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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022029472
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】ドア開閉装置
(51)【国際特許分類】
   E05C 3/04 20060101AFI20220210BHJP
   E05B 65/06 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
E05C3/04 E
E05B65/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020132738
(22)【出願日】2020-08-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】597116252
【氏名又は名称】村山 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】村山哲夫
(57)【要約】      (修正有)
【課題】手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置が装着されるドア開閉装置の提供を図る。
【解決手段】本発明のドア開閉装置は、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成される回動プレートと、足の爪先で跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成る跳ね上げレバーと、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部を形成する持受けベースプレートと、で構成される手段を採る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手を触れることなく足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置であって、
前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、
前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、
前記回動プレートは、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されて成り、
前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げられる形状を有してドア側の面に対して反対方向に延設されて成り、
前記持受けベースプレートは、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部を形成し、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持される位置の開閉ドアの側面に装着固定されて成ることを特徴とするドアロック装置。
【請求項2】
前記回動プレートが、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されると共に、先端部付近には回動プレートストッパーに掛止されるストッパー受け凹部を形成して成り、
前記持受けベースプレートが、平板状に形成され、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパーを突設して成ることを特徴とする請求項1記載のドアロック装置。
【請求項3】
前記回動プレートの枢軸の壁を挟んだ対向位置に使用中を表示する表示プレートを連結して成ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のドアロック装置。
【請求項4】
前記請求項1乃至3に記載のドアロック装置が取り付けられた開閉ドア装置であって、
前記ドアロック装置が、壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられて成ることを特徴とする開閉ドア装置。
【請求項5】
前記ドアロック装置が、スイングドアに取り付けられて成ることを特徴とする請求項4記載の開閉ドア装置。
【請求項6】
前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドアに取り付けられて成ることを特徴とする請求項4記載の開閉ドア装置。
【請求項7】
前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドアに取り付けられて成ることを特徴とする請求項4記載の開閉ドア装置。
【請求項8】
前記ドアロック装置が、開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドアに取り付けられて成ることを特徴とする請求項4記載の開閉ドア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手を触れることなく足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2002年から2015年にかけて発生したSARSウイルスやMERSウイルスに続いて、2020年に発生した新型コロナウイルス等の感染拡大経路としては、「三つの密」密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、密集場所(多くの人が密集している)、密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)によって感染する飛沫感染、3時間程度は室内の空気中をエアロゾルとともに漂い続けて感染力を持ち続けるエアロゾル感染や、電車やバスのつり革、ドアノブ、エレベーターやの電気機器のスイッチなどに不特定多数の人が接触することで感染する接触感染等によって感染が拡大することが確認されている。
【0003】
上記における感染予防対策としては、日常生活の中で人混みや近距離での会話を避けること、多数の人が集まる室内において大きな声を出して歌うことや、密接した状況で呼気が激しくなるような言動や行動を避けること、石けんやアルコール消毒液を使ってこまめに手洗いを励行すること、マスクを着用して自己への感染を回避するとともに、咳エチケットにより飛沫を飛ばさないようにして他人を感染させないようにすること、室内の換気をこまめに行うこと、などが感染予防対策の効果を上げる重要な要素とされている。
【0004】
しかしながら、PCR検査等によって判明する新規陽性感染者数に対する感染経路不明者の割合は40~50%を占めており、未だにその感染経路が把握されていないのが実情であり、現時点で抗体ワクチンが開発されていないことも重なり、今や新型コロナウイルスは、留まることなくパンデミックに感染の拡大の一途をたどっている。
【0005】
本出願人は、上記の感染経路不明者における感染原因として、不特定多数の人が接触する可能性のある公共施設、大型商業施設、公共交通機関、学校、病院、飲食店、大型レジャー施設、高速道路パーキング施設等のラバトリーブースのドアノブとロック装置に接触する直接感染の可能性に着目し、それらの要因を解決すべき、手を触れることなくドアの開閉操作と施錠操作が容易にできるウイルス感染予防装置を提案するものである。
【0006】
上記における問題を解決するために既に開発されている商品としては、キーホルダー型の「非接触ドアオープナー」ならびに「足踏み式フットペダル」(非特許文献1)や、ドアにL型のフランジを装着する「ノブフック♯1」(非特許文献2)や、足でドアノブを回す「ノータッチノブ」(非特許文献3)などが提供されている。
【0007】
しかしながら、上記における何れの商品も手を使用しないでドアを開閉することはできるが、手を使用しないでドアの開閉とドアのロックを同時に行うことができないものであった。
【0008】
一方、小物類の置き忘れを防止でき、打掛錠の施錠、解錠操作もでき、非常解錠操作の邪魔にならないように打掛錠に装着可能な「打掛錠用忘れ物防止装置」(特許文献4)が提案され、公知技術となってる。
【0009】
しかしながら、かかる「打掛錠用忘れ物防止装置」の提案は、扉又は支持体に取り付けられた打掛錠に、忘れ物防止用のトレイを取り付けた打掛錠用忘れ物防止装置において、トレイは小物類を載せることのできる載せ部を備え、打掛錠の回転に伴って横向きに回転できるように打掛錠の回転部に取り付けられており、打掛錠が取り付けられた扉又は支持体と反対側に受け具が取り付けられ、受け具は横向きになったトレイの載せ部の先端側を支持できる箇所に取り付けられた手段を採用していることによって、上記の実用化されている製品同様に、手を使用しないでドアを開閉することはできるが、手を使用しないでロック装置自体をロックすることができない提案となっている。
【0010】
本出願人は新型コロナウイルスの感染経路不明者における感染原因として、不特定多数の人が接触する可能性のある大型施設等のラバトリーブースのドアノブとロック装置に接触する直接感染の可能性に着目し、それらの要因を解決すべき、手を触れることなく足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置を開発し、本発明における「ドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置」の提案に至るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【非特許文献1】商品名 「非接触ドアオープナー、足踏み式フットペダル」
【非特許文献2】商品名 「ノブフック♯1」
【非特許文献3】商品名 「ノータッチノブ」
【特許文献4】特開2020-81389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上記問題点を鑑み、手を触れることなく足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置の提供を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記課題を解決するためになされるもので、本発明におけるドアロック装置は、手を触れることなく足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置であって、前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、前記回動プレートは、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されて成り、前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げられる形状を有してドア側の面に対して反対方向に延設されて成り、前記持受けベースプレートは、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部を形成し、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持される位置の開閉ドアの側面に装着固定されて成る手段を採る。
【0014】
また、本発明におけるドアロック装置は、前記回動プレートが、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されると共に、先端部付近には回動プレートストッパーに掛止されるストッパー受け凹部を形成して成り、前記持受けベースプレートが、平板状に形成され、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパーを突設して成る手段を採る。
【0015】
また、本発明におけるドアロック装置は、前記回動プレートの枢軸の壁を挟んだ対向位置に使用中を表示する表示プレートを連結して成る手段を採る。
【0016】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記請求項1乃至3に記載のドアロック装置が取り付けられた開閉ドア装置であって、前記ドアロック装置が、壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられて成る手段を採る。
【0017】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記ドアロック装置が、スイングドアに取り付けられて成る手段を採る。
【0018】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドアに取り付けられて成る手段を採る。
【0019】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドアに取り付けられて成る手段を採る。
【0020】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記ドアロック装置が、開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドアに取り付けられて成る手段を採る。
【発明の効果】
【0021】
本発明におけるドアロック装置によれば、ドアノブに直接触れることなく、ドアの開閉操作と、ドアのロック操作をドアの内側から容易に行える、といった優れた効果を奏する。
【0022】
