(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022028373
(43)【公開日】2022-02-16
(54)【発明の名称】テーブル及びテーブルの製造方法
(51)【国際特許分類】
A47B 7/00 20060101AFI20220208BHJP
A47B 13/06 20060101ALI20220208BHJP
A47B 13/00 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
A47B7/00 Z
A47B13/06
A47B13/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020131734
(22)【出願日】2020-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】593114810
【氏名又は名称】株式会社サンテック
(74)【代理人】
【識別番号】100107113
【弁理士】
【氏名又は名称】大木 健一
(72)【発明者】
【氏名】菊地 紀行
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NN01
3B053NR00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ダイキャスト部品などを用いることなく、様々な形状及び大きさに容易に対応でき、しかも製造コストを抑制することのできるテーブルの脚部取付構造及びテーブルの製造方法を提供する。
【解決手段】脚ユニットを、パイプにスリット41を設けた支脚4と、スリットに嵌入する連結フレーム杆嵌合部7cを備え、2つの支脚を連結する連結フレーム杆7と、支脚4の端と連結フレーム杆の連結フレーム杆端下部切り欠き部73に当接するブラケット6とから構成する。支脚、ブラケット及び連結フレーム杆は溶接で接合される。嵌合部がスリットにしっかりと嵌まり込むので細いパイプ脚でも十分な強度を保てる構造を作り上げることが出来る。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブルの天板を用意する第1工程と、
テーブルの支脚を連結して補強する連結補強杆を前記天板に取り付ける第2工程と、
パイプ状の部材を所定の長さに切断し、その長さ方向に沿って切り込みを入れて一端にスリットを設け、複数の支脚を作成する第3工程と、
板状又は棒状の部材を所定の長さに切断し、その両端を前記スリットの大きさに合わせて加工してそれぞれ嵌入凸部を設け、複数の前記支脚を連結する連結フレーム杆を作成する第4工程と、
前記連結フレーム杆の前記嵌入凸部を前記支脚の前記スリットに嵌入させ、複数の前記支脚を連結する第5工程と、
前記支脚の前記スリットの設けられている端に支脚端受けを当て、これと前記支脚及び前記連結フレーム杆を接合し、脚ユニットを作成する第6工程と、
前記脚ユニットを前記天板に取り付けるとともに、前記連結フレーム杆を前記連結補強杆に取り付ける第7工程と、を備えるテーブルの製造方法。
【請求項2】
パイプ状の部材からなり、一端にそれぞれ長さ方向に沿ってスリットが設けられる複数の支脚と、板状又は棒状の部材からなり、その両端にそれぞれ前記スリットの大きさに対応する嵌入凸部が設けられる連結フレーム杆と、前記支脚の前記スリットの設けられている端に当接し、前記支脚及び前記連結フレーム杆に接合される支脚端受けと、前記支脚、前記連結フレーム杆及び前記支脚端受けからなる複数の脚ユニットを連結する連結補強杆と、複数の前記脚ユニット及び前記連結補強杆が取り付けられる天板と、を備えるテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブル及びテーブルの製造方法、特に、低コストかつ容易な手段で脚部をテーブル天板に取り付けることができる構造及びテーブルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
テーブルの脚部取付構造を開示する先行技術として特許文献1乃至5がある。嵌合によるフレームの取付構造を開示する先行技術として特許文献6がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-118908号公報
