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特開2022-29781車両誘導装置、車両誘導システム及び車両誘導方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022029781
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】車両誘導装置、車両誘導システム及び車両誘導方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 61/00 20060101AFI20220210BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20220210BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20220210BHJP
【FI】
B65G61/00 546
G06Q10/02
G06Q10/08 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020133277
(22)【出願日】2020-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】398011446
【氏名又は名称】株式会社シーイーシー
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】高井 英行
(72)【発明者】
【氏名】今村 純
(72)【発明者】
【氏名】藤田 隆之
(72)【発明者】
【氏名】西山 充
(72)【発明者】
【氏名】今井 勝行
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】煩雑な作業をすることなく、物流拠点に荷物を搬入する車両を制御する。
【解決手段】車両誘導装置は、物流拠点まで荷物を運搬する車両を識別する車両識別情報と、車両が物流拠点まで荷物を運搬する場合における物流拠点を識別する物流拠点識別情報とを含む予約情報を取得する予約情報取得部と、車両の位置情報を取得する車両位置情報取得部と、予約情報に含まれる車両識別情報により識別される車両の位置情報と、予約情報に含まれる物流拠点識別情報により識別される物流拠点の位置情報とに基づき、車両が物流拠点に荷物を搬入する順番を管理する待ちリストに予約情報に含まれる車両識別情報により識別される車両を登録する登録部と、待ちリストに登録されている車両が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、車両が所定の条件を満たしたと判定された場合に、車両に対し誘導情報を出力する誘導情報出力部とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物流拠点まで荷物を運搬する車両を識別する車両識別情報と、前記車両識別情報により識別される前記車両が前記物流拠点まで荷物を運搬する場合における前記物流拠点を識別する物流拠点識別情報とを少なくとも含む予約情報を取得する予約情報取得部と、
前記車両の位置情報を取得する車両位置情報取得部と、
前記予約情報に含まれる前記車両識別情報により識別される前記車両の位置情報と、前記予約情報に含まれる前記物流拠点識別情報により識別される前記物流拠点の位置情報とに基づき、前記車両が前記物流拠点に荷物を搬入する順番を管理する待ちリストに前記予約情報に含まれる前記車両識別情報により識別される前記車両を登録する登録部と、
前記待ちリストに登録されている前記車両が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記車両が所定の条件を満たしたと判定された場合に、前記車両に対し誘導情報を出力する誘導情報出力部と
を備える車両誘導装置。
【請求項2】
前記登録部は、前記車両が前記物流拠点から所定の範囲内に入った場合に前記待ちリストに登録する
請求項1に記載の車両誘導装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記待ちリストに登録されている前記車両に対応する前記予約情報を表示する表示部と、
表示された前記予約情報に応じた操作を受け付ける操作受付部とを更に備え、
前記操作受付部は、前記操作を受け付けた場合に、前記所定の条件を満たしたと判定する
請求項1又は請求項2に記載の車両誘導装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記物流拠点の混雑の度合いを示す情報である混雑情報を取得する混雑情報取得部を更に備え、
前記表示部は、前記混雑情報を表示し、
前記操作受付部は、前記混雑情報に応じた前記操作を受け付けた場合に、前記所定の条件を満たしたと判定する
請求項3に記載の車両誘導装置。
【請求項5】
オペレータの操作により前記予約情報を取得する操作受付部と、取得した前記予約情報を出力する出力部とを備える運送事業者端末装置と、
前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、取得した前記車両の位置情報を出力する位置情報出力部とを備える車両端末装置と、
複数の前記運送事業者端末装置から前記予約情報を取得し、複数の前記車両端末装置から前記車両の位置情報を取得する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両誘導装置と
を備える車両誘導システム。
【請求項6】
前記運送事業者端末装置は、
前記車両誘導装置から、前記物流拠点における予約の状況を示す予約状況情報を取得する取得部と、
取得した前記予約状況情報を表示する表示部とを更に備え、
前記操作受付部は、表示した前記予約状況情報に基づく操作を受け付けることにより前記予約情報を取得する
請求項5に記載の車両誘導システム。
【請求項7】
オペレータの操作により前記予約情報を取得する操作受付部と、取得した前記予約情報を出力する出力部と、前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、取得した前記車両の位置情報を出力する出力部とを備える車両端末装置と、
複数の前記車両端末装置から前記予約情報を取得し、複数の前記車両端末装置から前記車両の位置情報を取得する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両誘導装置と
を備える車両誘導システム。
【請求項8】
物流拠点まで荷物を運搬する車両を識別する車両識別情報と、前記車両識別情報により識別される前記車両が前記物流拠点まで荷物を運搬する場合における前記物流拠点を識別する物流拠点識別情報とを少なくとも含む予約情報を取得する予約情報取得工程と、
前記車両の位置情報を取得する車両位置情報取得工程と、
