(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022030586
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220210BHJP
【FI】
G06Q30/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020134700
(22)【出願日】2020-08-07
(71)【出願人】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】滝 久雄
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
(57)【要約】
【課題】出店対象の特定エリアを活性化させ、かつ出店者の出店効果を高めることが可能な情報提示システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】情報提示システムは、食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付ける受付処理部と、前記受付処理部により受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出する第1抽出処理部と、前記第1抽出処理部により抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出する第2抽出処理部と、前記第2抽出処理部の抽出結果を出力する出力処理部と、を備える。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付ける受付処理部と、
前記受付処理部により受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出する第1抽出処理部と、
前記第1抽出処理部により抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出する第2抽出処理部と、
前記第2抽出処理部の抽出結果を出力する出力処理部と、
を備える情報提示システム。
【請求項2】
前記第2抽出処理部は、前記食材提供者及び前記店舗の少なくともいずれかが出店する前記出店候補場所に対応する駅を抽出する、
請求項1に記載の情報提示システム。
【請求項3】
前記第2抽出処理部は、前記第1抽出処理部により抽出される前記店舗の数が最も多いエリアの最寄り駅、又は、前記第1抽出処理部により抽出される前記店舗のうち前記食材の使用量が最も多い前記店舗の最寄り駅、を前記出店候補場所に対応する駅として抽出する、
請求項1又は2に記載の情報提示システム。
【請求項4】
前記受付処理部は、複数の前記食材の選択操作を受け付け、
前記第1抽出処理部は、複数の前記食材のうち少なくともいずれかを使用する店舗を抽出し、
前記第2抽出処理部は、前記第1抽出処理部により抽出される前記店舗のうち使用する前記食材の種類が最も多い店舗又は複数の前記食材の使用量が最も多い前記店舗の最寄り駅を前記出店候補場所に対応する駅として抽出する、
請求項1又は2に記載の情報提示システム。
【請求項5】
前記第2抽出処理部は、第1エリア及び第2エリアのそれぞれに前記第1抽出処理部により抽出される前記店舗が含まれる場合に、前記第1エリアの最寄り駅と前記第2エリアの最寄り駅とを前記出店候補場所に対応する駅として抽出し、
前記出力処理部は、前記第1エリアに含まれる前記店舗の数が前記第2エリアに含まれる前記店舗の数よりも多い場合に、前記第1エリアの最寄り駅を前記第2エリアの最寄り駅よりも優先して出力する、
請求項1又は2に記載の情報提示システム。
【請求項6】
前記第1抽出処理部は、前記受付処理部により受け付けられる前記食材を使用する店舗のうち、前記イベントへの出店を希望する店舗を抽出する、
請求項1~5のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項7】
前記第1抽出処理部は、前記受付処理部により受け付けられる前記食材を使用する店舗のうち、前記食材提供者から前記食材を仕入れている店舗を抽出する、
請求項1~6のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項8】
前記第1抽出処理部は、前記受付処理部により受け付けられる前記食材を使用する店舗のうち、前記食材提供者と最寄り駅が同一の店舗を抽出する、
請求項1~7のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項9】
前記第1抽出処理部は、前記受付処理部により受け付けられる前記食材を使用する店舗のうち、前記食材提供者と同一の鉄道沿線にある店舗を抽出する、
請求項1~7のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項10】
前記出力処理部は、前記第1抽出処理部により抽出される前記店舗と、前記第2抽出処理部により抽出される前記出店候補場所に対応する駅とを前記食材提供者に提示する、
請求項1~9のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項11】
食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出する第1抽出ステップと、
前記第1抽出ステップにより抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出する第2抽出ステップと、
前記第2抽出ステップの抽出結果を出力する出力ステップと、
を一又は複数のプロセッサーにより実行する情報提示方法。
【請求項12】
食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出する第1抽出ステップと、
前記第1抽出ステップにより抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出する第2抽出ステップと、
前記第2抽出ステップの抽出結果を出力する出力ステップと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための情報提示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
