(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022028458
(43)【公開日】2022-02-16
(54)【発明の名称】殺菌装置及び該殺菌装置を用いた殺菌方法
(51)【国際特許分類】
A61L 2/10 20060101AFI20220208BHJP
A61L 2/08 20060101ALI20220208BHJP
A61L 101/10 20060101ALN20220208BHJP
【FI】
A61L2/10
A61L2/08 110
A61L101:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020131868
(22)【出願日】2020-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】510227263
【氏名又は名称】シースター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【弁理士】
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】山藤 清隆
(72)【発明者】
【氏名】山中 九美
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058BB06
4C058BB07
4C058BB09
4C058EE14
4C058JJ14
4C058KK02
4C058KK23
4C058KK44
(57)【要約】
【課題】簡易な構成で、かつ、安全に殺菌を行うことが可能な殺菌装置の提供。
【解決手段】開閉可能な開口部13を有する本体部10と、開口部13を開放状態と閉鎖状態との間で切り替える線ファスナー20と、本体部10の内部に配置された対象物を殺菌する殺菌手段と、殺菌手段に電力を供給する電力供給部40と、を備え、電力供給部40は、線ファスナー20が備える第1部材SW1と、本体部10が備える第2部材SW2と、が係合したときに、殺菌手段に対して電力を供給可能であり、線ファスナー20が開口部13を閉鎖状態としたときに、第1部材SW1が第2部材SW2と係合可能となっていることを特徴とする殺菌装置H。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉可能な開口部を有する本体部と、
前記開口部を開放状態と閉鎖状態との間で切り替える開閉部材と、
前記本体部の内部に配置された対象物を殺菌する殺菌手段と、
前記殺菌手段に電力を供給する電力供給部と、を備え、
前記電力供給部は、前記開閉部材が備える係合部と、前記本体部が備える被係合部と、が係合したときに、前記殺菌手段に対して電力を供給可能であり、
前記開閉部材が前記開口部を前記閉鎖状態としたときに、前記係合部が前記被係合部と係合可能となっていることを特徴とする殺菌装置。
【請求項2】
前記殺菌手段が、前記本体部の内部に光線を照射する光源であり、
前記光源が、紫外線を照射し、
ウイルスの不活性化のために用いられることを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置。
【請求項3】
前記紫外線が、UV-Cであり、
前記ウイルスが、コロナウイルスであることを特徴とする請求項2に記載の殺菌装置。
【請求項4】
前記殺菌手段が、前記本体部の内部にオゾンガスを発生するオゾン発生モジュールであり、
ウイルスの不活性化のために用いられることを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置。
【請求項5】
前記本体部は、扁平形状の収容部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の殺菌装置。
【請求項6】
前記収容部は、マスクを収容可能であることを特徴とする請求項5に記載の殺菌装置。
【請求項7】
前記開閉部材は、線ファスナーであり、
前記線ファスナーは、前記開口部において対向配置されて互いに噛み合う複数のエレメントと、第1端部と第2端部との間でスライドすることにより前記エレメントの噛み合わせを切り替えるスライダーと、を備え、
前記スライダーに接続された引き手が、前記係合部を有していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の殺菌装置。
【請求項8】
