(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022029163
(43)【公開日】2022-02-17
(54)【発明の名称】包装袋
(51)【国際特許分類】
B65D 33/16 20060101AFI20220209BHJP
B65D 33/00 20060101ALI20220209BHJP
B65D 75/58 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
B65D33/16
B65D33/00 C
B65D75/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020132360
(22)【出願日】2020-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】000238005
【氏名又は名称】株式会社フジシールインターナショナル
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 忠
【テーマコード(参考)】
3E064
3E067
【Fターム(参考)】
3E064AB25
3E064BA17
3E064BA26
3E064BA30
3E064BA36
3E064BA38
3E064BA55
3E064BB03
3E064BC08
3E064BC18
3E064EA30
3E064FA04
3E064FA05
3E064GA04
3E064HM01
3E064HN29
3E064HP02
3E064HS05
3E067AA03
3E067AC01
3E067BA12A
3E067BB12A
3E067BB15A
3E067BB16A
3E067BB18A
3E067BB25A
3E067BB26A
3E067BC07A
3E067CA04
3E067CA07
3E067CA12
3E067CA24
3E067EA06
3E067EB03
3E067EB07
3E067EB17
3E067EB32
3E067EE40
3E067EE59
3E067FA01
3E067FB07
3E067FC01
3E067GD06
(57)【要約】
【課題】注出部を通過する収容物の動きが再封部材によって阻害されることなく収容物を注出することができ、かつ、再封部材の簡易な操作で袋本体を再封する。
【解決手段】再封部材150は、袋本体110の周縁接合部113に外部から接続されている。再封部材150は、軸部160と、回動部170とを含んでいる。回動部170は、軸部160に取り付けられ、軸部160の貫通方向に延びる軸部160の中心軸Cを中心に回動可能である。回動部170は、第1押圧部171が第1フィルム111側から注出部130を押圧し、かつ、第2押圧部172が第2フィルム112側から注出部130を押圧することで、注出部130における第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに密着して、袋本体110において注出部130より内側の収容空間Sを再封可能に構成されている。
【選択図】
図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性の第1フィルムと、該第1フィルムに対向する可撓性の第2フィルムとを含んでおり、前記第1フィルムの周縁部の少なくとも一部と前記第2フィルムの周縁部の少なくとも一部とが互いに接合されることで形成された周縁接合部を有する、袋本体と、
前記袋本体の前記周縁接合部に外部から接続された、再封部材とを備え、
前記袋本体は、
前記周縁接合部を破断して前記袋本体の他の部分から切除可能な切除予定部と、
前記袋本体から前記切除予定部が切除されることで形成され、互いに離間した前記第1フィルムおよび前記第2フィルムによって構成される開口を有する注出部と、を含み、
前記再封部材は、
前記周縁接合部を前記第1フィルムおよび前記第2フィルムの対向方向に貫通する軸部と、
前記軸部に取り付けられ、前記軸部の貫通方向に延びる前記軸部の中心軸を中心に回動可能な回動部と、を含み、
前記回動部は、前記回動部が回動することで、前記切除予定部が切除された前記袋本体の前記第1フィルム側の外部に位置可能な第1押圧部と、前記第2フィルム側の外部に位置可能な第2押圧部とを有し、
前記回動部は、前記第1押圧部が前記第1フィルム側から前記注出部を押圧し、かつ、前記第2押圧部が前記第2フィルム側から前記注出部を押圧することで、前記注出部における前記第1フィルムと前記第2フィルムとが互いに密着して、前記袋本体において前記注出部より内側の収容空間を再封可能に構成されている、包装袋。
【請求項2】
前記回動部は、前記袋本体の前記第1フィルム側の外部に位置し、かつ、前記中心軸の軸方向から見て全体にわたって前記袋本体と重なるように位置可能である、請求項1に記載の包装袋。
【請求項3】
前記第2押圧部は、前記回動部が前記第1フィルム側に位置した状態から回動して前記袋本体を再封するときに、前記中心軸の軸方向から見て前記第1押圧部より先に前記注出部と重なるように構成されている、請求項2に記載の包装袋。
【請求項4】
前記回動部は、前記切除予定部が切除された前記袋本体の前記第1フィルム側の外部に位置可能な第3押圧部をさらに有し、
前記第2押圧部は、前記第1押圧部と前記第3押圧部との間に位置している、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項5】
前記回動部は、前記第1押圧部と前記第3押圧部とを接続するブリッジ部をさらに有し、
前記ブリッジ部は、前記中心軸の軸方向において前記第2押圧部と離間しつつ対向する、請求項4に記載の包装袋。
【請求項6】
前記再封部材は、前記回動部が回動したときに前記開口に接触しないように前記第1押圧部と前記第2押圧部とが前記注出部を押圧するように構成された、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の包装袋。
【請求項7】
前記再封部材は、前記回動部が回動したときに、前記第1押圧部および前記第2押圧部が、前記注出部を押圧しつつ、前記開口から前記収容空間側に向かって移動するように構成されている、請求項1または請求項2に記載の包装袋。
【請求項8】
前記回動部が前記注出部を再封した状態において、前記第1押圧部および前記第2押圧部は、前記対向方向から見て、前記注出部を、注出方向に交差する方向に横切るように延在している、請求項1に記載の包装袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
包装袋の構成を開示した文献として、特開2000-85797号公報(特許文献1)、特開2017-100779号公報(特許文献2)、特表2019-508335号公報(特許文献3)および特開2016-222257号公報(特許文献4)がある。
【0003】
特許文献1に開示された包装袋は、封止具付きスタンディングパウチであって、パウチ本体の一部を突出させて注出口を形成し、注出口に開封部を設けると共に、注出口の肩部に封止具を取り付けてなる。封止具は板状物を、ヒンジを中心とした板状物半体に分け、双方の板状物半体に注出口の封止用突起を設け、かつ板状物を折り畳んだ際の止め部を有してなる。
【0004】
特許文献2に開示された包装袋は、フレキシブル包装体であって、少なくとも第1の側面フィルムおよび第2の側面フィルムとを含む複数のフィルムを含み、フィルムのそれぞれの周縁部がシールされたシール部となり、シール部に囲まれた部分が収納部となる。フレキシブル包装体は、収納部の端部の第1の側面フィルムと第2の側面フィルムとが対向する部分に設けられた開口予定部と、収納部を開口予定部を含む部分と他の部分とに区画する線を覆う位置に、フレキシブル包装体の外側から取り付けられた再封パーツとを含んでいる。再封パーツは、中央部が第1の側面フィルムおよび第2の側面フィルム側に突出する状態と、その反対側に突出する状態との間で、凹凸反転変形が可能である。
【0005】
特許文献3に開示された包装袋は、可撓性パッケージであって、2つの可撓性の側壁によって画定される注出部を有している。可撓性パッケージは、開閉のために、可撓性パッケージの最初の開封時に形成された開口に隣接する注出部の側壁の一方に配置された、再封可能な開封器を備えている。開封器における第1のヒンジジョイントは開口と平行に延在している。
【0006】
