施の形態2)
図7は、本実施の形態における仕切板用脚の斜視図である。
【0071】
図8は、仕切板用脚の平面図(図8(a))、正面図(図8(b))、右側面図(図8(c))、および下面図(図8(d))である。なお、背面図は、正面図と同様であるため、ここでは図示を省略する。また、左側面図は、右側面図と同様であるため、ここでは図示を省略する。
【0072】
図9は、仕切板用脚の、当接部材、および吸盤を取り外した状態の平面図(図9(a))、正面図(図9(b))、右側面図(図9(c))、および下面図(図9(d))である。なお、背面図は、正面図と同様であるため、ここでは図示を省略する。また、左側面図は、右側面図と同様であるため、ここでは図示を省略する。
【0073】
図10は、支持板が有する切り込みの、底辺側の端部近傍の拡大図(図10(a))、および仕切板用脚の当接部材の斜視図(図10(b))である。なお、図10(a)においては、説明の便宜上、安定部材の図示を省略している。また、図10(b)は、支持板301に当接部材を取り付ける前の、当接面とは逆側からみた斜視図を示している。
【0074】
図11(a)-図11(c)は、仕切板用脚30を有するパーティション2の組み立てかたを説明するための模式図であり、仕切板用脚30の近傍を正面からみた模式図を示している。
【0075】
図12は、仕切板用脚30を有する本実施の形態のパーティション2の一例を示す斜視図である。
【0076】
パーティション2は、2以上の仕切板用脚30、および仕切板40を備える。本実施の形態においては、2つの仕切板用脚30で、仕切板40を支持する場合を例に挙げて説明するが、仕切板用脚30の数は、3以上の数であってもよい。仕切板用脚30の数は、例えば、仕切板40のサイズ等に応じて変更してもよい。
【0077】
仕切板用脚30は、支持板301、切り込み302、挟持部303、吸盤304、安定部材305を備える。
【0078】
支持板301は、仕切板40を支持するための板状の部材である。具体的には、支持板301は、仕切板40を立てた状態で、すなわち、仕切板40の表面および裏面が、パーティション1の設置面に対して垂直となる状態で支持する。支持板301の平面形状は、等脚台形の下底を下方向に平行に延長させたような、略等脚台形形状となっている。ここでは、支持板301の略等脚台形形状の上底に相当する部分を、支持板301の上辺3011と呼び、支持板301の略等脚台形形状の下底に相当する部分を、支持板301の底辺3012と呼ぶ。なお、支持板301の表面または裏面のいずれか一方を、ここでは、支持板301の正面とし、他方を裏面とする。支持板301の上辺3011および底辺3012は、いずれも直線状であってもよく、直線状でなくてもよく、例えば、湾曲していてもよい。
【0079】
ここでは、支持板301の厚さが3mm、支持板301の底辺3012の長さが170mm、支持板301の高さが74.98mmである場合を例に挙げて説明する。
【0080】
支持板301の材質としては、ポリプロピレンが用いられる。ただし、支持板301の材質は、ポリプロピレンに限定されるものではない。
【0081】
なお、ここでは、支持板301により支持される仕切板40として、厚さ2mm、幅400mm、高さ500mmの矩形の板を用いる場合を例に挙げて説明する。
【0082】
支持板301には、仕切板40(例えば、仕切板40の下辺側)が挿入される切り込み302が設けられている。切り込み302は、支持板301の上辺3011から底辺3012に向かって延びている。ここでは、支持板301の上辺3011および底辺3012が平行であるため、切り込み302は、上辺から、上辺に垂直となるよう、底辺3012方向に延びている。切り込み302は、上辺において開口している。切り込み302は、ここでは、支持板301の左右方向の中心を通るように設けられている。ただし、切り込み302は、中心を通らなくてもよい。切り込み302は、例えば、支持板301の底辺3012の近傍まで延びている。また、ここでは、切り込み302は左右対象な形状であるが、左右対称でなくてもよい。なお、ここでは、支持板301を正面からみた場合の、上下方向に対して垂直な方向を、支持板301の左右方向とする。
【0083】
支持板301は、通常、切り込みの伸びる方向が鉛直方向となるように配置される。支持板301は、例えば、正面および裏面が垂直となるように、パーティション2を配置する配置面等に配置される。なお、支持板301を、正面が配置面に対して垂直となるよう配置した場合、支持板301の切り込み302の下方に位置する部分は、切り込み302の底に相当する部分と考えられることから、支持板301の、切り込み302と底辺3012との間、具体的には、切り込み302の底辺3012側の端部3021と、底辺3012との間の部分を、ここでは、切り込み302の底部3013と呼ぶ。
【0084】
切り込み302の幅は、仕切板40の厚さよりも広くなっている。切り込み302の幅は、切り込み302の左右方向の長さである。切り込み302の幅は、均一な幅であってもよく、不均一な幅であってもよい。ここでは、切り込み302の底辺側の部分の幅は、6mmとなっている。ただし、切り込み302の底辺3012側の端部3021は、ここでは、後述するように略V字形状を有しているため、底辺3012に向かうにつれて、幅が6mmよりも順次小さくなっている。なお、この幅は一例であり、切り込み302の底辺側の部分の幅は、支持板301が支持する仕切板40のサイズ等に応じて適宜変更可能であり、切り込み302の底辺側の部分の幅は、上記の幅に限定されるものではない。
【0085】