【特許文献2】特許4680054号公報
【特許文献3】特許4727369号公報
【特許文献4】特開2004-545号公報
【特許文献5】特開2014-236789号公報
【特許文献6】特開2004-144274号公報
【0004】
特許文献1:特開2009-118908号公報は、家具及び部材の連結構造を開示し、特にテーブルの天板に脚部材を取り付ける際に、間にジョイントを設け、これを介してネジ止めするようになっている。ジョイントは天板裏面に取り付けられる横架材に嵌入されかつネジ止めされる。これにより位置決め精度や結合強度が向上する。
【0005】
脚部材の取り付けにジョイントを使用している。取り付けはネジ止めである。脚部材の大きさ(太さ)や横架材の大きさ(太さ)は、ジョイントの大きさに完全に適合するものでなければならない。高い精度を実現するためにジョイントは、アルミダイキャスト成形により作成される。この製法により同一の大きさ及び形状のジョイントが量産されるため、脚部材や横架材の大きさを変更する際にはジョイントが流用できず、新たに作成する必要がありコストがかかる。特許文献1記載の技術には設計変更の自由度が少いという問題がある。
【0006】
特許文献2:特許4680054号公報は、天板受具の水平板に支脚をネジ止めし、当該水平板をテーブルの天板に水平板をボルトで止める。水平板には水平方向(天板に平行)に向けて嵌合突部が設けられており、これに連結フレーム杆の端が嵌まり込み、この状態で連結金具をネジ止めすることで固定される。
【0007】
脚部材の取り付けに複雑な形状をした天板受具を使用し、連結フレーム杆を天板受具に取り付けるために連結金具を使用している。取り付けはいずれもネジ止めである。堅牢なフレーム構造を得るためには、天板受具は高い精度で実現されなければならない。連結フレーム杆の大きさ(太さ)は、嵌合突部の大きさに完全に適合するものでなければならない。その大きさを変更する際には、水平板は流用できず、新たに作成する必要がありコストがかかる。設計変更の自由度が少いという問題がある。また、高い精度の水平板の製造コストは大きくなるという問題もある。
【0008】
特許文献3:特許4727369号公報は、脚支柱を連結体にネジ止めし、その後連結体をテーブル天板の裏面にネジ止めすることでテーブルに脚支柱を取り付けている。連結体は複雑な形像をしており、アルミ等のダイキャスト品である。
【0009】
脚部材の取り付けに連結体を使用している。取り付けはネジ止めである。連結体がアルミダイキャスト成形により作成される。この製法により同一の大きさ及び形状のジョイントが量産される。脚支柱の大きさ(太さ)は、連結体の取り付け部分に完全に適合するものでなければならない。大きさを変更する際には、ジョイントが流用できず、新たに型を起こして作成する必要がありコストがかかる。設計変更の自由度が少いという問題がある。
【0010】
特許文献1乃至3の、ジョイント、天板受具、連結体は、いずれも複雑な形状をしており、しかも高い精度が要求される。それらの製作には高いコストがかかる。アルミダイキャストで製造すると同一形状の脚にしか取り付けることができず、設計変更の自由度が少なくなる。
【0011】
特許文献4:特開2004-545号公報は、脚をネジでテーブルの作業台(天板)に取り付ける際に、磁性体を用いることで位置合わせを容易にしている。脚は、長手部材の上端に固定要素が取り付けられている。脚は、固定要素により天板にネジ止めされている。
【0012】
特許文献5:特開2014-236789号公報は、テーブルの脚柱と横杆を断面外形状が多角形の金属杆体を用いて構成することを開示する。それらはコーナー継手で接続され、一体に構成される。脚柱に対する横方向強度が高く、また意匠的にも全く新しいシャープ感を醸し出すことが可能なる。脚と水平連杆は、連結金具18、受金具19が、杆の端の切欠部と接合し、そこでネジ止めされる。連結金具18、受金具19は溶接で水平連杆に取り付けられる。脚部材の取り付けに連結体を使用している。天板への取り付けはネジ止めである。
【0013】
