(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022030411
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】眼鏡フレーム及びそれを備えた眼鏡
(51)【国際特許分類】
G02C 5/04 20060101AFI20220210BHJP
【FI】
G02C5/04
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020134441
(22)【出願日】2020-08-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】501366362
【氏名又は名称】株式会社グラスファクトリー
(74)【代理人】
【識別番号】100130580
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100126963
【氏名又は名称】来代 哲男
(72)【発明者】
【氏名】乾 昌行
(57)【要約】 (修正有)
【課題】非金属材料又は溶接不能な金属材料からなる眼鏡フレームへの眼鏡レンズの着脱を容易にし、かつ当該着脱の際、眼鏡フレームに破損やキズ、熱変形等が発生するのを防止することが可能な眼鏡フレーム及びそれを備えた眼鏡を提供する。
【解決手段】眼鏡レンズ3を内周面に装着することが可能であり、任意の位置の切断により形成される解放端を有する左右一対のリム11と、解放端にそれぞれ設けられる一対のブローチ15を備え、ブローチ15は解放端に対し突設しており、ネジの螺合により一対のブローチ15を相互に連結可能にするネジ穴部と、ネジ穴部を支持する本体部と、リム11に挿入して固定するための固定部とを有し、リム11は解放端のそれぞれに固定部の挿入を可能にする孔部と、本体部との嵌合を可能にする嵌合溝部とを有し、非金属材料等からなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼鏡レンズを内周面に装着することが可能であり、任意の位置の切断により形成される解放端を有する左右一対のリムと、
前記解放端にそれぞれ設けられる一対のブローチとを少なくとも備え、
前記一対のブローチは、
前記解放端に対し突設しており、ネジの螺合により一対のブローチを相互に連結可能にするネジ穴部と、
前記ネジ穴部を支持し、かつ、ネジ穴部の軸方向に対し平行に延在する本体部と、
前記本体部に於いて前記ネジ穴部とは反対側に設けられ、かつ、前記リムに挿入して固定するための固定部とを有し、
前記リムは、前記解放端のそれぞれに、前記固定部の挿入を可能にする孔部と、前記本体部との嵌合を可能にする嵌合溝部とを有し、非金属材料又は溶接不能な金属材料からなる眼鏡フレーム。
【請求項2】
前記固定部は、前記本体部に対し離れる方向に延在する柱状体であり、
前記固定部の側面の任意の位置には、外方に突出する凸状の脱落防止部が設けられている請求項1に記載の眼鏡フレーム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の眼鏡フレームを備える眼鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は眼鏡フレーム及びそれを備えた眼鏡に関し、より詳しくは、非金属材料又は溶接不能な金属材料からなる眼鏡フレームに対し、加熱することなく眼鏡レンズの着脱を可能にする眼鏡フレーム及びそれを備えた眼鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動物の角や鼈甲等の天然素材や、高分子樹脂等からなる眼鏡フレームのリム(例えば、特許文献1参照。)に於いては、眼鏡レンズの取り付け又は交換の際、リムを加熱して熱変形させていた。しかし、このような方法であると、例えば、リムに光沢性を付与するクリアコーティング剤がその表面に塗布されている場合、当該クリアコーティング剤が除去ないし変性されたり、熱変形したリム表面にキズ等が容易に付くという問題がある。さらに、動物の角や鼈甲からなるリムは通常細いため、熱変形による眼鏡レンズ装着等の際、過度に応力が加わると、極めて容易に折れやすく、破損することが多いという問題もある。また、高分子樹脂からなるリムの場合、過度に加熱すると不可逆的に熱変形する結果、元の形状に戻らないという問題もある。