前記予約情報に含まれる前記車両識別情報により識別される前記車両の位置情報と、前記予約情報に含まれる前記物流拠点識別情報により識別される前記物流拠点の位置情報とに基づき、前記車両が前記物流拠点に荷物を搬入する順番を管理する待ちリストに前記予約情報に含まれる前記車両識別情報により識別される前記車両を登録する登録工程と、
前記待ちリストに登録されている前記車両が所定の条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により前記車両が所定の条件を満たしたと判定された場合に、前記車両に対し誘導情報を出力する誘導情報出力工程と
を有する車両誘導方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両誘導装置、車両誘導システム及び車両誘導方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物流拠点に荷物を搬入する車両を制御する技術において、車両から位置情報を取得し、物流拠点に入場する車両の順番を制御するための技術があった(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-017191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した技術によれば、車両の運転手が保有する携帯端末を用いて搬入情報を入力する。すなわち、車両が物流拠点の近隣に接近した場合、車両の運転手は受け付けに関する情報を物流拠点に通知するため、停車可能な場所を探し、停車中に情報を送信することを要していた。したがって、従来技術によれば、受け付けに関する情報を物流拠点に通知するために煩雑な作業を要していた。このような煩雑な作業をすることなく、物流拠点に荷物を搬入する車両を制御したいといった要望がある。
【0005】
そこで、本発明は、煩雑な作業をすることなく、物流拠点に荷物を搬入する車両を制御することが可能な車両誘導装置、車両誘導システム及び車両誘導方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に車両誘導装置は、物流拠点まで荷物を運搬する車両を識別する車両識別情報と、前記車両識別情報により識別される前記車両が前記物流拠点まで荷物を運搬する場合における前記物流拠点を識別する物流拠点識別情報とを少なくとも含む予約情報を取得する予約情報取得部と、前記車両の位置情報を取得する車両位置情報取得部と、前記予約情報に含まれる前記車両識別情報により識別される前記車両の位置情報と、前記予約情報に含まれる前記物流拠点識別情報により識別される前記物流拠点の位置情報とに基づき、前記車両が前記物流拠点に荷物を搬入する順番を管理する待ちリストに前記予約情報に含まれる前記車両識別情報により識別される前記車両を登録する登録部と、前記待ちリストに登録されている前記車両が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記車両が所定の条件を満たしたと判定された場合に、前記車両に対し誘導情報を出力する誘導情報出力部とを備える。
【0007】
また、本発明の一態様に係る車両誘導装置において、前記登録部は、前記車両が前記物流拠点から所定の範囲内に入った場合に前記待ちリストに登録する。
【0008】
また、本発明の一態様に係る車両誘導装置において、前記判定部は、前記待ちリストに登録されている前記車両に対応する前記予約情報を表示する表示部と、表示された前記予約情報に応じた操作を受け付ける操作受付部とを更に備え、前記操作受付部は、前記操作を受け付けた場合に、前記所定の条件を満たしたと判定する。
【0009】
また、本発明の一態様に係る車両誘導装置において、前記判定部は、前記物流拠点の混雑の度合いを示す情報である混雑情報を取得する混雑情報取得部を更に備え、前記表示部は、前記混雑情報を表示し、前記操作受付部は、前記混雑情報に応じた前記操作を受け付けた場合に、前記所定の条件を満たしたと判定する。
【0010】
また、本発明の一態様に係る車両誘導システムは、オペレータの操作により前記予約情報を取得する操作受付部と、取得した前記予約情報を出力する出力部とを備える運送事業者端末装置と、前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、取得した前記車両の位置情報を出力する位置情報出力部とを備える車両端末装置と、複数の前記運送事業者端末装置から前記予約情報を取得し、複数の前記車両端末装置から前記車両の位置情報を取得する上述した車両誘導装置とを備える。
【0011】
また、本発明の一態様に係る車両誘導システムにおいて、前記運送事業者端末装置は、前記車両誘導装置から、前記物流拠点における予約の状況を示す予約状況情報を取得する取得部と、取得した前記予約状況情報を表示する表示部とを更に備え、前記操作受付部は、表示した前記予約状況情報に基づく操作を受け付けることにより前記予約情報を取得する。
【0012】
また、本発明の一態様に係る車両誘導システムは、オペレータの操作により前記予約情報を取得する操作受付部と、取得した前記予約情報を出力する出力部と、前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、取得した前記車両の位置情報を出力する出力部とを備える車両端末装置と、複数の前記車両端末装置から前記予約情報を取得し、複数の前記車両端末装置から前記車両の位置情報を取得する上述した車両誘導装置とを備える。
【0013】
また、本発明の一態様に係る車両誘導方法は、物流拠点まで荷物を運搬する車両を識別する車両識別情報と、前記車両識別情報により識別される前記車両が前記物流拠点まで荷物を運搬する場合における前記物流拠点を識別する物流拠点識別情報とを少なくとも含む予約情報を取得する予約情報取得工程と、前記車両の位置情報を取得する車両位置情報取得工程と、前記予約情報に含まれる前記車両識別情報により識別される前記車両の位置情報と、前記予約情報に含まれる前記物流拠点識別情報により識別される前記物流拠点の位置情報とに基づき、前記車両が前記物流拠点に荷物を搬入する順番を管理する待ちリストに前記予約情報に含まれる前記車両識別情報により識別される前記車両を登録する登録工程と、前記待ちリストに登録されている前記車両が所定の条件を満たすか否かを判定する判定工程と、前記判定工程により前記車両が所定の条件を満たしたと判定された場合に、前記車両に対し誘導情報を出力する誘導情報出力工程とを有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、煩雑な作業をすることなく、物流拠点に荷物を搬入する車両を制御することが可能な車両誘導装置、車両誘導システム及び車両誘導方法の提供をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1の実施形態に係る車両誘導システムの概略を説明するための図である。
図2】第1の実施形態に係る車両誘導装置の構成の一例を示す機能構成図である。
