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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022028411
(43)【公開日】2022-02-16
(54)【発明の名称】飛沫感染防止用フェイスシールド
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20220208BHJP
   A62B 18/02 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
A41D13/11 H
A41D13/11 A
A62B18/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020131786
(22)【出願日】2020-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】520291113
【氏名又は名称】笹山 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】笹山達也
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA06
2E185CC32
(57)【要約】
【課題】ウィルスの飛沫拡散を防止するためのシールド力を十分に確保した飛沫感染防止用フェイスシールドを提供することにある。
【解決手段】人の顔面Aに装着される飛沫感染防止用フェイスシールドにおいて、人の頭側へ湾曲したシールド本体10と、シールド本体10を人の頭部Bに固定するための固定具30からなり、シールド本体10が頭側へ湾曲するので、上向きへの飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の顔面に装着される飛沫感染防止用フェイスシールドにおいて、前記人の頭側へ湾曲したシールド本体と、前記シールド本体を前記人の頭部に固定するための固定具とからなることを特徴とする飛沫感染防止用フェイスシールド。
【請求項2】
前記シールド本体は、少なくとも一つ以上の凸部を有すると共に、前記凸部から上側に離れるに従って前記頭側へ沿って湾曲するように傾斜した湾曲面を有することを特徴とする請求項1記載の飛沫感染防止用フェイスシールド。
【請求項3】
前記シールド本体は、柔軟な平板状のシートからなり、前記シートの上部中央にはセンタースリットが形成されると共に該センタースリットの左右には、返しが先端に夫々形成されたサイド部分が夫々形成され、前記センタースリットが閉じられるように前記サイド部分が相互に部分的に重ね合わせられ、前記返しが前記サイド部分に夫々設けられた装着穴に各々係合することにより、前記シートが変形して立体的な前記シールド本体として組み立てられ、1個の前記凸部及び前記湾曲面が形成されることを特徴とする請求項2記載の飛沫感染防止用フェイスシールド。
【請求項4】
前記シールド本体は、柔軟な平板状のシートからなり、前記シートの上部左右にはサイドスリットが縦方向又は横方向に各々形成されると共に前記サイドスリットの間にはセンター部分が形成され、また、前記サイドスリットを間に挟んで前記センター部分に対向するサイド部分が各々形成され、更に、前記センター部分又は前記サイド部分には返しが夫々形成される一方、前記両サイドスリットが閉じられるように前記サイド部分が前記センター部分に部分的に重ね合わされ、前記返しが前記サイド部分又は前記センター部分に夫々設けられた装着穴に各々係合することにより、前記シートが変形して立体的な前記シールド本体として組み立てられ、2個の前記凸部及び前記湾曲面が形成されることを特徴とする請求項2記載の飛沫感染防止用フェイスシールド。
【請求項5】
前記シールド本体は、更に、前記凸部から下方に離れるに従って前記人の顎側へ沿って湾曲するように傾斜した湾曲面を備えることを特徴とする請求項2記載の飛沫感染防止用フェイスシールド。
【請求項6】
前記固定具は、持ち手が形成されることを特徴とする請求項1記載の飛沫感染防止用フェイスシールド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛沫感染を防止するシールド力を高めた飛沫感染防止用フェイスシールドに関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウィルス(COVID-19)の主な感染経路は2つあると言われており、一つは「接触感染」、そしてもう一つが「飛沫感染」と言われている。この飛沫感染とは、人がくしゃみや咳をすることによって飛ぶ水滴(飛沫)を、口や鼻から吸い込んでしまってウィルスに感染することである。
今までの飛沫感染対策の予防策は、布又は紙製のマスク着用が主流であった。このような通常のマスクは、かなり粗い粒子、つまり5ミクロン以上の程度であれば、飛沫感染するものをかなり防げるが、ウィルスはナノメートルの大きさであるため、ウィルスそのものを防ぐことは難しい。
そのため、医療現場や飲食関係においては、透明なプラスチック製のフェイスシールドで顔全体を覆う個人防御具が推奨されている。