【0003】
また、木材やカーボンからなる眼鏡フレームのリムの場合も、眼鏡レンズの取り付け又は交換の際、リムに過度な応力が加わると、極めて容易に折れやすく、破損することが多いという問題がある。
【0004】
さらに、金属材料からなる眼鏡フレームのリムに於いては、眼鏡レンズの取り付け又は交換が容易に行えるように、当該リムの任意の位置を切断して解放端が設けられている。そして、眼鏡レンズをリムに装着した後は、解放端に設けられた一対のブローチにネジを螺合することでリムの切断部を接合し、眼鏡レンズがリムから脱落しないように構成されている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、リムが金属材料からなる場合、ブローチの取り付けは溶接により行う必要がある。そのため、面倒な溶接作業が生じ、製造コストの増大を招来する。また、溶接が困難な金属材料をリムに用いる場合には、ネジ止めによりブローチを取り付けることになるが、溶接の場合と比較して接合強度が低下するという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-95675号公報
【特許文献2】特開平9-281452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、非金属材料又は溶接不能な金属材料からなる眼鏡フレームへの眼鏡レンズの着脱を容易にし、かつ当該着脱の際、眼鏡フレームに破損やキズ、熱変形等が発生するのを防止することが可能な眼鏡フレーム及びそれを備えた眼鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る眼鏡フレームは、前記の課題を解決するために、眼鏡レンズを内周面に装着することが可能であり、任意の位置の切断により形成される解放端を有する左右一対のリムと、前記解放端にそれぞれ設けられる一対のブローチとを少なくとも備え、前記一対のブローチは、前記解放端に対し突設しており、ネジの螺合により一対のブローチを相互に連結可能にするネジ穴部と、前記ネジ穴部を支持し、かつ、ネジ穴部の軸方向に対し平行に延在する本体部と、前記本体部に於いて前記ネジ穴部とは反対側に設けられ、かつ、前記リムに挿入して固定するための固定部とを有し、前記リムは、前記解放端のそれぞれに、前記固定部の挿入を可能にする孔部と、前記本体部との嵌合を可能にする嵌合溝部とを有し、非金属材料又は溶接不能な金属材料からなることを特徴とする。
【0008】
前記の構成によれば、非金属材料又は溶接不能な金属材料からなるリムに対し、当該リムに設けられた解放端に一対のブローチを溶接なしに取り付けることで、リムに破損やキズ、加熱による熱変形等を発生させることなく眼鏡レンズの装着や交換を可能にする。ブローチのリムへの取り付けは、ブローチが備える固定部を、リムの解放端に設けられている孔部に挿入し、固定部をリムの内部に埋入することで可能にしている。ここで、ブローチの取り付けは、ネジ穴部がリムの表面に対し突出するように構成されている。これにより、それぞれの解放端に設けられている一対のブローチの連結を可能にしている。また、ブローチをリムに固定する際には、当該ブローチの本体部を、リムの解放端に設けられている嵌合溝部に嵌合させている。これにより前記構成では、固定部(ブローチ)がその周方向に回転するのを規制している。その結果、ネジ穴部にネジを螺合して解放端を閉鎖する作業を容易にし、あるいはネジの螺合を解除して解放端を解放する作業を容易にすることができる。
【0009】
前記の構成に於いて、前記固定部は、前記本体部に対し離れる方向に延在する柱状体であり、前記固定部の側面の任意の位置には、外方に突出する凸状の脱落防止部が設けられていることが好ましい。
【0010】
前記の構成によれば、脱落防止部は、先端とは反対側に向かうに従い外方に突出する凸状の形状を有しているので、孔部に挿入された固定部が容易に脱落するのを防止することができる。また、固定部を孔部に挿入する際にも、脱落防止部は挿入方向に対して先細りとなっているので、過度な摩擦抵抗を生じさせることなく挿入することができる。
