(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022028349
(43)【公開日】2022-02-16
(54)【発明の名称】スマート充電装置
(51)【国際特許分類】
H02J 7/02 20160101AFI20220208BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20220208BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
H02J7/02 F
H01M10/44 Q
H01M10/48 P
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020131694
(22)【出願日】2020-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】520290242
【氏名又は名称】金恩科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(72)【発明者】
【氏名】韓旭
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503EA05
5H030AS03
5H030BB01
5H030FF41
5H030FF52
(57)【要約】
【課題】スマート充電装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るスマート充電装置は、本体と、複数の仕切り板と、電源供給装置と、制御モジュールと、を備えている。電子製品の電力を消耗した場合、複数の仕切り板によって分割した収容空間内に収容し、且つ収容空間内の充電ポートに接続して電子製品に対する充電を行い、同時に制御モジュールにより電源供給装置の給電モードを設定し、複数の電子製品に充電を行う際に最適な充電モードに調整可能にする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の棚を内設する本体と、
前記本体の前記棚にそれぞれ内設し、且つ複数の収容空間に分割し、前記収容空間には充電ポートを内設する複数の仕切り板と、
前記本体に内設する電源供給装置と、
前記本体に設置する制御モジュールと、を備えるスマート充電装置であって、
電力を消耗した電子製品を複数の前記仕切り板によって分割した前記収容空間内に収容でき、
前記電子製品を前記収容空間内の前記充電ポートに接続することで、前記電子製品に対する充電を行うことができ、
前記制御モジュールにより、複数の前記電子製品を充電する際に充電モードを実施でき、
前記充電モードは、前記電子製品を前記スマート充電装置に挿入した後、前記電子製品のバッテリー残量を読み取ると共に前記装置内の他の電子製品と電量を比較し、電量が最低のものを優先的に充電することを特徴とする、
スマート充電装置。
【請求項2】
前記本体の底部に複数のキャスターを更に設置することを特徴とする請求項1に記載のスマート充電装置。
【請求項3】
前記本体の各前記棚には複数の前記仕切り板によって分割した各前記収容空間に対応する複数の番号を更に設けていることを特徴とする請求項1に記載のスマート充電装置。
【請求項4】
前記本体には少なくとも1つの冷却ファンを更に設置することを特徴とする請求項1に記載のスマート充電装置。
【請求項5】
複数の前記前記仕切り板を等間隔で配列することで同じ大きさの前記収容空間に分割することを特徴とする請求項1に記載のスマート充電装置。
【請求項6】
前記電源供給装置は前記充電ポートに電気的に接続することを特徴とする請求項1に記載のスマート充電装置。
【請求項7】
前記制御モジュールはスイッチを更に備えていることを特徴とする請求項1に記載のスマート充電装置。
【請求項8】
使用者が前記制御モジュールにより番号に基づいて充電の優先順序を設定し、且つ前記電子製品の電力がフルになるか特定の電量に達した場合に充電を停止するように設定できることを特徴とする請求項1に記載のスマート充電装置。
【請求項9】
前記制御モジュールは各前記収容空間の充電状況を表示し、使用者が充電状態を随時管理可能、又は設定を随時調整可能であることを特徴とする請求項1に記載のスマート充電装置。
【請求項10】
前記制御モジュールは3種類のモード設定機能を有し、前記3種類のモードはそれぞれ通学日モード、休日モード、及びユーザー設定モードであり、前記3種類のモードは全て週七日をサイクルとし、1時間単位で設定できることを特徴とする請求項1に記載のスマート充電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマート充電装置に関し、より詳しくは、最適な充電モードに自動調整する充電装置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやタブレット端末等の家電製品は現在人々にとって欠かせない道具となっており、そのサービスや機能が人々の生活や仕事の中で広く活用されている。人々が日常的にスマートフォンやタブレット端末を使用する時間は極めて長くなっており、電力の消費速度も速まっている。このため、スマートフォンもタブレット端末も毎日充電を行わねばならなかった。一般的な使用者の場合、所有するスマートフォンやタブレット端末の台数は少ないため、簡単な充電器で充電を行えるが、教育機関や行政機関、企業組織等では家電製品を大量に所有しているため、充電ステーションにより大量の家電製品の充電を行う必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の充電ステーションには解決できない問題がある。それは充電が完了した家電製品が充電状態を維持するため、電気エネルギーを不要に浪費することである。また、車両のバッテリーが過充電されるとバッテリーが膨張したり、出火して爆発することもあった。さらに、計画設計によりバッテリーが過放電しないようにしているが、これにより電池の過放電がバッテリーの寿命を縮め、充電不能となることもあった。また、充電の優先順位モードを選択できず、一度に全ての電子製品を充電状態にすると、電流が過大になって主電源のブレーカーが落ち、出火する危険性があった。さらに、充電ステーションに配置する電源回路は非常に高価であった。
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スマート充電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための、本発明のある態様のスマート充電装置は、主に本体、複数の仕切り板、電源供給装置、及び制御モジュールで構成する。
