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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022028762
(43)【公開日】2022-02-16
(54)【発明の名称】運転支援システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04842 20220101AFI20220208BHJP
   G06F 3/04817 20220101ALI20220208BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20220208BHJP
【FI】
G06F3/0484 120
G06F3/0481 170
G01C21/26 B
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021182303
(22)【出願日】2021-11-09
(62)【分割の表示】P 2020028971の分割
【原出願日】2015-09-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 掲載年月日:平成27年6月18日 掲載アドレス:http://www.yupiteru.co.jp/products/navi/
(71)【出願人】
【識別番号】391001848
【氏名又は名称】株式会社ユピテル
(72)【発明者】
【氏名】高橋 圭三
(72)【発明者】
【氏名】島津江 幹雄
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車内に居る人が画面を視認できるように車両に設置される電子機器において、高級感、近未来感及びクールさのある画像を表示する。
【解決手段】画面に画像を表示させる制御部を備え、車内に居る人が画面を視認できるように車両に設置可能なナビゲーション装置において、制御部は、画像をカラーで表示するカラー表示機能と、ユーザの操作に従って、ツートーンサイファイ表示機能による表示と、カラー表示機能による表示の間での切り替えを行う表示切替機能を有する。画像をツートーンで表示させる機能であるツートーン表示機能での表示は、2つの有彩色の濃淡及び明暗で表現された表示とするとよい。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に画像を表示させる制御手段を備え、車内に居る人が前記表示部を視認できるように車両に設置可能で、ナビゲーション機能とナビゲーション機能以外の機能とを有する電子機器であって、
前記ナビゲーション機能とナビゲーション機能以外の機能とをユーザからの指示を入力して切り替えるためのメニュー画面を前記表示部に表示するメニュー表示機能を備え
前記制御手段は第一のナビゲーション機能と、前記第一のナビゲーション機能の表示とは異なる表現で表示を行う第二のナビゲーション機能とを備え、
前記ナビゲーション機能とナビゲーション機能以外の機能とをユーザからの指示を入力して切り替えるためのメニュー画面には、さらに前記第一のナビゲーション機能を実行するか、前記第二のナビゲーション機能を実行するかをユーザからの指示を入力して切り替える機能を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記表示部にはタッチパネルが設けられており、前記メニュー画面には、前記第一のナビゲーション機能を実行するか、前記第二のナビゲーション機能を実行するかをユーザからの指示を入力して切り替えるためのナビ表示切替ボタンと、前記ユーザからの指示に基づいて実行するとされた方のナビゲーション機能を実行させるためのナビ実行ボタンと、前記ナビゲーション機能以外の機能を実行させるための他機能実行ボタンとを備えることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第一のナビゲーション機能を実行するか、前記第二のナビゲーション機能を実行するかをユーザからの指示を入力して切り替えるためのナビ表示切替ボタンと、前記ユーザからの指示に基づいて実行するとされた方のナビゲーション機能を実行させるためのナビ実行ボタンとを隣接して配置したこと
を特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記ナビゲーション機能とナビゲーション機能以外の機能とをユーザからの指示を入力して切り替える機能と、前記第一のナビゲーション機能を実行するか、前記第二のナビゲーション機能を実行するかをユーザからの指示を入力して切り替える機能を有する前記メニュー画面を、前記表示部の外に備えたユーザの操作ボタンが、電源オンの状態で操作された場合に、表示する機能を備えること
を特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の電子機器の機能をコンピュータに実現させるためのプ
ログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器及びプログラム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カーナビゲーションシステムにおいては、表示画面に地図要素として、道路、施設等の位置(Point Of Interest=POI)を示すアイコン、河川・池・施設の形状・その他の区画領域、周辺施設・交差点等の名称などを示す文字・記号・数字等を表示させている。これらの表示はナビゲーションシステムの本来の目的である目的地までの経路案内の際に、目的地まで確実に辿り着けるようにする観点から、区別の必要なものは異なる色となるように、色分けされている。例えば、道路と河川は区別のつくように異なる色としている。また道路も数種類の色を用いて色分け表示されている(特許文献1)。その結果、従来のカーナビゲーションシステムでは、赤・緑・青・・・といった多数の色が同時に画面内に表示されている。
【0003】
特許出願の図面については色付きでの出願ができないため、以下色をコードで記載する場合がある。このコードは、光の三原色である赤緑青(RGB)の順に2桁の16進数(採りうる範囲は十進数で0から255に相当する)をそれぞれ並べて(RRGGBB)の形式で表記する。例えば(000000)は赤緑青とも最低の輝度であるので黒を示し、(FFFFFF)は赤緑青ともに最大輝度であり白となる。(FF0000)は赤が最大輝度(16進数でFF、十進数で255)で緑と青は輝度がゼロであるので赤色となる。
【0004】
図1は従来のナビゲーションシステムにおける表示画面の表示例である。最も下のレイヤーに地図を描画し、その上に情報表示やボタン表示を行っている。地図は画面全体に表示し、情報表示とボタン表示は原則的に画面の周辺部であって地図の上に配置している。
【0005】
情報表示とボタン表示は次のようになされている。例えば図1の画面表示では、左上に現在時刻を示す「10:31」という文字が白色(FFFFFF)で若干透過した黒色(黄色透過部分で(394939))の矩形の背景領域上に描画されている。その右側には左右方向に帯状の若干透過した黒色の矩形の背景領域が設けられ、その領域上に青色背景(088ABD)に白色(FFFFFF)で描かれた日本地図の矩形領域からなるアイコンと、現在位置を示す「愛知県岡崎市仁木町」という文字が白色(FFFFFF)で描画されている。
【0006】
さらにその右側、すなわち画面左上から下方向に4つのボタンが設けられている。4つのボタンは上から順に「周辺観光スポット」「周辺施設」「経由地にする」「目的地にする」のボタンである。また、下側中央にも左右方向に2つのボタンが設けられている。「地点登録」「回避エリア」のボタンである。この表示画面上にはタッチパネルが設けられており、該当するボタン位置へのタッチが検出された場合に当該ボタンに割り当てられた処理が実行される。これら6つのボタンは、灰色(D8D9D8)の背景に紺色(061E52)のアイコンと文字で描画されている。
【0007】
画面右下には「現在地」ボタンが設けられている。このボタンは若干透過した黒色(525552)の矩形の背景領域上に、白色(FFFFFF)でアイコンと「現在地」という文字列が描画されている。
【0008】
画面左下には「MENU」ボタンが設けられており、このボタンは不透過の青色(003374)の背景に白色(FFFFFF)のアイコンと文字で描画されている。
【0009】
画面左上の時計の下には、地図の縮尺変更ボタンが設けられている。縮尺変更ボタンは、北方向を赤色(D50000)で示すコンパスの表示と、青色(021C4E)で「100m」の文字(
現在選択されている地図の縮尺)が表示されている。
【0010】
このボタンの下にはGPSの受信状況を示す情報表示領域があり、白色(FFFFFF)で「GPS」の文字と現在のGPSの受信レベルを示す3本のバーが、若干透過した黒色(393C39)の矩形の背景領域上に描画されている。
【0011】
こうした情報表示やボタン表示に加え、地図上には、現在位置を示す現在位置アイコンを表示している。図1においては、画面右下「MENU」と「地点登録」のボタンの間に三角形のアイコンで表示されている。このアイコンは赤色(F11930)で描画されている。
【0012】
地図は次のような要素を備える。最背面に地区を示すポリゴンである地区区画ポリゴン領域があり、その上に、下から順に、道路、施設区画ポリゴン領域、施設アイコン、企業アイコン、名称文字列の順に重ねて表示されている。
【0013】