【0011】
また、本発明に係る眼鏡は、前記の課題を解決するために、前記眼鏡フレームを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、前記に説明した手段により、以下に述べるような効果を奏する。
即ち、本発明によれば、リムの解放端に一対のブローチを固定することで、当該リムに過度な応力を加えたり、加熱により熱変形させることなく、眼鏡レンズの装着又は交換が可能になる。これにより、例えば、リムが動物の角や鼈甲等からなる場合に発生していた、コーティング剤の除去及び変性や、熱変形による破損及びキズ等を防止することができる。また、リムが木材やカーボンからなる場合に発生していた、過度な応力の付与によるリムの破損等を防止することができる。さらに、リムが高分子樹脂等からなる場合に発生していた、過度な加熱による不可逆的な熱変形も防止することができる。また、リムが溶接可能な金属材料である場合にも、面倒なブローチの溶接作業を省略することができる。さらに、リムが溶接困難な金属材料からなる場合にも、ブローチを強固に取り付けることができる。すなわち、本発明であると、非金属材料又は溶接不能な金属材料からなる眼鏡フレームに対し、加熱や煩雑な作業を行うことなく眼鏡レンズの着脱を可能にする眼鏡フレーム及びそれを備えた眼鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1(a)は、本実施の形態に係る眼鏡を表す平面図であり、同図(b)は装着者側から眼鏡のフロント部を表す正面図である。
【
図2】本実施の形態に係る眼鏡を表す側面図である。
【
図3】本実施の形態に係る眼鏡に於いて、リムの解放端にブローチが取り付けられた様子を表す部分拡大図である。
【
図4】
図4(a)は本実施の形態に係る眼鏡に於いて、リムの解放端を表す部分断面図であり、同図(b)はリムの解放端を表す平面図である。
【
図5】
図5(a)は、本実施の形態に係る眼鏡のブローチを表す側面図であり、同図(b)はブローチを表す背面図である。
【
図6】本実施の形態の眼鏡に於いて、ブローチがリムの解放端に取り付けられている様子を表す断面模式図である。
【
図7】
図7(a)は本実施の形態に係る眼鏡に於いて、リムの解放端が解放された状態を表面側から示す部分拡大図であり、同図(b)はリムの解放端が解放された状態を裏面側から示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態に係る眼鏡について、
図1~
図7を参照しながら以下に説明する。但し、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にするために拡大又は縮小等して図示した部分がある。
【0015】
本実施の形態に係る眼鏡1は、
図1(a)、
図1(b)及び
図2に示すように、眼鏡フレーム2と、一対の眼鏡レンズ3とからなる。眼鏡フレーム2は、フロント部4と、テンプル5とからなる。
図1(a)は、本実施の形態に係る眼鏡1を表す平面図であり、同図(b)は装着者側からフロント部4を表す正面図である。また、
図2は、眼鏡1を表す側面図である。
【0016】
フロント部4は、
図1(b)に示すように、左右一対のリム11と、当該一対のリム11を連結する連結部12と、リム11の外側に設けられたバネ13と、一対の鼻パッド部14と、ブローチ15とからなる。
【0017】
リム11の内周面には溝部11aが設けられており、眼鏡レンズ3を嵌合させてリム11に装着可能な構造となっている。
【0018】
リム11に於いて、バネ13の固定位置近傍には、
図3に示すように、切断により形成された一対の解放端21が設けられている。
図3は、眼鏡1に於いて、リム11に設けられた解放端21を表す部分拡大図である。尚、解放端21を形成するための切断位置は任意であり特に限定されず、デザイン性等に応じて適宜設定することができる。
【0019】
一対の解放端21には、
図4(a)及び
