(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022029645
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】電力会社切替システム、電力会社の切替方法および電力会社切替プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20120101AFI20220210BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020133041
(22)【出願日】2020-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】516140214
【氏名又は名称】booost technologies株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青井 宏憲
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】スイッチング支援システムを利用した電力会社切替システムにおいて、スイッチングを円滑に行うようにできるようにする。
【解決手段】電力会社切替システムにおいて、サーバ装置1は、需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、文字列から供給地点特定番号を検出する画像解析部132と、前記スイッチング支援システムに供給地点特定番号を送信し、スイッチング支援システムSから送信される設備情報を取得する設備情報取得部134と、設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成する廃止取次情報生成部135とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社切替システムであって、
前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出する画像解析部と、
前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を入力し、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得する設備情報取得部と、
前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成する廃止取次情報生成部と
を備えることを特徴とする電力会社切替システム。
【請求項2】
請求項1記載の電力会社切替システムにおいて、
前記廃止取次情報を用いて、前記スイッチング支援システムに対して廃止取次の申し込みを行う廃止取次申込部をさらに備えることを特徴とする電力会社切替システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の電力会社切替システムにおいて、
前記画像解析部は、前記画像から当該検針票を発行した電力会社を特定し、特定した当該電力会社の検針票のレイアウトに応じて前記画像における供給地点特定番号の位置を特定することを特徴とする電力会社切替システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項記載の電力会社切替システムにおいて、
前記画像に含まれる前記検針票の向きを判定し、前記画像解析部が前記文字列を抽出できるように、前記画像の位置を補正する画像補正部をさらに備えることを特徴とする電力会社切替システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の電力会社切替システムにおいて、
前記廃止取次情報生成部は、前記廃止取次情報を生成する場合、前記設備情報に含まれる住所のデータを、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更することを特徴とする電力会社切替システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項記載の電力会社切替システムにおいて、
前記画像解析部が前記供給地点特定番号を検出できなかった場合、前記供給地点特定番号を入力するための管理画面を、切替後の電力会社が有する管理装置の表示部に表示させる管理画面処理部をさらに備えることを特徴とする電力会社切替システム。
【請求項7】
電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社の切替方法であって、
前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出するステップと、
前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を入力するステップと、
前記供給地点特定番号の入力に応じて、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得するステップと、
前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成するステップと
を備えることを特徴とする電力会社の切替方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スイッチング支援システムを用いた電力会社切替システムおよび電力会社の切替方法に関する。
【背景技術】
【0002】
我が国では、近年、電力自由化が行われており、2016年には、一般家庭や店舗などの需要者も、小売電気業者と自由に契約できるようになった。
【0003】
特許文献1は、ユーザ(需要者)が複数の電力小売事業者と契約し、時刻を指定して各電力小売業者から電力の供給を受ける場合、電力小売事業者の供給(販売)できる量を考慮して、契約が行えるように、電力供給プランを管理するものである。
【0004】
特許文献2は、需用家が自己の希望する電気料金で電力会社と契約を結ぶことができるような電力消費計画を容易に作成することができる電力会社選択支援システムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-167176号公報
【特許文献2】特開2005-20861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、需要者が電力を供給する小売電気事業者(電力会社)を切り替える(以下「スイッチング」という)場合、需要者と新たに契約(以下、「小売契約」という)を結ぶ小売電気事業者(以下、「新小売電気事業者」という)は、一般配送事業者および、当該需要者が現在小売契約を結んでいる小売電気事業者(以下、「現小売電気事業者」という)、に対して、所定の手続を行う必要がある。
【0007】
この所定手続を円滑に行うために、電力広域的運営推進機関によってスイッチング支援システム(https://www.occto.or.jp/system/sw_system/)が運用されている。スイッチング支援システムは、スイッチングを実現するために、新小売電気事業者、現小売電気事業者および一般送配電事業者の間の各種手続の取り次ぎを行う。例えば、スイッチング支援システムは、新小売電気事業者と現小売電気事業者との間で、需要者と現小売電気事業者との小売契約の廃止取次(以下、単に「廃止取次」という)を行う。
【0008】
ここで、新小売電気事業者は、廃止取次の申し込みを行う場合、スイッチング支援システムに廃止取次情報を入力する必要がある。この廃止取次情報には、需要者の氏名、住所など、需要者に関する各種情報が含まれている。
【0009】
従来、廃止取次情報の入力は、新小売電気事業者の従業者の手入力によって行われていた。例えば、新小売電気事業者の従業者は、契約申込書などに記載された需要者の情報を参照して、手入力によって、廃止取次情報をスイッチング支援システムに入力していた。
【0010】
また、入力された廃止取次情報が、スイッチング支援システムに登録されている廃止取次情報と完全に一致しなければ、廃止取次の申し込みが受け付けられない。例えば、スイッチング支援システムにおいて、需要者の住所の丁目や番地などの数字が半角で登録されている場合、これらの数字を半角で入力しなければ、廃止取次の申し込みが受け付けられない。このため、廃止取次情報の入力には時間と手間とが非常に掛かっており、小売電気事業者の大きな負担となっていた。特に、繁忙期では、1日に数百件の廃止取次情報の入力を行わなければならず、小売電気事業者が事業を行う際の妨げとなっていた。
【0011】
そこで、本発明は、スイッチング支援システムを利用した電力会社切替システムにおいて、スイッチングを円滑に行うようにできることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る電力会社切替システムは、電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社切替システムであって、前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出する画像解析部と、前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を入力し、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得する設備情報取得部と、前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成する廃止取次情報生成部とを備える。
【0013】
この発明によると、需要者の検針票の画像から供給地点特定番号が検出され、検出された供給地点特定番号に対応する設備情報が、スイッチング支援システムから取得される。そして、取得された設備情報に基づいて、廃止取次の申し込みのために用いられる廃止取次情報が生成される。すなわち、需要者の検針票の画像に基づいて廃止情報が自動的に生成される。これにより、電力会社の従業員が廃止取次情報を手入力する必要がなくなる。したがって、廃止取次情報の入力の手間を省くことができるため、スイッチング支援システムを用いた電力会社切替システムにおいて、スイッチングを円滑に行うようにできる。
【0014】
また、前記廃止取次情報を用いて、前記スイッチング支援システムに対して廃止取次の申し込みを行う廃止取次申込部をさらに備える、としてもよい。