なお、特許文献1では、工場での作業時等に装着する顔面用の保護具として、ヘルメットに着脱可能に取り付けられ、装着者の顔面を両耳まで覆う大きさの保護面を備えているヘルメット用フェイスシールドが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実登3224635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のフェイスシールドは、工場での作業時等においては顔面を保護できるものの、ウィルスの飛沫感染を防止するためのシールド力が不十分であった。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、ウィルスの飛沫拡散を防止するためのシールド力を十分に高めた飛沫感染防止用フェイスシールドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の観点における飛沫感染防止用フェイスシールドは、人の顔面に装着される飛沫感染防止用フェイスシールドにおいて、前記人の頭側へ湾曲したシールド本体と、前記シールド本体を前記人の頭部に固定するための固定具とからなることを特徴とする。
【0006】
更に、好適には、前記シールド本体は、少なくとも一つ以上の凸部を有すると共に、前記凸部から上側に離れるに従って前記頭側へ沿って湾曲するように傾斜した湾曲面を有することを特徴とする。
【0007】
更に、好適には、前記シールド本体は、柔軟な平板状のシートからなり、前記シートの上部中央にはセンタースリットが形成されると共に該センタースリットの左右には、返しが先端に夫々形成されたサイド部分が夫々形成され、前記センタースリットが閉じられるように前記サイド部分が相互に部分的に重ね合わせられ、前記返しが前記サイド部分に夫々設けられた装着穴に各々係合することにより、前記シートが変形して立体的な前記シールド本体として組み立てられ、1個の前記凸部及び前記湾曲面が形成されることを特徴とする。
【0008】
更に、前記シールド本体は、柔軟な平板状のシートからなり、前記シートの上部左右にはサイドスリットが縦方向又は横方向に各々形成されると共に前記サイドスリットの間にはセンター部分が形成され、また、前記サイドスリットを間に挟んで前記センター部分に対向するサイド部分が各々形成され、更に、前記センター部分又は前記サイド部分には返しが夫々形成される一方、前記両サイドスリットが閉じられるように前記サイド部分が前記センター部分に部分的に重ね合わされ、前記返しが前記サイド部分又は前記センター部分に夫々設けられた装着穴に各々係合することにより、前記シートが変形して立体的な前記シールド本体として組み立てられ、2個の前記凸部及び前記湾曲面が形成されることを特徴とする。
【0009】
更に、好適には、前記シールド本体は、更に、前記凸部から下方に離れるに従って前記人の顎側へ沿って湾曲するように傾斜した湾曲面を備えることを特徴とする。
【0010】
更に、好適には、前記固定具は、持ち手が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の第1の観点における飛沫感染防止用フェイスシールドは、人の顔を覆うシールド本体が人の頭側へ湾曲するので、上向きの飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めるという効果を奏する。また、シールド本体が、少なくとも1つの凸部と、凸部から上側に離れるに従って人の頭側へ沿って湾曲するように傾斜した湾曲面とから構成されると、上向きの飛沫拡散に対するシールド力を確実に高めるという効果を奏する。また、柔軟な平板状のシートを変形させて、1個又は2個の凸部を有するシールド本体を立体的に組み立てるようにすると、構造が簡単で、低コストで作成できる利点がある。特に、凸部から下側に離れるに従って顎側へ沿って湾曲するように傾斜した湾曲面を備えると、下向きの飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。なお、固定具に持ち手を設けると、装着及び取り外しが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドの側面図である。
図2】本発明の第1の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドの正面図である。
図3】本発明の第2の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドの側面図である。
図4】本発明の第2の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドの正面図である。
図5】本発明の第3の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドの側面図である。
図6】本発明の第4の実施例に係るシールド本体を組み立てる平板状のシートの平面図である。
図7】本発明の第4の実施例に係る平板状のシートにより組み立てられたシールド本体の斜視図である。
図8】本発明の第5の実施例に係るシールド本体を組み立てる平板状のシートの平面図である。
図9】本発明の第5の実施例に係る平板状のシートにより組み立てられたシールド本体の斜視図である。
図10】本発明の第6の実施例に係る固定具の平面図である。