イベントの主催者は、イベントを開催する場合に当該イベントに出店可能な飲食店などの店舗を選定する。例えば、駅に隣接する施設において食のイベントを開催する場合、主催者は、当該駅の周辺で営業を行っている飲食店を調べて出店依頼を行う。従来、前記イベントの開催を効率的に行うことが可能なシステムも提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のイベントでは、主催者の意向に沿った飲食店が出店される場合がある。この場合に、当該イベントに対する人々の関心が低いと、イベント開催地域を活性化させ、出店者の出店効果を高めることが困難になる。
【0005】
本発明の目的は、出店対象の特定エリアを活性化させ、かつ出店者の出店効果を高めることが可能な情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報提示システムは、食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付ける受付処理部と、前記受付処理部により受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出する第1抽出処理部と、前記第1抽出処理部により抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出する第2抽出処理部と、前記第2抽出処理部の抽出結果を出力する出力処理部と、を備える。
【0007】
本発明に係る情報提示方法は、食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップにより受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出する第1抽出ステップと、前記第1抽出ステップにより抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出する第2抽出ステップと、前記第2抽出ステップの抽出結果を出力する出力ステップと、を一又は複数のプロセッサーにより実行する方法である。
【0008】
本発明に係る情報提示プログラムは、食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップにより受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出する第1抽出ステップと、前記第1抽出ステップにより抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出する第2抽出ステップと、前記第2抽出ステップの抽出結果を出力する出力ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、出店対象の特定エリアを活性化させ、かつ出店者の出店効果を高めることが可能な情報提示システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る情報提示システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る情報提示システムにおける店舗情報DBの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る情報提示システムにおける駅情報DBの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る情報提示システムにおける飲食店及び駅の位置を表す地図の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る情報提示システムにおける食材提供者情報DBの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで表示される検索条件設定ページの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで表示される検索結果ページの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで実行される情報提示処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで表示される検索結果ページの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで表示される検索結果ページの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[情報提示システム1]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る情報提示システム1は、情報提示装置2と一又は複数の利用者端末3とを含む。情報提示装置2及び利用者端末3は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0013】
情報提示装置2は、利用者の要求に応じて検索対象を検索し、検索結果を利用者に提示する情報処理装置である。前記検索対象は、例えば駅、飲食店などの店舗である。前記利用者は、例えば、食材を提供する食材提供者である。なお、前記利用者は、イベントを開催する主催者、飲食店の管理者などであってもよい。前記食材提供者は、例えば農家、食材生産者、食材小売店などである。前記イベントは、例えば既存店の飲食店、食材提供者などがイベント開催期間に一時的に出店する食に関するイベントである。なお、前記イベントは、食に関するイベントに限定されない。前記イベントは、現在開催中のイベントであってもよいし、開催予定のイベントであってもよい。
【0014】
利用者端末3は、前記利用者によって操作される情報処理装置である。例えば、利用者は、利用者端末3を操作して、前記イベントへの出店候補場所に対応する駅、前記イベントの出店候補の飲食店などを検索する。なお、前記イベントの開催場所は、駅構内であってもよいし、駅前又は駅周辺であってもよいし、駅から所定距離以内のエリアであってもよい。また、前記イベントは、例えば複数の駅に跨って開催される。前記利用者は、情報提示装置2から検索結果を取得すると、イベントが開催されるイベント開催場所(例えば複数の駅)の中から、所望の駅を選択して出店する。これにより、イベント開催地域の活性化及び出店した飲食店、食材提供者の宣伝、売上拡大などの効果を得ることができる。
【0015】
本実施形態では、情報提示装置2単体が本発明に係る情報提示システムに相当するが、本発明に係る情報提示システムは、情報提示装置2及び利用者端末3のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、情報提示装置2及び利用者端末3のうち複数の構成要素が協働して後述する各種の情報提示処理(
