(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022030378
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】スペシャリティ広告システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220210BHJP
【FI】
G06Q30/02 382
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020134368
(22)【出願日】2020-08-07
(71)【出願人】
【識別番号】520298857
【氏名又は名称】田口 慶汰
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】田口 慶汰
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】広告を行うにあたり利便性の向上を図ることを可能とする、スペシャリティ広告システムを提供する。
【解決手段】物品(ペットボトル11)に設けられるラベル11Aと、ラベル11Aに設けられ、顧客端末12により読み取ると企業1のアカウントの登録が可能となる第1専用コード11Bとを備え、また、顧客端末12において企業1のアカウントの登録がなされた状態において、企業1が所有する企業端末15から顧客端末12に送信され、顧客端末12により表示可能となる第2専用コード15Aを備え、第2専用コード15Aをコード読取装置18により読み取ることで、顧客端末12を所持する顧客5が物品を受け取ることで、広告を行うにあたり利便性の向上を図ることが可能となる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に設けられるラベルと、
前記ラベルに設けられ、顧客端末により読み取ると企業のアカウントの登録が可能となる第1専用コードとを備える
ことを特徴とするスペシャリティ広告システム。
【請求項2】
前記ラベルには、前記企業又は当該企業の商品の広告が設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のスペシャリティ広告システム。
【請求項3】
前記顧客端末において前記アカウントの登録がなされた状態において、前記代理店が所有する代理店端末から前記顧客端末に送信され、前記顧客端末により表示可能となる第2専用コードを備える
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスペシャリティ広告システム。
【請求項4】
前記第2専用コードをコード読取装置により読み取ることで、前記顧客端末を所持する顧客が前記物品を受け取ることが可能となる
ことを特徴とする請求項3に記載のスペシャリティ広告システム。
【請求項5】
前記顧客端末は、前記アカウントの登録がなされた状態において、前記顧客が前記物品を受け取ろうとしている加盟店の入力を要求するメールを受信し、
前記代理店端末は、前記メールに対して前記顧客端末から前記加盟店を入力する返信を受信すると、前記第2専用コードを当該顧客端末に送信する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載のスペシャリティ広告システム。
【請求項6】
前記顧客端末において前記アカウントの登録がなされると、前記顧客端末に送信されるURLと、
前記顧客端末を所持する顧客が前記物品を受け取ろうとしている加盟店に設けられる第3専用コードとを備え、
前記顧客端末は、前記URLをクリックすることで前記第3専用コードを読み取ることができるようになる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスペシャリティ広告システム。
【請求項7】
前記第3専用コードを前記顧客端末により読み取ることで、前記顧客端末を所持する顧客が前記物品を受け取ることが可能となる
ことを特徴とする請求項6に記載のスペシャリティ広告システム。
【請求項8】
前記代理店端末は、前記第3専用コードを前記顧客端末により読み取ると、その情報を受信する
ことを特徴とする請求項6又は7に記載のスペシャリティ広告システム。
【請求項9】
企業が代理店に対し手数料を支払うステップと、
前記手数料を受け取った前記代理店と契約している加盟店が物品を陳列するステップと、
顧客が無料で前記物品を受け取るステップと、
前記顧客に対し前記企業が広告を行うステップとを有する
ことを特徴とするスペシャリティ広告方法。
【請求項10】