図1の例では、地区区画ポリゴンとして、メニューボタンの上から右上方向に向かって延び、途中で左右二股に分かれる水色(A5BEDE)の河川領域と、河川領域より概略左側の部分と河川領域の二股部分の間の部分の背景を占める淡い明るい黄色(FFFFEF)の第一地区領域と、概略中央から右上に掛けての部分の背景を占める淡い明るいピンク色(F7F3FF)の第二地区領域と、概略右下部分の背景を占める淡い明るい水色(EFFBFF)の第三地区領域と表示されている。
【0014】
図1の例では、道路として、画面右下の「現在地」のボタン付近から上方に向かって延びる2本の概ね平行な道路は高速道路であり右側の道路が画面上から下へ向かう車線、左側の道路が画面下から上へ向かう車線を示しており、それぞれ水色(4ACBFF)と紺色(4A71A5)で表示されている。また「地点登録」のボタンの右上付近と「経由地」ボタンの右上付近を通る斜めの道路は一般道路の国道であり黄土色(FFCB00)で表示されている。この道路上には重ねて2つの信号機(「地点登録」と「回避エリア」のそれぞれのボタンの間の上あたりと、当該国道の中間付近の「岩津於御所」の文字の表示されたあたりにある)が描画されている。この信号機のアイコンは信号機の形状と色を模したものであり、左から右へ向けて、青(00ABFF)、黄(FFE600)、赤(FF1E3F)の順にそれぞれ円を塗りつぶしたアイコンとなっている。なお「岩津於御所」の文字列は交差点名称を示す名称文字列であり、淡いエメラルドグリーン(71B1D6)に白色(FFFFFF)の文字で表示されている。また、現在位置アイコンのから上に向かった後左下方向に向かう道路が案内経路を示すものであり、ピンク色に近い明るい紫色(FF4DFF)で描画されている。その他メッシュ状に描画されている線などの道路は細街路であり、グレー(E1DEE6)で描画されている。
【0015】
図1の例では、施設ポリゴンとして、画面中央付近やや左側に薄い茶色(D6CBAD)の「マルサンアイ」の工場等の建物等を示す多角形で区切られた複数の領域が設けられている。なお、「マルサンアイ」の文字列は施設名称を示す名称文字列であり、黒色(1A1D1A)の中心線を白色(FFFFFF)の輪郭線で囲み縁取りした表示としている。また「マルサンアイ」の文字列の上には工場を示すアイコンを表示しており、工場建物を模したアイコンであって、工場の外壁に相当する部分は薄い灰色(E8E7E7)で、工場の窓に相当する部分は水色(69CBD6)で描画されている。
【0016】
企業アイコンは、チェーン店など当該企業のロゴをアイコンとして表示するものであり、その模様及び色彩はその企業の定める模様及び色彩となっている。ロゴ自体が多色である場合には、企業アイコンもそのロゴと同じ色使いで多色表示している。例えば図1の例では、「回避エリア」ボタンの上付近に、出光のガソリンスタンドの位置を示す企業アイコンを表示している。この企業アイコンは白地に赤色(CE0008)で表示されている。
【0017】
以上のように地図要素、情報表示、ボタン表示が、一つの画面内で、色とりどりの色でカラフルに表示されているのが、従来のナビゲーション装置である。
【0018】
これは図2に示すように案内画面においても同様である。図2は左側に地図表示領域、右側に案内表示領域を設けて表示している従来のナビゲーション装置の例である。図2の地図表示領域は、図1と同様に色とりどりの色で表示されている。図の案内表示領域は、黒色(060F17)の背景上に3つの案内が表示されている。案内には、紺色(062773)又はブルー(1786CE)の背景領域上に白色(FFFFFF)で次の交差点の名称とその交差点までの距離や通過区分(進行方向)を示す白色(FFFFFF)の文字及び矢印や各レーンの進行方向を示す濃紺(212421)又はブルー(1879BD)の地に白抜き(FFFFFF)の矢印が表示されている。
【0019】
同様のことは、図3から図5に示すようなメニュー画面においてもいえる。図3は従来のナビゲーション装置のナビメニュー「ナビメニュー」画面、図4は従来のナビゲーション装置の「ルートメニュー」画面、図5は従来のナビゲーション装置の設定メニュー「設定メニュー」画面である。図3のナビメニュー「ナビメニュー」画面は図1の「MENU」ボタンへのタッチが検出された場合に、表示される画面である。図4の「ルートメニュー」画面は、図3のナビメニュー「ナビメニュー」画面の「ルート」ボタンへのタッチが検出された場合に表示される画面である。図5の設定メニュー「設定メニュー」画面は、図3のナビメニュー「ナビメニュー」画面の「設定」ボタンへのタッチが検出された場合に表示される画面である。図3のナビメニュー「ナビメニュー」画面において左上の「地図」ボタンへのタッチが検出された場合には、図1の地図画面の表示に遷移し、図4及び図5の各画面の左上の「戻る」ボタンへのタッチが検出された場合には、図3のナビメニュー「ナビメニュー」画面へと遷移する。
【0020】
図3のナビメニュー「ナビメニュー」画面は、上側のメニューバーと下側のウインドウに分かれている。メニューバーには、灰色(B5B6B5)の背景に黒色(423842)で縁取りした「地図」及び「終了」のボタンが配置されている。「地図」及び「終了」のボタンは、灰色(B5B6B5)の背景に濃紺(081C52)の文字(「地図」及び「終了」)及び図形が表示されている。下側のウインドウには、黒色(292C29)の背景に6つボタンが配置されている。6つのボタンは、中央付近が濃紺(292C39)で、外周の淡い灰色(CECFD6)に向かって色が薄くなるグラデーションの背景と、中央付近に配置された文字及び図形から構成されている。文字は、白色(FFFFFF)で描画され、図形は、白色(FFFFFF)、灰色(C6CBCE)、ピンク(E73094)、ブルー(5286FF)、エメラルドグリーン(31E3E7)、ダークグリーン(29515A)、イエロー(F7BA18)、パープル(7B55F7)等の色を組み合わせて描画された図柄で構成されている。図4の「ルートメニュー」画面、図5の設定メニュー「設定メニュー」画面も同様の構成であるが、図4の「ルートメニュー」画面中の図柄に使用する色彩はイエロー(F7BA18)が使用され、図5の設定メニュー「設定メニュー」画面の図柄に使用する色彩はパープル(7B55F7)が使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】特開平5-173480号公報
【特許文献2】特開2012-126285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
上記のような従来の色とりどりでカラフルな表示は、現実感があって親しみ易く、見て分かり易いことから、ファミリー層などの多くのユーザ層の嗜好や利便性に適合するものであったが、その反面、例えば、高級感、近未来感、クールさが無くに欠け、例えば、ス
ポーツカーに乗っている人や独身者等、一部のユーザ層の嗜好には合わないことを発明者らは見出した。また、従来の色とりどりでカラフルな表示は、高級車等におけるようなモノトーンを基調としたインテリアや近未来感のあるインテリア等にはマッチしないという問題があることを本発明者らは見出した。また、地図等の情報をモノトーンで表示する電子機器は知られている(特許文献2)が、モノトーンの表示は、白黒テレビのようであり、高級感、近未来感、クールさを得ることはできず、高級車等のインテリアにもマッチしないという問題があった。
【0023】
本願には、上記の問題の全部又は一部又は他の問題に対処した発明が開示される。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本願には、例えば、下記各構成例に記載の発明が開示される。
【0025】
<構成例1>
画面表示部に画像を表示すさせる制御手段を備えた、車内に居る人が前記表示部を視認できるように車両に設置可能な電子機器であって、
前記制御手段は、前記画像をツートーンで表示すさせる機能であるサイファイツートーン表示機能を有することを特徴とする電子機器。
【0026】
このようにすれば、ユーザは、高級感、近未来感、クールさを感じるがある画面を表示することができ、スポーツカーに乗っている人や独身者等のユーザ層の嗜好に合った画面を表示すわせることができ、及び/又は、ユーザが、高級車のインテリアにマッチした画像画面を表示することと感じることができるのでよい。ツートーンでの表示は、2つの有彩色の濃淡及び明暗で表現された表示とするとよい。
【0027】
ツートーンでの表示は、2つの有彩色の濃淡及び明暗に加えて、白、黒、灰の無彩色の濃淡及び明暗で表現された表示とするとよい。このようにすれば、高級感、近未来感、クールさがある画面画像の中で、2つの有彩色に対して識別性の高い白、黒、灰を用いた見易い表示を行うことができる。
【0028】
発明者等は、上記2つの有彩色を緑及び青とすると、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよいことを見出した。発明者等は、ツートーンでの表示を、緑、青及びその混合色の明暗、又は、緑、青及びその混合色の明暗と白、黒、灰で表現された表示とすると、高級感、近未来感、クールさを特に強く表現できるのでよく、緑、青及びその混合色の明度を低くすると更に高級感、近未来感、クールさを強く表現できるのでよいことを見出した。
【0029】