切り込み302の底部3013は、切り込み302に挿入される仕切板40で上方向から押されることで、下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状を有している。切り込み302に挿入される仕切板40で上方向から押される、ということは、例えば、切り込み302に挿入される仕切板40の重さによって、切り込み302の端部3021(例えば、端部3021の仕切板40と当接する部分)が底辺方向に向かって押されることである。ここでは、底部3013の厚さも、底部3013の形状の一要素と考えてよく、押し曲げ可能な形状とは、例えば、底部3013の高さ方向の厚さを、押し曲げ可能な厚さをとすることも含む概念である。押し曲げる、とは、例えば、押している間だけ曲がり、押していないときや、押すのをやめた場合、元の状態に戻ることと考えてよい。下方向に凸となるよう押し曲げられる、ということは、例えば、仕切板40で押されることで、支持板301の弾性等によって、底部3013の近傍部分が下方向に凸となるようしなることや、たわむことである。押し曲げ可能ということは、切り込み302の底部3013が、仕切板40で押されることで、折れたり折れ曲がったりしないことと考えてもよい。ここでの押し曲げ可能な形状とは、例えば、支持板301の材質と、形状との組み合わせで押し曲げ可能となることも含む概念である。
【0086】
切り込み302の底辺3012側の端部3021は、図10(a)に示すように、上辺3011に向かって開いた略V字形状を有している。具体的には、切り込み302の両側の縁は、それぞれ、支持板301の上下方向の中心近傍から、端部3021の最も底辺側となる部分に対して2mm上方となる位置までは、直線状に平行に延びており、端部3021の最も底辺側となる部分に対して2mm上方となる位置から端部3021の最も底辺3012側となる部分までは、45度の角度で内側に折れ曲がって延び、端部3021の最も底辺3012側となる部分は、支持板301の底辺3012に平行な幅2mmの辺となっている。これにより、図10(a)において一点鎖線で囲んだ部分である底部3013の左右方向の中心部分の高さ方向の厚さが最も薄くなっており、この部分の厚さが1mmとなっている。なお、ここでは、支持板301の高さ方向に対して垂直となる2つの面の間の長さを、高さ方向の厚さと呼ぶ。このように、切り込み302の最も底辺3012に近い部分と、底辺3012との間の距離、つまり、切り込み302の底部3013の最も、高さ方向の厚さの薄い部分の厚さは、上記のように1mmとなっている。
【0087】
なお、ここでは、切り込み302の底辺3012側の端部3021が、略V字形状を有している場合について説明したが、切り込み302の底辺3012側の端部3021は、底辺3012に向かって先細りとなる形状を有していれば、上記以外の形状であってもよい。なお、この端部3021の形状は、左右対称な形状であることが好ましい。また、この端部3021は、先細りとなる形状であれば、連続的に先細りとなっている形状であっても段階的に先細りとなっている形状であってもよい。また、この端部3021における切り込み302の両側の縁から、切り込み302の中心線までの距離は、底辺3012に向かうに従って線形的に減少していてもよく、非線形的に減少していてもよい。
【0088】
また、ここでは、切り込み302の底部3013の最も高さ方向の厚さの薄い部分の厚さは、1mmとした場合について説明する。なお、この切り込み302の底部3013は、上述したように、切り込みに挿入される仕切板40で上方向から押されることで、下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状を有していれば、その形状(例えば、高さ方向の厚さ等)は、上記の形状等に限定されるものではない。なお、ここでの形状は、例えば、厚さ等のサイズも含む概念である。例えば、切り込み302の幅を6mmよりも広くし、底部3013の高さ方向の厚さを1mmよりも厚くするようにしてもよい。
【0089】
支持板301の上辺3011近傍部分(具体的には支持板301の後述する挟持部303が設けられている部分)の下側から、支持板301の高さ方向の中心に近い位置までの領域には、切り込み302の左右に、切り込み302側の部分全体が切り込み302とつながっている開口部3015が設けられている。この開口部3015によって、切り込み302の上辺近傍の下側から、支持板301の高さ方向の中心に近い位置まで間の幅が、実質的に、切り込み302の他の部分の幅よりも広くなっている。この開口部3015は、切り込み302の幅が広がっている部分と考えてもよい。これにより、支持板301の軽量化が図れるとともに、後述するように、挟持部303に当接部材3031を取り付けやすくなっている。なお、この開口部3015は、不要であれば省略してもよい。
【0090】
支持板301の底辺3012には、支持板301の両面、すなわち支持板301の正面側および裏面側に対して、それぞれ、垂直となる方向に延びる板状の安定部材305が設けられている。安定部材305は、ここでは厚さ3mmの板状の部材であり、支持板301と一体成形されている。ここでは、安定部材305の、支持板301の正面および裏面に垂直な方向の長さは、支持板301の左右の端に近い部分が、内側の部分(すなわち、切り込み302側の部分)よりも長くなっている。ここでは、安定部材305の、支持板301の正面および裏面からの、これらの面に対して垂直な方向の長さは、支持板301の左右の端に近い部分の最大値が18.5mm、内側の部分(すなわち、切り込み302側の部分)の最大値が8.5mmとなっている。ただし、この安定部材305のサイズや形状等は一例であり、安定部材305のサイズや形状等はこれらに限定されるものではない。安定部材305は、例えば、支持板301を、切り込み302の延びる方向が鉛直方向となるよう配置する際に、支持板301が容易に正面方向、または裏面方向に倒れないように補助する役割を果たす。なお、安定部材305の厚さは、3mm以外であってもよい。また、安定部材305は、支持板301と一体成形されていなくてもよい。