電子製品が電力を消費した場合、複数の仕切り板によって分割した収容空間内に収容し、且つ収容空間内の充電ポートに接続して電子製品に対して充電を行う。同時に、制御モジュールにより電源供給装置の給電モードを設定し、複数の電子製品に対して充電を行う際に充電モードを調整する。
充電モードは、電子製品をスマート充電装置に挿入した後に前記電子製品のバッテリー残量を読み取ると共に装置内の他の電子製品と電量を比較し、電量が最低のものを優先的に充電する。これにより、使用者が電子製品を使用する際に手に取った電子製品が一定の電量を有して使用可能になることを保証し、最後に、電量が多い電子製品をフル充電する。このため、スマート充電装置に一度に全ての電子製品を充電できない電源供給装置を設置しても、小さな電源供給装置により全ての電子製品に対してスマートに順番に充電可能となり、高価な電源供給装置を設置するコストを抑える。また、前記装置の総稼働電流を減らし、主電源のブレーカーが落ちて出火しないようにする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明に係るスマート充電装置を示す外観斜視図である。
【
図2】本発明に係るスマート充電装置の構成を示す概略図(一)である。
【
図3】本発明に係るスマート充電装置の構成を示す概略図(二)である。
【
図4】本発明の好ましい実施形態によるスマート充電装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0008】
図1は本発明に係るスマート充電装置を示す外観斜視図である。
図2と
図3は本発明に係るスマート充電装置の構成を示す概略図である。
図4は本発明の好ましい実施形態によるスマート充電装置を示す概略図である。
【0009】
本発明に係るスマート充電装置1は、本体2、複数の仕切り板3、電源供給装置4及び制御モジュール5で構成されている。
本体2は複数の棚21を内設する。複数の仕切り板3は本体2の棚21にそれぞれ内設し、且つ複数の収容空間30に分割し、各収容空間30には充電ポート31を内設する。電源供給装置4は本体2に内設する。制御モジュール5は本体2の外側に設置する。
また、本体2底部には複数のキャスター22を更に設置し、スマート充電装置1を移動しやすくする。
【0010】
また、本体2の各棚21には複数の仕切り板3によって分割した各収容空間30に対応する複数の番号23を更に設けている。
【0011】
また、本体2には少なくとも1つの冷却ファン24を更に設置する。
【0012】
また、複数の仕切り板3を等間隔に配列することで同じ大きさの収容空間30に分割している。
【0013】
また、電源供給装置4は充電ポート31に電気的に接続する。
【0014】
また、制御モジュール5はスイッチ51を更に備えている。
【0015】
使用時には、主に電力を消費した電子製品6を仕切り板3によって分割した収容空間30内に収容し、同時に収容空間30内の充電ポート31に接続し、制御モジュール5により電源供給装置4を駆動して電子製品6に対して充電を行う。
【0016】
また、充電モードについて以下に説明する。電子製品6をスマート充電装置1に挿入した後に前記電子製品6のバッテリー残量を読み取ると共にスマート充電装置1内の他の電子製品6と電量を比較し、電量が最低のものを優先的に充電する。
これによって、使用者が電子製品6を使用する際に手に取った電子製品6が一定の電量を有して使用可能となることを保証し、最後に電量が多い電子製品6をフル充電する。これにより、スマート充電装置1に一度に全ての電子製品6を充電できない電源供給装置4を設置しても、小さい電源供給装置4により全ての電子製品6に対してスマートに順番に充電可能となり、高価な電源供給装置4を設置するコストを抑える。また、スマート充電装置1の総稼働電流を減らし、主電源のブレーカーが落ちて出火する危険を回避する。
【0017】
以上のとおり、同時に複数の電子製品6の充電を行う場合、各電子製品6を各収容空間30内に順に収容し、且つ全て前記収容空間30内の充電ポート31に接続する。各収容空間30は番号23に対応しているため、使用者は制御モジュール5により番号23に基づいて充電の優先順位を設定し、且つ電子製品6がフル充電または特定の電量に達した際に充電を停止するように設定する。
【0018】
また、電源供給装置4が同時に供給できる電力には限りがあるため、充電が必要な電子製品6の数量が多いか、または全ての収容空間30に電子製品6を各々収容する場合、使用者は制御モジュール5により特殊な充電モードを設定する。例えば、1~10の番号23を設けた収容空間30を優先的に充電するよう設定し、11~20の番号23を設けた収容空間30の充電の優先順位を2番目に設定し、21~30の番号23を設けた収容空間30の充電の優先順位を最後に設定する。
このほか、ある電子製品6のフル充電されている場合、電力を他の充電ポート31に移すことで、最適で最も効率がよく、最も節電である充電モードを達成する。或いは、制御モジュール5により所定の時間に充電を開始するように設定することも可能である。
【0019】
また、制御モジュール5により各収容空間30の充電状況を表示し、使用者が充電状態を随時管理し、あるいは設定を随時調整可能にする。その設定方式は3種類のモード設定機能を提供し、それぞれ通学日モード、休日モード、及びユーザー設定モードとする。
【0020】
上述のモードは全て週七日をサイクルとし、1時間単位で設定できる。例えば、通学日モードでは月曜日から金曜日にかけて毎日午後5時から充電を開始し、翌日の午前7時に停止する。休日モードでは毎日午前7時から午後7時まで連続充電を行う。ユーザー設定モードでは使用者の必要に応じて週七日をサイクルとし、1時間単位で設定できる。
【0021】
以上を総合すると、従来の充電ステーションには様々な欠点が存在するが、本発明に係るスマート充電装置1は電源供給装置4及び制御モジュール5の設計により、使用者が同時に複数の電子製品6に対して充電を行う際に、最も効率的な充電の優先順位及び最適な充電モードを設定することで、時間も電力も最も節約した状態で充電の目的を達成する。
【0022】
上述の実施形態は本発明の技術思想及び特徴を説明するためのものにすぎず、当該技術分野を熟知する者に本発明の内容を理解させると共にこれをもって実施させることを目的とし、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。従って、本発明の精神を逸脱せずに行う各種の同様の効果をもつ改良又は変更は、後述の請求項に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0023】
1 スマート充電装置
2 本体
3 仕切り板
4 電源供給装置
5 制御モジュール
6 電子製品
21 棚
22 キャスター
23 番号
24 冷却ファン
30 収容空間
31 充電ポート
51 スイッチ