特許文献4に開示された包装袋は、注出補助具付きパウチであって、内容物を注出する際にパウチ注出口部を切断することで注出孔を形成可能なパウチと、パウチに装着される注出補助具とを備えている。注出補助具は、パウチ注出口部の外周面に固着される開口維持弾性部と、開口維持弾性部に連設されたクリップ片とを有している。開口維持弾性部は、左側片と、右側片と、左側片および右側片の一端同士を連結する第1連結片と、左側片および右側片の他端同士を連結する第2連結片とを有し、無負荷状態で左側片および右側片が離間するように形成されている。クリップ片は、第2連結片に連設され、左側片および右側片を接近させた状態で、左側片および右側片を纏めて挟み込むように、開口維持弾性部に外嵌可能に形成されている。クリップ片は、開封後のパウチの注出孔を閉塞する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000-85797号公報
【特許文献2】特開2017-100779号公報
【特許文献3】特表2019-508335号公報
【特許文献4】特開2016-222257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1から4のように、従来より、開封した袋本体を再封する再封部材を備えた包装袋がある。しかしながら、特許文献1から3に開示された包装袋においては、再封部材が、注出部から注出される収容物の動きを阻害するような位置に位置している。また、特許文献4に開示された包装袋においては、注出孔を閉塞させるため、クリップ片を左側片および右側片に接近させ、かつ、左側片および右側片をピンポイントでクリップ片で纏めて挟み込みこまなければならず、注出孔の閉塞作業が煩雑である。
【0009】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、注出部を通過する収容物の動きが再封部材によって阻害されることなく収容物を注出することができ、かつ、再封部材の簡易な操作で袋本体を再封できる、包装袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に基づく包装袋は、袋本体と、再封部材とを備えている。袋本体は、可撓性の第1フィルムと、可撓性の第2フィルムとを含んでいる。第2フィルムは、第1フィルムに対向している。袋本体は、周縁接合部を有している。周縁接合部は、第1フィルムの周縁部の少なくとも一部と第2フィルムの周縁部の少なくとも一部とが互いに接合されることで形成されている。袋本体は、切除予定部と、注出部とを含んでいる。切除予定部は、周縁接合部を破断して袋本体の他の部分から切除可能である。注出部は、袋本体から切除予定部が切除されることで形成され、互いに離間した第1フィルムおよび第2フィルムによって構成される開口を有している。再封部材は、袋本体の周縁接合部に外部から接続されている。再封部材は、軸部と、回動部とを含んでいる。軸部は、周縁接合部を第1フィルムおよび第2フィルムの対向方向に貫通している。回動部は、軸部に取り付けられ、軸部の貫通方向に延びる軸部の中心軸を中心に回動可能である。回動部は、第1押圧部と、第2押圧部とを有している。第1押圧部は、回動部が回動することで、切除予定部が切除された袋本体の第1フィルム側の外部に位置可能である。第2押圧部は、回動部が回動することで、切除予定部が切除された袋本体の第2フィルム側の外部に位置可能である。回動部は、第1押圧部が第1フィルム側から注出部を押圧し、かつ、第2押圧部が第2フィルム側から注出部を押圧することで、注出部における第1フィルムと第2フィルムとが互いに密着して、袋本体において注出部より内側の収容空間を再封可能に構成されている。
【0011】
本発明の一形態においては、回動部は、袋本体の第1フィルム側の外部に位置し、かつ、上記中心軸の軸方向から見て全体にわたって袋本体と重なるように位置可能である。
【0012】
本発明の一形態においては、第2押圧部は、回動部が第1フィルム側に位置した状態から回動して袋本体を再封するときに、上記中心軸の軸方向から見て第1押圧部より先に注出部と重なるように構成されている。
【0013】
本発明の一形態においては、回動部は、第3押圧部をさらに有している。第3押圧部は、切除予定部が切除された袋本体の第1フィルム側の外部に位置可能である。第2押圧部は、第1押圧部と第3押圧部との間に位置している。
【0014】
本発明の一形態においては、回動部は、ブリッジ部をさらに有している。ブリッジ部は、第1押圧部と第3押圧部とを接続している。ブリッジ部は、上記中心軸の軸方向において第2押圧部と離間しつつ対向している。
【0015】
本発明の一形態においては、再封部材は、回動部が回動したときに開口に接触しないように第1押圧部と第2押圧部とが注出部を押圧するように構成されている。
【0016】
本発明の一形態においては、再封部材は、回動部が回動したときに、第1押圧部および第2押圧部が、注出部を押圧しつつ、開口から収容空間側に向かって移動するように構成されている。
【0017】
本発明の一形態においては、回動部が注出部を再封した状態において、第1押圧部および第2押圧部は、対向方向から見て、注出部を、注出方向に交差する方向に横切るように延在している。
【発明の効果】
【0018】
注出部を通過する収容物の動きが再封部材によって阻害されることなく収容物を注出することができ、かつ、再封部材の簡易な操作で袋本体を再封できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態1に係る包装袋を示す正面図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図3】
図2の包装袋を矢印III方向から見た図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係る包装袋において、切除予定部を切除したときの状態の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図5】
図3の再封部材を矢印V方向から見た図である。
【
図6】
図3の再封部材を矢印VI方向から見た図である。
【
図7】
図3の再封部材を矢印VII方向から見た図である。
【
図8】本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法のフィルム準備工程を示す概略斜視図である。
【
図10】本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の底部接合部形成工程を示す概略斜視図である。
【
図11】本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の周縁接合部形成工程を示す概略斜視図である。
【
図12】本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の貫通孔形成工程を示す概略斜視図である。
【
図13】本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の再封部材接続工程における挿通工程を示す概略斜視図である。
【
図14】本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の再封部材接続工程における嵌合工程を示す概略斜視図である。
【
図15】本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の切断工程を示す概略斜視図である。
【
図16】本発明の実施形態1に係る包装袋において、再封部材による再封作業の第1の段階の包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図17】
図16の包装袋を矢印XVII方向から見た図である。
【
図18】本発明の実施形態1に係る包装袋において、再封部材による再封作業の第2の段階の包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図20】本発明の実施形態1に係る包装袋の再封された状態の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図22】本発明の実施形態1の第1変形例に係る包装袋の再封部材を示す分解側面図である。
【
図23】本発明の実施形態1の第2変形例に係る包装袋の再封部材を示す正面図である。
【