【0091】
安定部材305の上面には、支持板301の切り込み302の底辺3012側の端部3021から、支持板301の正面および裏面に垂直に延びており、この伸びる方向に対して垂直な断面形状が、切り込み302の底辺3012側の端部3021の正面形状と同じである溝3051が設けられている。ここでは、断面形状が、端部3021の正面形状と同じV字形状である溝3051が設けられている。この安定部材305の、溝3051が設けられている部分の最も厚さの薄い部分の厚さは、1mmである。切り込み302に仕切板40を挿入した場合、溝3051の中にもこの仕切板40が配置される。
【0092】
なお、安定部材305の形状、(例えば、溝3051の部分の厚さや、溝以外の部分の厚さや、支持板301の正面および裏面方向の長さ等)は、切り込み302に挿入される仕切板40で上方向から押されることで、切り込み302の底部3013が下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状を有していれば、上記の形状に限定されるものではない。ここでの形状は、例えば、厚さも含む概念である。
【0093】
仕切板用脚30の、支持板301の底辺3012の、切り込み302に対して外側(すなわち左端側および右端側)となる位置には、それぞれ吸盤304が一つずつ設けられている。吸盤304の吸着面の直径は30mmである。ただし、吸盤304の吸着面の直径等はこのサイズに限定されるものではない。
【0094】
ここで用いる吸盤304は、吸着面とは反対側に軸を有しているとともに、この軸の円周に沿って安定部材305よりも幅が狭い溝が設けられている。支持板301の底辺3012および安定部材305の、吸盤304を取り付ける位置の左側には、吸盤304の軸が通過可能な第一の貫通孔3052が設けられており、凹部3014に隣接する部分であって、この第一の貫通孔3052の右側の、第一の貫通孔3052と一部が重なる位置に、吸盤304の軸に設けられた溝の部分の直径と略同一サイズの幅を有する第二の貫通孔3053とが設けられている。第二の貫通孔3053の位置を、例えば、吸盤304の取り付け位置と考えてよい。また、この第二の貫通孔3053の縁は、吸盤304の溝にはめ込み可能となるよう、吸盤304の軸の溝の幅とほぼ同じ厚さとなっている。また、支持板301の底辺3012側の、第一の貫通孔3052と第二の貫通孔3053との上方には、吸盤304の軸の先端側を収容可能な凹部3014が設けられている。そして、吸盤304の軸を第一の貫通孔3052に通した後、吸盤304の軸が第二の貫通孔3053にはめ込まれるよう、吸盤304の軸の溝が第二の貫通孔3053の縁にはめ込みながら、吸盤304を第二の貫通孔3053側にスライドさせることで、吸盤304が、支持板301の底辺および安定部材305の、切り込み302を挟んで両側となる位置、言い換えれば、切り込み307に対して外側となる位置に着脱可能に取り付けられる。
【0095】
なお、上記の各吸盤304の取り付けかたは一例であり、吸盤304の取り付けかたは上記に取り付けかたに限定されるものではない。また、各吸盤304は、仕切板用脚30の上記のような位置に取り付けられていれば、直接、支持板301等に取り付けられていてもよく、直接、支持板301等に取り付けられていなくてもよい。
【0096】
また、仕切板用脚30を、パーティション2を配置する配置面等に吸着させて固定可能であれば、吸盤を取り付ける位置は上記に限定されるものではない。また、吸盤304の数も2つに限定されるものではなく、例えば、3以上の吸盤304が取り付けられていてもよい。
【0097】
なお、仕切板用脚30を、吸盤304を用いて、仕切板用脚30を配置する面等に吸着させて固定させない場合、仕切板用脚30の吸盤304は省略してもよい。
【0098】
仕切板用脚30の、少なくとも、切り込み302の底部3013およびその近傍は、仕切板40が切り込み302に挿入される前の状態において、支持板301が配置される配置面から離れているようになっている。例えば、支持板301の底辺の、切り込み302の底部3013の近傍、および安定部材305の下面の、切込み302の底部3013の正面側の部分と、裏面側の部分と、その周辺は、仕切板40が切り込み302に挿入される前の状態において、支持板301が配置される配置面に接していないようになっている。この仕切板用脚30においては、一例として、安定部材305の下面の、左右方向における外側寄りの部分、すなわち、支持板301の左端寄りの部分および右端寄りの部分の、支持板301に対して正面側および裏面側となる位置に、それぞれ、直径が6mmの半球状の突起3054が設けられており、吸盤304が仕切板用脚30の配置面に吸着されるよう配置した状態で、この突起3054が配置面に接触するようになっている。これにより、吸盤304を吸着させた状態であって、仕切板40を切り込み302に挿入していない状態で、仕切板用脚30の、少なくとも、切り込み302の底部3013およびその近傍、具体的には、支持板301の底辺の、切り込み302の底部3013の部分とその近傍、および安定部材305の下面の、切り込み302の底部3013の正面側の部分と、裏面側の部分と、その周辺が、支持板301が配置される配置面と接しておらず、この配置面から離れた状態となっている。