IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 平城 好道の特許一覧

<>
  • 特開-排気口封止体 図1
  • 特開-排気口封止体 図2
  • 特開-排気口封止体 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022029129
(43)【公開日】2022-02-17
(54)【発明の名称】排気口封止体
(51)【国際特許分類】
   F01N 13/08 20100101AFI20220209BHJP
   B60K 13/04 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
F01N13/08 B
F01N13/08 Z
B60K13/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020132296
(22)【出願日】2020-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】591144800
【氏名又は名称】平城 好道
(72)【発明者】
【氏名】平城 好道
【テーマコード(参考)】
3D038
3G004
【Fターム(参考)】
3D038BA03
3D038BB01
3D038BC15
3D038BC25
3G004AA01
3G004BA07
3G004DA06
3G004DA24
3G004EA04
(57)【要約】
【課題】
エンジンの排気はエンジンの排気菅を通ってマフラーに入り、マフラーに接続したテールパイプの排気口から放出されるが、排気口の出口部に着脱可能な封止体を設けて排気口から前記排気ルートを逆流してエンジン内への汚水の逆流を防ぐ。
【解決手段】
マフラーに接続したテールパイプの排気口に着脱可能な排気封止体を設けて汚水のエンジン内への逆流を防止することを特徴とする排気口封止体とする
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載用エンジンの排気口において、マフラーに接続した排気パイプの排気口に着脱可能な排気封止体を設けて洪水により発生した汚水等遺物の燃焼室への逆流を防止することを特徴とする排気口封止体。
【請求項2】
請求項1記載の排気口封止体であって、遠隔操縦によって自動着脱することを特徴とする請求項1記載の排気口封止体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気口封止体に関する。
【背景技術】
【0002】
通常車載用エンジンの排気は燃焼室から排気管を経てマフラーへ、マフラーからテー
ルパイプを通り該パイプの排気口から放出されている。
この排気口は本来エンジンの排気を円滑に外部へ排出するための物であリ、基本的に逆流は想定されていない。 しかし天災による洪水すなわち汚濁水が(以下、これを汚水という。)、例えば停車中前記洪水で水に浸かった車の排気口からの逆流水すなわち洪水により発生した汚水が排気口からマフラーを経てエンジンの燃焼室に流れ込みエンジンを損傷することになる。 従って大洪水発生後は莫大量の家財ゴミに加えて、流された車や駐車状態の車でもエンジンの損傷により使えなくなった車の捨て場所に苦労している。
上記汚水に浸った車の内、エンジンの吸入口まで水に浸からなかった車くらいは再生して損害額を減らし、合わせて廃棄車の減少で廃棄ゴミを減らす算段が求められていた。
すでに、マフラー内の排気疑結水を吸出し廃棄する物やマフラーから天井部までテールパイプを伸ばして排気する物が提案されているが、前者はマフラー内に生じた水を排出する物であり、後者は前期汚水の流入を消極的に防ぐ効果はあるが、逆流防止目的を有する物ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平05-222939号公報
【特許文献2】特開2002-276355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、マフラーに接続したテールパイプに着脱可能な封止体を設けて排気口から
前記排気ルートを逆流して燃焼室へ汚水の流入を防ぎ、少なくともエンジンの吸気口まで水に浸らなかった車両の再生を可能にして再生可能車を増やし廃棄車を減らすことにより廃車ゴミの減少と車両再生費用すなわち被災損害額の減少を目指すものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため本発明は、ゴム等の防水材を用いて排気口部に高い封止効