【0015】
この発明によると、廃止取次情報生成部によって廃止取次情報が生成されると、スイッチング支援システムに対して、廃止取次の申し込みが自動的に行われる。これにより、電力会社の従業員の手間をさらに省くことができる。
【0016】
また、前記画像解析部は、前記画像から当該検針票を発行した電力会社を特定し、特定した当該電力会社の検針票のレイアウトに応じて前記画像における供給地点特定番号の位置を特定する、としてもよい。
【0017】
この発明によると、検針票の画像から検針票を発行した電力会社が特定され、特定した電力会社のレイアウトに応じて画像における供給地点特定番号の位置が特定される。これにより、検針票に記載された供給地点特定番号をより確実に検出することができる。
【0018】
また、前記廃止取次情報生成部は、前記廃止取次情報を生成する場合、前記設備情報に含まれる住所のデータを、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更する、としてもよい。
【0019】
この発明によると、廃止取次情報生成部によって、取得した設備情報に含まれる住所データが、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更される。これにより、廃止取次情報の入力の手間をさらに省くことができる。
【0020】
また、前記画像解析部が前記供給地点特定番号を検出できなかった場合、前記供給地点特定番号を入力するための管理画面を、切替後の電力会社が有する管理装置の表示部に表示させる管理画面処理部をさらに備えてもよい。
【0021】
この発明によると、画像解析部が供給地点特定番号の検出に失敗した場合にのみ、電力会社の従業員は供給地点特定番号を入力すればよいので、廃止取次情報の入力の手間をさらに省くことができる。
【0022】
また、本発明の他の実施形態に係る電力会社切替方法は、電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社の切替方法であって、前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出するステップと、前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を入力するステップと、前記供給地点特定番号の入力に応じて、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得するステップと、前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成するステップとを備える。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、スイッチング支援システムを用いた電力会社切替システムにおいて、スイッチングを円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本実施形態に係るスイッチングを説明するための図。
【
図2】本実施形態に係る電力会社切替システムの構成を示すブロック図。
【
図6】本実施形態に係る電力会社切替システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0026】
(スイッチングについて)
図1は、本実施形態に係るスイッチングを説明するための図である。
図1を参照しつつ、需要者が電力を供給する小売電気事業者(電力会社)を切り替える(スイッチング)際の手続の説明を行う。本実施形態では、スイッチング支援システムSを介して、スイッチングが行われる。
【0027】
なお、需要者Uは、現在、小売電気事業者R2(旧小売電気事業者)と、電力の供給を受ける旨の契約(小売契約)を結んでいるとする。また、需要者Uは、小売電気事業者R2との小売契約を廃止し、小売電気事業者R1(新小売電気事業者)と小売契約を行いたいと考えているとする。
【0028】
需要者Uは、小売電気事業者R1に対して小売契約の新規申し込みを行う(ステップS1)。
【0029】
小売契約の新規申し込みを受けると、小売電気事業者R1は、スイッチング支援システムSに対して、廃止取次の申し込みを行う(ステップS2)。ステップS2の後、スイッチング支援システムSは、小売電気事業者R2に廃止取次を行う(ステップS3)。
【0030】
廃止取次を受領すると、小売電気事業者R2は、現在の小売契約の廃止を許可するか否かを判定し、判定結果をスイッチング支援システムSに通知する(ステップS4)。スイッチング支援システムSは、通知された判定結果を、小売電気事業者R1に通知する(ステップS5)。
【0031】
ステップS5の後、小売電気事業者R1は、通知された判定結果が小売電気事業者R2が小売契約の廃止を許可するものである場合、一般配送事業者Gにスイッチング開始の申し込みを行う(ステップS6)。なお、このスイッチング開始の申し込みは、スイッチング支援システムSを介して行われる。
【0032】
また、ステップS5の後、小売電気事業者R2は、小売契約の廃止を許可する場合、スイッチング支援システムSに、スイッチング廃止の申し込みを行う(ステップS7)。なお、このスイッチング廃止の申し込みは、スイッチング支援システムSを介して行われる。
【0033】
一般配送電気事業者Gは、スイッチング開始の申し込み(ステップS6)、または、スイッチング廃止の申し込みを受ける(ステップS7)と、マッチングを行う(ステップS8)。具体的に、一般配送電事業者Gは、スイッチング開始の申し込みの際に指定されたスイッチングの開始日から所定期間経過するまでにスイッチング廃止の申し込みがあった場合、マッチングが成立したと判定する。また、一般配送電事業者Gは、スイッチング廃止の申し込みの際に指定されたスイッチングの廃止日から所定期間経過するまでにスイッチング開始の申し込みがあった場合、マッチングが成立したと判定する。このマッチングが成立した場合に、スイッチングが行われることとなる。すなわち、需要者Uと小売電気事業者R2(現小売電気事業者)との小売契約が廃止され、需要者Uと小売電気事業者R1(新小売電気事業者)の小売契約が成立する。
【0034】
なお、図示は省略するが、スイッチング(マッチング)の結果は、一般配電事業者Gから、スイッチング支援システムSおよび小売電気事業者R1(または小売電気事業者R2)を介して、需要者Uに通知される。
【0035】
(電力会社切替システムの概要について)
小売電気事業者R1(新小売電気事業者)は、スイッチング支援システムSに廃止取次の申し込みを行う場合(ステップS2)、スイッチング支援システムSに対して、需要者Uに関する情報(以下、「廃止取次情報」という)を入力する。この廃止取次情報には、需要者Uの氏名、住所など、需要者Uに関する各種情報が含まれる。スイッチング支援システムSは、廃止取次の申し込みが行われた場合、入力された廃止取次情報と、自己に登録されている廃止取次情報が完全に一致しない場合、廃止取次の申し込みを受け付けない。
【0036】
前述したように、廃止取次情報の入力は、新小売電気事業者の従業者の手入力によって行われていた。このため、廃止取次情報の入力に時間と手間が非常に掛かっており、小売電気事業者の大きな負担となっていた。
【0037】
ここで、スイッチング支援システムSは、供給地点特定番号を入力すると、供給地点特定番号に関連付けられている設備情報を提供する機能(設備情報照会機能)を有する。この設備情報には、供給地点特定番号に対応する住所データ、契約内容などが含まれる。
【0038】
本実施形態は、スイッチング支援システムSが有する設備情報照会機能を利用して、小売電気業者がスイッチングを円滑に行えるようにした。
【0039】
(電力会社切替システムの全体構成について)
図2に本実施形態に係るブロック図を示す。本実施形態に係る電力会社切替システムは、サーバ装置1を備える。サーバ装置1は、通信ネットワークNを介して、管理装置2、携帯端末Pおよびスイッチング支援システムSと通信可能に構成されている。
【0040】
携帯端末Pは、スマートフォンなどの通信機器であり、スイッチングを希望する需要者Uによって操作される端末である。携帯端末Pは、例えば、無線通信などにより、通信ネットワークNと接続されている。携帯端末Pは、図略のカメラを備え、携帯端末Pの外部を撮影可能である。
【0041】
本実施形態では、携帯端末Pは、需要者Uの操作に応じて、需要者Uの検針票Mを撮影する。
【0042】
図3は、本実施形態に係る管理画面の一例を示す図である。管理画面(詳しくは、後述する)には、携帯端末Pにより撮影された検針票Mの画像が表示される。
【0043】
図3に示すように、検針票Mには、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2、電気使用量、小売電気事業者を示すコードや番号、現在の契約内容などが記載されている。携帯端末Pは、撮影した検針票Mの画像を、サーバ装置1に送信する。
【0044】
サーバ装置1は、通信部11、記憶部12および制御部13を備える。
【0045】
通信部11は、例えば、電気回路などで構成され、通信ネットワークNを介して、管理装置2、携帯端末Pおよびスイッチング支援システムSと通信を行う。
【0046】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)およびSSD(Solid State Drive)等によって構成される記憶媒体である。記憶部12には、制御部13によって実行される各種プログラムが記憶されている。
【0047】
また、記憶部12には、廃止取次を行った需要者Uに関する各種情報が記憶される。具体的には、記憶部12には、需要者Uの各種情報を記憶するためのデータベースが構成されている。この記憶部12のデータベースによって、需要者Uの各種情報が管理されている。
【0048】
制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)および半導体メモリ等を含むマイクロコンピュータで構成される。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムなどを実行することにより、サーバ装置1の各部を制御する。
【0049】
また、制御部13は、画像補正部131、画像解析部132、管理画面処理部133、設備情報取得部134、廃止取次情報生成部135および廃止取次申込部136を備える。