発明者等は、また、画像画面内で赤を使用しないこと、又は、赤の使用をなるべく少なくすると、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよいことを見出した。発明者等は、また、上記2つの有彩色を寒色系の色とすると、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよいことを見出した。発明者等は、また、画面画像内で暖色系の色を使用しないこと、又は、暖色系の色の使用をなるべく少なくすると、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよいことを見出した。発明者等は、また、画像画面内で原色及び/又はパステルカラーを使用しないこと、又は、原色及び/又はパステルカラーの使用をなるべく少なくすると、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよいことを見出した。発明者等は、また、画像の明度を低くすると、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよいことを見出した。
【0030】
電子機器は、ナビゲーション装置やレーダー探知機等、車両に設置して使用する車載電子機器とするとよい。画面表示部は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機ELD(
Organic Electroluminescent Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等の画面とするとよい。制御手段は、CPU及びRAM等の記憶装置を有するコンピュータとするとよい。
【0031】
<構成例2>
前記サイファイツートーン表示機能が表示させる前記画像は、背景とボタンを含み、
前記ボタンの明度がを前記背景よりも高いくしたことを特徴とする電子機器。
【0032】
このようにすれば、ボタンが浮き上がったようにユーザが感じるようになるのでよく、なユーザが立体感のある画像にでき、や近未来感の強い画像とするを感じることができるのでよい。遠くに在る物ほど暗く見えることが通常であることから、ボタンの明度を背景より高くすることで、ボタンが浮き上がったような立体感のある画像にできることを本発明者が見出したものである。また、このようにすれば、ボタンを際立たせることができるのでよい。背景は、ボタンの背景とするとよい。
【0033】
<構成例3>
前記ツートーンサイファイ表示機能が表示させる前記画像は、背景とボタンを含み、
前記ボタンは、前記背景の前面側のレイヤに半透明で配置されるしたことを特徴とする電子機器。
【0034】
このようにすれば、近未来感を一層強くすることができるのでよい。例えば、ツートーンサイファイ表示機能が表示させる画像を、アルファチャンネル付きの画像とし、ボタンのアルファ値を0%から100%の間の適切な値に設定することでボタンを半透明に表示するとよい。背景は、ボタンの背景とするとよい。
【0035】
構成例2,3の背景は、例えば、地図とすると、電子機器を、ナビゲーション装置やレーダー探知機として機能させることが可能になるのでよい。構成例2,3の背景を、例えば、世界地図を含む図柄とすると、画像を、近未来感、クールさのあるメニュー画面とすることができるのでよい。構成例2,3のボタンは、ユーザにより操作されたときに、そのボタンに割り当てられた機能を電子機器が実行するように構成するとよい。画像は、複数のレイヤで構成するとよい。背景を描画するレイヤとボタンを描画するレイヤを別々のレイヤとし、背景を描画するレイヤの前面側にボタンを描画するレイヤを配置すると良い。
【0036】
<構成例4>
前記背景がは、遠近法を用いて描画された画像であるしたものであることを特徴とする電子機器。
【0037】
このようにすれば、立体感のある背景の手前側でボタンが宙に浮いているように見え、近未来感、クールさの強い画像とすることができるのでよい。遠近法を用いて描画する背景は、描画時に遠近法を用いて描画してもよい。例えば、遠近法を用いて描画した背景は、CGのように、描画時に計算により描画したものでも良いが、予め遠近法を用いて描画した背景を、例えば、ビットマップ等の形式で記憶手段に記憶しておいたものを読み出して表示してもよい。
【0038】
<構成例5>
前記ツートーンサイファイ表示機能が表示させる前記画像は、複数の表示要素を含み、
前記複数の表示要素は、中央の明度が高く、中央から離れるほど明度が低い表示要素である発光表示要素を含むを含むことを特徴とする電子機器。
【0039】
このようにすれば、発光表示要素が光っているようユーザが感じるに見せることができ
のでよく、画像の近未来感を高めることができるのでよい。点光源や線光源等は、中央が最も明るく、中央から離れるに従って暗くなることから、発光表示要素の明度をこれと同様に変化させることで、発光表示要素が光源であるかのように、発光表示要素自体が発光しているかのように見せることができるユーザが感じるのでよい。例えば、ツートーンサイファイ表示機能が表示する画像が地図を含む場合における地図中の道路や、地図上のボタン、アイコン等の表示要素上の文字や図柄、これらの表示要素の輪郭や枠を発光表示要素とするとよい。道路地図における道路を発光表示要素とすると、道路が発光しているように見え、近未来感が高くなるので特によい。
【0040】
<構成例6>
前記制御手段は、
前記画像をカラーで表示するカラー表示機能と、
ユーザの操作に従って、前記ツートーンサイファイ表示機能による表示と前記カラー表示機能による表示の間での切り替えを行う表示切替機能を更に有することを特徴とする電子機器。
【0041】
このようにすれば、ユーザは、自分の嗜好に合わせてツートーン表示機能による画像の表示とカラー表示機能による画像の表示を選択できるので、より広いユーザ層の嗜好に適合する画像を提供できるのでよい。カラーでの表示は、例えば、RGBすべてを用いた色とりどりの表示、カラフルな表示とするとよい。例えば、ナビゲーション装置のように、ユーザが現在走行している場所の地図を画像として表示する電子機器の場合、ユーザにとって走り慣れた道路やユーザがよく知っている地域を走行しているときには、ツートーン表示にすることで、ユーザの車両のインテリアにマッチした画像にすることができる一方、ユーザがよく知らない土地を走行しているときには、カラー表示の現実感があって、判り易い表示にすることで、当該よく知らない土地の情報把握が容易になる。
【0042】
<構成例7>
前記ツートーン表示機能及び前記カラー表示機能が表示させる前記画像は、背景及び前記背景の前面側のレイヤに配置されたアイコンを含み、
前記カラー表示機能は、前記アイコンを不透明にして前記背景上に配置し、
前記ツートーン表示機能は、前記アイコンを透明にして前記背景上に配置することを特徴とする電子機器。
【0043】
このようにすれば、カラー表示機能が表示させる画像ではアイコンを表示することでユーザに提供する情報量を増加させる一方で、ツートーンサイファイ表示機能が表示させる画像ではアイコンを透明にすることで、画像がシンプルになるのでよい。
【0044】
特に、アイコンが、色とりどり及び/又はカラフルである場合、アイコンによって画像の高級感、近未来感、クールさが損なわれることが防止できるのでよい。例えば、背景が地図であり、地図の表示ソフト(プログラムやデータ)の中に色とりどりでカラフルな配色のアイコンのデータが組み込まれている場合、地図の表示ソフトのアイコンの描画処理を変更することなく、アイコンを透明にするだけで、アイコンを非表示することができるのでよい。背景が地図の場合、アイコンは、例えば、学校、幼稚園、保育園、郵便局、消防署、警察署、工場、神社、寺、駐車場、企業等を示すアイコンとすると、カラー表示機能が表示させる地図上でこれらの施設の場所を表示できるのでよい。
【0045】
例えば、ツートーンサイファイ表示機能及びカラー表示機能が表示させる画像を、アルファチャンネル付きの画像とし、アイコンを透明にする場合にはアルファ値を100%とし、アイコンを不透明にする場合にはアルファ値を0%とするとよい。
【0046】
構成例7におけるカラー表示機能は省略しても良い。例えば、下記構成例7-1とするとよい。
<構成例7-1>
前記サイファイ表示機能が表示させる前記画像は、背景及び前記背景の前面側のレイヤに配置されたアイコンを含み、
前記ツートーン表示機能は、前記アイコンを透明にして前記背景上に配置することを特徴とする電子機器。
【0047】
このようにすれば、例えば、背景が地図であり、地図の表示ソフト(プログラムやデータ)の中に色とりどりでカラフルな配色のアイコンのデータが組み込まれている場合、地図の表示ソフトのアイコンの描画処理を変更することなく、アイコンを透明にするだけで、アイコンを非表示することができるのでよい。例えば、構成例1~5のいずれかにおいて構成例7-1を採用するとよい。
【0048】
<構成例8>
前記アイコンは、第1及び第2のカテゴリのいずれかに属し、
前記ツートーンサイファイ表示機能は、
前記第1のカテゴリに属する前記アイコンを透明にして背景上に配置し、
前記第2のカテゴリに属する前記アイコンは不透明にして背景上に配置することを特徴とする電子機器。
【0049】
このようにすれば、ツートーンサイファイ表示機能が表示させる画像の情報量の減少を少なくできるのでよい。カラー表示機能は、例えば、第1及び第2のカテゴリの双方のアイコンを不透明で背景上に配置するとよい。
【0050】