図8参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る情報提示システムとして捉えることが可能である。例えば、情報提示装置2及び利用者端末3が本発明に係る情報提示システムを構成してもよいし、利用者端末3単体が本発明に係る情報提示システムを構成してもよい。
【0016】
[情報提示装置2]
図1に示されるように、情報提示装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備えるサーバーコンピューターである。なお、情報提示装置2は、1台のコンピューターに限らず、複数台のコンピューターが協働して動作するコンピューターシステムであってもよい。また、情報提示装置2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。情報提示装置2は、本発明の情報提示システムの一例である。
【0017】
通信I/F24は、情報提示装置2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して利用者端末3などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0018】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0019】
記憶部22は、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリーなどを含む不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部22には、店舗情報データベース221(以下、店舗情報DB221という。)、駅情報データベース222(以下、駅情報DB222という。)、食材提供者情報データベース223(以下、食材提供者情報DB223という。)などが含まれる。
図2は店舗情報DB221の一例を示す図であり、
図3は駅情報DB222の一例を示す図であり、
図4は食材提供者情報DB223の一例を示す図である。
【0020】
図2に示されるように、店舗情報DB221は、複数の店舗に関する各種情報を関連付けて記憶する。具体的には、店舗情報DB221には、店舗、位置、食材、最寄り駅などの情報が登録される。前記店舗は、飲食店の名称である。前記位置は、飲食店の所在地であり、例えば住所である。前記食材は、飲食店で使用される食材の名称である。具体的には、前記食材は、飲食店で提供可能なメニューに使用される食材の名称である。前記最寄り駅は、前記飲食店の最寄り駅の名称である。店舗情報DB221には、予め、例えば情報提示装置2の管理者、各飲食店の管理者などにより、各飲食店の所在地(住所)に基づいて店舗、位置、食材、最寄り駅などの情報が登録される。店舗情報DB221の各情報は、適宜、追加、変更、削除などが行われる。
【0021】
図3に示されるように、駅情報DB222は、駅に関する情報を記憶する。具体的には、駅情報DB222には、駅、位置などの情報が登録される。前記駅は、駅の名称である。前記位置は、駅の所在地であり、例えば住所である。駅情報DB222は、鉄道路線ごとに駅情報を記憶してもよい。駅情報DB222には、予め、例えば情報提示装置2の管理者などにより、各駅の位置(住所)などの情報が登録される。なお、駅情報DB222には、駅を利用する利用者の属性は、例えば利用者の年齢、性別、家族構成(ファミリー、独身)などの情報が登録されてもよい。駅情報DB222の各情報は、適宜、追加、変更、削除などが行われる。
【0022】
ここで、
図4には、駅及び飲食店の位置関係を表す地図の一例を示している。
図4に示す地図には、同一の鉄道路線に含まれる駅ST1、ST2、ST3、ST4を示している。
図4に示す例は、
図2及び
図3に示す情報に対応している。
【0023】
具体的には、駅ST1の周辺のエリアR1には、飲食店G1、G2、G5、G7が含まれ、駅ST2の周辺のエリアR2には、飲食店G3、G4が含まれ、駅ST3の周辺のエリアR3には、飲食店G6、G8、G10が含まれ、駅ST4の周辺のエリアR4には、飲食店G9、G11、G12が含まれている。エリアR1に位置する飲食店の最寄り駅は駅ST1であり、エリアR2に位置する飲食店の最寄り駅は駅ST2であり、エリアR3に位置する飲食店の最寄り駅は駅ST3であり、エリアR4に位置する飲食店の最寄り駅は駅ST4である。例えば、前記イベントは、駅ST1~ST4において開催される。前記イベントは、駅ST1~ST4のそれぞれにおいて、同時期に開催されてもよいし、異なる時期に順番に開催されてもよい。
【0024】
図5に示されるように、食材提供者情報DB223は、食材提供者に関する情報を記憶する。具体的には、食材提供者情報DB223には、食材提供者、食材、最寄り駅などの情報が登録される。前記食材は、食材提供者が提供可能な食材の名称である。具体的には、前記食材は、食材提供者が生産、販売などを行う商品の名称である。各食材提供者には、一又は複数の食材が関連付けられて登録されている。前記最寄り駅は、前記食材提供者の最寄り駅の名称である。
【0025】
食材提供者情報DB223には、予め、例えば情報提示装置2の管理者、各食材提供者の管理者などにより、食材提供者、食材、最寄り駅などの情報が登録される。食材提供者情報DB223の各情報は、適宜、追加、変更、削除などが行われる。
【0026】
なお、他の実施形態として、店舗情報DB221、駅情報DB222、及び食材提供者情報DB223などの情報の一部又は全部が、情報提示装置2からアクセス可能なサーバーに記憶されてもよい。この場合、情報提示装置2の制御部21は、前記サーバーから各種の情報を取得して、後述の情報提示処理(
図8参照)などの各処理を実行してもよい。
【0027】
また、記憶部22には、後述の検索条件設定ページP1(
図5参照)、検索結果ページP2(
図6参照)などのデータも記憶される。
【0028】
さらに、記憶部22には、制御部21に後述の情報提示処理(
図8参照)を実行させるための情報提示プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記情報提示プログラムは、CD又はDVDなどのコンピューター読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、情報提示装置2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。
