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特開2022-30773レゾルバロータの結線用基板、レゾルバロータの結線構造、レゾルバロータ、レゾルバ、およびレゾルバロータの結線方法
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  • 特開-レゾルバロータの結線用基板、レゾルバロータの結線構造、レゾルバロータ、レゾルバ、およびレゾルバロータの結線方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022030773
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】レゾルバロータの結線用基板、レゾルバロータの結線構造、レゾルバロータ、レゾルバ、およびレゾルバロータの結線方法
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/20 20060101AFI20220210BHJP
   H02K 3/51 20060101ALI20220210BHJP
   H02K 15/04 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
G01D5/20 110X
H02K3/51 A
H02K15/04 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020134999
(22)【出願日】2020-08-07
(71)【出願人】
【識別番号】000203634
【氏名又は名称】多摩川精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119264
【弁理士】
【氏名又は名称】富沢 知成
(72)【発明者】
【氏名】横浜 智明
【テーマコード(参考)】
2F077
5H604
5H615
【Fターム(参考)】
2F077AA46
2F077FF34
2F077PP26
2F077VV02
2F077VV31
2F077WW03
2F077WW04
5H604AA08
5H604BB00
5H604BB14
5H604CC02
5H604CC05
5H604CC15
5H604QB04
5H615AA01
5H615BB14
5H615PP02
5H615PP15
5H615QQ02
5H615QQ19
(57)【要約】      (修正有)
【課題】レゾルバロータのマグネットワイヤ結線を、従来のようなマグネットワイヤ縒り合わせ作業よりも簡便かつ確実に行うことができ、後工程における直行率や歩留まりの低下を有効に抑制できる技術を提供する。
【解決手段】レゾルバロータの結線用基板10は、レゾルバのロータ20におけるロータコア巻線13とロータトランス巻線16の結線に用いるための基板であり、ロータトランス11のロータコア15側端面部(デッキ部)12上に設けられて用いられる構成とする。結線用基板10としては、プリント基板を好適に用いることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レゾルバのロータにおけるロータコア巻線とロータトランス巻線の結線に用いるための基板であって、ロータトランスのロータコア側端面部(以下「デッキ部」)上に設けられて用いられることを特徴とする、レゾルバロータの結線用基板。
【請求項2】
前記基板はプリント基板であることを特徴とする、請求項1に記載のレゾルバロータの結線用基板。
【請求項3】
ロータコア巻線からのマグネットワイヤを接続するロータコア巻線用端子と、およびロータトランス巻線からのマグネットワイヤを接続するロータトランス巻線用端子とを備えていることを特徴とする、請求項1、2のいずれかに記載のレゾルバロータの結線用基板。
【請求項4】
請求項1、2、3のいずれかに記載の結線用基板と、該結線用基板に接続されているロータコア巻線からのマグネットワイヤと、および該結線用基板に接続されているロータトランス巻線からのマグネットワイヤとからなることを特徴とする、レゾルバロータの結線構造。
【請求項5】
請求項1、2、3のいずれかに記載の結線用基板を備えていることを特徴とする、レゾルバロータ。
【請求項6】
請求項5に記載のレゾルバロータを備えていることを特徴とする、レゾルバ。
【請求項7】
レゾルバに備えられている請求項1、2、3のいずれかに記載の結線用基板に対して、ロータコア巻線からのマグネットワイヤを接続する工程と、およびロータトランス巻線からのマグネットワイヤを接続する工程とを備えてなることを特徴とする、レゾルバロータの結線方法。
【請求項8】