図4(b)に示すように、ブローチ15を固定するための孔部23と、ブローチ15の周方向回転を規制する嵌合溝部24とが設けられている。
図4(a)はリム11の解放端21を表す部分断面図であり、同図(b)は解放端21を表す平面図である。孔部23の開口形状は矩形状となっており(
図4(b))、これによりブローチ15をリム11に埋入した状態で固定するのを可能にする。尚、孔部23の開口形状はこれに限定されるものではなく、例えば、円形状等であってもよい。嵌合溝部24は、平面視に於いて長方形状に延在する凹部であり(
図4(b))、ブローチ15の一部を嵌合溝部24に嵌合させることで、ブローチ15をリム11に固定する際、ブローチ15が周方向回転するのを規制する。孔部23は嵌合溝部24と連通した状態で、当該嵌合溝部24の下方に設けられている。
【0020】
リム11は、非金属材料、又は溶接不能な金属材料からなる。非金属材料としては、天然素材からなるものと、人工素材からなるものが挙げられる。天然素材のものとしては特に限定されず、例えば、バッファローホーン、シープホーン及びゴートホーン等の動物(例えば、シカ科、ウシ科、プロングホーン科、キリン科、サイ科等)の角からなるものが挙げられる。また、鼈甲、木材、竹等からなるものであってもよい。人工素材のものとしては特に限定されず、例えば、カーボン、高分子樹脂等からなるものが挙げられる。溶接不能な金属材料としては特に限定されず、例えば、アルミニウム、ジュラルミン、マグネシウム等が挙げられる。
【0021】
バネ13は、その基端部がリム11の裏面側(眼鏡を装着した場合の装着者側の面)に固定されている。より具体的には、リム11の表面側(装着者側とは反対側の面)から当該リム11を貫通したピン13aが、基端部に挿通されることにより、バネ13はリム11の裏面側(装着者側)で固定されている。
【0022】
また、バネ13には蝶番16が設けられており、これによりテンプル5の折り畳みが可能となっている。
【0023】
鼻パッド部14は、一対の鼻パッド14aと、鼻パッド14aをリム11に連結する一対のクリングス14bとからなる。クリングス14bは、その基端部がリム11に挿通されることにより当該リム11に固定されている。
【0024】
ブローチ15は、
図5(a)及び
図5(b)に示すように、ネジ穴部15aと、本体部15bと、固定部15cとからなる。
図5(a)は、眼鏡1のブローチ15を表す側面図であり、同図(b)はブローチ15を表す背面図である。ブローチ15は、
図3に示すように、リム11の裏面側の解放端21にそれぞれ設けられている。またブローチ15は、ネジ穴部15aがリム11の表面から突設するように解放端21に固定されている。さらに、ネジ穴部15aは、その軸方向がリム11の裏面に対し平行となるように設けられている。これにより、ネジ22をネジ穴部15aに螺合させる際、螺合作業の軽減を図ることができる。
【0025】
一対のネジ穴部15aは、それらのネジ穴を整合させた状態でネジ22を螺合させることにより、解放端21を閉鎖状態にし、リム11に装着された眼鏡レンズ3の脱落を防止する。
【0026】
本体部15bは、その全体形状が四角柱状であり、ネジ穴部15aの軸方向に対し平行な方向に延在している。また、本体部15bはネジ穴部15aを支持している。尚、本体部15bの形状は四角柱状の場合に限定されず、例えば、円柱状等であってもよい。
【0027】
固定部15cは、本体部15bに於いて、ネジ穴部15aとは反対側の面に設けられている。また、固定部15cは、本体部15bに対し離れる方向に延在する四角柱状体の形状を有している。これにより、固定部15cをリム11の孔部23に挿入することで、ブローチ15をリム11に固定することができる。固定部15cの横断面形状の面積は、孔部23の開口面積よりも大きくなるように設定されている。より具体的には、固定部15cの横断面に於ける矩形の一辺の長さが、孔部23の開口形状に於ける一辺の長さに対し、例えば、約0.1mm~0.2mm大きくなるように設定されている。
【0028】
また固定部15cの側面には、