【0029】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより情報提示装置2を制御する。
【0030】
ところで、従来のイベントでは、主催者の意向に沿った飲食店が出店される場合がある。この場合に、当該イベントに対する人々の関心が低いと、イベント開催地域を活性化させ、出店者の出店効果を高めることが困難になる。これに対して、本実施形態に係る情報提示システム1によれば、出店対象の特定エリアを活性化させ、かつ出店者の出店効果を高めることが可能である。
【0031】
具体的に、制御部21は、
図1に示されるように、登録処理部211、受付処理部212、店舗抽出処理部213、駅抽出処理部214、出力処理部215などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記情報提示プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記情報提示プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0032】
登録処理部211は、店舗に関する情報を店舗情報DB221(
図2参照)に登録する。例えば、登録処理部211は、登録画面において情報提示装置2の管理者、各飲食店の管理者などにより店舗、位置、食材、最寄り駅などの情報が入力されると、これらの情報を互いに関連付けて店舗情報DB221に登録する。なお、登録処理部211は、飲食店に最も近い駅を最寄り駅として登録してもよいし、飲食店から所定距離の範囲以内にある駅を最寄り駅として登録してもよいし、飲食店から徒歩で所定時間の範囲以内にある駅を最寄り駅として登録してもよい。また、登録処理部211は、飲食店の管理者が任意に選択した駅を最寄り駅として登録してもよい。
【0033】
また、登録処理部211は、駅に関する情報を駅情報DB222(
図3参照)に登録する。例えば、登録処理部211は、登録画面において情報提示装置2の管理者などにより駅、位置などの情報が入力されると、これらの情報を互いに関連付けて駅情報DB222に登録する。
【0034】
また、登録処理部211は、食材提供者に関する情報を食材提供者情報DB223(
図5参照)に登録する。例えば、登録処理部211は、登録画面において情報提示装置2の管理者、各食材提供者の管理者などにより食材提供者、食材、最寄り駅などの情報が入力されると、これらの情報を互いに関連付けて食材提供者情報DB223に登録する。なお、登録処理部211は、食材提供者に最も近い駅を最寄り駅として登録してもよいし、食材提供者から所定距離の範囲以内にある駅を最寄り駅として登録してもよいし、食材提供者から徒歩で所定時間の範囲以内にある駅を最寄り駅として登録してもよい。また、登録処理部211は、食材提供者の管理者が任意に選択した駅を最寄り駅として登録してもよい。
【0035】
受付処理部212は、利用者からイベントへの出店候補場所に対応する駅を検索するための検索条件を設定するユーザー操作を受け付ける。具体的には、受付処理部212は、利用者から、所定の食材を選択する操作を受け付ける。前記利用者は、例えば食材提供者、イベントの主催者などである。例えば、食材提供者は、イベントへの出店を希望する場合に、商品として扱っている所定の食材を検索条件として設定する。
図6には、検索条件を入力する検索条件設定ページP1の一例を示している。受付処理部212は、検索条件設定ページP1を利用者端末3に表示させる。検索条件設定ページP1には、食材の入力欄K11と、イベント開催日の入力欄K12とが含まれる。
図6には、利用者が食材として「食材F1」を設定した例を示している。利用者が前記食材及び前記イベント開催日を設定すると、受付処理部212は、当該設定操作を受け付けて、前記食材及び前記イベント開催日の情報を取得する。受付処理部212は、本発明の受付処理部の一例である。
【0036】
店舗抽出処理部213は、受付処理部212により受け付けられる前記食材を使用する飲食店を抽出する。具体的には、店舗抽出処理部213は、前記利用者により前記食材が選択された場合に、店舗情報DB221(
図2参照)から前記食材が関連付けられた飲食店を抽出する。例えば前記食材として「食材F1」が選択された場合に、店舗抽出処理部213は、店舗情報DB221から、食材F1が関連付けられた飲食店G1、G2、G5、G6、G8、G11を抽出する。また例えば前記食材として「食材F3」が選択された場合に、店舗抽出処理部213は、店舗情報DB221から、食材F3が関連付けられた飲食店G1、G3、G4、G5、G9、G11、G12を抽出する。店舗抽出処理部213は、本発明の第1抽出処理部の一例である。
【0037】
駅抽出処理部214は、前記イベントへの出店候補場所に対応する駅(候補駅)を抽出する。具体的には、駅抽出処理部214は、駅情報DB222(
図3参照)から、店舗抽出処理部213により抽出される飲食店の位置情報(
図2参照)に基づいて前記候補駅を抽出する。駅抽出処理部214は、本発明の第2抽出処理部の一例である。
【0038】
例えば、前記食材として「食材F1」が選択されると、店舗抽出処理部213は、食材F1が関連付けられた飲食店G1、G2、G5、G6、G8、G11を抽出する。この場合、駅抽出処理部214は、飲食店G1、G2、G5、G6、G8、G11の位置(住所)に近い駅、すなわち飲食店G1、G2、G5、G6、G8、G11の最寄り駅を、前記候補駅として抽出する。例えば、駅抽出処理部214は、飲食店G1、G2、G5の最寄り駅である「駅ST1」と、飲食店G6、G8の最寄り駅である「駅ST3」と、飲食店G11の最寄り駅である「駅ST4」とを、前記候補駅として抽出する。
【0039】
また、例えば、前記食材として「食材F3」が選択されると、店舗抽出処理部213は、食材F1が関連付けられた飲食店G1、G3、G4、G5、G9、G11、G12を抽出する。この場合、駅抽出処理部214は、飲食店G1、G3、G4、G5、G9、G11、G12の位置(住所)に近い駅、すなわち飲食店G1、G3、G4、G5、G9、G11、G12の最寄り駅を、前記候補駅として抽出する。例えば、駅抽出処理部214は、飲食店G1、G5の最寄り駅である「駅ST1」と、飲食店G3、G4の最寄り駅である「駅ST2」と、飲食店G9、G11、G12の最寄り駅である「駅ST4」とを、前記候補駅として抽出する。
【0040】