レゾルバロータの前記デッキ部に請求項1、2、3のいずれかに記載の結線用基板を設け、該結線用基板に対して、ロータコア巻線からのマグネットワイヤを接続する工程と、およびロータトランス巻線からのマグネットワイヤを接続する工程とを備えてなることを特徴とする、レゾルバロータの結線方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレゾルバロータの結線用基板、レゾルバロータの結線構造、レゾルバロータ、レゾルバ、およびレゾルバロータの結線方法に係り、特に、後工程における直行率や歩留まりの低下を有効に防止可能なマグネットワイヤの結線技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図7は、従来のレゾルバロータの結線方法を示す説明図である。図示するように従来のレゾルバロータ920においてロータコア巻線913のマグネットワイヤ914とロータトランス巻線916のマグネットワイヤ917を結線するために、対応する各マグネットワイヤ914、917を縒り合わせ、その後はんだ付けを行っている。すなわち、対応するマグネットワイヤ914(図中の(a))とマグネットワイヤ917(図中の(c))を縒り合わせてはんだ付け、また、対応するマグネットワイヤ914(図中の(b))とマグネットワイヤ917(図中の(d))を縒り合わせてはんだ付けすることで、それぞれの接合作業がなされる。
【0003】
レゾルバロータの結線方法については従来、特許出願等もなされている。出願人は後掲特許文献1において、ロータ・ロータトランス巻線の結線作業時にはんだ接続部の絶縁作業や絶縁部の巻線箇所へのしまい込み作業を省略できるブラシレス励磁型回転電機の結線用構造として、絶縁性の支持板とこれを貫通して設けられ各面側に突出した絡げ部を有する導通手段とからなる構造をブラシレス励磁型回転電機のロータ鉄心とロータトランス鉄心の間に設けることとし、各絡げ部にロータ鉄心およびロータトランス鉄心双方の巻線の各端部を絡げて結線する方式を開示している。
【0004】
また特許文献2には、渡り線を固定させるのに好適なレゾルバの巻線固定構造として、インナーコアとレゾルバ回転子との間にスペーサが設けられてそれぞれ回転軸に固定され、インナーコアの鍔部には渡り線を引き出す切り欠き部が形成されており、固定溝と切り欠き部とは回転軸方向に一致しており、回転トランス出力巻線とレゾルバ励磁巻線は半田づけされ、渡り線は両巻線を接続する線に絶縁チューブが被せられて形成されて固定溝に嵌入され、固定溝と磁極間は互いに円周方向にずれている構造が開示されている。これにより、絶縁チューブと固定溝との間に摩擦力が生じ、固定溝から抜け落ちないで固定されるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-026531号公報「ブラシレス励磁型回転機の結線用構造、結線構造、ブラシレス励磁型回転機およびその製造方法」
【特許文献2】特開2004-135412号公報「回転トランス型レゾルバの巻線固定構造」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
マグネットワイヤは細く、引張強度が数10gと低いことから、手作業での接合作業(結線作業)時に引きちぎれる場合がある。それでも、明確に断線した場合には必要な対応を取ることができるが、外観上は視認されない半断線の場合もあり、その場合は後の工程で不良として検出され、直行率の悪化や歩留まりの低下を招く。そして最悪の場合は、若干のダメージを受けたマグネットワイヤがそのダメージを製品完成まで検出されず、市場での不具合となることもある。
【0007】
図7により説明した従来の結線方法、すなわち2本のマグネットワイヤ914、917を縒り合わせてそれにはんだ付けを施すという作業を、製品品質および生産性の双方を向上させることのできる方法に改善できれば、半断線等の検出されにくい不良の発生を低減でき、直行率や歩合の低下を抑制することができると考えられる。具体的には、上記マグネットワイヤの縒り合わせ作業に代替可能な、より簡便かつ確実な接合方式があれば、製品品質向上と生産性向上の双方を実現することができる。
【0008】
そこで本発明が解決しようとする課題は、かかる従来技術の問題点をなくし、レゾルバロータのマグネットワイヤ結線方法に関し、後工程における直行率や歩留まりの低下を有効に抑制可能な結線技術を提供することである。特に、従来のマグネットワイヤ縒り合わせ作業よりも簡便かつ確実なマグネットワイヤの結線技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明者は上記課題について検討した結果、接合の方法を、従来のようなマグネットワイヤ同士のはんだ付けによる接合ではなく、基板へのはんだ付けとすることによって、マグネットワイヤの引出しや縒り合せ等マグネットワイヤに引張荷重のかかる作業を不要とすることができ、結果として作業を簡略化できることを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
【0010】
〔1〕 レゾルバのロータにおけるロータコア巻線とロータトランス巻線の結線に用いるための基板であって、ロータトランスのロータコア側端面部(以下「デッキ部」)上に設けられて用いられることを特徴とする、レゾルバロータの結線用基板。
〔2〕 前記基板はプリント基板であることを特徴とする、〔1〕に記載のレゾルバロータの結線用基板。
〔3〕 ロータコア巻線からのマグネットワイヤを接続するロータコア巻線用端子と、およびロータトランス巻線からのマグネットワイヤを接続するロータトランス巻線用端子とを備えていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕のいずれかに記載のレゾルバロータの結線用基板。
