(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022028334
(43)【公開日】2022-02-16
(54)【発明の名称】自動走行システム
(51)【国際特許分類】
A01B 69/00 20060101AFI20220208BHJP
G05D 1/02 20200101ALI20220208BHJP
【FI】
A01B69/00 303M
A01B69/00 ZYW
G05D1/02 N
G05D1/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020131668
(22)【出願日】2020-08-03
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター、「革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)」、産業技術力強化法第17条の適用を受けるもの
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504300088
【氏名又は名称】国立大学法人帯広畜産大学
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 卓也
(72)【発明者】
【氏名】白藤 大貴
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 禎稔
(72)【発明者】
【氏名】藤本 与
【テーマコード(参考)】
2B043
5H301
【Fターム(参考)】
2B043AA04
2B043AB07
2B043AB08
2B043AB15
2B043BA02
2B043BA09
2B043BB01
2B043BB03
2B043BB04
2B043EA06
2B043EA12
2B043EA35
2B043ED16
2B043ED27
5H301AA09
5H301BB01
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
(57)【要約】
【課題】畝が形成される圃場において複数種の作業車両を自動走行させる自動走行システムにおいて、夫々の作業車両の目標走行経路を同じ作業領域内における畝形成位置に合った適切なものとして生成することができる技術を提供する。
【解決手段】複数種の作業車両V1,V2の夫々について作業幅内での作業対象となる畝Uの位置を示す作業幅内畝位置情報を取得し、畝立を含む第1作業を行う第1作業車両V1に対して生成された目標走行経路P1と作業幅内畝位置情報とから作業領域内の畝Uの形成位置を特定し、第1作業とは異なる第2作業を行う第2作業車両V2の目標走行経路P2を生成するにあたり、特定された畝Uの形成位置と取得された第2作業車両V2の作業幅内畝位置情報とを参照して、第2作業車両V2の作業幅内での作業対象となる畝Uの位置を作業領域内の畝Uの形成位置に合わせる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場内に設定された作業領域内における作業車両の目標走行経路を生成する走行経路生成部と、
作業車両を目標走行経路に沿って自動走行させる自動走行制御部と、を備えた自動走行システムであって、
複数種の作業車両の夫々について作業幅内での作業対象となる畝の位置を示す作業幅内畝位置情報を取得する作業情報取得部と、
畝立を含む第1作業を行う第1作業車両に対して前記走行経路生成部で生成された目標走行経路と前記作業情報取得部で取得された作業幅内畝位置情報とから作業領域内での畝の形成位置を特定する畝形成位置特定部と、を備え、
前記走行経路生成部が、前記第1作業とは異なる第2作業を行う第2作業車両の目標走行経路を生成するにあたり、前記畝形成位置特定部で特定された畝の形成位置と前記作業情報取得部で取得された前記第2作業車両の作業幅内畝位置情報とを参照して、前記第2作業車両の作業幅内での作業対象となる畝の位置を前記作業領域内の畝形成位置に合わせる自動走行システム。
【請求項2】
前記作業幅内畝位置情報が、作業車両の作業幅と当該作業幅内において所定ピッチで設定される畝数とを含む情報である請求項1に記載の自動走行システム。
【請求項3】
前記第1作業が、畝立を行いながら当該畝立で形成された畝上に播種を行う播種作業であり、
前記第2作業が、前記播種作業の後に行われる管理作業若しくは収穫作業である請求項1又は2に記載の自動走行システム。
【請求項4】
前記走行経路生成部が、互いに異なる作業を行う複数種の作業車両を選択作業車両群として選択して当該選択作業車両群の夫々の目標走行経路を生成するにあたり、前記選択作業車両群の夫々に設定された個別の作業領域の全てに共通する共通作業領域を特定し、当該共通作業領域内において前記選択作業車両群の夫々の目標走行経路を生成可能に構成されている請求項1~3の何れか1項に記載の自動走行システム。
