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特開2022-27450イメージングシステムを備える口腔洗浄器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022027450
(43)【公開日】2022-02-10
(54)【発明の名称】イメージングシステムを備える口腔洗浄器
(51)【国際特許分類】
   A61C 17/02 20060101AFI20220203BHJP
【FI】
A61C17/02 B
A61C17/02 G
A61C17/02 H
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021071419
(22)【出願日】2021-04-20
(31)【優先権主張番号】202010761636.3
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011113302.1
(32)【優先日】2020-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518436504
【氏名又は名称】厦門松霖科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】鄭捷
(72)【発明者】
【氏名】林偉思
(72)【発明者】
【氏名】楊岑
(72)【発明者】
【氏名】厳貴華
(57)【要約】      (修正有)
【課題】イメージングシステムを備える口腔洗浄器を提供する。
【解決手段】口腔洗浄器は、本体、吐水ノズル2及びイメージングシステムを含む。吐水ノズルとイメージングシステムのレンズ3は本体に設置され、イメージングシステムのグラフィック処理部分が本体内に設置される。また、吐水ノズルから吐出される噴流で覆われる領域は、イメージングシステムのイメージング領域と少なくとも一部が重なる。イメージングシステムを備える口腔洗浄器は、イメージングシステムのイメージング領域と吐水ノズルの洗浄領域が一致しており、洗浄効果がより視覚的となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージングシステムを備える口腔洗浄器であって、
本体、吐水ノズル及びイメージングシステムを含み、前記吐水ノズルと前記イメージングシステムのレンズは本体に設置され、吐水ノズルから吐出される噴流で覆われる領域は、イメージングシステムのイメージング領域と少なくとも一部が重なることを特徴とする口腔洗浄器。
【請求項2】
前記イメージングシステムと本体との接続位置は、前記吐水ノズルの噴流に面する側に位置していることを特徴とする請求項1に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項3】
前記イメージングシステムのレンズ面は吐水ノズルの吐水面よりも低いことを特徴とする請求項2に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項4】
前記イメージングシステムと本体との接続位置は、前記吐水ノズルの噴流に背を向ける側に位置していることを特徴とする請求項1に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項5】
前記イメージングシステムのレンズ面は吐水ノズルの吐水面よりも高いことを特徴とする請求項4に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項6】
前記イメージングシステムのレンズ面は吐水ノズルの吐水孔の側面に位置することを特徴とする請求項1に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項7】
前記イメージングシステムは吐水ノズルの吐水口内に設置されることを特徴とする請求項1に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項8】
前記吐水ノズルから吐出される噴流で覆われる領域は、常にイメージングシステムのイメージング領域内に現れることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項9】
前記吐水ノズルとレンズは、それぞれ本体に対し取り外し可能に接続されることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項10】
前記レンズは本体に対し取り外し不可能に接続されることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項11】
前記本体には制御スイッチが設けられていることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項12】
