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  • 特開-マスクホルダ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022029060
(43)【公開日】2022-02-17
(54)【発明の名称】マスクホルダ
(51)【国際特許分類】
   G02C 11/00 20060101AFI20220209BHJP
   A62B 18/08 20060101ALI20220209BHJP
   A41D 13/11 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
G02C11/00
A62B18/08 Z
A41D13/11 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020132166
(22)【出願日】2020-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】520291995
【氏名又は名称】三橋 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100155181
【弁理士】
【氏名又は名称】中 大介
(72)【発明者】
【氏名】三橋 俊夫
【テーマコード(参考)】
2E185
2H006
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185CC36
2H006CA00
(57)【要約】
【課題】眼鏡を装着する者がマスクを快適に着用することが可能なマスクホルダを提供する。
【解決手段】少なくとも人HMの鼻NS及び口MTを覆う通気性を有するマスク本体201と、マスク本体201の左右両側端部にそれぞれ設けられた一対のゴム紐202とを有するマスク200を眼鏡300に対して装着するためのマスクホルダ10は、眼鏡300の左右の蔓302にそれぞれ装着される一対の本体部100を備えている。一対の本体部100はそれぞれ、眼鏡300の蔓302の延在方向に延びて断面コ字状に形成されて眼鏡300の蔓302の一部を収容保持する蔓保持部101と、蔓保持部101の開放部分に対して開閉自在に蓋をして筒状に形成するための蓋部材と、蔓保持部101の下端縁から下方に向けて延在し、先端部104dでマスク本体201の下端部を支持する支持部104とを有している。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも人の鼻及び口を覆う通気性を有するマスク本体と、該マスク本体の左右側端部にそれぞれ設けられた一対の耳掛け部とを有するマスクを眼鏡に対して装着するためのマスクホルダであって、
眼鏡の左右の蔓にそれぞれ装着される一対の本体部を備え、
前記一対の本体部はそれぞれ、
眼鏡の蔓の延在方向に延びて断面コ字状に形成されて該眼鏡の蔓の一部を収容保持する蔓保持部と、
前記蔓保持部の開放部分に対して開閉自在に蓋をして筒状に形成するための蓋部と、
前記蔓保持部の下端縁から下方に向けて延在し、先端部でマスク本体の下端部を支持する支持部とを有することを特徴とするマスクホルダ。
【請求項2】
前記一対の本体部がそれぞれ眼鏡の蔓に装着された該眼鏡を人が装着したときに、前記先端部が該人の顎の近傍に位置するように前記支持部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマスクホルダ。
【請求項3】
前記支持部は、基端部が前記蔓保持部の下端縁前方に接続されるとともに、前記先端部が前方を向くようにく字状をなしていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマスクホルダ。
【請求項4】
前記蔓保持部に収容可能であって、該蔓保持部に収容保持される眼鏡の蔓と該蔓保持部とにより形成される空隙を埋めるためのアダプタを備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマスクホルダ。
【請求項5】
前記支持部の先端部及び所定長さ離間した位置にそれぞれマスクの耳掛け部を掛止可能な掛止部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマスクホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