【請求項5】
前記自動走行制御部により作業車両を自動走行させた作業時期を当該作業車両の作業内容と関連付けて記録し、当該記録した作業時期に基づいて作業内容の切替時期をユーザに案内する作業切替時期案内部を備えた請求項1~4の何れか1項に記載の自動走行システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場内に設定された作業領域内における作業車両の目標走行経路を生成する走行経路生成部と、作業車両を目標走行経路に沿って自動走行させる自動走行制御部と、を備えた自動走行システムに関する。
【背景技術】
【0002】
圃場内に設定された作業領域内において作業車両を目標走行経路に沿って自動走行させる自動走行システムが知られている(例えば、特許文献1を参照。)
特許文献1に記載の従来の自動走行システムは、同じ圃場において互いに異なる作業を行う複数種の作業車両の夫々の目標走行経路を生成する場合であっても、一の作業車両の目標走行経路を生成する場合と同様に、個別の作業のみを考慮して適切な目標走行経路を生成するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の自動走行システムのように、複数種の作業車両の夫々の目標走行経路を、個別の作業のみを考慮して何ら関連性を持たないものとして生成すると、例えば後行の作業車両の目標走行経路を、先行の作業車両による作業の都合で修正する必要性が生じる場合がある。特に、畝が形成された圃場を走行する作業車両の目標走行経路を個別の作業のみを考慮して生成すると、その目標走行経路に沿って走行する作業車両が圃場に形成された畝の位置に合った作業を行うことができない場合があり、例えば畝を崩してしまったり、畝上の農作物に対して適切な作業を行えなかったり、といった問題が生じる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、畝が形成される圃場において複数種の作業車両を自動走行させる自動走行システムにおいて、夫々の作業車両の目標走行経路を同じ作業領域内における畝の形成位置に合った適切なものとして生成することができる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、圃場内に設定された作業領域内における作業車両の目標走行経路を生成する走行経路生成部と、
作業車両を目標走行経路に沿って自動走行させる自動走行制御部と、を備えた自動走行システムであって、
複数種の作業車両の夫々について作業幅内での作業対象となる畝の位置を示す作業幅内畝位置情報を取得する作業情報取得部と、
畝立を含む第1作業を行う第1作業車両に対して前記走行経路生成部で生成された目標走行経路と前記作業情報取得部で取得された作業幅内畝位置情報とから作業領域内での畝の形成位置を特定する畝形成位置特定部と、を備え、
前記走行経路生成部が、前記第1作業とは異なる第2作業を行う第2作業車両の目標走行経路を生成するにあたり、前記畝形成位置特定部で特定された畝の形成位置と前記作業情報取得部で取得された前記第2作業車両の作業幅内畝位置情報とを参照して、前記第2作業車両の作業幅内での作業対象となる畝の位置を前記作業領域内の畝形成位置に合わせる点にある。
【0006】
本構成によれば、上記走行経路生成部により、同じ作業領域内において、畝立を含む第1作業を行う先行の第1作業車両の目標走行経路と、この第1作業の後に行われる当該第1作業とは異なる第2作業を行う後行の第2作業車両の目標走行経路とを、夫々生成することができる。そして、上記走行経路生成部により第1作業車両の目標走行経路が生成されると、上記畝形成位置特定部により、その第1作業車両の目標走行経路と、上記作業情報取得部で取得された第1作業車両の作業幅内畝位置情報とから、上記第1作業車両の自動走行により作業領域内に形成された畝の位置が畝の形成位置として特定される。よって、上記走行経路生成部により、上記特定された畝の形成位置と上記作業情報取得部で取得された第2作業車両の作業幅内畝位置情報とを参照して、第2作業車両の作業幅内での作業対象となる畝の位置を作業領域内での畝の形成位置に合わせる形態で、第2作業車両の目標走行経路を生成することができる。
従って、本発明により、畝が形成される圃場において複数種の作業車両を自動走行させる自動走行システムにおいて、夫々の作業車両の目標走行経路を同じ作業領域内における畝の形成位置に合った適切なものとして生成することができる技術を提供することができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記作業幅内畝位置情報が、作業車両の作業幅と当該作業幅内において所定ピッチで設定される畝数とを含む情報である点にある。
【0008】