図3】第1の実施形態に係る予約情報の一例を示す図である。
図4】第1の実施形態に係る待ちリストの一例を示す図である。
図5】第1の実施形態に係る運送事業者端末装置の構成の一例を示す機能構成図である。
図6】第1の実施形態に係る予約状況情報の一例を示す図である。
図7】第1の実施形態に係る予約情報入力画面の画面構成の一例を示す図である。
図8】第1の実施形態に係る車両端末装置の構成の一例を示す機能構成図である。
図9】第1の実施形態に係る物流拠点端末装置の構成の一例を示す機能構成図である。
図10】第1の実施形態に係る車両誘導システムの一連の動作の一例を説明するためのシーケンス図である。
図11】第1の実施形態に係る判定部の構成の変形例を示す機能構成図である。
図12】第1の実施形態に係る車両誘導システムの構成の変形例を示す機能構成図である。
図13】第1の実施形態に係る車両端末装置の構成の変形例を示す機能構成図である。
図14】第2の実施形態に係る車両誘導システムの概略を説明するための図である。
図15】第2の実施形態に係る車両誘導システムの一連の動作の一例を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
[車両誘導システムの概略]
図1は、第1の実施形態に係る車両誘導システム1の概略を説明するための図である。同図を参照しながら、第1の実施形態に係る車両誘導システム1の概略について説明する。
車両誘導システム1は、運送事業者端末装置20と、車両端末装置30と、サーバ装置40と、物流拠点端末装置50とを備える。運送事業者端末装置20と、車両端末装置30と、サーバ装置40と、物流拠点端末装置50とは、通信ネットワークNWを介して互いに接続される。
運送事業者端末装置20は、運送事業者200の設備として備えられる。車両端末装置30は、車両300に備えられ、又は車両300を運転する運転手により所持される。サーバ装置40は、管理センタ400に備えられる。物流拠点端末装置50は物流拠点500に備えられる。
【0018】
本実施形態において、複数の運送事業者200と、複数の車両300と、複数の物流拠点500とが車両誘導システム1を使用する場合の一例について説明する。複数の運送事業者200は、それぞれ複数の車両300を所有する。車両300は、複数の物流拠点500のうち、いずれかの物流拠点500に荷物を運搬する。
【0019】
運送事業者端末装置20は、運送事業者200の従業者等により操作される。運送事業者端末装置20は、従業員等に操作されることにより、予約情報RIを取得し、取得した予約情報RIを通信ネットワークNWに出力する。予約情報RIは、物流拠点500に荷物を運搬する車両300の情報を含む。運送事業者端末装置20は、パーソナルコンピュータや、タブレット端末等の情報処理端末であってもよい。
【0020】
車両端末装置30は、車両300を運転する運転手により所持される。車両端末装置30は、GPS(Global Positioning System)装置から自身の位置情報(経度・緯度情報)を取得する。車両端末装置30は、取得した位置情報を、位置情報LIとして通信ネットワークNWに出力する。車両端末装置30は、不図示のGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を用いて位置情報を取得してもよい。車両端末装置30は、スマートフォンや、タブレット端末等の情報処理端末であってもよい。
【0021】
物流拠点端末装置50は、物流拠点500の従業者等により操作される。物流拠点端末装置50は、物流拠点500における混雑の程度を示す情報を取得する。物流拠点500における混雑の程度を示す情報とは、例えば、荷物を搬入するために順番を待つ車両300の数や、待ち時間等であってもよい。物流拠点500における混雑の程度を示す情報は、例えば、物流拠点端末装置50を操作する者により入力された情報であってもよい。物流拠点端末装置50は、取得した混雑の程度を示す情報を、混雑情報BIとして通信ネットワークNWに出力する。
【0022】
サーバ装置40は、複数の運送事業者200がそれぞれ備える運送事業者端末装置20から、複数の予約情報RIを取得し、複数の車両300がそれぞれ備える車両端末装置30から、複数の位置情報LIを取得し、複数の物流拠点500がそれぞれ備える物流拠点端末装置50から、混雑情報BIを取得する。サーバ装置40は、取得した予約情報RIと位置情報LIと混雑情報BIとに基づき、物流拠点500に荷物を搬入する車両300を制御する。具体的には、サーバ装置40は、物流拠点500において車両300が荷物の搬入を行う順番や、車両300が物流拠点500の敷地内に入場するタイミング等を制御する。
【0023】
[サーバ装置の機能構成]
図2は、第1の実施形態に係る車両誘導装置10の構成の一例を示す機能構成図である。同図を参照しながら車両誘導装置10の機能構成の一例について説明する。第1の実施形態においては、サーバ装置40が車両誘導装置10である場合の一例について説明する。
サーバ装置40は、車両位置情報取得部410と、予約情報取得部420と、登録部430と、判定部440と、誘導情報出力部450とを備える。
【0024】
車両位置情報取得部410は、車両300の位置情報LIを取得する。車両位置情報取得部410は、通信ネットワークNWを介し、車両300により出力された位置情報LIを取得する。
【0025】
予約情報取得部420は、物流拠点500に荷物を運搬する車両300の情報を含む予約情報RIを取得する。具体的には、予約情報RIは、物流拠点500まで荷物を運搬する車両300を識別する車両識別情報を含む。また、予約情報RIは、車両識別情報により識別される車両300が物流拠点500まで荷物を運搬する場合における物流拠点500を識別する物流拠点識別情報を含む。すなわち、予約情報取得部420は、物流拠点500まで荷物を運搬する車両300を識別する車両識別情報と、車両識別情報により識別される車両300が物流拠点500まで荷物を運搬する場合における物流拠点500を識別する物流拠点識別情報とを少なくとも含む予約情報RIを取得する。
予約情報取得部420は、取得した予約情報RIを、例えば予約情報記憶装置46に記憶させる。予約情報記憶装置46は、例えば、サーバ装置40により内蔵され、或いはネットワークを介してアクセスされる記憶装置(NAS(Network Attached Storage))により実現される。予約情報取得部420は、NASである予約情報記憶装置46に直接アクセスしてもよいし、予約情報記憶装置46を管理する装置に要求することで予約情報RIを記憶させてもよい。
【0026】
図3は、第1の実施形態に係る予約情報RIの一例を示す図である。同図を参照しながら、第1の実施形態に係る予約情報RIの一例について説明する。