花粉対策、感染症対策あるいは感冒予防などを目的として、ガーゼや不織布などの本体によって人の鼻や口を覆うためのマスクは、一般的に、マスク本体の両端に輪状に取り付けられたゴム紐等の紐状体を耳に掛止して装着される。
【0003】
このようなマスクは、着脱容易とされているが、紐状体の弾性力により耳の後側が前方に向けて押圧されるため、長時間装着すると耳に痛みを感じたり、紐と耳との摩擦により擦傷や炎症が生じる場合もあることが顕著にみられる。
【0004】
また、眼鏡を着用する者にあっては、眼鏡を着用しながらマスクも着用することになるため、例えば、マスクを着脱する際に、マスクの紐が眼鏡の蔓に巻き付いたりして大変煩わしいといった問題が生じる場合がある。また、例えば、花粉症対策用眼鏡を着用する者にあっては、マスクも同時に着用することになるが、両者をそれぞれ着脱する作業を要するため、大変面倒であるといった問題が生じる場合もある。
【0005】
以上のような問題に鑑み、例えば、マスクの紐を係止するための係止部を備えたマスクホルダを眼鏡の蔓に設け、マスクを直接人に装着するのを回避するようにしたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第313657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した文献に記載された考案では、マスクを適正に着用した場合に、マスクの紐が弾性力により前方に引っ張られる方向に収縮するため、これに伴って眼鏡の蔓も前方に引っ張られる。したがって、眼鏡を装着する者の耳への負担が大きくなって、不快感が増すといった問題が生じる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、眼鏡を装着する者がマスクを快適に着用することが可能なマスクホルダを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を解決するため、請求項1に記載の発明は、少なくとも人の鼻及び口を覆う通気性を有するマスク本体と、該マスク本体の左右側端部にそれぞれ設けられた一対の耳掛け部とを有するマスクを眼鏡に対して装着するためのマスクホルダであって、
眼鏡の左右の蔓にそれぞれ装着される一対の本体部を備え、
前記一対の本体部はそれぞれ、
眼鏡の蔓の延在方向に延びて断面コ字状に形成されて該眼鏡の蔓の一部を収容保持する蔓保持部と、
前記蔓保持部の開放部分に対して開閉自在に蓋をして筒状に形成するための蓋部と、
前記蔓保持部の下端縁から下方に向けて延在し、先端部でマスク本体の下端部を支持する支持部とを有することを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のマスクホルダにおいて、
前記一対の本体部がそれぞれ眼鏡の蔓に装着された該眼鏡を人が装着したときに、前記先端部が該人の顎の近傍に位置するように前記支持部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のマスクホルダにおいて、
前記支持部は、基端部が前記蔓保持部の下端縁前方に接続されるとともに、前記先端部が前方を向くようにく字状をなしていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマスクホルダにおいて、
前記蔓保持部に収容可能であって、該蔓保持部に収容保持される眼鏡の蔓と該蔓保持部とにより形成される空隙を埋めるためのアダプタを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマスクホルダにおいて、
前記支持部の先端部及び所定長さ離間した位置にそれぞれマスクの耳掛け部を掛止可能な掛止部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、眼鏡を装着する者がマスクを快適に着用することが可能なマスクホルダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】マスクホルダの構成について説明する図であって、(A)は、マスクホルダの本体部の正面図であり、(B)は、本体部の右側面図であり、(C)は、蓋部材の正面図であり、(D)は、蓋部材の右側面図であり、(E)は、アダプタの正面図であり、(F)は、アダプタの右側面図であり、(G)は、アダプタの左側面図である。
図2】眼鏡の蔓にマスクホルダを取り付けた様子を示す図であって、(A)は、その左側面図であり、(B)は、その正面図である。
図3】マスクホルダにマスクを装着した様子を示す図であって、(A)は、その左側面図であり、(B)は、その正面図である。