本構成によれば、上記作業情報取得部により取得される作業車両の作業幅内畝位置情報に、作業車両の作業幅内での作業対象となる畝位置を特定可能な上記作業幅と上記畝数とが含まれていることから、これらを用いて上記畝形成位置特定部による作業領域内での畝の形成位置の特定や上記走行経路生成部による第2作業車両の目標走行経路の生成を好適に行うことができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記第1作業が、畝立を行いながら当該畝立で形成された畝上に播種を行う播種作業であり、
前記第2作業が、前記播種作業の後に行われる管理作業若しくは収穫作業である点にある。
【0010】
本構成によれば、畝立を行いながら当該畝立で形成された畝上に播種を行う播種作業を上記第1作業とすることで、当該第1作業を行う第1作業車両の自動走行により、畝立と播種とを同時に行うことができる。
また、播種作業の後に行われる管理作業若しくは収穫作業を上記第2作業とすることで、当該第2作業を行う第2作業車両の作業幅内での作業対象となる畝位置を上記播種作業により形成された作業領域内での畝の形成位置に合わせる形態で、第2作業車両の目標走行経路を好適に生成することができる。
【0011】
本発明の第4特徴構成は、前記走行経路生成部が、互いに異なる作業を行う複数種の作業車両を選択作業車両群として選択して当該選択作業車両群の夫々の目標走行経路を生成するにあたり、前記選択作業車両群の夫々に設定された個別の作業領域の全てに共通する共通作業領域を特定し、当該共通作業領域内において前記選択作業車両群の夫々の目標走行経路を生成可能に構成されている点にある。
【0012】
本構成によれば、互いに異なる作業を行う複数種の作業車両が選択作業車両群として選択されると、上記走行経路生成部は、当該選択作業車両群の夫々に設定された個別の作業領域の全てが共通する共通作業領域を、当該選択作業車両群を構成する全ての作業車両が作業対象とすることができる作業領域として特定し、当該特定した共通作業領域内において全ての作業車両の夫々の目標走行経路を生成することができる。
【0013】
本発明の第5特徴構成は、前記自動走行制御部により作業車両を自動走行させた作業時期を当該作業車両の作業内容と関連付けて記録し、当該記録した作業時期に基づいて作業内容の切替時期をユーザに案内する作業切替時期案内部を備えた点にある。
【0014】
本構成によれば、上記作業切替時期案内部により、自動走行制御部により作業車両を自動走行させた作業時期を、例えばその自動走行の状態や作業幅内畝位置情報などの作業形態から推定した当該作業車両の作業内容と関連付けて記録することができる。そして、このように過去の作業時期情報が蓄積されることで、その過去の作業時期情報を参照して、作業内容の切替時期をユーザに案内することができる。よって、ユーザは、その案内情報を参照して、適切な時期に、作業車両の準備時期や走行時期を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】自動走行システムの概略構成を示すブロック図
【
図3】作業領域内における目標走行経路の生成例を示す図
【
図5】播種作業用トラクタの目標走行経路の状態(a)、及び防除作業用トラクタの目標走行経路の状態(b)を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る自動走行システムの実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の自動走行システムにおいて、作業車両は、作業装置Wを装備したトラクタVで構成されている。尚、作業車両としては、トラクタV以外の、乗用田植機、コンバイン、乗用草刈機、ホイールローダ、除雪車等の乗用作業車両、及び、無人草刈機等の無人作業車両を適用することができる。
【0017】
この自動走行システムは、
図1及び
図2に示すように、トラクタVに搭載された自動走行ユニット2、及び、自動走行ユニット2と通信可能に通信設定された携帯通信端末3を備えている。携帯通信端末3には、タッチ操作可能なタッチパネル式の表示部51(例えば、液晶パネル)等を有するタブレット型のパーソナルコンピュータやスマートフォン等を採用することができる。
【0018】
トラクタVは、駆動可能な操舵輪として機能する左右の前輪5、及び、駆動可能な左右の後輪6を有する走行機体7が備えられている。走行機体7の前方側には、ボンネット8が配置され、ボンネット8内には、コモンレールシステムを備えた電子制御式のディーゼルエンジン(以下、エンジンと称する)9が備えられている。走行機体7のボンネット8よりも後方側には、搭乗式の運転部を形成するキャビン10が備えられている。
【0019】
走行機体7の後部には、3点リンク機構11を介して、作業装置Wの一例であるロータリ耕耘装置を昇降可能かつローリング可能に連結することができる。トラクタVの後部には、ロータリ耕耘装置に代えて、モア、プラウ、ハロー、バーチカルハロー、スタブルカルチ、播種装置、散布装置、収穫装置等の作業装置Wを連結することができる。