なお、ここでは、吸盤304として、例えば、吸盤304を配置面に吸着させた状態で、上記の突起3054も配置面に接するようなサイズおよび形状を有するものが用いられるものとする。なお、突起3054および吸盤304の左右方向の位置は、切り込み302の左右方向の中心から63mmの位置としている。ただし、中心からの距離は、この位置に限定されるものではない。また、ここでは、各突起3054の、支持板301からの距離を、15.5mmとしている。ただし、この支持板301からの距離は、この長さに限定されるものではなく、例えば、各突起3054が吸盤304と重ならないような距離であればよい。
【0099】
なお、仕切板40が切り込み302に挿入される前の状態における、切り込み302の底部3013およびその近傍と、支持板301が配置される配置面との距離は、ここでは、3mmであるが、この距離の値は一例であり、この距離は、仕切板40が切り込み302に挿入されたことによって、切り込み302の底部3013が押し曲げられて、後述する挟持部303によって、仕切板40が挟持可能となるような距離であれば、上記の距離に限定されるものではない。また、この距離は、吸盤304を配置面に吸着させることが可能な距離であることが好ましい。例えば、この距離は、3mm以上、5mm以下の範囲の距離であることが好ましい。例えば、上記の突起3054の直径を6mm以上、10mm以下としてもよい。すなわち、この距離は、仕切板40の挟持に必要な距離だけ、切り込み302の底部3013が下方に移動可能となる距離であればよい。また、突起3054および吸盤304の左右方向の位置についても、同様に、切り込み302の底部3013が下方に移動可能となるような位置であれば、上記の位置に限定されるものではない。
【0100】
また、ここでは、突起3054により、切り込み302の底部3013およびその近傍と、支持板301が配置される配置面とが、所望の距離(例えば、仕切板40で底部3013が押し下げ可能となる距離)以上離れているようにしたが、どのように、切り込み302の底部3013およびその近傍と、支持板301が配置される配置面とが所望の距離以上離れているようにしてもよい。例えば、突起3054の代わりに、突起3054が設けられている部分の安定部材305の高さ方向の厚さを、部分的に厚くするようにしてもよい。また、例えば、上述したような吸盤304の吸着時の高さによって、切り込み302の底部3013およびその近傍と、支持板301が配置される配置面とが所望の距離以上離れているようにしてもよい。
【0101】
支持板301は、切り込み301の延びる方向が鉛直方向となるよう配置される。例えば、支持板301は、支持板301の正面および背面が、パーティション2の配置面に対して垂直となるよう配置される。
【0102】
切り込み302の上辺近傍、すなわち、支持板301の上辺近傍の左右の、切り込み302の縁となる部分には、支持板301に対して垂直となるよう切り込み302に挿入された仕切板40を表面および裏面の両面から挟持する挟持部303が設けられている。支持板301と仕切板40とが垂直になる、ということは、例えば、これらの表面が垂直になることである。挟持部303は、切り込み302の延びる方向が鉛直方向となるよう配置した支持板301の切り込み302に挿入された仕切板40により、切り込み302の底部3013が上から下方向に押されて押し曲げられた状態で、仕切板40を両面から挟持するようになっている。例えば、この挟持部303は、支持板301の切り込み302に挿入された仕切板40で切り込み302の底部3013が上から下方向に押されて押し曲げられて、支持板301の切り込み302に対して外側となる部分が切り込み302側に傾くことで、仕切板40を両面から挟持するようになっている。具体的には、この挟持部303は、正面および背面が設置面に対して垂直となるよう配置した支持板301の切り込み302に挿入された仕切板40で切り込み302の底部3013が上から下方向に押されて押し曲げられて、支持板301の底辺3012の切り込み302の底部3013に対して外側となる部分が、底部3013側が低くなるよう傾斜し、支持板301の切り込み302に対して外側の部分が、それぞれ、切り込み302側に倒れるよう傾くことで、挟持部303の、切り込み30の両側に位置する部分同士が近づいて、仕切板40を両面から挟持するようになっている。なお、底部3013に対して外側となる部分とは、例えば、底部3013に対して、支持板301の右側および左側となる部分であり、切り込み302に対して外側となる部分とは、例えば、切り込み302に対して、支持板301の右側および左側となる部分である。かかることは、支持板301の他の切り込み302等以外の特定の部分に対する外側に関しても同様である。
【0103】
挟持部303は、切り込み302に仕切板40が挿入され、仕切板40で切り込み302の底部3013が押されるまでは、切り込み302の底部3013が下に押し下げられないため、仕切板40を挟まない。
【0104】