前記制御スイッチは少なくとも1つであり、且つ、吐水ノズルの吐水又は吐水停止を制御するために用いられ、或いは、前記制御スイッチは前記イメージングシステムの起動又は停止を制御するために用いられることを特徴とする請求項11に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項13】
更に、撮影スイッチを含み、イメージングシステムが起動したあとに前記撮影スイッチを押すことで、イメージングシステムの現在のイメージング領域が撮影されることを特徴とする請求項12に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項14】
前記口腔洗浄器制御スイッチを繰り返し押すことで、吐水ノズルの吐水段階が変更されることを特徴とする請求項12に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【請求項15】
更に、スマート端末にインストールされるアプリを含み、前記アプリとイメージングシステムの間にワイヤレス接続が構築され、イメージングシステムのイメージング領域がアプリ上にリアルタイムで表示されるか、或いは、イメージングシステムで撮影した口腔写真がアプリ上に表示されることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のイメージングシステムを備える口腔洗浄器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパーソナルケア用品に関し、特に、口腔ケア用品に関する。
【背景技術】
【0002】
口腔洗浄器は、口腔ヘルスケア分野におけるパーソナルケアツールであり、タンク内の水をウォーターポンプで吐水ノズルに引き込んで噴流を形成し、ユーザの口腔及び歯を洗浄するものである。通常の歯ブラシと比較して、口腔洗浄器は、プラークをよりしっかりと除去可能であり、歯肉炎や歯周病、歯茎の出血等を含む口腔疾患をより科学的且つ効果的に減少させられるとの利点から、徐々に消費者からの支持を受けるようになっている。
【0003】
口腔のクリーニング時には、叢生、空隙歯列、上顎前突、下顎前突、出っ歯等を含む口腔内によく見られる歯の問題を観察せねばならないことがある。また、虫歯や歯周病等の歯の疾患は、歯並びの悪さや異物によって容易に引き起こされる。しかし、従来の電動歯ブラシは歯をクリーニングすることしかできず、口腔状況の検査や口腔状況の観察、異物の除去を行うことはできない。よって、ユーザが口腔状況を把握するための手助けにはならず、口腔及び歯の疾患の確率が増加していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明で解決しようとする主な技術的課題は、イメージングシステムのイメージング領域と吐水ノズルの洗浄領域が一致しており、洗浄効果がより視覚的となるイメージングシステムを備える口腔洗浄器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は、イメージングシステムを備える口腔洗浄器を提供する。当該口腔洗浄器は、本体、吐水ノズル及びイメージングシステムを含む。前記吐水ノズルと前記イメージングシステムのレンズは本体に設置され、イメージングシステムのグラフィック処理部分が本体内に設置される。また、吐水ノズルから吐出される噴流で覆われる領域は、イメージングシステムのイメージング領域と少なくとも一部が重なる。
【0006】
好ましい実施例において、前記イメージングシステムと本体との接続位置は、前記吐水ノズルの噴流に面する側に位置している。
【0007】
好ましい実施例において、前記イメージングシステムのレンズ面は吐水ノズルの吐水面よりも低い。
【0008】
好ましい実施例において、前記イメージングシステムと本体との接続位置は、前記吐水ノズルの噴流に背を向ける側に位置している。
【0009】
好ましい実施例において、前記イメージングシステムのレンズ面は吐水ノズルの吐水面よりも高い。
【0010】
好ましい実施例において、前記イメージングシステムのレンズ面は吐水ノズルの吐水孔の側面に位置する。
【0011】
好ましい実施例において、前記イメージングシステムは吐水ノズルの吐水口内に設置される。
【0012】
好ましい実施例において、前記吐水ノズルから吐出される噴流で覆われる領域は、常にイメージングシステムのイメージング領域内に現れる。
【0013】
好ましい実施例において、前記吐水ノズルとレンズは、それぞれ本体に対し取り外し可能に接続される。
【0014】
好ましい実施例において、前記レンズは本体に対し取り外し不可能に接続される。
【0015】
好ましい実施例において、前記本体は、前記レンズと吐水ノズルを収納配置するための空間を有している。
【0016】
好ましい実施例において、前記本体にはタンクが内蔵されており、前記本体の底部には前記タンクを開閉するためのカバープレートが備わっている。
【0017】
好ましい実施例において、前記本体には制御スイッチが設けられている。
【0018】