同図において、予約情報記憶装置46には、予約IDと、物流拠点IDと、車両識別情報と、入場予定時刻と、氏名と、積荷と、車両と、電話番号とが、対応づけられて、予約情報RIとして記憶されている。予約IDは、それぞれの予約情報RIを識別する。物流拠点IDは、車両300が荷物を運搬する目的地である物流拠点500を識別する。車両識別情報は、車両300を識別する。入場予定時刻は、車両300が物流拠点500に入場する予定の時刻を示す。氏名は、車両300を運転する運転手の氏名を識別する。積荷は、車両300が物流拠点500に運搬する荷物の種類を示す。車両は、車両300の種類を示す。電話番号は、車両300を運転する運転手の所有する電話番号を示す。その他、予約情報RIには、車両300が物流拠点500に荷物を運搬する際に要する情報が対応づけられていてもよい。例えば、予約情報RIには、車両300の車格(小型、大型、中型)等の情報が対応づけられていてもよい。
【0027】
図3において、具体的には、予約ID“R01”と、物流拠点ID“001”と、車両識別情報“V001”と、入場予定時刻“2020/07/01_09:30”と、氏名“山田太郎”と、積荷“機械”と、車両“ウィング(右開き)”と、電話番号“090-5555-7777”とが、対応づけられて、予約情報RI1として記憶されている。また、予約ID“R02”と、物流拠点ID“001”と、車両識別情報“V002”と、入場予定時刻“2020/07/01_10:45”と、氏名“山田花子”と、積荷“食品”と、車両“バン”と、電話番号“090-2222-3333”とが、対応づけられて、予約情報RI2として記憶されている。また、予約ID“R03”と、物流拠点ID“002”と、車両識別情報“V003”と、入場予定時刻“2020/07/01_15:30”と、氏名“佐藤一郎”と、積荷“薬品”と、車両“ウィング(左開き)”と、電話番号“090-6666-8888”とが、対応づけられて、予約情報RI3として記憶されている。
【0028】
図2に戻り、登録部430は、車両位置情報取得部410からそれぞれの車両300の位置情報LIを取得する。また、登録部430は、予約情報記憶装置46から予約情報RIを取得する。登録部430は、取得した位置情報LIと、予約情報RIとに基づき、待ちリスト登録情報WRIを出力する。
【0029】
ここで、図4を参照しながら待ちリストについて説明する。
図4は、第1の実施形態に係る待ちリストの一例を示す図である。待ちリストは、例えば、待ちリスト記憶装置47に記憶される。同図において、待ちリスト記憶装置47には、順番と、予約IDと、車両識別情報と、予約時刻と、車両接近時刻とが対応付けて記憶される。順番は、車両300が物流拠点500に荷物を搬入する順番を示す。予約IDは、運送事業者端末装置20により出力された予約情報RIを識別する。車両識別情報は、車両300を識別する。予約時刻は、予約情報RIに含まれる情報であり、車両300が搬入をする予定の時刻を示す情報である。車両接近時刻は、車両300が物流拠点500に接近した時刻である。
待ちリストは、予約時刻又は車両接近時刻等の情報に基づいて、車両300が物流拠点500に荷物を搬入する順番を管理する。
なお、この一例において、待ちリストは、物流拠点500ごとに管理される場合の一例について説明するが、全ての物流拠点500の情報を一元管理するよう構成されていてもよい。
【0030】
図4において、具体的には、順番“1”と、予約ID“R01”と、車両識別情報“V001”と、予約時刻“2020/07/01_09:30”と、車両接近時刻“2020/07/01_09:17”とが対応付けて記憶されている。また、順番“2”と、予約ID“R02”と、車両識別情報“V002”と、予約時刻“2020/07/01_10:45”と、車両接近時刻“2020/07/01_10:25”とが対応付けて記憶されている。
【0031】
図2に戻り、登録部430は、取得した予約情報RIに含まれる車両識別情報により識別される車両300の位置が、予約情報RIに含まれる物流拠点識別情報により識別される物流拠点500の位置に接近した場合、当該車両300を待ちリストに登録する。すなわち、登録部430は、予約情報RIに含まれる車両識別情報により識別される車両300の位置情報LIと、予約情報RIに含まれる物流拠点識別情報により識別される物流拠点500の位置情報とに基づき、車両300が物流拠点500に荷物を搬入する順番を管理する待ちリストに予約情報RIに含まれる車両識別情報により識別される車両300を登録する。
【0032】
なお、登録部430は、車両300が物流拠点500から所定の範囲内に入った場合に待ちリストに登録するよう構成してもよい。所定の範囲とは、例えば、物流拠点500を中心とした同心円状の範囲であってもよいし、高速道路や一般道路等を考慮した特定の範囲であってもよい。
【0033】
判定部440は、待ちリストに登録されている車両300が所定の条件を満たすか否かを判定する。所定の条件とは、例えば、予約時刻や待ちリストに登録された時刻(すなわち車両接近時刻)に基づく条件であってもよい。
【0034】
なお、所定の条件とは、運送事業者200ごとに優先度が定められた条件であってもよい。所定の条件が、運送事業者200ごとに優先度が定められた条件である場合、特定の運送事業者200は、車両300が物流拠点500に接近した時刻に関わらず、優先的に搬入させるよう構成されていてもよい。
【0035】
なお、所定の条件とは、車両300が運搬する荷物に応じた条件であってもよい。所定の条件が、車両300が運搬する荷物に応じた条件である場合、例えば、生鮮食品等の品質が時間に応じて劣化するような場合に、所定の時間以内に搬入するよう構成されていてもよい。所定の時間とは、車両300が物流拠点500に接近してからの時間でもよいし、予約情報RIに含まれる予約時刻に基づく時間であってもよい。
【0036】
誘導情報出力部450は、判定部440により車両300が所定の条件を満たしたと判定された場合に、車両300に対し誘導情報GIを出力する。具体的には、誘導情報出力部450は、車両300を運転する運転手が所有する車両端末装置30に誘導情報GIを出力する。
なお、誘導情報GIは、車両300を運転する運転手に認識可能な態様において出力されればよく、例えば、電話や、音声によるアナウンスや、メール等によって出力されてもよい。誘導情報GIの取得を待つ車両300が所定の範囲内に集まるよう構成される場合には、場内アナウンスや、電光掲示板等によって誘導情報GIが出力されてもよい。
【0037】
[運送事業者端末装置の機能構成]
図5は、第1の実施形態に係る運送事業者端末装置20の構成の一例を示す機能構成図である。同図を参照しながら第1の実施形態に係る運送事業者端末装置20の機能構成の一例について説明する。
運送事業者端末装置20は、取得部210と、表示部220と、操作受付部230と、出力部240とを備える。運送事業者端末装置20は、例えば、運送事業者200の従業員等であるオペレータO-1により操作される。
【0038】
取得部210は、サーバ装置40から物流拠点500における予約の状況を示す予約状況情報RSIを取得する。第1の実施形態において、サーバ装置40は、車両誘導装置10であるため、取得部210は、車両誘導装置10から、物流拠点500における予約の状況を示す予約状況情報RSIを取得する。