【0020】
トラクタVには、
図2に示すように、エンジン9からの動力を変速する電子制御式の変速装置13、左右の前輪5を操舵する全油圧式のパワーステアリング機構14、左右の後輪6を制動する左右のサイドブレーキ(図示せず)、左右のサイドブレーキの油圧操作を可能にする電子制御式のブレーキ操作機構15、ロータリ耕耘装置等の作業装置Wへの伝動を断続する作業クラッチ(図示せず)、作業クラッチの油圧操作を可能にする電子制御式のクラッチ操作機構16、ロータリ耕耘装置等の作業装置Wを昇降駆動する電子油圧制御式の昇降駆動機構17、トラクタVの自動走行等に関する各種の制御プログラム等を有する車載電子制御ユニット18、トラクタVの車速を検出する車速センサ19、前輪5の操舵角を検出する舵角センサ20、及び、トラクタVの現在位置及び現在方位を測定する測位ユニット21等が備えられている。
【0021】
尚、エンジン9には、電子ガバナを備えた電子制御式のガソリンエンジンを採用してもよい。変速装置13には、油圧機械式無段変速装置(HMT)、静油圧式無段変速装置(HST)、又は、ベルト式無段変速装置等を採用することができる。パワーステアリング機構14には、電動モータを備えた電動式のパワーステアリング機構14等を採用してもよい。
【0022】
キャビン10の内部には、
図1に示すように、パワーステアリング機構14(
図2参照)を介した左右の前輪5の手動操舵を可能にするステアリングホイール38、搭乗者用の運転席39、タッチパネル式の表示部、及び、各種の操作具等が備えられている。
【0023】
図2に示すように、車載電子制御ユニット18は、変速装置13の作動を制御する変速制御部181、左右のサイドブレーキの作動を制御する制動制御部182、ロータリ耕耘装置等の作業装置Wの作動を制御する作業装置制御部183、自動走行時に左右の前輪5の目標操舵角を設定してパワーステアリング機構14に出力する操舵角設定部184、及び、予め設定された自動走行用の目標走行経路P(例えば、
図3参照)等を記憶する不揮発性の車載記憶部185等を有している。
【0024】
図2に示すように、測位ユニット21には、衛星測位システム(NSS:Navigation Satellite System)の一例であるGNSS(Global Navigation Satellite System)を利用してトラクタVの現在位置と現在方位とを測定する衛星航法装置22、及び、3軸のジャイロスコープ及び3方向の加速度センサ等を有してトラクタVの姿勢や方位等を測定する慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)23等が備えられている。GNSSを利用した測位方法には、DGNSS(Differential GNSS:相対測位方式)やRTK-GNSS(Real Time Kinematic GNSS:干渉測位方式)等がある。本実施形態においては、移動体の測位に適したRTK-GNSSが採用されている。そのため、圃場周辺の既知位置には、
図1及び
図2に示すように、RTK-GNSSによる測位を可能にする基準局4が設置されている。
【0025】
トラクタVと基準局4との夫々には、
図2に示すように、測位衛星71(
図1参照)から送信された電波を受信する測位アンテナ24,61、及び、トラクタVと基準局4との間における測位情報を含む各種情報の無線通信を可能にする通信モジュール25,62等が備えられている。これにより、衛星航法装置22は、トラクタ側の測位アンテナ24が測位衛星71からの電波を受信して得た測位情報と、基地局側の測位アンテナ61が測位衛星71からの電波を受信して得た測位情報とに基づいて、トラクタVの現在位置及び現在方位を高い精度で測定することができる。また、測位ユニット21は、衛星航法装置22と慣性計測装置23とを備えることにより、トラクタVの現在位置、現在方位、姿勢角(ヨー角、ロール角、ピッチ角)を高精度に測定することができる。
【0026】
トラクタVに備えられる測位アンテナ24、通信モジュール25、及び、慣性計測装置23は、
図1に示すように、アンテナユニット80に収納されている。アンテナユニット80は、キャビン10の前面側の上部位置に配置されている。
【0027】
図2に示すように、携帯通信端末3には、表示部51等の作動を制御する各種の制御プログラム等を有する端末電子制御ユニット52、及び、トラクタ側の通信モジュール25との間における測位情報を含む各種情報の無線通信を可能にする通信モジュール58等が備えられている。端末電子制御ユニット52は、トラクタVを自動走行させるための走行案内用の目標走行経路P(例えば、
図3参照)を生成する走行経路生成部53、及び、ユーザが入力した各種の入力情報や走行経路生成部53が生成した目標走行経路P等を記憶する不揮発性の端末記憶部54等を有している。
【0028】
走行経路生成部53による目標走行経路Pの生成の仕方については後述するが、