好ましい実施例において、前記制御スイッチは少なくとも1つであり、且つ、吐水ノズルの吐水又は吐水停止を制御するために用いられる。或いは、前記制御スイッチは前記イメージングシステムの起動又は停止を制御するために用いられる。
【0019】
好ましい実施例において、前記制御スイッチと照明スイッチは互いに独立している。
【0020】
好ましい実施例において、前記口腔洗浄器の制御スイッチを繰り返し押すことで、吐水ノズルの吐水段階が変更される。
【0021】
好ましい実施例において、更に、スマート端末にインストールされるアプリを含む。前記アプリとイメージングシステムの間にはワイヤレス接続が構築され、イメージングシステムのイメージング領域がアプリ上にリアルタイムで表示されるか、或いは、イメージングシステムで撮影した口腔写真がアプリ上に表示される。
【発明の効果】
【0022】
従来技術と比較して、本発明の技術方案は以下の有益な効果を有する。
【0023】
1.本発明で提供する口腔洗浄器は、口腔洗浄器とイメージングシステムの相対位置を特殊な設計とすることで、イメージングシステムのイメージング位置と口腔洗浄器の洗浄位置を一致させている。これにより、ユーザは、イメージングシステムを通じて口腔内の任意の位置を洗浄する必要があることを観察した場合、スイッチを押すだけで当該位置を洗浄することができる。よって、位置調整の必要がなく、イメージングシステムで洗浄効果をリアルタイムで観察することも可能なため、非常にわかりやすく、視覚的である。
【0024】
2.本発明で提供する口腔洗浄器は、イメージングシステムと口腔洗浄器をいずれも単独で使用することができる。よって、ユーザがダイレクトに口腔洗浄を行ったり、ダイレクトに口腔内を観察したりするのに便利である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本発明の好ましい実施例1における口腔洗浄器の側面図である。
図2図2は、本発明の好ましい実施例1における口腔洗浄器の斜視図である。
図3図3は、本発明の好ましい実施例1における口腔洗浄器の収納を示す図である。
図4図4は、本発明の好ましい実施例1における本体に吐水ノズルを単体で装着した場合の断面図である。
図5図5は、本発明の好ましい実施例1における本体にイメージングシステムを単体で装着した場合の断面図である。
図6図6は、本発明の好ましい実施例1におけるタンクの収縮位置の断面図である。
図7図7は、本発明の好ましい実施例1におけるタンクの伸長位置の断面図である。
図8図8は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージングシステムと吐水ノズルのその他の位置を示す図である。
図9図9は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージングシステムのイメージング領域を示す図である。
図10図10は、本発明の好ましい実施例1における口腔洗浄器の正面図である。
図11図11は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図12図12は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図13図13は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図14図14は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図15図15は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図16図16は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図17図17は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図18図18は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図19図19は、本発明の好ましい実施例1におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図20図20は、本発明の好ましい実施例2におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図21図21は、本発明の好ましい実施例2におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図22図22は、本発明の好ましい実施例2におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図23図23は、本発明の好ましい実施例2におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図24図24は、本発明の好ましい実施例2におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図25図25は、本発明の好ましい実施例2におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図26図26は、本発明の好ましい実施例3におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図27図27は、本発明の好ましい実施例3におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図28図28は、本発明の好ましい実施例3におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図29図29は、本発明の好ましい実施例3におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図30図30は、本発明の好ましい実施例3におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図31図31は、本発明の好ましい実施例3におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図32図32は、本発明の好ましい実施例3におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図33図33は、本発明の好ましい実施例3におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
図34図34は、本発明の好ましい実施例3におけるイメージング角度と吐水ノズルの吐水角度が一の位置関係にある場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明の実施例に係る図面を組み合わせて、本発明の実施例における技術方案について明瞭簡潔に述べる。なお、言うまでもなく、ここで記載する実施例は本発明の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的労働を要することなく取得するその他全ての実施例は、いずれも本発明の保護の範囲に属する。
【0027】
説明すべき点として、本発明の記載において、「上」、「下」、「内」、「外」、「上端/下端」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、且つ特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと理解すべきではない。また、「第1」、「第2」との用語は記載のためのものにすぎず、相対的な重要性を明示又は暗示するものと理解すべきではない。
【0028】
説明すべき点として、本発明の記載において、別途明確に規定及び限定している場合を除き、「装着する」、「設置されている」、「覆設/覆接する」、「接続する」等の用語は広義に解釈すべきである。例えば、「接続する」とは、固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続又は一体的な接続であってもよいし、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよいし、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよいし、2つの部材の内部の連通であってもよい。当業者であれば、具体的状況に基づいて、本発明における上記用語の具体的意味を理解可能である。
【0029】
図1図3を参照して、イメージングシステムを備える口腔洗浄器は、本体1、吐水ノズル2及びイメージングシステムを含む。前記イメージングシステムのレンズ3は、本体1に設置されるとともに、吐水ノズル2の噴流に面する側に位置している。また、前記イメージングシステムのグラフィック処理部分は本体1内に設置されている。前記レンズ3は、内視鏡としてもよいし、熱赤外イメージングレンズとしてもよい。
【0030】
前記レンズ3の焦点距離の範囲はa~bであり、レンズの違いによってaとbの数値が異なる。前記レンズ3のレンズ面は吐水ノズル2の吐水口よりも低くなっている。前記レンズ3のレンズ面は前記吐水ノズル2に面しており、且つ、吐水ノズルの吐水口はレンズのイメージング領域内に位置する。
【0031】
上記のように設計することで、前記レンズ3のイメージング領域と吐水ノズル2が洗浄しようとする領域が部分的に重なるため、前記吐水ノズル2の洗浄領域が常にレンズのイメージング領域内に現れることになる。最適には、前記吐水ノズル2と前記吐水ノズル2の洗浄領域が常にレンズのイメージング領域内に現れるようにする。これにより、ユーザは、レンズ3を通じて口腔内の任意の位置を洗浄する必要があることを観察した場合、前記レンズ3のイメージング領域内で洗浄領域と吐水ノズルを観察可能なため、スイッチを押すだけで当該位置を洗浄することができる。よって、位置調整の必要がなく、レンズ3で洗浄効果をリアルタイムで観察することも可能なため、非常にわかりやすく、視覚的である。