切り込み302の挟持部303の部分の幅が、切り込み302の、底辺3012側の端部3021を除いた部分において、最も幅が狭い部分となっている。切り込み302の挟持部303の部分の幅とは、挟持部303の仕切板40を挟む部分の、仕切板40を挟む前の幅と考えてもよい。挟持部303の仕切板40を挟む部分の幅は、後述する仕切板40の当接部材3031間や、当接部材3031の当接面3034間の距離と考えてもよい。例えば、切り込み302の挟持部303の部分の幅が、切り込み302の他の部分の最も狭い部分と同じ幅となっていてもよい。また、例えば、切り込み302の挟持部303の部分の幅が、切り込み302の他の部分よりも狭い幅となっていてもよい。ただし、仕切板40により、切り込み302の底部3013が上から下方向に押されて押し曲げられた場合に、挟持部303が仕切板40を挟持可能であれば、切り込み302の挟持部303の部分の幅は、上記の幅に限定されるものではない。
【0105】
挟持部303の、仕切板40が挿入される部分の、仕切板40を挟まない状態での間隔は、例えば、切り込み302の、底辺3012側の端部3021を除いた部分の最も狭い幅以下の間隔であって、仕切板40の厚さよりも広い間隔である。ここでは、一例として、この間隔が、底辺3012側の端部3021を除いた部分の最も狭い幅と同じ長さ(すなわち、6mm)である場合を例に挙げて説明する。なお、ここでは、挟持部303の、仕切板40が挿入される部分を、切り込み302の一部と考えるが、切り込み302の一部と考えなくてもよい。
【0106】
挟持部303の仕切板40と接する部分には、当接部材3031が設けられている。当接部材は、仕切板40に当接される部材であって、材質が弾性体の部材である。当接部材として用いられる弾性体は、例えば、ウレタンや、シリコンゴム、天然ゴム等である。当接部材3031は、挟持部303の切り込み302の両側となる部分に設けられている。ここでは、一例として、挟持部303の、切り込み302の両側に位置する部分に、切り込み302側に突き出た小さな板状の突起である差し込み部3032が設けられており、この差し込み部3032が、図10(b)に示すような、当接部材3031に設けられた凹部3033にはめ込まれることで、当接部材3031が挟持部303の一部として取り付けられている。
【0107】
なお、ここでは、挟持部303の設けられている部分の下に、切り込みとつながった開口部3015が設けられていることで、当接部材3031が挟持部303にはめ込みやすくなっている。
【0108】
当接部材3031は、仕切板40の表面および裏面とそれぞれ当接される当接面3034を有している。当接面3034は、仕切板40を挟持していない状態で、支持板301の高さ方向および支持板301の厚さ方向に、それぞれ平行となっている。上記の凹部3033は、当接面3034に対して垂直な方向に延びるよう設けられている。ここでは、当接面3034の平面形状が矩形である場合を例に挙げて説明するが、その形状は、矩形に限定されるものではなく、円形等であってもよい。ここでは、当接面3034の表面が平坦である場合について説明するが、当接面3034の表面形状が滑り止め形状であってもよい。滑り止め形状は、例えば、格子状の溝や細かい凹凸等が設けられた形状である。当接面3034は、支持板301の厚さ方向の長さが、支持板301の厚さよりも長くなっている。ここでは、当接部材3031の切り込み302側が、切り込み302に近づくに連れて、支持板301の厚さ方向に広がっている。例えば、当接面3034の、支持板301の厚さ方向の長さは、ここでは、12mmとなっている。ただし、当接面3034の、支持板301の厚さ方向の長さは、この長さに限定されるものではない。また、当接面3034の、支持板301の高さ方向の長さは、当接部材3031の、当接面3034とは反対側の部分の高さ方向の長さよりも長くてもよい。
【0109】
ここでは、切り込み302の両側に設けられた当接部材3031の当接面3034間の、間隔が、上述した挟持部303の、仕切板40が挿入される部分の、仕切板40を挟まない状態での間隔に相当する。また、ここでは、当接面3034の間の部分を、切り込み302の一部と考えるが、切り込み302の一部と考えなくてもよい。
【0110】
なお、挟持部303は、切り込み302の上辺近傍の、切り込み302の両側となる部分に設けられたており、切り込み302に挿入された仕切板40で切り込み302の底部3013が上方向から押されて押し曲げられて、支持板301の切り込み30に対して外側となる部分がそれぞれ切り込み302側に傾くことで、仕切板40を両面から挟持するものであれば、上記のようなものに限定されるものではない。また、底部3013が上方向から押されて押し曲げられるということは、底部3013およびその近傍が押し曲げられることであってもよい。
【0111】
また、上記においては、当接部材3031が、挟持部303にはめ込まれている場合について説明したが、当接部材3031の、挟持部303への取り付けかたは、上記に限定されるものではなく、例えば、挟持部303の切り込み303側に接着剤等で、シート状や小型のブロック状の当接部材等を接着してもよく、ネジ止めしてもよい。また、当接部材3031は、支持板301の挟持部303の、切り込み302の両側となる部分を直接、仕切板40に当接させる場合、省略してもよい。
【0112】
支持板301の左右には、支持板301の軽量化を図るための、平面形状が略台形形状である開口部3016が一つずつ設けられている。この開口部3016は、支持板301を持ちやすくするための持ち手としても利用可能である。開口部3016の形状やサイズ、位置、および数は、支持板301の強度を保つことができれば、上記の例に限定されるものではない。なお、開口部3016は、軽量化が必要ない場合や、支持板301の強度が必要な場合、省略してもよい。
【0113】