図24】本発明の実施形態2に係る包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図26】本発明の実施形態2に係る包装袋において、再封部材による再封作業途中の状態の包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図27】
図26の包装袋を矢印XXVII方向から見た図である。
【
図28】本発明の実施形態2に係る包装袋の再封された状態の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図30】本発明の実施形態3に係る包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図31】
図30の包装袋を矢印XXXI方向から見た図である。
【
図32】
図31の再封部材をXXXII-XXXII線矢印方向から見た断面図である。
【
図33】本発明の実施形態3に係る包装袋において、再封部材による再封作業途中の状態の包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図34】
図33の包装袋をXXXIV-XXXIV線矢印方向から見た断面図である。
【
図35】本発明の実施形態3に係る包装袋の再封された状態の一部分を拡大して示す正面図である。
【
図36】
図35の包装袋をXXXVI-XXXVI線矢印方向から見た断面図である。
【
図37】本発明の実施形態3に係る包装袋において、第2押圧部と軸部との接続を解除した状態を示す図である。
【
図38】本発明の実施形態3に係る包装袋において、第2押圧部と軸部との接続を解除した状態の一部分を拡大して示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の各実施形態に係る包装袋について図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。なお、本明細書においては、「上下方向」、「正面」および「底」などの包装袋全体の方向を示す用語を用いているが、これらの用語は図面に基づいて説明を簡略化するためのものであり、包装袋の実際の使用における方向を規定するものではない。
【0021】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る包装袋を示す正面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態1に係る包装袋100は、袋本体110と、再封部材150とを備えている。
【0022】
図2は、本発明の実施形態1に係る包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
図3は、
図2の包装袋を矢印III方向から見た図である。
図2および
図3に示すように、袋本体110は、可撓性の第1フィルム111と、可撓性の第2フィルム112とを含んでいる。第2フィルム112は、第1フィルム111に対向している。第1フィルム111と第2フィルム112の対向方向から見て、第1フィルム111および第2フィルム112は同一の外形を有している。
【0023】
図1に示すように、袋本体110は、周縁接合部113を有している。周縁接合部113は、第1フィルム111の周縁部の少なくとも一部と第2フィルム112の周縁部の少なくとも一部とが互いに接合されることで形成されている。より具体的には、周縁接合部113は、上記対向方向から見て、袋本体の両側端に位置している。周縁接合部113は、およそ上下方向に沿って延びている。周縁接合部113は、袋本体110の収容空間Sを規定する。
【0024】
周縁接合部113は、袋本体の110の収容空間S側から外部に向かって凸状に湾曲する凸状湾曲部114と、袋本体110の外部から見て収容空間S側に向かって凹状に湾曲する凹状湾曲部115とを有している。凸状湾曲部114および凹状湾曲部115は互いに隣接している。上記対向方向から見て、凸状湾曲部114および凹状湾曲部115が互いに隣接していることで、周縁接合部113は、その一部分において波状に湾曲している。
【0025】
周縁接合部113は、上記対向方向に貫通する貫通孔116を有している。貫通孔116は、凹状湾曲部115に位置している。
【0026】
袋本体110は、可撓性の第3フィルム117をさらに含んでいる。第3フィルム117は、袋本体110の底部において、第1フィルム111と第2フィルム112との間に位置している。第3フィルム117は、袋本体110の両側端の位置において切欠き(孔)(図示略)が設けられた状態で、収容空間S側から見て山折状に形成されている。また、袋本体110は底部接合部118をさらに有している。底部接合部118は、第1フィルム111側においては、第1フィルム111と第3フィルム117とが互いに接合されることで形成され、第2フィルム112側においては、第2フィルム112と第3フィルム117とが互いに接合され、さらに、上記切欠き(孔)を介して第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに接合されることで形成される。底部接合部118は、袋本体110の収容空間Sを規定する。
【0027】
なお、袋本体110は、可撓性の第3フィルム117を含んでいなくてもよい。この場合、底部接合部は、周縁接合部113の一部として、第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに接合されることで形成されてもよい。
【0028】
袋本体110は、上部接合部119をさらに有していてもよい。袋本体110が上部接合部119を有している場合、袋本体110は、収容物が充填された状態であってもよい。袋本体110は、上部において第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに離間していてもよい。袋本体110の上部において第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに離間している状態では、袋本体110は収容物が充填されていない。
【0029】
上部接合部119は、周縁接合部113と同様に、本実施形態において、上部接合部119は、第1フィルム111の上部と第2フィルム112とが互いに接合されることで形成されている。袋本体110は、周縁接合部113の一部として上部接合部119を有していてもよい。
【0030】
可撓性の第1フィルム111、第2フィルム112および第3フィルム117としては、合成樹脂の積層フィルムを使用することができる。積層フィルムは、少なくとも基材フィルムとシーラント層とを含む複数の層が互いに積層してなり、必要に応じて、複数の層は、単層または複層の中間層をさらに含む。
【0031】
基材フィルムとしては、ポリエステル、ポリアミドまたはポリプロピレン等で形成されたフィルムが用いられる。基材フィルムは、特に厚さ9μm以上25μm以下程度の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムまたは二軸延伸ポリアミドフィルムであることが好ましい。
【0032】
シーラント層は、加熱によって溶着可能なヒートシール性樹脂からなるフィルムまたは樹脂層であり、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、または、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂で形成される。シーラント層は、特に直鎖状低密度ポリエチレンで形成されることが好ましい。シーラント層の厚さは、たとえば40μm以上200μm以下である。
【0033】
中間層は、例えばガスバリアー性の向上、遮光性の向上、または、補強等の目的で複数の層に含まれる。中間層がガスバリアー性の向上のためのフィルムである場合、中間層としては、エチレンビニルアルコール共重合体もしくはポリ塩化ビニリデン等のバリアー樹脂で形成されたフィルム、または、アルミニウム、酸化アルミニウムもしくは酸価ケイ素等の薄膜を蒸着等で積層したポリエステルもしくはポリアミドフィルム、または、アルミニウム箔が使用できる。
【0034】
図1および
図2に示すように、袋本体110は、切除予定部120と、注出部130とを含んでいる。
【0035】
図4は、本発明の実施形態1に係る包装袋において、切除予定部を切除したときの状態の一部分を拡大して示す正面図である。
図2および