一体構造とするために、床に接する位置で2つの脚柱の間に横杆が設けられている。横杆の取り付け位置が限定され、一般的なテーブルには適用できない。
【0014】
特許文献1乃至5は、いずれも脚を天板に直接、あるいはジョイント、天板受具、連結体などの専用の部材を介してネジ止めされる。
【0015】
特許文献6:特開2004-114274号公報は、フレームを組み立てる際に垂直フレームへ水平フレームを嵌合で接続することを開示する。フレームの接続構造であって、脚を天板に取り付ける構造ではない。また、完全に固定するにはロックピンを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
従来のテーブルの脚部取付構造は、固定のための専用の部材を必要としていた。このため、脚部の形状や大きさを変更するには専用の部材を作り直す必要があり、設計の自由度に制限があった。専用の部材の製造には金型が必要であり、コストアップにつながった。
【0017】
上記課題に鑑み、本発明は、様々な形状及び大きさに容易に対応でき、しかも製造コストを抑制することのできるテーブルの脚部取付構造及びテーブルの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この発明は、
テーブルの天板を用意する第1工程と、
テーブルの支脚を連結して補強する連結補強杆を前記天板に取り付ける第2工程と、
パイプ状の部材を所定の長さに切断し、その長さ方向に沿って切り込みを入れて一端にスリットを設け、複数の支脚を作成する第3工程と、
板状又は棒状の部材を所定の長さに切断し、その両端を前記スリットの大きさに合わせて加工してそれぞれ嵌入凸部を設け、複数の前記支脚を連結する連結フレーム杆を作成する第4工程と、
前記連結フレーム杆の前記嵌入凸部を前記支脚の前記スリットに嵌入させ、複数の前記支脚を連結する第5工程と、
前記支脚の前記スリットの設けられている端に支脚端受けを当て、これと前記支脚及び前記連結フレーム杆を接合し、脚ユニットを作成する第6工程と、
前記脚ユニットを前記天板に取り付けるとともに、前記連結フレーム杆を前記連結補強杆に取り付ける第7工程と、を備えるテーブルの製造方法である。
【0019】
この発明に係るテーブルは、パイプ状の部材からなり、一端にそれぞれ長さ方向に沿ってスリットが設けられる複数の支脚と、板状又は棒状の部材からなり、その両端にそれぞれ前記スリットの大きさに対応する嵌入凸部が設けられる連結フレーム杆と、前記支脚の前記スリットの設けられている端に当接し、前記支脚及び前記連結フレーム杆に接合される支脚端受けと、前記支脚、前記連結フレーム杆及び前記支脚端受けからなる複数の脚ユニットを連結する連結補強杆と、複数の前記脚ユニット及び前記連結補強杆が取り付けられる天板と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0020】
本願発明によれば、パイプ状の部材を所定の長さに切断し、その長さ方向に沿って切り込みを入れて一端にスリットを設けることにより支脚を作成するとともに、板状又は棒状の部材を所定の長さに切断し、その両端を前記スリットの大きさに合わせて加工してそれぞれ嵌入凸部を設け、それを前記スリットに嵌入することで脚ユニットを作成するので、スリットと嵌入凸部の大きさを調整することで様々な形状及び大きさに容易に対応できる。しかも、固定のための専用の部材を必要としないのでテーブルの製造コストを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】発明の実施の形態に係るテーブル(四本脚)の下方斜視図である。
【
図2】発明の実施の形態に係る支脚取付部を示す図である。
【
図3】発明の実施の形態に係る支脚取付部を示す図(隠線表示)である。
【
図5】発明の実施の形態に係るパイプ状(断面円形)の支脚に設けられる支脚スリットを示す図である。
【
図6】発明の実施の形態に係る連結フレーム杆の三面図である。
【
図7】発明の実施の形態に係るテーブルの製造工程の説明図である。
【
図8】発明の実施の形態に係るテーブルの製造工程の説明図である(続き)。
【
図9】発明の実施の形態に係るテーブルの製造工程の説明図である(続き)。
【
図10】
図9を支脚のスリット側から見た図である。
【