前記代理店は、前記顧客が前記物品を受け取るたびに当該顧客から通知を受け、当該通知の集計と前記加盟店から報告される前記物品の出荷数とを比較するステップを有する
ことを特徴とする請求項6に記載のスペシャリティ広告方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告のシステム及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、雑誌やテレビにて企業や商品を広告する、所謂Off-line広告は、当該企業や当該商品のブランディングやイメージアップを図ることができるといった効果を奏する。あるいは、例えば下記特許文献1等に開示されるような、所謂On-line広告は、広告閲覧者をリスト化することができ、リストの動きや行動を数値化することができるので、PDCAサイクルやその後のマーケティングに活かすことができ、さらには継続的なアプローチを行うことができるといった効果を奏する。
【0003】
また、Off-line広告の中には、スペシャリティ広告と呼ばれる広告手法がある。これは、特定の企業や商品を周知させる目的で、無料の商品、すなわちノベルティアイテムを提供するというものである。ノベルティアイテムを提供することで、企業や商品のイメージアップを図ることができるとともに、ノベルティアイテムを受け取った顧客は、ノベルティアイテムを所持している期間において持続的に当該企業や当該商品を忘れることがなく、実質的に宣伝効果が持続することとなる。これらの効果により、結果として企業の売上アップを図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記Off-line広告(上記スペシャリティ広告を含む)は、広告の結果や過程を数値化することができないため、PDCAサイクルやその後のマーケティングに活かすことが難しいという問題がある(例えば上記スペシャリティ広告では、ノベルティアイテムを配布することしかできず、ノベルティを受け取った後の顧客の行動を追従できないので、その後のマーケティングに活かすことができない。さらに、ノベルティアイテムは受動でしか配布することができないので、ターゲティングに向いていない。)。一方、上記On-line広告は、審査がゆるいことや、安価で誰にでも広告がうてる点から、粗悪な商品の広告も多く同じイメージをもたれ、イメージダウンやディスブランディングになってしまう。
【0006】
本発明では、このような課題に鑑み、OtoO(Off-line to On-line)の仕組みを用い、利便性の向上を図ることができるスペシャリティ広告システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点におけるスペシャリティ広告システムは、
物品に設けられるラベルと、
前記ラベルに設けられ、顧客端末により読み取ると企業のアカウントの登録が可能となる第1専用コードとを備える
ことを特徴とする。
【0008】
より好適には、
前記ラベルには、前記企業又は当該企業の商品の広告が設けられる
ことを特徴とする。
【0009】
より好適には、
前記顧客端末において前記アカウントの登録がなされた状態において、前記代理店が所有する代理店端末から前記顧客端末に送信され、前記顧客端末により表示可能となる第2専用コードを備える
ことを特徴とする。
【0010】
より好適には、
前記第2専用コードをコード読取装置により読み取ることで、前記顧客端末を所持する顧客が前記物品を受け取ることが可能となる
ことを特徴とする。
【0011】
より好適には、
前記顧客端末は、前記アカウントの登録がなされた状態において、前記顧客が前記物品を受け取ろうとしている加盟店の入力を要求するメールを受信し、
前記代理店端末は、前記メールに対して前記顧客端末から前記加盟店を入力する返信を受信すると、前記第2専用コードを当該顧客端末に送信する
ことを特徴とする。
【0012】
より好適には、
前記顧客端末において前記アカウントの登録がなされると、前記顧客端末に送信されるURLと、
前記顧客端末を所持する顧客が前記物品を受け取ろうとしている加盟店に設けられる第3専用コードとを備え、
前記顧客端末は、前記URLをクリックすることで前記第3専用コードを読み取ることができるようになる
ことを特徴とする。
【0013】
より好適には、
前記第3専用コードを前記顧客端末により読み取ることで、前記顧客端末を所持する顧客が前記物品を受け取ることが可能となる
ことを特徴とする。
【0014】
より好適には、
前記代理店端末は、前記第3専用コードを前記顧客端末により読み取ると、その情報を受信する