【実施例0032】
本実施例において、前記レンズのレンズ面と吐水ノズルの吐水口との高さの差Lは、a<L<bを満たす。また、前記吐水ノズル2の吐水口とレンズ3の中心軸線との垂直距離L2は、0≦L2≦tan(α°/2)*Lを満たす。なお、αはレンズの分散角度である。
【0033】
本実施例では、ユーザが吐水ノズル2とレンズ3を収納しやすいよう、前記吐水ノズル2とレンズ3はそれぞれ本体1に対し取り外し可能に接続される。このうち、吐水ノズル2は本体1に対し直に挿接及び接続される。一方、レンズ3の底部には、本体1の底部に対し機械的な接続及び電気的な接続を形成するための接続部材が設けられている。これにより、レンズ3は、本体1内から電力を取得可能に本体1に固定される。このような接続部材は、磁気吸着式且つ導電性の弾性片31形式とすればよく、従来技術に属するため、ここではこれ以上詳述しない。本実施例の簡単な置き換えとして、レンズ3は取り外し不可能に本体1に固定してもよい。
【0034】
本実施例では、ユーザが取り外した吐水ノズル2とレンズ3を収納しやすいよう、前記本体1に前記レンズ3及び吐水ノズル2を収納配置するための空間が備わっている。これにより、ユーザは収納ボックスを別途準備する必要がなくなるため、外出時や旅行時の携帯に非常に便利である。
【0035】
また、本実施例における口腔洗浄器は携帯式の口腔洗浄器である。よって、前記本体1にはタンク17が内蔵されており、前記本体1の底部には前記タンク17を開閉するためのカバープレート171が備わっている。これにより、必要とされるあらゆる部品・部材を本体1に集積可能となるため、収納時の体積が大変小さくなり、ユーザが外出時に携帯するのにいっそう便利である。
【0036】
また、図10に示すように、前記本体1には、制御スイッチとして、口腔洗浄器制御スイッチ11、照明スイッチ12及び撮影スイッチ13が設けられている。本実施例の簡単な置き換えとして、制御スイッチは、異なる位置まで押すことで吐水の開始・停止操作やレンズの開閉操作が実現される押しボタンスイッチとしてもよい。
【0037】
ユーザは、使用時に前記口腔洗浄器制御スイッチ11を押すことで吐水ノズル2からの吐水又は吐水停止を制御する。また、前記照明スイッチ12を押すことで、前記レンズ3の起動又は停止を制御する。そして、レンズ3が起動したあとに前記撮影スイッチ13を押すことで、レンズ3の現在のイメージング領域を撮影する。
【0038】
ユーザが口腔洗浄器又はレンズ3を単体で使用しやすいよう、前記制御スイッチと照明スイッチ12は互いに独立している。これらの間には依存関係がないため、ユーザはいずれか一方のスイッチを押すことで、当該スイッチに対応する機能を起動させられる。よって、ユーザがダイレクトに口腔洗浄を行ったり、ダイレクトに口腔内を観察したりするのに便利である。
【0039】
また、更に、ユーザは、前記口腔洗浄器制御スイッチ11を繰り返し押すことで吐水ノズル2の吐水段階を変更し、自分に合った洗浄力を選択することができる。ユーザが現在の吐水段階を視覚的に把握できるよう、前記本体1には、現在の吐水段階を表示するためのパイロットランプ10が更に設けられている。パイロットランプ10の数は吐水段階と一致しており、吐水段階が増減する際に、パイロットランプ10の点灯数も然るべく増減する。
【0040】
ユーザが自身の口腔内を観察しやすいよう、スマート端末にインストールされるアプリ(APP)を更に含む。前記アプリとレンズ3の間にはワイヤレス接続が構築され、レンズ3のイメージング領域がアプリ上にリアルタイムで表示されるか、レンズ3で撮影した口腔写真がアプリ上に表示される。これにより、ユーザは、歯を洗浄する際に自身の口腔内をリアルタイムで観察したり、自身の口腔内を撮影し、保存したあとに詳細に観察したりすることができる。
【0041】
更に、図4及び図5を参照して、吐水機能を遂行するために、本体1の内部には、ピストンアセンブリ15を駆動させるためのモータ14が更に設けられている。モータ14がピストンアセンブリ15を往復運動させるよう駆動すると、タンク17内の水が本体1内部のダクト151内に引き込まれる。ダクト151はダックビルバルブ16を通じてノズルと連通しているため、ノズル内の水の逆流を回避可能である。また、タンク17は逆止弁18を通じてダクト151と連通しているため、同様に、タンク17に対するダクト内の水の逆流が回避される。
【0042】
レンズのイメージング機能を遂行するために、本体1内には、更に、レンズ回路基板と、レンズ3の弾性片31に電気的に接続される導電接点19が設けられている。導電接点19は、導線を通じて回路基板に接続される。また、レンズ3における口腔内に面する一端には、レンズ3を保護するための防水レンズ32が更に設けられている。且つ、レンズ3が本体1に装着されていないときには、本体1に防水カバー33を装着することで前記導電接点19を覆う。