図4】アダプタを使用して眼鏡の蔓にマスクホルダを取り付ける様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係るマスクホルダについて、図面を参照しながら説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0017】
先ず、図1を参照しながら、本実施形態に係るマスクホルダ10の構成について説明する。なお、図1には、マスクホルダ10のうち眼鏡300の左側の蔓302に装着される本体部100Lが示されている。眼鏡300の右側の蔓302に装着される本体部100Rは、本体部100Lと左右対称とされている点以外は同じ構成とされているので、眼鏡300の左側の蔓302に装着される本体部100Lについてのみ説明し、本体部100Rについては説明を省略する。また、以下の説明では、本体部100L及び本体部100Rを総称して本体部100と示して説明することがある。
【0018】
本体部100は、眼鏡300の蔓302の延在方向に延びて側断面視でコ字状に形成されて眼鏡300の蔓302の一部を収容保持する蔓保持部101と、蔓保持部101の前方下端から下方に突設され、一旦緩やかに(例えば、15度)斜め後方に延びた後、鋭角に折り曲がって(例えば、80度)斜め前方に延びたく字状の支持部104と、蔓保持部101の開口部分に蓋をする蓋部材107と、眼鏡300の蔓302の上下長さに応じて蔓保持部101の収容空間102に収容することで蔓保持部101内の空隙を埋めるためのアダプタ108とを備えて構成されている。
【0019】
蔓保持部101は、側断面視でコ字状に形成されて眼鏡300の蔓302の一部を収容する収容部102が形成されている。収容部102の開放面の近傍の上下には、蔓保持部101の延在方向に沿ってスライド溝103が形成されている。また、蔓保持部101の後端は、斜めに切り落とされた形状をなしており、蔓保持部101は、正面視で台形状をなしているが、他の形状であってもよく、例えば、方形状とされてもよい。
【0020】
蓋部材107は、蔓保持部101の開放面の開口部分の形状に沿った形状をなした基部107aと、基部の上下端縁にそれぞれ薄肉状のフランジ部107bとを備えてなり、フランジ部107bを蔓保持部101のスライド溝103に挿通することにより、基部107aにより蔓保持部101の開放面を閉塞することができる。このとき、蔓保持部101の正面が略面一で被覆される。なお、本実施形態では、スライド溝103が両端に亘って形成されているが、一端側にストッパを設け、蓋部材107の抜け止めの機能を持たせるようにしてもよい。また、本実施形態では、蓋部材107をスライド溝103に挿通して蔓保持部101の開口部分を閉塞するようにしたが、例えば、蔓保持部101の上端縁あるいは下端縁に薄肉状のヒンジが蔓保持部101と一体形成されるとともに、蔓保持部101の開放面の開放部分に整合する蓋部がヒンジに一体形成により接続されることで蔓保持部101と一体化されており、例えば、一部を弾性変形させて、蓋部が蔓保持部101に係止可能とし、ヒンジを回動軸として開閉可能に構成されてもよい。
【0021】
アダプタ108は、方形状をなして前後方向に延びるとともに、前方から後方に向けて上り傾斜をなすように一部が切り欠かれた空隙部108aを有しており、蔓保持部101によって保持される眼鏡300の蔓302と蔓保持部101の収容部102とにより形成される空隙を埋めて蔓302の保持力を高めることが可能である。なお、蔓302と収容部102とにより形成される空隙が少ない場合には、アダプタ108を用いないようにしても構わない。
【0022】
また、蔓保持部101の前方下端縁には上述した支持部104が一体形成されている。より詳しくは、支持部104は、蔓保持部101の下端縁の背面側に前端から略中央にかけて一体に下方に向けて突設されてなり、その厚みは蔓保持部101の約1/3程度の薄板状となっている。支持部104は、基端から後方に向けて緩やかな角度(例えば、15度)でもって延出した細板状の基端部104aが形成されており、これに続いて、鋭角(例えば、80度)の角度をなしている屈曲部104cで前方に屈曲形成されている。屈曲部104cに続いて、細板状の胴部104bが前方に向けて下り傾斜してなり、また、基端部104aよりもさらに薄肉状とされている。そのため、図3に示すように、マスク200をマスクホルダ10に装着した際に、人HMの顎CHに向けて湾曲するように、可撓性を有している。また、胴部104bの先端には先端部104dを有しており、後述するように、この先端部104dでマスク200のマスク本体201下端部を保持可能とされている。このように、本実施形態の支持部は、上述した構成とされているので、図2に示すように、先端部104dが、マスクホルダ10が装着された眼鏡300をかけた人HMの顎CHの近傍に位置するようになる。