図11】本発明の第6の実施例に係る固定具の上面図である。
図12】本発明の第6の実施例に係る固定具の側面図である。
図13】本発明の第6の実施例に係る固定具の斜視図である。
図14】本発明の第7の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドの斜視図である。
図15】本発明の第8の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドの側面図である。
図16】本発明の第8の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドの正面図である。
図17】本発明の第8の実施例に係るシールド本体を組み立てる平板状のシートの平面図である。
図18】本発明の第9の実施例に係るシールド本体を組み立てる平板状のシートの平面図である。
図19】本発明の第10の実施例に係るシールド本体を組み立てる平板状のシートの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施例1]
本発明の第1の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図1及び図2に示す。本実施例は、シールド本体10が1個の凸部20を有する例に関する。
即ち、本実施例の飛沫感染防止用フェイスシールドは、人の顔面Aに装着される飛沫感染防止用フェイスシールドにおいて、人の頭側へ湾曲したシールド本体10と、このシールド本体10を人の頭部Bに固定するための固定具30とからなる。
シールド本体10は、透明又は半透明のプラスチック製で立体的に構成されている。半透明には、着色を含む。また、全部を半透明とすることもできるし、一部を半透明にすることもできる。
シールド本体10の上部中央において、顔面Aの額部前方には、1個の凸部20として周囲よりも高い角部(頂部)が配置されている。
【0014】
そして、シールド本体10は、この角部(頂部)である凸部20の周囲に、凸部20から離れるに従って高さが低くなる概略円錐形の湾曲面40を有している。
即ち、湾曲面40は、凸部20から上側に離れるに従って頭側へ沿って急激に湾曲するように傾斜した上部領域を備えている。
そのため、シールド本体10は、顔面Aの上部である頭側ヘ湾曲することになり、上部領域により、上向きへの飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
また、湾曲面40は、凸部20から下側に離れるに従って顎側へ沿って緩やかに湾曲するように傾斜した下部領域を備えている。
【0015】
そのため、シールド本体10は、顔面Aの下部である顎側へ湾曲することになり、下部領域により、下向きへの飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
同様に、湾曲面40は、凸部20から左右に離れるに従って顔面Aの右頬及び左頬に沿って急激に湾曲するように傾斜した左右領域を備えている。
そのため、シールド本体10は、顔面Aの右頬及び左頬へ湾曲することになり、左右領域により、左右両側への飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
これに対し、顔面Aの中央である鼻部及び口回りとシールド本体10の凸部20との間には比較的に十分な空間が確保されており、この空間のために、比較的楽に呼吸が行える。
【0016】
なお、図示中では、更に、シールド力を高めるため、マスクCを併用している。マスクCのシールド効果は補助的なものである。
ここで、本明細書においては、「高さ」とは、顔面Aからの前向きの距離を表すものとし、シールド本体10における「上部」、「中央」とは、顔面Aを覆った状態におけるシールド本体10における位置を示すものとし、「左」、「右」についても同様である。
【0017】
更に、「湾曲するように傾斜」するとは、シールド本体10を特定の方向より見ることにより捉えられる形状が「傾斜」することを意味する。
具体的には、シールド本体10を側面から見た側面図(図1)では、凸部20から上側の湾曲面40では、凸部20から離れるに従って、顔面Aとの距離である高さが急激に低くなるように傾斜し、また、凸部20から下側の湾曲面40では、凸部20から離れるに従って、顔面Aとの距離である高さが緩やかに低くなるように傾斜する。シールド本体10を上方、下方から見た上面図(図示省略)、底面図(省略)で見ても同様である。
【0018】
しかし、シールド本体10を斜視図(図7参照)でみると、湾曲面40は、凸部20の中心を通る軸線から離れるに従って、曲率が徐々に大きくなる円錐形に湾曲している。
つまり、「湾曲するように傾斜」するとは、斜視図で見たときの「湾曲」も含む概念である。
一方、シールド本体10を人の頭部Bに固定するための固定具30は、頭部Bを取り囲む柔軟な帯状であり、この固定具30の両端はシールド本体10の左右に連結している。
【0019】
上記構成を有する本実施例の飛沫感染防止用フェイスシールドは、1つの凸部20を有するシールド本体10と、このシールド本体10を人の頭部Bに固定するための固定具30とからなる。シールド本体10は、凸部20から離れるに従って、顔面Aとの距離である高さが徐々に低くなるように傾斜する概略円錐状の湾曲面40となっている。そのため、くしゃみ又は咳による飛沫がシールド本体10の上下及び左右に拡散するのを確実に抑制するシールド力を効果的に奏する。