図4に示すように、切除予定部120は、周縁接合部113を破断して袋本体110の他の部分(注出部130)から切除可能である。切除予定部120に位置する周縁接合部113は、凸状湾曲部114の一部である。すなわち、本実施形態においては、周縁接合部113の凸状湾曲部114の一方端側から他方端側にかけて、第1フィルム111および第2フィルム112を破断することで、切除予定部120が袋本体110の他の部分(注出部130)から切除可能である。
【0036】
第1フィルム111と第2フィルム112との対向方向から見て、切除予定部120と注出部130との仮想の境界線である破断予定線の少なくとも一方端には、IノッチまたはVノッチなどのノッチが形成されていてもよい。Iノッチは、破断予定線の延びる方向に沿って周縁接合部113に形成される切込みである。Vノッチは、周縁接合部113に形成されるV字状の切欠きである。また、破断予定線上の第1フィルム111および/または第2フィルム112には、連続状またはミシン目状のハーフカットが形成されていてもよい。ハーフカットは、たとえば、第1フィルム111および/または第2フィルム112の厚み方向にレーザを破断予定線に沿って照射することで形成することができる。袋本体110にノッチまたはハーフカットが形成されていることにより、手指で切除予定部120を摘まんだ後、ノッチから破断を開始することで、または、ハーフカットに沿って破断することで、切除予定部120を注出部130から容易に切除可能となる。
【0037】
注出部130は、袋本体110から切除予定部120が切除されることで収容空間Sに収容された収容物を注出可能に形成されている。注出部130は、切除予定部120が切除された状態において、互いに離間した第1フィルム111および第2フィルム112によって構成される開口131を有している。収容空間Sに収容された収容物は、開口131から外部に注出される。
【0038】
注出部130は、開口131から見て収容空間S側に位置する根元部132を有している。注出部130に位置する2つの周縁接合部113の各々は、根元部132から開口131に向かう方向である注出方向に沿って延びている。上記対向方向から見て、凹状湾曲部115は、注出部130の一方端に位置している。
【0039】
図2に示すように、再封部材150は、袋本体110の周縁接合部113に外部から接続されている。
【0040】
図5は、
図3の再封部材を矢印V方向から見た図である。
図6は、
図3の再封部材を矢印VI方向から見た図である。
図7は、
図3の再封部材を矢印VII方向から見た図である。
【0041】
図2、
図3および
図5から
図7に示すように、再封部材150は、袋本体110の周縁接合部113に外部から接続されている。再封部材150は、軸部160と、回動部170とを含んでいる。
【0042】
図3に示すように、軸部160は、周縁接合部113を第1フィルム111および第2フィルム112の対向方向に貫通している。
【0043】
軸部160は、挿通部材161と、固定部材162とを有している。挿通部材161は、貫通孔116に挿通されている。挿通部材161は、軸部160の貫通方向に延びる軸部160の中心軸Cに沿って延びている。挿通部材161は、貫通孔116に摺接しつつ中心軸Cを中心に回動可能に位置している。固定部材162は、環状の外形を有している。固定部材162は、袋本体110の第2フィルム112側の外部に位置している。固定部材162には、挿通部材161が嵌め合わされている。固定部材162は、挿通部材161が回動している際にも挿通部材161に固定されている。
【0044】
なお、軸部160の構成は上記に限定されない。異なる構成の軸部160を有する再封部材150を備える包装袋100の変形例については後述する。
【0045】
図2から
図4に示すように、回動部170は、袋本体110の第1フィルム111側の外部において軸部160に取り付けられ、軸部160の貫通方向に延びる軸部160の中心軸Cを中心に回動可能である。本実施形態においては、
図2に示すように、回動部170は、袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置し、かつ、中心軸Cの軸方向から見て全体にわたって袋本体110と重なるように位置可能である。また、
図4に示すように、回動部170は、中心軸Cの軸方向から見て注出部130と重ならないように位置可能である。また、本実施形態において、中心軸Cの径方向における回動部170の最大寸法は、中心軸Cから開口131までの最短距離の寸法より小さい。
【0046】
本実施形態における回動部170の具体的な構成について説明する。
図2から
図7に示すように、本実施形態において、回動部170は、第1押圧部171と、第2押圧部172と、第3押圧部173と、ブリッジ部174と、基部175とを有している。基部175は、軸部160と直接接続固定されている。基部175は、中心軸Cの径方向に沿って延びている。なお、回動部170は、ブリッジ部174を有していなくてもよい。
【0047】
第1押圧部171は、基部175から延出している。具体的には、基部175の中心軸C側とは反対側の端部から、中心軸Cの径方向および周方向の両方に交差する方向に沿って延出している。第1押圧部171は、中心軸Cの軸方向に直交する仮想平面に沿って延びている。
【0048】
前記第1押圧部171は、第1案内面171Sを有している。
図6に示すように、第1案内面171Sは、第1押圧部171の延出方向先端に位置している。第1案内面171Sは、中心軸Cの径方向に交差する方向を向いている。第1押圧部171の延出方向から見て、第1案内面171Sは、中心軸Cの軸方向のうち、回動部170から見て軸部160側の方向を向いている。
【0049】
図2から
図7に示すように、第2押圧部172は、基部175から、前記第1押圧部171に沿って延出している。第2押圧部172は、第1押圧部171と離間して位置している。第2押圧部172は、第1押圧部171に対して中心軸Cの軸方向から見て中心軸Cの径方向において中心軸C側に位置している。第2押圧部172の延出長さは、第1押圧部171の延出長さより長い。
【0050】
前記第2押圧部172は、第2案内面172Sを有している。
図6に示すように、第2案内面172Sは、第2押圧部172の延出方向先端に位置している。第2案内面172Sは、中心軸Cの径方向に交差する方向を向いている。第2押圧部172の延出方向から見て、第2案内面172Sは、中心軸Cの軸方向のうち、回動部170から見て軸部160側の方向を向いている。
【0051】
図2から
図7に示すように、第3押圧部173は、基部175から、前記第2押圧部172に沿って延出している。第3押圧部173は、第2押圧部172と離間して位置している。第3押圧部173は、第2押圧部172に対して中心軸Cの軸方向から見て中心軸Cの径方向において中心軸C側に位置している。本実施形態においては、第2押圧部172は、第1押圧部171と第3押圧部173との間に位置している。
【0052】
前記第3押圧部173は、第3案内面173Sを有している。
図7に示すように、第3案内面173Sは、第3押圧部173の延出方向先端に位置している。第3案内面173Sは、中心軸Cの径方向に交差する方向を向いている。第3押圧部173の延出方向から見て、第3案内面173Sは、中心軸Cの軸方向のうち、回動部170から見て軸部160側の方向を向いている。
【0053】
ブリッジ部174は、第1押圧部171と第3押圧部173とを接続している。ブリッジ部174は、中心軸Cの軸方向において第2押圧部172と離間しつつ対向している。ブリッジ部174は、基部175と離間して位置している。これにより、回動部170がブリッジ部174を有していても、後述の再封部材150の再封操作の際には、第1フィルム111側において、ブリッジ部174と基部175との間から、第1押圧部171、第2押圧部172および第3押圧部173と袋本体110との位置関係を視認でき、再封操作がより容易となる。
【0054】
再封部材150を構成する材料は特に限定されず、たとえば、合成樹脂製、金属製、紙製であればよい。再封部材150は、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリエステル等の合成樹脂で形成されていることが好ましい。
【0055】
以下、本発明の実施形態1に係る包装袋100の製造方法について説明する。
図8は、本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法を示すフローチャートである。