図3に示すように、目標走行経路Pは、走行領域Sの全体に亘ってトラクタVを自動走行させるための経路となっている。目標走行経路Pは、平行に並ぶ直線状の複数の作業経路Paと、作業経路Pa同士を連結する連結経路Pbとを含むものとなっている。作業経路Paは、トラクタVが走行しながら作業を行うための経路となっており、連結経路Pbは、トラクタVが作業を行いながら又は作業を行わずに走行方向を転換するための経路となっている。
【0029】
走行経路生成部53にて生成された目標走行経路Pは、表示部51に表示可能であり、作業情報や圃場情報等と関連付けた経路情報として端末記憶部54に記憶されている。経路情報には、目標走行経路Pの方位角、及び、目標走行経路PでのトラクタVの走行形態等に応じて設定された設定エンジン回転速度や目標走行速度等が含まれている。
【0030】
走行経路生成部53が目標走行経路Pを生成すると、端末電子制御ユニット52が、携帯通信端末3からトラクタVに経路情報を転送することで、トラクタVの車載電子制御ユニット18が、経路情報を取得することができる。車載電子制御ユニット18は、取得した経路情報に基づいて、測位ユニット21にて自己の現在位置(トラクタVの現在位置)を取得しながら、目標走行経路Pに沿ってトラクタVを自動走行させることができる。測位ユニット21にて取得するトラクタVの現在位置については、リアルタイム(例えば、数秒周期)でトラクタVから携帯通信端末3に送信されており、携帯通信端末3にてトラクタVの現在位置を把握している。
【0031】
経路情報の転送に関しては、トラクタVが自動走行を開始する前の段階において、経路情報の全体を端末電子制御ユニット52から車載電子制御ユニット18に一挙に転送することができる。また、例えば、目標走行経路Pを含む経路情報を、情報量の少ない所定距離ごとの複数の経路部分に分割することもできる。この場合には、トラクタVが自動走行を開始する前の段階においては、経路情報の初期経路部分のみが端末電子制御ユニット52から車載電子制御ユニット18に転送される。自動走行の開始後は、トラクタVが情報量等に応じて設定された経路取得地点に達するごとに、その地点に対応する以後の経路部分のみの経路情報が端末電子制御ユニット52から車載電子制御ユニット18に転送するようにしてもよい。
【0032】
トラクタVの自動走行を開始する場合には、例えば、ユーザ等がスタート地点にトラクタVを移動させて、各種の自動走行開始条件が満たされると、携帯通信端末3にて、ユーザが表示部51を操作して自動走行の開始を指示することで、携帯通信端末3は、自動走行の開始指示をトラクタVに送信する。これにより、トラクタVでは、車載電子制御ユニット18が、自動走行の開始指示を受けることで、測位ユニット21にて自己の現在位置(トラクタVの現在位置)を取得しながら、目標走行経路Pに沿ってトラクタVを自動走行させる自動走行制御を開始する。車載電子制御ユニット18が、衛星測位システムを用いて測位ユニット21により取得されるトラクタVの測位情報に基づいて、目標走行経路Pに沿ってトラクタVを自動走行させる自動走行制御を行う自動走行制御部として構成されている。
【0033】
自動走行制御には、変速装置13の作動を自動制御する自動変速制御、ブレーキ操作機構15の作動を自動制御する自動制動制御、左右の前輪5を自動操舵する自動操舵制御、及び、ロータリ耕耘装置等の作業装置Wの作動を自動制御する作業用自動制御等が含まれている。
【0034】
自動変速制御においては、変速制御部181が、目標走行速度を含む目標走行経路Pの経路情報と測位ユニット21の出力と車速センサ19の出力とに基づいて、目標走行経路PでのトラクタVの走行形態等に応じて設定された目標走行速度がトラクタVの車速として得られるように変速装置13の作動を自動制御する。
【0035】
自動制動制御においては、制動制御部182が、目標走行経路Pと測位ユニット21の出力とに基づいて、目標走行経路Pの経路情報に含まれている制動領域において左右のサイドブレーキが左右の後輪6を適正に制動するようにブレーキ操作機構15の作動を自動制御する。
【0036】
自動操舵制御においては、トラクタVが目標走行経路Pを自動走行するように、操舵角設定部184が、目標走行経路Pの経路情報と測位ユニット21の出力とに基づいて左右の前輪5の目標操舵角を求めて設定し、設定した目標操舵角をパワーステアリング機構14に出力する。パワーステアリング機構14が、目標操舵角と舵角センサ20の出力とに基づいて、目標操舵角が左右の前輪5の操舵角として得られるように左右の前輪5を自動操舵する。
【0037】
作業用自動制御においては、作業装置制御部183が、目標走行経路Pの経路情報と測位ユニット21の出力とに基づいて、トラクタVが作業経路Pa(例えば、
図3参照)の始端等の作業開始地点に達するのに伴って作業装置Wによる所定の作業(例えば耕耘作業)が開始され、かつ、トラクタVが作業経路Pa(例えば、