【0020】
[実施例2]
本発明の第2の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図3及び図4に示す。本実施例は、シールド本体11が2個の凸部21,22を有する例に関する。
即ち、本実施例の飛沫感染防止用フェイスシールドは、人の顔面Aに装着される飛沫感染防止用フェイスシールドにおいて、人の頭側へ湾曲したシールド本体11と、このシールド本体11を人の頭部Bに固定するための固定具31とからなる。
【0021】
シールド本体11は、実施例1と同様に透明又は半透明のプラスチック製で立体的に構成されている。
シールド本体11の上部において、顔面Aの額部前方左右には、2個の凸部21,22として周囲よりも高い角部(頂部)が連続的に配置されている。即ち、凸部21は、顔面Aの額部前方右であり、凸部22は、顔面Aの額部前方左であり、凸部21と凸部22とを水平に結ぶ部分も周囲よりも高い角部(頂部)となっている。
【0022】
そして、シールド本体11は、この角部(頂部)である凸部21,22及びそれらを結ぶ部分の周囲に、凸部21,22から離れるに従って高さが低くなる湾曲面41を有している。
湾曲面41は、2個の凸部21,22の間に位置する中央領域41aと、右側の凸部21よりも右側の右側領域41bと、左側の凸部22よりも左側の左側領域41cとからなる。中央領域41aに対して、右側領域41b、左側領域41cは左右方向に急激に湾曲した位置関係になる。
中央領域41aでは、2個の凸部21,22よりも上方に離れるに従って頭側に沿って急激に湾曲するように傾斜する一方、2個の凸部21,22よりも下方に離れるに従って顎側に沿って緩やかに湾曲するように傾斜する。
そのため、シールド本体11は、顔面Aの上部である頭側ヘ湾曲することになり、上向きへの飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができると共に、顔面Aの下部である顎側へ湾曲することになり、下向きへの飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
【0023】
また、右側領域41b、左側領域41cでは、凸部21,22よりも夫々右側又は左側にから離れるに従って、顔面Aとの距離である高さが急激に低くなるように夫々傾斜している。
そのため、シールド本体11は、顔面Aの右頬及び左頬へ湾曲することになり、左右両側への飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
これに対し、顔面Aの中央である鼻部及び口回りとシールド本体11の凸部21,22との間には比較的に十分な空間を確保しており、この空間のために、比較的楽に呼吸が行える。
【0024】
ここで、「湾曲するように傾斜」するとは、シールド本体10を特定の方向より見ることにより捉えられる形状が「傾斜」することを意味する点、斜視図で見たときの「湾曲」を含む点は、第1の実施例と同様である。
一方、シールド本体11を人の頭部Bに固定するための固定具31は、頭部Bを取り囲む柔軟な帯状であり、この固定具31の両端はシールド本体11の左右に連結している。
【0025】
上記構成を有する本実施例の飛沫感染防止用フェイスシールドは、2つの凸部21,22を有するシールド本体11と、このシールド本体11を人の頭部Bに固定するための固定具31とからなる。2つの凸部21,22の周囲は、2つの凸部21,22から離れるに従って、顔面Aとの距離である高さが徐々に低くなるように傾斜する中央領域41a、右側領域41b、左側領域41cよりなる湾曲面41となっている。そのため、くしゃみ又は咳による水滴がシールド本体11の上下及び左右に拡散するのを確実に抑制するシールド力を効果的に奏する。
【0026】
[実施例3]
本発明の第3の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図5に示す。本実施例は、第2の実施例の変形例であり、シールド本体11が2個の凸部21,22を有するのに加えて、更に、凸部23を有する点に特徴がある。その他の構成は、第2の実施例と同様である。
【0027】
本実施例においては、凸部23が、シールド本体11の下部、即ち、顔面Aの顎側前方に配置されている。そして、凸部23より下方部分のシールド本体11は、顔面Aの下部である顎側へ沿って湾曲するように傾斜し、特に、凸部23より離れるにしたがって急激に傾斜している。
そのため、本実施例においては、第2の実施例に比較して、凸部23より下方部分のシールド本体11の傾斜が急激であるために、シールド本体11の下側に対する飛沫拡散を一層確実に抑制するシールド力を効果的に奏する。その他については、第2の実施例と同様である。
【0028】
[実施例4]
本発明の第4の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図6及び図7に示す。本実施例は、第1の実施例に係る1個の凸部20を有する立体的なシールド本体10を組み立てるために変形する柔軟な平板状のシート1の例に関する。