出力処理部215は、駅抽出処理部214の抽出結果を出力する。具体的には、出力処理部215は、利用者により所定の食材が選択された場合に、当該食材を使用する飲食店の最寄り駅を、前記候補駅として出力する。出力処理部215は、本発明の出力処理部の一例である。
【0041】
図7には、検索結果ページP2の一例を示している。出力処理部215は、検索結果ページP2を利用者端末3に表示させる。検索結果ページP2には、検索条件と、駅候補リストとが含まれる。出力処理部215は、前記駅候補リストにおいて、前記食材に基づいて駅抽出処理部214により抽出された駅を候補駅として表示させる。上記の例では、出力処理部215は、利用者により選択された「食材F1」に基づいて駅抽出処理部214により抽出された「駅ST1」、「駅ST3」、「駅ST4」を候補駅として表示させる。
【0042】
ここで、駅抽出処理部214が複数の駅を候補駅として抽出した場合に、出力処理部215は、
図7に示すように、各候補駅に順位を設定して表示させてもよい。具体的には、出力処理部215は、駅抽出処理部214により抽出された駅に関連付けられた飲食店であって、店舗抽出処理部213により抽出された飲食店の数に応じて順位を設定する。
【0043】
例えば、利用者により「食材F1」選択された場合、駅抽出処理部214により抽出される駅ST1には飲食店G1、G2、G5が関連付けられており、駅抽出処理部214により抽出される駅ST3には飲食店G6、G8が関連付けられており、駅抽出処理部214により抽出される駅ST4には飲食店G11が関連付けられているため、駅ST1に対応する飲食店数は「3」となり、駅ST3に対応する飲食店数は「2」となり、駅ST4に対応する飲食店数は「1」となる。出力処理部215は、候補駅に対応する飲食店数が多い程、順位を高く設定する。上記の例では、出力処理部215は、駅ST1の順位を第1位に設定し、駅ST3の順位を第2位に設定し、駅ST4の順位を第3位に設定する。そして、出力処理部215は、設定した順位に応じて各候補駅を検索結果ページP2(
図7参照)に表示させる。
【0044】
すなわち、駅抽出処理部214は、第1エリア及び第2エリアのそれぞれに店舗抽出処理部213により抽出される前記飲食店が含まれる場合に、前記第1エリアの最寄り駅と前記第2エリアの最寄り駅とを前記出店候補場所に対応する駅として抽出してもよい。上記の例では、エリアR1に飲食店G1、G2、G5が含まれ、エリアR3に飲食店G6、G8が含まれ、エリアR4に飲食店G11が含まれるため、駅抽出処理部214は、エリアR1の最寄り駅である駅ST1と、エリアR3の最寄り駅である駅ST3と、エリアR4の最寄り駅である駅ST4とを、候補駅として抽出する。また、出力処理部215は、前記第1エリアに含まれる前記飲食店の数が前記第2エリアに含まれる前記飲食店の数よりも多い場合に、前記第1エリアの最寄り駅を前記第2エリアの最寄り駅よりも優先して出力する。例えば出力処理部215は、駅ST3を駅ST4よりも優先して表示させ、駅ST1を駅ST3よりも優先して表示させる。
【0045】
また、検索結果ページP2には、検索条件を変更する操作を受け付ける条件変更ボタンK21が含まれる。例えば、利用者は、条件変更ボタンK21を押下して、前記食材、前記イベント開催日などの検索条件(
図6参照)を変更する。
【0046】
食材提供者は、利用者端末3に表示される検索結果ページP2を確認すると、例えば、候補駅に挙げられた駅に出店する。また、イベント主催者は、利用者端末3に表示される検索結果ページP2を確認すると、候補駅の周辺の飲食店、食材提供者などに、イベントへの出店依頼を行う。
【0047】
他の実施形態として、駅抽出処理部214は、店舗抽出処理部213により抽出された飲食店に対応する複数の食材提供者のうち、当該飲食店における主要な食材を提供する食材提供者を抽出してもよい。例えば、飲食店G1が食材F13を主要な食材として使用している場合には、駅抽出処理部214は、飲食店G1に関連付けられた食材提供者E1~E5のうち、食材F13を提供可能な食材提供者E5を抽出する。この場合、出力処理部215は、飲食店G1と食材提供者E5とを出店候補として出力する。
【0048】
[利用者端末3]
図1に示されるように、利用者端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備える。利用者端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
【0049】
具体的に、利用者(例えば、食材提供者、イベント主催者)は、利用者端末3において所定のURLを入力することにより、情報提示装置2から検索条件設定ページP1(
図6参照)のデータを取得して、操作表示部33に検索条件設定ページP1を表示させる。そして、利用者は、食材、イベント開催日などの条件を入力して、当該条件に合致するイベント開催場所に対応する駅を検索し、検索結果として提示された駅又は当該駅周辺で開催されるイベントに、食材提供者、飲食店などを出店する。
【0050】
通信I/F34は、利用者端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して情報提示装置2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0051】
操作表示部33は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0052】
記憶部32は、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD、SSD、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP等の通信プロトコルに従って情報提示装置2等の外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、情報提示装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0053】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末3を制御する。
【0054】
具体的に、制御部31は、記憶部32に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部311として機能する。ブラウザ処理部311は、情報提示装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作を情報提示装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、利用者端末3は、制御部31によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、情報提示装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0055】