また、本発明におけるドアロック装置によれば、足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる、といった優れた効果を奏する。
【0023】
また、本発明における開閉ドア装置によれば、不特定多数の人が利用するトイレ用のドアノブとロック装置において、美的外観性、コンパクト性、清潔性を備えてラバトリーブースに装着できる、といった優れた効果を奏する。
【0024】
また、本発明におけるドアロック装置によれば、回動プレートの枢軸の壁面を挟んだ対向位置に使用中を表示する表示プレートを連結していることによって、使用中の表示が室外から視認できる、といった優れた効果を奏する。
【0025】
また、本発明におけるドアロック装置によれば、ドアロック装置が、壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられていることによって、手を使わずに足の爪先でドアのロック操作が容易にできる、といった優れた効果を奏する。
【0026】
また、本発明における開閉ドア装置によれば、ドアロック装置をスイングドア、内開きドア、外開きドア、引き戸ドアの何れの開閉ドアにも装着することができる、といった優れた効果を奏する。
【0027】
また、本発明における開閉ドア装置によれば、開閉補助レバーをドア側の室外側と室内側に其々設けることによって、手を使わずに肘で開閉することができる、といった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明のドアロック装置の実施形態を示す説明図である。 (実施例1)
図2】本発明のドアロック装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例2)
図3】本発明のドアロック装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例3)
図4】本発明の開閉ドア装置の実施形態を示す説明図である。 (実施例4)
図5】本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例5)
図6】本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例6)
図7】本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例7)
図8】本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例8)
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明におけるドアロック装置10は、手を触れることなく足の爪先Fでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置10であって、スイングドア71、内開きドア72、外開きドア73、引き戸ドア74の何れの開閉ドアDにも取り付けることができる手段を採ったことを最大の特徴とする。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0030】
尚、本発明のドアロック装置10とそれを取り付けた開閉ドア装置70は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で、適宜変更することができる。
【実施例0031】
図1は、本発明のドアロック装置の実施形態を示す説明図である。
図1(a)は、本発明のドアロック装置10の施錠状態を示す全体斜視図である。
本発明のドアロック装置10は、手を触れることなく足の爪先Fでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置10であって、該ドアロック装置10は、取付けベースプレート20と、回動プレート30と、跳ね上げレバー40と、持受けベースプレート50と、で構成される。
【0032】
取付けベースプレート20は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、壁Kの側面に装着固定される平板状に形成されると共に、回動プレート30の開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパー21を備えて形成される。
【0033】
水平止ストッパー21は、開錠状態において回動プレート30を水平状態に保持する役割を果たすもので、水平状態を保つことで跳ね上げレバー40を下方から足の爪先Fで跳ね上げることを可能にする。
【0034】
回動プレート30は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、長尺平板状に形成され、その基端部が取付けベースプレート20に枢軸31を介して回動可能に軸支される形状に形成されるもので、壁Kと開閉ドアDに跨って橋渡しする形状とすることで、開閉ドアDの開閉を制限する役割を果たす。
【0035】
跳ね上げレバー40は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、回動プレート30の先端部に足の爪先Fで跳ね上げられる形状を有してドア側の面に対して反対方向に延設される形状に形成され、先端のペダル部は軟質の合成樹脂素材で形成されていてもよい。
【0036】
持受けベースプレート50は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部51を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部53を形成し、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置の開閉ドアDの側面に装着固定される。
【0037】
レバー受け凹部53は、跳ね上げレバー40が落とし込まれる凹部で、スイングドア71、内開きドア72、外開きドア73、引き戸ドア74等の何れの開閉ドアDの開閉を制限することができる構造を有して形成される。
【0038】
使用状態においては、回動プレート30が持受けベースプレート50の開口口が上方を向く略コの字状に屈曲される抱持凹部51に落とし込まれることで施錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで開錠状態とすることができる。
尚、壁側に回動プレート30の開錠状態のスペースが確保されない場合、取付けベースプレート20を開閉ドアD側に取り付け、持受けベースプレート50を壁K側に取り付けることもできる。
【0039】
図1(b)は、本発明のドアロック装置10の開錠状態を示す全体斜視図である。
回動プレート30が水平止ストッパー21上に位置することでドアロック装置10が開錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで施錠状態とすることができる。
【0040】
以上で構成される本発明のドアロック装置10は、ドアノブに直接触れることなく、ドアの開閉操作と、ドアのロック操作を開閉ドアDの内側から容易に行える共に、足の爪先Fで開閉ドアDの内側から施錠ならびに開錠操作ができ、さらに不特定多数の人が利用するトイレ用のドアノブとロック装置において、出っ張りや見栄えが悪い欠点を補って、美的外観性が重視されるラバトリーブース等に装着することができるドアロック装置10の提供を可能にするものである。
【実施例0041】
図2は、本発明のドアロック装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明におけるドアロック装置10は、回動プレート30が、長尺平板状に形成され、その基端部が取付けベースプレート20に枢軸31を介して回動可能に軸支される形状に形成され、先端部付近には回動プレートストッパー54に掛止されるストッパー受け凹部32を形成して成ると共に、持受けベースプレート50が、平板状に形成され、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパー54を突設して成る手段を採ることができる。
【0042】
ストッパー受け凹部32は、回動プレート30の先端部付近に回動プレートストッパー54が掛止される凹部状の形状に形成される。
【0043】
回動プレートストッパー54は、持受けベースプレート50の略中央位置に突設され、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置に頭部に段差を有した形状に形成される。
上記における施錠手段となる構造は、回動プレートストッパー54の頭部に段差が形成され、該段差に回動プレート30のストッパー受け凹部32が掛止されることによって開閉ドアDの開閉が制限されるものである。
【実施例0044】
図3は、本発明のドアロック装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明におけるドアロック装置10は、回動プレート30の枢軸31の壁Kを挟んだ対向位置に「使用中」を表示する表示プレート60を連結して成る手段を採ることができる。
【0045】
表示プレート60は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用した矢印状のプレートで形成され、ドアロック装置10の回動プレート30の動きと連動して作動するもので、例えば、トイレの中に使用者がいることを室外から視認することができる形状に形成される。
【実施例0046】
図4は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
図4(a)は、本発明におけるドアロック装置10の全体斜視図である。
本発明の開閉ドア装置70は、本発明の実施例1より実施例3に記載されるドアロック装置10が取り付けられた開閉ドア装置70であって、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0047】
図4(b)は、本発明のドアロック装置10の開錠状態を示す説明図である。
回動プレート30が水平止ストッパー21上に位置することでドアロック装置10が開錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで施錠状態とすることができる。
【0048】
図4(c)は、本発明のドアロック装置10の施錠状態を示す説明図である。
回動プレート30が持受けベースプレート50の開口口が上方を向く略コの字状に屈曲される抱持凹部51に落とし込まれることで施錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで開錠状態とすることができる。
尚、壁側に回動プレート30の開錠状態のスペースが確保されない場合、取付けベースプレート20を開閉ドアD側に取り付け、持受けベースプレート50を壁K側に取り付けることもできる。
【0049】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられることによって、ドアノブに直接触れることなく、ドアの開閉操作と、ドアのロック操作をドアの内側から容易に行えると共に、足の爪先Fで開閉ドアDの内側から施錠ならびに開錠操作が容易に行うことができる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【実施例0050】
図5は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、スイングドア71に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0051】
スイングドア71は、ウエスタン扉ともカウンター扉とも呼ばれ、出入りに対して身体や肘を使って押し広げて開扉することができ、蝶番に内蔵されるスプリングの作用によって自動的に閉される。また、ラッチ錠76を戸先側に設けて開閉ドアDが閉められた状態を維持することができる手段を採ることもできる。
【0052】
本発明における開閉ドア装置70の開閉手順を示す。
(1)肘または身体の一部で開閉ドアDを室内側に押して開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)グレビディヒンジまたは自由蝶番77のスプリング作用によって開閉ドアDが閉まる。
(4)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置10の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置10がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置10が開錠状態となる。
(10)肘または身体の一部で開閉ドアDを室外側に押して開く。(図示状態を示す)
(11)身体を室外に出す。
(12)グレビディヒンジまたは自由蝶番77のスプリング作用によって開閉ドアDが閉まる。
【0053】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【実施例0054】
図6は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバー75をドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドア72に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0055】