前記係合部と前記被係合部は、凹部と凸部が嵌合することで係合することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の殺菌装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の殺菌装置を用いることを特徴とする殺菌方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺菌装置及び該殺菌装置を用いた殺菌方法に係り、特に、光や殺菌ガスを利用した殺菌装置及び該殺菌装置を用いた殺菌方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病原体、例えば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因となるコロナウイルスや、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス等のウイルス、病原性大腸菌による感染症は深刻な社会問題となっている。ウイルスや病原菌の不活性化(殺菌)のために、光やガスを用いた殺菌装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、開閉可能なケースに紫外線を発する光源が内蔵されており、光源が照射する紫外線で収納する器具を殺菌する携帯できる紫外線殺菌装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ウイルスや病原菌を不活性化する紫外線などの光は、人体、特に眼球に対して有害であり、光を用いて殺菌を行う場合、装置の外に光が漏れないことや、光の照射中に、装置を開放できないようにする必要がある。また、光以外にも、オゾンガスなどの殺菌作用を示すガスを用いて殺菌を行う場合にも同様に、装置の外に殺菌ガスが漏れないことや、ガスの発生中に、装置を開放できないようにする必要がある。また、近年の衛生意識の向上から、簡易な構成の殺菌装置を用いて、手軽かつ安全に殺菌を行うことが望まれている。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構成で、かつ、安全に殺菌を行うことが可能な殺菌装置及び該殺菌装置を用いた殺菌方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、本発明の殺菌装置によれば、開閉可能な開口部を有する本体部と、前記開口部を開放状態と閉鎖状態との間で切り替える開閉部材と、前記本体部の内部に配置された対象物を殺菌する殺菌手段と、前記殺菌手段に電力を供給する電力供給部と、を備え、前記電力供給部は、前記開閉部材が備える係合部と、前記本体部が備える被係合部と、が係合したときに、前記殺菌手段に対して電力を供給可能であり、前記開閉部材が前記開口部を前記閉鎖状態としたときに、前記係合部が前記被係合部と係合可能となっていること、により解決される。
【0008】
上記のように構成された本発明の殺菌装置では、開閉部材が開口部を閉鎖状態としたときに、係合部が被係合部と係合可能であり、係合部と被係合部が係合したときに、殺菌手段に対して電力が供給可能となる。つまり、開口部が開放状態では、殺菌手段に対して電力が供給されないため、簡易な構成で、かつ、安全に殺菌を行う可能となる。
【0009】
また、上記の構成において、前記殺菌手段が、前記本体部の内部に光線を照射する光源であり、前記光源が、紫外線を照射し、ウイルスの不活性化のために用いられるとよい。
上記の構成では、紫外線により効果的にウイルスを不活性化することが可能となる。
【0010】
また、上記の構成において、前記紫外線が、UV-Cであり、前記ウイルスが、コロナウイルスであるとよい。
上記の構成では、UV-Cにより効果的にコロナウイルスを不活性化することが可能となる。
【0011】
また、上記の構成において、前記殺菌手段が、前記本体部の内部にオゾンガスを発生するオゾン発生モジュールであり、ウイルスの不活性化のために用いられるとよい。
上記の構成では、オゾンガスにより効果的にウイルスを不活性化することが可能となる。
【0012】
また、上記の構成において、前記本体部は、扁平形状の収容部を備えているとよい。
上記の構成では、殺菌の対象物が扁平形状であるマスクやスマートフォンとする場合に、殺菌手段から対象物までの距離を極めて短くすることが可能であり、効果的に殺菌を行うことが可能となる。
【0013】
また、上記の構成において、前記収容部は、マスクを収容可能であるとよい。
上記の構成では、マスクを使用中に殺菌を行いたい場合、扁平形状の収容部にマスクを収容して殺菌を行うことが可能となる。
【0014】
また、上記の構成において、前記開閉部材は、線ファスナーであり、前記線ファスナーは、前記開口部において対向配置されて互いに噛み合う複数のエレメントと、第1端部と第2端部との間でスライドすることにより前記エレメントの噛み合わせを切り替えるスライダーと、を備え、前記スライダーに接続された引き手が、前記係合部を有しているとよい。
上記の構成では、線ファスナーの開閉動作と連動して殺菌手段に対する電力の供給を有効化したり無効化したりするため、簡易な構成で、かつ、安全に殺菌を行う可能となる。
【0015】
また、上記の構成において、前記係合部と前記被係合部は、凹部と凸部が嵌合することで係合するとよい。
上記の構成では、凹部と凸部を嵌合させるという簡易な構成で、係合部と被係合部の安定した係合が実現する。
