(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022027810
(43)【公開日】2022-02-14
(54)【発明の名称】映像煙火
(51)【国際特許分類】
G09F 19/18 20060101AFI20220203BHJP
F42B 4/00 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
G09F19/18 J
F42B4/00
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021194949
(22)【出願日】2021-11-30
(62)【分割の表示】P 2020011234の分割
【原出願日】2020-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】712007348
【氏名又は名称】株式会社ドクター中松創研
(72)【発明者】
【氏名】中松 義郎
(57)【要約】
【課題】煙火会などの煙が発生する会場にて、煙が流れ消え去るまで待って、次の煙火の発射を行なうため、観客の興味が薄れ、又時間の無駄であった。
【解決手段】本発明は煙火の煙を活用してプロジェクションマッピング等により映像を出す煙火方法である。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空中の浮遊物にプロジェクションマッピング等による映像をあらわす事を特徴とする方法
【請求項2】
煙火により発生する煙に、プロジェクションマッピング等により映像をあらわすことを特徴とする煙火方法
【請求項3】
煙火発射により発生する地上煙や、煙火の空中爆発により発生する煙が風に流され消える前に、前記煙に、プロジェクションマッピング等により映像をあらわすことを行うことを特徴とする煙火方法
【請求項4】
煙火により発生する煙が消えることを待たずに次の煙火を発射し、空中爆発させ、これと同時に前記煙にプロジェクションマッピング等により文字や図形の映像を前記煙火と共に映す事を特徴とする煙火方法
【請求項5】
請求項2~4においてスピーカ等からの音声を、前記プロジェクションマッピング等による映像や煙火に合わせて、又は前記映像と煙火に合わせて発する事を特徴とする煙火方法
【請求項6】
飛行機が煙幕を出し、この煙幕にプロジェクションマッピング等により映像を出すことを特徴とする請求項1の演出方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新しい煙火の演出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今迄の花火会で、煙火を発射したとき、上空や地上で煙が発生し、煙が風で流れ消え去るまで待って、次の煙火の発射を行なわざるをえなかった。これは、この煙があるときに煙火を発射しても、この煙によって花火が見えなくなってしまうので、この煙が存在するときには、花火を連続で揚げられないからである。これにより煙火の打ち揚げタイミングが長い間隔になり、観賞者は退屈してしまい、楽しみが減少するし時間の無駄となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
煙火会場にて発生する煙を活用して投影するという発想は全く無かった。煙火会場において発生する、煙は邪魔で、風が煙を自然に除去するのを待つしかなかったが、本発明は逆に従来邪魔だった煙を積極的に活用し、打ち揚げの合間を待たずに、又、打ち上げ中も楽しみを、従来より倍増させることが出来るようになる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
煙火で発生する煙を有効に活用して、観賞者を楽しませようとするものである。
本発明は煙を活用してこれをスクリーンとして活用し、次の煙火が揚るまでの間プロジェクションマッピングなどによる投影を結合する煙火の見せ方である。
【発明の効果】
【0006】
花火を打ち揚げた時に発生する煙を無駄にせず、次の煙火打ち揚がる間に映像、次の花火と映像の組み合わせによりプロジェクションマッピングなど映像投影を行うことで、観賞者の興味を増大し、煙火を今までより楽しく観賞することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】公知の煙火の方法における、煙火が空中へ打ち揚げられ 発火した図。
【
図2】公知の煙火の方法における、煙火が発火後の煙が充満した 状態の図。
【
図3】公知の煙火の方法における、風で煙が消えるのを待ち次の煙火が用意された状態の図。
【