〔4〕 〔1〕、〔2〕、〔3〕のいずれかに記載の結線用基板と、該結線用基板に接続されているロータコア巻線からのマグネットワイヤと、および該結線用基板に接続されているロータトランス巻線からのマグネットワイヤとからなることを特徴とする、レゾルバロータの結線構造。
【0011】
〔5〕 〔1〕、〔2〕、〔3〕のいずれかに記載の結線用基板を備えていることを特徴とする、レゾルバロータ。
〔6〕 〔5〕に記載のレゾルバロータを備えていることを特徴とする、レゾルバ。
〔7〕 レゾルバに備えられている〔1〕、〔2〕、〔3〕のいずれかに記載の結線用基板に対して、ロータコア巻線からのマグネットワイヤを接続する工程と、およびロータトランス巻線からのマグネットワイヤを接続する工程とを備えてなることを特徴とする、レゾルバロータの結線方法。
〔8〕 レゾルバロータの前記デッキ部に〔1〕、〔2〕、〔3〕のいずれかに記載の結線用基板を設け、該結線用基板に対して、ロータコア巻線からのマグネットワイヤを接続する工程と、およびロータトランス巻線からのマグネットワイヤを接続する工程とを備えてなることを特徴とする、レゾルバロータの結線方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明のレゾルバロータの結線用基板、レゾルバロータの結線構造、レゾルバロータ、レゾルバ、およびレゾルバロータの結線方法は上述のように構成されるため、これらによれば、従来のマグネットワイヤ縒り合わせ作業よりも簡便かつ確実なマグネットワイヤの結線方式により、半断線など検出しにくい不良の発生を低減でき、後工程における直行率や歩留まりの低下を有効に抑制することができる。
【0013】
本発明のレゾルバロータの結線用基板等によれば、従来のマグネットワイヤ縒り合わせによる接合作業は不要となり、結線用基板の特定の場所にマグネットワイヤをはんだ付けするのみでよい。したがって、必要な作業スキルを低減することができる。スキルが不要な作業では相応にミスも発生しにくいことから、歩留り向上、製品品質の向上を図ることができる。そして、作業効率化と必要スキルの低減を図ることができる。
【0014】
また、手作業である縒り合わせ作業を廃止できることによって機械による組立も実現可能であり、製造の完全自動化も可能である。レゾルバロータにおけるマグネットワイヤ結線の自動化構造化を進める上において、本発明の結線用基板による結線方式は有用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明のレゾルバロータの結線用基板の構成例を示す説明図である。
図2図1のレゾルバロータの結線用基板がロータのデッキ部に設けられている状態を示す説明図である。
図3図2に示すレゾルバロータの結線用基板に結線がなされている状態を示す説明図である。
図4a図3に示す結線状態の側面方向からの側面図である。
図4b図3に示す結線状態の正面方向からの側面図である。
図5】事後組み込み型の本発明レゾルバロータの結線用基板の構成例を示す説明図である。
図6図5に示すレゾルバロータの結線用基板をロータのデッキ部に組み込む過程を示す説明図である。
図7】従来のレゾルバロータの結線方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面により本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明のレゾルバロータの結線用基板の構成例を示す説明図である。また、図2図1のレゾルバロータの結線用基板がロータのデッキ部に設けられている状態を示す説明図である。これらに示すように本レゾルバロータの結線用基板10は、レゾルバのロータ20におけるロータコア巻線13とロータトランス巻線16の結線に用いるための基板であって、ロータトランス11のロータコア15側端面部(デッキ部)12上に設けられて用いられることを、主たる構成とする。
【0017】
デッキ部12はロータ20のくびれ部分となっており、レゾルバとしての機能上、レゾルバを構成する何らの構成要素(構造)に対しても機械的な干渉を生じることがない。したがって、ここに結線用基板10を配置してマグネットワイヤの接続を行う本発明方式が可能なのである。なお、結線用基板10としては、プリント基板を好適に用いることができる。
【0018】
図1に示す通り本レゾルバロータの結線用基板10はその平面形状が、デッキ部12の平面形状に合わせてその上に取り付け可能な形態とする。図示する円環状の形態が最も適合する形態である。結線用基板10上には、所定の配線パターンを備えたパッド2、3が設けられる。図では、パッド2等上に設けられる配線パターンは省略している。
【0019】
また、パッド2等は結線用基板10の全周に亘って設けられ得るが、図ではその一部のみを示している。また、パッド2はロータコア巻線13のマグネットワイヤの結線用、パッド3はロータトランス巻線16のマグネットワイヤの結線用であるが、図示する配置は例示である。 これらの省略等は図2以降の各図においても同様である。なお、以降の説明においてパッド2は「ロータコア巻線用端子2」、パッド3は「ロータトランス巻線用端子3」とする。
【0020】