【0050】
画像補正部131は、サーバ装置1(通信部11)が受信した検針票Mの画像の補正を行う。具体的には、画像補正部131は、当該画像に含まれる検針票Mの向き(横向き、縦向き)などを判定する。例えば、画像補正部131は、当該画像に含まれる検針票Mのレイアウトと、各電力会社の検針票のレイアウトとを比較して、いずれの電力会社の検針票であるかを特定する。画像補正部131は、両検針票に含まれる所定の文字列や模様、ロゴなどを比較することにより、当該画像に含まれる検針票Mの向きを判定する。なお、画像補正部131は、AI(Artificial Intelligence)などを利用して、検針票Mの向きなどを判定してもよい。画像補正部131は、検針票Mの向きに関する判定結果に基づき、画像解析部132が文字列を抽出できるように、当該画像の位置(向き)を補正する。
【0051】
なお、画像補正部131は、当該画像における検針票Mの折れ曲がりやシワなどを検出して、画像解析部132が文字列を抽出できるように(検針票Mの折れ曲がりやシワを伸ばすように)、当該画像の補正を行ってもよい。この補正は、AIなどを利用して実現することができる。
【0052】
画像解析部132は、補正された検針票Mの画像から、需要者Uに関する各種データを検出する。具体的に、画像解析部132は、OCR(Optical Character Reader)などの文字読取技術によって、検針票Mの画像から検針票Mに記載された文字列を抽出する。画像解析部132は、抽出した文字列から各種データを検出する。画像解析部132が抽出するデータとしては、例えば、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2、電気使用量、小売電気事業者を示すコードや番号、現在の契約内容などが挙げられる。
【0053】
例えば、画像解析部132は、供給地点特定番号A2を検出する場合、当該画像に含まれる検針票Mのレイアウトと、各電力会社の検針票のレイアウトとを比較して、いずれの電力会社の検針票であるかを特定する。画像解析部132は、当該画像において、所定領域に配置された文字列を、供給地点特定番号A2として検出する。
【0054】
また、画像解析部132は、連続する22桁の数字を供給地点特定番号A2として検出してもよいし、所定の文字列(「供給地点特定番号」を示す文字列など)の直後の文字列を供給地点特定番号A2としてもよい。また、画像解析部132は、需要者Uの氏名A1を示す文字列の配置を基準として、供給地点特定番号A2を検出してもよい。
【0055】
管理画面処理部133は、管理装置2の表示部23に表示される管理画面(
図3~
図5参照)を制御する。この管理画面には、需要者Uの各種データが表示される。管理画面に表示される需要者Uのデータとしては、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2、住所データA3、現在の契約内容などが挙げられる。
【0056】
また、管理画面処理部133は、画像解析部132が供給地点特定番号A2を検出できなかった場合、管理画面によって供給地点特定番号A2の入力を受け付ける。
【0057】
設備情報取得部134は、スイッチング支援システムSに供給地点特定番号A2を送信(入力)することにより、スイッチング支援システムSから設備情報を取得する。この設備情報は、スイッチング支援システムSの設備情報照会機能を利用した場合に、スイッチング支援システムSから提供される情報である。設備情報には、例えば、供給地点特定番号A2に対応する住所データA3、契約内容などが含まれる。
【0058】
廃止取次情報生成部135は、画像解析部132が検出した各種データ、および、設備情報取得部134が取得した設備情報に基づいて、廃止取次のために必要な情報である廃止取次情報を生成する。この廃止取次情報には、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2、供給地点特定番号A2に対応する住所データA3などが含まれる。
【0059】
また、廃止取次情報生成部135は、廃止取次情報を生成する場合、設備情報に含まれる住所データを所定の形式に変更する。具体的に、廃止取次情報生成部135は、設備情報に含まれる住所データを、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更する。例えば、廃止取次情報生成部135は、
図3に示すように、当該住所データを「住所」と「建物名」とに区切る処理を行う。この形式が変更された住所データが廃止取次情報には含まれる。
【0060】
廃止取次申込部136は、廃止取次情報を用いて、スイッチング支援システムSに対して廃止取次の申し込みを行う。
【0061】
管理装置2は、例えば、汎用のPCなどであり、小売電気事業者R1の従業員によって操作されるものである。
【0062】
管理装置2は、通信部21、操作部22、表示部23および制御部24を備える。
【0063】
通信部21は、例えば、電気回路などで構成され、通信ネットワークNを介して、サーバ装置1と通信を行う。
【0064】
操作部22は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置であり、ユーザ(ここでは、小売電気事業者R1の従業者)からの操作入力を受け付ける。
【0065】
表示部23は、例えば、ディスプレイなどで構成された表示装置であり、制御部24が生成した画像を表示する。
【0066】
制御部24は、例えば、CPUおよび半導体メモリ等を含むマイクロコンピュータで構成される。制御部24は、図略の記憶部に記憶されたプログラムなどを実行することにより、管理装置2の各部を制御する。
【0067】
また、制御部24は、サーバ装置1から受信したデータ(管理画面に関するデータ)に基づき、表示部23に管理画面を表示させる。
【0068】
また、制御部24は、操作部22が受け付けた操作入力を示すデータをサーバ装置1に送信する。例えば、制御部24は、管理画面に対して供給地点特定番号A2が入力された場合、供給地点特定番号A2を示すデータをサーバ装置1に送信する制御を行う。
【0069】
例えば、画像解析部132が供給地点特定番号A2を検出できなかった場合、
図3,
図4に示す管理画面によって、供給地点特定番号A2の入力を受け付ける。この場合、ユーザ(ここでは、小売電気事業者R1の従業員)は、管理画面に表示された検針票Mの画像を見ながら、管理画面に対して供給地点特定番号A2の入力を行う。制御部24は、
図3の管理画面に対して供給地点特定番号A2の入力が行われた後、
図4の管理画面の設備情報取得ボタンA4に対する操作が行われた場合、供給地点特定番号A2の入力を受け付けたと判定する。
【0070】
(電力会社切替システムの動作について)
図6は本実施形態に係る電力会社切替システムの動作を示すフローチャートである。
【0071】
携帯端末Pは、需要者Uの操作に応じて、検針票Mの撮影を行う。携帯端末Pは、撮影した検針票Mの画像を、サーバ装置1に送信する(ステップS11)。
【0072】
サーバ装置1の画像補正部131は、検針票Mの画像を受信すると(ステップS12)、当該画像の補正を行う(ステップS13)。具体的に、画像補正部131は、当該画像に含まれる検針票Mの向き(縦向き、横向きなど)を判定し、検針票Mの画像の向きを補正する。
【0073】
サーバ装置1の画像解析部132は、例えば、OCRなどにより、検針票Mの画像から文字列を抽出する(ステップS14)。
【0074】
また、画像解析部132は、抽出した文字列から、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2を含む各種データを検出する(ステップS15)。
【0075】
サーバ装置1の制御部13は、画像解析部132が抽出した文字列から供給地点特定番号A2を検出したか否かを判定する(ステップS16)。例えば、制御部13は、供給地点特定番号A2として22桁の数字を検出した場合、供給地点特定番号A2を検出したと判定する。
【0076】
供給地点特定番号A2を検出していないと判定した場合(ステップS16のNo)、管理画面処理部133は、管理装置2に供給地点特定番号A2の入力を要求する(ステップS17)。具体的には、管理画面処理部133は、供給地点特定番号A2の入力を受け付けるための管理画面に関するデータを生成し、管理装置2に送信する。
【0077】
管理装置2の制御部24は、供給地点特定番号A2の入力の要求を受信すると(ステップS18)、受信したデータに基づき、
図3に示す管理画面を表示部23に表示させ(ステップS19)、ユーザ(ここでは、小売電気事業者R1の従業員)からの供給地点特定番号A2の入力を受け付ける。このとき、ユーザは、サーバ装置1が受信した検針票Mの画像を参照しつつ、管理画面に対して手入力で供給地点特定番号A2を入力する。管理装置2は、入力された供給地点特定番号A2を示すデータを、サーバ装置1に送信する(ステップS20)。
【0078】
ステップS16において、供給地点特定番号A2を検出したと判定した場合(ステップS16のYes)、または、管理装置2から供給地点特定番号A2を示すデータを受信した場合(ステップS21)、サーバ装置1の設備情報取得部134は、供給地点特定番号A2を示すデータを、スイッチング支援システムSに送信する(ステップS22)。
【0079】
スイッチング支援システムSは、サーバ装置1から供給地点特定番号A2を示すデータを受信すると、供給地点特定番号A2に対応する設備情報を送信する(ステップS23)。この設備情報には、供給地点特定番号A2、供給地点特定番号A2に対応する住所データA3などが含まれる。なお、ステップS22~S24は、スイッチング支援システムSが備える設備情報照会機能を利用したものである。
【0080】
設備情報を受信すると(ステップS25)、サーバ装置1の廃止取次情報生成部135は、住所データを所定の形式に変更する(ステップS26)。具体的には、廃止取次情報生成部135は、設備情報に含まれる住所データを、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更する。
【0081】
設備情報取得部134は、画像解析部132が検出した各種データ、および、設備情報取得部134が取得した設備情報に基づいて、廃止取次情報を生成する(ステップS27)。この廃止取次情報には、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2および供給地点特定番号A2に対応する住所データA3(形式を変更したもの)などが含まれる。