【0043】
前記照明スイッチ12と撮影スイッチ13はレンズ回路基板に接続され、口腔洗浄器制御スイッチ11は口腔洗浄器回路基板に接続される。これら2つの回路基板は互いに独立しているため、2つのアセンブリを互いに影響させ合うことなく単独で使用可能である。
【0044】
更に、図6及び図7を参照して、本実施例では、タンク17を伸長位置と収縮位置の間で移動させるために、本体1の外壁が、更に前記タンク17の内壁に対し摺動可能に接続されている。また、タンク17内の水を本体1内のピストンアセンブリ15によって引き込み可能となるよう、タンク17内には伸縮管172が設けられている。伸縮管172の上端は本体1内のダクト151と連通を維持しており、下端はタンクの伸長又は収縮に伴って然るべく伸出又は収縮する。タンク17と本体1は摺動可能に接続されているため、収納時には、タンク17を収縮位置まで摺動させて収納体積を縮小することが可能である。一方、使用時には、タンク17を伸長位置まで摺動させてタンク17の有効容積を増大させる。
【0045】
本実施例では、レンズ3の中心軸線と吐水ノズル2の吐水口の中心軸線が垂直の場合を例示した。しかし、実際に設計する際には、図8に示すように、これらの中心軸線が90°以外の夾角を形成してもよく、最終的に、これらの間の高さの差Lがa<L<bを満たし、前記吐水ノズルの吐水口とレンズの中心軸線との垂直距離L2が0≦L2≦tan(α°/2)*Lを満たせばよい。
【0046】
レンズのイメージング角度A1と吐水ノズルの吐水角度A2については、図11図19に示す各種位置関係が考えられる。図11では、A1とA2がそれぞれ90°よりも小さいことを満たしていればよい。図12では、A1=90°、A2が90°よりも小さいことを満たしていればよい。図13では、A1とA2がそれぞれ90°に等しいことを満たしていればよい。図14では、A1が90°よりも大きく、A2<90°であることを満たしていればよい。図15では、A1が90°よりも大きく、A2=90°であることを満たしていればよい。図16では、A1とA2がそれぞれ90°よりも大きいことを満たしていればよい。図17では、A1=180°、A2<90°であることを満たしていればよい。図18では、A1=180°、A2=90°であることを満たしていればよい。図19では、A1=180°、A2>90°であることを満たしていればよい。
【実施例0047】
実施例1では、前記レンズと本体との接続位置が、前記吐水ノズルの噴流に面する側に位置しており、前記レンズのレンズ面が吐水ノズルの吐水孔よりも低くなっていた。これに対し、本実施例では、前記レンズと本体との接続位置が、前記吐水ノズルの噴流に背を向ける側に位置しており、前記レンズのレンズ面が吐水ノズルの吐水面よりも高くなっている。
【0048】
レンズのイメージング角度A1と吐水ノズルの吐水角度A2については、図20図25に示す各種位置関係が考えられる。図20では、A1とA2がそれぞれ90°よりも小さいことを満たしていればよい。図21では、A1<90°、A2>90°であることを満たしていればよい。図22では、A1<90°、A2=90°であることを満たしていればよい。図23では、A1とA2がそれぞれ90°よりも大きいことを満たしていればよい。図24では、A1とA2がそれぞれ90°に等しいことを満たしていればよい。図25では、A1=90°、A2>90°であることを満たしていればよい。
【実施例0049】
本実施例において、前記レンズのレンズ面は吐水ノズルの吐水孔の側面に位置している。レンズのイメージング角度A1と吐水ノズルの吐水角度A2については、図26図34に示す各種位置関係が考えられる。図26では、A1とA2がそれぞれ90°よりも小さいことを満たしていればよい。図27では、A1<90°、A2=90°であることを満たしていればよい。図28では、A1<90°、A2>90°であることを満たしていればよい。図29では、A1=90°、A2<90°であることを満たしていればよい。図30では、A1とA2がそれぞれ90°に等しいことを満たしていればよい。図31では、A1=90°、A2>90°であることを満たしていればよい。図32では、A1>90°、A2<90°であることを満たしていればよい。図33では、A1>90°、A2=90°であることを満たしていればよい。図34では、A1>90°、A2>90°であることを満たしていればよい。
【実施例0050】
本実施例において、前記レンズは吐水ノズルの吐水口内に設置されている。本実施例における吐水ノズルとレンズの位置・配置関係は実施例1と同様のため、ここでは改めて詳述しない。
【0051】
以上の記載は本発明の好ましい具体的実施形態にすぎず、本発明の保護の範囲はこれに限らない。本発明で開示した技術範囲において、当業者が本発明の技術方案及びその改良思想に基づき行う等価の置き換え又は変更は、いずれも本発明の保護の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34