図5(a)に示すように、複数の凸部(脱落防止部)15dが設けられている。より具体的には、本体部15bが延在する方向に位置する面に、それぞれ2つの凸部15dが設けられている。同じ側面に設けられている凸部15d同士は、相互に離間して設けられている。また、これらの凸部15dは、固定部15cの先端とは反対側に向かうに従い、外方に突出する高さが高くなるような形状を有している。凸部15dの最大高さは特に限定されず、適宜設定することができる。固定部15cに凸部15dを設けることで、孔部23に挿入された固定部15cが、その内部で滑り動くのを抑制し、ブローチ15がリム11から脱落するのを防止することができる。尚、本発明の脱落防止部は、本実施の形態の凸部15dの場合に限定されない。例えば、固定部15cの先端とは反対側に向かうに従い、外方に突出するように拡径する環状の形状であってもよい。
【0029】
ブローチ15の材質は金属材料であれば特に限定されない。金属材料としては、具体的には、例えば、チタニウム、ステンレス、ニッケル合金、洋白(銅、亜鉛及びニッケルからなる合金)、白銅、アルミニウム、ジュラルミン(アルミニウム合金)、サンプラチナ(ニッケル、クロム及び銀等を含む白金色合金)、金、銀、銅、プラチナ等が挙げられる。これらの金属材料は、ブローチ15を構成する各部材で異なっていてもよく、同一であってもよい。例えば、ネジ穴部15aに白銅を用い、固定部15c及び本体部15bにステンレスを用いてもよい。
【0030】
ブローチ15のリム11に対する取付構造は、
図6に示す通りである。
図6は、ブローチ15がリム11の解放端21に取り付けられている様子を表す断面模式図である。
図6に示すように、ブローチ15の固定部15cは、リム11の解放端21に於いて孔部23に挿入されている。また、ブローチ15の本体部15bは、嵌合溝部24に嵌合しており、ネジ穴部15aのみが、リム11の裏面側から突設している。ブローチ15をリム11に取り付ける際には、例えば、ホットメルト機械等でリム11の解放端21を加熱し、孔部23の機械的強度を低下させた状態でブローチ15の固定部15cを圧入する。また、固定部15cの圧入の際は、例えば、エポキシ系接着剤等を、ブローチ15の本体部15bや固定部15c、孔部23又は嵌合溝部24の少なくとも何れかに塗布して行うのが好ましい。これにより、ブローチ15がリム11から脱落するのを一層防止することができる。
【0031】
尚、リム11の一部を切断して解放端21を形成する際には、ブローチ15を切断予定位置に取り付けた上で行うのが好ましい。そして、リム11の切断の際には、ブローチ15も同時に切断するのが好ましい。
【0032】
テンプル5は、
図1(a)及び
図2に示すように、溶接等によりバネ13に接合されている。テンプル5の材質としては、リム11の場合と同様、前述の非金属材料や溶接不能な金属材料等が挙げられる。
【0033】
一対の眼鏡レンズ3は、例えば、光透明性を有するガラス又はプラスチック等からなる。眼鏡レンズ3は、前述の通り、その周面にリム11の溝部11aが嵌合して装着される。
【0034】
本実施の形態の眼鏡1に於いて、眼鏡レンズ3を装着し又は交換する際は、
図7(a)及び
図7(b)に示すように、解放端21を解放した状態で行う。
図7(a)は眼鏡1に於いて、リム11の解放端21が解放された状態を表面側から示す部分拡大図であり、同図(b)はリム11の解放端21が解放された状態を裏面側(装着者側)から示す部分拡大図である。本実施の形態のリム11は、動物の角等の天然素材からなる非金属材料や、溶接が困難な金属材料からなるが、リム11を加熱により熱変形させることなく眼鏡レンズ3等の装着が可能である。そのため、リム11表面に塗布されているコーティング剤が加熱により除去されたり、キズ等が付けられたりするのを防止することができ、小売店や使用者に於いても、眼鏡レンズ3の装着及び交換が簡単にできるといった効果を奏する。
【符号の説明】
【0035】
1 眼鏡
2 眼鏡フレーム
3 眼鏡レンズ
4 フロント部
5 テンプル
11 リム
11a 溝部
12 連結部
13 バネ
13a ピン
14 鼻パッド部
14a 鼻パッド
14b クリングス
15 ブローチ
15a ネジ穴部
15b 本体部
15c 固定部
15d 凸部(脱落防止部)
16 蝶番
21 解放端
22 ネジ
23 孔部
24 嵌合溝部