例えば、色とりどりでカラフルな配色のアイコンや、既定の表示色を変更することが禁止されている、若しくは、好ましくないアイコンを第1のカテゴリに分類し、それ以外のアイコンを第2のカテゴリに分類するとよい。例えば、地図を含む画像の場合、ガソリンスタンド、レストラン、ハンバーガーショップ、コンビニエンスストア、銀行等の企業を示す企業アイコンは、企業のロゴデザインを再現したものであって、各企業が定めた色とは異なる色に変更することができないので、これらの企業アイコンを第1のカテゴリに分類し、それ以外の例えば、学校、幼稚園、保育園、郵便局、消防署、警察署、工場、神社、寺、駐車場等を示すアイコンを第2のカテゴリに分類するとよい。
【0051】
<構成例9>
前記ツートーンサイファイ表示機能及び前記カラー表示機能が表示させる前記画像は、第1及び第2の種類の道路を含む地図データに基づいて描画される地図を含み、
前記カラー表示機能は、前記地図上に前記第1及び第2の種類の道路を表示させ、
前記ツートーンサイファイ表示機能は、前記地図上に前記第1の種類の道路を表示させ、前記第2の道路を表示しないことを特徴とする電子機器。
【0052】
このようにすれば、ツートーン表示機能が表示させる画像を高級感、近未来感、クールさのある画像にできるとともに、ツートーン表示機能が表示させる地図をシンプルにすることができるのでるのでよく、ユーザは、地図を見易くなるのでよい。例えば、第1の種類の道路は、高速道路や幹線道路とし、第2の種類の道路は、細街路とするとよい。例えば、第2の種類の道路は、第1の種類の道路よりも細い道路とするとよい。例えば、第1の種類の道路は、第2の種類の道路よりも主要な道路とするとよい。
【0053】
<構成例10>
構成例1~9のいずれかに記載の電子機器の機能をコンピュータに実現させるためのプ
ログラム。
【0054】
上述した各構成例等に記載の構成は矛盾の生じない範囲で組み合わせて構成するとよい。また各構成例等に記載の構成要素を矛盾の生じない範囲で任意組み合わせてあらたな構成例を構成するとよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】カラー表示のナビゲーション画面の例を示す説明図。
図2】カラー表示の案内画面の例を示す説明図。
図3】カラー表示のナビメニュー画面の例を示す説明図。
図4】カラー表示のルートメニュー画面の例を示す説明図。
図5】カラー表示の設定メニュー画面の例を示す説明図。
図6】本発明に係るナビゲーション装置1を示す。
図7】クレードル20を示す説明図。
図8】ナビゲーション装置1のシステム構成を示す説明図。
図9】地図アイコンのカテゴリの例を示す説明図。
図10】メインメニュー画面の例を示す説明図。
図11】ツートーン表示のナビゲーション画面の例を示す説明図。
図12】ツートーン表示のナビゲーション画面の他の例を示す説明図。
図13】ツートーン表示の案内画面の例を示す説明図。
図14】ツートーン表示のナビメニュー画面の例を示す説明図。
図15】ツートーン表示の「ルートメニュー」画面の例を示す説明図。
図16】ツートーン表示の設定メニュー画面の例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下、本発明の実施形態である電子機器及びそのプログラムを添付図面を参照して説明する。本実施形態では、電子機器が車内に設置が可能なナビゲーション装置1である場合を例として説明する。
【0057】
なお、以下の説明における画面に表示される色をコードで記載する場合がある。このコードは、光の三原色である赤緑青(RGB)の順に2桁の16進数(採りうる範囲は十進数で0から255に相当する)をそれぞれ並べて(RRGGBB)の形式で表記する。例えば(000000)は赤緑青とも最低の輝度であるので黒を示し、(FFFFFF)は赤緑青ともに最大輝度であり白となる。(FF0000)は赤が最大輝度(16進数でFF、十進数で255)で緑と青は輝度がゼロであるので赤色となる。
【0058】
図6(a),図6(b),図6(c)は、本発明に係るナビゲーション装置1を前方、後方及び下方から示す。ナビゲーション装置1は、持ち運びが可能なサイズ、形状の本体2を有する。
【0059】
本体2の前面には、表示装置32(後述)の表示部3が配置され、本体2の上面には、電源/メニューボタン4、テレビボタン5及びテレビ受信アンテナ6が配置されている。本体2の側面及び底面には、MicroSDカードの挿入口7、mini B-CASカードの挿入口8、DCジャック9、電源ランプ10、ヘッドホン端子11、リセットボタン12、外部アンテナ端子13等が配置されている。
【0060】
電源/メニューボタン4は、長押しすることでナビゲーション1の電源のオンオフを切り替えることができる。電源オンの状態で電源/メニューボタン4を操作すると後述のメインメニューを表示させることができる。テレビボタン5は、ワンタッチでテレビ受信に切り替えるボタンである。DCジャック9は、不図示のケーブルを介してシガーソケット
又はACアダプターから電源供給を受けるためのものである。電源ランプ10は、ナビゲーション装置1が電源オンのときに緑に点灯する。ヘッドホン端子11は、外付けのヘッドホン(不図示)等の音響機器のプラグを接続することができる。リセットボタン12は、動作しなくなったり、誤動作したときに操作することで、ナビゲーション装置1をリセットすることができる。外部アンテナ端子13には、フルセグ用フィルムアンテナセット(不図示)を接続することができる。
【0061】
図7は、車両の車室内に居る人から表示部3が視認できるようにナビゲーション装置1を車両に着脱自在に設置するためのクレードル20を示す。クレードル20は、台座部21、レバー22、装着部23、取外ボタン24、アーム25、ロック26を有する。台座部21は、底面に吸盤を有し、台座部21をダッシュボード等、車室内の適宜の場所に置いて、上から押さえながらレバー22を倒すと、吸盤の吸着力でクレードル20が固定される。装着部23は、本体2の係合部14に係合する形状・構造を有する。装着部23と係合部14の位置を合わせて本体2を押し込むことで、本体2を装着部23に係合させることができる。取外ボタン24を押すと係合が外れ、本体2をクレードル20から取り外すことができる。装着部23は、ボールジョイント等の揺動支持機構を介して台座部21に連結されたアーム25の先端に取り付けられている。ボールジョイントであるため、装着部23に装着した本体2の角度を三次元方向の任意の角度に回転させることができる。ボールジョイントの回転は、ロック26を倒すことにより固定できる。
【0062】
図3は、ナビゲーション装置1のシステム構成を示す。ナビゲーション装置1は、制御部31、表示装置32、記憶部33、GPS受信器34、テレビチューナ35、スピーカ36、MicroSDカードリーダー37、mini B-CASカードリーダー38、無線受信器39、マイクロ波受信器40等の機器を備えている。
【0063】
制御部31は、CPU,ROM,RAM、各種の周辺回路、インタフェース等を備えるコンピュータで構成される。図示はしないが、制御部31には、上記各機器の他、電源/メニューボタン4、テレビボタン5、テレビ受信アンテナ6、DCジャック9、電源ランプ10、ヘッドホン端子11、リセットボタン12、外部アンテナ端子13等が接続されている。制御部31は、ROMに記録されたOSとプログラム記憶部33aに記憶されたプログラムをRAM上に展開して実行することで、後述の各種処理を実現する。
【0064】
表示装置32は、タッチパネル式の表示装置であり、制御部31の制御に従って表示部3に画像を表示させ、表示部3に対するタッチ操作に基づく操作信号を制御部31に送信する。
【0065】
記憶部33は、HDやEEPROM、NVRAM等の内部メモリや、マイクロSDメモリーカード等の着脱可能な外部メモリ等から構成される。記憶部33は、プログラム記憶部33a、地図データベース33b及び道路ネットワーク情報記憶部33cを有する。
【0066】
プログラム記憶部33aには、後述の各種機能の実現に使用される各種のプログラムが記憶される。
【0067】
地図データベース33bには、表示装置32に地図の画像を表示するための地図データが記憶される。地図データは、区画データ、道路データ、アイコンデータ、名称文字列データ等を含む。
【0068】
区画データは、地図上に地区区画ポリゴンや施設区画ポリゴン等を描画するためのデータであり、地区区画や施設区画等の緯度経度や形状、表示色等を規定するデータである。
【0069】
道路データは、地図上に道路を描画するためのデータであり、道路の緯度経路を示すデータの他、高速道路、国道、県道、細街路等の道路の種類を示すデータを含む。
【0070】
アイコンデータは、地図上に各種の地図アイコンを描画するためのデータである。アイコンデータは、地図アイコンの種類毎に付された識別番号と、各地図アイコンの形状や色を規定するビットマップ等の形式の画像データと、各地図アイコンを配置すべき地図上の位置を示す緯度経度データと、各地図アイコンのカテゴリを規定するカテゴリデータを含む。
【0071】
図9は、カテゴリの例を示す。図示の例では、識別番号が1~100の地図アイコンは、一般施設アイコンのカテゴリに分類され、識別番号が101以降の地図アイコンは、企業アイコンのカテゴリに分類されている。企業アイコンのカテゴリには、ガソリンスタンド、レストラン、ハンバーガーショップ、コンビニエンスストア、銀行、各企業等が定めた色とは異なる色に変更することができない地図アイコンが分類されており、それ以外の地図アイコン(例えば、学校、幼稚園、保育園、郵便局、消防署、警察署、工場、神社、寺、駐車場等を示すアイコン)は、一般施設アイコンに分類されている。
【0072】
名称文字列データは、地図上に名称文字列を表記するためのデータである。名称文字列データは、名称文字列のテキストと、名称文字列を配置すべき地図上の位置を示す緯度経度データを含む。