【0039】
表示部220は、取得した予約状況情報RSIを表示する。表示部220は、予約状況情報RSIを画像や文字情報等により表示する液晶ディスプレイ等であってもよい。表示部220により表示される予約状況情報RSIの一例について図を参照しながら説明する。
図6は、第1の実施形態に係る予約状況情報RSIの一例を示す図である。
“バース1”、“バース2”及び“バース3”は、それぞれ物流拠点500を示す。同図において、予約状況情報RSIは、それぞれの物流拠点500における曜日ごとの予約状況を示している。具体的には、予約状況情報RSIは、それぞれの物流拠点500における曜日ごとの予約状況を“満”、“△”又は“〇”により示している。“満”は予約が一杯であり、これ以上の予約を受け付けられないことを示す。“△”は予約を受け付けることができる枠が残りわずかであることを示す。“〇”は予約を受け付けることができる枠が十分に残っていることを示す。
【0040】
図6において、“バース1”は、月曜日が“満”であり、火曜日が“△”であり、水曜日が“〇”であり、木曜日が“〇”であり、金曜日が“〇”である。また、“バース2”は、月曜日が“△”であり、火曜日が“満”であり、水曜日が“〇”であり、木曜日が“△”であり、金曜日が“△”である。また、“バース3”は、月曜日が“△”であり、火曜日が“△”であり、水曜日が“〇”であり、木曜日が“〇”であり、金曜日が“〇”である。
【0041】
なお、この一例において、予約状況情報RSIは、曜日ごとの予約状況を示しているが、時間毎の予約状況を示すよう構成されていてもよい。
なお、表示部220は、取得した予約状況情報RSIをオペレータO-1に認識させることができればよく、例えば、予約状況情報RSIを音声等のその他の態様で出力するよう構成してもよい。
【0042】
図5に戻り、操作受付部230は、オペレータO-1からの操作を受け付ける。操作受付部230は、オペレータO-1からの操作を受け付けることにより、操作情報OIを取得する。操作情報OIには予約情報RIが含まれる。すなわち、操作受付部230は、オペレータの操作により予約情報RIを取得する。具体的には、操作受付部230は、表示した予約状況情報RSIに基づく操作を受け付けることにより予約情報RIを取得する。
【0043】
なお、オペレータO-1からの操作を受け付ける際、表示部220は、入力を要する項目を操作指示情報OIIとしてオペレータO-1に提示してもよい。操作指示情報OIIとは、オペレータO-1に入力を促す画面である予約情報入力画面を構成するための情報である。
図7は、第1の実施形態に係る予約情報入力画面の画面構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、予約情報入力画面の画面構成の一例を説明する。
【0044】
表示部220は、オペレータO-1からの操作を受け付ける際、画面イメージIMを表示する。画面イメージIMは、入力項目ICと、テキストボックスTBとを画面構成として備える。入力項目ICは、予約情報RIを構成する項目を表示する。テキストボックスTBは、それぞれの入力項目ICに対応するよう備えられる。オペレータO-1は、キーボードやマイク等の入力装置により、テキストボックスTBに入力することにより、予約情報RIを入力する。
【0045】
図7に示す一例において、バースは、物流拠点500を示す。具体的には、バースとは物流拠点500における着車場所であるが、以降の説明においては便宜上、バースとは物流拠点500であるとして説明する。車種は、車両300の種類(例えば車格等)を示す。品名は、車両300が物流拠点500に運搬する荷物の種類を示す。搬送会社は、運送事業者200の社名を示す。作業時間目安は、車両300が物流拠点500において行う作業(荷物の積み下ろし等)に要する時間の目安を示す。備考は、その他必要な情報を示す。
なお、画面イメージIMは、荷物の搬入に要する所定の書類を添付することができるよう、参照ボタンやアップロードボタン等を画面構成として備えていてもよい。
【0046】
図7に示す一例において、バースとして“バース1”が入力され、車種として“ウィング(左開き)”が入力され、品名として“食品類”が入力され、搬送会社として“○○運送”が入力され、作業時間目安として“30分”が入力され、備考として“-”が入力されている。
【0047】
図5に戻り、出力部240は、操作受付部230により取得された操作情報OIに含まれる予約情報RIを出力する。例えば、出力部240は、操作受付部230により取得された予約情報RIを、通信ネットワークNWを介して車両誘導装置10に出力する。
【0048】
[車両端末装置の機能構成]
図8は、第1の実施形態に係る車両端末装置30の構成の一例を示す機能構成図である。同図を参照しながら、車両端末装置30の機能構成の一例について説明する。
車両端末装置30は、位置情報取得部320と、位置情報出力部330とを備える。
【0049】
位置情報取得部320は、所定の方法により車両300の位置情報LIを取得する。例えば、位置情報取得部320は、GNSS衛星(例えばGPS衛星)から到来する電波に基づいて自身の位置を測位するGNSS受信機であってもよい。
なお、位置情報取得部320は、車両300が備える不図示の制御装置が取得した位置情報を所定の通信方式により取得するよう構成されていてもよい。
【0050】
位置情報取得部320は、所定の周期により車両300の位置情報を取得してもよい。所定の周期とは、例えば、10秒ごとや、1分ごと等であってもよい。
【0051】
位置情報出力部330は、位置情報取得部320により取得された車両300の位置情報LIを出力する。位置情報出力部330は、通信ネットワークNWを介して車両誘導装置10に位置情報LIを出力する。位置情報出力部330は、例えば、Wi-Fi(登録商標)等の所定の通信方式により通信ネットワークNWに位置情報LIを出力する。
【0052】
位置情報取得部320が、所定の周期により車両300の位置情報を取得する場合、位置情報出力部330は、位置情報取得部320が車両300の位置情報を取得する周期と同様の周期により位置情報を出力するよう構成されていてもよい。所定の周期とは、例えば、10秒ごとや、1分ごと等であってもよい。
【0053】
なお、図8を参照して、車両端末装置30の機能構成の一例について、タッチパネルやディスプレイ等のGUI(Graphical User Interface)を備えないGPS発信機である場合の説明をしたが、車両端末装置30の機能構成は、この一例に限定されない。車両端末装置30は、最小構成として、位置情報取得部320及び位置情報出力部330を備えていればよく、不図示のタッチパネルやディスプレイ等のGUI、その他の通信機能等を備えていてもよい。具体的には、車両端末装置30は、スマートフォンや、タブレット端末等の情報処理端末であってもよい。
