(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022028577
(43)【公開日】2022-02-16
(54)【発明の名称】有害生物駆除装置
(51)【国際特許分類】
A01M 7/00 20060101AFI20220208BHJP
A01M 1/20 20060101ALI20220208BHJP
A01M 1/24 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
A01M7/00 F
A01M1/20 A
A01M1/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020141261
(22)【出願日】2020-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】520323377
【氏名又は名称】中村 一也
(72)【発明者】
【氏名】中村 一也
【テーマコード(参考)】
2B121
【Fターム(参考)】
2B121AA16
2B121CB23
2B121CB42
2B121CB52
2B121CC02
2B121EA05
2B121EA22
2B121FA15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】薬剤の飛散を防止しつつ簡易かつ低コストの構成で十分な有害生物の駆除または侵入防止を確実に行う有害生物駆除装置の提供。
【解決手段】壁部が多孔質素材で形成されたチューブ30と、チューブ30に接続される圧送装置20とを備え、有害生物の駆除または侵入防止の対象施設100の周囲の地面または床面に露出状態で設置したチューブ30に圧送装置20から圧送した薬剤をチューブ30の壁部から外部に透過させて散布することによって有害生物の駆除または侵入防止を行うように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有害生物の駆除または侵入防止を行うための有害生物駆除装置であって、
壁部が多孔質素材で形成されたチューブと、当該チューブに接続される圧送装置とを備え、前記有害生物の駆除または侵入防止の対象施設の周囲の地面または床面に露出状態で設置した前記チューブに前記圧送装置から圧送した薬剤を当該チューブの前記壁部から外部に透過させて散布することによって前記有害生物の駆除または侵入防止を行うように構成されている有害生物駆除装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有害生物の駆除または侵入防止を行うための有害生物駆除装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、下記特許文献1に開示された不快害虫駆除装置が知られている。この害虫駆除装置は、不快害虫駆除物質を噴霧状態で散布する不快害虫駆除物質噴霧装置を備えて構成されている。
【特許文献1】特開2002-300840号公報(第6-7頁、
図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の不快害虫駆除装置害虫駆除装置では、薬剤(不快害虫駆除物質)を噴霧状態で散布して害虫を駆除しているため、薬剤を付着させたくない設備等にも薬剤が飛散して付着するという問題点がある。
【0004】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、薬剤の飛散を防止しつつ簡易かつ低コストの構成で有害生物の駆除または侵入防止を確実に行うことが可能な有害生物駆除装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成すべく請求項1記載の有害生物駆除装置は、有害生物の駆除または侵入防止を行うための有害生物駆除装置であって、壁部が多孔質素材で形成されたチューブと、当該チューブに接続される圧送装置とを備え、前記有害生物の駆除または侵入防止の対象施設の周囲の地面または床面に露出状態で設置した前記チューブに前記圧送装置から圧送した薬剤を当該チューブの前記壁部から外部に透過させて散布することによって前記有害生物の駆除または侵入防止を行うように構成されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る有害生物駆除装置によれば、壁部が多孔質素材で形成されたチューブを備えて、対象施設の周囲の地面または床面に露出状態で設置したチューブに圧送装置から圧送した薬剤をチューブの壁部から外部に透過させて散布するように構成したことにより、薬剤の飛散を防止しつつ簡易かつ低コストの構成で有害生物の駆除または侵入防止を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】有害生物駆除装置1の構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る有害生物駆除装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す有害生物駆除装置1は、タンク10、圧送装置20およびチューブ30を備えて家屋の周囲において、害虫の駆除や、家屋への害虫の侵入防止が可能に構成されている。
【0009】
タンク10は、有害生物駆除用の薬剤を貯留する。この有害生物駆除装置1では、一例として、液体状の薬剤を使用するため、タンク10は、液体を貯留可能な樹脂で形成されている。圧送装置20は、タンク10に貯留されている薬剤を加圧して、チューブ10に圧送する。チューブ30は、壁部が多孔質素材で形成され、圧送装置20によって圧送された薬剤を壁部から外部に透過させることが可能となっている。
【0010】
次に、有害生物駆除装置1の使用方法について説明する。例えば、家屋100(対象施設)の周囲におけるシロアリ(有害生物)の駆除や、家屋100へのシロアリの侵入防止を行う際には、まず、
図1に示すように、家屋100の周囲の地面にチューブ30を露出状態で設置する。続いて、チューブ30の一端部に栓をして一端部を閉じる。続いて、チューブ30のもう一方の端部を圧送装置20に繋ぐ。続いて、圧送装置20を稼働させて、薬剤をタンク10に貯留されている薬剤を加圧してチューブ10に圧送する。この際に、圧送された薬剤が多孔質素材で形成されチューブ30の壁部の隙間を透過して地面に散布される。
【0011】
このように、この有害生物駆除装置1によれば、壁部が多孔質素材で形成されたチューブ30を備えて、家屋100の周囲の地面または床面に露出状態で設置したチューブ30に圧送装置20から圧送した薬剤をチューブ30の壁部から外部に透過させて散布するように構成したことにより、薬剤の飛散を防止しつつ簡易かつ低コストの構成で有害生物の駆除または侵入防止を確実に行うことができる。
【0012】
なお、本発明は、上記した構成に限定されず、使用方法も、上記の使用方法に限定されない。例えば、有害生物駆除装置1を用いて、対象施設としての家屋100の周囲の地面にチューブ10を敷設して薬剤を散布する例ついて説明したが、有害生物駆除装置1を用いて、家屋100内の部屋を対象施設として、その部屋の床面にチューブ10を敷設して薬剤を散布したり、公園の所定範囲を対象施設として、その所定範囲の周囲の地面にチューブ10を敷設して薬剤を散布したりすることもできる。
【0013】
また、液体の薬剤を用いる例について説明したが、気体の薬剤を用いることもできる。また、有害生物駆除装置1を用いて有害生物としてのシロアリの駆除または侵入防止を行う例について説明したが、ヒアリやゴキブリなどのシロアリ以外の害虫や、ハクビシンやネズミなどの有害動物の駆除や侵入防止に有害生物駆除装置1を用いることもできる。
【符号の説明】
【0014】
1 有害生物駆除装置
10 タンク
20 圧送装置
30 チューブ
100 家屋