図8に示すように、本発明の実施形態1に係る包装袋100は、フィルム準備工程S1と、底部接合部形成工程S2と、周縁接合部形成工程S3と、貫通孔形成工程S4と、再封部材接続工程S5と、切断工程S6と、充填工程S7と、封止工程S8とをこの順で備えている。
【0056】
図9は、本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法のフィルム準備工程を示す概略斜視図である。
図9に示すように、フィルム準備工程S1においては、1以上の第1フィルム111を形成するための第1連続フィルム111Cと、1以上の第2フィルム112を形成するための第2連続フィルム112Cと、1以上の第3フィルム117を形成するための第3連続フィルム117Cとを準備する。準備工程S1においては、第3連続フィルム117Cを、山折した状態で第1連続フィルム111Cと第2連続フィルム112Cとの間に配置する。
【0057】
図10は、本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の底部接合部形成工程を示す概略斜視図である。
図10に示すように、底部接合部形成工程S2においては、所定形状のヒートシールバーで熱圧着することで底部接合部118を形成する。具体的には、第1連続フィルム111Cの一部と第3連続フィルム117Cの一部とを溶着により互いに接合し、第2連続フィルム112Cの一部と第3連続フィルム117Cの一部とを溶着により互いに接合することで、底部接合部118を形成する。
【0058】
図11は、本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の周縁接合部形成工程を示す概略斜視図である。
図11に示すように、周縁接合部形成工程S3においては、所定形状のヒートシールバーで熱圧着することで周縁接合部113を形成する。具体的には、第1連続フィルム111Cの一部と第2連続フィルム112Cの一部とを溶着により互いに接合することで、周縁接合部113を形成する。周縁接合部113を形成する工程S3は、底部接合部118を形成する工程S2より前に実施されてもよい。
【0059】
図12は、本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の貫通孔形成工程を示す概略斜視図である。
図12に示すように、貫通孔形成工程S4においては、周縁接合部113(凹状湾曲部115)に、貫通孔116を形成する。
【0060】
図13は、本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の再封部材接続工程における挿通工程を示す概略斜視図である。
図14は、本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の再封部材接続工程における嵌合工程を示す概略斜視図である。
図13および
図14に示すように、再封部材接続工程S5においては、再封部材150を周縁接合部113に接続する。より具体的には、再封部材150を、周縁接合部113のうち凹状湾曲部115に接続する。凹状湾曲部115に接続された再封部材150は、第1連続フィルム111Cと第2連続フィルム112Cとが互いに対向する方向から見て、凹状湾曲部115から収容空間Sに相当する領域にかけて配置される。
【0061】
本実施形態においては、再封部材接続工程S5は、挿通工程と嵌合工程とを有する。
図13に示すように、挿通工程においては、回動部170が接続された挿通部材161を、第1連続フィルム111C側から、貫通孔116に挿通する。
図14に示すように、嵌合工程においては、貫通孔116に挿通された挿通部材161に、第2連続フィルム112C側から、固定部材162を嵌合することで固定する。このようにして、軸部160が形成される。
【0062】
図15は、本発明の実施形態1に係る包装袋の製造方法の切断工程を示す概略斜視図である。
図15に示すように、切断工程S6においては、第1連続フィルム111Cから第1フィルム111を切り離し、第2連続フィルム112Cから第2フィルム112を切り離し、第3連続フィルム117Cから第3フィルム117を切り離す。これにより、袋本体110の外縁が形成される。切断工程S6においては、第1連続フィルム111Cと第2連続フィルム112Cとの対向方向から切断機を各フィルムを切断するが、このとき、再封部材150は、上記対向する方向から見て、凹状湾曲部115から収容空間Sに相当する領域にかけて配置されているため、再封部材150が切断されることがない。以上の工程により、包装袋100が製造される。
【0063】
次に、包装袋100に収容物を充填する充填工程S7においては、上部接合部119が形成される前の袋本体110の収容空間Sに、第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに離間している袋本体110の上部から、収容物が充填される。封止工程S8においては、上部接合部119が接合される。
【0064】
以上の工程により、本発明の実施形態1に係る包装袋100であって、収容物が充填された状態の包装袋(すなわち、包装体)が製造される。なお、本発明の実施形態1に係る包装袋100の製造方法は、上記の工程を含むものに限られない。
【0065】
以下、本実施形態における、切除予定部120が切除された包装袋100の再封作業について説明する。
図16は、本発明の実施形態1に係る包装袋において、再封部材による再封作業の第1の段階の包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
図17は、
図16の包装袋を矢印XVII方向から見た図である。
【0066】
図16および
図17に示すように、中心軸Cの周方向のうち、基部175から第1押圧部171が延出する側の方向(以下、「進行方向」という場合がある)に回動部170を回動させつつ、第2押圧部172の延出先端部(具体的には、第2案内面172S)に、注出部130の周縁接合部113を接触させる。このとき、第1押圧部171は注出部130に接触しない。このように、第2押圧部172は、回動部170が第1フィルム111側に位置した状態から回動して袋本体110を再封するときに、中心軸Cの軸方向から見て第1押圧部171より先に注出部130と重なるように構成されている。
【0067】
また、注出部130の周縁接合部113に第2押圧部172を接触させると同時、またはこの時と前後して、注出部130の周縁接合部113に、第3押圧部173の延出先端部(具体的には、第3案内面173S)に、注出部130の周縁接合部113を接触させてもよい。
【0068】
図18は、本発明の実施形態1に係る包装袋において、再封部材による再封作業の第2の段階の包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
図19は、
図18の包装袋を矢印XIX方向から見た図である。
【0069】
図18および
図19に示すように、第2押圧部172の延出先端部(具体的には第2案内面172S)に注出部130の周縁接合部113に接触させた後、さらに回動部170を進行方向に回動させる。これとともに、第2押圧部172を、注出部130の第2フィルム112側の外部に配置する。このとき、第2案内面172Sと注出部130とが摺接することにより、第2押圧部172が注出部130の第2フィルム112側の外部に位置するように、注出部130が容易に案内される。このように、第2押圧部172は、回動部170が回動することで、切除予定部120が切除された袋本体110の第2フィルム112側の外部に位置可能に構成されている。
【0070】
第2押圧部172が注出部130の第2フィルム112側の外部に位置するとともに、ブリッジ部174が、注出部130の第1フィルム111側の外部に位置する。
【0071】
第2押圧部172が注出部130の第2フィルム112側の外部に位置すると同時、またはこの時と前後して、第3押圧部173を、注出部130の第1フィルム111側の外部に配置する。このとき、第3案内面173Sと注出部130とが摺接することにより、第3押圧部173が注出部130の第1フィルム111側の外部に位置するように、注出部130が容易に案内される。このように、第3押圧部173は、切除予定部120が切除された袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置可能に構成されている。
【0072】