ことを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の観点におけるスペシャリティ広告方法は、
企業が代理店に対し手数料を支払うステップと、
前記手数料を受け取った前記代理店と契約している加盟店が物品を陳列するステップと、
顧客が無料で前記物品を受け取るステップと、
前記顧客に対し前記企業が広告を行うステップとを有する
ことを特徴とする。
【0016】
より好適には、
前記代理店は、前記顧客が前記物品を受け取るたびに当該顧客から通知を受け、当該通知の集計と前記加盟店から報告される前記物品の出荷数とを比較するステップを有する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るスペシャリティ広告システム及び方法によれば、Off-line広告で顧客にアプローチすることができ、さらにブランディングやイメージアップに繋がる。また、On-lineからの継続的なアプローチを行うことができる。さらに、リスト化することができ、リストの動きや行動を数値化することができるので、PDCAサイクルやその後のマーケティングに活かすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施例に係るスペシャリティ広告方法を説明する概略図である。
【
図2】本発明の実施例に係るスペシャリティ広告システムを説明する概略図である。
【
図3】本発明の実施例に係るスペシャリティ広告システム及び方法による処理の要点を説明するフローチャートである。
【
図4】本発明の実施例2に係るスペシャリティ広告システムを説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るスペシャリティ広告システム及び方法について、実施例にて図面を用いて説明する。
【0020】
[実施例1]
まず、本実施例に係るスペシャリティ広告方法について説明する。
図1には、企業1、企業1(又は企業1の商品)の広告を行う代理店2、代理店2と製造に関する契約が成されている(1つ以上の)工場3、代理店2と販売に関する契約が成されている(複数の)加盟店4、及び、ターゲットとなる顧客5が示されている。
【0021】
企業1は、代理店2に対して手数料を支払い、広告の依頼を行う。その際、広告の地域別ターゲティング、年齢別ターゲティング、及び、コアターゲティングの情報を伝える。
【0022】
代理店2は、企業1から上記依頼を受けると、予め契約している複数の加盟店4の中から1つ以上の加盟店4を選定した上で、工場3に対して飲料水が入ったペットボトル11の製造を依頼する。なお、代理店2が複数の工場3と契約している場合は、選定した加盟店4から近い工場3を選定して製造を依頼する。
【0023】
工場3は、代理店2から上記依頼を受けると、飲料水が入ったペットボトル11を製造し、加盟店4に納品する。
【0024】
加盟店4は、顧客5が立ち寄ることができるリアル店舗である。加盟店4は、納品したペットボトル11を陳列し、加盟店4に訪れた顧客5は、自身の顧客端末12において、LINE(登録商標)等のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)13を介して企業1からの情報を受信する登録を行うと、ペットボトル11を無料で受け取ることができる。加盟店4は、納品したペットボトル11の出荷(配布)数の進捗状況を、代理店2に報告する。
【0025】
代理店2は、顧客5が加盟店4にてペットボトル11を受け取った時点ではなく、加盟店4にペットボトル11が納品された時点で、設置費として所定料金を加盟店4に支払う。
【0026】
次に本実施例に係るスペシャリティ広告システムについて説明する。
図2には、加盟店4に納品されるペットボトル11、顧客5が所持する顧客端末12、SNS13、SNS13を管理するSNSサーバ14、企業1が所有する企業端末15、代理店2が所有する代理店端末16、加盟店4が所有する加盟店端末17、及び、各加盟店4に設置されるコード読取装置18が表わされている。
【0027】
ペットボトル11にはラベル11Aが設けられており、ラベル11Aには、例えばマトリクス型2次元コードであるQRコード(登録商標)等の第1専用コード11B、及び、企業1あるいは企業1の商品の広告11Cが設けられている。広告11Cは、イラスト、文字、あるいはそれらの組み合わせによって成るものとする。
【0028】
顧客端末12は、ユーザインターフェース及び通信インターフェースが設けられ、かつ持ち運び可能な端末、すなわち、スマートフォンやタブレット等を指す。また顧客端末12は、第1専用コード11Bを読み取ることができる。
【0029】