内開きドア72は、室内側に蝶番78によって開閉するドアであって、一定のスピードで自動開閉するように調整でき、さらにドアが開いた状態で維持されるドアクローザーを装着することもできる。また、ラッチ錠76を戸先側に設けて開閉ドアDが閉められた状態を維持することができる手段(図示参照)も採ることもできる。
【0056】
開閉補助レバー75は、戸先側方向が開放される略L形の形状を有し、ドア高さの中間位置より上方の外側と内側に設けられる。
尚、開閉補助レバー75の形状は、実施例では略L形を形成しているが、肘の出し入れができて、ドアの開閉が可能であれば、その他の形状であっても構わない。
【0057】
本発明における開閉ドア装置70の開閉手順を示す。
(1)肘または身体の一部で開閉ドアDを室内側に押して開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)肘または身体の一部で開閉ドアDを室外側に押して閉める。
又はドアクローザー作用によって開閉ドアDが閉まる。
(4)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置10の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置10がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置10が開錠状態となる。
(10)開閉ドアDの内側に設けられている略L形の開閉補助レバー75に右肘を入れて開閉ドアDを室内側に引いて開く。(図示状態を示す)
(11)身体を室外に出す。
(12)開閉ドアDの外側に設けられている略L形の開閉補助レバー75に左肘を入れて開閉ドアDを室外側に引いて閉じる。
【0058】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられ、さらに開閉補助レバー75が開閉ドアDの外側と内側に備えられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【実施例0059】
図7は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバー75をドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドア73に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0060】
外開きドア73は、室外側に蝶番78によって開閉するドアであって、一定のスピードで自動開閉するように調整でき、さらにドアが開いた状態で維持されるドアクローザーを設けることもできる。また、ラッチ錠76を戸先側に設けて開閉ドアDが閉められた状態を維持する手段(図示参照)を採ることもできる。
【0061】
開閉補助レバー75は、戸先側方向が開放される略L形の形状を有し、ドア高さの中間位置より上方の外側と内側に設けられる。
尚、開閉補助レバー75の形状は、実施例では略L形を形成しているが、肘の出し入れができて、ドアの開閉が可能であれば、その他の形状であっても構わない。
【0062】
本発明における開閉ドア装置70の開閉手順を示す。
(1)左肘を外側の開閉補助レバー75に差し入れて開閉ドアDを室外側に引いて開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)内側の略L形の形状の開閉補助レバー75に右肘を入れて開閉ドアDを室内側に引いて閉める。(図示状態を示す)又はドアクローザー作用によって開閉ドアDが閉まる。
(4)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置10の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置10がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置10が開錠状態となる。
(10)肘または身体の一部で開閉ドアDを室外側に押して開く。
(11)身体を室外に出す。
(12)肘または身体の一部で開閉ドアDを室内側に押して閉じる。
【0063】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられ、さらに開閉補助レバー75が開閉ドアDの外側と内側に備えられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【実施例0064】
図8は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、ドアロック装置10が、開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバー75をドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドア74に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0065】
引き戸ドア74ドアは、スライドによってドアが開閉するドアであって、傾斜させたスライドレールに吊持滑車を嵌め込んで自動開閉するようにすることもできる。
【0066】
開閉補助レバー75は、開放側がドア面に装着される略コの字状の形状を有し高さの中間位置より上方の内側と外側に設けられる。
尚、開閉補助レバー75の形状は、実施例では略コの字状に形成しているが、肘を入れてドアの開閉が可能であれば、その他の形状であっても構わない。
【0067】
本発明における開閉ドア装置70の開閉手順を示す。
(1)左肘を外側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側と反対方向にスライドさせながら押して開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)右肘を内側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側にスライドさせながら引いて閉める。
(4)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置10の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置10がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置10が開錠状態となる。
(10)右肘を内側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側と反対方向にスライドさせながら開閉ドアDを押して開く。(図示状態を示す)
(11)身体を室外に出す。
(12)右肘を外側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側にスライドさせながら引いて閉める。
【0068】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられ、さらに開閉補助レバー75が開閉ドアDの外側と内側に備えられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明のドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置は、手を触れることなく足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる共に、スイングドア、内開きドア、外開きドア、引き戸ドアの何れの開閉ドアにも取り付けることができることから、あらゆるタイプの開閉ドアに装着することができるものであり、本発明における「ドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置」の産業上の利用可能性は極めて大であるものと思料する。
【符号の説明】
【0070】
10 ドアロック装置
20 取付けベースプレート
21 水平止ストッパー
30 回動プレート
31 枢軸
32 ストッパー受け凹部
40 跳ね上げレバー
50 持受けベースプレート
51 抱持凹部
52 立ち上がり壁面
53 レバー受け凹部
54 回動プレートストッパー
60 表示プレート
70 開閉ドア装置
71 スイングドア
72 内開きドア
73 外開きドア
74 引き戸ドア
75 開閉補助レバー
76 ラッチ錠
77 グレビディヒンジまたは自由蝶番
78 蝶番
F 足の爪先
K 壁
D 開閉ドア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2020-08-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
使用状態においては、回動プレート30が持受けベースプレート50の開口口が上方を向く略コの字状に屈曲される抱持凹部51に落とし込まれることで施錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで開錠状態とすることができる。
尚、壁側に回動プレート30の開錠状態のスペースが確保されない場合、取付けベースプレート20を開閉ドアD側に取り付け、持受けベースプレート50を壁K側に取り付けることもできる。
また、図1(a)実施形態に対し、全体形状はやや大きくなるが、持受けベースプレート50に形成されるレバー受け凹部53を廃止し、回動プレート30を延長して跳ね上げレバー40の延設部を立ち上がり壁面52の側面から外側に位置させる実施形態を採ることもできる。
【手続補正書】
【提出日】2020-12-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置であって、
前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、
前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、
前記回動プレートは、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されて成り、
前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、
前記持受けベースプレートは、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部を形成し、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持されて成ることを特徴とするドアロック装置。
【請求項2】
手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置であって、
前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、
前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、
前記回動プレート、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されると共に、先端部付近には回動プレートストッパーに掛止される凹部状のストッパー受け凹部を形成して成り、
前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、
前記持受けベースプレート、平板状に形成され、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパーを突設して成ることを特徴とするドアロック装置。
【請求項3】
前記回動プレートの枢軸の壁を挟んだ対向位置に使用中を表示する表示プレートを連結して成ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のドアロック装置。
【請求項4】
前記請求項1乃至3に記載のドアロック装置が取り付けられた開閉ドア装置であって、
前記ドアロック装置が、壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられて成ることを特徴とする開閉ドア装置。
【請求項5】
前記ドアロック装置が、スイングドアに取り付けられて成ることを特徴とする請求項4記載の開閉ドア装置。
【請求項6】
前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドアに取り付けられて成ることを特徴とする請求項4記載の開閉ドア装置。
【請求項7】
前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドアに取り付けられて成ることを特徴とする請求項4記載の開閉ドア装置。
【請求項8】
前記ドアロック装置が、開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドアに取り付けられて成ることを特徴とする請求項4記載の開閉ドア装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2002年から2015年にかけて発生したSARSウイルスやMERSウイルスに続いて、2020年に発生した新型コロナウイルス等の感染拡大経路としては、「三つの密」密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、密集場所(多くの人が密集している)、密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)によって感染する飛沫感染、3時間程度は室内の空気中をエアロゾルとともに漂い続けて感染力を持ち続けるエアロゾル感染や、電車やバスのつり革、ドアノブ、エレベーターやの電気機器のスイッチなどに不特定多数の人が接触することで感染する接触感染等によって感染が拡大することが確認されている。