【0073】
道路ネットワーク情報記憶部33cには、案内経路の検索を行うために必要なデータが記憶されている。案内経路の検索については、後述する。
【0074】
GPS受信器34は、GPS衛星からのGPS信号を受信し、現在位置(経度・緯度)情報を制御部31に出力する。テレビチューナ35は、テレビ受信アンテナ6又は外部アンテナ端子13で受信したテレビ放送電波に基づくテレビの画像及び音声を表示装置32及びスピーカ36から出力させる。スピーカ36は、制御部31の制御に従って音声を出力する。MicroSDカードリーダー37は、挿入口7に挿入されたMicroSDカードに対する書込/読取を行う。mini B-CASカードリーダー38は、挿入口8に挿入されたmini B-CASの読み取りを行う。
【0075】
以下、ナビゲーション装置1が有する機能を説明する。以下の機能は、制御部31がプログラム記憶部33a等に記憶されるプログラムを実行し、ナビゲーション装置1の各種機器を制御することにより実現される。ナビゲーション装置1は、案内経路検索機能、メインメニュー機能、表示切替機能、カラー表示機能、ツートーン表示機能、レーダースコープ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能及び無線警報機能を有する。
【0076】
案内経路検索機能は、道路ネットワーク情報記憶部33cに記憶された道路ネットワーク情報を利用して、ある位置から別の位置に至るルート(経路)を検索する機能である。案内経路検索機能の実行の際には、制御部31は、表示部3に目的地設定メニュー(不図示)を表示させる。この目的地設定メニューには、目的地の設定方法の選択をユーザに促す電話番号検索ボタン、住所検索ボタン、施設名称検索ボタン等が含まれており、ユーザは、表示部3へのタッチ操作で目的地の設定方法を選択する。
【0077】
例えば、電話番号検索ボタンが押下された場合、制御部31は、電話番号の入力画面を表示し、入力された電話番号に対応する位置情報を道路ネットワーク情報記憶部33cから取得する。また、住所検索ボタンが押下された場合には、住所の選択入力画面を表示し、入力された住所に対応する位置情報を道路ネットワーク情報記憶部33cから取得する。制御部31は、取得した位置情報を目的地の位置情報として設定し、現在位置から目的
地までの経路を、道路ネットワーク情報記憶部33cに記憶している道路ネットワーク情報に基づいて求める。案内経路の算出方法としては、例えば、ダイクストラ法など公知の手法を用いることができる。制御部31は、算出した案内経路を、周辺の地図とともに表示する。例えば、現在位置から目的地に至るルートを案内経路として所定の色で表示する。
【0078】
メインメニュー機能は、ナビゲーション装置1の電源がオンになったとき、及び、ナビゲーション装置1の電源がオンの状態で電源/メニューボタン4が操作されたときに、制御部31が、表示部3に図10に示すメインメニューを表示する機能である。制御部31は、図示のように、メインメニューにおいて、ナビボタン、サイファイナビボタン、テレビボタン等の複数のボタンを表示する。
【0079】
サイファイナビボタンは、ナビゲーション装置1の表示モードをカラー表示モードとツートーン表示モードの間で切り替えるためのボタンである。サイファイナビボタンについては、更に後述する。
【0080】
ナビボタンは、ナビゲーション画面を表示させるためのボタンであり、このボタンが操作されると、制御部31は、その時点の表示モード(カラー表示モード又はツートーン表示モード)のナビゲーション画面を表示させる。
【0081】
テレビボタンは、ユーザがテレビを視聴するためのボタンであり、このボタンが操作されると、制御部31は、表示部3にテレビチューナ35が受信したテレビ画面を表示させる。
【0082】
表示切替機能は、制御部31が、図10のメインメニューにおいてサイファイナビボタンが操作されたときに、ナビゲーション装置1の表示モードをカラー表示モードとツートーン表示モードの間で切り替える機能である。カラー表示モードは、制御部31が、表示部3において、ナビゲーション画面、案内画面、ナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面をカラーで表示させるモードであり、ツートーン表示モードは、制御部31が、表示部3において、ナビゲーション画面、案内画面、ナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面をツートーンで表示させるモードである。ナビゲーション装置1の電源がオンになった時点での表示モードは、カラー表示モードであり、サイファイナビボタンが操作される毎に、制御部31は、ツートーン表示モード→カラー表示モード→ツートーン表示モードのように表示モードを切り替える。なお、カラー表示及びツートーン表示のいずれの場合でも、ナビゲーション画面、案内画面、ナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面は、アルファチャンネル付きの画像である。
【0083】
カラー表示機能は、カラーナビ表示機能、カラー案内表示機能、カラーメニュー表示機能を有する。
【0084】
カラーナビ表示機能は、ナビゲーション装置1がカラー表示モードのときに、制御部31が、表示部3にナビゲーション画面をカラーで表示させる機能である。カラー表示のナビゲーション画面の例は、図1に示されており、その表示態様は、背景技術の欄に詳述した通りである。
【0085】
カラー案内表示機能は、ナビゲーション装置1がカラー表示モードのときに、制御部31が、表示部3に案内画面をカラーで表示させる機能である。カラー表示の案内画面の例は、図2に示されており、その表示態様は、背景技術の欄に詳述した通りである。
【0086】
カラーメニュー表示機能は、ナビゲーション装置1がカラー表示モードのときに、制御部31が、表示部3にナビメニュー画面、ルートメニュー画面又は設定メニュー画面をカラーで表示させる機能である。カラー表示のナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面の例は、図3図5に示されており、その表示態様は、背景技術の欄に詳述した通りである。
【0087】
カラーナビ表示機能、カラー案内表示機能及びカラーメニュー表示機能は、上記各画面において、企業アイコンを含むすべての地図アイコン及びすべてのボタンを、アルファチャンネルのアルファ値を0%(透明度0%)にして表示する。
【0088】
ツートーン表示機能は、ツートーンナビ表示機能、ツートーン案内表示機能、ツートーンメニュー表示機能を有する。
【0089】
ツートーンナビ表示機能は、ナビゲーション装置1がツートーン表示モードのときに、制御部31が、表示部3にナビゲーション画面をツートーンで表示させる機能である。ツートーン表示のナビゲーション画面の例を図11に示す。
【0090】
制御部31は、ツートーン表示のナビゲーション画面において、背面側のレイヤに地図を描画し、その前面側のレイヤに情報表示やボタンを表示する。地図は画面全体に表示し、情報表示とボタン表示は原則的に画面の周辺部であって地図の上に配置する。
【0091】
地図を描画するに当たり、制御部31は、地図データベース33bの区画データを用いて最背面に地区を示すポリゴンである地区区画ポリゴン領域を描画し、その上に、地図データベース33bの道路データ、区画データ、アイコンデータ、名称文字列データを用いて、下から順に、道路、施設区画ポリゴン領域、一般施設アイコン、企業アイコン、名称文字列を描画する。
【0092】
図11の例では、制御部31は、地区区画ポリゴンとして、図1における第一~第三地区領域に対応する領域のすべてを黒(000000)で表示し、画面左下から上方に左右二股に分かれる河川領域は、濃紺色(004080)で表示し、図1の「マルサンアイ」の工場等の建物等を示す領域の施設区画ポリゴンは、暗紫色(202040)で表示させている。
【0093】
図11の例では、制御部31は、道路として、高速道路、一般道路及び細街路を表示させている。図11の画面右下の「現在地」のボタン付近から上方に向かって延びる2本の概ね平行な道路は高速道路であり、右側の道路が画面上から下へ向かう車線、左側の道路が画面下から上へ向かう車線を示しており、制御部31は、これらをそれぞれ濃緑色(004040)と薄緑色(20C0C0)で表示する。また「地点登録」のボタンの右上付近と「経由地」ボタンの右上付近を通る斜めの道路は一般道路の国道であり、制御部31は、これを、緑色(00FF00)で表示する。その他メッシュ状に描画されている線などの道路は細街路である。制御部31は、これらの細街路を、中央付近が白色(FFFFFF)で、中央から離れるに従って、薄緑色(9EDBE7)→濃緑色(006377)となるように描画する。このように、細街路の中央の明度を高くし、中央から離れるほど明度を低くすることで、細街路が光っているように見せることができ、近未来感の高い画像にすることができる。また、現在位置アイコンのから上に向かった後左下方向に向かう道路は案内経路検索機能が検索した案内経路を示すものであり、制御部31は、これを、薄緑色(20C080)で描画する。
【0094】
制御部31は、上記地区区画ポリゴン領域及び道路の画像のレイヤの前面側に更に、一般施設アイコン及び企業アイコンを含む地図アイコン及び名称文字列を描画する。
【0095】
図11において、制御部31は、一般施設アイコンとして、一般道路の国道上における