【0016】
前記課題は、本発明の殺菌方法によれば、上記の殺菌装置を用いること、により解決される。
【発明の効果】
【0017】
本発明の殺菌装置及び該殺菌装置を用いた殺菌方法では、ファスナーなどの開閉部材が開口部を閉鎖状態において、開閉部材が備える係合部と、本体部が備える被係合部と、が係合したときに、殺菌手段である光源やオゾン発生モジュールに対して電力を供給可能となっている。つまり、ユーザーがファスナーなどの開閉部材を開ける際に、係合部と被係合部が離れるため、殺菌手段への電力供給が自動的かつ強制的に遮断される。よって、光がユーザーの人体、特に眼球に対して照射されることや、オゾンガスが殺菌装置の外部へと流出することが防止される。
【0018】
また、本発明の殺菌装置は、複雑な部品を用いる必要がなく、小型化や軽量化も可能であり、携帯することができるため、ウイルスや病原体の付着が気になる外出先において、手軽かつ安全に物品の殺菌を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態に係る殺菌装置を表面側から見た正面図である。
【
図3】
図1のA-A断面に対応する部分断面図である。
【
図4】スナップボタン式スイッチが備える第1部材及び第2部材の構造を示す説明図である。
【
図5】スライダーの持ち手の係合部と本体部の被係合部が係合する際の状態を示す説明図である。
【
図6】スライダー及び持ち手の裏面を示す説明図である。
【
図7】殺菌装置の電気的構造を示す模式的回路図である。
【
図8】殺菌装置の本体部が備える収容部にマスクを配置した状態を示す外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、
図1乃至
図8を参照しながら、本発明の実施の形態(以下、本実施形態)に係る殺菌装置及び該殺菌装置を用いた殺菌方法について説明する。
【0021】
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0022】
<用語の定義>
本明細書において、「殺菌」とは、感染症を引き起こすウイルスや細菌等の病原体を不活性化することを意味し、病原菌の殺菌のみならず、ウイルスの不活性化も含む概念である。
【0023】
<不活性化の対象となる病原体について>
本実施形態に係る殺菌装置及び該殺菌装置を用いた殺菌方法において、不活性化の対象となるウイルスや病原菌などの病原体は、特に限定されるものではない。不活性化の対象となるウイルスとしては、ゲノムの種類や、エンベロープの有無等によらず、様々なウイルスを例示されるが、空気感染、飛沫感染するコロナウイルスやインフルエンザウイルス、ノロウイルスやロタウイルスを対象とすることが好適である。
【0024】
コロナウイルスの例としては、2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS:Severe acute respiratory syndrome)の病原体であるSARSウイルス、中東呼吸器症候群(MERS:Middle East respiratory syndrome)の病原体であるMERSウイルス、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因となるSARS関連コロナウイルス(SARSr-CoV)に属するコロナウイルスである2019新型コロナウイルス(2019-nCoV,SARS-CoV-2)等が例示されるが、特に限定されるものではない。
【0025】
インフルエンザウイルスの例としては、ヒトインフルエンザウイルス、鳥インフルエンザウイルス、豚インフルエンザウイルス等が例示されるが、特に限定されるものではない。
【0026】
ウイルスは、新型ウイルスの出現や、突然変異によって変異型ウイルスが出現するため、ワクチンや医薬品の開発に時間がかかることがあるが、紫外線などの光を用いる場合、ウイルスの種類や変異によらず、不活性化をすることが可能である。
【0027】
不活性化の対象となる病原菌としては、グラム陰性細菌、グラム陽性細菌など、細菌の種類等によらず、様々な病原菌が例示される。病原菌の例としては、病原性大腸菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、結核菌、緑膿菌、レジオネラ菌等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
病原菌に対して抗生物質を使い続けていると、薬への耐性を持ち、抗生物質が効かない薬剤耐性菌が出現して院内感染の原因となることがあるが、紫外線などの光やオゾンガスなどの殺菌ガスを用いる場合、薬剤耐性菌を生じさせない。
【0029】
<殺菌装置H>
以下、本実施形態に係る殺菌装置Hの一実施形態を図面を参照して説明する。本実施形態に係る殺菌装置Hは、本体部10及び線ファスナー20を有しており、本体部10の内部に殺菌のための殺菌光線を照射する光源30を備えている。