【0023】
また、胴部104bの先端部104dの後端縁及び先端部104dと屈曲部104cとの間の所定位置の後端縁にそれぞれ掛止部105,106が一体形成されて後方に突設されている。
【0024】
掛止部105,106はそれぞれ、胴部104bの延在方向に沿って開設された長孔105b,106bと長孔105b,106bに接続するための切欠き105a,105bとを備えて構成されている。掛止部105,106はこのように構成されているので、例えば、マスクホルダ10に装着したマスク200の耳掛け部として機能するゴム紐202を切欠き105aや切欠き106aに挿通して長孔105bや長孔106bで支持させることで、マスク200を人HMの顔面に引き寄せることが可能となり、マスクと人HMの顔面の密着性を向上させることができるようになる。なお、本実施形態において用いるマスク200は、マスク本体201の左右側端部にそれぞれ耳掛け部として機能する一対のゴム紐202が設けられたものを使用しており、本実施形態では、ゴム紐202を掛止部105で掛止するようにしているが、掛止部105と掛止部106の両方でゴム紐202を係止するようにしてもよいし、掛止部106でのみ掛止するようにしてもよい。また、いずれの掛止部105,106にもゴム紐202を掛止させないで使用してもよい。また、例えば、自作したマスク200で、耳掛け部をカスタマイズしたり、耳掛け部の長さが十分に得られていない等の理由で、後述するように、蔓保持部101で耳掛け部を支持できないような場合に、これら掛止部105,106のみを用いて耳掛け部を掛止してマスク200を装着することも可能である。また、マスク200をマスクホルダ10に装着した際に、ゴム紐202を掛止部105や掛止部106で掛止することで支持部104の形状に沿って配置することができるので、ゴム紐202が目立たなくなって見た目もよくなる。なお、掛止部105,106の形状や設置数は適宜設定することができる。また、掛止部105,106を設けない構成としてもよい。
【0025】
次に、図2及び図3を参照しながら、眼鏡300にマスクホルダ10を取り付けるとともマスク200を装着する要領について説明する。
【0026】
先ず、使用する眼鏡300の蔓302の後方の適宜位置に一対の本体部100L,100Rをそれぞれ取り付ける。具体的には、本体部100の蔓保持部101に形成された収容部102に眼鏡300の蔓302の後方であって折り曲げ位置の前方部分を収容する。なお、ここで使用する眼鏡300は、蔓302の高さが収容部102の高さに略整合しているので、アダプタ108は使用していない。
【0027】
続いて、図3に示すように、マスク200のゴム紐202を収容部102にさらに収容した後、蓋部材107を蔓保持部101の前方あるいは後方からスライド挿入して収容部102を閉塞する。このとき、マスク200のゴム紐202の位置を適宜位置に整えるのが好ましい。これにより、マスク200及び眼鏡300を本体部100によって保持される。
【0028】
次に、少なくとも鼻NS及び口CHを覆うマスク本体201の下端部の左右両隅部分を内側に折り返してテープなどの接着手段により固定して、マスク本体201の下端部の左右両隅部分に挿通部を形成する。そして、この挿通部に、支持部104の先端部104dを挿入する。すると、図3(B)に示すように支持部104が人HMの顎CHに向けて可撓する。このとき、マスク本体201に形成された挿通部の内周により支持部104の先端部104dが当接して抜け止めとなっている。すなわち、支持部104の先端部104dでマスク200を支持しているということができる。なお、本実施形態では、上述した要領でマスク本体201を支持部104の下端部104dに取り付けるようにしたが、他の態様により取付可能な構成であってもよく、例えば、支持部104の下端部104dの先端形状を櫛状にしてマスク本体201の下端部を挟み込むようにして取り付けるようにしてもよい。また、クリップ等の挟持手段を用いて支持部104の下端部104dとマスク本体201の下端部とを挟持して取り付けるようにしてもよい。
【0029】
その後は、マスク200のゴム紐202を支持部104の上方に設けられた掛止部105に掛止することでマスク200がマスクホルダ10に装着される。