「地点登録」の右上隅のあたりと、国道上の「岩津於御所」の文字の表示されたあたりの2箇所に信号機のアイコンを描画し、画面中央付近やや左側の「マルサンアイ」の施設区画ポリゴン内に工場のアイコンを描画している。信号機のアイコンは信号機の形状を模したものであり、緑色(28A5B0)で縁取られた白色(FFFEFA)の楕円形の枠内に緑色(20A0C0)の円を塗りつぶしたアイコンとなっている。工場のアイコンは、工場建物を模したアイコンであって、工場の外壁に相当する部分は薄い水色(5ABCC0)で、その内側が白色(FFFFFF)で描画されている。なお、制御部31は、これら一般施設アイコンは、アルファチャンネルのアルファ値を0%(透明度0%)にして描画する。
【0096】
また、制御部31は、企業アイコンを、アルファチャンネルのアルファ値を100%(透明度100%)にして描画する。これにより、企業アイコンは透明となり、非表示になる。例えば、実際には、図1(カラー表示のナビゲーション画面)と同様に、「回避エリア」ボタンの上付近には、出光のガソリンスタンドの企業アイコンが描画されているけれども、アルファ値を100%にして描画されているため、当該企業アイコンは非表示となっている。企業アイコンは、各企業が定めた色とは異なる色に変更することができないため、カラフルな企業アイコンを非表示にすることにより、画像の高級感、近未来感、クールさが損なわれることが防止される。また、アルファ値を変化させるだけで企業アイコンを非表示することができるので、地図データベース33bのデータや、地図表示のためのプログラムや処理を変更することなく、企業アイコンを非表示にすることができる。
【0097】
制御部31は、ツートーン表示のナビゲーション画面において、情報表示とボタン表示を次のように行う。例えば、図11のナビゲーション画面では、画面左上に現在時刻を示す「10:31」という文字を白色(FFFFFF)で半透明の黒色(000000)の矩形の背景領域上に描画している。その右側には左右方向に帯状の半透明の黒色(000000)の矩形の背景領域を設け、その背景領域上に青色背景(0080C0)に白色(FFFFFF)で描かれた日本地図の矩形領域からなるアイコンと、現在位置を示す「愛知県岡崎市仁木町」という文字を白色(FFFFFF)で描画している。
【0098】
制御部31は、更に、画面左上の時計の下に、地図の縮尺変更ボタンを表示している。制御部31は、縮尺変更ボタンを、薄緑色(60A080)の半透明の背景領域上に北方向を示すコンパスの図形と「100m」の文字(現在選択されている地図の縮尺)を白色(FFFFFF)で表示している。
【0099】
制御部31は、このボタンの下にGPSの受信状況を示す情報表示領域を表示しており、この情報表示領域は、白色(FFFFFF)で「GPS」の文字と現在のGPSの受信レベルを示す3本のバーが、若干透過した黒色(204040)の矩形の背景領域上に描画されている。
【0100】
制御部31は、情報表示の背景領域のアルファチャンネルのアルファ値を0%~100%の間の適切な値に設定することにより、情報表示の背景領域を半透明で表示する。
【0101】
制御部31は、画面の右側及び下側にそれぞれ4つのボタンを表示している。画面の右側の4つのボタンは上から順に「周辺観光スポット」「周辺施設」「経由地にする」「目的地にする」のボタンである。また、画面の下側の4つのボタンは左から順に「MENU」、「地点登録」、「回避エリア」及び「現在地」のボタンである。これら8つのボタンは、半透明の薄青色(60A080)又は薄水色(80C0C0)の背景領域と、当該背景領域上の白色(061E52)のアイコンと文字で表示されている。このように、ボタン(背景領域)を半透明にすることで、近未来感の高い画像にすることができる。制御部31は、各ボタンの背景領域のアルファチャンネルのアルファ値を0%~100%の間の適切な値に設定することにより、ボタンの背景領域を半透明で表示する。
【0102】
こうした情報表示やボタン表示に加え、制御部31は、地図上に、現在位置を示す現在位置アイコンを表示している。図11においては、現在位置アイコンは、画面右下「MENU」と「地点登録」のボタンの間に表示されている。このアイコンは白色(A6CAF0)で縁取られた薄緑色(20C0C0)の三角形で描画されている。
【0103】
図12は、ツートーン表示のナビゲーション画面の他の例を示す。
【0104】
ツートーン案内表示機能は、ナビゲーション装置1がツートーン表示モードのときに、制御部31が、表示部3に案内画面をツートーンで表示させる機能である。ツートーン表示の案内画面の例を図13に示す。
【0105】
図示のように、制御部31は、案内画面の左側に地図表示領域、右側に案内表示領域を設けて表示している。地図表示領域は、図11と同様の表示である。案内表示領域は、3つの案内が表示されている。案内には、半透明の紺色(062773)又は淡緑色(1786CE)の背景領域上に次の交差点の名称とその交差点までの距離や通過区分(進行方向)を示す白色(FFFFFF)の文字及び矢印や各レーンの進行方向を示す青地(292429)又は緑地(187DBD)に白抜き(FFFFFF)の矢印が表示されている。案内の背景領域を半透明にすることで、近未来感の高い画像にすることができる。制御部31は、背景領域のアルファチャンネルのアルファ値を0%~100%の間の適切な値に設定することにより、背景領域を半透明で表示する。
【0106】
ツートーンメニュー表示機能は、ナビゲーション装置1がツートーン表示モードのときに、制御部31が、表示部3にツートーン表示のナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面を表示させる機能である。ツートーン表示のナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面の例を、図14図16に示す。ツートーンメニュー表示機能は、図11のナビゲーション画面において「MENU」ボタンへのタッチが検出された場合に、図14のナビメニュー画面を、図14のナビメニュー画面で「ルート」ボタンへのタッチが検出された場合に図15のルートメニュー画面を、図14のナビメニュー画面の「設定」ボタンへのタッチが検出された場合に図16の設定メニュー画面を、それぞれ表示部3に表示させる。
【0107】
ナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面では、制御部31は、背面側のレイヤに背景画像を描画し、その前面側のレイヤに複数のボタンや情報表示を描画する。例えば、図14~16のナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面における背景画像は、深緑色(001010)の地色の上に薄水色(10C3CE)で描画された図柄である。図柄は、世界地図の図柄と、遠近法に従って作図された幾何学的図柄(画面下側に向けて幅が広がる格子柄と円図形が組み合わされた図柄)で構成されている。
【0108】
図14のナビメニュー画面では、制御部31は、画面上部に白色(FFFFFF)の「ナビメニュー」の文字とともに「地図」及び「終了」のボタンを表示させ、その下側のウインドウに6つボタンを表示させている。「地図」のボタンは、緑色(00E3EF)の枠とその内側に配置された白色(FFFFFF)の日本地図の図形及び文字で構成されている。「終了」のボタンは、緑色(00DBE7)の枠とその内側に配置された白色(FFFFFF)の文字で構成されている。
【0109】
ウインドウ内の6つボタンは、半透明の背景領域内に配置された日本語/英語文字及び図形で構成されている。背景領域は、中央付近が薄い緑色(188E94)で、外周の濃い緑色(082C39)に向かって色が濃くなるグラデーションを有している。制御部31は、背景領域のアルファチャンネルのアルファ値を0%から100%の間の適切な値に設定すること
で背景領域を半透明にする。日本語文字は白色(FFFFFF)であり、英語文字は薄緑色(218A94)である。図形は、白色(FFFFFF)、薄緑色(18D3DE)及びその中間色のグラデーション模様で描かれている。
【0110】
図15のルートメニュー画面及び図16の設定メニュー画面も同様の構成であるが、制御部31は、図15のルートメニュー画面では、画面左上部に白色(FFFFFF)の「ルートメニュー」の文字とともに「戻る」のボタンを表示させ、画面右下に、半透明の薄い緑色(292C39)の背景領域内に白色(FFFFFF)の「現在地」の文字及びアイコンマークを配置した「現在値」ボタンを表示させており、図16の設定メニュー画面では、画面左上部に白色(FFFFFF)の「設定メニュー」の文字とともに「戻る」のボタンを表示させ、画面右下に、半透明の薄い緑色(292C39)の背景領域内に白色(FFFFFF)の「現在地」の文字及びアイコンマークを配置した「現在値」ボタンを表示させている。図15のルートメニュー画面及び図16の設定メニュー画面の背景領域及びウインドウ内のボタンは、図15のルートメニュー画面ではボタンの数が5つであることを除いて、図14のナビメニュー画面と同様である。制御部31は、図15のルートメニュー画面及び図16の設定メニュー画面において、背景領域のアルファチャンネルのアルファ値を0%から100%の間の適切な値に設定することで背景領域を半透明にする。
【0111】