以下、仕切板用脚30を有するパーティション2の組み立てかたについて説明する。ここでは、2つの仕切板用脚30を有するパーティション2であって、仕切板40として、上述したようなサイズの透明なアクリル製の矩形の板を用いる場合を例に挙げて説明する。また、ここでは、仕切板用脚30が配置される配置面は、例えば、机の天板等である。
【0114】
まず、図11(a)に示すように、2つの仕切板用脚30を、それぞれの支持板301の正面が配置面500に対して、垂直となるように配置し、各吸盤304を配置面500に吸着させる。このとき、2つの仕切板用脚30を、切り込み302同士が向かい合うよう配置する。切り込み302同士が向かい合うよう配置するということは、正面同士や、正面と裏面とが向かい合うよう仕切板用脚30を配置することと考えてもよい。具体的には、2つの仕切板用脚30を、正面が平行となるとともに、正面からみて、2つの仕切板用脚30が重なる位置に配置する。また、2つの仕切板用脚30の間隔は、仕切板40の幅よりも短い幅となるようにする。ここでは、仕切板40の左右の両端から、300mmから150mmの間の位置に、それぞれ仕切用脚を配置する。吸盤304を吸着させることで、各仕切板用脚30の位置が固定されるとともに、安定部材305の突起3054が配置面500に接するようになる。また、支持板301の底辺3012の、切り込み302の底部3013の下方に位置する部分、および安定部材305の底面の、切り込み302の底部3013の正面側および裏面側に位置する部分は、配置面500から突起3054の高さ分だけ、すなわち約3mmだけ離れた状態となっている。
【0115】
次に、図11(b)に示すように、2つの仕切板用脚30の、それぞれの切り込み302に、仕切板40を、仕切板40の表面が、支持板301の正面に対して垂直となるよう、上から挿入していく。
【0116】
そして、図11(c)に示すように、仕切板40の下端が、切り込み302の底辺3012側の端部3021、および安定部材305の溝3051の中に当たると、仕切板40の重さで、仕切板40の底部3013および安定部材305の溝3051の下部が上から下方向に押されて下方向に下がり、これにより、支持板301の底辺3012の、底部3013の左右の部分が、底部3013側が下がるように傾斜し、支持板301の切り込み302の左右の部分が、切り込み302側に倒れるよう傾き、切り込み302の上辺近傍の両側に設けられた挟持部303の当接部材3031が、切り込み302側に向かって移動し、当接部材3031が、仕切板40に当接され、挟持部303が仕切板40を挟持する。当接部材3031が弾性体であるため、当接面3034全体が、配置面500の表面および裏面に当接され、摩擦により仕切板40が滑り落ちることを防ぐことができる。
【0117】
また、切り込み302の底辺3012側の端部3021は、略V字形状となっているため、切り込み302に挿入された仕切板40の下端が、この略V字形状の底辺3012に向かって先細りとなっている傾斜面に挟まれた部分に移動することで、左右方向の移動が制限され、切り込み302の左右方向のほぼ中心となる位置に位置決めして配置することができ、仕切板40を配置面に対してほぼ垂直に立てることができるとともに、仕切板40の下端が左右に移動することを防いで、仕切板40のぐらつきを防ぐことができる。
【0118】
図12は、このようにして組み立てられた仕切板用脚30を有する本実施の形態のパーティションの一例を示す斜視図である。
【0119】
このようにして組み立てたパーティション2は、例えば、図12のようになる。このパーティション2においては、仕切板40が、切り込み302同士が向かい合うよう配置された2つの仕切板用脚30のそれぞれの切り込み302に挿入されて挟持部303により挟持されている。
【0120】
なお、ここでは、パーティション2が有する仕切板用脚30の数が2つである場合について説明したが、上述したように、パーティション2が有する仕切板用脚30の数は、2以上であれば、2つに限定されない。2以上の仕切板用脚30を用いる場合、例えば、上記の説明において、2つの仕切板用脚30についての説明を、適宜、2以上の仕切板用脚30に読み替えるようにすればよい。
【0121】
以上、本実施の形態によれば、切り込み302を設けるとともに、切り込み302の上辺3011近傍に挟持部303を備えるようにしたことにより、切り込み302に配置された仕切板40により、切り込み40の底部3013が上方から押されて下方に押し曲げられ、支持板301の底部3013の両側の底辺3012が、底部3013側が下がるよう傾斜して、支持板301の切り込み302の左右の部分が、切り込み302側に傾斜して、挟持部303が、仕切板40を挟持するようにすることができ、仕切板40を切り込み302に配置するだけで、容易に仕切板40を固定することができる。
【0122】
なお、上記で説明したパーティション1およびパーティション2に用いられる仕切板20および仕切板40は一例であり、仕切板20および仕切板40は上記の仕切板20および仕切板40に限定されるものではない。例えば、仕切板20および仕切板40の厚さや、表面の大きさ、材質等は、これらに限定されるものではない。例えば、仕切板20および仕切板40として、幅800mm、高さ500mmの仕切板が利用可能である。また、これよりも、表面のサイズが、これよりも大きな仕切板であっても、これよりも小さな仕切板であっても利用可能である。また、例えば、仕切板20または仕切板40の厚さは、切り込み102または切り込み302に対して挿入可能な厚さであればよい。ただし、仕切板20および仕切板40の厚さは、例えば、3mm以上、5mm以下の厚さであることが好ましい。なお、仕切板20および仕切板40の厚さは、仕切板20または仕切板40を複数の仕切板用脚10または複数の仕切板用脚30に挿入した状態で、配置面に対して表面が垂直となるよう自立可能な厚さとすることがパーティション1およびパーティション2として用いるうえで好ましい。また、仕切板20および仕切板40の色や、透明度、材質等は問わない。例えば、仕切板20および仕切板40は、金属板や、ガラス板、パンチングボード等の金属性の板状の部材であってもよい。また、仕切板20および仕切板40は、ポリカーボネート等の、アクリル以外の樹脂製の板状の部材であってもよい。また、仕切板20および仕切板40は中空の板であってもよい。また、仕切板20および仕切板40の平面形状は、矩形以外であってもよい。