例えば、利用者端末3では、情報提示システム1で提供される情報提示サービスの情報検索サイトに対応する所定のURLへのアクセス要求を行うためのユーザー操作が行われた場合に、制御部31が、情報提示装置2から前記情報検索サイトのウェブページのデータを取得して、操作表示部33に前記情報検索サイトのウェブページを表示させる。なお、例えば前記所定のURLへのアクセス要求は、予め登録されたウェブサイトの一覧からの選択操作、情報検索サイトにおける検索結果からの選択操作、又はテキスト入力操作などによって行われる。また、利用者端末3に情報提示装置2に対応する専用アプリケーションがインストールされている場合には、利用者端末3の利用者が当該専用アプリケーションを起動する操作を行うことにより操作表示部33に前記情報検索サイトのウェブページが表示される。そして、利用者は、利用者端末3を操作することにより、前記情報検索サイトの検索条件設定ページP1(
図6参照)において所望の検索条件を設定して飲食店及び食材提供者の検索を要求し、検索結果ページP2(
図7参照)を閲覧することができる。
【0056】
[情報提示処理]
以下、
図8を参照しつつ、情報提示装置2の制御部21によって実行される情報提示処理について説明する。例えば、情報提示装置2の制御部21は、利用者から検索条件を設定するユーザー操作を受け付けることにより前記情報提示プログラムの実行を開始することによって、前記情報提示処理の実行を開始する。なお、制御部21は、利用者端末3からのアクセスごとに前記情報提示処理を個別に並行して実行してもよい。
【0057】
なお、本発明は、前記情報提示処理に含まれる一又は複数のステップを実行する情報提示方法の発明として捉えることができる。前記情報提示方法は、本発明の情報提示方法の一例である。
【0058】
なお、ここで説明する前記情報提示処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記情報提示処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21によって前記情報提示処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーによって前記情報提示処理における各ステップが分散して実行されてもよい。
【0059】
ステップS11において、制御部21は、利用者により選択される食材の情報を取得する。具体的には、制御部21は、検索条件設定ページP1(
図6参照)において、利用者からイベントへの出店候補場所に対応する駅を検索するための検索条件を設定するユーザー操作を受け付けると、当該検索条件に含まれる食材の情報を取得する。ステップS11は、本発明の受付ステップの一例である。
【0060】
次にステップS12において、制御部21は、店舗情報DB221(
図2参照)に、前記選択された食材に関連付けられた飲食店(対象店舗)が含まれるか否かを判定する。店舗情報DB221に前記対象店舗が含まれる場合(S12:Yes)、処理はステップS13に移行する。一方、店舗情報DB221に前記対象店舗が含まれない場合(S12:No)、処理はステップS11に戻る。
【0061】
ステップS13において、制御部21は、店舗情報DB221から前記設定し食材に関連付けられた飲食店を抽出する。例えば食材として「食材F1」が選択された場合に、制御部21は、店舗情報DB221から、食材F1が関連付けられた飲食店G1、G2、G5、G6、G8、G11を抽出する。また例えば前記食材として「食材F3」が選択された場合に、制御部21は、店舗情報DB221から、食材F3が関連付けられた飲食店G1、G3、G4、G5、G9、G11、G12を抽出する。ステップS13は、本発明の第1抽出ステップの一例である。
【0062】
次にステップS14において、制御部21は、駅情報DB222(
図3参照)に、前記抽出された飲食店(対象店舗)に関連付けられた駅(候補駅)が含まれるか否かを判定する。駅情報DB222に前記候補駅が含まれる場合(S14:Yes)、処理はステップS15に移行する。一方、駅情報DB222に前記候補駅が含まれない場合(S14:No)、処理はステップS11に戻る。
【0063】
ステップS15において、制御部21は、駅情報DB222から前記抽出された飲食店(対象店舗)に関連付けられた候補駅を抽出する。例えば前記対象店舗として飲食店G1、G2、G5、G6、G8、G11が抽出された場合に、制御部21は、駅情報DB222から、飲食店G1、G2、G5、G6、G8、G11の位置(住所)に近い駅、すなわち飲食店G1、G2、G5、G6、G8、G11の最寄り駅を、前記候補店舗として抽出する。例えば、制御部21は、飲食店G1、G2、G5の最寄り駅である「駅ST1」と、飲食店G6、G8の最寄り駅である「駅ST3」と、飲食店G11の最寄り駅である「駅ST4」とを、前記候補駅として抽出する。ステップS15は、本発明の第2抽出ステップの一例である。
【0064】
次にステップS16において、制御部21は、駅情報DB222から抽出した一又は複数の駅の情報を、出店候補場所に対応する前記候補駅として出力する。例えば、制御部21は、駅情報DB222から抽出した駅ST1、ST3、ST4を含む検索結果ページP2(
図7参照)を利用者端末3に表示させる。ステップS16は、本発明の出力ステップの一例である。
【0065】
次にステップS17において、制御部21は、利用者から検索条件の変更操作を受け付けたか否かを判定する。制御部21が利用者から検索条件の変更操作を受け付けた場合(S17:Yes)、処理はステップS1に戻る。制御部21が利用者から検索条件の変更操作を受け付けない場合(S17:No)、処理は終了する。
【0066】
以上説明したように、本実施形態に係る情報提示システム1は、食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付け、受け付けた前記食材を使用する飲食店を抽出し、抽出した前記飲食店の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出し、抽出結果を出力する。これにより、例えば食材を提供する食材提供者は、自身が商品として扱っている食材をイベントに出店する際には、適切な出店場所(駅)を決定することができる。例えば、食材提供者は、自身の食材を使用している飲食店が多いエリアに近い駅をイベントの出店先に決定することにより、食材提供者の宣伝、売上拡大を図ることができる。また、食材提供者と前記食材を使用する飲食店とにイベントに出店してもらうことにより、イベント開催地域を活性化することができる。また、飲食店の宣伝、売上拡大を図ることができる。