【0030】
以下に詳述するように、本実施形態に係る殺菌装置H(殺菌ポーチ)では、線ファスナー20のスライダー25及び袋状の本体部10に、電力供給部40と連動した金属製のスナップボタン式スイッチSW(ボタン型接点式スイッチ、安全装置S)を取り付けた。そして、スナップボタン式スイッチSWの第1部材SW1(係合部)と第2部材SW2(被係合部)が係合している時は通電し、線ファスナー20を開けるために第1部材SW1(係合部)と第2部材SW2(被係合部)の係合を外すと通電が止まるという仕組みの安全装置Sを開発した。
【0031】
本実施形態に係る殺菌装置Hが備える安全装置Sは、線ファスナー20(開閉部材)の開閉に伴って光源30への給電のオン/オフを行う。具体的には、安全装置Sは、殺菌の対象となる物品(対象物)を収納する本体部10の開口部13を開閉する線ファスナー20(開閉部材)の開閉に伴って光源30への給電のオン/オフを行う。
【0032】
殺菌装置Hは、本体部10と、線ファスナー20(開閉部材)と、光源30(殺菌手段)と、電力供給部40と、を主要な構成要素として備えている。具体的には、殺菌装置Hは、開閉可能な開口部13を有する本体部10と、開口部13を開放状態と閉鎖状態との間で切り替える線ファスナー20(開閉部材)と、本体部10の内部に設けられた収容部14に光線(殺菌光線、照射光)を照射する光源30(殺菌手段)と、光源30に電力を供給する電力供給部40と、を備えている。
【0033】
以下、本明細書における方向を示す用語に関し、
図1及び
図2のように各方向を定義する。具体的には、以下の説明中、「上下方向」とは、殺菌装置Hを正面から見たときの長手方向であり、「左右方向」は殺菌装置Hを正面から見たときの短手方向である。また、「表裏方向(厚み方向)」として、表面10a及び裏面10bと直交する方向を定義する。
【0034】
(本体部10)
本体部10は、殺菌を行う対象物を収容し、表面10a及び裏面10b、上下方向の上面10c及び下面10d、左右方向の第1側面10e及び第2側面10fで周囲を囲まれた柔軟な袋体(ポーチ)である(
図1及び
図2)。本体部10は、開閉可能な開口部13を備え、内部に殺菌の対象物を収容する収容部14を備えている。
【0035】
図3に、
図1のA-A断面に対応する部分断面図を示すように、本体部10は外側の外装部材11と、内側の内装部材12によって主に形成されており、外装部材11と内装部材12の間に後述する光源30や電気的配線(不図示)などが配置されている。
【0036】
外装部材11や内装部材12を構成する材料は、光源30が照射する光を通さない材料であれば特に限定されず、例えば布(織物)、金属、樹脂等を採用できる。内装部材12の内面(収容部14側)には、光源30が照射する光を反射する反射膜12aを形成するとよい。紫外線を用いる場合、反射膜12aを形成する材料として、紫外線反射材料を用いると好適である。紫外線反射材料としては、紫外線反射率の高い材料、特にUV-C領域での反射率の高いステンレス、クロムメッキ、銀、ニッケル、銅、アルミニウム等が例示され、アルミニウムを用いるとよい。
【0037】
本実施形態に係る殺菌装置Hは、本体部10及び収容部14が扁平形状である。光を用いて殺菌を行う場合、光源30からの照射光は、対象物までの距離の逆2乗則で減衰するため、収容部14が扁平形状であると、光源30と対象物の距離が短くなるため、殺菌の効果が高くなる。特に、殺菌の対象物をマスクM(後述する
図8)や、スマートフォンとする場合、扁平形状の殺菌装置Hを用いることで、光源30からマスクMまでの距離を極めて短くすることが可能となる。
【0038】
本体部10及び収容部14が扁平形状であるとき、そのサイズについては、特に限定されるものではない。例えば、本体部10の表面10a及び裏面10bの短辺の長さl(左右方向における第1側面10eと第2側面10fとの間の距離に相当)の比を1としたときに、長辺の長さL(上下方向における上面10cと下面10dとの間の距離に相当)の比が1~5(l:L=1:1~5)、好ましくは1~3(l:L=1:1~3)であり、第1側面10e及び第2側面10fの幅d(本体部10の厚み、表面10aと裏面10bとの間の距離に相当)は、0.1~0.5(l:d=1:0.1~0.5)、好ましくは0.1~0.3(l:d=1:0.1~0.3)であるとよい。
【0039】
(線ファスナー20)
殺菌装置Hが備える本体部10の開口部13を開放状態と閉鎖状態との間で切り替える開閉部材としての線ファスナー20について、以下説明をする。線ファスナー20は、第1端部21及び第2端部22を有している。第1端部21は本体部10の下面10dに設けられており、第2端部22は本体部10の上面10cに設けられている。線ファスナー20は、本体部10の、上面10cから、第1側面10eを経由して、下面10dの途中まで延在するように配置されている。