【0082】
廃止取次申込部136は、スイッチング支援システムSに廃止取次情報を送信する(ステップS28)。ステップS28が廃止取次の申し込みに相当する。
【0083】
スイッチング支援システムSは、廃止取次情報を受信すると(ステップS29)、廃止取次を受け付けるか否かを判定する。具体的に、スイッチング支援システムSは、登録された廃止取次情報と受信した廃止取次情報とを比較して、両廃止取次情報が一致するか否かを判定する。スイッチング支援システムSは、当該判定結果をサーバ装置1に送信する(ステップS30)。
【0084】
サーバ装置1は、スイッチング支援システムSから判定結果を受信する(ステップS31)と、需要者Uに関する情報(廃止取次情報に含まれる情報)を需要者Uのデータに関連付けて、記憶部12に構成されたデータベースに記憶させる(ステップS32)。
【0085】
図5は、管理画面の一例を示す図である。
図5の管理画面には、記憶部12に構成されたデータベースに基づいて、需要者Uに関する情報が表示されている。
図5に示すように、このデータベースには、需要者Uの氏名A1ごとに、供給地点特定番号A2および住所データA3が対応付けられている。
【0086】
なお、サーバ装置1は、スイッチング支援システムSから受信した判定結果が、廃止取次を受け付けない旨の判定である場合、ステップS17の処理に戻って、管理装置2に対して、供給地点特定番号A2の入力を要求してもよい。
【0087】
以上の構成により、本実施形態に係る電力会社切替システムは、スイッチング支援システムSを用いて、需要者Uに対して電力の供給を行う小売電気事業者(電力会社)R1,R2の切り替え(スイッチング)を行う。本実施形態に係る電力会社切替システムは、需要者Uの検針票Mが撮影された画像から文字列を抽出し、文字列から供給地点特定番号A2を検出する画像解析部132と、スイッチング支援システムSに供給地点特定番号A2を送信(入力)し、スイッチング支援システムSから送信(出力)される設備情報を取得する設備情報取得部134と、設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成する廃止取次情報生成部135とを備える。
【0088】
本実施形態では、需要者Uの検針票Mの画像から供給地点特定番号A2が検出され、検出された供給地点特定番号に対応する設備情報(需要者Uの住所データなど)を、スイッチング支援システムSから取得する。そして、取得された設備情報に基づいて、廃止取次の申し込みのために用いられる廃止取次情報が生成される。
【0089】
すなわち、本実施形態では、需要者Uの検針票Mの画像を撮影することによって、廃止取次の申し込みに必要となる廃止取次情報が自動的に生成される。これにより、小売電気事業者R1(新小売電気事業者)の従業者が廃止取次情報を手入力する必要がなくなる。したがって、廃止取次情報の入力の手間を省くことができ、スイッチング支援システムを用いた電力会社切替システムにおいて、スイッチングを円滑に行うようにできる。
【0090】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムは、廃止取次情報を用いて、スイッチング支援システムSに対して廃止取次の申し込みを行う廃止取次申込部136をさらに備える。これにより、廃止取次情報生成部によって廃止取次情報が生成されると、スイッチング支援システムに対して、廃止取次の申し込みが自動的に行われるため、小売電気事業者R1の従業員の手間をさらに省くことができる。
【0091】
また、画像解析部132は、検針票Mの画像から当該検針票Mを発行した電力会社を特定し、特定した当該電力会社の検針票のレイアウトに応じて画像における供給地点特定番号A2の位置を特定する。これにより、供給地点特定番号A2をより確実に検出することができる。
【0092】
また、画像補正部131は、検針票Mの画像に含まれる検針票Mの向きを判定し、画像解析部132が文字列を抽出できるように、画像の位置を補正する。これにより、検針票Mに記載されている文字列をより確実に検出することができる。
【0093】
また、廃止取次情報生成部135は、廃止取次情報を生成する場合、設備情報に含まれる住所データA3を、所定の形式に変更する。スイッチング支援システムSの設備情報照会機能によって提供される、需要者Uの(供給地点特定番号に対応する)住所データと、スイッチング支援システムSが廃止取次を受け付けるか否かを判定する際に参照される住所データとは、データの形式が異なる。例えば、これらの住所データは、「住所」、「建物名」が区切られているか否かの差がある。すなわち、廃止取次情報生成部135は、設備情報に含まれる住所データを、廃止取次の申し込みの際に適した形式に変更する。これにより、廃止取次情報の入力の手間をさらに省くことができる。
【0094】
また、管理画面処理部133は、画像解析部132が供給地点特定番号A2を検出できなかった場合、供給地点特定番号A2を入力するための管理画面を、管理装置2の表示部23に表示させる。これにより、画像解析部132が供給地点特定番号の検出に失敗した場合にのみ、小売電気事業者R1の従業者が手入力で供給地点特定番号A2を入力すればよいので、廃止取次情報の入力の手間をさらに省くことができる。
【0095】
(その他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態について説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。
【0096】
なお、本実施形態に係る電力会社切替システムを、クレジットカード決済システムや口座振替システムなどと連携させてもよい。この場合、小売電気事業者R1(新小売電気事業者)は、小売契約の申し込みの際(ステップS1)に、需要者Uのクレジットカードの番号や口座番号などの決済情報を受け付けて、クレジットカード決済システムや口座振替システムに決済情報の登録をおこなってもよい。これにより、本電力会社切替システムによって、需要者Uの決済情報の管理を行うことができる。
【0097】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムに、クレジットカードを撮影した画像から、クレジットカードに関する情報を検出できる機能を備えてもよい。例えば、携帯端末Pによりクレジットカードを撮影することで、クレジットカードの番号などの決済情報が検出され、クレジットカード決済システムに決済情報が登録される。これにより、決済情報の入力を行う手間を省くことができる。
【0098】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムを、既存の顧客管理システムと連携させてもよい。これにより、例えば、需要者Uに対して、電気使用量に応じた電気料金の請求を行うことができる。
【0099】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムを、需要者U(顧客)の各種情報を管理する顧客管理システム(Customer Information System)と連携させてもよい。この場合、廃止取次情報を含む需要者Uに関する情報を、顧客管理システムに対して出力(送信)してもよい。なお、需要者Uに関する情報は、任意の形式(例えば、CSV(Comma Separated Value)形式)で出力できるようにしてもよい。また、この顧客管理システムに廃止取次申込部136の機能を備えてもよい。
【0100】
また、サーバ装置1および管理装置2は、それぞれが複数の装置であってもよいし、1台であってもよい。サーバ装置1の各機能に対して1つのサーバ装置が設けられてもよい。
【0101】
また、管理装置2は、本実施形態に係る電力会社切替システムを管理するシステム管理者が操作してもよい。
【0102】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムを、ガスの供給を行うガス会社の切り替えを行う際に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本実施形態に係る電力会社切替システムは、電力会社(小売電気事業者)の切替に係る手続を行う際に利用することができる。
【符号の説明】
【0104】
1 サーバ装置
12 記憶部
13 制御部
131 画像補正部
132 画像解析部
133 管理画面処理部
134 設備情報取得部
135 廃止取次情報生成部
136 廃止取次申込部
2 管理装置
22 操作部
23 表示部
A1 氏名
A2 供給地点特定番号
A3 住所
P 携帯端末
R1,R2 小売電気事業者(電力会社)
S スイッチング支援システム
U 需要者
【手続補正書】
【提出日】2021-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スイッチング支援システムを用いた電力会社切替システム、電力会社の切替方法および電力会社切替プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
我が国では、近年、電力自由化が行われており、2016年には、一般家庭や店舗などの需要者も、小売電気業者と自由に契約できるようになった。
【0003】
特許文献1は、ユーザ(需要者)が複数の電力小売事業者と契約し、時刻を指定して各電力小売業者から電力の供給を受ける場合、電力小売事業者の供給(販売)できる量を考慮して、契約が行えるように、電力供給プランを管理するものである。
【0004】
特許文献2は、需用家が自己の希望する電気料金で電力会社と契約を結ぶことができるような電力消費計画を容易に作成することができる電力会社選択支援システムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-167176号公報
【特許文献2】特開2005-20861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、需要者が電力を供給する小売電気事業者(電力会社)を切り替える(以下「スイッチング」という)場合、需要者と新たに契約(以下、「小売契約」という)を結ぶ小売電気事業者(以下、「新小売電気事業者」という)は、一般配送事業者および、当該需要者が現在小売契約を結んでいる小売電気事業者(以下、「現小売電気事業者」という)、に対して、所定の手続を行う必要がある。