果を有する巾着袋形の排気口封止体と為し、必要時には該封止体をテールパイプ先端部に被せて該封止体の入口部でしっかり封止して前記燃焼室への汚水の逆流を防止して、事後取り外す。 あるいはスライド機構を有する栓形の排気口封止体を前記排気口付近に設けて遠隔操作により自動的に排気口を封止して前記逆流を防ぎ、事後開口させて車載用エンジンを汚水の被害から守るものである。
【0006】
本発明は、排気口封止体の形状、材質および封止方法を特定しない。 すなわち排気口を塞ぐという目的に合うものであれば良い。
また排気口封止に合目的であれば封止方法及び解除方法を特定しない。 すなわち手動でも自動でもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、車載用エンジンのマフラーに直結したテールパイプの排気口に着脱可能な排気口封止体を設けて例えば水害発生時、前期汚水の燃焼室への逆流を防止して安価な被災車両の再生及び排気ゴミの削減に効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例1の機構説明図。
図2】本発明の実施例2の機構説明図。
図3】本発明のコントローラー図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を、実施例でもって説明する。
【実施例0010】
実施例の排気口封止体1、通常車載エンジン4Eの排気は排気管2Bを通ってマフラー3に入り省音,省圧されてテールパイプ先端の排気口2Hから排出される。
本実施例は、排気口2Hに締め付けベルト1Bを有する巾着袋形排気封止体を手動で被せて締め付けベルト1Bで出入り口を締め付け堅く封止して、事後取り外すと言う簡単な構造と簡単な動作ながら前記汚水の逆流を防ぐ効果を有する物である。
【0011】
これにより停車、駐車状態の前記被害車のうち吸入口を超える深さの浸水状態を除く被災車は事後洗浄と電池関連部品の交換の必要は有るが前記によりエンジンが守られていれば、ディスクブレーキ他高い防水機能を有する現代の車の場合、被害車の再生費用の低減と再生による省廃棄場所に作用する。
【0012】
実施例2は、エンジン4E、エンジンの排気管2B、マフラー3、排気口2Hを有するテールパイプ2A、摺動レール21C2と21C3を有するフレーム21C4、摺動体21C1、封止体21、ストッパー21C6、バネ21B、コントローラー31、コントロールダイヤル31Dによって構成される。 なお、エンジンから廃棄口2Hへの排気経路は実施例1と同じなので省略する。
実施例2の封止体21は摺動体21C1に付けられていて、封止しない時(平常時)はストッパー21C6でフレーム21C4の反マフラー3側に固定されている。 フレーム21C4は一方をマフラーにもう一方を車体底部に(図示せず。)に固定されている。 フレーム21C6の反マフラー3側に付いている。
封止体必要時(非常時)には、コントローラー31からの指示によりストッパー21C6を外してバネ21Bの力で摺動体21C1をマフラー3側に強く引き寄せて排気封止栓21がテールパイプの排気口21Hに差し込まれて封止される。
【0013】
これにより、前期災害時急激な水位上昇があってもコントローラー31から無線指示ができるので現場に駆け付けることなく身の安全を確保して排気封止栓をすることができる。
事後は摺動体21C1をもとの位置まで戻してストッパー21Sで固定する。
更に自動化を進めるなら、排気口2Hの下部と同位置に水感知センサー(図示せず)を設けて、エンジン停止時であって該水感知センサーの一部が水に浸った瞬間、自動的に、水感知センサーが作動して、実施例2同様にストッパーを解除してバネ21Bによってマフラー3側に引き寄せて前記排気封止栓21を排気口21Hに差し込み封止する。
【0014】
事後は、前記水感知センサーの指示により上記と逆順で自動的に戻すが、損傷の程度にもよるが電池の損傷等他の故障箇所があるはず故、そのまま車全体の機能が復帰するわけではない。
すなわち本発明は、最大の問題であるエンジンを守り必要部所を洗浄して、必要部品を交換する事により、比較的安価で復元車を増やした多大な量となる災害ごみの減少を図るものである。
【符号の説明】
【0015】
1・・・実施例1の排気封止栓
1B・・封止バンド
2A・・・テールパイプ
2B・・・エンジンの排気菅
2H・・テールパイプの排気口
3・・・マフラー
4E・・・エンジン
21・・実施例2の排気封止体
21B・・・バネ
21C1・・・摺動体
21C2・・・上レール
21C3・・・下レール
21C4・・・フレーム(マフラーと車体底部に接続)
21C6・・・ストッパー
31・・・コントローラー
31A・・アンテナ
31D・・・コントロールダイヤル
SW・・・スイッチ
図1
図2
図3