即ち、図6に示すように、シート1の上部中央には、上広がりとなるセンタースリット1aが形成されると共にこのセンタースリット1aの左右には、返し1bを備えたサイド部分1cと、返し1dを備えたサイド部分1eとが夫々形成されている。
【0029】
また、サイド部分1c、サイド部分1eには、返し1d、返し1bが係合可能な装着穴1f,1gが夫々設けられている。
更に、シールド本体10を人の顔面Aに固定するための固定具30が連結されるための連結穴1h,1iが夫々形成されている。連結穴1h,1iはサイズ調整のために上下2段に配列されている。
【0030】
上記構成を有する本実施例においては、センタースリット1aが閉じられるようにシート1を変形させ、サイド部分1cとサイド部分1eとが部分的に重ね合わせられ、返し1d、返し1bがサイド部分1c、サイド部分1eに夫々設けられた装着穴1f,1gに係合させられることにより、図7に示すように、シート1が変形して、1個の凸部20及び湾曲面40が形成された立体的なシールド本体10が組み立てられことになる。凸部20はセンタースリット1aの最も深い位置に出来上がることになる。
【0031】
このように、平板状のシート1を変形させることにより、立体的なシールド本体10が組み立てられるので、構造が簡単で、製造コストを低減するという効果を奏する。また、組み立てられる際に、センタースリット1aが閉じられるので、飛沫拡散を確実に抑制するシールド力を維持できるという効果を奏する。
【0032】
[実施例5]
本発明の第5の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図8及び図9に示す。同図に示すように、本実施例は、第2の実施例に係る2個の凸部21,22を有する立体的なシールド本体11を組み立てるために変形する柔軟な平板状のシート2の例に関する。
即ち、図8に示すように、シート2の上部左右には、サイドスリット2a,2aが各々縦方向に形成され、このサイドスリット2a,2aの間にセンター部分2aaが形成されると共に、サイドスリット2a,2aを間に挟んでセンター部分2aaに対向する、返し2bを備えたサイド部分2cと、返し2dを備えたサイド部分2eとが夫々形成されている。
【0033】
また、センター部分2aaには、サイドスリット2a,2aに沿って、返し2d、返し2bが係合可能な装着穴2f,2gが夫々設けられている。
更に、シールド本体11を人の顔面Aに固定するための固定具31が連結されるための連結穴2h,2iが夫々形成されている。連結穴2h,2iはサイズ調整のために上下2段に配列されている。
【0034】
上記構成を有する本実施例においては、サイドスリット2a,2aが閉じられるようにシート2を変形させ、サイド部分2cとサイド部分2eがセンター部分2aaに部分的に重ね合わせられ、返し2d、返し2bがセンター部分2aaに夫々設けられた装着穴2f,2gに係合させられることにより、図9に示すように、シート2が変形して、2個の凸部21,22及び中央領域41a、右側領域41b及び左側領域41cよりなる湾曲面41が形成された立体的なシールド本体11が組み立てられることになる。2個の凸部21,22は、サイドスリット2a,2aの最も深い位置に夫々できあがることなる。
【0035】
このように、平板状のシート2を変形させることにより、立体的なシールド本体11が組み立てられるので、構造が簡単で、製造コストを低減するという効果を奏する。また、組み立てられる際に、サイドスリット2a,2aが閉じられるので、飛沫拡散を確実に抑制するシールド力を維持できるという効果を奏する。
【0036】
[実施例6]
本発明の第6の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図10図11図12及び図13に示す。本実施例は、第1の実施例に係るシールド本体10を人の頭部Bに固定する固定具30の具体例に関する。
即ち、固定具30は人の頭部Bを取り囲む柔軟な帯状であり、デフォルトの状態では、図10に示すように、略円環状をなすΩ(オーム)型であり、両端にはシールド本体10の連結穴に挿入される挿入部30aを夫々備えている。
【0037】
この挿入部30aは、例えば、第4の実施例で示したシート1(シールド本体10)の連結穴2h,2iに挿入される。挿入部30aがシールド本体10の連結穴に挿入されると、固定具30は、略円環状をなすΩ(オーム)型から、半環状の形状に変形する。
更に、固定具30の両端近傍には、リング状の持ち手30bが形成されている。この持ち手30bは、シールド本体10と共に固定具30を人の頭部Bに装着又は取り外す際に使用されるものである。特に、医療現場においては、手袋を着用しているときにも容易に装着し、取り外しができるように考慮したものである。
なお、シールド力を高めるため、マスクを併用することが想定されるところ、マスクは両側のゴム紐で耳にかけるのが普通であるが、長時間着用すると耳が痛くなる。
そこで、本実施例では、固定具30にゴムフック30cを設けている。このゴムフック30cにマスクのゴム紐をかけることにより、マスクを長時間着用しても耳が痛くならない(図15の固定具32、ゴムフック32c参照)。
【0038】