さらに、第2押圧部172が注出部130の第2フィルム112側の外部に位置すると同時、またはこの時と前後して、第1押圧部171の延出先端部(具体的には、第1案内面171S)に、注出部130の周縁接合部113を接触させる。
【0073】
図20は、本発明の実施形態1に係る包装袋の再封された状態の一部分を拡大して示す正面図である。
図21は、
図20の包装袋を矢印XXI方向から見た図である。
図20および
図21に示すように、第2押圧部172が注出部130の第2フィルム112側の外部に位置した後、さらに回動部170を進行方向に回動させる。これとともに、第1押圧部171を、注出部130の第1フィルム111側の外部に配置する。このとき、第1案内面171Sと注出部130とが摺接することにより、第1押圧部171が注出部130の第1フィルム111側の外部に位置するように、注出部130が容易に案内される。このように、第1押圧部171は、回動部170が回動することで、切除予定部120が切除された袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置可能に構成されている。
【0074】
このようにして、回動部170は、第1押圧部171が第1フィルム111側から注出部130を押圧し、かつ、第2押圧部172が第2フィルム112側から注出部130を押圧することで、注出部130における第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに密着して、袋本体110において注出部130より内側の収容空間Sを再封可能に構成されている。なお、本実施形態においては、第1押圧部171の延出長さ、第2押圧部172の延出長さ、および、第3押圧部173の延出長さが、いずれも、注出部130の注出方向の直交方向における注出部130の幅寸法より小さい。しかしながら、第1押圧部171および第2押圧部172の押圧により、上記直交方向から見て、注出部130全体において、第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに密着しつつ湾曲するため、注出部130のうち正面から見て回動部170と重なっていない部分においても、第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに密着する。
【0075】
また、本実施形態においては、中心軸Cの径方向における回動部170の最大寸法が、中心軸Cから開口131までの最短距離の寸法より小さいため、再封部材150は、回動部170が回動したときに開口131に接触しないように第1押圧部171と第2押圧部172とが注出部130を押圧するように構成されている。
【0076】
また、さらに回動部170を進行方向に回動させようとしたときには、基部175と注出部130の周縁接合部113とが、回動方向において衝突するため、注出部130の再封後は、進行方向における回動部170の回動は規制される。
【0077】
上記のように、本発明の実施形態1に係る包装袋100は、袋本体110と、再封部材150とを備えている。袋本体110は、可撓性の第1フィルム111と、可撓性の第2フィルム112とを含んでいる。第2フィルム112は、第1フィルム111に対向している。袋本体110は、周縁接合部113を有している。周縁接合部113は、第1フィルム111の周縁部の少なくとも一部と第2フィルム112の周縁部の少なくとも一部とが互いに接合されることで形成されている。袋本体110は、切除予定部120と、注出部130とを含んでいる。切除予定部120は、周縁接合部113を破断して袋本体110の他の部分から切除可能である。注出部130は、袋本体110から切除予定部120が切除されることで形成され、互いに離間した第1フィルム111および第2フィルム112によって構成される開口131を有している。再封部材150は、袋本体110の周縁接合部113に外部から接続されている。再封部材150は、軸部160と、回動部170とを含んでいる。軸部160は、周縁接合部113を第1フィルム111および第2フィルム112の対向方向に貫通している。回動部170は、軸部160に取り付けられ、軸部160の貫通方向に延びる軸部160の中心軸Cを中心に回動可能である。回動部170は、第1押圧部171と、第2押圧部172とを有している。第1押圧部171は、回動部170が回動することで、切除予定部120が切除された袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置可能である。第2押圧部172は、回動部170が回動することで、切除予定部120が切除された袋本体110の第2フィルム112側の外部に位置可能である。回動部170は、第1押圧部171が第1フィルム111側から注出部130を押圧し、かつ、第2押圧部172が第2フィルム112側から注出部130を押圧することで、注出部130における第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに密着して、袋本体110において注出部130より内側の収容空間Sを再封可能に構成されている。
【0078】
これにより、注出部130を通過する収容物の動きが再封部材150によって阻害されることなく収容物を注出することができ、かつ、再封部材150の簡易な操作で包装袋100の袋本体110を再封できる。
【0079】
また、本実施形態においては、回動部170は、袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置し、かつ、中心軸Cの軸方向から見て全体にわたって袋本体110と重なるように位置可能である。
【0080】
これにより、包装袋100の製造工程の自由度が向上する。たとえば、袋本体110を複数の連続フィルムから切断することで形成する場合には、袋本体110に再封部材150を取り付けた状態で袋本体110を連続フィルムから切断して取り出せる。換言すれば、袋本体110が複数の連続フィルムから切断取り出しされる前に再封部材150を袋本体110に接続でき、再封部材150の位置決めが容易となる。
【0081】
また、本実施形態においては、第2押圧部172は、回動部170が第1フィルム111側に位置した状態から回動して袋本体110を再封するときに、中心軸Cの軸方向から見て第1押圧部171より先に注出部130と重なるように構成されている。
【0082】
これにより、回動部170が第1フィルム111側の外部に位置している状態から回動した後、最初に、第2押圧部172によって袋本体110を第2フィルム112側から押圧することで、回動部170によって袋本体110が挟み込まれた状態を作りやすくなる。
【0083】
また、本実施形態においては、回動部170は、第3押圧部173をさらに有している。第3押圧部173は、切除予定部120が切除された袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置可能である。第2押圧部172は、第1押圧部171と第3押圧部173との間に位置している。
【0084】
これにより、第1押圧部171と第2押圧部172との間、および、第3押圧部173と第2押圧部172との間で、袋本体110を2回湾曲させる(波状に湾曲させる)ことができるため、注出部130における第1フィルム111と第2フィルム112との密着性が向上する。
【0085】
また、本実施形態においては、回動部170は、ブリッジ部174をさらに有している。ブリッジ部174は、第1押圧部171と第3押圧部173とを接続している。ブリッジ部174は、中心軸Cの軸方向において第2押圧部172と離間しつつ対向している。
【0086】
これにより、第2押圧部172とブリッジ部174との間に注出部130を挿通することで、第1押圧部171と第2押圧部172との間、および、第3押圧部173と第2押圧部172との間の両方に、袋本体110の注出部130が位置している状態を作りやすくなる。
【0087】
また、本実施形態においては、再封部材150は、回動部170が回動したときに開口131に接触しないように第1押圧部171と第2押圧部172とが注出部130を押圧するように構成されている。
【0088】
これにより、注出部130の開口131に付着した収容物が、再封部材150に付着することを防止できる。
【0089】
なお、本実施形態においては、再封部材150を袋本体110に取り付けるための再封部材150の構成は、上術の構成に限定されない。
図22は、本発明の実施形態1の第1変形例に係る包装袋の再封部材を示す分解側面図である。