SNS13を管理するSNSサーバ14には、企業1、代理店2、加盟店4のアカウント情報や顧客5のアカウント情報が記憶されている。SNS13は、顧客5が顧客端末12を用いて第1専用コード11Bを読み取ることで、企業1のアカウントの登録を行うことを可能とし、顧客5が当該登録を行うと、SNS13は自動返信文(メール)を顧客端末12に送信する。
【0030】
上記自動返信文には、顧客5に対して、顧客5がペットボトル11を受け取ろうとしている加盟店4(加盟店4Aとする)の入力を要求する内容が含まれている。加盟店4Aの入力は、予め各加盟店4に加盟店番号を付与しておき、当該番号の入力としてもよい。
【0031】
上記自動返信文に対して、顧客5が顧客端末12から加盟店4Aの入力を行い、これを返信Rとして送信すると、SNS13を介して企業端末15、代理店端末16、及び、加盟店端末17がこれを受信する。なお、企業端末15、代理店端末16、加盟店端末17は、ユーザインターフェース及び通信インターフェースが設けられる端末、すなわち、PC、スマートフォン、タブレット等を指す。
【0032】
代理店2は、返信Rに基づき、各加盟店4に対して、所定期間(例えば1ヶ月)毎に、顧客5がペットボトル11を受け取った回数の集計を行う。そして、各加盟店4から報告を受けた出荷数の進捗と照合する。その結果もし両者に差異があれば、代理店2はその加盟店4に対し、事前に支払った設置費(又はその一部)の返金を求める。
【0033】
また、返信Rを受信した代理店端末16は、SNS13を介してバーコード等の第2専用コード15Aを顧客端末12に送信する。
【0034】
顧客5は加盟店4においてペットボトル11を受け取る際、顧客端末12の画面に第2専用コード15Aを表示し、これを店員に見せコード読取装置18にて読み取ってもらう。この手順により、顧客5はペットボトル11を受け取ることができる。
【0035】
なお、例えば第2専用コード15Aがバーコードであり、コード読取装置18がレジスタ装置である場合には、第2専用コード15Aを読み取った際に支払料金が0円と表示される。勿論、第2専用コード15AがQRコードであり、コード読取装置18がQRコードを読み取るものであってもよい。これらの仕様については加盟店4の業種によって変更可能なものである。
【0036】
顧客5の顧客端末12には、企業1のアカウントが登録されているため、企業1は、顧客5にさらなる広告(企業自体又は商品の広告)を行うことができる。ただし、企業1のアカウントは、SNS13における顧客5のアカウント上において登録される。
【0037】
以下では、
図3のフローチャートを用いて、本実施例に係るスペシャリティ広告システム及び方法による処理の要点について改めて説明する。
【0038】
ステップS1では、企業1が手数料を支払い、広告を依頼する。
【0039】
ステップS2では、代理店2が工場3に製造を依頼し、工場3から各加盟店4にペットボトル11を納品する。各加盟店4はこのペットボトル11を陳列する。
【0040】
ステップS3では、顧客5が加盟店4Aにおいてペットボトル11を手に取り、ラベル11Aの広告11Cを視認するとともに、顧客端末12によりラベル11Aの第1専用コード11Bを読み取る。
【0041】
ステップS4では、顧客5が顧客端末12によりSNS13上において企業1のアカウントを登録し、その後送られてきた自動返信文を確認する。
【0042】
ステップS5では、顧客5が顧客端末12から加盟店4Aの入力を行い、これを返信Rとして送信する。
【0043】
ステップS6では、返信Rを受信した代理店端末16は、SNS13を介してバーコード等の第2専用コード15Aを顧客端末12に送信する。
【0044】
ステップS7では、顧客5は加盟店4においてペットボトル11を受け取る際、顧客端末12の画面に第2専用コード15Aを表示し、これを店員に見せコード読取装置18にて読み取ってもらう。
【0045】
ステップS8では、顧客5が無料でペットボトル11を受け取る。
【0046】
ステップS9では、企業端末15から顧客5の顧客端末12(顧客5のアカウント)に向けてSNS13を介して広告を送信することで、2次広告を行う(ことができる)。
【0047】
ステップS10では、代理店2が、顧客から返信Rによる通知を受け、(顧客5がペットボトル11を受け取るたびに当該通知を受け)当該通知の集計と加盟店4Aから報告されるペットボトル11の出荷数とを比較する。
以上が本実施例に係るスペシャリティ広告システムによる処理の要点の説明である。
【0048】
以下では、本実施例に係るスペシャリティ広告システムを用いた具体例を挙げる。
〈例1〉