上記構成を有する本実施例においては、固定具30の両端に備えられた挿入部30aをシールド本体10の連結穴に挿入することにより、シールド本体10を人の頭部Bに固定できるという効果を奏する。更には、固定具30には、リング状の持ち手30bが形成されているため、医療現場などで手袋をしている場合でも、容易に、装着し、取り外しができるという効果を奏する。
【0039】
なお、固定具30としては、成人用の他に、成人用よりも小型の子供用を準備しても良い。また、固定具30としては、シールド本体10を人の頭部Bに固定できれば、本実施例のようにΩ(オーム)型のものに限られない。例えば、眼鏡のテンプル(つる)のように耳に掛けられるような形状とすることも可能である。
【0040】
[実施例7]
本発明の第7の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図14に示す。本実施例は、第4の実施例に係るシールド本体10を第6の実施例に係る固定具30に装着した具体例に関する。
【0041】
即ち、第4の実施例においては、図6及び図7に示すように、センタースリット1aが閉じられるようにシート1を変形させ、サイド部分1cとサイド部分1eとを部分的に重ね合わせ、返し1d、返し1bがサイド部分1c、サイド部分1eに夫々設けられた装着穴1f,1gに係合させることにより、シート1が変形して立体的なシールド本体10が組み立てられる一方、第6の実施例においては、図10図13に示すように、シート1(シールド本体10)の連結穴に挿入される挿入部30a及びリング状の持ち手30bを両端に夫々備えた固定部30が示されており、これらの実施例を組み合わせたものが本実施例である。
【0042】
つまり、本実施例においては、図14に示すように、第4の実施例におけるシールド本体10と第6の実施例における固定具30を具体的に装着したものである。
そのため、固定部30の両端にある挿入部30aをシート1(シールド本体10)の連結穴1h,1iに挿入することにより、飛沫感染防止用フェイスシールドを完成さることができる。
【0043】
上記構成を有する本実施例においては、第4の実施例と同様に、平板状のシート1を変形させることにより、立体的なシールド本体10が組み立てられるので、構造が簡単で、製造コストを低減するという効果を奏する他、第6の実施例と同様に、立体的なシールド本体10を人の頭部Bに確実に固定でき、リング状の持ち手30bを利用すれば、手袋をしている場合でも、容易に、装着し、取り外しができるという効果を奏する。
【0044】
[実施例8]
本発明の第8の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図15及び図16に示す。本実施例は、シールド本体12が2個の凸部24,25を有する点で実施例2と共通するものであり、更に、視界ゆがみ軽減、あご部シールド性向上、マスク着用時の耳負担軽減を図ったものである。
即ち、本実施例の飛沫感染防止用フェイスシールドは、人の顔面Aに装着される飛沫感染防止用フェイスシールドにおいて、人の頭側へ湾曲したシールド本体12と、このシールド本体12を人の頭部Bに固定するための固定具32とからなる。
【0045】
シールド本体12は、実施例2と同様に透明又は半透明のプラスチック製で立体的に構成されている。
シールド本体12の上部において、顔面Aの額部前方左右には、2個の凸部24,25として周囲よりも高い角部(頂部)が連続的に配置されている。ここで、凸部24は、顔面Aの額部前方右であり、凸部25は、顔面Aの額部前方左であり、凸部24と凸部25とを水平に結ぶ部分も周囲よりも高い角部(頂部)となっている。但し、凸部24と凸部25は、実施例2の凸部21と凸部22と比較すると、視界ゆがみを軽減するために、目よりも夫々外側に位置している。
【0046】
そして、シールド本体12は、この角部(頂部)である凸部24,25及びそれらを結ぶ部分の周囲に、凸部24,25から離れるに従って高さが低くなる湾曲面42を有している。
湾曲面42は、2個の凸部24,25よりも上方に離れるに従って頭側に沿って急激に湾曲するように傾斜する一方、2個の凸部24,25よりも下方に離れるに従って顎側に沿って緩やかに湾曲するように傾斜する中央領域が目の前に広く確保されており、視界ゆがみ軽減に寄与する。
【0047】
そのため、シールド本体12は、顔面Aの上部である頭側ヘ湾曲することになり、上向きへの飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができると共に、顔面Aの下部である顎側へ湾曲することになり、下向きへの飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
更に、凸部24と凸部25が目よりも夫々外側に位置しているために、視界のゆがみが軽減するという利点がある。つまり、シールド本体12の目元部分における湾曲を少なくすることにより、湾曲が大きいと対象物がゆがんで見えることが改善される。
【0048】
また、湾曲面42は、凸部24,25よりも右側又は左側に折り曲げられた右側領域、左側の左側領域を有しており、これらの右側領域、左側領域では凸部24,25よりも夫々右側又は左側にから離れるに従って、顔面Aとの距離である高さが急激に低くなるように夫々傾斜している。