図3参照)の終端等の作業終了地点に達するのに伴って作業装置Wによる所定の作業が停止されるように、クラッチ操作機構16及び昇降駆動機構17の作動を自動制御する。
【0038】
このようにして、トラクタVにおいては、変速装置13、パワーステアリング機構14、ブレーキ操作機構15、クラッチ操作機構16、昇降駆動機構17、車載電子制御ユニット18、車速センサ19、舵角センサ20、測位ユニット21、及び、通信モジュール25等によって自動走行ユニット2が構成されている。
【0039】
この実施形態では、キャビン10にユーザ等が搭乗せずにトラクタVを自動走行させるだけでなく、キャビン10にユーザ等が搭乗した状態でトラクタVを自動走行させることも可能となっている。よって、キャビン10にユーザ等が搭乗せずに、車載電子制御ユニット18による自動走行制御により、トラクタVを目標走行経路Pに沿って自動走行させることができるだけでなく、キャビン10にユーザ等が搭乗している場合でも、車載電子制御ユニット18による自動走行制御により、トラクタVを目標走行経路Pに沿って自動走行させることができる。
【0040】
キャビン10にユーザ等が搭乗している場合には、車載電子制御ユニット18にてトラクタVを自動走行させる自動走行状態と、ユーザ等の運転に基づいてトラクタVを走行させる手動走行状態とに切り替えることができる。よって、自動走行状態にて目標走行経路Pを自動走行している途中に、自動走行状態から手動走行状態に切り替えることができ、逆に、手動走行状態にて走行している途中に、手動走行状態から自動走行状態に切り替えることができる。手動走行状態と自動走行状態との切り替えについては、例えば、運転席39の近傍に、自動走行状態と手動走行状態とに切り替えるための切替操作部を備えることができるとともに、その切替操作部を携帯通信端末3の表示部51に表示させることもできる。また、車載電子制御ユニット18による自動走行制御中に、ユーザがステアリングホイール38を操作すると、自動走行状態から手動走行状態に切り替えることができる。
【0041】
以下、走行経路生成部53による目標走行経路Pの生成について説明する。
走行経路生成部53が目標走行経路Pを生成するにあたり、携帯通信端末3の表示部51に表示された目標走行経路設定用の入力案内に従って、運転者や管理者等のユーザ等によりトラクタVの機種やそれに装備された作業装置Wの作業種別や作業幅等の作業内容を含む各種作業情報が入力され、その入力された情報が端末記憶部54に記憶される。
【0042】
目標走行経路Pの生成対象となる走行領域S(
図3参照)を圃場としており、携帯通信端末3の端末電子制御ユニット52は、圃場の形状や位置を含む圃場情報を取得して端末記憶部54に記憶している。
端末電子制御ユニット52は、データベース等に格納されている地図情報等や、ユーザ等が運転してトラクタVを実際に走行させることで測位ユニット21にて取得されるトラクタVの位置情報等から、圃場情報を取得することができる。
図3では、矩形状の走行領域Sが特定された例を示している。
特定された圃場の形状や位置等を含む圃場情報が端末記憶部54に記憶されると、走行経路生成部53は、端末記憶部54に記憶されている圃場情報や作業情報を用いて、目標走行経路Pを生成する。
【0043】
図3に示すように、走行経路生成部53は、走行領域S内を中央側の作業領域Raとその周囲に位置する外周領域Rbとに区分け設定している。作業領域Raは、走行領域Sの中央部に設定されており、先行してトラクタVを往復方向に自動走行させて所定の作業(例えば、耕耘等の作業)を行う領域となっている。外周領域Rbは、作業領域Raの周囲に設定されており、作業領域Raに後続してトラクタVを周回方向に自動走行させて所定の作業を行う領域となっている。走行経路生成部53は、例えば、作業情報に含まれる旋回半径やトラクタV及び作業装置Wの前後長さ及び左右幅等から、トラクタVを圃場の畔際で旋回走行させるために必要となる旋回走行用のスペース等を求めている。走行経路生成部53は、作業領域Raの外周に求めたスペース等を確保するように、走行領域S内を作業領域Raと外周領域Rbとに区分けしている。
【0044】
走行経路生成部53は、
図3に示すように、作業情報や圃場情報等を用いて、目標走行経路Pを生成している。例えば、目標走行経路Pは、作業領域Raにおいて同じ直進距離を有して作業幅やその作業幅に包含される畝数等に対応する一定距離をあけて平行に配置設定された複数の作業経路Paと、隣接する作業経路Paの始端と終端とを連結する連結経路Pbと、外周領域Rbにおいて周回する周回経路Pc(図中点線にて示している)とを有している。複数の作業経路Paは、トラクタVを直進走行させながら、所定の作業を行うための経路である。連結経路Pbは、所定の作業を行わずに、トラクタVの走行方向を180度転換させるためのUターン経路であり、作業経路Paの終端と隣接する次の作業経路Paの始端とを連結している。周回経路Pcは、外周領域RbにてトラクタVを周回走行させながら、所定の作業を行うための経路である。周回経路Pcは、走行領域Sの四隅に相当する位置において、トラクタVを前進走行と後進走行とに切り替えることで、トラクタVの走行方向を90度転換させるようにしている。ちなみに、