企業1を観光事業会社とし、加盟店4をレンタカーショップとする。
レンタカーショップに来訪する顧客5の多くは観光のために車を借りることを目的としている。そこでペットボトル11を(既に説明した手順にて)無料で配布することで、顧客5にとっては、観光前に飲料水を手にすることができるというメリットを享受することができる。一方、観光事業会社としては、顧客5に観光地を広告することができ、顧客5が借りた車にてその観光地に立ち寄ったり、あるいは行先そのものをその観光地に変更する可能性もあるといったメリットを享受することができる。
【0049】
〈例2〉
企業1を家具又は家電メーカとし、加盟店4を不動産会社とする。
不動産会社に来訪する顧客5の多くは引っ越しを目的としているため、家具や家電を新調する場合も多い。そこでペットボトル11を無料で配布することで、顧客5にとっては、不動産会社の店員との打ち合わせ中に飲料水を飲むことができるというメリットを享受することができる。一方、家具又は家電メーカとしては、顧客5に家具又は家電を広告することができ、さらには、中古の買い取りについて広告も行うことができる。
【0050】
〈例3〉
企業1を携帯アプリ(例えば漫画アプリ等)メーカとし、加盟店4を美容室とする。
美容室に来訪する顧客5の中には、施術中に店員と話すのではなく、雑誌や週刊誌を見ながら一人で時間を過ごしたいという場合も多い。そこでペットボトル11を無料で配布することで、顧客5にとっては、施術中に飲料水を飲むことができ、さらには、携帯アプリメーカから広告された携帯アプリをダウンロードし、その場で楽しむことができる。言うまでもないが、携帯アプリメーカとしては、自社の携帯アプリを広告することができるというメリットを享受する。
【0051】
〈例4〉
加盟店4をコンビニエンスストアやスーパー等としてもよい。この場合には、第2専用コード15Aがバーコード、コード読取装置18がレジスタ装置となる。
【0052】
ただし、本実施例においては「飲料水が入ったペットボトル11」を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、容器としては、ペットボトルとせず例えば紙パック等としても良く、その中身についても、ただの水でなく例えば清涼飲料水、乳酸菌飲料、牛乳、あるいはアルコール類等としても良い。
【0053】
さらに言えば、本発明は、第1専用コード11B及び第2専用コード15Aが設けられていれば、飲み物だけでなくノベルティとなり得る物品(飲み物の他、キーホルダー、ペン、食べ物等)全般に適用可能である。
【0054】
また、本実施例においては、返信Rを受信した代理店端末16は、SNS13を介してバーコード等の第2専用コード15Aを顧客端末12に送信するものとしたが、本発明は必ずしも返信Rを必要としない。つまり重要なのは、顧客端末12において企業1のアカウントの登録がなされた状態において、代理店端末16から顧客端末12に第2専用コード15Aが送信されるという点である。これに加え、返信Rを受信する仕組みにすることで、加盟店4A毎に顧客5がペットボトル11を受け取った回数の集計を行うことができる。
【0055】
このようにして本実施例は、物品(ペットボトル11)に設けられるラベル11Aと、ラベル11Aに設けられ、顧客端末12により読み取ると企業1のアカウントの登録が可能となる第1専用コード11Bとを備えるので、企業1が顧客5をリスト化し、継続して様々な商品の広告を行うことが可能となり、これにより新規顧客獲得・認知拡大が可能となる。
【0056】
また本実施例は、顧客端末12において企業1のアカウントの登録がなされた状態において、代理店2が所有する代理店端末16から顧客端末12に送信され、顧客端末12により表示可能となる第2専用コード15Aを備え、第2専用コード15Aをコード読取装置18により読み取ることで、顧客端末12を所持する顧客5が物品を受け取ることが可能となるので、店員が第2専用コード15Aをコード読取装置18で読み取らなければ物品を受け取ることができず、顧客5が企業1のアカウントを登録する必要性が出てくる。
【0057】
さらに本実施例では、ラベル11Aに、企業1又は企業1の商品の広告11Cが設けられるので、顧客5が物品を使用あるいは所持している間、宣伝効果の持続を図ることができる。
【0058】
さらに本実施例は、顧客端末12が、企業1のアカウントの登録がなされた状態において、顧客5が物品を受け取ろうとしている加盟店4Aの入力を要求するメール(自動返信文)を受信し、代理店端末16は、当該メールに対して顧客端末15から加盟店4A店を入力する返信Rを受信すると、第2専用コード15Aを顧客端末12に送信するので、企業1は、このメールと代理店2を介して報告を受けた各加盟店4Aからの出荷数の進捗と照合することができる。