図22に示すように、本発明の実施形態1の第1変形例においては、中心軸C上に回動部170aに孔部が設けられており、当該孔部に、袋本体110の貫通孔116(
図22においては不図示)を介して軸部160aを嵌合することにより、回動部170aが、軸部160aに取り付けられてもよい。さらに、本実施形態においては、回動部170に固定された軸部160を貫通孔116に挿通した後に、軸部160の挿入方向先端部分が貫通孔116から抜けないように、例えば貫通孔116の径よりも大きくなるように熱変形させることで、固定部材162を使用することなく再封部材150を袋本体110に取り付けてもよい。
【0090】
また、
図23は、本発明の実施形態1の第2変形例に係る包装袋の再封部材を示す正面図である。
図23に示すように、本発明の実施形態1の第2変形例においては、回動部170bの第1押圧部171と第3押圧部173とが基部175を介してのみ接続されており、ブリッジ部を有していない。これにより、再封作業中の再封部材150と注出部130との位置関係を視認しやすくなる。
【0091】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2に係る包装袋について説明する。本発明の実施形態2に係る包装袋は、再封部材の構成が主に、本発明の実施形態1に係る包装袋100と異なっている。このため、本発明の実施形態1に係る包装袋100と同様の構成については、説明を繰り返さない。
【0092】
図24は、本発明の実施形態2に係る包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
図25は、
図24の包装袋を矢印XXV方向から見た図である。
図24においては、すでに切除予定部120が切除された後の包装袋200を示している。
【0093】
図24および
図25に示すように、本発明の実施形態2に係る包装袋200においても、回動部270は、袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置し、かつ、中心軸Cの軸方向から見て全体にわたって袋本体110と重なるように位置可能である。また、本実施形態においては、中心軸Cの径方向における回動部270の最大寸法は、中心軸Cから開口131までの最短距離の寸法より大きい。
【0094】
回動部270は、第1押圧部271と、第2押圧部272と、基部275とを有している。本実施形態において、基部275は、第1基部275Aと、第2基部275Bとを有している。第1基部275Aは、軸部160と直接接続固定されている。第1基部275Aは、中心軸Cの径方向に沿って延びている。第1基部275Aは、板状の外形を有しており、中心軸Cの軸方向のうち基部275から見て軸部160側の方向を向く面部275ASを有している。具体的には、面部275ASは、中心軸Cの軸方向に直交している。第2基部275Bは、第1基部275Aの面部275ASから、中心軸Cの軸方向のうち基部275から見て軸部160側の方向を向く方向に突出している。
【0095】
本実施形態において、第1押圧部271は、第1基部275Aの中心軸C側とは反対側の端部から、中心軸Cの軸方向のうち、第1基部275Aから見て軸部160側の方向に延出している。第1押圧部271は、中心軸Cの径方向外側に向かって凸状に湾曲している。
【0096】
本実施形態において、第2押圧部272は、第2基部275Bから、中心軸Cの径方向および周方向に交差する方向に延出している。第2押圧部272は、中心軸Cの周方向のうち進行方向側に延出している。また、第2基部275Bは、第1基部275Aおよび第1押圧部271に沿って延出している。
【0097】
以下、本実施形態における、切除予定部120が切除された包装袋200の再封作業について説明する。
図26は、本発明の実施形態2に係る包装袋において、再封部材による再封作業途中の状態の包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
図27は、
図26の包装袋を矢印XXVII方向から見た図である。
【0098】
図26および
図27に示すように、進行方向に回動部270を回動させつつ、第2押圧部272の延出方向先端側から、第1押圧部271と第2押圧部272との間に注出部130を配置する。このとき、第1押圧部271および第2押圧部272は、開口131側から収容空間S側に向かって徐々に進行方向に進んでいく。このとき、第1押圧部271は、中心軸Cの周方向から見て中心軸Cの径方向外側に向かって凸状に湾曲しているため、注出部130は、第1押圧部271と第2押圧部272との間に容易に案内される。このように、本実施形態においても、第1押圧部271は、回動部270が回動することで、切除予定部120が切除された袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置可能に構成されている。また、第2押圧部272は、回動部270が回動することで、切除予定部120が切除された袋本体110の第2フィルム112側の外部に位置可能に構成されている。
【0099】
図28は、本発明の実施形態2に係る包装袋の再封された状態の一部分を拡大して示す正面図である。
図29は、
図28の包装袋を矢印XXIXから見た図である。
図28および
図29に示すように、注出部130を第1押圧部271と第2押圧部272との間に配置させた後、さらに回動部270を進行方向に移動させる。これにより、第1押圧部271の外形に沿うように、注出部130は、注出方向に直交する幅方向にわたって、開口側に向かって凸状に湾曲する。注出部130がこのように凸状に湾曲することで、注出部130における第1フィルム111と第2フィルム112とは互いに密着する。また、第2押圧部272は、注出部130の湾曲形状が解除されないように、注出部130を袋本体110の第2フィルム112側から押圧する。すなわち、本実施形態においても、上記のように、回動部270は、第1押圧部271が第1フィルム111側から注出部130を押圧し、かつ、第2押圧部272が第2フィルム112側から注出部130を押圧することで、注出部130における第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに密着して、袋本体110において注出部130より内側の収容空間Sを再封可能に構成されている。これにより、注出部130を通過する収容物の動きが再封部材250によって阻害されることなく、収容空間Sに収容された収容物を注出することができ、かつ、再封部材250の簡易な操作で包装袋200の袋本体110を再封できる。
【0100】
さらに、本実施形態においては、中心軸Cの径方向における回動部270の最大寸法は、中心軸Cから開口131までの最短距離の寸法より大きい。このため、本発明の実施形態2に係る包装袋200においては、再封部材250は、回動部270が回動したときに、第1押圧部271および第2押圧部272が、注出部130を押圧しつつ、開口131から収容空間S側に向かって移動するように構成されている。これにより、注出部130内に残存した収容物を、開口131側から収容空間Sに向かって押し戻すことができる。
【0101】
さらに、本実施形態においては、再封部材250によって注出部130が再封された状態において、第1フィルム111と第2フィルムとの対向方向から見て、第2基部275Bが、凹状湾曲部115に嵌まり込むように構成されている。これにより、回動部270が回動方向において凹状湾曲部115に係止されて、回動部270が回動しにくくなる。ひいては、注出部130が再封された状態を維持することが容易になる。
【0102】
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3に係る包装袋について説明する。本発明の実施形態3に係る包装袋は、再封部材の構成が主に、本発明の実施形態1に係る包装袋100と異なっている。このため、本発明の実施形態1に係る包装袋100と同様の構成については、説明を繰り返さない。
【0103】
図30は、本発明の実施形態3に係る包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
図31は、
図30の包装袋を矢印XXXI方向から見た図である。
図32は、
図31の再封部材をXXXII-XXXII線矢印方向から見た断面図である。
図30においては、すでに切除予定部120が切除された後の包装袋300を示している。
【0104】
図30から