【0007】
この所定手続を円滑に行うために、電力広域的運営推進機関によってスイッチング支援システム(https://www.occto.or.jp/system/sw_system/)が運用されている。スイッチ
ング支援システムは、スイッチングを実現するために、新小売電気事業者、現小売電気事業者および一般送配電事業者の間の各種手続の取り次ぎを行う。例えば、スイッチング支援システムは、新小売電気事業者と現小売電気事業者との間で、需要者と現小売電気事業者との小売契約の廃止取次(以下、単に「廃止取次」という)を行う。
【0008】
ここで、新小売電気事業者は、廃止取次の申し込みを行う場合、スイッチング支援システムに廃止取次情報を入力する必要がある。この廃止取次情報には、需要者の氏名、住所など、需要者に関する各種情報が含まれている。
【0009】
従来、廃止取次情報の入力は、新小売電気事業者の従業者の手入力によって行われていた。例えば、新小売電気事業者の従業者は、契約申込書などに記載された需要者の情報を参照して、手入力によって、廃止取次情報をスイッチング支援システムに入力していた。
【0010】
また、入力された廃止取次情報が、スイッチング支援システムに登録されている廃止取次情報と完全に一致しなければ、廃止取次の申し込みが受け付けられない。例えば、スイッチング支援システムにおいて、需要者の住所の丁目や番地などの数字が半角で登録されている場合、これらの数字を半角で入力しなければ、廃止取次の申し込みが受け付けられない。このため、廃止取次情報の入力には時間と手間とが非常に掛かっており、小売電気事業者の大きな負担となっていた。特に、繁忙期では、1日に数百件の廃止取次情報の入力を行わなければならず、小売電気事業者が事業を行う際の妨げとなっていた。
【0011】
そこで、本発明は、スイッチング支援システムを利用した電力会社切替システムにおいて、スイッチングを円滑に行うようにできることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る電力会社切替システムは、電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社切替システムであって、前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出する画像解析部と、前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を入力し、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得する設備情報取得部と、前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成する廃止取次情報生成部とを備える。
【0013】
この発明によると、需要者の検針票の画像から供給地点特定番号が検出され、検出された供給地点特定番号に対応する設備情報が、スイッチング支援システムから取得される。そして、取得された設備情報に基づいて、廃止取次の申し込みのために用いられる廃止取次情報が生成される。すなわち、需要者の検針票の画像に基づいて廃止情報が自動的に生成される。これにより、電力会社の従業員が廃止取次情報を手入力する必要がなくなる。したがって、廃止取次情報の入力の手間を省くことができるため、スイッチング支援システムを用いた電力会社切替システムにおいて、スイッチングを円滑に行うようにできる。
【0014】
また、前記廃止取次情報を用いて、前記スイッチング支援システムに対して廃止取次の申し込みを行う廃止取次申込部をさらに備える、としてもよい。
【0015】
この発明によると、廃止取次情報生成部によって廃止取次情報が生成されると、スイッチング支援システムに対して、廃止取次の申し込みが自動的に行われる。これにより、電力会社の従業員の手間をさらに省くことができる。
【0016】
また、前記画像解析部は、前記画像から当該検針票を発行した電力会社を特定し、特定した当該電力会社の検針票のレイアウトに応じて前記画像における供給地点特定番号の位置を特定する、としてもよい。
【0017】
この発明によると、検針票の画像から検針票を発行した電力会社が特定され、特定した電力会社のレイアウトに応じて画像における供給地点特定番号の位置が特定される。これにより、検針票に記載された供給地点特定番号をより確実に検出することができる。
【0018】
また、前記廃止取次情報生成部は、前記廃止取次情報を生成する場合、前記設備情報に含まれる住所のデータを、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更する、としてもよい。
【0019】
この発明によると、廃止取次情報生成部によって、取得した設備情報に含まれる住所データが、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更される。これにより、廃止取次情報の入力の手間をさらに省くことができる。
【0020】
また、前記画像解析部が前記供給地点特定番号を検出できなかった場合、前記供給地点特定番号を入力するための管理画面を、切替後の電力会社が有する管理装置の表示部に表示させる管理画面処理部をさらに備えてもよい。
【0021】
この発明によると、画像解析部が供給地点特定番号の検出に失敗した場合にのみ、電力会社の従業員は供給地点特定番号を入力すればよいので、廃止取次情報の入力の手間をさらに省くことができる。
【0022】
また、本発明の他の実施形態に係る電力会社切替方法は、電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社の切替方法であって、前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出するステップと、前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を入力するステップと、前記供給地点特定番号の入力に応じて、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得するステップと、前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成するステップとを備える。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、スイッチング支援システムを用いた電力会社切替システムにおいて、スイッチングを円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本実施形態に係るスイッチングを説明するための図。
【
図2】本実施形態に係る電力会社切替システムの構成を示すブロック図。
【
図6】本実施形態に係る電力会社切替システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0026】
(スイッチングについて)
図1は、本実施形態に係るスイッチングを説明するための図である。
図1を参照しつつ、需要者が電力を供給する小売電気事業者(電力会社)を切り替える(スイッチング)際の手続の説明を行う。本実施形態では、スイッチング支援システムSを介して、スイッチングが行われる。
【0027】
なお、需要者Uは、現在、小売電気事業者R2(旧小売電気事業者)と、電力の供給を受ける旨の契約(小売契約)を結んでいるとする。また、需要者Uは、小売電気事業者R2との小売契約を廃止し、小売電気事業者R1(新小売電気事業者)と小売契約を行いたいと考えているとする。
【0028】
需要者Uは、小売電気事業者R1に対して小売契約の新規申し込みを行う(ステップS1)。
【0029】
小売契約の新規申し込みを受けると、小売電気事業者R1は、スイッチング支援システムSに対して、廃止取次の申し込みを行う(ステップS2)。ステップS2の後、スイッチング支援システムSは、小売電気事業者R2に廃止取次を行う(ステップS3)。
【0030】
廃止取次を受領すると、小売電気事業者R2は、現在の小売契約の廃止を許可するか否かを判定し、判定結果をスイッチング支援システムSに通知する(ステップS4)。スイッチング支援システムSは、通知された判定結果を、小売電気事業者R1に通知する(ステップS5)。
【0031】
ステップS5の後、小売電気事業者R1は、通知された判定結果が小売電気事業者R2が小売契約の廃止を許可するものである場合、一般配送事業者Gにスイッチング開始の申し込みを行う(ステップS6)。なお、このスイッチング開始の申し込みは、スイッチング支援システムSを介して行われる。
【0032】
また、ステップS5の後、小売電気事業者R2は、小売契約の廃止を許可する場合、スイッチング支援システムSに、スイッチング廃止の申し込みを行う(ステップS7)。なお、このスイッチング廃止の申し込みは、スイッチング支援システムSを介して行われる。
【0033】
一般配送電気事業者Gは、スイッチング開始の申し込み(ステップS6)、または、スイッチング廃止の申し込みを受ける(ステップS7)と、マッチングを行う(ステップS8)。具体的に、一般配送電事業者Gは、スイッチング開始の申し込みの際に指定されたスイッチングの開始日から所定期間経過するまでにスイッチング廃止の申し込みがあった場合、マッチングが成立したと判定する。また、一般配送電事業者Gは、スイッチング廃止の申し込みの際に指定されたスイッチングの廃止日から所定期間経過するまでにスイッチング開始の申し込みがあった場合、マッチングが成立したと判定する。このマッチングが成立した場合に、スイッチングが行われることとなる。すなわち、需要者Uと小売電気事業者R2(現小売電気事業者)との小売契約が廃止され、需要者Uと小売電気事業者R1(新小売電気事業者)の小売契約が成立する。
【0034】
なお、図示は省略するが、スイッチング(マッチング)の結果は、一般配電事業者Gから、スイッチング支援システムSおよび小売電気事業者R1(または小売電気事業者R2)を介して、需要者Uに通知される。
【0035】
(電力会社切替システムの概要について)