【0040】
線ファスナー20は、テープ23、エレメント24(務歯)、スライダー25(開閉部品)を有している。線ファスナー20は、線状のファスナーであり、開閉可能な留め具として広く一般に利用されている。スライダー25は、線ファスナー20を開閉するための引き手25aを備えている。
【0041】
テープ23は、エレメント24が固定されるポリエステルなどで作られた長尺のテープ状の基材である。エレメント24(務歯)は、基材であるエレメント24に並べて取り付けられており、対になった一組のエレメント24の間でスライダー25を動かすことで、一組のエレメント24同士が順に組み合わさっていき、自在に開閉できる構造となっている。スライダー25は、線ファスナー20を開閉する時に、エレメント24をかみ合わせたり離したりする役目を有している。
【0042】
線ファスナー20が開いている状態からスライダー25の引き手25aを引っ張って動かせば、動かした位置までエレメント24が噛み合うことで閉まる。また、線ファスナー20が閉まっている状態からスライダー25の引き手25aを引っ張って動かせば、動かした位置までエレメント24の噛み合いが解けて開く。
【0043】
つまり、線ファスナー20は、本体部10の開口部13において対向配置されて互いに噛み合う複数のエレメント24と、第1端部21と第2端部22との間でスライドすることにより複数のエレメント24の噛み合わせを切り替えるスライダー25と、を備えている。
【0044】
以下に詳述するように、殺菌装置Hでは、スライダー25の引き手25a(具体的には裏面25b)が、安全装置Sの一部である第1部材SW1(係合部)を有している。
【0045】
(光源30)
殺菌光線(照射光)として、波長が可視光線よりも短波長の紫外線を用いると好適である。ここで、紫外線とは、波長が10~400nmの光であり、波長が200~380nmの近紫外線を用いるとよい。近紫外線は、可視光線に近い方からUV-A(315~400nm)、UV-B(280~315nm)、UV-C(200nm~280nm)に分類される。
【0046】
ウイルスや細菌などの核酸(DNAやRNA)の光吸収スペクトルは、波長260nm付近に吸収ピークを示す。そのため、260nm付近の波長の紫外線を照射することで、遺伝子の損傷が引き起こされ、ウイルスや細菌は不活性化される。
【0047】
紫外線によるウイルスや病原菌の不活性化において、UV-Cの波長範囲(200nm~280nm)内のいずれかの波長の紫外線を用いると良く、例えば、発光中心波長が254nmの紫外線を用いると好適である。なお、発光中心波長とは、発光スペクトルの強度が最大となる波長のことである。
【0048】
光源30は、収容部14において、表面10a及び裏面10bに対向する側にそれぞれ2個ずつ配置されているが、光源30の数や配置などは特に限定されるものではない(
図1及び後述する
図8)。収容部14に配置された対象物の両面から、殺菌光線(照射光)が照射されると、対象物の全体に渡って殺菌(光照射)が行われるため好適である。
【0049】
単一波長性やサイズ、コスト等の観点から、光源30としてLED(発光ダイオード)素子を用いると好適である。LEDとしては、面発光する薄型の有機EL(OLED)素子を用いると発光面が面状であるため、扁平形状の収容部14における光照射効率が高くなるため好適である。
【0050】
(電力供給部40)
殺菌装置Hは、本体部10の第2側面10fに、電力供給部40を備えている。電力供給部40は、光源30に電力を供給する。電力供給部40は、モバイルバッテリーMB(後述する
図7)などの外部電源と接続するためのコネクタ41と、外部電源からの電力を光源30に供給するために操作される電源スイッチ42と、外部電源からの電力が光源30に供給されている際に点灯する点灯ランプ43と、を備えている。
【0051】
コネクタ41は、モバイルバッテリーMB(外部電源)と接続するためのポートであり、例えば、micro USBポート、USB Type-Aポート、USB Type-Bポート、USB Type-Cポート、Lightningポート等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
コネクタ41に接続されたモバイルバッテリーMBからの電力は、電源スイッチ42がONの状態で、外装部材11と内装部材12の間に配設された電気的配線(不図示)を介して光源30に供給される。
【0053】
(安全装置S)
殺菌装置Hは、安全装置Sとして、金属製の第1部材SW1及び第2部材SW2から構成されるスナップボタン式スイッチSWを利用する。
図4に示されるように、第1部材SW1は、凸部SW1aを備え、第2部材SW2は、凹部SW2aを備えている。第1部材SW1の凸部SW1aが、第2部材SW2の凹部SW2aに嵌合して係合することで、通電するようになっている。
【0054】