【0067】
また、情報提示装置2は、利用者による一度の検索操作によって、駅及び飲食店の情報をまとめて提示することもできるため、駅及び飲食店を別々に検索する場合と比較して情報提示装置2及び利用者端末3間の通信トラフィックの低減、及びコンピュータリソースの有効利用が可能となる。
【0068】
本実施形態に係る情報提示システム1において、前記イベントに出店する出店者は、前記食材提供者であってもよいし、前記飲食店であってもよいし、前記食材提供者及び前記飲食店の両方であってもよい。制御部21は、前記食材提供者及び前記飲食店の少なくともいずれかが出店する前記出店候補場所に対応する駅を抽出する。
【0069】
本発明の情報提示システム1は、上述の実施形態に限定されない。情報提示システム1は、以下に示す形態であってもよい。
【0070】
本発明の他の実施形態として、情報提示装置2の制御部21(出力処理部215)は、駅抽出処理部214により抽出される候補駅の情報と、店舗抽出処理部213により抽出される飲食店の情報とを互いに関連付けて出力してもよい。例えば、店舗抽出処理部213が、店舗情報DB221から、食材F1が関連付けられた飲食店G1、G2、G5、G6、G8、G11を対象店舗として抽出し、駅抽出処理部214が駅ST1、ST3、ST4を候補駅として抽出した場合に、出力処理部215は、
図9に示すように、前記候補駅と前記対象店舗(候補店舗)とを互いに関連付けた出店候補リストを含む検索結果ページP2(
図9参照)を利用者端末3に表示させる。
【0071】
この構成によれば、例えば食材提供者は、利用者端末3に表示される検索結果ページP2を確認して、出店先に適した駅を把握することができる。また、例えばイベント主催者は、利用者端末3に表示される検索結果ページP2を確認して、候補店舗に挙げられた飲食店に、イベントへの出店依頼を行うことができる。
【0072】
また、出力処理部215は、
図9に示す検索結果ページP2において、候補店舗に挙げられた飲食店に食材F1を現に提供している食材提供者を表示させてもよい。これにより、例えばイベント主催者は、利用者端末3に表示される検索結果ページP2を確認して、イベントに出店可能な飲食店及び食材提供者をまとめて把握することができる。
【0073】
また、出力処理部215は、
図9に示す検索結果ページP2において、候補店舗に挙げられた飲食店に食材F1を現に提供していない食材提供者を表示させてもよい。これにより、例えば、イベントに出店した飲食店と食材提供者とをマッチングすることができる。
【0074】
本発明の他の実施形態として、情報提示装置2の制御部21(駅抽出処理部214)は、店舗抽出処理部213により抽出される飲食店の数が最も多いエリアの最寄り駅を前記出店候補場所に対応する駅として抽出してもよい。
【0075】
例えば、利用者により「食材F1」選択された場合、店舗抽出処理部213により飲食店G1、G2、G5が抽出され、駅抽出処理部214により駅ST1が抽出される。また、店舗抽出処理部213により飲食店G6、G8が抽出され、駅抽出処理部214により駅ST3が抽出される。また、店舗抽出処理部213により飲食店G11が抽出され、駅抽出処理部214により駅ST4が抽出される。この場合、エリアR1には3つの飲食店G1、G2、G5が含まれ、エリアR3には2つの飲食店G6、G8が含まれ、エリアR3には1つの飲食店G11が含まれる(
図4参照)。よって、駅抽出処理部214は、店舗抽出処理部213により抽出される飲食店の数が最も多いエリアR1の最寄り駅ST1を前記出店候補場所に対応する駅として抽出する。出力処理部215は、駅ST1のみを検索結果ページP2に表示させる。
【0076】
本発明の他の実施形態として、情報提示装置2の制御部21(店舗抽出処理部213)は、受付処理部212により受け付けられる前記食材を使用する飲食店のうち、前記イベントへの出店を希望する飲食店を抽出してもよい。この場合、駅抽出処理部214は、前記食材を使用する飲食店であって前記イベントへの出店を希望する飲食店の位置情報に基づいて、前記イベントへの出店候補場所に対応する駅(候補駅)を抽出する。この構成によれば、前記食材を使用する飲食店がイベントに出店することにより、前記食材を提供する食材提供者の宣伝、売上拡大を図ることができる。
【0077】
本発明の他の実施形態として、情報提示装置2の制御部21(店舗抽出処理部213)は、受付処理部212により受け付けられる前記食材を使用する飲食店のうち、食材提供者から前記食材を仕入れている飲食店を抽出してもよい。この場合、駅抽出処理部214は、所定の食材を設定した食材提供者から現に当該食材を仕入れている飲食店の位置情報に基づいて、前記イベントへの出店候補場所に対応する駅(候補駅)を抽出する。この構成によれば、食材提供者から前記食材を仕入れている飲食店がイベントに出店することにより、当該食材提供者の宣伝、売上拡大を図ることができる。
【0078】
本発明の他の実施形態として、情報提示装置2の制御部21(店舗抽出処理部213)は、受付処理部212により受け付けられる前記食材を使用する飲食店のうち、当該食材を提供する食材提供者と最寄り駅が同一の飲食店を抽出してもよい。例えば、食材提供者E1が検索条件として食材F1を設定した場合、店舗抽出処理部213は、食材提供者E1と最寄り駅(「駅ST1」)が同一の飲食店G1、G2、G5を抽出する。この場合、店舗抽出処理部213は、食材提供者E1と最寄り駅(「駅ST1」)が異なる飲食店G6、G8、G11を除外する。駅抽出処理部214は、飲食店G1、G2、G5の位置(住所)に近い駅、すなわち飲食店G1、G2、G5の最寄り駅(「駅ST1」)を、前記候補駅として抽出する。
【0079】
なお、受付処理部212により受け付けられる前記食材を使用する飲食店に当該食材を提供する食材提供者と最寄り駅が同一の飲食店が存在しない場合には、店舗抽出処理部213は、食材提供者の最寄り駅に最も近い駅が最寄り駅として登録されている飲食店を抽出してもよい。
【0080】