図3に示す目標走行経路Pは、あくまで一例であり、どのような目標走行経路Pを設定するかは適宜変更が可能である。
【0045】
本実施形態に係る自動走行システムは、畝が形成される圃場(走行領域S)において複数種のトラクタVを自動走行させるものであって、夫々のトラクタVの目標走行経路Pを同じ作業領域Ra内における畝の形成位置に合った適切なものとして生成することができるように構成されている。
以下、その詳細構成について説明を加える。
【0046】
端末電子制御ユニット52には、
図2に示すように、走行経路生成部53及び端末記憶部54に加えて、作業情報取得部55、畝形成位置特定部56、及び、作業切替時期案内部57が備えられている。
【0047】
端末電子制御ユニット52の作業情報取得部55は、作業装置Wの作業種別や作業幅等に加えて、複数種の作業車両の夫々について作業幅内での作業対象となる畝の位置を示す作業幅内畝位置情報を、ユーザに入力させて端末記憶部54に記憶する形態で取得する。即ち、作業装置Wには、その作業幅内に包含される畝に対して作業を行う部位が配置されている。そして、上記作業幅内畝位置情報は、走行時における作業装置Wの作業幅と当該作業幅内において所定ピッチで設定される畝数とを含む情報である。尚、この作業幅内の畝数は、トラクタVのトレッド幅やタイヤサイズ等から決定される畝のピッチと作業幅等から自動的に算出するように構成しても構わない。
【0048】
端末電子制御ユニット52の走行経路生成部53は、互いに異なる作業を行う複数種の作業装置Wを装備したトラクタV等の作業車両を選択作業車両群として選択して当該選択作業車両群の夫々の目標走行経路Pを生成することができるように構成されている。更に、選択作業車両群の夫々の目標走行経路Pを生成する場合に、走行経路生成部53は、
図4に示すように、選択作業車両群の夫々に設定された個別の作業領域Ra1,Ra2,Ra3の全てが共通する共通作業領域Raを特定し、当該共通作業領域Ra内において選択作業車両群の夫々の目標走行経路Pを生成することができる。
【0049】
例えば、上記選択作業車両群に含まれる作業車両としては、畝立を行いながら当該畝立で形成された畝上に播種する播種作業を行う播種作業装置を装備した作業車両、当該播種作業よりも後の時期に行われる作業であって畝上に栽培された農作物を管理する管理作業を行う管理作業装置を装備した作業車両、当該管理作業よりも後の時期に行われる作業であって畝上から農作物を収穫する収穫作業を行う収穫作業装置を装備した作業車両等をあげることができる。上記管理作業としては、畝上に栽培された農作物に薬剤や肥料を散布する防除作業や追肥作業等がある。
尚、以下の説明において、説明を簡単にするために、上記選択作業車両群には、播種作業(第1作業の一例)を行う播種作業装置W1を装備した播種作業用トラクタV1(第1作業車両の一例)と、当該播種作業よりも後の時期に行われる作業であって畝U上に配置された農作物に薬剤を散布する防除作業(第2作業の一例)を行う防除作業装置W2を装備した防除作業用トラクタV2(第2作業車両の一例)とが含まれているものとする。
【0050】
先ず、
図5(a)に示すように、走行経路生成部53は、播種作業用トラクタV1の目標走行経路P1を生成する。すると、畝形成位置特定部56は、当該播種作業用トラクタV1の目標走行経路P1と、作業情報取得部55で取得された播種作業用トラクタV1の作業幅やその作業幅内での作業対象となる畝Uの数(例えば4列)などの作業幅内畝位置情報とから、共通作業領域Ra(
図4参照)内における畝Uの形成位置を特定し、畝Uの形成位置を、端末記憶部54に記録する。
【0051】
次に、
図5(b)に示すように、走行経路生成部53は、当該防除作業用トラクタV2の目標走行経路P2を生成する。その際、走行経路生成部53は、上記畝形成位置特定部56で特定された畝Uの形成位置と、作業情報取得部55で取得された防除作業用トラクタV2の作業幅やその作業幅内での作業対象となる畝Uの数(例えば6列)などの作業幅内畝位置情報とを参照して、防除作業用トラクタV2の作業幅内での畝Uの位置を共通作業領域Ra(
図4参照)内の畝Uの形成位置に合わせるように、当該防除作業用トラクタV2の目標走行経路P2を生成する。
よって、このように生成された目標走行経路P2に沿って防除作業用トラクタV2を自動走行させると、上記播種作業用トラクタV1による畝Uの形成位置に合わせて適切に防除作業を行うことができるようになる。
【0052】