【0054】
[物流拠点端末装置の機能構成]
図9は、第1の実施形態に係る物流拠点端末装置50の構成の一例を示す機能構成図である。同図を参照しながら、物流拠点端末装置50の機能構成の一例について説明する。
物流拠点端末装置50は、混雑情報取得部510と、混雑情報送信部520とを備える。
【0055】
混雑情報取得部510は、物流拠点500における混雑の状況の程度を示す混雑情報BIを取得する。混雑情報取得部510は、オペレータからの操作により、混雑情報BIを取得してもよいし、不図示のセンサ等が出力する情報に基づき混雑情報BIを取得してもよい。不図示のセンサとは、例えば物流拠点500内に存在する車両300の数を検出可能なセンサであってもよい。また、混雑情報取得部510は、物流拠点500の駐車スペースを撮像するカメラが撮像した画像を解析することにより混雑情報を取得するよう構成されていてもよい。
【0056】
混雑情報送信部520は、混雑情報取得部510により取得された混雑情報BIを出力する。混雑情報送信部520は、通信ネットワークNWを介して車両誘導装置10に混雑情報BIを出力する。混雑情報送信部520は、例えば、Wi-Fi(登録商標)等の所定の通信方式により通信ネットワークNWに混雑情報BIを出力する。
【0057】
[車両誘導システムの一連の動作]
図10は、第1の実施形態に係る車両誘導システム1の一連の動作の一例を説明するためのシーケンス図である。同図を参照しながら、第1の実施形態に係る車両誘導システム1の一連の動作の一例について説明する。
(ステップS110)運送事業者端末装置20は、オペレータから予約情報RIを取得する。
(ステップS120)運送事業者端末装置20は、取得した予約情報RIをサーバ装置40に転送する。
【0058】
(ステップS130)車両端末装置30は、車両端末装置30が備えられた車両300の位置情報、又は車両端末装置30を所有する運転手が運転する車両300の位置情報である位置情報LIを取得する。車両端末装置30は、所定の周期で車両300の位置情報LIを取得する。
(ステップS140)車両端末装置30は、取得した位置情報LIをサーバ装置40に転送する。車両端末装置30は、所定の周期で車両300の位置情報LIを送信する。
【0059】
(ステップS150)サーバ装置40は、運送事業者端末装置20から予約情報RIを取得する。サーバ装置40は、車両端末装置30から位置情報LIを取得する。サーバ装置40は、予約情報RIに含まれる物流拠点500の位置から所定の範囲内に、車両300が存在するか否かを判定する。
(ステップS160)サーバ装置40は、物流拠点500の位置から所定の範囲内に、車両300が存在すると判定した場合に、当該車両300を待ちリストに登録する。
【0060】
(ステップS170)物流拠点端末装置50は、物流拠点500の混雑の程度を示す混雑情報BIを、所定の方法により取得する。
(ステップS180)物流拠点端末装置50は、取得した混雑情報BIをサーバ装置40に転送する。
【0061】
(ステップS190)サーバ装置40は、取得した混雑情報BIから、物流拠点500の混雑が解消しているか否か、又は物流拠点500が混雑している場合であっても車両300により荷物が搬入可能であるか否かを判定する。
(ステップS200)サーバ装置40は、物流拠点500の混雑が解消している場合、又は物流拠点500が混雑している場合であっても車両300により荷物が搬入可能である場合、待ちリストに基づいて誘導情報GIを出力する。サーバ装置40は、待ちリストに示される順番の上位の車両に対し、順に誘導情報GIを出力する。
【0062】
(ステップS210)誘導情報GIは、車両300に出力される。
(ステップS220)車両端末装置30は、誘導情報GIを取得すると、不図示の通知部により、車両300を運転する運転手に通知を行う。通知部による通知方法としては、画像やテキストによる表示であってもよいし、音声による通知であってもよいし、振動による通知であってもよい。車両300を運転する運転手は、当該通知を認識すると、物流拠点500内に進入し、荷物の搬入を行う。
【0063】
[第1の実施形態における第1の変形例]
次に、第1の実施形態における第1の変形例について説明する。第1の実施形態における第1の変形例においては、判定部440が行う処理に代えて、オペレータにより誘導情報GIを出力するか否かが判定される点において、第1の実施形態の構成とは異なる。
図11は、第1の実施形態に係る判定部440Aの構成の変形例を示す機能構成図である。第1の実施形態における第1の変形例においては、サーバ装置40に代えてサーバ装置40Aを備える。サーバ装置40Aは、判定部440に代えて判定部440Aを備える点においてサーバ装置40とは異なる。同図を参照しながら、判定部440Aについて説明する。
【0064】
判定部440Aは、混雑情報取得部441と、待ちリスト取得部442と、表示部443と、操作受付部444とを備える。
混雑情報取得部441は、物流拠点500の混雑の度合いを示す情報である混雑情報BIを取得する。混雑情報取得部441は、物流拠点端末装置50から、例えば通信ネットワークNWを介し、所定の通信方式により混雑情報BIを取得する。
待ちリスト取得部442は、待ちリスト情報WIを取得する。待ちリスト取得部442は、待ちリスト記憶装置47から所定の通信方式により待ちリスト情報WIを取得する。
【0065】
表示部443は、取得した待ちリスト情報WIを表示する。具体的には、表示部443は、取得した待ちリスト情報WIに基づき、待ちリストに登録されている車両300に対応する予約情報RIを表示する。また、表示部443は、取得した混雑情報BIを表示する。表示部443は、待ちリスト情報WI、予約情報RI及び混雑情報BIを、管理センタ400の従業員等であるオペレータO-2に対し、表示する。
操作受付部444は、オペレータO-2からの操作を受け付ける。具体的には、操作受付部444は、表示部443により表示された予約情報RIに応じた操作を受け付ける。操作受付部444は、混雑情報BIに応じた操作を受け付けた場合に、所定の条件を満たしたと判定する。操作受付部444は、所定の条件を満たしたと判定した場合に、誘導情報出力部450に誘導情報GIを出力する。
【0066】
[第1の実施形態における第2の変形例]
次に、第1の実施形態における第2の変形例について説明する。第1の実施形態における第2の変形例においては、運送事業者端末装置20及び車両端末装置30が行う処理を、車両端末装置30Aが行う点において、第1の実施形態の構成とは異なる。
図12は、第1の実施形態に係る車両誘導システム1Bの構成の変形例を示す機能構成図である。車両誘導システム1Bは、車両端末装置30及び運送事業者端末装置20に代えて、車両端末装置30Aを備える点において車両誘導システム1とは異なる。
【0067】
この一例において、車両端末装置30Aは、車両300の位置情報LI及び予約情報RIを取得する。車両端末装置30Aは、取得した位置情報LI及び予約情報RIを出力する。