図11】発明の実施の形態に係る脚ユニットを示す図である。
【
図12】発明の実施の形態に係るテーブルの製造工程の説明図である(続き)。
【
図13】発明の実施の形態に係るテーブルの製造工程の説明図である(続き)。
【
図14】発明の実施の形態に係るテーブルの製造工程の説明図である(続き)。
【
図15】発明の実施の形態に係るテーブル(ロの字脚)の下方斜視図である。
【
図16】発明の実施の形態に係る支脚取付部を示す図である。
【
図17】発明の実施の形態に係る支脚取付部を示す図(隠線表示)である。
【
図19】発明の実施の形態に係るパイプ状(断面矩形)の支脚に設けられる支脚スリットを示す図である。
【
図20】発明の実施の形態に係る連結フレーム杆の三面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明を加える。
図1に示すように、本テーブル1は、天板2と、天板中央部に設けられる開口の下面に設けられるコンセント・ケーブルカバー3と、パイプ状の四本の支脚4と、支脚4の先端に取り付けられる支脚先端部5と、その反対側の支脚4の端を受けるブラケット(支脚端受け)6と、2つの支脚4を連結する連結フレーム杆7と、支脚ユニットを連結する連結補強杆8とを備える。支脚4、ブラケット6及び連結フレーム杆7は溶接で互いに接合されて一体となっており、支脚ユニットを構成する。
【0023】
図2乃至
図6に示すように、支脚4はパイプ状(断面円形)の部材からなり、一端にそれぞれ長さ方向に沿ってスリット41が設けられている。連結フレーム杆7は、板状又は棒状の部材からなり、その両端にそれぞれスリット41の大きさに対応する(言い換えると、隙間なく嵌まり込む大きさに形成された)嵌合部7cが設けられている。ブラケット6は、支脚4のスリット41の設けられている端に当接し、さらに、連結フレーム杆7の嵌合部7cにも当接している。当接している部分は溶接され、支脚4及び連結フレーム杆7に接合されている。溶接は支脚ユニットが天板に取り付けられる前になされている。支脚ユニットの天板への取り付けは、ブラケット6に設けられた取り付け穴61によりネジ止めで行われる。天板2には予め雌ねじ(ナット)が設けられている(他の取り付け穴についても同様)。連結フレーム杆7は、取り付け穴72により連結補強杆8にネジ止めされる。図の例で連結フレーム杆7は板状であるが、その中間部7aに比べて、端つまり嵌合部7cに向かってその高さが増えている。また、取り付け穴72よりも外側(符号71)で曲げられ、その先の部分である端部7b、嵌合部7cの延長方向が天板の角(頂点)に向かうようになっている。この屈曲の程度を調整することにより支脚4の位置と向きを調整することができる。連結フレーム杆7は、例えばプレスなどにより1工程で作成される。
【0024】
ブラケット6には、支脚4の端を受け、薄い天板2の代わりに強度メンバーになり、脚縦補強である連結フレーム杆7の位置決めと受けという機能がある。連結フレーム杆7には、脚縦補強として機能する嵌合部7cでパイプ状の支脚4を受け入れ、これをしっかりと保持するという機能がある。支脚4、ブラケット6及び連結フレーム杆7は互いに溶接されるので抜けることがない。連結フレーム杆7は、2つの支脚4を溶接連結し、これらをしっかりと保持し、天板を補強し、連結補強杆8との連結を通じて脚構造を補強する。
【0025】
図3を参照すると、嵌合部7cはスリット41よりも長く、少なくとも2点(嵌合部7cの先端とその反対側の端)において、嵌入した状態で支脚4の内面に隙間なく接している。支脚4のスリット41の幅は嵌合部7cの板厚よりもわずかに広く、嵌合した状態でしっかりと保持される。支脚4のスリット41は、ファイバーレーザー加工機(厚板加工を可能とする)とパイプレーザー加工機を1工程で加工する新しい加工技術により形成される。特に丸パイプの斜めカットにスリットを入れる加工は1工程で加工しなければならない技術であり、従来の生産技術では加工精度を出して安価に加工することは不可能な形状である。プレス型が必要になり、パイプ斜めカットも必要となり2工程を経なければならない形状であり、斜めカットの位置を設定しながら溝加工を入れるのは容易ではなかった。
【0026】