小売電気事業者R1(新小売電気事業者)は、スイッチング支援システムSに廃止取次の申し込みを行う場合(ステップS2)、スイッチング支援システムSに対して、需要者Uに関する情報(以下、「廃止取次情報」という)を入力する。この廃止取次情報には、需要者Uの氏名、住所など、需要者Uに関する各種情報が含まれる。スイッチング支援システムSは、廃止取次の申し込みが行われた場合、入力された廃止取次情報と、自己に登録されている廃止取次情報が完全に一致しない場合、廃止取次の申し込みを受け付けない。
【0036】
前述したように、廃止取次情報の入力は、新小売電気事業者の従業者の手入力によって行われていた。このため、廃止取次情報の入力に時間と手間が非常に掛かっており、小売電気事業者の大きな負担となっていた。
【0037】
ここで、スイッチング支援システムSは、供給地点特定番号を入力すると、供給地点特定番号に関連付けられている設備情報を提供する機能(設備情報照会機能)を有する。この設備情報には、供給地点特定番号に対応する住所データ、契約内容などが含まれる。
【0038】
本実施形態は、スイッチング支援システムSが有する設備情報照会機能を利用して、小売電気業者がスイッチングを円滑に行えるようにした。
【0039】
(電力会社切替システムの全体構成について)
図2に本実施形態に係るブロック図を示す。本実施形態に係る電力会社切替システムは、サーバ装置1を備える。サーバ装置1は、通信ネットワークNを介して、管理装置2、携帯端末Pおよびスイッチング支援システムSと通信可能に構成されている。
【0040】
携帯端末Pは、スマートフォンなどの通信機器であり、スイッチングを希望する需要者Uによって操作される端末である。携帯端末Pは、例えば、無線通信などにより、通信ネットワークNと接続されている。携帯端末Pは、図略のカメラを備え、携帯端末Pの外部を撮影可能である。
【0041】
本実施形態では、携帯端末Pは、需要者Uの操作に応じて、需要者Uの検針票Mを撮影する。
【0042】
図3は、本実施形態に係る管理画面の一例を示す図である。管理画面(詳しくは、後述する)には、携帯端末Pにより撮影された検針票Mの画像が表示される。
【0043】
図3に示すように、検針票Mには、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2、電気使用量、小売電気事業者を示すコードや番号、現在の契約内容などが記載されている。携帯端末Pは、撮影した検針票Mの画像を、サーバ装置1に送信する。
【0044】
サーバ装置1は、通信部11、記憶部12および制御部13を備える。
【0045】
通信部11は、例えば、電気回路などで構成され、通信ネットワークNを介して、管理装置2、携帯端末Pおよびスイッチング支援システムSと通信を行う。
【0046】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HD
D(Hard Disk Drive)およびSSD(Solid State Drive)等によって構成される記憶媒体である。記憶部12には、制御部13によって実行される各種プログラムが記憶されている。
【0047】
また、記憶部12には、廃止取次を行った需要者Uに関する各種情報が記憶される。具体的には、記憶部12には、需要者Uの各種情報を記憶するためのデータベースが構成されている。この記憶部12のデータベースによって、需要者Uの各種情報が管理されている。
【0048】
制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)および半導体メモリ等を
含むマイクロコンピュータで構成される。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムなどを実行することにより、サーバ装置1の各部を制御する。
【0049】
また、制御部13は、画像補正部131、画像解析部132、管理画面処理部133、設備情報取得部134、廃止取次情報生成部135および廃止取次申込部136を備える。
【0050】
画像補正部131は、サーバ装置1(通信部11)が受信した検針票Mの画像の補正を行う。具体的には、画像補正部131は、当該画像に含まれる検針票Mの向き(横向き、縦向き)などを判定する。例えば、画像補正部131は、当該画像に含まれる検針票Mのレイアウトと、各電力会社の検針票のレイアウトとを比較して、いずれの電力会社の検針票であるかを特定する。画像補正部131は、両検針票に含まれる所定の文字列や模様、ロゴなどを比較することにより、当該画像に含まれる検針票Mの向きを判定する。なお、画像補正部131は、AI(Artificial Intelligence)などを利用して、検針票Mの向きなどを判定してもよい。画像補正部131は、検針票Mの向きに関する判定結果に基づき、画像解析部132が文字列を抽出できるように、当該画像の位置(向き)を補正する。
【0051】
なお、画像補正部131は、当該画像における検針票Mの折れ曲がりやシワなどを検出して、画像解析部132が文字列を抽出できるように(検針票Mの折れ曲がりやシワを伸ばすように)、当該画像の補正を行ってもよい。この補正は、AIなどを利用して実現することができる。
【0052】
画像解析部132は、補正された検針票Mの画像から、需要者Uに関する各種データを検出する。具体的に、画像解析部132は、OCR(Optical Character Reader)などの文字読取技術によって、検針票Mの画像から検針票Mに記載された文字列を抽出する。画像解析部132は、抽出した文字列から各種データを検出する。画像解析部132が抽出するデータとしては、例えば、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2、電気使用量、小売電気事業者を示すコードや番号、現在の契約内容などが挙げられる。
【0053】
例えば、画像解析部132は、供給地点特定番号A2を検出する場合、当該画像に含まれる検針票Mのレイアウトと、各電力会社の検針票のレイアウトとを比較して、いずれの電力会社の検針票であるかを特定する。画像解析部132は、当該画像において、所定領域に配置された文字列を、供給地点特定番号A2として検出する。
【0054】
また、画像解析部132は、連続する22桁の数字を供給地点特定番号A2として検出してもよいし、所定の文字列(「供給地点特定番号」を示す文字列など)の直後の文字列を供給地点特定番号A2としてもよい。また、画像解析部132は、需要者Uの氏名A1を示す文字列の配置を基準として、供給地点特定番号A2を検出してもよい。
【0055】
管理画面処理部133は、管理装置2の表示部23に表示される管理画面(
図3~
図5参照)を制御する。この管理画面には、需要者Uの各種データが表示される。管理画面に表示される需要者Uのデータとしては、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2、住所データA3、現在の契約内容などが挙げられる。
【0056】
また、管理画面処理部133は、画像解析部132が供給地点特定番号A2を検出できなかった場合、管理画面によって供給地点特定番号A2の入力を受け付ける。
【0057】
設備情報取得部134は、スイッチング支援システムSに供給地点特定番号A2を送信(入力)することにより、スイッチング支援システムSから設備情報を取得する。この設備情報は、スイッチング支援システムSの設備情報照会機能を利用した場合に、スイッチング支援システムSから提供される情報である。設備情報には、例えば、供給地点特定番号A2に対応する住所データA3、契約内容などが含まれる。
【0058】
廃止取次情報生成部135は、画像解析部132が検出した各種データ、および、設備情報取得部134が取得した設備情報に基づいて、廃止取次のために必要な情報である廃止取次情報を生成する。この廃止取次情報には、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2、供給地点特定番号A2に対応する住所データA3などが含まれる。
【0059】
また、廃止取次情報生成部135は、廃止取次情報を生成する場合、設備情報に含まれる住所データを所定の形式に変更する。具体的に、廃止取次情報生成部135は、設備情報に含まれる住所データを、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更する。例えば、廃止取次情報生成部135は、
図3に示すように、当該住所データを「住所」と「建物名」とに区切る処理を行う。この形式が変更された住所データが廃止取次情報には含まれる。
【0060】
廃止取次申込部136は、廃止取次情報を用いて、スイッチング支援システムSに対して廃止取次の申し込みを行う。
【0061】
管理装置2は、例えば、汎用のPCなどであり、小売電気事業者R1の従業員によって操作されるものである。
【0062】
管理装置2は、通信部21、操作部22、表示部23および制御部24を備える。
【0063】
通信部21は、例えば、電気回路などで構成され、通信ネットワークNを介して、サーバ装置1と通信を行う。
【0064】
操作部22は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置であり、ユーザ(ここでは、小売電気事業者R1の従業者)からの操作入力を受け付ける。
【0065】
表示部23は、例えば、ディスプレイなどで構成された表示装置であり、制御部24が生成した画像を表示する。
【0066】
制御部24は、例えば、CPUおよび半導体メモリ等を含むマイクロコンピュータで構成される。制御部24は、図略の記憶部に記憶されたプログラムなどを実行することにより、管理装置2の各部を制御する。
【0067】
また、制御部24は、サーバ装置1から受信したデータ(管理画面に関するデータ)に基づき、表示部23に管理画面を表示させる。
【0068】
また、制御部24は、操作部22が受け付けた操作入力を示すデータをサーバ装置1に送信する。例えば、制御部24は、管理画面に対して供給地点特定番号A2が入力された場合、供給地点特定番号A2を示すデータをサーバ装置1に送信する制御を行う。
【0069】
例えば、画像解析部132が供給地点特定番号A2を検出できなかった場合、
図3,
図4に示す管理画面によって、供給地点特定番号A2の入力を受け付ける。この場合、ユーザ(ここでは、小売電気事業者R1の従業員)は、管理画面に表示された検針票Mの画像を見ながら、管理画面に対して供給地点特定番号A2の入力を行う。制御部24は、
図3の管理画面に対して供給地点特定番号A2の入力が行われた後、