車両端末装置30Aは、スマートフォンやタブレット端末等の情報処理端末であってもよい。
【0068】
図13は、第1の実施形態に係る車両端末装置30の構成の変形例である車両端末装置30Aを示す機能構成図である。同図を参照しながら、車両端末装置30Aの機能構成の一例について説明する。
車両端末装置30Aは、位置情報取得部320と、位置情報出力部330と、取得部210と、表示部220と、操作受付部230と、出力部240とを備える。
【0069】
位置情報取得部320は、車両300の位置情報を取得する。位置情報出力部(出力部)330は、位置情報取得部320により取得された車両300の位置情報を出力する。
操作受付部230は、オペレータO-3の操作により予約情報RIを取得する。オペレータO-3とは、車両300の運転手であってもよい。
出力部240は、操作受付部230により取得された予約情報RIを出力する。
すなわち、車両端末装置30Aは、運送事業者端末装置20が備える機能と、車両端末装置30が備える機能とを併せ持つ。
この一例においては、車両端末装置30Aのように構成することにより、運送事業者端末装置20に拠らず、予約情報RIを取得することができる。例えば、車両端末装置30Aがスマートフォンである場合の一例において、車両端末装置30Aは、スマートフォンが有するアプリ等により予約情報RIを取得し、車両誘導装置10に出力することができる。
【0070】
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図14は、第2の実施形態に係る車両誘導システム1Cの概略を説明するための図である。同図を参照しながら、第2の実施形態に係る車両誘導システム1Cの概略及び車両誘導装置10の機能構成について説明する。車両誘導システム1Cは、運送事業者端末装置20と、車両端末装置30とサーバ装置40Cと、物流拠点端末装置50Cとを備える。車両誘導システム1Cは、サーバ装置40に代えてサーバ装置40Cを、物流拠点端末装置50に代えて、物流拠点端末装置50Cを備える点において、車両誘導システム1とは異なる。車両誘導システム1と同様の構成については、同様の符号を付すことにより説明を省略する場合がある。第2の実施形態においては、物流拠点端末装置50Cが車両誘導装置10である場合の一例について説明する。
【0071】
サーバ装置40Cは、車両位置情報取得部410と、予約情報取得部420と、車両位置情報転送部460と、予約情報転送部470とを備える。
車両位置情報転送部460は、車両位置情報取得部410により取得された車両300の位置情報LIを、物流拠点端末装置50Cに転送する。ここで、車両誘導システム1Cは、複数の物流拠点500に備えられた複数の物流拠点端末装置50Cにより使用される。車両位置情報転送部460は、車両300の位置情報LIを、車両300が含まれる予約情報RIを参照し、車両300が荷物を搬入する予定の物流拠点500に備えられた物流拠点端末装置50Cに位置情報LIを転送する。
【0072】
予約情報転送部470は、予約情報取得部420により取得された予約情報RIを物流拠点端末装置50Cに転送する。予約情報取得部420により取得された全ての予約情報RIは予約情報記憶装置46に記憶され、それぞれの予約情報RIは、予約情報転送部470により、対象の物流拠点500に備えられた物流拠点端末装置50Cに転送される。なお、予約情報転送部470は、予約情報記憶装置46に記憶された全ての予約情報RIのうち、当日分の予約のみ物流拠点端末装置50Cに転送するよう構成されていてもよい。
【0073】
物流拠点端末装置50Cは、混雑情報取得部510と、車両位置情報取得部530と、予約情報取得部540と、登録部430と、判定部440と、誘導情報出力部450とを備える。第2の実施形態において、登録部430と、判定部440と、誘導情報出力部450とは、物流拠点端末装置50Cに備えられるが、それぞれの機能は、第1の実施形態の場合と同様である。
【0074】
車両位置情報取得部530は、サーバ装置40Cにより転送された車両300の位置情報LIを取得する。予約情報取得部540は、サーバ装置40Cにより転送された予約情報RIを取得する。
【0075】
図15は、第2の実施形態に係る車両誘導システム1Cの一連の動作の一例を説明するためのシーケンス図である。同図を参照しながら、第2の実施形態に係る車両誘導システム1Cの一連の動作の一例について説明する。
(ステップS310)運送事業者端末装置20は、オペレータから予約情報RIを取得する。
(ステップS320)運送事業者端末装置20は、取得した予約情報RIをサーバ装置40Cに転送する。
(ステップS325)サーバ装置40Cは、予約情報RIに含まれる特定の物流拠点500に備えられた物流拠点端末装置50Cに、予約情報RIを転送する。
【0076】
(ステップS330)車両端末装置30は、車両端末装置30が備えられた車両300の位置情報、又は車両端末装置30を所有する運転手が運転する車両300の位置情報である位置情報LIを取得する。車両端末装置30は、所定の周期で車両300の位置情報LIを取得する。
(ステップS340)車両端末装置30は、取得した位置情報LIをサーバ装置40Cに転送する。車両端末装置30は、所定の周期で車両300の位置情報LIを送信する。
(ステップS345)サーバ装置40Cは、予約情報記憶装置46に記憶された予約情報RIのうち、特定の物流拠点500に備えられた物流拠点端末装置50Cに、位置情報LIを転送する。
【0077】
(ステップS350)物流拠点端末装置50Cは、サーバ装置40Cから予約情報RIを取得する。また、物流拠点端末装置50Cは、サーバ装置40Cから位置情報LIを取得する。物流拠点端末装置50Cは、物流拠点500の位置から所定の範囲内に、車両300が存在するか否かを判定する。
(ステップS360)物流拠点端末装置50Cは、物流拠点500の位置から所定の範囲内に、車両300が存在すると判定した場合に、当該車両300を待ちリストに登録する。
【0078】
(ステップS370)物流拠点端末装置50Cは、物流拠点500の混雑の程度を示す混雑情報BIを、所定の方法により取得する。
(ステップS390)物流拠点端末装置50Cは、取得した混雑情報BIから、物流拠点500の混雑が解消しているか否か、又は物流拠点500が混雑している場合であっても車両300により荷物が搬入可能であるか否かを判定する。
(ステップS400)物流拠点端末装置50Cは、物流拠点500の混雑が解消している場合、又は物流拠点500が混雑している場合であっても車両300により荷物が搬入可能である場合、待ちリストに基づいて誘導情報GIを出力する。物流拠点端末装置50Cは、待ちリストに示される順番の上位の車両に対し、順に誘導情報GIを出力する。
【0079】
(ステップS410)誘導情報GIは、車両300に出力される。一例として、誘導情報GIは、車両300車両300に備えられ、又は車両300を運転する運転手により所持される車両端末装置30に出力される。