図32に示すように、本発明の実施形態3に係る包装袋300において、回動部370は、第1押圧部371と、第2押圧部372とを有している。第1押圧部371と第2押圧部372とは、中心軸Cの軸方向において互いに対向している。
【0105】
第1押圧部371は、軸部160に直接接続されており、かつ、固定されている。第1押圧部371は、第1フィルム111側から、軸部160に接続されている。第1押圧部371は、中心軸Cの径方向に延びている。中心軸Cから、第1押圧部371の径方向先端部までの長さは、注出部130の幅方向における最大寸法および注出方向における最大寸法のいずれよりも大きい。
【0106】
第1押圧部371は、第1突出部371Pを有している。第1突出部371Pは、中心軸Cの軸方向のうち第2押圧部372に向かう方向に突出している。第1突出部371Pは、中心軸Cの径方向に沿って延びている。
【0107】
第2押圧部372は、軸部160に直接接続されており、かつ、解除可能に接続されている。具体的には、第2押圧部372に孔部372Hが設けられており、第2フィルム112側において、孔部372Hに軸部160が嵌め合わされている。
【0108】
第2押圧部372は、第2フィルム112側から、軸部160に接続されている。第2押圧部372は、中心軸Cの径方向に延びている。中心軸Cから、第2押圧部372の径方向先端部までの長さは、注出部130の幅方向における最大寸法および注出方向における最大寸法のいずれよりも大きい。第2押圧部372の径方向先端部は、第1押圧部371の径方向先端部と接続されている。
【0109】
第2押圧部372は、第2突出部372Pを有している。第2突出部372Pは、中心軸Cの軸方向のうち第1押圧部371に向かう方向に突出している。第2突出部372Pは、中心軸Cの径方向に沿って延びている。また、第2突出部372Pは、中心軸Cの周方向において第1突出部371Pと並んで位置しており、かつ、第1突出部371Pと離間している。
【0110】
以下、本実施形態における、切除予定部120が切除された包装袋300の再封作業について説明する。
図33は、本発明の実施形態3に係る包装袋において、再封部材による再封作業途中の状態の包装袋の一部分を拡大して示す正面図である。
図34は、
図33の包装袋をXXXIV-XXXIV線矢印方向から見た断面図である。
【0111】
図33および
図34に示すように、進行方向に回動部370を回動させつつ、第1押圧部371と第2押圧部372との間に、注出部130を侵入させる。このとき、第1押圧部371および第2押圧部372は、開口131側から収容空間S側に向かって徐々に進行方向に進んでいく。このように、本実施形態においても、第1押圧部371は、回動部370が回動することで、切除予定部120が切除された袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置可能に構成されており、第2押圧部372は、回動部370が回動することで、切除予定部120が切除された袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置可能に構成されている。そして、本実施形態においては、第1押圧部371のうち、具体的には第1突出部371Pが、注出部130を第1フィルム111側から押圧する。
【0112】
図35は、本発明の実施形態3に係る包装袋の再封された状態の一部分を拡大して示す正面図である。
図36は、
図35の包装袋をXXXVI-XXXVI線矢印方向から見た断面図である。
【0113】
図35および
図36に示すように、注出部130を第1押圧部371と第2押圧部372との間に配置させた後、さらに回動部370を進行方向に移動させる。そして、第2押圧部372のうち、具体的には第2突出部372Pが、注出部130を第2フィルム112側から押圧する。これにより、注出部130は、注出方向に直交する幅方向にわたって、波状に湾曲する。注出部130が波状に湾曲することで、注出部130における第1フィルム111と第2フィルム112とは互いに密着する。このように、本実施形態においても、回動部370は、第1押圧部371が第1フィルム111側から注出部130を押圧し、かつ、第2押圧部372が第2フィルム112側から注出部130を押圧することで、注出部130における第1フィルム111と第2フィルム112とが互いに密着して、袋本体110において注出部130より内側の収容空間Sを再封可能に構成されている。これにより、注出部130を通過する収容物の動きが再封部材350によって阻害されることなく、収容空間Sに収容された収容物を注出することができ、かつ、再封部材350の簡易な操作で包装袋300の袋本体110を再封できる。
【0114】
さらに、本実施形態においては、回動部370が注出部130を再封した状態において、第1押圧部371および第2押圧部372は、第1フィルム111と第2フィルム112との対向方向から見て、注出部130を、注出方向に交差する方向に横切るように延在している。これにより、再封した袋本体110の注出部130から収容物が漏出することをより抑制できる。
【0115】
さらに、本実施形態においては、中心軸Cから、第1押圧部371の径方向先端部までの長さは、注出部130の注出方向における最大寸法より大きく、かつ、中心軸Cから、第2押圧部372の径方向先端部までの長さは、注出部130の注出方向における最大寸法のいずれよりも大きい。このため、本実施形態においては、再封部材350は、回動部370が回動したときに、第1押圧部371および第2押圧部372が、注出部130を押圧しつつ、開口131から収容空間S側に向かって移動するように構成されている。これにより、注出部130内に残存した収容物を、開口131側から収容空間Sに向かって押し戻すことができる。
【0116】
さらに、本実施形態においては、第1押圧部371が、第1フィルム111側から、軸部160に接続され、第2押圧部372が、第2フィルム112側から、軸部160に接続されている。これにより、回動部370の回動によって、注出部130の第1フィルム側に第1押圧部371が位置し、注出部130の第2フィルム側に第2押圧部372が位置することが容易となる。
【0117】
次に、第2押圧部372と軸部160との接続を解除したときの再封部材350について説明する。
図37は、本発明の実施形態3に係る包装袋において、第2押圧部と軸部との接続を解除した状態を示す図である。
図37においては、
図31と同様の方向から包装袋300を図示している。
図38は、本発明の実施形態3に係る包装袋において、第2押圧部と軸部との接続を解除した状態の一部分を拡大して示す正面図である。
【0118】
図37および
図38に示すように、第2押圧部372と軸部160との接続を解除した状態、すなわち、孔部372Hから軸部160を引き抜いた状態においては、回動部370は、第1押圧部371と第2押圧部372との接続部を折り曲げ可能に構成されている。さらに、第1押圧部371と第2押圧部372との接続部を折り曲げることで、第1押圧部371および第2押圧部372を、中心軸Cの軸方向に直交する同一仮想平面上に位置させることができる。この状態で、回動部370を回動させることにより、回動部370は、袋本体110の第1フィルム111側の外部に位置し、かつ、中心軸Cの軸方向から見て全体にわたって袋本体110と重なるように位置可能となる。
【0119】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0120】
100,200,300 包装袋、110 袋本体、111 第1フィルム、111C 第1連続フィルム、112 第2フィルム、112C 第2連続フィルム、113 周縁接合部、114 凸状湾曲部、115 凹状湾曲部、116 貫通孔、117 第3フィルム、117C 第3連続フィルム、118 底部接合部、119 上部接合部、120 切除予定部、130 注出部、131 開口、132 根元部、150,250,350 再封部材、160,160a 軸部、161 挿通部材、162 固定部材、170,170a,170b,270,370 回動部、171,271,371 第1押圧部、171S 第1案内面、172,272,372 第2押圧部、172S 第2案内面、173 第3押圧部、173S 第3案内面、174 ブリッジ部、175,275 基部、275A 第1基部、275AS 面部、275B 第2基部、371P 第1突出部、372H 孔部、372P 第2突出部、C 中心軸、S 収容空間。