図4の管理画面の設備情報取得ボタンA4に対する操作が行われた場合、供給地点特定番号A2の入力を受け付けたと判定する。
【0070】
(電力会社切替システムの動作について)
図6は本実施形態に係る電力会社切替システムの動作を示すフローチャートである。
【0071】
携帯端末Pは、需要者Uの操作に応じて、検針票Mの撮影を行う。携帯端末Pは、撮影した検針票Mの画像を、サーバ装置1に送信する(ステップS11)。
【0072】
サーバ装置1の画像補正部131は、検針票Mの画像を受信すると(ステップS12)、当該画像の補正を行う(ステップS13)。具体的に、画像補正部131は、当該画像に含まれる検針票Mの向き(縦向き、横向きなど)を判定し、検針票Mの画像の向きを補正する。
【0073】
サーバ装置1の画像解析部132は、例えば、OCRなどにより、検針票Mの画像から文字列を抽出する(ステップS14)。
【0074】
また、画像解析部132は、抽出した文字列から、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2を含む各種データを検出する(ステップS15)。
【0075】
サーバ装置1の制御部13は、画像解析部132が抽出した文字列から供給地点特定番号A2を検出したか否かを判定する(ステップS16)。例えば、制御部13は、供給地点特定番号A2として22桁の数字を検出した場合、供給地点特定番号A2を検出したと判定する。
【0076】
供給地点特定番号A2を検出していないと判定した場合(ステップS16のNo)、管理画面処理部133は、管理装置2に供給地点特定番号A2の入力を要求する(ステップS17)。具体的には、管理画面処理部133は、供給地点特定番号A2の入力を受け付けるための管理画面に関するデータを生成し、管理装置2に送信する。
【0077】
管理装置2の制御部24は、供給地点特定番号A2の入力の要求を受信すると(ステップS18)、受信したデータに基づき、
図3に示す管理画面を表示部23に表示させ(ステップS19)、ユーザ(ここでは、小売電気事業者R1の従業員)からの供給地点特定番号A2の入力を受け付ける。このとき、ユーザは、サーバ装置1が受信した検針票Mの画像を参照しつつ、管理画面に対して手入力で供給地点特定番号A2を入力する。管理装置2は、入力された供給地点特定番号A2を示すデータを、サーバ装置1に送信する(ステップS20)。
【0078】
ステップS16において、供給地点特定番号A2を検出したと判定した場合(ステップS16のYes)、または、管理装置2から供給地点特定番号A2を示すデータを受信した場合(ステップS21)、サーバ装置1の設備情報取得部134は、供給地点特定番号A2を示すデータを、スイッチング支援システムSに送信する(ステップS22)。
【0079】
スイッチング支援システムSは、サーバ装置1から供給地点特定番号A2を示すデータを受信すると、供給地点特定番号A2に対応する設備情報を送信する(ステップS23)。この設備情報には、供給地点特定番号A2、供給地点特定番号A2に対応する住所データA3などが含まれる。なお、ステップS22~S24は、スイッチング支援システムSが備える設備情報照会機能を利用したものである。
【0080】
設備情報を受信すると(ステップS25)、サーバ装置1の廃止取次情報生成部135は、住所データを所定の形式に変更する(ステップS26)。具体的には、廃止取次情報生成部135は、設備情報に含まれる住所データを、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更する。
【0081】
設備情報取得部134は、画像解析部132が検出した各種データ、および、設備情報取得部134が取得した設備情報に基づいて、廃止取次情報を生成する(ステップS27)。この廃止取次情報には、需要者Uの氏名A1、供給地点特定番号A2および供給地点特定番号A2に対応する住所データA3(形式を変更したもの)などが含まれる。
【0082】
廃止取次申込部136は、スイッチング支援システムSに廃止取次情報を送信する(ステップS28)。ステップS28が廃止取次の申し込みに相当する。
【0083】
スイッチング支援システムSは、廃止取次情報を受信すると(ステップS29)、廃止取次を受け付けるか否かを判定する。具体的に、スイッチング支援システムSは、登録された廃止取次情報と受信した廃止取次情報とを比較して、両廃止取次情報が一致するか否かを判定する。スイッチング支援システムSは、当該判定結果をサーバ装置1に送信する(ステップS30)。
【0084】
サーバ装置1は、スイッチング支援システムSから判定結果を受信する(ステップS31)と、需要者Uに関する情報(廃止取次情報に含まれる情報)を需要者Uのデータに関連付けて、記憶部12に構成されたデータベースに記憶させる(ステップS32)。
【0085】
図5は、管理画面の一例を示す図である。
図5の管理画面には、記憶部12に構成されたデータベースに基づいて、需要者Uに関する情報が表示されている。
図5に示すように、このデータベースには、需要者Uの氏名A1ごとに、供給地点特定番号A2および住所データA3が対応付けられている。
【0086】
なお、サーバ装置1は、スイッチング支援システムSから受信した判定結果が、廃止取次を受け付けない旨の判定である場合、ステップS17の処理に戻って、管理装置2に対して、供給地点特定番号A2の入力を要求してもよい。
【0087】
以上の構成により、本実施形態に係る電力会社切替システムは、スイッチング支援システムSを用いて、需要者Uに対して電力の供給を行う小売電気事業者(電力会社)R1,R2の切り替え(スイッチング)を行う。本実施形態に係る電力会社切替システムは、需要者Uの検針票Mが撮影された画像から文字列を抽出し、文字列から供給地点特定番号A2を検出する画像解析部132と、スイッチング支援システムSに供給地点特定番号A2を送信(入力)し、スイッチング支援システムSから送信(出力)される設備情報を取得する設備情報取得部134と、設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成する廃止取次情報生成部135とを備える。
【0088】
本実施形態では、需要者Uの検針票Mの画像から供給地点特定番号A2が検出され、検出された供給地点特定番号に対応する設備情報(需要者Uの住所データなど)を、スイッチング支援システムSから取得する。そして、取得された設備情報に基づいて、廃止取次の申し込みのために用いられる廃止取次情報が生成される。
【0089】
すなわち、本実施形態では、需要者Uの検針票Mの画像を撮影することによって、廃止取次の申し込みに必要となる廃止取次情報が自動的に生成される。これにより、小売電気事業者R1(新小売電気事業者)の従業者が廃止取次情報を手入力する必要がなくなる。したがって、廃止取次情報の入力の手間を省くことができ、スイッチング支援システムを用いた電力会社切替システムにおいて、スイッチングを円滑に行うようにできる。
【0090】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムは、廃止取次情報を用いて、スイッチング支援システムSに対して廃止取次の申し込みを行う廃止取次申込部136をさらに備える。これにより、廃止取次情報生成部によって廃止取次情報が生成されると、スイッチング支援システムに対して、廃止取次の申し込みが自動的に行われるため、小売電気事業者R1の従業員の手間をさらに省くことができる。
【0091】
また、画像解析部132は、検針票Mの画像から当該検針票Mを発行した電力会社を特定し、特定した当該電力会社の検針票のレイアウトに応じて画像における供給地点特定番号A2の位置を特定する。これにより、供給地点特定番号A2をより確実に検出することができる。
【0092】
また、画像補正部131は、検針票Mの画像に含まれる検針票Mの向きを判定し、画像解析部132が文字列を抽出できるように、画像の位置を補正する。これにより、検針票Mに記載されている文字列をより確実に検出することができる。
【0093】
また、廃止取次情報生成部135は、廃止取次情報を生成する場合、設備情報に含まれる住所データA3を、所定の形式に変更する。スイッチング支援システムSの設備情報照会機能によって提供される、需要者Uの(供給地点特定番号に対応する)住所データと、スイッチング支援システムSが廃止取次を受け付けるか否かを判定する際に参照される住所データとは、データの形式が異なる。例えば、これらの住所データは、「住所」、「建物名」が区切られているか否かの差がある。すなわち、廃止取次情報生成部135は、設備情報に含まれる住所データを、廃止取次の申し込みの際に適した形式に変更する。これにより、廃止取次情報の入力の手間をさらに省くことができる。
【0094】
また、管理画面処理部133は、画像解析部132が供給地点特定番号A2を検出できなかった場合、供給地点特定番号A2を入力するための管理画面を、管理装置2の表示部23に表示させる。これにより、画像解析部132が供給地点特定番号の検出に失敗した場合にのみ、小売電気事業者R1の従業者が手入力で供給地点特定番号A2を入力すればよいので、廃止取次情報の入力の手間をさらに省くことができる。
【0095】
(その他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態について説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。
【0096】
なお、本実施形態に係る電力会社切替システムを、クレジットカード決済システムや口座振替システムなどと連携させてもよい。この場合、小売電気事業者R1(新小売電気事業者)は、小売契約の申し込みの際(ステップS1)に、需要者Uのクレジットカードの番号や口座番号などの決済情報を受け付けて、クレジットカード決済システムや口座振替システムに決済情報の登録をおこなってもよい。これにより、本電力会社切替システムによって、需要者Uの決済情報の管理を行うことができる。
【0097】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムに、クレジットカードを撮影した画像から、クレジットカードに関する情報を検出できる機能を備えてもよい。例えば、携帯端末Pによりクレジットカードを撮影することで、クレジットカードの番号などの決済情報が検出され、クレジットカード決済システムに決済情報が登録される。これにより、決済情報の入力を行う手間を省くことができる。