凸部SW1aと凹部SW2aとを嵌合させるという簡易な構成で、第1部材SW1(係合部)と第2部材SW2(被係合部)の安定した係合が実現している。なお、第1部材SW1と第2部材SW2が磁力で互いに吸引するような、マグネットタイプのスナップボタン式スイッチSWとすると、第1部材SW1と第2部材SW2の係合状態が安定化するため、好適であるが、第1部材SW1と第2部材SW2は、必ずしもマグネットタイプでなくても良く、機械的に係合状態を維持できるものであれば良い。
【0055】
電力供給部40は、線ファスナー20のスライダー25の引き手25aが備える第1部材SW1(係合部)と、本体部10が備える第2部材SW2(被係合部)とが嵌合して係合したときに、光源30に対して電力を供給可能となる。
【0056】
図5に示されるように、本体部10の下面10d(外周面)において、第2部材SW2(被係合部)は、線ファスナー20の第1端部21の近傍に配置されている。線ファスナー20が、本体部10の開口部13を閉鎖状態としたとき、換言すると、スライダー25が第1端部21に位置しているときに、第1部材SW1(係合部)が第2部材SW2(被係合部)と係合可能となっている。
【0057】
殺菌装置Hでは、開閉部材である線ファスナー20が、開口部13を閉鎖状態としたときに、第1部材SW1が第2部材SW2と係合可能であり、光源30に対して電力が供給可能となる。線ファスナー20の開閉動作と連動して光源30に対する電力の供給を有効化したり無効化したりするため、簡易な構成で、かつ、安全に光による殺菌を行う可能となる。
【0058】
具体的には、ユーザーが、線ファスナー20を開ける際に、第1部材SW1と第2部材SW2が離れるため、光源30への電力供給が自動的かつ強制的に遮断される。開口部13が開放状態では、光源30に対して電力が供給されないため、簡易な構成で、かつ、安全に光による殺菌を行う可能となる。また、殺菌装置Hは、複雑な部品を用いておらず、小型化や軽量化も可能であり、携帯することができるため、ウイルスや病原体の付着が気になる外出先において、手軽かつ安全に物品の殺菌を行うことが可能となる。
【0059】
<殺菌装置Hを用いた殺菌方法>
以下、本実施形態に係る殺菌装置Hを用いた殺菌方法を、殺菌の対象物をマスクMとした場合を例示して説明する(
図7及び
図8)。
【0060】
殺菌装置Hを用いた殺菌方法は、殺菌装置Hを用意するステップ(ステップS1)と、開口部13を開放状態にするステップ(ステップS2)と、収容部14にマスクM(対象物)を収容するステップ(ステップS3)と、開口部13を閉鎖状態にするステップ(ステップS4)と、第1部材SW1(係合部)と第2部材SW2(被係合部)を係合させて安全装置SをONにするステップ(ステップS5)と、電源スイッチ42をONにして光源30を発光させるステップ(ステップS6)と、第1部材SW1(係合部)と第2部材SW2(被係合部)の係合を解除して安全装置SをOFFにするステップ(ステップS7)と、開口部13を開放状態にするステップ(ステップS8)と、収容部14からマスクM(対象物)を取り出すステップ(ステップS9)と、を実行する方法である。
【0061】
最初に、殺菌装置Hを用意するステップ(ステップS1)では、上述した本体部10と、線ファスナー20と、光源30と、電力供給部40と、安全装置Sと、を備える殺菌装置Hを用意する。
【0062】
次に、開口部13を開放状態にするステップ(ステップS2)では、線ファスナー20が閉まっている状態からスライダー25の引き手25aを引っ張って第2端部22まで動かすことでエレメント24の噛み合いを解いて、開口部13を開放状態にする。
【0063】
次に、収容部14にマスクM(対象物)を収容するステップ(ステップS3)では、開放状態となった開口部13から、本体部10の内部に設けられた収容部14にマスクMを配置して収容する。
【0064】
次に、開口部13を閉鎖状態にするステップ(ステップS4)では、線ファスナー20が開いている状態からスライダー25の引き手25aを引っ張って第1端部21まで動かすことでエレメント24を噛み合わせることで、開口部13を閉鎖状態にする。
【0065】
次に、第1部材SW1(係合部)と第2部材SW2(被係合部)を係合させて安全装置SをONにするステップ(ステップS5)では、引き手25aが備える第1部材SW1の凸部SW1aと、本体部10が備える第2部材SW2の凹部SW2aを係合させる。
【0066】
次に、電源スイッチ42をONにして光源30を発光させるステップ(ステップS6)では、電源スイッチ42を操作して、光源30を発光させて、収容部14に収容されたマスクM(対象物)に対して、例えばUV-Cである紫外線を照射する。所定時間経過後に、電源スイッチ42を操作して光源30の発光を停止する。
【0067】
次に、第1部材SW1(係合部)と第2部材SW2(被係合部)の係合を解除して安全装置SをOFFにするステップ(ステップS7)では、引き手25aが備える第1部材SW1の凸部SW1aと、本体部10が備える第2部材SW2の凹部SW2aの係合を解除する。