連結フレーム杆7は、長さの大部分を占める中間部7aと、その両端の端部7b、嵌合部7cから構成される。端部7bは中間部7aの高さからスリット41の高さまで直線的に拡大している。嵌合部7cは支脚4の内径とほぼ同じ大きさであり、その内部に嵌入するように延びている。
図6(a)正面図の符号73で示すように、連結フレーム杆7の端部7bと嵌合部7cの下部には切り欠きが設けられている。この切り欠き73はブラケット6に接する位置に設けられ、切り欠き73の大きさはブラケット6の厚みに対応している。
【0027】
図7乃至
図14を参照して発明の実施の形態に係るテーブルの製作工程について説明を加える。
【0028】
(1)テーブルの天板2を用意する。天板の中央にはコンセントやコネクタのための開口2aが設けられるとともに、連結補強杆8や脚ユニットなどを取り付けるためのネジ穴が設けられている(
図7)。
(2)テーブルの支脚4を連結して補強する連結補強杆8を、その取り付け穴81でネジ止めすることで天板2に取り付ける(
図8)。
(3)パイプ状の部材を所定の長さに切断し、その長さ方向に沿って切り込みを入れて一端にスリット41を設け、4本の支脚を作成する。
(4)板状又は棒状の部材を所定の長さに切断し、その両端をスリットの大きさに合わせて加工してそれぞれ嵌合部7cを設け、2つの支脚4を連結する連結フレーム杆7を作成する。
(5)連結フレーム杆7の嵌合部7cを支脚4のスリット41に嵌入させ、2つの支脚4を連結する(
図9、
図10)。
(6)支脚4のスリット41の設けられている端にブラケット6を当て、これと支脚4及び連結フレーム杆7を溶接し、脚ユニットを作成する(
図11)。
(7)脚ユニットを、ブラケット6の取り付け穴61でネジ止めし天板2に取り付けるとともに、連結フレーム杆7を、取り付け穴72でネジ止めし連結補強杆8に取り付ける(
図12)。
(8)支脚4の先端に先端部5を取り付ける(
図13)。
(9)コンセント・ケーブルカバー3を、取り付け穴31でネジ止めし天板2に取り付ける。
【0029】
他のテーブルの例を
図15乃至
図20に示す。
図1等と同等・相当部分については同一符号を付し、その説明は省略する。
【0030】
図15等のテーブルは
図1等のテーブルと同等であるが、脚ユニットを構成する2つの脚4の先端が連結杆9で連結されている点で異なる。また、支脚4が角パイプから作成されている点も異なる。連結フレーム杆7の端を符号74の箇所でも折り曲げ、角パイプの表面が天板2の辺に平行になるようにしている。
【0031】
発明の実施の形態によれば、ロの字脚、ハの字脚共に脚パイプ(支脚)とブラケット(支脚端受け)、縦補強(連結フレーム杆)のシンプルな部品で構成されており、たかだか3つのパーツを組み合わせることにより脚ユニットを構成することができる。嵌合部がスリットにしっかりと嵌まり込むので細いパイプ脚でも十分な強度を保てる構造を作り上げることが出来る。近年登場した厚板加工を可能とするファイバーレーザー加工機によれば、支脚のスリットを1工程で加工することができ、工程の簡略化が可能である。
【0032】
また、パイプ(支脚)に脚縦補強(連結フレーム杆)を差し込んでいるので、パイプの差し込み角度を調整すること、連結フレーム杆の嵌合部の形状や向きを調整することで脚の角度も制御できる。これにより治具作成においてもより単純な治具で対応可能な構造を構成できる。
【0033】
本構造は金型を使用しないため形状変更が容易であり、またブラケットをパイプに差し込むことによりパイプ根本の強度アップに寄与できる。またその差し込む量を調整したり板の厚みや形状を変更することにより容易に求める強度を構成することが可能となる。
【符号の説明】
【0034】
1 テーブル
2 天板
2a 天板中央開口部
3 コンセント・ケーブルカバー
31 カバー取り付け穴
4 支脚
41 支脚スリット
5 支脚先端部
6 ブラケット(支脚端受け)
61 ブラケット取り付け穴
7 連結フレーム杆
71 連結フレーム杆曲げ箇所
72 連結フレーム杆取り付け穴
73 連結フレーム杆端下部切り欠き部
74 連結フレーム杆曲げ箇所
7a 連結フレーム杆中間部
7b 連結フレーム杆端部
7c 連結フレーム杆嵌合部(嵌入凸部)
8 連結補強杆
81 連結補強杆取り付け穴
9 支脚先端連結杆