上記のようにツートーン表示のナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面では、背景の前面側のレイヤにおいてボタンや背景領域が半透明で描画されているため、近未来感のある画面にすることができる。また、背景が世界地図の図柄なので、近未来感、クールさのある画面にすることができる。また、背景が遠近法を用いて描画された画像であるため、立体感のある背景の手前側でボタンが宙に浮いているように見え、近未来感、クールさの強い画面とすることができる。
【0112】
また、ツートーン表示機能により表示されるナビゲーション画面、案内画面、ツートーン表示のナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面は、ツートーンでの表示であるため、ユーザは、高級感、近未来感、クールさのある画像を楽しむことができ、スポーツカーに乗っている人や独身者等のユーザ層の嗜好に合わせることができ、及び/又は、ユーザが、高級車のインテリアにマッチした画面と感じることができる。また、これらの画面は、緑と青の濃淡及び明暗と、白、黒、灰の無彩色の濃淡及び明暗で表現されており、高級感、近未来感、クールさが高くなるとともに、識別性の高い白、黒、灰により画面が見易くなる。これらの画面では、赤、暖色系の色、原色及びパステルカラーの使用が少ないため、高級感、近未来感、クールさがより強くなっている。
【0113】
レーダースコープ表示機能は、制御部31が、レーダースコープ表示機能は、GPS受信器34によって検出した現在位置から所定の範囲内(例えば、約1kmの範囲内)にある警報対象物を地図データベース33bに記憶された位置情報に基づいて検索し、自車と警報対象物との相対的な位置関係を表示部3に表示する機能である。
【0114】
レーダースコープ表示機能の実行中、制御部31は、表示部3に地図を表示させるとともに、この地図上に自車の位置を示す矢印形の自車アイコンを表示させる。また、レーダースコープ表示機能の実行中に、イベントが発生した場合(警報を報知するための所定条件が満たされた場合)には、地図上に「L」「RD」「P」「N」等の文字を有するPOIアイコンを表示させ、警報対象物の種類と位置を示す。制御部31は、レーダースコープ表示機能の実行中に、イベントが発生した場合には、以下に説明するGPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能のいずれかを実行するための制御処理を行う。
【0115】
GPS警報機能は、制御部31は、GPS受信器34によって検出した現在位置と、地図データベース33bに記憶している警報対象物の位置とが所定の距離まで接近した場合
に、表示部3に警報を表示する機能である。警報の表示態様としては、例えば、警報対象物の位置情報を示すPOIアイコンを地図上に表示し、又は現在表示中の地図画面に重ねて警報画面を表示する。このとき、制御部31は、例えば、「500m先LHシステムです」といった警報対象物の種類及び距離を示す音声をスピーカ36から出力する処理を行う。
【0116】
GPS警報機能の警報対象物としては、例えば、速度測定装置(ループコイル、LHシステム、Hシステム、レーダー式オービス等)、ネズミ捕りエリア、移動オービスエリア、追尾式取締りエリア、一時停止取締エリア、交差点取締エリア、その他取締エリア、シートベルト検問エリア、飲酒検問エリア、携帯電話検問エリア、その他検問エリア、交差点監視ポイント、信号無視抑制システム、高速道交通警察隊、Nシステム、交通監視システム、警察署、事故多発エリア、サービスエリア、パーキングエリア、ハイウェイオアシス、高速道長/連続トンネル、ハイウェイラジオ受信エリア、道の駅、ビューポイントパーキング、駐車場、公衆トイレ等がある。
【0117】
レーダー波警報機能は、制御部31が、マイクロ波受信器40によって速度測定装置から発せられる所定周波数帯のマイクロ波に相当する電波が検出された場合に、表示部3に警報を表示するとともに、スピーカ36から警報音を出力する機能である。例えば、速度測定装置の発する所定周波数帯のマイクロ波が、マイクロ波受信器40によって検出された場合には、レーダーの模式図又は写真を警報として表示部3に表示するとともに、「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ36から出力する。
【0118】
無線警報機能は、制御部31が、無線受信器39によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部3に表示するとともに、スピーカ36からその無線の種別を示す警報音声を出力する。例えば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。
【0119】
以上のように、ナビゲーション装置1は、表示部3に画像を表示させる制御部31を備え、車内に居る人が表示部3を視認できるように車両に設置可能であって、制御部31は、画像をツートーンで表示させる機能であるツートーン表示機能を有する。そのため、ユーザは、高級感、近未来感、クールさを感じることができ、スポーツカーに乗っている人や独身者等のユーザ層の嗜好に合わせることができ、及び/又は、ユーザが、高級車のインテリアにマッチした画像と感じることができるのでよい。
【0120】
ツートーンでの表示は、2つの有彩色の濃淡及び明暗に加えて、白、黒、灰の無彩色の濃淡及び明暗で表現された表示である。そのため、高級感、近未来感、クールさがある画像の中で、2つの有彩色に対して識別性の高い白、黒、灰を用いた見易い表示を行うことができる。
【0121】
上記2つの有彩色は、緑及び青である。そのため、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよい。ツートーンでの表示は、緑、青及びその混合色の明暗、又は、緑、青及びその混合色の明暗と白、黒、灰で表現された表示である。そのため、高級感、近未来感、クールさを特に強く表現できるのでよい。緑、青及びその混合色の明度が低いので、高級感、近未来感、クールさを強く表現できるのでよい。
【0122】
また、画像内での赤の使用が少ない。そのため、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよい。また、上記2つの有彩色は寒色系の色である。そのため、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよい。また、画像内での暖色系の色の使用が少ない。そのため、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよい。また、画像内での原色及び/又はパステルカラーの使用が少ない。そのため、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよい。また、画像の明度が低い。そのため、高級感、近未来感、クールさをより強く表現できるのでよい。
【0123】
ナビゲーション装置1は、レーダー探知機等、車両に設置して使用する他の電子機器としてもよい。表示部3は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機ELD(Organic Electroluminescent Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等の画面とするとよい。
【0124】
また、ツートーン表示機能が表示させるナビゲーション画面、案内画面、ナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面は、背景とボタンを含み、ボタンの明度が背景よりも高い。そのため、ボタンが浮き上がったようにユーザが感じるようになるのでよく、ユーザが立体感や近未来感を感じることができるのでよい。遠くに在る物ほど暗く見えることが通常であることから、ボタンの明度を背景より高くすることで、ボタンが浮き上がったような立体感のある画像にできることを本発明者が見出したものである。また、このようにすれば、ボタンを際立たせることができるのでよい。背景は、ボタンの背景である。
【0125】
また、ツートーン表示機能が表示させるナビゲーション画面、案内画面、ナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面は、背景とボタンを含み、ボタンは、背景の前面側のレイヤに半透明で配置されている。そのため、近未来感を一層強くすることができるのでよい。ツートーン表示機能が表示させるこれらの画像を、アルファチャンネル付きの画像とし、ボタンのアルファ値を0%から100%の間の適切な値に設定することでボタンを半透明に表示されている。背景は、ボタンの背景である。
【0126】
ナビゲーション画面及び案内画面の背景は、地図を含む。そのため、電子機器をナビゲーション装置やレーダー探知機として機能させることが可能になるのでよい。ツートーン表示のナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面の背景は、世界地図を含む図柄である。そのため、画像を、近未来感、クールさのあるメニュー画面とすることができるのでよい。各画像内のボタンは、ユーザにより操作されたときに、そのボタンに割り当てられた機能をナビゲーション装置1が実行するように構成されているのでよい。画像は、複数のレイヤで構成されているのでよい。背景を描画するレイヤとボタンを描画するレイヤを別々のレイヤとされており、背景を描画するレイヤの前面側にボタンを描画するレイヤが配置されているのでよい。
【0127】