【0123】
(第一の変形例)
図13は、上記実施の形態の仕切板用脚の第一の変形例を示す斜視図(図13(a))、および正面図(図13(b))である。
【0124】
この第一の変形例の仕切板用脚30aは、上記実施の形態の仕切板用脚30において、支持板301の下部の、切り込み302の左右となる領域であって、切り込み302の端部3021近傍を除いた領域に、それぞれ、切り込み302につながった開口部3017を設けたものである。さらに、この第一の変形例の仕切板用脚30aは、切り込み302の端部3021の最も底辺3012側の部分と底辺3012との距離(すなわち、切り込み302の底部3013の最も高さ方向の厚さが薄い部分の厚さ)を上記の仕切板用脚30よりも長い距離である3mmとし、安定部材305には、溝3051を設けないようにしたものである。なお、ここでは、切り込み302の端部3021近傍を除いた部分における開口部3017の下辺と、支持板301の底辺3012との高さ方向の厚さは、3mmとしている。なお、この厚さの好ましい範囲は、2mm以上、4mm以下であり、上記の3mmが最も好ましい厚さである。なお、厚さが3mm以下である場合、必要に応じて、安定部材305に、上記の実施の形態と同様に、溝3051と同様の溝を設けるようにしてもよい。
【0125】
開口部3017は、切り込み302の端部3021近傍よりも外側の領域を含む領域である。開口部3017は、ここでは、一例として、端部3021近傍よりも外側の領域を除いた領域の、切り込み302側となる部分全体が、切り込み302とつながっている例を示しているが、切り込み302側となる部分全体が切り込み302とつながっていなくてもよい。これにより、切り込み302の下部の、端部3021の上方となる部分は、切り込み302の幅が実質的に広がっているようになっている。切り込み302の端部3021近傍とは、例えば、端部3021からの左右方向の距離が、予め決められた距離以下となる領域であって、高さが、端部3021の高さ(例えば、切り込み302のV字形状となっている部分や、先細りとなっている部分の高さ)と同じ高さの領域や、これよりも、予め決められた距離だけ高い領域である。
【0126】
この第一の変形例においては、開口部3017が設けられていることにより、支持板301の下辺近傍の高さ方向の厚さが、切り込み302の底部3013の部分だけではなく、その左右に隣接する部分においても薄くなっている。このため、切り込み302に、仕切板40を挿入した場合に、仕切板40で上から押されることにより、底部3013の部分だけではなく、この底部3013に隣接した高さ方向の厚さの薄い開口部3017の下部となる部分全体が、下方向にたわんで移動することとなる。このため、切り込み302の底部3013の高さ方向の厚さを厚くして底部3013の強度をあげつつ、支持板301の底辺の底部3013近傍を、押し曲げやすくすることができる。また、上記実施の形態の仕切板用脚30のように、切り込み302の底部3013の高さ方向の厚さが薄い部分だけに、集中的に下方向の力が集中しないようにして、切り込み302の底部3013の部分の破損を抑えることができる。
【0127】
また、切り込み302の端部3021近傍は残されているため、上記と同様に仕切板40の左右方向の位置を適切に制限することができる。
【0128】
(第二の変形例)
【0129】
図14は、上記実施の形態の仕切板用脚の第二の変形例を示す斜視図(図14(a))、および正面図(図14(b))である。
【0130】
この第二の変形例の仕切板用脚30bは、上記実施の形態の仕切板用脚30において、切り込み302の底部3013の高さ方向の厚さが均一な厚さとなるよう、切り込み302の端部3021のV字形状に合わせて、支持板301の底辺3012の、底部3013の下方となる部分の形状を、V字溝に沿った下方向に凸となる形状にしたものである。ここでの底部3013の高さ方向の厚さは、2mm以上、4mm以下であることが好ましく、3mmであることが最も好ましい。ここでは、一例として厚さを3mmに設定している。
【0131】
また、ここでは、安定部材305の、溝3051が設けられている部分の下面も、上記と同様に、安定部材305の厚さが均一な厚さとなるよう、下方向に凸となるような形状としている。この溝3051の部分の高さ方向の厚さは、上記の底部3013の高さ方向の厚さと同様の厚さに設定される。
【0132】
このように、底部3013の高さ方向の厚さを均等な厚さとすることにより、この底部3013の強度を高くして、底部3013が、切り込み302に挿入された仕切板20で押し曲げられた場合に、底部3013が破損しにくくすることができる。
【0133】
なお、端部3021の正面からみた形状が、V字形状以外の上述したような先細りの形状である場合においても、この部分の厚さが均一な厚さとなるように、底辺3012の、端部3021の下方となる部分の形状を、先細りの形状に沿った下方向に凸となる形状とすることにより、上記と同様の効果を奏する。