【0003】
上記における感染予防対策としては、日常生活の中で人混みや近距離での会話を避けること、多数の人が集まる室内において大きな声を出して歌うことや、密接した状況で呼気が激しくなるような言動や行動を避けること、石けんやアルコール消毒液を使ってこまめに手洗いを励行すること、マスクを着用して自己への感染を回避するとともに、咳エチケットにより飛沫を飛ばさないようにして他人を感染させないようにすること、室内の換気をこまめに行うこと、などが感染予防対策の効果を上げる重要な要素とされている。
【0004】
しかしながら、PCR検査等によって判明する新規陽性感染者数に対する感染経路不明者の割合は40~50%を占めており、未だにその感染経路が把握されていないのが実情であり、現時点で抗体ワクチンが開発されていないことも重なり、今や新型コロナウイルスは、留まることなくパンデミックに感染の拡大の一途をたどっている。
【0005】
本出願人は、上記の感染経路不明者における感染原因として、不特定多数の人が接触する可能性のある公共施設、大型商業施設、公共交通機関、学校、病院、飲食店、大型レジャー施設、高速道路パーキング施設等のラバトリーブースのドアノブとロック装置に接触する直接感染の可能性に着目し、それらの要因を解決すべき、手を触れることなくドアの開閉操作と施錠操作が容易にできるウイルス感染予防装置を提案するものである。
【0006】
上記における問題を解決するために既に開発されている商品としては、キーホルダー型の「非接触ドアオープナー」ならびに「足踏み式フットペダル」(非特許文献1)や、ドアにL型のフランジを装着する「ノブフック♯1」(非特許文献2)や、足でドアノブを回す「ノータッチノブ」(非特許文献3)などが提供されている。
【0007】
しかしながら、上記における何れの商品も手を使用しないでドアを開閉することはできるが、手を使用しないでドアの開閉とドアのロックを同時に行うことができないものであった。
【0008】
一方、小物類の置き忘れを防止でき、打掛錠の施錠、解錠操作もでき、非常解錠操作の邪魔にならないように打掛錠に装着可能な「打掛錠用忘れ物防止装置」(特許文献4)が提案され、公知技術となってる。
【0009】
しかしながら、かかる「打掛錠用忘れ物防止装置」の提案は、扉又は支持体に取り付けられた打掛錠に、忘れ物防止用のトレイを取り付けた打掛錠用忘れ物防止装置において、トレイは小物類を載せることのできる載せ部を備え、打掛錠の回転に伴って横向きに回転できるように打掛錠の回転部に取り付けられており、打掛錠が取り付けられた扉又は支持体と反対側に受け具が取り付けられ、受け具は横向きになったトレイの載せ部の先端側を支持できる箇所に取り付けられた手段を採用していることによって、上記の実用化されている製品同様に、手を使用しないでドアを開閉することはできるが、手を使用しないでロック装置自体をロックすることができない提案となっている。
【0010】
本出願人は新型コロナウイルスの感染経路不明者における感染原因として、不特定多数の人が接触する可能性のある大型施設等のラバトリーブースのドアノブとロック装置に接触する直接感染の可能性に着目し、それらの要因を解決すべき、手を触れることなく足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置を開発し、本発明における「ドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置」の提案に至るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【非特許文献1】商品名 「非接触ドアオープナー、足踏み式フットペダル」
【非特許文献2】商品名 「ノブフック♯1」
【非特許文献3】商品名 「ノータッチノブ」
【特許文献4】特開2020-81389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上記問題点を鑑み、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置の提供を図る。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記課題を解決するためになされるもので、本発明におけるドアロック装置は、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置であって、前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、前記回動プレートは、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されて成り、前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、前記持受けベースプレートは、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部を形成し、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持されて成る手段を採る。
【0014】
また、本発明におけるドアロック装置は、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置であって、前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、前記回動プレート、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されると共に、先端部付近には回動プレートストッパーに掛止される凹部状のストッパー受け凹部を形成して成り、前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、前記持受けベースプレート、平板状に形成され、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパーを突設して成る手段を採る。
【0015】
また、本発明におけるドアロック装置は、前記回動プレートの枢軸の壁を挟んだ対向位置に使用中を表示する表示プレートを連結して成る手段を採る。
【0016】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記請求項1乃至3に記載のドアロック装置が取り付けられた開閉ドア装置であって、前記ドアロック装置が、壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられて成る手段を採る。
【0017】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記ドアロック装置が、スイングドアに取り付けられて成る手段を採る。
【0018】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドアに取り付けられて成る手段を採る。
【0019】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドアに取り付けられて成る手段を採る。
【0020】
また、本発明における開閉ドア装置は、前記ドアロック装置が、開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドアに取り付けられて成る手段を採る。
【発明の効果】
【0021】
本発明におけるドアロック装置によれば、ドアノブに直接触れることなく、ドアの開閉操作と、ドアのロック操作をドアの内側から容易に行える、といった優れた効果を奏する。
【0022】
また、本発明におけるドアロック装置によれば、足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる、といった優れた効果を奏する。
【0023】
また、本発明における開閉ドア装置によれば、不特定多数の人が利用するトイレ用のドアノブとロック装置において、美的外観性、コンパクト性、清潔性を備えてラバトリーブースに装着することができる、といった優れた効果を奏する。
【0024】
また、本発明におけるドアロック装置によれば、回動プレートの枢軸の壁面を挟んだ対向位置に使用中を表示する表示プレートを連結していることによって、使用中の表示が室外から視認することができる、といった優れた効果を奏する。
【0025】
また、本発明におけるドアロック装置によれば、ドアロック装置が、壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられていることによって、手を使わずに足の爪先でドアのロック操作が容易にできる、といった優れた効果を奏する。
【0026】
また、本発明における開閉ドア装置によれば、ドアロック装置をスイングドア、内開きドア、外開きドア、引き戸ドアの何れの開閉ドアにも装着することができる、といった優れた効果を奏する。
【0027】
また、本発明における開閉ドア装置によれば、開閉補助レバーをドア側の室外側と室内側に其々設けることによって、手を使わずに肘で開閉することができる、といった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明のドアロック装置の実施形態を示す説明図である。 (実施例1)
図2】本発明のドアロック装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例2)
図3】本発明のドアロック装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例3)
図4】本発明の開閉ドア装置の実施形態を示す説明図である。 (実施例4)
図5】本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例5)
図6】本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例6)
図7】本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例7)
図8】本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例8)
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明におけるドアロック装置10は、手を触れることなく足の爪先Fで跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置10であって、スイングドア71、内開きドア72、外開きドア73、引き戸ドア74の何れの開閉ドアDにも取り付けることができる手段を採ったことを最大の特徴とする。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0030】
尚、本発明のドアロック装置10とそれを取り付けた開閉ドア装置70は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で、適宜変更することができる。
【実施例0031】
図1は、本発明のドアロック装置の実施形態を示す説明図である。
図1(a)は、本発明のドアロック装置10の施錠状態を示す全体斜視図である。
本発明のドアロック装置10は、手を触れることなく足の爪先Fで跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置10であって、該ドアロック装置10は、取付けベースプレート20と、回動プレート30と、跳ね上げレバー40と、持受けベースプレート50と、で構成される。
【0032】
取付けベースプレート20は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、壁Kの側面に装着固定される平板状に形成されると共に、回動プレート30の開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパー21を備えて形成される。
【0033】
水平止ストッパー21は、開錠状態において回動プレート30の水平状態を維持する突起状の形状を有して形成されるもので、水平状態を保つことで跳ね上げレバー40を下方から足の爪先Fで跳ね上げることを可能にする。
【0034】
回動プレート30は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、長尺平板状に形成され、その基端部が取付けベースプレート20に枢軸31を介して回動可能に軸支される形状に形成されるもので、壁Kと開閉ドアDに跨って橋渡しする形状とすることで、開閉ドアDの開閉を制限する役割を果たす。
【0035】
跳ね上げレバー40は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、回動プレート30の先端部に足の爪先Fで跳ね上げることができる形状を有してドア側の面に対して反対方向に延設される形状に形成され、先端のペダル部は軟質の合成樹脂素材で形成されていてもよい。
【0036】
持受けベースプレート50は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部51を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部53を形成し、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置の開閉ドアDの側面に装着固定される。