尚、共通作業領域Raから走行領域Sを特定することも可能である。すなわち、先に共通作業領域Raを設定し、その周囲に位置する外周領域Rbの値を任意に設定することで走行領域Sを特定することができる。
【0053】
更に、共通作業領域Ra内において、播種作業用トラクタV1の自動走行により形成される全ての畝Uのうち、防除作業用トラクタV2の自動走行によって作業対象とすることができない畝Uが存在する場合には、そのような畝Uが存在しなくなるように、共通作業領域Raの範囲やそれに基づいて生成される播種作業用トラクタV1や防除作業用トラクタV2の夫々の目標走行経路P1,P2を補正することもできる。即ち、このような補正を行えば、共通作業領域Ra内における畝Uの列数は、播種作業用トラクタV1の作業幅内での畝Uの数と、防除作業用トラクタV2の作業幅内での畝Uの数との公倍数になる。
【0054】
走行経路生成部53により選択作業車両群に含まれる夫々のトラクタV1,V2の目標走行経路Pを生成し、電子制御ユニット18により当該夫々のトラクタV1,V2を適時目標走行経路Pに沿って自動走行させた場合、端末電子制御ユニット52の作業切替時期案内部57は、夫々のトラクタV1,V2を自動走行させた日付等の時期を当該夫々のトラクタV1,V2の作業内容と関連付けた作業時期情報として取得して端末記憶部54や作業を管理するためのクラウドサーバ等に記録する。
【0055】
尚、上記夫々のトラクタV1,V2の作業内容は、ユーザに入力させることで取得することもできるが、夫々のトラクタV1,V2の自動走行時の時期、車速、旋回半径、作業装置Wの昇降タイミング等の自動走行の状態や、各種作業装置Wの作業幅内畝位置情報等の作業形態により推定することもできる。
例えば、春季において、その年初めて行われる作業については耕起作業であると推定でき、当該耕起作業に続く作業は播種作業であると推定できる。また、夏季において、平行に配置設定された複数の作業経路Pの間隔が例えば10mを超える作業は薬剤を散布する防除作業であると推定でき、それ以外の作業は追肥または除草作業であると推定できる。また、秋季において、複数の作業経路Pの間隔が例えば1m以下である作業は収穫作業であると推定できる。
【0056】
そして、作業切替時期案内部57は、例えば次年度において、端末記憶部54に記録した過去の作業時期に基づいて、作業内容の切替時期を表示部51に表示するなどの形態でユーザに案内する。このことで、ユーザは、その案内情報を参照して、適切な時期に、トラクタVに装備する作業装置Wを交換して当該トラクタVを走行させて作業を行うことができる。
【0057】
ユーザに対する作業内容の切替時期の具体的な案内方法としては、例えば、作業装置Wを交換するにあたり、交換後の作業装置Wの作業内容をユーザが携帯通信端末3に入力する場合、その時期に切り替えられる可能性が高い作業内容を端末記憶部54に記録した過去の作業時期から推定し、当該推定した作業内容を選択入力可能な状態で表示部51に表示することができる。
また、交換後の作業装置Wの作業内容の入力方法については、上記可能性が高い順に作業内容を示し、その示したものからユーザに選択させる方法を採用することができる。
【0058】
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0059】
(1)作業車両の構成に関する代表的な別実施形態は以下の通りである。
例えば、作業車両は、エンジン9の代わりに電動モータを備える電動仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両は、エンジン9と電動モータとを備えるハイブリッド仕様に構成されていてもよい。
【0060】
(2)上記実施形態では、選択作業車両群に含まれる作業車両を、播種作業用トラクタV1と防除作業用トラクタV2として、それらの目標走行経路P1,P2を生成する例を示したが、選択作業車両群に含まれる作業車両は適宜変更可能であり、例えば、防除作業よりも後の時期に行われる作業であって畝上から農作物を収穫する収穫作業を行う収穫作業装置を装備した収穫作業用トラクタを含めても構わない。
【0061】
(3)上記実施形態では、作業情報取得部55により取得する作業幅内畝位置情報を、作業車両の走行時における作業幅と当該作業幅内において所定ピッチで設定される畝数とを含むものとしたが、上記作業幅内畝位置情報としては、作業車両の作業幅内での作業対象となる畝位置を示す上記作業幅や畝数とは別の情報を取得するように構成しても構わない。
【符号の説明】
【0062】
18 車載電子制御ユニット(自動走行制御部)
53 走行経路生成部
55 作業情報取得部
56 畝形成位置特定部
57 作業切替時期案内部
P 目標走行経路
P1 目標走行経路
P2 目標走行経路
Ra 作業領域(共通作業領域)
Ra1 作業領域
Ra2 作業領域
Ra3 作業領域
S 走行領域(圃場)
U 畝
V トラクタ(作業車両)
V1 播種作業用トラクタ(第1作業車両)
V2 防除作業用トラクタ(第2作業車両)