図4】公知の煙火の方法における、煙が無くなるまで待って次の煙火が空中へ打ち揚げられ発火した状態の図。
【
図5】本発明の第1の実施例にて、煙火が空中へ打ち揚げられ 発火した図。
【
図7】煙火の打揚げと発火により発生した煙に煙が消えるのを待たずプロジェクションマッピング等により画像を写した本発明第1実施例。
【
図8】煙火の打揚げと発火により生じた煙と発生した煙火が残っている間にプロジェクションマッピング等画像を投影し、プロジェクション映像と花火を共存させた本発明の第2の実施例。
【発明を実施するための形態】
【0008】
公知の従来の煙火の状況を、
図1~4で説明する。
図1の如く地上3に設けられた発射筒2で、煙火が空中へ打ち揚げられた状態をあらわした図である。煙火は、光や色、音、煙を発生させる。
図2は、発火、発光後の状態を示す。煙火の発射火薬や煙火の火薬に発火した際に発生する煙4は地表や上空にて漂うことになる。風や天候により煙の漂い方が違ってくるが、煙火が発火後には空中に煙が充満した状態となる。
図3は次の煙火5が発射筒2に用意しても前記の煙4で打ち上げられない状態であり、地表や上空の煙が風6で除去され移動7した後に打ち揚げる。これを待っているのは時間の無駄である。
図4は
図3の如く煙7が移動してようやく、次の煙火が空中へ打ち揚げられ発火11した公知の煙火を示す。
本発明は、この煙が消えるのを待つのではなく、逆に有効に活用する発明である。
【0009】
図5~7で、本発明第1の実施例を説明する。
本発明は
図5の如く煙火1を打上げる。煙火が空中へ打ち揚げられ発火発光した状態をあらわした図である。
【0010】
【0011】
図7は、その立ち込めた煙が
図3の如く風で除去されるのを待たずにこの煙をスクリーンに利用して、煙が風に流される迄、プロジェクションマッピング等による映像を映し出す。これにより次の煙火発射を煙が無くなるまで待つ事なく、連続して煙火を発射出来るので観客は待たされる無駄な時間がなく、間で落ち込む事なく連続して楽しむことが出来る。
【0012】
図8は、本発明第2の実施例を説明する。
図8は、煙火1を発火発光させ同時に煙火1が発生した煙4にプロジェクションマッピング等にて映像8をプロジェクタで投影する。これにより、映像6と煙火1を同時に楽しむことが出来るので今までの煙火にない演出と驚きと喜びの効果が出る。
【0013】
複数のプロジェクタ7にて、会場の多方向から映像が見えるようにする事が本発明第3実施例である。
【0014】
複数のプロジェクタ7を使用して、立体映像と煙火を空中に共存させるのが本発明第4実施例である。
【0015】
煙の出る煙火を使用して、積極的に厚い煙作り出して、スクリーンとする事が本発明第5実施例である。
これにより、映像を、更に鮮明にみることが出来き、また、さらに広い範囲に映すことができるという効果があり、発光した煙火との共演を更に楽しむことが出来る。
【0016】
スクリーンは雲を検知できるような短波長のセンサーで距離を測り、凹凸や移動に対応するコンピュータを用いて映像のピントやタイミングなどを制御しながら煙に映像を映してもよい。これにより、風の影響が少なく鮮明な映像を見ることができるのが本発明第6実施例である。
【0017】
煙火の発光の綺麗な色と形状軌道とを、プロジェクションマッピング等による画像を同調させて投影し、煙火とプロジェクションマッピングの映像とを重ね合わせるのが本発明第7実施例である。これにより、鑑賞者は、更に鮮やかに煙火と映像の色や形状や動きを楽しむことが出来る。
【0018】
本発明は、煙火の煙にとどまらず、低空飛行する飛行機から煙幕を出し、この煙幕にプロジェクションマッピングすることも本発明に含まれる。これにより、飛行機が通り過ぎた後でも観客を楽しませることができる。
以上により、本発明である、煙火や飛行機により発生する空中の浮遊物である煙にプロジェクションマッピング等で映像を出すことで、スクリーンが無くても空中に映像を映すことができるという効果がある。特に煙火大会や航空ショーでは次の演目が始まるまでの間、本発明により観客を楽しませることができるのが本発明第8実施例である。
【0019】
図8の如く本発明は音響装置11を設け、煙火、映像、音響の3要素を同時に又は夫々行うのが本発明第9実施例である。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明により煙火を楽しく観賞することと、時間の節約が出来る煙火会を提供する。
【符号の説明】
【0021】
1 発光した煙火
11 発光した次の煙火
2 発射筒
3 地上
4 煙火の煙
5 次の煙火
6 風
7 風で動かされた煙
8 プロジェクションマッピング映像
9 プロジェクタ
10 コンピュータ
11 音響装置