そのため、シールド本体12は、顔面Aの右頬及び左頬へ折り曲げられて湾曲することになり、左右両側への飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
【0049】
しかも、湾曲面42の右側領域、左側領域は、目の外側に位置しており、視界を遮ることがないという利点がある。例えば、教室で授業を受ける生徒の使用を考えたときに、黒板の文字等のゆがみがなくなるという効果を奏する。
更に、湾曲面42の右側領域、左側領域の顎の前には、顎を取り囲むように、内側に折り曲げられた屈曲部42a,42bが形成されており、左右両側から顎周りにかけての飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
これに対し、顔面Aの中央である鼻部及び口回りとシールド本体12の凸部24,25との間には比較的に十分な空間を確保しており、この空間のために、比較的楽に呼吸が行える。
【0050】
ここで、「湾曲するように傾斜」するとは、シールド本体12を特定の方向より見ることにより捉えられる形状が「傾斜」することを意味する点、斜視図で見たときの「湾曲」を含む点は、第2の実施例と同様である。
一方、シールド本体12を人の頭部Bに固定するための固定具32は、頭部Bを取り囲む柔軟な帯状であり、この固定具32の両端はシールド本体12の左右に連結している。
本実施例では、シールド力を高めるため、マスクCを併用している。マスクCは両側のゴム紐C1で耳にかけるのが普通であるが、長時間着用すると耳が痛くなる。そこで、本実施例では、固定具32にゴムフック32cを設けている。このゴムフック32cにマスクCのゴム紐C1をかけることにより、マスクCを長時間着用しても耳が痛くならない。
【0051】
上記構成を有する本実施例の飛沫感染防止用フェイスシールドは、2つの凸部24,25を有するシールド本体12と、このシールド本体12を人の頭部Bに固定するための固定具32とからなる。2つの凸部24,25の周囲は、2つの凸部24,25から離れるに従って、顔面Aとの距離である高さが徐々に低くなるように傾斜する湾曲面42となっている。そのため、くしゃみ又は咳による水滴がシールド本体12の上下及び左右に拡散するのを確実に抑制するシールド力を効果的に奏する。
【0052】
特に、本実施例では、2つの凸部24,25が目よりも夫々外側に位置しているために、視界のゆがみが軽減するという効果を奏する。
また、湾曲面42の凸部24,25よりも夫々右側又は左側にから離れる右側領域、左側領域では、顔面Aとの距離である高さが急激に低くなるように折れ曲がっているため、左右両側から頭部周りにかけての飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
【0053】
しかも、湾曲面42の右側領域、左側領域の顎の前に形成された屈曲部42a,42bが、顎を取り囲むように、内側に折り曲げられているため、左右両側から顎周りにかけての飛沫拡散に対するシールド力を十分に高めることができる。
また、固定具32にゴムフック32cを設けているので、このゴムフック32cにマスクCのゴム紐C1をかけることにより、マスクCを長時間着用しても耳が痛くならないという効果を奏する。
【0054】
[実施例9]
本発明の第9の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図17に示す。本実施例は、第8の実施例に係る2個の凸部24,25を有する立体的なシールド本体12を組み立てるために変形する柔軟な平板状のシート3の例に関する。
【0055】
即ち、図17に示すように、シート3の上部左右には、サイドスリット3a,3aが各々横方向に形成されると共にこのサイドスリット3a,3aの間にセンター部分3aaが形成され、また、サイドスリット3a,3aを間に挟んでセンター部分3aaに対向するサイド部分3c、サイド部分3eとが形成されている。
センター部分3aaの中央には縦方向にセンタースリット3abが形成されると共に左右両側には返し3b,3dが形成されている。返し3b,3dは調整可能なように上下二段に配置されている。
【0056】
また、サイド部分3c、サイド部分3eには、サイドスリット3a,3aに沿って、返し3d、返し3bが係合可能な装着穴3f,3gが夫々設けられている。
なお、固定具32に連結するための連結穴は省略した。
更に、シート3の下部左右には、サイドスリット31a,31aが各々縦方向に形成されると共にこのサイドスリット31a,31aの間にセンター部分31aaが形成されると共に、サイドスリット31a,31aの左方及び右方に返し31bを備えたサイド部分31cと、返し31dを備えたサイド部分31eとが夫々形成されている。
【0057】
また、センター部分31aaには、サイドスリット31a,31aに沿って、返し31d、返し31bが係合可能な装着穴31f,31gが夫々設けられている。
【0058】
上記構成を有する本実施例においては、サイドスリット3a,3aが閉じられるようにシート3を折り曲げて変形させ、サイド部分3cとサイド部分3eがセンター部分3aaに部分的に重ね合わせられ、返し3d、返し3bが装着穴3f,3gに係合させられ、かつ、サイドスリット31a,31aが閉じられるようにシート3を折り曲げて変形させ、サイド部分31cとサイド部分31eがセンター部分31aaに部分的に重ね合わせられ、返し31d、返し31bが装着穴31f,31gに係合させられることによりシート3が変形して、図15及び図16に示す第8の実施例のように、2個の凸部24,25及び湾曲面42が形成された立体的なシールド本体12が組み立てられることになる。2個の凸部24,25は、サイドスリット3a,3aの最も深い位置に夫々できあがることなる。