【0068】
次に、開口部13を開放状態にするステップ(ステップS8)では、線ファスナー20が閉まっている状態からスライダー25の引き手25aを引っ張って第2端部22まで動かすことでエレメント24の噛み合いを解いて、開口部13を開放状態にする。
【0069】
最後に、収容部14からマスクM(対象物)を取り出すステップ(ステップS9)では、開放状態となった開口部13から、収容部14に収容されたマスクMを取り出す。以上のうにして、殺菌装置Hを用いてマスクMの殺菌が行われる。
【0070】
本実施形態に係る殺菌装置Hを用いた殺菌方法は、光源30からの光によってウイルスの不活性化や病原菌の殺菌を行うため、薬剤溶液を使う場合のようにマスクMが湿ってしまうことがないため好ましい。
【0071】
以上まとめると、本実施形態に係る殺菌方法は、開閉可能な開口部13を有する本体部10と、前記開口部13を開放状態と閉鎖状態との間で切り替える線ファスナー20(開閉部材)と、前記本体部10の内部に光線を照射する光源30と、前記光源30に電力を供給する電力供給部40と、を備え、前記電力供給部40は、前記線ファスナー20が備える第1部材SW1(係合部)と、前記本体部10が備える第2部材SW2(被係合部)と、が係合したときに、前記光源30に対して電力を供給可能であり、前記線ファスナー20が前記開口部13を前記閉鎖状態としたときに、前記第1部材SW1が前記第2部材SW2と係合可能となっていることを特徴とする殺菌装置Hを用意するステップ(ステップS1)と、前記開口部13を開放状態にするステップ(ステップS2)と、前記収容部14に対象物(マスクM)を収容するステップ(ステップS3)と、前記開口部13を閉鎖状態にするステップ(ステップS4)と、前記第1部材SW1と前記第2部材SW2を係合させるステップ(ステップS5)と、前記光源30を発光させるステップ(ステップS6)と、前記第1部材SW1(係合部)と前記第2部材SW2(被係合部)の係合を解除するステップ(ステップS7)と、前記開口部13を開放状態にするステップ(ステップS8)と、前記収容部14からマスクMを取り出すステップ(ステップS9)と、を実行する方法である。
【0072】
<変形例>
以上までに本実施形態に係る殺菌装置に関して、その構成及び利用方法についての一実施形態を例に挙げて説明してきたが、上述の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、他の例も考えられる。
【0073】
オゾンガスは酸化力が強く殺菌作用を有するので、紫外線を用いて殺菌を行う場合と同様に、殺菌装置Hの外にガスが漏れないことや、ガスの発生中に、殺菌装置Hを開放できないようにする必要がある。上記の実施形態では、本体部10の内部に配置されたマスクMなどの対象物を殺菌する殺菌手段が光源30である例を示したが、殺菌手段は光源に限定されるものではなく、殺菌作用を示すガスを発生するガス発生装置(ガス発生モジュール)であっても良い。
【0074】
ガス発生装置として、例えば、本体部10の内部にオゾンガス(O3ガス)を発生するオゾン発生モジュールを利用することが好適である。オゾン発生モジュールのオゾン発生方式は、無声放電方式、電気分解方式、紫外線ランプ方式等が例示されるが特に限定されるものではない。また、1つの殺菌装置Hが、殺菌手段として光源30及びオゾン発生モジュールの両方を備えていても良い。
【0075】
上記の実施形態では、電力供給部40が、電力を供給するために操作される電源スイッチ42を備えていたが、電源スイッチ42を設けることなく、第1部材SW1(係合部)と第2部材SW2(被係合部)を係合させて安全装置SをONにすると、光源30やオゾン発生モジュールなどの殺菌手段に対して電力を供給するようにしても良い。
【0076】
上記の実施形態では、ユーザーが、電源スイッチ42を操作して光源30のON/OFFを制御していたが、電源スイッチ42をONにして光源30を発光させ、所定時間経過後に、自動的に光源30の発光を停止するタイマーを設けても良い。同様に、電源スイッチ42をONにしてオゾン発生モジュールを作動させ、所定時間経過後に、自動的にオゾン発生モジュールの作動を停止するタイマーを設けても良い。
【0077】
上記の実施形態では、光源30(殺菌手段)に電力を供給する電力供給部40として、コネクタ41にモバイルバッテリーMB(外部電源)を接続する例を示したが、電力供給部として、本体部10に内蔵された充電池(二次電池)や、一次電池を利用することも可能である。また、本体部10の表面10aや裏面10bや裏面に太陽電池を配置して、太陽電池を電力供給部として、光源30やオゾン発生モジュールなどの殺菌手段に電力を供給するようにしてもよい。
【0078】