【0037】
レバー受け凹部53は、跳ね上げレバー40が落とし込まれる凹部で、スイングドア71、内開きドア72、外開きドア73、引き戸ドア74等の何れの開閉ドアDの開閉を制限することができる構造を有して形成される。
【0038】
抱持凹部51は、開口口が上方を向く略コの字状に屈曲される形状に形成し、使用状態においては、回動プレート30が、抱持凹部51に落とし込まれることで施錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで開錠状態とすることができる。
尚、壁側に回動プレート30の開錠状態のスペースが確保されない場合、取付けベースプレート20を開閉ドアD側に取り付け、持受けベースプレート50を壁K側に取り付けることもできる。
【0039】
図1(b)は、本発明のドアロック装置10の開錠状態を示す全体斜視図である。
回動プレート30が水平止ストッパー21上に位置することでドアロック装置10が開錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで施錠状態とすることができる。
【0040】
以上で構成される本発明のドアロック装置10は、ドアノブに直接触れることなく、ドアの開閉操作と、ドアのロック操作を開閉ドアDの内側から容易に行える共に、足の爪先Fで開閉ドアDの内側から施錠ならびに開錠操作ができ、さらに不特定多数の人が利用するトイレ用のドアノブとロック装置において、出っ張りや見栄えが悪い欠点を補って、美的外観性が重視されるラバトリーブース等に装着することができるドアロック装置10の提供を可能にするものである。
【実施例0041】
図2は、本発明のドアロック装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明におけるドアロック装置10は、手を触れることなく足の爪先Fで跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置10であって、該ドアロック装置10は、取付けベースプレート20と、回動プレート30と、跳ね上げレバー40と、持受けベースプレート50と、で構成され、取付けベースプレート20は、壁Kの側面に装着固定される平板状に形成されると共に、回動プレート30の開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパー21を備えて成り、回動プレート30、長尺平板状に形成され、その基端部が取付けベースプレート20に枢軸31を介して回動可能に軸支される形状に形成されると共に、先端部付近には回動プレートストッパー54に掛止される凹部状のストッパー受け凹部32を形成して成り、跳ね上げレバー40は、回動プレート30の先端部に足の爪先Fで跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、持受けベースプレート50、平板状に形成され、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパー54を突設して成る手段を採ることができる。
【0042】
取付けベースプレート20は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、壁Kの側面に装着固定される平板状に形成されると共に、回動プレート30の開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパー21を備えて形成される。
【0043】
水平止ストッパー21は、開錠状態において回動プレート30の水平状態を維持する突起状の形状を有して形成されるもので、水平状態を保つことで跳ね上げレバー40を下方から足の爪先Fで跳ね上げることを可能にする。
【0044】
回動プレート30は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、長尺平板状に形成され、その基端部が取付けベースプレート20に枢軸31を介して回動可能に軸支される形状に形成されるもので、壁Kと開閉ドアDに跨って橋渡しする形状とすることで、開閉ドアDの開閉を制限する役割を果たす。
【0045】
ストッパー受け凹部32は、回動プレート30の先端部付近に回動プレートストッパー54が掛止される凹部状に形成される。
【0046】
跳ね上げレバー40は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、回動プレート30の先端部に足の爪先Fで跳ね上げることができる形状を有してドア側の面に対して反対方向に延設される形状に形成され、先端のペダル部は軟質の合成樹脂素材で形成されていてもよい。
【0047】
持受けベースプレート50は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、平板のプレート状に形成され、施錠時の回動プレート30の水平状態を回動プレートストッパー54の突設によって維持される形状に形成される。
【0048】
回動プレートストッパー54は、持受けベースプレート50の略中央位置に突設され、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置に頭部に段差を有した形状に形成される。
【0049】
上記における施錠手段となる構造は、回動プレートストッパー54の頭部に段差が形成され、該段差に回動プレート30のストッパー受け凹部32が掛止されることによって開閉ドアDの開閉が制限されるものである。
【実施例0050】
図3は、本発明のドアロック装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明におけるドアロック装置10は、回動プレート30の枢軸31の壁Kを挟んだ対向位置に「使用中」を表示する表示プレート60を連結して成る手段を採ることができる。
【0051】
表示プレート60は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用した矢印状のプレートで形成され、ドアロック装置10の回動プレート30の動きと連動して作動するもので、例えば、トイレの中に使用者がいることを室外から視認することができる形状に形成される。
【実施例0052】
図4は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
図4(a)は、本発明におけるドアロック装置10の全体斜視図である。
本発明の開閉ドア装置70は、本発明の実施例1より実施例3に記載されるドアロック装置10が取り付けられた開閉ドア装置70であって、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0053】
図4(b)は、本発明のドアロック装置10の開錠状態を示す説明図である。
回動プレート30が水平止ストッパー21上に位置することでドアロック装置10が開錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで施錠状態とすることができる。
【0054】
図4(c)は、本発明のドアロック装置10の施錠状態を示す説明図である。
回動プレート30が持受けベースプレート50の開口口が上方を向く略コの字状に屈曲される抱持凹部51に落とし込まれることで施錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで開錠状態とすることができる。
尚、壁側に回動プレート30の開錠状態のスペースが確保されない場合、取付けベースプレート20を開閉ドアD側に取り付け、持受けベースプレート50を壁K側に取り付けることもできる。
【0055】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられることによって、ドアノブに直接触れることなく、ドアの開閉操作と、ドアのロック操作をドアの内側から容易に行えると共に、足の爪先Fで開閉ドアDの内側から施錠ならびに開錠操作が容易に行うことができる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【実施例0056】
図5は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、スイングドア71に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0057】
スイングドア71は、ウエスタン扉ともカウンター扉とも呼ばれ、出入りに対して身体や肘を使って押し広げて開扉することができ、蝶番に内蔵されるスプリングの作用によって自動的に閉される。また、ラッチ錠76を戸先側に設けて開閉ドアDが閉められた状態を維持することができる手段を採ることもできる。
【0058】
本発明における開閉ドア装置70の開閉手順を示す。
(1)肘または身体の一部で開閉ドアDを室内側に押して開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)グレビディヒンジまたは自由蝶番77のスプリング作用によって開閉ドアDが閉まる。
(4)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置10の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置10がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置10が開錠状態となる。
(10)肘または身体の一部で開閉ドアDを室外側に押して開く。(図示状態を示す)
(11)身体を室外に出す。
(12)グレビディヒンジまたは自由蝶番77のスプリング作用によって開閉ドアDが閉まる。
【0059】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【実施例0060】
図6は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバー75をドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドア72に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0061】
内開きドア72は、室内側に蝶番78によって開閉するドアであって、一定のスピードで自動開閉するように調整でき、さらにドアが開いた状態で維持されるドアクローザーを装着することもできる。また、ラッチ錠76を戸先側に設けて開閉ドアDが閉められた状態を維持することができる手段(図示参照)も採ることもできる。
【0062】
開閉補助レバー75は、戸先側方向が開放される略L形の形状を有し、ドア高さの中間位置より上方の外側と内側に設けられる。
尚、開閉補助レバー75の形状は、実施例では略L形を形成しているが、肘の出し入れができて、ドアの開閉が可能であれば、その他の形状であっても構わない。
【0063】
本発明における開閉ドア装置70の開閉手順を示す。
(1)肘または身体の一部で開閉ドアDを室内側に押して開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)肘または身体の一部で開閉ドアDを室外側に押して閉める。
又はドアクローザー作用によって開閉ドアDが閉まる。
(4)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置10の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置10がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置10が開錠状態となる。
(10)開閉ドアDの内側に設けられている略L形の開閉補助レバー75に右肘を入れて開閉ドアDを室内側に引いて開く。(図示状態を示す)
(11)身体を室外に出す。
(12)開閉ドアDの外側に設けられている略L形の開閉補助レバー75に左肘を入れて開閉ドアDを室外側に引いて閉じる。
【0064】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられ、さらに開閉補助レバー75が開閉ドアDの外側と内側に備えられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【実施例0065】
図7は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバー75をドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドア73に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0066】
外開きドア73は、室外側に蝶番78によって開閉するドアであって、一定のスピードで自動開閉するように調整でき、さらにドアが開いた状態で維持されるドアクローザーを設けることもできる。また、ラッチ錠76を戸先側に設けて開閉ドアDが閉められた状態を維持する手段(図示参照)を採ることもできる。
【0067】
開閉補助レバー75は、戸先側方向が開放される略L形の形状を有し、ドア高さの中間位置より上方の外側と内側に設けられる。
尚、開閉補助レバー75の形状は、実施例では略L形を形成しているが、肘の出し入れができて、ドアの開閉が可能であれば、その他の形状であっても構わない。
【0068】