(ステップS420)車両端末装置30は、誘導情報GIを取得すると、不図示の通知部により、車両300を運転する運転手に通知を行う。通知部による通知方法としては、画像やテキストによる表示であってもよいし、音声による通知であってもよいし、振動による通知であってもよい。車両300を運転する運転手は、当該通知を認識すると、物流拠点500内に進入し、荷物の搬入を行う。
【0080】
[実施形態のまとめ]
以上説明した実施形態によれば、車両誘導装置10は、予約情報取得部420を備えることにより予約情報RIを取得し、車両位置情報取得部410を備えることにより車両300の位置情報LIを取得し、登録部430を備えることにより、車両300の位置情報LIと、車両300が荷物を搬入する物流拠点500の位置情報とに基づき、車両300を待ちリストに登録する。車両誘導装置10は、判定部440を備えることにより、待ちリストに登録された車両300が所定の条件を満たすか否かを判定し、誘導情報出力部450を備えることにより、所定の条件を満たした場合に、車両300に対し誘導情報GIを出力する。したがって、本実施形態によれば、車両誘導装置10は、物流拠点500に荷物を搬入する車両300を制御する。具体的には、車両誘導装置10は、物流拠点500に入場する車両300の数を、物流拠点500に接近した順番等に基づき制限する。
よって、本実施形態によれば、煩雑な作業をすることなく、物流拠点500に荷物を搬入する車両300を制御することができる。
【0081】
また、以上説明した実施形態によれば、登録部430は、車両300が物流拠点500から所定の範囲内の距離にある場合に待ちリストに登録する。したがって、登録部430を備える車両誘導装置10によれば、車両300が物流拠点500に実際に接近した順に待ちリストに登録される。したがって、車両誘導装置10によれば、物流拠点500の敷地内又は物流拠点500の周辺には、荷物の搬入待ちの車両300が溢れることを抑止することができる。
【0082】
また、以上説明した実施形態によれば、判定部440Aは、表示部443を備えることにより、待ちリストに登録されている車両300に対応する予約情報RIを表示する。すなわち、判定部440Aは、表示部443を備えることにより、オペレータO-2に待ちリストに含まれる情報を提示する。また、判定部440Aは、操作受付部444を備えることにより、表示された予約情報RIに応じた操作を受け付ける。判定部440Aは、受け付けた操作に基づき、車両300に誘導情報GIを出力する。すなわち、本実施形態によれば、判定部440Aは、オペレータO-2により誘導情報GIを出力するか否かの判断がされる。よって、本実施形態によれば、オペレータO-2の判断により、待ちリストに挙げられている上位の車両300から誘導することができる。
【0083】
また、以上説明した実施形態によれば、判定部440Aは、混雑情報取得部441を更に備えることにより、物流拠点500の混雑の度合いを示す情報である混雑情報BIを取得する。表示部443は混雑情報BIを表示し、操作受付部444は混雑情報BIに応じた操作を受け付けた場合に所定の条件を満たしたと判定する。したがって、本実施形態によれば、物流拠点500が混雑しているか否かの情報に基づいて、車両300を誘導することができる。
【0084】
また、以上説明した実施形態によれば、運送事業者端末装置20は、取得部210を備えることにより、車両誘導装置10から、物流拠点500における予約の状況を示す予約状況情報RSIを取得する。運送事業者端末装置20は、表示部220を備えることにより、取得した予約状況情報RSIを表示する。オペレータO-1は表示部220に表示された情報に基づき、予約情報RIを入力する。運送事業者端末装置20は、操作受付部230を備えることにより、表示部220により表示された予約状況情報RSIに基づく操作を受け付けることにより予約情報RIを取得する。したがって、本実施形態によれば、運送事業者端末装置20を操作するオペレータO-1は、物流拠点500が空いている時間帯に予約をすることができる。本実施形態によれば、運送事業者端末装置20を操作するオペレータO-1は、物流拠点500が空いている時間帯に予約をすることができるため、物流拠点500が混雑することを抑止することができる。
【0085】
また、以上説明した実施形態によれば、車両端末装置30Aは、取得部210と、表示部220と、操作受付部230と、出力部240と、位置情報取得部320と、位置情報出力部330とを備えることにより、運送事業者端末装置20が備える機能と車両端末装置30が備える機能とを併せ持つ。すなわち、車両端末装置30Aは、オペレータから予約情報RIを取得し、車両誘導装置10に出力することができる。よって、本実施形態によれば、車両300の運転手が、車両300から予約をすることができる。また、車両端末装置30Aは、スマートフォン等の情報処理端末装置により構成されてもよい。したがって、車両300の運転手は、容易に車両300から予約をすることができる。
【0086】
なお、上述した実施形態における車両誘導装置10が備える各部の機能の全体あるいはその機能の一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0087】
また、「コンピュータにより読み取り可能な記録媒体」とは、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに、「コンピュータにより読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0088】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0089】
1…車両誘導システム、10…車両誘導装置、20…運送事業者端末装置、30…車両端末装置、40…サーバ装置、50…物流拠点端末装置、400…管理センタ、410…車両位置情報取得部、420…予約情報取得部、430…登録部、440…判定部、450…誘導情報出力部、460…車両位置情報転送部、470…予約情報転送部、46…予約情報記憶装置、47…待ちリスト記憶装置、200…運送事業者、210…取得部、220…表示部、230…操作受付部、240…出力部、300…車両、320…位置情報取得部、330…位置情報出力部、500…物流拠点、510…混雑情報取得部、520…混雑情報送信部、530…車両位置情報取得部、540…予約情報取得部、441…混雑情報取得部、442…待ちリスト取得部、443…表示部、444…操作受付部、NW…通信ネットワーク、WL…待ちリスト、LI…位置情報、RI…予約情報、WRI…待ちリスト登録情報、WI…待ちリスト情報、JI…判定情報、GI…誘導情報、BI…混雑情報、OI…操作情報、OII…操作指示情報、RSI…予約状況情報、OP…操作
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