本発明の他の実施形態として、情報提示装置2の制御部21(店舗抽出処理部213)は、受付処理部212により受け付けられる前記食材を使用する飲食店のうち、食材提供者と同一の鉄道沿線にある飲食店を抽出してもよい。例えば、店舗抽出処理部213は、食材提供者E1が所定の食材F1を検索条件に設定した場合に、食材F1を使用する飲食店のうち、食材提供者E1の最寄り駅である駅ST1を含む鉄道路線に含まれる駅を最寄り駅として登録された飲食店を抽出する。この場合、駅抽出処理部214は、前記食材を使用する飲食店であって食材提供者と鉄道沿線が同一の飲食店の位置情報に基づいて、前記イベントへの出店候補場所に対応する駅(候補駅)を抽出する。この構成によれば、飲食店及び食材提供者の最寄りの鉄道沿線を利用する利用客を、イベントに呼び込むことができ、また、イベントをきっかけとして飲食店及び食材提供者の利用客を増やすことができる。
【0081】
本発明の他の実施形態として、情報提示装置2の制御部21(店舗抽出処理部213)は、受付処理部212により受け付けられる食材を使用する飲食店のうち、イベントの開催時期に応じた飲食店を抽出してもよい。例えば、店舗抽出処理部213は、前記食材を使用する飲食店のうち、利用者により入力されるイベント開催日(
図6参照)の時期に応じた飲食店を前記出店候補として抽出する。例えば、店舗抽出処理部213は、前記食材を使用する飲食店のうち、利用者により入力されたイベント開催日の季節のメニューを提供する飲食店を前記出店候補として抽出する。
【0082】
また本発明の他の実施形態として、制御部21(出力処理部215)は、検索結果ページP2において、候補店舗として抽出された飲食店に関する情報を表示させてもよい。例えば
図10に示すように、出力処理部215は、前記出店候補リストにおいて、店舗情報を含めてもよい。前記店舗情報は、例えば飲食店のホームページのリンク情報である。出力処理部215は、利用者により前記リンク情報が選択された場合に、対応するホームページを利用者端末3に表示させる。これにより、利用者は、前記ホームページを閲覧して飲食店の詳細情報を取得することができる。
【0083】
また本発明の他の実施形態として、制御部21(駅抽出処理部214)は、店舗抽出処理部213により抽出される飲食店のうち受付処理部212により受け付けられる前記食材の使用量が最も多い飲食店の最寄り駅を前記候補駅として抽出してもよい。なお、前記使用量は、所定期間(日、月、年)の平均使用量であってもよいし、所定期間の最大使用量であってもよい。また、前記使用量は、食材提供者から仕入れる仕入れ量であってもよい。これにより、前記食材が多く消費される飲食店に近い駅が前記候補駅として抽出されある。
【0084】
また本発明の他の実施形態として、駅抽出処理部214は、店舗抽出処理部213により抽出される飲食店ごとに、受付処理部212により受け付けられる前記食材の使用量を算出し、使用量が多い順に上位所定数の飲食店を抽出し、抽出した飲食店それぞれの最寄り駅を前記候補駅として抽出してもよい。前記候補駅が複数抽出された場合には、出力処理部215は、優先順位を付与して前記候補駅を出力してもよい。
【0085】
また本発明の他の実施形態として、受付処理部212は、利用者から複数の食材の選択操作を受け付けてもよい。この場合、店舗抽出処理部213は、選択された複数の食材のうち少なくともいずれかを使用する飲食店を抽出する。例えば、利用者が「食材F1」と「食材F2」と「食材F3」とを選択した場合、店舗抽出処理部213は、「食材F1」、「食材F2」及び「食材F3」のうち少なくともいずれかを使用する飲食店を抽出する。また駅抽出処理部214は、抽出された飲食店のうち使用する食材の種類が最も多い飲食店の最寄り駅を前記候補駅として抽出する。例えば、飲食店G1が「食材F1」、「食材F2」及び「食材F3」の3種類の食材を使用しており、飲食店G3が「食材F2」及び「食材F3」の2種類の食材を使用しており、飲食店G9が「食材F3」の1種類の食材を使用している場合(
図2参照)、駅抽出処理部214は、食材の種類が最も多い飲食店G1の最寄り駅「駅ST1」を前記候補駅として抽出する。
【0086】
なお、駅抽出処理部214は、複数の食材の使用量が最も多い飲食店の最寄り駅を前記候補駅として抽出してもよい。例えば上記の例において、飲食店G1、G3、G9のうち飲食店G3における食材(「食材F2」及び「食材F3」)の使用量が最も多い場合には、駅抽出処理部214は、飲食店G3の最寄り駅「駅ST2」を前記候補駅として抽出する。この場合、制御部21は、食材の種類を考慮しなくてもよい。
【0087】
なお、本発明に係る情報提示システムは、食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付ける受付処理部212と、受付処理部212により受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出する店舗抽出処理部213と、店舗抽出処理部213により抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出する駅抽出処理部214と、駅抽出処理部214の抽出結果を出力する出力処理部215と、を備えるシステムとして捉えてもよい。
【0088】
また、本発明に係る情報提示方法は、食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付けることと、受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出することと、抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出することと、抽出結果を出力することと、を一又は複数のプロセッサーにより実行する方法として捉えてもよい。
【0089】
また、本発明に係る情報提示プロセッサーは、食材提供者が提供可能な食材の選択操作を受け付けることと、受け付けられる前記食材を使用する店舗を抽出することと、抽出される前記店舗の位置情報に基づいて、イベントへの出店候補場所に対応する駅を抽出することと、抽出結果を出力することと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムとして捉えてもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 :情報提示システム
2 :情報提示装置
3 :利用者端末
211 :登録処理部
212 :受付処理部
213 :店舗抽出処理部
214 :駅抽出処理部
215 :出力処理部
221 :店舗情報データベース
222 :駅情報データベース
223 :食材提供者データベース