本発明における開閉ドア装置70の開閉手順を示す。
(1)左肘を外側の開閉補助レバー75に差し入れて開閉ドアDを室外側に引いて開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)内側の略L形の形状の開閉補助レバー75に右肘を入れて開閉ドアDを室内側に引いて閉める。(図示状態を示す)又はドアクローザー作用によって開閉ドアDが閉まる。
(4)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置10の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置10がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置10が開錠状態となる。
(10)肘または身体の一部で開閉ドアDを室外側に押して開く。
(11)身体を室外に出す。
(12)肘または身体の一部で開閉ドアDを室内側に押して閉じる。
【0069】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられ、さらに開閉補助レバー75が開閉ドアDの外側と内側に備えられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【実施例0070】
図8は、本発明の開閉ドア装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、ドアロック装置10が、開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバー75をドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドア74に取り付けられて成る手段を採ることができる。
【0071】
引き戸ドア74ドアは、スライドによってドアが開閉するドアであって、傾斜させたスライドレールに吊持滑車を嵌め込んで自動開閉するようにすることもできる。
【0072】
開閉補助レバー75は、開放側がドア面に装着される略コの字状の形状を有し高さの中間位置より上方の内側と外側に設けられる。
尚、開閉補助レバー75の形状は、実施例では略コの字状に形成しているが、肘を入れてドアの開閉が可能であれば、その他の形状であっても構わない。
【0073】
本発明における開閉ドア装置70の開閉手順を示す。
(1)左肘を外側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側と反対方向にスライドさせながら押して開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)右肘を内側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側にスライドさせながら引いて閉める。
(4)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置10の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置10がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置10の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置10が開錠状態となる。
(10)右肘を内側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側と反対方向にスライドさせながら開閉ドアDを押して開く。(図示状態を示す)
(11)身体を室外に出す。
(12)右肘を外側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側にスライドさせながら引いて閉める。
【0074】
以上で構成される本発明の開閉ドア装置70は、ドアロック装置10が、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられ、さらに開閉補助レバー75が開閉ドアDの外側と内側に備えられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできる開閉ドア装置70の提供を可能にするものである。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明のドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置は、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる共に、スイングドア、内開きドア、外開きドア、引き戸ドアの何れの開閉ドアにも取り付けることができることから、あらゆるタイプの開閉ドアに装着することができるものであり、本発明における「ドアロック装置とそれを取り付けた開閉ドア装置」の産業上の利用可能性は極めて大であるものと思料する。
【符号の説明】
【0076】
10 ドアロック装置
20 取付けベースプレート
21 水平止ストッパー
30 回動プレート
31 枢軸
32 ストッパー受け凹部
40 跳ね上げレバー
50 持受けベースプレート
51 抱持凹部
52 立ち上がり壁面
53 レバー受け凹部
54 回動プレートストッパー
60 表示プレート
70 開閉ドア装置
71 スイングドア
72 内開きドア
73 外開きドア
74 引き戸ドア
75 開閉補助レバー
76 ラッチ錠
77 グレビディヒンジまたは自由蝶番
78 蝶番
F 足の爪先
K 壁
D 開閉ドア
【手続補正書】
【提出日】2021-03-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置が取り付けられるドア開閉装置であって、
前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、
前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、
前記回動プレートは、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されて成り、
前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、
前記持受けベースプレートは、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部を形成し、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持されて成り
前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドア、または戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドア、または開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドアの壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられて成ることを特徴とするドア開閉装置。
【請求項2】
手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置が取り付けられるドア開閉装置であって、
前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、
前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、
前記回動プレート、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されると共に、先端部付近には回動プレートストッパーに掛止される凹部状のストッパー受け凹部を形成して成り、
前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、
前記持受けベースプレート、平板状に形成され、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパーを突設して成り、
前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドア、または戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドア、または開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドアの壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられて成ることを特徴とするドア開閉装置。
【請求項3】
前記回動プレートの枢軸の壁を挟んだ対向位置に使用中を表示する表示プレートを連結して成ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のドア開閉装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置が取り付けられるドア開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2002年から2015年にかけて発生したSARSウイルスやMERSウイルスに続いて、2020年に発生した新型コロナウイルス等の感染拡大経路としては、「三つの密」密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、密集場所(多くの人が密集している)、密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)によって感染する飛沫感染、3時間程度は室内の空気中をエアロゾルとともに漂い続けて感染力を持ち続けるエアロゾル感染や、電車やバスのつり革、ドアノブ、エレベーターやの電気機器のスイッチなどに不特定多数の人が接触することで感染する接触感染等によって感染が拡大することが確認されている。
【0003】
上記における感染予防対策としては、日常生活の中で人混みや近距離での会話を避けること、多数の人が集まる室内において大きな声を出して歌うことや、密接した状況で呼気が激しくなるような言動や行動を避けること、石けんやアルコール消毒液を使ってこまめに手洗いを励行すること、マスクを着用して自己への感染を回避するとともに、咳エチケットにより飛沫を飛ばさないようにして他人を感染させないようにすること、室内の換気をこまめに行うこと、などが感染予防対策の効果を上げる重要な要素とされている。
【0004】
しかしながら、PCR検査等によって判明する新規陽性感染者数に対する感染経路不明者の割合は40~50%を占めており、未だにその感染経路が把握されていないのが実情であり、現時点で抗体ワクチンが開発されていないことも重なり、今や新型コロナウイルスは、留まることなくパンデミックに感染の拡大の一途をたどっている。
【0005】
本出願人は、上記の感染経路不明者における感染原因として、不特定多数の人が接触する可能性のある公共施設、大型商業施設、公共交通機関、学校、病院、飲食店、大型レジャー施設、高速道路パーキング施設等のラバトリーブースのドアノブとロック装置に接触する直接感染の可能性に着目し、それらの要因を解決すべき、手を触れることなくドアの開閉操作と施錠操作が容易にできるウイルス感染予防装置を提案するものである。
【0006】
上記における問題を解決するために既に開発されている商品としては、キーホルダー型の「非接触ドアオープナー」ならびに「足踏み式フットペダル」(非特許文献1)や、ドアにL型のフランジを装着する「ノブフック♯1」(非特許文献2)や、足でドアノブを回す「ノータッチノブ」(非特許文献3)などが提供されている。
【0007】
しかしながら、上記における何れの商品も手を使用しないでドアを開閉することはできるが、手を使用しないでドアの開閉とドアのロックを同時に行うことができないものであった。
【0008】
一方、小物類の置き忘れを防止でき、打掛錠の施錠、解錠操作もでき、非常解錠操作の邪魔にならないように打掛錠に装着可能な「打掛錠用忘れ物防止装置」(特許文献4)が提案され、公知技術となってる。
【0009】
しかしながら、かかる「打掛錠用忘れ物防止装置」の提案は、扉又は支持体に取り付けられた打掛錠に、忘れ物防止用のトレイを取り付けた打掛錠用忘れ物防止装置において、トレイは小物類を載せることのできる載せ部を備え、打掛錠の回転に伴って横向きに回転できるように打掛錠の回転部に取り付けられており、打掛錠が取り付けられた扉又は支持体と反対側に受け具が取り付けられ、受け具は横向きになったトレイの載せ部の先端側を支持できる箇所に取り付けられた手段を採用していることによって、上記の実用化されている製品同様に、手を使用しないでドアを開閉することはできるが、手を使用しないでロック装置自体をロックすることができない提案となっている。
【0010】
本出願人は、新型コロナウイルスの感染経路不明者における感染原因として、不特定多数の人が接触する可能性のある大型施設等のラバトリーブースのドアノブとロック装置に接触する直接感染の可能性に着目し、それらの要因を解決すべき、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置が取り付けられるドア開閉装置を開発し、本発明における「ドア開閉装置」の提案に至るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【非特許文献1】商品名 「非接触ドアオープナー、足踏み式フットペダル」