また、ツートーン表示のナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び設定メニュー画面の背景は、遠近法を用いて描画したものである。そのため、立体感のある背景の手前側でボタンが宙に浮いているように見え、近未来感、クールさの強い画像とすることができるのでよい。遠近法を用いて描画する背景は、予め遠近法を用いて描画した背景を、ビットマップ等の形式で記憶手段に記憶しておいたものを読み出して表示しているのでよい。
【0128】
また、ツートーン表示機能が表示させるナビゲーション画面及び案内画面は、複数の表示要素を含み、複数の表示要素は、中央の明度が高く、中央から離れるほど明度が低い表示要素である細街路を含む。そのため、細街路が光っているようユーザが感じるのでよく、画像の近未来感を高めることができるのでよい。点光源や線光源等は、中央が最も明るく、中央から離れるに従って暗くなることから、細街路の明度をこれと同様に変化させることで、細街路が発光しているかのようにユーザが感じるのでよい。例えば、ツートーン
表示機能が表示する画像が地図を含んでおり、当該地図中の道路や、地図上のボタン、アイコン等の表示要素上の文字や図柄、これらの表示要素の輪郭や枠を発光表示要素とするとよい。道路地図における道路を発光表示要素とすると、道路が発光しているように見え、近未来感が高くなるのでよい。
【0129】
制御部31は、画像をカラーで表示するカラー表示機能と、ユーザの操作に従って、ツートーン表示機能による表示とカラー表示機能による表示の間での切り替えを行う表示切替機能を更に有する。そのため、ユーザは、自分の嗜好に合わせてツートーン表示機能による画像の表示とカラー表示機能による画像の表示を選択できるので、より広いユーザ層の嗜好に適合する画像を提供できるのでよい。カラーでの表示は、例えば、RGBすべてを用いた色とりどりの表示、カラフルな表示とするとよい。例えば、ユーザにとって走り慣れた道路やユーザがよく知っている地域を走行しているときには、ユーザは、ツートーン表示にすることで、ユーザの車両のインテリアにマッチした画像にすることができる一方、ユーザがよく知らない土地を走行しているときには、ユーザは、カラー表示の現実感があって、判り易い表示にすることで、当該よく知らない土地の情報把握が容易になる。
【0130】
ツートーン表示機能及びカラー表示機能が表示させる画像は、背景及び背景の前面側のレイヤに配置された地図アイコンを含み、カラー表示機能は、地図アイコンを不透明にして背景上に配置し、ツートーン表示機能は、地図アイコンを透明にして背景上に配置するとよい。このようにすれば、カラー表示機能が表示させる画像では地図アイコンを表示することでユーザに提供する情報量を増加させる一方で、ツートーン表示機能が表示させる画像では地図アイコンを透明にすることで、画像がシンプルになるのでよい。
【0131】
特に、地図アイコンが、色とりどり及び/又はカラフルである場合、地図アイコンによって画像の高級感、近未来感、クールさが損なわれることが防止できるのでよい。例えば、背景が地図であり、地図の表示ソフト(プログラムやデータ)の中に色とりどりでカラフルな配色の地図アイコンのデータが組み込まれている場合、地図の表示ソフトの地図アイコンの描画処理を変更することなく、地図アイコンを透明にするだけで、地図アイコンを非表示することができるのでよい。背景が地図の場合、地図アイコンは、例えば、学校、幼稚園、保育園、郵便局、消防署、警察署、工場、神社、寺、駐車場、企業等を示す地図アイコンとすると、カラー表示機能が表示させる地図上でこれらの施設の場所を表示できるのでよい。
【0132】
また、ツートーン表示機能及びカラー表示機能が表示させる画像を、アルファチャンネル付きの画像とし、地図アイコンを透明にする場合にはアルファ値を100%とし、地図アイコンを不透明にする場合にはアルファ値を0%としているのでよい。
【0133】
また、サイファイ表示機能が表示させる画像は、背景及び背景の前面側のレイヤに配置された地図アイコンを含み、ツートーン表示機能は、地図アイコンを透明にして背景上に配置してもよい。このようにすれば、例えば、背景が地図であり、地図の表示ソフト(プログラムやデータ)の中に色とりどりでカラフルな配色の地図アイコンのデータが組み込まれている場合、地図の表示ソフトの地図アイコンの描画処理を変更することなく、地図アイコンを透明にするだけで、地図アイコンを非表示することができるのでよい。
【0134】
また、地図アイコンは、第1及び第2のカテゴリのいずれかに属し、ツートーン表示機能は、第1のカテゴリに属する地図アイコンである企業アイコンを透明にして背景上に配置し、第2のカテゴリに属する地図アイコンである一般施設アイコンは不透明にして背景上に配置する。そのため、ツートーン表示機能が表示させる画像の情報量の減少を少なくできるのでよい。カラー表示機能は、第1及び第2のカテゴリの双方の地図アイコンを不透明で背景上に配置するのでよい。
【0135】
色とりどりでカラフルな配色のアイコンや、既定の表示色を変更することが禁止されている、若しくは、好ましくない企業アイコンを第1のカテゴリに分類し、それ以外の一般施設アイコンを第2のカテゴリに分類しているのでよい。例えば、ガソリンスタンド、レストラン、ハンバーガーショップ、コンビニエンスストア、銀行等の企業を示す企業アイコンは、企業のロゴデザインを再現したものであって、各企業が定めた色とは異なる色に変更することができないので、これらの地図アイコンを企業アイコンのカテゴリに分類し、それ以外の例えば、学校、幼稚園、保育園、郵便局、消防署、警察署、工場、神社、寺、駐車場等を示すアイコンを一般施設アイコンのカテゴリに分類しているのでよい。
【0136】
ツートーン表示機能及びカラー表示機能が表示させるナビゲーション画面及び案内画面は、第1及び第2の種類の道路を含む地図データに基づいて描画される地図を含み、カラー表示機能は、地図上に第1及び第2の種類の道路を表示させ、ツートーン表示機能は、地図上に第1の種類の道路を表示させ、第2の道路を表示しないようにするとよい。
【0137】
このようにすれば、ツートーン表示機能が表示させる画像を高級感、近未来感、クールさのある画像にできるとともに、ツートーン表示機能が表示させる地図をシンプルにすることができるのでるのでよく、ユーザは、地図を見易くなるのでよい。例えば、第1の種類の道路は、高速道路や幹線道路とし、第2の種類の道路は、細街路とするとよい。例えば、第2の種類の道路は、第1の種類の道路よりも細い道路とするとよい。例えば、第1の種類の道路は、第2の種類の道路よりも主要な道路とするとよい。
【0138】
以上、好ましい実施の形態を説明したが、上記実施の形態における装置、システム及びプログラム又はその要素、部材等の形状、寸法、材質、機能、動作態様、制御態様、制御パラメータ、動作態様等は例として記載したものであり、これらは変更が可能である。
【0139】
例えば、上記実施形態では、ツートーン表示のナビゲーション画面及び案内画面における細街路が発光表示要素である場合を説明したが、それ以外の高速道路や国道等の道路、地図アイコン、ボタン、又は、地図アイコンやボタン内の文字や図形を発光表示要素としても良く、また、ツートーン表示のナビメニュー画面、ルートメニュー画面及び/又は設定メニュー画面におけるボタンや文字や図形、ボタン内の文字や図形等を発光表示要素としても良い。
【0140】
また、上記実施形態では、ツートーン表示において企業アイコンのすべてを非表示とする例を示したが、企業アイコンの一部のみを非表示としてもよく、企業アイコンに加えて全部又は一部の一般施設アイコンを非表示としてもよく、すべての地図アイコンを非表示としてもよい。
【0141】
また、上記実施形態では、アルファチャンネルのアルファ値を0%又は0%~100%の間の数値に設定することにより、企業アイコンやボタン(又はその背景領域)等の特定の表示要素を非表示又は半透明にする場合を示したが、表示要素を非表示又は半透明にする方法は任意であり、他の方法によって、表示要素を非表示又は半透明にしてもよい。
【0142】
また、上記実施形態では、カラー表示モード及びツートーン表示モードの双方で高速道路、国道、県道、細街路等のすべてが表示される場合を示したが、カラー表示モードでは、これらのすべての種類の道路を表示する一方で、ツートーン表示モードでは、一部の種類の道路(例えば、高速道路、国道、県道)を表示して、それ以外の種類の道路(例えば、細街路)を非表示にすることもできる。このようにすることで、表示がシンプルになり、ユーザにとって画面が見易くなる。
【符号の説明】
【0143】
1・・・ナビゲーション装置
2・・・本体
3・・・表示部
4・・・メニューボタン
5・・・テレビボタン
6・・・テレビ受信アンテナ
7・・・MicroSDカードの挿入口
8・・・B-CASカードの挿入口
9・・・DCジャック
10・・・電源ランプ
11・・・ヘッドホン端子
12・・・リセットボタン
13・・・外部アンテナ端子
14・・・係合部
20・・・クレードル
21・・・台座部
22・・・レバー
23・・・装着部
24・・・取外ボタン
25・・・アーム
26・・・ロック
31・・・制御部
32・・・表示装置
33・・・記憶部
33a・・・プログラム記憶部
33b・・・地図データベース
33c・・・道路ネットワーク情報記憶部
34・・・GPS受信部
35・・・テレビチューナ
36・・・スピーカ
37・・・MicroSDカードリーダー
38・・・mini B-CASカードリーダー
39・・・無線受信器
40・・・マイクロ波受信器

図1
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