【0059】
さらに本実施例は、企業1が代理店2に対し手数料を支払うステップと、手数料を受け取った代理店2と契約している加盟店4が物品を陳列するステップと、顧客5が無料で物品を受け取るステップと、顧客5に対し企業1が広告(広告11Cによる広告+二次広告)を行うステップとを有するので、顧客5にとっては、無料でペットボトル11をもらうことができるというメリットがあり、企業1からするとブランディング・イメージアップに繋がる。また、顧客5がこのメリットを感じSNS等で拡散することがあれば、企業1や加盟店4Aにとっては一層の宣伝効果となる。
【0060】
さらに本実施例は、代理店2が、顧客5が物品を受け取るたびに当該顧客5から通知(返信R)を受け、当該通知の集計と加盟店4Aから報告される物品の出荷数とを比較するステップを有するので、もし両者に差異があれば、代理店2は加盟店4Aに対し、事前に支払った設置費(又はその一部)の返金を求めることができる。
【0061】
また、Off-line広告(テレビ、ラジオ、雑誌、新聞、チラシ)はリスト取得にかかる費用単価(CPA)が割り出せないどころかリスト取得にすら不向きであり、リスト取得が可能なOn-line広告(リスティング広告、SNS広告、バナー広告等)はCPAが運用者によってばらばらで運用スキルより左右されるものであるところ、本実施例では、例えば飲料水入りペットボトル1本の受け取りに対してLINE@(登録商標)等の登録が必須なので、CPAが一律化するとともに、既存のOff-line・On-lineの最低CPA1,000円~3,000円をわり300円以下でリスト取得が可能となる。
【0062】
[実施例2]
本実施例では、実施例1で説明した加盟店4にコード読取装置18が設置されていない場合を想定したものである。以下、実施例1と重複する部分についての説明は極力省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0063】
図4には、加盟店4に納品されるペットボトル11、顧客5が所持する顧客端末22、SNS23、SNS23を管理するSNSサーバ24、企業1が所有する企業端末15、代理店2が所有する代理店端末16、及び、加盟店4が所有する加盟店端末17が表わされている。
【0064】
このうち加盟店4は、実施例1で説明したコード読み取り装置18が設置されておらず、代わりに、例えばQRコード等の第3専用コード21が、レジカウンタに設けられている。そしてこの第3専用コード21は、加盟店24毎に異なる。
【0065】
また、顧客端末22は、実施例1にて説明した顧客端末11に、さらに、第3専用コード21を読み取ることができる機能を設けたものである。
【0066】
さらに、SNS23は、実施例1で説明した(企業1のアカウントの登録後の)自動返信文の内容が、実施例1で説明したSNS13と相違する。すなわち、SNS23が顧客端末22に送信する自動返信文には、URLが記載されており、顧客端末22によりこのURLをクリックすることで顧客端末22の(第3専用コード21を読み取ることができる)カメラ機能が起動する。
【0067】
顧客5が顧客端末22から上記URLをクリックし、カメラ起動した状態の顧客端末22により第3専用コード21を読み取ると、この情報R2は、SNS23を介して企業端末15、代理店端末16、及び、加盟店端末17が受信する。第3専用コード21は加盟店4毎に異なるため、顧客5がペットボトル11を受け取ろうとしている加盟店4Aを特定することができる。
【0068】
また、顧客5は、顧客端末22により第3専用コード21を読み取ると、ペットボトル11を受け取ることができるようになる。
【0069】
代理店2は、受信した情報R2に基づき、各加盟店4に対して、所定期間(例えば1ヶ月)毎に、顧客5がペットボトル11を受け取った回数の集計を行う。そして、各加盟店4から報告を受けた出荷数の進捗と照合する。
【0070】
このようにして本実施例は、加盟店4にコード読取装置18が設置されていない場合にも、適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、広告のシステム及び方法として好適である。
【符号の説明】
【0072】
1 企業
2 代理店
3 工場
4,4A 加盟店
5 顧客
11 ペットボトル
11A ラベル
11B 第1専用コード
11C 広告
12,22 顧客端末
13,23 SNS
14 SNSサーバ
15 企業端末
15A 第2専用コード
16 代理店端末
17 加盟店端末
18 コード読取装置
21 第3専用コード