【0059】
このように、本実施例は、平板状のシート3を変形させることにより、立体的なシールド本体12が組み立てられるので、構造が簡単で、製造コストを低減するという効果を奏する。また、組み立てられる際に、サイドスリット3a,3aが閉じられるので、飛沫拡散を確実に抑制するシールド力を維持できるという効果を奏する。
【0060】
[実施例10]
本発明の第10の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図18に示す。本実施例は、第9の実施例の簡略型に関する。
即ち、図18に示すように、シート4の上部左右には、サイドスリット4a,4aが各々横方向に形成されると共にこのサイドスリット4a,4aの間にセンター部分4aaが形成され、また、サイドスリット4a,4aを間に挟んでセンター部分4aaに対向するサイド部分4c、サイド部分4eとが形成されている。
センター部分4aaの左右両側には返し4b,4dが形成されている。返し4b,4dは調整可能なように上下二段に配置されている。
【0061】
また、サイド部分4c、サイド部分4eには、サイドスリット4a,4aに沿って、返し4d、返し4bが係合可能な装着穴4f,4gが夫々設けられている。
なお、固定具(図示省略)に連結するための連結穴は省略した。
【0062】
上記構成を有する本実施例においては、サイドスリット4a,4aが閉じられるようにシート4を折り曲げて変形させ、サイド部分4cとサイド部分4eがセンター部分4aaに部分的に重ね合わせられ、返し4d、返し4bが装着穴4f,4gに係合させられることにより、シート4が変形して、2個の凸部及び湾曲面が形成された立体的なシールド本体が組み立てられることになる。2個の凸部は、サイドスリット4a,4aの最も深い位置に夫々できあがることなる。
【0063】
このように、本実施例は、平板状のシート4を変形させることにより、立体的なシールド本体が組み立てられるので、構造が簡単で、製造コストを低減するという効果を奏する。また、組み立てられる際に、サイドスリット4a,4aが閉じられるので、飛沫拡散を確実に抑制するシールド力を維持できるという効果を奏する。
また、実施例9に比較すると、サイドスリット31a,31a、サイド部分31c、サイド部分31e、センター部分31aa、返し31d、返し31b、装着穴31f,31g等を省略できるので構造が簡素化し、組み立てが容易となる効果を奏する。
【0064】
[実施例11]
本発明の第11の実施例に係る飛沫感染防止用フェイスシールドを図19に示す。本実施例は、第9の実施例の簡略型に関する。
即ち、図19に示すように、シート5の上部左右には、固定具(図示省略)に連結するための連結穴5h,5iが調整可能なように上下二段に配置されている。連結穴5h,5iに固定具を連結することにより、シート5が顔面に沿って湾曲することにより、シート5をシールド本体として顔面に装着することができる。
【0065】
上記構成を有する本実施例は、連結穴5h,5iに固定具を連結することによりシールド本体を顔面に装着することができ、固定具を連結する際にシート5が、顔面に沿って湾曲することにより、飛沫拡散を抑制するシールド力を発揮するという効果を奏する。
また、本実施例は、実施例9に比較すると、サイドスリット3a,3a、サイド部分3cとサイド部分3e、センター部分3aa、返し3d、返し3b、装着穴3f,3g、サイドスリット31a,31a、サイド部分31c、サイド部分31e、センター部分31aa、返し31d、返し31b、装着穴31f,31g等を省略できるので構造が簡素化し、組み立てが容易となる効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の飛沫感染防止用フェイスシールドは、ウィルスの飛沫拡散を防止するためのシールド力を十分に確保しているので、産業上広く利用可能なものである。
【符号の説明】
【0067】
1,2,3,4,5 平板状のシート
1a,3ab センタースリット
1b,1d,2b,2d,3b,3d,4b,4d,31b,31d 返し
1c,1e,2c,2e,3c,3e,4c,4e,31c,31e サイド部分
1f,1g,2f,2g,3f,3g,4f,4g,31f,31g 装着穴
1h,1i,2h,2i,5h,5i 連結穴
2a,3a,4a,31a サイドスリット
2aa,3aa,4aa,31aa センター部分
10,11,12 シールド本体
20,21,22,23,24,25 凸部
30,31,32 固定部
30a 挿入部
30b 持ち手
30c,32c ゴムフック
40,41,42 湾曲面
41a 中央領域
41b 右側領域
41c 左側領域
42a,42b 屈曲部
A 人の顔面
B 人の頭部
C マスク
C1 ゴム紐
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19