【非特許文献2】商品名 「ノブフック♯1」
【非特許文献3】商品名 「ノータッチノブ」
【特許文献4】特開2020-81389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上記問題点を鑑み、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置が取り付けられるドア開閉装置の提供を図る。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記課題を解決するためになされるもので、本発明におけるドア開閉装置は、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置が取り付けられるドア開閉装置であって、前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、前記回動プレートは、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されて成り、前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、前記持受けベースプレートは、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部を形成し、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持されて成り前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドア、または戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドア、または開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドアの壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられて成る手段を採る。
【0014】
また、本発明におけるドア開閉装置は、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置が取り付けられるドア開閉装置であって、前記ドアロック装置は、取付けベースプレートと、回動プレートと、跳ね上げレバーと、持受けベースプレートと、で構成され、前記取付けベースプレートは、壁の側面に装着固定される平板状に形成されると共に、前記回動プレートの開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパーを備えて成り、前記回動プレート、長尺平板状に形成され、その基端部が前記取付けベースプレートに枢軸を介して回動可能に軸支される形状に形成されると共に、先端部付近には回動プレートストッパーに掛止される凹部状のストッパー受け凹部を形成して成り、前記跳ね上げレバーは、前記回動プレートの先端部に足の爪先で跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、前記持受けベースプレート、平板状に形成され、施錠時の前記回動プレートの水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパーを突設して成り、前記ドアロック装置が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドア、または戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドア、または開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバーをドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドアの壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられて成る手段を採る。
【0015】
また、本発明におけるドア開閉装置は、前記回動プレートの枢軸の壁を挟んだ対向位置に使用中を表示する表示プレートを連結して成る手段を採る。
【発明の効果】
【0016】
本発明におけるドア開閉装置によれば、ドアノブに直接触れることなく、ドアの開閉操作と、ドアのロック操作をドアの内側から容易に行える、といった優れた効果を奏する。
【0017】
また、本発明におけるドア開閉装置によれば、足の爪先でドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる、といった優れた効果を奏する。
【0018】
また、本発明におけるドア開閉装置によれば、不特定多数の人が利用するトイレ用のドアノブとロック装置において、美的外観性、コンパクト性、清潔性を備えてラバトリーブースに装着することができる、といった優れた効果を奏する。
【0019】
また、本発明におけるドア開閉装置によれば、回動プレートの枢軸の壁面を挟んだ対向位置に使用中を表示する表示プレートを連結していることによって、使用中の表示が室外から視認することができる、といった優れた効果を奏する。
【0020】
また、本発明におけるドア開閉装置によれば、ドアロック装置が、壁側とドア側の室内側下方付近に取り付けられていることによって、手を使わずに足の爪先でドアのロック操作が容易にできる、といった優れた効果を奏する。
【0021】
また、本発明におけるドア開閉装置によれば、ドアロック装置を内開きドア、外開きドア、引き戸ドアの何れの開閉ドアにも装着することができる、といった優れた効果を奏する。
【0022】
また、本発明におけるドア開閉装置によれば、開閉補助レバーをドア側の室外側と室内側に其々設けることによって、手を使わずに肘で開閉することができる、といった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明のドア開閉装置の実施形態を示す説明図である。 (実施例1)
図2】本発明のドア開閉装置の使用状態を示す説明図である。
図3】本発明のドアロック装置を内開きドアに装着した状態を示す説明図である。
図4】本発明のドアロック装置を外開きドアに装着した状態を示す説明図である。
図5】本発明のドアロック装置を引き戸ドアに装着した状態を示す説明図である。
図6】本発明のドア開閉装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例2)
図7】本発明のドア開閉装置の別の実施形態を示す説明図である。 (実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明におけるドア開閉装置10は、手を触れることなく足の爪先Fで跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置11が取り付けられるドア開閉装置10であって、内開きドア72、外開きドア73、引き戸ドア74の何れの開閉ドアDにも取り付けることができる手段を採ったことを最大の特徴とする。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
尚、本発明のドア開閉装置10は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で、適宜変更することができる。
【実施例0026】
図1は、本発明のドア開閉装置の実施形態を示す説明図である。
図1(a)は、本発明のドアロック装置11の施錠状態を示す全体斜視図である。
本発明のドア開閉装置10は、手を触れることなく足の爪先Fで跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置11が装着されるドア開閉装置10であって、該ドアロック装置11は、取付けベースプレート20と、回動プレート30と、跳ね上げレバー40と、持受けベースプレート50と、で構成される。
【0027】
取付けベースプレート20は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、壁Kの側面に装着固定される平板状に形成されると共に、回動プレート30の開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパー21を備えて形成される。
【0028】
水平止ストッパー21は、開錠状態において回動プレート30の水平状態を維持する突起状の形状を有して形成されるもので、水平状態を保つことで跳ね上げレバー40を下方から足の爪先Fで跳ね上げることを可能にする。
【0029】
回動プレート30は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、長尺平板状に形成され、その基端部が取付けベースプレート20に枢軸31を介して回動可能に軸支される形状に形成されるもので、壁Kと開閉ドアDに跨って橋渡しする形状とすることで、開閉ドアDの開閉を制限する役割を果たす。
【0030】
跳ね上げレバー40は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、回動プレート30の先端部に足の爪先Fで跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設される形状に形成され、先端のペダル部は軟質の合成樹脂素材で形成されていてもよい。
【0031】
持受けベースプレート50は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、平板状のプレートを開口口が上方を向く略コの字状に屈曲させた抱持凹部51を形成すると共に、該屈曲された立ち上がり面にくり抜き状のレバー受け凹部53を形成し、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置の開閉ドアDの側面に装着固定される。
【0032】
抱持凹部51は、開口口が上方を向く略コの字状に屈曲される形状に形成され、使用状態においては、回動プレート30が、抱持凹部51に落とし込まれることで施錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで開錠状態とすることができる。
【0033】
レバー受け凹部53は、跳ね上げレバー40が落とし込まれる凹部で、内開きドア72、外開きドア73、引き戸ドア74等の何れの開閉ドアDの開閉を制限することができる構造を有して形成される。
尚、壁側に回動プレート30の開錠状態のスペースが確保されない場合、取付けベースプレート20を開閉ドアD側に取り付け、持受けベースプレート50を壁K側に取り付けることもできる。
【0034】
図1(b)は、本発明のドアロック装置11の開錠状態を示す全体斜視図である。
回動プレート30が水平止ストッパー21上に位置することでドアロック装置11が開錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで施錠状態とすることができる。
【0035】
以上で構成される本発明のドア開閉装置10は、ドアノブに直接触れることなく、ドアの開閉操作と、ドアのロック操作を開閉ドアDの内側から容易に行える共に、足の爪先Fで開閉ドアDの内側から施錠ならびに開錠操作ができ、さらに不特定多数の人が利用するトイレ用のドアノブとロック装置において、出っ張りや見栄えが悪い欠点を補って、美的外観性が重視されるラバトリーブース等に装着することができるドア開閉装置10の提供を可能にするものである。
【0036】
図2は、本発明のドア開閉装置の使用状態を示す説明図である。
図2(a)は、本発明におけるドアロック装置11の全体斜視図である。
本発明のドアロック装置11は、壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられて使用される。
【0037】
図2(b)は、本発明のドアロック装置11施錠操作状態を示す説明図である。
回動プレート30が水平止ストッパー21上に位置することでドアロック装置11が開錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで施錠状態とすることができる。
【0038】
図2(c)は、本発明のドアロック装置11開錠操作状態を示す説明図である。
回動プレート30が持受けベースプレート50の開口口が上方を向く略コの字状に屈曲される抱持凹部51に落とし込まれることで施錠状態となるもので、この状態から跳ね上げレバー40を足の爪先Fで跳ね上げることで開錠状態とすることができる。
尚、壁側に回動プレート30の開錠状態のスペースが確保されない場合、取付けベースプレート20を開閉ドアD側に取り付け、持受けベースプレート50を壁K側に取り付けることもできる。
【0039】
以上で構成される本発明のドア開閉装置10は、ドアロック装置11が壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられることによって、ドアノブに直接触れることなく、ドアの開閉操作と、ドアのロック操作をドアの内側から容易に行えると共に、足の爪先Fで開閉ドアDの内側から施錠ならびに開錠操作が容易に行うことができるドア開閉装置10の提供を可能にするものである。
【0040】
図3は、本発明のドアロック装置を内開きドアに装着した状態を示す説明図である。
本発明のドアロック装置11が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバー75をドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた内開きドア72に取り付けることができる。