【0098】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムを、既存の顧客管理システムと連携させてもよい。これにより、例えば、需要者Uに対して、電気使用量に応じた電気料金の請求を行うことができる。
【0099】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムを、需要者U(顧客)の各種情報を管理する顧客管理システム(Customer Information System)と連携させてもよい。この場合
、廃止取次情報を含む需要者Uに関する情報を、顧客管理システムに対して出力(送信)してもよい。なお、需要者Uに関する情報は、任意の形式(例えば、CSV(Comma Separated Value)形式)で出力できるようにしてもよい。また、この顧客管理システムに廃止取次申込部136の機能を備えてもよい。
【0100】
また、サーバ装置1および管理装置2は、それぞれが複数の装置であってもよいし、1台であってもよい。サーバ装置1の各機能に対して1つのサーバ装置が設けられてもよい。
【0101】
また、管理装置2は、本実施形態に係る電力会社切替システムを管理するシステム管理者が操作してもよい。
【0102】
また、本実施形態に係る電力会社切替システムを、ガスの供給を行うガス会社の切り替えを行う際に適用することができる。
【0103】
また、サーバ装置1、管理装置2および携帯端末Pには、それぞれ、上記実施形態に係る機能を実現するための電力会社切替プログラムがインストールされている。サーバ装置1、管理装置2および携帯端末Pは、インストールされた電力会社切替プログラムを実行することにより、上記実施形態に係る各種機能を実現する。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本実施形態に係る電力会社切替システムは、電力会社(小売電気事業者)の切替に係る手続を行う際に利用することができる。
【符号の説明】
【0105】
1 サーバ装置
12 記憶部
13 制御部
131 画像補正部
132 画像解析部
133 管理画面処理部
134 設備情報取得部
135 廃止取次情報生成部
136 廃止取次申込部
2 管理装置
22 操作部
23 表示部
A1 氏名
A2 供給地点特定番号
A3 住所
P 携帯端末
R1,R2 小売電気事業者(電力会社)
S スイッチング支援システム
U 需要者
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社切替システムであって、
前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出する画像解析部と、
前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を送信し、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得する設備情報取得部と、
前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成する廃止取次情報生成部と
を備える、電力会社切替システム。
【請求項2】
請求項1記載の電力会社切替システムにおいて、
前記廃止取次情報を用いて、前記スイッチング支援システムに対して廃止取次の申し込みを行う廃止取次申込部をさらに備える、電力会社切替システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の電力会社切替システムにおいて、
前記画像解析部は、前記画像から当該検針票を発行した電力会社を特定し、特定した当該電力会社の検針票のレイアウトに応じて前記画像における供給地点特定番号の位置を特定する、電力会社切替システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項記載の電力会社切替システムにおいて、
前記画像に含まれる前記検針票の向きを判定し、前記画像解析部が前記文字列を抽出できるように、前記画像の位置を補正する画像補正部をさらに備える、電力会社切替システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の電力会社切替システムにおいて、
前記廃止取次情報生成部は、前記廃止取次情報を生成する場合、前記設備情報に含まれる住所のデータを、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更する、電力会社切替システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項記載の電力会社切替システムにおいて、
前記画像解析部が前記供給地点特定番号を検出できなかった場合、前記供給地点特定番号を入力するための管理画面を、切替後の電力会社が有する管理装置の表示部に表示させる管理画面処理部をさらに備える、電力会社切替システム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の電力会社切替システムにおいて、
当該電力会社切替システムは、前記廃止取次情報を含む需要者に関する情報を、当該情報を管理するとともに、前記スイッチング支援システムに対して廃止取次の申し込みを行うために用いられる顧客管理システムに対して出力する、または、前記顧客管理システムに対して当該情報をCSV形式で出力する、電力会社切替システム。
【請求項8】
電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社の切替方法であって、
サーバ装置が、
前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出するステップと、
前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を送信するステップと、
前記供給地点特定番号の入力に応じて、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得するステップと、
前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成するステップと
を備える、電力会社の切替方法。
【請求項9】
コンピュータに、
請求項8に記載の電力会社の切替方法を実行させるための電力会社切替プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2021-10-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社切替システムであって、
前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出する画像解析部と、
前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を送信し、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得する設備情報取得部と、
前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成する廃止取次情報生成部と、
前記画像解析部が前記供給地点特定番号を検出できなかった場合、前記供給地点特定番号を入力するための管理画面を、切替後の電力会社が有する管理装置の表示部に表示させる管理画面処理部と
を備え、
前記管理画面には、前記需要者の検針票が撮影された画像が表示される、電力会社切替システム。
【請求項2】
請求項1記載の電力会社切替システムにおいて、
前記廃止取次情報を用いて、前記スイッチング支援システムに対して廃止取次の申し込みを行う廃止取次申込部をさらに備える、電力会社切替システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の電力会社切替システムにおいて、
前記画像解析部は、前記画像から当該検針票を発行した電力会社を特定し、特定した当該電力会社の検針票のレイアウトに応じて前記画像における供給地点特定番号の位置を特定する、電力会社切替システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項記載の電力会社切替システムにおいて、
前記画像に含まれる前記検針票の向きを判定し、前記画像解析部が前記文字列を抽出できるように、前記画像の位置を補正する画像補正部をさらに備える、電力会社切替システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の電力会社切替システムにおいて、
前記廃止取次情報生成部は、前記廃止取次情報を生成する場合、前記設備情報に含まれる住所のデータを、廃止取次の申し込みの際に用いられる形式に変更する、電力会社切替システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の電力会社切替システムにおいて、
当該電力会社切替システムは、前記廃止取次情報を含む需要者に関する情報を、当該情報を管理するとともに、前記スイッチング支援システムに対して廃止取次の申し込みを行うために用いられる顧客管理システムに対して出力する、または、前記顧客管理システムに対して当該情報をCSV形式で出力する、電力会社切替システム。
【請求項7】
電力会社の切替に係る手続の取次を行うスイッチング支援システムを用いて、需要者に対して電力の供給を行う電力会社の切り替えを行う電力会社の切替方法であって、
サーバ装置が、
前記需要者の検針票が撮影された画像から文字列を抽出し、当該文字列から供給地点特定番号を検出するステップと、
前記スイッチング支援システムに前記供給地点特定番号を送信するステップと、
前記供給地点特定番号の入力に応じて、前記スイッチング支援システムから出力される設備情報を取得するステップと、
前記設備情報に基づいて、廃止取次の申込のために用いられる廃止取次情報を生成するステップと、
前記画像解析部が前記供給地点特定番号を検出できなかった場合、前記供給地点特定番号を入力するための管理画面を、切替後の電力会社が有する管理装置の表示部に表示させるステップと
を備え、
前記管理画面には、前記需要者の検針票が撮影された画像が表示される、電力会社の切替方法。
【請求項8】
コンピュータに、
請求項7に記載の電力会社の切替方法を実行させるための電力会社切替プログラム。