【0134】
また、この変形例においても、仕切板20を挿入していない状態で、端部3021の下部が、仕切板用脚30の配置面に接しないようにする必要があり、例えば、突起3054の高さを、上記実施の形態よりも高く(例えば、底部3013の高さ方向の厚さが最も薄かった部分の厚さの増加分である2mmだけ高く)しておく必要がある。ここでは、例えば、突起3054の高さを、5mmとしている。
【0135】
なお、上記の第一及び第二の変形例において説明した切り込み302の底部3013近傍の構成を、上記実施の形態1の仕切板用脚10に利用してもよく、この場合においても、上記各変形例と同様の効果を奏する。
【0136】
なお、上記各実施の形態において、支持板101および支持板301の厚さ、正面から見たサイズ、および正面形状等は、支持する仕切板20および仕切板40の大きさや、パーティション1またはパーティション2の配置場所等に応じて、適宜変更可能であり、上記に限定されるものではない。なお、支持板101の厚さは、例えば、仕切板20が切り込み102に挿入された状態で、自立可能な厚さを有することが好ましい。また、支持板301の厚さは、例えば、仕切板40が切り込み302に挿入された状態で、自立可能な厚さを有することが好ましい。
【0137】
なお、上記各実施の形態において、支持板101または支持板301等の材質は、仕切板20または仕切板40を、切り込み102または切り込み302に挿入した場合に、仕切板20または仕切板40の重さによって、底部1013または底部3013等が、折れたり、割れたりせずに、押している間だけ曲がるような材質であれば、上記のポリプロピレン以外の材質であってもよく、このような性質を有するポリプロピレン以外の樹脂であってもよい。また、支持板101または支持板301等の材質は、弾性を有する樹脂以外の金属等の材質であってもよい。また、支持板101または支持板301等は、複数の材質の部材を組み合わせたものであってもよく、例えば、支持板101または支持板301の底辺部分のみを、他の部分と異なる材質としてもよい。
【0138】
また、上記各実施の形態において、支持板101の切り込み102の下方を含む下辺側、または支持板301の切り込み302の下方を含む下辺側等に、補強用の金属板等を設けてもよい。この金属板は、どのように設けてもよく、例えば、支持板101または支持板301の下辺側に埋め込んでもよく、貼り付けてもよい。この場合、支持板101および支持板301の一体成型はできないが、強度を高めることができる。補強用の金属板等は、安定部材105や安定部材305に設けてもよい。
【0139】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0140】
以上のように、本発明にかかる仕切板用脚等は、仕切板を支持する脚等として適しており、特に、パーティションに用いられる脚等として有用である。
【符号の説明】
【0141】
1、2 パーティション
10、30、30a、30b 仕切板用脚
20、40 仕切板
101、301 支持板
102、302 切り込み
103、303 挟持部
104、304 吸盤
105、305 安定部材
1011、3011 上辺
1012、3012 底辺
1013、3013 底部
1014、1036、3014、3033 凹部
1015、1017、3015、3016、3017 開口部
1019 凸条
1031、3031 当接部材
1032、3032 差し込み部
1033 突起部
1034 凸部
1035 当接部分
1052、3052 第一の貫通孔
1053、3053 第二の貫通孔
1054、3054 突起
3021 端部
3034 当接面
3051 溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2021-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕切板が挿入される切り込みであって、上辺から底辺に向かって延びており、当該仕切板の厚さよりも幅が広い切り込みを有しており、当該切り込みの延びる方向が鉛直方向となるよう配置される支持板を備え、
前記支持板の、前記切り込みと底辺との間の部分である前記切り込みの底部は、前記切り込みに挿入される前記仕切板で上方向から押されることで、下方向に凸となるよう押し曲げ可能な形状を有しており、
前記支持板の底辺には、当該支持板の正面側および裏面側に対して、それぞれ、垂直となる板状の安定部材が設けられており、
前記安定部材の下面の、前記支持板の左端寄りの部分および右端寄りの部分の、前記支持板に対して正面側および裏面側となる位置には、それぞれ、前記切り込みの底部およびその近傍、前記仕切板が前記切り込みに挿入される前の状態において、前記支持板が配置される配置面から離れているようにするための、先端が半球形状である円柱状の突起が設けられており
前記切り込みの上辺近傍に、当該切り込みに挿入された仕切板で当該切り込みの底部が上方向から押されて押し曲げられた状態において、前記仕切板を両面から挟持する挟持部を備えた仕切板用脚。
【請求項2】
前記切り込みの底辺側の端部は、底辺に向かって先細りとなる形状である請求項1記載の仕切板用脚。
【請求項3】
前記切り込みの底辺側の端部は、略V字形状である請求項1または請求項2記載の仕切板用脚。
【請求項4】
仕切板と、請求項1から請求項3いずれか一項記載の2以上の仕切板用脚と、を備えたパーティション。