【0030】
また、眼鏡300の蔓302の高さ寸法が収容部102の内径高さ寸法よりも小さく、首尾よく支持ができないような場合は、図1(E)に示すアダプタ108を適宜用いることで、眼鏡300に取り付けた本体部100のぐらつきを抑制することができる。一般的に眼鏡300の蔓302は、基端側(眼鏡本体301側)から先端側(人HMの耳ER側)にかけて高さが漸次小さくなるように設計されているものが多い。そのため、アダプタ108は、前方から後方にかけて上り斜面をなすように形成されている。また、アダプタ108は、収容部102の前後寸法よりも小さい長さとなっている。アダプタ108は、上述したように構成されているので、収容部102内で前後方向に位置を変更することで、眼鏡300の蔓302の形状に対してアジャストすることが可能である。
【0031】
本実施形態におけるマスクホルダ10は、上述したように構成されているので、マスクホルダ10が装着された眼鏡300をかけた人HMの耳ERと鼻NSに対する負荷をバランスよく分散させることができるようになるので、装着時の不快感が軽減されるようになる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態によれば、少なくとも人HMの鼻NS及び口を覆う通気性を有するマスク本体201と、マスク本体201の左右両側端部にそれぞれ設けられた一対のゴム紐202とを有するマスク200を眼鏡300に対して装着するためのマスクホルダ10は、眼鏡300の左右の蔓302にそれぞれ装着される一対の本体部100(100L,100R)を備えている。一対の本体部100はそれぞれ、眼鏡300の蔓302の延在方向に延びて断面コ字状に形成されて眼鏡300の蔓302の一部を収容保持する蔓保持部101と、蔓保持部101の開放部分に対して開閉自在に蓋をして筒状に形成するための蓋部材107と、蔓保持部101の下端縁から下方に向けて延在し、先端部104dでマスク本体201の下端部を支持する支持部104とを有している。その結果、眼鏡を装着する者がマスクを快適に着用することが可能なマスクホルダを提供することができる。また、マスクがマスクホルダを介して眼鏡に装着されるので、マスクが直接耳に掛からず、眼鏡とともにマスクの着脱が同時にでき、利便性が高まる。また、直接マスク200に触れることなくマスク200の着脱が可能となり、衛生的になる。
【0033】
また、本実施形態によれば、一対の本体部100がそれぞれ眼鏡300の蔓302に装着された眼鏡300を人HMが装着したときに、先端部104dが人HMの顎CHに近傍に位置するように支持部104が形成されている。その結果、マスクを顎近傍で支持できるので、マスクを人の顔面により密着させて装着することが可能となる。
【0034】
また、本実施形態によれば、支持部104は、基端部104aが蔓保持部101の下端縁前方に接続されるとともに、先端部104dが前方を向くようにく字状をなしている。その結果、マスクの耳掛け部の弾性力を分散させることができ、眼鏡を装着する者の耳への負荷を軽減することができる。
【0035】
また、本実施形態によれば、マスクホルダ10は、蔓保持部101に収容可能であって、蔓保持部101に収容保持される眼鏡300の蔓302と蔓保持部101とにより形成される空隙を埋めるためのアダプタ108を備えているので、マスクホルダに装着される眼鏡の蔓の種類によってアダプタを用いることで適切に保持することができるようになるので、汎用性が高まる。
【0036】
また、本実施形態によれば、支持部104の先端部104d及び所定長さ離間した位置にそれぞれマスク200のゴム紐202を掛止可能な掛止部105,106が設けられているので、例えば、耳掛け部の長さが短いマスクも装着することができるので、様々な態様のマスクにも対応することができるようになる。また、耳掛け部を掛止部に掛止することで、耳掛け部を支持部に沿って配置させることができるので、耳掛け部を目立たなくすることができ、見た目が良化される。
【0037】
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0038】
10 マスクホルダ
100 本体部
101 蔓保持部
102 収容部
104 支持部
104d 先端部
105 掛止部
106 掛止部
107 蓋部材
108 アダプタ
200 マスク
201 マスク本体
202 ゴム紐
300 眼鏡
301 眼鏡本体
302 蔓
HM 人
ER 耳
NS 鼻
MT 口
CH 顎
図1
図2
図3
図4