【0041】
内開きドア72は、室内側に蝶番78によって開閉するドアであって、一定のスピードで自動開閉するように調整でき、さらにドアが開いた状態で維持されるドアクローザーを装着することもできる。また、ラッチ錠76を戸先側に設けて開閉ドアDが閉められた状態を維持することができる手段(図示参照)も採ることもできる。
【0042】
開閉補助レバー75は、戸先側方向が開放される略L形の形状を有し、ドア高さの中間位置より上方の外側と内側に設けられる。
尚、開閉補助レバー75の形状は、実施例では略L形を形成しているが、肘の出し入れができて、ドアの開閉が可能であれば、その他の形状であっても構わない。
【0043】
本発明における開閉ドアDの開閉手順を示す。
(1)肘または身体の一部で開閉ドアDを室内側に押して開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)肘または身体の一部で開閉ドアDを室外側に押して閉める。
又はドアクローザー作用によって開閉ドアDが閉まる。
(4)足の爪先Fでドアロック装置11の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置11の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置11がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置11の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置11が開錠状態となる。
(10)開閉ドアDの内側に設けられている略L形の開閉補助レバー75に右肘を入れて開閉ドアDを室内側に引いて開く。(図示状態を示す)
(11)身体を室外に出す。
(12)開閉ドアDの外側に設けられている略L形の開閉補助レバー75に左肘を入れて開閉ドアDを室外側に引いて閉じる。
【0044】
以上で構成される本発明のドア開閉装置10は、ドアロック装置11が壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられ、さらに開閉補助レバー75が開閉ドアDの外側と内側に備えられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできるドア開閉装置10の提供を可能にするものである。
【0045】
図4は、本発明のドアロック装置を外開きドアに装着した状態を示す説明図である。
本発明のドアロック装置11が、戸先側方向が開放される略L形の開閉補助レバー75をドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた外開きドア73に取り付けることができる。
【0046】
外開きドア73は、室外側に蝶番78によって開閉するドアであって、一定のスピードで自動開閉するように調整でき、さらにドアが開いた状態で維持されるドアクローザーを設けることもできる。また、ラッチ錠76を戸先側に設けて開閉ドアDが閉められた状態を維持する手段(図示参照)を採ることもできる。
【0047】
開閉補助レバー75は、戸先側方向が開放される略L形の形状を有し、ドア高さの中間位置より上方の外側と内側に設けられる。
尚、開閉補助レバー75の形状は、実施例では略L形を形成しているが、肘の出し入れができて、ドアの開閉が可能であれば、その他の形状であっても構わない。
【0048】
本発明における開閉ドアDの開閉手順を示す。
(1)左肘を外側の開閉補助レバー75に差し入れて開閉ドアDを室外側に引いて開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)内側の略L形の形状の開閉補助レバー75に右肘を入れて開閉ドアDを室内側に引いて閉める。(図示状態を示す)又はドアクローザー作用によって開閉ドアDが閉まる。
(4)足の爪先Fでドアロック装置11の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置11の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置11がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置11の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置11が開錠状態となる。
(10)肘または身体の一部で開閉ドアDを室外側に押して開く。
(11)身体を室外に出す。
(12)肘または身体の一部で開閉ドアDを室内側に押して閉じる。
【0049】
以上で構成される本発明のドア開閉装置10は、ドアロック装置11が壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられ、さらに開閉補助レバー75が開閉ドアDの外側と内側に備えられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできるドア開閉装置10の提供を可能にするものである。
【0050】
図5は、本発明のドアロック装置を引き戸ドアに装着した状態を示す説明図である。
本発明のドアロック装置11が、開放側がドア面に装着される略コの字状の開閉補助レバー75をドア高さの中間位置より上方の内側と外側に設けた引き戸ドア74に取り付けることができる。
【0051】
引き戸ドア74ドアは、スライドによってドアが開閉するドアであって、傾斜させたスライドレールに吊持滑車を嵌め込んで自動開閉するようにすることもできる。
【0052】
開閉補助レバー75は、開放側がドア面に装着される略コの字状の形状を有し高さの中間位置より上方の内側と外側に設けられる。
尚、開閉補助レバー75の形状は、実施例では略コの字状に形成しているが、肘を入れてドアの開閉が可能であれば、その他の形状であっても構わない。
【0053】
本発明における開閉ドアDの開閉手順を示す。
(1)左肘を外側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側と反対方向にスライドさせながら押して開く。
(2)身体を室内に入れる。
(3)右肘を内側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側にスライドさせながら引いて閉める。
(4)足の爪先Fでドアロック装置11の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(5)ドアロック装置11の回動プレート30が持受けベースプレート50の抱持凹部51に落とし込まれる。
(6)ドアロック装置11がロック状態となる。
(7)用を足す。
(8)足の爪先Fでドアロック装置11の跳ね上げレバー40を跳ね上げる。
(9)ドアロック装置11が開錠状態となる。
(10)右肘を内側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側と反対方向にスライドさせながら開閉ドアDを押して開く。(図示状態を示す)
(11)身体を室外に出す。
(12)右肘を外側の開閉補助レバー75に添えて開閉ドアDを戸先側にスライドさせながら引いて閉める。
【0054】
以上で構成される本発明のドア開閉装置10は、ドアロック装置11が壁Kと開閉ドアDの室内側下方付近に取り付けられ、さらに開閉補助レバー75が開閉ドアDの外側と内側に備えられていることによって、手を使わずに開閉ドアDの開閉とロック操作が容易にできるドア開閉装置10の提供を可能にするものである。
【実施例0055】
図6は、本発明のドア開閉装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明のドア開閉装置10は、手を触れることなく足の爪先Fで跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる打掛式のドアロック装置11が取り付けられるドア開閉装置10であって、該ドアロック装置11は、取付けベースプレート20と、回動プレート30と、跳ね上げレバー40と、持受けベースプレート50と、で構成され、取付けベースプレート20は、壁Kの側面に装着固定される平板状に形成されると共に、回動プレート30の開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパー21を備えて成り、回動プレート30は、長尺平板状に形成され、その基端部が取付けベースプレート20に枢軸31を介して回動可能に軸支される形状に形成されると共に、先端部付近には回動プレートストッパー54に掛止される凹部状のストッパー受け凹部32を形成して成り、跳ね上げレバー40は、回動プレート30の先端部に足の爪先Fで跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設して成り、持受けベースプレート50は、平板状に形成され、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパー54を突設して成手段を採ることができる。
尚、実施例2の開閉ドアDの開閉手順及び開閉操作は、実施例1とほぼ同様であるため省略する。
【0056】
取付けベースプレート20は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、壁Kの側面に装着固定される平板状に形成されると共に、回動プレート30の開錠時の水平状態を維持する突起状の水平止ストッパー21を備えて形成される。
【0057】
水平止ストッパー21は、開錠状態において回動プレート30の水平状態を維持する突起状の形状を有して形成されるもので、水平状態を保つことで跳ね上げレバー40を下方から足の爪先Fで跳ね上げることを可能にする。
【0058】
回動プレート30は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、長尺平板状に形成され、その基端部が取付けベースプレート20に枢軸31を介して回動可能に軸支される形状に形成されると共に、先端部付近には回動プレートストッパー54に掛止される凹部状のストッパー受け凹部32を形成して成るもので、壁Kと開閉ドアDに跨って橋渡しする形状とすることで、開閉ドアDの開閉を制限する役割を果たす。
【0059】
ストッパー受け凹部32は、回動プレート30の先端部付近に回動プレートストッパー54が掛止される凹部状に形成される。
【0060】
跳ね上げレバー40は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、回動プレート30の先端部に足の爪先Fで跳ね上げることで上方に向けて跳ね上げることができる所定の厚さと当接面積を有する平板状に形成すると共に、装着側の面に対して反対方向に延設される形状を有してドア側の面に対して反対方向に延設される形状に形成され、先端のペダル部は軟質の合成樹脂素材で形成されていてもよい。
【0061】
持受けベースプレート50は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用して、平板のプレート状に形成され、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置に頭部に段差を有する回動プレートストッパー54を突設して成る形状に形成される。
【0062】
回動プレートストッパー54は、持受けベースプレート50の略中央位置に突設され、施錠時の回動プレート30の水平状態が維持される位置に頭部に段差を有した形状に形成される。
【0063】
上記における施錠手段となる構造は、回動プレートストッパー54の頭部に段差が形成され、該段差に回動プレート30のストッパー受け凹部32が掛止されることによって開閉ドアDの開閉が制限されるものである。
【実施例0064】
図7は、本発明のドア開閉装置の別の実施形態を示す説明図である。
本発明におけるドアロック装置11は、回動プレート30の枢軸31の壁Kを挟んだ対向位置に「使用中」を表示する表示プレート60を連結して成る手段を採ることができる。
【0065】
表示プレート60は、例えば、ステンレスやクロムメッキ金属素材を使用した矢印状のプレートで形成され、ドアロック装置11の回動プレート30の動きと連動して作動するもので、例えば、トイレの中に使用者がいることを室外から視認することができる形状に形成される。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明のドア開閉装置は、手を触れることなく足の爪先で跳ね上げることでドアの内側から施錠ならびに開錠操作ができる共に、内開きドア、外開きドア、引き戸ドアの何れの開閉ドアにも取り付けることができることから、本発明における「ドア開閉装置」の産業上の利用可能性は極めて大であるものと思料する。
【符号の説明】
【0067】
10 ドア開閉装置
11 ドアロック装置
20 取付けベースプレート
21 水平止ストッパー
30 回動プレート
31 枢軸
32 ストッパー受け凹部
40 跳ね上げレバー
50 持受けベースプレート
51 抱持凹部
52 立ち上がり壁面
53 レバー受け凹部
54 回動プレートストッパー
60 表示プレート
72 内開きドア
73 外開きドア
74 引き戸ドア
75 開閉補助レバー
76 ラッチ錠
78 蝶番
F 足の爪先
K 壁
D 開閉ドア
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7