本発明による結線方式は、従来のように2本のマグネットワイヤを縒り合わせてはんだ付けするのではなく、各マグネットワイヤを、そのままロータコア巻線用端子2あるいはロータトランス巻線用端子3に接続する(はんだ付けする)工程のみからなる。特段のスキルは不要であって作業効率が高く、不良発生可能性が低い均一性の高い製品品質を得ることができる。また、後工程における直行率や歩留まりの低下を抑制できる。
【0021】
図3は、図2に示すレゾルバロータの結線用基板に結線がなされている状態を示す斜視の説明図である。また図4a、4bは、図3に示す結線状態の、それぞれ側面方向、正面方向からの側面図である。これらに示すように本結線用基板10は、ロータコア巻線13からのマグネットワイヤ14を接続するロータコア巻線用端子2と、およびロータトランス巻線16からのマグネットワイヤ17を接続するロータトランス巻線用端子3とを備えている。
【0022】
すなわち、本レゾルバロータの結線用基板10上のロータコア巻線用端子2にはロータコア巻線13からのマグネットワイヤ14をそのまま接続し、ロータトランス巻線用端子3にはロータトランス巻線16からのマグネットワイヤ17をそのまま接続するだけで、接合作業を行うことができる。マグネットワイヤ14のロータコア巻線用端子2への接続等は、はんだ付けでよい。
【0023】
なお、以上説明した結線用基板10と、結線用基板10に接続されているロータコア巻線13からのマグネットワイヤ14と、および結線用基板10に接続されているロータトランス巻線16からのマグネットワイヤ17とからなるレゾルバロータの結線構造30も、本発明の範囲内である。また、結線用基板10を備えているレゾルバロータ20、かかるレゾルバロータ20を備えているレゾルバも、本発明の範囲内である。これらレゾルバロータ発明およびレゾルバ発明では、結線用基板は、円環状のものが製造過程においてあらかじめ備えられている方式でも、一方、接合作業に合わせて結線用基板のパーツ(後述)を組み込んで結線用基板とする方式でもよい。
【0024】
前掲各図に示すように円環状の結線用基板10が製造過程においてレゾルバロータ20内にあらかじめ備えられている方式では、この結線用基板10に対して、ロータコア巻線13からのマグネットワイヤ14を接続する工程と、およびロータトランス巻線16からのマグネットワイヤ17を接続する工程とを備えたレゾルバロータの結線方法によって接合作業がなされるが、かかる結線方法も本発明の範囲内である。一方の、接合作業に合わせて結線用基板のパーツを組み込んで結線用基板とする方式およびそれによる結線方法について、別図を用いて説明する。
【0025】
図5は、事後組み込み型の本発明レゾルバロータの結線用基板の構成例を示す説明図である。また、図6図5に示すレゾルバロータの結線用基板をロータのデッキ部に組み込む過程を示す説明図である。図5に示すように本発明の事後組み込み型のレゾルバロータの結線用基板58、59は、上述の円環形状の結線用基板10のような、ロータ軸に対して閉じた形状ではなく、接合作業に合わせて後からデッキ部512に設置することのできる、開いた形態である。結線用基板58、59により結線用基板セット510が構成される。なお、ここでは二つの結線用基板58、59による結線用基板セット510を示すが、セットを構成する結線用基板の数は二に限定されない。しかしながら、二で必要かつ十分である。
【0026】
かかる事後組み込み型結線用基板58等を、レゾルバロータ520のデッキ部512に取り付け、結線用基板58等に対して、ロータコア巻線513からのマグネットワイヤを接続する工程と、およびロータトランス巻線516からのマグネットワイヤを接続する工程とを備えたレゾルバロータの結線方法によって接合作業がなされる。かかる結線方法も本発明の範囲内である。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明のレゾルバロータの結線用基板、レゾルバロータの結線構造、レゾルバロータ、レゾルバ、およびレゾルバロータの結線方法によれば、従来のマグネットワイヤ縒り合わせによる接合作業は不要となり、歩留りや直行率、製品品質、および作業効率を向上させ、必要スキルを低減することができる。さらにレゾルバ製造の完全自動化にも繋がる。したがって、レゾルバ製造・使用分野、および関連する全分野において、産業上利用性が高い発明である。
【符号の説明】
【0028】
2、52…ロータコア巻線用端子
3、53…ロータトランス巻線用端子
10…レゾルバロータの結線用基板
11、511…ロータトランス
12、512…ロータトランスのロータコア側端面部(デッキ部)
13、513…ロータコア巻線
14…ロータコア巻線からのマグネットワイヤ
15、515…ロータコア
16、516…ロータトランス巻線
17…ロータトランス巻線からのマグネットワイヤ
20、520…レゾルバのロータ
30…レゾルバロータの結線構造
58、59…組み込み型結線用基板
510…レゾルバロータの結線用基板セット(組み込み型)
911…ロータトランス
912…ロータトランスのロータコア側端面部(デッキ部)
913…ロータコア巻線
914…マグネットワイヤ(ロータコア巻線)
915…ロータコア
916…ロータトランス巻線
917…マグネットワイヤ(ロータトランス巻線)
920…レゾルバロータ
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7