上記の実施形態では、コネクタ41が1つである例を示したが、種類が異なる複数のコネクタを備えるようにすることも可能である。例えば、micro USBポート、USB Type-Aポート、USB Type-Bポート、USB Type-Cポート、Lightningポート等を適宜選択して電力供給部40に組み込むことが可能である。
【0079】
上記の実施形態では、本体部10及び収容部14の形状が、扁平形状である例を示したが、本体部10及び収容部14の形状は限定されるものではなく、その他形状とすることも可能である。また、収容部14の内部における殺菌手段である光源30やオゾン発生モジュールの数や配置は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本体部10及び収容部14の形状などに応じて適宜設定されるものである。
【0080】
上記の実施形態では、本体部10が、柔軟な袋体(ポーチ)である例を示したが、安全装置S及び線ファスナー20を適用する本体部は、剛性を有するプラスチック製のケースであっても良い。
【0081】
上記の実施形態では、殺菌の対象物がマスクMである例を示したが、マスクM以外の物を殺菌することも可能であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、テレビやゲーム機のリモートコントローラー、文房具、手袋、歯ブラシ、鍵、下着、ヘッドホン、イヤホン、補聴器、食器、調理器具、哺乳瓶、口紅などの化粧品、美容器具、アクセサリー、小物、タオル、ハンカチ、玩具、眼鏡、腕時計などを殺菌することも可能である。
【0082】
殺菌装置Hの使用場面としては、特に限定されるものではないが、食事や就寝などの際に外したマスクを再使用する前に殺菌、食事前や調理前に、箸、スプーン、フォーク、ナイフ、食器、調理器具を殺菌、歯磨きを行う前に、歯ブラシを、歯磨き粉の容器とともに殺菌、スマートフォン、タブレット端末、リモートコントローラー、玩具を使う前に殺菌、外出先で化粧を直す前に口紅などの化粧品を殺菌、ヘッドフォン、イヤホン、補聴器、アクセサリー、眼鏡、腕時計を着用前に殺菌、哺乳瓶、タオル、ハンカチ、文房具、手袋、鍵、下着、小物、美容器具の使用前や使用後に殺菌することが想定される。
【0083】
上記の実施形態では、引き手25aが備える第1部材SW1が凸部SW1aを備え、本体部10が備える第2部材SW2が凹部SW2aを備えていたが、凸部と凹部を設ける部材を逆にしても良い。つまり、引き手25aが備える第1部材SW1が凹部を備え、本体部10が備える第2部材SW2が凸部を備えるように構成しても良い。
【0084】
上記の実施形態では、線ファスナー20が、本体部10の上面10cから、第1側面10eを経由して、下面10dの途中まで延在するように配置されていたが、開閉部材としての線ファスナー20の配置はこれに限定されるものではない。例えば、線ファスナー20を、第1側面10eのみに設けたり、上面10c又は下面10dのみに設けたりすることも可能である。
【0085】
上記の実施形態では、開口部13を開放状態と閉鎖状態との間で切り替える開閉部材の例として、線ファスナー20を用いた例を示したが、開閉部材は、線ファスナー20に限定されるものではなく、点ファスナーや面ファスナーなど、他の開閉部材を利用しても良い。
【0086】
点ファスナーを用いる場合、点ファスナーが備える対をなすリベットを、スナップボタン式スイッチとすればよい。点ファスナーは、一方のリベット(第1部材)が備える凸部(係合部)を、他方のリベット(第2部材)が備える凹部(被係合部)に嵌め込むことによって、開口部を閉じるように構成されている。一方のリベットが備える凸部と、他方のリベットが備える凹部と、が係合することで安全装置SがONとなり、光源30に対して電力を供給可能となるようにする。
【0087】
面ファスナーを用いる場合、一方の部材(第1部材)の端部にスナップボタン式スイッチSWの第1部材SW1を設け、他方の部材(第2部材)の端部にスナップボタン式スイッチSWの第2部材SW2を設ける。第1部材SW1の凸部SW1aと、第2部材SW2の凹部SW2aが係合することで安全装置SがONとなり、光源30やオゾン発生モジュールなどの殺菌手段に対して電力を供給可能となるようにする。
【符号の説明】
【0088】
H 殺菌装置
10 本体部
10a 表面
10b 裏面
10c 上面
10d 下面(外周面)
10e 第1側面
10f 第2側面
11 外装部材
12 内装部材
12a 反射膜
13 開口部
14 収容部
20 線ファスナー(開閉部材)
21 第1端部
22 第2端部
23 テープ
24 エレメント
25 スライダー
25a 引き手
25b 裏面
30 光源(殺菌手段)
40 電力供給部
41 コネクタ
42 電源スイッチ
43 点灯ランプ
S 安全装置
SW スナップボタン式スイッチ
SW1 第1部材(係合部)
SW1a 凸部(係合部)
SW2 第2部材(被係合部)
SW2a 凹部(被係合部)
M マスク(対象物)
MB モバイルバッテリー(外部電源)